JP3428091B2 - 像保持体の繰り返し使用方法 - Google Patents

像保持体の繰り返し使用方法

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JP3428091B2 JP27136293A JP27136293A JP3428091B2 JP 3428091 B2 JP3428091 B2 JP 3428091B2 JP 27136293 A JP27136293 A JP 27136293A JP 27136293 A JP27136293 A JP 27136293A JP 3428091 B2 JP3428091 B2 JP 3428091B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像を形成した像保持
体を、水、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを
含む水溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含む
水溶液よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水ある
いは水溶液で湿潤させた後、該画像の像形成物質を加熱
するとともに、該像形成物質に対して、該像形成物質と
該表面との付着力よりも大きな付着力を有する剥離部材
に付着させて、該像保持体の表面から該像形成物質を剥
離させて除去し、該像保持体を画像形成に再利用する像
保持体の繰り返し使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録済み像保持体としての紙から
像形成物質としてのトナーを除去して像保持体を繰り返
し使用する方法やその装置としては種々のものが知られ
ている。例えば溶剤を使用するものとして、特開平1−
101576号公報には、トナーが付着された用紙をト
ナー樹脂の可溶性溶剤中に浸漬させて超音波振動を印加
し、溶剤に溶解したトナーを紙面より遊離させるトナー
除去方法が開示されている。また、特開平4−3003
95号公報には、廃紙の印字部分に溶剤を浸漬、噴霧あ
るいは塗布等による方法で付着させてトナーを溶解し、
溶解したトナーを洗浄、エアー吸引、吸着剤接触、機械
剥離あるいは静電気吸着等による方法で除去するトナー
除去方法が開示されている。
【0003】一方、溶剤を使用しないものとして、例え
ば特開平2−255195号公報には、支持体上に離型
剤を塗布した印刷体に電子写真方式あるいは熱転写方式
で載せた熱溶融性トナーを、該印刷体にトナー剥離体を
重ね加熱ローラと圧力ローラの間を通し、冷えてからト
ナー剥離体を剥がすことにより、該トナー剥離体の方に
付着させて除去するトナー除去方法が開示されている。
また特開平4−64472号公報には、少なくとも、表
面に熱溶融性樹脂を有するエンドレスシートと、これを
支えて回転させる熱ローラ及び冷却ローラと、表面に離
型処理をした紙(イレーザブルペーパ)を軟化あるいは
溶融した熱溶融性樹脂に押しつける押圧ローラと、これ
らを連動して動かせる駆動部からなるイレーザが開示さ
れている。また特開平4−82983号公報には、互い
に圧接して回転し圧接箇所に紙を通過させる2本の並行
に設けられたローラと、該2本のローラの少なくとも一
方を加熱するヒーターと、該圧接箇所を通過した紙を前
記ローラから分離する掻取具と、前記ローラに付着した
トナーを前記ローラから除去する剥離装置とを備えたト
ナー除去装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記溶剤を
使用しない方法や装置は、表面に紙繊維が露出している
通常の紙に画像を記録した記録済み像保持体からトナー
を除去するのに使用すると、例えば電子写真方式の定着
工程で熱溶融性樹脂を主成分とするトナーを像保持体に
融着させるなどして、トナーが像保持体表面の繊維に強
固に固着されているので、トナー除去の際にトナーと共
に表面の紙繊維を剥ぎ取って紙質を損傷してしまう。特
にトナーの除去性を高めるために、上記トナー剥離体、
エンドレスシートあるいはローラ上の像保持体に熱や圧
力を加える場合、種々の条件によっては、逆にトナーと
像保持体との間の定着性を高めてしまって除去を困難に
することもあった。
【0005】そこで、先に本出願人は、記録済み像保持
体に、不安定化剤としての水、界面活性剤を含む水溶
液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤と水
溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の水あるいは水溶液(以下、処理液とい
う)を保持させるとともに、剥離部材を介在させ、トナ
ーを該剥離部材に加熱接着もしくは加圧接着して像保持
体から剥離するトナー除去方法を提案した(例えば、特
願平4−255916号参照)。これによれば、像保持
体の紙質を比較的損傷することなく、トナーのみを除去
して像保持体を再使用することができる。
【0006】ところが、従来からあるボールペン、鉛
筆、シャープペンシル、サインペン等の筆記具による加
筆などで画像が形成された像保持体に対して、上記トナ
ー除去方法によるトナー除去処理を施した場合、該像保
持体上に該筆記具等による画像が除去されにいことに
より、該像保持体を繰り返し使用することが困難となる
場合があった。
【0007】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、手書き等で像保持体
上に加筆した場合でも、像形成物質を剥離して除去する
ことができる像保持体の繰り返し使用方法を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、画像が形成された紙からなる
保持体を、水、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマ
ーを含む水溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを
含む水溶液よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水
あるいは水溶液で湿潤させた後、該画像の像形成物質を
加熱するとともに、該像形成物質に対して、該像形成物
質と該表面との付着力よりも大きな付着力を有する剥離
部材に付着させて、該像保持体の表面から該像形成物質
を剥離させて除去し、該像保持体を画像形成に再利用す
る像保持体の繰り返し使用方法において、着色された熱
可塑性樹脂粒子を主成分とし、かつ、該樹脂粒子を単独
で固めた又は該樹脂粒子をバインダー樹脂で接着して固
めた画像形成部材を用いて、該像保持体に画像を形成す
ることを特徴とするものである。
【0009】
【0010】請求項の発明は、画像が形成された紙か
らなる像保持体を、水、界面活性剤を含む水溶液、水溶
性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリ
マーとを含む水溶液よりなる群から選ばれた少なくとも
1種の水あるいは水溶液で湿潤させた後、該画像の像形
成物質を加熱するとともに、該像形成物質に対して、該
像形成物質と該表面との付着力よりも大きな付着力を有
する剥離部材に付着させて、該像保持体の表面から該像
形成物質を剥離させて除去し、該像保持体を画像形成に
再利用する像保持体の繰り返し使用方法において、着色
された熱可塑性樹脂粒子を主成分とし、かつ、該樹脂粒
子を溶剤に分散させた画像形成液を用いて、該像保持体
に画像を形成することを特徴とするものである。
【0011】
【0012】請求項の発明は、請求項の像保持体の
繰り返し使用方法において、上記溶剤中に、上記熱可塑
性樹脂粒子とは別の樹脂を溶解させたことを特徴とする
ものである。
【0013】
【実施例】本発明を、像保持体としての紙に加筆によっ
て形成した画像の像形成物質を、紙から除去して紙を再
利用する紙の繰り返し使用に適用した実施例について説
明する。本実施例では、紙からの像形成物質の除去によ
る紙の繰り返し使用方法として、画像が形成された紙を
処理液で湿潤させた後、像形成物質を加熱し、像形成物
質と親和性を有する剥離部材と接触させることによって
像形成物質を紙から剥離する方法を採用する。
【0014】まず、像形成物質としてのトナーで画像が
形成された紙の繰り返し使用方法について説明する。こ
の紙の繰り返し使用方法ではトナー像が形成された紙を
処理液で湿潤させ、これにより、紙とトナーとの接着性
を弱める。この処理液は、前述のように、水、界面活性
剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界
面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液である。
【0015】上記界面活性剤は、紙とトナーとの界面部
への水の浸透を促進するものである。例えば、陰イオン
系(脂肪酸誘導体、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸
エステル塩、リン酸エステル塩、ホスホン酸塩等)、陽
イオン系(アミン塩、第四級アンモニウム塩、エステル
結合アミンおよびエーテル結合を有する第四級アンモニ
ウム塩、複素環アミン、アミン誘導体、ベンザルコニウ
ム塩、塩化ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、イミダ
ゾリニウム塩、スルホニウム塩、ポリエチレンポリアミ
ン等)、両性系(アミノ酸、カルボキシベタイン、スル
ホベタイン、アミノ硫酸エステル、アミノカルボン酸
塩、イミダゾリン誘導体等)、非イオン系(エーテル
型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型、多価
アルコール、アミノアルコール、ポリエチレングリコー
ル等)の通常の界面活性剤やフッ素系界面活性剤等を用
いることができる。
【0016】上記水溶性ポリマーは、紙繊維の目の中に
入り込んで後述する剥離用部材表面に接着しにくいトナ
ーを効率的に除去するために、このように紙繊維の目の
中に入り込んでいるトナーと剥離用部材表面との間のバ
インダーとして作用するものである。例えばデンプン質
(かんしょデンプン、ばれいしょデンプン、タピオカデ
ンプン、小麦デンプン、コーンスターチ等)、マンナン
(こんにゃく等)、海藻類(ふのり、寒天、アルギン酸
ナトリウム等)、植物粘質物(トロロアオイ、トラガン
トゴム、アラビアゴム等)、微生物による粘質物(デキ
ストラン、レバン等)、タンパク質(にかわ、ゼラチ
ン、カゼイン、コラーゲン等)の天然ポリマーや、セル
ロース系(ビスコース、メチルセルロース、エチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース等)、デンプン系(可溶性デンプン、カル
ボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン)の半合
成ポリマーや、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸
ナトリウム、ポリエチレンオキシド、イソブチレン−無
水マレイン酸などの合成ポリマー等を用いることができ
る。
【0017】この紙の繰り返し使用方法では、上記処理
液で湿潤した紙上のトナーを加熱するとともに、該トナ
ーに対して、該トナーと該表面との付着力よりも大きな
付着力を有する剥離部材に付着させて、該像保持体の表
面から剥離させる。この加熱は、トナーが軟化するも溶
融しない程度に行うことが望ましい。また上記剥離用部
材としては、表面がトナーと同一又は類似のトナー成分
樹脂や接着剤の成分樹脂等からなるものや、アルミ系、
銅系、ニッケル系、鉄系等の金属材料からなるものを用
いることもできる。
【0018】上記接着剤の成分樹脂としては、にかわ,
ゼラチン,アルブミン,カゼイン等のタンパク質系接着
剤、デンプン系,セルロース系,複合多糖類系(アラビ
アゴム、トラガントゴム等)等の炭水化物系接着剤、酢
酸ビニルの重合体及び共重合体,アクリル系,エチレン
共重合体,ポリアミド,ポリエステル,ポリウレタン等
の熱可塑性接着剤、ポリクロロプレン系,ニトリルゴム
系,再生ゴム系,SBR系,天然ゴム系等のゴム系接着
剤、ゴム系,アクリル系等の感圧接着剤、酸化チタンを
分散させたポリエチレンテレフタレート(PET)、等
を用いることができる。
【0019】図1は、上記紙の繰り返し使用方法を実施
する紙の再生装置例の概略構成図である。図1におい
て、この紙の再生装置は、積載状態で収容しているトナ
ー像が形成された紙10を一枚づつ分離給送する給紙ユ
ニット20と、給紙ユニット20から送られてきた紙1
0に処理液を供給する液供給ユニット30と、液が供給
された紙10からトナーを除去するトナー除去ユニット
40と、トナーが除去された紙10を乾燥させる乾燥ユ
ニット60と、乾燥ユニット60から排出される紙10
を受ける紙受けユニット70とを備えている。
【0020】上記給紙ユニット20は、トナー像が形成
された面(以下、トナー像面という)を下に向けて図示
しない給紙台上に積載された紙10を最下部のものから
一枚づつ送り出すものである。その具体的な構成及び動
作は電子写真複写機における給紙機構と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。
【0021】上記液供給ユニット30は、処理液として
界面活性剤を含んだ水溶液(以下、単に液という)31
を紙10に供給するものであり、液を収容する液容器3
2と、この液容器32中の液中に部分的に没するように
設けられ回転によって液を汲み上げて紙10のトナー像
面に供給する塗布ローラ33と、紙搬送経路を挟んでこ
の塗布ローラ33に対向するように設けられた紙規制部
材としての規制ローラ34とを備えている。この塗布ロ
ーラ33は、紙10との対向部で紙10に所望量の液、
具体的には紙質量の35%以上、好ましくは40〜12
0%相当分の液が紙10に持って行かれても該対向部で
の液切れが生じないような回転速度で回転駆動されてい
る。
【0022】また上記規制ローラ34は塗布ローラ33
との間で紙10を挾持して搬送できるように、塗布ロー
ラ33表面に押圧させるか又は水が供給されて増大した
状態の紙10の厚みよりも大きなギャップおいて塗布ロ
ーラ33に対向し、時計回りに回転駆動される。
【0023】なお、この液供給ユニット30は、給紙ユ
ニット20から送られてくる紙10を塗布ローラ33と
規制ローラ34との対向部(以下、液供給部という)に
案内する第1紙ガイド機構35と、液供給部を通過した
紙10をトナー除去ユニット40側に案内する第2紙ガ
イド機構36とを備えている。
【0024】上記トナー除去ユニット40は、複数の支
持ローラ41,42,43に掛け回された剥離部材とし
てのトナーオフセット用のベルト(以下、オフセットベ
ルトという)44と、オフセットベルト44を挟んで互
いに圧接し合うように設けられた加熱ランプ45a,4
6a内蔵の上下加熱ローラ45,46と、オフセットベ
ルト44表面からトナーを除去するベルトクリーニング
装置47とを備えている。このオフセットベルト44の
少なくとも表面は、軟化したトナーにとって付着しやす
い材質である、酸化チタンを分散させたポリエチレンテ
レフタレート(PET)で形成されている。
【0025】このオフセットベルト44を支持するロー
ラのうち、上下加熱ローラ45,46の加圧部を通過し
た後のベルト部分が巻き付く小径ローラ43の回りで、
ベルトの移動方向を急激に変化させて、オフセットベル
ト44からの紙10の曲率分離を行わせることができる
ようになっている。
【0026】また上記上下加熱ローラ45,46は、紙
10のトナー像面をオフセットベルト44に密着させる
とともに紙10に固着しているトナーを加熱して軟化さ
せるものである。この加熱は上加熱ローラ45とオフセ
ットベルト44との圧接部で紙10上のトナーが溶融し
ない程度に行う。このうち上加熱ローラ45は、紙10
を介してトナー像面のトナーを、その軟化点近辺の温度
まで加熱するが、加熱し過ぎると上加熱ローラ45とオ
フセットベルト44との圧接部を通過中に紙10が乾燥
し過ぎて、この圧接部を通過し更に上記小径ローラ43
回りで曲率分離された紙先端部分が自重などでオフセッ
トベルト44表面に再接触した際に、オフセットベルト
44表面に一旦付着したトナーが再度紙側に移ってしま
う恐れがある。従って、加熱部通過後の紙10に多少の
湿り気、例えば4gのA4判の紙で0.5〜2.5g程
度の液が含まれる程度の含液率(12〜63%)になる
湿り気が残って上記トナーの再付着を防止できる程度に
加熱する。具体的には上加熱ローラ45の表面温度が8
0°C〜115°C程度の範囲内に入る設定温度に維持
されるように内蔵加熱ランプ45aが点灯制御される。
【0027】また上記下加熱ローラ46は、上加熱ロー
ラ45とともに、紙10に固着しているトナーを軟化さ
せるためのものである。これにおいても紙10が乾燥し
過ぎないように加熱する。具体的には剥離ローラ表面が
70°C〜115°C程度の範囲内に入る設定温度に維
持されるように内蔵加熱ランプ46aが点灯制御され
る。
【0028】なお、このトナー除去ユニット40には、
液供給ユニット30側から送られてくる紙10を、加圧
部に進入させるための挾持搬送手段としての中継搬送ロ
ーラ対53が設けられている。また、加圧部を通過し、
かつ小径ローラ部でオフセットベルト44から曲率分離
された紙10を乾燥ユニット60側に案内するための上
下ガイド部材54も設けられている。
【0029】ここで、トナー除去ユニット40の中継搬
送ローラ対53の線速は、給紙搬送ローラ対24の線速
よりも、紙10の液浸透による伸び分(例えば上記3
%)だけ速くなるように設定されている。具体的には、
給紙搬送ローラ対24の線速が49.5mm/秒、トナー
除去ユニット40の中継搬送ローラ対53の線速が5
1.0m/秒に設定されている。また、上加熱ローラ4
5とオフセットベルト44との圧接部におけるこれらの
線速は、トナー除去ユニット40の中継搬送ローラ対5
3の線速よりも多少速くなるように設定されている。
【0030】上記乾燥ユニット60は、例えば紙10の
液保持量が紙重量の10%以下になるように紙10を乾
燥させるものであり、加熱ランプ61a内蔵の例えばア
ルミからなる加熱ドラム61と、複数の支持ローラ62
に掛け渡され、該加熱ドラム61の周面に一定角度巻き
ついた状態で無端移動する紙押圧用ベルト63とから構
成されている。図示の例では一つの支持ローラ62がテ
ンションローラを兼ねている。また、加熱ドラム61と
紙押圧用ベルト63とによる挾持部から送られてきた紙
10をガイドする上下案内部材64,64、及び紙受け
ユニット70に紙10を排出する排出ローラ65も設け
られている
【0031】以上の構成において、給紙ユニット20か
ら送られた紙10は、液供給ユニット30でそのトナー
像面に液が均一に供給され、トナー除去ユニット40に
送られる。このトナー除去ユニット40で、紙に固着し
ているトナーが加熱ローラ45,46からの加熱で軟化
し、オフセットベルト44表面に付着する。そして小径
ローラ43の回りで紙とオフセットベルト44から分離
する際に、オフセットベルト44表面に付着したトナー
が紙から剥離し、これにより、紙からトナーが除去され
る。トナーが除去された紙は乾燥ユニット60で乾燥さ
れ、紙受けユニット70に排出される。この紙の再生装
置によれば、トナーが付着した紙に液を供給して紙のト
ナーとの界面部に液を浸透させた状態でトナーを加熱し
て剥離させるので、紙繊維を傷めることなく、トナーを
除去できる。
【0032】ところで、上記トナー除去装置を用いた紙
の繰り返し使用方法を、従来からあるボールペン、鉛
筆、シャープペンシル、サインペン等の筆記具で加筆さ
れた紙に適用した場合は、該筆記具のインクなどが紙の
繊維に滲み込んだり、紙表面よりかなり深部まで入り込
むことにより、さらにはインクなどの着色剤自身が熱可
塑性を有しないため、該紙を上記トナー除去装置に通紙
しても、加筆した画像が紙上に残存して該紙の再利用が
困難になる恐れがあった。
【0033】そこで、本実施例では、上記図1で示した
ようなトナー除去装置によって除去できる像形成物質を
用いた画像形成用具としての印字具で、紙への加筆等に
よる画像形成を行ない、該トナー除去装置で該加筆等に
よる画像の像形成物質を除去し、該紙を繰り返し使用す
る方法を採用している。
【0034】ここで、上記印字具には、像形成物質とし
て、着色された熱可塑性樹脂粒子(以下、着色性樹脂粒
子という。)を主成分とするものを用いている。この着
色性樹脂粒子は、PPC複写機やLBP等の電子写真プ
ロセスで使用されるトナーと同様の熱特性を有し、例え
ば樹脂と着色剤を溶融混練した混練物を粉砕する方法、
懸濁重合などにより得られた無職の樹脂粒子を染着する
方法、懸濁重合などの重合時に樹脂粒子中に着色剤を取
り込む方法によって得ることができる。
【0035】また、上記着色性樹脂粒子を用いた印字具
を作製する方法としては、例えば、着色性樹脂粒子単独
を圧縮して固める方法がある。この場合には、着色性樹
脂粒子をスティック状に固め、そのまま印字具として用
いたり、木や紙の保持具で保持して鉛筆のように用いた
りする。また、例えば上記着色性樹脂粒子を溶剤に分散
させた樹脂分散液を用いる方法がある。この場合には、
後述する液塗布型印字具の液収容部に該樹脂分散液を収
容し、塗布孔等を介して該樹脂分散液を紙上に塗布する
ように、フェルトペンやサインペン等として使用しても
よい。また、該樹脂分散液をスタンプ台に入れ、スタン
プ用インクとして使用しても良い。
【0036】ここで、上記樹脂としては、電子写真複写
機のトナー用の結着樹脂として通常使用されるものを基
本的には用いることができる。具体的には、ポリスチレ
ン、ポリクロロエチレン、ポリビニルトルエン、などの
スチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−Pクロ
ロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、
スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニル
ナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重
合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン
−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オ
クチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロル
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレ
ン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン
−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マ
レイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重
合体、などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリ
レート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル
酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノー
ル樹脂、脂肪族または、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系
石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなど
が挙げられ、これらは、単独で或いは2種以上混合して
使用してよい。
【0037】また、上記着色剤としては、従来から使用
されてきた顔料、染料の全てを用いることができる。具
体的には、カーボンブラック、群青、ニグロシン染料、
アニリンブルー、カルコオイルブルー、デュポンオイル
レッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ロー
ダミン6Cレーキ、キナクリドン、ベンジジンイエロ
ー、マラカナイドグリーン、ハンザイエローG、マラカ
イドグリーンヘキサレート、オイルブラック、アゾオイ
ルブラック、ローズベンガル、モノアゾ系染顔料、ジス
アゾ系染顔料、トリスアゾ系染顔料、及びそれらの混合
物が挙げられる。
【0038】また、上記バインダー樹脂としては、パラ
フィンワックスや、キャンデリラワックス、カルナウバ
ワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油などの植
物系ワックス類、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ等の動物
系ワックス類、モンタンワックス、オゾケライトなどの
鉱物系ワックス類、硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリ
ン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの
油脂系ワックス類などが挙げられる。
【0039】また、上記溶剤としては、基本的には上記
着色性樹脂粒子を溶解しなければ特に限定されない。樹
脂粒子が溶剤に溶解すると着色した樹脂成分が紙の真意
間に入り込み、印字された画像の完全な剥離が困難とな
る。溶剤の具体例としては、水のほか、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、エチレングリコール等のジ
オール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、ブチルフタレイト、ビス−2−エチルヘキシルフタ
レイト、ブチルセバテイト等のエステル類、及びそれら
の混合物が挙げられる。
【0040】また、上記着色性樹脂粒子の紙への定着を
良くするために、上記溶剤に樹脂を溶解させても良い。
この溶剤に溶解させる樹脂としては、水に対して、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸等が、アルコール系の溶剤に対して、低分子のエポ
キシ樹脂、セルロース誘導体、ブタンジエンラバー等が
挙げられるが、使用する溶剤に可溶であれば特に限定さ
れるものではない。
【0041】次に、図2を用いて、上記液塗布型印字具
の一構成例について説明する。この液塗布型印字具は、
上記着色性樹脂粒子を分散させた樹脂分散液80を収容
する液容器81、液容器81内の樹脂分散液80を撹拌
して該樹脂粒子を均一に分散させるための撹拌球82、
先細り状の中空部材83、円筒状のシール部材84、中
空の区画部材85、弁軸86、コイルスプリング87等
を備えている。
【0042】上記液容器81は長筒状の容器であり、押
圧して変形できるように、ナイロン等の合成樹脂によっ
て薄肉に形成されている。また、上記中空部材83は、
先端に小径の塗布孔83aを備え、この塗布孔83aと
は反対側のめねじ部83bにより液容器81の開口部8
1a外周に螺合して固定されている。また、上記シール
部材84は、液容器81の開口部81aに嵌着され、一
端のフランジ部84aにて該開口部81aの端面に係止
している。
【0043】上記区画部材85は、中空部材83内に配
置され、先細り状の外周面85aにて中空部材83のテ
ーパ状の内周面83cに密着し、これにより、中空部材
83の先端内部に小空間88が形成されている。この区
画部材85の小空間即端面85bは平坦状で、その中央
部には小空間88と液容器81の内部空間81bとを連
通する透孔85cが開設され、かつ該透孔85cの小空
間88側の周りには凹部85dが形成されている。ま
た、区画部材85の小空間88とは反対側の開口部85
eは、中空部材83の締め付けに従って上記外周面85
aが内周面83cに密着することにより、シール部材8
4のフランジ部84aを介して液容器81の開口部1a
の端面に同心状に押し付けられている。即ち、中空部材
83の締め付けによって、中空部材83、区画部材8
5、シール部材84、液容器81の一連の接合面が一度
に液密にシールされ、液容器81の内部空間81bと中
空部材83内の小空間88との間が透孔85cのみによ
り連通している。
【0044】上記弁座86は、中空部材83内に配置さ
れ、コイルスプリング87により外方へ付勢されてい
る。この弁軸86の先端部86aは塗布孔83aから外
方へ突出し、かつその根本側の弁体部86bは、塗布孔
86a内部の弁座83cに開閉自在に対応して、不使用
時には上記コイルスプリング87のバネ力により上記弁
座83cに圧着し、塗布孔83aを封止状態に保持す
る。更に弁軸86の後端部86c側は、区画部材85の
透孔85cから小空間88への樹脂分散液80の流路を
狭くして流量を制限する機能を果たしている。弁軸86
の後端部86cと透孔85cの直径差は、通常0.05
〜0.3mm程度、好適には0.1〜0.2mm程度に設定
される。
【0045】一方、上記コイルスプリング87は弁軸8
6に外嵌して配置され、先端部は弁軸86のフランジ状
のバネ止め部86dに嵌合係止されているが、後端部は
区画部材85の凹部85dに嵌合係止されている。ま
た、塗布先保護と不使用時の密閉性向上を図るためにキ
ャップ89を備えている。
【0046】上記構成の液塗布型印字具にて文字等の画
像を紙10上に形成する場合には、キャップ89をはず
し、紙に塗布孔83aから突出した弁軸86の先端部8
6aを押し付け、弁軸86をコイルスプリング87の付
勢に抗して内奥側へ押し込む。この操作により弁体部8
6bが弁座83cから離れるので、この状態で液容器8
1を指で矢印のように押圧変形させると、液容器81内
の樹脂分散液80は透孔85c及び小空間88を通って
塗布孔83aから紙上に流出する。これにより、上記着
色性樹脂粒子を分散させた樹脂分散液80による画像を
紙上に形成することができる。
【0047】以上、本実施例によれば、上記着色性樹脂
粒子を単独でステック状の固めた印字具、該着色性樹脂
粒子をバインダー樹脂でステック状に固めた印字具、該
着色性樹脂粒子を細い棒状に固め、紙・木等で保持した
鉛筆状の印字具、該着色性樹脂粒子を溶剤に分散させ樹
脂分散液を上記液容器81内に充填した液塗布型印字具
(図2参照)等によって紙上に加筆することにより、該
着色性樹脂粒子が紙の繊維と絡み合うことなく、該紙上
に画像を形成することができる。そして、その加筆した
紙を上記図1のトナー除去装置に通してトナー除去処理
を行なうことにより、該紙上の着色性樹脂粒子による画
像を剥離して除去することができる。従って、紙上に加
筆を行なった場合でも該加筆による画像を除去し、該紙
を繰り返し使用することができる。
【0048】また、上記着色性樹脂粒子を溶剤に分散さ
せ樹脂分散液を印字具に用いる場合、該樹脂分散液に樹
脂を溶解させることにより、該着色性樹脂粒子の紙への
定着性を向上させることができる。
【0049】以下、本発明に係る着色性樹脂粒子、印字
具等の具体例、及び該樹脂粒子による画像の除去テスト
の結果について説明する。なお、説明文中の部は重量
部、Mnは樹脂の数平均分子量、Mwは重量平均分子量
(従ってMw/Mnは分散比)、Tgはガラス転移点、
をそれぞれ意味する。
【0050】〔具体例1〕 スチレン-n-ブチルメタアクリレート共重合体(共重合比83/17)85部 Mn 12000, Mw/Mn 24, Tg 54℃ カーボンブラック 15部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粉砕し、粒径11μmの黒色
樹脂粒子を得た。この黒色樹脂粒子を加圧成形機にか
け、5φ×60のスティック状に成形して印字具とし
た。このスティック状の黒色樹脂を用いて紙に擦りつけ
たところ、定着はあまり良くないものの、黒色の画像を
得ることができた。そして、この黒色の画像が形成され
た紙を、図1に示すトナー除去装置に通紙し、画像を剥
離して除去したところ、紙上に残存物もなく白紙を得る
ことができた。
【0051】〔具体例2〕 スチレン-n-ブチルメタアクリレート共重合体(共重合比83/17)85部 Mn 12000, Mw/Mn 24, Tg 54℃ カーボンブラック 15部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粉砕し、粒径11μmの黒色
樹脂粒子を得た。この黒色樹脂粒子を棒上の型に入れ、
更に型の中にパラフィンワックス(融点66〜68°
C)の50%ヘキサン溶液を注入し、ヘキサンを蒸発さ
せて棒状の黒色樹脂の固形物を形成し、印字具とした。
この棒状の黒色樹脂を用いて紙に擦りつけたところ、定
着も良好で、滑らかな黒色の画像を得ることができた。
そして、この黒色の画像が形成された紙を、図1に示す
トナー除去装置に通紙し、画像を剥離して除去したとこ
ろ、紙上に残存物もなく白紙を得ることができた。
【0052】〔具体例3〕 スチレン-n-ブチルメタアクリレート共重合体(共重合比83/17)85部 Mn 12000, Mw/Mn 24, Tg 54℃ カーボンブラック 15部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粗粉砕を行なった。粗粉砕物
10部に対し、エチレングリコール10%水溶液100
部を混ぜ、ボールミルで分散させて黒色樹脂分散液を得
た。この黒色樹脂分散液を図2に示す液塗布型印字具の
液容器81に入れた。この印字具を用いて紙に筆記した
ところ、定着は不十分であったが、ほぼ良好な黒色の画
像を得ることができた。そして、この黒色の画像が形成
された紙を、図1に示すトナー除去装置に通紙し、画像
を剥離して除去したところ、紙上に若干残存物はあった
が、実用上問題とならないレベルの白紙を得ることがで
きた。
【0053】〔具体例4〕 ポリエステル樹脂(酸価 1, OH価 50) 85部 Mn 3300, Mw/Mn 9.0, Tg 62℃ カーボンブラック 15部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粗粉砕を行なった。粗粉砕物
10部に対し、ポリラウリルメタアクリレートを2%溶
解させたビス−2−エチルヘキシルフタレイトを100
部を混ぜ、ボールミルで分散させて黒色樹脂分散液を得
た。この黒色樹脂分散液を図2に示す液塗布型印字具の
液容器81に入れた。この印字具を用いて紙に筆記した
ところ、定着も良好な黒色の画像を得ることができた。
そして、この黒色の画像が形成された紙を、図1に示す
トナー除去装置に通紙し、画像を剥離して除去したとこ
ろ、紙上に残存物のない白紙を得ることができた。
【0054】〔具体例5〕 ポリエステル樹脂(酸価 1, OH価 50) 85部 Mn 3300, Mw/Mn 9.0, Tg 62℃ Permanent Red FNG (山陽色素) 8部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粗粉砕を行なった。粗粉砕物
10部に対し、ポリラウリルメタアクリレートを2%溶
解させたビス−2−エチルヘキシルフタレイトを100
部を混ぜ、ボールミルで分散させて赤色樹脂分散液を得
た。この赤色樹脂分散液を綿布に染み込ませスタンプ台
とし、このスタンプ台を用いて紙上に種々のスタンプを
押したところ、定着も良好な赤色の画像を得ることがで
きた。そして、この赤色の画像が形成された紙を、図1
に示すトナー除去装置に通紙し、画像を剥離して除去し
たところ、紙上に残存物のない白紙を得ることができ
た。
【0055】なお、上記実施例では、紙から像形成物質
としてのトナー等による画像を除去するために、上記図
1に示すようなトナー除去装置を用いているが、この装
置に代え、手で保持して使用できるようなトナー除去用
具を用いても良い。例えば、上記処理液を収容した処理
液収容部や、該収容部内の処理液を滲み出させる付与部
材としてのペン先等を備えた液塗布ペンを用いて、紙上
の画像に該処理液を塗布した後、表面が粘着性物質から
なる剥離部材としての剥離ローラを回動自在に取り付け
たトナー剥離ペンを用いて、該処理液が付与された紙か
ら画像を剥離して除去してもよい。また例えば、該処理
液収容部、該ペン先、該剥離ローラ等を備えたトナー除
去ペンを用いて、紙上の画像に該処理液を塗布した後、
該画像を剥離して除去しても良い。
【0056】また、上記実施例では、本発明を繊維質の
構造をした紙に適用した場合について示しているが、少
なくとも表面が繊維質の構造をした像保持体にも適用で
きる。また、本発明が適用できる像保持体は、例えば、
プラスチック層等のベースシートの表面層が紙等の材料
層である積層物等であってもよい。また、本発明は、繊
維質の構造をした像保持体に限定されることなく、上記
着色性樹脂粒子で表面に画像を形成することができる像
保持体にも適用できる。
【0057】
【発明の効果】請求項1乃至の発明によれば、画像が
形成された紙からなる像保持体を、水、界面活性剤を含
む水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界面活性
剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群から選ば
れた少なくとも1種の水あるいは水溶液で湿潤させた
後、該像保持体上の該画像の像形成物質を加熱するとと
もに、該像形成物質に対して、該像形成物質と該表面と
の付着力よりも大きな付着力を有する剥離部材に付着さ
せて、該像保持体の表面から剥離させることにより、像
保持体からの像形成物質の除去を行うので、従来公知の
方法に比して、像保持体の繊維質表面を損傷することな
く、像形成物質を除去して像保持体を再生することがで
きるという効果がある。
【0058】更に、請求項1の発明によれば、着色され
た熱可塑性樹脂粒子を主成分とし、かつ、該樹脂粒子を
単独で固めた、若しくは該樹脂粒子をバインダー樹脂で
接着して固めた画像形成部材を用いて、像保持体上に画
像を加筆することにより、該樹脂粒子が像保持体の繊維
等と絡み合うことなく、該像保持体上に画像を形成する
ことができる。そして、上記像形成物質の除去方法によ
って、加筆した像保持体から像形成物質である該樹脂粒
子による画像を剥離して除去することができる。従っ
て、像保持体上に加筆を行なった場合でも、該加筆した
画像を除去して、該像保持体を繰り返し使用することが
できるという効果がある。
【0059】また、請求項の発明によれば、着色され
た熱可塑性樹脂粒子を主成分とし、かつ、該樹脂粒子を
溶剤に分散させた画像形成液を用いて、像保持体上に画
像を加筆する。そして、上記像形成物質の除去方法によ
って、加筆した像保持体から像形成物質である該樹脂粒
子による画像を剥離して除去することができる。従っ
て、像保持体上に加筆を行なった場合でも該加筆した画
像を除去して、該像保持体を繰り返し使用することがで
きるという効果がある。
【0060】また、請求項の発明によれば、上記画像
形成液の溶剤に樹脂を溶解させたことにより、該画像形
成液を用いて像保持体に加筆した際、上記着色された熱
可塑性樹脂粒子の像保持体への定着性を向上させること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナー除去装置の概略構成図。
【図2】液塗布型印字具の断面図。
【符号の説明】
10 紙 30 液供給ユニット 31 処理液 40 トナー除去ユニット 44 オフセットベルト 45 上加熱ローラ 46 下加熱ローラ 60 乾燥ユニット 80 樹脂分散液 81 液容器 82 撹拌球 83 中空部材 84 シール部材 85 区画部材 86 弁軸 87 コイルスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 和弘 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 斉藤 忠司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 浅場 陽一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 谷川 清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 宮下 義明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 新宮領 慧 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平4−333088(JP,A) 特開 平1−297294(JP,A) 特開 平4−89271(JP,A) 特開 平6−208318(JP,A) 特開 平4−82983(JP,A) 特開 平4−64472(JP,A) 特開 平4−64473(JP,A) 特開 平4−300395(JP,A) 特開 平4−91298(JP,A) 特開 平1−101576(JP,A) 特開 平4−283274(JP,A) 特開 平2−38469(JP,A) 特開 昭62−64874(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42 G03G 21/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像が形成された紙からなる像保持体を、
    水、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水
    溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液
    よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水
    溶液で湿潤させた後、該画像の像形成物質を加熱すると
    ともに、該像形成物質に対して、該像形成物質と該表面
    との付着力よりも大きな付着力を有する剥離部材に付着
    させて、該像保持体の表面から該像形成物質を剥離させ
    て除去し、該像保持体を画像形成に再利用する像保持体
    の繰り返し使用方法において、 着色された熱可塑性樹脂粒子を主成分とし、かつ、該樹
    脂粒子を単独で固めた又は該樹脂粒子をバインダー樹脂
    で接着して固めた画像形成部材を用いて、該像保持体に
    画像を形成することを特徴とする像保持体の繰り返し使
    用方法。
  2. 【請求項2】画像が形成された紙からなる像保持体を、
    水、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水
    溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液
    よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水
    溶液で湿潤させた後、該画像の像形成物質を加熱すると
    ともに、該像形成物質に対して、該像形成物質と該表面
    との付着力よりも大きな付着力を有する剥離部材に付着
    させて、該像保持体の表面から該像形成物質を剥離させ
    て除去し、該像保持体を画像形成に再利用する像保持体
    の繰り返し使用方法において、 着色された熱可塑性樹脂粒子を主成分とし、かつ、該樹
    脂粒子を溶剤に分散させた画像形成液を用いて、該像保
    持体に画像を形成することを特徴とする像保持体の繰り
    返し使用方法。
  3. 【請求項3】上記溶剤に、上記熱可塑性樹脂粒子とは別
    の樹脂を溶解させたことを特徴とする請求項2の像保持
    体の繰り返し使用方法。
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