JP3434750B2 - 洗浄装置のライン構成及びその設計方法 - Google Patents

洗浄装置のライン構成及びその設計方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
過程における洗浄装置ライン構成を設計する方法、なら
びに、その設計方法に従い、ライン構成の適正化がなさ
れた洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造過程においては、各工
程、例えば、半導体表面への導電性材料膜形成、絶縁膜
層形成、誘電体膜層上への導電性材料膜形成などの工程
に先立ち、表面の浄化を行う目的で各種の前処理や洗浄
がなされる。この前処理や洗浄は、前工程に由来する不
要物や残存物の除去、例えば、不要なフォトレジストマ
スクの除去、ドライエッチング等の後に不可避的に残余
するパーティクルや残渣等の除去など、更には、次工程
に必要な清浄表面の露出、例えば、半導体表面や導電性
材料の表皮に生成した不要な酸化物被膜層の除去などが
ある。また、前処理や洗浄はその前後の工程に応じて、
様々な個別の目的を持ち、それに適合する手段によって
なされるものである。表面上に僅かに残留する被膜やパ
ーティクルや残渣などを選択的に除去する洗浄では、あ
る場合には、各種薬液などを用いて表面全体を僅かにエ
ッチング除去を行う。あるいは、別の場合には、穏やか
な条件で、特定の物質のみを選択的に溶解するなどす
る。加えて、これらの手段複数を組み合わせて用いるな
どして、それぞれの目的に合ったウエットプロセスが利
用される。
【0003】その他、半導体装置の製造工程は、幾つも
のエッチング工程を含むが、その中にはドライエッチン
グに適さないため、ウエットエッチングが利用されてい
る工程も種々存在している。この種々のウエットエッチ
ング自体は、目的とする材料層、所定の範囲のみを選択
的に溶解除去する工程であり、エッチングの終了後、表
面に付着するエッチング液の十分な洗浄除去がなされ
る。
【0004】ウエットエッチング、洗浄・前処理などの
ウエットプロセスでは、基板全体を薬液に浸して、化学
的な処理がなされる。このウエットプロセスに利用され
る薬液自体は、通常、他の工程で付着した汚染物を除去
したり、レジストや自然酸化膜のような膜そのものを溶
解するなど、主に対象とする物質の溶解除去を行う役割
を果たす。しかし、昨今、半導体装置に特殊な金属など
の新材料が採用されるようになったので、特殊なケース
として、付随的に対象としていない物質をも極く僅かに
溶解することも起こるようになった。そのため、薬液中
には、主に対象とする物質の溶解により生成するイオン
種などの他に、付随的な溶解反応により生成するイオン
種も僅かであるが存在することとなる。例えば、前処理
として、シリコン基板裏面の酸化膜を溶解除去を行う
際、既にシリコン基板表面に形成されている導電性材料
層も極僅かに溶解して、それに伴い、導電性材料を構成
する金属元素に由来するイオン(以下、派生イオンと記
す)が薬液中に生成することもある。
【0005】ウエットプロセス処理の後、表面に付着す
る薬液を水洗する過程で、付着している微量の薬液は希
釈を受けるため、その中に溶解されている前記の様々な
微量イオン種濃度はなお一層低下する。その結果、薬液
中に溶解している各種の分子、イオン種が表面残留する
ことは極めて希であり、ウエットプロセス処理の後、基
板表面は、通常極めて清浄となる。つまり、個々のウエ
ットプロセス自体は、不可避的に薬液中に含まれている
元素イオンや化合物分子は、事後に薬液を水洗すること
で、実質的に表面上に残留しないようにプロセス設計・
条件の選択がなされている。
【0006】次に、従来より製造プロセスが既に確立さ
れている、ロジック回路用MOSFETの製造工程に含
まれるウエットプロセスを説明する。ロジック回路用N
−MOSFETを製造するための、一連の工程のうち、
図6は、前半のFETを形成するまでの工程を示し、図
7は、後半の層間絶縁膜の形成以降の工程をそれぞれ示
す。この図6ならびに図7に示すN−MOSFETの製
造工程順の断面図を参照しつつ、工程中に含まれるウエ
ットプロセスの目的と、それに用いられる薬液の種類を
説明する。
【0007】先ず、図6(a)に示す工程で、シリコン
基板601に、素子間を分離するための酸化膜を埋め込
み形成する。公知のエッチング技術を用い、基板表面に
溝を形成する。公知のバイアスCVD法を用いて、前記
溝を形成した基板表面に酸化膜600を堆積する。その
後、図6(a)に示すように、前記酸化膜層600を化
学的機械的研磨(CMP)法を用い研磨除去して、シリ
コン基板601表面を露出させる。前記溝に埋め込まれ
た酸化膜層は、各素子間の分離を行うシャロー・トレン
チ・アイソレーション(STI)602(以降、トレン
チ分離と記す)となる。前記する一連の工程において、
基板裏面に付着した酸化膜などを除去するため、CMP
後のウエハの裏面洗浄を行う。
【0008】次に、図6(b)に示す工程に進み、FE
Tの閾値電圧の設計に従い、例えば、N型不純物として
B(ボロン)を所定の深さ、打ち込み量でイオン注入し
て、不純物領域603を形成する。この工程の後、露出
したシリコン基板601は、この間に形成された自然酸
化膜で覆われるが、この不均一な自然酸化膜を、希フッ
酸(DHF;diluted HF)などを用いて、溶解・洗浄し
て除去する。表れた基板表面を、アンモニア−過酸化水
素混合液(APM:ammonium hydroxide-hydrogen pero
xide mixture)と、塩酸−過酸化水素混合液(HPM:
hydrochloricacid-hydrogen peroxide mixture)また
は硫酸−過酸化水素混合液(SPM:sulfuric acid-hy
drogen peroxide mixture)で順次洗浄し、シリコン基
板表面に付着する不純物を除去する(第1洗浄工程)。
その後、図6(b)に示すように、得られた清浄表面
に、所定膜厚のゲート絶縁膜604を形成する。
【0009】図6(c)に示す工程に進み、ゲート絶縁
膜604上に、CVD法によりポリシリコン層を堆積す
る。なお、このポリシリコン層はゲートに用いるため、
所望の導電性を持つものとするため、例えば、N型不純
物であるP(リン)を例えば濃度1020cm−3程度
添加する。エッチングマスクとするレジストパターン6
30を公知のフォトリソグラフ技術により形成する。こ
のマスクを利用して、ポリシリコンをHBrやCl
どの反応ガスを用いる反応性ドライエッチングにより選
択的にエッチング除去し、ゲート電極形状を形成する。
図6(c)に示すように、このゲート電極605の下の
みに、ゲート絶縁膜604を残し、それ以外の領域を覆
っていた絶縁膜604も除かれる。
【0010】SPM洗浄し、次いでAPM洗浄すること
によりレジスト630をはく離し、ゲート電極605の
ポリシリコンならびにソース・ドレイン形成予定領域6
06、607のシリコン表面上の不純物、残留有機物を
除去するため、アンモニア−過酸化水素混合液(AP
M)で洗浄した後、HPM洗浄またはSPM洗浄を行う
(第2洗浄工程)。その後、このゲート電極605を打
ち込みマスクに利用して、例えば、N型不純物であるP
(リン)を浅く、低濃度でイオン注入して、低濃度領域
606、607を形成する。
【0011】次いで、図6(d)に示す工程に移り、ゲ
ート電極605のポリシリコンを含む基板表面上の全面
に絶縁膜を堆積する。この絶縁膜を、垂直異方性を有す
るドライエッチング法を用いてエッチングすると、ゲー
ト電極605の側壁に堆積した絶縁膜のみを残すことが
でき、サイドウォール605aを形成できる。ゲート電
極605とその側壁を覆うサイドウォール605aを打
ち込みマスクに利用して、例えば、N型不純物であるA
s(砒素)を深く、高濃度でイオン注入して、高濃度領
域608、609を形成する。この段階で、図6(d)
に示すように、セルフアラインされたLDD構造のMO
SFETの主部が形成されている。
【0012】次に、図6(e)に示す工程では、トラン
ジスタに接続する配線において、第1の配線(最下層の
配線)に相当する第1の導電性材料層610を、ゲート
電極605上部、ならびにソース領域608およびドレ
イン領域609上に形成する。昨今、この第1の導電性
材料層610には、耐熱性に優れる各種の金属シリサイ
ドが応用されつつある。例えば、チタンシリサイドを利
用する場合には、ゲート電極605のポリシリコンとそ
の側壁を覆うサイドウォール605a、ならびに基板表
面上の一面に、チタン(Ti)を堆積して、690℃で
加熱処理を施し、シリコン面とチタンが直接接触してい
る箇所をシリサイド化する。その後、サイドウォール6
05aおよびトレンチ分離602上など、絶縁膜上など
に堆積している未反応のチタンを選択的にエッチング除
去する。その後、更に840℃でランプアニール処理を
施し、図6(e)に示すように、ゲート電極605上部
ならびにソース領域608およびドレイン領域609上
に、密に接着した第1の導電性材料層610であるシリ
サイド層が完成される。
【0013】図6(e)の工程後、図示はしないが、基
板表面にパッド酸化膜とシリコン窒化膜を全面に形成す
ることがある。このとき、基板裏面に付着したシリコン
窒化膜を除去するため、基板裏面のみにフッ硝酸(フッ
酸−硝酸混合液:HF+HNO+HO)を噴射して
裏面洗浄を行う。あるいは、基板表面のシリコン窒化膜
表面にさらに厚いシリコン酸化膜を堆積した後、基板裏
面に付着したシリコン窒化膜を除去するため、基板全体
をホット燐酸に浸漬して裏面洗浄を行うこともある。
【0014】この後、図7に示す後半の工程において、
トランジスタに接続する配線の形成を行う。先ず、図7
(f)に示すように、基板表面に層間絶縁膜611とす
る絶縁膜、例えば、酸化シリコン膜を堆積する。
【0015】次に、図7(g)に示す工程に進み、層間
絶縁膜611上に、レジストパターン612を形成す
る。ソース領域608およびドレイン領域609上に設
けた第1の導電性材料層610上の所定位置に、前記レ
ジストパターン612をマスクとして、ドライエッチン
グにより層間絶縁膜611を貫通するコンタクトホール
613a、613bを形成する。図7(g)に示すよう
に、コンタクトホール613a、613bの底部は、第
1の導電性材料層610の表面まで達している。同じ
く、ゲート電極605に対しても、図には示されない箇
所において、ポリシリコン層の上に形成されている第1
の導電性材料層610表面にまで達するコンタクトホー
ルが形成される。
【0016】次いで、図7(h)に示す工程に進む際、
レジストパターン612のはく離・除去のため、SPM
洗浄およびAPM洗浄を順次行う(第3洗浄工程)。引
き続き、コンタクトホール613a、613bの底部に
露出している第1の導電性材料層610、例えば、シリ
サイド層の表面をAPM、SPMまたはHPM、希フッ
酸(DHF)またはBHF、FPMなどにより洗浄す
る。
【0017】第1の導電性材料層610と層間絶縁膜6
11上に設ける電極配線とを結ぶため、コンタクトホー
ル613a、613b内に導電性材料を埋め込み、プラ
グ614を形成する。具体的には、露出している第1の
導電性材料層610、例えば、シリサイド層の表面上
に、導電性材料として、例えば、N型不純物であるリン
がドープされたポリシリコンを選択的に堆積して、図7
(h)に示すように、コンタクトホールを埋め込み、プ
ラグ614を形成する。また、ゲート電極605上に設
けられるコンタクトホールについても、同様にプラグを
形成する。なお、前記プラグとして、ポリシリコン以外
にも、Ti、TiN、Wを積層した構造を用いることも
できる。
【0018】最終工程において、層間絶縁膜611上に
設ける電極配線、すなわち、ソース電極配線およびドレ
イン電極配線、ならびにゲート電極配線は、これらプラ
グにそれぞれ接続するように形成される。一般に、ロジ
ック回路用MOSFETでは、この表面電極配線には、
アルミニウムまたは銅などの金属配線を利用する。この
表面電極配線も、第1の導電性材料層610と同様の耐
熱性を要する際には、例えば、スパッターにより堆積さ
れるタングステンシリサイドなどの金属シリサイド膜を
利用する。
【0019】次に、図8を参照して、メモリセル領域の
形成工程を説明する。DRAM(ダイナミック・ランダ
ム・アクセス・メモリ)等のメモリー回路では、MOS
FET部分に加えて、記憶素子に必要な容量素子部分の
形成が行われる。すなわち、ポリシリコンゲート60
5、ゲート電極配線610gはワード線として使用さ
れ、ソース608は、プラグ614、ソース電極610
sを介して層間絶縁膜611上に形成されるビット線6
15と接続される。ドレイン609は、プラグ621、
ドレイン電極610dを介して容量素子618と接続さ
れる。
【0020】メモリー回路用のMOSFETは、図6、
図7に示すロジック回路用MOSFETと同様の工程を
経て形成される。ただし、図8に示す工程において、ド
レイン609と接続される容量素子を形成するため、図
7(g)ならびに図7(h)に示す工程では、ドレイン
609上のコンタクトホール613bおよびプラグ61
4のみは形成されない点が異なる。
【0021】図7(h)に示す工程の後、図8(i)に
示すように、層間絶縁膜611上に金属シリサイドから
なるビット線615がソース608上のプラグ614と
接続されるように形成する。
【0022】図8(i)に示す工程では、先ず、層間絶
縁膜611、ならびにその上に形成されているワード線
およびビット線615を覆う第1層間膜616を堆積す
る。図8(i)に示すように、この第1層間膜616お
よび層間絶縁膜611を貫通して、ドレイン609上に
形成されている第1の導電性材料層610d表面に達す
るコンタクトホールを形成する。
【0023】引き続き、図8(h)に示す工程に進む
際、このコンタクトホールの底部に露出している第1の
導電性材料層610d(シリサイド層)の表面をAP
M、SPMまたはHPM、希フッ酸(DHF)またはB
HF、FPMなどにより洗浄する。露出している第1の
導電性材料層610dの表面上に、導電性材料として、
N型不純物であるリンがドープされたポリシリコンを選
択的に堆積して、コンタクトホール613bを埋め込
み、コンタクトプラグ621を形成する。
【0024】第1層間膜616上の第2層間膜617を
形成し、容量セルの下部電極618、誘電体膜層619
および上部電極620を順次形成する。第1層間膜61
6上に配置される容量セルの下部電極618は、前記コ
ンタクトプラグ621と密に接続されるように形成さ
れ、ドレイン609と電気的に接続される。図8(h)
に示すように、容量セルの上部電極620は、第2層間
膜617上に形成されるが、容量セル部分では、誘電体
膜層619、例えば、BST(BaSr1−XTiO
)やTa、Siなどの表面と接する構成
となる。この際、誘電体膜層619を堆積した後、誘電
体膜表面の洗浄を行い、上部電極620を形成する。こ
のとき、容量絶縁膜としてシリコン窒素化膜を用いる場
合、窒素雰囲気中にウエハを載置し、890℃程度の高
温で熱処理することにより、ポリシリコンからなる下部
電極618の表面を窒化してシリコン窒素化膜を形成す
る。また、容量絶縁膜として酸化タンタル膜を用いる場
合、結晶構造の相転位を図るため、750℃〜850℃
の高温でアニール(高温焼成)処理を施し、所望の誘電
率を有する誘電体膜層619とされる。
【0025】以上に説明したとおり、異種の材料間に密
な接触を必要とする際、例えば、シリコン基板表面への
導電性材料の堆積、シリサイド膜上へのポリシリコンの
堆積、ポリシリコン表面上への導電性材料の堆積、なら
びに、シリコン基板表面のゲート絶縁膜形成等の工程に
先立ち、清浄な表面とするため、各種の薬液を用いた前
処理・洗浄がなされる。ウエットプロセスにおいて利用
される薬液には、上で紹介したアンモニア−過酸化水素
混合液(APM)、硫酸−過酸化水素混合液(SP
M)、希フッ酸(DHF)の他、フッ化アンモニウム緩
衝液-フッ酸混合液(BHF:buffered HF)、フッ酸−
過酸化水素混合液(FPM:hydro-fluoricacid-hydrog
en peroxide mixture)、50%フッ酸(HF)ならび
に塩酸−過酸化水素混合液(HPM:hydrochloric aci
d-hydrogen peroxide mixture)、さらには、燐酸、フ
ッ硝酸(フッ酸−硝酸混合液)などがある。
【0026】商業的な製造では量産化のため、一連の製
造工程に沿って、同一ロット群を構成する複数枚のシリ
コン基板が同時的に順次プロセスされる。あるいは、異
なる製品の異ロット群に含まれる複数枚のシリコン基板
が同時的に順次プロセスされる。その際、前記の一団を
構成する複数枚の処理が継続している間、個々のウエッ
トプロセス処理に用いる薬液は、途中で交換せずに連続
的に利用されることが多い。ウエットプロセス処理に用
いる薬液自体、経時的にその洗浄能力が変化する。すな
わち、洗浄能力が徐々に低下するため、新たな薬液に交
換が必要となるが、交換までの間に、同一工程を経る複
数枚のシリコン基板の処理が順次行われる。処理された
基板の延べ枚数とともに、薬液中には、そのウエットプ
ロセス処理に伴い溶出してくる種々の元素イオン種など
が蓄積されて行く。上述するように、個々のウエットプ
ロセス自体は、そのウエットプロセス処理に伴い溶出し
てくる種々の元素イオン種などが薬液中に蓄積されて
も、薬液を洗い流す操作を終えた後には、前記の溶出し
てくる種々の元素イオン種など表面に残留し、汚染する
ことがないように設計・選択がなされている。
【0027】従来から、ウエットプロセス処理に用いる
薬液種類の検討がなされ、幾つかのウエットプロセス処
理においては、同じ種類の薬液が使用されている。仮
に、同じ種類の薬液を利用する複数のウエットプロセス
処理において、その処理において薬液に溶出してくる種
々の元素イオン種が共通であり、表面に残留し、汚染す
ることがないならば、同じ薬液を共用して、複数のウエ
ットプロセス処理を行うことができる。既に確立されて
いる製造工程では、このような薬液の共用化を行い、ウ
エットプロセス処理に用いる薬液槽の総数を省く努力が
なされている。また、その薬液の共用化により、製造さ
れる半導体装置の特性、信頼性などに影響がないことを
実証した上で、商業的な製造プロセスへの適用がなされ
てきた。
【0028】このような実証試験を経た上で、一連のウ
エットプロセス処理に利用する洗浄装置のライン構成の
適正化、特に、薬液の共用化による薬液槽個数の抑制化
を図るのが理想的ではあるが、実証試験を行うには、少
なくない時間を要することが多い。例えば、半導体素子
を構成する特定の材料を、設計変更して別の材料に変更
した際、この新たに採用した材料に由来する汚染を引き
起こすことなく、薬液の共用化が可能なウエットプロセ
ス処理を選別する。その際、選別の適否を、素子特性に
対する信頼性への影響まで含めた実証試験結果に基づき
決定したのでは、商業的な製造プロセスへの適用まで、
相当の時間を要するものである。また、この実験室レベ
ルの実証試験と同時に、試作ラインでも量産ラインに近
い状態で実証試験を行う必要があり、さらに時間を要す
るものであった。
【0029】従って、前記する十分な実証試験を行う時
間的な余裕がない際には、新たに採用した材料に触れる
薬液を、これ以外のウエットプロセス処理に使う薬液と
分け、共用することを避けている。この共用を避けるこ
とにより、新採用の材料に由来するクロス汚染の可能性
を物理的に除外して、当面商業的な量産化を進めること
がなされていた。すなわち、新たに採用した材料に触れ
る薬液に専用の洗浄装置・ウエット処理装置を設け、ク
ロス汚染の危険性を回避することがなされていた。その
ため、必要以上に装置数の増加を引き起こし、不必要な
装置コスト、薬液コストの上昇ならびに装置を設置する
ための占有面積の増大、更には、使用後の薬液を処理す
るコスト上昇や最終処分される産業廃棄物量の増加をも
伴なうことも少なくなかった。
【0030】これらの不必要なコスト上昇、最終的に処
分を必要とする薬液使用量の増加を可能な限り抑えるた
め、短時間の検討により、新採用の材料に由来するクロ
ス汚染を排除しつつ、薬液の共用化を進める上で役立
つ、シリコン半導体装置の製造過程における洗浄装置ラ
イン構成を設計する方法の提案が待たれている。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決するもので、本発明の目的は、例えば、新たに採
用した材料に由来するクロス汚染を排除しつつ、薬液の
共用化を進める際、長時間を要する実証試験を必要とぜ
ず、最小限の予備的な試験検討に基づき、短時間にウエ
ットプロセス処理において、薬液を共用化できる処理を
選別する方法、すなわち、適正に薬液の共用化を進め
た、半導体装置の製造過程における洗浄装置ライン構成
を設計する方法を提供することにある。より具体的に
は、最適に薬液の共用化がなされている、既に確立され
た製造プロセスを構成する一連のウエットプロセス・洗
浄装置のライン構成を基礎に、半導体素子の設計変更に
より新たな材料を採用する際、僅かな予備的な試験検討
結果のみを利用して、新たな材料に由来するクロス汚染
は実質的に排除でき、同時に、薬液の共用化が可能なウ
エットプロセス・洗浄処理の選別を、簡便な選別基準・
手順に従い行う方法を提供することにある。あるいは、
本発明の目的は、上記の僅かな予備的な試験検討結果に
基づき、薬液の共用化が可能なウエットプロセス・洗浄
処理の選別を行った結果、従来採用されていた薬液にお
いては、新たな材料に由来するクロス汚染が懸念される
際、実質的に薬液組成を変更することなく、付加的な添
加剤を加えることでクロス汚染を実質的に排除し、薬液
の共用化が可能となるウエットプロセス・洗浄処理の選
別を、簡便な選別基準・手順に従い行う方法を提供する
ことにある。
【0032】更には、本発明の最終的な目的は、上記の
半導体装置の製造過程における洗浄装置ライン構成を設
計する方法を応用して設計される、より小さな装置数に
おいて、実質的な洗浄効果の低下を伴うことなく、必要
とする各種の洗浄を実施できる洗浄装置を提供すること
にある。加えて、上記の半導体装置の製造過程における
洗浄装置ライン構成を設計する方法を応用して設計され
る、適正化がなされた洗浄装置と洗浄手順を採用した、
より効率的なウエットプロセス構成をとる半導体装置の
製造方法を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の洗浄装置のライ
ン構成の設計方法は、半導体装置の製造工程において、
ウエットプロセスに使用される洗浄装置のライン構成を
設計するに際し、複数のウエットプロセス工程で使用さ
れる同種の薬液について、前記薬液中に溶解蓄積される
不純物元素の推定溶存濃度を見積もり、次いで、見積も
られる前記不純物の推定溶存濃度において、基板上に付
着残留する前記不純物元素の付着残留量を見積もり、見
積もられる不純物元素の付着残留量が、素子特性に影響
を及ぼさない所定の基準値を超えない場合、前記薬液を
複数のウエットプロセス工程で共用を行うと判定し、前
記判定に従って、ウエットプロセスに使用される洗浄装
置のライン構成において、薬液の共用を行う構成とする
ことを特徴とする洗浄装置ライン構成の設計方法であ
る。
【0034】より具体的には、本発明の洗浄装置のライ
ン構成の設計方法は、半導体装置の製造工程において、
ウエットプロセスに使用される洗浄装置のライン構成を
設計するに際し、前記半導体装置を構成する各種の材料
に関して、(a)前記製造工程において、二以上のウエ
ットプロセスにおいて利用される全ての薬液について、
前記材料を溶解するか否かを判定する溶解試験、(b)
前記材料を溶解する前記薬液について、前記材料の単位
面積、単位時間当たりに溶解する量を評価する溶解速度
試験、(c)前記薬液中に、前記材料を溶解した際に生
成するイオン種または分子種を所定の高濃度で溶解さ
せ、かかる高濃度溶解液に清浄な基板を所定の時間浸
し、前記薬液を通常の手順に従い洗い流した後に、前記
基板表面に前記材料に由来する元素の付着残留の有無を
判定する付着特性試験、(d)前記付着特性試験におい
て、付着残留の有と判定される前記材料に由来する元素
について、前記薬液中に溶解する濃度と前記基板表面に
付着残留する表面密度との相関関係を求める付着特性濃
度依存性試験、(e)前記付着特性試験において、付着
残留の有と判定される前記材料に由来する元素につい
て、前記薬液中添加して、かかる元素のイオン種または
分子種と錯体・複合体形成し、付着残留を低減する作用
を持つ再付着防止剤の有無を判定する有効付着防止剤決
定試験、上記(a)〜(e)の各予備的な試験を実施し
て得られる結果に基づき、個々のウエットプロセスのう
ち、そのウエットプロセスにおいて用いる薬液と前記材
料とが必然的に接触するウエットプロセスと同種の薬液
を用いる他のウエットプロセスとの間で、薬液を共用す
るか否かの判定を、(ア)前記(a)の溶解試験におい
て、溶解ぜずと判定される薬液の選別、(イ)前記
(c)の付着特性試験において、付着残留無しと判定さ
れる薬液の選別、(ウ)前記(c)の付着特性試験にお
いて、付着残留有りと判定される薬液について、前記半
導体装置の構造に則し、所定の基板数をプロセスする
時、前記薬液中に溶解蓄積される前記材料に由来する元
素のイオン種または分子種の推定溶存濃度を、前記
(b)の溶解速度試験で得られる溶解速度に基づき算定
し、算出される推定溶存濃度から、前記(d)の付着特
性濃度依存性試験で定まる前記薬液中に溶解する濃度と
前記シリコン基板表面に付着残留する表面密度との相関
関係から推定付着表面密度を見積もり、係る推定付着表
面密度が、前記半導体装置の特性劣化を誘起するに至ら
ないとされる所定の汚染表面密度許容限界に満たないと
判定される薬液の選定、(エ)前記(ウ)の選定過程に
おいて、見積もられる前記推定付着表面密度が、前記汚
染表面密度許容限界以上となる際には、前記(e)の有
効付着防止剤決定試験において、有効と判定される再付
着防止剤を添加して、再度見積もられる推定付着表面密
度が前記汚染表面密度許容限界に満たないと判定され
る、再付着防止剤を添加した薬液の選定、上記(ア)〜
(ウ)の選定過程の基準を満たす薬液については、共用
を行い、更に、上記(エ)の選定過程の基準を満たす薬
液については、前記の有効と判定される再付着防止剤を
添加した薬液に変更して、共用を行うとともに、残る薬
液については、前記半導体装置の特性劣化を誘起する懸
念のある元素の供給源となる材料と必然的に触れないウ
エットプロセス内においてのみ、薬液の共用を行うと判
定し、前記判定に従って、ウエットプロセスに使用され
る洗浄装置のライン構成において、薬液の共用を行う構
成とすることを特徴とする洗浄装置ライン構成の設計方
法である。
【0035】例えば、前記半導体装置の特性劣化を誘起
するに至らないとされる所定の汚染表面密度許容限界
を、前記材料に由来する元素のイオン種または分子種を
含まない薬液に清浄な基板を所定の時間浸し、前記薬液
を通常の手順に従い洗い流した後に、前記基板表面に存
在する前記材料に由来する元素の表面密度の分布範囲の
上限値とすることができ、この汚染表面密度許容限界の
選定を行うと、クロス汚染をより確実に排除でき、通常
好ましい。
【0036】特には、本発明の洗浄装置のライン構成の
設計方法は、前記半導体装置は、係る半導体装置を構成
する各種の材料のうちに、前記材料を取り扱う工程前
に、前記材料に由来する元素が基板表面に付着する際、
特性劣化を誘起する要因となる材料を含むとき、より有
用な方法となる。例えば、前記各種の材料に、コバルト
またはコバルトシリサイドが含まれるとき、より好まし
い設計方法となる。
【0037】さらには、本発明の設計方法は、前記半導
体装置の製造工程において、二以上のウエットプロセス
において利用される薬液が、アンモニア−過酸化水素混
合液(APM)、硫酸−過酸化水素混合液(SPM)、
希フッ酸(DHF)、フッ化アンモニウム緩衝液-フッ
酸混合液(BHF:buffered HF)、フッ酸−過酸化水
素混合液(FPM:hydro-fluoric acid-hydrogen pero
xide mixture)、50%フッ酸(HF)および塩酸−過
酸化水素混合液(HPM:hydrochloric acid-hydrogen
peroxide mixture)、燐酸、フッ硝酸(フッ酸−硝酸
混合液)である場合、より好適な設計方法となる。
【0038】また、本発明の洗浄装置のライン構成の設
計方法は、半導体装置の製造工程において、半導体装置
が形成されたウエハを薬液で洗浄する洗浄装置のライン
構成の設計方法であって、前記製造工程は半導体装置に
用いる材料がウエハ表面に露出したウエハを所定の薬液
で洗浄する工程を含む際、前記ウエハ表面に露出した前
記材料が前記薬液に溶解する推定溶存濃度を求めるステ
ップと、前記材料が溶解した前記推定溶存濃度の薬液に
ウエハを所定時間浸漬したときに前記材料が前記ウエハ
に付着する付着表面密度を求めるステップと、前記付着
表面密度が半導体装置特性への影響の有無により定める
所定の汚染表面密度許容限界に満たないとき、他の洗浄
工程と前記薬液が共用できると判定するステップと、前
記付着表面密度が前記汚染表面密度許容限界を超えると
き、他の洗浄工程と前記薬液が共用できないと判定する
ステップと、前記判定結果に基づき洗浄装置のライン構
成を設計するステップとを具えることを特徴とする。
【0039】前記設計方法において、前記推定溶存濃度
を求めるステップは、前記材料がウエハ表面に露出した
ウエハを所定期間中に所定数を洗浄したとき、前記材料
に由来する元素のイオン種または分子種が前記薬液に溶
解蓄積される濃度に相当する濃度を求めるようにするこ
とができる。
【0040】あるいは、前記推定溶存濃度を求めるステ
ップは、前記材料が単位面積、単位時間当たりに前記薬
液に溶解する量を評価する溶解速度試験を行い、前記溶
解速度試験によって得られた溶解速度に、所定の量産時
に使用される量産ウエハに前記材料がウエハ表面に露出
する面積の総和と、前記薬液を交換するまでの期間内に
前記量産ウエハを洗浄する時間の総和とを乗算すること
によって算出することもできる。
【0041】なお、前記推定溶存濃度を求めるステップ
において、前記材料がウエハ表面に露出するウエハに、
量産時に使用される量産ウエハ、または、前記材料が前
記量産ウエハにおけると同様な表面処理され、前記材料
の露出面積が前記量産ウエハと同等若しくは前記量産ウ
エハ以上とされるウエハを用いることができる。
【0042】加えて、前記付着表面密度を求めるステッ
プにおいて、前記材料に由来する元素のイオン種または
分子種と錯体を形成する再付着防止剤を前記薬液に添加
して前記付着表面密度を求めるようにすることができ
る。あるいは、前記付着表面密度を求めるステップにお
いて、前記材料に由来する元素のイオン種または分子種
が前記薬液に種々の所定濃度で溶存するとき、前記所定
濃度の薬液にウエハを所定時間浸漬したときに前記材料
が前記ウエハに付着する表面密度を求めて、前記所定濃
度と前記ウエハに付着する表面密度との相関関係を求
め、前記相関関係に基づき、前記推定溶存濃度の薬液に
ウエハを所定時間浸漬したときに前記材料が前記ウエハ
に付着する付着表面密度を求めるようにすることもでき
る。
【0043】本発明の洗浄装置のライン構成は、上に述
べたいずれかの設計方法によって設計された洗浄装置の
ライン構成である。
【0044】また、本発明の洗浄装置のライン構成は、
上記の設計方法により決定される薬液の共用がなされて
いることを特徴とする洗浄装置のライン構成である。よ
り具体的には、本発明の洗浄装置のライン構成は、半導
体装置の製造工程において、ウエットプロセスに使用さ
れる洗浄装置のライン構成であって、前記洗浄装置にお
いてウエットプロセス処理を施す、係る半導体装置を構
成する各種の材料に関して、(a)前記製造工程におい
て、二以上のウエットプロセスにおいて利用される薬液
について、前記材料を溶解するか否かを判定する溶解試
験、(b)前記材料を溶解する前記薬液について、前記
材料の単位面積、単位時間当たりに溶解する量を評価す
る溶解速度試験、(c)前記薬液中に、前記材料を溶解
した際に生成するイオン種または分子種を所定の高濃度
で溶解させ、かかる高濃度溶解液に清浄な基板を所定の
時間浸し、前記薬液を通常の手順に従い洗い流した後
に、前記基板表面に前記材料に由来する元素の付着残留
の有無を判定する付着特性試験、(d)前記付着特性試
験において、付着残留の有と判定される前記材料に由来
する元素について、前記薬液中に溶解する濃度と前記基
板表面に付着残留する表面密度との相関関係を求める付
着特性濃度依存性試験、(e)前記付着特性試験におい
て、付着残留の有と判定される前記材料に由来する元素
について、前記薬液中添加して、かかる元素のイオン種
または分子種と錯体・複合体形成し、付着残留を低減す
る作用を持つ再付着防止剤の有無を判定する有効付着防
止剤決定試験、上記(a)〜(e)の各予備的な試験を
実施して得られる結果に基づき、個々のウエットプロセ
スのうち、そのウエットプロセスにおいて用いる薬液と
前記材料とが必然的に接触するウエットプロセスと同種
の薬液を用いる他のウエットプロセスとの間で、薬液を
共用するか否かの判定を、(ア)前記(a)の溶解試験
において、溶解ぜずと判定される薬液の選別、(イ)前
記(c)の付着特性試験において、付着残留無しと判定
される薬液の選別、(ウ)前記(c)の付着特性試験に
おいて、付着残留有りと判定される薬液について、前記
半導体装置の構造に則し、所定の基板数をプロセスする
時、前記薬液中に溶解蓄積される前記材料に由来する元
素のイオン種または分子種の推定溶存濃度を、前記
(b)の溶解速度試験で得られる溶解速度に基づき算定
し、算出される推定溶存濃度から、前記(d)の付着特
性濃度依存性試験で定まる前記薬液中に溶解する濃度と
前記シリコン基板表面に付着残留する表面密度との相関
関係から推定付着表面密度を見積もり、係る推定付着表
面密度が、前記半導体装置の特性劣化を誘起するに至ら
ないとされる所定の汚染表面密度許容限界に満たないと
判定される薬液の選定、(エ)前記(ウ)の選定過程に
おいて、見積もられる前記推定付着表面密度が、前記汚
染表面密度許容限界以上となる際には、前記(e)の有
効付着防止剤決定試験において、有効と判定される再付
着防止剤を添加して、再度見積もられる推定付着表面密
度が前記汚染表面密度許容限界に満たないと判定され
る、再付着防止剤を添加した薬液の選定、上記(ア)〜
(エ)の選定過程の基準を満たす薬液に区分して、上記
(ア)〜(ウ)の選定過程の基準を満たす薬液について
は、共用がなされ、更に、上記(エ)の薬液選定基準を
満たす薬液については、前記の有効と判定される再付着
防止剤を添加した薬液に変更して、共用がなされるとと
もに、残る薬液については、前記半導体装置の特性劣化
を誘起する懸念のある元素の供給源となる材料と必然的
に触れないウエットプロセス内においてのみ、薬液の共
用がなされるように、ウエットプロセスに使用される洗
浄装置のライン構成において、薬液の共用がなされた構
成であることを特徴とする洗浄装置のライン構成であ
る。
【0045】例えば、前記半導体装置の特性劣化を誘起
するに至らないとされる所定の汚染表面密度許容限界
を、前記材料に由来する元素のイオン種または分子種を
含まない薬液に清浄な基板を所定の時間浸し、前記薬液
を通常の手順に従い洗い流した後に、前記基板表面に存
在する前記材料に由来する元素の表面密度の分布範囲の
上限値とすることができ、この汚染表面密度許容限界の
選定を行うと、クロス汚染をより確実に排除でき、通
常、より広い範囲の半導体装置の作製に利用でき、より
好ましい。
【0046】特には、本発明の洗浄装置のライン構成
は、前記半導体装置は、係る半導体装置を構成する各種
の材料のうちに、前記材料を取り扱う工程前に、前記材
料に由来する元素が基板表面に付着する際、特性劣化を
誘起する要因となる材料を含むとき、より有用なライン
構成となる。例えば、前記各種の材料に、コバルトまた
はコバルトシリサイドが含まれるとき、より好ましい洗
浄装置のライン構成である。
【0047】さらには、本発明の洗浄装置のライン構成
は、前記洗浄装置のライン構成において処理が行われる
半導体装置の製造工程において、二以上のウエットプロ
セスにおいて利用される薬液が、アンモニア−過酸化水
素混合液(APM)、硫酸−過酸化水素混合液(SP
M)、希フッ酸(DHF)、フッ化アンモニウム緩衝液
-フッ酸混合液(BHF:buffered HF)、フッ酸−過酸
化水素混合液(FPM:hydro-fluoric acid-hydrogen
peroxide mixture)、50%フッ酸(HF)および塩酸
−過酸化水素混合液(HPM:hydrochloric acid-hydr
ogen peroxide mixture)のみである場合、より好適な
ライン構成となる。
【0048】
【発明の実施の形態】一般に、洗浄装置のライン構成の
設計は、半導体装置の素子構造を変更し、あるいは、新
たに素子構造を決定し、その新たに定まった素子構造に
おいて、従前の類似する素子構造と対比した際、用いら
れる材料の変更・追加があり、その材料の変更・追加に
応じて、ウエットプロセスに使用する洗浄装置のライン
構成を見直すためになされるものである。あるいは、従
前の類似する素子構造と比較して、用いられる材料の変
更・追加はないものの、素子構造の変更に付随するウエ
ットプロセス工程の見直し、または、新たな製造手順の
導入に付随するウエットプロセス工程の見直しの際にな
されるものである。より具体的には、前記の変更・追加
に伴い、製造工程中のあるウエットプロセスにおいて、
従前、対応するウエットプロセスでは、用いる薬液と接
触することのなかった材料が、前記薬液と接触すること
となった際に、不具合を引き起こすことがないように、
洗浄装置のライン構成を見直すために、再度ライン構成
の設計を行うものである。
【0049】従って、かかる材料が当該ウエットプロセ
スに用いる薬液を汚濁し、また、クロス汚染を引き起こ
し易いものであったとしても、新たな薬液を、他のウエ
ットプロセスと共用しないならば、何らの不具合も起こ
さず、所望の素子特性が達成される。この点は、素子設
計とその特性確認の過程で確認されているものである。
換言するならば、ライン構成の設計では、同種の薬液を
用いる複数のウエットプロセスについて、合理的な根拠
に基づき、相互のプロセスで薬液を共用しても実質的な
不具合を引き起こすことはないか否かを判定することに
より、薬液共用化の可否を予め決定する。ライン構成の
設計は、その共用化に伴い、洗浄工程全体に用いる薬液
槽の総数を減じることを目的とするものである。
【0050】実験室レベルにおいて所望の特性が達成さ
れることが確認されている半導体装置について、その製
造工程を試作ならびに商業的に量産化する前に、経験的
に洗浄装置のライン構成を決定するのではなく、合理性
を持った判断基準と手順に従い、より経済性に優れる洗
浄装置のライン構成を決定することを本発明は目的とす
る。本発明の目的は、洗浄装置のライン構成の設計を進
める際、合理性を持った判断基準と手順、すなわち、設
計方法を提供するものである。
【0051】より具体的には、本発明は、半導体装置の
製造過程において、各工程前に行われる各種の洗浄に用
いる洗浄装置ライン構成を、実質的な洗浄効果の低下を
伴わず、より小さな装置数により構成する上での設計方
法を提供するものである。また、本発明は、係る設計方
法によって設計される、より小さな装置数において、実
質的な洗浄効果の低下を伴うことなく、必要とする各種
の洗浄を実施できる洗浄装置を提供するものである。例
えば、本発明は、ロジック演算回路素子とDRAMメモ
リーなどの記憶回路素子とを同一のシリコン基板上に形
成する際、その素子を構成する導電性材料や誘電性材料
に由来する種々の金属元素によるクロス汚染を実質的に
除去しつつ、より小さな装置数により製造過程中に含ま
れる各種の洗浄を実施する上で、適正な洗浄装置ライン
構成を設計する方法を提供するものである。
【0052】本発明者は、上記の課題を解決すべく、鋭
意研究を進めるとともに、半導体素子を構成する特定の
材料を、設計変更して別の材料に変更した際、または別
の材料を追加した際、この新たに採用した材料に由来す
るクロス汚染を引き起こす結果となったウエットプロセ
スに用いる薬液の適正でない共用の事例につき、その要
因の解析を行った。
【0053】例えば、半導体装置の微細化が進み、近年
では、ゲート長を0.2μm以下とすることがなされて
おり、その際、CPUやゲートアレイなどのロジック回
路素子では、高速化を図る上で、配線にかかわる抵抗を
小さくすることが求められる。また、前記のロジック回
路素子およびDRAMなどのメモリー回路素子とを同一
の半導体基板上に形成する、例えば、DRAM−ロジッ
ク混載LSIも多く開発されている。このDRAMのよ
うなメモリー回路素子では、容量素子に蓄積される電荷
を維持するため、各電極領域でのリーク電流、例えば、
ゲート-ソース間、ゲート-ドレイン間のリーク電流を抑
制することが重要である。
【0054】例えば、DRAMの容量素子を作製すると
き、窒素雰囲気中で890℃の高温処理を行うことによ
り、容量素子の下部電極618のポリシリコン表面を窒
化してシリコン窒化膜を形成している。それに伴い、第
1の導電性材料層610にチタンシリサイド層を利用し
ている場合、650℃以上の高温処理を行う際、熱的な
凝縮により、グレインサイズの大型化が進み、一方、グ
レイン相互の境界に高抵抗領域が生成する。特に、ゲー
ト長が0.2μm以下など狭くなり、例えば、チタンシ
リサイドの大型化したグレインサイズと同じ程度になる
と、ゲートの配線抵抗はもはや低抵抗化が困難となる。
一方、タングステンシリサイド(WSi)は耐熱性に優
っているが、電気抵抗率は、70μΩcmなどと大き
い。ゲート長を0.2μm以下とした際、所望のゲート
配線の低抵抗化を達成するには、WSiの膜厚は100
nm程度と厚くする必要が生じる。仮に、チタンシリサ
イドと同じく、サイドウォール形成後、タングステンを
堆積して加熱処理を施し、シリサイド化する方法を用い
ることが可能であれば、ソース領域とドレイン領域上に
タングステンシリサイド膜を自己整合的に形成すること
は可能となる。しかしながら、必要なタングステンシリ
サイドの膜厚が厚いため、前記の加熱処理は、チタンの
シリサイド化より格段に長時間を要するものとなる。一
方、微細化に伴い、ソース領域とドレイン領域のイオン
注入・拡散深さも浅くなるため、長時間の加熱処理を採
用することは困難であり、タングステンをシリサイド化
して、目的膜厚を得ることは困難である。そのため、現
状の素子では、全面にタングステンシリサイドをスパッ
タ法で形成して、パターニングして、狭いゲート長のゲ
ート電極に形成する方法が用いられる。WSiの膜厚が
厚いので、エッチングしたときのゲート長のばらつきが
大きくなる。さらには、ソース領域とドレイン領域上に
タングステンシリサイド膜を自己整合的に形成すること
は技術的に不可能である。
【0055】ロジック回路素子およびDRAMなどのメ
モリー回路素子の混載に際しては、これらチタンシリサ
イドやタングステンシリサイドに代わる導電性材料とし
て、コバルトシリサイドの利用が試みられている。コバ
ルトシリサイド(CoSi)は、電気抵抗率が18〜
30μΩcmなどと小さく、必要とされる膜厚は10n
m程度の薄いものとなる。加えて、容量素子作製時の高
温処理に際しても、顕著なグレインの形成はなく、配線
抵抗の増加もない。このコバルトシリサイド(CoSi
)は、チタンシリサイドの形成工程と同じく、スパッ
タによりCo層を堆積し、加熱処理を施し、ゲートのポ
リシリコン上ならびにソース領域とドレイン領域のシリ
コン基板上のみでシリサイド化を行い形成する。従っ
て、ゲート電極ならびにソース領域とドレイン領域上の
第1の導電性材料層610を自己整合的に作製できる。
【0056】このコバルトシリサイドを用いる素子を、
従来のチタンシリサイドやタングステンシリサイドを用
いた素子を量産化している製造工程に準じて作製する
と、種々の特性上の不具合が起こることを見出した。す
なわち、従来の量産化製造工程では、それに含まれる幾
つかの洗浄工程について、薬液を共用化していたが、そ
の製造工程に準じて、第1の導電性材料層610にコバ
ルトシリサイドを用いる素子を作製すると、薬液の共用
がされていない実験室的な工程で作製した素子と比較し
て、幾つかの特性不良・劣化が見出された。
【0057】具体的には、MOSFETのゲート耐圧や
リーク電流、しきい値電圧などの特性を維持するため、
第1洗浄工程において、ゲート絶縁膜の形成前に、シリ
コン基板表面をAMPで洗浄し、また、ポリシリコン層
をパターニングして、ゲート電極を形成した後、第2洗
浄工程において、ゲートのポリシリコンならびにソース
領域とドレイン領域のシリコン基板表面をAMPで洗浄
している。また、第1の導電性材料膜610のシリサイ
ド膜とプラグ614のポリシリコンとのコンタクト抵抗
低減のため、コンタクトホールの開口後、第3洗浄工程
において、マスクのレジスト剥離を行うSPM洗浄の
後、コンタクトホール底部に露出するシリサイド膜なら
びにコンタクトホール壁面に付着するエッチング堆積物
などのパーティクル除去のため、同じくAMPまたは有
機溶剤で洗浄している。例えば、シリサイド膜にチタン
シリサイドを用いる際には、量産化の製造工程では、前
記の三つの洗浄工程において使用するAPMは共用化が
なされたいた。
【0058】シリサイド膜にコバルトシリサイドを用い
る際にも、前記の三つの洗浄工程において、APMを共
用化した製造工程に従い、素子の製造を行うと、第3洗
浄工程で用いたAPMを利用して、第1洗浄工程および
第2洗浄工程を行ったウエハについては、ゲート絶縁膜
の耐性が劣化する、あるいは、ゲート−ドレイン間のリ
ーク電流が増大するなどの特性劣化が見出された。その
要因の解明を進めたところ、シリコン基板表面にCoが
付着した状態で、ゲート絶縁膜を形成すると、ゲート絶
縁膜の耐性の劣化が見られる。また、ゲート絶縁膜の側
面にCoが付着すると、表面リークに伴い、ゲート−ド
レイン間のリーク電流が増大する。さらには、ソース領
域やドレイン領域のシリコン表面にCoが付着した状態
で、イオン打ち込み・拡散処理を行うと、Coも熱拡散
して、トランジスタの特性を劣化する。このように、C
oの付着に起因する特性の劣化であることが判明した。
【0059】加えて、前記の第3洗浄工程で用いたAP
M中に実際にCoが溶解していることも確認された。こ
の溶解しているCoは、シリサイド化の加熱処理後、絶
縁膜上などに残余するCoを塩酸−過酸化水素混合液
(HPM)で除去した際、基板表面に僅かに残ったCo
が、第3洗浄工程で用いたAPM中に溶解したものでは
なく、コバルトシリサイド自体が僅かながらAPM洗浄
の際にエッチングを受け、溶出したものであることを確
認した。さらに、APM液中に溶出しているCoが、シ
リコン基板表面やポリシリコン表面、ならびに膜厚の薄
いゲート酸化膜の側面付近に付着したものであることを
見出した。一方、従来用いられていたチタンやタングス
テンは、僅かにAPM液中に溶出しても、清浄なシリコ
ン表面などに付着することはないため、従来の素子を作
製する際、上記のAPM液共用を行っても、特性の劣化
は引き起こされることはない点も確認された。
【0060】以上に述べたコバルトシリサイドに由来す
る、ウエットプロセス処理に用いる薬液中に溶解するC
oによるクロス汚染と、それに伴う特性劣化の解析によ
り得られた知見に基づき、本発明者は、半導体装置に利
用される各種の材料を、新たな材料に置き換えた際、ク
ロス汚染の問題を回避する上で有効なウエットプロセス
工程の設計方法を研究した。その結果、以下の手順に従
い、予備的な検討実験を行い、その結果に基づき、クロ
ス汚染の問題を回避する上で有効なウエットプロセス工
程の設計が可能であることを見出した。
【0061】以下、図1を参照して説明する。図1は、
本発明の一実施形態であり、洗浄装置のライン構成の設
計方法を示す流れ図である。
【0062】より具体的には、新たな材料に置き換える
際(S11)、ウエットプロセス処理に利用される薬剤
により、前記材料が溶解されるか否かを予め確認する。
仮に、溶解される場合には、薬液中に高い濃度で溶解し
た状態で、前記材料に由来するイオン種や分子が、例え
ば、シリコン基板表面などに付着するか否かを確認する
(S12)。
【0063】シリコン基板表面などへの付着が見出され
る場合、例えば、キレート剤などの再付着防止剤を用い
ることで、付着を防止できるか否かを検討する(S1
6)。一方、薬液中に溶解している濃度と、付着する表
面密度との相関関係を調査する(図2)。標準的な処理
時間において、各薬剤中への単位面積当たりの溶出量を
調査する(図3)。
【0064】以上の予備的検討結果に基づき、現実的な
製造工程で予定されるプロセス基板枚数において、薬液
中に溶解蓄積する前記材料に由来するイオン種や分子の
濃度上限を算出する(S13)。この算出される濃度上
限において、シリコン基板表面などに付着する表面密
度、すなわち、推定付着表面密度を、相関関係式に基づ
き算出する(S14、図4)。仮に、推定付着表面密度
においても、特性の劣化などのクロス汚染に付随する不
具合がなければ、何ら問題はない(S15)。または、
クロス汚染に付随する不具合を引き起こす表面密度の下
限に有意に満たないならば、同じく何ら問題はない(S
17)。
【0065】クロス汚染に付随する不具合を引き起こす
表面密度の下限程度に達する際には、再付着防止剤の添
加により、前記表面密度の下限未満に、推定付着表面密
度を低減できるか否かを検討する(S16)。再付着防
止剤の添加が十分な効果を果たさない場合は、この材料
の溶解が懸念されるウエットプロセス処理に用いる薬液
は、共用に供さないものとする(S18)。
【0066】以上の手順に従い、ウエットプロセス処理
に用いる薬液の共用できる範囲を決定し、その決定に沿
うウエットプロセス処理・洗浄装置のライン構成とする
ことで、クロス汚染を回避しつつ、洗浄装置のライン構
成の適正化が図れることを見出し、本発明を完成するに
至ったものである。
【0067】経験的に洗浄装置のライン構成を決定する
際には、往々にして、本発明者らが経験した上述の事例
のように、仮に定めた洗浄装置のライン構成において、
実際に半導体素子を作製し、その特性、特に、信頼性を
含めた総合的な特性評価を行う。その際、何らかの不具
合を生じたならば、その不具合を引き起こす要因を解析
し、個々に対処を繰り返すという過程をとることが多
い。結果的に、不具合を解消するために、長期間を要す
ることも多く、新しい素子構造の設計あるいは素子構造
の設計変更から、実際の量産化に移行するまでの期間を
短縮する上で、大きな障害ともなる。一方、素子構造の
設計変更などに伴い、新たに用いられる材料と必然的に
接触する薬液を分離すれば、不具合を引き起こす要因は
排除されるが、設備運用上、甚だ非効率的なものとな
る。
【0068】それに対して、本発明の洗浄装置のライン
構成の設計方法は、下記する作用により、より効率的に
洗浄装置のライン構成を設計することを可能にしてい
る。すなわち、本発明の設計方法では、僅かな時間で行
える予備的な検討実験の結果に基づき、新たに用いられ
る材料に関して、かかる材料と必然的に接触する薬液を
汚濁するか否かを予め確認できる。次いで、汚濁が有る
場合、想定される規模で量産化を行った際に、当該薬液
中に蓄積する前記汚濁物の濃度上限を合理的に推定でき
る。さらには、薬液を共用した際、本来清浄であるべき
シリコン基板表面に、前記汚濁物が付着残留する可能性
と有無を確認し、仮に付着残留する可能性がある際に
は、その付着残留濃度の上限を高い確度で見積もること
がなされる。最終段階で、見積もられた付着残留濃度の
上限値において、薬液共用により作製された半導体素子
の特性に何らかの悪影響を与えるか否かを判定する。こ
の手順を採るため、不具合を引き起こす危険性を、極め
て高い信頼性と合理的な根拠の下で排除できる。
【0069】加えて、仮に、前記の最終段階の判定にお
いて、半導体素子の特性に何らかの悪影響を与える危険
性を残すと判定された薬液に関しても、キレート剤など
の再付着防止剤の添加により、付着残留濃度を低減でき
る可能性をも判断する。すなわち、少なからざる場合、
再付着防止剤を添加する条件下で見積もられる付着残留
濃度の上限値は、作製された半導体素子の特性に何らの
悪影響をも与えない範囲に留まる。その際には、再付着
防止剤の添加を行うことで、より広い範囲で薬液の共用
化を行うことが可能となる。
【0070】次に、本発明の洗浄装置のライン構成の設
計方法について、図1を参照して、より詳しく説明す
る。例えば、図6ならびに図7に示す製造工程で作製さ
れるN−MOSFETを例にとり、この製造工程に含ま
れるウエットプロセスに対して、本発明により洗浄装置
のライン構成を設計する手順を説明する。具体的には、
従来シリサイド層610として、チタンシリサイドを用
いていた素子構造を、設計変更により、コバルトシリサ
イドを使用することとする際、洗浄装置のライン構成の
再設計を行う手順を例にとり、本発明の設計方法につい
て説明を行う。
【0071】先ず、本発明の設計方法は、複数のウエッ
トプロセス工程で同一種の薬液を使用する場合に実施さ
れるものである。ここで、薬液の組成自体、他の工程に
おいて使用されない薬液に関しては、本発明の設計方法
から当然に除かれる。例えば、チタンに代えてコバルト
を利用して、図6(e)に示すシリサイド層610とし
て、コバルトをシリサイド化して、自己整合的にシリサ
イド層610を形成する工程を考える。その際、サイド
ウォール605aならびにトレンチ分離602などの絶
縁膜上に堆積されたコバルト(Co)を選択的にエッチ
ング除去する薬液は、Coを大量に溶解するので専用と
すべきものであり、本質的に他の工程において使用され
ないものである。本発明の設計方法が対象とする、共用
化の可否を判定すべき薬液は、次に挙げるものである。
例えば、シリコンならびにポリシリコンの表面洗浄を目
的とする洗浄工程用のAPMおよびHPMまたはSP
M、レジスト剥離後に残渣等の除去を目的とする剥離後
工程用のSPMおよびAPM、シリコン表面の極薄い自
然酸化膜等の除去を目的とする前処理用のDHFやBH
FまたはFPM、あるいは、基板の裏面表面に形成され
た酸化膜の除去、洗浄を目的とする裏面洗浄用の50%
HFが、共用化の可否を判定すべき薬液となる。従っ
て、上記の(a)前記製造工程において、二以上のウエ
ットプロセスにおいて利用される全ての薬液について、
前記材料が溶解するか否かを判定する溶解試験に関して
は、APM、HPM、SPM、DHF、BHF、FPM
ならびに50%HFの各薬液について、新たに採用する
材料であるコバルトシリサイド(CoSi)の溶解性
をライン設計者が判定することとなる。
【0072】同じく、(b)前記材料を溶解する前記薬
液について、材料が単位面積、単位時間当たりに溶解す
る量を評価する溶解速度試験についても、コバルトシリ
サイド(CoSi)の溶解速度を評価することにな
る。具体的には、コバルトシリサイドを形成する工程、
図6(e)以降において実施されるウエットプロセスに
おいて利用される薬液、例えば、図7(g)に示すコン
タクトホール形成後、反応性プラズマエッチングにおい
てマスクとして使用したレジストパターン612の除去
に際して行われるSPM洗浄、APM洗浄(第3洗浄工
程)(図3)、図7(h)に示すポリシリコンなどの堆
積前に行うシリサイド層610表面のAPM、DHFな
どによる洗浄、さらには、基板裏面のHF洗浄など、こ
れらの洗浄に利用される薬液について評価することとな
る。ここで、溶解速度試験に用いるウエハ試料は、試験
の対象となる材料が基板表面に露出しており、その露出
表面は、量産時に使用するウエハと近い状態に処理され
たものを用いることが望ましい。さらに、その材料の露
出面積(開口面積)の基板当たりの総和は、量産時に使
用するウエハにおける基板当たりの総和と同じ程度か、
より広くしておくことが望ましい。
【0073】また、他の材料に関しても、その溶解性、
溶解速度に関する知見、データを取得する。なお、既に
従来より使用されている材料に関しては、通常、その溶
解性、溶解速度に関する知見、データは取得済であるこ
とが多く、新たに予備実験を要しないこともある。
【0074】次いで、(c)前記薬液中に、前記材料を
溶解した際に生成するイオン種または分子種を所定の高
濃度で溶解させ、かかる高濃度溶解液に清浄なシリコン
基板を所定の時間浸し、付着した薬液を通常の手順に従
い水洗した後に、前記シリコン基板表面に前記材料に由
来する元素(以下、材料不純物と称する)の付着残留の
有無を判定する。この付着特性試験は、例えば、薬液中
の濃度が0〜1000ppbの範囲で行われる。また、
上限の溶解度が1000ppbを超える場合には、付着
特性試験は、前記の溶解速度から想定される最大の溶解
量を一桁程度上回る際に達成される濃度まで行われた。
具体的には、Co濃度が1000ppb程度の高い濃度
において、前記薬液を通常の手順に従い水洗した後に、
シリコン基板表面にCoの付着残留があるか否かが評価
される。評価条件の一例を示すと、例えば、図6(b)
に示すゲート絶縁膜の形成工程の直前に実施されるAP
M洗浄(第1洗浄工程)ならびにSPM洗浄に相当する
時間より長く、1000ppb程度の高い濃度に材料不
純物を溶解する薬液中に浸し、通常の水洗を行う。具体
的には、10分間薬液に浸し、脱イオン水中で10分間
のリンス水洗を行い、乾燥後、シリコン基板表面に付着
する微量材料不純物を、VPD(Vapor Phase Decompositio
n)-AAS(Atomic Absorption Spectrometry)やVPD-ICP-MS
(InductivelyCoupled Plasma Mass Spectrometry)な
ど、表面層の微量分析に適する分析手段を用いて分析す
る。この結果を基に、シリコン基板表面にCoなど、新
たに採用する材料不純物の付着残留を判定する。
【0075】さらには、(d)前記付着特性試験におい
て、付着残留の有と判定される前記材料不純物につい
て、前記薬液中に溶解する濃度と前記シリコン基板表面
に付着残留する表面密度との相関関係を求める。この付
着特性濃度依存性試験は、前記(c)の試験で採用した
材料不純物の高い溶存濃度を上限とし、その4桁程度低
い濃度の範囲について、同様にシリコン基板表面に付着
残留する表面密度を測定する。この結果、薬液中に溶解
する濃度に対する、基板表面に付着残留する表面密度の
相関関係が求まる。
【0076】さらに、前記付着特性試験において、付着
残留の有と判定される場合、前記材料に由来する元素の
イオン種または分子種と錯体・複合体形成し、付着残留
を低減する作用を持つ再付着防止剤の有無を判定する。
すなわち、キレート剤などの再付着防止剤を前記薬液中
に添加して、付着残留を低減する効果があるか否かを判
定する。この付着防止剤決定試験に先立ち、例えば、コ
バルトシリサイド(CoSi)に由来するCoイオン
に対し、再付着防止剤が、錯体形成や錯イオンを形成す
るか否かは、予め化学分析書などにより、確認すること
もできる。従って、高い溶存濃度で材料不純物を含む薬
液に、各種のキレート剤を添加し、錯体形成や錯イオン
形成をせずに自由な不純物元素イオン種として薬液中に
残存する材料不純物の比率を2桁程度減じ、付着残留量
の低減に有効か否かを判定する。次いで、上記(a)〜
(e)の各予備的な試験を実施して得られる結果に基づ
き、薬液と前記材料とが必然的に接触するウエットプロ
セスと、これと同種の薬液を用いる他のウエットプロセ
スとの間で、薬液を共用するか否かを決定する。まず、
(ア)前記(a)の溶解試験において、溶解ぜずと判定
される薬液の選定過程、ならびに(イ)前記(c)の付
着特性試験において、付着残留無しと判定される薬液の
選定過程で、選定される薬剤に関しては、共用した際、
基板表面に付着残留が起こらないと認定することができ
る。すなわち、実際のプロセスにおいては、前記(a)
の溶解試験ならびに(c)の付着特性試験よりも、薬液
と接触する時間は短く、また、薬液中に蓄積される濃度
は低いので、共用による不具合は発生はしにくい。
【0077】上記の予備的な試験結果より、薬液に溶解
し、かつ、シリコン基板表面に付着残留する可能性があ
ると判定されている薬液について、クロス汚染の可能性
を次の手順に従い判断することになる。
【0078】初めに、(ウ)前記(c)の付着特性試験
において、付着残留有りと判定される薬液について、薬
液中に溶解蓄積される前記材料、例えば、Coイオンの
推定溶存濃度を、前記(b)の溶解速度試験で得られる
溶解速度に基づき算定する。実施する量産ラインで予定
されるウエットプロセスに要する時間、薬液と触れる材
料のウエハ当たりの面積、総処理枚数に基づき、薬液を
交換する直前までに蓄積されるCoイオンの溶存濃度を
算出し、これを溶存濃度の上限(以下、推定溶存濃度と
記す)とする。ここで、上述の溶解速度試験に用いるウ
エハ試料は、露出表面を量産時に使用するウエハと近い
状態に処理され、そのウエハ当たりの露出面積(開口面
積)の総和は、量産時に使用するウエハにおけるそれよ
り広くし、さらに、総処理枚数、ウエットプロセスに要
する時間も、量産時より多めとすると、算出される溶存
濃度は、実際の量産ラインではほとんど起こり得ない濃
度となる。この明らかに高めに算定した値を、推定溶存
濃度として用いることができる。なお、高めに算定した
前記推定溶存濃度が、実際の量産ラインで起こり得る最
大溶解濃度より、一桁以上かけ離れると好ましくない。
【0079】前記(d)の相関関係から、この算出され
る推定溶存濃度における推定付着表面密度を見積もるこ
とができる。仮に、見積もられた推定付着表面密度が、
半導体装置の特性が劣化する表面密度に満たないなら
ば、その薬液を共用した際、実質的なクロス汚染は起こ
らない。
【0080】不純物溶解量が0ppbの薬液にウエハを
浸漬して表面を分析しても、不可避的な自然汚染等に起
因する表面密度がある。付着残留に伴う表面密度が、こ
の範囲内に留まる程度の上昇しか無いならば、その半導
体装置の特性を劣化させないと判断される。すなわち、
前記の汚染表面密度許容限界として、不可避的な自然汚
染等に起因する表面密度の最大値を用いることができ
る。新たな材料については、多くの場合、半導体装置の
特性劣化を誘起する汚染量の下限は、必ずしも明確では
ない。従って、前記の汚染表面密度許容限界として、自
然汚染等に起因する表面密度の分布範囲を採用するのが
妥当である。例えば、コバルトに関しては、後に述べる
ように、自然汚染等に起因するCoの表面密度の分布範
囲は、多くとも10×10atoms/cm2を超えない範
囲、多くの場合、5×10atoms/cm2に満たない範囲
にある。従って、コバルトの汚染表面密度許容限界は、
多くとも10×10atoms/cm2以下、好ましくは5×
10atoms/cm2未満、より好ましくは4×10atoms
/cm2を超えない範囲とするとよい。
【0081】加えて、(エ)の選定過程においては、前
記(e)の有効付着防止剤決定試験において有効と判定
される再付着防止剤を適量添加したと仮定して、再度、
推定付着表面密度を見積もる。前記(ウ)の選定過程に
おいて見積もられる推定付着表面密度が、前記の汚染表
面密度許容限界以上となる場合であっても、この手順に
よって共用可能な薬液を選定することができる。この再
度見積もられる付着表面密度が、前記汚染表面密度許容
限界に達してないないならば、この薬液は、付着防止剤
を添加した薬液に変更すれば、実質的なクロス汚染は起
こらない。以上の(ア)〜(エ)の各選定過程の基準を
満たす薬液は共用が可能であり、実質的なクロス汚染に
起因する特性劣化などの不具合も有効に排除される。な
お、前記半導体装置の特性劣化を誘起する懸念のある元
素の供給源となる材料は、有害材料と称することができ
る。
【0082】残る薬液についても、有害材料と必然的に
触れるウエットプロセスを除いて、薬液の共用を行うよ
うにする。例えば、シリサイド層にコバルトシリサイド
を採用する際、このコバルトシリサイドと接触する薬液
においてはクロス汚染が懸念される。しかい、図6
(d)以前の工程においてなされるウエットプロセスに
関しては、従来より薬液の共用がなされている範囲内で
あれば、当然に部分的な薬液の共用化を行うことができ
る。このように本発明は、この部分的な薬液の共用をも
含め、ウエットプロセスに使用される洗浄装置のライン
構成において、可能な限り薬液の共用を進めた構成とす
ることができる。
【0083】実際の洗浄装置のライン構成は、上記の選
定基準に従い、薬液の共用化の可否を判定した結果に従
い、可能な限り薬液の共用化を図った構成とするのが好
ましい。その際、実際の洗浄装置のライン構成は、各ウ
エットプロセス自体の操作性・作業性をも考慮した上
で、最終的に決定されるべきものであり、仮に薬液の共
用化が可能と判定されているものの、操作性・作業性上
の制約により、洗浄装置を分離する構成を採ることが、
より効率的・合理的となる場合もある。すなわち、本発
明の洗浄装置のライン構成は、操作性・作業性上の制約
により、洗浄装置を分離する必要が無い範囲で、可能な
限り薬液の共用化を図ることで実施されるものであり、
その際にも、本発明の本質的な作用・効果は減ずるもの
ではない。なお、上記(エ)において、添加される再付
着防止剤自体が、シリコン基板表面に残留し、不具合を
引き起こすことがないものを選択することは勿論であ
る。クロス汚染が懸念される不純物元素が、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、Co、Fe等の鉄族金属および
Cu、あるいは、Taなどの土酸金属などの金属である
ときは、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)などの再
付着防止剤を使用することができる。但し、主なキレー
ト剤は有機化合物であるため、薬液によっては、SPM
のように使用できないものもある。
【0084】従来の研究により、配線材料などに利用さ
れるCo、Fe等の鉄族金属およびCu、ならびに、メ
モリ素子において用いる誘電体層、例えば、BSTやT
などに由来する遷移金属は、シリコン基板上に
付着し、例えば、ゲート酸化膜の耐圧特性など、信頼性
の劣化を引き起こす可能性が指摘されている。これらの
遷移金属を含め、多くの金属イオンに対して、EDTA
(エチレンジアミン四酢酸)は有効なキレート剤であ
り、本発明での再付着防止剤となる。
【0085】本発明の洗浄装置のライン構成の設計方法
は、上で説明したような、半導体装置の素子構造の設計
変更に伴い、新たな材料を使用する場合に限られること
はない。例えば、図9(k)に示すような、同一基板上
に異なる種類の素子、例えば、ロジック回路素子とメモ
リー素子とを含む混載型半導体装置などを作製する際、
全体の洗浄装置のライン構成を見直すときにも、好適な
方法となる。この混載型半導体装置に適合するように、
ライン構成を設計した洗浄装置は、ロジック回路素子の
み、あるいは、メモリー素子のみを製造する際にも、そ
のまま利用できる。更には、同一バッチ内で、ロジック
回路素子用基板とメモリー素子用基板とが混在させて、
一連のプロセスを行う際にも、そのまま利用することが
できる。その際、何れの素子についても、その素子特性
に不具合を及ぼすクロス汚染の危険性は予め排除されて
いるので、本質的な単位素子構成は共通であるが、全体
的な構成は同一ではない複数種の半導体装置を同一の製
造ラインで製造することを可能とする。
【0086】また、図9(k)に示すような混載型半導
体装置などでは、配線材料などに利用されるCo、Fe
等の鉄族金属およびCu、ならびに、メモリ素子におい
て用いる誘電体層、例えば、BSTやTaなどに
由来する遷移金属は、シリコン基板上に付着し、例え
ば、ゲート酸化膜の耐圧特性など、信頼性の劣化を引き
起こす可能性が指摘されている。このような元素が複数
ある場合、その複数の元素それぞれに関して、薬液の共
用化が可能な範囲を合理的に決定できるので、本発明の
設計方法は、その結果を総合して、最終的なライン構成
の設計を一意的に行うことができる。
【0087】
【実施例】以下に、具体例を挙げて、本発明の設計方法
に沿った、ウエットプロセスに使用される洗浄装置のラ
イン構成を説明する。
【0088】(実施例1)図6(e)に示す工程におい
て形成する第1の導電性材料層(シリサイド層)610
として、新たにコバルトシリサイドを採用するに際し、
ウエットプロセスに使用される洗浄装置のライン構成を
再設計する場合を例に説明する。従来、第1の導電性材
料層(シリサイド層)610として、チタンシリサイド
またはタングステンシリサイドを採用した素子構造に対
しては、図5(A)に示すような洗浄装置のライン構成
となっている。すなわち、シリコンならびにポリシリコ
ンの表面洗浄を目的とする洗浄工程用のAPMおよびH
PMまたはSPM、レジスト剥離後に残渣等の除去を目
的とする剥離後工程用のSPMおよびAPM、シリコン
表面の極薄い自然酸化膜等の除去を目的とする前処理用
のDHFやBHFまたはFPM、あるいは、基板の裏面
表面に形成された酸化膜の除去、洗浄を目的とする裏面
洗浄用の50%HFにより、ラインが構成されている。
これらは、複数の洗浄工程で共用化され、前記4種の工
程に対して各1台の洗浄装置を用いるライン構成とされ
ていた。
【0089】従って、図6(c)に示すポリシリコンゲ
ート605を形成する際に用いるフォトレジスト630
の剥離では、SPMとAPMを用いる剥離処理とAPM
による洗浄(第2洗浄工程)でシリコン表面の不純物除
去がなされる。また、図7(g)に示すコンタクトホー
ル613a、613bを形成する際に用いるフォトレジ
スト(マスク)612の剥離では、SPMとAPMを用
いる剥離後処理(第3洗浄工程)が実施される。その
際、剥離後工程用のSPMおよびAPMは、この二種の
工程で薬液APM,SPMの共用が成されていた。共用
に伴うクロス汚染はなく、この図5(A)に示すような
ライン構成をとる洗浄装置を用いて、第1の導電性材料
層(シリサイド層)610として、チタンシリサイドま
たはタングステンシリサイドを採用した素子を作製し、
所望の特性が達成されている。
【0090】上記の通り、設計変更して、第1の導電性
材料層(シリサイド層)610としてコバルトシリサイ
ド(CoSi)を採用するに際し、図6(e)に示す
シリサイド層を形成する工程以降、コバルトシリサイド
と薬液とが接触する可能性を有するウエットプロセス処
理に関して、別途専用の洗浄装置を設け、薬液を分離し
て、実験室規模で素子作製を行った。すなわち、模式的
に示すならば、図5(B)に示すようなライン構成、具
体的には、基板上にコバルトが露出しないウエハ専用の
洗浄装置と基板上にコバルトが露出または付着している
ウエハ専用の洗浄装置、計2組の洗浄装置を用いて、素
子の試作を行った。その際、各ウエットプロセス処理の
条件について、検討を行った。従来用いていたチタンシ
リサイドやタングステンシリサイドと同様に、図7
(g)に示すフォトレジスト612の剥離では、SPM
とAPMを用いる剥離後処理(第3洗浄工程)が実施さ
れる。その際、薬液と接触するコバルトシリサイドも極
僅かその表面が溶解され、清浄化されることを確認し
た。その後、プラグ614となるポリシリコンを成長す
る前に、コンタクトホールの底部に露出するシリサイド
層610表面を、例えば、APMで洗浄すると、コバル
トシリサイドも極僅かその表面が溶解され、目的通り、
清浄化されることを確認した。
【0091】図5(B)に示すようなライン構成をとる
洗浄装置を用いて、試作した素子は、設計通りの特性を
示し、また、信頼性を示し、クロス汚染に伴う不具合は
ないことを確認した。つまり、図5(B)に示すような
ライン構成では、基板上にコバルトが露出しないウエハ
専用の洗浄装置と基板上にコバルトが露出または付着し
ているウエハ専用の洗浄装置に分離しているので、新た
に採用したコバルトがクロス汚染することは、全く起こ
り得ないものであった。
【0092】一連のウエットプロセスについて、個々の
処理条件が定まった時点で、本発明の設計法に従い、洗
浄装置のライン構成の再設計を行った。新たに採用する
コバルトシリサイドについて、図6(e)に示すシリサ
イド層を形成する工程以降、コバルトシリサイドと薬液
とが接触する可能性を有するウエットプロセス処理に関
して、個々の処理条件を検討する。これに用いる薬液に
対する溶解性、ならびに溶解速度に関しては、処理条件
を決定する際にも、必要となる情報でもある。従って、
本発明の設計方法における、予備的実験の(a)の溶解
試験、ならびに(b)の溶解速度試験に相当する試験
は、既に実施していた。
【0093】次に、薬液自体(0ppb)、ならびに、
予めCo濃度を1〜1000ppbの範囲で4水準の濃
度で予め添加した薬液を用いて、(c)の高濃度(10
00ppb)における付着特性試験、および(d)の付
着特性濃度依存性試験を実施した(図1のS12)。各
濃度でCoを添加した薬液中に、試験用のシリコン基
板、本例では、ゲート酸化膜を形成する直前の処理を施
した試験用のシリコン基板を10分間浸し、その後、通
常の手順で、脱イオン水(DI water)による10分間の
リンス洗浄を行った。その後、各試験用のシリコン基板
表面につき、Co付着残留の有無、またその表面密度
を、VPD(Vapor Phase Decomposition)-AAS(Atomic Abso
rption Spectrometry)ならびにVPD-ICP-MS(Inductively
Coupled Plasma Mass Spectrometry)を用いて測定し
た。ならびに、薬液処理する前のシリコン基板表面を参
考試料として、同様にCoの表面密度を測定し、参照ゲ
ータ(Ref)とした。
【0094】図2に、前記(d)の付着特性濃度依存性
試験の結果をまとめて示す。(c)の高濃度(1000
ppb)における付着特性試験において、シリコン基板
表面へのCoの付着残留が著しいAPMに関しては、
(e)の有効付着防止剤決定試験により、再付着防止剤
として選択されたキレート剤のうち、特に有効と認めら
れるEDTAを用い、APMにEDTAを500ppm
添加した、EDTA添加APM(AMP+EDTA)を
調製し、付着特性濃度依存性試験を行った。その結果
も、図2に併せて示す。
【0095】図2に示す結果から、汚染表面密度許容限
界を前記参照試料ならびにCoを溶解していない薬液
(0ppb)に浸した試料における、Coの表面密度分
析結果と有意な差異が無いと判定される範囲とした。具
体的には、表面密度が10×10atoms/cm2を超えな
い範囲、好ましくは5×10atoms/cm2に満たない範
囲にある時は、Coの付着残留は無い、または、実質的
に影響を持たないと判定した。従って、DHF、FP
M、BHF、50%HFならびにHPMの5種の薬液に
関しては、Coの付着残留は無いと判定される。一方、
APM、SPM、およびEDTA添加APM(AMP+
EDTA)に関しては、Coの付着残留有りと判定され
る。
【0096】APMに関しては、薬液中の溶存するCo
濃度と、シリコン基板表面に付着残留するCoの表面密
度は比例関係にあり、また、SPMおよびAMP+ED
TAも同じく比例関係が存在することが判る。Coに対
するキレート剤であるEDTAは、付着残留を有効に防
止している。また、この付着防止効果は、キレート形成
に伴い、薬液中に自由なイオンとして存在するCo量が
減少したことによると判断される。従って、適量のED
TAなどの再付着防止剤をAPMに添加すれば、Coの
付着残留は無い、または、実質的に影響を持たない域に
留まることが判る。
【0097】想定される薬液中に蓄積するCo濃度上限
に基づき、EDTAなどのキレート剤を適量添加する
と、薬液中に溶解するCoの大部分は、キレート剤に捕
獲される。その結果、薬液中に残る自由なCoイオン濃
度が1ppb未満となると、基板表面へのCoの付着残
留はなくなる。このキレート形成反応は、平衡反応であ
り、自由なCoイオン濃度を1ppb未満とするに必要
なEDTAなどの再付着防止剤添加量は、キレート形成
反応の平衡定数に基づき決定することができる。SPM
に関しても、高濃度のCoが溶存すると、シリコン基板
表面に付着残留するが、仮に、薬液中のCo濃度が10
0ppb以下であれば、付着残留は皆無では無いもの
の、自然汚染と有意差の無い範囲、すなわち、従来の素
子においても、素子特性の劣化などの不具合を引き起こ
していない範囲と判定される。同じく、EDTA添加A
PM(AMP+EDTA)に関しても、薬液中の全Co
濃度が100ppb程度を下回ると、付着残留は皆無で
は無いものの、自然汚染と有意差の無い範囲、すなわ
ち、従来の素子においても、素子特性の劣化などの不具
合を引き起こしていない範囲と判定される。
【0098】以上の(a)〜(e)各予備的な試験相当
する実験を実施して得られる結果に基づき、薬液の共用
化の可否を判定する作業を進めた。具体的には、前記
(a)の溶解試験において、コバルトシリサイドを溶存
すると判定され、また、前記(c)の付着特性試験にお
いて、コバルトシリサイドに由来するCoの付着残留有
りと判定される薬液、APMとSPMに関して、上記の
(ウ)ならびに(エ)の選定過程の基準を満たすか否か
を判定する作業を進めた。
【0099】先ず、半導体装置の構造に則し、所定の基
板数をプロセスする時、薬液中に溶解蓄積されるコバル
トシリサイドに由来するCoの推定溶存濃度を、前記
(b)の溶解速度試験で得られる溶解速度に基づき算定
した(図1のS13)。
【0100】具体的には、図3に示すように、 コンタ
クトホールを形成する反応性プラズマエッチング後、エ
ッチングマスクとして用いたフォトレジストパターンを
プラズマでアシング処理し(S31)、SPMなら
びにAPMでレジストを剥離する(S32とS35)。
この工程で行うウエットプロセスにおいて、コバルトシ
リサイドがSPMならびにAPMに僅かに溶解する。そ
の際、各バッチでは、ウエハ50枚を処理し、SPMに
は、50枚の基板を12分間浸し、水洗した後(S3
3)、引き続き、APMに4分間浸され、水洗される
(S36)。この間に、SPMならびにAPMに溶解さ
れるCoの溶存濃度上限量を予め測定した(S34とS
37)。量産工程で薬液を交換するまでの間に処理する
バッチ総数を考慮し、Coの推定溶存濃度は、50枚の
基板を通算8時間薬液に浸した際に、溶解するCoの濃
度に相当すると算定した。従って、Coの推定溶存濃度
は、APMでは、129.7ppbであり、SPMで
は、110.2ppbであると算出された(図4)。こ
こで、溶解速度試験に用いるウエハは、図3(a)、
(b)に示すように、実際の洗浄に使用する状態に近い
ものとした。例えば、コバルトシリサイドの溶解速度を
測定する場合、ウエハ全面にコバルトシリサイドを形成
したものを使用して測定した結果と、ウエハ全面にコバ
ルトシリサイドと層間絶縁膜を成膜してコンタクトホー
ルをエッチング形成したものを使用して測定した結果と
では結果に違いが生じる。前者はその表面状態が安定し
ているので、溶解速度が小さく見積もられることがあ
る。これに対して後者は、エッチングにより表面状態が
荒れているので、量産工程に近い溶解速度が見積もられ
ることが判った。また、コンタクトホールの開口面積
も、量産時のそれと同程度にすることが望ましい。
【0101】この算出される推定溶存濃度から、前記
(d)の相関関係(図2)に基づき、シリコン基板表面
上に付着残留するCoの表面密度の上限を見積もった
(図1のS14)。その結果、図4に示すように、溶存
Co濃度が129.7ppbとなるAPMにシリコン基
板を浸すと、基板表面に付着残留するCoの表面密度
は、6×1011atoms/cm2に達し、溶存Co濃度が1
10.2ppbとなるSPMにシリコン基板を浸すと
も、Coの表面密度は、4×10atoms/cm2でしかな
いと見積もられる。
【0102】その結果、APMは、上記(ウ)の選定過
程の基準、すなわち表面密度が、5×10atoms/cm2
に満たない範囲という基準は満たさない。一方、SPM
に関しては、Coの表面密度は4×10atoms/cm2
しかなく、5×10atoms/cm2に満たない範囲にある
ので、(ウ)の選定過程の基準を一応満足する(図1の
S15)。
【0103】次いで、APM中に再付着防止剤を添加し
て、上記(エ)の手順に従い判断を下した。例えば、A
PMにEDTAを500ppm添加したEDTA添加A
PMに変更すると、溶存Co濃度が129.7ppbの
とき、付着残留するCoの表面密度は図2より4×10
atoms/cm2となり、5×10atoms/cm2に満たない範
囲に収まる。以上の選定手順により、コバルトシリサイ
ドを採用することに伴い、APMの共用化は行わないと
いうライン構成の設計指針が決定される。仮に、共用化
を図る上では、APMをEDTA添加APMに変更する
ライン構成とすることが決定される(図1のS16)。
【0104】最終的に、DHF、FPM、BHF、50
%HFならびにHPMの5種の薬液に関しては、溶存C
o濃度の上限が1000ppbを超えなければ、薬液の
共用化を行うことができる。一方、SPMに関しては、
一定の条件下では共用化が可能である。AMPに関して
は、コバルトシリサイドが形成される工程以降と、それ
以前の工程の間では、共用化は不適である。但し、この
二つの区分内では、部分的な共用化は可能である。一
方、AMPは、キレート剤(再付着防止剤)を添加した
APMに変更するならば、SPMと同様に、一定の条件
下では共用化が可能である。
【0105】この設計に従い、また、個々のウエットプ
ロセスにおいて使用される薬液の組み合わせをも考慮し
て、実際の洗浄装置のライン構成を決定する。具体的に
は、個々のウエットプロセス自体の手順上、洗浄工程用
のAPMおよびHPMまたはSPM、剥離後工程用のS
PMおよびAPM、前処理用のDHFやBHFまたはF
PM、あるいは、裏面洗浄用の50%HFは、それぞれ
一つの洗浄装置内に、薬液槽を設置する必要性がある。
その操作上の制約を踏まえて、実際の洗浄装置のライン
構成を決定すると、図5(C)に示すように、前処理
(DHFやBHFまたはFPM)および裏面洗浄(50
%HF)は共用化し、洗浄(APMおよびHPMまたは
SPM)および剥離(SPMおよびAPM)に関して
は、コバルトシリサイドが形成される工程以降とそれ以
前の工程に区分し、それぞれの区分内では部分的な共用
化を行い、合計6種の洗浄装置からなるライン構成を採
用することが可能となる。
【0106】あるいは、薬液を交換するまでに処理する
基板総数を一定数に制限するなどの条件の下では、図5
(D)に示すように、AMPをEDTA添加APMに変
更した上で、洗浄(キレート剤添加のAPMおよびHP
MまたはSPM)および剥離(SPMおよびキレート剤
添加のAPM)に関しても、共用化を図り、合計4種の
洗浄装置からなるライン構成を採用することが可能とな
る。
【0107】本例のライン構成の設計では、新たにシリ
サイド層にコバルトシリサイドを採用するに際し、実験
室規模の試作過程のみで実施できる僅かな予備的試験の
結果に基づき、合理的にライン構成を設計している。ま
た、設計されたライン構成においては、コバルトシリサ
イドに由来するコバルトに起因するクロス汚染は、十分
に排除されている。従って、例えば、図5(C)に示す
ライン構成に従う洗浄装置を用いて、量産化を行うなら
ば、クロス汚染に起因する不良発生もなく、同時に、洗
浄装置全体の効率的な運用が成される。商業的には、装
置コストなどの適正化が達成でき、半導体装置当たりの
製造コストの低減にも寄与する。
【0108】
【発明の効果】本発明の洗浄装置のライン構成の設計方
法においては、僅かな予備的実験で得られる結果に基づ
き、半導体装置の製造工程で行われる各種のウエットプ
ロセスで用いる薬液について、素子特性の劣化を引き起
こす懸念あるクロス汚染を排除しつつ、薬液の共用化の
可否を合理的に判定することが可能となる。特に、実際
の素子を作製した上で、クロス汚染の有無を検証するこ
となく、適正な薬液の共用化の可否を判定することが可
能であるので、半導体装置の設計変更に伴い、新たな材
料を導入した際に、洗浄装置のライン構成を再設計する
時、特に有効な手段となる。加えて、適正な薬液の共用
化ができるため、このライン構成に沿った洗浄装置は、
不必要な装置数の増加がなく、設備コストの適正な低減
ができる利点がある。さらに、可能な限り薬液の共用化
を進めることで、最終的に産業廃棄物として処理すべき
薬液使用量の抑制、薬液コストの不要な増大の抑制をも
できる経済的な利点をも併せ持つ。このような利点を持
つ本発明の洗浄装置のライン構成の設計方法は、SOC
時代を迎え、用途に応じて構成が種々に異なる製品を多
種、また、個々の製品の生産量は少量である少量多品種
生産を進める際、最も適する洗浄装置のライン構成の設
計を短い期間内に行うことを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄装置のライン構成の設計方法に準
じ、新たな材料の導入に伴う薬液の共用の可否を判定す
るフローの一例を示すフローチャートである。
【図2】シリコン半導体装置の製造工程中、ウエットプ
ロセスに使用する種々の薬液に関し、薬液中にCoイオ
ンが溶存するとき、薬液に浸し、水洗した後に、シリコ
ン基板上に付着残留するCoの表面密度と薬液中に溶存
するCo濃度との相関関係評価例を示す図である。
【図3】洗浄工程において、薬液に各種の材料が接触す
る際、溶解の有無、溶解速度を評価する実験の一例であ
り、コバルトシリサイド層上の層間絶縁膜にコンタクト
ホール形成後、フォトレジスト(エッチングマスク)剥
離を想定した例を概念的に示す図である。
【図4】薬液中に溶解蓄積される特定の材料(コバルト
シリサイド)に由来する不純物元素(Co)のイオン種
の溶存濃度を算定し、その溶存濃度において予測される
シリコン基板表面に付着残留する不純物元素(Co)の
表面密度を推定した一例を示す図である。
【図5】本発明の洗浄装置のライン構成の設計方法に従
い設計されたライン構成の例を概念的に示す図である。
【図6】LDD型MOSFETの製造工程の前半を工程
順に説明する断面図である。
【図7】LDD型MOSFETの製造工程の後半を工程
順に説明する断面図である。
【図8】LDD型MOSFETから構成されるメモリー
回路において、容量素子部作製の部分工程を説明する断
面図である。
【図9】ロジック回路素子とメモリー素子とから構成さ
れる混載型素子の断面構造を模式的に示す図である。
【符号の説明】
600 酸化膜 601 シリコン基板 602 トレンチ分離 603 イオン打ち込みされたP型不純物(B)層 604 ゲート絶縁膜 605 ゲート電極(ポリシリコン) 605a サイドウォール 606 ソース形成予定領域(浅いイオン打ち込み層) 607 ドレイン形成予定領域(浅いイオン打ち込み
層) 608 ソース領域(深いイオン打ち込み層) 609 ドレイン領域(深いイオン打ち込み層) 610 第1の導電性材料層(シリサイド層) 611 層間絶縁膜 612 フォトレジスト(エッチングマスク) 613a,613b コンタクトホール 614 プラグ(N型ポリシリコン) 615 電極配線(ビット線) 616 第1層間絶縁膜 617 第2層間絶縁膜 618 容量セル下部電極 619 誘電体膜層 620 容量セル上部電極 621 コンタクトプラグ(N型ポリシリコン) 622 TiNバリア層 623 Wプラグ 624 表面金属配線 630 フォトレジスト(エッチングマスク)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の製造工程において、ウエッ
    トプロセスに使用される洗浄装置のライン構成を設計す
    るに際し、 複数のウエットプロセス工程で使用される同種の薬液に
    ついて、前記薬液中に溶解蓄積される不純物元素の推定
    溶存濃度を見積もり、 次いで、前記推定溶存濃度において、基板上に付着残留
    する前記不純物元素の付着残留量を見積もり、 前記付着残留量が、素子特性に影響を及ぼす所定の基準
    値を超えない場合、前記薬液を複数のウエットプロセス
    工程で共用を行うと判定し、前記判定に従って、ウエッ
    トプロセスに使用される洗浄装置のライン構成におい
    て、薬液の共用を行う構成とすることを特徴とする洗浄
    装置ライン構成の設計方法。
  2. 【請求項2】 半導体装置の製造工程において、ウエッ
    トプロセスに使用される洗浄装置のライン構成を設計す
    るに際し、前記半導体装置を構成する各種の材料に関し
    て、 (a)前記製造工程において、二以上のウエットプロセ
    スにおいて利用される薬液について、前記材料を溶解す
    るか否かを判定する溶解試験、 (b)前記材料を溶解する前記薬液について、前記材料
    の単位面積、単位時間当たりに溶解する量を評価する溶
    解速度試験、 (c)前記薬液中に、前記材料を溶解した際に生成する
    イオン種または分子種を所定の濃度で溶解させ、かかる
    所定濃度溶解液に清浄な基板を所定の時間浸し、前記薬
    液を通常の手順に従い洗い流した後に、前記基板表面に
    前記材料に由来する元素の付着残留の有無を判定する付
    着特性試験、 (d)前記付着特性試験において、付着残留の有と判定
    される前記材料に由来する元素について、前記薬液中に
    溶解する濃度と前記基板表面に付着残留する表面密度と
    の相関関係を求める付着特性濃度依存性試験、 (e)前記付着特性試験において、付着残留の有と判定
    される前記材料に由来する元素について、前記薬液中添
    加して、かかる元素のイオン種または分子種と錯体・複
    合体形成し、付着残留を低減する作用を持つ再付着防止
    剤の有無を判定する有効付着防止剤決定試験、 上記(a)〜(e)の各予備的な試験を実施して得られ
    る結果に基づき、 個々のウエットプロセスのうち、そのウエットプロセス
    において用いる薬液と前記材料とが必然的に接触するウ
    エットプロセスと同種の薬液を用いる他のウエットプロ
    セスとの間で、薬液を共用するか否かの判定を、 (ア)前記(a)の溶解試験において、溶解ぜずと判定
    される薬液の選別、 (イ)前記(c)の付着特性試験において、付着残留無
    しと判定される薬液の選別、 (ウ)前記(c)の付着特性試験において、付着残留有
    りと判定される薬液について、前記半導体装置の構造に
    則し、所定の基板数をプロセスする時、前記薬液中に溶
    解蓄積される前記材料に由来する元素のイオン種または
    分子種の推定溶存濃度を、前記(b)の溶解速度試験で
    得られる溶解速度に基づき算定し、前記推定溶存濃度か
    ら、前記(d)の付着特性濃度依存性試験で定まる前記
    薬液中に溶解する濃度と前記基板表面に付着残留する表
    面密度との相関関係から推定付着表面密度を見積もり、
    係る推定付着表面密度が、前記半導体装置の特性劣化を
    誘起するに至らないとされる所定の汚染表面密度許容限
    界に満たないと判定される薬液の選定、 (エ)前記推定付着表面密度が、前記汚染表面密度許容
    限界以上となる際には、前記(e)の有効付着防止剤決
    定試験において有効と判定される再付着防止剤を添加し
    て、再度見積もられる推定付着表面密度が前記汚染表面
    密度許容限界に満たないと判定される、再付着防止剤を
    添加した薬液の選定、上記(ア)〜(ウ)の選定過程の
    基準を満たす薬液については、共用を行い、更に、上記
    (エ)の選定過程の基準を満たす薬液については、前記
    の有効と判定される再付着防止剤を添加した薬液に変更
    して、共用を行うとともに、 残る薬液については、前記半導体装置の特性劣化を誘起
    する懸念のある元素の供給源となる材料と必然的に触れ
    ないウエットプロセス内においてのみ、薬液の共用を行
    うと判定し、前記判定に従って、ウエットプロセスに使
    用される洗浄装置のライン構成において、薬液の共用を
    行う構成とすることを特徴とする洗浄装置ライン構成の
    設計方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体装置の特性劣化を誘起するに
    至らないとされる所定の汚染表面密度許容限界を、前記
    材料に由来する元素のイオン種または分子種を含まない
    薬液に清浄な基板を所定の時間浸し、前記薬液を通常の
    手順に従い洗い流した後に、前記基板表面に存在する前
    記材料に由来する元素の表面密度の分布範囲の上限値と
    することを特徴とする請求項2に記載の洗浄装置ライン
    構成の設計方法。
  4. 【請求項4】 前記製造工程において、二以上のウエッ
    トプロセスにおいて利用される薬液が、アンモニア−過
    酸化水素混合液(APM)、硫酸−過酸化水素混合液
    (SPM)、希フッ酸(DHF)、フッ化アンモニウム
    緩衝液−フッ酸混合液(BHF:buffered HF)、フッ
    酸−過酸化水素混合液(FPM:hydro-fluoric acid-h
    ydrogen peroxide mixture)、50%フッ酸(HF)お
    よび塩酸−過酸化水素混合液(HPM:hydrochloric a
    cid-hydrogen peroxide mixture)、燐酸、フッ硝酸
    (フッ酸−硝酸混合液)からなる群から選択される薬液
    であることを特徴とする請求項2または3に記載の洗浄
    装置ライン構成の設計方法。
  5. 【請求項5】 半導体装置の製造工程において、半導体
    装置が形成されたウエハを薬液で洗浄する洗浄装置のラ
    イン構成の設計方法であって、 前記製造工程は半導体装置に用いる材料がウエハ表面に
    露出したウエハを所定の薬液で洗浄する工程を含み、 前記ウエハ表面に露出した前記材料が前記薬液に溶解す
    る推定溶存濃度を求めるステップと、 前記材料が溶解した前記推定溶存濃度の薬液にウエハを
    所定時間浸漬したときに前記材料が前記ウエハに付着す
    る付着表面密度を求めるステップと、 前記付着表面密度が半導体装置特性への影響の有無に従
    い定める所定の汚染表面密度許容限界に満たないとき、
    他の洗浄工程と前記薬液が共用できると判定するステッ
    プと、 前記付着表面密度が前記汚染表面密度許容限界を超える
    とき、他の洗浄工程と前記薬液が共用できないと判定す
    るステップと、 前記判定結果に基づき洗浄装置のライン構成を設計する
    ステップとを具えることを特徴とする洗浄装置ライン構
    成の設計方法。
  6. 【請求項6】 前記推定溶存濃度を求めるステップは、 前記材料がウエハ表面に露出したウエハを所定期間中に
    所定数を洗浄したとき、前記材料に由来する元素のイオ
    ン種または分子種が前記薬液に溶解蓄積される濃度に相
    当する濃度を求めるようにすることを特徴とする請求項
    5に記載の洗浄装置ライン構成の設計方法。
  7. 【請求項7】 前記推定溶存濃度を求めるステップは、 前記材料が単位面積、単位時間当たりに前記薬液に溶解
    する量を評価する溶解速度試験を行い、 前記溶解速度試験によって得られた溶解速度に、所定の
    量産時に使用される量産ウエハに前記材料がウエハ表面
    に露出する面積の総和と、前記薬液を交換するまでの期
    間内に前記量産ウエハを洗浄する時間の総和とを乗算す
    ることによって算出することを特徴とする請求項5に記
    載の洗浄装置ライン構成の設計方法。
  8. 【請求項8】 前記推定溶存濃度を求めるステップにお
    いて、 前記材料がウエハ表面に露出するウエハに、量産時に使
    用される量産ウエハ、または、前記材料が前記量産ウエ
    ハにおけると同様な表面処理され、前記材料の露出面積
    が前記量産ウエハと同等若しくは前記量産ウエハ以上と
    されるウエハを用いることを特徴とする請求項6または
    7に記載の洗浄装置ライン構成の設計方法。
  9. 【請求項9】 前記付着表面密度を求めるステップにお
    いて、 前記材料に由来する元素のイオン種または分子種と錯体
    を形成する再付着防止剤を前記薬液に添加して前記付着
    表面密度を求めるようにすることを特徴とする請求項5
    〜8のいずれかに記載の洗浄装置ライン構成の設計方
    法。
  10. 【請求項10】 前記付着表面密度を求めるステップに
    おいて、 前記材料に由来する元素のイオン種または分子種が前記
    薬液に種々の所定濃度で溶存するとき、前記所定濃度の
    薬液にウエハを所定時間浸漬したときに前記材料が前記
    ウエハに付着する表面密度を求めて、前記所定濃度と前
    記ウエハに付着する表面密度との相関関係を求め、 前記相関関係に基づき、前記推定溶存濃度の薬液にウエ
    ハを所定時間浸漬したときに前記材料が前記ウエハに付
    着する付着表面密度を求めるようにすることを特徴とす
    る請求項5〜9のいずれかに記載の洗浄装置ライン構成
    の設計方法。
  11. 【請求項11】 半導体装置の製造工程において、ウエ
    ットプロセスに使用される洗浄装置のライン構成であっ
    て、前記洗浄装置においてウエットプロセス処理を施
    す、半導体装置を構成する各種の材料に関して、 (a)前記製造工程において、二以上のウエットプロセ
    スにおいて利用される薬液について、前記材料を溶解す
    るか否かを判定する溶解試験、 (b)前記材料を溶解する前記薬液について、前記材料
    の単位面積、単位時間当たりに溶解する量を評価する溶
    解速度試験、 (c)前記薬液中に、前記材料を溶解した際に生成する
    イオン種または分子種を所定の高濃度で溶解させ、かか
    る高濃度溶解液に清浄な基板を所定の時間浸し、前記薬
    液を通常の手順に従い洗い流した後に、前記基板表面に
    前記材料に由来する元素の付着残留の有無を判定する付
    着特性試験、 (d)前記付着特性試験において、付着残留の有と判定
    される前記材料に由来する元素について、前記薬液中に
    溶解する濃度と前記基板表面に付着残留する表面密度と
    の相関関係を求める付着特性濃度依存性試験、 (e)前記付着特性試験において、付着残留の有と判定
    される前記材料に由来する元素について、前記薬液中添
    加して、かかる元素のイオン種または分子種と錯体・複
    合体形成し、付着残留を低減する作用を持つ再付着防止
    剤の有無を判定する有効付着防止剤決定試験、上記
    (a)〜(e)の各予備的な試験を実施して得られる結
    果に基づき、 個々のウエットプロセスのうち、そのウエットプロセス
    において用いる薬液と前記材料とが必然的に接触するウ
    エットプロセスと同種の薬液を用いる他のウエットプロ
    セスとの間で、薬液を共用するか否かの判定を、 (ア)前記(a)の溶解試験において、溶解ぜずと判定
    される薬液の選別、 (イ)前記(c)の付着特性試験において、付着残留無
    しと判定される薬液の選別、 (ウ)前記(c)の付着特性試験において、付着残留有
    りと判定される薬液について、前記半導体装置の構造に
    則し、所定の基板数をプロセスする時、前記薬液中に溶
    解蓄積される前記材料に由来する元素のイオン種または
    分子種の推定溶存濃度を、前記(b)の溶解速度試験で
    得られる溶解速度に基づき算定し、算出される推定溶存
    濃度から、前記(d)の付着特性濃度依存性試験で定ま
    る前記薬液中に溶解する濃度と前記シリコン基板表面に
    付着残留する表面密度との相関関係から推定付着表面密
    度を見積もり、係る推定付着表面密度が、前記半導体装
    置の特性劣化を誘起するに至らないとされる所定の汚染
    表面密度許容限界に満たないと判定される薬液の選定、 (エ)前記(ウ)の選定過程において、見積もられる前
    記推定付着表面密度が、前記汚染表面密度許容限界以上
    となる際には、前記(e)の有効付着防止剤決定試験に
    おいて、有効と判定される再付着防止剤を添加して、再
    度見積もられる推定付着表面密度が前記汚染表面密度許
    容限界に満たないと判定される、再付着防止剤を添加し
    た薬液の選定、 上記(ア)〜(エ)の選定過程の基準を満たす薬液に区
    分して、上記(ア)〜(ウ)の選定過程の基準を満たす
    薬液については共用がなされ、更に、上記(エ)の選定
    過程の基準を満たす薬液については、前記の有効と判定
    される再付着防止剤を添加した薬液に変更して、共用が
    なされるとともに、 残る薬液については、前記半導体装置の特性劣化を誘起
    する懸念のある元素の供給源となる材料と必然的に触れ
    ないウエットプロセス内においてのみ、薬液の共用がな
    されるように、ウエットプロセスに使用される洗浄装置
    のライン構成において、薬液の共用がなされた構成とす
    ることを特徴とする請求項4に記載の洗浄装置のライン
    構成設計方法。
  12. 【請求項12】 前記半導体装置の特性劣化を誘起する
    に至らないとされる所定の汚染表面密度許容限界が、前
    記材料に由来する元素のイオン種または分子種を含まな
    い薬液に清浄な基板を所定の時間浸し、前記薬液を通常
    の手順に従い洗い流した後に、前記シリコン基板表面に
    存在する前記材料に由来する元素の表面密度の分布範囲
    の上限値とされることを特徴とする請求項11に記載の
    洗浄装置のライン構成の設計方法。
  13. 【請求項13】 前記製造工程において、二以上のウエ
    ットプロセスにおいて利用される薬液が、アンモニア−
    過酸化水素混合液(APM)、硫酸−過酸化水素混合液
    (SPM)、希フッ酸(DHF)、フッ化アンモニウム
    緩衝液−フッ酸混合液(BHF:buffered HF)、フッ
    酸−過酸化水素混合液(FPM:hydro-fluoric acid-h
    ydrogen peroxide mixture)、50%フッ酸(HF)お
    よび塩酸−過酸化水素混合液(HPM:hydrochloric a
    cid-hydrogen peroxide mixture)のみからなる群から
    選択される薬液であることを特徴とする請求項11また
    は12に記載の洗浄装置のライン構成の設計方法。
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