JP3431455B2 - 多孔質高分子除湿膜 - Google Patents
多孔質高分子除湿膜Info
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Description
膜に関する。更に詳しくは、非水溶性膜形成重合体の多
孔質中空糸膜よりなる多孔質高分子除湿膜に関する。
非水溶性膜形成重合体、その良溶媒およびポリビニルピ
ロリドン等からなる製膜原液を乾湿式紡糸または湿式紡
糸することによって得られる中空糸膜は、除湿性能を有
しないかあるいはその性能が低いという欠点を有してい
る。
溶性膜形成重合体から得られる多孔質中空糸膜であっ
て、除湿性能にすぐれたものを提供することにある。
平均孔径が8nm以下であり、水透過率が1.0×10-5ml/[cm
2・分・(Kgf/cm2)]以上でかつ窒素ガス透過率が20ml/[cm2
・分・(Kgf/cm2)]以下である、非水溶性膜形成重合体の多
孔質中空糸膜よりなる多孔質高分子除湿膜によって達成
される。
性膜形成重合体としては、好ましくはポリアミドイミ
ド、ポリエーテルイミドまたはメタ型芳香族ポリアミド
が用いられるが、これら以外にもポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、非晶ポリアクリレート等を用いること
もできる。
表されるくり返し単位を有するアモコ・ジャパン製品ト
ーロン4000Tなどの市販品をそのまま用いることができ
る。
で表されるくり返し単位 を有するものが用いられ、実際には市販品、例えば次の
一般式で表されるくり返し単位 を有するゼネラル・エレクトリック社製品ULTEM1000な
どをそのまま用いることができる。
ェニレンイソフタルアミド)が用いられ、実際には市販
品、例えばデュポン社製品ノーメックスなどをそのまま
用いることができる。
ては、市販品、例えばアモコ社製品ユーデルPシリーズ
あるいはレーデルAシリーズのものなどが用いられる。
また、非晶ポリアクリレートは、例えばビスフェノール
Aとm-/p-フタル酸混合物との重縮合体であって、実際に
は市販品、例えばユニチカ製品Uポリマー等が用いられ
る。
空糸膜は、平均孔径が8nm以下、好ましくは5nm以下であ
り、水透過率が1.0×10-5ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]以上、
好ましくは5.0×10-5ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]以上でかつ
窒素ガス透過率が20ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]以下、好ま
しくは15ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]以下の性状を有するも
のが除湿膜として用いられ、この範囲外の性状を有する
ものは有効な除湿性能を示さない。
れらの良溶媒であるジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトア
ミド、N-メチル-2-ピロリドン、モルホリン、ジオキサ
ン、ジクロロメタン等の有機溶媒、好ましくは非プロト
ン性極性溶媒中に、その溶液濃度が約10〜28重量%、好
ましくは約14〜24重量%を占めるような割合で溶解させ
て用いられる。溶液濃度がこれ以下では、形成される多
孔質中空糸膜の平均孔径が大きくなったり、あるいは窒
素ガス透過性が高くなる。一方、これ以上の溶液濃度の
ものを用いると、多孔質中空糸膜の水透過性が低くな
り、結果的に除湿性能がないかあるいは低いものしか得
られなくなる。
は、更に無機塩または水溶性重合体を、約12重量%以
下、好ましくは約1〜10重量%を占めるような割合で添加
して用いることもできる。無機塩の添加は、非水溶性膜
形成重合体の溶媒中への溶解速度を高め、また水溶性重
合体の添加は、形成された多孔質中空糸膜の水透過性を
高め、窒素ガス透過性を低下させる。
リウム、臭化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム等が用いられ、また水溶性高分子としては、ポリ
ビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、カプロラクタム等が用いられる。中
でも、ポリビニルピロリドンが好んで用いられ、それは
K-15の低分子量物からK-90の高分子量物迄任意のものを
用いることができる。
る如く乾湿式紡糸法によって行われ、その際の紡糸ノズ
ルと凝固浴面との間の距離(ノズルギャップ)は、数cm程
度に迄設定しても紡糸膜の形状は安定しており、ポリエ
ーテルイミドの場合にあっても糸切れを生ずることな
く、水性凝固液が一般に用いられる凝固浴と接触させ、
所望の中空糸膜状に製膜することができる。その際、必
要に応じて、水、水溶性有機溶媒またはその水溶液など
を芯液として用いることもできる。
イヤー)として用いるのに十分な除湿性能を有する中空
糸膜が提供される。
2重量%を溶解させたジメチルアセトアミド溶液よりなる
製膜原液を、水を芯液および凝固浴として空走距離Oで
乾湿式紡糸し、それを温水で24時間洗浄して、外径900
μm、内径650μmの中空糸膜を得た。
素ガスを100ml/分の一定流量で流し、外側部分を2Torr
(約267Pa)の減圧状態にして、膜を透過した水蒸気を冷
却トラップし、トラップされた水分重量の増加速度を求
め、これを単位時間および膜に供給した水蒸気重量で除
した値(水蒸気除去率)を除湿性能の評価とした。
あり、この膜を用いることで相対湿度100%の窒素を40%
にすることができた。
ルにおける分画分子量から慣性半径を算出し、それに2
倍することによって求めると(化学工学会第28回秋季大
会講演要旨集E112、1995参照)、その値は6nmであった。
し、水で置換した後測定)および窒素ガス透過性を内圧
型のクロスフロー方式によって求めると、それぞれ8.0
×10-5ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]および0.06ml/[cm2・分・(K
gf/cm2)]という値が得られた。
ルムアミド溶液よりなる製膜原液を、実施例1と同様に
乾湿式紡糸および温水洗浄し、外径800μm、内径630μm
の中空糸膜を得た。長さ12cmのこの中空糸膜の水蒸気除
去率は7%であり、水透過性は4×10-6ml/[cm2・分・(Kgf/c
m2)]以下であった。
テム1000)の18重量%ジメチルアセトアミド溶液よりなる
製膜原液を、実施例1と同様に乾湿式紡糸および温水洗
浄し、外径800μm、内径560μmの中空糸膜を得た。
65%であり、この膜を用いることにより、相対湿度100%
の窒素を35%にすることができた。なお、この中空糸膜
の平均孔径は5nm、水透過性は1.5×10-3ml/[cm2・分・(Kg
f/cm2)]、窒素ガス透過性は10ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]で
あった。
アセトアミド溶液よりなる製膜原液を、実施例1と同様
に乾湿式紡糸および温水洗浄し、外径830μm、内径570
μmの中空糸膜を得た。
圧時に相対湿度100%の窒素ガス流量が100ml/分から0に
なったため100%となったが、処理流量が0であるため
に、除湿された窒素を得ることができなかった。なお、
この中空糸膜の平均孔径は5.5nm、水透過性は4×10-3ml
/[cm2・分・(Kgf/cm2)]、窒素ガス透過性は50ml/[cm2・分・
(Kgf/cm2)]であった。
ニルピロリドン(K-90)4重量%をそれぞれ溶解させたジメ
チルホルムアミド溶液よりなる製膜原液を、実施例1と
同様に乾湿式紡糸および温水洗浄し、外径810μm、内径
640μmの中空糸膜を得た。
65%であり、この膜を用いることにより、相対湿度100%
の窒素を35%にすることができた。なお、この中空糸膜
の平均孔径は7.5nm、水透過性は2×10-2ml/[cm2・分・(Kg
f/cm2)]、窒素ガス透過性は1×10-2ml/[cm2・分・(Kgf/cm
2)]であった。
ルムアミド溶液を製膜原液を、実施例1と同様に乾湿式
紡糸および温水洗浄し、外径840μm、内径620μmの中空
糸膜を得た。
変化が著しく(100→0m/分)、水蒸気除去率は100%となっ
たが、処理流量が0であるために、除湿された窒素を得
ることはできなかった。なお、この中空糸膜の平均孔径
は9nm、水透過性は1×10-3ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]、窒
素ガス透過性は40ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]であった。
よび塩化リチウム1重量%をそれぞれ溶解させたN-メチル
-2-ピロリドン溶液よりなる製膜原液を、実施例1と同様
に乾湿式紡糸および温水洗浄し、外径690μm、内径450
μmの中空糸膜を得た。
56%であり、この膜を用いることで相対湿度100%の窒素
を44%にすることができた。なお、この中空糸膜の平均
孔径は7nm、水透過性は4×10-3ml/[cm2・分・(Kgf/c
m2)]、窒素ガス透過性は6ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]であっ
た。
%およびポリビニルピロリドン(K-15)1重量%をそれぞれ
溶解させたジメチルホルムアミド溶液を製膜原液とし、
実施例1と同様に乾湿式紡糸および温水洗浄し、外径900
μm、内径720μmの中空糸膜を得た。
く、除湿された窒素を得ることができなかった。なお、
この中空糸膜の平均孔径は11nm、水透過性は6×10-3ml/
[cm2・分・(Kgf/cm2)]、窒素ガス透過性は65ml/[cm2・分・
(Kgf/cm2)]であった。
ピロリドン(K-90)2重量%をそれぞれ溶解させたジメチル
ホルムアミド溶液を製膜原液とし、実施例1と同様に乾
湿式紡糸および温水洗浄し、外径680μm、内径460μmの
中空糸膜を得た。
72%であり、この膜を用いることにより、相対湿度100%
の窒素を28%にすることができた。なお、この中空糸膜
の平均孔径は7nm、水透過性は8×10-4ml/[cm2・分・(Kgf/
cm2)]、窒素ガス透過性は0.1ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]で
あった。
アミドイミド(トーロン4000T)6重量%をそれぞれ溶解さ
せたジメチルアセトアミド溶液よりなる製膜原液を、実
施例1と同様に乾湿式紡糸および温水洗浄し、外径880μ
m、内径610μmの中空糸膜を得た。
67%であり、この膜を用いることにより、相対湿度100%
の窒素を33%にすることができた。なお、この中空糸膜
の平均孔径は4.5nm、水透過性は2×10-2ml/[cm2・分・(Kg
f/cm2)]、窒素ガス透過性は0.5ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]
であった。
おいて、減圧時の窒素ガス流量の変化は0〜5ml/分の範
囲内のわずかなものであった。
Claims (3)
- 【請求項1】 平均孔径が8nm以下であり、水透過率が
1.0×10-5ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]以上でかつ窒素ガス透
過率が20ml/[cm2・分・(Kgf/cm2)]以下である、非水溶性
膜形成重合体の多孔質中空糸膜よりなる多孔質高分子除
湿膜。 - 【請求項2】 溶液濃度約10〜28重量%の非水溶性膜形
成重合体溶液の乾湿式紡糸により得られた請求項1記載
の多孔質高分子除湿膜。 - 【請求項3】 更に約12重量%以下の無機塩または水溶
性重合体が添加された非水溶性膜形成重合体溶液が用い
られた請求項2記載の多孔質高分子除湿膜。
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---|---|---|---|
JP17101497A JP3431455B2 (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 多孔質高分子除湿膜 |
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- 1997-06-12 JP JP17101497A patent/JP3431455B2/ja not_active Expired - Fee Related
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