JP3438860B2 - 焼却炉の燃焼制御装置 - Google Patents

焼却炉の燃焼制御装置

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JP3438860B2 JP09474898A JP9474898A JP3438860B2 JP 3438860 B2 JP3438860 B2 JP 3438860B2 JP 09474898 A JP09474898 A JP 09474898A JP 9474898 A JP9474898 A JP 9474898A JP 3438860 B2 JP3438860 B2 JP 3438860B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば廃棄物(ご
み)のような被燃焼物を焼却する焼却炉の燃焼制御装置
であって、より詳しくは前記被燃焼物の焼却時に、天然
ガス等の炭化水素系燃料を供給し、前記被燃焼物の燃焼
生成物中の窒素酸化物,一酸化炭素等を除去させるよう
にした焼却炉の燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市等においてごみの処理量は増
加する傾向にあり、これらごみの多くはごみ焼却プラン
トにて焼却処分されているのが実情である。このごみ焼
却プラントでごみを焼却する際に、窒素酸化物(N
X ),ダイオキシン類等の空気汚染物質が排出され、
これら空気汚染物質が都市環境に少なからず影響を及ぼ
している。
【0003】従来、このような空気汚染物質の排出量を
抑制するために、例えば特公平7−62524号公報に
開示されているように、天然ガス等の炭化水素系燃料
(以下「天然ガス」で代表する。)を用いて焼却排ガス
を再燃焼させる方法(天然ガス再燃焼法(リバーニング
法))が提案されている。この天然ガス再燃焼法は、被
燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼させる一次燃焼ゾー
ンの上方に天然ガスを吹き込み還元性雰囲気(リバーニ
ングゾーン)を形成してNOX を除去するとともに、こ
の天然ガスによる還元後の残留炭化水素と燃焼室にて発
生した炭化水素および一酸化炭素(CO)を二次燃焼空
気により完全燃焼させるものである。この天然ガス再燃
焼法によれば、天然ガスを用いない場合と比較してNO
X ,COの排出量を同時にそれぞれ最大で60%,50
%の低減率で抑制していることが実証されている。
【0004】ここで、NOX の除去機構は次のとおりで
ある。すなわち、リバーニングゾーンでは次のような反
応が進行していると考えられる。 Cn m +O2 →Cn ’Hm ’+CO+H2 O NO+Cn ’Hm ’→Cn ”Hm ”+N2 +CO+H2 O or NO+Cn ’Hm ’→Cn ”Hm ”+NHi +CO+H2 O (但し、’は化学反応初期のラジカルを示し、NHi
窒素化合物を示す。)
【0005】この反応式からもわかるように、炭化水素
(Cn m )と一次燃焼空気中の残存酸素(O2 )との
反応により生成される炭化水素ラジカル(Cn
m ’)が窒素酸化物(NO)と反応することによりそ
のNOが還元されて結果として除去されることになる。
【0006】ところで、前述のような天然ガス再燃焼法
を用いる場合に、被燃焼物の種類により燃焼室内に供給
される天然ガスの供給量に過不足を生じることから、特
開平6−307619号公報において、リバーニングゾ
ーンにて発生するCOの濃度とそのリバーニングゾーン
から排出されるNOX の濃度とをそれぞれ検出し、これ
ら濃度が所定値になるように天然ガスおよび一次燃焼空
気の供給量を制御するようにした焼却炉の燃焼制御装置
が提案されている。この燃焼制御装置によれば、常に安
定した燃焼が可能となり不完全燃焼の指標(ダイオキシ
ン類発生の指標)とされるCOおよび空気汚染物質であ
るNOX の排出量を低減することが可能となる。
【0007】さらに、より現実的な燃焼制御方法とし
て、被燃焼物の発熱量および供給量がある制御範囲内で
あって、その焼却炉に付設されているボイラからの蒸発
量が低下した場合には、その蒸発量の低下は被燃焼物の
燃焼不良に基づくものとして、一次燃焼空気量を増加し
て一次燃焼を旺盛にするという燃焼制御方法がある。す
なわち、蒸発量が低下すれば一次燃焼空気量を増し、蒸
発量が復元すれば一次燃焼空気量を減じるようにされ
る。また、蒸発量が増加すれば一次燃焼空気量が減少さ
れ、蒸発量が復元すれば一次燃焼空気量を増加するよう
にされている。この方法は蒸発量の変化を鋭敏に感知
し、被燃焼物の燃焼状態を回復する正確で安価な燃焼制
御装置であり、すでに大型燃焼プラントにおいて実用化
されている手段である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ようにボイラの蒸発量を検出することにより一次燃焼空
気量を制御する燃焼制御方法では、一次燃焼空気量が増
加された瞬時の燃焼状態は改善されるが、一次燃焼ガス
中の酸素量が急激に増すために、一次燃焼ガス中のNO
X が増加してしまう。このため、一次燃焼ゾーンの上方
に供給される天然ガスの量を以てしても還元雰囲気(リ
バーニングゾーン)を保つことができなくなり、二次燃
焼ゾーンにNOX を持ち越してしまい燃焼排ガス中のN
X 量が増加してしまうという問題点がある。一方、蒸
発量が増加して一次燃焼空気量を低下させた場合には、
一次燃焼ガス中の酸素量が急激に減少するため不完全燃
焼となりCOが発生したり、有害な有機塩素化合物が増
加するという問題点がある。
【0009】このようなNOX の増加や不完全燃焼の傾
向は、一時的なものであって永続するものではないが、
厳密な有害ガス抑制という環境上の要請からは好ましく
ない。
【0010】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたものであり、被燃焼物の燃焼状態を安定に
保ちつつ、一次燃焼空気量の増加に伴い瞬発的に増加す
る排ガス中のNOX および一次燃焼空気量の減少に伴う
不完全燃焼により発生するCO,有害な有機塩素化合物
を抑制することのできる焼却炉の燃焼制御装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用・効果】本発明
による焼却炉の燃焼制御装置は、前記目的を達成するた
めに、被燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼させる一次
燃焼ゾーンの上方のリバーニングゾーンの下部に炭化水
素系燃料を供給してそのリバーニングゾーンに還元
囲気を形成し、このリバーニングゾーンの上方の二次燃
焼ゾーンの下部に二次燃焼空気を供給して前記炭化水素
系燃料による還元後の未燃物もしくは不完全燃焼物を完
全燃焼させ、発生する排ガスを熱回収装置を通して排出
する焼却炉の燃焼制御装置において、 (a)前記熱回収装置から発生する蒸気量を検出する蒸
気量検出手段および (b)この蒸気量検出手段により検出される蒸気量を所
定値に維持させて前記リバーニングゾーンを還元雰囲
維持させるために、前記蒸気量が減少した場合には
前記一次燃焼空気の供給量を増やすとともに、前記炭化
水素系燃料の供給量を増やし、前記蒸気量が増加した場
合には前記一次燃焼空気の供給量を減らすとともに、前
記炭化水素系燃料の供給量を減らすようにそれら炭化水
素系燃料および一次燃焼空気の供給量を制御する供給量
制御手段を備えることを特徴とするものである。
【0012】本発明においては、被燃焼物が一次燃焼空
気により一次燃焼ゾーンで主燃焼され、この一次燃焼ゾ
ーンの上方に炭化水素系燃料が供給されて還元雰囲気が
形成される。この還元雰囲気中で被燃焼物の主燃焼によ
り発生するNOX が炭化水素系燃料により還元され、こ
の還元後の未燃物もしくは不完全燃焼物が還元雰囲気の
上方に二次燃焼空気が供給されることにより完全燃焼さ
れて熱回収装置を通して排出される。この熱回収装置か
ら発生する蒸気量は蒸気量検出手段により検出され、こ
の検出された蒸気量が所定値より低下する場合に前記供
給量制御手段により、炭化水素系燃料および一次燃焼空
気の供給量を増加させるように制御される。
【0013】このような蒸気量の低下は、被燃焼物の燃
焼不良によるものと考えられるため、一次燃焼空気を増
加させて燃焼状態が改善されるようにされているが、一
次燃焼空気とともに、炭化水素系燃料が増加されている
ために蒸発量の復元が早く、一次燃焼空気が過剰に増加
することなく一次燃焼ゾーンの上方に還元性雰囲気を形
成することができる。
【0014】一方、本発明において、前記蒸気量検出手
段により検出された蒸気量が所定値より増加する場合
は、前記供給量制御手段により、炭化水素系燃料および
一次燃焼空気の供給量が減少するように制御される。
【0015】このような蒸発量の増加は、被燃焼物の燃
焼過剰によるものと考えられるため、一次燃焼空気を減
少させて燃焼状態が低下されるようにされている。この
一次燃焼空気供給量の減少に伴って不完全燃焼を生じて
COが発生する可能性があるため、炭化水素系燃料も減
少されて完全燃焼できるとともに一次燃焼ゾーンの上方
には適当な還元性雰囲気を形成することができる。
【0016】こうして、一次燃焼空気量の増加によるN
X の増加および一次燃焼空気量の減少による不完全燃
焼に伴って発生するCOや有害な有機塩素化合物は、還
元性雰囲気により還元され、二次燃焼により完全燃焼さ
れるためこれら有害汚染物質が焼却炉外に排出するのを
抑制することができる。
【0017】本発明において、前記供給量制御手段は、
前記炭化水素系燃料を前記一次燃焼空気に先行して増加
もしくは一次燃焼空気と同時に減少させるように制御す
るのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明による焼却炉の燃焼
制御装置の具体的な実施の形態について、図面を参照し
つつ説明する。
【0019】図1には、本発明の一実施例に係るごみ焼
却炉の概略構成図が示されている。
【0020】本実施例のごみ焼却炉1においては、被燃
焼物としてのごみ2が投入されるホッパー3と、このホ
ッパー3から投入されたごみ2を燃焼させるストーカ4
と、このストーカ4の上方に設けられ炉壁5により画定
される燃焼室6と、このストーカ4を通して燃焼室6内
に一次燃焼空気を供給する一次燃焼空気供給装置7と、
燃焼後の焼却灰を取り出す灰排出口8とが設けられてい
る。前記燃焼室6の上部には、このごみ焼却炉1の熱回
収装置としてのボイラ9が付設されている。
【0021】前記ストーカ4は、ホッパー3に連通して
順に乾燥ストーカ4a,燃焼ストーカ4bおよび後燃焼
ストーカ4cにより構成され、これらストーカ4a,4
b,4cに対応して一次燃焼空気供給装置7の各空気導
管7a,7b,7cがそれぞれ設けられている。なお、
これら空気導管7a,7b,7cには押込送風機7dか
ら一次燃焼空気が供給される。
【0022】また、前記燃焼室6は、乾燥ストーカ4a
および燃焼ストーカ4bの上方および後燃焼ストーカ4
cの上方の一次燃焼ゾーン6a,6bと、この一次燃焼
ゾーン6a,6bの上方のリバーニングゾーン6cと、
このリバーニングゾーン6cの上方の二次燃焼ゾーン6
dとにより構成されている。前記リバーニングゾーン6
c下部の炉壁5には供給口5aが設けられ、この供給口
5aには天然ガス供給管10と水蒸気供給管11とが混
合器12を介して連設されている。また、前記二次燃焼
ゾーン6d下部の炉壁5には供給口5bが設けられ、こ
の供給口5bには二次燃焼空気供給管13が連設されて
いる。このように天然ガス供給管10を通して供給され
る天然ガスに水蒸気を混合させるのは、燃焼室6内に十
分な撹乱を生ぜしめて天然ガスとの混合を旺盛にし、N
X 低減反応を推進させるためである。
【0023】さらに、前記ボイラー9には、このボイラ
9から発生する水蒸気量を検出する蒸気流量計14が設
けられており、前記天然ガス供給管10には天然ガス供
給量を調節する天然ガス調節計16が設けられ、前記一
次燃焼空気供給装置7には一次燃焼空気供給量を調節す
る一次燃焼空気調節計17が設けられている。さらに、
前記蒸気流量計14からの信号により、天然ガス調節計
16および一次燃焼空気調節計17を制御する制御装置
18が設けられている。前記天然ガス供給管10には、
天然ガス流量計16aおよび天然ガスバルブ16bが設
けられ、前記天然ガス調節計16は、制御装置18から
の信号を受けて天然ガス流量計16aによる計測値が設
定される天然ガス量になるように天然ガスバルブ16b
を操作する。同様に、押込送風機7dの上流側には一次
燃焼空気流量計17aおよび押込送風機7dの下流側に
一次燃焼空気ダンパ17bが設けられている。前記一次
燃焼空気調節計17は、制御装置18からの信号を受け
て一次燃焼空気流量計17aによる計測値が設定される
一次燃焼空気量になるように一次燃焼空気ダンパ17b
を操作する。
【0024】このように構成されるごみ焼却炉1におい
て、まずホッパー3から投入されたごみ2は、乾燥スト
ーカ4a上を通過する。この乾燥ストーカ4a上のごみ
2は、後段の燃焼ストーカ4b,後燃焼ストーカ4cで
の燃焼により生じる高温燃焼ガスによって乾燥された
後、このごみの一部において燃焼が始まる。しかし、乾
燥ストーカ4aに供給される一次燃焼空気は、一次燃焼
空気中の酸化性物質の量を最小限にするために少量に抑
制されているために、この乾燥ストーカ4a上のごみ2
から発生するガスは、水分の蒸発による水蒸気,乾留に
よって生じる炭化水素ガス,不完全燃焼によって生じる
COなどである。
【0025】次いで、前記乾燥ストーカ4aを通過して
乾燥されたごみ2は、燃焼ストーカ4b上で空気導管7
bから供給される一次燃焼空気により主たる燃焼が行わ
れる。燃焼ストーカ4bに供給されている一次燃焼空気
はごみ燃焼に必要十分な量であるために、この燃焼スト
ーカ4b上からのごみ2から発生するガスには、NO X
が高濃度で含まれている。
【0026】次いで、前記乾燥ストーカ4aおよび燃焼
ストーカ4bを通過したごみ2は、後燃焼ストーカ4c
に供給される。この後燃焼ストーカ4c上のごみ2は、
焼却灰中に多量の未燃固形物もしくは不完全燃焼固形物
が残存することのないように、乾燥ストーカ4a部分お
よび燃焼ストーカ4b部分に比べて比較的大きな空燃比
となるように一次燃焼空気が供給されて、燃焼されてい
る。
【0027】したがって、この後燃焼ストーカ4cの上
方の一次燃焼ゾーン6bにおける燃焼ガスは、温度50
0〜800℃付近で、かつ15〜19%程度の酸素が残
存しており酸化性雰囲気を有している。ただし、この燃
焼ガスは比較的低温であることと、ごみ中の窒素成分が
ほぼなくなってしまっているために、この後燃焼ストー
カ4cの部分で発生するNOX は少なく抑えられた状態
にある。最近では、焼却灰中のダイオキシン類を抑制す
るため、できるだけ高温に保つ燃焼が行われている。
【0028】このようにして燃焼室6下部の一次燃焼ゾ
ーン6a,6bにおける燃焼ガスは混合されることによ
り、温度分布が均一となり、また比較的低酸素の雰囲気
を保っている。ここに、前記天然ガス供給管10を通し
て供給される天然ガスおよび水蒸気供給管11を通して
供給される水蒸気が混合器12により混合され、この混
合ガスが供給口5aから噴出されているため、リバーニ
ングゾーン6cでは完全な還元性雰囲気が形成されてい
る。このため、一次燃焼中に発生したNOX もリバーニ
ングゾーン6cで還元されて最大60%以上の低減率で
低減されている。
【0029】こうして、一次燃焼によって燃焼ガス中に
生成される炭化水素ガス,COガスあるいは余剰の炭化
水素ガスなどが、この二次燃焼ゾーン6dにおいて二次
燃焼空気(新鮮空気)によって完全燃焼され、燃焼室6
頂部より排出されて前記ボイラ9および図示されない排
ガス処理装置を経て煙突により大気に放出される。な
お、前記二次燃焼ゾーン6dにおいては、天然ガスの吹
き込みによって既にNO X は低減されている上に、80
0〜1000℃の比較的低温で燃焼が行われているため
に、新たなNOX の発生はほとんどなく、排ガス中のN
X は50ppm以下に抑えられている。
【0030】このような状態において、ごみ2はほぼ一
定の一次燃焼空気,天然ガスおよび二次燃焼空気がそれ
ぞれ供給されて安定した燃焼状態が保たれており、この
安定した燃焼状態においては、蒸気流量計14より検出
されるボイラ9からの水蒸気量はほぼ一定である。
【0031】この蒸気流量計14により検出されるボイ
ラ9からの水蒸気量が前記燃焼安定状態時に検出される
水蒸気量より低下した場合、前記制御装置18により天
然ガス調節計16および一次燃焼空気調節計17が同時
にあるいは天然ガスが先行して天然ガス供給量および一
次燃焼空気供給量を増加させるように制御される。
【0032】このように、水蒸気量が低下した場合に
は、従来のように一次燃焼空気量を増加するだけでな
く、水蒸気量の低下に見合っただけの天然ガス供給量を
増加させているため、一次燃焼空気量の増加が最小限に
抑えられ、一次燃焼ゾーン6a,6bの酸素量の増加が
少なく、リバーニングゾーン6cを還元性雰囲気に維持
することができ、NOX の瞬時増加を抑制できる。
【0033】一方、前記蒸気流量計14により検出され
るボイラ9からの水蒸気量が前記燃焼安定状態時に検出
される水蒸気量より増加した場合、前記制御装置18に
より天然ガス調節計16および一次燃焼空気調節計17
が同時に天然ガス供給量および一次燃焼空気供給量を減
少させるように制御される。
【0034】このように、水蒸気量が増加した場合に
は、従来のように一次燃焼空気量を減らすだけでなく、
水蒸気量の増加に見合っただけの天然ガス供給量を減少
させている。一次燃焼空気量とともに、天然ガス量が減
少するため急激なCOの発生がなく、リバーニングゾー
ン6cを適当な還元性雰囲気に維持することができる。
【0035】本実施例においては、前記水蒸気供給管1
1を通して供給される水蒸気は蒸気流量計14で水蒸気
量が検出された後の水蒸気を循環利用してもよく、また
天然ガスを燃焼室6内へ撹乱混入させる媒体としては、
水蒸気に限らず、例えば煙道ガス(酸素を6〜12%残
有),一次燃焼ガス(酸素を約2%残有),煙道ガスお
よび一次燃焼ガスの混合ガス等を用いてもよい。
【0036】本実施例において、天然ガスの燃焼室6へ
の吹き込み箇所である供給口5aは、二次燃焼空気の供
給口5bよりも少なくとも下方の位置にあれば良く、ま
たその供給口5aの数は1か所に限らず、2か所以上あ
っても良い。また、二次燃焼空気の供給口5bの数も1
か所に限らず、2か所以上あっても良い。
【0037】本実施例においては、天然ガス供給量およ
び一次燃焼空気供給量はそれぞれの調節計16,17に
より同時に増加または減少されているが、天然ガス供給
量が一次燃焼空気に先行して増加または減少されてもよ
い。
【0038】本実施例においては、天然ガス供給量およ
び一次燃焼空気供給量はそれぞれの調節計16,17に
よりバルブ16b,ダンパ17bが制御されているが、
調節計を介さず直接制御装置18よりバルブ,ダンパを
制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係るごみ焼却炉の
概略構成図である。
【符号の説明】 1 ごみ焼却炉 2 ごみ 3 ホッパー 4 ストーカ 4a 乾燥ストーカ 4b 燃焼ストーカ 4c 後燃焼ストーカ 5 炉壁 5a 供給口(天然ガス,水蒸気) 5b 供給口(二次燃焼空気) 6 燃焼室 6a,6b 一次燃焼ゾーン 6c リバーニングゾーン 6d 二次燃焼ゾーン 7 一次燃焼空気供給装置 7a,7b,7c 空気導管 7d 押込送風機 8 灰排出口 9 ボイラ 10 天然ガス供給管 11 水蒸気供給管 12 混合器 13 二次燃焼空気供給管 14 蒸気流量計 16 天然ガス調節計 16a 天然ガス流量計 16b 天然ガスバルブ 17 一次燃焼空気調節計 17a 一次燃焼空気流量計 17b 一次燃焼空気ダンパ 18 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤地 實 奈良県生駒市軽井沢町5−59 B−1 (72)発明者 伊藤 尚夫 兵庫県西宮市上ケ原十番町6番16号 (72)発明者 鮫島 良二 兵庫県尼崎市金楽寺町2丁目2番33号 株式会社タクマ内 (72)発明者 麻生 知宣 兵庫県尼崎市金楽寺町2丁目2番33号 株式会社タクマ内 (72)発明者 山本 和久 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日立造船株式会社内 (72)発明者 近藤 守 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−76307(JP,A) 特開 平9−79555(JP,A) 特開 平7−217843(JP,A) 特開 平6−307619(JP,A) 特開 平9−184609(JP,A) 特開 平10−61930(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼さ
    せる一次燃焼ゾーンの上方のリバーニングゾーンの下部
    に炭化水素系燃料を供給してそのリバーニングゾーンに
    還元雰囲気を形成し、このリバーニングゾーンの上方
    の二次燃焼ゾーンの下部に二次燃焼空気を供給して前記
    炭化水素系燃料による還元後の未燃物もしくは不完全燃
    焼物を完全燃焼させ、発生する排ガスを熱回収装置を通
    して排出する焼却炉の燃焼制御装置において、 (a)前記熱回収装置から発生する蒸気量を検出する蒸
    気量検出手段および (b)この蒸気量検出手段により検出される蒸気量を所
    定値に維持させて前記リバーニングゾーンを還元雰囲
    維持させるために、前記蒸気量が減少した場合には
    前記一次燃焼空気の供給量を増やすとともに、前記炭化
    水素系燃料の供給量を増やし、前記蒸気量が増加した場
    合には前記一次燃焼空気の供給量を減らすとともに、前
    記炭化水素系燃料の供給量を減らすようにそれら炭化水
    素系燃料および一次燃焼空気の供給量を制御する供給量
    制御手段を備えることを特徴とする焼却炉の燃焼制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記供給量制御手段は、前記炭化水素系
    燃料を前記一次燃焼空気に先行して増加もしくは減少さ
    せるように制御するものである請求項1に記載の焼却炉
    の燃焼制御装置。
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