JP3438570B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents
車両用交流発電機Info
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- JP3438570B2 JP3438570B2 JP04904098A JP4904098A JP3438570B2 JP 3438570 B2 JP3438570 B2 JP 3438570B2 JP 04904098 A JP04904098 A JP 04904098A JP 4904098 A JP4904098 A JP 4904098A JP 3438570 B2 JP3438570 B2 JP 3438570B2
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- stator
- coil
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、内燃機関により駆
動される交流発電機に関し、乗用車、トラック等あるい
は船舶などの乗り物に搭載可能な車両用交流発電機に関
する。
動される交流発電機に関し、乗用車、トラック等あるい
は船舶などの乗り物に搭載可能な車両用交流発電機に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭56−98358号に記載
されるように、回転子の一方の端面に斜流ファンを設置
し、軸方向に送風することで固定子内周面ならびに回転
子を冷却する技術が知られている。一方、固定子の巻線
として、WO92/06527の構成が知られている。
この構成では、車両用交流発電機の固定子の巻線を、複
数の導体セグメントを接合して形成している。かかる構
成によると、連続した線状導体を巻いて巻線を構成する
場合に比べ、規則的に配置された巻線を構成することが
できる。
されるように、回転子の一方の端面に斜流ファンを設置
し、軸方向に送風することで固定子内周面ならびに回転
子を冷却する技術が知られている。一方、固定子の巻線
として、WO92/06527の構成が知られている。
この構成では、車両用交流発電機の固定子の巻線を、複
数の導体セグメントを接合して形成している。かかる構
成によると、連続した線状導体を巻いて巻線を構成する
場合に比べ、規則的に配置された巻線を構成することが
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
56−98358号の構成では、斜流ファンにより軸方
向の通風が得られるが、連続した線状導体を巻いた固定
子巻線は、コイルエンドにおいて不規則に波打った表面
を形成するため、その表面に沿う空気の流れを阻害し、
効率的な送風を妨げるという問題点があった。
56−98358号の構成では、斜流ファンにより軸方
向の通風が得られるが、連続した線状導体を巻いた固定
子巻線は、コイルエンドにおいて不規則に波打った表面
を形成するため、その表面に沿う空気の流れを阻害し、
効率的な送風を妨げるという問題点があった。
【0004】一方、WO92/06527の構成による
とコイルエンドが規則的に配列されるが、軸方向への通
風に適した配置がなされていないため、コイルエンドの
配列方向によっては、その表面に沿う空気の流れが阻害
され、効率的な送風を妨げるという問題点がある。本発
明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、新規な改良され
た車両用交流発電機を提供することを目的とする。
とコイルエンドが規則的に配列されるが、軸方向への通
風に適した配置がなされていないため、コイルエンドの
配列方向によっては、その表面に沿う空気の流れが阻害
され、効率的な送風を妨げるという問題点がある。本発
明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、新規な改良され
た車両用交流発電機を提供することを目的とする。
【0005】本発明の目的は、軸方向への冷却媒体の流
れを効率的に生成させることにある。本発明の他の目的
は、固定子端部におけるコイルエンド、固定子の内周
面、ならびに回転子を効率的に冷却することにある。本
発明の付加的な目的は、低騒音を実現することである。
れを効率的に生成させることにある。本発明の他の目的
は、固定子端部におけるコイルエンド、固定子の内周
面、ならびに回転子を効率的に冷却することにある。本
発明の付加的な目的は、低騒音を実現することである。
【0006】本発明の他の目的は、固定子のコイルエン
ドと回転子との共働により、界磁コイルの高い冷却性と
低いファン騒音を発揮しうる車両用交流発電機を、部品
追加等なく、提供することである。
ドと回転子との共働により、界磁コイルの高い冷却性と
低いファン騒音を発揮しうる車両用交流発電機を、部品
追加等なく、提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、コイルエンド群の内側においては、冷却媒体の流れ
方向、並びに回転子の回転方向に関して順方向に傾斜し
て複数の電気導体が環状に配列されていることを特徴と
するという技術的手段が採用される。なお、ここで順方
向とは、回転軸方向の冷却媒体の流れ方向と、回転子の
回転方向との間にあることをいう。例えば、順方向に傾
斜した電気導体は、回転軸方向の冷却媒体の流れ方向に
対して60度の角度をなし、しかも回転子の回転方向に
対して30度の角度をなすように延在させることができ
る。なお、二つの方向に対する傾斜角度は、冷却媒体の
流れが有する軸方向成分と、回転方向成分との割合に応
じて、冷却媒体を効率的に流し得る角度が選定される。
に、コイルエンド群の内側においては、冷却媒体の流れ
方向、並びに回転子の回転方向に関して順方向に傾斜し
て複数の電気導体が環状に配列されていることを特徴と
するという技術的手段が採用される。なお、ここで順方
向とは、回転軸方向の冷却媒体の流れ方向と、回転子の
回転方向との間にあることをいう。例えば、順方向に傾
斜した電気導体は、回転軸方向の冷却媒体の流れ方向に
対して60度の角度をなし、しかも回転子の回転方向に
対して30度の角度をなすように延在させることができ
る。なお、二つの方向に対する傾斜角度は、冷却媒体の
流れが有する軸方向成分と、回転方向成分との割合に応
じて、冷却媒体を効率的に流し得る角度が選定される。
【0008】冷却装置によって生成され、コイルエンド
の内側を軸方向の一方向に向けて流れる冷却媒体は、回
転子の回転に引きずられて回転方向の成分を含んで流れ
る。従って、冷却媒体は螺旋状の流れになろうとする。
一方、コイルエンド群の内側には、複数のコイルエンド
の電気導体が環状に配列されている。しかも、それらの
電気導体は、回転子の回転方向、並びに冷却媒体の流れ
方向に対して順方向に傾斜している。即ち、コイルエン
ド群の内側には、回転子の回転方向に関して、冷却媒体
の軸方向の流れ方向に向けて進行する螺旋状の凹凸模様
が形成される。
の内側を軸方向の一方向に向けて流れる冷却媒体は、回
転子の回転に引きずられて回転方向の成分を含んで流れ
る。従って、冷却媒体は螺旋状の流れになろうとする。
一方、コイルエンド群の内側には、複数のコイルエンド
の電気導体が環状に配列されている。しかも、それらの
電気導体は、回転子の回転方向、並びに冷却媒体の流れ
方向に対して順方向に傾斜している。即ち、コイルエン
ド群の内側には、回転子の回転方向に関して、冷却媒体
の軸方向の流れ方向に向けて進行する螺旋状の凹凸模様
が形成される。
【0009】このような順方向傾斜型のコイルエンド群
を採用することで、コイルエンド群の内側に配列された
複数のコイルエンドにより形成される凹凸が、冷却媒体
の回転子の回転方向に向かう流れ成分を阻害することが
ない。むしろ、回転子の回転方向に向かう流れ成分を、
コイルエンドの傾斜によって軸方向に案内する作用が発
揮される。このため、軸方向の一方向への流れをさらに
助長することになる。
を採用することで、コイルエンド群の内側に配列された
複数のコイルエンドにより形成される凹凸が、冷却媒体
の回転子の回転方向に向かう流れ成分を阻害することが
ない。むしろ、回転子の回転方向に向かう流れ成分を、
コイルエンドの傾斜によって軸方向に案内する作用が発
揮される。このため、軸方向の一方向への流れをさらに
助長することになる。
【0010】なお、固定子の両端部にそれぞれコイルエ
ンド群が形成される構成においては、それらのうちの一
方のコイルエンド群のみ、あるいはそれらの両方を、上
記の順方向傾斜型コイルエンド群とすることができる。
また、冷却装置としては、空気を冷却媒体とする送風装
置を採用することができる。なお、送風装置としては、
車両用発電機の機内に軸方向の流れを生じさせる構成で
あることが重要である。例えば、固定子と回転子とを保
持固定するフレームの内側に複数の送風ブレードを配置
した、いわゆる内扇式の構成を採用することができる。
また、フレームの外に複数の送風ブレードを配置した、
いわゆる外扇式の構成を採用してもよく、さらには、ひ
とつのコイルエンド群を内扇で冷却し、他のコイルエン
ド群を外扇で冷却するといった内扇と外扇とを併用した
併用型を採用してもよい。また、水などの液体を冷却媒
体とする構成を採用してもよい。かかる冷却装置の構成
は、装置に求められる冷却性能などの設計条件によって
選択される。
ンド群が形成される構成においては、それらのうちの一
方のコイルエンド群のみ、あるいはそれらの両方を、上
記の順方向傾斜型コイルエンド群とすることができる。
また、冷却装置としては、空気を冷却媒体とする送風装
置を採用することができる。なお、送風装置としては、
車両用発電機の機内に軸方向の流れを生じさせる構成で
あることが重要である。例えば、固定子と回転子とを保
持固定するフレームの内側に複数の送風ブレードを配置
した、いわゆる内扇式の構成を採用することができる。
また、フレームの外に複数の送風ブレードを配置した、
いわゆる外扇式の構成を採用してもよく、さらには、ひ
とつのコイルエンド群を内扇で冷却し、他のコイルエン
ド群を外扇で冷却するといった内扇と外扇とを併用した
併用型を採用してもよい。また、水などの液体を冷却媒
体とする構成を採用してもよい。かかる冷却装置の構成
は、装置に求められる冷却性能などの設計条件によって
選択される。
【0011】なお、冷却媒体を固定子鉄心の内側にも積
極的に流す構成を採用することが望ましい。かかる場合
には、固定子鉄心の端部に配置された順方向傾斜型コイ
ルエンド群によって、固定子鉄心の内側への冷却媒体の
導入を促進することができる。特に、コイルエンド群の
内周面において軸方向流れが阻害されにくいことから、
そのコイルエンド群の内周面からほぼ連続して広がる固
定子鉄心の内周面における軸方向流れも流れやすくな
る。これにより、固定子鉄心の内側表面の冷却を促進す
ることができる。また、固定子鉄心の内側に配置された
回転子の冷却も促進される。さらに、回転子の内部へも
冷却媒体を導入する構成を採用する場合には、回転子内
部の冷却、特に界磁コイルの冷却を促進する効果が付加
される。
極的に流す構成を採用することが望ましい。かかる場合
には、固定子鉄心の端部に配置された順方向傾斜型コイ
ルエンド群によって、固定子鉄心の内側への冷却媒体の
導入を促進することができる。特に、コイルエンド群の
内周面において軸方向流れが阻害されにくいことから、
そのコイルエンド群の内周面からほぼ連続して広がる固
定子鉄心の内周面における軸方向流れも流れやすくな
る。これにより、固定子鉄心の内側表面の冷却を促進す
ることができる。また、固定子鉄心の内側に配置された
回転子の冷却も促進される。さらに、回転子の内部へも
冷却媒体を導入する構成を採用する場合には、回転子内
部の冷却、特に界磁コイルの冷却を促進する効果が付加
される。
【0012】例えば、軸方向の上流側に順方向傾斜型コ
イルエンド群を配置した場合には、固定子鉄心内側への
冷却媒体の押し込みを促進することができる。また、軸
方向の下流側に順方向傾斜型コイルエンド群を配置した
場合には、固定子鉄心内側からの冷却媒体の吸い出しを
促進することができる。さらに、両方に順方向傾斜型コ
イルエンド群を配置してもよい。
イルエンド群を配置した場合には、固定子鉄心内側への
冷却媒体の押し込みを促進することができる。また、軸
方向の下流側に順方向傾斜型コイルエンド群を配置した
場合には、固定子鉄心内側からの冷却媒体の吸い出しを
促進することができる。さらに、両方に順方向傾斜型コ
イルエンド群を配置してもよい。
【0013】また、冷却装置としては、回転子の端部に
設けられた複数のブレードを採用することが望ましい。
かかる冷却装置によると、冷却すべきコイルエンド群
と、固定子鉄心との近傍に複数のブレードを配置できる
ため高い冷却性を引き出すことができる。しかも、ブレ
ードによって供給される回転方向成分の強い冷却媒体の
流れを、軸方向への流れを妨げることなくコイルエンド
群の内周面に沿って流すことができ、効率的に冷却媒体
を流すことができる。
設けられた複数のブレードを採用することが望ましい。
かかる冷却装置によると、冷却すべきコイルエンド群
と、固定子鉄心との近傍に複数のブレードを配置できる
ため高い冷却性を引き出すことができる。しかも、ブレ
ードによって供給される回転方向成分の強い冷却媒体の
流れを、軸方向への流れを妨げることなくコイルエンド
群の内周面に沿って流すことができ、効率的に冷却媒体
を流すことができる。
【0014】また、電気導体の断面形状は、周方向より
も径方向に大きいことが望ましい。コイルエンド群の内
周側に配置された電気導体が、その位置において上記の
ような形状を有することで、電気導体の間に隙間を確保
することが容易になる。そして、冷却媒体の軸方向への
流れを流し易くすることができる。電気導体としては、
例えば長方形断面の導体を採用することができ、その断
面の長手方向を径方向に沿って配置することができる。
も径方向に大きいことが望ましい。コイルエンド群の内
周側に配置された電気導体が、その位置において上記の
ような形状を有することで、電気導体の間に隙間を確保
することが容易になる。そして、冷却媒体の軸方向への
流れを流し易くすることができる。電気導体としては、
例えば長方形断面の導体を採用することができ、その断
面の長手方向を径方向に沿って配置することができる。
【0015】また、コイルエンド群の内周側に配置され
る電気導体の数は、スロットの数に対応していることが
望ましい。これにより、電気導体の間に隙間を確保する
ことが容易になる。なお、コイルエンド群を形成する複
数のコイルエンドのそれぞれが、一のスロット内の内層
電気導体と他のスロット内の外層電気導体とを接続する
よう配置される構成を採用することが望ましい。すなわ
ち、同一の形状をもった複数のコイルエンドの配列が、
コイルエンド群に含まれる。従って、コイルエンド群の
内側に表れる模様は、同一形状の複数のコイルエンドに
よって形成される。かかる構成により、コイルエンドの
形状を統一でき、コイルエンド間の隙間を管理して製造
することができる。そして、コイルエンド形状の不規則
に起因するコイルエンド間の隙間の不足や、周方向に関
して隙間の広狭の偏りを抑えることができる。そして、
コイルエンド群の内周に配置された複数の電気導体の間
に確実に隙間を形成することができる。しかも、それら
の隙間を、全周に渡って均等にすることができる。
る電気導体の数は、スロットの数に対応していることが
望ましい。これにより、電気導体の間に隙間を確保する
ことが容易になる。なお、コイルエンド群を形成する複
数のコイルエンドのそれぞれが、一のスロット内の内層
電気導体と他のスロット内の外層電気導体とを接続する
よう配置される構成を採用することが望ましい。すなわ
ち、同一の形状をもった複数のコイルエンドの配列が、
コイルエンド群に含まれる。従って、コイルエンド群の
内側に表れる模様は、同一形状の複数のコイルエンドに
よって形成される。かかる構成により、コイルエンドの
形状を統一でき、コイルエンド間の隙間を管理して製造
することができる。そして、コイルエンド形状の不規則
に起因するコイルエンド間の隙間の不足や、周方向に関
して隙間の広狭の偏りを抑えることができる。そして、
コイルエンド群の内周に配置された複数の電気導体の間
に確実に隙間を形成することができる。しかも、それら
の隙間を、全周に渡って均等にすることができる。
【0016】また、上記目的を達成するために、回転周
方向に沿って交互にNS極を形成する界磁回転子と、該
回転子と対向配置された固定子鉄心及びこの固定子鉄心
に装備された多相固定子巻線を備える固定子と、前記回
転子と前記固定子とを支持するフレームとを有する車両
用交流発電機において、前記界磁回転子は、前記N極お
よび前記S極を提供する複数の爪状磁極を有するランデ
ル型鉄心と前記ランデル型鉄心に囲包された界磁コイル
を備え、前記多相固定子巻線は、複数の電気導体を備
え、これら複数の電気導体は、前記固定子鉄心の内周面
に設けられたスロット内においては、前記スロットの深
さ方向に関して内層および外層として一対以上の対をな
して配列され、前記スロット外においては、前記固定子
鉄心の端面側に延び出して配置されており、異なるスロ
ット内に異なる層として配置された2つの前記電気導体
を直列接続する接続パターンによってコイルエンドを形
成しており、その結果、前記固定子鉄心の端面側には前
記接続パターンを主として繰り返すコイルエンド群が形
成され、前記コイルエンド群の最内周の電気導体は前記
固定子鉄心の両端面で同一方向に傾斜しており、前記フ
レーム内において冷却風が軸方向に流れる構成が提供さ
れることを特徴とするという技術的手段が採用される。
方向に沿って交互にNS極を形成する界磁回転子と、該
回転子と対向配置された固定子鉄心及びこの固定子鉄心
に装備された多相固定子巻線を備える固定子と、前記回
転子と前記固定子とを支持するフレームとを有する車両
用交流発電機において、前記界磁回転子は、前記N極お
よび前記S極を提供する複数の爪状磁極を有するランデ
ル型鉄心と前記ランデル型鉄心に囲包された界磁コイル
を備え、前記多相固定子巻線は、複数の電気導体を備
え、これら複数の電気導体は、前記固定子鉄心の内周面
に設けられたスロット内においては、前記スロットの深
さ方向に関して内層および外層として一対以上の対をな
して配列され、前記スロット外においては、前記固定子
鉄心の端面側に延び出して配置されており、異なるスロ
ット内に異なる層として配置された2つの前記電気導体
を直列接続する接続パターンによってコイルエンドを形
成しており、その結果、前記固定子鉄心の端面側には前
記接続パターンを主として繰り返すコイルエンド群が形
成され、前記コイルエンド群の最内周の電気導体は前記
固定子鉄心の両端面で同一方向に傾斜しており、前記フ
レーム内において冷却風が軸方向に流れる構成が提供さ
れることを特徴とするという技術的手段が採用される。
【0017】これにより、各相のコイルエンドの干渉が
無くなるので、コイルエンドの内周面に大きな凹凸が無
くなり、一様な繰り返し紋様が形成される。しかも、コ
イルエンドの最内周の電気導体は前記固定子鉄心の両端
面で同一方向に傾斜しているので、この方向に沿って冷
却風を流しやすい。以上により、冷却風とコイルエンド
内周との間で生ずるファン騒音を低減できる。
無くなるので、コイルエンドの内周面に大きな凹凸が無
くなり、一様な繰り返し紋様が形成される。しかも、コ
イルエンドの最内周の電気導体は前記固定子鉄心の両端
面で同一方向に傾斜しているので、この方向に沿って冷
却風を流しやすい。以上により、冷却風とコイルエンド
内周との間で生ずるファン騒音を低減できる。
【0018】また、ランデル型回転子との組合せである
ので、ポ−ルコアの磁極間に空間を設けることでき、フ
レーム内において軸方向に流れる冷却風(以下、軸流風
と称す)を提供することにより、界磁コイルの冷却がで
きる。さらに、ポ−ルコア自身が回転により冷却風を送
風することもできる。なお、前記固定子鉄心の一方の端
面に形成される前記コイルエンドの最内周の電気導体
が、前記界磁回転子の回転によって発生する風を軸方向
に螺旋状に押し込む様に周方向に傾斜していることが望
ましい。かかる構造において、発電機内部へ軸流風が流
れるので、界磁コイルの冷却が可能である。さらに、コ
イルエンドの最内周の電気導体によって遠心風の一部を
軸流風に変えることが可能であるため、冷却ファンが無
くとも、ポ−ルコアの回転によって生ずる遠心風を利用
して界磁コイルの冷却ができる。よって、部品点数の低
減により、製造コストを低減できる。
ので、ポ−ルコアの磁極間に空間を設けることでき、フ
レーム内において軸方向に流れる冷却風(以下、軸流風
と称す)を提供することにより、界磁コイルの冷却がで
きる。さらに、ポ−ルコア自身が回転により冷却風を送
風することもできる。なお、前記固定子鉄心の一方の端
面に形成される前記コイルエンドの最内周の電気導体
が、前記界磁回転子の回転によって発生する風を軸方向
に螺旋状に押し込む様に周方向に傾斜していることが望
ましい。かかる構造において、発電機内部へ軸流風が流
れるので、界磁コイルの冷却が可能である。さらに、コ
イルエンドの最内周の電気導体によって遠心風の一部を
軸流風に変えることが可能であるため、冷却ファンが無
くとも、ポ−ルコアの回転によって生ずる遠心風を利用
して界磁コイルの冷却ができる。よって、部品点数の低
減により、製造コストを低減できる。
【0019】また、前記固定子鉄心の一方の端面に形成
されるコイルエンドの最内周の電気導体において、前記
電気導体の軸方向先端から根元への傾斜を進む方向の周
方向成分と、前記界磁回転子の回転方向が、同じである
ことが望ましい。この回転子と固定子との組合せによ
り、回転子の回転によって発生する遠心風の一部を最内
周の電気導体の傾斜に沿って流すことができるので、以
上の結果、軸方向に螺旋状に流れる軸流風を作りだし、
界磁コイルの冷却が可能となる。
されるコイルエンドの最内周の電気導体において、前記
電気導体の軸方向先端から根元への傾斜を進む方向の周
方向成分と、前記界磁回転子の回転方向が、同じである
ことが望ましい。この回転子と固定子との組合せによ
り、回転子の回転によって発生する遠心風の一部を最内
周の電気導体の傾斜に沿って流すことができるので、以
上の結果、軸方向に螺旋状に流れる軸流風を作りだし、
界磁コイルの冷却が可能となる。
【0020】さらに、前記界磁回転子の軸方向の両端部
に、複数のブレ−ドを有する送風ファンを備えてもよ
い。これにより、冷却風量を増やして、界磁コイルや固
定子巻線の冷却をさらに向上させて、高出力化を達成で
きる。また、前記固定子鉄心の前記一方の端面と同じ軸
方向にある前記界磁回転子のファンは、回転子の軸方向
に対し鋭角の傾きを持つブレ−ドを有し、径方向のみな
らず軸方向にも冷却風を押し込む通風構造としてもよ
い。かかる構造により、さらに軸流風の風量が増加する
ので、界磁コイルの冷却をさらに向上させることができ
る。コイルエンドの内周面に大きな凹凸が無く、一様な
繰り返し紋様が形成され、しかも回転子の回転方向に沿
って傾斜しているので、冷却風とコイルエンド内周との
間で生ずるファン騒音を低減できることは、いうまでも
ない。
に、複数のブレ−ドを有する送風ファンを備えてもよ
い。これにより、冷却風量を増やして、界磁コイルや固
定子巻線の冷却をさらに向上させて、高出力化を達成で
きる。また、前記固定子鉄心の前記一方の端面と同じ軸
方向にある前記界磁回転子のファンは、回転子の軸方向
に対し鋭角の傾きを持つブレ−ドを有し、径方向のみな
らず軸方向にも冷却風を押し込む通風構造としてもよ
い。かかる構造により、さらに軸流風の風量が増加する
ので、界磁コイルの冷却をさらに向上させることができ
る。コイルエンドの内周面に大きな凹凸が無く、一様な
繰り返し紋様が形成され、しかも回転子の回転方向に沿
って傾斜しているので、冷却風とコイルエンド内周との
間で生ずるファン騒音を低減できることは、いうまでも
ない。
【0021】さらに、前記界磁回転子を回転駆動するプ
−リに対し、軸方向の押し込み効果のあるファンは前記
プ−リと同じ軸方向側に位置することが、望ましい。こ
れにより、一般的に周囲温度の低いプ−リ側から冷却風
を取り込むことができるので、軸流風の温度を下げるこ
とにより、界磁コイルの冷却をさらに向上させることが
できる。なお、車両用発電機のエンジンル−ム内の搭載
位置によって、プ−リ側の周囲温度が高い場合には、前
記一方の端面は前記プ−リと反対の軸方向側に配置する
ことが、望ましい。以上のように、搭載位置にともなう
周囲環境の変化に応じて、適宜、軸方向の回転子と固定
子の組合せを選択することにより、より温度の低い軸流
風を取り込むこととができるので、界磁コイルの冷却を
確保できる。
−リに対し、軸方向の押し込み効果のあるファンは前記
プ−リと同じ軸方向側に位置することが、望ましい。こ
れにより、一般的に周囲温度の低いプ−リ側から冷却風
を取り込むことができるので、軸流風の温度を下げるこ
とにより、界磁コイルの冷却をさらに向上させることが
できる。なお、車両用発電機のエンジンル−ム内の搭載
位置によって、プ−リ側の周囲温度が高い場合には、前
記一方の端面は前記プ−リと反対の軸方向側に配置する
ことが、望ましい。以上のように、搭載位置にともなう
周囲環境の変化に応じて、適宜、軸方向の回転子と固定
子の組合せを選択することにより、より温度の低い軸流
風を取り込むこととができるので、界磁コイルの冷却を
確保できる。
【0022】また、内層電気導体と、外層電気導体とを
二対以上配置した場合、ひとつの前記スロット内に収容
される複数の前記電気導体は、前記スロットの深さ方向
にのみ配列されており、複数の前記電気導体は、前記コ
イルエンド群において互いに他の電気導体と接合されて
複数の接合部を形成しており、複数の前記接合部は、多
重の環状に配列されており、前記コイルエンド群内にお
いて周方向並びに径方向に関して互いに離間して配置さ
れているという構成が採用されることが望ましい。かか
る構成によると、接合部は、複数の電気導体の配置、す
なわちスロットの配置に対応して、周方向に沿って環状
に配列される。しかも、スロット内には、複数の電気導
体を径方向にのみ配列して収容しているため、接合部の
環状の配列を、同心状の多重形状に配置することができ
る。このため、複数の接合部を、周方向ならびに径方向
へも離間させて配置することができる。よって、接合工
程が容易となり、製造コストを低減することが可能であ
る。また、接合部間の短絡による発電不良も回避でき
る。
二対以上配置した場合、ひとつの前記スロット内に収容
される複数の前記電気導体は、前記スロットの深さ方向
にのみ配列されており、複数の前記電気導体は、前記コ
イルエンド群において互いに他の電気導体と接合されて
複数の接合部を形成しており、複数の前記接合部は、多
重の環状に配列されており、前記コイルエンド群内にお
いて周方向並びに径方向に関して互いに離間して配置さ
れているという構成が採用されることが望ましい。かか
る構成によると、接合部は、複数の電気導体の配置、す
なわちスロットの配置に対応して、周方向に沿って環状
に配列される。しかも、スロット内には、複数の電気導
体を径方向にのみ配列して収容しているため、接合部の
環状の配列を、同心状の多重形状に配置することができ
る。このため、複数の接合部を、周方向ならびに径方向
へも離間させて配置することができる。よって、接合工
程が容易となり、製造コストを低減することが可能であ
る。また、接合部間の短絡による発電不良も回避でき
る。
【0023】また、前記内層と外層の電気導体は一対、
すなわち1つのスロット内の電気導体数は2であり、前
記スロットは電気角で略30°の間隔で配列され、それ
ら複数のスロットに収納された電気導体のうち、互に磁
極ピッチだけ離間した関係にある第1のスロット群の各
スロットに収納された電気導体同士が互いに直列に電気
接続されて第1の直列導体群をなすとともに、前記第1
スロット群に対し隣接関係にある第2スロット群の各ス
ロットに収納された電気導体同士が互いに直列に電気接
続されて第2の直列導体群をなし、さらにこれら第1の
直列導体群と第2の直列導体群とが直列となって第1相
の巻線をなし、同様にして他相の巻線が形成されている
という構成を採用してもよい。
すなわち1つのスロット内の電気導体数は2であり、前
記スロットは電気角で略30°の間隔で配列され、それ
ら複数のスロットに収納された電気導体のうち、互に磁
極ピッチだけ離間した関係にある第1のスロット群の各
スロットに収納された電気導体同士が互いに直列に電気
接続されて第1の直列導体群をなすとともに、前記第1
スロット群に対し隣接関係にある第2スロット群の各ス
ロットに収納された電気導体同士が互いに直列に電気接
続されて第2の直列導体群をなし、さらにこれら第1の
直列導体群と第2の直列導体群とが直列となって第1相
の巻線をなし、同様にして他相の巻線が形成されている
という構成を採用してもよい。
【0024】これによれば、電気角略30°の間隔で設
けられた複数のスロットに収納された導体のうち、互に
磁極ピッチだけ離間した関係にあるスロットに収納され
た導体同士が互いに直列に電気接続されて第1の直列導
体群をなすから、全ての電気導体が揃って同一位相の起
電圧を発生しそれらが算術加算されるので電気導体の長
さ当たりの発電力は最高となる。さらに、第1の直列導
体群の起電圧位相に対し位相が最も近い隣接スロットに
収納された導体も第2の直列導体群をなして同様に高い
発電力が得られる。そして、第1の直列導体群と第2の
直列導体群とが直列とされて、1相をなすから、これら
がベクトル加算され、トータルの起電圧は最高となる。
以上のことから、1つのスロット内の電気導体数は2タ
−ンであっても、導体数が4タ−ンの場合と同等な出力
を得ることができるので、車両として最も使用頻度の高
いアイドル回転、すなわち低回転からの発電機出力を得
ることが可能となる。
けられた複数のスロットに収納された導体のうち、互に
磁極ピッチだけ離間した関係にあるスロットに収納され
た導体同士が互いに直列に電気接続されて第1の直列導
体群をなすから、全ての電気導体が揃って同一位相の起
電圧を発生しそれらが算術加算されるので電気導体の長
さ当たりの発電力は最高となる。さらに、第1の直列導
体群の起電圧位相に対し位相が最も近い隣接スロットに
収納された導体も第2の直列導体群をなして同様に高い
発電力が得られる。そして、第1の直列導体群と第2の
直列導体群とが直列とされて、1相をなすから、これら
がベクトル加算され、トータルの起電圧は最高となる。
以上のことから、1つのスロット内の電気導体数は2タ
−ンであっても、導体数が4タ−ンの場合と同等な出力
を得ることができるので、車両として最も使用頻度の高
いアイドル回転、すなわち低回転からの発電機出力を得
ることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の車両用交流発電
機を図に示す各実施例に基づいて説明する。図1から図
10はこの発明の第一実施形態を示したもので、図1は
車両用交流発電機の主要部断面図、図2から図8は本実
施形態の固定子鉄心の説明図、図9、図10は冷却ファ
ンの正面図である。
機を図に示す各実施例に基づいて説明する。図1から図
10はこの発明の第一実施形態を示したもので、図1は
車両用交流発電機の主要部断面図、図2から図8は本実
施形態の固定子鉄心の説明図、図9、図10は冷却ファ
ンの正面図である。
【0026】車両用交流発電機1は、固定子2、回転子
3、固定子2と回転子3とを支持するフレーム4、およ
び交流電力を直流電力に変換する整流器5等から構成さ
れている。回転子3は、シャフト6と一体になって回転
するもので、ランデル型ポールコア7、界磁コイル8、
スリップリング9、10、冷却装置としての斜流ファン
11および遠心ファン12等によって構成されている。
シャフト6は、プーリ20に連結され、自動車に搭載さ
れた走行用のエンジン(図示せず)により回転駆動され
る。
3、固定子2と回転子3とを支持するフレーム4、およ
び交流電力を直流電力に変換する整流器5等から構成さ
れている。回転子3は、シャフト6と一体になって回転
するもので、ランデル型ポールコア7、界磁コイル8、
スリップリング9、10、冷却装置としての斜流ファン
11および遠心ファン12等によって構成されている。
シャフト6は、プーリ20に連結され、自動車に搭載さ
れた走行用のエンジン(図示せず)により回転駆動され
る。
【0027】ランデル型ポールコア7は一組のポールコ
アを組合わせて構成されている。それらのポールコア
は、シャフト6に組付られたボス部71およびボス部7
1の両端より径方向に延びるディスク部72、及び複数
の爪状磁極部73により構成されている。界磁コイル8
は絶縁紙81を介して爪状磁極部73の内径面に適当な
圧縮力を持って当接されている。絶縁紙81はシート状
の樹脂含浸シートを使用し、加熱処理により界磁コイル
8を固着するとともに、ポ−ルコア7と界磁コイル8と
の絶縁を担っている。
アを組合わせて構成されている。それらのポールコア
は、シャフト6に組付られたボス部71およびボス部7
1の両端より径方向に延びるディスク部72、及び複数
の爪状磁極部73により構成されている。界磁コイル8
は絶縁紙81を介して爪状磁極部73の内径面に適当な
圧縮力を持って当接されている。絶縁紙81はシート状
の樹脂含浸シートを使用し、加熱処理により界磁コイル
8を固着するとともに、ポ−ルコア7と界磁コイル8と
の絶縁を担っている。
【0028】前記フレ−ム4は固定子2のコイルエンド
31に対向した部分に冷却風の吐出孔42、及び軸方向
端面に吸入孔41が設けられている。固定子2は、固定
子鉄心32と固定子巻線を構成する導体セグメント3
3、及び固定子鉄心32と導体セグメント33間を電気
絶縁するインシュレータ34で構成され、フレ−ム4に
より支えられている。固定子鉄心32は、薄い鋼板を重
ね合わせたもので、その内周面には多数のスロット35
が形成されている。
31に対向した部分に冷却風の吐出孔42、及び軸方向
端面に吸入孔41が設けられている。固定子2は、固定
子鉄心32と固定子巻線を構成する導体セグメント3
3、及び固定子鉄心32と導体セグメント33間を電気
絶縁するインシュレータ34で構成され、フレ−ム4に
より支えられている。固定子鉄心32は、薄い鋼板を重
ね合わせたもので、その内周面には多数のスロット35
が形成されている。
【0029】スロット内には2本の矩形状の断面を持つ
電気導体が挿入され、固定子巻線は図3に示す導体セグ
メント33を多数、接合することにより構成されてい
る。この電気導体の断面形状は、周方向よりも径方向に
大きい長方形断面の導体を採用し、その断面の長手方向
を径方向に沿って配置している。図2に示すように、固
定子鉄心32の軸方向側面の一方にターン部33c、他
方に接合部33dとなるように配置されている。また、
導体セグメント33のコイルエンドの斜行部33eは外
層、内層で逆方向に傾斜しており、各層内では同一方向
に傾斜している。なお、この導体セグメント33は絶縁
皮膜はあっても無くとも良い。
電気導体が挿入され、固定子巻線は図3に示す導体セグ
メント33を多数、接合することにより構成されてい
る。この電気導体の断面形状は、周方向よりも径方向に
大きい長方形断面の導体を採用し、その断面の長手方向
を径方向に沿って配置している。図2に示すように、固
定子鉄心32の軸方向側面の一方にターン部33c、他
方に接合部33dとなるように配置されている。また、
導体セグメント33のコイルエンドの斜行部33eは外
層、内層で逆方向に傾斜しており、各層内では同一方向
に傾斜している。なお、この導体セグメント33は絶縁
皮膜はあっても無くとも良い。
【0030】固定子巻線の製造工程を以下に説明する。
図3に示す外層側導体部33bと内層側導体部33aと
ターン部33cで構成された略同一形状のU字状の導体
セグメント33を、固定子鉄心32の軸方向側面の同一
側にターン部33cが揃うように重ね、図4に示すよう
に外層側導体部33bはスロットの奥側に、内層側導体
部33aはスロット開口側に位置するように挿入され
る。この導体セグメント33は銅平板を折り曲げ、プレ
ス等で略U字型形状に製作され、略平行のスロット側面
に外層側、内層側の各導体部の両側面がインシュレータ
34を介して当接する様に圧入される。その後、図5に
示すように、ターン部33cによって形成されるコイル
エンド31とは反対側に位置する先端33dを互いに反
対の周方向に折り曲げた後、異層の他の導体セグメント
の先端どうしが電気導通するように超音波溶着、アーク
溶接、ろう付け等で接合される。なお、図4では、導体
セグメント33は絶縁皮膜が無い場合の例であり、イン
シュレータ34は同じスロット内の電気導体間も絶縁す
るため、S字形状をなしている。
図3に示す外層側導体部33bと内層側導体部33aと
ターン部33cで構成された略同一形状のU字状の導体
セグメント33を、固定子鉄心32の軸方向側面の同一
側にターン部33cが揃うように重ね、図4に示すよう
に外層側導体部33bはスロットの奥側に、内層側導体
部33aはスロット開口側に位置するように挿入され
る。この導体セグメント33は銅平板を折り曲げ、プレ
ス等で略U字型形状に製作され、略平行のスロット側面
に外層側、内層側の各導体部の両側面がインシュレータ
34を介して当接する様に圧入される。その後、図5に
示すように、ターン部33cによって形成されるコイル
エンド31とは反対側に位置する先端33dを互いに反
対の周方向に折り曲げた後、異層の他の導体セグメント
の先端どうしが電気導通するように超音波溶着、アーク
溶接、ろう付け等で接合される。なお、図4では、導体
セグメント33は絶縁皮膜が無い場合の例であり、イン
シュレータ34は同じスロット内の電気導体間も絶縁す
るため、S字形状をなしている。
【0031】本実施例ではロータ磁極数を16に設定し
てあり、固定子鉄心32のスロット数を96に設定し、
導体セグメント33は結線された後、3相巻線となるよ
うに設定されている 。具体的結線例を図6、図7、図
8を使用して説明する。 図6、図7において、実線は外
層導体、一点鎖線は内層導体を示す。
てあり、固定子鉄心32のスロット数を96に設定し、
導体セグメント33は結線された後、3相巻線となるよ
うに設定されている 。具体的結線例を図6、図7、図
8を使用して説明する。 図6、図7において、実線は外
層導体、一点鎖線は内層導体を示す。
【0032】まず、3相巻線のうちのX相について説明
する。スロット番号の4番、10番、16番から6スロ
ットおきに94番までが第1のスロット群を成し、隣接
する5番、11番、17番から6スロットおきに96番
までが第2のスロット群を成している。巻線端X1から
第1スロット群に形成される第1巻線は、図6の結線部
102によって第2スロット群に形成される第2巻線に
直列接続される。第2巻線は同層の導体の結線部103
によって反転して第2スロット群に形成され、同一スロ
ット内の同相巻線は直列に接続される。そして、もう1
カ所の結線部102によって再び第1巻線に直列接続さ
れ、巻線端X2につながる。
する。スロット番号の4番、10番、16番から6スロ
ットおきに94番までが第1のスロット群を成し、隣接
する5番、11番、17番から6スロットおきに96番
までが第2のスロット群を成している。巻線端X1から
第1スロット群に形成される第1巻線は、図6の結線部
102によって第2スロット群に形成される第2巻線に
直列接続される。第2巻線は同層の導体の結線部103
によって反転して第2スロット群に形成され、同一スロ
ット内の同相巻線は直列に接続される。そして、もう1
カ所の結線部102によって再び第1巻線に直列接続さ
れ、巻線端X2につながる。
【0033】以上の結果、X相は電気角で30°位相の
ずれた各2ターンの固定子巻線が直列に接続される。同
様にして、電気角120°ピッチでY相、Z相が形成さ
れ、図8に示すようにこれらの3相が星形結線されてい
る。プ−リ側の冷却ファン11は、図9に示すように、
ベ−ス板113に対して鋭角の傾斜を持つブレ−ド11
1と、直角なブレ−ド112とを持ち、ベ−ス板113
とポ−ルコア7端面が溶接などによって固着され、回転
子3と一体となって回転する。反プ−リ側の冷却ファン
12は図10に示すようにポ−ルコア7の端面に対して
直角なブレ−ド121のみを持つ。
ずれた各2ターンの固定子巻線が直列に接続される。同
様にして、電気角120°ピッチでY相、Z相が形成さ
れ、図8に示すようにこれらの3相が星形結線されてい
る。プ−リ側の冷却ファン11は、図9に示すように、
ベ−ス板113に対して鋭角の傾斜を持つブレ−ド11
1と、直角なブレ−ド112とを持ち、ベ−ス板113
とポ−ルコア7端面が溶接などによって固着され、回転
子3と一体となって回転する。反プ−リ側の冷却ファン
12は図10に示すようにポ−ルコア7の端面に対して
直角なブレ−ド121のみを持つ。
【0034】図5は、コイルエンド31の最内周面の電
気導体の傾斜と、回転子3の回転方向Rの関係を示した
斜視図である。なお、この実施形態では、回転子3は、
プ−リ20側から見て時計回り方向に回転する。上記構
成とすることにより、コイルエンド31の電気導体の斜
行部33eの傾斜方向は内層、外層の各層内では同一方
向とすることができるため、多相の固定子巻線を干渉無
く配置できる。よって、コイルエンド31の内周に大き
な凹凸が無くなり、一様な繰り返し紋様が形成される。
しかも、コイルエンド31の最内周の電気導体は、固定
子鉄心32の両端面で同一方向に傾斜しているので、こ
の方向に沿って冷却風を流しやすい。よって、ファン1
1、12による冷却風とコイルエンド最内周との間の衝
突で生ずるファン騒音を低減できる。
気導体の傾斜と、回転子3の回転方向Rの関係を示した
斜視図である。なお、この実施形態では、回転子3は、
プ−リ20側から見て時計回り方向に回転する。上記構
成とすることにより、コイルエンド31の電気導体の斜
行部33eの傾斜方向は内層、外層の各層内では同一方
向とすることができるため、多相の固定子巻線を干渉無
く配置できる。よって、コイルエンド31の内周に大き
な凹凸が無くなり、一様な繰り返し紋様が形成される。
しかも、コイルエンド31の最内周の電気導体は、固定
子鉄心32の両端面で同一方向に傾斜しているので、こ
の方向に沿って冷却風を流しやすい。よって、ファン1
1、12による冷却風とコイルエンド最内周との間の衝
突で生ずるファン騒音を低減できる。
【0035】また、図5に示すように、コイルエンド3
1の内側においては、冷却風の流れ方向、並びに回転子
3の回転方向Rに関して順方向に傾斜して複数の電気導
体が環状に配列されている。ファン11によって生成さ
れ、コイルエンド31の内側を軸方向の一方向に向けて
流れる冷却風は、回転子3の回転に引きずられて回転方
向Rの成分を含んで流れる。従って、冷却風は螺旋状の
流れになろうとする。
1の内側においては、冷却風の流れ方向、並びに回転子
3の回転方向Rに関して順方向に傾斜して複数の電気導
体が環状に配列されている。ファン11によって生成さ
れ、コイルエンド31の内側を軸方向の一方向に向けて
流れる冷却風は、回転子3の回転に引きずられて回転方
向Rの成分を含んで流れる。従って、冷却風は螺旋状の
流れになろうとする。
【0036】また、順方向傾斜型のコイルエンド群を採
用することで、コイルエンド群の内側に配列された複数
のコイルエンドにより形成される凹凸が、冷却風の回転
子3の回転方向Rに向かう流れ成分を阻害することがな
い。むしろ、回転子3の回転方向Rに向かう流れ成分
を、コイルエンド31の傾斜によって軸方向に案内する
作用が発揮される。このため、軸方向の一方向への流れ
をさらに助長することになる。
用することで、コイルエンド群の内側に配列された複数
のコイルエンドにより形成される凹凸が、冷却風の回転
子3の回転方向Rに向かう流れ成分を阻害することがな
い。むしろ、回転子3の回転方向Rに向かう流れ成分
を、コイルエンド31の傾斜によって軸方向に案内する
作用が発揮される。このため、軸方向の一方向への流れ
をさらに助長することになる。
【0037】この時、ランデル型回転子3のポ−ルコア
磁極間には空間が設けられているので、軸流風により界
磁コイル8を冷却できる。なお、ここで順方向とは、回
転軸方向の冷却風の流れ方向と、回転子3の回転方向R
との間にあることをいう。さらに、プ−リ20側の冷却
ファン11は、ポ−ルコア7の端面に対して鋭角の傾斜
を持つブレ−ド111を持っている。回転子3が図9の
方向Rに回転する時、このブレード111は冷却風を軸
方向へ押し込むように作用する。これにより、回転方向
成分の強い冷却風の流れを、軸方向への流れを妨げるこ
となくコイルエンド31の内周面に沿って流すことがで
きる。そのため、軸流風量が増加し、界磁コイル8の冷
却性が向上するので、出力をさらに増加できる。
磁極間には空間が設けられているので、軸流風により界
磁コイル8を冷却できる。なお、ここで順方向とは、回
転軸方向の冷却風の流れ方向と、回転子3の回転方向R
との間にあることをいう。さらに、プ−リ20側の冷却
ファン11は、ポ−ルコア7の端面に対して鋭角の傾斜
を持つブレ−ド111を持っている。回転子3が図9の
方向Rに回転する時、このブレード111は冷却風を軸
方向へ押し込むように作用する。これにより、回転方向
成分の強い冷却風の流れを、軸方向への流れを妨げるこ
となくコイルエンド31の内周面に沿って流すことがで
きる。そのため、軸流風量が増加し、界磁コイル8の冷
却性が向上するので、出力をさらに増加できる。
【0038】また、一般的に周囲温度の低いプ−リ20
側から冷却風を取り込むことができるので、軸流風の温
度を下げることにより、界磁コイル8の冷却効果が増
す。また、スロット数を回転子3の磁極数の6倍とし、
隣接するスロット35の導体を直列接続することによ
り、スロット35あたりの導体数が2タ−ンであっても
4タ−ンの場合と同等な出力を得ることができる。これ
により、低回転から出力を得ることができる。
側から冷却風を取り込むことができるので、軸流風の温
度を下げることにより、界磁コイル8の冷却効果が増
す。また、スロット数を回転子3の磁極数の6倍とし、
隣接するスロット35の導体を直列接続することによ
り、スロット35あたりの導体数が2タ−ンであっても
4タ−ンの場合と同等な出力を得ることができる。これ
により、低回転から出力を得ることができる。
【0039】なお、以上に述べた実施形態に代えて、以
下に述べる構成を採用してもよい。すべてのコイルエン
ドの間は、互いに離間して配置され、コイルエンド群を
径方向に横切って流れる冷却風通路を形成していること
が望ましいが、コイルエンドを樹脂でコーティングし
て、コイルエンドの間を樹脂によって塞いだ構成を採用
してもよい。ただし、かかる構成にあっても、コイルエ
ンド群の内側には、電気導体の傾斜に起因した凹凸模様
が浮き出していることが重要である。
下に述べる構成を採用してもよい。すべてのコイルエン
ドの間は、互いに離間して配置され、コイルエンド群を
径方向に横切って流れる冷却風通路を形成していること
が望ましいが、コイルエンドを樹脂でコーティングし
て、コイルエンドの間を樹脂によって塞いだ構成を採用
してもよい。ただし、かかる構成にあっても、コイルエ
ンド群の内側には、電気導体の傾斜に起因した凹凸模様
が浮き出していることが重要である。
【0040】2つのコイルエンド31の両方を、接合部
33dによって形成することができる。かかる構成にあ
っては、図3に図示されるU字状のセグメントに代え
て、その半分に相当するS字状のセグメントが用いられ
る。そして、ターン部33cに代えて2つのセグメント
の接合部が配置される。また、スロット35内には、電
気導体を2対以上収容してもよい。すなわち、2本の電
気導体に代えて、4本あるいはそれ以上の電気導体を収
容する構成を用いることができる。かかる複数対の電気
導体をスロット内に収容した構成によると、固定子巻線
としてのターン数を増加させることができる。
33dによって形成することができる。かかる構成にあ
っては、図3に図示されるU字状のセグメントに代え
て、その半分に相当するS字状のセグメントが用いられ
る。そして、ターン部33cに代えて2つのセグメント
の接合部が配置される。また、スロット35内には、電
気導体を2対以上収容してもよい。すなわち、2本の電
気導体に代えて、4本あるいはそれ以上の電気導体を収
容する構成を用いることができる。かかる複数対の電気
導体をスロット内に収容した構成によると、固定子巻線
としてのターン数を増加させることができる。
【0041】例えば、図11に図示されるように固定子
鉄心32に形成されたスロット35内に、4本の電気導
体33を、スロット35の深さ方向に関してのみ配列し
て収容する。図11では、絶縁皮膜を有する電気導体3
3を用い、複数の電気導体33とスロット35の内壁と
の間には絶縁シート34を介装している。かかる構成に
おいては、図12に図示されるような接合構造が採用で
きる。1つのスロットに収容された4本の電気導体は、
周方向に向けて交互に延び出している。この図12で
は、手前に図示された最外周が反時計回り方向に延びて
おり、図中最も奥に位置する最内周が時計回り方向に延
びている。そして、各電気導体の端部は、所定ピッチ離
れた別のスロットから延びる他の電気導体と接合されて
いる。図12では、最内周の電気導体と、第2層の電気
導体とが接合され、第3層の電気導体と最外周の電気導
体とが接合されている。従って、複数の接合部33d
は、内周側と外周側とに2重の環状に配列されている。
このため、複数の接合部33dは、周方向並びに径方向
の両方に関して互いに離間して配置される。この実施形
態でも、最内周の電気導体が軸方向の通風方向並びに回
転子3の回転方向Rの両方に対して順方向に傾斜するよ
うに、電気導体の傾斜方向と、回転子3の回転方向R
と、コイルエンド群内周における軸方向の通風方向との
3者が関連付けて配置される。
鉄心32に形成されたスロット35内に、4本の電気導
体33を、スロット35の深さ方向に関してのみ配列し
て収容する。図11では、絶縁皮膜を有する電気導体3
3を用い、複数の電気導体33とスロット35の内壁と
の間には絶縁シート34を介装している。かかる構成に
おいては、図12に図示されるような接合構造が採用で
きる。1つのスロットに収容された4本の電気導体は、
周方向に向けて交互に延び出している。この図12で
は、手前に図示された最外周が反時計回り方向に延びて
おり、図中最も奥に位置する最内周が時計回り方向に延
びている。そして、各電気導体の端部は、所定ピッチ離
れた別のスロットから延びる他の電気導体と接合されて
いる。図12では、最内周の電気導体と、第2層の電気
導体とが接合され、第3層の電気導体と最外周の電気導
体とが接合されている。従って、複数の接合部33d
は、内周側と外周側とに2重の環状に配列されている。
このため、複数の接合部33dは、周方向並びに径方向
の両方に関して互いに離間して配置される。この実施形
態でも、最内周の電気導体が軸方向の通風方向並びに回
転子3の回転方向Rの両方に対して順方向に傾斜するよ
うに、電気導体の傾斜方向と、回転子3の回転方向R
と、コイルエンド群内周における軸方向の通風方向との
3者が関連付けて配置される。
【0042】なお、最内層に加えて、内側から2層目の
電気導体も、通風される軸方向並びに回転子3の回転方
向Rに対して順方向に傾斜させて配置してもよい。ま
た、コイルエンド相互間の隙間を確保するためには、電
気導体はスロット35内において径方向にのみ積層して
収容することが望ましいが、周方向にも配列してもよ
い。例えば、4本の電気導体をスクエアに配置すること
ができる。
電気導体も、通風される軸方向並びに回転子3の回転方
向Rに対して順方向に傾斜させて配置してもよい。ま
た、コイルエンド相互間の隙間を確保するためには、電
気導体はスロット35内において径方向にのみ積層して
収容することが望ましいが、周方向にも配列してもよ
い。例えば、4本の電気導体をスクエアに配置すること
ができる。
【0043】また、電気導体としては、絶縁皮膜付きの
長方形断面の導体が望ましいが、絶縁皮膜を持たない導
体や、直方体断面、楕円形断面の導体などを用いること
ができる。なお、コイルエンド群の内周においては、冷
却媒体を流しやすくするように電気導体の断面形状と、
配置とが選定されることが望ましい。例えば、電気導体
は、コイルエンド群の内周に十分な深さと、広さとを持
つ溝状の通路が形成されるように選定される。
長方形断面の導体が望ましいが、絶縁皮膜を持たない導
体や、直方体断面、楕円形断面の導体などを用いること
ができる。なお、コイルエンド群の内周においては、冷
却媒体を流しやすくするように電気導体の断面形状と、
配置とが選定されることが望ましい。例えば、電気導体
は、コイルエンド群の内周に十分な深さと、広さとを持
つ溝状の通路が形成されるように選定される。
【0044】本実施形態では、回転子3の軸方向の両端
部に冷却ファン11、12を設けたが、温度面で余裕の
ある場合はファンを無くしてもよい。この場合、ポ−ル
コア7のディスク部72の側面が遠心風を発生させるブ
レ−ドとして作用するので、この遠心風とコイルエンド
最内周の電気導体の傾斜との相互作用によって軸流風を
発生させることが可能となる。
部に冷却ファン11、12を設けたが、温度面で余裕の
ある場合はファンを無くしてもよい。この場合、ポ−ル
コア7のディスク部72の側面が遠心風を発生させるブ
レ−ドとして作用するので、この遠心風とコイルエンド
最内周の電気導体の傾斜との相互作用によって軸流風を
発生させることが可能となる。
【0045】また、図13に示すように、ファン11を
なくした回転子3を、回転子3のプーリ20側の軸方向
端面と、フレーム4のプーリ20側の吸気口41の外周
部の内壁面43とを近接させて対向させる構造を採用し
てもよい。これにより、内壁面43がファンのシュラウ
ドの役割を担い、ポ−ルコアのディスク部72のファン
能力が増すので、軸流風の量も増える。以上のことか
ら、冷却ファンを両側に設ける場合に比べて、部品点
数、加工工数を増やすことなく、同等の界磁コイルの冷
却性能を達成できる。
なくした回転子3を、回転子3のプーリ20側の軸方向
端面と、フレーム4のプーリ20側の吸気口41の外周
部の内壁面43とを近接させて対向させる構造を採用し
てもよい。これにより、内壁面43がファンのシュラウ
ドの役割を担い、ポ−ルコアのディスク部72のファン
能力が増すので、軸流風の量も増える。以上のことか
ら、冷却ファンを両側に設ける場合に比べて、部品点
数、加工工数を増やすことなく、同等の界磁コイルの冷
却性能を達成できる。
【0046】車両用発電機1のエンジンル−ム内の搭載
位置によって、プ−リ20側の周囲温度が高い場合に
は、反プ−リ側の冷却ファン12に冷却風を押し込む効
果を持つブレ−ドを配置し、コイルエンド31の最内周
の電気導体の傾斜を逆方向にてもよい。このように、搭
載位置にともなう周囲の温度環境に応じて、適宜、周囲
温度の低い側から、冷却風を取り込む構造とすることが
できる。すなわち、回転子3の回転方向Rと固定子2の
コイルエンドの傾斜方向との組合せを適切に選択するこ
とにより、温度の低い側から冷却風を供給できる。これ
により、軸流風の温度を下げることができるので、界磁
コイル8の冷却を確保することができる。
位置によって、プ−リ20側の周囲温度が高い場合に
は、反プ−リ側の冷却ファン12に冷却風を押し込む効
果を持つブレ−ドを配置し、コイルエンド31の最内周
の電気導体の傾斜を逆方向にてもよい。このように、搭
載位置にともなう周囲の温度環境に応じて、適宜、周囲
温度の低い側から、冷却風を取り込む構造とすることが
できる。すなわち、回転子3の回転方向Rと固定子2の
コイルエンドの傾斜方向との組合せを適切に選択するこ
とにより、温度の低い側から冷却風を供給できる。これ
により、軸流風の温度を下げることができるので、界磁
コイル8の冷却を確保することができる。
【図1】本発明の第一実施形態の車両用交流発電機の主
要部の断面図である。
要部の断面図である。
【図2】第一実施形態の固定子の外観図である。
【図3】第一実施形態の導体セグメントの斜視図であ
る。
る。
【図4】第一実施形態の固定子の部分的な断面図であ
る。
る。
【図5】第一実施形態の固定子の両側面のコイルエンド
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図6】第一実施形態の固定子巻線の結線状態を示す展
開図であって、1番目から48番目のスロットを示して
いる。
開図であって、1番目から48番目のスロットを示して
いる。
【図7】第一実施形態の固定子巻線の結線状態を示す展
開図であって、49番目から96番目のスロットを示し
ている。
開図であって、49番目から96番目のスロットを示し
ている。
【図8】第一実施形態の車両用交流発電機の回路図であ
る。
る。
【図9】第一実施形態の回転子の一方のファンの正面図
である。
である。
【図10】第一実施形態の回転子の他方のファンの正面
図である。
図である。
【図11】他の実施形態の固定子の部分的な断面図であ
る。
る。
【図12】他の実施形態の固定子の部分的な斜視図であ
る。
る。
【図13】その他の実施形態の車両用交流発電機の主要
部の断面図である
部の断面図である
1 車両用交流発電機
2 固定子
3 回転子
4 フレ−ム
6 シャフト
7 ポールコア
8 界磁コイル
9、10 スリップリング
11、12 冷却ファン
31 コイルエンド
32 固定子鉄心
33 導体セグメント
34 インシュレータ
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平3−27748(JP,A)
特開 昭59−159638(JP,A)
特開 平6−121497(JP,A)
特開 昭57−3540(JP,A)
特開 昭50−47102(JP,A)
特開 昭60−204240(JP,A)
特開 平4−26345(JP,A)
実開 昭50−138501(JP,U)
実開 昭63−127265(JP,U)
米国特許1826295(US,A)
国際公開92/006527(WO,A1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H02K 9/00 - 9/28
H02K 3/00 - 3/52
Claims (14)
- 【請求項1】 複数のコイルエンドを固定子鉄心の端部
に環状に配列して形成されたコイルエンド群を有する固
定子と、この固定子と対向して配置された回転子とを備
える車両用交流発電機において、 冷却媒体を、前記コイルエンド群の内側に沿って、軸方
向の一方向に向けて流す冷却装置を備え、 前記コイルエンド群の内側においては、複数の前記コイ
ルエンドを形成する複数の電気導体が、前記冷却媒体の
流れ方向、並びに前記回転子の回転方向に関して順方向
に傾斜して配置されており、かつ 前記冷却装置は、冷却
媒体を、前記コイルエンド群の内側、並びにそのコイル
エンド群の内周面からほぼ連続して広がる前記固定子鉄
心の内側に沿って、軸方向の一方向に向けて流すことを
特徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項2】 前記冷却装置は、前記コイルエンド群の
内側に位置して、前記回転子の端部に配置された複数の
ブレードを備えることを特徴とする請求項1に記載の車
両用交流発電機。 - 【請求項3】 前記固定子は、前記固定子鉄心の他方の
端部にも、他のコイルエンド群を有し、前記他のコイル
エンド群の内側においても、複数の前記コイルエンドを
形成する複数の電気導体が、前記冷却媒体の流れ方向、
並びに前記回転子の回転方向に関して順方向に傾斜して
配置されていることを特徴とする請求項1もしくは請求
項2に記載の車両用交流発電機。 - 【請求項4】 前記コイルエンド群は、複数の導体セグ
メントから構成され、かつ前記コイルエンド群の内側に
配置された電気導体の断面形状は、周方向よりも径方向
に大きいことを特徴とする請求項1から請求項3のいず
れかに記載の車両用交流発電機。 - 【請求項5】 前記コイルエンド群の内側には、前記固
定子鉄心に形成されたスロットの数に対応する複数の電
気導体が配置されていることを特徴とする請求項1から
請求項4のいずれかに記載の車両用交流発電機。 - 【請求項6】 前記固定子は、前記固定子鉄心に形成さ
れた複数のスロットのそれぞれに内層、外層として対を
なして収容され、前記コイルエンドとともに固定子巻線
を形成する電気導体を備え、各々の前記コイルエンド
は、一のスロット内の内層電気導体と他のスロット内の
外層電気導体とを接続するよう配置されていることを特
徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両
用交流発電機。 - 【請求項7】 回転周方向に沿って交互にNS極を形成
する界磁回転子と、該回転子と対向配置された固定子鉄
心及びこの固定子鉄心に装備された多相固定子巻線を備
える固定子と、前記回転子と前記固定子とを支持するフ
レームとを有する車両用交流発電機において、 前記界磁回転子は、前記N極および前記S極を提供する
複数の爪状磁極を有するランデル型鉄心と前記ランデル
型鉄心に囲包された界磁コイルを備え、 前記多相固定子巻線は、複数の電気導体を備え、 これら複数の電気導体は、前記固定子鉄心に設けられた
スロット内においては、前記スロットの深さ方向に関し
て内層および外層として一対以上の対をなして配列さ
れ、前記スロット外においては、前記固定子鉄心の端面
側に延び出して配置されており、異なるスロット内に異
なる層として配置された2つの前記電気導体を直列接続
する接続パターンによってコイルエンドを形成してお
り、その結果、前記固定子鉄心の端面側には前記接続パ
ターンを主として繰り返すコイルエンド群が形成され、
前記コイルエンド群の最内周の電気導体は前記固定子鉄
心の両端面で同一方向に傾斜しており、 前記フレーム内において冷却風が軸方向に流れる構成が
提供され、かつ 前記冷却風を、前記コイルエンド群の内
側、並びにそのコイルエンド群の内周面からほぼ連続し
て広がる前記固定子鉄心の内側に沿って、軸方向の一方
向に向けて流すことを特徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項8】 前記固定子鉄心の一方の端面に形成され
る前記コイルエンドの最内周の電気導体が、前記界磁回
転子の回転によって発生する風を軸方向に螺旋状に押し
込む様に周方向に傾斜していることを特徴とする請求項
7に記載の車両用交流発電機。 - 【請求項9】 前記界磁回転子の軸方向の両端部に、複
数のブレ−ドを有する送風ファンを備えることを特徴と
する請求項7または請求項8のいずれかに記載の車両用
交流発電機。 - 【請求項10】 前記固定子鉄心の前記一方の端面と同
じ軸方向にある前記界磁回転子のファンは、前記回転子
の軸方向に対し鋭角の傾きを持つブレ−ドを有し、径方
向のみならず軸方向にも冷却風を押し込む通風構造を有
することを特徴とする請求項9に記載の車両用交流発電
機。 - 【請求項11】 前記界磁回転子を回転駆動するプ−リ
が前記フレ−ム外に配置され、前記一方の端面は前記プ
−リと同じ軸方向側に位置することを特徴とする請求項
7から請求項10のいずれかに記載の車両用交流発電
機。 - 【請求項12】 前記界磁回転子を回転駆動するプ−リ
が前記フレ−ム外に配置され、前記一方の端面は前記プ
−リと反対の軸方向側に位置することを特徴とする請求
項7から請求項10のいずれかに記載の車両用交流発電
機。 - 【請求項13】 前記内層と前記外層の電気導体は二対
以上であり、ひとつの前記スロット内には複数対の前記
電気導体は前記スロットの深さ方向にのみ配列されて収
容されており、複数の前記電気導体は前記コイルエンド
群において互いに他の電気導体と接合されて複数の接合
部を形成しており、複数の前記接合部は多重の環状に配
列されており、前記コイルエンド群内において周方向並
びに径方向に関して互いに離間して配置されていること
を特徴とする請求項7から請求項12のいずれかに記載
の車両用交流発電機。 - 【請求項14】 前記内層と前記外層の電気導体は一対
であり、前記スロットは電気角で略30°の間隔で配列
され、それら複数のスロットに収納された電気導体のう
ち、互に前記回転子の磁極ピッチだけ離間した関係にあ
る第1のスロット群の各スロットに収納された電気導体
同士が互いに直列に電気接続されて前記第1巻線として
の第1の直列導体群をなすとともに、前記第1スロット
群に対し隣接関係にある第2スロット群の各スロットに
収納された電気導体同士が互いに直列に電気接続されて
前記第2巻線としての第2の直列導体群をなし、これら
第1の直列導体群と第2の直列導体群とが直列となって
第1相の巻線をなし、同様にして他相の巻線が形成され
ていることを特徴とする請求項7から請求項12のいず
れかに記載の車両用交流発電機。
Priority Applications (13)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04904098A JP3438570B2 (ja) | 1997-05-26 | 1998-02-13 | 車両用交流発電機 |
DE69829094T DE69829094T8 (de) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Anordnung für die Kühlung des Stators eines Wechselstromgenerators für Kraftfahrzeuge |
EP04014866.0A EP1465321B1 (en) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Stator winding arrangement of alternator for vehicle |
EP98109569A EP0881749B1 (en) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Stator winding arrangement of alternator for vehicle |
DE69812477T DE69812477T8 (de) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Wechselstromgenerator für Kraftfahrzeuge |
DE69803217T DE69803217T3 (de) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Statoranordnung eines Wechselstromgenerators für Kraftfahrzeuge |
DE69803900T DE69803900T3 (de) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Statoranordnung eines Wechselstromgenerators für Kraftfahrzeuge |
EP00107411A EP1026810B2 (en) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Stator arrangement of alternator for vehicle |
EP98109570A EP0881750B8 (en) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Alternator for vehicle |
EP98109573A EP0881746B2 (en) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Stator arrangement of alternator for vehicle |
US09/084,245 US5965965A (en) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Stator winding arrangement of alternator for vehicle |
EP98109574A EP0881751B1 (en) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Stator cooling arrangement of alternator for vehicle |
DE69827195T DE69827195T2 (de) | 1997-05-26 | 1998-05-26 | Wicklungsanordnung eines Ständers eines Wechselstromgenerators für Fahrzeuge |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53647097 | 1997-05-26 | ||
JP10-536470 | 1997-05-26 | ||
JP04904098A JP3438570B2 (ja) | 1997-05-26 | 1998-02-13 | 車両用交流発電機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1175346A JPH1175346A (ja) | 1999-03-16 |
JP3438570B2 true JP3438570B2 (ja) | 2003-08-18 |
Family
ID=26389395
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04903998A Expired - Lifetime JP3438569B2 (ja) | 1997-05-26 | 1998-02-13 | 車両用交流発電機 |
JP04904098A Expired - Lifetime JP3438570B2 (ja) | 1997-05-26 | 1998-02-13 | 車両用交流発電機 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04903998A Expired - Lifetime JP3438569B2 (ja) | 1997-05-26 | 1998-02-13 | 車両用交流発電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP3438569B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10461591B2 (en) | 2012-07-06 | 2019-10-29 | Mitsubishi Electric Corporation | Rotary electric machine with armature coil end top portions displaced in a radial direction |
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---|---|---|---|---|
JP3903637B2 (ja) * | 1999-04-12 | 2007-04-11 | 株式会社デンソー | 車両用交流発電機 |
JP4318827B2 (ja) * | 2000-02-24 | 2009-08-26 | 三菱電機株式会社 | 交流発電機 |
JP3593009B2 (ja) * | 2000-07-27 | 2004-11-24 | 三菱電機株式会社 | 回転電機 |
JP3672846B2 (ja) * | 2001-05-29 | 2005-07-20 | 三菱電機株式会社 | 車両用交流発電機 |
KR100576227B1 (ko) * | 2002-01-29 | 2006-05-03 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | 차량용 교류발전기 |
JP4123197B2 (ja) * | 2004-06-28 | 2008-07-23 | 株式会社デンソー | 車両用交流発電機 |
JP4688003B2 (ja) | 2007-03-05 | 2011-05-25 | 株式会社デンソー | 回転電機の固定子およびそれを用いた回転電機 |
JP5034854B2 (ja) * | 2007-10-10 | 2012-09-26 | 株式会社デンソー | セグメント型固定子、回転電機および駆動装置、ならびにセグメント型コイルの成形方法 |
JP5093582B2 (ja) * | 2007-10-10 | 2012-12-12 | 株式会社デンソー | セグメント型固定子、回転電機および駆動装置 |
-
1998
- 1998-02-13 JP JP04903998A patent/JP3438569B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1998-02-13 JP JP04904098A patent/JP3438570B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10461591B2 (en) | 2012-07-06 | 2019-10-29 | Mitsubishi Electric Corporation | Rotary electric machine with armature coil end top portions displaced in a radial direction |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1175347A (ja) | 1999-03-16 |
JP3438569B2 (ja) | 2003-08-18 |
JPH1175346A (ja) | 1999-03-16 |
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JP2004104955A (ja) | 車両用交流発電機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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|
EXPY | Cancellation because of completion of term |