JP3435630B2 - 地盤変位測定装置 - Google Patents

地盤変位測定装置

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JP3435630B2
JP3435630B2 JP11508498A JP11508498A JP3435630B2 JP 3435630 B2 JP3435630 B2 JP 3435630B2 JP 11508498 A JP11508498 A JP 11508498A JP 11508498 A JP11508498 A JP 11508498A JP 3435630 B2 JP3435630 B2 JP 3435630B2
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博志 近久
薫 小林
博隆 中原
和伸 松元
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば斜面やト
ンネルの掘削あるいは立坑の開削現場等における地盤の
変位を測定する地盤変位測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11〜13に、従来の地盤変位測定装
置を組み込んだ地盤変位観測システムを示す。この地盤
変位観測システムは、地盤Gに垂直に掘削したボーリン
グ孔1に、カップリング2を介し連結した状態で挿入し
ておく複数のケーシングパイプ3…、挿入ロッド4、こ
の挿入ロッド4の下端部に取り付けられ、上下2つのケ
ーシングパイプ3,3の連結距離を計測する計測用ゾン
デ5、この計測用ゾンデ5に接続されているケーブル6
を巻き取るケーブルドラム7、計測用ゾンデ5とは別体
に形成され、ボーリング孔1の傾斜角度を測定する計測
用ゾンデ8からなる地盤変位測定装置に、指示計9を加
えた構成になっている。
【0003】カップリング2は、地盤Gの変位に従っ
て、上下2つのケーシングパイプ3,3の間隔及び相対
的な傾斜角度を変化させられるようにして連結するとと
もに、計測の基準となる十字形に開口したメジャーリン
グマーク2a…が内周面側に突設されているものであ
る。
【0004】計測用ゾンデ5は、細長い円柱形本体5a
の上下端部に、上記メジャーリングマーク2aの開口と
同じ平面十字形のゾンデヘッド5b,5bが形成されて
おり、該本体5a内には下端部側のゾンデヘッド5bに
連結された作動トランス10を収納している。すなわ
ち、計測用ゾンデ5を所要角度回転させることにより、
ゾンデヘッド5b,5bをメジャーリングマーク2aに
当接させ、また、メジャーリングマーク2aの開口を挿
通させることができる。
【0005】計測用ゾンデ8は、細長い円柱形本体8a
内に2軸傾斜計11を収納し、また、円柱形本体8aの
側部に、ケーシングパイプ3の内周壁面に形成されてい
るガイド溝内を走行する走行用ローラ12,12が配設
されている。
【0006】計測用ゾンデ5をケーシングパイプ3内に
挿入した後、ゾンデヘッド5b,5bをメジャーリング
マーク2a,2aに当接させて、ゾンデヘッド5bの変
化を作動トランス10により検出し、これにより上下2
本のケーシングパイプ3,3の間隔を測定する。このよ
うな測定を、孔口側から孔底側にあるいは孔底側から孔
口側に順次移動させながら行う。
【0007】各ケーシングパイプ3の傾斜角度は、計測
用ゾンデ5をケーシングパイプ3から引き上げ、これの
代わりに、計測用ゾンデ8をケーシングパイプ3に挿入
し、各ケーシングパイプ3毎に測定する。そして、上下
のケーシングパイプ3,3の連結距離と、各ケーシング
パイプ3の傾斜角度から地盤Gの変位を算出する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2軸傾
斜計11を単独で使用した傾斜角度の測定では、ボーリ
ング孔1を地盤Gに垂直にして掘削しなければならず、
傾斜して掘削したボーリング孔の計測ができないという
欠点がある。しかも、斜面を掘削した場合等のように地
盤Gが斜めに変位する場合には、その変位の水平成分だ
けを測定することになって、正確に測定することもでき
ない。
【0009】さらに、上記従来の装置では、ケーシング
パイプ3,3の連結距離の測定と、各ケーシングパイプ
3の傾斜角度の測定とを、2つの計測ゾンデ5,8を用
いて別々に行う必要があるので、それらの計測に長時間
を要するとともに作業が煩雑である。
【0010】そこで本発明は、ボーリング孔の掘削角度
にかかわらず地盤の変位を精度良く測定することができ
るとともに、その測定を容易に短時間で行うことができ
る地盤変位測定装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の地盤変位測定装
置は、地盤に掘削したボーリング孔13に内挿するガイ
ドパイプAが、所定長からなる複数本の連結管14を、
これらの上下の対向端面間に所定の間隙を保持して連結
して構成され、そのガイドパイプ内を昇降するプローブ
Bの側壁に、連結管14の内周壁に対向する撮影用窓2
2が側壁に形成され、該プローブB内に、連結管14の
間隙を撮影する撮影手段C(又はE)と、各連結管14
の全方位の傾斜角度を測定するように、プローブBの中
心軸O及びこれと三次元となる2つの座標軸X、Yの3
軸それぞれに配置した、所定の測定レンジの第1のクリ
ノメータ26と、上記3軸に1つずつ配置され、それぞ
れの軸を規準とした傾斜角度を測定する第2のクリノメ
ータ27とが収容され、さらにこれら第2のクリノメー
タ27から出力された傾斜情報に基づいて、第1のクリ
ノメータ26のうち、測定しようとする傾斜角度が測定
レンジ内にあるものを選択するクリノメータ選択手段2
9が備えられていることを特徴とする。
【0012】上記において、第1のクリノメータ26と
第2のクリノメータ27とは、測定範囲は第2のクリノ
メータ27の方が大きく、精度は第1のクリノメータ2
6の方が高い。
【0013】第1のクリノメータ26が±45°の測定
レンジを有している場合、これらのクリノメータを、3
軸のそれぞれに2つずつ配置する。
【0014】上記撮影手段Cとしては、プローブBの撮
影用窓22にレンズ部24bを対向させて配置したCC
Dカメラ24と、これを回転駆動する回転駆動部25と
からなる構成にし、また、プローブBの中心軸Oにレン
ズ部39bの光軸を一致させて配置したCCDカメラ3
9と、そのレンズ部39bに対向して配置した円錐形ミ
ラー40とからなる構成にしてもよい。
【0015】上記プローブBを、下側プローブケース1
9と上側プローブケース20とをフレキシブルパイプ2
1で連結してなる構成にすれば、ガイドパイプAの傾斜
が大きいときにも昇降を容易に行える。また、連結管1
4の内壁にプローブガイド溝14b…を形成するととも
に、プローブBに、プローブガイド溝14b…にガイド
されるガイドローラ19a…を設けるようにすれば、ガ
イドパイプA内でのプローブBの回転を阻止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。図1は地盤変位観測システムを示
しており、これは、地盤Gに掘削したボーリング孔13
に挿入しておくガイドパイプA、及びこのガイドパイプ
A内に挿入するプローブBからなる本発明地盤変位測定
装置に、地上制御部15とコンピュータ16とを加えた
構成のものである。
【0017】ガイドパイプAは、複数の連結管14…を
上下に連結してなるものである。各連結管14は、たと
えば外径86mm、全長1000mmからなるものであり、
これの内周面には、4本のプローブガイド溝14a…が
90°間隔で形成されている(図2)。
【0018】連結管14,14は、これらの対向端面1
4b,14b間にたとえば10mm程度の間隙Sを保持
し、かつ、上側の連結管14の下端部と、下側の連結管
14の上端部の所要範囲をたとえばゴム板17等によっ
て囲繞するとともに、該ゴム板17等をたとえばリベッ
ト18等によって連結管14,14に止着している。こ
のようにして、各連結管14が、上下に連結されている
他の連結管14に束縛されることなく、ボーリング孔1
3の変位に従って傾斜できるようにしている(図3)。
なお、上下の連結管14,14どうしの連結は、ゴム板
17等をリベット止めした上記構造に限るものではな
く、上下に連結されている他の連結管14に束縛される
ことなく、ボーリング孔13の変位に従って傾斜できる
ようになっていれば他の構造でもよい。
【0019】プローブBは、下側プローブケース19と
上側プローブケース20とをフレキシブルパイプ21で
連結したものである(図1)。下側プローブケース19
は、外径42mm,全長約1000mmからなる円筒形のも
のである。
【0020】下側プローブケース19の下端部寄りの周
壁には透明な撮影用窓22が円環形に形成されている。
また、周壁の上端部と下端部には、連結管14のプロー
ブガイド溝14a…内を走行するガイドローラ19a…
が配設されており、ガイドパイプA内でプローブBが回
転しないようにしている。
【0021】下側プローブケース19の内部には、ノイ
ズ除去回路23、CCDカメラ24及びサーボモータ等
を組み込んだ回転駆動部25からなる撮影手段としての
撮影部C、及び傾斜測定部Dが、上端部から下端部に向
けて順に配置収納されている(図4)。なお、25aは
撮影用の光源である。
【0022】CCDカメラ24は、カメラ本体24aの
下端部に、下側プローブケース19の撮影用窓22にレ
ンズ部24bを対向して形成したものであり、回転駆動
部25により、プローブBの中心軸を中心として、ここ
では下側プローブケース19の中心軸Oを中心として3
60°回転されるようになっている。すなわち、レンズ
部24bを360°回転させながら、撮影用窓22を介
してガイドパイプAの内周面を撮影できるようにしてい
る。
【0023】傾斜測定部Dは、6つの第1のクリノメー
タ26…及び3つの第2のクリノメータ27…からなる
(図5,6)。
【0024】6つの第1のクリノメータ26…は、プロ
ーブBの中心軸、ここでは互いに直交する下側プローブ
ケース19の中心軸O、及び上下2つの平面にそれぞれ
配置した直交座標軸X,Yであって、それらの交点O
1,O2を挟む両側に1つずつ配置されている(図
5)。
【0025】各クリノメータ26は、所要の電極を設け
た密封容器内に液体を封入してなるトランスデューサ
(図示しない)を備えており、傾斜による液体の移動を
電極の抵抗変化として捉えて、傾斜角度に比例した電圧
を出力する構造になっている。
【0026】第1のクリノメータ26は、下側プローブ
ケース19の傾斜角度を各軸を中心とした所定の角度範
囲で測定できるように取り付けられており、具体的に
は、2軸クリノメータMODEL902(米国、APPLIED GEOMEC
HANICS社製)を採用している。2軸クリノメータMODEL9
02は、測定レンジ:±45°、精度:0.01°の性能
を有しており、直交する2軸X,Yの傾斜角比例電圧を
出力するものである。
【0027】すなわち、6つの第1のクリノメータ26
…を、中心軸O及び座標軸X,Yの3軸それぞれに2つ
ずつ、互いに反対向きにして配置することにより、3次
元的に傾斜する下側プローブケース19の傾斜角度、す
なわち、該下側プローブケース19を内挿している連結
管14の傾斜角度を、それらクリノメータ26…のいず
れかにより常に測定できるようにしている。換言する
と、角度の大小に拘わらず、全方位での連結管14の傾
斜角度を測定できるようにしている。
【0028】3つの第2のクリノメータ27…は上記3
軸に各々配置されており、具体的には、OEMインクリ
ノメータ(米国、MACKLANBURG DUNCAN社製)を採用して
いる。このOEMインクリノメータは測定範囲:360
°、精度:0.1°の性能を備えたものである。
【0029】上側プローブケース20は、下側プローブ
ケース19と同形同大のものであり、この中に、下側プ
ローブケース19内に収納したCCDカメラ24等の制
御を行う制御ボード28を収納している(図7)。
【0030】制御ボード28には、3つの第2のクリノ
メータ27…から出力された傾斜情報に基づいて、6つ
の第1のクリノメータ26…のうち、下側プローブケー
ス19の傾斜角度を有効に測定できるクリノメータ26
を選択するクリノメータ選択手段としてのCPU(Centr
al Processing Unit) 29、6つの第1のクリノメータ
26…からのアナログ出力信号をデジタル信号に変換す
るA/Dコンバータ30、CCDカメラ24から出力さ
れたビデオ信号にCPU29から出力されたデジタル信
号を重畳して変調するビデオシグナル変調回路31、電
源ユニット32が搭載されている。下側プローブケース
19の傾斜角度を有効に測定できるクリノメータ26
は、測定しようとする傾斜角度が測定レンジ内にあるも
のである。
【0031】上記の上側プローブケース20には、たと
えば全長200mのケーブル33を介して上記地上制御
部15が接続されている。地上制御部15は、下側プロ
ーブケース19から出力されたビデオ信号を復調してビ
デオ信号と傾斜角度信号に分離するビデオシグナル復調
回路34、電源ユニット35、プローブBの深度を表示
する深度表示器36及び本地上制御部15の制御中枢と
なるCPU37からなる。
【0032】上記コンピュータ16は、その機能として
次の手段を有している。 撮影手段Dである撮影部C
により撮影した間隙Sの画像に基づき、地盤Gの変位を
測定する変位測定点O′,O′間の距離を算出する距離
算出手段(図8)。CCDカメラ24から送信された2
つの連結管14,14の対向端面14b,14b間の間
隙Sの画像に基づいて、下側の連結管14の中心軸Oと
上側の連結管14の中心軸Oの交点、すなわち変位測定
点O′から、両対向端面14b,14bまでの距離L
1,L2を算出し、これに連結管14の全長を加算する
ことにより、変位測定点O′,O′間の距離を算出する
機能である。すなわち、図8における変位測定点O′,
O′間の距離は、3つの連結管16…のうちの中央の連
結管16の上側の対向端面16bから、上側の変位測定
点O′までの距離L2と、中央の連結管16の下側の対
向端面16bから下側の変位測定点O′までの距離L1
と、中央の連結管16の全長とを加算した値となる。
【0033】具体的には、CCDカメラ24を360°
回転させながら、上下の連結管14,14の対向端面1
4b,14b間の間隙Sを撮影すると、図9に示すよう
になる。なお、図9では(イ)がCCDカメラ24の回
転開始位置、(ロ)がそれを180°回転させた180
°回転位置、(ハ)が回転終了位置であり、また、回転
終了位置(イ)と回転開始位置(ハ)とは同じ位置であ
る。
【0034】この場合、上側の連結管14と下側の連結
管14とが相対的に傾斜した状態になっており、従っ
て、回転開始,終了位置(イ),(ハ)における間隔と
180°回転位置(ロ)の間隔とは異なる寸法になる。
図9に示す例では、180°回転位置(ロ)における間
隔が最大値であり、回転開始,終了位置(イ),(ハ)
における間隔が最小値であるので、2つの連結管14,
14は回転開始,終了位置(イ),(ハ)側に傾斜して
いることになる。
【0035】この状態で、上側の連結管14,下側の連
結管14が相対的に変位すると、すなわち地盤Gが変位
すると、この変位に比例して図9に示す間隙Sの寸法が
増減変化する。従って、上下の連結管14,14の対向
端面14b,14b間の間隙Sを撮影し、その撮影した
間隙Sの画像を解析することにより、両対向端面14
b,14bから、下側の連結管14の中心軸Oと上側の
連結管14の中心軸Oの交点、すなわち変位測定点O′
までの距離L1,L2を算出することができ、これに連
結管14の全長を加算することにより上記のようにして
変位測定点O′,O′間の距離を求めることができる。
変位測定点O′,O′間の距離と上記傾斜角度に基
づき、各変位測定点O′の座標を算出する座標算出手
段。すなわち、変位測定点O′間の距離と上記傾斜角度
とから、公知の三角関数により各変位測定点O′の座標
を算出している。地盤Gの変位前の初期位置の各変位
測定点O′の座標、及びその後の複数回測定した各変位
測定点O′の座標に基づき、それら各変位測定点O′の
変位量を算出する変位量算出手段。ここでいう変位量
は、変位方向と、その方向への変位距離を含んでいる。
【0036】また、コンピュータ16のディスプレイ1
6aには、ビデオキャプチャーカード38を介して転送
されたガイドパイプAの画像が3次元表示されるととも
に、算出した各変位測定点O′の座標等も適宜表示され
るようになっている。
【0037】次に、地盤Gの変位を測定する作業につい
て説明する。まず、地盤Gの変位前の初期位置、たとえ
ば掘削作業を行う前の各連結管14…の傾斜角度と、変
位測定点O′,O′間の距離を測定する。ボーリング孔
13を必要な傾斜角度で掘削して、この中にn個の連結
管14…を連結してなるガイドパイプAを内挿し、ま
た、ボーリング孔13の孔口の座標を予め取得する。な
お、n個の連結管14…は、孔口側から1,2,…n番
目の連結管として説明する。
【0038】プローブBをボーリング孔13内に挿入し
て下降させ、1番目の連結管14と2番目の連結管14
の傾斜角度を測定するとともに、それら1番目と2番目
の連結管の対向端面14b,14bの間隙Sを撮影す
る。
【0039】次に、1番目と2番目の連結管14,14
の場合と同様にして、2番目の連結管と3番目の連結管
14,14の傾斜角度を測定するとともに、それら2番
目と3番目の連結管14,14の対向端面14b,14
b間の間隙Sを撮影する。
【0040】同様にして、3番目と4番目の連結管1
4,14、n−1番目,n番目の連結管14,14の順
で、各連結管14の傾斜角度と、連結管14,14の対
向端面14b,14bの間隙Sを撮影する。次に、n番
目とn−1番目の連結管14,14、n−2番目とn−
3番目の連結管14,14の順で、すなわち上記とは逆
の順で、各連結管14の傾斜角度と、連結管14,14
の対向端面14b,14bの間隙Sを撮影する。このよ
うに、往復2回の測定を行うことにより、必要に応じて
各変位測定点での測定誤差を補正できるようにしてい
る。
【0041】これら傾斜角度等の測定データは、これら
を重畳した状態で地上制御部15に転送され、該地上制
御部15において復調分離された後、コンピュータ16
に送出される。そして、各連結管14の傾斜角度、変位
測定点O′,O′間の距離を算出するとともに、各変位
測定点O′の座標を求める。次に、掘削作業等を行った
後、上記と同じ測定作業を必要に応じて適宜繰り返し行
って、各連結管14の傾斜角度、変位測定点O′,O′
間の距離を算出するとともに、各変位測定点O′の座標
を求める。そして、各測定毎の変位測定点O′の座標を
比較することにより、地盤Gの変位量を求めることがで
きる。コンピュータ16のディスプレイ16a上には、
それらのデータに基づく変位前後にわたる地盤Gの3次
元画像が表示され、この画像から変位量を視覚的に把握
することができるようになる。また、算出された各連結
管14の傾斜角度、変位測定点O′,O′間の距離、各
変位測定点O′の座標、各変位測定点O′の変位量等も
ディスプレイ16a上に表示させられるようにしてい
る。
【0042】次に、撮影手段としての撮影部の他例につ
いて図10を参照して説明する。なお、この撮影部を除
くプローブの構成については、第1の実施形態において
説明したものとほぼ同じものであるので、同等のものに
同一の符号を付して説明を省略する。
【0043】撮影部Eは、CCDカメラ39と円錐形ミ
ラー40とからなる。CCDカメラ39は、カメラ本体
39aと、これの下端部に配設したレンズ部39bとか
らなり、そのレンズ部39bの光軸を、下側プローブケ
ース19の中心軸Oに一致させている。
【0044】また、円錐形ミラー40は、レンズ部39
bに対向するとともに、下側プローブケース19の周壁
に形成した撮影用窓22からガイドパイプAの内周面を
撮影できるように配置されている。
【0045】上記撮影部Eでは、円錐形ミラー40には
連結管14,14の対向端面14b,14b全周の画像
が写り込んでいるので、上記第1の実施形態の場合とは
相違し、CCDカメラ自体を回転駆動しなくともよく、
従って、回転駆動部を設けなくてもよい。
【0046】本発明は前述した実施形態に限るものでは
なく、その要旨の範囲内で様々な変形実施が可能であ
る。上記においては、第1のクリノメータ26…を、互
いに直交するプローブBの中心軸及び2つの平面に設定
した2つの直交座標軸X,Yに、それぞれ2つずつ配置
した例について説明したが、互いに直交するプローブB
の中心軸及び1つの平面に設定した座標軸に、クリノメ
ータ26…をそれぞれ2つずつ配置してもよい。
【0047】上記においては、測定レンジが±45°か
らなる6つの第1のクリノメータを使用した例について
説明したが、それよりも狭い測定レンジを有するクリノ
メータを使用する場合には、より多くのクリノメータを
適宜配設すればよい。
【0048】たとえば、測定レンジが±20°のクリノ
メータを使用する場合には、互いに40°間隔にした放
射線上に、それぞれ2つのクリノメータを配置する。す
なわち、隣接するクリノメータが、互いに測定レンジの
間に測定不可能な角度領域が生じないように配置すれば
よい。
【0049】
【発明の効果】本発明の地盤変位測定装置によれば、プ
ローブの中心軸O及びこれと三次元となる2つの座標軸
X、Yの3軸それぞれに配置した、所定の測定レンジの
第1のクリノメータと、3軸に1つずつ配置され、それ
ぞれの軸を規準とした傾斜角度を測定する第2のクリノ
メータとを用い、これら第2のクリノメータから出力さ
れた傾斜情報に基づいて、第1のクリノメータのうち、
測定しようとする傾斜角度が測定レンジ内にあるものを
選択するので、ボーリング孔の掘削角度にかかわらず地
盤の変位を精度良く測定することができるとともに、そ
の測定を短時間で容易に行うことができる。
【0050】さらに、次の効果を得ることができる。請
求項3記載の地盤変位測定装置によれば、±45°の測
定レンジを有するクリノメータを使用しているので、こ
れらを、プローブの中心軸及び2つの座標軸に、それぞ
れ2つずつ配置するだけでよく、これにより、プローブ
の外径を小さく設定することができる。
【0051】また、請求項4記載の地盤変位測定装置で
は、撮影手段を、プローブの撮影用窓にレンズ部を対向
させて配置したCCDカメラと、これを回転駆動する回
転駆動部から構成し、また請求項5記載の地盤変位測定
装置では、プローブの中心軸にレンズ部の光軸を一致さ
せて配置したCCDカメラと、そのレンズ部に対向して
配置した円錐形ミラーとから構成しているので、簡易な
構成にすることができる。
【0052】請求項6記載の地盤変位測定装置によれ
ば、プローブを、下側プローブケースと上側プローブケ
ースとをフレキシブルパイプで連結してなる構成にして
いるので、ガイドパイプの傾斜角度が大きいときにも、
容易に昇降させることができる。
【0053】請求項7記載の地盤変位測定装置によれ
ば、連結管の内壁にプローブガイド溝を形成し、また、
プローブにはプローブガイド溝にガイドされるガイドロ
ーラを設けているので、ガイドパイプ内でのプローブの
回転を阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明地盤変位測定装置を組み込んだ地盤変位
観測システムの正面図である。
【図2】連結管の平面図である。
【図3】ガイドパイプの一部断面を示す部分拡大正面図
である。
【図4】プローブの下側プローブケースの拡大断面図で
ある。
【図5】第1のクリノメータの配置状態を示す斜視図で
ある。
【図6】第2のクリノメータの配置状態を示す斜視図で
ある。
【図7】回路構成を示すブロック図である。
【図8】連結管の傾斜状態を示す正面図である。
【図9】間隙の画像を示す展開図である。
【図10】プローブの他例を示す拡大断面図である。
【図11】従来の地盤変位測定装置を組み込んだ地盤変
位観測システムを示し、上下2つのケーシングパイプの
間隔を測定する計測ゾンデを使用した状態の正面図であ
る。
【図12】その部分拡大図である。
【図13】ケーシングパイプの傾斜角度を測定する計測
ゾンデを使用した状態の部分拡大図である。
【符号の説明】
13 ボーリング孔 14 連結管 14a プローブガイド溝 14b 対向端面 16 コンピュータ 19 下側プローブケース 20 上側プローブケース 21 フレキシブルパイプ 22 撮影用窓 24,39 CCDカメラ 24b,39b レンズ部 25 回転駆動部 26 第1のクリノメータ 27 第2のクリノメータ 29 クリノメータ選択手段としてのCPU 40 円錐形ミラー A ガイドパイプ B プローブ C,E 撮影手段としての撮影部 D 傾斜測定部 G 地盤 O′ 変位測定点 S 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松元 和伸 東京都千代田区三番町2番地 飛島建設 株式会社内 (72)発明者 筒井 雅行 東京都千代田区三番町2番地 飛島建設 株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−146394(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 G01C 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤に掘削したボーリング孔に内挿するガ
    イドパイプが、所定長からなる複数本の連結管を、これ
    らの上下の対向端面間に所定の間隙を保持して連結して
    構成され、そのガイドパイプ内を昇降するプローブの側
    壁に、上記連結管の内周壁に対向する撮影用窓が側壁に
    形成され、該プローブ内に、上記連結管の間隙を撮影す
    る撮影手段と、各連結管の全方位の傾斜角度を測定する
    ように、プローブの中心軸O及びこれと三次元となる2
    つの座標軸X、Yの3軸それぞれに配置した、所定の測
    定レンジの第1のクリノメータと、上記3軸に1つずつ
    配置され、それぞれの軸を規準とした傾斜角度を測定す
    る第2のクリノメータとが収容され、さらにこれら第2
    のクリノメータから出力された傾斜情報に基づいて、上
    記第1のクリノメータのうち、測定しようとする傾斜角
    度が測定レンジ内にあるものを選択するクリノメータ選
    択手段が備えられていることを特徴とする地盤変位測定
    装置。
  2. 【請求項2】上記第1のクリノメータと第2のクリノメ
    ータとは、測定範囲は第2のクリノメータの方が大き
    く、精度は第1のクリノメータの方が高いことを特徴と
    する請求項1記載の地盤変位測定装置。
  3. 【請求項3】上記第1のクリノメータは±45°の測定
    レンジを有しており、これらのクリノメータを、3軸の
    それぞれに2つずつ配置していることを特徴とする請求
    項1又は2記載の地盤変位測定装置。
  4. 【請求項4】上記撮影手段は、プローブの撮影用窓にレ
    ンズ部を対向させて配置したCCDカメラと、これを回
    転駆動する回転駆動部とからなることを特徴とする請求
    項1、2又は3記載の地盤変位測定装置。
  5. 【請求項5】上記撮影手段は、プローブの中心軸にレン
    ズ部の光軸を一致させて配置したCCDカメラと、その
    レンズ部に対向して配置した円錐形ミラーとからなるこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載の地盤変位測定
    装置。
  6. 【請求項6】上記プローブは、下側プローブケースと上
    側プローブケースとをフレキシブルパイプで連結してな
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の
    地盤変位測定装置。
  7. 【請求項7】上記連結管の内壁にはプローブガイド溝が
    形成されており、また、プローブにはプローブガイド溝
    にガイドされるガイドローラが設けられていることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の地盤変
    位測定装置。
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