JP3425928B2 - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
液晶表示装置およびその製造方法Info
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Description
びその製造方法に関し、特に広視野角特性を有し、高表
示品位の表示を行う液晶表示装置およびその製造方法に
関する。
プレイや携帯情報端末機器の表示部に用いられる表示装
置として、薄型軽量の液晶表示装置が利用されている。
しかしながら、従来のツイストネマチック型(TN
型)、スーパーツイストネマチック型(STN型)液晶
表示装置は、視野角が狭いという欠点を有しており、そ
れを解決するために様々な技術開発が行なわれている。
特性を改善するための代表的な技術として、光学補償板
を付加する方式がある。他の方式として、基板の表面に
対して水平方向の電界を液晶層に印加する横電界方式が
ある。この横電界方式の液晶表示装置は、近年量産化さ
れ、注目されている。また、他の技術としては、液晶材
料として負の誘電率異方性を有するネマチック液晶材料
を用い、配向膜として垂直配向膜を用いるDAP(defor
mation of vertical aligned phase)がある。これは、
電圧制御複屈折(ECB:electrically controlled bire
fringence)方式の一つであり、液晶分子の複屈折性を利
用して透過率を制御する。
方式は広視野角化技術として有効な方式の1つではある
ものの、製造プロセスにおいて、通常のTN型に比べて
生産マージンが著しく狭いため、安定な生産が困難であ
るとい問題がある。これは、基板間のギャップむらや液
晶分子の配向軸に対する偏光板の透過軸(偏光軸)方向
のずれが、表示輝度やコントラスト比に大きく影響する
ためであり、これらを高精度に制御して、安定な生産を
行なうためには、さらなる技術開発が必要である。
ラの無い均一な表示を行なうためには、配向制御を行な
う必要がある。配向制御の方法としては、配向膜の表面
をラビングすることにより配向処理する方法がある。し
かしながら、垂直配向膜にラビング処理を施すと、表示
画像中にラビング筋が発生しやすく量産には適していな
い。
を行なう方法として、電極にスリット(開口部)を形成
することによって、斜め電界を発生させ、その斜め電界
によって液晶分子の配向方向を制御する方法も考案され
ている(例えば、特開平6−30136号公報)。しか
しながら、電極にスリット(開口部)を形成することに
よって斜め電界を発生させる構成を採用すると、電極に
形成されたスリットに対応する領域の液晶層に十分な電
圧を印加することができず、その結果、スリットに対応
する領域の液晶層の液晶分子の配向を十分に制御でき
ず、電圧印加時の透過率のロスが生じるという問題があ
る。
れたもので、表示品位の高い液晶表示装置及びその製造
方法を提供することを目的とする。
は、第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2
基板との間に設けられた液晶層とを有し、前記第1基板
の前記液晶層側に設けられた第1電極と、前記第2基板
に設けられ前記第1電極に前記液晶層を介して対向する
第2電極とによってそれぞれが規定される複数の絵素領
域を有し、前記複数の絵素領域のそれぞれにおいて、前
記液晶層は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧
が印加されていないときに垂直配向状態をとり、且つ、
前記第1電極と前記第2電極との間に印加された電圧に
応じて配向状態を変化し、前記第1電極は、下層導電層
と、第1開口部を有する第1誘電体層と、前記下層導電
層および第1誘電体層の上に設けられた第2誘電体層
と、前記第2誘電体層の前記液晶層側に設けれた上層導
電層とを有し、前記上層導電層は少なくとも1つの導電
層開口部を有し、前記下層導電層は、前記第2誘電体層
を介して前記少なくとも1つの導電層開口部の少なくと
も一部と対向するように設けられており、且つ、前記第
1開口部は、前記導電層開口部に対応して設けられてお
り、前記導電層開口部内に位置する前記第2誘電体層の
表面の高さは、前記上層導電層が設けられている領域の
前記第2誘電体層の表面の高さよりも低い構成を有し、
そのことによって上記目的が達成される。
に設けられており、前記第1開口部は、前記下層導電層
の一部を露出するように形成されている構成としてもよ
い。
に設けられており、前記下層導電層は前記第1開口部を
覆うように形成されている構成としてもよい。
前記導電層開口部に対応する領域に第2開口部を有する
第3誘電体層をさらに備えている構成としてもよい。
に有し、前記第3誘電体層は、前記薄膜トランジスタの
ゲート絶縁膜を兼ねる構成としてもよい。
第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2基板
との間に設けられた液晶層とを有し、前記第1基板の前
記液晶層側に設けられた第1電極と、前記第2基板に設
けられ前記第1電極に前記液晶層を介して対向する第2
電極とによってそれぞれが規定される複数の絵素領域を
有し、前記第1電極は、下層導電層と、第1開口部を有
する第1誘電体層と、前記下層導電層および第1誘電体
層上に設けられた第2誘電体層と、前記第2誘電体層の
前記液晶層側に設けれた上層導電層とを有し、前記上層
導電層は、少なくとも1つの導電層開口部を有し、前記
下層導電層は、前記第2誘電体層を介して前記少なくと
も1つの導電層開口部の少なくとも一部と対向するよう
に設けられた液晶表示装置の製造方法であって、前記第
1電極を形成する工程は、基板上に下層導電層を形成す
る工程と、前記基板上に、第1開口部を有する第1誘電
体層を形成する工程と、前記下層導電層および前記第1
誘電体層の上に、前記第1開口部に対応する領域の表面
の高さが、他の領域の表面の高さよりも低い第2誘電体
層を形成する工程と、前記第1開口部に対応する領域の
前記第2誘電体層の上に、導電層開口部を有する上層導
電層を形成する工程とを包含し、そのことによって上記
目的が達成される。
前記下層導電層が露出されるように、前記下層導電層の
上に形成されてもよい。
記第1誘電体層開口部を少なくとも覆うように、前記第
1誘電体層の上に形成されてもよい。
記基板上に、第2開口部を有する第3誘電体層を形成す
る工程をさらに包含してもよい。
工程をさらに包含し、前記第3誘電体層は、前記薄膜ト
ランジスタのゲート絶縁膜を兼ねるように形成されても
よい。
は、第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2
基板との間に設けられた液晶層とを有し、前記第1基板
の前記液晶層側に設けられた第1電極と、前記第2基板
に設けられ前記第1電極に前記液晶層を介して対向する
第2電極とによってそれぞれが規定される複数の絵素領
域を有し、前記第1電極は、下層導電層と、前記下層導
電層の少なくとも一部を覆う誘電体層と、前記誘電体層
の前記液晶層側に設けれた上層導電層とを有し、 前記
上層導電層は、少なくとも1つの導電層開口部を有し、
前記下層導電層は、前記誘電体層を介して前記少なくと
も1つの導電層開口部の少なくとも一部と対向するよう
に設けられた液晶表示装置の製造方法であって、前記第
1電極を形成する工程は、基板上に下層導電層を形成す
る工程と、前記下層導電層上に誘電体膜を形成する工程
と、前記誘電体膜上に導電層開口部を有する上層導電層
を形成する工程と、前記上層導電層をマスクとして、前
記導電層開口部内の誘電体膜を部分的に除去することに
よって、前記第1開口部に対応する領域の表面の高さ
が、他の領域の表面の高さよりも低い誘電体層を形成す
る工程とを包含し、そのことによって上記目的が達成さ
れる。
する電極構造とその作用とを説明する。本発明による液
晶表示装置は、優れた表示特性を有するので、アクティ
ブマトリクス型液晶表示装置に好適に利用される。以下
では、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたアクティブ
マトリクス型液晶表示装置について、本発明の実施形態
を説明する。本発明はこれに限られず、MIMを用いた
アクティブマトリクス型液晶表示装置や単純マトリクス
型液晶表示装置に適用することができる。また、以下で
は、透過型液晶表示装置を例に本発明の実施形態を説明
するが、本発明はこれに限られず、反射型液晶表示装置
や、透過反射両用型液晶表示装置に適用することができ
る。
単位である「絵素」に対応する液晶表示装置の領域を
「絵素領域」と呼ぶ。カラー液晶表示装置においては、
R,G,Bの「絵素」が1つの「画素」に対応する。絵
素領域は、アクティブマトリクス型液晶表示装置におい
ては、絵素電極と絵素電極と対向する対向電極とが絵素
領域を規定する。また、単純マトリクス型液晶表示装置
においては、ストライプ状に設けられる列電極と列電極
と直交するように設けられる行電極とが互いに交差する
それぞれの領域が絵素領域を規定する。なお、ブラック
マトリクスが設けられる構成においては、厳密には、表
示すべき状態に応じて電圧が印加される領域のうち、ブ
ラックマトリクスの開口部に対応する領域が絵素領域に
対応することになる。
0の一絵素領域の断面を模式的に図1に示す。以下で
は、説明の簡単さのためにカラーフィルタやブラックマ
トリクスを省略する。また、以下の図面においては、液
晶表示装置100の構成要素と実質的に同じ機能を有す
る構成要素を同じ参照符号で示し、その説明を省略す
る。なお、わかり易さのために、図1は液晶表示装置1
00の一絵素領域を示すこととするが、後に詳述するよ
うに、本発明による液晶表示装置は図1に示した電極構
成を1つの絵素領域内に少なくとも1つ有せばよい。
クス基板(以下「TFT基板」と呼ぶ。)100aと、
対向基板(「カラーフィルタ基板」とも呼ぶ)100b
と、TFT基板100aと対向基板100bとの間に設
けられた液晶層30とを有している。液晶層30の液晶
分子30aは、負の誘電率異方性を有し、TFT基板1
00aおよび対向基板100bの液晶層30側の表面に
設けられた垂直配向層(不図示)によって、液晶層30
に電圧が印加されていないとき、図1(a)に示したよ
うに、垂直配向膜の表面に対して垂直に配向する。この
とき、液晶層30は垂直配向状態にあるという。但し、
垂直配向状態にある液晶層30の液晶分子30aは、垂
直配向膜の種類や液晶材料の種類によって、垂直配向膜
の表面(基板の表面)の法線から若干傾斜することがあ
る。一般に、垂直配向膜の表面に対して、液晶分子軸
(「軸方位」とも言う。)が約85°以上の角度で配向
した状態が垂直配向状態と呼ばれる。
は、透明基板(例えばガラス基板)11とその表面に形
成された絵素電極15とを有している。対向基板100
bは、透明基板(例えばガラス基板)21とその表面に
形成された対向電極22とを有している。液晶層30を
介して互いに対向するように配置された絵素電極15と
対向電極22とに印加される電圧に応じて、絵素領域ご
との液晶層30の配向状態が変化する。液晶層30の配
向状態の変化に伴い、液晶層30を透過する光の偏光状
態や量が変化する現象を利用して表示が行われる。
は、下層導電層12と、下層導電層12の少なくとも一
部を覆う誘電体層13と、誘電体層の液晶層30側に設
けれた上層導電層14とを有している。さらに、誘電体
層13は、上層導電層14の開口部14aに対応する凹
部13rを有している。図1に示した液晶表示装置10
0においては、開口部14aに対向する基板11上の領
域を全て含む領域に下層導電層12が形成されている
(下層導電層12の面積>開口部14aの面積)。
絵素電極15の構成は、上記の例に限られず、図2
(a)に示す液晶表示装置100’のように、開口部1
4aに対向する基板11上の領域に下層導電層12を形
成してもよい(下層導電層12の面積=開口部14aの
面積)。また、図2(b)に示す液晶表示装置10
0’’のように、開口部14aに対向する基板11上の
領域内に下層導電層12を形成してもよい(下層導電層
12の面積<開口部14aの面積)。すなわち、下層導
電層12は、誘電体層13を介して開口部14aの少な
くとも一部と対向するように設けられていればよい。但
し、下層導電層12が開口部14a内に形成された構成
(図2(b))においては、基板11の法線方向から見
た平面内に、下層導電層12および上層導電層14のい
ずれもが存在しない領域(隙間領域)が存在し、この隙
間領域に対向する領域の液晶層30に十分な電圧が印加
されないことがある。従って、液晶層30の配向を安定
化するように、この隙間領域の幅(図2(b)中のW
S)を十分に狭くすることが好ましい。WSは、典型的
には、約4μmを越えないことが好ましい。
4を備える絵素電極15を「2層構造電極」と呼ぶこと
もある。「下層」および「上層」は、2つの電極12お
よび14の誘電体層13に対する相対的な関係を表すた
めに用いた用語であり、液晶表示装置の使用時の空間的
な配置を制限するものではない。さらに、「2層構造電
極」は、下層導電層12および上層導電層14以外の電
極を有する構成を排除するものではなく、少なくとも下
層導電層12および上層導電層14を有し、以下に説明
する作用を有する構成であればよい。また、2層構造電
極は、TFT型液晶表示装置における絵素電極である必
要はなく、絵素領域ごとに2層構造電極を有せば他のタ
イプの液晶表示装置にも適用され得る。具体的には、例
えば、単純マトリクス型液晶表示装置における列電極
(信号電極)が、絵素領域毎に2層構造を有せば、絵素
領域内の列電極が2層構造電極として機能する。
ら、2層構造電極を備える液晶表示装置の動作を、他の
構成の電極を備える液晶表示装置の動作と比較しながら
説明する。
を参照しながら説明する。
晶層30内の液晶分子30aの配向状態(OFF状態)
を模式的に示している。図1(b)は、液晶層30に印
加された電圧に応じて、液晶分子30aの配向が変化し
始めた状態(ON初期状態)を模式的に示している。図
1(c)は、印加された電圧に応じて変化した液晶分子
30aの配向が定常状態に達した状態を模式的に示して
いる。図1では、簡単さのために、絵素電極15を構成
する下層導電層12および上層導電層14に同一の電圧
を印加した例を示している。図1(b)および(c)中
の曲線EQは等電位線EQを示す。
と対向電極22が同電位のとき(液晶層30に電圧が印
加されていない状態)には、絵素領域内の液晶分子30
aは、両基板11および21の表面に対して垂直に配向
している。
(b)に示した等電位線EQ(電気力線と直交する)E
Qで表される電位勾配が形成される。絵素電極15の上
層導電層14と対向電極22との間に位置する液晶層3
0内には、上層導電層14および対向電極22の表面に
対して平行な等電位線EQで表される、均一な電位勾配
が形成される。上層導電層14の開口部14aの上に位
置する液晶層30には、下層導電層12と対向電極22
との電位差に応じた電位勾配が形成される。このとき、
液晶層30内に形成される電位勾配が、誘電体層13に
よる電圧降下(容量分割)の影響を受けるので、液晶層
30内に形成される等電位線EQは、開口部14aに対
応する領域で落ち込む(等電位線EQに「谷」が形成さ
れる)。誘電体層13を介して開口部14aに対向する
領域に下層導電層12が形成されているので、開口部1
4aの中央付近上に位置する液晶層30内にも、上層導
電層14および対向電極22の面に対して平行な等電位
線EQで表される電位勾配が形成される(等電位線EQ
の「谷の底」)。開口部14aのエッジ部(開口部14
aの境界(外延)を含む開口部14aの内側周辺)EG
上の液晶層30内には、傾斜した等電位線EQで表され
る斜め電界が形成される。
は、液晶分子30aの軸方位を等電位線EQに対して平
行(電気力線に対して垂直)に配向させようとするトル
クが作用する。従って、エッジ部EG上の液晶分子30
aは、図1(b)中に矢印で示したように、図中の右側
エッジ部EGでは時計回り方向に、図中の左側エッジ部
EGでは反時計回り方向に、それぞれ傾斜(回転)し、
等電位線EQに平行に配向する。
0の配向の変化を詳細に説明する。
電率異方性を有する液晶分子30aには、その軸方位を
等電位線EQに対して平行に配向させようとするトルク
が作用する。図5(a)に示したように、液晶分子30
aの軸方位に対して垂直な等電位線EQで表される電界
が発生すると、液晶分子30aには時計回りまたは反時
計回り方向に傾斜させるトルクが等しい確率で作用す
る。従って、図3を参照しながら後述するように、互い
に対向する平行平板型配置の電極間にある液晶層30内
には、時計回り方向のトルクを受ける液晶分子30a
と、反時計回りに方向のトルクを受ける液晶分子30a
とが混在する。その結果、液晶層30に印加された電圧
に応じた配向状態への変化がスムーズに起こらないこと
がある。
液晶表示装置100の開口部14aのエッジ部EGにお
いて、液晶分子30aの軸方位に対して傾斜した等電位
線EQで表される電界(斜め電界)が発生すると、図5
(b)に示したように、液晶分子30aは、等電位線E
Qと平行になるための傾斜量が少ない方向(図示の例で
は反時計回り)に傾斜する。また、液晶分子30aの軸
方位に対して垂直方向の等電位線EQで表される電界が
発生する領域に位置する液晶分子30aは、図5(c)
に示したように、傾斜した等電位線EQ上に位置する液
晶分子30aと配向が連続となるように(整合するよう
に)、傾斜した等電位線EQ上に位置する液晶分子30
aと同じ方向に傾斜する。なお、「等電位線EQ上に位
置する」とは、「等電位線EQで表される電界内に位置
する」ことを意味する。
に位置する液晶分子30aから始まる配向の変化が進
み、定常状態に達すると、図1(c)に模式的に示した
配向状態となる。開口部14aの中央付近に位置する液
晶分子30aは、開口部14aの互いに対向する両側の
エッジ部EGの液晶分子30aの配向の影響をほぼ同等
に受けるので、等電位線EQに対して垂直な配向状態を
保ち、開口部14aの中央から離れた領域の液晶分子3
0aは、それぞれ近い方のエッジ部EGの液晶分子30
aの配向の影響を受けて傾斜し、開口部14aの中心S
Aに関して対称な傾斜配向を形成する。この配向状態
は、液晶表示装置100の表示面に垂直な方向(基板1
1および21の表面に垂直な方向)からみると、液晶分
子30aの軸方位が開口部14aの中心に関して放射状
に配向した状態にある(不図示)。そこで、本願明細書
においては、このような配向状態を「放射状傾斜配向」
と呼ぶことにする。
て改善するためには、それぞれの絵素領域内の液晶分子
の配向が表示面に垂直な方向の軸を中心とする回転対称
性を有することが好ましく、軸対称性を有することがさ
らに好ましい。従って、開口部14aは絵素領域の液晶
層30の配向が回転対称性(または軸対称性)を有する
ように配置されることが好ましい。絵素領域毎に1つの
開口部14aを形成する場合には、開口部14aを絵素
領域の中央に設けることが好ましい。また、開口部14
aの形状(液晶層30の層面内における形状)も、回転
対称性(軸対称性)を有することが好ましく、正方形な
どの正多角形や円形であることが好ましい。絵素領域に
複数の開口部14aを形成する場合の配置については、
後述する。
絵素電極15が有する上層電極14の開口部14a内の
誘電体層13に凹部13rが形成されているので、開口
部14a内に位置する液晶層30の厚さd2は、上層導
電層14が形成されている領域の液晶層の厚さd1に比
べて、凹部13rの誘電体層13の厚さ分だけ厚い。ま
た、開口部14a内に位置する液晶層30に印加される
電圧は、凹部13r内の誘電体層13による電圧降下
(容量分割)を受けるので、上層導電層(開口部14a
を除く領域)14上の液晶層30に印加される電圧より
も低くなる。
の厚さを調整することによって、液晶層30の厚さの違
いに起因するリタデーション量の違いと、液晶層30に
印加される電圧の場所による違い(開口部14a内の液
晶層に印加される電圧の低下量)との関係を制御し、印
加電圧とリタデーションとの関係が絵素領域内の場所に
依存しないようにすることができる。より厳密には、液
晶層の複屈折率、液晶層の厚さ、誘電体層の誘電率およ
び誘電体層の厚さ、誘電体層の凹部の厚さ(凹部13r
の深さ)を調整することによって、印加電圧とリタデー
ションとの関係を絵素領域内の場所で均一にすることが
でき、高品位な表示が可能となる。特に、表面が平坦な
誘電体層を有する透過型表示装置と比較し、上層導電層
14の開口部14aに対応する領域の液晶層30に印加
される電圧の低下による透過率の減少(光の利用効率の
低下)が抑制される利点がある。
層導電層14と下層導電層12とに同じ電圧を供給した
場合について説明したが、下層導電層12と上層導電層
14とに異なる電圧を印加する構成とすれば、表示むら
の無い表示が可能な液晶表示装置の構成のバリエーショ
ンを増やすことができる。例えば、上層導電層14に印
加する電圧よりも、誘電体層13による電圧降下分だけ
高い電圧を下層導電層12に印加することによって、液
晶層30に印加される電圧が絵素領域内の場所によって
異なることを防止することができる。
たように、本発明による液晶表示装置100は、絵素領
域毎に2層構造電極15を有しており、絵素領域内の液
晶層30内に、傾斜した領域を有する等電位線EQで表
される電界を生成する。電圧無印加時に垂直配向状態に
ある液晶層30内の負の誘電異方性を有する液晶分子3
0aは、傾斜した等電位線EQ上に位置する液晶分子3
0aの配向変化をトリガーとして、配向方向を変化し、
安定な放射状傾斜配向を形成する。勿論、図2(a)お
よび(b)に示した液晶表示装置100’および10
0’’も同様に動作する。但し、図2(b)の構成にお
いて、隙間領域WSがあまり大きくなると(例えば、約
5μmを越えると)、開口部14aのエッジ部には十分
な電圧が印加されず、表示に寄与しない領域となってし
まうことがある。
な液晶表示装置200の動作を説明する。図3(a)〜
(c)は、液晶表示装置200の一絵素領域を模式的に
示している。
うに配置された絵素電極15Aおよび対向電極22を有
する。絵素電極15Aおよび対向電極22は、いずれも
開口部14aを有さない、単一の導電層から形成されて
いる。
電圧が印加されていないとき、液晶層30は垂直配向状
態をとる。
生成される電界は、図3(b)に示したように、絵素領
域全体に亘って、絵素電極15Aおよび対向電極22の
表面に対して平行な等電位線EQで表される。このと
き、液晶分子30aは軸方位が等電位線EQに対して平
行となるように配向方向を変えようとするが、液晶分子
30aの軸方位と等電位線EQとが直交する電界下にお
いては、図5(a)に示したように、液晶分子30aが
傾斜(回転)する方向が一義的に定まらない。液晶分子
30aは、典型的には、垂直配向膜の局所的な表面状態
の違いの影響を受け、種々の方向に傾斜し始める。その
結果、液晶分子30aの配向状態が複数の絵素領域間で
異なり、液晶表示装置200による表示は、ざらついた
表示となる。また、液晶層30の配向状態が図3(c)
に示した定常状態に到達するまでに、上述した本発明の
液晶表示装置100よりも長い時間が必要となる。
は、従来の液晶表示装置200と比較し、ざらつきのな
い高品位の表示が可能であり、且つ、応答速度が速い、
という特徴を有している。
Bに開口部15bを有する液晶表示装置300の動作を
説明する。絵素電極15Bは開口部15bを有する単一
の電極で構成されており、下層導電層12(例えば図1
参照)を有していない点において本発明の液晶表示装置
の絵素電極15と異なる。液晶表示装置300は、前述
した特開平6−30136号公報に開示されている、対
向電極に開口部14aを有する液晶表示装置と同様に斜
め電界を液晶層30中に発生する。
(a)に示したように、電圧無印加時には垂直配向状態
をとる。電圧無印加時の液晶層30の配向状態は、本発
明の液晶表示装置(図1および図2)や従来の典型的に
液晶表示装置(図3)と同じである。
(b)に示した等電位線EQで表される電界が生成され
る。絵素電極15Bは、本実施形態の液晶表示装置10
0の絵素電極15(例えば図1参照)と同様に開口部1
5bを有するので、液晶表示装置200の液晶層30に
生成される等電位線EQは、開口部15bに対応する領
域で落ち込み、開口部15bのエッジ部EG上の液晶層
30内に傾斜した等電位線EQで表される斜め電界が形
成される。しかし、絵素電極15Bは単一の導電層から
形成されており、開口部15bに対応する領域には下層
導電層(絵素電極と同じ電位)を有しないので、開口部
15b上に位置する液晶層30内には電界が生成されな
い領域(等電位線EQが描かれていない領域)が存在す
る。
異方性を有する液晶分子30aは、以下の様に振舞う。
まず、開口部15bのエッジ部EG上の液晶分子30a
は、図4(b)中に矢印で示したように、図中の右側エ
ッジ部EGでは時計回り方向に、図中の左側エッジ部E
Gでは反時計回り方向に、それぞれ傾斜(回転)し、等
電位線EQに平行に配向する。これは、図1(b)を参
照しながら説明した、本実施形態の液晶表示装置100
における液晶分子30aと同じ振る舞いであるり、エッ
ジ部EG付近の液晶分子30aの傾斜(回転)方向を一
義的に決定し、安定は配向変化を起こすことができる。
Gを除く領域の上に位置する液晶層30には電界が発生
しないので、配向を変化するトルクは発生しない。その
結果、十分な時間が経過して液晶層30の配向変化が定
常状態に達しても、図4(c)に示したように、開口部
15bのエッジ部EGを除く領域の上に位置する液晶層
30は、垂直配向状態のままである。勿論、エッジ部E
G付近の液晶分子30aの配向変化の影響を受けて、一
部の液晶分子30aは配向を変化するが、開口部15b
上の液晶層30内の全ての液晶分子30aの配向を変化
することはできない。開口部15bの端部からどれぐら
いの位置にある液晶分子30aまで、その影響が及ぶか
は、液晶層30の厚さや液晶材料の物性(誘電率異方性
の大きさ、弾性率など)にも依存するが、開口部15b
の大きさ(四角の場合は1辺の長さ、円の場合は直径に
相当)が約4μmを越えると、開口部15bの中央付近
の液晶分子30aは電界によって配向を変化することな
く、垂直配向を維持する。従って、液晶表示装置300
の液晶層30の内の開口部15b上に位置する領域は、
表示に寄与しないので、表示品位の低下を招く。例え
ば、ノーマリブラックの表示モードにおいては、実効開
口率が低下し、表示輝度が低下する。
部15bを有する絵素電極15Bによって形成される斜
め電界によって、液晶分子30aの配向が変化する方向
を一義的に決定するので、従来の典型的な液晶表示装置
200で起こる表示のざらつきを防止できるものの、輝
度が暗くなる。本実施形態の液晶表示装置100は、開
口部14aを有する上層導電層14と開口部14aと対
向するように設けられた下層電極12とを有するので、
開口部14a上に位置する液晶層30のほぼ全ての領域
に電界を作用させ、表示に寄与させることができる。従
って、本実施形態の液晶表示装置100は、高輝度で、
且つざらつきが無い高品位の表示を実現することができ
る。
造電極(絵素電極)15の上層導電層14が有する開口
部14aの形状(基板法線方向から見た形状)について
説明する。開口部14aの形状は、多角形でもよいし、
円形や楕円形でもよい。
向状態(光学的異方性)に起因して、方位角依存性を示
す。表示特性の方位角依存性を低減するためには、液晶
分子が全ての方位角に対して同等の確率で配向している
ことが好ましい。また、それぞれの絵素領域内の液晶分
子が全ての方位角に対して同等の確率で配向しているこ
とがさらに好ましい。従って、開口部14aの形状は、
それぞれの絵素領域内の液晶分子が、すべての方位角に
対して同等の確率で配向するような形状を有しているこ
とが好ましい。具体的には、開口部14aの形状は、そ
れぞれ絵素領域の中心(法線方向)を対称軸とする回転
対称性を有することが好ましい。2回回転軸以上の高い
回転対称性の軸を有することがさらに好ましい。
分子30aの配向状態を図6(a)〜図6(c)を参照
しながら説明する。図6(a)〜(c)は、それぞれ、
基板法線方向から見た液晶分子30aの配向状態を模式
的に示している。図6(b)および(c)など、基板法
線方向から見た液晶分子30aの配向状態を示す図にお
いて、楕円状に描かれた液晶分子30aの先が黒く示さ
れている端は、その端が他端よりも、開口部14aを有
する2層電極が設けらている基板側に近いように、液晶
分子30aが傾斜していることを示している。以下の図
面においても同様である。
の絵素領域に対応して、矩形の開口部14aを形成した
構造を例に説明する。図6(a)〜図6(c)中の1A
−1A’線に沿った断面は、図1(a)〜図1(c)に
それぞれ対応し、図1(a)〜図1(c)を合わせて参
照しながら説明する。勿論、絵素領域(絵素電極15)
の形状はこれに限られない。
る絵素電極15および対向電極22が同電位のとき、す
なわち液晶層30に電圧が印加されていない状態におい
ては、TFT基板100aおよび対向基板100bの液
晶層30側表面に設けられた垂直配向層(不図示)によ
って配向方向が規制されている液晶分子30aは、図6
(a)に示したように、垂直配向状態を取る。
示した等電位線EQで表される電界が発生すると、負の
誘電率異方性を有する液晶分子30aには、軸方位が等
電位線EQに平行になるなトルクが発生する。図5
(a)および(b)を参照しながら説明したように、液晶
分子30aの分子軸に対して垂直な等電位線EQで表さ
れる電場下の液晶分子30aは、液晶分子30aが傾斜
(回転)する方向が一義的に定まっていないため(図5
(a))、配向の変化(傾斜または回転)が容易に起こ
らないのに対し、液晶分子30aの分子軸に対して傾斜
した等電位線EQ下に置かれた液晶分子30aは、傾斜
(回転)方向が一義的に決まるので、配向の変化が容易
に起こる。図6に示した構造では、等電位線EQに対し
て液晶分子30aの分子軸が傾いている上層導電層14
の矩形の開口部14aの4辺のエッジ部から液晶分子3
0aが傾斜し始める。そして、図5(c)を参照しなが
ら説明したように、開口部14aのエッジ部の傾斜した
液晶分子30aの配向と整合性をとるように周囲の液晶
分子30aも傾斜し、図6(c)に示したように、状態
で液晶分子30aの軸方位は安定する(放射状傾斜配
向)。
aが、スリット状(長さに対して幅(長さに直交する方
向)が著しく狭い形状)ではなく、矩形状であると、絵
素領域内の液晶分子30aは、電圧印加時に、開口部1
4aの4辺のエッジ部から開口部14aの中心に向かっ
て液晶分子30aが傾斜するので、エッジ部からの液晶
分子30aの配向規制力が釣り合う開口部14aの中心
付近の液晶分子30aは基板面に対して垂直に配向した
状態を維持し、その回りの液晶分子30aが開口部14
aの中心付近の液晶分子30aを中心に放射状に液晶分
子30aが連続的に傾斜した状態が得られる。このよう
に、絵素領域毎に液晶分子30aが放射状傾斜配向をと
ると、全ての視角方向(方位角方向も含む)に対して、
それぞれの軸方位の液晶分子30aの存在確率がほぼ等
しくなり、あらゆる視角方向に対して、ざらつきのない
高品位の表示を実現することができる。
(4回回転軸を有する)の高い正方形とすると、回転対
称性の低い(2回回転軸を有する)長方形よりも、開口
部14aの中心とする液晶分子30aの放射状傾斜配向
の対称性が高くなるので、視角方向に対して一層ざらつ
きのない良好な表示を実現できる。なお、開口部14a
の形状として矩形を例示したが、開口部14aの内側の
液晶分子30aが電圧印加時に安定した放射状傾斜配向
をとるのであれば、他の多角形であってもよく、回転対
称が高い正多角形がさらに好ましい。
は、図8(a)に示したような単純な放射状傾斜配向よ
りも、図8(b)および(c)に示したような、左回り
または右回りの渦巻き状の放射状傾斜配向の方が安定で
ある。この渦巻き状配向は、通常のツイスト配向のよう
に液晶層30の厚さ方向に沿って液晶分子30aの配向
方向が螺旋状に変化するのではなく、液晶分子30aの
配向方向は微小領域でみると、液晶層30の厚さ方向に
沿ってほとんど変化していない。すなわち、液晶層30
の厚さ方向のどこの位置の断面(層面に平行な面内での
断面)においても、図8(b)または(c)と同じ配向
状態にあり、液晶層30の厚さ方向に沿ったツイスト変
形をほとんど生じていない。但し、開口部14aの全体
でみると、ある程度のツイスト変形が発生している。
料にカイラル剤を添加した材料を用いると、図7(a)
および(b)にそれぞれ示すように、電圧印加時に、液
晶分子30aは、開口部14aを中心に左回りまたは右
回りの渦巻き状放射状傾斜配向をとる。右回りか左回り
かは用いるカイラル剤の種類によって決まる。従って、
電圧印加時に開口部14a内の液晶層30を渦巻き状放
射状傾斜配向させることによって、放射状傾斜している
液晶分子30aの、基板面に垂直に立っている液晶分子
30aの周りを巻いている方向を全ての開口部14a内
で一定にすることができるので、ざらつきの無い均一な
表示が可能になる。さらに、基板面に垂直に立っている
液晶分子30aの周りを巻いている方向が定まっている
ので、液晶層30に電圧を印加した際の応答速度も向上
する。
限られず、円形や楕円形でも良い。
子30aの配向状態を図9(a)〜図9(c)を参照し
ながら説明する。図9(a)〜図9(c)は、それぞ
れ、基板法線方向から見た液晶分子30aの配向状態を
模式的に示している。ここでは、矩形の絵素領域に対し
て、円形の開口部14aを形成した構造を例に説明す
る。図9(a)〜図9(c)中の1B−1B’線に沿っ
た断面は、図1(a)〜図1(c)にそれぞれ対応し、
図1(a)〜図1(c)を合わせて参照しながら説明す
る。
る絵素電極15および対向電極22が同電位のとき、す
なわち液晶層30に電圧が印加されていない状態におい
ては、TFT基板100aおよび対向基板100bの液
晶層30側表面に設けられた垂直配向層(不図示)によ
って配向方向が規制されている液晶分子30aは、図9
(a)に示したように、垂直配向状態を取る。
示した等電位線EQで表される電界が発生すると、負の
誘電率異方性を有する液晶分子30aには、軸方位が等
電位線EQに平行になるなトルクが発生する。図5
(a)および(b)を参照しながら説明したように、液晶
分子30aの分子軸に対して垂直な等電位線EQで表さ
れる電場下の液晶分子30aは、液晶分子30aが傾斜
(回転)する方向が一義的に定まっていないため(図5
(a))、配向の変化(傾斜または回転)が容易に起こ
らないのに対し、液晶分子30aの分子軸に対して傾斜
した等電位線EQ下に置かれた液晶分子30aは、傾斜
(回転)方向が一義的に決まるので、配向の変化が容易
に起こる。図9に示した構造では、等電位線EQに対し
て液晶分子30aの分子軸が傾いている上層導電層14
の円形の開口部14aの円周のエッジ部から液晶分子3
0aが傾斜し始める。そして、図5(c)を参照しなが
ら説明したように、開口部14aのエッジ部の傾斜した
液晶分子30aの配向と整合性をとるように周囲の液晶
分子30aも傾斜し、図9(c)に示したように、状態
で液晶分子30aの軸方位は安定する(放射状傾斜配
向)。
aが、円形状であると、絵素領域内の液晶分子30a
は、電圧印加時に、開口部14aの円周のエッジ部から
開口部14aの中心に向かって液晶分子30aが傾斜す
るので、エッジ部からの液晶分子30aの配向規制力が
釣り合う開口部14aの中心付近の液晶分子30aは基
板面に対して垂直に配向した状態を維持し、その回りの
液晶分子30aが開口部14aの中心付近の液晶分子3
0aを中心に放射状に液晶分子30aが連続的に傾斜し
た状態(放射状傾斜配向)が得られる。開口部14aの
形状が円形の場合には四角形の場合よりも、放射状傾斜
配向の中心(基板面に垂直に配向した液晶分子30aの
位置)が開口部14aの中心に安定に形成されるので、
電圧印加時にあらゆる方向において、ざらつきのない高
品位の表示を実現することができる。
る、放射状傾斜配向の中心位置が安定するという作用
は、円の回転対称性が高いことともに、液晶分子30a
が傾斜する方向を決める開口部14aのエッジが連続し
ていること、にあると考えられる。開口部14aのエッ
ジが連続していることによる、放射状傾斜配向安定化の
作用は、開口部14aの形状を楕円(長円)としても得
られる。
は、図8を参照しながら上述したように、渦巻き状配向
性を付与することによって、より安定化する。従って、
図10(a)および図10(b)にそれぞれ示すよう
に、開口部14aを中心に左回りまたは右回り渦巻き状
放射状傾斜配向とする方が好ましい。特に、開口部14
aの面積が大きくなり、開口部14aの辺から中心まで
の距離が長くなると、開口部14a内に位置する液晶分
子30aの配向が安定しにくくなるので、渦巻き状配向
性を付与することが好ましい。例えば、液晶材料にカイ
ラル剤を添加することによって、放射状配向に渦巻き配
向を付与することができる。
する構成を例に、開口部を有する2層構造電極の構成と
作用とを説明したが、開口部を絵素領域毎に複数設けて
も良い。以下では、絵素領域毎に複数の開口部を有する
2層構造の絵素電極を用いる構成について説明する。
は、絵素領域内の液晶分子が全方位的に均一な配向をと
るように、上述したように複数の開口部のそれぞれが回
転対称性を有する形状を有することが好ましく、さら
に、複数の開口部の配置が回転対称性を有することが好
ましい。以下では、絵素領域毎に複数の開口部を回転対
称性を有するように配置した2層構造の絵素電極15を
有する液晶表示装置を例にその構成と動作を説明する。
および14a2を含む)を有し、それそれの開口部14
a内の誘電値層13には凹部13rが形成されている、
絵素電極15を備えた液晶表示装置400の一絵素領域
の断面構造を模式的に示す。
液晶層30内の液晶分子30aの配向状態(OFF状
態)を模式的に示している。図11(b)は、液晶層3
0に印加された電圧に応じて、液晶分子30aの配向が
変化し始めた状態(ON初期状態)を模式的に示してい
る。図11(c)は、印加された電圧に応じて変化した
液晶分子30aの配向が定常状態に達した状態を模式的
に示している。図11(a)、(b)および(c)は、
絵素領域毎に1つの開口部14aを有する絵素電極15
を備えた液晶表示装置100についての図1(a)、
(b)および(c)にそれぞれ対応する。なお、図11
では、開口部14a1および14a2に誘電体層13を
介して対向するように設けられた下層導電層12は、開
口部14a1および14a2のそれぞれと重なり、且
つ、開口部14a1および14a2との間の領域(上層
導電層14が存在する領域)にも存在するように形成さ
れた例を示したが、下層導電層12の配置はこれに限ら
れず、開口部14a1および14a2のそれぞれに対し
て、図1、図2(a)および(b)に示した配置関係を
有するように配置されればよい。また、誘電体層13を
介して上層導電層14の導電層が存在する領域と対向す
る位置に形成された下層導電層12は、液晶層30に印
加される電界に実質的に影響しないので、特にパターン
グする必要はないが、パターニングしてもよい。
5と対向電極22が同電位のとき(液晶層30に電圧が
印加されていない状態)には、絵素領域内の液晶分子3
0aは、両基板11および21の表面に対して垂直に配
向している。
(b)に示した等電位線EQで表される電位勾配が形成
される。絵素電極15の上層導電層14と対向電極22
との間に位置する液晶層30内には、上層導電層14お
よび対向電極22の表面に対して平行な等電位線EQで
表される、均一な電位勾配が形成される。上層導電層1
4の開口部14a1および14a2の上に位置する液晶
層30には、下層導電層12と対向電極22との電位差
に応じた電位勾配が形成される。このとき、液晶層30
内に形成される電位勾配が、誘電体層13による電圧降
下の影響を受けるので、液晶層30内に形成される等電
位線EQは、開口部14a1および14a2に対応する
領域で落ち込む(等電位線EQに複数の「谷」が形成さ
れる)。誘電体層13を介して開口部14a1および1
4a2に対向する領域に下層導電層12が形成されてい
るので、開口部14a1および14a2のそれぞれの中
央付近上に位置する液晶層30内にも、上層導電層14
および対向電極22の面に対して平行な等電位線EQで
表される電位勾配が形成される(等電位線EQの「谷の
底」)。開口部14a1および14a2のエッジ部(開
口部の境界(外延)を含む開口部の内側周辺)EG上の
液晶層30内には、傾斜した等電位線EQで表される斜
め電界が形成される。
は、液晶分子30aの軸方位を等電位線EQに対して平
行に配向させようとするトルクが作用する。従って、エ
ッジ部EG上の液晶分子30aは、図11(b)中に矢
印で示したように、図中の右側エッジ部EGでは時計回
り方向に、図中の左側エッジ部EGでは反時計回り方向
に、それぞれ傾斜(回転)し、等電位線EQに平行に配
向する。
る液晶表示装置400の開口部14a1および14a2
のエッジ部EGにおいて、液晶分子30aの軸方位に対
して傾斜した等電位線EQで表される電界(斜め電界)
が発生すると、図5(b)に示したように、液晶分子3
0aは、等電位線EQと平行になるための傾斜量が少な
い方向(図示の例では反時計回り)に傾斜する。また、
液晶分子30aの軸方位に対して垂直方向の等電位線E
Qで表される電界が発生する領域に位置する液晶分子3
0aは、図5(c)に示したように、傾斜した等電位線
EQ上に位置する液晶分子30aと配向が連続となるよ
うに(整合するように)、傾斜した等電位線EQ上に位
置する液晶分子30aと同じ方向に傾斜する。
に位置する液晶分子30aから始まる配向の変化が進
み、定常状態に達すると、図11(c)に模式的に示し
たように、開口部14a1および14a2のそれぞれの
中心SAに関して対称な傾斜配向(放射状傾斜配向)を
形成する。また、隣接する2つの開口部14a1および
14a2との間に位置する上層導電層14の領域上の液
晶分子30aも、開口部14a1および14a2のエッ
ジ部の液晶分子30aと配向が連続となるように(整合
するように)、傾斜配向する。開口部14a1および1
4a2のエッジの中央に位置する部分上の液晶分子30
aは、それぞれのエッジ部の液晶分子30aの影響を同
程度に受けるので、開口部14a1および14a2の中
央部に位置する液晶分子30aと同様に、垂直配向状態
を維持する。その結果、隣接する2つの開口部14a1
と14a2との間に上層導電層14上の液晶層も放射状
傾斜配向状態となる。但し、開口部14a1および14
a2内の液晶層の放射状傾斜配向と開口部14a1と1
4a2との間の液晶層の放射状傾斜方向とでは、液晶分
子の傾斜方向が異なる。図11(c)に示した、それぞ
れの放射状傾斜配向している領域の中央に位置する液晶
分子30a付近の配向に注目すると、開口部14a1お
よb14a2内では、対向電極に向かって広がるコーン
を形成するように液晶分子30aが傾斜しているのに対
し、開口部間では、上層導電層14に向かって広がるコ
ーンを形成するように液晶分子30が傾斜している。な
お、いずれの放射状傾斜配向もエッジ部の液晶分子30
aの傾斜配向と整合するように形成されているので、2
つの放射状傾斜配向は互いに連続している。
すると、上層導電層14に設けた複数の開口部14a1
および14a2それぞれのエッジ部EG上の液晶分子3
0aから傾斜し始め、その後周辺領域の液晶分子30a
がエッジ部EG上の液晶分子30aの傾斜配向と整合す
るように傾斜することによって、放射状傾斜配向が形成
される。したがって、1つの絵素領域内に形成する開口
部14aの数が多いほど、電界に応答して最初に傾斜し
始める液晶分子30aの数が多くなるので、絵素領域全
体に亘って放射状傾斜配向が形成されるのに要する時間
が短くなる。すなわち、絵素領域毎に絵素電極に形成す
る開口部14aの数を増やすことによって、液晶表示装
置の応答速度を改善することができる。
4a1および14a2を形成することによって、全方位
的に視角特性に優れた表示品位を有する液晶表示装置が
実現されるとともに、液晶表示装置の応答特性も改善さ
れる。
ら、複数の開口部14aのそれぞれの形状および相対配
置と液晶分子30aの配向との関係を説明する。図12
および13の1C−1C’線および1D−1D’線に沿
った断面図は、図11に相当する。
5(絵素領域)を例示しているが、絵素電極15(上層
導電層14)の外形の形状はこれに限られない。また、
本発明による液晶表示装置は、1つの絵素領域について
図12や図13に示した電極構成を1つだけ有するもの
に限らず、図12や図13に示した電極構成を1つの絵
素領域内に複数有してもよい。また、絵素電極15(上
層導電層14)の外周と開口部14aとの相対的な配置
関係に特に制限はなく、複数の開口部14の一部が上層
導電層14の外周を規定する辺または角に重なって形成
されてもよい。このことは、複数の開口部14aを有す
る絵素領域を示す他の実施形態の液晶表示装置に対して
も同じである。なお、絵素領域全体に亘って、液晶分子
の配向を安定化(および応答速度の向上)のために好ま
しい、開口部14a間の相対配置については後述する。
先に説明したように、多角形や、円形または楕円形であ
ってよい。液晶表示装置400の全ての方位角方向にお
ける視角特性を改善(表示のざらつきをなくす)ために
は、開口部14aのそれぞれの形状は、高い回転対称性
を有することが好ましいので、図12に示した正方形な
どの正多角形や、図13に示した円形が好ましい。それ
ぞれの開口部14aの形状と液晶分子30aの配向状態
との関係については、先の説明の通りなので、ここでは
説明を省略する。
においては、複数の開口部14aの相対的な配置が回転
対称性を有することが好ましい。例えば、図12に示し
たように、正方形の上層導電層14(すなわち、絵素領
域が正方形の場合)に、正方形の開口部14aを4個形
成する場合、4個の開口部14aを正方形の上層導電層
14の中心SAを軸に、回転対称性を有するように配置
することが好ましい。図示したように、正方形の上層導
電層14の中心SAが4回回転軸となるよう配置するこ
とが好ましい。このように配置すると、図12(b)お
よび(c)に示したように、液晶層30に電圧を印加し
たときにそれぞれの開口部14aを中心に形成される放
射状傾斜配向を有する領域が、上層導電層14の中心S
Aを軸に4回回転対称性を有する。その結果、液晶表示
装置400の視角特性は全方位角方向に亘ってさらに均
一化される。
開口部14aを形成した構成を例示したが、開口部14
aの数はこれに限らない。1つの絵素領域に形成する開
口部14aの数は、絵素領域の大きさや形状、1つの開
口部14aによって安定に放射状傾斜配向が形成される
領域の大きさ、および応答速度を考慮して適宜設定され
る。1つの絵素領域に多数の開口部14aを形成する場
合、視角特性の均一性を向上するためには、絵素領域全
体に亘って、開口部14aの配置が回転対称性を有する
ように配置することが好ましいが、絵素領域の形状によ
っては、絵素領域全体に亘って回転対称性を有するよう
に配置できない場合がある。できるだけ、広い面積に亘
って回転対称性を有するように配置することが好まし
い。例えば、絵素領域が長方形の場合には、長方形を複
数の正方形に分割し、それぞれの正方形に対して回転対
称性を有するように複数の開口部14aを形成すること
によって、十分均一な視角特性を有する液晶表示装置を
得ることができる。
えて、円形の開口部14aを設けた構成を図13に示
す。
に、4つの開口部14aを上層導電層14の中心SAが
4回回転軸となるように配置することによって、液晶表
示装置の視角特性をさらに改善することができる。ま
た、開口部14aの形状が円形の方が、多角形よりも、
それぞれの開口部14aのエッジ部に沿った液晶分子3
0aの配向の連続性が高いので、液晶分子30aの放射
状傾斜配向がより安定する。さらに、複数の開口部14
aを設ける構成において、開口部14aの形状を円形と
すると、隣接する開口部14aによって形成される放射
状傾斜配向の間の連続性が高く、絵素領域内に形成され
る複数の放射状傾斜配向が安定しやすいという利点が得
られる。
形の開口部14aがそれぞれの中心が長方形の角に位置
するように配置された構成においても、その長方形の対
角線上に位置する液晶分子30aが連続的な傾斜配向を
形成することができる。これに対し、図14中の4つの
開口部14aを正方形にすると、開口部14aの中心を
結んで形成される長方形の対角線は、開口部14aの正
方形の対角線と一致しないことから理解できるように、
4つの開口部14aによって囲まれる領域内の液晶分子
30aの配向は連続になり難い。一方、この4つの開口
部14aの形状を、4つの開口部14aの中心が形成す
る長方形と相似関係にある長方形とすれば、上記の問題
は解決するが、それぞれの開口部14a内に形成される
放射状傾斜配向の連続性が低下する。したがって、開口
部14aの形状や配置は、絵素領域の形状や大きさを考
慮して適宜設定することが好ましい。
電極15が開口部を有する2層構造電極であること以外
は、公知の垂直配向型液晶表示装置と同じ構成を採用す
ることができ、公知の製造方法で製造することができ
る。
にはITO層)の堆積工程までは、公知の製造方法で実
施できる。この導電層は、従来の液晶表示装置のプロセ
スにおいては、所定の形状にパターニングされ、絵素電
極とされる。従来の液晶表示装置の製造プロセスにおけ
る絵素電極のパターニング工程において、本実施形態の
液晶表示装置の下層導電層12をパターニングすること
ができる。下層導電層のパターンは、絵素電極と同じで
も良いし、上層導電層14に形成される開口部14aに
対応するように分割したパターンとしてもよい。下層導
電層12は、従来の絵素電極と同様にTFTのドレイン
等に電気的に接続される。
表面のほぼ全面に亘って誘電体層13を形成する。誘電
体層13上に再び導電層を堆積する。得られた導電層を
パターニングすることによって、開口部14aを有する
上層導電層14を形成する。この上層導電層14の開口
部14aに対応する領域の誘電体層13に凹部13rを
形成する方法については、後に詳述する。
電極に接続するためのコンタクトホールを誘電体層13
に予め形成しておく。この工程も公知のプロセスで実行
することができる。上層導電層14と下層導電層12と
を同電位で駆動させる構成を採用すると、例示したよう
に、上層導電層14と下層導電層12とを同じTFTに
接続すればよい。また、この構成を採用すると、従来の
駆動回路をそのまま用いることができるという利点もあ
る。
る液晶分子を垂直配向させるために、絵素電極15およ
び対向電極22の液晶層30側表面には垂直配向層(不
図示)が形成されている。垂直配向層は、誘電体層13
の開口部13aおよび上層導電層14が形成された後
に、基板の表示領域に印刷によって形成される。
るネマチック液晶材料が用いられる。また、負の誘電異
方性を有するネマチック液晶材料に2色性色素添加する
ことによって、ゲスト−ホストモードの液晶表示装置を
得ることもできる。ゲスト−ホストモードの液晶表示装
置は、偏光板を必要としない。
的な構造の例示し、特に、凹部13rを有する誘電体層
13の構造およびその好ましい形成方法を説明する。
表示装置500の平面構造を図15に、図15のA−
A’線での断面図を図16に示す。
aと、対向基板500bと、これらの間に配設された垂
直配向液晶層30とを有している。マトリクス状に配列
された絵素領域のそれぞれは、絵素電極15と対向電極
22とに印加される電圧によって駆動される。絵素電極
15は、信号電圧が与えられるソース配線43にTFT
44を介して接続されており、TFT44はゲート配線
41から与えられる走査信号によってそのスイッチング
が制御される。走査信号によってON状態とされたTF
T44に接続されている絵素電極15に信号電圧が印加
される。
導電層14と、これらの間に設けられた誘電体層(第1
誘電体層13aおよび第2誘電体層(例えば感光性樹脂
層)13b)とを有している。下層導電層12と上層導
電層14とは、コンタクトホール45において互いに電
気的に接続されている。上層導電層14は、開口部14
aを有しており、電圧印加時にはそのエッジ部に斜め電
界を発生する。開口部14aは、ゲート配線41と、ソ
ース配線43と、補助容量配線42とによって囲まれる
領域に4個ずつ形成されている。絵素領域ごとに8つの
開口部14aが形成されている。
ぼ中央付近をゲート配線41と平行に延びるように形成
されている。補助容量配線42は、ゲート絶縁層46を
介して対向する下層導電層12と、補助容量を形成す
る。補助容量は、絵素容量の保持率を向上するために設
けられる。勿論、補助容量を省略してもよいし、補助容
量の構造は上記の例に限られない。
12上に設けられている誘電体層13は、第1誘電体層
13aと第2誘電体層13bとから形成されている。第
1誘電体層(「保護層」とも言う)13aの、後に形成
される上層導電層14にパターニングされる開口部14
aに対向する領域に、開口部14aと同様の形状の開口
部13a’が形成されている。この第1誘電体層13a
上に、例えば、感光性樹脂を塗布することによって、第
2誘電体層13bが形成されている。開口部13a’を
有する第1誘電体層13a上に第2誘電体層13bを形
成する過程で、第1誘電体層13aの第1開口部13
a’に、第2誘電体層13bの材料(例えば感光性樹
脂)が落ち込むので、第1開口部13a’と自己整合的
に凹部13rが形成される。感光性樹脂材料を第1誘電
体層13a上に付与する方法は、塗布法に限られず、例
えば印刷法を用いてもよい。第2誘電体層にコンタクト
ホールを形成することを考慮すると、工程を簡略化でき
るので、感光性樹脂を用いることが好ましいが、これに
限られない。また、SiOxやSiNxなどの無機絶縁
材料を薄膜堆積法を用いて堆積してもよい。第1誘電体
層13aに形成された第1開口部13a’による表面段
差(表面の高さの差)を反映するように絶縁材料を付与
できれば、材料や付与方法に特に制限はない。
の厚さ、および第2誘電体層13bとなる感光性樹脂の
粘度および塗布条件などにより制御することができる。
従って、感光性樹脂層を露光する際の光量を調整するこ
とにって、凹部13rの深さを調整する方法に比べて、
生産性および再現性に優れている。
第1誘電体層13aに設けた開口部13a’によって、
第2誘電体層13bの凹部13rを形成したが、図17
に示す液晶表示装置500’のように、下層導電層12
の下に設けられるゲート絶縁膜46に、上層導電層14
の開口部14aに対応する領域に開口部46aを形成し
てもよい。下層導電層12は、例えば、図示したよう
に、ゲート絶縁膜46の開口部46aを少なくとも覆う
ように形成される。ゲート絶縁膜46にも開口部46a
を形成することによって、第1誘電体層13aを厚くす
ることなく、凹部13rを深くすることができる。
0’’のように、第1誘電体層13aを下層導電層12
の下に形成してもよい。このような構成を採用すると、
ゲート絶縁層46の開口部46aと第1誘電体層13の
第1開口部13a’とを一回のフォトリソグラフィ工程
で、一括に形成することが可能となり、生産効率が向上
する。勿論、ゲート絶縁層46および第1誘電体層13
をエッチング工程を同一のエッチャントを用いてエッチ
ングできるように、材料を選定することが好ましい。
0’および500’’の製造方法を説明する。
00のTFT基板500aの製造工程を模式的に示す断
面図である。
板(例えばガラス基板)11上に、必要に応じて、ベー
スコート膜としてTa2O5、SiO2などからなる絶縁
層(不図示)を形成する。その後、A1、Mo、Taな
どからなる金属層をスパッタリング法で形成し、パター
ニングすることによってゲート電極48(ゲート信号線
41も含む)を形成する。ここでは、Taを用いてゲー
ト電極48を形成する。このとき、補助容量信号線42
を同じ材料を用いて同じ工程で形成する。次に、ゲート
電極48を覆うように、基板11の表面のほぼ全面にゲ
ート絶縁層46を形成する。ここでは、厚さ約300n
mのSiNx膜をP−CVD法により堆積し、ゲート絶
縁層46を形成する。なお、ゲート電極48を陽極酸化
して、このゲート陽極酸化膜49をゲート絶縁層として
用いることもできる。勿論、陽極酸化膜とSiNxなど
の絶縁層とを備える2層構造としてもよい。
よび電極コンタクト層51となるSi層を連続してCV
D法で堆積する。チャネル層50には、厚さ約150n
mのアモルファスSi層を用い、電極コンタクト層51
には厚さ約50nmのリン等の不純物をドーピングした
アモルファスSiまたは微結晶Si層を用いる。これら
のSi層をHCl+SF6の混合ガスによるドライエッ
チング法などによりパターニングすることによって、チ
ャネル層50および電極コンタクト層51を形成する。
導電層12を構成する透明導電膜(ITO)をスパッタ
リング法により約150nm堆積する。続いて、A1、
Mo、Taなどからなる金属膜を積層する。ここでは、
Taを用いる。これらの金属層をパターニングすること
によって、ソース信号線43、ソース電極52およびド
レイン電極53を形成する。次いで、透明導電膜をパタ
ーニングし、下層導電層12を形成する。そして、ドラ
イエッチング法により、電極コンタクト層51をパター
ニングして薄膜トランジスタ(TFT)のチャネル部を
形成する。
xなどからなる絶縁膜をCVD法にて約600nm堆積
した後、パターニングすることによって第1誘電体層
(保護層)13aを形成する。パターニングの際に、後
工程で形成する開口部14aと対向する位置に第1開口
部13a’を形成する。また、下層導電層12と上層導
電層14とを電気的に接続するためのコンタクトホール
45も補助容量配線42上に同時に形成する。
1誘電体層13a上に第2誘電体層13bとなる感光性
樹脂を塗布する。この際に、先に形成した第1開口部1
3a’に感光性樹脂が落ち込む(流れ込む)ことによっ
て、開口部13aに対して自己整合的に凹部13rが形
成された第2誘電体層13bが得られる。第2誘電体層
13bの感光性樹脂を露光および現像することによっ
て、下層導電層12と上層導電層14とを電気的に接続
するためのコンタクトホール45を形成する。感光性樹
脂層は、例えば、ポジ型感光性樹脂(JSR社製のアク
リル樹脂:比誘電率3.7)を用い、約1.5μmの厚
さに形成される。この時、感光性樹脂の粘度および塗布
条件を調整することにより、凹部13rの深さを調整す
ることができる。なお、感光性の無い樹脂を用いて、別
途フォトレジストを用いるフォトリソグラフィ工程で、
第2誘電体層13bを形成してもよい。
電体層13b上に、上層導電層14を構成する透明導電
膜(ITO)をスパッタリング法により約100nmの
厚さに積層する。この後、常法に従って透明導電膜をパ
ターニングし、開口部14aを有する上層導電層14を
形成する。
電層12と、ITO層からなる上層導電層14と、これ
らの間にある誘電体層13とから構成される2層構造の
絵素電極を備えるTFT基板500aが得られる。
2の間に挟まれた誘電体層13は第1誘電体層13aと
第2誘電体層13bとの2層で形成されているが、その
必要は無く、さらに他の層を含んでもよい。誘電体層1
3を形成する材料の種類や層数に制限は無い。光の利用
効率が低下しないように、透明性の高い材料を用いるこ
とが好ましい。また、第2誘電体層13bを感光性樹脂
を用いて形成すると、コンタクトホール45を形成する
工程を簡略化できる利点が得られる。第1開口部13
a’を有する第1誘電体層13aの厚さは、第2誘電体
層を形成する材料の粘度や塗布条件とともに、凹部13
rの深さに影響を与えるので、所定の深さが得られるよ
うに、調整され得る。
ター基板21上に、例えば、スパッタリング法を用いて
ITOからなる対向電極22を形成する。そして、最後
に、垂直配向膜の形成工程、対向基板との貼り合わせ工
程、および負の誘電異方性を有するネマチック液晶材料
の注入工程などを経て、液晶表示装置500が得られ
る。これらの工程は、公知の方法で実行される。
0’の製造方法を説明する。TFT基板500a’以外
の構成は、図16に示した液晶表示装置500と同じな
ので、その製造方法の説明はここでは省略する。
00’のTFT基板500a’の製造工程を模式的に示
す断面図である。
板(例えばガラス基板)11上に、必要に応じて、ベー
スコート膜としてTa2O5、SiO2などからなる絶縁
層(不図示)を形成する。その後、A1、Mo、Taな
どからなる金属層をスパッタリング法で形成し、パター
ニングすることによってゲート電極48(ゲート信号線
41も含む)を形成する。ここでは、Taを用いてゲー
ト電極48を形成する。このとき、補助容量信号線42
を同じ材料を用いて同じ工程で形成する。次に、ゲート
電極48を覆うように、基板11の表面のほぼ全面にゲ
ート絶縁層46を形成する。ここでは、厚さ約300n
mのSiNx膜をP−CVD法により堆積し、ゲート絶
縁層46を形成する。このゲート絶縁層46をパターニ
ングする際に、開口部14aと対向する位置に、開口部
46aを形成する。なお、ゲート電極48を陽極酸化し
て、このゲート陽極酸化膜49をゲート絶縁層として用
いることもできる。勿論、陽極酸化膜とSiNxなどの
絶縁層とを備える2層構造としてもよい。
よび電極コンタクト層51となるSi層を連続してCV
D法で堆積する。チャネル層50には、厚さ約150n
mのアモルファスSi層を用い、電極コンタクト層51
には厚さ約50nmのリン等の不純物をドーピングした
アモルファスSiまたは微結晶Si層を用いる。これら
のSi層をHCl+SF6の混合ガスによるドライエッ
チング法などによりパターニングすることによって、チ
ャネル層50および電極コンタクト層51を形成する。
導電層12を構成する透明導電膜(ITO)をスパッタ
リング法により約150nm堆積する。続いて、A1、
Mo、Taなどからなる金属膜を積層する。ここでは、
Taを用いる。これらの金属層をパターニングすること
によって、ソース信号線43、ソース電極52およびド
レイン電極53を形成する。次いで、透明導電膜をパタ
ーニングし、下層導電層12を形成する。そして、ドラ
イエッチング法により、電極コンタクト層51をパター
ニングして薄膜トランジスタ(TFT)のチャネル部を
形成する。
xなどからなる絶縁膜をCVD法にて約600nm堆積
した後、パターニングすることによって第1誘電体層
(保護層)13aを形成する。パターニングの際に、ゲ
ート絶縁層46の開口部46aと対向する領域に第1開
口部13a’を形成する。ゲート絶縁層46の開口部4
6aと第1開口部13a’との両方を形成することで、
凹部13rをより深くすることができる。また、下層導
電層12と上層導電層14とを電気的に接続するための
コンタクトホール45も補助容量配線42上に同時に形
成する。
(e)に示すように、図19(d)および図19(e)
を参照して説明したのと同様にして、TFT基板500
a’が作製される。
0’’の製造方法を説明する。TFT基板500a’’
以外の構成は、図16に示した液晶表示装置500と同
じなので、その製造方法の説明はここでは省略する。
00’’のTFT基板500a’’の製造工程を模式的
に示す断面図である。
を参照しながら上述した工程と同様の方法で、ゲート電
極48、補助容量信号線42、ゲート絶縁層46、チャ
ネル層50および電極コンタクト層51を形成する。
Mo、Taなどからなる金属膜を積層する。ここでは、
Taを用いる。これらの金属層をパターニングすること
によって、ソース信号線43、ソース電極52およびド
レイン電極53を形成する。そして、ドライエッチング
法により、電極コンタクト層51をパターニングして薄
膜トランジスタ(TFT)のチャネル部を形成する。
xなどからなる絶縁膜をCVD法にて約600nm堆積
した後、第1誘電体層13aおよびゲート絶縁層46を
同時にパターニングし、第1開口部13a’および開口
部46aを形成する。この構成を採用すると、図20を
参照しながら上述した製造方法よりも、フォトリソグラ
フィ工程を削減できるという利点がさらに得られる。
膜(ITO)をスパッタリング法により約150nm堆
積した後パターニングし、下層導電層12を形成する。
(e)に示すように、図19(d)および図19(e)
を参照して説明したのと同様にして、TFT基板500
a’’が作製される。
置における誘電体層13は、第1誘電体層13aおよび
第2誘電体層13bを含む積層構造を有し、開口部13
a’を有する第1誘電体層13の上に、開口部13a’
を覆うように第2誘電体層13bを形成することによっ
て、開口部13a’による表面段差を反映した表面形
状、すなわち、凹部13rを得ている。従って、感光性
樹脂を用いて形成された誘電体層13に対して、露光量
を調節したフォトリソグラフィ工程を別途実行する必要
が無いので、工程を簡略化できるとともに、フォトマス
クのアライメントによる位置精度の低下も起こらない。
また、凹部13rの深さの精度も高くなる。
電体層13は、一般のTFT基板において保護膜として
形成される膜を利用でき、且つ、開口部13aの形成
は、保護層をパターンニングする工程に用いるマスクの
パターンを変更するだけでよく、追加の工程は必要な
い。また、ゲート絶縁膜46に開口部46aを形成する
場合にも、工程の追加は必要ない。勿論、凹部の深さを
調節するために、同様の開口部を有する他の誘電体層を
追加しても良い。特に、上層導電層14を反射電極とす
る透過反射両用型液晶表示装置を構成する場合には、反
射領域(上層導電層14によって規定され、反射モード
で表示を行う領域)の液晶層の厚さ(図1中のd1に相
当)を透過領域(上層導電層14の開口部14aで規定
され、透過モードで表示を行う領域)の液晶層の厚さ
(図1のd2に相当)の約1/2とすることが好まし
く、その場合には、別途誘電体層を追加することが好ま
しい。
産性で、且つ、再現性良く製造できる、表示品位の優れ
た液晶表示装置およびその製造方法が提供される。 (実施形態2)実施形態1の液晶表示装置は、開口部1
3a’を有する第1誘電体層13aの上に第2誘電体層
13bを形成することによって、凹部13rを有する誘
電体層13が形成されていた。それに対し、図22に示
したように、本実施形態の液晶表示装置600は、開口
部を有する第1誘電体層を含む積層構造を形成すること
なく、凹部13rを有する誘電体層13’が形成されて
いる。
る誘電体層13’を備える、液晶表示装置600のTF
T基板600aの製造方法を説明する。
実施形態1において図19(a)および(b)を参照し
ながら上述した工程と同様の方法で、ゲート電極48、
補助容量信号線42、ゲート絶縁層46、チャネル層5
0および電極コンタクト層51、ソース信号線43、ソ
ース電極52およびドレイン電極53および下層導電層
12を形成する。
体層13’となる感光性樹脂層を基板のほぼ全面に形成
する。この感光性樹脂層に、上層導電層14と下層導電
層12とを電気的に接続するためのコンタクトホール4
5を形成する。感光性樹脂層は、例えば、ポジ型感光性
樹脂(JSR社製のアクリル樹脂:比誘電率3.7)を
用い、約1.5μmの厚さに形成される。なお、感光性
の無い樹脂を用いて、別途フォトレジストを用いるフォ
トリソグラフィ工程で、誘電体層13’を形成してもよ
い。
電層14を構成する透明導電膜(ITO)をスパッタリ
ング法により約100nmの厚さに積層する。この後、
常法に従って透明導電膜をパターニングし、開口部14
aを有する上層導電層14を形成する。
電層14をマスクとして、例えば、CF4+O2ガスを用
いてドライエッチングすることによって、上層導電層1
4の開口部14a内の誘電体層13’を部分的に(厚さ
方向)除去することによって、凹部13rを形成する。
凹部13rの深さは、エッチング条件(例えば時間)を
調整することによって制御される。
置における誘電体層13’の凹部13rは、上層導電層
14をマスクとして、誘電体層13’を部分的に除去す
ることによって形成されている。従って、感光性樹脂を
用いて形成された誘電体層13に対して、露光量を調節
したフォトリソグラフィ工程を別途実行する必要が無い
ので、工程を簡略化できるとともに、フォトマスクのア
ライメントによる位置精度の低下も起こらない。また、
凹部13rの深さの精度も高くなる。
もプロセスマージンが増すという利点がある。従来のよ
うに、誘電体層13に凹部を形成した後で、上層導電層
14および開口部14aを形成する工程を実行する場
合、上層導電層14をパターニングするために用いたレ
ジストを剥離する工程において、誘電体層13を形成す
るアクリル系樹脂などは、レジスト剥離液(特に、アミ
ン系剥離液)に対する耐性が高くないので、凹部13r
において、浮きや剥がれが生じないように、プロセス条
件を制御する必要がある。これに対し、本実施形態の形
成方法によると、上層導電層14をパターニングし、開
口部14aを形成した後で、誘電体層13に凹部13r
を形成するので、上層導電層14のパターニングに用い
たレジストを剥離する工程では、誘電体層13に凹部1
3rが形成されていないので、レジスト剥離液によるダ
メージを受け難く、プロセスマージンが広がる。
は、実施形態1で例示した凹部13rの形成方法と組み
合わせて用いることもできる。特に、上層導電層14を
反射電極とする透過反射両用型液晶表示装置を構成する
場合に、反射領域の液晶層の厚さと液晶層の厚さとを調
整するために、深い凹部13rが要求される場合に、有
効である。また、反射電極(上層導電層14)をAlを
用いて形成した場合にも、例えば、CF4+O2ガスを用
いてドライエッチングすることによって、上層導電層1
4の開口部14a内の誘電体層13’を部分的に除去す
ることができる。また、誘電体層13’を除去する工程
は、ドライエッチング法の他に、例えば、O2アッシン
グ法を用いて実行することができる。
電層と、誘電体層と、下層導電層とを備える2層構造電
極によって、上層導電層の開口部のエッジ部に斜め電界
を生成し、それによって垂直配向性液晶層の液晶分子を
放射状傾斜配向させるので、安定に再現性よく放射状傾
斜配向を形成することができる。さらに、誘電体層は、
上層導電層に対応する領域に凹部(誘電体層の高さが低
い領域)を有しているので、印加電圧とリタデーション
との関係を絵素領域内の場所で均一にすることができ、
高品位な表示が可能な液晶表示装置が提供される。特
に、表面が平坦な誘電体層を有する透過型表示装置と比
較し、上層導電層の開口部に対応する領域の液晶層に印
加される電圧の低下による透過率の減少(光の利用効率
の低下)が抑制される利点がある。また、上層導電層が
複数の開口部を有する構成を採用すると、絵素領域全体
に亘って安定な放射状傾斜配向が得られるとともに、応
答速度の低下が抑制された液晶表示装置が提供される。
再現性良く簡便な製造プロセスで形成できるので、上述
の表示品位の優れた液晶表示装置を高い生産性で製造で
きる。
一絵素領域の断面を模式的に示す図である。
実施形態の他の液晶表示装置100’および100’’
の一絵素領域の断面を模式的に示す図である。
示装置200の一絵素領域を模式的に示す断面図であ
る。
を模式的に示す断面図である。
す図である。
る、基板法線方向から見た液晶分子の配向状態を模式的
に示す図である。
状傾斜配向の例を示す模式図である。
図である。
る、基板法線方向から見た液晶分子の配向状態を模式的
に示す図である。
す図である。
の一絵素領域の断面構造を模式的に示す図である。
相対配置と液晶分子の配向との関係を模式的に示す図で
ある。
対配置と液晶分子の配向との関係を模式的に示す図であ
る。
子の配向との関係を模式的に示す図である。
0の絵素領域を模式的に示した平面図である。
の模式的な断面図である。
域の模式的な断面図である。
領域の模式的な断面図である。
板500aのプロセス断面図である。
基板500a’のプロセス断面図である。
T基板500a’’のプロセス断面図である。
の模式的な断面図である。
板600aのプロセス断面図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 第1基板と、第2基板と、前記第1基板
と前記第2基板との間に設けられた液晶層とを有し、 前記第1基板の前記液晶層側に設けられた第1電極と、
前記第2基板に設けられ前記第1電極に前記液晶層を介
して対向する第2電極とによってそれぞれが規定される
複数の絵素領域を有し、 前記複数の絵素領域のそれぞれにおいて、前記液晶層
は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加さ
れていないときに垂直配向状態をとり、且つ、前記第1
電極と前記第2電極との間に印加された電圧に応じて配
向状態を変化し、 前記第1電極は、下層導電層と、第1開口部を有する第
1誘電体層と、前記下層導電層および第1誘電体層の上
に設けられた第2誘電体層と、前記第2誘電体層の前記
液晶層側に設けれた上層導電層とを有し、 前記上層導電層は少なくとも1つの導電層開口部を有
し、前記下層導電層は、前記第2誘電体層を介して前記
少なくとも1つの導電層開口部の少なくとも一部と対向
するように設けられており、且つ、前記第1開口部は、
前記導電層開口部に対応して設けられており、前記導電
層開口部内に位置する前記第2誘電体層の表面の高さ
は、前記上層導電層が設けられている領域の前記第2誘
電体層の表面の高さよりも低い、液晶表示装置。 - 【請求項2】 前記第1誘電体層は、前記下層導電層の
上に設けられており、前記第1開口部は、前記下層導電
層の一部を露出するように形成されている、請求項1に
記載の液晶表示装置。 - 【請求項3】 前記第1誘電体層は、前記下層導電層の
下に設けられており、前記下層導電層は前記第1開口部
を覆うように形成されている、請求項1に記載の液晶表
示装置。 - 【請求項4】 前記第1基板は、前記下層導電層の下
に、前記導電層開口部に対応する領域に第2開口部を有
する第3誘電体層をさらに備えている、請求項1から3
のいずれかに記載の液晶表示装置。 - 【請求項5】 前記第1基板は、薄膜トランジスタをさ
らに有し、前記第3誘電体層は、前記薄膜トランジスタ
のゲート絶縁膜を兼ねる、請求項4に記載の液晶表示装
置。 - 【請求項6】 第1基板と、第2基板と、前記第1基板
と前記第2基板との間に設けられた液晶層とを有し、前
記第1基板の前記液晶層側に設けられた第1電極と、前
記第2基板に設けられ前記第1電極に前記液晶層を介し
て対向する第2電極とによってそれぞれが規定される複
数の絵素領域を有し、 前記第1電極は、下層導電層と、第1開口部を有する第
1誘電体層と、前記下層導電層および第1誘電体層上に
設けられた第2誘電体層と、前記第2誘電体層の前記液
晶層側に設けれた上層導電層とを有し、 前記上層導電層は、少なくとも1つの導電層開口部を有
し、前記下層導電層は、前記第2誘電体層を介して前記
少なくとも1つの導電層開口部の少なくとも一部と対向
するように設けられた液晶表示装置の製造方法であっ
て、前記第1電極を形成する工程は、 基板上に下層導電層を形成する工程と、 前記基板上に、第1開口部を有する第1誘電体層を形成
する工程と、 前記下層導電層および前記第1誘電体層の上に、前記第
1開口部に対応する領域の表面の高さが、他の領域の表
面の高さよりも低い第2誘電体層を形成する工程と、 前記第1開口部に対応する領域の前記第2誘電体層の上
に、導電層開口部を有する上層導電層を形成する工程
と、 を包含する、液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記第1誘電体層は、前記第1開口部内
に前記下層導電層が露出されるように、前記下層導電層
の上に形成される、請求項6に記載の液晶表示装置の製
造方法。 - 【請求項8】 前記下層導電層は、前記第1誘電体層の
前記第1誘電体層開口部を少なくとも覆うように、前記
第1誘電体層の上に形成される、請求項6に記載の液晶
表示装置の製造方法。 - 【請求項9】 前記下層導電層を形成する工程の前に、
前記基板上に、第2開口部を有する第3誘電体層を形成
する工程をさらに包含する、請求項6から8のいずれか
に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項10】 前記基板上に薄膜トランジスタを形成
する工程をさらに包含し、前記第3誘電体層は、前記薄
膜トランジスタのゲート絶縁膜を兼ねるように形成され
る、請求項9に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項11】 第1基板と、第2基板と、前記第1基
板と前記第2基板との間に設けられた液晶層とを有し、
前記第1基板の前記液晶層側に設けられた第1電極と、
前記第2基板に設けられ前記第1電極に前記液晶層を介
して対向する第2電極とによってそれぞれが規定される
複数の絵素領域を有し、 前記第1電極は、下層導電層と、前記下層導電層の少な
くとも一部を覆う誘電体層と、前記誘電体層の前記液晶
層側に設けれた上層導電層とを有し、 前記上層導電層は、少なくとも1つの導電層開口部を有
し、前記下層導電層は、前記誘電体層を介して前記少な
くとも1つの導電層開口部の少なくとも一部と対向する
ように設けられた液晶表示装置の製造方法であって、前
記第1電極を形成する工程は、 基板上に下層導電層を形成する工程と、 前記下層導電層上に誘電体膜を形成する工程と、 前記誘電体膜上に導電層開口部を有する上層導電層を形
成する工程と、 前記上層導電層をマスクとして、前記導電層開口部内の
誘電体膜を部分的に除去することによって、前記第1開
口部に対応する領域の表面の高さが、他の領域の表面の
高さよりも低い誘電体層を形成する工程と、 を包含する、液晶表示装置の製造方法。
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