JP5311997B2 - 地中変位観測装置及び方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の主たる課題は、傾斜地の状態に関わらず設置可能であり、また設置場所確保のため樹木の伐採や整地を必要としない地中変位観測装置及び方法を提供することにある。
〔請求項1に係る地中変位観測装置〕
本請求項に係る地中変位観測装置は、
トンネル内からこのトンネルの周辺に存在する傾斜地に向かって延在するボーリング孔内の変位を測定することによって、地山の変動を観測する地中変位観測装置であって、
棒状に延在し、自身の軸方向の変位を検出する変位ロッドと、
前記変位ロッドに沿って配置され、自身の傾きを検出する傾斜計と、
前記変位ロッドに沿い、且つ相互に離間して配置された複数のケースと、を備え、
前記傾斜計は、固定角度を可変とされた状態でそれぞれケース内部に固定されている、
ことを特徴とするものである。
本請求項に係る地中変位観測装置は、自身の軸方向の変位を検出可能とされた棒状の変位ロッドを備えることによって、変位ロッドをトンネル内からこのトンネルの周辺に存在する傾斜地に向かって延在するボーリング孔内に挿入することで、ボーリング孔周辺の地山の変動を観測することができる。つまり、本請求項に係る地中変位観測装置は、トンネル坑内に設置できるため、地中変位観測装置が設置困難である傾斜地であっても適用可能であり、また設置場所確保のため樹木の伐採や整地を必要としない。
本請求項に係る地中変位観測装置は、請求項1に係る地中変位観測装置と同様の構成を有しており、さらに、ケースをボーリング孔内に固定する固定部材を備えており、変位ロッドの一端がケースに固定されている、という特徴を有するものである。
本請求項に係る地中変位観測装置は、請求項1に係る地中変位観測装置と同様の構成を有しているため、請求項1に係る地中変位観測装置と同様の作用を奏し、さらに、ケースをボーリング孔内に固定する固定部材を備えており、変位ロッドの一端がケースに固定されているため、変位ロッドをボーリング孔内に容易に固定することができる。
本請求項に係る地中変位観測方法は、
トンネル内の切羽より後方の位置からこのトンネルの周辺の切羽より上方に存在する傾斜地に向かって延在するボーリング孔を地山に形成し、
棒状に延在し、自身の軸方向の変位を検出する変位ロッドと、前記変位ロッドに沿って配置され、自身の傾きを検出する傾斜計と、を備える地中変位観測装置をボーリング孔内に挿入し、
ボーリング孔内に生じる変位を測定することによって、地山の変動を検出する、ことを特徴とするものである。
本請求項に係る地中変位観測方法によれば、トンネル内からこのトンネルの周辺に存在する傾斜地に向かって延在するボーリング孔を地山に形成し、ボーリング孔内に生じる変位を測定することによって、地山の変動を検出するようになっているため、地中変位を行うための観測装置が設置困難である傾斜地であっても観測可能であり、また設置場所確保のため樹木の伐採や整地を必要としない。
本請求項に係る地中変位観測方法は、請求項3に係る地中変位観測方法と同様の構成を有しており、さらに、請求項1または請求項2に記載された地中変位観測装置を用いてボーリング孔内に生じる変位を測定する、という特徴を有するものである。
本請求項に係る地中変位観測方法は、請求項3に係る地中変位観測方法と同様の構成を有しているため、請求項3に係る地中変位観測方法と同様の作用を奏し、さらに、本請求項に係る地中変位観測方法によれば、請求項1または請求項2に係る地中変位観測装置を用いているため、請求項1または請求項2に係る地中変位装置が奏する作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
図1に示すように、本実施の形態に係る地中変位観測装置1は、基端側3から先端側5に向かって直列的に設置されている6つの計測ユニット10を備えており、図3に示すように、これらの計測ユニット10内にはそれぞれ傾斜計20が内蔵されている。6つの計測ユニット10は、それぞれ相互に離間するように配置されており、計測ユニット10相互の配置間隔は、図1に示すように、地中変位観測装置1の基端側3から先端側5に向かうに従って狭くなっている。
傾斜計20、ケース15、ベース24、及び六角ボルト25が以上のような構成であることによって、六角ボルト25を軸心周りに回転させることによって、ベース24及び傾斜計20がケース15内部で回転するように動作することができるようになっている。
なお、水圧式アンカー17の寸法は、図3に示される断面の直径Rが70mm〜80mm程度となっており、送圧チューブ18の外径は3.8mm〜4.2mm、内径は2.3mm〜2.7mm程度となっている。
6本のFRPロッド40は、棒状の繊維強化プラスチックから形成されたロッド部に、ナイロン製のチューブを被覆したものであり、それぞれの先端は、ケース15内部に固定金具41によって固定されている。この一方、6本のFRPロッド40の他端は、変位計50にそれぞれ固定されており、この変位計50は測定ヘッド30内に固定されている。これらの変位計50は、図4に示すように、変位計50の測定結果を記録する端末装置60に接続されている。
なお、ロッド部の断面の直径は6mm〜8mm、チューブの断面の外径は10mm〜12mm程度とされている。
また、図4に示すように、トンネル90坑外に設置された外部端末装置62は公衆のネットワーク回線66に接続されており、端末装置60から転送された計測結果が予め設定された条件に達すると、公衆のネットワーク回線66を通じて携帯端末68などに警告情報を送信するようになっている。
図4に示すように、本地中変位観測方法においては、6つの4心ケーブル22が通されており、且つ変位計50が内部に固定されている測定ヘッド30は、モルタルなどによってボーリング孔92の入口に固定されている。
本実施の形態に係る地中変位観測装置1及び地中観測方法によれば、傾斜地95に地滑りを観測する装置を設置しなくてもよくなるため、従来の地中変位観測装置が設置困難である傾斜地95において、地中の変位を容易に観測することができるようになる。また、傾斜地95に直截地滑りを観測する装置を設置しなくてもよいため、設置場所確保のための傾斜地95の樹木の伐採や整地を必要せず、その結果、設置コストを削減することができる。
本実施の形態に係る地中変位観測装置1は、FRPロッド40及び変位計50を備えることによって、地中変位観測装置1をトンネル90内からこのトンネル90の周辺に存在する傾斜地95に向かって延在するボーリング孔92内に挿入することで、ボーリング孔92周辺の地山の変動を観測することができる。つまり、本実施の形態に係る地中変位観測装置1は、トンネル90坑内に設置できるため、傾斜地92状態に関わらず設置可能であり、また、従来の地中変位観測装置のように設置場所確保のため樹木の伐採や整地を必要としない。
また、ケース15をボーリング孔92内に固定する固定部材である水圧式アンカー17を備えており、FRPロッド40の一端がケース15内に固定されているため、FRPロッド40をボーリング孔92内に容易に固定することができる。
計測ユニット10の数は、6つに限定されるわけではなく、所望する計測精度によって適宜変更することができる。例えば、地滑り境界面92が複数確認されるような傾斜地95を対象とするのであれば、計測ユニット10の数を増やすことが望ましい。
次に、本発明に係る地中変位観測装置の他の参考形態を、図6を参照しつつ説明する。
図6に示される地中変位観測装置101は、基端側103から先端側105に向かって直線的に延在する計測部140と、計測部140の基端側103に設置された測定ヘッド130と、計測部140の先端側105に設置されたケース115及びケース115に取り付けられた水圧式アンカー117と、を備えている。
この水圧式アンカー117には、地中変位観測装置の第1実施形態と同様に、水圧式アンカー逆止弁119を備える送圧チューブ118の一端が接続されており、この送圧チューブ118の他端は、図示しない送圧器に接続されている。
エア抜き管は、両端が開口している円筒状を成しており、一端がケース115内に固定されており、他端が、測定ヘッド130内に固定されている。
まず、本参考形態に係る地中変位観測装置101を、上述した第一実施形態に係る地中変位観測装置1と同様に、先端側105を奥側にしてボーリング孔に挿入する。次に、送圧器を稼働させ、送圧チューブ118を介して水圧式アンカー117に水を送り込むことによって、水圧式アンカー117の径を拡大させ、ボーリング孔内に地中変位観測装置101を固定する。続いて、セメントミルク供給装置を可動させ、注入管を介してボーリング孔内にセメントミルクを注入し、セメントミルクによって計測部140をボーリング孔内に固定する。次に、発光器及び受光器を動作させて、端末装置に光ファイバーの曲げ損失の初期状態を記録し、この後、トンネルの掘削に伴って発生すると予見されるボーリング孔内の変位を、光ファイバーの曲げ損失を計測することによって観測する。
本参考形態に係る地中変位観測装置101は、光ファイバーのみでボーリング孔内の変位を観測するようになっているため、部品点数が少なくて済む。また、光ファイバーの曲げ損失による観測は、設置角度によって左右されないため、本参考形態に係る地中変位観測装置101は、トンネル坑内から地滑り面に向かって斜めに掘削したボーリング孔であっても容易に設置することができる。また、第1実施形態に係る地中変位観測装置1と同様に、トンネル90坑内に設置できるため、トンネルが掘削される地山の傾斜地の状態に関わらず設置可能であり、また、従来の地中変位観測装置のように設置場所確保のため樹木の伐採や整地を必要としない。
15 ケース
17 水圧式アンカー(固定部材)
20 傾斜計
40 FRPロッド(変位ロッド)
90 トンネル
92 ボーリング孔
95 傾斜地
Claims (4)
- トンネル内からこのトンネルの周辺に存在する傾斜地に向かって延在するボーリング孔内の変位を測定することによって、地山の変動を観測する地中変位観測装置であって、
棒状に延在し、自身の軸方向の変位を検出する変位ロッドと、
前記変位ロッドに沿って配置され、自身の傾きを検出する傾斜計と、
前記変位ロッドに沿い、且つ相互に離間して配置された複数のケースと、を備え、
前記傾斜計は、固定角度を可変とされた状態でそれぞれケース内部に固定されている、
ことを特徴とする地中変位観測装置。 - ケースをボーリング孔内に固定する固定部材を備えており、変位ロッドの一端がケースに固定されている、請求項1に記載の地中変位観測装置。
- トンネル内の切羽より後方の位置からこのトンネルの周辺の切羽より上方に存在する傾斜地に向かって延在するボーリング孔を地山に形成し、
棒状に延在し、自身の軸方向の変位を検出する変位ロッドと、前記変位ロッドに沿って配置され、自身の傾きを検出する傾斜計と、を備える地中変位観測装置をボーリング孔内に挿入し、
ボーリング孔内に生じる変位を測定することによって、地山の変動を検出する、
ことを特徴とする地中変位観測方法。 - 請求項1または請求項2に記載された地中変位観測装置を用いてボーリング孔内に生じる変位を測定する、請求項3に記載の地中変位観測方法。
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