JP3430431B2 - データベース検索装置及びデータベース検索方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はデータベース検索装置及
びデータベース検索方法に係り、特に、利用者から入力
された検索要求に応じてデータベースを検索するデータ
ベース検索装置及びデータベース検索方法に関する。

【０００２】特に、検索条件に合致するデータがデータ
ベースに存在しない場合に、検索条件を緩和して再度、
データベースを検索するデータベース検索装置及びデー
タベース検索方法に関する。

【０００３】

【従来の技術】従来のデータベース検索における検索条
件緩和の方法には、以下の２つがある。 （１） 検索要求の詳細部分の省略による緩和による方
法 検索要求が階層を持つ場合、その詳細な部分を省略する
ことにより、検索要求を緩和する方法である。

【０００４】電話番号案内の検索側の例を図１３に示
す。図１３に示すように、検索要求『横須賀市林の○○
さん』（検索キー：横須賀市林○○）に対して、詳細部
分である“林”を省略することによって、検索要求を緩
和し、検索キーを“横須賀市○○”にしてデータベース
を検索する方法である。このように、図１３において
“林”から延びるリンクを上位に辿ることにより、検索
要求が緩和された“横須賀市”を、データベース検索の
ための検索条件として使用できる。

【０００５】（２） 連想による緩和による方法 次に示す従来の方法は、予め設けた連想用のシソーラス
上でリンクを辿ることにより検索要求を緩和する方法で
ある。図１４は、従来の連想による緩和の例を示す。こ
の例では、検索キーのノードを『ペンギン』とすると、
シソーラス上の“ペンギン”から出ている全てのリンク
に従って検索要求を緩和すると『鵜』、『鷲』、『燕尾
服』、『白黒』、『南極大陸』等のあらゆる方向への連
想により検索条件が緩和される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法には、以下のような問題がある。 （１） 従来の第１の方法では、リンクを上位に辿るだ
けであり、隣町（住所階層の兄弟にあたる）への緩和、
表記が近いノードへの緩和、実距離は近いが住所階層は
遠いノードへの緩和に対処できない（検索要求の詳細部
分の省略による緩和の場合）という問題がある。

【０００７】（２） 従来の第２の方法では、リンクの
持つ意味が規定されていないため、あらゆる連想が許さ
れ、利用者の検索要求に合致しない情報を大量に取って
くる恐れがある（連想による緩和の場合）。 （３） 第１の方法及び第２の方法共に、緩和の方向が
利用者の検索意図に適合しているか否かわからない（利
用者の検索意図に合致した緩和が適切に行えない）とい
う問題がある。

【０００８】（４） また、第１の方法及び第２の方法
共に、検索条件を緩和するには、各手法による固有の構
成を有するシソーラスを持たなければならないという問
題もある。本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、
緩和の方向をシソーラスの上位だけでなく、種々のリン
クを持つ属性に応じて柔軟に検索要求を緩和できるデー
タベース検索装置及びデータベース検索方法を提供する
ことを目的とする。

【０００９】また、更なる本発明の目的は、検索要求に
合致しない内容を検索することがないデータベース検索
装置及びデータベース検索方法を提供することである。
また、更なる本発明の目的は、利用者の検索意図に適合
した条件緩和が可能なデータベース検索装置及びデータ
ベース検索方法を提供することである。

【００１０】また、更なる本発明の目的は、種々の検索
要求の緩和手法に対応できるデータベース検索装置及び
データベース検索方法を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】図１は、本発明の原理構
成図である。本発明は、利用者から検索条件に応じてデ
ータベース３００を検索するデータベース検索装置にお
いて、利用者により検索要求及び該検索要求の条件緩和
に関する制約を入力する入力手段１００と、制約を満た
すように検索要求の検索条件を緩和するためにどのリン
クを辿ればよいかを示す緩和方向情報６１０と、該検索
条件を緩和するのに適当か否かを決定するための緩和決
定条件６２０からなる検索条件緩和知識６００と、 リン
ク及びノード、該リンク及び該ノードの識別子、双方の
属性−属性値のペアを１つ以上持たせたネットワーク５
００を用いて、検索条件緩和知識６００を参照して検索
要求を緩和する検索要求緩和手段４００と、入力された
検索条件または、検索要求緩和手段４００により緩和さ
れた検索条件によりデータベース３００を検索する検索
手段２００と、を有する。

【００１２】また、上記の検索要求緩和手段４００は、
データベース３００を検索するための検索キーがネット
ワーク５００上のどのノードに対応するかを決定するノ
ード決定手段４１０と、ノード決定手段４１０で決定さ
れたノードを起点として緩和方向情報６１０に従って、
リンクを辿り、該リンクの情報を取得するリンク情報取
得手段４２０と、リンクの情報に基づいて辿った先のノ
ードを取得し、該ノードの情報が緩和決定条件６２０を
満たす場合に、そのノードの情報を検索条件とする検索
条件決定手段４３０と、を有する。

【００１３】図２は、本発明の原理を説明するためのフ
ローチャートである。本発明は、利用者から検索条件に
応じてデータベースを検索するデータベース検索方法に
おいて、利用者から検索キーを含む検索要求及び該検索
要求の条件緩和に関する制約が入力され（ステップ
１）、検索キーでデータベースを検索し（ステップ
２）、検索が失敗した場合に、リンク及びノード、該リ
ンク及び該ノードの識別子、双方の属性−属性値のペア
を１つ以上持たせたネットワーク上の検索キーに対応す
るノードを決定し（ステップ３）、 利用者から入力され
た制約をキーとして、該制約を満たすように検索要求の
検索条件を緩和するためにどのリンクを辿ればよいかを
示す緩和方向情報と、該検索条件を緩和するのに適当か
否かを決定するための緩和決定条件からなる検索条件緩
和知識を検索して、緩和方向情報及び緩和決定条件を取
得することにより検索要求を緩和し（ステップ４）、検
索キーに対応するノードから出ている全リンクの情報を
取得し、 緩和方向情報と一致するリンクのみを辿り、該
リンク上にあるノードの情報を取得し、 ノードの情報が
緩和決定条件を満たす場合には、ノードの情報を検索条
件として、データベースを検索する（ステップ２）。

【００１４】

【００１５】また、取得したノード情報は、ノード名と
属性−属性値の組で構成される。

【００１６】

【作用】本発明は、検索が失敗した時に、検索条件を緩
和するが、この際に、利用者から入力された緩和する際
の制約と、リンクとノードの双方に属性名−属性値ペア
を１つ以上持たせたネットワークと、入力された緩和す
る際の制約を満足するように検索条件を緩和するために
は、ネットワーク上のどのリンクを辿ればよいかを示す
緩和方向情報と辿ったリンクの先のノードが属性名を含
む検索条件を緩和するのに適当か否かを決めるための緩
和決定条件とを有する検索条件緩和知識とを参照する。

【００１７】入力された緩和する際の制約をキーとして
検索条件緩和知識を検索することによって、対応するレ
コードを取得し、緩和方向情報に従って辿るべきネット
ワーク上のリンクを決め、さらに、リンクの先のノード
が持つ属性名−属性値ペアが緩和決定条件を満足する場
合のみ、そのノードの情報を用いて検索条件の緩和を行
う。これにより、利用者の検索意図に適合した緩和の方
向に検索条件を緩和することができる。

【００１８】

【実施例】以下、図面と共に本発明の実施例を詳細に説
明する。図３は、本発明の一実施例のデータベース検索
装置の構成を示す。同図に示すデータベース検索装置１
１は、入力部１、検索キー作成部２、データベース検索
部３、検索条件緩和部４、出力部５、ネットワーク９、
検索条件緩和知識１０より構成され、さらに、データベ
ース検索装置１１の外部には、データベース検索部３が
データを検索する対象である検索対象データベース７が
接続される。

【００１９】入力部１は、利用者により、検索条件及び
条件を緩和する際の制約が入力される。検索キー作成部
２は、入力部１で入力された検索条件を検索対象データ
ベース７を検索する際の検索キーとして適当な形式に変
換する。データベース検索部３は、検索キー作成部２で
作成されたキーによって検索対象データベース７を検索
する。検索条件緩和部４は、データベース検索部３によ
る検索が失敗した際に、入力部１で入力された検索条件
を緩和する際の制約に基づいて、ネットワーク９と検索
条件緩和知識１０とを参照して、利用者が設定した検索
条件を緩和する。出力部５は、データベース検索部３に
よって得られたデータを出力装置８に出力する。

【００２０】なお、入力部１は、キーボードやディスプ
レイ等の入力装置であり、出力部５は、データベース検
索部３によって得られたデータを出力するためのディス
プレイやプリンタ等の出力装置である。ネットワーク９
は、単語や概念を表すノードとノード間のリンクから構
成され、ノード間の関係をネットワーク状（シソーラ
ス）に表現した辞書である。

【００２１】検索条件緩和知識１０は、緩和する際の制
約と検索条件の緩和方向情報とその緩和方向情報の正し
さを検証する条件（緩和決定条件）とを記述したもので
ある。図４は、本発明の一実施例のネットワークの構成
例を示す。ネットワーク９は、単語や概念を表すノード
１１０、１２０、１３０とノード間の関係を表すリンク
２１０、２２０から構成される。

【００２２】各ノード１１０、１２０、１３０は、ノー
ド名と１つ以上の属性名−属性値ペアを有する。例え
ば、ノード１１０は、ノード名（ノード２）、属性名−
属性値（ＡＴＲ−１，ＶＡＬ−１），（ＡＴＲ−２，Ｖ
ＡＬ−２）のような情報を有する。

【００２３】各リンク２１０、２２０も同様に、リンク
名と１つ以上の属性名−属性値ペアを有する。例えば、
リンク２１０は、リンク名（リンク１−２）、属性名−
属性値（ＡＴＲ−１，ＶＡＬ−１），（ＡＴＲ−２，Ｖ
ＡＬ−２）を有する。図５は、本発明の一実施例の検索
条件緩和知識のフィールド構成を示す。

【００２４】検索条件緩和知識１０の１レコードは、緩
和可能な制約１２、緩和方向情報１３及び、緩和決定条
件１４より構成される。緩和可能な制約１２は、検索条
件を緩和する際の制約であり、ノードの持つ属性名によ
って記述する。緩和方向情報１３は、検索条件を緩和す
るためには、ネットワーク９上のどのリンクを辿って検
索条件を緩和すればよいのかを示す緩和方向情報であ
り、リンク２１０、２２０、…の持つ属性名とその属性
値とによって記述する。緩和決定条件１４は、辿ったリ
ンクの先のノードの持つ属性名とその属性値とによって
記述する。

【００２５】図６は、本発明の一実施例のデータベース
検索装置の概要動作のフローチャートである。 ステップ１０１） 入力部１は、利用者から検索条件及
び緩和可能な属性名を受け付け、検索キー作成部２に転
送する。

【００２６】ステップ１０２） 検索キー作成部２は、
検索対象データベース７を検索するためのキーを検索条
件から作成し、データベース検索部３に転送する。 ステップ１０３） データベース検索部３は、検索キー
作成部２から転送された検索キーにより検索対象データ
ベース７を検索する。

【００２７】ステップ１０４） データベース検索部３
は、検索キーにより検索対象データベース７を検索し、
検索が成功したか否かを判断し、検索が成功した場合に
は、ステップ１０８に移行する。失敗した場合には、検
索条件緩和部４に検索条件と緩和可能な属性名と検索キ
ーを転送する。

【００２８】ステップ１０５） 検索条件緩和部４は、
検索条件を緩和する際の制約に基づいてネットワーク９
と検索条件緩和知識１０とを参照して、検索条件の緩和
を行う。検索条件の緩和が成功した場合には、ノードの
ノード名と属性名−属性値ペアを出力する。詳細な検索
条件の緩和方法は、図７において後述する。

【００２９】ステップ１０６） ステップ１０５におけ
る緩和処理が成功したか否かを判定する。緩和処理が成
功した場合には、得られたノード名と属性名−属性値ペ
アとを検索キー作成部２に転送し、ステップ１０２に移
行する。緩和処理が失敗した場合には、ステップ１０７
に移行する。

【００３０】ステップ１０７） 検索条件緩和部４は、
緩和処理が失敗した場合に、検索結果として“検索結果
なし”とし、これを出力部５に転送する。 ステップ１０８） 出力部５は、転送された検索結果を
出力する。次に、上記のステップ１０５における検索条
件緩和方法を詳述する。

【００３１】図７は、本発明の一実施例の検索条件緩和
処理のフローチャートである。 ステップ１０５０） 検索条件緩和部４は、検索キーに
対応するネットワーク９上のノードを決定する。 ステップ１０５１） 次に、検索条件緩和部４は、前述
のステップ１０１の処理において、受け付けた利用者か
ら入力された検索条件を緩和する際の制約（ノードの持
つ緩和可能な属性名）をキーとして、検索条件緩和知識
１０を検索する。

【００３２】ステップ１０５２） 検索条件緩和知識１
０の検索に成功したか否かで処理を分ける。成功した場
合にはステップ１０５３に移行し、失敗した場合にはス
テップ１０５９に移行する。 ステップ１０５３） 検索が成功した場合に、検索条件
緩和部４は、ステップ１０５１で得られた検索条件緩和
知識１０のレコードから緩和方向情報と緩和決定条件と
を取得する。

【００３３】ステップ１０５４） ステップ１０５０で
得られたネットワーク９上のノードから出ている全リン
クの情報（リンクの持つ属性名−属性値ペア）を取得す
る。 ステップ１０５５） ステップ１０５４で得られたリン
クの情報とステップ１０５３で得られた緩和方向情報と
を比べ、一致するリンクが存在するか否かによって処理
を分ける。一致するリンクが存在する場合には、ステッ
プ１０５６に移行し、存在しない場合にはステップ１０
５９に移行する。

【００３４】ステップ１０５６） ステップ１０５４で
得られたリンクの情報とステップ１０５３で得られた緩
和方向情報とが一致するリンクをネットワーク９上で辿
り、その先のノードの情報（ノードの持つ属性名−属性
値ペア）を取得する。 ステップ１０５７） ステップ１０５６で取得したノー
ドの情報とステップ１０５１で取得した緩和決定条件と
を比べ、ノードが緩和決定条件を満足するか否かで処理
を分ける。満足する場合にはステップ１０５８に移行
し、満足しない場合にはステップ１０５９に移行する。

【００３５】ステップ１０５８） 検索条件緩和処理は
成功とし、取得したノードのノード名と属性名−属性値
ペアとを緩和された検索条件として図６に示すフローチ
ャートのステップ１０６に移行する。 ステップ１０５９） 検索条件緩和処理は失敗として、
図６のステップ１０６に移行する。

【００３６】次に、具体例を用いて説明する。 ［第１の具体例（電話番号検索の例）］図８は、本発明
の一実施例の検索対象データベースの内容例を示し、図
９は本発明の一実施例の検索緩和知識の内容例を示し、
図１０は、本発明の一実施例のネットワークの内容を示
す。

【００３７】(1) 利用者から入力部１より、 ・検索条件： 『横須賀市林の○○さんの電話番号が知
りたい』 ・緩和する際の制約（ノードの持つ緩和可能な属性
名）：『名称』 が入力されたものとする。入力部１は、この検索条件を
検索キー作成部２に転送する（ステップ１０１）。

【００３８】(2) 検索キー作成部２は、検索条件から
検索キー 『横須賀市林○○』 を作成し、データベース検索部３に転送する（ステップ
１０２）。なお、この処理において、検索条件から検索
キーを作成する手順は特に規定しないものとする。

【００３９】(3) データベース検索部３は、検索キー 『横須賀市林○○』 によって電話番号が記述された図８に示す検索対象デー
タベース７を検索する（ステップ１０３）。ここで検索
対象データベース７の内容には、“横須賀市林××”は
あるが『横須賀市林○○』は存在しないために、検索に
失敗する（ステップ１０３,No ）。従って、データベー
ス検索部３は、検索条件 「横須賀市林の○○さんの電話番号が知りたい」 と検索キー 『横須賀市林○○』 とを検索条件緩和部４に転送する（ステップ１０４）。

【００４０】(4) 検索条件緩和部４は、図１０に示す
ネットワーク９と図９に示す検索緩和知識１０参照し
て、検索条件緩和処理を行う（ステップ１０５）。 (5) 検索条件緩和処理として、検索条件緩和部４は、
検索条件から住所に該当する部分の「横須賀市林」を取
り出し、この中の最も詳細ない部分「林がネットワーク
９上のどこに位置するかを決定する。ネットワーク９
は、図１０に示すように、検索キーに対応するノード
は、ハッチングで示したノードｃ（ノード名：林）であ
ると決定される（ステップ１０５０）。

【００４１】(6) 次に、検索条件緩和部４は、入力さ
れた緩和する際の制約「名称」をキーとして、検索条件
緩和知識１０を検索し、緩和方向情報と緩和決定条件と
を取得する。検索条件緩和知識１０は、図９に示すよう
な「名称」を持つ１レコードが得られる。この緩和方向
情報は、「（位置関係 隣接）and （直線距離 ＜２
０） and （障壁 無）」であり、それぞれの緩和決定
条件は「行政区画が同一 and 地域名が同一」である
（ステップ１０５１）。

【００４２】(7) 次に、ノード名：林を持つノードか
ら出ている全リンクの情報を取得する。ネットワーク９
は図１０に示すように、 ・“横須賀市−林”リンク（Ｌ−１）情報として、 「（行政区画 上下）（位置関係 ０） （直線距離
１００）（障壁 有り）（読みの類似 無）」 ・“武−林リンク”（Ｌ−４）情報として、 「（行政区画 同一）（位置関係 隣接） （直線距離
１０）（障壁 無し）（読みの類似 無）」 ・“長井−林リンク”（Ｌ−２）情報として、 「（行政区画 同一）（位置関係 隣接）（直線距離
１５）（障壁 無）（読みの類似 無）」 の３つのリンク情報が取得される（ステップ１０５
２）。

【００４３】(8) 上記の(6) で得られた検索条件緩和
知識１０のレコードの緩和方向情報は、 「（位置関係 隣接）and （直線距離 ＜２０）and
（障壁 無）」 であるので、これを満足するリンクとして、『武−林リ
ンク』Ｌ−４，『長井−林リンク』Ｌ−２の２つが存在
する（ステップ１０５３）。

【００４４】(9) 検索条件緩和部４は、『武−林リン
ク』Ｌ−４を辿り、ノード名：「武」が有する情報 「（行政区画 町村）（地域名 武山）（人口 ○○）
（読み たけ）」 を取得し、次に検索条件緩和部４は、『長井−林リン
ク』Ｌ−２を辿り、ノード名「長井」の持つ情報 「（行政区画 町村）（地域名 長井）（人口 ○×）
（読み ながい）」 を取得する（ステップ１０５４）。

【００４５】(10) ここで、緩和決定条件は、 「行政区画が同一 and 地域名が同一」 である。ノードｄ“ノード名：武”は、ノードｃ“ノー
ド名：林”と同一の行政区画、地域名を持ち、この条件
を満足するが、ノードｂ“ノード名：長井”とは異なる
地域名を持つ。従って、ノードｄ“ノード名：武”だけ
が緩和決定条件を満足する（ステップ１０５７、Yes)の
で、検索条件緩和処理は、成功とし、ノード名：武と
「（名称 武）（行政区画 町村）（地域名 町村）
（地域名 武山）（人口 ○○）（読み たけ）」とを
検索キー作成部２に送る（ステップ１０６,Yes）。

【００４６】(11) 検索キー作成部２は、ノードｄ“ノ
ード名：武”と 「（行政区画 町村）（地域名 武山）（人口 ○○）
（読み たけ）」 とを受けて、検索キー「横須賀市武○○」を作成し、デ
ータベース検索部３に送る（ステップ１０２）。

【００４７】(12) データベース検索部３では、検索キ
ー「横須賀市武○○」によって検索対象データベース７
を検索する（ステップ１０３）。検索対象データベース
７は図８に示す如くであるので、検索は成功し、電話番
号として「0468-xx-xxxx」を得る（ステップ１０４,Ye
s) 。この結果を出力部５に送り、出力部５は、検索結
果「0468-xx-xxxx」を出力する（ステップ１０８）。

【００４８】以上の処理により、検索条件緩和知識１０
が図９に示す如くであるので、読みの類似したノードへ
の緩和（この場合、制約として緩和可能な属性名「読
み」を与える）、実距離は近いが、住所階層は遠いノー
ドへの緩和（この場合、制約として緩和可能な属性名
「地域名」を与える）、行政区画名の詳細を省くような
緩和（この場合、制約として緩和可能な属性名「行政区
画」を与える）などについても同様の処理によって実現
できる。即ち、本発明の構成のネットワーク９を検索条
件緩和知識１０の記述に基づいて辿ることによって利用
者の検索意図に適合した検索条件の緩和を行うことが可
能である。

【００４９】［第２の具体例（連想検索の例）］次に、
本実施例の第２の具体例を示す。図１１は、本発明の一
実施例の検索条件緩和知識（２）の内容例を示し、図１
２は、本発明の一実施例のネットワーク（２）の内容例
を示す。

【００５０】本例では、検索条件から検索キー『ペンギ
ン』が作成され、これを緩和する例を考えるが、ここで
は、検索条件の緩和の部分についてのみ説明する。な
お、緩和可能な制約として、『「棲息空間」以外』が予
め利用者により入力されているものとする。

【００５１】(1) 検索条件緩和部４は、図１２に示す
ネットワーク９と検索条件緩和知識１０とを参照して検
索条件緩和処理を行う（ステップ１０５）。 (2) 検索条件緩和部４は、検索キー『ペンギン』がネ
ットワーク９上のどこに位置するかを決定する。

【００５２】(3) 図１２に示すようにネットワーク９
は、検索キー『ペンギン』に対応するノードは、図１２
にハッチングで示したノードＶ（ノード名：ペンギン）
と決定される（ステップ１０５０）。 (4) 検索条件緩和部４は、緩和可能な制約『「棲息空
間」以外』をキーとして検索条件緩和知識１０を検索
し、緩和方向情報と緩和決定条件とを取得する。検索条
件緩和知識１０は、図１１に示すように、緩和方向情報
として、 「（連想種別 ≠比喩）」 が得られ、緩和決定条件として、 「意味属性が同一 and 棲息空間が同一」 が得られる（ステップ１０５１）。

【００５３】(5) ノードＶ（ノード名：ペンギン）か
ら出ている全リンクＬ−１０，Ｌ−１１，Ｌ−１２，Ｌ
−１３の情報を取得する。ネットワーク９は、図１２に
示すように、“ペンギン−鵜”のリンクＬ−１０の情報
として、 「（連想種別 意味属性） “ペンギン−燕尾服”のリンクＬ−１１の情報として、 「（連想種別 比喩）」 “ペンギン−鷲”のリンクＬ−１３の情報として、 「（連想種別 意味属性）」 “ペンギン−南極大陸”のリンクＬ−１２の情報とし
て、 「（連想種別 棲息地域）」 の４つのリンクの情報を取得する（ステップ１０５
２）。

【００５４】(6) 緩和方向情報は、「（連想種別 ≠比
喩）」であり、これを満足するリンクとしては、 ペンギン−鵜リンクＬ−１０； ペンギン−鷲リンクＬ−１３； ペンギン−南極大陸リンクＬ−１２； の３つが存在する（ステップ１０５３）。

【００５５】(7) ペンギン−鵜リンクＬ−１０を辿
り、ノードＷ（ノード名：鵜）の情報 「（意味属性 鳥）（棲息空間 陸、水中）（色 黒）
（発生 卵生）」 を取得し、また、ペンギン−鷲リンクＬ−１３を辿り、
ノードＷ（ノード名：鷲）の情報、 「（意味属性 鳥）（棲息空間 陸、空）（色 茶、白
黒）（発生 卵生）」 を取得し、ペンギン−南極大陸リンクＬ−１２を辿り、
ノードＹ（ノード名：南極大陸）の持つ情報、 「（意味属性 大陸）（位置 南極）（気候 寒帯）」 を得る（ステップ１０５４）。

【００５６】(8) ここで、緩和決定条件は、 「意味属性が同一 and 棲息空間が同一」 である。ノードＷ（ノード名：鵜）は、ノードＶ（ノー
ド名：ペンギン）と同一意味属性、棲息空間を持ち、こ
の条件を満足するが、ノードＺ（ノード名：鷲）は、ノ
ードＶ（ノード名：ペンギン）とは異なる意味属性を有
する。よって、ノードＷ（ノード名：鵜）だけが緩和決
定条件を満足する（ステップ１０５７）ので、検索条件
緩和処理は成功とし、ノードＷ（ノード名：鵜）が検索
条件の緩和として得られる（ステップ１０５６）。

【００５７】(9) これにより、取得したノードＷのノー
ド名（ノード名：鵜）と意味属性 「( （意味属性 鳥）（棲息空間 陸、水中）（色
黒）（発生 卵生）」 を緩和された検索条件として、再度検索用キーの作成処
理を行う。以上の処理により、「ペンギン」に対して
「空をとべない鳥」という利用者の意図に適合した連想
を行うことができる。即ち、従来の連想に用いられてい
たネットワークは、ノード間の関係が多岐にわたってお
り、しかもその関係が明示されていなかったが、本発明
の構成によるネットワーク９を用いることにより、ノー
ド間の関係が明示できるので、ある関係を持つノードの
方向のみに検索条件の緩和を行うことが可能となる。こ
のとき、本発明の構成による検索条件緩和知識１０を用
いることにより、利用者の意図に適合した連想を行うこ
とができる。

【００５８】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
ることなく、特許請求の範囲内で種々変更・応用が可能
である。

【００５９】

【発明の効果】上述のように、本発明によれば、以下の
ような効果を奏する。 （１） 緩和の方向をシソーラス（ネットワーク）の上
位だけでなく、種々のリンクを持つ属性に応じて種々の
緩和の方向で検索要求を緩和できる。

【００６０】（２） 検索条件緩和知識を記述すること
により、緩和の方向を限定できるので、要求に合致しな
い情報を検索する恐れが小さい。 （３） 入力された緩和可能な制約に基づいて、検索条
件緩和知識を検索することによって、緩和方向を決定す
ることができるので、利用者の検索意図に適合した条件
緩和を行うことができる。

【００６１】（４） 同一の構成を有するネットワーク
によって、種々の検索要求の緩和手法に対応することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理構成図である。

【図２】本発明の原理を説明するためのフローチャート
である。

【図３】本発明の一実施例のデータベース検索装置の構
成図である。

【図４】本発明の一実施例のネットワークの構成例を示
す図である。

【図５】本発明の一実施例の検索条件緩和知識のフィー
ルド構成を示す図である。

【図６】本発明の一実施例のデータベース検索装置の概
要動作のフローチャートである。

【図７】本発明の一実施例の検索条件緩和処理のフロー
チャートである。

【図８】本発明の一実施例の検索対象データベースの内
容例を示す図である。

【図９】本発明の一実施例の検索条件緩和知識（１）の
内容例を示す図である。

【図１０】本発明の一実施例のネットワーク（１）の内
容例を示す図である。

【図１１】本発明の一実施例の検索条件緩和知識（２）
の内容例を示す図である。

【図１２】本発明の一実施例のネットワーク（２）の内
容例を示す図である。

【図１３】従来の詳細情報省略による緩和の例を示す図
である。

【図１４】従来の連想による緩和の例を示す図である。

【符号の説明】

１ 入力部 ２ 検索キー作成部 ３ データベース検索部 ４ 検索条件緩和部 ５ 出力部 ７ 検索対象データベース ９ ネットワーク １０ 検索条件緩和知識 １２ 検索可能な制約 １３ 緩和方向情報 １４ 緩和決定条件 １００ 入力手段 １１０，１２０，１３０ ノード ２００ 検索手段 ２１０，２２０ リンク ３００ データベース ４００ 検索要求緩和手段 ４１０ ノード決定手段 ４２０ リンク情報取得手段 ４３０ 検索条件決定手段 ５００ ネットワーク ６００ 検索条件緩和知識 ６１０ 緩和方向情報 ６２０ 緩和決定条件

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−64171（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−282574（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−176072（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−225772（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−324728（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−77182（ＪＰ，Ａ) 岩瀬成人，大山実，自然言語処理技術 を用いた職業別電話帳検索の高度化，電 子情報通信学会論文誌（Ｊ74−Ｄ−Ｉ Ｉ），1991年 ９月25日，第Ｊ74−Ｄ− ＩＩ巻，第９号，第1255−1263頁 (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06F 17/30 ＪＩＣＳＴファイル（ＪＯＩＳ)

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 利用者から検索条件に応じてデータベー
   スを検索するデータベース検索装置において、 前記利用者により検索要求及び該検索要求の条件緩和に
   関する制約を入力する入力手段と、前記制約を満たすように検索要求の検索条件を緩和する
   ためにどのリンクを辿ればよいかを示す緩和方向情報
   と、該検索条件を緩和するのに適当か否かを決定するた
   めの緩和決定条件からなる検索条件緩和知識と、 リンク及びノード、該リンク及び該ノードの識別子、双
   方の属性−属性値のペアを１つ以上持たせたネットワー
   クを用いて、前記検索条件緩和知識を参照して検索要求
   を緩和する検索要求緩和手段と、 前記入力された検索条件または、前記検索要求緩和手段
   により緩和された検索条件によりデータベースを検索す
   る検索手段と、を有することを特徴とするデータベース
   検索装置。
2. 【請求項２】 前記検索要求緩和手段は、 前記データベースを検索するための検索キーが前記ネッ
   トワーク上のどのノードに対応するかを決定するノード
   決定手段と、 前記ノード決定手段で決定されたノードを起点として前
   記緩和方向情報に従って、リンクを辿り、該リンクの情
   報を取得するリンク情報取得手段と、 前記リンクの情報に基づいて辿った先のノードを取得
   し、該ノードの情報が前記緩和決定条件を満たす場合
   に、該ノードの情報を検索条件とする検索条件決定手段
   と、を有する請求項１記載のデータベース検索装置。
3. 【請求項３】 利用者から検索条件に応じてデータベー
   スを検索するデータベース検索方法において、 前記利用者から検索キーを含む検索要求及び該検索要求
   の条件緩和に関する制約が入力され、 前記検索キーで前記データベースを検索し、 検索が失敗した場合に、リンク及びノード、該リンク及
   び該ノードの識別子、双方の属性−属性値のペアを１つ
   以上持たせたネットワーク上の前記検索キーに 対応する
   ノードを決定し、 前記利用者から入力された前記制約をキーとして、該制
   約を満たすように検索要求の検索条件を緩和するために
   どのリンクを辿ればよいかを示す緩和方向情報と、該検
   索条件を緩和するのに適当か否かを決定するための緩和
   決定条件からなる検索条件緩和知識を検索して、緩和方
   向情報及び緩和決定条件を取得することにより前記検索
   要求を緩和し、 前記検索キーに対応するノードから出ている全リンクの
   情報を取得し、 前記緩和方向情報と一致するリンクのみを辿り、該リン
   ク上にあるノードの情報を取得し、 前記ノードの情報が前記緩和決定条件を満たす場合に
   は、ノードの情報を検索条件として、前記データベース
   を検索することを特徴とするデータベース検索方法。
4. 【請求項４】 取得した前記ノードの情報は、ノード名
   と属性−属性値の組で構成される請求項３記載のデータ
   ベース検索方法。