JP3437979B2 - 耐磨耗継目無鋼管およびその製造方法 - Google Patents

耐磨耗継目無鋼管およびその製造方法

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は石炭等のスラリー輸
送や、塵芥の空気輸送等に使用する耐磨耗性を有する継
目無鋼管およびその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、土砂の輸送や石炭や鉱石等のスラ
リー輸送、塵芥の空気輸送等に鋼管を用いたパイプライ
ンが普及しつつある。この用途に使用される鋼管の内面
は、輸送対象である固体やスラリーに触れるため、それ
らにより絶えず研削される状態に置かれている。 【0003】通常、この研削や磨耗量は極めて大きいた
め、これらのパイプラインに使用される鋼管の寿命はき
わめて短く、絶えず取替えを必要とし、多大のコストが
かかるばかりでなく、稼働率を下げる原因ともなってい
た。 【0004】この様な用途に使用する鋼管の耐磨耗性を
上げる方法の1つとして、コーティング法がある。例え
ば、樹脂によるコーティング鋼管が広く知られている。
しかし、コスト高や溶接部近傍の対策等の問題がある。 【0005】別の対策として、鋼の表面の硬度を高くし
て耐磨耗性を上げる方法がある。例えば、特開平4−1
60136号公報には表面に浸炭等により硬化層を形成
させ、耐磨耗性を向上させる技術が開示されている。ま
た、ステライト等の固い合金により被覆する方法も知ら
れている。しかしながら、これらの方法には対象とする
の鋼管の外径や長さに制限がある。また、コスト的にも
相当に高価であることも言うまでもない。もちろん、溶
接は困難である。 【0006】単重の大きな鉄鋼製品においても耐磨耗性
を上げる試みは成されている。特開平5−98351号
公報には、C量が低く柔らかい鋼を、C量が高く固い鋼
で包んだスラブを圧延して鋼帯をつくり、その鋼帯より
溶接鋼管を製造する技術が開示されている。 【0007】以上に述べた様な、鋼の表面の組成(物
質)を変更することにより、耐磨耗性を上げる方法の他
に、鋼の組成や熱処理と言った冶金的な面からの耐磨耗
性の改善も試みられている。特開昭62−270725
号公報には、C当量を規定した鋼管を加熱して、その後
に内面から冷却し、低温で焼き戻す技術が開示されてい
る。また、特開平5−51691号公報には、成分、圧
延温度、熱処理条件を規定することにより、表面近傍の
みを硬化させた鋼が得られるとされている。 【0008】特開平6−17188号公報には、C、S
i、Mn等を適当量添加した鋼を、フェライト−オース
テナイト2相域に加熱し、フェライト相とマルテンサイ
ト相の混合組織とし、柔らかいフェライト相の中に固い
マルテンサイト相を分散させた耐磨耗性鋼が開示されて
いる。 【0009】また、特開平4−228536号公報や特
開平4−308057号公報には、TiC、NbCと言
った炭化物の析出硬化作用により、耐磨耗性を上げた鋼
が開示されている。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
技術を含め、従来の技術は耐磨耗性にすぐれた継目無鋼
管を得ると言う目的には、必ずしも適したものではな
い。特開平5−98351号公報に記載の技術は、継目
無鋼管の製造に応用する場合には、異なった形状のスラ
ブやビレットが必要であり、それらの製造には相当のコ
ストがかかり経済性に著しく劣る。 【0011】特開昭62−270725号公報に開示さ
れている技術は、大型の鉄鋼製品の製造に関するもので
あるが、低温で焼き戻すことが前提である。低温の焼き
戻しにより硬度を低下させずに、靱性を向上させるため
には、精密な温度管理の基に、相当長時間の低温焼き戻
し処理が要求されるため、技術的にも経済的にも容易な
ことではない。溶接による硬化に対する対策も問題であ
ろう。C量がやや高い点も気になる。 【0012】特開平5−51691号公報の技術は、圧
延条件、冷却条件等が継目無鋼管の場合と異なり、やは
り適用するのは難しい。 【0013】特開平6−17188号公報に示されてい
る技術は、比較的低Cの鋼を使用して、機械的性質を確
保しつつ耐磨耗性を持った鋼を得るというものである
が、継目無鋼管には製造上の特徴に起因する特有の問題
が数多く存在するため、そのまま用いることはできな
い。 【0014】特開平4−228536号公報等に記載の
炭化物強化型の鋼も、継目無鋼管に応用する場合には靱
性が問題となろう。 【0015】鋼の耐磨耗性を上げる最も一般的な方法
は、鋼の硬度を上げることである。そのためには鋼の組
織をマルテンサイト組織にすることがまず考えられる。
一方、マルテンサイト組織の鋼は焼き戻しをしない状態
では溶接性、加工性等が劣り、そのままでパイプライン
やプラント等に使用することは現実的でない。焼き戻し
処理を行なえば溶接性等はもちろん改善されるが、耐磨
耗性は劣化しまた経費もかかる。 【0016】以上のような状態であり、合金元素の添加
量が過大でなく、したがって通常の継目無鋼管の製造方
法と同様の方法で、安価かつ能率的に製造可能であり、
溶接性も兼ね備えた耐磨耗性継目無鋼管は得られていな
い状態である。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明者らは鋼管の耐磨
耗性を上げるためには、Siの添加が有効であるとの知
見を基に研究を行い、これを発展させて、C量を比較的
低くし、Siを一定量添加した鋼において、ミクロ組織
を適当量の網目状のマルテンサイト相やべイナイト相と
フェライト相との混合組織にすることにより、焼き戻し
処理を行なうことなく、ラインパイプ等の用途に使用可
能な耐磨耗性継目無鋼管を得ることに成功した。 【0018】第1発明は、重量%で、C:0.05〜
0.20%、Si:0.5〜2.0%、Mn:0.5〜
2.5%、Al:0.02〜0.05%、N:0.00
1〜0.01%を含有し、残部がFe及び不可避的不純
物からなり、かつ不可避的不純物のP,Sを、P:≦
0.015%、S:≦0.010%に制限した組成を持
つ継目無鋼管を(Ac1)〜(Ac1+100℃)の温
度範囲に加熱し、加熱温度から600℃以上、(Ac1
+50℃)以下の温度にまで0.6℃/秒以下で徐冷
し、以後200℃まで10℃/秒以上で冷却後、放置す
ることを特徴とするvE20℃が20J以上の靭性に優
れた耐摩耗性継目無鋼管の製造方法。 【0019】 【0020】 【0021】 【0022】 【発明の実施の形態】本発明鋼はフェライト相+網目状
(マルテンサイト相+べイナイト相)の組織とする。網
目状とはマルテンサイト相やべイナイト相が、フェライ
ト粒を取り囲む形の組織をさすものとする。この網目状
のマルテンサイト相やべイナイト相は、鋼を(Ac1
〜(Ac1 +100℃ )の温度範囲に加熱したときに
生成したオーステナイト相が変態したものである。(な
お、以後のマルテンサイト相、およびべイナイト相はい
ずれもこの網目状の相をさすものとし、網目状を略
す。) 【0023】マルテンサイト相+べイナイト相により耐
磨耗性を確保し、フェライト相により靱性および延性を
確保する。通常のSS400の2倍の耐磨耗性(磨耗試
験における磨耗量が1/2以下)を確保するためには、
マルテンサイト相+べイナイト相の合計量が40%以上
であることが必要である。また、通常のSS400に
2.5倍の耐磨耗性(磨耗量が2/5)を確保するため
には、それに加えてマルテンサイト相の量が5%以上あ
ることが必要である。一方、延性を確保する上では、マ
ルテンサイト+べイナイト量の上限を65%にする必要
がある。 【0024】次に成分の限定理由を述べる。マルテンサ
イト相およびベイナイト相の硬度を確保するためにC量
は0.05%以上必要である。一方、溶接性や靱性の確
保の観点からは、その上限は0.20%以下にしなくて
はならない。したがって、C量の範囲は0.05〜0.
20%とする。 【0025】Siは冷却時にマルテンサイト変態、及び
ベイナイト変態を十分に起こさせるためには0.5%以
上が必要である.ただし、2.0%を越えると靱性、加
工性に悪影響が出てくるため、その範囲は0.5〜2.
0%とする。 【0026】Mnも冷却時にマルテンサイト変態、及び
ベイナイト変態を十分に起こさせるために、0.5%以
上が必要である。一方、2.5%を越えると靱性や溶接
性に悪影響が出てくるため、その範囲を0.5〜2.5
%とする。 【0027】以上の元素は鋼に耐磨耗性を与える上から
添加をする。また、機械的特性等を確保するために、そ
れぞれの上限を定める。一方、継目無鋼管はその製造方
法上の特性より、例えば熱延鋼板等の鋼板類と比較し
て、加熱温度、加工温度が高く、また加工度が低いとい
う特徴がある。すなわち、圧延終了時のオーステナイト
結晶粒が大きい。 【0028】オーステナイト結晶粒が大きい場合は、冷
却変態後の組織も粗くなり靱性が劣化する。したがっ
て、決められた圧延条件下でいかに、結晶粒を小さくす
るかが重要であるが、本発明においてはAlとNの適正
量添加により、この問題点を解決した。 【0029】すなわち、Alを0.02%以上、Nを
0.001%以上とし、AlNを積極的に析出させ、オ
ーステナイト粒の細粒化を計るものである。一方、Al
が0.05%、Nが0.01%を越えると介在物量が増
加して、清浄度が下がり靱性が劣化するためこれを上限
とする。 【0030】P、Sの制限も、本鋼の靱性を確保する上
で重要である。本発明鋼は急冷後に焼き戻し処理を行な
わない。通常、鋼は焼入れままの状態では延靱性が劣る
ことが知られているが、本発明鋼においては、P、S量
の制限とC量の制限およに上記のAl、Nの適量添加に
よりこの問題を解決した。具体的には、P量を0.01
5%以下にS量を0.010%以下に制限することによ
り、V E+20 の値を20J以上にすることができる。 【0031】次に、熱処理条件について述べる。上記し
た様な組織の鋼管を得るためには、以上に示した成分の
制限に加えて、特別な熱処理が必要である。本発明にか
かる成分の鋼は、Ac3 温度以上のオーステナイト1相
域より急冷した場合は、マルテンサイト量(網目状では
ない。)が多くなりすぎ、延性および靱性が確保されな
い。 【0032】本発明においては、(Ac1 )〜(Ac1
+100℃)の温度範囲に加熱しオーステナイト、フェ
ライト2相域から冷却する。この場合の冷却においては
少なくとも、600℃より下(600℃を含まず。)の
温度域は急冷する必要がある。急冷の冷却速度は10℃
/秒以上である。なお、急冷の終了温度は200℃以下
とする。 【0033】また、上記の加熱温度から600℃以上、
(Ac1 +50℃)以下の温度範囲にまで徐冷して、以
後急冷することにより、さらに優れた特性が得られる。
例えば、Ac1 温度が750℃の鋼の場合に、770℃
に加熱した後にそのまま急冷する場合も本発明の熱処理
の範囲に含まれるが、そのまま急冷することなく、一定
の温度範囲を徐冷することにより、より優れた耐磨耗性
が得られる。この場合の徐冷の終了温度は600℃以
上、770℃未満である。 【0034】徐冷を(Ac1 +50℃)以下の温度範囲
にまで行うことにより、フェライト相がさらに現われて
靱性や溶接性が改善される。一方、600℃より低温に
まで徐冷を行なうと軟らかく成りすぎ、十分な耐磨耗性
が得られなくなる。なお、徐冷の冷却速度は1℃/秒以
下である。 【0035】本発明の鋼のAc1 温度は710〜780
℃(実施例は730〜770℃)程度と予想される。し
たがって、加熱温度は710〜880℃(実施例の場合
は730〜870℃)の間であり、徐冷の終了温度は6
00〜830℃の間となる。なお、徐冷の終了温度は急
冷の開始温度である。 【0036】上記の温度範囲を徐冷する場合に、徐冷の
冷却速度を遅くすると、強度やマクロ硬度は下がり、ま
た降伏比も下がり加工性が向上するが、これに加えて耐
磨耗性も向上すると言う優れた効果が現れる。冷却速度
をさらに遅くすると耐磨耗性は極大値を示した後に低下
する。優れた耐磨耗性が得られる下限の冷却速度は0.
2℃/秒程度であり、最適範囲は0.3〜0.6℃/秒程
度であるが、下限の規定は特に必要でない。 【0037】耐磨耗性に対する徐冷の効果、および徐冷
の条件に最適範囲がある理由は明らかではないが、ゆっ
くり徐冷されることにより、フェライト相が析出しCを
残っているオーステナイト相に排出し、結果的にマルテ
ンサイト相やべイナイト相の硬度を上げることが考えら
れる。徐冷の速度が遅過ぎるとフェライト相の割合が増
加しすぎる結果、当然耐磨耗性は劣る。 【0038】徐冷を行なった場合の靱性はP量が低いほ
ど高くなる。0.010%以下にした鋼の靱性は、P量
が多い鋼に比較して良好である。Moには若干の靱性向
上の効果がある。また、加熱冷却を複数回繰り返すこと
により靱性は向上する。 【0039】なお、本発明鋼の溶解は転炉による。介在
物はもちろん好ましくなく、清浄度は0.05%以下と
する。鋳込み方法は連続鋳造とする。AlNの分散は連
続鋳造の場合により均一になることによる。 【0040】 【実施例】表1、表2に本発明の実施例を、また表3に
比較例を示す。何れの鋼管も転炉による溶製、連続鋳
造、鋼片圧延、マンネスマン穿孔、プラグミル圧延の工
程を経て、267.4φ×12.7tの継目無鋼管と
し、1度常温まで冷却した後、再度、表に示した熱処理
を行なった。 【0041】オーステナイト結晶粒度番号は、C量や、
Al量、N量が低い比較例のNo.36、No.40は
2〜3、他の実施例および比較例は4〜5であった。耐
磨耗性は、試験片を円盤の周辺に固定し、アルミナのス
ラリー中で回転させ、SS400の磨耗減量との比によ
り求めた。靱性は20℃におけるシャルピー衝撃試験の
吸収エネルギーで20Jを境界値とした。20J未満の
場合は、破壊が起こる確率が急増するためである。 【0042】表1のNo.1〜No.16は、同一の鋼
において熱処理条件を変化させた実施例である。加熱時
間は各温度とも10分である。(以後も同様) No.
1〜No.5は800℃に加熱後の徐冷の終了温度を変
化させている。徐冷時の冷却速度は0.5℃/秒であ
る。急冷は水冷(20℃/秒)である。急冷は管の内面
にノズルより水を吹きつけて行なっている。冷却速度は
管の肉厚中央部の値であり、ミクロ組織の観察位置も肉
厚中央部である。 【0043】No.7〜No.13も水冷ではあるが、
冷却水の量が少なく、冷却速度は15℃/秒または10
℃/秒である。No.14〜No.16は徐冷時の冷却
速度を変化させている。No.6は780℃に加熱し、
10分保持後に水冷を行った例である。 【0044】No.1〜16の実施例はいずれも、SS
400の2倍以上の耐磨耗性(磨耗量が1/2以下)を
示す。また、マルテンサイト量が5%未満のNo.10
〜No.13を除いて、他の実施例はいずれもSS40
0の2.5倍以上の耐磨耗性を示している。このことよ
り、冷却速度が速いほど耐磨耗性は若干ではあるが向上
していることがわかる。 【0045】以上に示した結果より、800℃に加熱し
て700℃まで0.5℃/秒程度の冷却速度で徐冷し、
以後水冷すると言った条件が最適と言えそうである。 【0046】 【表1】【0047】表2は成分を変化させた実施例である。い
ずれも本発明の成分範囲内にあり、耐磨耗性、靱性共に
優れた値を示している。No.17は徐冷なしの実施例
である。P量が高いNo.21は靱性がやや低く、P量
や、P量、S量共に低いNo.22、No.23の吸収
エネルギーはやや高い。 【0048】 【表2】【0049】表3は比較例である。No.31〜No.
35は、先のNo.1等と同一の鋼において熱処理条件
が本発明の範囲外とした比較例である。No.31、N
o.32は加熱温度および急冷開始温度が高過ぎるた
め、マルテンサイト相やべイナイト相が多くなりすぎ、
耐磨耗性は十分であるが、靱性が劣っている。 【0050】No.33は600℃より下の温度域を徐
冷しており、靱性は十分であるが、耐磨耗性が低い。な
お、この場合の徐冷の冷却速度は、200℃まで3℃/
分であった。 【0051】No.34は、550℃まで徐冷を行った
ためフェライト量が多くなり、靱性は十分であるが、耐
磨耗性はSS400に近づいている。 【0052】No.35は加熱温度がAc1 温度以下の
ため、製管時のままのフェライト−パーライト組織であ
り、やはり靱性は十分であるが、耐磨耗性はSS400
と大差がない。No.36はC量が低過ぎべイナイト量
およびマルテンサイト量が不足し、十分な耐磨耗性が得
られていない。 【0053】比較例のNo.37はC量が多く、耐磨耗
性は十分であるが靱性が低い。No.38はSi量が多
く吸収エネルギーが低い。No.39はMn量が多く、
靱性が低い。No.40はAl,N量が少なく、オース
テナイト粒が大きく靱性が低い。No.41はAl,N
量が多く介在物量が多くなり、靱性が低い。No.42
はP量が多く靱性が低い。No.43はS量が多く靱性
が低い。 【0054】 【表3】【0055】なお、本発明は熱間仕上がり継目無鋼管に
限定されない。冷間伸管等の冷間加工を行なった鋼管に
おいても同様に優れた特性が確保できる。もちろん、曲
げ加工管にも適用可能である。曲げ加工時に高周波加熱
を行なう場合は、上記の加熱温度範囲に肉厚全体が昇温
されている必要はない。冷却方法は上記の冷却速度が得
られるものであれば、ミスト、空冷等何れも適用可能で
ある。 【0056】 【発明の効果】本発明は、鋼管としての機械的特性を保
持しつつ、従来品にはない高い耐磨耗性と、合わせて経
済性をも有する画期的な耐磨耗性鋼管を提供するもので
あり、土砂、鉱石、石炭等のスラリー、ゴミ等の固体の
パイプ輸送、固体と液体の混合物のパイプ輸送用の鋼管
として最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 8/00 - 8/10 C22C 38/00 - 38/60

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】重量%で、C:0.05〜0.20%、S
    i:0.5〜2.0%、Mn:0.5〜2.5%、A
    l:0.02〜0.05%、N:0.001〜0.01
    %を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
    かつ不可避的不純物のP,Sを、P:≦0.015%、
    S:≦0.010%に制限した組成を持つ継目無鋼管を
    (Ac1)〜(Ac1+100℃)の温度範囲に加熱
    し、加熱温度から600℃以上、(Ac1+50℃)以
    下の温度にまで0.6℃/秒以下で徐冷し、以後200
    ℃まで10℃/秒以上で冷却後、放置することを特徴と
    するvE20℃が20J以上の靭性に優れた耐摩耗性継
    目無鋼管の製造方法。
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