JP3437770B2 - 窓 - Google Patents

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JP3437770B2
JP3437770B2 JP22708798A JP22708798A JP3437770B2 JP 3437770 B2 JP3437770 B2 JP 3437770B2 JP 22708798 A JP22708798 A JP 22708798A JP 22708798 A JP22708798 A JP 22708798A JP 3437770 B2 JP3437770 B2 JP 3437770B2
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良一 斉藤
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  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窓ガラスを具備す
る窓に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に従来の窓の断面図を、図9に従来
の窓の断面斜視図を示す。窓10は、窓ガラス12の周
端面を囲む枠材14と、枠材14に取り付けられて窓ガ
ラスの室内側の面の周縁を保持する内押縁15と、窓ガ
ラスの室外側の面の周縁を保持する外押縁16とを具備
している。枠材14と外押縁16とは一体に形成された
木材であって、断面L字状に形成されている。このよう
な外押縁16は、窓ガラス12の周縁をシール部材18
とバッカー20を介して室外側から保持している。ま
た、窓ガラス12の周端面は、バッカー21を介して枠
材14に囲まれている。このようなバッカー20,21
は、窓ガラス12と各押縁15,16や枠材14との間
に何らかの力が加わった際の衝撃を和らげるための緩衝
部材であり、具体的には発泡ポリエチレン等が用いられ
る。さらに、バッカー20,21によってガラス窓12
のがたつき等をも防ぐことができる。
【0003】枠材14の、内押縁15に向かう対向面に
は、内押縁15が木ねじ11によって取り付けられ、窓
ガラス12の室内側の面の周縁を保持している。なお、
内押縁15と窓ガラス12との間には、外押縁16と同
様にシール部材18およびバッカー20が挟み込まれて
いる。このように、窓ガラス12は、外押縁16と内押
縁15との間に形成される凹部17内に収納されてい
る。なお、枠材14、外押縁16および内押縁15は木
製である。このため、窓10に見た目の暖かさや自然な
雰囲気を与えている。しかも、木は熱伝導性が低いため
に室内と室外との間で熱のやりとりがないので、結露等
を防いだり、暖房費等の節約にも寄与している。
【0004】このような構造の窓10の組み立ては、以
下に述べるような順序で行われる。先ず、窓10を構成
する資材を製造する工場内において、枠材14と内押縁
15との間は木ねじ11で仮止めして建築工事現場に発
送する。建築工事現場では、このように仮止めしてあっ
た内押縁15を枠材14から外し、窓ガラス12を外押
縁16の室内側と枠材14間にバッカー21を介して設
置する。窓ガラス12を設置した後、バッカー20を挟
み込みながら内押縁15を木ねじ11によって枠材14
に取り付ける。シール部材18は、内押縁15が取り付
けられた後に、窓ガラス12の室外側の周縁と外押縁1
6との間、および室内側の周縁と内押縁15との間に圧
縮して挿入される。このように、シール部材18を挿入
することで窓ガラス12と各押縁15、16との間の隙
間を無くし、窓10内部に雨水等が入り込むことを防
ぐ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の内押縁15と枠
材14とは木ねじ11によって取り付けるようにしてい
た。しかし、一度、工場内で仮止めをしてあったとはい
え、実際に窓ガラス12を嵌め込んだ後に木ねじ11を
締めると、木ねじ11が真っ直ぐ入っていかなかった
り、または木ねじ11の頭をなめてしまうといったこと
が発生しやすく、このような場合には見た目が悪く、し
かもねじ止めのやり直しなどをしていると手間がかかる
といった課題があった。さらに、枠材14および内押縁
15共に木製であるため、これらを木ねじ11だけで固
定してあると、時間の経過により反りなどの変形が生じ
やすく、また変形した場合に木ねじだけではその変形を
抑えることができず、変形が目立ちやすいといった課題
もあった。
【0006】そこで、本発明は上記問題点を解決すべく
なされ、その目的とするところは、枠材に内押縁あるい
は外押縁を容易に取り付けることができ、且つ取り付け
後の枠材、内押縁および外押縁の変形を防ぐことができ
る窓を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、本発明に係る窓
によれば、窓ガラスと、該窓ガラスの周端面を囲む木製
の枠材と、該枠材の室外側に設けられ、前記窓ガラスの
室外側の面の周縁を緩衝部材を介して保持する外押縁
と、前記枠材の室内側に設けられ、前記窓ガラスの室内
側の面の周縁を緩衝部材を介して保持する木製の内押縁
とを具備し、前記内押縁の前記枠材との対向面に、窓ガ
ラス側に向かって切欠かれた切欠部と、該切欠部より室
内側に形成された突部とを有し、前記切欠部内に、前記
内押縁の長手方向に沿って長尺に形成された金属製の一
方の係止部材が取り付けられ、前記枠材の前記内押縁と
の対向面に、前記枠材の長手方向に沿って長尺に形成さ
れた金属製の他方の係止部材が取り付けられ、前記一方
の係止部材が前記他方の係止部材に係止することで、
記内押縁が前記枠材の対向面に対して垂直に離間す る方
向、および前記内押縁が前記枠材の対向面に対して平行
な室内側方向への移動が規制されるように、前記枠材に
前記内押縁が取り付けられ、前記突部により、前記一方
の係止部材と前記他方の係止部材とが係止しているとこ
ろが隠蔽されていることを特徴としている。この構成を
採用することによって、木ねじを用いず、容易に内押縁
を枠材に取り付けることができるので内押縁の取り付け
の手間を省き、建築の際の工期短縮を図ることができ
る。また、金属製の係止部材が長尺に形成されることに
よって、内押縁や枠材の長手方向にわたって全体の強度
を維持することができ、さらに内押縁や枠材の変形等を
抑えて変形しにくい窓を提供することができる。前記内
押縁が前記枠材の対向面に対して垂直に離間する方向、
および前記内押縁が前記枠材の対向面に対して平行な室
内側方向への移動が規制されるように、前記枠材に前記
内押縁が取り付けられるので、窓ガラスを確実に保持す
ることができる。さらに、金属製の係止部材が係止して
いるところを室内側から隠すことができ、室内側からの
見た目を良好にすることができる。また、前記外押縁
は、木製であって前記枠材と一体に形成されていること
によって、部品点数の削減を図ることができる。
【0008】なお、前記一方の係止部材および前記他方
の係止部材は、前記内押縁および前記枠材に、長手方向
にスライド可能に取り付けられていることによって、金
属製の係止部材と木製の枠材や内押縁との間で温度によ
る熱伸縮差が生じた場合でもその伸縮差を吸収すること
ができる。
【0009】本発明に係る窓によれば、窓ガラスと、該
窓ガラスの周端面を囲む木製の枠材と、該枠材の室外側
に設けられ、前記窓ガラスの室外側の面の周縁を緩衝部
材を介して保持する外押縁と、前記枠材の室内側に設け
られ、前記窓ガラスの室内側の面の周縁を緩衝部材を介
して保持する木製の内押縁とを具備し、前記外押縁の前
記枠材との対向面に、窓ガラス側に向かって切欠かれた
切欠部と、該切欠部より室外側に形成された突部とを有
し、前記切欠部内に、前記外押縁の長手方向に沿って長
尺に形成された金属製の一方の係止部材が取り付けら
れ、前記枠材の前 記外押縁との対向面に、前記枠材の長
手方向に沿って長尺に形成された金属製の他方の係止部
材が取り付けられ、前記一方の係止部材が前記他方の係
止部材に係止することで、前記外押縁が前記枠材の対向
面に対して垂直に離間する方向、および前記外押縁が前
記枠材の対向面に対して平行な室外側方向への移動が規
制されるように、前記枠材に前記外押縁が取り付けら
れ、前記突部により、前記一方の係止部材と前記他方の
係止部材とが係止しているところが隠蔽されていること
を特徴としている。 これによれば、木ねじを用いず、容
易に外押縁を枠材に取り付けることができるので外押縁
の取り付けの手間を省き、建築の際の工期短縮を図るこ
とができる。また、金属製の係止部材が長尺に形成され
ることによって、外押縁や枠材の長手方向にわたって全
体の強度を維持することができ、さらに外押縁や枠材の
変形等を抑えて変形しにくい窓を提供することができ
る。前記外押縁が前記枠材の対向面に対して垂直に離間
する方向、および前記外押縁が前記枠材の対向面に対し
て平行な室外側方向への移動が規制されるように、前記
枠材に前記外押縁が取り付けられるので、窓ガラスを確
実に保持することができる。さらに、金属製の係止部材
が係止しているところを室外側から隠すことができ、室
外側からの見た目を良好にすることができる。また、前
記内押縁は、木製であって前記枠材と一体に形成されて
いることによって、部品点数の削減を図ることができ
る。
【0010】なお、前記一方の係止部材および前記他方
の係止部材は、前記外押縁および前記枠材に、長手方向
にスライド可能に取り付けられているので、金属製の係
止部材と木製の枠材や外押縁との間で温度による熱伸縮
差が生じた場合でもその伸縮差を吸収することができ
る。
【0011】本発明に係る窓によれば、窓ガラスと、該
窓ガラスの周端面を囲む木製の枠材と、該枠材の室外側
に設けられ、前記窓ガラスの室外側の面の周縁を緩衝部
材を介して保持する外押縁と、前記枠材の室内側に設け
られ、前記窓ガラスの室内側の面の周縁を緩衝部材を介
して保持する木製の内押縁とを具備し、前記内押縁の前
記枠材との対向面、および前記外押縁の前記枠材との対
向面の各々に、窓ガラス側に向かって切欠かれた切欠部
と、該各切欠部より室内側および室外側に形成された突
部とを有し、該各切欠部内に、前記内押縁および前記外
押縁の長手方向に沿って長尺に形成された金属製の一方
の係止部材が取り付けられ、前記枠材の前記内押縁との
対向面、および前記枠材の前記外押縁との対向面の各々
に、前記枠材の長手方向に沿って長尺に形成された金属
製の他方の係止部材が取り付けられ、前記各一方の係止
部材が前記各他方の係止部材に係止することで、前記内
押縁および前記外押縁が前記枠材の対向面に対して垂直
に離間する方向、ならびに前記内押縁および前記外押縁
が前記枠材の対向面に対して平行な室内側方向および室
外側方向への移動が規制されるように、前記枠材に前記
内押縁および前記外押縁が取り付けられ、前記各突部に
よって、前記一方の係止部材と前記他方の係止部材とが
係止しているところが隠蔽されていることを特徴として
いる。この構成を採用することによって、木ねじを用い
ず、容易に外押縁および内押縁を枠材に取り付けること
ができるので外押縁および内押縁の取り付けの手間を省
き、建築の際の工期短縮を図ることができる。また、金
属製の係止部材が長尺に形成されることによって、内押
縁、外押縁や枠材の長手方向にわたって全体の強度を維
持することができ、さらに内押縁、外押縁や枠材の変形
等を抑えて変形しにくい窓を提供することができる。前
記内押縁および前記外押縁が前記枠材の対向面に対して
垂直に離間する方向、ならびに前記内押縁および前記外
押縁が前記枠材の対向面に対して平行な室外側方向への
移動が規制されるように取り付けられるので、窓ガラス
を確実に保持することができる。さらに、金属製の係止
部材が係止しているところを隠すことができ、見た目を
良好にすることができる。なお、前記各一方の係止部材
および前記各他方の係止部材は、前記外押縁、前記内押
縁および前記枠材に、長手方向にスライド可能に取り付
けられているので、金属製の係止部材と木製の枠材や外
押縁あるいは内押縁との間で温度による熱伸縮差が生じ
た場合でもその伸縮差を吸収することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。まず、図1に第
1の実施例による窓の断面を、図2に第1の実施例によ
る窓の斜視図を示す。なお、従来の技術で説明したもの
と同一の構成要素に対しては同じ符号を付し説明は省略
する。本実施例における窓35では、内押縁22の、枠
材14との対向面22aが、窓ガラス12側(室外側)
に向かって切欠かれた切欠部30に形成されている。内
押縁22の切欠部30内には、内押縁22を枠材14に
取り付けるための金属製の係止部材24が設けられてい
る。また、枠材14の、内押縁22との対向面14a
の、前記切欠部30の対向する位置には、内押縁22に
取り付けられた係止部材24と係止する金属製の係止部
材25が設けられている。さらに、内押縁22の、切欠
部30より室内側には、枠材14と接する突部32が設
けられている。このため、金属製の係止部材24,25
が係止しているところが室内側からは隠すことができ、
室内側からの見た目を良好にすることができる。
【0013】ここで、係止部材24,25について、図
3に基づいて説明する。なお、本実施例の係止部材2
4,25は、互いに同一形状に形成されており、互いに
向かいあって設けられる。このため、ここでは係止部材
24の形状についてのみ説明する。係止部材24は、平
面状の基部24aと、基部24aから突出して設けら
れ、鉤状に折れ曲がった2個の突条24b,24bとか
ら構成され、内押縁22や枠材14の長手方向に沿って
長尺に形成されている。また、基部24aの所定位置に
は、内押縁22や枠材14に取り付けるための木ねじ2
7が挿入されるねじ穴(図示せず)が形成されている。
係止部材24,25同士の係止は、それぞれ突条24
b,25bが設けられている側を向かい合わせて、突条
24b,25b同士を組み合わせることによって行われ
る。また、このように内押縁22および枠材14に取り
付けられる係止部材24,25を同一形状に形成したの
で、係止部材の製造コストを下げることができる。
【0014】係止部材24,25は、基部24a,25
aからそれぞれ内押縁22の切欠け部22aおよび枠材
14に、木ねじ27によって取り付けられる。また、こ
の際、内押縁22に取り付けられる係止部材24は突条
24bの先端部が室内側を向くように、枠材14に取り
付けられる係止部材25は突条25bの先端部が室外側
を向くように取り付けられる。このように、突条24b
が鉤状であって、内押縁22の係止部材24の突条24
aの先端部が室内側を向き、枠材14の係止部材25の
突条25bの先端部が室外側を向いて互いに係止するの
で、係止した際には、内押縁22は枠材14の対向面か
ら垂直方向に離間する方向および枠材14の対向面に対
して平行に室内側方向へ移動する方向への移動が規制さ
れる。すなわち、この係止の解除は、内押縁22を対向
面と平行に一旦室外側方向にスライドさせれば解除され
る。しかし、内押縁22を窓35に取り付けた後では、
内押縁22と窓ガラス12との間には、隙間がないよう
にシール部材18やバッカー20が挟み込まれ、しか
も、シール部材18やバッカー20は弾性を有してお
り、内押縁22と窓ガラス12との間に収納する際に
は、圧縮させて収納させているので内押縁22は常時室
内側に向かって付勢されている。このため、内押縁22
を枠材14に取り付けた後には、内押縁22をシール部
材18やバッカー20等の付勢力に逆らって移動させな
ければ内押縁22の取り付けが解除されないので、内押
縁22の窓ガラス12の保持が確実に行うことができ
る。
【0015】また、係止部材24,25は内押縁22お
よび枠材14に沿って長尺に形成されているので、強度
的に安定しており、内押縁22や枠材14の長手方向に
わたって全体の強度を維持することができ、さらに、内
押縁22や枠材14のねじれ方向への変形等を抑えて、
室内側が木製であっても変形しにくい窓35を提供する
ことができる。なお、本実施例では、係止部材24,2
5は、窓35を形成する窓ガラス12を囲む4辺全ての
内押縁22と枠材14との間に取り付けられている。
【0016】図4および図5に第2の実施例による窓に
ついて示す。なお、従来の技術や第1の実施例で説明し
た構成要素と同一の構成要素については同じ符号を付
し、説明は省略する。本実施例の窓36は、金属製の係
止部材40,41の形状が第1の実施例とは異なってい
る。すなわち、第1の実施例では、係止部材24,25
の取り付けは木ねじ27によって行われるよう形成され
ていたが、本実施例では、あり溝によるはめ込みによっ
て行われてように形成されている。すなわち、内押縁2
2の対向面22aに形成された切欠部30には内押縁2
2の内方に向かって溝幅が広がるようなあり溝29が、
枠材14の内押縁22との対向面14aには枠材14の
内方に向かって溝幅が広がるようなあり溝26が穿設さ
れている。金属製の係止部材40,41には、あり溝2
9,26にはめ込まれるように、ありほぞ部が形成され
ている(図5)。
【0017】図5に示すように、係止部材40,41
は、互いに同一形状に形成されており、互いに向かいあ
って設けられる。このため、ここでは係止部材40の形
状についてのみ説明する。また、係止部材40,41
は、内押縁22および枠材41の長手方向に沿って長尺
に形成されている。係止部材40は、基部40aと、2
個の突条40b,40bと、あり溝25内にはめ込まれ
るありほぞ部40cとから構成されている。なお、突条
40b,40bは、第1の実施例で説明した突条24b
と同一形状であるので、ここでの説明は省略する。あり
ほぞ部40cは、基部40aの、突条40bが設けられ
ている面とは反対側の面に突出して設けられている。あ
りほぞ部40cの形状は、あり溝29に良好にはめ込ま
れるように、あり溝29内方に向けて互いの間隔が広が
るような2本の突起から形成されている。あり溝29へ
のありほぞ40cの取り付けは、内押縁22の長手方向
の端部から長手方向に沿ってスライドさせていくように
して行う。このように、あり溝29,26によって係止
部材40,41を内押縁22および枠材14に取り付け
るようにしたので、木ねじを用いずに内押縁22や枠材
14に係止部材40を取り付けることができ、取り付け
を容易に行えると共に、部品点数の削減を図れる。ま
た、あり溝29,26および係止部材40,41の間
は、内押縁22および枠材14の長手方向に沿ってスラ
イド可能である。ここで、木製である内押縁22および
枠材14と、金属製の係止部材40との間では熱膨張率
が異なるため、熱による伸縮差が生じた場合には、本実
施例によれば、あり溝29,26内で係止部材40,4
1のありほぞ部40c,41cが長手方向に移動するの
で、このような熱伸縮差を吸収することができる。
【0018】上述してきた第1の実施例および第2の実
施例においては、係止部材は内押縁に取り付けられたも
のであった。ここで、第3の実施例として図6に示すよ
うな外押縁と枠材との間に係止部材を取り付けた例につ
いて説明する。なお、第1、第2の実施例と同一の構成
要素については同一の符号を付し、説明を省略する。本
実施例の窓50は、外押縁46、枠材48および内押縁
52が窓ガラス12の周端面と周縁を囲んで保持するこ
とによって形成されている。内押縁52は、木製の枠材
48と一体に形成されて成り、窓ガラス12の室内側の
面の周縁をバッカー20とシール部材18を介して保持
している。 外押縁46は、木製であって、窓ガラス1
2の室外側の面の周縁をバッカー20とシール部材18
を介して保持している。また外押縁46と枠材48は、
係止部材44,45によって固定されている。
【0019】外押縁46の、枠材48と対向する対向面
46aには、室内側方向に切欠かれた切欠部51が形成
され、この切欠部51内に金属製の係止部材44が木ね
じ27によって取り付けられている。また、枠材48
の、外押縁46と対向する対向面46aには、係止部材
44と係止する金属製の係止部材45が木ねじ27によ
って取り付けられている。なお、係止部材44,45は
図3に示した形状と、同様の形状を有しているため、こ
こではその詳細な形状についての説明は省略する。ただ
し、その取り付け方向は、第1の実施例とは室内側、室
外側方向が逆向きになるように取り付けられている。こ
のため、外押縁46の係止部材44と係止部材45との
間の係止は、外押縁46を対向面と平行に一旦室内側方
向にスライドさせれば解除することができる。
【0020】しかし、外押縁46を窓50に取り付けた
後では、外押縁46と窓ガラス12との間には、隙間が
ないようにシール部材18やバッカー20が挟み込ま
れ、しかも、シール部材18やバッカー20は弾性を有
しており、外押縁46と窓ガラス12との間に収納する
際には、圧縮させて収納させているので外押縁46は常
時室外側に向かって付勢されている。このため、外押縁
46を枠材48に取り付けた後には、外押縁46をシー
ル部材18やバッカー20等の付勢力に逆らって移動さ
せなければ外押縁46の取り付けが解除されないので、
外押縁46の窓ガラス12の保持を確実に行うことがで
きる。
【0021】なお、上述してきた3つの実施例では、係
止部材が取り付けられていない側の押縁を、枠材と一体
に形成されている木製のものとして説明してきた。しか
し、係止部材が取り付けられていない側の押縁はこのよ
うなものに限られることはなく、枠材と別体に形成した
ものを枠材に取り付けるようなものであってもよい。例
えばアルミ製等の金属製の外押縁を枠材の外側からネジ
等で取り付けるようにしたものであってもよい。
【0022】図7に、第4の実施例として、外押縁およ
び内押縁の両者が係止部材によって枠材に取り付けられ
る例を示す。なお、第1、第2の実施例と同一の構成要
素については同一の符号を付し、説明を省略する。本実
施例の窓55は、窓ガラス12の室内側の面の周縁を、
金属製の係止部材24,25によって枠材58に取り付
けられた内押縁56によって保持されている。また、窓
ガラス12の室外側の面の周縁は、金属製の係止部材2
4,25によって枠材58に取り付けられた外押縁60
によって保持されている。なお、窓ガラス12の周端面
をバッカー21を囲んでいる枠材58は、上述してきた
実施例とは違って断面が長方形あるいは正方形の四角形
状である。外押縁60の、枠材58と対向する対向面6
0aには、室内側方向に切欠かれた切欠部61が形成さ
れ、この切欠部61内に金属製の係止部材44が木ねじ
27によって取り付けられている。また、枠材58の、
外押縁60と対向する対向面58aには、係止部材44
と係止する金属製の係止部材45が木ねじ27によって
取り付けられている。金属製の係止部材44,45の取
り付け方向は、第1の実施例とは室内側、室外側方向が
逆向きになるように取り付けられている。このため、外
押縁60の係止部材44と係止部材45との間の係止
は、外押縁60を対向面と平行に一旦室内側方向にスラ
イドさせれば解除することができる。
【0023】しかし、外押縁60を窓55に取り付けた
後では、外押縁60と窓ガラス12との間には、隙間が
ないようにシール部材18やバッカー20が挟み込ま
れ、しかも、シール部材18やバッカー20は弾性を有
しており、外押縁60と窓ガラス12との間に収納する
際には、圧縮させて収納させているので外押縁60は常
時室外側に向かって付勢されている。このため、外押縁
60を枠材58に取り付けた後には、外押縁60をシー
ル部材18やバッカー20等の付勢力に逆らって移動さ
せなければ外押縁60の取り付けが解除されないので、
外押縁60の窓ガラス12の保持を確実に行うことがで
きる。また、内押縁56の、枠材58と対向する対向面
56aには、室内側方向に切欠かれた切欠部30が形成
され、この切欠部30内に金属製の係止部材24が木ね
じ27によって取り付けられている。さらに、枠材58
の、外押縁60と対向する対向面58aの同一平面上の
室内側には、係止部材24と係止する金属製の係止部材
25が木ねじ27によって取り付けられている。金属製
の係止部材24と係止部材25との間の係止は、内押縁
56を対向面と平行に一旦室外側方向にスライドさせれ
ば解除することができる。このような窓55によって
も、窓ガラス12を保持する外押縁60、内押縁56を
容易に枠材58に取り付けることができるので、工期短
縮を図ることができる。
【0024】また、上述してきた第1から第4の実施例
では、係止部材に対して2個の突条が形成されているも
のについて図示しているが、突条の数は2本に限られる
ことはなく、1本あるいは3本以上であってもよい。さ
らに、係止部材は、図示しているような長手方向に長尺
な突条に限られることはなく、互いに組み合わされる形
状のものであればよい。さらに、各押縁に取り付けられ
る係止部材と枠材に取り付けられる係止部材とが同一形
状であるものに限られることはない。係止部材は、1本
の長尺なものに限られることはなく、各押縁と枠材の長
手方向に沿って複数本に分割されているものを用いても
よい。さらに、窓ガラスを囲む四辺全ての内押縁または
外押縁に係止部材を設ける必要はなく、少なくとも窓ガ
ラスを囲む四辺のうち一辺に係止部材を設けるようにし
ても好適である。
【0025】以上本発明につき好適な実施例を挙げて種
々説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を
施し得るのはもちろんである。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る窓によれば木ねじを用い
ず、容易に内押縁を枠材に取り付けることができるので
内押縁の取り付けの手間を省き、建築の際の工期短縮を
図ることができる。また、金属製の係止部材が長尺に形
成されることによって、内押縁や枠材の長手方向にわた
って全体の強度を維持することができ、さらに内押縁や
枠材の変形等を抑えて変形しにくい窓を提供することが
できる。内押縁が枠材の対向面に対して垂直に離間する
方向、および内押縁が枠材の対向面に対して平行 な室内
側方向への移動が規制されるように、枠材に前記内押縁
が取り付けられるので、窓ガラスを確実に保持すること
ができる。さらに、金属製の係止部材が係止していると
ころを室内側から隠すことができ、室内側からの見た目
を良好にすることができる。また、外押縁は、木製であ
って枠材と一体に形成されていることによって、部品点
数の削減を図ることができる。なお、一方の係止部材お
よび他方の係止部材は、内押縁および枠材に、長手方向
にスライド可能に取り付けられていることによって、金
属製の係止部材と木製の枠材や内押縁との間で温度によ
る熱伸縮差が生じた場合でもその伸縮差を吸収すること
ができる。
【0027】一方、本発明に係る窓によれば木ねじを
用いず、容易に外押縁を枠材に取り付けることができる
ので外押縁の取り付けの手間を省き、建築の際の工期短
縮を図ることができる。また、金属製の係止部材が長尺
に形成されることによって、外押縁や枠材の長手方向に
わたって全体の強度を維持することができ、さらに外押
縁や枠材の変形等を抑えて変形しにくい窓を提供するこ
とができる。外押縁が枠材の対向面に対して垂直に離間
する方向、および外押縁が枠材の対向面に対して平行な
室内側方向への移動が規制されるように、枠材に外押縁
が取り付けられるので、窓ガラスを確実に保持すること
ができる。さらに、金属製の係止部材が係止していると
ころを室外側から隠すことができ、室外側からの見た目
を良好にすることができる。また、内押縁は、木製であ
って枠材と一体に形成されていることによって、部品点
数の削減を図ることができる。なお、一方の係止部材お
よび他方の係止部材は、外押縁および枠材に、長手方向
にスライド可能に取り付けられているので、金属製の係
止部材と木製の枠材や外押縁との間で温度による熱伸縮
差が生じた場合でもその伸縮差を吸収することができ
る。
【0028】本発明に係る窓によれば木ねじを用い
ず、容易に外押縁および内押縁を枠材に取り付けること
ができるので外押縁および内押縁の取り付けの手間を省
き、建築の際の工期短縮を図ることができる。また、金
属製の係止部材が長尺に形成されることによって、内押
縁、外押縁や枠材の長手方向にわたって全体の強度を維
持することができ、さらに内押縁、外押縁や枠材の変形
等を抑えて変形しにくい窓を提供することができる。内
押縁および外押縁が枠材の対向面に対して垂直に離間す
る方向、ならびに内押縁および外押縁が枠材の対向面に
対して平行な室内側方向への移動が規制されるように取
り付けられるので、窓ガラスを確実に保持することがで
きる。さらに、金属製の係止部材が係止しているところ
を隠すことができ、見た目を良好にすることができる。
なお、各一方の係止部材および各他方の係止部材は、外
押縁、記内押縁および枠材に、長手方向にスライド可能
に取り付けられているので、金属製の係止部材と木製の
枠材や外押縁あるいは内押縁との間で温度による熱伸縮
差が生じた場合でもその伸縮差を吸収することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる窓の断面図である。
【図2】窓の断面斜視図である。
【図3】係止部材の側面図である。
【図4】窓の第2の実施例の断面図である。
【図5】窓の第2の実施例の断面斜視図である。
【図6】窓の第3の実施例の断面図である。
【図7】窓の第4の実施例の断面図である。
【図8】従来の窓の断面図である。
【図9】従来の窓の断面斜視図である。
【符号の説明】
10 窓 12 窓ガラス 14 枠材 14a 対向面 16 外押縁 18 シール部材 20 バッカー 22 内押縁 22a 対向面 24,25 係止部材 24a,25a 基部 24b,24b 突条 26,29 あり溝 27 木ねじ 30 切欠部 32 突部 35 窓 36 窓 40,41 係止部材 40a,41a 基部 40b,41b 突条 40c,41c ありほぞ部 44,45 係止部材 46 外押縁 48 枠材 50 窓 51 切欠部 52 内押縁 55 窓 56 内押縁 58 枠材 60 外押縁 61 切欠部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−341272(JP,A) 実開 平6−10589(JP,U) 実開 平7−38558(JP,U) 実開 平4−94086(JP,U) 実開 昭58−5588(JP,U) 実開 平6−82372(JP,U) 実開 昭60−75588(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 3/54 - 3/66

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓ガラスと、 該窓ガラスの周端面を囲む木製の枠材と、 該枠材の室外側に設けられ、前記窓ガラスの室外側の面
    の周縁を緩衝部材を介して保持する外押縁と、 前記枠材の室内側に設けられ、前記窓ガラスの室内側の
    面の周縁を緩衝部材を介して保持する木製の内押縁とを
    具備し、 前記内押縁の前記枠材との対向面に、窓ガラス側に向か
    って切欠かれた切欠部と、該切欠部より室内側に形成さ
    れた突部とを有し、前記切欠部内に、前記内押縁の長手
    方向に沿って長尺に形成された金属製の一方の係止部材
    が取り付けられ、 前記枠材の前記内押縁との対向面に、前記枠材の長手方
    向に沿って長尺に形成された金属製の他方の係止部材が
    取り付けられ、 前記一方の係止部材が前記他方の係止部材に係止するこ
    とで、前記内押縁が前記枠材の対向面に対して垂直に離
    間する方向、および前記内押縁が前記枠材の対向面に対
    して平行な室内側方向への移動が規制されるように、
    記枠材に前記内押縁が取り付けられ、前記突部により、前記一方の係止部材と前記他方の係止
    部材とが係止しているところが隠蔽されていることを
    徴とする窓。
  2. 【請求項2】 前記外押縁は、木製であって前記枠材と
    一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    窓。
  3. 【請求項3】 前記一方の係止部材および前記他方の係
    止部材は、 前記内押縁および前記枠材に、長手方向にスライド可能
    に取り付けられていることを特徴とする請求項1または
    2記載の窓。
  4. 【請求項4】 窓ガラスと、 該窓ガラスの周端面を囲む木製の枠材と、 該枠材の室外側に設けられ、前記窓ガラスの室外側の面
    の周縁を緩衝部材を介して保持する外押縁と、 前記枠材の室内側に設けられ、前記窓ガラスの室内側の
    面の周縁を緩衝部材を介して保持する木製の内押縁とを
    具備し、 前記外押縁の前記枠材との対向面に、窓ガラス側に向か
    って切欠かれた切欠部と、該切欠部より室外側に形成さ
    れた突部とを有し、前記切欠部内に、前記外押縁の長手
    方向に沿って長尺に形成された金属製の一方の係止部材
    が取り付けられ、 前記枠材の前記外押縁との対向面に、前記枠材の長手方
    向に沿って長尺に形成された金属製の他方の係止部材が
    取り付けられ、 前記一方の係止部材が前記他方の係止部材に係止するこ
    とで、前記外押縁が前記枠材の対向面に対して垂直に離
    間する方向、および前記外押縁が前記枠材の対向面に対
    して平行な室外側方向への移動が規制されるように、
    記枠材に前記外押縁が取り付けられ、前記突部により、前記一方の係止部材と前記他方の係止
    部材とが係止しているところが隠蔽されていることを
    徴とする窓。
  5. 【請求項5】 前記内押縁は、木製であって前記枠材と
    一体に形成されていることを特徴とする請求項4記載の
    窓。
  6. 【請求項6】 前記一方の係止部材および前記他方の係
    止部材は、 前記外押縁および前記枠材に、長手方向にスライド可能
    に取り付けられていることを特徴とする請求項4または
    5記載の窓。
  7. 【請求項7】 窓ガラスと、 該窓ガラスの周端面を囲む木製の枠材と、 該枠材の室外側に設けられ、前記窓ガラスの室外側の面
    の周縁を緩衝部材を介して保持する外押縁と、 前記枠材の室内側に設けられ、前記窓ガラスの室内側の
    面の周縁を緩衝部材を介して保持する木製の内押縁とを
    具備し、 前記内押縁の前記枠材との対向面、および前記外押縁の
    前記枠材との対向面の各々に、窓ガラス側に向かって切
    欠かれた切欠部と、該各切欠部より室内側および室外側
    に形成された突部とを有し、該各切欠部内に、前記内押
    縁および前記外 押縁の長手方向に沿って長尺に形成され
    た金属製の一方の係止部材が取り付けられ、 前記枠材の前記内押縁との対向面、および前記枠材の前
    記外押縁との対向面の各々に、前記枠材の長手方向に沿
    って長尺に形成された金属製の他方の係止部材が取り付
    けられ、 前記各一方の係止部材が前記各他方の係止部材に係止す
    ることで、前記内押縁および前記外押縁が前記枠材の対
    向面に対して垂直に離間する方向、ならびに前記内押縁
    および前記外押縁が前記枠材の対向面に対して平行な室
    内側方向および室外側方向への移動が規制されるよう
    に、前記枠材に前記内押縁および前記外押縁が取り付け
    られ、前記各突部によって、前記一方の係止部材と前記他方の
    係止部材とが係止しているところが隠蔽されていること
    特徴とする窓。
  8. 【請求項8】 前記各一方の係止部材および前記各他方
    の係止部材は、 前記外押縁、前記内押縁および前記枠材に、長手方向に
    スライド可能に取り付けられていることを特徴とする請
    求項7記載の窓。
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