JP3429001B2 - 化学合成用複合膜 - Google Patents

化学合成用複合膜

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、化学合成用複合膜、この複合膜の使用方
法、およびこの複合膜を組み込んだ化学反応槽に関す
る。
大部分の過酸化水素(H2O2)はよく知られているアン
トラキノン方法で製造されている。例えばBinran、1
Appl.Chem.,Ed.Chem.Soc.302(日本、1986)を参照のこ
と。このような方法の欠点の中には、多種の有機溶媒を
添加する必要があること、望まれない副生成物が数多く
生じること、そして多様な分離段階を用いる必要がある
と言ったことがある。それとは対照的に、燃料電池は、
H2とO2を有機溶媒の使用なしに単一反応槽内で安全に直
接反応させることによる合成を可能にする手段を与え
る。
燃料電池に類似したデザインの反応槽セルを用いる
と、イオン交換膜が反応体を分離している環境が得られ
る。例えば、H2O2の合成では、H2とO2の反応体から成る
混合物は爆発性を示すことで安全性にとって重大な危険
を構成することから、この反応体を離しておくのが有利
である。この反応体を離しておくと、比較的高い圧力を
安全に用いることが可能になり、結果として反応率が上
昇する。反応槽セルを用いると、また、特定の反応を最
適化する触媒を用いるのに有効な環境が得られる。
しかしながら、燃料電池および反応槽セルでは、典型
的に、電子を集めてその電子を上記セルの1つの側から
もう1つの側に輸送するための複雑な電気装置を用いる
必要がある。このような装置は一般に大規模製造運転に
は適さない。他の方法では、外部電気エネルギー入力を
要するか、耐食性装置を用いる必要があるか、或は両方
の組み合わせを用いる必要がある。加うるに、数多くの
反応槽セルでは、これを有効に働かせる目的で、比較的
高い運転温度(例えば70℃−90℃)を用いる必要があ
る。有機溶媒も複雑な電気装置も外部電気入力も必要と
せずそして爆発の危険性が軽減されておりかつ室温で有
効な方法および反応槽セルが得られたならば、これは望
ましいことである。
本発明ではこの上に示した困難さの数多くをなくす探
求を行う。ここに、複雑な電気装置も外部電気入力も必
要としない反応槽セルを見い出した。また、この反応槽
セルは、H2とO2を有機溶媒の存在なしに単一反応槽内で
安全に直接反応させることによる有効なH2O2合成を室温
で行う手段を与える。この反応槽セルに、電子伝導材料
とカチオン伝導材料の両方を含む複合膜を備える。本発
明の目的で、「カチオン」を言及する場合、如何なる場
合でも、これに「プロトン」も包含させる。従って、カ
チオン伝導材料は本質的にプロトン伝導材料である。多
孔質の電子伝導体、例えばグラファイト布、カーボン紙
または多孔質金属などをカチオン伝導材料、例えば完全
フッ素置換スルホン酸(PFSA)のポリマーなどで満たす
と、この電子伝導体は、反応体の活性化に必要な電子を
輸送する路になる。加うるに、与えられた反応の起こり
易さを高めるに適切な触媒でカチオン伝導材料の表面を
被覆してもよい。
この反応槽セルは、数多くのいろいろな化学合成反
応、例えばH2とO2からのH2O2合成、SO2とH2OとO2からの
H2SO4合成(Langer他「電力による化学品」、Chemtech
226、229(1985年4月)参照);有機ニトロ化合物か
らのアミン染料合成(Spillman他「どうして燃料電池で
化学品を製造しないのか?」、Chemtech 176、182(19
84年3月)参照);並びにベンゼンからのフェノール合
成(Otsuka他「O2−H2燃料電池反応中にベンゼンからフ
ェノールを直接合成」、139[No.9]、J.Electrochem.S
oc.2381(1992)参照)などの実施で用いるに有効であ
り得る。現在のところ、これらの反応の中でH2O2合成が
最重要事項であると感じられ、本発明ではこれをより具
体的に考察する。しかしながら、本分野の技術者は本発
明の複合膜系を他の化学反応(電気化学反応を含む)に
適合させることができ、H2O2合成のみを具体的に考察す
ることは、本発明の範囲を制限することを意味しない。
本発明の1番目の面は特に多相伝導路(multiphase
conductive path)を構成する。この多相伝導路は、電
子伝導材料とカチオン伝導材料を含んでいて実質的に気
体を透過しない親密な多相混合物を包含し、ここでは、
該電子伝導相が該カチオン伝導相の全体に渡って内部分
散している。「内部分散」は、これらの相が独立してい
て実質的に連続相であるが該電子伝導相が該カチオン伝
導相に関して排他的に外側に位置しているのではなくて
相互貫入している網状組織であるように一体的に互いに
混ざり合っていることを意味する。用語「実質的に気体
を透過しない」は、該混合物の中を気体として通り抜け
る気体の量がほとんど問題にならないほどの量であるよ
うにこの混合物が気体の通過を防止する働きをすること
を意味する(即ち、この混合物は関連する気体に関して
多孔質ではなく非多孔質である)。ある場合には、例え
ば水素ガスが存在している場合などでは、若干の気体透
過性は容認され得るか或は回避不可能である得る。
しかしながら、多相伝導路は、本技術分野で知られる
「ドープ処理(doped)」材料とは実質的に異なる。典
型的なドープ処理材料はホスト材料に添加された材料
(ドーパント)を少量含有しており、その結果として、
そのドーパントの原子はその宿主材料の原子と永久的に
互いに混じり合っていて実質的に単相を形成している。
それとは対照的に、本発明の多相伝導路は、カチオン伝
導相の全体に渡って内部分散している電子伝導相を有す
るが、各相は実質的に分離していて、電子顕微鏡、X線
回折分析、X線吸収マッピング(mapping)および電子
回折分析などの如き常規手順で識別可能である。
このカチオン伝導相は、本発明の方法の下で充分なカ
チオン伝導性を示しかつ電子伝導相を内部に分散させる
か或いは埋め込む能力を有する如何なる材料で出来てい
てもよい。本分野の技術者は、このような機能を果たす
に有効なカチオン伝導相を決定することができるであろ
う。典型的なカチオン伝導相は、膜内に拘束されていて
負に帯電している基を有するイオン交換膜である。特に
好適なカチオン伝導相はパーフルオロスルホン酸(PFS
A)のポリマーで出来ている。一般に好適な数種のPFSA
ポリマー類および上記ポリマー類の製造方法の考察に関
してはDe Vellis他の米国特許第4,846,977号、コラム
5の1−36行を参照のこと。また、Kirk−Othmer「完全
フッ素置換アイオノマー膜」、Encyclopedia of Chem
ical Technology、591−98頁(1984)、並びにA.Eisen
bergおよびH.Yeager「完全フッ素置換アイオノマー
膜」、ACS Symposium Series No.180(1982)も参照
のこと。市販PFSAポリマーの例はNAFION(商標)(E.I.
du Pont de Nemours and Company)である。さら
なるカチオン伝導相は、ポリテトラフルオロエチレンバ
ックボーンにグラフト化させたスチレングラフトをスル
ホン化したもの(RAI Research CorporationからRAIP
ORE(商標)膜として商業的に入手可能)、並びにビニ
ル化合物のコポリマー類をスルホン化し架橋させたもの
(Ionics,Inc.からTYPE CR(商標)膜として商業的に
入手可能)などの如き材料であってもよい。
この膜の電子伝導相は、与えられた反応条件下で充分
な電子伝導性を示す如何なる材料であってもよく、例え
ば多孔質金属もしくは金属スクリーン、カーボン紙、グ
ラファイト布、グラファイトもしくはカーボン粉末、グ
ラファイトもしくはカーボン繊維、またはそれらの組み
合わせなどであってもよい。また、この多孔質金属もし
くは金属スクリーンは1種以上の金属もしくは金属化合
物から作られていてもよい。適切な金属には銀、金、ロ
ジウム、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、コバルト
および銅などの如き金属が含まれる。適切な金属合金を
Gosser他が米国特許第4,832,938号(1989)に記述して
おり、これは白金とパラジウムで出来ている。典型的な
多相伝導路には、各相の物理的構造および密度に応じ
て、電子伝導相を1から75体積パーセント(v/o)およ
びカチオン伝導相を25から99v/o含める。典型的な反応
で充分な伝導性を得るには、一般に、より低い密度を有
するか或は配向がよりランダムな相を形成する材料をよ
り高い体積パーセントで存在させる必要がある。
本発明の多相伝導路は、少なくとも1種の電子伝導相
と少なくとも1種のカチオン伝導相を一緒にしそしてこ
の一緒にした相を成形して密で気体を透過しない多相固
体膜、シート、フィルムまたは素地を生じさせることで
製造可能である。詳細には、この多相伝導路は下記の如
く製造可能である:(a)電子伝導性を示す少なくとも
1種の材料とカチオン伝導性を示す少なくとも1種の材
料から成る密な混合物を調製し、(b)この混合物を所
望形状に成形し、そして(c)この成形した混合物を、
電子伝導性とカチオン伝導性を示す密な固体膜が生じる
に充分な温度に加熱する。本分野の技術者は、使用する
材料に応じて上記密な固体膜の成形でまた有利に圧力を
かけてもよいことを理解するであろう。本技術分野でよ
く知られているように、市販の非可塑性カチオン伝導材
料の場合、本多相伝導路の成形を行う前にその材料にあ
る種の前処理を受けさせる必要性があり得ることを注目
することは重要である。例えば、この上に示した段階
(a)の「密な混合物」を調製する前に、Martin他「完
全フッ素置換イオン含有ポリマーの溶解」、54 Analyt
ica Chemistry 1639(1982)が記述しているように、
適当な溶媒(例えばジメチルホルムアミド(DMF))にN
AFION(商標)を溶解させて溶液にしてもよい。次に、
この溶液を用いてこれを電子伝導材料と混合するか、或
はそれに含浸させてもよい。次に、その溶媒を蒸発させ
ることで本発明の所望マルチ伝導路(multi−conductiv
e path)を生じさせる。
別の製造技術では、本マルチ伝導路の成形で材料の押
出し加工を利用する。この場合、例えば、グラファイト
繊維を熱可塑性イオン伝導材料もしくはイオン伝導前駆
体材料(例えばパーフルオロスルホニルフルオライド
(PFSF)のポリマーなど)と混合して混合物を生じさ
せ、そしてよく知られている何らかの押出し加工技術を
用いて上記混合物の押出し加工を行うことにより、本マ
ルチ伝導路を生じさせてもよい。イオン伝導前駆体材料
を用いてこれと電子伝導材料を混合する場合、この前駆
体材料をイオン伝導性材料に変える必要がある。これ
は、例えばPFSFの場合、典型的には22v/oの水酸化ナト
リウム(NaOH)/H2O溶液で上記前駆体材料を80℃で約16
時間処理することで実施可能である。
化学合成用複合膜の場合、これに更に、酸化剤を含有
する第一相と還元剤を含有する第二相を含めてもよい。
上記多相伝導路に少なくとも第一表面と第二表面を持た
せる。上記第一層と第二層を、各表面に1つの層が来る
ように、個別かつ有効に連結させる。「有効に連結させ
る」は、上記多相伝導路がカチオンと電子の両方を上記
第一層から第二層に向かって導き得るようにこの第一層
と第二層を位置させることを意味する。この多層伝導路
の各表面はもう一つの表面から区別可能であるか或は区
別不能であってもよく、カチオンと電子の両方が第一層
から第二層に向かって導かれる限り、各表面は上記層の
いずれかに有効に連結していてもよい。
H2O2を合成する場合、第一層で水素が酸化を受けてプ
ロトンと電子が生じ、そして第二層では、第一層でプロ
トンと電子が生じることと組み合わせて、酸素が還元を
受けて過酸化水素が生じる。この第一層に、酸化を助長
する如何なる触媒材料(「薬剤」)を含有させてもよ
く、そして第二層に、還元を助長する如何なる触媒材料
(「薬剤」)を含有させてもよい。本分野の技術者はこ
のような機能を果す有効な酸化剤および還元剤を決定す
ることができるであろう。この薬剤は「支持型」であっ
てもよく、そしてカチオンと電子が上記多相伝導路を通
って第一層から第二層に導かれる限り、個別の層(上記
多相伝導路に付着、即ち隣接させて位置させる)または
個別でない層(上記多相伝導路の中に直接混合する)の
どちらかを用いて上記層を有効に連結させてもよい。
金属被覆層を膜に付着させる方法は本技術分野でよく
知られており、技術者はそのような付着方法を最適にし
て本発明の多相伝導路に第一層および第二層を有効に連
結させることができるであろう。このような付着方法の
例はNidola他の米国特許第4,364,803号(1982)およびT
akenaka他の米国特許第,328,086号(1982)に開示され
ている。
特に好適な酸化剤および還元剤には金属および金属含
有化合物が含まれる。H2O2を合成する時の第一層で用い
るに有用な金属および金属含有化合物の例には、白金、
パラジウム、ルテニウム、ナトリウムタングステンブロ
ンズ、炭化タングステン、白金被覆炭化ホウ素、並びに
混合金属とスピネルの電気触媒などが含まれる。使用可
能な酸化剤のさらなる例はAppleby他「水素の電気触媒
反応」、Fuel Cell Handbook 322−35(Van Nostra
nd Reinhold 1989)の中で一般的に考察されている。
H2O2合成に好適な酸化剤は白金(Pt)である。
H2O2を合成する時の第二層で用いるに有用な金属およ
び金属含有化合物の例には、銀、金、ビスマス、パラジ
ウム、ランタン、亜鉛、ランタニド類、例えばガドリニ
ウムなど、ニオブ−チタン、ランタン−マンガン混合
物、インジウム−錫の酸化物混合物、プラセオジム−イ
ンジウムの酸化物混合物、金属のフタロシアニン類(例
えばCook他、137[No.6]、J.Electrochem.Soc.2007(1
990)参照)、金属のポリフィリン類(例えばChan他、1
05 J.Am.Chem.Soc.3713−14(1983)参照)、およびア
ントラキノンを基とする触媒(例えばDegrand、169 J.
Electoanal.Chem.259−68(1984)参照)などが含まれ
る。上記触媒はまた上述した触媒の少なくとも1つを含
有する混合物および化合物(例えばそれらの酸化物)も
包含し得る。H2O2合成に好適な還元剤には金(Au)、ガ
ドリニウム(Gd)またはそれらの化合物が含まれる。
本発明の2番目の面は化学合成方法である。この方法
は、最初に、電子とカチオンを算出する組成物を酸化剤
に接触させて位置させることで電子を少なくとも1個お
よびカチオンを少なくとも1個生じさせることを含む。
第一層と第二層を備えた本発明の複合膜を利用したH2O2
合成において、電子とカチオンを産出する組成物は、水
素含有組成物である必要がある。好適な水素含有組成物
は単純にH2である。この電子とカチオンを産出する組成
物を本複合膜の第一層に接触させると、その組成物は酸
化される。例えば、H2O2合成の場合、その電子とカチオ
ンを産出する組成物としてH2を用いると、酸化剤(例え
ばPt)は、H2と接触した時点で、プロトンが2個と電子
が2個生じる酸化を助長する。
この化学合成方法は、次に、少なくとも1個の電子と
少なくとも1個のカチオンを多相伝導路に通して還元剤
と被還元性組成物の間の界面に導くことを含む。H2O2
成の場合、第一層と第二層を備えた本発明の複合膜を用
いて、少なくとも1個の電子と少なくとも1個のカチオ
ンを第一層から多相伝導層に通して第二層に導く。この
複合膜の第一層の所で発生して多相伝導層の中を通って
第二層に導かれた電子とカチオンは、次に、この第二層
と被還元性組成物の間の界面の所で被還元性組成物に接
触する。その時点で、その電子(類)とカチオン(類)
は上記被還元性組成物と反応して、反応生成物、例えば
H2O2などが生じる。
H2O2合成における被還元性組成物は酸素含有組成物で
なければならない。好適な酸素含有組成物には空気また
は単純にO2が含まれる。第一層と第二層を備えた本発明
の複合膜を用いる場合、その酸素含有組成物に更にH2O
を含有させるのも好適であり得る。このH2OはH2O2を希
釈するに役立ち、それによって、H2Oが分解する可能性
が低くなる。このH2Oはまた上記複合膜を水和状態に保
つに役立ち、それによって、良好なイオン伝導性を得る
ことが可能になる。この後者の目的で、この上に記述し
た水素含有組成物にも更にH2Oを含有させてもよい。
還元剤を含有させた層に上記被還元性組成物が接触し
そして電子が少なくとも1個供給されると、その組成物
は還元される。例えば、被還元性組成物としてO2を用い
ると、還元剤(例えばAu)と電子は、O2と接触した時点
で、アニオン(O2 -)が生じるO2の還元を助長する。次
に、2個のプロトン(H+)と別の電子とアニオン
(O2 -)が接触するとH2O2が生じ得る。
この化学合成方法は望まれるならば高温で実施可能で
ある。この温度は、一般に、本複合膜の材料のいずれか
1つが有意な分解、即ち劣化を起こす温度を越える温度
であってはならない。このような温度そして複合膜の劣
化が有意に起こるか否かは、本複合膜の組成に従って変
化する。本分野の技術者は、、種々の合成反応を実施す
るに適切な温度を決定しかつ分解が有意に起こるか否か
を決定することができるであろう。例えば、PFSA/グラ
ファイト布の複合膜を0℃から50℃の温度で用い、上に
Ptを付着させた第一層に気体状のH2供給材料を接触させ
そして上にAuを付着させた第二層に気体状のO2とH2Oの
混合供給材料を接触させると、H2O2の合成が順調に起こ
る。好適には、この合成を5℃から20℃の温度で実施す
る。この範囲の温度にするとH2O2の合成が順調に起こる
ばかりでなくまた、この範囲の温度は、上記複合膜が劣
化し始める温度(約200℃)よりずっと低い。
加うるに、本発明の方法を典型的には周囲圧力(約10
0kPaとして採用)から14,000kPa(約2030psi)の圧力下
で実施する。本複合膜の各側間の圧力差が415kPa(約60
psi)を越えないようにするのが好適である。一般に、
圧力を高くすると反応体の質量移動速度が高くなる。技
術者は、与えられた反応において、個々の反応に合うよ
うに質量移動速度を最適にすることで生成物の収率を高
くすることができるであろう。H2O2合成の場合に特に好
適な圧力は750kPa(約109psi)から5,516kPa(約800ps
i)である。
最後に、何らかの反応生成物を本複合膜の第二層から
取り出すのが好適である。これにより、所望の反応生成
物を単離しそして望まれない副反応、例えばH2O2分解な
どを最小限にする。
本発明の3番目の面は化学反応槽である。この化学反
応槽に、この上に記述した第一層と第二層を備えた複合
膜、酸化用チャンバおよび還元用チャンバを含める。こ
の第一層と第二層を備えた複合膜を上記酸化用チャンバ
と還元用チャンバの間に位置させ、そしてこの複合膜の
第一層が上記酸化用チャンバに面しそしてこの複合膜の
第二層が上記還元用チャンバに面するように、上記チャ
ンバ両方に有効に連結させる。「有効に連結させる」
は、それに入れる関連組成物(類)が適当な層(この層
は上記関連組成物(類)とこの適当な層の間に界面を形
成する)に接触し得るようにそのチャンバを位置させる
ことを意味する。「チャンバ」には、何らかの関連組成
物を実質的に収容しそしてその組成物と本複合膜の適当
な表面の間の接触を助長する能力を有する如何なる容
器、空間、ゾーンなども含まれる。従って、酸化用チャ
ンバは、電子とカチオンを産出する組成物が導入され、
その組成物を収容し、そしてその組成物と本複合膜の第
一層が接触するに有効な環境を与える。同様に、還元用
チャンバは、被還元性組成物が導入され、その組成物を
収容し、そしてその組成物と本複合膜の第二層が接触す
るに有効な環境を与える。加うるに、各チャンバに、望
ましくは、関連組成物(類)、反応生成物または両方を
供給するか、取り出すか、或はそれらの組み合わせを行
う開口部を少なくとも1つ設ける。
更に、その電子とカチオンを産出する組成物を酸化用
チャンバに供給する手段、その被還元性組成物を還元用
チャンバに供給する手段を、この化学反応槽に設けても
よい。このような手段は各々、関連組成物をその組成物
の給源から酸化用チャンバもしくは還元用チャンバに輸
送する如何なる通常システムまたは装置であってもよ
い。最も簡単な形態において、各手段は、関連組成物を
それの給源から導管に通してそれをそれの個々のチャン
バにポンプ輸送するようなポンプと導管もしくは通路
(これは該組成物の給源に有効に連結している)であっ
てもよい。更に、反応生成物、例えばH2O2などをその還
元用チャンバから回収する目的で、同様な種類の手段を
この化学反応槽に設けてもよい。
本発明の典型的な化学反応槽は、電子とカチオンを産
出する組成物(これは酸化用チャンバに入っている)の
酸化をこの組成物と第一層の間に位置する界面の所で起
こさせることでその機能を果し、それによって、電子が
少なくとも1個およびカチオンが少なくとも1個生じ
る。次に、この電子(類)およびカチオン(類)は本複
合膜を通ってこの複合膜の第二層に導かれ、そこでその
電子と被還元性組成物(これは還元用チャンバに入って
いる)は、この組成物と本複合膜の第二層の間に位置す
る界面の所で接触し、その結果として、この組成物はそ
の電子(類)で還元される。次に、この還元された組成
物が内部伝達カチオン(類)と反応することにより、少
なくとも1種の反応生成物が生じる。次に、この反応生
成物(類)を通常手段でその還元用チャンバから回収し
てもよい。
実施例 実施例1 本発明の使用を純粋に例示することを意図する下記の
実施例を考慮することで本発明が更に明瞭になるであろ
う。
5重量パーセント(重量%)PFSA/アルコール溶液(A
ldrich ChemicalからNAFION(商標)として商業的に入
手可能)100ミリリットル(mL)からアルコールを大気
圧下室温で蒸発除去することにより、PFSA残渣を生じさ
せた。次に、このPFSA残渣を100mLのジメチルホルムア
ミド(DMF)に溶解させることで5%のPFSA/DMF溶液を
生じさせた。次に、このPFSA/DMF溶液6mLと0.085g量の
1ミクロングラファイト粉末(Ultra Carbon Corpora
tionから入手可能、品目番号UCP 1−M)を一緒にし
て懸濁液を生じさせた。次に、この懸濁液を直径が1.5
インチ(3.81cm)のアルミニウム皿に注ぎ込んだ後、こ
の皿を大気圧下室温で約24時間放置することでDMFを蒸
発させた。DMFが蒸発した後、グラファイトカーボンを2
0%含有していて厚さが約100ミクロンの多相伝導路フィ
ルムをその皿から剥がした。このフィルムの電気抵抗は
約0.3オームであった。
直接塗装(direct paint on)(DOP)方法を用い
て、このフィルムの個々の側面(約6cm2の表面積)に酸
化触媒と還元触媒を塗布した。このDOP方法で2種のイ
ンク(各触媒に1つづつ)を作成した。プロピレンカー
ボネートビヒクル(vehicle)と結合剤を用いて触媒の
懸濁液を生じさせることで両方のインクを作成した。カ
ーボンブラックに金を40%支持させたもの(E−TEK,In
c.から商業的に入手可能)から還元触媒インクを作成し
た。カーボンブラックに白金を20%支持させたもの(E
−TEK,Inc.から商業的に入手可能)から酸化触媒インク
を作成した。結合剤は、上記フィルムの成形で用いたの
と同じ5重量%PFSA/DMF溶液から成っており、これを各
触媒インクに、カーボンブラックに支持されている触媒
の重量がPFSA/DMF結合剤中のPFSAの重量の2.5倍量にな
るような量で加えた。金属充填率が1.0mg/cm2になるに
充分な量でその還元触媒インクを上記フィルムに塗布
し、そして金属充填率が0.3mg/cm2になるに充分な量で
その酸化触媒インクを上記フィルムの反対側面に塗布し
た。加熱した(約50℃)フリット真空テーブル(fritte
d vaccuum table)の上に上記複合膜を位置させなが
ら、この膜に各インクを一度に塗布した。このテーブル
を用いることにより、その膜が平らであることを確保し
そしてプロピレンカーボネートおよびDMFの蒸発に役立
たせた。このプロピレンカーボネートビヒクルおよびDM
Fが蒸発することにより、酸化剤層と還元剤層が上に付
着している多相伝導路複合膜が生じた。
次に、酸化触媒が反応槽の酸化用チャンバに面しそし
て還元触媒がこの反応槽の還元用チャンバに面するよう
に、上記複合膜を反応槽に有効に連結させた。50℃の水
蒸気で湿らせておいた水素ガスを約300kPa(約44psi)
の圧力で上記酸化触媒に接触させた。酸素ガスを約350k
Pa(約51psi)の圧力で上記還元触媒に接触させた。こ
の反応槽の温度を0から40℃の範囲内に維持した。各ガ
スをそれの個々の触媒に4.25時間連続供給した。過酸化
水素濃度が0.05重量%の反応生成物が生じた。
実施例2 厚さが3ミル(76.2ミクロン)で3.5インチ(88.9m
m)x3.5インチのパーフルオロスルホニルフルオライド
(PFSF)シートを、密度が約0.35g/cm3で厚さが5ミル
(127ミクロン)で1.5インチ(38.1ミリメートル(m
m))x1.5インチのカーボン紙(Spectrocarb Corporat
ionから入手可能)2枚で挟むことにより、カーボン紙
−PFSF−カーボン紙から成るサンドイッチ状物を生じさ
せた。次に、このサンドイッチ状物の各側を厚さが約2
ミル(50.8ミクロン)のKAPTON(商標)ポリイミドフィ
ルム(3M Corporationから入手可能)非粘着性シート
で個別に覆った後、熱プレス加工を1380kPa下290℃で5
分間行った。このサンドイッチ状物の熱プレス加工を行
うことにより、その2枚のカーボン紙が互いに接触しそ
してこの紙の孔を通ってPFSFが押出されることにより、
抱合サンドイッチ素地が生じた。次に、この抱合サンド
イッチ素地を25重量%NaOH/H2Oの苛性溶液に80℃の温度
で20時間浸漬した。これにより、PFSFがそれのPFSF−ナ
トリウム塩形態に変化する結果として、多相伝導路が得
られた。次に、この多相伝導路を脱イオン(DI)水で濯
いだ。
直接塗装(DOP)方法を用いて、この多相伝導路の個
々の側面に個別に酸化触媒と還元触媒を塗布した。この
DOP方法で2種のインク(各触媒に1つづつ)を作成し
た。プロピレンカーボネートのビヒクルと結合剤を用い
て触媒の懸濁液を生じさせることで両方のインクを作成
した。結合剤には、水中50重量%のエタノール溶液にPF
SFが5重量%入っており、これを各触媒インクに、カー
ボンブラックに支持されている触媒の重量がPFSA/エタ
ノール/H2O結合剤中のPFSAの重量の2.5倍量になるよう
な量で加えた。プロピレンカーボネートの量が触媒とカ
ーボンの重量の2.5倍になるような量でこれを加えた。
この還元触媒インクに入れた還元触媒は、結晶性Gd
(NO3・6H2O(Aldrich Chemical Companyから入
手可能な水溶性ガドリニウム塩)から作られる酸化ガド
リニウムがカーボンブラックに20%(Gdとカーボンの重
量に対するGdの重量比)支持されている触媒であった。
最初に、上記ガドリニウム塩の結晶(1gのカーボン当た
り0.72gの塩)を最小限量の水に溶解させる。次に、本
技術分野で知られている如きインシピエント(incipien
t)湿潤方法に従って、上記塩溶液にカーボンブラック
(Cobot CorporationからVULCAN XC−72R(商標)カ
ーボンブラックとして入手可能)を加えることでペース
トを生じさせる。次に、このペーストを乳鉢と乳棒で粉
砕しながら穏やかに加熱することにより、このペースト
から水を除去する。次に、その結果として得られたGd+3
/カーボン粉末を対流オーブンに入れて温度を120℃に少
なくとも30分間維持することにより、還元触媒を製造し
た。上記酸化触媒インク中の酸化触媒は、カーボンブラ
ックに白金を20%支持させたもの(E−TEK,Inc.から入
手可能)から作成したものであった。
金属充填率が0.2mg/cm2になるに充分な量でその還元
触媒インクを上記複合体のカーボン紙部分に塗布し、そ
して金属充填率が0.3mg/cm2になるに充分な量でその酸
化触媒インクを上記複合体の反対側に位置するカーボン
紙に塗布した。加熱した(約50℃)フリット真空テーブ
ルの上に上記複合膜を少なくとも30分間置きながら、こ
の膜に各インクを一度に塗布した。このテーブルを用い
ることにより、その膜が平らであることを確保しそして
プロピレンカーボネートおよびエタノール/H2Oの蒸発に
役立たせた。このプロピレンカーボネートビヒクルおよ
びエタノール/H2Oが蒸発することにより、酸化剤層と還
元剤層が上に付着している多相伝導路複合膜が生じた。
次に、この多相伝導路複合膜を、厚さが約2ミル(5
0.8ミクロン)のKAPTON(商標)ポリイミドフィルム非
粘着性シートの使用でこの上に記述したのと同じ熱プレ
スに戻し、熱プレス加工を1380kPa下150℃で5分間行っ
た。次に、この複合膜を取り出して室温に冷却した。次
に、この冷却した複合膜を1NのH2SO4に室温で30分間浸
漬することにより、PFSAのナトリウム塩形態をそれのプ
ロトン形態に変化させた。次に、この複合膜を加熱(約
50℃)フリット真空テーブルに戻してその上に少なくと
も30分間置くことにより、この複合膜を再び平らにし
た。
次に、酸化触媒が反応層の酸化用チャンバに面しそし
て還元触媒がこの反応槽の還元用チャンバに面するよう
に、上記複合膜をパラレル−チャンネル、フロー−フィ
ールド(parallel−channel,flow−field)燃料電池反
応槽(Fuel Cell Technologies,Inc.から入手可能)
に有効に連結させた。この酸化用チャンバに、テフロン
(商標)/カーボンブラック含浸カーボン布ディフュー
ザー(diffuser)(E−TEK,Inc.からELAT(商標)とし
て入手可能)を入れた。同様に、上記還元用チャンバに
厚さが3ミル(76.2ミクロン)のカーボン紙(Spectroc
arb,Corp.から入手可能)を入れた。上記酸化触媒に接
触させる水素ガスの入り口圧力を約2070kPa(約300ps
i)にし、そして上記還元触媒に接触させる酸素ガスの
入り口圧力を約1930kPa(約280psi)にした。DI水を含
有させたO2の分割流として酸素ガスを還元触媒に供給
し、ここでは、このガスに水を0.05mL/分の割合で加え
た。ガスを連続的に約20分間供給しながら反応槽を室温
で運転した。反応生成物が生じ、そしてこれが添加水と
化合することにより、過酸化水素の濃度が2.08重量%に
なった。
実施例3 下記を除きこの上の実施例2に記述したのと同じ手順
に従った:上記酸化触媒に接触させる水素ガスの入り口
圧力を約3450kPa(約500psi)にし、そして上記還元触
媒に接触させる酸素ガスの入り口圧力を約3380kPa(約4
90psi)にし、そしてDI水を含有させたO2の分割流を、
水が0.20mL/分の割合で添加される如き分割流にした。
反応生成物が生じ、そしてこれが添加水と化合すること
により、過酸化水素の濃度が0.84重量%になった。
従って、この実施例で注目すべきは、反応槽に水を4
倍量で添加した時に過酸化物濃度が低下する度合はほん
の2倍を少し越えたところまでである点である。従っ
て、この反応で過酸化物が効率の良い様式で生じると結
論付けることができる。
比較実施例 複合膜の各側の表面をこの複合膜の外側で電気連結さ
せてこの複合膜を外側でショートさせる以外はこの上の
実施例2および3に記述したのと同じ手順に従った。反
応チャンバの最外部を構成する各導電性グラファイトブ
ロックに集電金プレートを電気接触させて位置させ、そ
してこのプレートを互いに1ミリオームのショート用バ
ー(shorting bar)でつないだ。実施例2の圧力およ
び分割流条件下で上記手順を個別に2回繰り返した結
果、それぞれ1.82重量%および1.88重量%の量でH2O2
生じた。実施例3の圧力および分割流条件下で上記手順
を個別に2回繰り返した結果、それぞれ0.79重量%およ
び0.65重量%の量でH2O2が生じた。
従って、注目すべきは、本発明の内部ショートで得ら
れた結果の方が上記比較実施例の内部ショートと外部シ
ョート両方の反応槽の場合に得られた結果より一般に良
好である点であり、このことは、本発明の内部ショート
膜(internally−shorted membrane)を用いる方が外
部ショート膜を用いるよりもH2O2の収率の点で有利であ
ることを示している。
本明細書に開示する本発明の上記明細または実施を考
慮することで本発明の他の態様が本分野の技術者に明ら
かになるであろう。この明細および実施例は単に例示で
あると見なされるべきであり、本発明の真の範囲および
精神を以下の請求の範囲に示すことを意図する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−101833(JP,A) 特開 平6−56428(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 69/02,69/12 B01J 19/00 C01D 15/029

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)酸化剤を含有する第一層、 (b)還元剤を含有する第二層、及び (c)該第一層と第二層の間に位置していてそれらに有
    効に連結している多相伝導路よりなり、該多相伝導路の
    少なくとも1相がカチオン伝導相であり、そして該多相
    伝導路の少なくとも1相が、該カチオン伝導相全体に亘
    って内部分散している電子伝導相である化学合成用複合
    膜。
  2. 【請求項2】該カチオン伝導相がパーフルオロスルホン
    酸のポリマーを含む請求の範囲第1項の複合膜。
  3. 【請求項3】該電子伝導相が多孔質金属、金属スクリー
    ン、カーボン紙、グラファイト布、カーボンもしくはグ
    ラファイト繊維、カーボンもしくはグラファイト粉末お
    よびそれらの任意組み合わせから成る群から選択される
    請求の範囲第1項の複合膜。
  4. 【請求項4】該酸化剤がPtを含む請求の範囲第1項の複
    合膜。
  5. 【請求項5】該還元剤がAu、Gd、Laもしくはそれらの化
    合物またはそれらの混合物である請求の範囲第1項の複
    合膜。
  6. 【請求項6】化学反応槽であって、 (a) 請求の範囲第1項記載の複合膜、 (b) 水素含有組成物を収容しそして上記組成物を該
    複合膜の第一層に接触させる酸化用チャンバ、および (c) 酸素含有組成物を収容しそして上記組成物を該
    複合膜の第二層に接触させる還元用チャンバ、 を含んでいて、該複合膜の第一層が該酸化用チャンバに
    面してそれに有効に連結しそして該複合膜の第二層が該
    還元用チャンバに面してそれに有効に連結するように該
    複合膜が該酸化用チャンバと該還元用チャンバの間に位
    置している化学反応槽。
  7. 【請求項7】(a) 酸化用チャンバー中の水素含有組
    成物を酸化剤を含有する第1層に接触させ、 (b) 段階(a)で得られた生成物を多相伝導路を介
    して還元剤と還元用チャンバー中の酸素含有組成物の間
    の界面を導き、そして (c) 段階(b)で得られた生成物を該酸素含有組成
    物と反応させる段階を含む化学合成方法。
  8. 【請求項8】反応生成物が過酸化水素である請求の範囲
    第7項の方法。
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