JP3436885B2 - 黒豆茶の製造方法 - Google Patents

黒豆茶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒豆茶の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、大豆は漢方の食事療法に用い
られる食品の一つとして知られている。例えば、大豆の
煮汁は利尿作用を奏することが知られており、体内の余
分な水分が排泄され、むくみ等に効果がある。また、近
年、大豆に含まれるイソフラボンが女性ホルモンと類似
の機能を果たす可能性があるとの報告があり、骨粗鬆症
に対する効果が期待されている。
【0003】このような大豆の効用から、最近では大豆
茶が一種の健康茶として注目されつつある。大豆茶の作
り方としては、一般には、生大豆をフライパンに入れ
て弱火で約10分、軽く焦げ目が付き香ばしくなるまで
炒る、炒った大豆を少し冷ましたあと粉砕する、粉
砕した大豆茶を急須に大さじ山盛り一杯(13g程度)
入れて熱湯300mlを注ぎ、蓋をして3分ほど蒸ら
す、という方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の大豆
茶の作り方では、炒った後の大豆を豆形状のままで熱湯
で抽出しようとしてもほとんど成分が抽出されないた
め、炒った大豆を粉砕してから抽出しなければならなか
った。
【0005】しかしながら、炒った大豆を粉砕する作業
は煩雑であり、大豆茶の製造コストが嵩む原因となっ
た。また、消費者がこのような粉砕品を見たところで、
大豆茶以外のお茶と外観上区別がつかないため、他の商
品との差別化を図るのが難しいという問題もあった。特
に、大豆として黒大豆(黒豆ともいう)を用いた場合、
黒大豆は大豆のなかで最も単価が高いのであるが、粉砕
してしまうと黒大豆かどうかわからなくなってしまうた
め、商品価値が十分に生かせなかった。
【0006】更に、従来のように生大豆をそのまま炒っ
たものを抽出した場合には、大豆独特のえぐみや生臭さ
が充分取り除かれないため、爽快な飲み心地とは言いに
くかった。本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、豆の形状のまま抽出するのに適すると共に爽快な飲
み心地が得られる黒豆茶の製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】上記課題を解決するため、本発明は、豆形状
のままで抽出可能な黒豆茶の製造方法において、生の黒
大豆を豆形状のまま水又はアルカリ水に浸漬し膨潤させ
る浸漬工程と、前記浸漬工程終了後の黒大豆を水切りす
る水切り工程と、前記水切り工程終了後の黒大豆に熱風
を吹き付けて焙煎温度160〜240℃で焙煎する焙煎
工程と、前記焙煎工程終了後70℃以下に強制冷却する
冷却工程とを含むことを特徴とする。
【0008】本発明の浸漬工程では、生の黒大豆を豆形
状のまま水又はアルカリ水に浸漬させて膨潤させる。水
又はアルカリ水の使用量は生の黒大豆が充分浸漬する量
であればよく、例えば生の黒大豆1kgあたり3〜4リ
ットル使用する。また、アルカリ水としては例えばナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩または
炭酸塩の水溶液が挙げられるが、炭酸水素ナトリウム水
溶液が好ましい。この浸漬工程では、生の黒大豆を膨潤
させることにより、大豆組織内に多くの空間を作り出
す。この結果、黒大豆に含まれる成分を黒大豆を破砕す
ることなく豆形状のままお湯又は水で抽出できるように
なる。この浸漬工程は、水切り工程後の黒大豆の体積が
生の黒大豆の1.6倍以上(特に1.8倍以上)になる
ように膨潤させるのが、黒大豆に含まれる成分を黒大豆
を破砕することなく豆形状のままお湯又は水で効率よく
抽出するうえで好ましい。このように膨潤させるための
浸漬条件は、特に限定するものではないが、一例を挙げ
れば水温10℃で6〜10時間、水温20℃で3〜5時
間である。なお、浸漬により膨潤する黒大豆の体積の上
限は特に定めるものではないが、例えば2.2倍を上限
としてもよい。また、水切り工程後の黒大豆の重量の増
加率は、体積の増加率と略同じである。
【0009】水切り工程では、浸漬工程終了後の黒大豆
を水切りする。多くの場合、水切りしてから黒大豆の表
の水分を乾燥させる。焙煎工程では、水切り工程終了
後の黒大豆を焙煎する。焙煎温度は160〜240℃、
特に180℃〜220℃が好ましい。このときの焙煎時
間は黒大豆の大きさ等により適宜定めることになるが、
例えば10〜30分の範囲で定める。焙煎温度が160
℃を下回ると焙煎時間が長くなり過ぎて非効率になり、
また240℃を上回るとお湯又は水で抽出したときに苦
みが出やすくなるため、好ましくない。この焙煎工程で
は、焙煎温度を精度よく制御することを考慮すれば、温
度設定された熱風を黒大豆に吹き付けることにより実施
するのが好ましい。
【0010】なお、焙煎工程終了後は、速やかに70℃
以下、好ましくは50℃以下に冷却する冷却工程を行
。このように冷却するのは、焙煎工程終了後の黒大豆
をそのまま放置したとすると、高温の黒大豆同士が集ま
っているためその集団の中で高温化してしまい、風味に
影響を与えるおそれがあるからである。この冷却工程は
短時間で行うのが好ましく、例えば10分以下で50℃
以下に強制的に冷却することが好ましい。
【0011】本発明の黒豆茶の製造方法によれば、以下
の効果が得られる。即ち、生の黒大豆を膨潤させて大豆
組織内に多くの空間を作り出してから焙煎するため、
大豆に含まれる成分を黒大豆を破砕することなく豆形状
のままお湯又は水で抽出することが可能となる。したが
って、黒大豆を粉砕する手間が省けるため製造コストを
低く抑えることができ、また、豆形状のまま製品化でき
るため黒豆茶以外のお茶と外観上区別がつき、他の商品
との差別化を図ることができる。特に、黒大豆は大豆の
なかで最も単価が高いのであるが、外観上黒大豆である
ことが認識できるため、その商品価値を十分に生かすこ
とができる。
【0012】また、本発明の製造方法により製造された
黒豆茶の抽出液は、従来のように黒大豆をそのまま炒っ
たものを抽出した抽出液に比べて、大豆独特のえぐみや
生臭さがなく爽快な飲み心地が得られるうえ、ミネラル
分特にカリウム、鉄、リンが豊富に抽出されるので健康
茶として適している。
【0013】なお、本発明の製造方法により製造された
黒豆茶は、上述のように豆形状のままお湯又は水で抽出
して飲用に供する以外に、より効率良く抽出するために
割砕したものをパック詰めして用いてもよいし、大量の
飲用に供するために割砕したものをそのまま用いてもよ
い。また、他のお茶類(例えば日本茶、ウーロン茶、ど
くだみ茶、はと麦茶などの健康茶)とブレンドして用い
てもよい。
【0014】
【実施例】以下に本発明の好適な実施例を説明する。
尚、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り
得ることはいうまでもない。
【0015】[実施例1] 生大豆10kg(大豆の一種である黒大豆を使用)を温
度20℃の水30リットルに4時間浸漬して大豆組織を
膨張させ軟化させたあと水切りを行い、その後2時間以
上放置して大豆表面の水分を乾燥させることにより、膨
張した大豆を得た。このときの体積、重量はともに生大
豆の約200%であった。膨張した大豆を熱風式シリン
ダー焙煎炉に入れ、焙煎温度220℃、焙煎時間12分
で焙煎した。焙煎終了後、直ちに吸引式自然風により、
冷却時間10分で温度50℃以下に強制冷却して大豆茶
としての黒豆茶を得た。収率は生大豆を基準として82
%であった。この黒豆茶12gを粉砕することなく豆形
状のまま沸騰したお湯1lに投入し、2分間沸騰させ続
けた後、火を止めて30分冷却し、黒豆茶を濾して抽出
液を得た。
【0016】[比較例1] 生大豆10kg(大豆の一種である黒大豆を使用)をそ
のまま熱風式シリンダー焙煎炉に入れ、実施例1の焙煎
後の焦げ目の付き具合とほぼ同じになる焙煎条件(焙煎
温度180℃、焙煎時間8分)で焙煎した。焙煎終了
後、直ちに吸引式自然風により、冷却時間10分で温度
50℃以下に強制冷却して大豆茶としての黒豆茶を得
た。この黒豆茶の粉砕品12gを沸騰したお湯1lに投
入し、2分間沸騰させ続けた後、火を止めて30分冷却
し、黒豆茶を濾して抽出液を得た。
【0017】[対比] 実施例1と比較例1の抽出液100gに含まれる成分を
分析した結果を下記表1に示す。また、実施例1と比較
例1の抽出液を飲用に供したときのパネラー試験の結果
を下記表2に示す。表1から、実施例1の抽出液は、比
較例1に比べてミネラル分としてカリウム、鉄、リンが
豊富に抽出されていることがわかり、健康茶として適し
ているといえる。また表2から、実施例1の抽出液は、
比較例1の抽出液と同じく琥珀色を呈し香ばしさを有し
ているうえ、比較例1に比べてえぐみ、生臭さがなく、
爽快な飲み心地が得られるため、飲用として一層適して
いるといえる。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−39872(JP,A) 特開 平4−152845(JP,A) 特開 平6−209749(JP,A) 特開 昭53−47566(JP,A) 特開 昭64−67161(JP,A) 実用新案登録3023921(JP,U) 桜井芳人,鶴巻正生著,「食品の加工 と貯蔵」,第14版,株式会社光生館1979 年1月,P.51

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 豆形状のままで抽出可能な黒豆茶の製造
    方法において、 生の黒大豆を豆形状のまま水又はアルカリ水に浸漬し膨
    潤させる浸漬工程と、 前記浸漬工程終了後の黒大豆を水切りする水切り工程
    と、 前記水切り工程終了後の黒大豆に熱風を吹き付けて焙煎
    温度160〜240℃で焙煎する焙煎工程と、 前記焙煎工程終了後70℃以下に強制冷却する冷却工程
    とを含むことを特徴とする黒豆茶の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記浸漬工程は、前記水切り工程後の黒
    大豆の体積が生の黒大豆の1.6倍以上になるように実
    施する請求項1記載の黒豆茶の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3023921U (ja) 1995-10-19 1996-05-07 有限会社げんき 混合茶

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