JP3432090B2 - プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置

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JP3432090B2
JP3432090B2 JP28991896A JP28991896A JP3432090B2 JP 3432090 B2 JP3432090 B2 JP 3432090B2 JP 28991896 A JP28991896 A JP 28991896A JP 28991896 A JP28991896 A JP 28991896A JP 3432090 B2 JP3432090 B2 JP 3432090B2
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image forming
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electrophotographic
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  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、複写
機、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成に用いる
プロセスカートリッジ及びこれを装着して画像を形成す
る電子写真画像形成装置及びプロセスカートリッジに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真画像形成プロセスを用い
た電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体及
び前記電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的
にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装
置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採
用されている。このプロセスカートリッジ方式によれ
ば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずユーザ
ー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上さ
せることができた。そこでこのプロセスカートリッジ方
式は、電子写真画像形成装置において広く用いられてい
る。
【0003】近年、ユーザーのニーズの多様化により、
同一本体に装着されるカートリッジにおいても用途によ
って複数の種類のものが用意されるようになってきてい
る。具体的にはプリント枚数の多いユーザー向けのプリ
ント可能枚数の多いカートリッジとプリント枚数の少な
いユーザー向けのプリント可能枚数の小さいカートリッ
ジなどが実用化されている。これらのカートリッジにお
いては、プリント可能枚数に合わせて適正なドラム寿命
を有するために、異なった膜厚の感光ドラムが使用され
る場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述従来技術
をさらに発展したものである。
【0005】本発明に係る発明の目的は同一本体に使用
可能量の異なる何種類かのプロセスカートリッジが装着
可能な構成において、使用されているプロセスカートリ
ッジの種類によらず、常に正確なプロセスカートリッジ
の寿命を検出し、安定して良好な画像が出力できるプロ
セスカートリッジ及び画像形成装置を提供することであ
る。
【0006】
【0007】
【課題を解決するための手段】1の発明は、電子写真
画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおい
て、電子写真感光体と、前記電子写真感光体に接触し
て、直流成分と交流成分を重畳した電圧が印加されるこ
とによって前記電子写真感光体の帯電を行う帯電手段
と、前記電子写真感光体の初期膜厚に関する情報と、前
記電子写真画像形成装置に搭載される前記電子写真感光
体の膜厚を検知する膜厚検知手段によって検知される膜
厚値を補正するための補正値とを記憶する記憶手段とを
有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0008】請求項1に係る発明では、電子写真感光体
の膜厚の異なるプロセスカートリッジを装着して画像形
成を行う場合に、常に正確な電子写真感光体の膜厚検知
を行うことができ、プロセスカートリッジの寿命を正確
に検知することが可能となる。
【0009】
【0010】
【0011】第2の発明は、上記第の発明で、前記プ
ロセスカートリッジは、前記電子写真感光体と帯電手段
に加えて、更に、現像手段、クリーニング手段の少なく
とも一つを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形
成装置本体に対して着脱可能とするものであることを
徴とする
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】第3の発明は、電子写真感光体と、前記電
子写真感光体に接触して、直流成分と交流成分を重畳し
た電圧が印加されることによって前記電子写真感光体の
帯電を行う帯電手段と、前記電子写真感光体の初期膜厚
に関する情報を記憶する記憶手段とを有するプロセスカ
ートリッジを取り外し可能に装着し、画像形成動作を行
電子写真画像形成装置であって、前記電子写真感光体
の膜厚を検出する膜厚検出手段と、前記プロセスカート
リッジの初期装着時において、前記記憶手段に記憶され
ている感光体の初期膜厚に関する情報と、前記膜厚検出
手段によって検出された膜厚値とを用いて前記膜厚値を
補正するための補正値を算出する手段と、を有すること
を特徴とする電子写真画像形成装置である。
【0017】このような構成とすることにより、カート
リッジに応じて膜厚検出値が補正されるため、常に正確
な膜厚検出を行うことのできる画像形成装置を提供する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)以下に本発明を実施形態によってさらに
詳しく説明する。
【0019】ここで図1にプロセスカートリッジを装着
した電子写真画像形成装置の側断面図、図2にプロセス
カートリッジの側断面図を示す。
【0020】先ず、画像形成装置について説明する。図
1に示すように、画像形成装置は、レーザ、ポリゴンミ
ラー補正系レンズを含むスキャナユニット101から画
像信号に応じて変調されたレーザ光が出力される。そし
て、このレーザ光は折り返しミラー102で反射してド
ラム形状の電子写真感光体である感光体ドラム1上に照
射される。電子写真感光体等の感光体ドラム1は一次帯
電器である帯電ローラ2により予め均一に帯電されてお
り、レーザ光の照射に応じて表面に静電潜像が形成され
る。
【0021】一方、現像装置51背面のトナーユニット
6に貯蔵されているトナー7は、現像スリーブ3周面を
帯電しながら搬送され、現像スリーブ3上に現像可能な
トナー層が形成される。上記の静電潜像はトナー層によ
って現像して、トナー像として可視化される。
【0022】他方、カセット103内に収容された記録
材104は、給紙ローラ105によって感光ドラム1で
の潜像の形成と同期して供給される。この記録材104
は、感光ドラム1上のトナー像の先端と同期してローラ
形状の転写手段107に搬送され、該転写手段107に
よって前記のトナー像が記録材104上に転写される。
トナー像を転写された記録材104は、定着器109ま
で搬送され、そこでトナー像を定着して永久像とされ
る。
【0023】感光ドラム1上に残留したトナーはクリー
ニング手段5により除去される。なお、112はプロセ
スカートリッジ100を取り外し可能に装着する装着手
段である。
【0024】図2に示すプロセスカートリッジ100
は、本例では前記の感光ドラム1と、プロセス手段であ
る帯電ローラ2、現像装置51、クリーニング手段(弾
性クリーニングブレード)5、及びカバー52を一括し
てユニット化している。これらの感光ドラム1等はプロ
セスカートリッジ内で所定の相互配置関係をもって組み
付けられており、該プロセスカートリッジ100は画像
形成装置本体内の所定部(装着手段112)に対して所
定の要領で挿入装着され、また反対に装置本体から抜き
外しできるようになっている。
【0025】さて、前記説明したプロセスカートリッジ
100(以下、カートリッジと略称する)は、トナーホ
ッパー6に貯蔵されているトナー7が消耗した場合や、
感光ドラム1が寿命となった場合などにおいて、ユーザ
ーによって交換される。
【0026】本発明の特徴はカートリッジ100に記憶
手段60を設け、記憶手段に記憶される情報によってカ
ートリッジの使用可能量を本体に伝えることにより、使
用可能量に応じた適正なプロセス条件で画像形成を行う
ことにある。
【0027】本発明に使用される不揮発性記憶手段とし
ては、信号情報を書き換え可能に記憶、保持するものな
らば特に制限は受けないが、例えばRAMや、書き換え
可能なROM等の電気的な記憶手段、磁気記録媒体や磁
気バブルメモリ、光磁気メモリ等の磁気的記憶手段など
が使用される。本実施形態においては、取扱い安さやコ
ストの点からNV(Non Volatile)RAM
を使用した。
【0028】記憶手段に記憶される情報としては、使用
可能量に関係する情報であれば特に制限は受けないが、
例えば、トナーの充填量、感光ドラムの膜厚等の情報が
使用される。
【0029】本実施形態で用いた感光ドラム1はアルミ
ニウムなどの導電材製のドラムシリンダーの外周面に負
帯電性の感光体層を形成した直径30mmのものであ
る。OPC感光体層は、電荷発生層の上に電荷輸送層を
形成した。電荷発生層はスーダンレッド、ダイアンブル
ーなどのアゾ顔料やペリレン樹脂、銅フタロシアニン、
チタニルフタロシアニンなどのフタロシアニン顔料など
の電荷発生材料を真空蒸着するか、前記電荷発生材料を
ポリスチレン、アクリル樹脂などの結着樹脂に分散させ
て分散液を塗工することによって形成される。電荷発生
層の膜厚は5μm以下、好ましくは0.05〜3μmで
ある。電荷輸送層はヒドラゾン化合物、スチリル化合物
などの電荷輸送物質を、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリスチレンなどの成膜性を有する樹脂に溶解させ
た塗工液を用いて形成される。電荷輸送層3dの膜厚は
5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。
【0030】本実施形態で用いた帯電ローラ2は芯金の
表面に導電弾性体を形成したもので、芯金の両端部を回
転自在に保持され、所定の押圧力にて感光ドラム1の外
周面に圧接され、感光ドラム1の回転に従動回転する。
導電弾性体は、ウレタン樹脂や、EPDM、NBRなど
のソリッド状態あるいはスポンジ状態のものにカーボン
や、酸化スズ、酸化チタンなどの金属酸化物を分散させ
た公知のものを使用できる。帯電ローラ2には画像形成
装置本体内に設けられた高圧電源から芯金を介して所定
のバイアスが印加され、感光ドラム1の感光体層の表面
を所定電位に一様に帯電する。印加バイアスは直流電圧
と交流電圧を重畳させた振動電圧を用いた。
【0031】次に図3、図4及び図5によって、本実施
形態におけるプロセス条件制御の詳細について説明す
る。
【0032】図3は本実施形態のブロック図を表してい
る。
【0033】図3において、100はカートリッジ、1
20は画像形成装置本体を表している。カートリッジ1
00内に設けられた記憶手段であるNVRAM60には
カートリッジの使用可能量に関する情報として、カート
リッジ出荷時の感光ドラムの膜厚が記憶されている。感
光ドラムの膜厚情報は本体120に設けられた読みだし
手段20によって読み出された後にCPU23に送られ
る。CPU23では、膜厚情報によって高圧回路22に
信号を送り、高圧出力を切り替える。高圧回路22は不
図示の帯電ローラに接続され、感光ドラムを一様に帯電
させるために交流と直流の重畳電圧を出力している。
【0034】本実施形態の特徴は、感光ドラムの膜厚に
よって、交流成分の出力値を切り替えることにある。
【0035】本発明者によれば、感光ドラムを一様に帯
電させるために必要な交流成分の出力は感光ドラムの膜
厚によって変化することが確認された。図4は感光ドラ
ムの膜厚と、帯電不良である砂地画像が発生するしきい
値の交流成分のPeak to Peak値の関係を表
した図である。図中の実線より上の範囲で感光ドラムは
均一な帯電を示している。
【0036】また、本発明者によれば、まったく同じ組
成の電荷発生層で単純に膜厚を薄くした感光ドラムを、
膜厚が厚い状態と同じ高圧条件で帯電した場合、特に低
温低湿環境において、ドラム周方向にキズがはいりやす
いことが確認された。これは、以下のような原因と考え
られている。
【0037】即ち、膜厚が薄くなったことによって、電
荷発生層を成膜した時に表面にたまる歪が膜厚が厚い状
態に比べて増えることにより、衝撃によって、キズが付
きやすくなる。このため、膜厚が厚いドラムと同じ帯電
条件で帯電を行った場合、放電に伴う電荷発生層の劣化
の影響を受けやすいため、ドラム表面にキズがはいりや
すくなるためと思われる。
【0038】従って、膜厚が薄い感光ドラムを使用する
場合、砂地画像が発生するしきい値電圧に従って交流成
分のPeak to Peak値を下げることにより、
放電に伴う電荷発生層の劣化も少なくなり、画像不良を
起こすことなくキズの発生を防ぐことができる。
【0039】次に、図5のフローチャートによって実際
の制御の切り替えについて説明する。まず、カートリッ
ジ内の記憶手段より、カートリッジの使用可能枚数情報
である感光ドラムの膜厚情報Xが読み込まれる(Ste
p−1)。本実施形態においては、大容量用カートリッ
ジに使用される感光ドラムの膜厚の標準値は25μm、
小容量用カートリッジに使用される感光ドラムの膜厚は
19μmとした。この読み込み動作はカートリッジ装着
時、本体電源オン時に行われる。次に、読み込まれた膜
厚情報が基準値であるX1に比べて大きいか小さいかの
判断を行う(Step−2)。本実施形態においては、
ドラム膜厚の工程によるフレを考慮して、基準値X1は
22μmとした。ここで、膜厚情報Xが基準値X1より
大きい場合は高圧の交流成分の出力をV1に(Step
−3)、X1より小さい場合には出力をV2に(Ste
p−4)に設定する。本実施形態においてはV1を2.
4kVppに、V2を2.0kVppに設定した。その
後、設定値に従った帯電条件によってプリントが行われ
た後に(Step−5)プリントを終了する。
【0040】次に、本実施形態に従って、感光ドラムの
膜厚によって帯電出力を変更して、低温低湿環境(15
℃、10%)において耐久画出し試験を行った。結果を
表1にまとめる。また、比較例として、帯電出力を変更
しなかった場合の画出し試験結果も併せて表1にまとめ
る。表1から明らかなように、本実施形態によって、膜
厚の厚いドラムでも、薄いドラムでも画像不良の発生し
ない、安定した画像が得られることがわかる。
【0041】
【表1】
【0042】尚、本実施形態ではカートリッジの使用可
能量情報として感光ドラムの膜厚情報を使用したが、カ
ートリッジを区別できる情報であれば、特に制限を受け
ずに、本実施形態の効果を同様にあげることができる。
【0043】(実施形態2)次に、図6及び図7によっ
て本発明の第2の実施形態を説明する。
【0044】本実施形態の特徴はカートリッジの使用可
能量に応じて、帯電出力の直流成分を変更する点にあ
る。従って、本実施形態のブロック構成は図3と同じで
あるため、説明は省略する。
【0045】本発明者によれば、まったく同じ組成の層
構成で電荷発生層の膜厚を薄くした感光ドラムを使用し
て、膜厚が厚い状態と同じ暗部電位に帯電した場合、高
温高湿環境において、帯電不良による画像不良が発生し
やすいことが確認された。これは、以下のような原因と
考えられている。
【0046】即ち、膜厚が薄くなったことによって、暗
部電位状態において電荷発生層表面とアルミシリンダー
基板に形成される電界が強くなる。従って、感光ドラム
の抵抗が低くなる高温高湿環境では、部分的に電荷を表
面に保持しきれなくなり、電位が下がることによってポ
チ状の帯電不良画像が発生する。
【0047】図6に高温高湿環境における感光ドラムの
膜厚と、帯電不良であるポチ状の画像不良が発生するし
きい値の電位の関係を示す。図中の実線より上の範囲で
は感光ドラムは均一な帯電を示してポチ状の画像不良は
発生しない。
【0048】帯電手段として帯電ローラを使用して、交
流成分と直流成分の重畳電圧によって帯電した場合、暗
部電位は直流成分の値に集束する。従って、膜厚が薄い
感光ドラムを使用する場合、直流成分の電位を下げるこ
とにより、ポチ状の画像不良の発生を防ぐことができ
る。
【0049】次に、図7のフローチャートによって実際
の制御の切り替えについて説明する。本実施形態におい
ても、カートリッジの使用可能枚数情報として感光ドラ
ムの膜厚情報を使用した。
【0050】まず、カートリッジ内の記憶手段より、カ
ートリッジの使用可能枚数情報である感光ドラムの膜厚
情報Xが読み込まれる(Step−21)。本実施形態
においても、大容量用カートリッジに使用される感光ド
ラムの膜厚の標準値は25μm、小容量用カートリッジ
に使用される感光ドラムの膜厚は19μmとした。この
読み込み動作はカートリッジ装着時、本体電源オン時に
行われる。次に、読み込まれた膜厚情報が基準値である
X1に比べて大きいか小さいかの判断を行う(Step
−22)。本実施形態においても、実施形態1と同様に
ドラム膜厚の工程によるフレを考慮して、基準値X1は
22μmとした。ここで、膜厚情報Xが基準値X1より
大きい場合は高圧の直流成分の出力VdcをV1に(S
tep−23)、X1より小さい場合には出力Vdcを
V2に(Step−24)に設定する。本実施形態にお
いてはV1を−700Vに、V2を−600Vに設定し
た。その後、設定値に従った帯電条件によってプリント
が行われた後に(Step−25)プリントを終了す
る。
【0051】次に、本実施形態に従って、感光ドラムの
膜厚によって帯電出力を変更して、高温高湿環境(35
℃、80%)において初期画出し試験を行った。結果を
表2にまとめる。また、比較例として、帯電出力を変更
しなかった場合の画出し試験結果も併せて表1にまとめ
る。表1から明らかなように、本実施形態によって、膜
厚の厚いドラムでも、薄いドラムでも画像不良の発生し
ない、安定した画像が得られることがわかる。
【0052】
【表2】
【0053】(実施形態3)次に、本発明の第3の実施
形態を説明する。
【0054】本実施形態の特徴は感光ドラムの膜厚検知
手段を持つ構成の画像形成装置において、カートリッジ
に記憶された使用可能枚数情報によって膜厚の検出値を
補正することにある。
【0055】まず、本実施形態で使用される膜厚検知手
段について説明する。
【0056】本実施形態で用いた感光体膜厚検知の基本
的技術は、感光体表面電位をVdから0に下降させると
きに感光体に流れるDC電流Idcを測定し、感光体層
3bの膜厚dを導出するものである。DC電流Idc
は、感光体膜厚をd、比誘電率をε、真空中の誘電率を
ε0、一次帯電器の有効帯電幅をL、プロセススピード
をVpとすると、以下の関係式(1)で表される。
【0057】 |Idc|=ε・ε0・L・Vp・Vd/d … (1) ε、ε0、L、Vp、Vdは定数とみなすことができる
ので、DC電流Idcは感光体膜厚dに反比例すること
がわかる。本実施形態では膜厚検知時に帯電ローラ4に
印加する振動電圧の交流成分は、周波数1000Hz、
ピーク間電圧Vpp=2400V、直流成分Vd=−7
00Vとした。この構成において実測されたDC電流I
dcと感光体膜厚dとの関係は図8に示したようになっ
ており、以下の関係式(2)により感光体膜厚dを導出
できる。なお、図8中の感光体膜厚dは、膜厚計測器
(Fischer製パーマスコープE−111)を用い
て測定した実膜厚である。
【0058】d=300/Idc … (2) このような構成の膜厚検知手段では、高圧出力のバラツ
キによって検知される膜厚の誤差を減らすため、出荷時
に校正を行うことが普通である。しかし、通常校正は一
種類の膜厚でのみ行われるため、膜厚の異なる感光ドラ
ムが装着された場合検出誤差が大きくなる場合があっ
た。また、本体の使用環境によっても高圧出力にバラツ
キが生じるため、検出誤差をひろってしまう場合があっ
た。
【0059】図9は本実施形態の寿命検知機構のブロッ
ク図を表している。
【0060】図9において、記憶手段60にはカートリ
ッジの使用可能枚数情報とカートリッジが使用初期かど
うかを判断するカートリッジ初期情報、及び膜厚の補正
値情報が記憶される。読みだし/書き込み手段21によ
って読み出されたカートリッジの初期情報によって、装
着されたカートリッジが初期状態と判断された場合、C
PU23は膜厚検出手段25によって検出された膜厚値
とカートリッジの使用可能量情報を比較して補正値を算
出する。算出された補正値は再度読みだし/書き込み手
段21によってカートリッジの記憶手段60に書き込ま
れる。
【0061】記憶手段60に補正値が書き込まれている
場合、膜厚検出手段25は検出値を常に補正値によって
補正する。
【0062】次に、図10のフローチャートによって本
実施形態における実際の検出膜厚値補正について説明す
る。尚、本実施形態においても、カートリッジの使用可
能量情報として感光ドラムの膜厚情報を用いた。
【0063】まず電源がオンされるとカートリッジ初期
情報が読み込まれる(Step−31)。記憶手段に初
期情報が書き込まれている場合は、カートリッジ初期と
判断して(Step−32)、次に感光ドラムの膜厚情
報Xを読み込む(Step−33)。次に、膜厚検出手
段によって感光ドラムの膜厚Yを検出する(Step−
34)。ここで膜厚情報Xと検出膜厚値Yを比較して補
正値Aを算出する(Step−35)。算出は以下の式
による。
【0064】A=X/Y その後補正値Aを記憶手段60に書き込んだ後に(St
ep−36)、初期情報を消去して(Step−37)
終了する。
【0065】初期情報が書き込まれていない場合には、
膜厚検出手段によって膜厚Yを検出した後に(Step
−38)、記憶手段に書き込まれている補正値を読み込
み(Step−39)、補正した膜厚を算出する(St
ep−40)。
【0066】このように本実施形態によれば、カートリ
ッジの膜厚情報によって検出された膜厚が補正されるた
め、常に正確な膜厚検知を行うことができる。
【0067】なお、前述したプロセスカートリッジと
は、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子
写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカート
リッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするもの
である。及び帯電手段、現像手段、クリーニング手段の
少なくとも一つと電子写真感光体とを一体的にカートリ
ッジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものであ
る。更に、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一
体的にカートリッジ化して装置本体に着脱可能とするも
のをいう。
【0068】
【発明の効果】請求項1、2に係る発明によれば、電子
写真感光体の膜厚の異なるプロセスカートリッジを装着
して画像形成を行う場合に、常に正確な電子写真感光体
の膜厚検知を行うことができ、プロセスカートリッジの
寿命を正確に検知することが可能となる。
【0069】請求項3、4に係る発明によれば、電子写
真感光体の膜厚の異なるプロセスカートリッジを装着し
て画像形成を行う場合に、常に正確な電子写真感光体の
膜厚検知を行うことができ、プロセスカートリッジの寿
命を正確に検知することが可能となるので、適正な画像
形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における画像形成装置の側断
面図である。
【図2】本発明の実施形態におけるプロセスカートリッ
ジの図である。
【図3】本発明の実施形態1のブロック図である。
【図4】本発明の実施形態1を説明するグラフである。
【図5】本発明の実施形態1のフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態2を説明するグラフである。
【図7】本発明の実施形態2のフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態3を説明するグラフである。
【図9】本発明の実施形態3のブロック図である。
【図10】本発明の実施形態3のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1…感光ドラム 3…現像スリーブ 9…検出用電極 20…読みだし手
段 22…高圧回路 23…CPU 25…膜厚検知手段 60…不揮発性記
憶手段 100…プロセスカートリッジ 120…画像形成
装置本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/02 G03G 15/00 G03G 15/00 303 G03G 15/00 550 G03G 15/02 - 15/02 103 G03G 15/36 G03G 21/00 370 - 540 G03G 21/02 - 21/04 G03G 21/14 - 21/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真画像形成装置に着脱可能なプロ
    セスカートリッジにおいて、 電子写真感光体と、前記電子写真感光体に接触して、直
    流成分と交流成分を重畳した電圧が印加されることによ
    って前記電子写真感光体の帯電を行う帯電手段と、前記
    電子写真感光体の初期膜厚に関する情報と、前記電子写
    真画像形成装置に搭載される前記電子写真感光体の膜厚
    を検知する膜厚検知手段によって検知される膜厚値を補
    正するための補正値とを記憶する記憶手段とを有するこ
    とを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記プロセスカートリッジは、前記電子
    写真感光体と帯電手段に加えて、更に、現像手段、クリ
    ーニング手段の少なくとも一つを一体的にカートリッジ
    化して電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とす
    るものであることを特徴とする請求項1に記載のプロセ
    スカートリッジ。
  3. 【請求項3】 電子写真感光体と、前記電子写真感光体
    に接触して、直流成分と交流成分を重畳した電圧が印加
    されることによって前記電子写真感光体の帯電を行う帯
    電手段と、前記電子写真感光体の初期膜厚に関する情報
    を記憶する記憶手段とを有するプロセスカートリッジを
    取り外し可能に装着し、画像形成動作を行う電子写真画
    像形成装置であって、 前記電子写真感光体の膜厚を検出する膜厚検出手段と、 前記 プロセスカートリッジの初期装着時において、前記
    記憶手段に記憶されている感光体の初期膜厚に関する情
    報と、前記膜厚検出手段によって検出された膜厚値とを
    用いて前記膜厚値を補正するための補正値を算出する
    段と、を有することを特徴とする電子写真画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3の画像形成装置において、 更に、前記補正値を前記記憶手段に書き込む手段を有す
    ことを特徴とする電子写真画像形成装置。
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