JP3431249B2 - 磁気共鳴映像装置 - Google Patents
磁気共鳴映像装置Info
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Description
て生体内各組織の特定原子核密度分布を被検体外部より
無侵襲に測定し、医学診断のための情報を得る磁気共鳴
映像装置に関するものである。
中で磁気共鳴映像装置が多く用いられている。
様に固有のスピンとこれに付随する各磁気能率の集団が
強度H0 の一様な静磁場中に置かれた時に、静磁場の方
向と垂直な面内で、ω0 =γH0 (γは磁気回転比と呼
ばれ、原子核の種類に固有の定数である)で決まる角速
度で回転する高周波磁場のエネルギーを共鳴的に吸収す
ることを利用して、分子の化学的及び物理的な微視的情
報を得ることを可能とする手法である。この磁気共鳴映
像法を用いて被検体内の特定原子核(例えば水及び脂肪
中の水素原子核)の空間分布を映像化する方法として
は、ローターバー(Lauterbur )による投影再構成法、
クマー(Kumar )、ウェルチ(Welti )、エルンスト
(Ernst )等によるフーリエ法、及びこれの変形法であ
るハチソン(Hutchison )等によるスピンワープ法等が
考案されている。
画像化法としては、モランによるフローエンコードパル
スを用いた方法(フェーズコントラスト法)や、撮影領
域への不飽和流体の流れ込みを利用した方法(タイム
オブ フライト法)などがあり、当該分野の技術者には
良く知られており、実施も可能である。
鮮血の増加を画像化する方法が注目されている。新鮮血
には反磁性体である酸化ヘモグロビンが多く含まれてい
るが、通常、静脈中に常に磁性体である還元ヘモグロビ
ンが多く、局所的な磁場均一性が低下している。脳活性
化に伴い新鮮血が増加すると酸化ヘモグロビン濃度が上
昇し、局所磁場均一性が向上する。この変化を、磁場均
一性の変化に敏感な撮影法、基本的には勾配磁場エコー
を用い、かつエコータイムを長くした撮影法(例えばロ
ングTEのフイールドエコー法、FIDタイプのEP
I)によりT2*を強調した画像を得ることで、活性化
部分を高輝度領域として得ることができる。
すでに光刺激による視覚の応答や、指の運動時における
運動の賦活イメージングが可能となっている。例えば、
指を動かしたときに脳のどの部分が活性化されたかを見
ることにより、指の動作に関与する脳細胞を知ることが
できる。
より生じた高濃度の酸化ヘモグロビンを含む血液が、下
流にあるやや大きめの静脈に流れ込み、皮質以外の部分
であるにもかかわらず、高輝度領域として描出されると
いう問題があることが報告された。これにより、活性化
された細胞特定が困難となってしまう。
*(磁場不均一性の影響を受ける横緩和時間)の変化を
見るのではなく磁化のディフェージョン(拡散)を見た
方が良いという報告もあるが、変化が少ないのでS/N
比が悪く高画質を得ることができない。
として、脳活性化に伴なって静脈の流量も数十%変化す
るため、特にフィールドエコー法ではMRアンギオグラ
フィと同様のタイムオブフライト効果により、高輝度領
域として画像化されてしまうという点がある。この時、
しばしば脳実質部以外の血管、たとえば、明らかに脳表
面より上にある血管まで画像化される場合がある。これ
を抑えるためにRFパルスのフリップ角を小さくする方
法が考えられるが、フリップ角を小さくするとS/N比
を低下する上に、タイムオブフライト効果を完全に抑え
ることができないという欠点がある。
グラフィにて静脈の走行を画像化することにより、皮質
と静脈との判別を容易とする方法が用いられていた。
うな従来の方法では、MRアンギオグラフィを余分にと
る必要があるので撮影時間が長くなってしまうという欠
点がある。
するためになされたもので、その第1の目的は、長時間
を要することなく脳機能画像を得ることのできる磁気共
鳴映像装置を提供することである。また、第2の目的は
皮質部と静脈部との判別を容易とすることのできる磁気
共鳴映像装置を提供することである。
に、本願第1の発明は、被検体に一様な静磁場を印加す
ると共に、高周波磁場及び勾配磁場を所定のパルスシー
ケンスに従って印加し、被検体からの磁気共鳴信号を検
出して映像化する磁気共鳴映像装置において、前記被検
体所望部位の血管部分からの信号を強調したデータ又は
静磁場不均一性の影響が少ないデータのうち少なくとも
一方を収集する第1のデータ収集手段と、T2*強調画
像を得るために前記被検体所望部位の磁場不均一性の変
化が強調されたデータを収集する第2のデータ収集手段
と、前記第1のデータ収集手段及び第2のデータ収集手
段を、前記高周波磁場を印加してから所定のパルスシー
ケンスを駆動中に実行させる制御手段と、を有すること
を特徴とする。
様静磁場を印加すると共に、高周波磁場及び勾配磁場を
所定のパルスシーケンスに従って印加し、被検体頭部か
らの磁気共鳴信号を検出して脳機能画像を得る磁気共鳴
映像装置において、前記被検体頭部の血管部分からの信
号を強調したデータ又は静磁場不均一性の影響が少ない
データのうち少なくとも一方を収集する第1のデータ収
集手段と、前記被検体頭部の磁場不均一性の変化が強調
されたデータを収集する第2のデータ収集手段と、前記
第1のデータ収集手段及び第2のデータ収集手段を、前
記高周波磁場を印加してから所定のパルスシーケンスを
駆動中に実行させる制御手段と、を有し、脳不活性時に
おいて前記血管画像、磁場不均一性の変化が強調された
画像を撮影し、両画像の各ピクセル毎の比率を求める手
段と、脳活性時において前記血管画像、磁場不均一性の
変化が強調された画像を撮影し、活性前後の血管画像の
第1の差分、及び活性前後の磁場不均一性の変化が強調
された画像の第2の差分を求める手段と、前記第1の差
分、第2の差分のうち一方に前記比率を乗じ、第1の差
分と第2の差分との第3の差分を求める手段と、前記第
3の差分結果を脳機能画像として表示する手段と、を有
することを特徴とする。
連のパルスシーケンスで血管画像、及び脳機能画像を得
ることができ、長い撮影時間を必要とせず容易に皮質部
分と静脈部分との判別ができるようになる。
前に取った2枚の画像の差が最小になる係数をあらかじ
め求めておき、脳の活性時に撮像を行なって、流れの成
分を強調した画像間、及びT2*の変化を強調した画像
間で差分画像を作り、得られた2枚の画像に対し前記係
数を求めた際に係数を掛けた方の画像に、前記係数を掛
けて差分画像を得た後、脳機能画像として表示する。こ
れによって、静脈部分が抑圧され、活性化した皮質部の
判別が容易となる。
する。図1は本発明が適用される磁気共鳴映像装置の概
略的な構成を示すブロック図である。
配コイル35はそれぞれ電源34、および駆動電源36
にて駆動される。これらにより被検体37には一様な静
磁場とそれと同一方向で互いに直交する3方向に線形傾
斜磁場分布を持つ勾配磁場が印加される。送信部40か
ら高周波信号がプローブ39に送られ、被検体37に高
周波磁場が印加される。ここでプローブ39は送受信両
用でも、あるいは送受信別々に設けてもよい。プローブ
39で受信された磁気共鳴信号は受信部41で直交位相
検波された後データ収集部43に転送されA/D変換
後、電子計算機44に送られる。以上、電源34,駆動
電源36、送信部40、受信部41、データ収集部43
はすべてシステムコントローラ42によって制御されて
いる。システムコントローラ42は電子計算機44を介
してコンソール45により制御される。電子計算機44
ではデータ収集部43から送られた磁気共鳴信号に基づ
いて画像再構成処理を行ない、画像データを得る。得ら
れた画像はディスプレイ46に表示される。電子計算機
44および寝台38はコンソール45により制御され
る。
本実施例では被検体の血管部分からの信号が強調された
データと機能情報が反映されたT2*の変化が強調され
たデータを一連のシーケンスで収集する。
タ収集を行なう例を示すパルスシーケンス図である。同
図における実施例では、被検体内の血管部分からの信号
を強調してデータを収集する方法として周知の技術であ
るタイムオブフライト効果を用い、また、T2*の変化
を強調してデータを収集する方法として勾配磁場エコー
およびロングTEによる方法を用いている。
勾配磁場を印加しながらRFパルス1(例えばフリップ
角90°)を印加した後、符号8aに示すように一旦反
転させた後のリード勾配磁場(フローコンペンスエーシ
ョン)を印加する。すると、リード勾配磁場3の印加時
点で血管画像が反映されたエコー6を収集することがで
きる(エコータイムTE1)。なお、符号5はスピンに
位相情報を付加するためのエンコードパルスである。
コンペンスエーション用勾配磁場を印加し、リード勾配
磁場4の印加時点でT2*が強調されたエコーを収集す
る(エコータイムTE2)。
部分の描出能向上のために、短いTE1を用い、次のフ
ローコンペンスエーション用勾配磁場波形8aをリード
勾配磁場3に付加している。また、T2*の変化を抑え
るためのリード勾配磁場4にもコンペンスエーション用
勾配磁場8bを付加している理由はCSF(脳脊髄液)
の揺らぎによるアーチファクトを抑えるためである。
収集の手段を、励起・位相エンコード・データ収集の一
連の操作(いわゆるone view)の中に構成することで、
脳機能画像と血管像が同時に得られ、皮質活動部位と間
違いやすい、やや大きめの静脈との区別が容易となる。
また、撮像時間の延長もない。このとき、得られた静脈
象と機能画像を重ねて表示すれば、さらに判別が容易と
なる。
いて、T2*の変化を強調するためにロングTEとなる
ようにTE2を選ぶことが望ましい。ここで、エコータ
イムTEとT2*による信号変化量△Sは、信号強度e
xp(−TE/T2*)に比例し、脳活性化に伴いT2
*→(T2*+α)と変化するとすれば、次の(1)式
となる。
り、TE≠0のときα>0より、△S>0となるため、
△SはTEに関して極大値を持つことになる。そこで、
理論上では△Sが極大になるときのエコータイムTEを
TE2とするのが好適である。通常は1ピクセル内のT
2*が百数十[ms]程度であれば、TEが少なくとも
それ以上の範囲では△SはTEの延長と共に増加するこ
とが知られており、実際には撮影時間の制限や画像歪み
とのかねあいからTE=30〜50[ms]程度とする
のが良い。
ールドエコー法を用いて2種のデータを収集する例につ
いて示したが、本発明はこれに限定されるものではなく
例えば図3〜図7に示す如くのパルスシーケンスを用い
てもよい。
せることにより、マルチエコーを発生させる例であり、
図4は、符号42に示すようにエンコードステップを励
起毎に所定量変化させることにより複数回のショットで
1枚の画像を作成する例である。
ス勾配磁場のエンコードステップを励起毎に所定量変化
させることにより3次元画像を得る例である。
エコー法を用いた例であり、1回目のデータ収集(エコ
ータイムTE1)にてT2*の変化が強調されたデータ
を収集し、180°のRFパルス印加後の2回目のデー
タ収集(エコータイムTE2)にてT2*の効果のない
データを収集する。このときは、1回目のデータの収集
の実効TE1はなるべく長くすることが望ましい。
スに対して更に、エンコードステップ71,72を付加
し3次元画像を作る例を示している。
実施が可能で、例えば、マルチスライス化や3D映像と
することも出来る。得られた静脈及び脳機能画像はそれ
ぞれ最大値投影法などの処理後、重ねて表示するように
しても良い。
る。この実施例は、さらに静脈部分画像値を抑圧し、皮
質との区別を容易とするものであり、その動作を図8に
示すフローチャートを用いて説明する。
の方法を用いて血管画像(流れの成分を強調した画像)
及び脳機能画像(T2*強調画像)を取得し(ステップ
ST1)、得られた2枚の画像の一方に係数を乗じて、
その差分値を最小となるように各ピクセル毎の係数を求
める(ステップST2)。即ち、流れの成分を強調した
画像の信号値をSal(x,y)T2*の変化を強調し
た画像の信号値をSb1(x,y)とすると、係数a
(x,y)=Sb1(x,y)/Sa1(x,y)が求
められ、
の差はTE1とTE2の差によるもの(組織のT2及び
T2*は同じ)であり、
調した画像とT2*を強調した画像を撮影し、流れの成
分を強調した画像の信号値をSa2(x,y)、T2*
を強調した画像の信号値をSb2(x,y)とすると
(ステップST3)、その比率は次の(4)示される。
(x,y))、及びT2*の変化を強調した画像間(Sb2
(x,y)−Sb1(x,y))で差分画像を作り(ステップST
4)、この結果得られた2枚の画像に対し、前記係数を
求めた際に係数を乗じた方の画像(Sa2(x,y)−Sa1
(x,y))に、前記係数a(x,y)をかけて、差分画像を作
る(ステップST5)。即ち、次の(5)式である。
T2*の変化ではなくタイムオブフライト効果で高輝度
となった部分は(3)、(4)式が同じになり、次の
(6)式が成立する。
なる。実際は、タイムオブフライト効果とT2*の変化
が同時に起こっており、キャンセルできるのはタイムオ
ブフライト効果による成分であるが、皮質より下流にあ
る静脈部分の信号を低減することができ、皮質と静脈の
区別が容易となるのである。
あり、脳活性前及び活性時の画像間の演算を行なう場
合、動きの影響等を低減するための種々の手段、例え
ば、統計処理、相関計算、位相誤差検出による動き補正
等の処理実施後、上記演算を行なってもよい。
本発明の方法にて例えば図9(b)に示す血管画像、同
図(c)に示す脳機能画像が得られると、これらの画像
と、同図(a)に示す如くの他の方法で撮影した脳の画
像とを重複表示することにより同図(d)に示すように
脳機能画像及び血管画像が認識し易い形態が表示でき
る。なお、この際、表示色を変えることによりよりわか
り易く表示させることができる。
透明状態に表示し、その上に脳機能を表示するようにし
ても、脳機能情報を容易に認識することができる。
よれば、撮像時間を延長することなく血管画像と脳機能
画像が同時に得られ、皮質部分と静脈部の判別が容易に
行える様になる。
圧され、活性化した皮質部の判別が容易となる。
ロック図である。
である。
変形例である。
変形例である。
変形例である。
変形例である。
変形例である。
トである。
示例である。
表示例である。
Claims (6)
- 【請求項1】 被検体に一様な静磁場を印加すると共
に、高周波磁場及び勾配磁場を所定のパルスシーケンス
に従って印加し、被検体からの磁気共鳴信号を検出して
映像化する磁気共鳴映像装置において、 前記被検体所望部位の血管部分からの信号を強調したデ
ータ又は静磁場不均一性の影響が少ないデータのうち少
なくとも一方を収集する第1のデータ収集手段と、 T2*強調画像を得るために前記被検体所望部位の磁場
不均一性の変化が強調されたデータを収集する第2のデ
ータ収集手段と、 前記第1のデータ収集手段及び第2のデータ収集手段
を、前記高周波磁場を印加してから所定のパルスシーケ
ンスを駆動中に実行させる制御手段と、 を有することを特徴とする磁気共鳴映像装置。 - 【請求項2】 被検体頭部に一様静磁場を印加すると共
に、高周波磁場及び勾配磁場を所定のパルスシーケンス
に従って印加し、被検体頭部からの磁気共鳴信号を検出
して脳機能画像を得る磁気共鳴映像装置において、 前記被検体頭部の血管部分からの信号を強調したデータ
又は静磁場不均一性の影響が少ないデータのうち少なく
とも一方を収集する第1のデータ収集手段と、 前記被検体頭部の磁場不均一性の変化が強調されたデー
タを収集する第2のデータ収集手段と、 前記第1のデータ収集手段及び第2のデータ収集手段
を、前記高周波磁場を印加してから所定のパルスシーケ
ンスを駆動中に実行させる制御手段と、を有し、 脳不活性時において前記血管画像、磁場不均一性の変化
が強調された画像を撮影し、両画像の各ピクセル毎の比
率を求める手段と、 脳活性時において前記血管画像、磁場不均一性の変化が
強調された画像を撮影し、活性前後の血管画像の第1の
差分、及び活性前後の磁場不均一性の変化が強調された
画像の第2の差分を求める手段と、 前記第1の差分、第2の差分のうち一方に前記比率を乗
じ、第1の差分と第2の差分との第3の差分を求める手
段と、 前記第3の差分結果を脳機能画像として表示する表示手
段と、 を有することを特徴とする磁気共鳴映像装置。 - 【請求項3】 前記第1のデータ収集手段により得られ
たデータに基づく血管像と前記第2のデータ収集手段に
より得られた脳機能画像とを表示する表示手段をさらに
備えることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴映像装
置。 - 【請求項4】 前記表示手段は、前記血管像と前記脳機
能画像とを脳の画像に重複表示することを特徴とする請
求項2又は3記載の磁気共鳴映像装置。 - 【請求項5】 前記脳の画像は、脳表面の画像であるこ
とを特徴とする請求項4記載の磁気共鳴映像装置。 - 【請求項6】 前記表示手段は、脳の半透明状態の画像
と前記脳機能画像とを重複表示することを特徴とする請
求項2又は3記載の磁気共鳴映像装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34704793A JP3431249B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 磁気共鳴映像装置 |
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JPH07184879A JPH07184879A (ja) | 1995-07-25 |
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Family
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JP34704793A Expired - Lifetime JP3431249B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-12-27 | 磁気共鳴映像装置 |
Country Status (1)
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1993
- 1993-12-27 JP JP34704793A patent/JP3431249B2/ja not_active Expired - Lifetime
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