JP3436371B2 - 組み換えプラスミドを具備した組成物、並びにワクチン及び薬物としての該組成物の使用 - Google Patents

組み換えプラスミドを具備した組成物、並びにワクチン及び薬物としての該組成物の使用

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、組み換えプラスミドを具備した新規の組成
物、及び該組成物を具備したワクチンまたは治療薬に関
する。
生のウイルスまたは微生物を使ったワクチン接種は、
不活化した(killed)微生物、または分離したタンパク
質もしくはペプチドからなる非生ワクチンと比較して、
数多くのよく知られた利点を有する。
生ワクチンは生の微生物または生のウイルスからな
る。後者は、一般に弱毒化して病原生の危険性が低減さ
れている。しかしながらこの危険性は、該微生物または
該ウイルスのリバージョン(復帰変異)が起こる可能性
のために、完全には否定できない。
更に、株の病原性の弱毒化のために取り入れられた変
異や欠失は時として、免疫反応を弱めることがあり、注
射するワクチンの投与量を多量にする必要が生じる。最
近、遺伝子工学の進歩により可能になった、新規のワク
チンが開発された。これらの新規のワクチンのなかに
は、微生物または病原性ウイルスに由来する、外来性ヌ
クレオチド配列が挿入されたヌクレオチド配列から形成
された、組み換えプラスミドを含有したものがある。前
者のヌクレオチド配列の目的は、アミノ酸配列を具備し
た化合物を発現させることであり、この化合物自体の目
的は、宿主体内において免疫反応を惹起することであ
る。
このようなプラスミドを注射する初めての試みと、筋
肉中でそれが発現することが、リン(Lin)らにより199
0年に行われ、論証された(Circulation 82:2217−222
1)。この実験の目的は、生きた生物体に注入した組み
換えプラスミドが、注入した組織内で外来性配列を発現
することが可能であることを立証することであった。こ
のようにして、遺伝子治療において、組み換えプラスミ
ドを生きた生物体に投与することが可能であることが立
証された。この治療方法はよく知られていて、特に宿主
体内へ、遺伝的に修飾された細胞を投与し、またはリン
(Lin)らによって実証された、生きた生物体によって
合成される化合物(ペプチド、タンパク質、または糖タ
ンパク質)を発現することができる組み換えプラスミド
を投与することにある。これらの化合物を生体内で合成
することの目的は、遺伝的に修飾された細胞、または組
み換えプラスミドを投与した宿主体内における、遺伝的
欠失を代償すること、または癌の様な疾患に対しての治
療活性を、同じ宿主体内において惹起させることの何れ
かである。
例としては、そのような治療活性は、組み換え細胞ま
たは組み換えプラスミドによる、インターロイキン、特
にインターロイキン−2といったサイトカインの合成か
らなっていてもよい。これらのサイトカインは、癌細胞
に選択的に向けられた免疫反応を惹起するか、または促
進することができる。
結果として、特定の遺伝子、即ちウシヘルペスウイル
ス1型(BHV−1)の糖タンパク質をコードした組み換
えプラスミドは、異なる宿主、即ちマウスとウシにおい
て抗体を合成させるといった、免疫反応を誘導すること
ができた(Cox et al.,J.Virol.September 1993,67,9,5
664,5667)。しかしながらこの研究はまた、得られた免
疫反応が不均一であることを明白に示している。言い換
えると、その他の条件が全て同一であっても、この免疫
反応は、試験したそれぞれの動物、及びそれぞれの接種
について非常に多様である。この結果より、二三の動物
では、時として幾分の保護を与えるのに十分ではある
が、抗体レベルが低く、一方、その他の動物では、この
種の抗体レベルを示さないことが分かる。後者の場合、
保護は誘導されない。
本発明は故に、プラスミドを投与した宿主体内におい
て、ペプチド、タンパク質、または糖タンパク質のタイ
プの化合物を多量に発現させることが可能な組み換えプ
ラスミドを含有した組成物である。
本発明の別の主題は、ペプチド、タンパク質、または
糖タンパク質タイプの発現を、従来の組成物と同じ量ま
たはより多くの量で行わせる目的で、従来の組成物にお
けるよりも低レベルの濃度で組み換えプラスミドを含有
した組成物にある。
本発明の別の主題は、より均一な免疫反応と、ウイル
スまたは病原性の微生物に対しての保護の促進とが得ら
れるようにする、組み換えプラスミドを含有した組成物
を含むワクチンにある。
本発明の更に別の主題は、組み換えプラスミドを含有
した組成物であって、ペプチド、タンパク質、または糖
タンパク質タイプの分子を増加した量で発現させること
ができる、また低濃度で用いることができる組み換えプ
ラスミドを含有した組成物にある。
故に本発明は、アミノ酸配列を具備した化合物を、宿
主体内において発現することができる、外来性の核酸配
列を具備した組み換えプラスミドを含有した組成物であ
って、該組成物が少なくとも一つの水層と少なくとも一
つの油層とを含むエマルジョンを具備し、該組み換えプ
ラスミドが、該層の少なくとも一つの層に含まれている
ことを特徴とする組成物にある。
図は、アウジェスキー病ウイルスのGP50遺伝子を有す
る組み換えプラスミド、または種々の対照の何れか一方
をマウスに投与して行った、接種抵抗性の結果を示して
いる。
本発明による組み換えプラスミドは、標準的な方法、
例えばコックス(Cox)らの論文による方法(Cox et a
l.,J.Virol.Setember.1993,67,9,5664−5667)(上記し
たもの)、またはエロイト(Eloit)らの論文(Eloit e
t al.,J.of General Virology(1990),71,2425−2431
(特に図1))により調製することができる。後者の論
文で教示されていることは、この明細書に参考文献とし
て取り入れてある。当然のことながら、外来性のヌクレ
オチド配列は、発現させる化合物に応じて変化する。
宿主体内に投与されたときに発現される化合物は、ペ
プチド、タンパク質、または糖タンパク質の何れであっ
てもよい。
この化合物は特に、該宿主体内で病原性ウイルスや病
原性微生物に対して免疫反応を惹起することが可能な抗
原からなる。この免疫反応は液性であっても細胞性であ
ってもよく、また特に、宿主体内に投与される、上記の
様なウイルスや微生物に対しての保護を可能にする抗原
の合成であってもよい。病原性ウイルスとしては特に、
アウジェスキー病ウイルス、またはHIV−IもしくはHIV
−IIの様なHIVウイルス、またはインフルエンザウイル
ス型の風邪ウイルスが挙げられる。本発明において、微
生物とは細菌、酵母、真菌、マイコプラズマ、または単
細胞寄生虫を意味するものとして理解される。病原性細
菌としては特に、フルンケル症(furunculoses)、大腸
菌(Escherichia coli)、またはパストレラ(Pastorel
la)、サルモネラ(Salmonella)、またはエルジニア
(Yersinia)属の様な細菌が挙げられる。病原性酵母と
しては、カンジダアルビカンス(Candida albicans)の
様なカンジダ属の酵母が挙げられる。単細胞寄生虫とし
ては、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)
やリーシュマニア(Leishmania)属の様な寄生虫が挙げ
られる。
通常、外来性ヌクレオチド配列は、このような病原性
ウイルスや微生物に由来している。
或いは、宿主に投与する組み換えプラスミドは、特
に、おそらくは宿主体内においてトリガーされる機能的
の非感染性疾患に対して治療活性を有する、ペプチド、
タンパク質、または糖タンパク質のような、アミノ酸配
列を有する化合物を発現することが可能なヌクレオチド
配列を具備していてもよい。この場合、該プラスミドは
上に定義した様な、遺伝子治療型の治療処置を可能にす
る。従って、該化合物の機能は、宿主体内での遺伝的性
質の欠失を補うものであってもよく、嚢胞性線維症や筋
疾患のような遺伝病の治療を目的とするものであっても
よい。該化合物は、宿主体内で顕在化した機能的疾患に
対する、治療活性を有していてもよく、例えば癌細胞に
対しての治療活性を有していてもよい。この治療活性
は、サイトカインの合成、例えばインターロイキン2の
様なインターロイキンの合成からなるものでもよい。
宿主体内の該組み換えプラスミドがアミノ酸配列を有
する化合物を発現することができる宿主体は、動物でも
よく、または昆虫や脊椎動物、特にほ乳類、魚類、また
は鳥類のような動物組織でさえもよい。このようなほ乳
類は、ヒト、イヌ、ウシ、ブタ、ウサギ、ヒツジ、また
はネコであってもよい。鳥類としては、ニワトリのよう
な鶉鶏目が挙げられる。
本発明の組成物は、水中油(O/W)、油中水(W/O)、
または水中−油中水(W/O/W)型エマルジョンを含有し
ていてもよい。本発明において特に好ましいタイプのエ
マルジョンは、O/Wエマルジョンである。本発明による
エマルジョンは、通常のエマルジョン調製方法によって
調製することができ、特に特許出願番号EP−A−489,18
1及びEP−A−481,982の発明に記載の方法によって調製
することができる。かくして、油層を形成する油は、該
組み換えプラスミドを含有した水溶液または懸濁液から
なる水層と攪拌しながら乳化してもよい。或いは、本発
明の組成物は、凍結乾燥した組み換えプラスミドを具備
した油を、水層と乳化することによって調製してもよ
い。
本発明のエマルジョンは、重量で5から95%の油層を
95から5%の水層に対して含んでいてもよく、好ましく
は25から75%の油層を75から25%の水層に対して含んで
いてもよい。該エマルジョンは安定でなくてはならず、
好ましくは4℃で保存したときに少なくとも12ケ月は安
定でなくてはならない。
油層を形成する油は鉱物油、非鉱物油、またはこの両
者の混合物であってもよい。該鉱物油は、天然のもので
も合成されたものでもよい。該非鉱物油の起源は植物、
動物、または合成品の何れであってもよい。これらの油
は全て、本発明の組成物を投与する宿主に対する毒性が
ない。これらは保存温度(約4℃)において液体である
こと、または少なくともこの温度で液状のエマルジョン
を作成できることが好ましい。本発明において有益な鉱
物油は、好ましくは炭素原子数が16よりも大きく、芳香
族化合物を含まない、直鎖状の炭素鎖を有する油からな
り、このような油は、例としては「MARCOL52」(フラン
ス・エッソ社製造)、または「DRAKEOL」(米国ペンレ
コ社製造)という商品名で市販されているものであって
もよい。
合成の有機油としては、ポリイソブテンやポリイソプ
ロペンが挙げられる。植物油のなかでは、生物分解性の
オレイン酸に富んだ不飽和油、例えばピーナッツ、オリ
ーブ、ごま、大豆、麦芽の油が挙げられる。
動物油は特に、スクアレン、スクアラン、または鯨油
からなってもよい。
油層及び水層の他に、本発明の組成物をワクチンとし
て使用するときには特に、アブリジン(avridine)の様
な免疫刺激剤を含有していてもよい。
更に、本発明の組成物は、界面活性剤をも含有してい
ているのが有益である。この界面活性剤は、HLB(親水
−親油バランス)値が1ないし19の間の値で特徴付けら
れる親油性または親水性の性質を示す。
本発明の背景において好ましい界面活性剤は、脂肪
酸、有益には20℃で液体である脂肪酸を、糖またはグリ
セロールと縮合させて生じるエステルからなっていても
よい。前記の糖はグルコース、ショ糖、または好ましく
はマンニトールからなっていてもよい。特に好ましいマ
ンニトールエステルとしては、1−4位または2−6位
で環化したマンニトールのポリヒドロキシル化した炭素
鎖を脱水することで得られる、オレイン酸マンニトール
が挙げられる。
これらエステルの誘導体を使用してもよい。これら誘
導体は、アルコール、ポリオール、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、カルボン酸、アミン、またはアミ
ドのような親水基を結合させることで、修飾された親水
性を示す。本発明の界面活性剤は好ましくは、接種可能
な製剤として使用するために、薬学的に許容され得るも
のでなければならず、特に重金属を含まず、酸および過
酸のレベルが非常に低いものでなければならない。例え
ば、バーリン(S.S.Berlin,Annales of Allegy,1962,2
0,473)が記載したような安全性試験の詳細な基準を、
この界面活性剤が満たすことも望まれる。該界面活性剤
は、エマルジョンの形成前に油と混合することが好まし
い。
本発明において、界面活性剤と混合するもっとも適切
な油は、「MONTANIDE」のブランド名でSEPPIC社が市販
している商品である。これらの油の特徴は以下の表1に
示してある。
本発明による組成物は、25℃でブルックフィールド型
の回転粘度系で測定したときに、300mPa・sよりも小さ
い粘度を有していて、有益には200mPa・sよりも小さい
ことが望ましい。エマルジョン中の連続した層の「油
性」又は「水性」の性質は、cm当りのμシーメンス(μ
S・cm-1)で測定した伝導率で特徴付けられる。20μS
・cm-1よりも小さい値は、連続的な油層の存在を示す。
本発明による組成物は組み換えプラスミドを含有して
おり、その量は主として宿主体、及び該プラスミドが発
現する化合物の性質に応じて変化する。
通常は、本発明による組成物は0.01から100g/lの該組
み換えプラスミドを含有している。
別の側面に従えば、本発明はまた、上記で定義した組
成物を含むワクチンに関する。このようなワクチンの目
的は、上記した様なウイルスや病原性の微生物に対して
の免疫反応を起こさせることにある。
更に別の側面に従えば、本発明は、以下に定義する組
成物を具備した治療用薬剤に関する。このような薬剤の
目的は、疾患、特に該薬剤を投与する宿主体の機能的疾
患を治療することにある。
該組成物を具備したこれらのワクチン、及び治療用薬
剤は、通常は注射可能な形態をとる。これらを注入でき
る宿主体は、動物、または上記した動物の組織であって
もよい。ここでは特にヒト、イヌ、ネコ、家禽、ウシ、
ヒツジ、ブタ、及びウマが挙げられる。
投与する該組成物に含有される組み換えプラスミドの
投与量は、宿主体の性質に依存する。よって、この組み
換えプラスミドの投与量は、宿主体の体重1kg当り、1
μg〜500mgと非常に大きく変化する。
例えば、500mg/kgの組み換えプラスミドを20gのマウ
スに、1μg/kgの該プラスミドを500kgのウシに、そし
て100μg〜100mg/kg、好ましくは1mg〜30mg/kgの該プ
ラスミドをヒト成人に投与することが可能である。
本発明による組成物は特に、HIVウイルス(特にヒト
において)、アウジェスキー病ウイルス(特にブタにお
いて)、またはFIVウイルス(特にネコにおいて)に対
しての保護のために、宿主体内での免疫反応を起こすた
めのワクチンを調製するために使用することができる。
本発明による組成物はまた、癌を治療するための薬剤
を調製するために使用することができる。
以下に示した例の目的は、本発明を例示することにあ
る。
これらの例の全てにおいては、アウジェスキー病ウイ
ルスのgp50遺伝子を有する組み換えプラスミドを用いて
いる。これは上記したエロイト(Eliot)らの論文(J.o
f Genaral Virol.(1990),71,2425−2431(特に図
1))に記載の方法により得ることができる。
これらの例では、以下の用語は次のような意味を有す
る: pGP50−ISA 25(本発明による):MONTANIDE ISA 25を
油層に含んだエマルジョン野中に、アウジェスキー病ウ
イルスのGP50遺伝子を有するプラスミドを含有するワク
チン(表1を参照); pGP50+ISA 25(本発明によらない):二段階で注入
されるワクチン:第一段階では、アウジェスキー病ウイ
ルスのGP50遺伝子を有する該プラスミドを含有した水性
懸濁液を注入し、第二段階では、MONTANIDE ISA 25を含
んだエマルジョン(プラスミドを一切含まない)を注入
する; pGP50(本発明によらない):該プラスミドを含む水
層のみからなるワクチン; pSU+ISA 25(対照):pGP50−ISA 25と同様のワクチ
ンであるが、pGP50とは異なった外因性タンパク質を発
現する、対照プラスミドpSUを含有したワクチン; pSU+ISA 25(対照):pGP50−ISA 25と同様のワクチ
ンであるが、pGP50の代わりにpSUを発現する対照プラス
ミドを含有したワクチン; pSU:pGP50と同様のワクチンであるが、pGP50の代わり
にpSUを発現している対照プラスミドを具備したワクチ
ン; 例1 1番から6番のマウスに異なるワクチンを注入した。
通常の間隔で、これらのワクチンにより産生された抗
体をアッセイする。この目的のため、血清をマウスから
採取して、抗−GP50抗体を、エロイト(Eloit)らが記
載したELISA技術(Veterinary Record,1989,124,91−9
4)によりアッセイする。結果を以下の表2〜5に示し
てある。結果は、バックグラウンド以上の光学的密度を
与えるのに必要な最終希釈度で表した。
得られた結果は、本発明のワクチンにより、比較のた
めに用いたワクチンや対照よりも、顕著に高いレベルの
抗体を得ることが可能であり、またより均一的な免疫反
応を得ることが可能であることを示している。この均一
性は、より数多くの動物において効果的な保護を惹起で
きる高レベルの抗体を得ることにおいて示される。
例2 それぞれが6匹からなる、6つのグループのマウス
を、以下の異なるワクチンで接種した: pGP50 pGP50−ISA 25 pGP50+ISA 25 pSU−ISA 25 pSU+ISA 25 pSU. ワクチン接種後6週間で、それぞれのマウスに、病原
性アウジェスキー病ウイルスを含んだ水溶性懸濁液を注
入した。
この後者の注入後の、マウスの生存率を決定した。
得られた結果を図で示したが、この図では生存率を縦
軸に表した。これらの結果は、本発明による組成物であ
るpGP50−ISA 25によれば水溶性懸濁液中に含まれる組
み換えプラスミド(pGP50)のみを含有した先行技術に
よるワクチンによる保護よりも2倍大きい保護効果が得
られることを示している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 39/12 A61P 35/00 A61P 31/12 C12N 15/00 A 35/00 A61K 37/02 (56)参考文献 特表 平4−507405(JP,A) 特表 平8−505866(JP,A) Circulation,Vol. 82,No.6,P.2217−2221(1990) J.Virol.,Vol.67,N o.9,P.5664−5667(1993) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/09 A61K 9/107 A61K 31/70 A61K 38/00 A61K 39/00 A61K 39/12 A61P 31/12 A61P 35/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】宿主体内でアミノ酸配列を具備した化合物
    を発現することができる外来性のヌクレオチド配列を有
    する、組み換えプラスミドを含有する組成物であって、
    該組成物が少なくとも一つの水層と、少なくとも一つの
    油層とを具備したエマルジョンを含み、該プラスミドが
    該層の少なくとも一つの層に含まれることを特徴とする
    組成物。
  2. 【請求項2】前記の化合物が、タンパク質、糖タンパク
    質、またはペプチドの何れかからなることを特徴とす
    る、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記の化合物が、宿主内において病原性ウ
    イルスまたは病原性微生物の何れかに関しての免疫反応
    を惹起することができる抗原からなることを特徴とす
    る、請求項1または2の何れか一項に記載の組成物。
  4. 【請求項4】前記の病原性ウイルスが、アウジェスキー
    病ウイルス、HIVウイルス、またはFIVウイルスの何れか
    であることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記の化合物が、アウジェスキー病ウイル
    スのgp50糖タンパク質であることを特徴とする、請求項
    2に記載の組成物。
  6. 【請求項6】前記の化合物が、宿主体の疾患に関して治
    癒的活性を有することを特徴とする、請求項1または2
    の何れか一項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】前記の化合物が、宿主体内の欠失を代償す
    ることを特徴とする、請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】前記の化合物が、宿主体内に存在する癌細
    胞に対しての治癒活性を有することを特徴とする、請求
    項1または2の何れか一項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】前記の宿主体が、脊椎動物または昆虫であ
    ることを特徴とする、請求項1ないし8の何れか一項に
    記載の組成物。
  10. 【請求項10】前記の脊椎動物が、ほ乳類または鳥類で
    あることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】前記のほ乳類が、ヒトであることを特徴
    とする、請求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】前記のエマルジョンが、O/W、W/O、また
    はW/O/Wの何れかのタイプであることを特徴とする、請
    求項1ないし11の何れか一項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】前記のエマルジョンが、O/Wタイプであ
    ることを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】前記のエマルジョンが更に、少なくとも
    一種類の界面活性剤、好ましくは脂肪酸と糖もしくはグ
    リセロールとの縮合により得たエステル、または親水性
    が修飾された該エステルの誘導体を含むことを特徴とす
    る、請求項1ないし13の何れか一項に記載の組成物。
  15. 【請求項15】25℃において300mPa・sよりも小さい粘
    度を有することを特徴とする、請求項1ないし14の何れ
    か一項に記載の組成物。
  16. 【請求項16】請求項1ないし15の何れか一項に記載の
    組成物を含むことを特徴とする、ワクチン。
  17. 【請求項17】請求項1ないし15の何れか一項に記載の
    組成物を含むことを特徴とする、治療用薬物。
  18. 【請求項18】HIVウイルス、アウジェスキー病ウイル
    ス、またはFIVウイルスに対する免疫反応を宿主体内で
    起こさせることを目的としたワクチンの調製のための、
    請求項1ないし15の何れか一項に記載の組成物の使用。
  19. 【請求項19】癌を治療するための薬物を調製するため
    の、請求項1ないし15の何れか一項に記載の組成物の使
    用。
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