JP3435020B2 - コンバインの操縦部構造 - Google Patents

コンバインの操縦部構造

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JP3435020B2
JP3435020B2 JP15645697A JP15645697A JP3435020B2 JP 3435020 B2 JP3435020 B2 JP 3435020B2 JP 15645697 A JP15645697 A JP 15645697A JP 15645697 A JP15645697 A JP 15645697A JP 3435020 B2 JP3435020 B2 JP 3435020B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種操作レバーを
揺動操作自在に各別に挿通させる複数のレバーガイド部
を備えた操作パネルを、運転座席の刈取前処理部側の横
外側からその横外側の前方側にわたって設けてあるコン
バインの操縦部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のコンバインの操縦部構造に
おいて前記操作パネルは、その全体をほぼ水平姿勢にな
る状態に形成してあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】コンバインの操縦部構
造においては、一般に、運転座席の横外側に位置する第
1操作パネル部分と、第1操作パネル部分より前側の第
2操作パネル部分とにそれぞれレバーガイド部を形成し
てあり、運転者の斜め前方に位置する後者のレバーガイ
ド部に挿通させた操作レバーは、図5に示すように、直
立した位置(実線で示す操作レバー21の位置)と前側
に倒れた位置(二点鎖線で示す操作レバー21の位置)
とにわたって揺動させるようにしてある。操作レバーの
揺動範囲をこのように設定したのは、例えば、前記直立
した位置を中間点にして前側に倒れた位置と後側に倒れ
た位置とにわたって操作レバーを揺動させるよりも、レ
バー操作しやすいことが人間工学的に知られているから
である。
【0004】従来の技術によれば前記操作パネルは、前
記第2操作パネル部分も第1操作パネル部分と同様にほ
ぼ水平姿勢になる状態に形成してあったために、前記操
作レバーの第2操作パネル部分からのレバー突出長さ
が、操作レバーが後ろ側の揺動ストローク端(操作レバ
ーが直立した状態に対応する)に位置した状態と、前側
の揺動ストローク端(操作レバーが最も前側に倒れた状
態に対応する)に位置した状態とで異なって、運転者が
レバー操作時に違和感を持ちやすかった。
【0005】また運転者は、運転座席の斜め前方下側に
位置する縦搬送装置の扱き深さ調節用のセンサや穀稈引
起こし装置の状況を観察することがあるが、上記従来の
技術では、操作パネルは、その全体をほぼ水平姿勢にな
る状態に形成してあったために、運転座席に座った普通
の運転姿勢のままでは操作パネルの前端側が邪魔になっ
てその状況を観察しにくく、着座したまま上半身を斜め
前方側に大きく傾けたり立ち上がったりして観察しなけ
ばならなかった。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、運転者がレバー操作時に違和感を持つ
のを抑制できるようにするとともに、運転座席の斜め前
下方側に位置する縦搬送装置の扱深さ調節用のセンサや
穀稈引起こし装置等の状況を、運転者が着座姿勢のまま
で容易に観察できるようにする点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構
成・作用・効果はつぎのとおりである。
【0008】 〔構成〕 冒頭に記載したコンバインの操縦部構造において、前記
操作パネルは、前記運転座席の横外側に位置する第1操
作パネル部分がほぼ水平姿勢になり、前記第1操作パネ
ル部分より前側の第2操作パネル部分が前下がり傾斜姿
勢になる状態に形成してあり、 前記刈取前処理部側から
の塵埃が運転座席側に飛散するのを防止するための防塵
壁を、前後方向視で中空山形形状に形成するとともに、
この防塵壁を、前記第1操作パネル部分とその第1操作
パネル部分より前側の第2操作パネル部分とにわたり、
かつ、前記第2操作パネル部分の前方側を除いて前記操
作パネルの刈取前処理部側の端部から一体に立設し、さ
らに、前記防塵壁の上端を、その前部側で前下がり傾斜
姿勢の第2操作パネル部分の傾斜よりも急角度となる前
下がり傾斜姿勢に形成してある
【0009】〔作用〕 〔イ〕操作パネルは、運転座席の横外側に位置する第1
操作パネル部分より前側の第2操作パネル部分が前下が
り傾斜姿勢になる状態に形成してあるから、運転者の斜
め前方に位置する第2操作パネル部分のレバーガイド部
に挿通させた操作レバーを、直立した位置(図5におい
て実線で示す操作レバー21の位置)と前側に倒れた位
置(同図において二点鎖線で示す操作レバー21の位
置)とにわたって揺動させるようにしてあっても(な
お、操作レバーの揺動範囲をこのように設定したのは、
前述のようにレバー操作しやすいとされているからであ
る)、操作レバーの第2操作パネル部分からのレバー突
出長さは、操作レバーが後ろ側の揺動ストローク端(操
作レバーが直立した位置に対応する)に位置した状態
と、前側の揺動ストローク端(操作レバーが最も前側に
倒れた位置に対応する)に位置した状態とで、図5に示
すようにほぼ同じになる。
【0010】〔ロ〕前記第2操作パネル部分を前下がり
傾斜姿勢に設定したことで、着座姿勢の運転者の斜め下
方側、つまり、縦搬送装置の扱深さ調節用のセンサや穀
稈引起こし装置側に向かう視界が下方に広がる。
【0011】 〔効果〕 従って、前記作用〔イ〕により、運転者がレバー操作時
に違和感を持つのを抑制できるようになるとともに、前
記作用〔ロ〕により、運転座席の斜め前下方側に位置す
る縦搬送装置の扱深さ調節用のセンサや穀稈引起こし装
置等の状況を、運転者が着座姿勢のままで容易に観察で
きるようになった。
【0012】請求項2による発明の構成・作用・効果は
つぎのとおりである。
【0013】 〔構成〕 請求項1にかかる発明において、前記第2操作パネル部
分のレバーガイド部に走行用の主変速操作レバーを挿通
させ、前記第1操作パネル部分のレバーガイド部に脱穀
クラッチ操作レバーと刈取クラッチ操作レバーとを挿通
させてある。
【0014】〔作用〕 上記請求項1の構成による作用と同様の作用を奏するこ
とができるのに加え、次の作用を奏することができる。
主変速操作レバーは、3以上の操作位置(例えば高速・
中速・低速位置)にわたって切り換え操作するのが普通
であり、手元側での隣接する操作位置間の間隔が広い方
が操作しやすいことから、操作レバーの長さを長く設定
して、前記隣接する操作位置間の間隔を広くしている。
このような長い操作レバーを運転座席の横外方側の前記
第1操作パネル部分側に設けると、レバー操作しにくく
なるという不都合があるが、請求項2の構成では、運転
座席側の斜め前方の第2操作パネル部分側に配置してあ
るから、上記のような不都合がなく、レバー操作しやす
くなる。
【0015】そして、主変速操作レバーの第2操作パネ
ル部分からのレバー突出長さが、主変速操作レバーが後
ろ側の揺動ストローク端(操作レバーが直立した位置に
対応する)に位置した状態と、前側の揺動ストローク端
(操作レバーが最も前側に倒れた位置に対応する)に位
置した状態とで、図5に示すようにほぼ同じになる。
【0016】また、脱穀クラッチ操作レバーと刈取クラ
ッチ操作レバーは、2つの操作位置(クラッチ入り位置
と切り位置)にわたって切り換え操作しており、操作レ
バーを短くしても手元側での隣接する操作位置間の間隔
を広くとれるから、このような短かくした操作レバーを
運転座席の横外方側の前記第1操作パネル部分に設けて
も、レバー操作しやすくなっている。
【0017】そして一般に、運転座席の横外側に位置す
る第1操作パネル部分のレバーガイド部に挿通させた操
作レバーは、直立した位置を中間点にして前側に倒れた
位置と後側に倒れた位置とにわたって揺動させるように
してあり、請求項2の構成では、ほぼ水平姿勢の第1操
作パネル部分のレバーガイド部に、脱穀クラッチ操作レ
バーと刈取クラッチ操作レバーとを挿通させてあるか
ら、これらの操作レバーの第1操作パネル部分からのレ
バー突出長さが、操作レバーが後ろ側の揺動ストローク
端(操作レバーが最も後側に倒れた位置に対応する)に
位置した状態と、前側の揺動ストローク端(操作レバー
が最も前側に倒れた位置に対応する)に位置した状態と
でほぼ同じになる。
【0018】 〔効果〕 従って、主変速操作レバー・脱穀クラッチ操作レバー・
刈取クラッチ操作レバーの操作時に運転者がレバー違和
感を持つのを抑制できるようになるとともに、上記作用
〔ロ〕と同様の作用を奏することができて、運転座席の
斜め前下方側に位置する縦搬送装置の扱深さ調節用のセ
ンサや穀稈引起こし装置等の状況を、運転者が着座姿勢
のままで容易に観察できるようになった。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2に本発明に係るコン
バインの前部を示している。このコンバインは機体前部
に刈取前処理部1を備えるとともに、その右横側に操縦
部2を配備し、後部に脱穀装置3を搭載して構成してあ
る。前記刈取前処理部1は、倒伏穀稈を引起す引起し装
置4と、株元を切断する刈取装置5と、刈取った縦姿勢
の穀稈を徐々に横倒れ姿勢に姿勢変更させながら、脱穀
装置3のフィードチェーン6の始端部まで搬送する縦搬
送装置7とを備え、後ろ側の横軸芯P周りに昇降揺動自
在に構成してある。
【0020】前記縦搬送装置7は前記横軸芯P周りに昇
降揺動自在で、その縦搬送装置7の縦姿勢の逆U字状の
支持杆19には、穀稈の有無を検出する穂先側の第1セ
ンサS1と株元側の第2センサS2とを設け、これら両
センサS1,S2の間に搬送穀稈の穂先が位置するよう
に、縦搬送装置7を昇降揺動操作する扱深さ調節制御手
段(図示せず)を設けてある。
【0021】前記操縦部2は、機体フレーム10の前端
に操向操作レバー11等を有する操縦ポスト12を立設
するとともに、その後方に原動部13を配備し、原動部
13の上部に運転座席14を設けてある。そして、運転
座席14の左側(運転座席の刈取り前処理部側の横外側
に相当)から操縦ポスト12のほぼ横側部位まで延びる
操作パネル15を設けてある。図4,図5に示すよう
に、この操作パネル15は、運転座席14の横外側に位
置する第1操作パネル部分15Aがほぼ水平姿勢にな
り、第1操作パネル部分15Aより前側の第2操作パネ
ル部分15Bが前下がり傾斜姿勢になる状態に屈曲形成
し、第2操作パネル部分15Bに形成した複数のレバー
ガイド部20Bに、走行用の主変速操作レバー21とア
クセルレバー22とを前後揺動操作自在に各別に挿通さ
せ、第1操作パネル部分15Aに形成した複数のレバー
ガイド部20Aに、脱穀クラッチ操作レバー16と刈取
クラッチ操作レバー17と走行用の副変速操作レバー2
3とを前後揺動操作自在に各別に挿通させてある。
【0022】前記主変速操作レバー21の揺動範囲は、
そのレバーがほぼ直立した位置(図5に実線で示してあ
る)と前側に倒れた位置(図5に二点鎖線で示してあ
る)とにわたって設定してあり、脱穀クラッチ操作レバ
ー16と刈取クラッチ操作レバー17と走行用の副変速
操作レバー23との揺動範囲は、操作レバーが直立した
位置を中間点として後ろ側に倒れた位置と前側に倒れた
位置とにわたって設定してある。
【0023】図2,図3,図4に示すように、縦搬送装
置7からの塵埃が運転座席14側に飛散するのを防止す
る防塵壁8を、操作パネル15の縦搬送装置7側の端部
から立設してあり、詳述すると、前記防塵壁8は前後方
向視で中空山形形状で、その上端を前下がりに傾斜させ
るとともに、前部の外側端を前側ほど運転座席14側に
近づく傾斜状態に、操作パネル15と一体に樹脂成形し
てある。そして、防塵壁8の後端側の上部には横方向に
貫通する前後に長い貫通孔9を形成して、その貫通孔9
の周りを把手18に構成してある。図中24は各種の操
作用のスイッチである。
【0024】上記のように、前記防塵壁8は、その上端
を前下がりに傾斜させるとともに、前部の外側端を前側
ほど運転座席14側に近づく傾斜状態に形成し、さらに
操作パネル15は、運転座席14の横外側に位置する第
1操作パネル部分15Aがほぼ水平姿勢になり、第1操
作パネル部分15Aより前側の第2操作パネル部分15
Bが前下がり傾斜姿勢になる状態に形成してあるから、
運転座席14に座った状態の運転者の斜め前方側(防塵
壁8・第2操作パネル部分15Bの前端側)の視界が下
方に広がり、運転座席14の斜め前下方側に位置する縦
搬送装置7の扱深さ調節用のセンサS1,S2や穀稈引
起こし装置4等の状況を、運転者が着座姿勢のままで容
易に観察できるようになる。
【0025】図6(イ),(ロ),図7に示すように、
運転ステップ25側に配置した走行用のクッラチペダル
26の踏み操作(クラッチ切り操作)で、クッラチペダ
ル26側に設けた押圧板29がセイフティスタータスイ
ッチ27の被押圧用のピン27aを押圧することでスイ
ッチ27が入って、エンジンが始動可能な状態になるよ
う構成してある。
【0026】詳しくは、クッラチペダル26の踏み込み
揺動に連動する平行4連リンク機構28の前後方向に沿
うリンク板28Aに、押圧板29をその押圧板面が前後
方向を向く状態に取付けるとともに、前記ピン27aの
押圧される方向(スイッチ本体部からの出退方向)が前
後方向に沿うように、セイフティスタータスイッチ27
を配置してある。
【0027】例えば、上記のように、前記ピン27aの
押圧される方向が前後方向に沿うように、セイフティス
タータスイッチ27を配置するとともに、クッラチペダ
ル26の踏み込み揺動に連動して下側の横軸芯周りに揺
動する揺動板によって前記ピン27aを押圧するよう構
成すると、ピン27aを側面視で斜めに押すようにな
り、ピン27aに径方向の力が働いてスイッチ本体部か
らの円滑な出退が困難になり、押圧回数が増えるに伴っ
てピンの周りの構造が破損しやすくなる不都合がある
が、本実施形態における上記構造では、押圧板29の押
圧移動方向とピン27aの押圧される方向が共に前後方
向に沿うので、ピン27aをそのスイッチ本体部から円
滑に出退させることができて、前記の不都合を回避でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの前部の側面図
【図2】コンバインの前部の平面図
【図3】操縦部の一部切欠正面図
【図4】操縦パネルと防塵壁の斜視図
【図5】各種操作レバーを示す側面図
【図6】(イ)セイフィティースタータスイッチのスイ
ッチ作動(スイッチ切り状態)を示す側面図 (ロ)セイフィティースタータスイッチのスイッチ作動
(スイッチ入り状態)を示す側面図
【図7】セイフィティースタータスイッチとその周りの
構造の平面図
【符号の説明】
14 運転座席 15 操作パネル 15A 第1操作パネル部分 15B 第2操作パネル部分 16 脱穀クラッチ操作レバー 17 刈取クラッチ操作レバー 20A,20B レバーガイド部 21,22,23 各種操作レバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−89057(JP,A) 実開 平5−43824(JP,U) 実開 昭62−89942(JP,U) 実公 昭62−22104(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 41/00 - 69/00 B60K 20/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種操作レバーを揺動操作自在に各別に
    挿通させる複数のレバーガイド部を備えた操作パネル
    を、運転座席の刈取前処理部側の横外側からその横外側
    の前方側にわたって設けてあるコンバインの操縦部構造
    であって、 前記操作パネルは、前記運転座席の横外側に位置する第
    1操作パネル部分がほぼ水平姿勢になり、前記第1操作
    パネル部分より前側の第2操作パネル部分が前下がり傾
    斜姿勢になる状態に形成してあり、 前記刈取前処理部側からの塵埃が運転座席側に飛散する
    のを防止するための防塵壁を、前後方向視で中空山形形
    状に形成するとともに、 この防塵壁を、前記第1操作パネル部分とその第1操作
    パネル部分より前側の第2操作パネル部分とにわたり、
    かつ、前記第2操作パネル部分の前方側を除いて前記操
    作パネルの刈取前処理部側の端部から一体に立設し、 さらに、前記防塵壁の上端を、その前部側で前下がり傾
    斜姿勢の第2操作パネル部分の傾斜よりも急角度となる
    前下がり傾斜姿勢に形成してある コンバインの操縦部構
    造。
  2. 【請求項2】 前記第2操作パネル部分のレバーガイド
    部に走行用の主変速操作レバーを挿通させ、前記第1操
    作パネル部分のレバーガイド部に脱穀クラッチ操作レバ
    ーと刈取クラッチ操作レバーとを挿通させてある請求項
    1記載のコンバインの操縦部構造。
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