JP3426164B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
液晶表示装置の製造方法Info
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Description
成される活性層をポリシリコン層で形成された薄膜トラ
ンジスタ(以下、「ポリシリコンTFT」という。)お
よび画素部を有するアクティブマトリクス型液晶表示装
置の製造方法に関するものである。
シリコン層を活性層に用いたTFTに比べ、キャリアの
実効移動度が大きく、より高精細の液晶表示装置を製造
できるという利点がある。尚、液晶表示装置は、液晶表
示装置の構成図である図5に示すように、TFT部20
及び画素部21を有している。
薄膜トランジスタで形成し、同一基板上に搭載させるた
めには、ポリシリコン層中には多数のトラップが存在す
るため、ポリシリコンTFTのしきい値電圧VTHが大
きくなったり、高移動度が得られないという問題がある
ため、ポリシリコン層の膜質を向上させる必要がある。
に、従来は以下のようなポリシリコン層に水素を拡散さ
せてトラップを終端させる方法が取られてきた。
59号公報に記載)では、図4に示すように、石英基板
1上に厚さが100〜1000Åのポリシリコン層2を
形成し、その上にゲート絶縁膜3として、シリコン酸化
膜を形成する。次に、不純物をドープしたポリシリコン
膜でゲート電極4を形成した後、全面にPSG膜7を形
成する。
い、PSG膜7中に含まれるリンをポリシリコン層2に
熱拡散させることにより、n+層からなるソース領域5
及びドレイン領域6を形成する。次に、PSG膜7をエ
ッチングし、コンタクトホール8を形成し、該コンタク
トホール8にアルミ電極9を形成する。
ガスを反応ガスとして用いたプラズマCVD法により窒
化シリコン膜11を全面に被着形成する。その後、30
0〜500℃、例えば400℃で所定時間(1〜8時間
程度、長い程特性は向上する。)アニールする。この
際、上記工程で形成された窒化シリコン膜11は、TF
Tのパッシベーション膜としての役割とともに、ポリシ
リコン層2中のトラップを終端させるための水素の供給
源としての役割も果している。
実効移動度は上がり、TFT特性を向上させている。
尚、図4は一の従来の液晶表示装置の一部断面図であ
る。
水素化処理を行った後、水素を含有したSiN膜やSi
ON膜からなるパッシベーション膜を形成する技術にお
いて、このパッシベーション膜からの水素の影響を防止
するため、層間絶縁膜の膜厚を厚く形成するという技術
が開示されている。その工程として、ソース/ドレイン
領域形成、プラズマ水素化処理、層間絶縁膜形成、アル
ミ電極形成及びパッシベーション膜形成を順次行ってい
る。
層間絶縁膜及びパッシベーション膜の形成前にTFTの
水素化処理を行う場合、その水素化処理でTFTの特性
を決めるが、その後の層間絶縁膜及びパッシベーション
膜の形成時の熱処理により、水素化処理によるポリシリ
コン層中の水素が外に放出されることや、パッシベーシ
ョン膜の形成後の熱処理により、パッシベーション膜中
からの水素の拡散による影響で特性が変動する可能性が
ある。これを防止するためには層間絶縁膜を厚くする必
要があるが、コンタクトホールが深くなり、微細加工が
困難になる。
素化処理を行う方法が、層間絶縁膜を厚くする必要もな
く水素化処理の効果も安定に保持できる。このパッシベ
ーション膜形成後に水素化処理する方法として、上述の
ようにSiN膜をパッシベーション膜として使用し水素
化処理を行う技術があるが、SiN膜のパッシベーショ
ン膜はTFTについては効果があるが、液晶表示装置の
ごとく光透過部を有する画素部がTFTと近接して存在
するとパッシベーション膜の透過率も液晶表示装置の品
質に関係してくる。
の波長範囲400〜800nmで、80%以上であり、
100%が最良である。しかし、SiN膜の透過率は波
長400nm付近では悪く、低温で形成できるプラズマ
窒化シリコン膜では、図2に示すように、50%程度と
低い。従って、この場合、パッシベーション膜にプラズ
マ窒化シリコンを用いることはできない。
化処理に窒化シリコン膜を用いる場合、水素化処理の後
に、窒化シリコン膜を除去する工程が必要となるが、一
旦除去すると、その後の熱処理でポリシリコン層に入っ
た水素が抜けてしまう恐れがあり、また、耐湿性等の信
頼性の面で問題がある。
し、画素部の窒化シリコン膜を除去する方法では、画素
部の透過率は上がるが、窒化シリコンを除去する工程が
増え、また、窒化シリコン膜を均一に除去するのが困難
であり、段差部で光が乱反射する問題がある。
シリコン膜は、一般的にストレスが大きく、また、堆積
後の熱処理中のストレス変動も大きいので、下層のAl
等の金属配線のストレスマイグレーション等の信頼性上
の問題を引き起こすこともある。
過部での透過率も優れたパッシベーション膜を有する液
晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
製造方法は、絶縁基板上に形成されたポリシリコン層
と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極と、を有する薄膜トラ
ンジスタ及び画素部を有する液晶表示装置の製造方法に
おいて、前記ポリシリコン層に一導電型の不純物元素が
添加されたソース領域及びドレイン領域と、チャネル領
域とを形成する第1の工程と、ソース電極及びドレイン
電極を形成する第2の工程と、前記薄膜トランジスタ
と、前記画素部と、前記ソース電極及びドレイン電極と
の上方に、水素を含有し、かつ屈折率nが1.60≦n
≦1.95である酸化窒化シリコン膜を形成する第3の
工程と、熱処理により、前記酸化窒化シリコン膜の水素
を拡散させて、前記ポリシリコン層の水素化処理を行う
第4の工程と、第4の工程の後に、前記画素部におい
て、前記酸化窒化シリコン膜上に透明電極を形成するこ
とを特徴とするものである。
もSiH4とNH3とN2Oとの混合ガスから作製するこ
とが好ましい。
上500℃以下であることが好ましい。
て本発明について詳細に説明する。
あり、図2は酸化窒化シリコン膜と窒化シリコン膜の波
長と透過率との関係を示す図(酸化窒化シリコン膜:1
800Å、窒化シリコン膜:2000Å)であり、図3
は酸化窒化シリコン膜の屈折率と光の波長400nmの
透過率及び水素含有量との関係を示す図である。
態の製造工程を説明する。
を約100nm程度堆積させ、島状にパターニングし、
TFTの活性層を形成する。尚、ポリシリコン層2の形
成は、Si2H6(ジシラン)を原料ガスとして、温度
を475℃で、LPCVD法を用いて堆積させた、膜厚
が100nm程度のアモルファスシリコンを600℃で
窒素雰囲気中で24時間の固相結晶化(多結晶化)によ
り行われる。その後、全面にCVD法を用いて、膜厚が
80nm程度のシリコン酸化膜をゲート絶縁膜3として
形成する(図1(a))。
純物を1021cm-3以上ドーピングした膜厚が3000
Å程度のポリシリコンで形成する。そして、ゲート電極
4をマスクとして、イオン注入(NチャネルTFTの場
合はリン、PチャネルTFTの場合はボロン)を、ドー
ズ量を1×1015cm-2とし、加速エネルギーをリンの
場合は80keVとし、ボロンの場合は30keVとし
て行い、ソース領域5及びドレイン領域6を形成する
(図1(b))。
nm程度のシリコン酸化膜を層間絶縁膜として堆積後、
コンタクトホール8を開け、ソース電極及びドレイン電
極を厚さが約4000Å程度のアルミ電極9で形成する
(図1(c))。
化シリコン膜10を、少なくともTFTのチャネル領
域、ソース領域5及びドレイン領域6と液晶表示装置の
画素部との上方に堆積するように、全面に堆積させる
(図1(d))。この際の堆積条件は、NH3の流量を
95sccm、N2の流量を1500sccm、SiH4
の流量を100sccm、N2Oの流量を45scc
m、圧力を5.0Torr、RFパワーを500W、堆
積温度を410℃、堆積膜厚を1000〜15000Å
とする。尚、堆積膜厚が薄いと膜厚制御性が低下し、厚
いと上層の配線とのコタクトホールが深くなるためコタ
クトホールでの上層配線の断線が生じ易くなることか
ら、堆積膜厚は2000Å程度が好ましい。
0の透過率とプラスマ窒化シリコン膜の透過率を示す図
2から明らかなように、400〜500nmの範囲で
は、プラズマ窒化シリコンに比べ、酸化窒化シリコン1
0の透過率は高く、液晶表示装置に必要である、400
〜800nmの範囲で80%以上の透過率が得られる。
尚、本発明はプラスマCVD法の他に光CVD法やEC
RCVD法を用いて堆積することも可能である。原料ガ
スが同じであり、堆積温度も同程度であるため、同様の
特性、例えば、同等の含有量の水素を有する膜が得られ
る。
He等)雰囲気中で、400℃、30分間の熱処理を行
い、水素化処理を行う。尚、温度は300℃以上であれ
ば、水素の拡散は可能であるが、あまり高すぎると、ア
ルミ電極9とソース領域5・ドレイン領域6との間のコ
ンタクト抵抗が増大する等のプロセス上の問題が生じる
ため、500℃以下が望ましい。
コン膜10の水素含有率(20atomic%、屈折率
n=1.75)とプラズマ窒化シリコン膜の水素含有率
(20atomic%)とは、大きく変わらずポリシリ
コン層の水素化処理に十分な(10atomic%以
上)水素を含有している。
1.60≦n≦1.95の範囲にあれば、良好な透過率
(80%以上)と良好な水素化(ポリシリコン層2中の
トラップ密度は1017個/cm3程度であり、水素量が
10atomic%の場合、水素原子が1021個/cm
3程度存在し、トラップ密度を終端、具体的には、10
16個/cm3程度若しくはそれ以下まで著しく低減させ
るには十分な量であることから、水素量は10atom
ic%以上が望ましい。)とが得られる。
の場合であり、この場合、透過率は90%となり、水素
含有量は21%となる。尚、屈折率はNH3量/NO2量
比を変えることによって制御でき、該比を高くすれば屈
折率の高い膜が得られる。
に、TFTに対して十分に水素化処理が行える量であ
る。
ミ電極9上の酸化窒化シリコン膜10にコンタクトホー
ル12を開口し、透明電極13を堆積し、パターニング
を行う(図1(e))。
用いることにより、酸化窒化シリコンを水素供給源とし
て使用してポリシリコン層の水素化処理を行えば、TF
Tの特性を窒化シリコンを用いて水素化処理を行った場
合と同等のTFT特性向上(高移動度化、低しきい値
化)が可能となり、また、400〜800nmの範囲の
波長で十分な透過率が得られるため、画質の良好な高精
細の液晶表示装置を得ることができる。
め、そのまま画素上に残すことができるので、水素の離
脱のない信頼性に優れたTFTの製造が可能となる。
スが大きく、また、堆積後の熱処理中のストレス変動も
大きい窒化シリコン膜に代えて酸化窒化シリコンを用い
るため、下層のAl等の金属配線のストレスマイグレー
ション等の信頼性上の問題を引き起こすこともない。
透過率との関係を示す図である。
含有量との関係を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】絶縁基板上に形成されたポリシリコン層
と、ゲート絶縁膜と、ゲート電極と、を有する薄膜トラ
ンジスタ及び画素部を有する液晶表示装置の製造方法に
おいて、 前記ポリシリコン層に一導電型の不純物元素が添加され
たソース領域及びドレイン領域と、チャネル領域とを形
成する第1の工程と、 ソース電極及びドレイン電極を形成する第2の工程と、 前記薄膜トランジスタと、前記画素部と、前記ソース電
極及びドレイン電極との上方に、水素を含有し、かつ屈
折率nが1.60≦n≦1.95である酸化窒化シリコ
ン膜を形成する第3の工程と、 熱処理により、前記酸化窒化シリコン膜の水素を拡散さ
せて、前記ポリシリコン層の水素化処理を行う第4の工
程と、 第4の工程の後に、前記画素部において、前記酸化窒化
シリコン膜上に透明電極を形成することを特徴とする液
晶表示装置の製造方法。 - 【請求項2】前記酸化窒化シリコン膜を少なくともSi
H4とNH3とN2Oとの混合ガスから作製することを特
徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項3】前記熱処理の温度が300℃以上500℃
以下であることを特徴とする請求項1乃至2の何れか1
項に記載の液晶表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP20846799A JP3426164B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 液晶表示装置の製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3426164B2 true JP3426164B2 (ja) | 2003-07-14 |
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ID=16556674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP20846799A Expired - Fee Related JP3426164B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 液晶表示装置の製造方法 |
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Country | Link |
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