JP3427995B2 - 冷却ファン・セパレートクーリング構造 - Google Patents

冷却ファン・セパレートクーリング構造

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JP3427995B2
JP3427995B2 JP00343299A JP343299A JP3427995B2 JP 3427995 B2 JP3427995 B2 JP 3427995B2 JP 00343299 A JP00343299 A JP 00343299A JP 343299 A JP343299 A JP 343299A JP 3427995 B2 JP3427995 B2 JP 3427995B2
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秀之 泉
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル,セ
ルフローダ,ブルドーザ,ホィールローダや,履帯式ロ
ーダ等の建設機械,農業機械等(以下、単に建設機械と
称す)の冷却ファン・セパレートクーリング構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル,セルフローダ,ブルドー
ザ,ホィールローダや,履帯式ローダ等の建設機械は、
周知のように山間部のダム,トンネル,河川,道路等の
岩石の掘削やビル,建築物の取りこわし等に使用されて
いる。上記建設機械の構造は、例えば油圧ショベルにお
いて、図10に示したように下部走行体1と、下部走行
体1の上側に旋回可能に配設された上部旋回体2と、上
部旋回体に設けられ種々の作業を行なう作業装置6との
3つの部分で構成されている。
【0003】又、上部旋回体2は上記の作業装置6の他
に、エンジン8,図示しない油圧装置,旋回装置,オペ
レータ室10等から構成されており、上部旋回体2の外
周側部を覆う側部カバー2sc,上部旋回体2の外周上
部を覆う上部カバー2uc,エンジンフード17等から
構成されている。又、下部走行体1は、図示しないカー
ボディ,トラックローラフレーム,走行装置及び足廻り
装置から構成されており、更に作業装置6は、図示しな
いバケットを支持するブーム,アームと、これを作動さ
せる各種の油圧シリンダ,リンクロッドから構成され、
且つ上記の旋回装置,走行装置等から構成されている。
【0004】又、上記油圧ショベルの後部に設けられる
カウンタウェイト14と上記オペレータ室10との間
で、カウンタウェイト14の前側に油圧ポンプ16が接
続されたエンジン8が横置きに配設され、このエンジン
8の前側にラジエータ18,ラジエータ18を冷却する
エンジン8で駆動される第1冷却ファン20が接続され
ており、本実施形態ではエンジン8により駆動されてい
る。
【0005】又、図10に示したように、カウンタウェ
イト14とオペレータ室10との間に上記油圧ショベル
の作動油を冷却するためのオイルクーラ22,オイルク
ーラ22を冷却するための第2冷却ファン24,第2冷
却ファン24を駆動する第1駆動手段と同様の第2駆動
手段26が設けられ、本実施形態は油圧モータで駆動さ
れている。そして、上記油圧ショベルの稼働は下部走行
体1,上部旋回体2,作業装置6で行なわれ、これらの
動力伝達はエンジン8の動力を油圧ポンプ16で油圧力
に変換して行なっている。
【0006】そして、エンジン8で駆動される油圧ポン
プ16により吐出される、例えば約200〜350kg
/cmに高圧化された作動油はコントロールバルブ28
で制御され上記各装置に伝達されて低圧油となり、再度
コントロールバルブ28を経由して作動油タンク30に
戻り、再び油圧ポンプ16により循環され上記油圧ショ
ベルの作業を行なっている。
【0007】一方、上記のエンジン8への吸気用のエア
クリーナ32はエンジン8の大きさや上記建設機械の設
計仕様によって決定されるが、その形状がかなり大きな
ものになっている。例えば、上記のエアクリーナ32
は、円筒状のケーシング34と、ケーシング34の内周
面と間隔を存して外気を取入れるための外気層36を構
成するケーシング34と略同軸上に挿脱できるように配
設された円筒状のエアクリーナ32のエレメント38
と、エレメント38で上記外気を濾過した冷却空気の吸
気層40に一端が接続され他端がエンジン8の吸気管に
接続されている吸気ホース42とから構成されいる。
【0008】そして、このエアクリーナ32の本体にな
るケーシング34は、例えばその直径が約350mmの
とき長さが約400〜500mmの円筒状の形状に形成
されている。このようなエアクリーナ32をエンジン8
の上部に設けると、エレメント38の交換等の整備、点
検時に上記油圧ショベルの上部カバー2ucまで登る必
要があり、又足場の悪い高所での作業は容易ではない。
【0009】そこで、従来装置のエアクリーナ32の配
設位置は、例えば図10に示したように上記のラジエー
タ18とオイルクーラ22の間に直径が約350mmの
ケーシング34が着脱できるスペースV1 を設け、且つ
平均的な身長の整備者を想定した眼の高さの位置になる
ように設けている。更に、図10に示したようにオペレ
ータ室10側及びカウンタウェイト14側にヒンジ4
6,48を介して、それぞれが枢支され観音開きに開閉
できるように上記油圧ショベルの左側の側部カバー2s
cが扉D1,D2により構成されている。
【0010】そして、上記整備点検時は整備者が扉D
1,D2を開き地上からエアクリナ32の側部蓋50と
ケーシング34との間に設けられた、詳細については図
示しないが係脱可能に構成されたクリップ35と蝶ネジ
等の係脱手段によりケーシング34から側部蓋50を外
し、図10に示した矢印P方向にエレメン40が容易に
交換できるように構成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記建
設機械の騒音やエンジン8の排ガス規制がより厳しくな
なり、窒素酸化物等の排出を低減するため、例えばエン
ジン8の燃焼温度を下げると燃焼工程の後期にまで排気
温度が高くなるので、従来に比してエンジンの冷却損失
が増大し、エンジン8の冷却水の温度が上昇することに
なるので、この冷却水の温度を下げるためにラジエータ
18の冷却性能を上げる必要がある。
【0012】そこで、ラジエータ18を大きなものにす
るには上記のエアクリーナ32が邪魔になるので、大き
なラジエータ18を配設することができない。即ち、上
記のような大きなラジエータ18を配設しエアクリーナ
32、オイルクーラ22を配設すると、上部旋回体2の
前後方向の長さが長くなるので回転半径が長くなり狭い
工事現場での作業ができなくなり、その作業領域が制約
されてしまうことになる。
【0013】又、ラジエータ18を下方に延ばすと油圧
ショベルの地上高が低くなり過ぎ、ビル解体現場の進入
時に鉄筋コンクリートの鉄骨の残骸並びにトンネル,ダ
ム等の工事現場では岩石,大木の残骸が上記油圧ショベ
ルの床を突き上げる恐れがあるので下方へは延ばすこと
ができない。又、ラジエータ18を上方へ延ばすと、後
方の視界が悪くなり上記油圧ショベルの重心が高くなり
不安定になる恐れがあり、あまり高くすることができな
い。
【0014】一方、ラジエータ18のコア層を厚くして
冷却水量を増やそうとすると、冷却空気の流通抵抗が増
大するだけでなく、車幅方向の長さが大きくなり道路交
通法の規制に違反することになり、トラックに上記油圧
ショベルを搭載して一般道路を走行して輸送することが
できなくなる。本発明はこれらの課題に鑑み創案された
もので、建設機械に搭載されたエンジンの前側に配設さ
れるラジエータ,作動油用のオイルクールのいずれか一
方の冷却機の前方に上記建設機械の前後方向に沿って設
けられる上記エアクリーナエレメントを容易に交換でき
るようにした冷却ファン・セパレートクーリング構造を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の冷却ファン・セパレートクーリング構造は、
建設機械の前後方向の前端部の一側部に配設されたオペ
レータ室と、上記建設機械の後部に設けられたカウンタ
ウェイトと上記オペレータ室との間に横置きに配設され
油圧ポンプが接続されたエンジンと、上記エンジンの冷
却水用のラジエータ及び上記建設機械の作動油用のオイ
ルクーラのうちのいずれか一方の冷却機と、上記一方の
冷却機を冷却する第1冷却ファンと、上記第1冷却ファ
ンを駆動する第1駆動手段と、上記一方の冷却機の前側
に上記前後方向に沿って設けられた上記エンジンの吸気
用のエアクリーナとを備え、通常使用時には、上記エア
クリーナの少なくとも一部分が上記冷却機の下部より下
方の位置に、又は上記のラジエータとオイルクーラの前
側で隣接する上記下部より下方の部位の位置になるよう
に配設され、整備時には上記のエアクリーナのエレメン
トの挿脱口が少なくとも冷却空気通路内に移動できるよ
う設けられた可動手段を備え、上記エレメントの挿脱が
容易にできるように構成されたことを特徴としている。
【0016】請求項2記載の本発明の冷却ファン・セパ
レートクーリング構造は、請求項1記載の構成におい
て、上記の一方の冷却機とオペレータ室との間で上記オ
ペレータ室の後部に配設された上記のラジエータ及びオ
イルクーラのうちのいずれか他方の冷却機と上記他方の
冷却機を冷却する第2冷却ファンと、上記第2冷却ファ
ンを駆動する第2駆動手段と、上記両冷却機の少なくと
もいずれか一方の前側に上記建設機械の前後方向に沿っ
て設けられた上記エンジン吸気用のエアクリーナとを備
え、上記エアクリーナのエレメントの挿脱が容易にでき
るように構成されたことを特徴としている。
【0017】請求項3記載の本発明の冷却ファン・セパ
レートクーリング構造は、請求項1又は2記載の構成に
おいて、上記のエアクリーナからエンジン側の吸気側の
吸気ホースが上記のラジエータとオイルクーラとの間を
通過するように設けられていることを特徴としている
【0018】求項記載の本発明の冷却ファン・セパ
レートクーリング構造は、請求項2〜のいずれか1項
に記載の構成において、記ラジエータを冷却した冷却
空気は上記エンジンを冷却した後に上記エンジンルーム
の上方に設けられた冷却空気出口から排出され、上記オ
イルクーラを冷却した冷却空気が上記建設機械の前方側
又は側方の上方側のうちの少なくともいずれか一方側に
排出されるように構成されるよう構成されていることを
特徴としている。
【0019】求項記載の本発明の冷却ファン・セパ
レートクーリング構造は、請求項2〜4のいずれか1項
に記載の構成において、上記の一側部のオペレータ室の
後側に又は上記一側部の反対側の他側部に配設さたれた
燃料タンク及び作動油タンクのうちの少なくともいずれ
か一方のタンクと、上記オイルクーラを冷却した冷却空
気の流れと対向する側の上記一方のタンクの表面形状を
上記建設機械の側方の上方側又は前方側の少なくともい
ずれか一方側に上記冷却空気を誘導するための誘導手段
とを備えたことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
形態を説明するが、上記従来例と実質的に同一の部位に
は同一符号を付して説明する。図1は本発明の一実施形
態を示すもので、本発明の冷却ファン・セパレートクー
リング構造を油圧ショベルに適用した場合を示す概略平
面図、図2は図1の2Y矢視の要部を示す概略説明図、
図3は図2の応用例を示す概略説明図、図4は図1の4
A−4A線に沿う断面を示す概略説明図、図5は図1の
ラジエータ及びオイルクーラの冷却空気の流れを示す油
圧ショベルの略斜視図、図6は図5の変形例を示す概略
説明図である。
【0021】上記した油圧ショベルは、図1に示したよ
うに下部走行体1には上部走行体2が旋回自在に搭載さ
れており、上記油圧ショベルの搭載されたエンジン8に
より駆動される油圧ポンプ16からの高圧の作動油を、
上記油圧ショベルの下部走行体1,上部旋回体2、作業
装置6等へ伝達せしめ、帰還してくる高温になった上記
作動油を冷却するオイルクーラ22とエンジン8の冷却
水を冷却するラジエータ18とを備えた上記油圧ショベ
ルの冷却装置が設けられている。
【0022】そして、上記油圧ショベルの前後方向の前
端部1aの一側部に配設されたオペレータ室10と、上
記油圧ショベルの後部に設けられたカウンタウェイト1
4とオペレータ室10との間に横置きに配設され油圧ポ
ンプ16が接続されたエンジン8と、エンジン8の前側
に配設されたエンジン8の冷却水用のラジエータ18及
び上記油圧ショベルの作動油用のオイルクーラ22の冷
却機のうちのいずれか一方の冷却機が設けられ、本実施
形態ではラジエータ18が設けられている。
【0023】そして、ラジェータ18を冷却する第1冷
却ファン20と、この第1冷却ファン20を駆動する油
圧モータ,電動モータ,上記エンジンのいずれかにより
構成される第1駆動手段21が設けられているが、本実
施形態ではエンジン8により駆動されるように構成され
ている。又、オペレータ室10の後部とラジエータ18
又は第1冷却ファン20の間には上記冷却機の他方の冷
却機であるオイルクーラ22と、オイルクーラ22を冷
却する第2冷却ファン24と、第2冷却ファン24を駆
動する第2駆動手段26とが設けられている。又、エン
ジン8に配設される過給機用のインタクーラICを上記
のラジエータ40,オイルクーラ50のいずれか一方と
共に配設することもできるが、本実施形態の場合は、図
1に二点鎖線で示したようにオイルクーラ50の前側に
インタクーラICが配設され、オイルクーラ50と共に
インタクーラICを効率よく冷却することができる。
【0024】又、図1に示したように上記一方の冷却機
であるラジエータ18の前側に上記油圧ショベルの前後
方向に沿って設けられたエンジン8の吸気用のエアクリ
ーナ32を備え、エアクリーナ32のエレメント38が
ケーシング34と略同軸上でQ方向に着脱できるように
構成されいる。又、エアクリーナ32は上記両冷却機の
少なくともいずれか一方の前側に上記油圧ショベルの前
後方向に沿って設けられていればよい。
【0025】又、エアクリーナ32からエンジン8側の
吸気側への吸気ホース42が,図1に示したようにオイ
ルクーラ22と、後述する前方側部隔壁Wfbとの間隙
に設けられるシールカバK3を貫通するように設けられ
ている。又、ラジエータ18とカウンタウェイト14の
前面との間隙及びオペレータ室10の後部とオイルクー
ラ22の間隙にシールカバーK2,K5が設けられてき
る。
【0026】又、前方側部隔壁Wfbとオイルクーラ2
2との間には隔壁板W3,W4を介してシールカバーK
3,K4が設けられている。上記のシールカバーK1〜
K5は上記各間隙を介してラジエータ18、オイルクー
ラ22の下流側に放出された熱風が上記冷却機の上流側
に巻き戻らないようにするためのシール効果を有してお
り、例えばウレタンフォーム,スポンジ,ラバー等シー
ル効果の高い、耐熱性のある柔軟な弾性材料で形成され
ている。
【0027】又、エアクリーナ32をラジエータ18の
前側に配設したので、ラジエータ18とオイルクーラ2
2の間隙をエアクリーナ32の直径の長さからエアホー
ス42の直径の長さの小さい間隙にし、例えば高さが約
1000mmのラジエータ18の幅を、上記で縮小され
た長さ分だけ大きくし有効冷却表面積を増加することが
できる。
【0028】この増加した有効冷却表面積はエアクリー
ナ32がラジエータ18の前面と重合する面積分だけ低
減されるものであるが、後述のエアクリーナ32のエレ
メンと38の交換等のメンテナンスの向上の効果が奏せ
られるものである。又、上記有効冷却表面積を増加せし
めてラジエータ18の冷却効率を向上せしめるだけでな
く、エアクリーナ32をラジエータ18の前面側に油圧
ショベルの前後方向に略水平に配設することにより、上
部旋回体2の側部の扉D1,D2を適宜開放し、例えば
クリップ35,図示しない蝶ネジ等によるこの種の装置
に通常使用されている開閉手段35で側部蓋50を開い
てエアクリーナ32のエレメント38を、図1の矢印Q
方向に挿脱して交換を簡単に行ない、且つエレメント3
8を収納時は上記とは逆の手順でエアクーナ32のケー
シング34内にエレメント38を簡単に装着することが
できる。
【0029】又、図3に示したようにサイドスカート7
0と、ラジエータ18のロワータンク18aの下部を支
持するラジエータサポート72との間の空間の下方側の
床,補強部材等に上下動可能にヒンジ74を介して取付
けられた可動板76にエアクリーナ32を取付ける可動
手段を配設することもできる。この時、通常使用時に
は、エアクリーナ32の少なくとも一部分がラジエータ
18のロワータンク18aの上端より下方の位置に配設
すれば、ラジエータ18とエアクリーナ32とが重合す
ることが少なくなるので、ラジエータ18の有効冷却表
面積を減らすことなく、ラジエータ18の上記増加した
有効冷却表面積をすべて有効に使用することができ、上
記冷却性能を向上することができる。
【0030】又、エレメント38の交換等の整備,点検
時には、図3に二点鎖線で示したように可動板76をヒ
ンジ74を中心に上方に回動して、エレメント40を矢
印Q方向に挿脱せしめ、容易に交換することできるの
で、整備性が極めて向上する利点がある。更に、エアク
リーナ32をラジエータ18とオイルクーラ22の隣接
する位置に配設してもよく、例えば、図3に二点鎖線で
示したようにエアクリーナ32を配設してもよい。
【0031】又、上記実施形態ではオペレータ室10と
ラジエータ18の間にオイルクーラ22が配置される場
合をを示したが、オイルクーラ22に代えて作動油タン
ク30又は燃料タンク31が配設される場合でも、又エ
ンジン8が左右逆向きに配設される場合でも、上記実施
形態と略同様の作用効果を奏することがでいる。又、上
記の一側部1aの反対側の他側部bに、上記油圧ショベ
ルの前後方向に並んで燃料タンク31及び作動油タンク
30が配設されている。
【0032】又、図1に示したようにエンジン8と油圧
ポンプ16との間を隔離する後部隔壁Wcが設けられ、
ラジエータ18の上記油圧ショベルの前後方向における
両側部から上記前後方向に延びる隔壁板W1,W2が設
けられている。又、上記のラジェータ18の側面に設け
られる隔壁板W1,W2と上記建設機械の前方向の後部
隔壁Wcの側面部から隔壁板W1まで延設される前方側
部隔壁Wfbと上記建設機械の後方向の後部隔壁Wcの
側面部から隔壁板W2まで延設される後方側部隔壁Wr
bと後部隔壁Wcとにより第1冷却ファン20,エンジ
ン8を囲繞するエンジンルームERが設けられ、ラジエ
ータ18,第1冷却ファン20,エンジン8からの高熱
や騒音をできるだけ遮断できるように構成されている。
【0033】又、後方側部隔壁Wrbは本実施形態の場
合にはカウンタウェイト14の前面が兼用されている。
又、図1に実線で示したように、オイルクーラ22と作
動油タンク30及び燃料タンク31のうちのいずれか一
方のタンクとの間に、本実施形態ではオイルクーラ22
と作動油タンク30との間のエンジンルームERの前方
側部隔壁Wfbの前側に上記作動油用のコントロールバ
ルブ28が設けられている。
【0034】又、エンジンルームERの上部側にはエン
ジンフード17が設けられ、エンジンフード17の右側
部には、図1,図4,図5に示したように第1冷却ファ
ン20により吸引されラジエータ18及びエンジン8を
冷却した冷却空気が排出される冷却空気出口60が設け
られ、エンジン8の排気用のマフラMから突出する排気
管62が設けられている。
【0035】又、上部旋回体2の上部カバー2ucのラ
ジエータ18及びオイルクーラ22の前側には、図5に
示したようにそれぞれ上方から冷却空気を取入れるため
の冷却空気取入口64a,64bが設けられており、必
要に応じてエンジンフード17の左側部17aに冷却空
気取入口64cが設けられる。又、ラジエータ18及び
オイルクーラ22の上部カバー2ucの冷却空気取入口
64a,64bの下方にはラジエータ18及びオイルク
ーラ22の共通の空間SPが設けられている。
【0036】又、図5に示したようにオイルクーラ2
2、第2冷却ファン24,第2駆動手段26の上方を覆
う上部カバー2ucと作動油タンク30の上部とを橋架
するように中央の上部カバー2ucが設けられている。
そして、油圧ショベルの左側の側部カバー2scは、オ
ペレータ室10の後部側とカウンタウェイト14前面側
に、それぞれヒンジ46,48を介して開閉自在に設け
られた観音開きになる扉D1,D2が配設されている。
【0037】又、図5に示したように上記油圧ショベル
が作動すると冷却空気取入口64a及び64cのうちの
少なくともいずれか一方の冷却空気取入口から冷却空気
が入り共通空間SPを介して矢印Z1及び矢印Z2のよ
うに入りラジエータ18、エンジン8を冷却した後、冷
却空気出口60から矢印Z3のように排出する。又、冷
却空気取入口64bから冷却空気は、矢印Z4のように
上方から下方に向けて入りオイルクーラ22を冷却した
後、矢印Z5のように油圧ショベルの前方及び右側前方
に流れ作動油タンク31及び燃料タンク30を冷却しな
がら排出される。
【0038】又、一側部1aの反対側の他側部1bに配
設さたれた燃料タンク31及び作動油タンク30のうち
の少なくともいずれか一方のタンクと、オイルクーラ2
2を冷却した冷却空気の流れが対向する側の上記一方の
タンクの表面形状を、図5に二点鎖線R1,R2で示し
た誘導面のように上記建設機械の右方向の上方側又は前
方側の少なくともいずれか一方側に上記冷却空気を誘導
するための誘導手段Rが設けられ上記冷却空気の排出効
率を向上せしめている。
【0039】即ち、本実施形態の誘導手段Rは、図5に
示したように作動油タンク30では下部から上方に傾斜
した誘導面R1で構成され、又燃料タンク31では後部
から前方に傾斜した誘導面R2で構成されているが、こ
れに限られるものではなく、例えば誘導面R1,R2を
適宜上記の両タンクに設けてもよく、或いは誘導面R
1,R2を上記タンクの一つの面に誘導面R1,R2を
重合した形状に構成してもよい。
【0040】この時、上記油圧ショベルの右側後方の側
部カバー2sc,上部カバー2ucには開口がないの
で、側部カバー2sc,上部カバー2uc及びカウンタ
ウェイト14の前面の協働により油圧ポンプ16が密閉
されたポンプ室PRが形成されているが、ポンプ室PR
内の雰囲気流体はオイルクーラ22を冷却した、矢印Z
5の方向に流れる上記冷却空気流体により作動油タンク
30と前方側部隔壁Wfbとの間の間隙PSを介して吸
出されて排出せしめられ換気されるので、ポンプ室PR
の温度の上昇が防止される。
【0041】そして、ポンプ室PRは少なくとも略密閉
されているので、油圧ポンプ16の作動の騒音を遮断す
ることができる。又、図6に示した変形例のように中央
の上部カバー2ucに冷却空気出口60aを設け、矢印
Z6方向に冷却空気を排出すれば、冷却効果を向上する
ことができる。
【0042】又、冷却空気が不足する時は、図6に示し
たように上記油圧ショベルの側部カバー2scや扉AD
1,D2に冷却空気取入口64d,64eを設ければ、
更に上記冷却効果を向上することができる。
【0043】以上詳述したように請求項1記載の本発明
の冷却ファン・セパレートクーリング構造によれば、建
設機械の前後方向の前端部の一側部に配設されたオペレ
ータ室と、上記建設機械の後部に設けられたカウンタウ
ェイトと上記オペレータ室との間に横置きに配設され油
圧ポンプが接続されたエンジンと、上記エンジンの冷却
水用のラジエータ及び上記建設機械の作動油用のオイル
クーラのうちのいずれか一方の冷却機と、上記一方の冷
却機を冷却する第1冷却ファンと、上記第1冷却ファン
を駆動する第1駆動手段と、上記一方の冷却機の前側に
上記前後方向に沿って設けられた上記エンジンの吸気用
のエアクリーナとを備え、通常使用時には、上記エアク
リーナの少なくとも一部分が上記冷却機の下部より下方
の位置に、又は上記のラジエータとオイルクーラの前側
で隣接する上記下部より下方の部位の位置になるように
配設され、整備時には上記のエアクリーナのエレメント
の挿脱口が少なくとも冷却空気通路内に移動できるよう
設けられた可動手段を備え、上記エレメントの挿脱が容
易にできるように構成されているので、上記ラジエータ
の表面積の大きいものにして冷却性能を向上させること
ができると共に、上記エアクリーナのエレメントを容易
に交換したり、整備,点検が容易に行なうことができ
る。又、通常使用時には、上記エアクリーナを冷却空気
の流通路外に収納し、整備時には上記エアクリーナを整
備のし易い部位に移動せしめることができ、交換や点検
の工数と労力を低減することができる。
【0044】請求項2記載の本発明の冷却ファン・セパ
レートクーリング構造は、請求項1記載の構成におい
て、上記の一方の冷却機とオペレータ室との間で上記オ
ペレータ室の後部に配設された上記のラジエータ及びオ
イルクーラのうちのいずれか他方の冷却機と上記他方の
冷却機を冷却する第2冷却ファンと、上記第2冷却ファ
ンを駆動する第2駆動手段と、上記両冷却機の少なくと
もいずれか一方の前側に上記建設機械の前後方向に沿っ
て設けられた上記エンジン吸気用のエアクリーナとを備
え、上記エアクリーナのエレメントが挿脱できるように
構成されているので、上記エレメントと上記冷却機との
重合する面積ができるだけ少なくなるようにして、上記
ラジエータの冷却性能を向上せしめることができる。
又、通常使用時には、上記エアクリーナを冷却空気の流
通路外に収納し、整備時には上記エアクリーナを整備の
し易い部位に移動せしめることができ、交換や点検の工
数と労力を低減することができる。工数と労力を低減す
ることができる。
【0045】請求項3記載の本発明の冷却ファン・セパ
レートクーリング構造よれば、請求項1又は2項記載の
構成において、上記のエアクリーナからエンジン側の吸
気側の吸気ホースが上記のラジエータとオイルクーラと
の間を通過するように設けられているので、請求項1又
は2の効果に加え、上記ラジエータ表面積を拡大したも
のに交換することができ、上記ラジエータの冷却性能を
向上せしめることができる。
【0046】
【0047】
【0048】請求項記載の本発明の冷却ファン・セパ
レートクーリング構造によれば、請求項2〜のいずれ
か1項に記載の構成において、上記ラジエータを冷却し
た冷却空気は上記エンジンを冷却した後に上記エンジン
ルームの上方に設けられた冷却空気出口から排出され、
上記オイルクーラを冷却した冷却空気は上記建設機械の
前方側又は側方の上方側のうちの少なくともいずれか一
方側に排出されるように構成されているので、請求項2
〜4のいずれか1項の効果に加え、上記のラジエータ,
オイルクーラを冷却した冷却空気は上記機建設機械の側
方上方側又は前方に流れ、上記建設機械の側部方向,後
方の周囲には流れず、上記のエンジン,油圧ポンプ,冷
却ファン等から発生する騒音を防止することができる。
【0049】
【0050】請求項記載の本発明の冷却ファン・セパ
レートクーリング構造によれば、請求項2〜4のいずれ
か1項に記載の構成において、上記の一側部のオペレー
タ室の後側に又は上記一側部の反対側の他側部に配設さ
たれた燃料タンク及び作動油タンクのうちの少なくとも
いずれか一方のタンクと、上記オイルクーラを冷却した
冷却空気の流れと対向する側の上記一方のタンクの表面
形状を上記建設機械の側方の上方側又は前方側の少なく
ともいずれか一方側に上記冷却空気を誘導するための誘
導手段とを備えているので、請求項2〜4のいずれか1
項の効果に加え、上記誘導手段により上記オイルクーラ
を冷却した冷却空気をより円滑に敏速に排出することに
より、上記建設機械の関係部位の冷却を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、本発明の冷
却ファン・セパレートクーリング構造を油圧ショベルに
適用した場合を示す概略平面図である。
【図2】図1の2Y矢視の要部を示す概略説明図であ
る。
【図3】図2の応用例を示す概略説明図である。
【図4】図1の4A−4A線に沿う断面を示す概略説明
図である。
【図5】図1のラジエータ及びオイルクーラの冷却空気
の流れを示す油圧ショベルの概略斜視図である。
【図6】図5の変形例を示す概略説明図である。
【図7】従来の油圧ショベルの平面を示す概略説明図で
ある。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 2sc 側部カバー 2uc 上部カバー 6 作業装置 8 エンジン 10 オペレータ室 14 カウンタウェイト 16 油圧ポンプ 17 エンジンフード 18 ラジエータ 20 第1冷却ファン 21,26 駆動手段 22 オイルクーラ 24 第2冷却ファン 28 コントロールバルブ 30 作動油タンク 31 燃料タンク 32 エアクリーナ 34 エレメント 35 クリップ 36 外気層 38 エレメント 40 吸気層 46,48 ヒンジ 50 側部蓋 60,60a 冷却空気出口 64a〜64c 冷却空気取入口 64d,64e 冷却空気取入口 K1〜K5 シールカバー M マフラ R 誘導手段 W 隔壁 W1〜W5 隔壁板 Wa 前部隔壁 Wfb 前方側部隔壁 Wrb 後方側部隔壁 Wc 後部隔壁 IC インタクーラ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 11/00 - 11/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械の前後方向の前端部の一側部に
    配設されたオペレータ室と、上記建設機械の後部に設け
    られたカウンタウェイトと上記オペレータ室との間に横
    置きに配設され油圧ポンプが接続されたエンジンと、上
    記エンジンの冷却水用のラジエータ及び上記建設機械の
    作動油用のオイルクーラのうちのいずれか一方の冷却機
    と、上記一方の冷却機を冷却する第1冷却ファンと、上
    記第1冷却ファンを駆動する第1駆動手段と、上記一方
    の冷却機の前側に上記前後方向に沿って設けられた上記
    エンジンの吸気用のエアクリーナとを備え、通常使用時
    には、上記エアクリーナの少なくとも一部分が上記冷却
    機の下部より下方の位置に、又は上記のラジエータとオ
    イルクーラの前側で隣接する上記下部より下方の部位の
    位置になるように配設され、整備時には上記のエアクリ
    ーナのエレメントの挿脱口が少なくとも冷却空気通路内
    に移動できるよう設けられた可動手段を備え、上記エレ
    メントの挿脱が容易になるように構成されたことを特徴
    とする、冷却ファン・セパレートクーリング構造。
  2. 【請求項2】 上記の一方の冷却機とオペレータ室との
    間で上記オペレータ室の後部に配設された上記のラジエ
    ータ及びオイルクーラのうちのいずれか他方の冷却機と
    上記他方の冷却機を冷却する第2冷却ファンと、上記第
    2冷却ファンを駆動する第2駆動手段と、上記両冷却機
    の少なくともいずれか一方の前側に上記建設機械の前後
    方向に沿って設けられた上記エンジン吸気用のエアクリ
    ーナとを備え、上記エアクリーナのエレメントが挿脱で
    きるように構成されていることを特徴とする、請求項1
    記載の冷却ファン・セパレートクーリング構造。
  3. 【請求項3】 上記のエアクリーナからエンジン側の吸
    気側の吸気ホースが上記のラジエータとオイルクーラと
    の間を通過するように設けられていることを特徴とす
    る、請求項1又は2記載の冷却ファン・セパレートクー
    リング構造。
  4. 【請求項4】 上記ラジエータを冷却した冷却空気は上
    記エンジンを冷却した後に上記エンジンルームの上方に
    設けられた冷却空気出口から排出され、上記オイルクー
    ラを冷却した冷却空気が上記建設機械の前方側又は側方
    の上方側のうちの少なくともいずれか一方側に排出され
    るように構成されていることを特徴とする、請求項2〜
    3のいずれか1項に記載の冷却ファン・セパレートクー
    リング構造。
  5. 【請求項5】 上記の一側部のオペレータ室の後側に又
    は上記一側部の反対側の他側部に配設さたれた燃料タン
    ク及び作動油タンクのうちの少なくともいずれか一方の
    タンクと、上記オイルクーラを冷却した冷却空気の流れ
    と対向する側の上記一方のタンクの表面形状を上記建設
    機械の側方の上方側又は前方側の少なくともいずれか一
    方側に上記冷却空気を誘導するための誘導手段とを備え
    たことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記
    載の冷却ファン・セパレートクーリング構造。
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