JP3432470B2 - 電子機器 - Google Patents

電子機器

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JP3432470B2
JP3432470B2 JP34200999A JP34200999A JP3432470B2 JP 3432470 B2 JP3432470 B2 JP 3432470B2 JP 34200999 A JP34200999 A JP 34200999A JP 34200999 A JP34200999 A JP 34200999A JP 3432470 B2 JP3432470 B2 JP 3432470B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器に内蔵したモ
ータに関し、詳しくは2極のステータ、ロータ、コイル
より成るモータに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器に内蔵したモータを高速に回転
させる技術は一般的であるが、特に扁平型のステータを
用いたモータは、時計などに使用されているが、低速回
転が一般的である。このようなモータを高速に回転させ
るにはそれなりの工夫が必要となる。本願は、実施例と
して腕時計に組み込まれる振動アラームに用いるモータ
を例にとって説明する。
【0003】従来の振動アラーム付腕時計は、振動の発
生源として超音波モータを内蔵し、前記超音波モータの
偏心ロータの振動を時計ケースを介して腕に伝え振動ア
ラームとして知らせるものであり、実開平2−6291
号公報に開示されている。一方扁平型のステータを使用
したモータは、前述のように低速回転が主で、高速回転
に使用する例は無かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の超音
波モータでは原理的構造からくる問題がある。まず、耐
摩耗性の問題がある。ステータは、圧電素子、該圧電素
子の振動を伝達する、該圧電素子に貼り合わせられた振
動体、さらに該振動体の振動の振幅を増大するために、
該振動体に貼り付けられたくし歯部から構成され、前記
偏心ロータはバネで該くし歯部に圧接され、前記圧電素
子が振動すると回転するようになっている。該偏心ロー
タはバネでくし歯部に圧接されるので、偏心ロータとく
し歯部の接触部の耐摩耗性の問題が生じる。
【0005】また、前記圧電素子の振動の振幅は小さい
ので、圧電素子、振動体、くし歯部、偏心ロータの部品
精度、組立精度を厳しくしなければならないという問題
がある。さらに、効率が悪いので、消費電力が大きくな
る。1991年日本時計学会秋季講演会での超音波モー
ターを用いた振動アラーム付AQ(アナログクオーツ)
の開発という演題での研究発表にて、偏心ロータの60
00rpmの回転時に駆動電流は60mAになると報告
されている。
【0006】本発明は、上記のような超音波モータを用
いること無く、ロータの回転耐久性があり、組立が容易
で、消費電力が小さく、且つ安定に起動し、高速回転の
できるモータ、特にステップモータを内蔵した電子機器
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を有している。2極の扁平ス
テータとディテントトルクによって静止する2極の永久
磁石を有するロータと前記2極の扁平ステータと磁気的
に結合した駆動コイルとから構成されたモータと、前記
モータを駆動するための駆動パルスを出力する駆動パル
ス発生手段と、該駆動パルス発生手段からの駆動パルス
に基づき、前記駆動コイルに駆動電流を供給するための
駆動回路と、前記ロータの回転によって生じる逆起電圧
を検出する逆起電圧検出コイルと、前記逆起電圧検出コ
イルに発生する逆起電圧がゼロレベルに達したことを検
出して検出信号を出力するゼロクロスコンパレータを有
し、該逆起電圧に基づいて前記ステータに対する回転中
のロータの磁極位置を検出する磁極位置検出手段を備え
ており、前記駆動パルス発生手段は、前記磁極位置検出
手段からの検出信号に基づき、前記ディテントトルクの
磁気平衡点とは異なる、前記逆起電圧がゼロとなるロー
タの磁極位置を検出した時刻前記駆動パルスを出力す
ることによって、前記ロータを加速駆動することを特徴
とする。
【0008】
【実施の形態】以下、特にステップモータを内臓した電
子機器の中で、ステップモータ内臓の振動アラーム付腕
時計を例にとり、本発明の実施の形態を図面に基づいて
詳述する。
【0009】本発明のステップモータ内蔵の振動アラー
ム付腕時計の平面図を図7に示す。701は時計ケー
ス、704はロータ303の回転軸に取り付けた偏心重
り302と駆動コイル705等で構成された振動アラー
ム用ステップモータ、702は前記ステップモータの駆
動回路を持つ腕時計モジュール、703はステップモー
タ駆動用電池である。前記ステップモータ704は図3
(c)のステータ、ロータ平面図に示すように、扁平2
極型ステータ304と2極のロータ永久磁石308を持
つステップモータである。
【0010】ここで、以下に説明する機能を実現できる
ものであれば、ステータ孔310は、図3(c)に示
す、2つのスリット309を有し、該2つのスリット3
09を結ぶ方向(縦方向と呼ぶ)で該ステータ304を
切断してできた半円を縦方向にずらせてできた構造に限
定されるものではない。
【0011】前記ステップモータ704は前記時計ケー
ス701と前記腕時計モジュール702との間に未使用
スペースを発生させることなく配置できる。また、さら
に、前記ステップモータ704はステップモータ駆動用
電池703に積み重ねずに配置できる特徴を有する。そ
して、図8に示す一定周期の駆動パルスで前記ステップ
モータ704を駆動すると、毎分あたりの回転数は10
00rpm程度でるので、ステップモータの振動を腕に
伝えて振動アラームとして知らせることができる。
【0012】しかし更に確実に振動を腕に伝えるに必要
な偏心重りに作用する遠心力0.098N程度をだすた
めに、ロータの毎分当たりの回転数を3000rpm以
上にし、また腕を振るなどにより、前記ステップモータ
704に加速度が加わった場合でも、回転を安定に保
ち、振動アラームとしての信頼性を高める改良を行っ
た。
【0013】まず、分離型コイルにおける、ロータの毎
分当たりの回転数を3000rpm程度以上にするため
の本発明のロータの高速回転駆動方法を説明する。図3
(a)は、分離型コイルにおける、振動アラーム駆動用
ステップモータの平面図、図3(b)は図3(a)のC
−C’断面図であり、ステータ、ロータ平面図は図3
(c)であり、ステップモータ301は偏心重り302
が設けられたロータ303、ステータ304、駆動コイ
ル305、逆起電圧検出コイル306から構成されてい
る。1個の逆起電圧検出コイル306は、該駆動コイル
305と分離しており、図3(b)に示すように、コイ
ル巻芯307に対し、該駆動コイル305の内周に巻回
されている。
【0014】前記逆起電圧検出コイルに発生する逆起電
圧について説明する。
【0015】逆起電圧検出コイルに発生する逆起電圧V
aは、逆起電圧検出コイルに流れる電流iaをゼロにで
きるので、逆起電圧検出コイルの直流抵抗Raによる、
電圧降下Ra・iaと電流iaの時間変化による逆起電圧
−La・(dia/dt)を無視すると(Laは、逆起
電圧検出コイル306の自己インダクタンス)、次の数
1によって求められる。
【0016】
【数1】
【0017】数1において、−M・(di/dt)は該
逆起電圧検出コイル306と駆動コイル305の相互イ
ンダクタンスM(相互インダクタンスMは、駆動コイル
305と逆起電圧検出コイル306のそれぞれの巻数を
a0、naとして、M=k・na0・na/Rmと表され
る。
【0018】ここでkは比例定数、Rmはステップモー
タの磁気回路の磁気抵抗)と駆動電流i(以下、駆動パ
ルスオフ時の電流も意味する)の時間変化の積の符号を
逆にしたもので、駆動電流iが時間変化することによっ
て発生し、−Ka・sin(θ+θo )・(dθ/d
t)はステップモータ301との機械結合係数Ka
in(θ+θo )とロータ303の回転角θの時間変化
つまり角速度の積の符号を逆にしたもので、ロータ30
3が回転することによって発生する。
【0019】θo はロータ303の初期角度で、図3
(c)に示すステータ、ロータ平面図において、ディテ
ントトルクによって静止したロータ303のロータ永久
磁石308の磁極N(S)位置(すなわち図3(c)に
示す磁気平衡点)から、ステータ304のスリット30
9からほぼ90度の位置までの角度である。
【0020】さらに、後述する差動増幅器の出力Vga
は次の数2によって求められる。
【0021】
【数2】
【0022】数2のVgaは後述する図1に示すステッ
プモータのロータの高速回転駆動回路のブロック図にお
ける差動増幅器108の差動増幅出力Fで、該−Ga・
Ka・sin(θ+θo )・(dθ/dt)が零になる
ときを検出することによって、図3(c)に示す、ディ
テントトルクによって静止したロータ303のロータ永
久磁石308の磁極N(S)位置からの前記ロータ30
3の回転角θ(−θo、−θo+π;すなわち図3(c)
に示す励磁平衡点)を検出できることになる。ここで、
Gaは差動増幅器108のゲイン(以下、符号も含む)
である。なお、数2中の−Ga・M・(di/dt)は
無視できるので、検出には影響しないものである。
【0023】図1に示す分離型コイルを有するステップ
モータのロータの高速回転駆動回路の実施の形態のブロ
ック図の構成を説明する。まず、図1の駆動コイル30
5は、逆起電圧検出コイル306と分離し、該駆動コイ
ル305は駆動回路110と結線し、該逆起電圧検出コ
イル306は差動増幅器108と結線している。
【0024】図1は振動アラーム発生パルスAを振動ア
ラーム時刻に出力する振動アラームセット/リセット回
路105、該振動アラーム発生パルスAを入力すると駆
動オン/オフ信号Bを出力する駆動オン/オフ発生回路
106、電池電圧検出指示信号Dを入力すると電池電圧
を検出して電池電圧ランク信号Iを出力する電池電圧検
出回路111、相合わせパルスCと前記電池電圧検出指
示信号Dを出力する相合わせパルス発生手段112、始
動パルスEと後続駆動パルス発生信号Jを出力する始動
パルス発生手段113を有する。
【0025】また図1は、後続駆動パルスHを出力する
後続駆動パルス発生手段114、前記電池電圧ランク信
号Iの入力により、各々の電池電圧に対して、腕を振る
などによって発生する程度の加速度がステップモータ3
01に加わった場合でも、該ステップモータ301を安
定に起動し、安定に高速回転させることができるように
最適なパルス幅に設定された、相合わせパルス幅、始動
パルス幅、後続駆動パルス幅、該相合わせパルスと始動
パルス間のパルス間隔に対応して、相合わせパルス幅信
号K、始動パルス幅信号L、後続駆動パルス幅信号M、
パルス間隔信号Nを出力するパルス幅設定手段115よ
り成る。
【0026】更に、始動パルス発生信号Oを出力するパ
ルス間隔設定回路116を有する駆動パルス発生マイコ
ン109、前記相合わせパルスC、始動パルスE、後続
駆動パルスHから成る駆動パルスが入力すると駆動コイ
ル305に駆動電流を供給する駆動回路110、ステッ
プモータ301を駆動する駆動コイル305と分離し、
ロータ303が回転することによって発生するロータ発
生逆起電圧を検出するための逆起電圧検出コイル306
を有する。
【0027】そして、該逆起電圧検出コイル306に発
生する逆起電圧Vaを差動増幅して差動増幅出力Fを出
力する差動増幅器108、該差動増幅器108の出力で
ある差動増幅器出力Fの入力によりゼロクロスコンパレ
ータ出力Gを前記後続駆動パルス発生手段114へ出力
するゼロクロスコンパレータ107から図1は構成され
ている。なお、高速回転駆動回路と電池電圧検出回路1
11は電力を供給する電池(図省略)に接続されている
ことはもちろんである。
【0028】図2に示す分離型コイルを有するステップ
モータのロータを高速回転駆動するための説明図を、図
1に示す分離型コイルを有するステップモータのロータ
の高速回転駆動回路の実施の形態のブロック図に沿って
説明する。まずセットした振動アラーム時刻になると振
動アラームセット/リセット回路105から図2(a)
に示す振動アラーム発生パルスAが出力され、駆動オン
/オフ発生回路106は図2(b)に示す駆動オン/オ
フ信号Bを出力する。
【0029】前記相合わせパルス発生手段112は前記
ロータ303を起動するために図2(c)に示す相合わ
せパルスCを出力し、駆動回路110によって起動電流
が駆動コイル305に供給されロータ303を回転させ
ようとするが、この時に、ロータ303のロータ永久磁
石308は前記相合わせパルスCによって起動できる位
置に静止しているかどうかは分からない。
【0030】つまり、該相合わせパルスCによって励磁
されたステータ304に生じる磁極の極性が、該ステー
タ304の磁極に対向する、ロータ303の有するロー
タ永久磁石308の磁極の極性と同極性であれば、前記
ロータ303は回転するが、異極性であれば、前記ロー
タ303は回転しない。
【0031】しかし、前記相合わせパルスCによって、
後続する駆動パルス、つまり、始動パルスEと後続駆動
パルスHによって励磁されるステータ304に生じた磁
極の極性は該ステータ304の磁極に対向する、ロータ
303の有するロータ永久磁石308の磁極の極性と同
極性になるので、前記後続する駆動パルスは、前記ロー
タ303を回転させることができるようになる。
【0032】前記相合わせパルス発生手段112は前記
相合わせパルスCの立ち上がりからto 後に図2(d)
に示す電池電圧検出指示信号Dを前記電池電圧検出回路
111へ出力し、該電池電圧検出回路111は、電池電
圧を検出して電池電圧ランク信号Iを前記パルス幅設定
手段115へ出力する。
【0033】該パルス幅設定手段115は、電池電圧に
対して、腕を振るなどによって発生する程度の加速度が
ステップモータ301に加わった場合でも、該ステップ
モータ301を安定に起動し、安定に高速回転させるこ
とができるように設定された、相合わせパルス幅、始動
パルス幅、後続駆動パルス幅、該相合わせパルスと該始
動パルス間隔に対応して相合わせパルス幅信号K、始動
パルス幅信号L、後続駆動パルス幅信号M、パルス間隔
信号Nをそれぞれ相合わせパルス発生手段112、始動
パルス発生手段113、後続駆動パルス発生手段11
4、パルス間隔設定手段116へ出力する。
【0034】前記相合わせパルス発生手段112は前記
相合わせパルス幅信号Kにより前記電池電圧検出回路1
11が検出した電池電圧に対応したパルス幅(tc)の
相合わせパルスCを前記駆動回路110へ出力する。前
記パルス間隔設定手段116は、前記相合わせパルスC
と前記パルス間隔信号Nから形成された始動パルス発生
信号Oを始動パルス発生手段113へ出力する。
【0035】前記始動パルス発生手段113は、前記始
動パルス幅信号Lにより、前記電池電圧検出回路111
が検出した電池電圧に対応したパルス幅(te)の始動
パルスEと該始動パルスEのたち下がりのtfで、パル
ス幅tgの、該始動パルスEによるステップモータの駆
動を補助する補助始動パルス201(以下、特に断わら
ない限り、始動パルスEは、補助始動パルスを含む)
を、前記始動パルス発生信号Oにより、前記相合わせパ
ルスCの立ち下がりからtd後に駆動回路110へ出力
する。
【0036】前記逆起電圧検出コイル306に接続する
前記差動増幅器108の差動増幅器出力Fを図2(f)
に示す。該差動増幅器出力Fにはスパイクノイズ202
(以下、特に断わらない限り、後続駆動パルスHの立ち
下がりに対応するノイズを言う)が重畳している。前記
差動増幅器出力Fの入力により前記ゼロクロスコンパレ
ータ107は図2(g)に示すようにゼロクロスコンパ
レータ出力Gを前記後続駆動パルス発生手段114に出
力する。前記ゼロクロスコンパレータ出力Gには前記ス
パイクノイズ202に対応するスパイクパルス204が
重畳している。
【0037】しかし、後続駆動パルス発生手段114
は、図5に示す、前記スパイクノイズ202に対応する
スパイクパルス204をディジタル的にマスクする機能
を有するので、前記後続駆動パルス発生手段114は前
記始動パルス発生手段113からの後続駆動パルス発生
信号の入力以後に、図2(f)に示すゼロクロス203
に対応する、図2(g)に示す前記ゼロクロスコンパレ
ータ出力Gの立ち上がり、立ち下がり時刻の中で、前記
スパイクパルス204の立ち上がり、立ち下がり時刻を
除いた時刻に同期して図2(h)に示すように、前記電
池電圧検出回路111が検出した電池電圧に対応した、
前記相合わせパルス幅(tc)と始動パルス幅(te)
より狭いパルス幅(tah)の後続駆動パルスHを出力
する。
【0038】前記ステップモータ301は前記後続駆動
パルスHにより常時加速駆動されロータ303に作用す
る摩擦抵抗とつり合った回転数でロータ303を高速回
転させることができる。なお、前記逆起電圧検出コイル
306に接続する差動増幅器108とゼロクロスコンパ
レータ107を有する磁極位置検出手段は、図2(f)
に示す差動増幅器出力Fとそのゼロクロスに対応する図
2(g)に示すコンパレータ出力Gの立ち上がりあるい
は立ち下がりから、ロータ303が停止状態から高速に
回転する間(時間ゼロからパルス幅tgの補助始動パル
ス201付近までの時間)の回転中のロータ303の磁
極位置も前記逆起電圧検出コイル306に生じる逆起電
圧に基づいて検出可能であることがわかる。
【0039】ここで、前記後続駆動パルス発生手段11
4は、前記後続駆動パルスHのパルス幅(tah)をス
テップモータの回転数の上昇とともに狭くし、ステップ
モータの回転数に最適なパルス幅(tah)にする。本
実施例は、図4(a)に示す、差動増幅器108がロー
パスフィルターを有しないことによって、図4(b)に
示す抵抗R1とコンデンサC1から構成されるローパス
フィルター(以下、R1C1ローパスフィルターと呼
ぶ)による前記差動増幅器108の出力Fの時間的おく
れを生じないので、前記スパイクパルス204を除いた
前記ゼロクロスコンパレータ出力Gの立ち上がり、立ち
下がりに対応する回転角θは、ほぼ−θoまたはπ−θ
o、すなわちほぼ励磁平衡点になる。
【0040】R1C1からなるローパスフィルターがあ
るときにくらべ、ディテントトルクによるステップモー
タのロータの回転に対するブレーキ(θ=0〜π/2あ
るいはπ〜3π/2のときブレーキ)がかかる前に十分
加速でき、ロータの回転数をあげることができる。
【0041】図5に示すディジタル的にスパイクパルス
をマスクする回路の構成図を、図6に示すディジタル的
にスパイクパルスをマスクする回路の機能タイムチャー
トに沿って説明する。相合わせパルスと始動パルスから
構成される起動パルスは、ゼロクロスコンパレータ出力
Gに独立してそれぞれ相合わせパルス発生手段、始動パ
ルス発生手段から出力されるので、図6(a)には起動
パルス以後の後続駆動パルスを示す。
【0042】また、スパイクパルス204は、ステップ
モータの回転数が大きくなると、発生しなくなることが
あるので、図6(b)には、スパイクパルス204が発
生しているゼロクロスコンパレータ出力Gとスパイクパ
ルス204が発生していないゼロクロスコンパレータ出
力Gを示した。
【0043】図5は、ゼロクロスコンパレータ出力Gに
対して、始動パルスEによって発生するゼロクロスコン
パレータ出力Gの反転をマスクする(ここでは、始動パ
ルスEは補助始動パルスを除いた始動パルスEである)
ブロック1、スパイクパルス204のバックエッジ60
2をマスクするためのブロック2、スパイクパルス20
4のフロントエッジ601をマスクし、さらに、スパイ
クパルス204が発生していないゼロクロスコンパレー
タ出力Gにも対応するためのブロック3から構成されて
いる。
【0044】まずブロック1で、ゼロクロスコンパレー
タ出力Gは該ゼロクロスコンパレータ出力Gのパルスの
立ち上がり、立ち下がりにおける、多重立ち上がり、立
ち下がりを単一の立ち上がり、立ち下がりにする波形整
形回路に入力し、波形整形され、始動パルスEとORを
とることによって、該始動パルスEが終了する前に発生
するゼロクロスコンパレータ出力Gの反転を回避する。
【0045】ブロック2では、スパイクパルス204の
バックエッジ602をマスクするために、まずゼロクロ
スコンパレータ出力Gをディレー回路501に通して、
該ディレー回路501の出力の反転、非反転の入力によ
るフリップフロップF3、F4の出力F3Q(d)、F
4Q(e)を生成し、次にAND、A1により該F3Q
(d)とF4Q(e)のAND出力、A1(f)を発生
する。ここで、後続駆動パルスH(a)の立ち上がりに
よる、パルス発生器M2のひげパルス出力M2Q(g)
により、フリップフロップF3、F4はリセットされ
る。
【0046】ブロック3では、ゼロクロスコンパレータ
出力Gの反転(c)、非反転(b)の入力によるフリッ
プフロップF1、F2の出力F1Q(j)、F2Q
(k)を生成し、該F1Q(j)とF2Q(k)のOR
出力Q2(l)は、後続駆動パルスHを発生するために
出力される。ここで、前記スパイクパルス204をマス
クするために、フロントエッジ601をマスクするため
の後続駆動パルスH(a)の立ち下がりによるパルス発
生器、M1の出力パルスM1Q(h)と前記バックエッ
ジ602をマスクするためのA1(f)のOR出力Q1
(i)によってフリップフロップF1、F2はリセット
される。
【0047】以下、タップ付コイルを用いた実施の形態
を説明する。図11(a)は、タップ付コイルにおけ
る、振動アラーム駆動用ステップモータの平面図、図1
1(b)は図11(a)のC−C’断面図であり、ステ
ータ、ロータ平面図は図3(c)と同様であり、ステッ
プモータ1101は偏心重り302が設けられたロータ
303、ステータ304、駆動コイル1102から構成
されている。図9に示すように、逆起電圧検出コイル1
103は、該駆動コイル1102全体からなる、あるい
は一部からタップをとり出してなるコイルである。
【0048】前記逆起電圧検出コイル1103に発生す
る逆起電圧について説明する。逆起電圧検出コイルに発
生する逆起電圧Vbは、逆起電圧検出コイルに流れる電
流をibとして、逆起電圧検出コイルの直流抵抗Rbに
よる電圧降下Rb・ibを含めて次の数3よって求めら
れる。
【0049】
【数3】
【0050】数3において、−Lb・(dib /dt)
は該逆起電圧検出コイル1103の等価自己インダクタ
ンスLb(逆起電圧検出コイル1103の巻数をnb、
駆動コイルの逆起電圧検出コイル1103に使用しない
コイル部の巻数をnb0 として、等価自己インダクタン
スLbは(nb2 +nb・nb0 )/Rmとなる。ここ
でRmはステップモータの磁気回路の磁気抵抗と駆動電
流ibの時間変化の積の符号を逆にしたもので、駆動電
流ib が時間変化することによって発生する。
【0051】−Kb・sin(θ+θo)・(dθ/d
t)はステップモータ1101との機械結合係数Kb、
sin(θ+θo )とロータ303の回転角θの時間変
化つまり角速度の積の符号を逆にしたもので、ロータ3
03が回転することによって発生する。θo はロータ3
03の初期角度で、図3(c)に示すステータ、ロータ
平面図において、ディテントトルクによって静止したロ
ータ303のロータ永久磁石308の磁極N(S)位置
から、ステータ304のスリット309からほぼ90度
の位置までの角度である。
【0052】さらに、後述する差動増幅器の出力Vgb
は次の数4によって求められる。
【0053】
【数4】
【0054】数4のVgbは後述する図9に示すステッ
プモータのロータの高速回転駆動回路のブロック図にお
ける差動増幅器908の差動増幅力Fで、該−Gb・K
b・sin(θ+θo)・(dθ/dt)が零になると
きを検出することによって、図3(c)に示す、ディテ
ントトルクによって静止したロータ303のロータ永久
磁石308の磁極N(S)位置からの前記ロータ303
の回転角θ(−θo、−θo+π;すなわち図3(c)に
示す励磁平衡点)を検出できることになる。
【0055】ここで、Gbは差動増幅908のゲインで
ある。タップ付コイルにおける差動増幅器の出力Vgb
には、後述するキャンセル型コイルにおける加算器の出
力Vにくらべ、駆動コイルの駆動電流ibの時間変化に
よる−Gb・Lb・(dib/dt)−Rb・ib が入
るが、無視できる程度のものである。
【0056】図9に示すタップ付コイルを有するステッ
プモータのロータの高速回転駆動回路の実施例のブロッ
ク図の構成を説明する。図9は、図1に示すステップモ
ータのロータの高速回転駆動回路の実施例のブロック図
と、駆動コイル305、該駆動コイル305と駆動回路
110の結線方法、該駆動コイル305と差動増幅器1
08の結線方法、さらに差動増幅器108において、異
なり、図9の駆動コイル1102は、駆動回路110と
結線し、該逆起電圧検出コイル1103は差動増幅器9
08と結線している。以下、図1と同様なので、説明を
省略する。
【0057】図10に示すタップ付コイルを有するステ
ップモータのロータを高速回転駆動するための説明図
を、図9に示すタップ付コイルを有するステップモータ
のロータの高速回転駆動回路の実施の形態のブロック図
にそって説明する。図10において、(a)〜(e)ま
では、図2(e)と同様なので説明を省略する。前記逆
起電圧検出コイル1103に接続する前記差動増幅器9
08の差動増幅器出力Fを図10(f)に示す。該差動
増幅器出力Fにはスパイクノイズ1002が重畳してい
る。
【0058】前記差動増幅器出力Fの入力により前記ゼ
ロクロスコンパレータ107は図10(g)に示すよう
にゼロクロスコンパレータ出力Gを前記後続駆動パルス
発生手段114に出力する。前記ゼロクロスコンパレー
タ出力Gには前記スパイクノイズ1002に対応するス
パイクパルス1004が重畳している。
【0059】しかし、後続駆動パルス発生手段114
は、図5に示す前記スパイクノイズ1002に対応する
スパイクパルス1004をディジタル的にマスクする機
能を有するので、前記後続駆動パルス発生手段114は
前記始動パルス発生手段113からの後続駆動パルス発
生信号Jの入力以後に、図10(f)に示すゼロクロス
1003に対応して、図10(g)に示す前記ゼロクロ
スコンパレータ出力Gの立ち上がり、立ち下がり時刻の
中で、前記スパイクパルス1004の立ち上がり、立ち
下がり時刻を除いた時刻に同期して図10(h)に示す
ように、前記電池電圧検出回路111が検出した電池電
圧に対応した、前記相合わせパルス幅(tc)と始動パ
ルス幅(te)より狭いパルス幅(tbh)の後続駆動
パルスHを出力する。
【0060】前記ステップモータ301は前記後続駆動
パルスHにより常時加速駆動されロータ303に作用す
る摩擦抵抗とつり合った回転数でロータ303を高速回
転させることができる。ここで、前記後続駆動パルス発
生手段114は、前記後続駆動パルスHのパルス幅(t
bh)をステップモータの回転数の上昇とともに狭く
し、ステップモータの回転数に最適なパルス幅(tb
h)にする。
【0061】本実施例は、図12(a)に示す差動増幅
器908が図12(b)に示すR2C2、R3C3ロー
パスフィルターを有しないことによって、該ローパスフ
ィルターによる前記差動増幅器908の出力Fの時間的
おくれを生じないので、前記スパイクパルス1004を
除いた前記ゼロクロスコンパレータ出力の立ち上がり、
立ち下がりに対応する回転角θは、ほぼ−θo またはπ
−θo、すなわちほぼ励磁平衡点になる。ローパスフィ
ルターがあるときにくらべ、ディテントトルクによるス
テップモータのロータの回転に対するブレーキ(θ=0
〜π/2あるいはπ〜3π/2のときのブレーキ)がか
かるまえに、十分加速でき、ロータの回転数をあげるこ
とができる。
【0062】次にキャンセル型コイルを用いた実施の形
態を説明する。図15(a)は、キャンセル型コイルを
用いた振動アラーム駆動用ステップモータの平面図、図
15(b)は図15(a)のC−C’断面図、またステ
ータ、ロータ平面図は図3(c)を用いる。ステップモ
ータ301は偏心重り302が設けられたロータ30
3、ステータ304、駆動コイル1502から構成され
ている。該駆動コイル1502は実働駆動コイル150
3と前記ロータ303の磁極位置を検出するために該実
働駆動コイルに直列接続し、直流抵抗と自己インダクタ
ンスが同一で巻方向を異にする2個のロータ発生逆起電
圧検出コイルC1504、ロータ発生逆起電圧検出コイ
ルD1505から構成されている。
【0063】前記ロータ発生逆起電圧検出コイルC15
04、D1505に発生する逆起電圧について説明す
る。ロータ発生逆起電圧検出コイルCに発生する逆起電
圧Vcは、ロータ発生逆起電圧検出コイルCの直流抵抗
Rcによる電圧降下Rc・iCを含めて、次の数5によ
って求められる。
【0064】
【数5】
【0065】数5において、−Lc・(dic/dt)
は該ロータ発生逆起電圧検出コイルC1504の等価自
己インダクタンスLc(実働駆動コイル、ロータ発生逆
起電圧検出コイルCの巻数をn0c、nc として等価自己
インダクタンスLcはLc=n0c・nc /Rm;ここで
Rmはステップモータの磁気回路の磁気抵抗)と駆動電
流icの時間変化の積の符号を逆にしたもので、駆動電
流ic が時間変化することによって発生する。
【0066】また、−Kc・sin(θ+θo )・(d
θ/dt)はステップモータ301との機械結合係数
K、sin(θ+θo )とロータ303の回転角θの時
間変化つまり角速度の積の符号を逆にしたもので、ロー
タ303が回転することによって発生する。θoはロー
タ303の初期角度で、図3(c)に示すステータ、ロ
ータ平面図において、ディテントトルクによって静止し
たロータ303のロータ永久磁石308の磁極N(S)
位置から、ステータ304のスリット309からほぼ9
0度の位置までの角度である。
【0067】次に、ロータ発生逆起電圧検出コイルD1
505に発生する逆起電圧Vdは、ロータ発生逆起電圧
検出コイルDの直流抵抗Rdによる電圧降下Rd・id
を含めて、次の数6によって求められる。
【0068】
【数6】
【0069】同様に数6のVdは−Ld・(did /d
t)、−Kd・sin(θ+θo )・(dθ/dt)と
Rd・id の和となり、駆動電流icと−id、直流抵
抗RcとRd、等価自己インダクタンスLcと−Ld、
機械結合係数KcとKdはそれぞれi(−i)、R、L
(−L) 、Kと等しいので、前記Vaと異なるところ
は、駆動電流iの方向が異なることによってR・iの符
号のみが異なることである。
【0070】さらに、後述する加算器の出力Vは次の数
7によって求められる。
【0071】
【数7】
【0072】数7のVは後述する図13に示すステップ
モータのロータの高速回転駆動回路のブロック図におけ
る加算器1308の加算出力F’で、前記VcとVdを
加算した結果、直流抵抗による電圧降下がキャンセルさ
れて、駆動電流iの時間変化により−2・G・L・(d
i/dt)とロータ303が回転することによって発生
する逆起電圧、−2・G・K・sin(θ+θo)・
(dθ/dt)の和になる。
【0073】この−2・G・K・sin(θ+θo )・
(dθ/dt)が零になる時を検出することによって、
図3(c)に示す、ディテントトルクによって静止した
ロータ303のロータ永久磁石305の磁極N(S)位
置からの前記ロータ303の回転角θ(−θo、−θo+
π;すなわち図3(c)に示す励磁平衡点)を検出でき
ることになる。ここで、Gは加算器1308のゲインで
ある。なお、数7中の−2・G・L・(di/dt)は
無視できる値なので、検出には影響しないものである。
【0074】前記ロータ発生逆起電圧検出コイルC、D
は互いに駆動電流iの方向が異なるため、ロータ303
の回転駆動には寄与せず、直流抵抗RcとRdのジュー
ル損により電力を無効に消費するが、前記ロータ発生逆
起電圧検出コイルC、Dのそれぞれの巻数は駆動コイル
101の1/40程度でも前記加算器1308からの出
力は後述する図13に示すゼロクロスコンパレータ10
7が充分ゼロクロス検出できるレベルになるので、前記
ロータ発生逆起電圧検出用コイルC1504、D150
5の無効消費電力は前記駆動コイル1502の消費電力
に較べ無視できる。
【0075】図14に示すキャンセル型コイルを有する
ステップモータのロータを高速回転駆動するための実施
例の説明図を、図13に示すキャンセルコイルを有する
ステップモータのロータの高速回転駆動回路の実施の形
態のブロック図にそって説明する。本実施例において
は、始動パルス発生手段113は、図14の(e)に示
すように、始動パルスEと補助始動パルス201から構
成されるパルスを発生する。
【0076】図16に示す加算器1308は、後述する
18に示すR3C3、R4C4、R5C5ローパスフ
ィルターを有さず、一方後続駆動パルス発生手段114
は、図5のディジタル的にスパイクパルスをマスクする
回路の構成図で詳細に説明したように、前記加算器によ
って加算される逆起電圧に重畳するスパイクノイズによ
って発生するスパイクパルスをディジタル的にマスクす
る機能を有し、後続駆動パルスHのパルス間隔からステ
ップモータの回転数を算出し、ステップモータの回転数
の上昇とともに後続駆動パルス幅(th)を狭くする機
能も有する。
【0077】始動パルスEの発生までは、図2と同様な
ので説明を省略する。前記ロータ発生逆起電圧検出用コ
イルC1504、D1505に接続する前記加算器13
08の加算器出力F’を図14(f)に示す。該加算器
出力F’にはスパイクノイズ1402が重畳している。
前記加算器出力F’の入力により前記ゼロクロスコンパ
レータ107は図14(g)に示すようなゼロクロスコ
ンパレータ出力Gを前記後続駆動パルス発生手段114
に出力する。
【0078】前記ゼロクロスコンパレータ出力Gには前
記スパイクノイズ1402に対応するスパイクパルス1
404が重畳している。しかし、後続駆動パルス発生手
段114は前記スパイクノイズ1402に対応するパル
ス1404をディジタル的にマスクする機能を有するの
で、前記後続駆動パルス発生手段114は前記始動パル
ス発生手段113からの後続駆動パルス発生信号Jの入
力以後に、図14(f)に示すゼロクロス113に対応
する、図14(g)に示す前記ゼロクロスコンパレータ
出力Gの立ち上がり、立ち下がり時刻の中で、前記スパ
イクパルス1404の立ち上がり、立ち下がり時刻を除
いた時刻に同期して図14(h)に示すように、前記電
池電圧検出回路111が検出した電池電圧に対応した、
前記相合わせパルス幅(tc)と始動パルス幅(te)
より狭いパルス幅(th)の後続駆動パルスHを出力す
る。
【0079】前記ステップモータ301は前記後続駆動
パルスHにより常時加速駆動されロータ303に作用す
る摩擦抵抗とつり合った回転数でロータ303を高速回
転させることができる。ここで、前記後続駆動パルス発
生手段114は、前記後続駆動パルスHのパルス幅(t
h)をステップモータの回転数の上昇とともに狭くし、
ステップモータの回転数に最適なパルス幅(th)にす
る。
【0080】本実施例は、加算器1308が後述する図
18のR3C3、R4C4、R5C5で示すローパスフ
ィルターを有しないことによって、該ローパスフィルタ
ーによる前記加算器1308の出力Fの時間的おくれを
生じないので、前記ゼロクロスコンパレータ出力の立ち
上がり、立ち下がりに対応する回転角θは、ほぼ−θ0
またはπ−θ0になる。
【0081】前記ローパスフィルターがあるときにくら
べ、ディテントトルクによるステップモータのロータの
回転に対するブレーキ(θ=0〜π/2あるいはπ〜3
π/2のときのブレーキ)がかかるまえに、十分加速で
き、ロータの回転数をあげることができる。本実施例に
おいて、ステップモータのドライバへの印加電圧が3
V、後続駆動パルスのパルス幅が約3msの条件で、毎
分当りのロータ303の回転数は約6000rpmとな
り、駆動電流(ピーク値)は約2mAと小さいものであ
った。
【0082】次に、後続駆動パルス発生手段114から
ディジタル的にスパイクパルスをマスクする回路を取外
し、加算器1308にローパスフィルターを取りつけた
実施例について説明する。また、図17に示すステップ
モータのロータを高速回転駆動するための実施の形態の
説明図で、図17(e)までは図14と同一であり説明
を省略する。図18に、加算器1708の回路構成図を
示す。
【0083】該加算器1708は前記ロータ発生逆起電
圧検出用コイルC1504、ロータ発生逆起電圧検出用
コイルD1505に接続する差動増幅器1601、差動
増幅器1602と該差動増幅器1601、1602のそ
れぞれの出力端子に接続するR4C4、R5C5ローパ
スフィルターと該R4C4、R5C5ローパスフィルタ
ーに接続するR3/R6あるいはR3/R7の増幅度
の、R3、C3で形成するローパスフィルターを有する
加算増幅器1903によって構成されている。
【0084】前記加算器1708の出力も数(ゲイン
Gにローパスフィルターによる周波数特性がはいる)で
表されるが、実際は、前記差動増幅器1601、160
2の前記後続駆動パルスHの発生時間に対応した出力
は、それぞれ同符号となり、前記加算増幅器1903で
除去できないので、いわゆるスパイクノイズとして、加
算出力F’に重なって現われる。ここでは、スパイクノ
イズは、後続駆動パルスHの立ち下がりに対応したノイ
ズだけでなく、後続駆動パルスHの立ち上がりから立ち
下がりにまでに対応したノイズを言う。
【0085】もし、該スパイクノイズによって任意の時
刻に前記加算出力F’がゼロクロスすると、不必要な後
続駆動パルスHが前記駆動パルス発生マイコン1709
から出力され、前記ロータ303は正常に回転できなく
なる。そこで、該スパイクノイズを除去するために、R
4C4、R5C5ローパスフィルターとR3、C3で形
成するローパスフィルターが必要となる。
【0086】R3C3ローパスフィルターのカットオフ
周波数は、数8によって求められる。
【0087】
【数8】
【0088】R4C4ローパスフィルターのカットオフ
周波数は、数9によって求められる。
【0089】
【数9】
【0090】R5、C5で形成するローパスフィルター
のカットオフ周波数は、数10によって求められる。
【0091】
【数10】
【0092】前記スパイクノイズを除去するために、前
記f1、f2、f3はステップモータの最大回転周波数
をfrとして、frから4frの範囲に設定する必要が
ある。前記ローパスフィルターによって前記スパイクノ
イズのなかで、後続駆動パルスHの立ち上がりと立ち下
がりに対応した高周波数のスパイクノイズは除去できて
も、カットオフ周波数f1、f2、f3より低い周波数
のスパイクノイズは除去できないので、相合わせパルス
C、始動パルスE、後続駆動パルスHの発生時間内に、
図17(f)に示す加算器出力Fにクランプ1802が
発生する。
【0093】しかし、前記後続駆動パルスHの立ち下が
りに対応したスパイクパルスによるゼロクロスコンパレ
ータ107のゼロクロス出力はなくなり、後続駆動パル
スHをロータ発生逆起電圧のゼロクロスのみで発生でき
るので、ステップモータの高速回転の安定性に問題は生
じない。
【0094】前記ローパスフィルターによって、前記加
算出力F’には時間的遅れが生じ、前記ゼロクロスコン
パレータ出力Gの立ち上がり、立ち下がりに対応する回
転角θは−θo またはπ−θoからずれる。該回転角θ
は、ディテントトルク、駆動コイル1502に流れる駆
動電流によって発生する励磁トルクをロータ303の回
転駆動に有効に利用し、ロータ303の起動特性と回転
数を最適化するためには、ディテントトルクに対応する
磁気平衡点と励磁トルクに対応する励磁平衡点の間にあ
ることが望ましく、図3(c)に示すように、 0から−
θo 、あるいはπ−θo からπにあることが望ましい。
【0095】前記回転角θの遅れがθo より大きくなる
ときは、図19(f)に示すように(図19(a)から
(e)は図17と同一なので説明を省略する)図17に
示すゼロクロスコンパレータ107のゼロクロスレベル
を、ゼロレベルからプラス側にシフト(ゼロクロスレベ
ル2001)、マイナス側にシフト(ゼロクロスレベル
2002)させて設定することによって、ゼロクロスコ
ンパレータ107を時間的に進み方向に動作させる。
【0096】そして、図19(g)に示すように、ゼロ
クロスコンパレータ出力Gの立ち上がり、立ち下がりを
時間的に進ませ、図19(h)に示すように、後続駆動
パルスHの発生を時間的に進ませて、前記ロータ303
の回転角θの遅れを取り戻す必要がある。なお、ゼロク
ロスコンパレータ107を有する磁極位置検出手段は、
ゼロクロスコンパレータ107のゼロクロスレベルをゼ
ロレベルから所定のレベルにシフトさせて設定すること
によって、逆起電圧のゼロレベル前後の逆起電圧を検出
可能であるので、前記ゼロクロスコンパレータ出力Gの
立ち上がり、立ち下がりを進ませるだけでなく遅らせる
こともできる。
【0097】次に、キャンセル型コイルを有するステッ
プモータのロータの高速回転駆動回路の他の実施の形態
を図20のブロック図の構成に基づいて説明する。図2
0において、図13と異なる構成は、図20に追加し
た、前記相合わせパルスCの駆動による前記ロータ30
3の回転、非回転を検出して、回転非回転信号をパルス
間隔設定手段2116、始動パルス発生手段2113へ
出力する回転非回転検出回路211である。以下、図1
3と同一構成なので説明を省略する。
【0098】図21にキャンセル型コイルを有するステ
ップモータのロータを高速回転駆動するための他の実施
の形態の説明図を、図20に示すキャンセル型コイルを
有するステップモータのロータの高速回転駆動回路の他
の実施の形態のブロック図にそって説明する。
【0099】図21が図14と異なるところは、前記始
動パルス発生手段2113が、前記始動パルス幅信号L
により、前記電池電圧検出回路111が検出した電池電
圧に対応し、さらに前記回転非回転検出回路211の回
転非回転信号Pに対応して、始動パルス(パルス幅が、
ロータ303が回転した時ter、回転しない時te
n)と補助始動パルス(パルス幅が、ロータ303が回
転した時tgr、回転しない時tgn)を、図21
(e)に示すように(以下に示す(f)、(g)、
(h)についても、ロータ303が回転した時実線、回
転しない時破線で示す)前記始動パルス発生信号Oによ
り、前記相合わせパルスCの立ち下がりからtdr(ロ
ータ303が回転した時)あるいはtdn(ロータ30
3が回転しない時)後に駆動回路110へ出力する。
【0100】ステップモータのロータの高速回転駆動回
路の本実施例では、図13に示すロータの高速回転駆動
回路の実施例に前記回転非回転検出回路211が追加さ
れたことにより、前記電池電圧検出回路111によって
検出された電池電圧だけでなく、前記相合わせパルスC
の駆動による前記ロータ303の回転、非回転に対応し
て、前記始動パルス発生手段2113の出力する前記始
動パルスEの出力時刻とパルス幅を設定できる。
【0101】しかし、前記回転非回転検出回路211が
前記ロータ303の回転、非回転を検出するには、前記
相合わせパルスCの立ち下がりから所定の時間を要する
ので、該相合わせパルスCでロータ303が回転したと
しても、前記後続駆動パルスHよりパルス幅の広い始動
パルスEは必要となる。
【0102】前記ロータ発生逆起電圧検出コイルC15
04、D1505に接続する前記加算器1308の加算
出力F’を図21(f)に示す。前記加算出力F’の入
力により前記ゼロクロスコンパレータ107は図21
(g)に示すようにゼロクロスコンパレータ出力Gを前
記後続駆動パルス発生手段114に出力する。前記後続
駆動パルス発生手段114は前記始動パルス発生手段2
113からの後続駆動パルス発生信号Jの入力以後に、
図21(f)に示すゼロクロス2203に対応する前記
ゼロクロスコンパレータ出力Gの立ち上がり、立ち下が
り時刻に同期し、図21(h)に示すように、前記後続
パルス幅信号Mにより前記電池電圧検出回路111が検
出した電池電圧に対応した、前記相合わせパルス幅(t
c)と始動パルス幅(ter、ten)より狭いパルス
幅(th)の後続駆動パルスを出力する。
【0103】前記ステップモータ301は前記後続駆動
パルスHにより常時加速駆動されロータ303に作用す
る摩擦抵抗とつり合った回転数でロータ303を高速回
転させることができる。
【0104】次に図22に示すキャンセル型コイルにお
ける駆動コイルの巻回方法について説明する。実働駆動
コイル1503、ロータ発生逆起電圧検出コイルC15
04、D1505から構成される駆動コイル1502
を、図22に示すワイヤ2306をによって、ワイヤ
ガイド2307から引きだし、該ワイヤ2306をコイ
ル巻枠2305に引っかけ、まず、コイル巻芯307に
ロータ発生逆起電圧検出コイルD1505を巻回し、次
に、によってワイヤ2306をワイヤ引っかけピン2
308に引っかける。
【0105】によってワイヤ2306をコイル巻枠2
305に引っかけ、コイル巻芯307にロータ発生逆起
電圧検出コイルC1504をロータ発生逆起電圧検出コ
イルD1505と逆に巻回し、によってワイヤ230
6をワイヤ引っかけピン2308に引っかけ、によっ
てワイヤ2306をコイル巻枠2305に引っかけ、コ
イル巻芯307に実働駆動コイル1503をロータ発生
逆起電圧検出コイルD1505と逆に巻回する。
【0106】によってワイヤ2306をワイヤガイド
2307に引っかける。ロータ発生逆起電圧検出コイル
C1505の2個のコイル端子をそれぞれコイル端子
1、2301、コイル端子4、2304に、ロータ発生
逆起電圧検出コイルC1504の2個のコイル端子をそ
れぞれコイル端子2、2302、コイル端子4、230
4に、該実働駆動コイル1503の2個のコイル端をそ
れぞれコイル端子2、2302、コイル端子3、230
3に圧接し、駆動コイル1502に不要なワイヤ230
6をカットし、該駆動コイル1502のコイル巻芯30
7への自動巻きが完成する。
【0107】次に図23に示す振動アラームの振動変調
の実施例を説明する。図1、図9、図13、図17、図
20における駆動オン/オフ発生回路106は、振動ア
ラームセット/リセット回路105からの図23(a)
に示す振動アラーム発生パルスAの入力によって、ステ
ップモータの駆動オンに対応する駆動オン時間tonと
駆動オフに対応する駆動オフ時間toffのパルスの列
からなる駆動オン/オフ信号Bを出力する。該駆動オン
/オフ信号Bによって、ステップモータは、駆動オン時
間ton内に回転駆動され、駆動オフ時間toffに停
止する。
【0108】これによって、振動アラームの振動が変調
されることになり、変調のない、一定の振動にくらべ、
時計ケースを介してステップモータの偏心重りの振動
を、腕の触覚器官に、より強く伝えることができる。
【0109】次に図24に示す振動アラームの振動変調
の、第2の実施の形態を説明する。図1、図9、図1
3、図17、図20における駆動オン/オフ発生回路1
06は、振動アラームセット/リセット回路105から
の図24(a)に示す振動アラーム発生パルスAの入力
によって、ステップモータの駆動オンに対応する駆動オ
ン時間tonのパルスからなる駆動オン/オフ信号Bを
出力する。
【0110】図24(c)に示すように、後続駆動パル
ス発生手段は、tconの時間の間、一定パルス幅(t
h)の後続駆動パルスを発生し、その後、徐々に後続駆
動パルス幅を小さくしていき、後続駆動パルス間隔を測
定し、後続駆動パルス間隔がtsになったならば、徐々
に後続駆動パルス幅を大きくしていく。そして、後続駆
動パルス間隔がtfになってから、tconの時間の
間、一定のパルス幅(th)を発生する。
【0111】以後、前記を繰り返す。これによって、ス
テップモータのロータの回転数は大きくなったり、小さ
くなったりするので、振動アラームの振動が変調される
ことになり、変調のない、一定の振動にくらべ、時計ケ
ースを介してステップモータの偏心重りの振動を、腕の
触覚器官に、より強く伝えることができる。
【0112】次に、ロータの毎分当たりの回転数の理論
的にシミュレーションした計算結果を説明する。ロータ
の駆動方法は、回転するロータが発生する磁束によっ
て、駆動コイルに誘起される逆起電圧(以下、ロータ発
生逆起電圧と呼ぶ)からロータの位置を検出して、ロー
タの位置を検出した時刻と同期して、駆動コイルに駆動
電流を流し、ロータを加速駆動する最適駆動方法であ
る。
【0113】まず、ロータの回転角θは、数11によっ
て求められる。ここで、ロータの回転角θは、図3
(c)のステータ、ロータ平面図に示すように、図3
(c)の磁気平衡点をθ=0として、右回りがプラスと
なる角度である。
【0114】
【数11】
【0115】次に、駆動電流iは、数12によって求め
られる。
【0116】
【数12】
【0117】ここで、Jはロータの慣性モーメント、r
はロータの流体抵抗係数、Kは電気機械結合係数、θo
はロータの初期角度、Tsはディテントトルクの最大
値、T L は負荷トルク、Mgは偏心重りの最大重力モー
メント、Lは駆動コイルの自己インダクタンス、Rは駆
動コイルの直流抵抗、u(t)は時刻tの単位関数、τ
は駆動パルス幅、Vはモータドライバへの印加電圧、R
o (i,V)はモータドライバのON抵抗である。
【0118】ロータの初期角度は、θo(π/4=0.
785rad)として、ロータ発生逆起電圧、−K・s
in(θ+θo)・(dθ/dt)がゼロとなるロータ
の回転角θ(−θo、−θo+π;すなわち図3(c)に
示す励磁平衡点)あるいは時刻に後続駆動パルス(パル
ス幅τ)で、ロータを加速駆動したシミュレーションの
計算結果(毎分当たりのロータの回転数の時間変化)を
図25に示す。
【0119】ちなみに、各パラメータ値については、図
25に示すように印加電圧は3.0(V)、モータドラ
イバのON抵抗を含んだ駆動コイル直流抵抗(R+
o )は200(Ω)、自己インダクタンスLは200
mH、慣性モーメントJは2.8×10-9(kg
2)、流体抵抗係数rは16.0×10-11 (Nms
/rad)、電気機械結合係数Kは5.3×10-3(N
m/A)、ディテントトルクTsは5.3×10-6(N
m)、負荷トルクTL は0.0(Nm)、偏心重りの重
力によるモーメントMgは6.0×10-6(Nm)であ
る。
【0120】ロータの初期停止角度位置θ、−sin-1
(Mg/2Ts)は約−0.06rad、ロータの初期
角速度(dθ/dt)は、0rad:初期駆動電流iは
0mAとして、始動パルス幅が20ms、パルス幅τ4
msの後続駆動パルスが114個の場合の毎分当たりの
ロータの回転数の時間変化において、最大回転数は70
00rpm、後続駆動パルス終了(約0.55s)後の
ロータの停止時間は約0.15sとなった。
【0121】また、駆動電流は、起動時、15mAで、
約0.5s後の定高速回転時で、約3mAであった。ロ
ータの回転数の本シミュレーション計算によって、ロー
タの回転数は、ロータ発生逆起電圧からロータの位置を
検出して、ロータの位置を検出した時刻と同期して、駆
動コイルに駆動電流を流し、ロータを加速駆動する方法
によって、3000rpm以上になることがわかった。
また、定高速回転時の駆動電流(ピーク値)は、約3m
Aと小さくできることがわかった。
【0122】次に本発明で使用できるステータについて
説明する。上記の実施例においては図26(a)に示す
スリット261と段差262を有する扁平2極分離型ス
テータを用いて説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、図26(b)に示す様な段差無しで、ノ
ッチ263を備えた扁平2極一体型ステータにおいても
ルス幅の異なる始動パルスを複数用意して、最適始動
パルスを選択出力することにより駆動できる。
【0123】本発明のステップモータ内臓の電子機器の
中で、振動アラーム用ステップモータ内臓の振動アラー
ム付腕時計の実施例について説明したが、本発明は、輪
列を介して時針を運針するステップモータを内臓した腕
時計において、該ステップモータの高速回転技術にも適
用できることはもちろんである。
【0124】
【発明の効果】以上の詳細な説明によって示されたよう
に、本発明は、低消費電力で耐久性があり、組立の容易
な、安定に起動、高速回転する2極の扁平ステータと2
極の永久磁石を有するロータと前記2極の扁平ステータ
と磁気的に結合した駆動コイルとから構成されたステッ
プモータを搭載した、信頼性のある小型電子機器を提供
できる効果がある。特に逆起電圧検出コイルに発生する
逆起電圧がゼロレベルに達したことを検出して検出信号
を出力するゼロクロスコンパレータを有し、逆起電圧検
出コイルに生じる逆起電圧に基づいて、扁平ステータに
対する回転中のロータの磁極位置を検出する磁極位置検
出手段とを備えており、駆動パルス発生手段は、磁極位
置検出手段からの検出信号に基づき、前記ディテントト
ルクの磁気平衡点とは異なる、前記逆起電圧がゼロとな
るロータの磁極位置を検出した時刻駆動パルスを出力
することによって、ロータを加速駆動するので、高速回
転するステップモータを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】分離型コイルを有するステップモータのロータ
の高速回転駆動回路の実施例のブロック図である。
【図2】分離型コイルを有するステップモータのロータ
を高速回転駆動するための説明図である。
【図3】分離型コイルを有する振動アラーム駆動用ステ
ップモータの平面図である。
【図4】分離型コイルを有するステップモータの高速回
転駆動回路の差動増幅器の回路構成図である。
【図5】ディジタル的にスパイクパルスをマスクする回
路の構成図である。
【図6】ディジタル的にスパイクパルスをマスクする回
路のタイムチャートである。
【図7】本発明のステップモータ内蔵の振動アラーム付
腕時計の平面図である。
【図8】本発明のステップモータの駆動パルスの時間変
化である。
【図9】タップ付きコイルを有するステップモータのロ
ータの高速回転駆動回路の実施例のブロック図である。
【図10】タップ付きコイルを有するステップモータの
ロータを高速回転駆動するための説明図である。
【図11】タップ付きコイルを有する振動アラーム駆動
用ステップモータの平面図である。
【図12】タップ付きコイルを有するステップモータの
高速回転駆動回路の差動増幅器の回路構成図である。
【図13】キャンセルコイルを有するステップモータの
ロータの高速回転駆動回路の実施例のブロック図であ
る。
【図14】キャンセルコイルを有するステップモータの
ロータを高速回転駆動するためのさらに他の実施例の説
明図である。
【図15】キャンセルコイルを有する振動アラーム駆動
用ステップモータの平面図である。
【図16】ローパスフィルターを有しない加算器の回路
構成図である。
【図17】キャンセルコイルを有するステップモータの
ロータを高速回転駆動するための説明図である。
【図18】ローパスフィルターを有する加算器の回路構
成図である。
【図19】加算器出力の時間的遅れを取り戻すための説
明図である。
【図20】キャンセルコイルを有するステップモータの
ロータの高速回転駆動回路の他の実施例のブロック図で
ある。
【図21】キャンセルコイルを有するステップモータの
ロータを高速回転駆動するための他の実施例の説明図で
ある。
【図22】キャンセルコイルを有する駆動コイルの巻回
方法の説明図である。
【図23】振動アラームの振動変調の実施例である。
【図24】振動アラームの振動変調の第2の実施例であ
る。
【図25】ステップモータの回転数の時間変化のシミュ
レーション計算結果である。
【図26】本発明で使用できる扁平2極ステータを示す
平面図である。
【符号の説明】
A 振動アラーム発生パルス B 駆動オン/オフ信号 C 相合わせパルス D 電池電圧検出指示信号 E 始動パルス F 差動増幅出力 F’加算出力 G ゼロクロスコンパレータ出力 H 後続駆動パルス 301 704 1101 1501 ステップモータ 302 偏心重り 303 ロータ 305 705 1102 1502 駆動コイル 1503 実働駆動コイル 306 1103 逆起電圧検出コイル 1504 ロータ発生逆起電圧検出コイルC 1505 ロータ発生逆起電圧検出コイルD
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−11085(JP,A) 特開 昭53−110874(JP,A) 特開 昭61−167398(JP,A) 特開 昭54−143268(JP,A) 特開 昭59−136060(JP,A) 特開 昭62−251691(JP,A) 特公 昭60−56080(JP,B2) 特公 昭56−9669(JP,B2) 特公 昭62−61910(JP,B2) 特許3258125(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 8/00 G04C 3/14

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2極の扁平ステータとディテントトルク
    によって静止する2極の永久磁石を有するロータと前記
    2極の扁平ステータと磁気的に結合した駆動コイルとか
    ら構成されたモータと、前記モータを駆動するための駆
    動パルスを出力する駆動パルス発生手段と、該駆動パル
    ス発生手段からの駆動パルスに基づき、前記駆動コイル
    に駆動電流を供給するための駆動回路と、前記ロータの
    回転によって生じる逆起電圧を検出する逆起電圧検出コ
    イルと、前記逆起電圧検出コイルに発生する逆起電圧が
    ゼロレベルに達したことを検出して検出信号を出力する
    ゼロクロスコンパレータを有し、該逆起電圧に基づいて
    前記ステータに対する回転中のロータの磁極位置を検出
    する磁極位置検出手段を備えており、前記駆動パルス発
    生手段は、前記磁極位置検出手段からの検出信号に基づ
    き、前記ディテントトルクの磁気平衡点とは異なる、前
    記逆起電圧がゼロとなるロータの磁極位置を検出した時
    前記駆動パルスを出力することによって、前記ロー
    タを加速駆動することを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 前記駆動パルスは、停止状態のロータを
    回転起動させるための起動パルスと、起動後のロータを
    継続して駆動するための後続駆動パルスとを有すること
    を特徴とする請求項1記載の電子機器。
  3. 【請求項3】 停止状態のロータを回転起動させるため
    の起動パルスは、ステータに生じる磁極に対向する前記
    ロータの磁極を同一極性に合わせるための相合わせパル
    スと、該相合わせパルスの後に出力し、ロータの磁極に
    対向するステータに該ロータ磁石の磁極と同一極性の磁
    極を発生させるための始動パルスとから構成されている
    ことを特徴とする請求項記載の電子機器。
  4. 【請求項4】 始動パルスは後続駆動パルスよりも広い
    パルス幅を有することを特徴とする請求項記載の電子
    機器。
  5. 【請求項5】 始動パルスは後続駆動パルスよりも広い
    パルス幅を有する複数のパルス列であることを特徴とす
    る請求項記載の電子機器。
  6. 【請求項6】 複数のパルス列は後続駆動パルスよりも
    広いパルス幅を有する第1の始動パルスと、該第1の始
    動パルスよりも狭いパルス幅を有する第2の始動パルス
    とから構成されていることを特徴とする請求項記載の
    電子機器。
  7. 【請求項7】 後続駆動パルスのパルス幅は、ロータの
    回転数の上昇にともなって狭くすることを特徴とする請
    求項記載の電子機器。
  8. 【請求項8】 逆起電圧検出コイルは、駆動コイルの内
    周側に独立して巻き回して構成したことを特徴とする請
    求項1記載の電子機器。
  9. 【請求項9】 駆動コイルは逆起電圧検出コイルを兼用
    することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
  10. 【請求項10】 駆動コイルの一部からタップを取り出
    すことにより、前記駆動コイルの一部を逆起電圧検出コ
    イルを兼用することを特徴とする請求項記載の電子機
    器。
  11. 【請求項11】 磁極位置検出手段は、逆起電圧検出コ
    イルに発生する逆起電圧を差動・増幅する差動増幅器
    と、該差動増幅器によって差動増幅した前記逆起電圧が
    ゼロレベルに達したことを検出して検出信号を出力する
    ゼロクロスコンパレータを有することを特徴とする請求
    又は請求項記載の電子機器。
  12. 【請求項12】 逆起電圧検出コイルは、直流抵抗と自
    己インダクタンスが略同一で、巻き方向を異にする2個
    の逆起電圧検出コイルとから構成され、駆動コイルに直
    列接続して構成したことを特徴とする請求項1記載の電
    子機器。
  13. 【請求項13】 磁極位置検出手段は、2個の逆起電圧
    検出コイルにそれぞれ発生する逆起電圧を加算する加算
    器と、該加算器によって加算された逆起電圧がゼロレベ
    ルに達したことを検出して前記検出信号を出力するゼロ
    クロスコンパレータとから構成されていることを特徴と
    する請求項12記載の電子機器。
  14. 【請求項14】 逆起電圧検出コイルは、駆動コイルの
    内周側に多層に巻き回して構成したことを特徴とする請
    求項12または請求項13記載の電子機器。
  15. 【請求項15】 加算器は逆起電圧に重畳するスパイク
    ノイズをカットするためのローパスフィルターを有する
    ことを特徴とする請求項13記載の電子機器。
  16. 【請求項16】 駆動信号発生手段は、前記加算器によ
    って加算される逆起電圧に重畳するスパイクノイズに対
    応し、ゼロクロスコンパレータからの検出信号をディジ
    タル的にマスクするマスク手段を有することを特徴とす
    る請求項13記載の電子機器。
  17. 【請求項17】 差動増幅器は、差動・増幅した逆起電
    圧に重畳するスパイクノイズをカットするローパスフィ
    ルタを有することを特徴とする請求項11記載の電子
    機器。
  18. 【請求項18】 駆動信号発生手段は、前記差動増幅器
    によって差動・増幅される逆起電圧に重畳するスパイク
    ノイズに対応し、前記ゼロクロスコンパレータからの検
    出信号をディジタル的にマスクするマスク手段を有する
    ことを特徴とする請求項11記載の電子機器。
  19. 【請求項19】 前記磁極位置検出手段は、ロータが停
    止状態から高速に回転する間の回転中のロータの磁極位
    置を前記逆起電圧検出コイルに生じる逆起電圧に基づい
    て検出可能であることを特徴とする請求項1記載の電子
    機器。
  20. 【請求項20】 前記ステップモータの前記偏平ステー
    タは分離型あるいは一体型ステータであることを特徴と
    する請求項1に記載の電子機器。
  21. 【請求項21】 前記駆動回路へ電力を供給する電池、
    該電池の電圧を検出する電池電圧検出回路と該電池電圧
    検出回路からの出力信号によって駆動パルスの最適なパ
    ルス幅を設定するパルス幅設定手段を有することを特徴
    とする請求項1記載の電子機器。
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