JP3435904B2 - 多室換気システム - Google Patents

多室換気システム

Info

Publication number
JP3435904B2
JP3435904B2 JP15177095A JP15177095A JP3435904B2 JP 3435904 B2 JP3435904 B2 JP 3435904B2 JP 15177095 A JP15177095 A JP 15177095A JP 15177095 A JP15177095 A JP 15177095A JP 3435904 B2 JP3435904 B2 JP 3435904B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
ventilation fan
ventilation
room
air volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15177095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH094890A (ja
Inventor
兼芳 大嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP15177095A priority Critical patent/JP3435904B2/ja
Publication of JPH094890A publication Critical patent/JPH094890A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3435904B2 publication Critical patent/JP3435904B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ventilation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高気密住宅における多室
を換気する多室換気システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常の住宅では建物自体にある程度の隙
間が存在するため、住宅の換気については排気を主体に
考えればよく、極一般に行なわれているように空気の汚
濁しやすい台所やトイレや浴室などの部屋にそれぞれ排
気用換気扇を設置する仕方で対応することができる。勿
論、特定の部屋について特開昭60―62540号公報
に示されているように給気についても配慮し、給排気全
体として快適な換気環境を形成する換気装置ないしは換
気制御装置もある。
【0003】しかしながら快適性の向上や省エネの追求
から、近年において急速に発展してきた高気密で高断熱
の住宅では、上記したような排気中心の単純な換気や、
個別の部屋についての換気では快適な換気環境は得られ
ない。こうした住宅では住宅全体をサニタリーゾーン等
に設置した換気装置で行なうような快適な換気環境を形
成するためのいくつかの試みがなされている。例えば実
開平3―107638号公報には、図9に示すように住
宅全体における排気を浴室101やトイレ102から行
ない、住宅における給気を居間103などから行なうよ
うな換気システムが示されている。即ち、住宅全体にお
いて空気の汚れにくいゾーンから汚れ易いゾーンへと空
気の流れを形成し、住宅全体の換気を行なう仕方であ
る。
【0004】この換気システムを適用する住宅では各部
屋毎に通気経路が確保される。そして、各ゾーンの空気
のクリーン度に応じてクリーン度の高いゾーンの部屋に
は給気用換気扇104が、クリーン度の低いゾーンの部
屋には排気用換気扇105がそれぞれ設置される。これ
により、排気口と給気口とは必要部分のみに限られるた
め、住宅の気密性はそれ程低下しないで済む。
【0005】このような自然換気に頼れない高気密住宅
では、快適な換気環境の形成が換気システムに依存して
いるため、換気システムは常時機能するものとなる。従
って、こうした換気システムでは利用者に対する種々の
面での負担がかかり易い。即ち、維持費が嵩んだり、定
常的な騒音や換気による肌寒さを覚えるといったことを
伴ない勝ちで、こうした利用者への負担を低減すること
が重要な課題となる。
【0006】例えば、制御による手法を使って常時必要
最少限の換気風量を維持するようにすれば、維持費も騒
音も低減する。これを実現した換気装置が特開平6―0
66438号公報に開示されている。これは図10に示
すように複数の吸気構造106を有する送風装置107
を使い、その各吸気構造106を並列関係に給気の可能
な個々の室内とダクトによりそれぞれ個別に連通させ、
その内の一つについてはその吸気構造106に対する風
量を一定にするように送風装置107の送風機を制御す
るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一定の風量で換気でき
る上記した従来の換気装置は、ダンパとの組合わせによ
り風量の切換えも可能で、高気密住宅の多室を快適に換
気するには有効なものであるが、この換気装置により住
宅全体の換気システムを構築するには広範に及ぶダクト
工事が不可欠である。集合住宅やビル等においては広範
なダクトの配設もさほど問題にならないが、戸建住宅で
はおおきな問題となる。
【0008】即ち、一階と二階との間にダクトスペース
を設けたり、梁等の構造体にダクトを通す貫通穴を設け
るなどの建築面での処置が必要になり、建築コストの大
幅な高騰や、住宅の構造体の強度低下を招くことになり
戸建住宅には適用し難い。
【0009】本発明は上記した従来の問題点を解消する
ためになされたもので、その課題とするところは、高気
密の戸建住宅にも容易に適用できるダクト工事を必要と
せず、使用者への負担も少ない多室換気システムを得る
ことであり、その多室換気システムに換気に関する融通
性を付与することであり、効率良く住宅全体を調和的に
換気することができるダクト工事の不要な多室換気シス
テムを得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項1の発明は、給気及び排気による換気を可能に
構成された複数の部屋からなる高気密住宅における換気
システムとして、排気を強制的に行なうように設定した
複数の部屋にそれぞれ風量可変の排気用換気扇を設け、
これらの排気用換気扇のうちの特定の一つについて、当
該排気用換気扇に印加する電圧の調整により当該排気用
換気扇を通過する風量が設定された風量になるように制
御しこれを常時運転させる制御装置を設け、この制御装
置が印加する特定の排気用換気扇への電圧を、これ以外
の他の排気用換気扇に対しても印加してこれらを常時運
転させる手段を採用する。
【0011】前記課題を達成するために請求項2の発明
は、請求項1にかかる手段における制御装置に直接支配
される特定の排気用換気扇以外の他の排気用換気扇につ
いて、それぞれ切換え手段により制御装置の支配から切
り離し独自の風量で運転できるようにする手段を採用す
る。
【0012】前記課題を達成するために請求項3の発明
は、請求項1にかかる手段における制御装置を、特定の
排気用換気扇の通風路に設けたオリフィスの下流側と上
流側との圧力差を検出する差圧センサの出力信号と設定
手段からの設定信号を比較し、差圧センサの出力信号と
設定信号との差が無くなるような制御信号を出力する比
較手段と、この比較手段による制御信号に基づく電圧を
排気用換気扇のモータに印加するモータ駆動手段とで構
成する手段を採用する。
【0013】前記課題を達成するために請求項4の発明
は、給気及び排気による換気を可能に構成された複数の
部屋からなる高気密住宅における換気システムとして、
複数の部屋を空気の汚れにくい居室や寝室などのクリー
ンゾーンと、汚れ易い台所やトイレや浴室などのダーテ
ィゾーンとに大別し、そのクリーンゾーンの各部屋には
給気を強制的に行なう給気用換気扇を設け、そのダーテ
ィゾーンの各部屋には排気を強制的に行なう風量可変の
排気用換気扇を設け、ダーティゾーンにおける台所の排
気用換気扇が運転した時にはクリーンゾーンの給気用換
気扇を停止させるようにし、台所以外の排気用換気扇の
うちの特定の一つについて、当該排気用換気扇に印加す
る電圧の調整により当該排気用換気扇を通過する風量が
設定された風量になるように制御しこれを常時運転させ
る制御装置を設け、この制御装置が特定の排気用換気扇
に印加する電圧を、台所以外の他の排気用換気扇に対し
ても印加してこれらを常時運転させるようにする手段を
採用する。
【0014】
【作用】請求項1にかかる前記手段では、特定の一つの
排気用換気扇がその風量が一定になるように制御され、
同時に他の排気用換気扇もそれぞれ、その風量が一定に
なるように制御される。従って、一つの部屋の排気風量
の制御により、住宅全体を定風量で常時換気することが
できる。
【0015】請求項2にかかる前記手段では、請求項1
にかかる作用とともに特定の一つの排気用換気扇以外の
他の排気用換気扇を制御装置の支配から切り離して独自
の風量で運転させることができ、これらの排気用換気扇
を設けた部屋の換気を状況に即して行なうことができ
る。
【0016】請求項3にかかる前記手段では、請求項1
にかかる作用とともに特定の排気用換気扇に設けたオリ
フィスを通過する風量に対応した差圧が差圧センサの出
力信号として現われる。この差圧センサの出力信号と設
定手段からの設定信号を比較し、差圧センサの出力信号
と設定信号との差が無くなるようにフィードバック制御
することにより、特定の排気用換気扇を設定した風量で
運転させることができる。
【0017】請求項4にかかる前記手段では、通常では
住宅全体においてクリーンゾーンからダーティゾーンへ
向って空気が流れ、住宅全体が定風量で常時換気され
る。油煙等を排出する大風量の台所の排気用換気扇が運
転されると、その影響で各部屋の圧力が低下し、クリー
ンゾーンでは給気風量が増加し換気過多の傾向になるが
各給気用換気扇が停止するので、クリーンゾーンの各部
屋は換気過多に至らないで済む。
【0018】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の多室換気システムを適用した戸
建の高気密住宅の構成を示す断面図であり、図2は同じ
くその一階部分の平面図、図3は二階部分の平面図であ
る。このモデル住宅は図1に示すように二階建で、一階
の間取りは図2に示すとおりであり、LDK(狭義に台
所と称すこともある)1と浴室2と洗面所3とトイレ4
及び和室5の各部屋がある。また、二階の間取りは図3
に示すとおりであり、二部屋の個室6と寝室7及びトイ
レ8の各部屋がある。
【0019】一階も二階も全ての部屋はその少なくとも
その一面が屋外に臨んでいる。LDK1と浴室2と洗面
所3とトイレ4,8は住居において空気が汚れやすい部
屋で、これらを総称してダーティゾーンと称す。また、
和室5、寝室7、個室6はそれ程空気が汚れることのな
い部屋で、これらを総称してクリーンゾーンと称す。
【0020】クリーンゾーンの各部屋にはそれぞれ個別
に外気を取り込むための給気用換気扇9が設けられてい
る。但しLDK1はクリーンゾーンではないものの、そ
のLD部分はクリーンゾーンに類する空間でもあるの
で、クリーンゾーンの各部屋と同様に外気を取り込むた
めの給気用換気扇9がLD部分に設けられている。これ
らの各給気用換気扇9は、いずれも個々にそのモータ1
0の逆転により排気も可能なもので、シャッタの無い停
止時でも通気可能なものがよい。一方、ダーティゾーン
の各部屋にはそれぞれ個別に屋外へ室内空気を排気する
排気用換気扇11が設けられている。住居の各部屋はい
ずれも個々の出入口のドア又はこれに類する部分に通気
開口部12がそれぞれ設けられ、通気開口部12と廊下
13及び階段部分14により全ての部屋は相互に連通し
ている。
【0021】即ち、この住宅の全ての部屋はそれぞれ給
気及び排気による換気を可能に構成され、これ以外の箇
所からの住居に対する給排気は実質的には無いものとな
っている。ダーティゾーンの各部屋は、排気を強制的に
行なうように設定され、そのために設けられた各排気用
換気扇11は、風量可変でLDK1の排気用換気扇11
A以外はいずれもその能力も同じものである。LDK1
の排気用換気扇11Aは炊事に伴う油煙等をすみやかに
排出する必要から特に大風量のものが設けられている。
【0022】浴室2の天井には、循環用送風機と加熱ヒ
ータとを備えた浴室乾燥機15が設置され、浴室2に隣
接する洗面所3の天井等に図4に示すように設置された
制御装置としてのコントローラ16によってその運転が
制御される。このコントローラ16は、LDK1を除く
ダーティゾーンの各部屋の排気用換気扇11の運転も制
御し、換気扇リモコンスイッチ17と乾燥機リモコンス
イッチ18とにより遠隔操作される。なお、換気扇リモ
コンスイッチ17は排気用換気扇11のみを操作するも
ので、乾燥機リモコンスイッチ18は浴室乾燥機15と
ともに浴室2の排気用換気扇11も操作することができ
るようになっている。
【0023】LDK1の排気用換気扇11Aを除く他の
4機の排気用換気扇11のうちの特定の一つ(この実施
例では一階のトイレ4に備えたものである)は、図5に
示すように本体19の通風路にモータ20と羽根21を
組み込んだ構成で、通風路にはモータ20の外周を囲む
ようにオリフィス22が設けられている。本体19は壁
体に設けられたパイプスリーブに差し込み固定され、そ
の前面にはグリル23が装着されている。この排気用換
気扇11のオリフィス22の上流側と下流側には本体1
9の一部に取り付けられた差圧センサ24の二本の圧力
検出管25の一端がそれぞれ臨んでいる。この差圧セン
サ24はオリフィス22の上流側と下流側との圧力差を
検知しコントローラ16に差圧信号を出力する。この出
力はこの排気用換気扇11を通過する風量に符合する。
【0024】コントローラ16には図6と図7に示すよ
うに、差圧センサ24の差圧信号と設定手段26からの
設定信号とを比較し、差圧センサ24の差圧信号と設定
信号との差が無くなるような制御信号を出力する比較手
段27と、この比較手段27による制御信号に基づく電
圧を一階と二階の各トイレ4,8の排気用換気扇11の
各モータ20に印加するモータ駆動手段28が備えられ
ている。モータ駆動手段28にはコントローラ16内に
設けられた電源スイッチ29を介して例えば100Vの
交流電源が供給されている。コントローラ16には、こ
れらの他に信号受信手段30と信号判定手段31が組込
まれ、また信号判定手段31により切換えられる切換え
手段32,33も組込まれている。
【0025】信号受信手段30は、換気扇リモコンスイ
ッチ17や乾燥機リモコンスイッチ18からの操作信号
を受信し、信号判定手段31は操作信号の信号内容を判
定し、それに応じて切換え手段32,33を切換える。
切換え手段32は浴室乾燥機15への電源の供給を制御
するもので、他の二つの切換え手段33は、浴室2と洗
面所3の各排気用換気扇11への電圧を上記モータ駆動
手段28を介して印加するか、電源スイッチ29を介し
て印加するかをそれぞれ切換えるものである。二つのト
イレ4,8の各排気用換気扇11は、切換え手段33な
しに直接にモータ駆動手段28による電圧がそれぞれの
モータ20に対して印加されている。洗面所3と浴室2
の排気用換気扇11は、それぞれ通常においては切換え
手段33を介してモータ駆動手段28による電圧がそれ
ぞれのモータ20に対して印加されている。
【0026】台所1の排気用換気扇11Aは図6に示す
ように切換え手段34を介して交流電源に直接接続され
ている。そしてクリーンゾーンの各給気用換気扇9はこ
の切換え手段34を介して交流電源にそれぞれ並列に接
続されている。切換え手段34は、通常は給気用換気扇
9側に切換えられているが、台所1の排気用換気扇11
A側に切換えた場合には、クリーンゾーンの各部屋の給
気用換気扇9への電源は断たれることになる。各給気用
換気扇9へのそれぞれ給電回路には図6に示すように切
換スイッチ35が設けられ、図8に示すようにその切換
スイッチ35の切換えにより個々の給気用換気扇9のモ
ータ10を正逆転させうるように構成されている。即
ち、各給気用換気扇9は切換スイッチ35の切換え操作
により排気用換気扇としても機能するものである。
【0027】上記構成の多室換気システムにおいて、一
階のトイレ4の排気用換気扇11はコントローラ16の
設定手段26により設定された風量になるようにフィー
ドバック制御され、定風量で換気するように常時制御さ
れている。二階のトイレ8の排気用換気扇11について
も一階のトイレ4の排気用換気扇11と同様にモータ駆
動手段28による電圧が印加され定風量で換気するよう
に常時制御されている。また、ダーティゾーンの部屋の
他の排気用換気扇11も切換え手段33を介してモータ
駆動手段28による電圧が印加されているので同様に定
風量での換気が行なわれる。従って、一つの部屋の排気
風量の制御により、通常では住宅全体においてクリーン
ゾーンからダーティゾーンへ向って空気が流れ、住宅全
体が定風量で常時換気される。
【0028】油煙等を排出するために切換え手段34を
切換えて台所1の排気用換気扇11Aを運転させると、
台所1の排気用換気扇11Aは大風量であるので、その
影響で各部屋の圧力が低下し、クリーンゾーンでは給気
風量が増加し換気過多の傾向になり、クリーンゾーンの
部屋を使用している人にとっては肌寒さを感じたり、空
調負荷が増大したりする。一方、ダーティゾーンの部屋
では、排気用換気扇11の排気風量が減少して換気不足
気味になる傾向になる。しかし、台所1の排気用換気扇
11Aの運転とともに各給気用換気扇9は停止されるう
え、シャッタの無い給気用換気扇9からは自然給気され
るので、クリーンゾーンの各部屋は換気過多にも換気不
足にも至らない。また、ダーティゾーンではトイレ8の
排気用換気扇11の風量が減少するので、差圧センサ2
4の差圧信号が変化する。
【0029】この差圧信号を受けているコントローラ1
6は、差圧信号と設定信号との差が無くなるようにモー
タ駆動手段28によりトイレ4の排気用換気扇11のモ
ータ20への電圧を制御し、これによりモータ20の回
転数が上げられ当該排気用換気扇11は、低下する風量
を補償して設定された風量に戻るように動作する。ダー
ティゾーンの他の排気用換気扇11もこれに追随して動
作する。従って、ダーティゾーンの各部屋が換気不足に
なったり、排気が逆流するようなこともなく、ダーティ
ゾーンの各部屋から湿気や臭気が他の部屋へ拡散するよ
うなこともない。台所1の排気用換気扇11Aを停止す
れば、給気用換気扇9への給電が再開し部屋の圧力も元
に戻り、全ての排気用換気扇11も元の運転状態に戻
る。
【0030】浴室2の換気量を大きくしたい場合には、
換気扇リモコンスイッチ17の操作によりコントローラ
16を動作させ、その浴室2の排気用換気扇11に繋が
る切換え手段33を切換えればよい。この切換え手段3
3が切変わると当該排気用換気扇11は、モータ駆動手
段28の支配から切り離され、そのモータ20には電源
スイッチ29を介して直接交流電源の電圧が印加され換
気風量が上がる。洗面所3の排気用換気扇11について
も同様にして、直接交流電源の電圧を印加させ換気風量
を上げることができる。換気扇リモコンスイッチ17を
操作すれば上記のような換気風量による運転を元の状態
に戻すことができる。
【0031】クリーンゾーンの個々の部屋においてタバ
コの煙などによる局所的な空気の汚濁が生じた場合に
は、当該部屋の給気用換気扇9を切換スイッチ35によ
り逆転させ排気用換気扇として機能させれば、クリーン
ゾーンからダーティゾーンに向って流れる空気をクリー
ンゾーンで汚濁させずに済み、また汚濁空気を他のゾー
ンに拡散させずに済む。
【0032】なお、コントローラ16で設定風量に運転
制御される特定の排気用換気扇11としては、洗面所3
のものにしても問題はなく、住居における騒音環境等の
観点から設定すればよい。また、給気用換気扇9につい
ては、排気運転も可能であるほうが上述したような利点
があるが、給気専用であっても、或いはシャッタ付きで
あっても住宅全体を定風量で常時換気することができる
多室換気システムを構成することができる。
【0033】即ち、この実施例の多室換気システムは、
ダクト工事が一切不要で、住宅自体の構造を大きく変え
ることもないので戸建住宅にもコストの高騰を招くこと
なく容易に適用でき、一つの排気用換気扇11を中核と
して全体的な換気量の制御ができるので、システム自体
の構成も簡素でありコストも抑制できる。また、必要最
小限の換気量を的確に維持できるため維持費や騒音など
の面での使用者の負担を軽減することができる。
【0034】
【発明の効果】以上実施例による説明からも明らかなよ
うに請求項1の発明によれば、一つの部屋の排気風量の
制御により、住宅全体を定風量で常時換気することがで
き、ダクト工事も不要なため高気密の戸建住宅にも容易
に適用でき、工事費や維持費や騒音といった使用者への
負担を軽減できる。
【0035】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
にかかる効果とともに特定の一つの排気用換気扇以外の
他の排気用換気扇を制御装置の支配から切り離して独自
の風量で運転させることができるので換気に関する融通
性が増す。
【0036】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
にかかる効果とともに特定の排気用換気扇を設定した風
量で容易かつ的確に運転させることができる。
【0037】請求項4の発明によれば、一つの部屋の排
気風量の制御により、住宅全体を定風量で常時換気する
ことができ、ダクト工事も不要なため高気密の戸建住宅
にも容易に適用でき、工事費や維持費や騒音といった使
用者への負担を軽減できるうえ、住宅全体においてクリ
ーンゾーンからダーティゾーンへ向って空気を流して、
効率良く住宅全体を調和的に換気することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例としての多室換気システムを
適用した住宅を示す断面図である。
【図2】図1の一階部分の間取りを示す平面図である。
【図3】図1の二階部分の間取りを示す平面図である。
【図4】実施例におけるコントローラを取付け状態で示
す断面図である。
【図5】実施例における特定の排気用換気扇の構成を示
す断面図である。
【図6】実施例の多室換気システムの電気系統の構成を
示す構成図である。
【図7】実施例のコントローラの主要部の構成を示す電
気回路図である。
【図8】実施例の切換スイッチと給気用換気扇との回路
構成を示す回路図である。
【図9】従来の換気装置を示す構成図である。
【図10】従来の換気システムを示す構成図である。
【符号の説明】
1 LDK 2 浴室 3 洗面所 4 トイレ 5 和室 6 個室 9 給気用換気扇 11 排気用換気扇 11A 排気用換気扇 12 通気開口部 16 コントローラ 20 モータ 22 オリフィス 24 差圧センサ 26 設定手段 27 比較手段 28 モータ駆動手段 33 切換え手段 34 切換え手段

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給気及び排気による換気を可能に構成さ
    れた複数の部屋からなる高気密住宅における換気システ
    ムであって、排気を強制的に行なうように設定した複数
    の部屋には排気手段としてそれぞれ風量可変の排気用換
    気扇を設け、これらの排気用換気扇のうちの特定の一つ
    について、当該排気用換気扇に印加する電圧の調整によ
    り当該排気用換気扇を通過する風量が設定された風量に
    なるように制御しこれを常時運転させる制御装置を設
    け、この制御装置が上記特定の排気用換気扇に印加する
    電圧を、上記特定の排気用換気扇以外の他の排気用換気
    扇に対しても印加してこれらを常時運転させるようにし
    たことを特徴とする多室換気システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多室換気システムであ
    って、制御装置に支配される特定の排気用換気扇以外の
    他の排気用換気扇については、それぞれ切換え手段によ
    り制御装置の支配から切り離してそれぞれ独自の風量で
    運転できるようにしたことを特徴とする多室換気システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の多室換気システムであ
    って、その制御装置を特定の排気用換気扇の通風路に設
    けたオリフィスの下流側と上流側との圧力差を検出する
    差圧センサの出力信号と設定手段からの設定信号を比較
    し、上記差圧センサの出力信号と設定信号との差が無く
    なるような制御信号を出力する比較手段と、この比較手
    段による制御信号に基づく電圧を排気用換気扇のモータ
    に印加するモータ駆動手段とにより構成したことを特徴
    とする多室換気システム。
  4. 【請求項4】 給気及び排気による換気を可能に構成さ
    れた複数の部屋からなる高気密住宅における換気システ
    ムであって、上記複数の部屋を空気の汚れにくい居室や
    寝室などのクリーンゾーンと、汚れ易い台所やトイレや
    浴室などのダーティゾーンとに大別し、そのクリーンゾ
    ーンの各部屋には給気を強制的に行なう給気用換気扇を
    設け、そのダーティゾーンの各部屋には排気を強制的に
    行なう風量可変の排気用換気扇を設け、ダーティゾーン
    における台所の排気用換気扇が運転した時には上記クリ
    ーンゾーンの給気用換気扇を停止させる切換え手段を設
    け、台所以外の排気用換気扇のうちの特定の一つについ
    て、当該排気用換気扇に印加する電圧の調整により当該
    排気用換気扇を通過する風量が設定された風量になるよ
    うに制御しこれを常時運転させる制御装置を設け、この
    制御装置が上記特定の排気用換気扇に印加する電圧を、
    台所以外の他の排気用換気扇に対しても印加してこれら
    を常時運転させるようにしたことを特徴とする多室換気
    システム。
JP15177095A 1995-06-19 1995-06-19 多室換気システム Expired - Fee Related JP3435904B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15177095A JP3435904B2 (ja) 1995-06-19 1995-06-19 多室換気システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15177095A JP3435904B2 (ja) 1995-06-19 1995-06-19 多室換気システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH094890A JPH094890A (ja) 1997-01-10
JP3435904B2 true JP3435904B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=15525919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15177095A Expired - Fee Related JP3435904B2 (ja) 1995-06-19 1995-06-19 多室換気システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3435904B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008185303A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 換気装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008185304A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 送風装置用アダプター
JP7065696B2 (ja) * 2018-06-04 2022-05-12 三菱電機株式会社 換気システム、建物、及び換気システムの制御装置
CN109931671A (zh) * 2019-01-25 2019-06-25 内蒙古航天金岗重工有限公司 新风系统及其控制方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008185303A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 換気装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH094890A (ja) 1997-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11223370A (ja) 建物の換気システム及び換気方法
JPH0979648A (ja) 全館空調制御システム
JP3435904B2 (ja) 多室換気システム
KR102216720B1 (ko) 급기 시스템 및 급기 방법
JP2021162229A (ja) 建物の換気システム
JP4372698B2 (ja) 天井埋込型の熱交換換気装置
KR20050111144A (ko) 압력조절 환기 시스템
JP2001289476A (ja) 換気システムおよび換気方法
JP2000356384A (ja) 屋内常時換気システム
JP3886395B2 (ja) 住宅用換気システム
JP3132958B2 (ja) 住宅用換気システム
JP3722907B2 (ja) 換気システム
JP4311036B2 (ja) 浴室換気暖房乾燥装置
JP2004045016A (ja) 換気機能付浴室暖房装置
JP2006112650A (ja) 換気システム
JP2006105473A (ja) 換気システム
JP2956468B2 (ja) 多室換気方法及び多室換気装置並びに多室換気システム
JP7451646B1 (ja) 換気装置
JP2000249380A (ja) 集合住宅の換気システム
JPH11141944A (ja) ダクト用換気扇
JP2002243238A (ja) 建物の換気システム及び換気装置
JP4304402B2 (ja) 浴室換気装置
JP3439984B2 (ja) 台所の換気装置
JP2024116451A (ja) 換気システム及び住宅
JPH08187397A (ja) サニタリ換気乾燥システム

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080606

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080606

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees