JP3434916B2 - 逆相液体クロマトグラフに用いられる不純物除去装置 - Google Patents

逆相液体クロマトグラフに用いられる不純物除去装置

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JP3434916B2 JP27996294A JP27996294A JP3434916B2 JP 3434916 B2 JP3434916 B2 JP 3434916B2 JP 27996294 A JP27996294 A JP 27996294A JP 27996294 A JP27996294 A JP 27996294A JP 3434916 B2 JP3434916 B2 JP 3434916B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は逆相液体クロマトグラフ
に用いられる不純物除去装置、特にグラジエント溶離法
における水またはバッファー溶媒系に含まれる疎水性不
純物の除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】逆相液体クロマトグラフィー、特に水/
有機溶媒系を用いた逆相グラジエント溶離法を行なう場
合、クロマトグラムのベースラインにサンプル中の成分
に起因しないピーク、所謂ゴーストピークが溶出する場
合がある。前記ゴーストピークの原因の一つとして、流
路を構成するテフロン(登録商標)配管に起因することが
挙げられる。これは、テフロン(登録商標)配管の製造上
の問題であり、原料であるフッ素樹脂の粉末の汚れ、或
いはチューブ状に200℃で加熱成形する際にナフサ系
助剤に含まれる酸化された多環芳香族がチューブのポア
ー内部に不純物として残存してしまう。
【0003】そして、このような疎水性の不純物が、水
系溶媒の流路において分析時に該溶媒によって少しずつ
染み出し、それが分析カラム内の疎水性固定相に吸着蓄
積し、さらに送液される有機溶媒の比率の増加に伴い分
析カラムから溶出してゴーストピークとなって現れるの
である。しかし、従来の逆相液体クロマトグラフにおい
て、前記疎水性不純物を除去して、ゴーストピークの発
生を防止する装置は存在しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、前記ゴースト
ピークは不規則に発生するため、得られたクロマトグラ
ムのピークがサンプル中の成分のものか、前記不純物の
ものかの判断がつかず、特に両者のピークが同時、或い
は近接して溶出すると正確な分析が行なえないという問
題があった。特に最近では、溶存酸素から由来するエア
ーの発生防止、及び短波長側でのベースラインの上昇防
止のため高感度グラジエント分析においてデガッサーが
汎用されており、該デガッサーを用いた装置では大量の
テフロン(登録商標)チューブを使用して脱気する構造を
とっているため、前記ゴーストピークの発生頻度が極め
て高く、大きな問題となっている。本発明は前記従来技
術の課題に鑑み為されたものであり、その目的は逆相液
体クロマトグラフにおいて、疎水性不純物によるゴース
トピークの発生を防止し得る不純物除去装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明にかかる不純物除去装置は、移動相として極性
溶媒を用いた逆相液体クロマトグラフに用いられ、疎水
性基充填剤が充填されたトラップカラムを、前記移動相
の脱気を行うデガッサーと試料注入器の間の流路に配置
したことを特徴とする。なお、前記トラップカラムは、
極性の大きな溶媒を送液する送液ポンプの上流側の流路
に配置することが好適である。また、本発明の請求項3
にかかる不純物除去装置は、前記逆相液体クロマトグラ
フを構成するデガッサーにおいて、極性の大きな溶媒の
流路となる該デガッサーのチューブ配管内に疎水性基充
填剤を充填し、該チューブ配管自体をトラップカラムと
したことを特徴とする。なお、前記チューブ配管内に充
填された疎水性基充填剤の粒径は、該チューブ配管内径
と略同径に形成することが好適である。また、前記疎水
性基充填剤が充填されたチューブ配管の両端口内壁に突
起状に形成されたストッパーを設けることが好適であ
る。
【0006】
【作用】本発明にかかる逆相液体クロマトグラフに用い
られる疎水性不純物除去装置は、前述したようにトラッ
プカラムを水やバッファー溶媒等の極性の大きな移動相
の入った移動相貯槽と試料注入器の間の流路に配置して
おり、分析時に送液される該移動相は必ずトラップカラ
ムを通過する。また、前記トラップカラムには疎水性基
充填剤が充填されている。このため、前記送液される移
動相に疎水性不純物が混入していると、該不純物は極性
の大きな移動相からトラップカラムの疎水性基充填剤側
に吸着する。
【0007】従って、トラップカラムを通過した移動相
からは前記疎水性不純物が完全に除去されるため、分析
カラムからゴーストピークが溶出することがなく、前記
移動相の流路に疎水性不純物の多いテフロン(登録商標)
配管を用いても試料の正確な分離分析が可能となる。
【0008】なお、前記トラップカラムは試料注入器の
上流側に配置しているため、該試料注入器からの試料は
トラップカラムを通過することなく分析カラムに注入さ
れるため、トラップカラムが試料成分へ影響を及ぼすこ
とは全くない。また、前記トラップカラムを送液ポンプ
の上流側に配置することにより、該トラップカラムは送
液ポンプによる高圧力を受けないため、耐圧性を有しな
い安価なトラップカラムの使用が可能となる。さらに、
グラジエント溶離法において各移動相の組成比を変化さ
せる場合でも、送液ポンプの上流側にトラップカラムを
配置することで、該トラップカラムを取り付けた流路側
の移動相の送液に影響を与えることがない。このため、
前記トラップカラムの容量を大きくしても、該トラップ
カラム側の移動相の組成比変化に遅れを生じることがな
く、大容量化することで疎水性不純物の保持力を向上さ
せると共にトラップカラムを長寿命化することが可能と
なる。
【0009】また、請求項3記載の不純物除去装置は、
デガッサーのチューブ配管内に疎水性基充填剤を充填
し、これをトラップカラムとして用いている。前述した
ように、デガッサーには不純物の発生原因となるテフロ
(登録商標)チューブが大量に使用されているが、該発
生場所を直接トラップカラムとすることにより、極めて
効率的に不純物の除去が可能となる。
【0010】また、前記チューブ配管内への充填剤の粒
径を、通常のカラムに充填する粒径(数μ〜数10μ程
度)ではなく、該チューブ配管内径と略同一径(数100
μ〜数mm程度)とすることにより、ポンプにより吸引さ
れる移動相の流路抵抗を低減でき、配管内に詰って流路
を塞ぐこともない。さらに、前記充填剤の粒径を大きく
することにより、フィルターを要することなく、チュー
ブ配管の両端口内壁に突起状のストッパーを設けるだけ
で、充填剤の流出を防止することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の好適な実施例を
説明する。図1には、本発明の不純物除去装置を逆相液
体クロマトグラフの高圧混合グラジエントシステムに組
込んだ一例のブロック構成図が示されている。同図に示
す高圧混合グラジエントシステムは、移動相貯槽10に
水(H2O)が、また移動相貯槽12にアセトニトリル
(CH3CN)がそれぞれ入っており、各移動相貯槽1
0、12には脱気を行なうデガッサー14を介して送液
ポンプ16、18が接続されている。そして、前記送液
ポンプ16、18により移動相貯槽10、12からそれ
ぞれ移動相が吸引され送液される。
【0012】また、該送液ポンプ16、18はミキサー
20に接続されており、前記送液されてきた両移動相を
混合する。さらに、該ミキサー20は固定相が充填され
た分析カラム22に接続されている。一方、該分析カラ
ム22には、試料注入器であるインジェクター24も接
続されており、該インジェクター24からのサンプルが
前記ミキサー20からの移動相と共に分析カラム22に
注入される。そして、前記各移動相の一方を、或いはそ
の混合比を変化させて分析カラム22に送液し、サンプ
ル中の各成分を移動相と固定相への親和力の差を利用し
て分離し、順次溶出した成分を多波長紫外線検出器26
により測定分析する。
【0013】ここで、前記移動相の流路となる各部を接
続した配管には、フッ素樹脂系が用いられており、該テ
フロン(登録商標)配管内には前述したように疎水性不純
物の汚れが多く付着している。そして、前記テフロン
(登録商標)配管中、移動相貯槽10から送液される水の
流路においては、該水を流して洗浄しようとしても付着
した疎水性不純物は短時間では洗い落とせない。このた
め、前記疎水性不純物は、分析時に送液される移動相と
しての水の中に少しづつ染み出し混入してしまう。そし
て、前記疎水性不純物の混入した移動相が分析カラムを
通過すると固定相に保持され、さらに前記移動相貯槽1
2から水よりも溶離力の大きい有機溶媒であるアセトニ
トリルが分析カラム22に送液されると、前記固定相に
保持された疎水性不純物が徐々に移動相と共に溶出して
しまう。
【0014】このため、前記溶出した不純物がゴースト
ピークとなって現れクロマトグラムのベースラインを乱
し、サンプルの成分分析の精度を低下させてしまう。そ
こで、本発明においては、移動相貯槽10とインジェク
ター24の間の流路上にトラップカラム28を配置する
ことにより、前記疎水性不純物を除去している。即ち、
前記トラップカラム28にはオクタデシル基(C18)、
或いはポリスチレンなどのポーラスポリマー系の疎水性
基充填剤が充填されており、移動相貯槽10からの水が
分析カラム22に注入される前に該トラップカラム28
を通過させ、混入している疎水性不純物を全て疎水性基
充填剤で保持してしまうのである。このため、分析カラ
ム22内には純粋な移動相のみが注入され、ゴーストピ
ークの発生が防止される。なお、前記トラップカラム2
8は、インジェクター24の上流側に設置されているた
め、該インジェクターからのサンプルはトラップカラム
28を通過することなく分析カラム22に注入され、サ
ンプルの分析に影響を及ぼすことはない。
【0015】そして、本実施例においては、前記図1に
示すようにトラップカラム28をデガッサー14と送液
ポンプ16の間の流路に設置している。このため、前記
トラップカラム28の上流側の流路から染み出して移動
相中に混入した疎水性不純物は、該トラップカラム28
により保持され移動相中から除去される。また、同図に
おいては、トラップカラム28を送液ポンプ16より上
流側に配置しているため、該送液ポンプ16による圧力
を受けず、トラップカラム28の強度が耐圧性を有しな
い安価なものとすることができる。さらに、移動相貯槽
10からの移動相は、送液ポンプ16からトラップカラ
ム28を介さずにミキサー20に送液されるため、該ト
ラップカラム28の容量に関係なく前記移動相の組成比
の変化に時間的な遅れを生じることがない。このため、
トラップカラム28の容量を大きくすることができ、大
容量とすることで疎水性不純物の保持力を向上させると
共にトラップカラム28の寿命を長くすることができ
る。
【0016】また、図2に示すようにデガッサー14の
チューブ配管内に疎水性基充填剤を充填し、これをトラ
ップカラム28として機能させることも好適である。即
ち、前述したように疎水性不純物発生の原因となるテフ
ロン(登録商標)チューブはデガッサー14において多量
に使用されているため、該テフロン(登録商標)チューブ
内に疎水性基充填剤を充填することにより、極めて効率
良く不純物の除去が可能となる。
【0017】そして、前記デガッサー14のチューブ配
管内へ充填する充填剤29は基本的に、図3に示すよう
にその粒径をチューブ配管28の内径より若干小さい程
度の大きさ(数100μ〜数mm程度)とすることが好適で
ある。つまり、通常のカラムに用いられる小さな粒径
(数μ〜数10μ程度)の充填剤をチューブ配管28に充
填すると、該配管内に詰って流路を塞ぎやすく、流路抵
抗が大きくなってポンプによる移動相の吸引が困難にな
ってしまう。しかし、前記充填剤29の粒径を大きくす
ることにより、各充填剤29には大きな隙間ができ、流
路抵抗が多少増えても実用上全く問題がない程度に抑え
られる。さらに、前記充填剤29は、通常のカラムに充
填する場合と異なり、その粒径、形状、ポアサイズ等が
整っている必要は全くない。
【0018】また、前記図3に示すように、充填剤29
が充填されたチューブ配管28の両端内壁に突起状のス
トッパー爪31を設けるのが好適である。即ち、チュー
ブ配管28内に充填する充填剤粒径が前述した小粒径の
場合には、それより目の小さなフィルターを設けて充填
剤の流出を防止しなければならず、前記流路抵抗は増々
大きくなってしまう。しかし、本実施例では充填剤29
を大粒径に形成しているため、フィルターを設置する必
要がなく、チューブ内壁から多少突起したストッパー爪
31を設けるだけで充填剤29の流出を防止でき、流路
抵抗も小さくすることが可能となる。
【0019】なお、前記トラップカラム28は、図4に
示すように送液ポンプ16とミキサー20の間の流路に
設置することも可能である。この場合には、トラップカ
ラム28の上流側の流路と合わせて送液ポンプ16に起
因する疎水性不純物も除去することができる。また、前
記トラップカラム28は、図5に示すようにミキサー2
0とインジェクター24の間の流路上に設置することも
可能である。同図においては、トラップカラム28内を
移動相貯槽12からのアセトニトリルも通過するため、
該トラップカラム28を自動再生することができる。な
お、前記トラップカラム28を流れるアセトニトリルの
移動相中の組成比が大きくなると、該アセトニトリルと
共に疎水性不純物が若干溶出してしまうので、ゴースト
ピーク防止の効果は低下するが、該ゴーストピークの溶
出時間はトラップカラム28を介さない場合より遅らせ
ることができる。このため、本実施例は、サンプル中の
分析した成分のピークとゴーストピークとが近接してい
る場合に特に有効であり、成分ピークとゴーストピーク
を離隔して溶出させることによりゴーストピークの影響
を排除し、高感度の分析ができる。また、図6には前記
トラップカラム28を低圧混合グラジエントシステムに
組込んだ例が示されている。
【0020】同図においては、前記図1に示す送液ポン
プ16、18及びミキサー20に代って、移動相貯槽1
0、12が接続された低圧グラジエントユニット30、
及び該低圧グラジエントユニット30の下流側に接続さ
れた送液ポンプ32を有している。そして、同図におい
ては、トラップカラム28をデガッサー14と低圧グラ
ジエントユニット30の間の流路上に配置しており、本
実施例においては前記図1と同様にトラップカラム28
の耐圧性が不要であり、かつカラム容量を大きくするこ
とができる。
【0021】また、前記トラップカラム28は、図7に
示すように送液ポンプ32とインジェクター24の間の
流路上に配置することも可能であり、同図においては前
記図5と同様に配置されたトラップカラム28はアセト
ニトリルの流路上でもあるため、該アセトニトリルによ
る自動再生が可能である。そして、以上のような本発明
にかかるトラップカラム28を組込んだ逆相液体クロマ
トグラフを用いてベースライン測定を行なった結果、図
8〜図10に示すようにトラップカラム28を取り付け
なかった場合と比較し、ゴーストピークの発生が確実に
防止された。
【0022】図8は、高圧混合グラジエントシステムを
用いた場合であり、同図(A)は、トラップカラム28
を設置しなかった場合、同図(B)はトラップカラム2
8を設置した場合のベースラインのクロマトグラムであ
る。なお、同図の測定において、分析カラムの充填剤に
オクタデシル基を、移動相貯槽12内の移動相にアセト
ニトリル(A溶離液)を、移動相貯槽10内の移動相に
水(B溶離液)を、トラップカラムの充填剤にポーラス
ポリマー系をそれぞれ用い、前記移動相のグラジエント
条件を下記表1のように設定した。また、同図に示す上
方のベースラインは検出波長が254nmであり、下方
のベースラインは検出波長が210nmのものである。
【0023】
【表1】 ──────────────── 時間(分) A溶離液(%) ──────────────── 0 100 ──────────────── 20 100 ──────────────── 20.1 0 ──────────────── 30 0 ──────────────── 70 100 ──────────────── 90 100 ────────────────
【0024】同図(A)に示すように、トラップカラム
を設置しなかった場合、ベースラインのa位置付近にゴ
ーストピークが特に際立って発生しているが、トラップ
カラムを設置した同図(B)のベースラインにおいては
前記a位置付近のゴーストピークの発生は完全に防止さ
れていることが理解される。また、図9は、高圧混合グ
ラジエントシステムを用いた場合であり、同図(A)
は、トラップカラム28を設置しなかった場合、同図
(B)は前記図4の位置にトラップカラム28を設置し
た場合のベースラインのクロマトグラムである。なお、
同図の測定において、分析カラムの充填剤にオクタデシ
ル基を、移動相貯槽12内の移動相としてアセトニトリ
ル:水=60:40の混合液にトリフルオロ酢酸を0.
1%加えたもの(A溶離液)を、移動相貯槽10内の移
動相に水に0.1%のトリフルオロ酢酸を加えたもの
(B溶離液)を、トラップカラムの充填剤にポーラスポ
リマー系をそれぞれ用い、前記移動相のグラジエント条
件を下記表2のように設定した。
【0025】
【表2】 ──────────────── 時間(分) A溶離液(%) ──────────────── 0 100 ──────────────── 20 100 ──────────────── 20.1 0 ──────────────── 30 0 ──────────────── 60 100 ────────────────
【0026】同図においても、トラップカラムを設置し
なかった同図(A)のベースラインのa、b,c位置に
ゴーストピークが際立って発生しているが、トラップカ
ラムを設置した同図(B)のベースラインにおいては前
記a、c位置のゴーストピークは完全に、またb位置の
ゴーストピークも大幅に低減防止されていることが理解
される。また、図10は、低圧混合グラジエントシステ
ムを用いた場合であり、同図(A)は、トラップカラム
28を設置しなかった場合、同図(B)は前記図6の位
置にトラップカラム28を設置した場合のベースライン
のクロマトグラムである。なお、同図の測定において、
分析カラムの充填剤にオクタデシル基を、移動相貯槽1
2内の移動相にアセトニトリル(A溶離液)を、移動相
貯槽10内の移動相に水(B溶離液)を、トラップカラ
ムの充填剤にポーラスポリマー系を、それぞれ用い、前
記移動相のグラジエント条件を下記表3のように設定し
た。
【0027】
【表3】 ──────────────── 時間(分) A溶離液(%) ──────────────── 0 100 ──────────────── 20 100 ──────────────── 20.1 0 ──────────────── 30 0 ──────────────── 50 100 ──────────────── 70 100 ────────────────
【0028】同図においても、トラップカラムを設置し
なかった同図(A)のベースラインのa位置にゴースト
ピークが際立って発生しているが、トラップカラムを設
置した同図(B)のベースラインにおいては前記aのゴ
ーストピークは完全に防止され、また全体的にも滑らか
なベースラインとなっていることが理解される。以上の
結果からも本発明にかかるトラップカラム28を逆相液
体クロマトグラフに設けることにより、極性の大きな移
動相側に含まれる疎水性不純物が分析カラムに注入され
る前に除去されていることが明らかであり、該疎水性不
純物に起因するゴーストピークの発生を防止することが
できる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる逆
相液体クロマトグラフに用いられる不純物除去装置は、
分析時に疎水性不純物が混入しやすい極性の大きな移動
相から該疎水性不純物を除去し、分析カラムからのゴー
ストピークの溶出を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】,
【図2】,
【図4】,
【図5】,
【図6】,
【図7】本発明の一実施例にかかる不純物除去装置を逆
相液体クロマトグラフに組込んだ構成ブロックの説明図
である。
【図3】前記図2に用いられるトラップカラムとしての
チューブ配管の構成説明図である。
【図8】,
【図9】,
【図10】本発明にかかる不純物除去装置を逆相液体ク
ロマトグラフに設置した場合に得られるベースライン測
定の比較説明図である。
【符号の説明】
10、12 … 移動相貯槽 14 … デガッサー 16、18 … 送液ポンプ 20 … ミキサー 22 … 分析カラム 24 … インジェクター 26 … 多波長紫外線検出器 28 … トラップカラム 29 … 疎水性基充填剤 30 … 低圧グラジエントユニット 31 … ストッパー爪 32 … 送液ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 30/14 G01N 30/26 G01N 30/46

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動相として極性溶媒を用いた逆相液体
    クロマトグラフに用いられ、 疎水性基充填剤が充填されたトラップカラムを、前記移
    動相の脱気を行うデガッサーと試料注入器の間の流路に
    配置したことを特徴とする不純物除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不純物除去装置におい
    て、 前記トラップカラムを、極性の大きな溶媒を送液する送
    液ポンプの上流側の流路に配置したことを特徴とする不
    純物除去装置。
  3. 【請求項3】 移動相として極性溶媒を用いた逆相液体
    クロマトグラフに用いられ、 前記逆相液体クロマトグラフを構成するデガッサーにお
    いて、極性の大きな溶媒の流路となる該デガッサーのチ
    ューブ配管内に疎水性基充填剤を充填し、該チューブ配
    管自体をトラップカラムとしたことを特徴とする不純物
    除去装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の不純物除去装置におい
    て、 前記チューブ配管内に充填された疎水性基充填剤の粒径
    が、該チューブ配管内径と略同径に形成されたことを特
    徴とする不純物除去装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の不純物除去装置におい
    て、 前記疎水性基充填剤が充填されたチューブ配管の両端口
    内壁に突起状に形成されたストッパーを設けたことを特
    徴とする不純物除去装置。
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JP2010112938A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Daiichi Sankyo Co Ltd オンライン不純物除去装置及び方法

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