JP3431150B2 - クリーム状のキャリヤー物質を主薬とする酸化毛髪染色剤および毛髪の染色方法 - Google Patents

クリーム状のキャリヤー物質を主薬とする酸化毛髪染色剤および毛髪の染色方法

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JP3431150B2 JP51980393A JP51980393A JP3431150B2 JP 3431150 B2 JP3431150 B2 JP 3431150B2 JP 51980393 A JP51980393 A JP 51980393A JP 51980393 A JP51980393 A JP 51980393A JP 3431150 B2 JP3431150 B2 JP 3431150B2
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Description

【発明の詳細な説明】 クリーム状の酸化毛髪染色剤は、毛髪染色の実施にお
いて特別な価値を有している。このような毛髪染色剤は
一般に、酸化染料として、例えば2,5−ジアミノトルエ
ン、4−アミノフェノール、1,4−ジアミノベンゼン、
2−(2'−ヒドロキシエチル)−1,4−ジアミノベンゼ
ンおよび4−アミノ−N−(2'−メチルアミノエチル)
アニリン等のp−置換されたベンゼン誘導体、並びに2,
5−ジアミノアニソール、2,5−ジアミノベンジルアルコ
ールおよびテトラアミノピリミジンを含有する。これら
は顕色剤物質と呼ばれている。この顕色剤物質は、適し
たカップラー物質と一緒に配合して添加される。カップ
ラー物質としては、特に1−ナフトール、レゾルシン、
4−クロロレゾルシン、m−アミノフェノール、5−ア
ミノ−o−クレゾール、および例えば2−アミノ−4−
(2'−ヒドロキシエチルアミノ)アニソール等のm−フ
ェニレンジアミン類の誘導体が挙げられる。顕色剤物質
とカップラー物質との適した配合によって、幅広く豊富
な種々の染色色合いが生じる。
酸化毛髪染料は2つの成分から成り、通常な使用する
少し前に1:1の割合で混合し、その後、染色を行う毛髪
上に塗布される。染色キャリヤー物質である一方の成分
は、染料混合物を含有し、溶液の形態、ゲルの形態また
は好ましくはクリームとして存在することができる。他
方の成分は、通常、液体状またはクリーム状であって、
適した酸化作用物質、例えば過酸化水素を含有する。
染色は、酸化作用物質の存在下において顕色剤物質と
カップラー物質との反応によって直ちに起こる。
毛髪染色の実施においては、2つのクリーム状成分の
混合物を使用し、しかもその後にブラシを用いて塗布を
行う際、脂肪族アルコールを主薬とする高粘度の染色キ
ャリヤー物質が好ましい。しかしながら、これには貯蔵
の際に増粘性を付与するという欠点があり、そのため
に、チューブからの取り出しがかなり妨げられ、酸化作
用物質を含有する成分との混合には多くの時間が必要と
なる。更に、通常のクリーム状染料キャリヤー物質に
は、チューブから取り出す際に「糸状で引き出される」
傾向があり、これによって、取り扱いが困難となる。
実際に使用される高粘度の染料エマルジョンシステム
は、製造技術者にとって非常に取り扱いが難しい。
このことは、例えば比較的低い温度で初めて生じるエ
マルジョン形成のような製造工程において明らかで、そ
れによって引き続いて冷水で希釈可能なエマルジョン濃
縮物の調製が実施できないか、あるいはほとんど実施が
困難である。
ドイツ公開明細書第3 834 142号から、高い染料/
電解質含有量を有する長期間安定なクリーム状の酸化毛
髪染色剤が知られている。これは、含有成分が高い数値
を有する低粘度の調合に関するものである。脂肪族アル
コールおよび脂肪酸エステルの他に、この薬剤は、脂肪
酸モノエタノールアミド、2モルのエチレンオキシドで
オキシエチル化されたラウリルアルコールおよび特定の
乳化剤を含有する。この種の薬剤は、振とうフラスコの
使用のもとで塗布されるのが好ましい。そのため、染色
を行おうとする人自身による使用が実施できない。低粘
度の毛髪染色剤の場合には、毛髪への付着が減少するこ
とにより、下方へ滴り落ちるという危険がある。
本発明の課題は、高粘度の新規なクリーム状の酸化毛
髪染色剤を提供することにあり、これは、従来のクリー
ム状の酸化毛髪染色剤に比べて長期間安定で、しかも取
り扱いが簡単である。更に、高粘度の染料キャリヤー物
質の製造は、単一のレセプターによって緩和されること
になる。
毛髪の酸化染色のための薬剤が、クリーム状のキャリ
ヤー物質と、これに溶解した染料混合物とから構成され
ており、この薬剤が、 (A)10〜30重量%の少なくとも1種の、10〜24の炭素
原子を有する脂肪アルコール、 (B)0.2〜6.0重量%の少なくとも1種の、下記の式の
ジエステル R1−CO−O−(CH2−CH2−O)−CO−R2 (I) 上式において、nは1、2または3を示し、並びにR1
およびR2は、12〜20の炭素原子を有する同一または異な
ったアルキル残基を示し、 (C)0.5〜20重量%の、10〜24の炭素原子を有するグ
リセリン脂肪酸エステル、 (D)0.1〜10重量%の、非イオン性および/またはア
ニオン性および/または両性乳化剤、 を含有し、しかも (E)4.5〜12.5のpH値を示すことを特徴とし、この薬
剤によって前述の課題が優れた方法で解決される。
この新規な酸化毛髪染色剤においては、例えばセチル
ステアリルアルコールのような、10〜24の炭素原子を有
する脂肪アルコールが濃縮剤として含まれる。この脂肪
アルコールの好ましい量は15〜25重量%である。
式(I)の好ましいジエステルとしては、エチレング
リコールジステアレートが含まれる。
グリセリン脂肪酸エステルの好ましい量は、0.5〜10.
0重量%である。グリセリン脂肪酸エステルとしては、
特にグリセリンモノ−ジステアレート、好ましくは30〜
35重量%のモノエステルを含有するものが含まれる。
成分(A)の濃縮作用を有する脂肪アルコールと、成
分(B)および(C)の脂肪酸エステルとの総含有量
は、好ましくは25.0〜56.0重量%である。
乳化剤としては、通常の非イオン性、アニオン性およ
び両性乳化剤、例えば脂肪アルコールスルフェート、高
エトキシル化脂肪アルコール、脂肪アルコール−エタン
スルホン酸塩、コレステリン、ベタインタイプの雑種イ
オン性乳化剤が挙げられ、好ましくは脂肪アルコール−
エーテルスルフェートを、好ましくは2〜5重量%の量
で、使用するのが好ましい。乳化剤の主要量は、ナトリ
ウムラウリルアルコールジグリコールエーテルスルフェ
ートが好ましい。
尚、濃縮剤として、ワセリンや、脂肪酸、例えばオレ
イン酸およびオキシエチル化ノニルフェノール等を、1.
0〜9.0重量%の量で付加させて含有させても良い。
更に、この酸化毛髪染色剤には、この他に、0.05〜1.
0重量%の量の、カチオン性樹脂のような、このような
薬剤における通常の添加物、1.0〜5.0重量%の量の、エ
タノール、イソプロパノール、グリセリン1,3−ブタン
ジオールおよびプロピレングリコールのような溶剤、0.
01〜0.2重量%の量の酸化防止剤、0.01〜1.0重量%の量
の芳香油、および0.01〜0.5重量%の量の、重金属用錯
体形成剤を含むことができる。
この酸化毛髪染色剤は、アルキロールアミドや、2モ
ルのエチレンオキシドでオキシエチル化されたラウリル
アルコールのような低オキシエチル化脂肪アルコールを
含まないことが好ましい。
調合物に応じて、本発明の酸化毛髪染色剤は、わずか
に酸性、中性またはアルカリ性に調整することができ
る。特に、この染色剤は、4.5と12.5の間のpH値を示
し、その際、好ましくはアンモニアを用いて調整を行
う。
この酸化毛髪染色剤において含有される染料混合物
は、少なくとも1種の発色剤物質と、少なくとも1種の
顕色剤物質、並びに必要によっては、それ自身が結合す
る染料前駆体や、毛髪に直接塗布する染料が付加されて
成る。
顕色剤物質および発色剤物質は、毛髪染色剤中におい
て、そのものとして、あるいは、例えば塩化物、硫酸
塩、リン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩または
クエン酸塩のような、無機酸または有機酸を有する生理
学的に危険のないそれらの塩の形で添加される。
この発色剤物質は一般に、使用される顕色剤と関連し
て、ほぼ当モル量で添加される。当モルの添加で有効で
あることが示される場合であっても、一定の過剰または
不足で発色剤物質が添加されても、不都合なことはな
い。更に、顕色剤剤成分と発色剤成分とがそれぞれ1種
の染料からなっているだけであるということは必要なこ
とではなく、むしろ、公知の顕色剤物質の混合物の顕色
剤成分と同様に、公知の発色剤物質の混合物の発色剤成
分を示すことができる。
この毛髪染色剤は、公知の発色物質として、特に1−
ナフトール、4−メトキシ−1−ナフトール、レゾルシ
ン、4−クロロレゾルシン、4,6−ジクロロレゾルシ
ン、2−メチルレゾルシン、3−アミノフェノール、3
−アミノ−6−メチルフェノール、4−ヒドロキシ−1,
2−メチレンジオキシベンゼン、4−アミノ−1,2−メチ
レンジオキシベンゼン、4−(2'−ヒドロキシエチルア
ミノ)−1,2−メチレンジオキシベンゼン、4−ヒドロ
キシインドール、2,3−ジアミノ−6−メトキシ−ピリ
ジンおよび5−アミノ−2−メチルフェノールを含む。
更に、好ましい発色物質には、例えば2,4−ジヒドロキ
シアニソールおよび2,4−ジヒドロキシフェノキシエタ
ノールのような2,4−ジヒドロキシフェノールエーテル
がある。
本発明の毛髪染色剤の成分としての公知の顕色剤物質
には、とりわけ1,4−ジアミノベンゼン、2,5−ジアミノ
トルエン、2,5−ジアミノベンジルアルコール、3−メ
チル−4−アミノフェノール、2−(2'−ヒドロキシエ
チル)−1,4−ジアミノベンゼン、テトラアミノピリミ
ジンおよび4−アミノフェノールが挙げられる。毛髪染
色用として知られており、かつ一般的な酸化染料で、本
毛髪染色剤中に含有可能であるものは、とりわけE.Saga
rinの著書「化粧品、科学と技術(Cosmetics,Science a
nd Technology)」,Interscience Publishers Inc.,New
York(1957)、第503頁以降、並びにH.Janistynの著書
「化粧料および香料のハンドブック(Handbuch der Kos
metika und Riechstoffe)」,(1973)、第388頁以降
に記載されているものがある。
ここに記載されている毛髪染色剤中に含まれる顕色剤
物質−発色剤物質の配合の総量は、約0.01〜12.0重量
%、好ましくは0.2〜4.0重量%である。
一定の染色色合いを達成するためには、更に通常の直
接染料、例えばダイアモンド フクシン(C.I.42 510)
およびレザー ルビー HF(C.I.42 520)のようなトリ
フェニルメタン染料、2−アミノ−4,6−ジニトロ−フ
ェノール、2−ニトロ−4−(2'−ヒドロキシエチルア
ミノ)アニリン、2−N−2',3'−ジヒドロキシプロピ
ルアミノ−5−(N−メチル,N−ヒドロキシエチル)ア
ミノニトロベンゼンおよび2−アミノ−4−ニトロフェ
ノールのような芳香族ニトロ染料、アシッド ブラウン
4(C.I.14 805)およびアシッド ブルー 135(C.
I.13 385)のようなアゾ染料、ディスパース バイオレ
ット 4(C.I.61 105)、ディスパース ブルー 1
(C.I.64 500)、ディスパース レッド 15(C.I.60 7
10)、ディスパース バイオレット 1(C.I.61 10
0)、更には1,4,5,8−テトラアミノアントラキノンおよ
び1,4−ジアミノアントラキノンのようなアントラキノ
ン染料をも含有することができる。
更に、この毛髪染色剤には、自己結合性をもった染料
前駆体、例えば2−アミノ−5−メチルフェノール、2
−アミノ−6−メチルフェノール、2−アミノ−5−エ
トキシフェノールまたは2−プロピルアミノ−5−アミ
ノピリジンをも含有しても良い。
この直接誘引染料および自己結合性を有する染料前駆
体の総量は、0.01〜6重量%であり、0.2〜4重量%が
好ましい。
全ての染料、または顕色剤物質−発色剤物質−配合、
自己結合性を有する染料前駆体および直接誘引染料の総
量は、0.1〜14重量%であって、0.2〜0.8重量%である
のが好ましい。
本発明の酸化毛髪染色剤は、キャリヤー物質と染料混
合物との混合物である。
使用する際には、この毛髪染色剤を、使用する直前
に、液体またはクリーム状で、酸化作用物質を含有する
酸化剤と、2:1〜1:3の重量割合で混合する。酸化剤中に
は、更に一般的な添加剤として、例えば乳化剤および網
状剤、脂肪アルコールのような増粘剤、リン酸のような
酸、緩衝物質、フェナセチンのような安定化剤、カチオ
ン性樹脂、芳香油、アクリレートおよび混濁剤を含有さ
せることができる。毛髪染色の顕色のための酸化作用物
質としては、主に過酸化水素が挙げられ、例えば6%水
溶液や、尿素、メラミンまたはホウ酸ナトリウムとの付
加化合物がある。過酸化水素は、酸化剤中に0.1〜20重
量%の濃度、好ましくは1.0〜12重量%の濃度で含有さ
れる。
毛髪染色剤と酸化剤とからの、使用の準備ができた混
合物は、毛髪を染色するのに充分な量で、毛髪の量に応
じて約90〜160gの量で毛髪に塗布され、15〜50℃の場合
には約10〜45分間、好ましくは30分間作用させる。それ
から、毛髪を水で洗浄し、乾燥させる。必要によって
は、水を用いた洗浄に引き続き、更に、薄い生理学的に
温和な有機酸、例えばクエン酸または酒石酸を用いて後
濯ぎする。
本発明の毛髪染色剤の場合、従来のクリーム状の毛髪
染色剤の場合のように、長期間貯蔵した後であっても過
度の濃縮が確められることはない。更に、この薬剤は、
安定なエマルジョンを形成するのが容易であるという特
性を有している。このエマルジョン形成は、比較的高い
温度の場合には必ず起こり、その結果、引き続き冷水を
用いて希釈することが可能なエマルジョン濃縮物の調製
が行える。これによって、クリーム状の毛髪染色剤の調
製がかなり容易になる。
本発明の毛髪染色剤についての以下の実施例は、本発
明の対象を詳細に説明するものである。
実施例1 1. セチルステアリルアルコール 16.20g 2. ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 1.80g 3. グリセリンモノ−ジステアレート 7.50g 4. グリセリン 0.80g 4a. カリウムステアレート 0.55g 5. グリコールジステアレート 1.80g 6. ナトリウムラウリルアルコールジグリコールエーテ
ルスルフェート26%水溶液 10.00g 7. 亜硫酸ナトリウム、水を含まない 0.50g 8. 2,5−ジアミノトルエンスルフェート 1.20g 9. レゾルシン 0.50g 10. m−アミノフェノール 0.10g 11. アンモニア、25%水溶液 0.90g 12. 水 52.15g 13. アンモニア、25%水溶液 6.00g 100.00g ワックス相を形成する成分1.〜5.を一緒にして90℃で
溶解する。溶解する際、原料6.〜12.から成る沸騰した
水溶液を攪拌する。このようにして得られた混合物を攪
拌しながら冷却すると、エマルジョンが難無く形成され
る。このクリームを冷却した後に、水溶性のアンモニア
溶液(13.)を用いてpH値を10.3に調整する。
実施例2 1. セチルステアリルアルコール 13.50g 2. ラウリル硫酸ナトリウム 1.50g 3. グリセリンモノ−ジステアレート 11.30g 4. グリセリン 3.70g 4a. カリウムステアレート 0.82g 5. グリコールジステアレート 1.80g 6. 水 30.00g 7. ナトリウムラウリルアルコールジグリコールエーテ
ルスルフェート26%水溶液 10.00g 8. 亜硫酸ナトリウム、水を含まない 0.50g 9. 2,5−ジアミノトルエンスルフェート 1.60g 10. レゾルシン 0.60g 11. 3−アミノフェノール 0.20g 12. アンモニア、25%水溶液 1.20g 13. 水 17.28g 14. アンモニア、25%水溶液 6.00g 100.00g 約90℃にて製造した成分1.〜5.からなる溶解物に、攪
拌しながら成分6.〜12.からなる95℃に熱せられた水溶
液を注ぐ。その後、約40〜60℃の水(13.)を前記混合
物に注ぎ、これによって急速な冷却を行う。このエマル
ジョンは順調に形成される。水溶性のアンモニア溶液
(14.)を用いて10.0にpH値の調節を行う。
実施例3 1. セチルステアリルアルコール 18.45g 2. ラウリル硫酸ナトリウム 2.05g 3. グリセリンモノ−ジステアレート 4.90g 4. グリセリン 1.60g 4a. カリウムステアレート 0.36g 5. コレステリン 0.60g 6. グリコールジステアレート 1.80g 7. セチルアルコールポリエチレングリコールエーテル 2.00g 8. ナトリウムラウリルアルコールジグリコールエーテ
ルスルフェート26%水溶液 10.00g 9. アスコルビン酸 0.30g 10. レゾルシン 0.60g 11. 2.5−ジアミノトルエンスルフェート 0.60g 12. アンモニア、25%水溶液 6.00g 13. 水 51.04g 100.00g 成分1.〜6.を一緒にして約90℃で溶解させた後、実施
例1に記載されるようにしてエマルジョンを製造する。
この毛髪染色クリーム50gを、以下の調合物である6%
過酸化水素エマルジョン50gと、使用する直前に混合す
る。
セチルステアリルアルコール 2.00g ラウリル硫酸ナトリウム 0.28g セチルアルコールポリエチレングリコールエーテル 0.10g 過酸化水素、50% 12.00g リン酸、85% 0.10g 水 85.62g 100.00g それから、この混合物を白髪となった毛髪に塗布し、
30分間ほぼ室温で作用させる。その後、毛髪を水で濯
ぎ、乾燥させる。この毛髪は淡いブロンド色に染色され
る。
比較実験 実施例1〜3に記載される毛髪染色剤の、グリコール
ジステアレートを同量の水で置き換えた以外は同じであ
る調合物の毛髪染色剤(実施例1A、2A及び3A)を用いて
比較を行った。
実施例1Aの場合には、実施例1の本発明の調合物とは
反対に、品質の悪いエマルジョンが生成した。これは不
安定で、しかも固まりを形成したり、ときどき相分離を
起こす傾向がある。実施例2の本発明の染色キャリヤー
物質が問題なく安定なエマルジョンを形成する一方で、
グリコールジエステルを含まない実施例2Aの場合には、
相分離が生じる。
実施例3の毛髪染色クリームについても、相当する本
発明ではない毛髪染色クリーム(実施例3A)について
も、製造後にチューブ内に注入し、約10日間貯蔵する。
チューブから取り出した際、グリコールジステアレート
を含まない染色物質(実施例3A)の場合には、本発明の
毛髪染色クリーム(実施例3)の場合よりも、後から濃
くなり、明らかに強い「糸状の引き出される現象」が観
察される。
ここに述べられている全てのパーセントは、他に記載
がない限り、重量%を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エービー,ヨーハン スイス国、1723 マーリー、ルート デ プラレッテ 18 (56)参考文献 特開 昭63−174917(JP,A) 特開 昭62−72608(JP,A) 特開 昭57−94018(JP,A) 特表 平5−500228(JP,A) 特表 昭61−502531(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】毛髪の酸化染色のための薬剤で、クリーム
    状のキャリヤー物質と、その中に溶解された染料混合物
    とから構成されるものにおいて、 (A)10〜30重量%の少なくとも1種の、10〜24の炭素
    原子を有する脂肪アルコール、 (B)0.2〜6.0重量%の少なくとも1種の、下記の式の
    ジエステル R1−CO−O−(CH2−CH2−O)−CO−R2 (I) 上式において、nは1、2または3を示し、並びにR1
    よびR2は、12〜20の炭素原子を有する同一または異なっ
    たアルキル残基を示し、 (C)0.5〜20重量%の、10〜24の炭素原子を有するグ
    リセリン脂肪酸エステル、 (D)0.1〜10重量%の、非イオン性および/またはア
    ニオン性および/または両性乳化剤、 を含有すること、および (E)4.5〜12.5のpH値を示すこと を特徴とする、毛髪酸化染色用薬剤。
  2. 【請求項2】前記薬剤が、前記式(I)のジエステルと
    して、エチレングリコールジステアレートを含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の薬剤。
  3. 【請求項3】前記薬剤が、グリセリン脂肪酸エステルと
    して、グリセリンモノ−ジステアレートを含有すること
    を特徴とする請求項1または2記載の薬剤。
  4. 【請求項4】前記薬剤が、グリセリンモノ−ジステアレ
    ートを0.5〜10.0重量%の量で含有することを特徴とす
    る請求項3記載の薬剤。
  5. 【請求項5】前記成分(D)の乳化剤の主要量が、ナト
    リウムラウリルアルコールジグリコールエーテルスルフ
    ェートであることを特徴とする請求項1〜4いずれか1
    項記載の薬剤。
  6. 【請求項6】前記染料混合物が、発色物質である1−ナ
    フトール、4−メトキシ−1−ナフトール、レゾルシ
    ン、4−クロロレゾルシン、4,6−ジクロロレゾルシ
    ン、2−メチルレゾルシン、3−アミノフェノール、3
    −アミノ−6−メチルフェノール、4−ヒドロキシ−1,
    2−メチレンジオキシベンゼン、4−ヒドロキシインド
    ール、2,4−ジヒドロキシアニソールおよび2,4−ジヒド
    ロキシフェノキシエタノールの少なくとも1種を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の薬
    剤。
  7. 【請求項7】前記染料混合物が、顕色剤物質である2,5
    −ジアミノトルエン、3−メチル−4−アミノフェノー
    ル、1,4−ジアミノベンゼン、2−(2'−ヒドロキシエ
    チル)−1,4−ジアミノベンゼン、テトラアミノピリミ
    ジンおよび4−アミノフェノールの少なくとも1種を含
    有することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載
    の薬剤。
  8. 【請求項8】前記染料混合物が、直接性染料であるダイ
    アモンド フクシン(C.I.42 510)、レザー ルビー
    HF(C.I.42 520)、2−アミノ−4,6−ジニトロフェノ
    ール、2−ニトロ−4−(2'−ヒドロキシエチルアミ
    ノ)アニリン、2−N−2',3'−ジヒドロキシプロピル
    アミノ−5−(N−メチル,N−ヒドロキシエチル)アミ
    ノ−ニトロベンゼン、2−アミノ−4−ニトロフェノー
    ル、アシッド ブラウン 4(C.I.14 805)、アシッド
    ブルー 135(C.I.13 385)、ディスパース バイオ
    レット 4(C.I.61 105)、ディスパース ブルー 1
    (C.I.64 500)、ディスパース レッド 15(C.I.60 7
    10)、ディスパース バイオレット 1(C.I.61 10
    0)、1,4,5,8−テトラアミノアントラキノンおよび1,4
    −ジアミノアントラキノンの少なくとも1種を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の薬
    剤。
  9. 【請求項9】毛髪を染色するための方法であって、前記
    請求項1〜8記載の毛髪染色剤を使用する直前に、1種
    の酸化作用物質、特に過酸化水素を含有する液体状また
    はクリーム状の酸化剤と混合し、引き続いて毛髪処理に
    充分な量のこの混合物を毛髪に塗布して約15〜約50℃で
    10〜45分間、毛髪に作用させ、毛髪を水で濯いだ後に乾
    燥させることを特徴とする、毛髪の染色方法。
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