本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細をさまざまに変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じ要素を指す符号は異なる図面で共通して用い、その場合における繰り返しの説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態においては、垂直配向された液晶を用いた半透過型液晶(1つの画素の中に、反射領域と透過領域とを有し、透過型液晶としても、反射型液晶としても用いることが出来る)において、液晶のセルギャップ(液晶を介して対向して配置される2つの電極間の距離)を、透過領域と反射領域とで異なるようにすることで、正常な表示が行えるようにする構造について述べる。反射領域では液晶に入射された光は液晶を2回通り、透過領域では光は液晶を1回通る。よって、透過型液晶として表示させる場合と、反射型液晶として表示させる場合とで、同様な表示になるようにすることが必要となるので、光が液晶を通る距離を概ね同じにするため、反射領域では、透過領域の概ね半分のセルギャップにする。反射領域でのセルギャップを小さくするための方法としては、反射領域にスペーサとなる膜を配置する。以下、この膜をセルギャップ調整膜、もしくはセルギャップを調整するための膜とも呼ぶ。
なお、透過領域でのセルギャップは、透明電極と、液晶を挟んで対向側にある電極との距離であるとする。一方、反射領域でのセルギャップは、セルギャップ調整膜の上にある電極(透明電極の場合と反射電極の場合とがある)と、液晶を挟んで対向側にある電極との距離であるとする。なお、電極に凹凸がある場合は、高い部分と低い部分の平均値で計算することとする。
垂直配向の液晶の場合、電圧を液晶に加えない場合は、液晶分子が基板に垂直な方向に立っていて、電圧を液晶に加えたとき液晶分子が水平方向に倒れる。そのとき、どの方向に液晶分子が倒れるかを制御するため、電界のかかり方や液晶分子のプレチルト角などを制御しておく必要がある。
電圧をかけたときの液晶の倒れる方向を制御する方法として、電極にスリットのような隙間を作ることにより、電界のかかり方が上下方向(垂直配向している液晶分子と同じ方向であり、基板や電極とは垂直な方向)からすこし曲がった方向になるようにする方法がある。例えば、ある領域において、液晶に電界を加えるための1つの電極が領域全体に配置してある場合は、均一に電界が加わるため、上下方向により理想的に電界がかかる。しかし、電極にスリットのような隙間や間隔があると、電界が少し曲がる。液晶分子は、電界に応じて制御され、電界の方向に応じて水平方向に倒れる。そこで、その電界の歪曲を利用して、電界が加わったときに垂直配向の液晶分子が倒れる方向を制御する。これにより、いろいろな方向に液晶分子が倒れて配向不良になり、表示に異常が生じることを防ぐことが出来る。
液晶分子の倒れる方向を制御する別の方法としては、電極部に突起物(突起部)を配置する方法がある。突起物があると、それに沿って液晶分子のプレチルト角が変わってくる。その結果、液晶に電界を加えない状況でも、液晶分子が少し傾いているため、電界を加えると、少し傾いている方向に従って、垂直配向の液晶分子が倒れる方向を制御できる。
ところで、液晶のセルギャップを、透過領域と反射領域とで異なるようにするため、反射領域にセルギャップ調整膜を配置する。このセルギャップ調整膜は厚いため、垂直配向の液晶分子が倒れる方向に影響を与える。そこで、透過領域と反射領域との境界部(もしくは、セルギャップ調整膜によって形成される段差部)において、液晶分子の配向が乱れたり、ディスクリネーションをおこすことを避ける必要がある。
そこで、図1に反射電極101と透明電極102、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105と、セルギャップ調整膜103との関係を示す。図1(A)には、上から見た平面レイアウト図を示し、図1(B)には、図1(A)のA1−A1′における断面図を示す。図1(A)に示すように、反射電極101、透明電極102、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105を配置する場合、反射電極101と透明電極102とは、概ね平行に配置される。したがって、反射電極101と透明電極102とによって形成される、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105も概ね平行に配置される。そして、それらと概ね平行に、セルギャップ調整膜(の境界部分、もしくは段差部分)103を配置するようにする。そして、セルギャップ調整膜103の境界部分(もしくは段差部分)は、反射電極101と透明電極102の間に配置されるようにする。図1(B)に示すように、下層104の上に、セルギャップ調整膜103を配置し、セルギャップ調整膜103の上に反射電極101を配置し、下層104の上に透明電極102を配置する。
図1(B)に示すように、液晶分子106は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105による制御と、セルギャップ調整膜103の突起による制御とを受けて、配向する。電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105のみが存在するときの液晶分子106の傾く方向と、セルギャップ調整膜103のみが存在するときの液晶分子106の傾く方向とは、概ね同じである。よって、2つの制御が同じ向きになっているため、相互がじゃまをせず、より正確に液晶が配向し、配向が乱れにくくなる。
また、図1(A)に示すように、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105やセルギャップ調整膜103の境界部分(もしくは段差部分)を平行に配置することにより、1つの方向に液晶の方向がそろうため、液晶分子106の配向が乱れにくくなる。
もし、液晶分子が傾き、かつ点を中心にして花びらが開くように放射状となる場合は、隣接した他の領域との境界において、色々な方向に傾く液晶分子が集中する領域ができてしまうため、液晶分子の配向がみだれてしまう場合が生じる。また、セルギャップ調整膜がある場合、液晶の配向が影響を受け、さらに乱れが酷くなってしまう。しかし、本発明では、平行に伸長した領域で行われるため、色々な方向に傾く液晶分子が集中する領域が出来にくく、液晶分子の配向の乱れが生じにくい。
なお、下層104は、どのような構成になっていてもよい。トランジスタや層間膜やガラスなどが配置されていてもよいし、カラーフィルタやブラックマトリックスなどが配置されていてもよい。また、平坦である必要はない。また、トランジスタが配置されておらず、液晶を挟んで、対向の基板にトランジスタが配置されていてもよい。
電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105や反射電極101や透明電極102やセルギャップ調整膜103の境界部分(もしくは段差部分)は、その一部や全体が完全に平行である必要はなく、間隔や距離や位置が、場所によって、多少変化していても、動作に支障がなければ、問題ない。
電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105や反射電極101や透明電極102やセルギャップ調整膜103の境界部分(もしくは段差部分)を平行に配置する場合、その長さについては、限定はない。その平行となる部分の長さが、少なくとも電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105の幅よりも長くなっていればよい。ただし、限られた画素ピッチの中で、出来る限り、長く配置することが望ましい。
反射電極101は、光を反射することが出来ればよい。よって、透明電極が、反射電極の上や下に配置されていてもよい。つまり、電極として、多層構造になっていてもよい。多層構造になっているのは、反射電極101の一部分でもよいし、全体でもよい。
反射電極101と透明電極102とは、電気的に接続され、液晶に対して1つの電極として動作する。よって、反射電極101と透明電極102とを電気的に接続させる必要がある。したがって、反射電極101がセルギャップ調整膜103の上だけに存在する場合や、透明電極102がセルギャップ調整膜103の上に存在しない場合には、反射電極101と透明電極102とを電気的に接続させることができない。そこで、図2に示すように、反射電極101と透明電極102とを電気的に接続させるようにするため、反射電極101がセルギャップ調整膜103の下にまで伸びていたり、透明電極102がセルギャップ調整膜103の上にまで伸びていたりしてもよい。図2(A)には、上から見た平面レイアウト図を示し、図2(B)には図2(A)のA1−A1′における断面図を、図2(C)には図2(A)のA2−A2′における断面図を示す。図2(C)に示すように、電極201は、反射電極か透明電極のどちらかであり、ある領域から、透過か反射のどちらかになるようになっている。よって、途中から、層の数が多くなっていてもよい。
つまり、反射電極101の一部や全体に、透明電極102が接するようになっていてもよい。
なお、1つの画素において、反射電極101や透明電極102が、本来、液晶に電界を加えたいにもかかわらず、フローティング状態になっている、という状況になっていなければよい。したがって、図2(A)や図2(C)に示すように、反射電極の少なくとも一部と透明電極の少なくとも一部とが、電気的に接続されていればよい。図2(A)や図1のように、反射電極101と透明電極102とが離れて配置され、間にスリット(電極の隙間や間隔など)があってもよい。
次に、セルギャップ調整膜103の境界部分と、反射電極101や透明電極102との距離について述べる。液晶分子106は、透過領域での透明電極102を用いて制御される。そして、液晶分子106の傾く方向を制御する方法として、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105とセルギャップ調整膜103とを両方用いている。よって、図3に示すように、セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極102との距離d2は、小さくてもよい。
一方、液晶分子306は、反射電極101を用いて制御される。そして、液晶分子306の傾く方向を制御する方法として、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105のみを用いている。したがって、セルギャップ調整膜103の境界部分と反射電極101との距離d1は、大きくとる必要がある。もし、距離d1が小さい場合は、反射電極101によって、液晶分子306が十分に制御されず、希望しない方向に液晶分子が傾いてしまう可能性がある。以上のことから、セルギャップ調整膜103の境界部分と反射電極101との距離d1は、セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極102との距離d2よりも、大きくすることが望ましい。
また、セルギャップ調整膜の厚さd3との関係については、セルギャップ調整膜の厚さd3は、セルギャップ調整膜103の境界部分と反射電極101との距離d1よりも小さいことが望ましい。セルギャップ調整膜103の境界部分と反射電極101との距離d1をセルギャップ調整膜の厚さd3よりも大きくすることにより、セルギャップ調整膜103の上面部が平坦になっており、かつ、液晶分子306を十分に制御することが出来る。
なお、液晶分子106は、透過領域での透明電極102を用いて制御され、液晶分子106の傾く方向を制御する方法として、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105とセルギャップ調整膜103とを両方用いている。よって、セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極102との距離d2は、小さくてもよく、距離d2は、完全にゼロでもよい。さらに、反射電極101と透明電極102の間に、セルギャップ調整膜103の境界部分があるのではなく、図4に示すように、反射電極101とセルギャップ調整膜103の境界部分との間に、透明電極102が存在しても良い。なぜなら、液晶分子106の傾く方向を制御する方法として、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105とセルギャップ調整膜103とを両方用いているため、図4のように、反射電極101とセルギャップ調整膜103の境界部分との間に、透明電極102があるようにしても、液晶分子106は問題なくより正確に配向するためである。
図4では、セルギャップ調整膜103の上に、透明電極102が設けられた図を示したが、これに限定されない。図5に示すように、セルギャップ調整膜103の下に、透明電極102が配置されていてもよい。なお、図4(A)及び図5(A)には上から見た平面レイアウト図を示し、図4(B)及び図5(B)にはそれぞれ図4(A)、図5(A)のA1−A1′における断面図を示している。
セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極102との距離d2’は、セルギャップ調整膜の厚さd3よりも小さいことが望ましい。なぜなら、d2’がd3よりも大きいと、完全に反射領域に入ってしまうからである。
セルギャップ調整膜は、一定の膜厚が必要であるため、有機材料を含むもので形成することが望ましい。例えば、アクリル、ポリイミド、ポリカーボネートなどを含むことが望ましい。セルギャップ調整膜の厚さは、液晶部分を光が通る距離が、反射領域と透過領域とで、概ね等しいことが望ましいため、液晶のセルギャップの半分程度が望ましい。ただし、光が斜めに入ることも多いため、完全に半分になる必要はない。±10%程度の範囲内において、液晶のセルギャップの半分程度が望ましい。液晶のセルギャップは、3〜6μmであるため、セルギャップ調整膜の厚さd3は、1.1μm〜3.3μmにすることが望ましい。ただし、これに限定されず同様の効果が得られるものであれば良い。
透明電極102は、光を通す必要があるため、透過率が高い導電体が望ましい。例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)、ポリシリコンなどが望ましい。反射電極101は、光を反射させる必要があるため、反射率の高い導電体が望ましい。例えば、Al、Ti、Moなどが望ましい。セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極102との距離d2は、0μm〜5μmが望ましい。セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極102との距離d2’は、0μm〜1.1μmが望ましい。多くの領域で、反射電極101はセルギャップ調整膜103の上に設けられた構成が望ましいため、セルギャップ調整膜103の境界部分と反射電極101との距離d1は、1.1μm〜6μmが望ましい。ただし、これに限定されない。
(実施の形態2)
実施の形態1では、反射電極101がセルギャップ調整膜103の上に配置されている場合を示したが、本実施の形態では、それ以外の例について述べる。
図6(A)には、上から見た平面レイアウト図を示し、図6(B)には、その断面図を示す。図6(A)に示すように、反射電極601、透明電極602、透明電極102、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)605を配置する場合、反射電極601、透明電極602、透明電極102は概ね平行に配置され、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)605も概ね平行に配置される。そして、それらと概ね平行に、セルギャップ調整膜(の境界部分)103を配置するようにする。セルギャップ調整膜103の境界部分は、反射電極601と透明電極102の間に配置されるようにする。図6(B)に示すように、下層104の上に、反射電極601を配置し、その上にセルギャップ調整膜103を配置し、下層104の上に透明電極602を配置する。
反射領域において、光は反射電極601で反射される。よって、セルギャップ調整膜103の中を光が通る。しかし、屈折率の観点から、セルギャップ調整膜103は等方性材料であるため、光の偏光状態は変化しない。よって、セルギャップ調整膜103の中を光が通っても、光に与える影響は少ない。そして、液晶自身は、セルギャップ調整膜103の上の透明電極602を用いて制御する。
よって、透明電極602と透明電極102とは、1つの画素電極として動作し、液晶に電界を加えるため、電気的に接続されていることが望ましい。一方、反射電極601は、光を反射することが目的であるため、透明電極602や透明電極102と、電気的に接続されていなくても問題ない。ただし、反射電極601を保持容量のための電極として共用する場合は、透明電極602や透明電極102と電気的に接続されていてもよい。
セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極602との距離d1’は、セルギャップ調整膜103の境界部分と反射電極601との距離d1と概ね等しいことが望ましい。ただし、液晶分子を制御している透明電極602よりも、反射電極601の方が大きい方が、より多くの光を反射させられるため望ましい。よって、セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極602との距離d1’は、セルギャップ調整膜103の境界部分と反射電極601との距離d1よりも大きいことが、より望ましい。よって、セルギャップ調整膜103の境界部分と透明電極602との距離d1’は、1.1μm〜7μmが望ましい。ただし、これに限定されない。
なお、反射電極601は、下層104の上にある必要はない。反射領域において、光を反射させればよいだけなので、下層104の中や、さらにその下に配置されていてもよい。
また、反射電極601は複数あってもよい。例えば、一部は下層104の上に配置され、一部は下層104の中に配置されていてもよい。
反射電極は、別の用途のために用いる電極と共用してもよい。例えば、保持容量を形成するための電極と共用してもよい。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1で述べた内容の一部を変更したものである。よって、実施の形態1で述べた内容は、本実施の形態で述べた内容にも適用することが可能である。
(実施の形態3)
実施の形態1、2においては、反射電極が平坦の場合について示したが、これに限定されない。反射電極に凹凸があると、光が拡散されるため、反射型液晶として表示させる場合、全体の輝度が平均化され、綺麗な画像にすることが出来る。
そこで、反射電極に凹凸部がある場合の例を図7に示す。セルギャップ調整膜703の上側の表面に凹凸部がある。その結果、その上の反射電極701も凹凸部になる。なお、凹凸部が大きい場合、液晶が傾く方向に影響を与えてしまうため、あまり大きな凹凸部を作ることは望ましくない。よって、セルギャップ調整膜703の凸部分の厚さd4は、セルギャップ調整膜703の厚さd3よりも小さいことが望ましい。よって、一例としては、セルギャップ調整膜703の凸部分の厚さd4は、0.5μm以下であることが望ましい。ただし、これに限定されない。
また、図7(A)に示すように、セルギャップ調整膜703の凸部分は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105や透明電極102や反射電極701と概ね平行に配置されていることが望ましい。概ね平行に配置することにより、液晶の配向の乱れを少なくし、かつ、光の拡散を行うことが出来る。
ただし、セルギャップ調整膜703の凸部分の厚さd4が小さい場合には、図8(A)に示すように、セルギャップ調整膜703の凸部分をランダムに配置してもよい。図8(B)には、図8(A)のA1−A1′における断面図を示している。
セルギャップ調整膜703は多層構造になっていてもよい。例えば、平坦部を形成し、その後、凹凸部の上に形成してもよい。
セルギャップ調整膜703とは別のものをセルギャップ調整膜703の上に形成し、その上に反射電極701を形成することにより、凹凸を形成してもよい。例えば、透明電極を凹凸に合わせて形成し、その上に反射電極701を形成することにより、凹凸部を作っても良い。
図6に示したように、セルギャップ調整膜の下に反射電極がある場合においても、その反射電極の表面を凹凸にすることにより、光を拡散させることが可能である。その場合を図9に示す。下層904に凹凸部を設け、その上に、反射電極901を配置し、その上にセルギャップ調整膜903を配置する。そして、セルギャップ調整膜903の上に、透明電極602を配置する。透明電極602は、平坦になっているので、その上にある液晶分子の配向が乱れることはない。この構成を用いることにより、液晶分子の配向を乱すことなく、光の拡散を行うことが出来る。
一例としては、下層904の凸部分の厚さd5は、1.0μm以下であることが望ましい。これにより、光の拡散を十分に行うことが出来る。ただし、これに限定されない。
図9(A)では、反射電極901の凸部分は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)605や透明電極102や反射電極901や透明電極602と概ね平行に配置されているが、これに限定されない。図10(A)に示すように、反射電極901の凸部分をランダムに配置してもよい。ランダムに配置することにより、光を拡散させる効果が大きいため、より望ましい。なお、図9(B)及び図10(B)には、それぞれ図9(A)、図10(A)のA3−A3′における断面図を示す。
図9、図10のように、下層904に凹凸部を形成する場合、有機材料を含むもので、凸部を形成してもよい。例えば、アクリル、ポリイミド、ポリカーボネートなどを含むことが望ましい。あるいは、配線や電極などを凹凸部に合わせて形成し、その上の層間膜に、平坦性があまり優れていない膜を用いても良い。たとえば、配線や電極の上に、酸化珪素や窒化珪素を含む膜を配置し、それにより、下層904の凹凸部を形成してもよい。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1、2で述べた内容の一部を変更もしくは改良したものである。よって、実施の形態1、2で述べた内容は、本実施の形態で述べた内容にも適用することが可能である。
(実施の形態4)
これまでの実施の形態では、反射領域と透過領域の境界部分について述べてきた。本実施の形態では、各々の領域などについても述べる。
図11(A)には、上から見た平面レイアウト図を示し、図11(B)には図11(A)のA4−A4′及びA5−A5′における断面図を示す。図11に示すように、透過領域や反射領域において、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)を形成する。その場合、反射領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aと、透過領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105bとを比較すると、反射領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aの幅d6を、透過領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105bの幅d7よりも大きくすることが望ましい。なぜなら、図11(B)に示すように、反射領域では、液晶分子1106a、1106bを電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aを用いて制御し、透過領域では、液晶分子1106c、1106dを電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105bを用いて制御する。その場合、反射領域は、セルギャップ調整膜103がある分だけ、液晶のセルギャップが小さい。よって、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aを大きくしなければ、電界の歪曲が十分ではない。また、液晶分子を介して、反対側にある電極に、配向膜が形成されており、それによって、液晶分子が配向制御されている。そのとき、液晶のセルギャップが小さいと、反対側にある電極の配向膜の影響が大きく、液晶分子に電界をかけて、液晶分子を動かすことが難しくなってくる。以上のような理由から、反射領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aの幅d6を、透過領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105bの幅d7よりも大きくすることが望ましい。
次に、図12に示すように、反射領域と透過領域との境界部における、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1205aの幅d8と、透過領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105bの幅d7とを比較すると、幅d8の方を大きくすることが望ましい。なぜなら、幅d8は、反射領域での液晶の制御する領域を含んでいるため、液晶を十分制御するためには、大きくする必要がある。なお、図12(A)には、上から見た平面レイアウト図を、図12(B)には図12(A)のA6−A6′における断面図を示している。
次に、図13に示すように、反射領域と透過領域との境界部における、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1205aの幅d8と、反射領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aの幅d6とを比較すると、幅d8と幅d6とは、概ね同じくらいの大きさにすることが望ましい。なぜなら、どちらも、反射領域での液晶の制御を含んでいるためである。なお、図13も同様に、図13(A)には上から見た平面レイアウト図を、図13(B)には図13(A)のA7−A7′における断面図を示している。
よって、一例としては、反射領域と透過領域との境界部における、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1205aの幅d8は、1.1μm〜10.0μmであり、反射領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aの幅d6は、1.1μm〜10.0μmであり、透過領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105bの幅d7は、1.0μm〜9.0μmであることが望ましい。ただし、これに限定されない。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜3で述べた内容の一部を変更もしくは改良し、詳細を述べたものである。よって、実施の形態1〜3で述べた内容は、本実施の形態で述べた内容にも適用することが可能である。
(実施の形態5)
図1で述べたときの液晶分子106は、一つの方向に傾いていた。しかし、1つの画素の中に、1つの方向のみに液晶分子が傾く場合は、視野角が悪くなってしまう。つまり、見る方向によって、液晶分子の傾き方が異なるため、ある特定の方向から見たときに、見え方が変わってしまう。
液晶が傾く方向が1つの方向のみになってしまうことを避けるため、いろいろな方向に傾くようにすることが望ましい。つまり、マルチドメインにして、液晶の傾く方向が複数あるように、領域が分かれていることが望ましい。例えば、液晶をある方向に傾ける場合は、その反対方向にも液晶が傾く領域を作ることが望ましい。
このように、反対方向にも液晶が傾くようにするために、電極部に突起物(突起部)や、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)を用いることが出来る。
図14に、セルギャップ調整膜103に近接した部分で、右側に液晶が傾く場合と、左側に液晶が傾く場合とにした構成図を示す。なお、図14(A)には、上から見た平面レイアウト図を、図14(B)には図14(A)のA8−A8′における断面図を示す。反射電極101の両側に、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1405a、1405bを平行に配置することにより、液晶分子1406a、1406bのように、各々が反対の方向に傾くようにした。これにより、見え方が平均化されるため、視野角を広げることが可能となる。
なお、図14では、液晶分子が傾く面は、A8−A8’という同じ面内にあった。しかし、これに限定されない。図15に示すように、断面A9−A9’と、断面A10−A10’とが直交して配置されていても良い。これにより、視野角を広げることが可能となる。なお、図15も同様に、図15(A−1)及び(A−2)には上から見た平面レイアウト図を、図15(B−1)には図15(A)のA9−A9′における断面図を、図15(B−2)にはA10−A10′における断面図を示している。
また、図15と図14とを組み合わせてもよい。つまり、断面A9−A9’と断面A10−A10’のように、異なる面で液晶分子が動くようにしておき、かつ、断面A8−A8’のように、同じ面内で、液晶分子の傾く方向が異なるようにしておいてもよい。これにより、視野角特性が非常に良くなる。
液晶分子が傾き、かつ点を中心にして花びらが開くように放射状となる場合は、隣接した他の領域との境界において、色々な方向に傾く液晶分子が集中する領域ができてしまうため、液晶分子の配向がみだれてしまう場合が生じる。しかし、本発明では、平行に伸長した領域で行われるため、液晶分子の配向の乱れが生じにくい。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜4で述べた内容の一部を変更もしくは改良し、詳細を述べたものである。よって、実施の形態1〜4で述べた内容は、本実施の形態で述べた内容にも適用することが可能である。
(実施の形態6)
これまでの実施の形態では、片側の電極について述べてきた。実際には、液晶を挟んで、対向側にも基板と電極とが配置されている。この対向基板にも、液晶分子が傾きやすいようにするため、例えば電極部に突起物や電極のスリット(電極の隙間や間隔など)などを配置する必要がある。
図16に、対向基板1604にも、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1605を配置したものを示す。図16(A)には上から見た平面レイアウト図を、図16(B)には図16(A)のA11−A11′における断面図を示す。図16(B)に示す通り、対向基板1604には、光を反射させる必要がないため、透明電極1602、1601などが配置されている。対向基板1604における電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1605は、反射電極101や透明電極の概ね中央に配置することが望ましい。それにより、各々の方向に倒れる液晶分子1606が均等になる。
また、平面図である図16(A)に示す通り、対向基板1604における電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1605や、対向基板における透明電極1601、1602は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105や透明電極102や反射電極101と概ね平行に配置する。これにより、液晶を挟んで両方の基板で、液晶の傾く方向をより正確に制御できるため、液晶の配向の乱れを抑えることが出来る。
次に、対向基板1604に、突起物1705を配置した場合を図17に示す。図17(A)には上から見た平面レイアウト図を、図17(B)には図17(A)のA11−A11′における断面図を示す。断面図である図17(B)に示す通り、突起物1705を覆って、透明電極1701が配置されている。ただし、これに限定されず、突起物1705と対向基板1604の間に透明電極が配置されていても良い。配向膜は、液晶分子と接する部分に配置される。よって、図17(B)の場合は、透明電極1701を覆って配置される。対向基板1604における突起物1705は、反射電極101や透明電極の概ね中央に配置することが望ましい。それにより、各々の方向に倒れる液晶分子1706が均等になる。
また、平面図である図17(A)に示す通り、対向基板1604における突起物1705は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)105や透明電極102や反射電極101と概ね平行に配置する。これにより、液晶を挟んで両方の基板で、液晶の傾く方向をより正確に制御できるため、液晶の配向の乱れを抑えることが出来る。
次に、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)の幅について図18に示す断面図を用いて述べる。図18に、反射領域における対向基板1604上の透明電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1805bの幅d10と、透過領域における対向基板1604上の透明電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1805aの幅d9とを比較する。すると、反射領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aの幅d6と、透過領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105bの幅d7との関係と同様、幅d9を幅d10よりも小さくすることが望ましい。
なぜなら、反射領域は、セルギャップ調整膜103がある分だけ、液晶のセルギャップが小さい。よって、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1805bを大きくしなければ、電界の歪曲が十分ではない。よって、反射領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1805bの幅d10を、透過領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1805aの幅d9よりも大きくすることが望ましい。
また、図13に示す、反射領域における電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aの幅d6と、図18に示す、反射領域における対向基板1604上の電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1805bの幅d10とは、概ね同じ幅にすることが望ましい。なぜなら、同じ幅にすれば、対称性がよくなり、液晶が均等に配置されるため、液晶の配向不良を低減することが出来るからである。
同様に、図12に示す、透過領域における電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1205bの幅d7と、図18に示す、透過領域における対向基板1604上の電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1805aの幅d9とは、概ね同じ幅にすることが望ましい。なぜなら、同じ幅にすれば、対称性がよくなり、液晶が均等に配置されるため、液晶の配向不良を低減することが出来るからである。
次に、電極部の突起物の幅について図19に示す断面図を用いて述べる。図19に、反射領域における対向基板1604上の突起物1905bの幅d12と、透過領域における対向基板1604上の突起物1905aの幅d11とを比較する。すると、反射領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aの幅d6と、透過領域での電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105bの幅d7との関係と同様、幅d11を幅d12よりも小さくすることが望ましい。
なぜなら、反射領域は、セルギャップ調整膜103がある分だけ、液晶のセルギャップが小さい。よって、突起物1905bを大きくしなければ、電界の歪曲が十分ではない。よって、反射領域での突起物1905bの幅d12を、透過領域での突起物1905aの幅d11よりも大きくすることが望ましい。
また、図13に示す、反射領域における電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1105aの幅d6と、図19に示す、反射領域における対向基板1604上の突起物1905bの幅d12とは、概ね同じ幅にすることが望ましい。なぜなら、同じ幅にすれば、対称性がよくなり、液晶が均等に配置されるため、液晶の配向不良を低減することが出来るからである。
同様に、図12に示す、透過領域における電極のスリット(電極の隙間や間隔など)1205bの幅d7と、図18に示す、透過領域における対向基板1604上の突起物1905aの幅d11とは、概ね同じ幅にすることが望ましい。なぜなら、同じ幅にすれば、対称性がよくなり、液晶が均等に配置されるため、液晶の配向不良を低減することが出来るからである。
また、対向基板1604は凹凸を有していても良い。この凹凸により光が乱反射するので、全体の輝度が平均化され、綺麗な画像にすることが出来る。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った液晶表示装置を得ることができる。その結果、画面の観察者の方へ光がよくとどくようになり、実質的に輝度が上昇する。
また、対向基板1604にも、セルギャップ調整膜を配置しても良い。セルギャップ調整膜の厚さをより厚くするために、液晶を挟んで、両側にセルギャップ調整膜を配置すれば、膜厚の調整を容易にできる。なお、実施の形態3に示したように対向基板1604に設けられたセルギャップ調整膜においても凹凸を有していても良い。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜5で述べた内容に共通して使用できるものである。よって、実施の形態1〜5で述べた内容と、本実施の形態で述べた内容とは、組み合わせることが可能である。
(実施の形態7)
次に、上述してきた下層104にトランジスタや各種配線が設けられている場合の平面レイアウト図を図20に示す。なお、図20には、トランジスタとしてボトムゲート型のトランジスタを用いた場合を示す。ゲート信号線2001、容量線2002が横方向に、同じ層の同じ材料で配置されている。ゲート信号線2001の一部がトランジスタのゲート電極となる。容量線2002の一部が、保持容量の電極となる。その上には、ゲート絶縁膜が全面に形成されている。なお、図20は平面レイアウト図であるため記載していない。
ゲート絶縁膜の上には、シリコン2003が形成されている。この部分がトランジスタとなる。その上に、ソース信号線2004、ドレイン電極2005、反射電極2006が同じ層の同じ材料で配置されている。反射電極2006と容量線2002との間で、保持容量が形成される。ただし、保持容量の電極としては、反射電極2006の代わりに、画素電極2007を用いるようにしても良い。ソース信号線2004、ドレイン電極2005、反射電極2006の上に、層間絶縁膜が全面に形成されている。層間絶縁膜においても図20は平面レイアウト図であるため記載していない。層間絶縁膜に、コンタクトホール2008、2009とが設けられる。反射領域のおける層間絶縁膜の上に、セルギャップ調整膜2010が形成される。そして、その上に、透明導電膜2011が形成される。
図20で示したレイアウト図においては、反射電極2006の上にセルギャップ調整膜2010があるため、図6の場合を用いている。また、反射領域に、保持容量を配置するようにしたため、透過領域の面積を広く取ることが出来る。
このレイアウト図のように、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)とセルギャップ調整膜2010の境界とを平行に配置する領域を設けることにより、液晶の配向をより正確に制御することができる。また、透明導電膜2011とセルギャップ調整膜2010の境界とを平行に配置する領域を設けることにより、液晶の配向をより正確に制御することができる。
また、図14や図15に示したのと同様に、セルギャップ調整膜2010や電極やスリットなどが配置されているため、視野角を広げることが可能となる。
図20のB1−B1’断面の図を図21に示す。図21に示すように、保持容量は、反射領域に形成されている。また、保持容量の2つの電極を、反射電極としても共用している。なお、図20に図示していなかったゲート絶縁膜及び層間絶縁膜は、図21においてそれぞれゲート絶縁膜2101、層間絶縁膜2102として記載している。
次に、トップゲート型のトランジスタの場合のレイアウト図を図22に示す。シリコン2203が配置されている。その上には、ゲート絶縁膜2301が全面に形成されている。平面レイアウト図であるため、図22には記載していない。その上に、ゲート信号線2201、容量線2202が横方向に、同じ層の同じ材料で配置されている。シリコン2203の上に配置された、ゲート信号線2201の一部がトランジスタのゲート電極となる。容量線2202の一部が、保持容量の電極となる。その上に、層間絶縁膜2302が全面に形成されている。平面レイアウト図であるため、図22には記載していない。その上に、ソース信号線2204、ドレイン電極2205、反射電極2206が同じ層の同じ材料で配置されている。反射電極2206と容量線2202との間で、保持容量が形成される。ただし、保持容量の電極としては、シリコン2203と同じ層の電極を用いて、容量線2202との間で、保持容量を形成してもよい。その上に、層間絶縁膜2303が全面に形成されている。平面レイアウト図であるため、図22には記載していない。反射領域のおける層間絶縁膜2303の上に、セルギャップ調整膜2210が形成される。そして、その上に、透明導電膜2211が形成される。
図22で示したレイアウト図においては、反射電極2206の上にセルギャップ調整膜2210があるため、図6の場合を用いている。
また、反射領域に、保持容量を配置するようにしたため、透過領域の面積を広く取ることが出来る。このレイアウト図のように、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)とセルギャップ調整膜2210の境界とを平行に配置する領域を設けることにより、液晶の配向をより正確に制御することができる。また、透明導電膜2211とセルギャップ調整膜2210の境界とを平行に配置する領域を設けることにより、液晶の配向をより正確に制御することができる。
また、図14や図15に示したのと同様に、セルギャップ調整膜、電極やスリットなどが配置されているため、視野角を広げることが可能となる。
図22のB2−B2’断面の図を図23に示す。図23に示すように、保持容量は、反射領域に形成されている。また、保持容量の2つの電極を、反射電極としても共用している。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜6で述べた内容に共通して使用できるものである。よって、実施の形態1〜6で述べた内容と、本実施の形態で述べた内容とは、組み合わせることが可能である。
(実施の形態8)
図20、図22において、透明電極や反射電極のレイアウト図の一例を示した。次に、その電極のバリエーションを示す。
図24に、電極のレイアウト図の一例を示す。電極2411には、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2405が2つの方向の斜めに配置されている。2403a、2403b、2403cがセルギャップ調整膜の境界部に相当し、囲まれた部分にセルギャップ調整膜が配置されている。この境界の大部分は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2405と概ね平行に配置されている。これにより、液晶の配向の乱れを少なくすることが出来る。
セルギャップ調整膜は一つ又は複数設けることができる。すなわち、セルギャップ調整膜2403aのみでもよいし、セルギャップ調整膜2403bとセルギャップ調整膜2403cの2つでもよい。また、セルギャップ調整膜2403a、セルギャップ調整膜2403b、セルギャップ調整膜2403cの全てでもよい。セルギャップ調整膜2403aは、スリットの方向が右斜め上方向と、左斜め上方向の2つある。そのため、液晶分子の倒れる方向が複数になり、視野角が向上する。同様に、セルギャップ調整膜2403b、2403cという2つを用いると、液晶分子の倒れる方向が複数になり、視野角が向上する。
セルギャップ調整膜が存在する部分は、反射領域となり、反射電極は別に存在する。セルギャップ調整膜が存在する部分の電極2411が反射電極になっていてもよいし、図21や図23のように、セルギャップ調整膜の下に反射電極が配置されていてもよい。セルギャップ調整膜が存在しない部分は、透明領域となる。反射電極と透明電極は、図2に示すように、同じ電極として電気的に接続されている場合と、図6に示すように、別の電極になっている場合とがある。
他の電極の一例を、図25に示す。電極2511には、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2505が2つの方向の斜めに配置されている。2503がセルギャップ調整膜の境界部に相当し、囲まれた部分にセルギャップ調整膜が配置されている。この境界の大部分は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2505と概ね平行に配置されている。これにより、液晶の配向の乱れを少なくすることが出来る。
また、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2505が長く配置されており、図24の場合のようなスリットが刻まれた形状になっていない。よって、液晶の配向の乱れをより少なくすることが出来る。
なお、セルギャップ調整膜が存在する部分は、反射領域となり、反射電極は別に存在する。セルギャップ調整膜が存在する部分の電極2511が反射電極になっていてもよいし、図21や図23のように、セルギャップ調整膜の下に反射電極が配置されていてもよい。セルギャップ調整膜が存在しない部分は、透明領域となる。反射電極と透明電極は、図2に示すように、同じ電極として電気的に接続されている場合と、図6に示すように、別の電極になっている場合とがある。
他の電極の一例を、図26に示す。電極2611には、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2605が配置されている。このスリットは、櫛歯状になっている。よって、櫛歯状の先を通る感じで、その包絡線にそって、セルギャップ調整膜2603a、2603bを配置すればよい。なお、櫛歯状にそって、セルギャップ調整膜を配置してもよい。セルギャップ調整膜2603a、2603bの点線に囲まれた部分にセルギャップ調整膜が配置されている。この境界の大部分は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2605、もしくは、その包絡線と概ね平行に配置されている。これにより、液晶の配向の乱れを少なくすることが出来る。
セルギャップ調整膜が存在する部分は、反射領域となり、反射電極は別に存在する。セルギャップ調整膜が存在する部分の電極2611が反射電極になっていてもよいし、図21や図23のように、セルギャップ調整膜の下に反射電極が配置されていてもよい。セルギャップ調整膜が存在しない部分は、透明領域となる。反射電極と透明電極は、図2に示すように、同じ電極として電気的に接続されている場合と、図6に示すように、別の電極になっている場合とがある。
他の電極の一例を図27に示す。電極2711には、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2705がくの字型になって、2つの方向の斜めに配置されている。2703a、2703bがセルギャップ調整膜の境界部に相当し、囲まれた部分にセルギャップ調整膜が配置されている。この境界の大部分は、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2705と概ね平行に配置されている。これにより、液晶の配向の乱れを少なくすることが出来る。
セルギャップ調整膜は一つ又は複数設けることができる。すなわち、セルギャップ調整膜2703aかセルギャップ調整膜2703bのいずれか1つのみでもよいし、セルギャップ調整膜2703aとセルギャップ調整膜2703bの2つでもよい。セルギャップ調整膜2703aとセルギャップ調整膜2703bとがあると、液晶分子の倒れる方向が複数になり、視野角が向上する。
セルギャップ調整膜が存在する部分は、反射領域となり、反射電極は別に存在する。セルギャップ調整膜が存在する部分の電極2711が反射電極になっていてもよいし、図21や図23のように、セルギャップ調整膜の下に反射電極が配置されていてもよい。セルギャップ調整膜が存在しない部分は、透明領域となる。反射電極と透明電極は、図2に示すように、同じ電極として電気的に接続されている場合と、図6に示すように、別の電極になっている場合とがある。
他の電極の一例を、図28に示す。電極2811には、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)2805が、2つの方向の斜めに配置されている。そして、電極2811は、幹から伸びた枝のように配置されている。2803がセルギャップ調整膜の境界部に相当し、囲まれた部分にセルギャップ調整膜が配置されている。この境界の大部分は、電極2811と概ね平行に配置されている。これにより、液晶の配向の乱れを少なくすることが出来る。
セルギャップ調整膜が存在する部分は、反射領域となり、反射電極は別に存在する。セルギャップ調整膜が存在する部分の電極2811が反射電極になっていてもよいし、図21や図23のように、セルギャップ調整膜の下に反射電極が配置されていてもよい。セルギャップ調整膜が存在しない部分は、透明領域となる。反射電極と透明電極は、図2に示すように、同じ電極として電気的に接続されている場合と、図6に示すように、別の電極になっている場合とがある。
なお、電極のレイアウト図は、本実施の形態で述べたものに限定されない。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜7で述べた内容に共通して使用できるものである。よって、実施の形態1〜7で述べた内容と、本実施の形態で述べた内容とは、組み合わせることが可能である。
(実施の形態9)
図21、図23において、ボトムゲート構造のトランジスタを用いた場合や、トップゲート構造のトランジスタを用いた場合の断面構造図を述べた。本実施の形態では、別の断面構造図について述べる。なお、断面構造は、これに限定されない。
図29に、ボトムゲート構造のトランジスタを用いた場合の断面図の一例を示す。ゲート信号線2901、容量線2902が、同じ層の同じ材料で配置されている。ゲート信号線2901の一部がトランジスタのゲート電極となる。容量線2902の一部が、保持容量の電極となる。その上には、ゲート絶縁膜2991が形成されている。ゲート絶縁膜2991の上に、シリコン2903が形成されている。この部分がトランジスタとなる。その上に、ソース信号線2904、ドレイン電極2905が配置され、これらと同じ層の同じ材料で容量電極2906が配置されている。容量電極2906と容量線2902との間で、保持容量が形成される。ソース信号線2904、ドレイン電極2905、容量電極2906の上に、層間絶縁膜2992が形成されている。その上に、セルギャップ調整膜2910が形成される。
図29に示す構成において、少なくとも透過領域では、セルギャップ調整膜2910は除去されている。反射領域以外において、セルギャップ調整膜2910が除去されていてもよい。その上に、反射電極2913が形成される。なお、コンタクト用電極2912は、配置しなくてもよい。その上に、透明電極2911を配置する。透明電極2911を、反射電極2913の上にも配置することにより、透明電極2911と反射電極2913とを電気的に接続させている。
保持容量の電極としては、容量電極2906の代わりに、透明電極2911や反射電極2913を用いるようにしても良い。そのとき、容量値を大きくするために、出来る限り電極と電極との間にある絶縁膜は薄い方がよいため、厚い材質は除去することが望ましい。
図29では、反射電極2913の上に、透明電極2911が形成されていたが、これに限定されない。透明電極2911の上に、反射電極2913が形成されていてもよい。
ソース信号線2904、ドレイン電極2905、容量電極2906の上に、層間絶縁膜2992が形成されているが、これに限定されない。層間絶縁膜2992を形成しないようにしてもよい。
なお、図29では、反射電極2913を配置したが、これに限定されない。ドレイン電極2905や、それと同じ層の電極や配線や、容量線2902や、それと同じ層の電極や配線を共用もしくは、あらたに形成等することにより、反射電極を構成してもよい。
次に、図9に示したように、セルギャップ調整膜の下に、凹凸のある反射電極を形成した場合について、図30に、ボトムゲート構造のトランジスタの場合の断面図の一例を示す。ゲート信号線3001、容量線3002が、同じ層の同じ材料で配置されている。ゲート信号線3001の一部がトランジスタのゲート電極となる。容量線3002の一部が、保持容量の電極となる。その上には、ゲート絶縁膜3091が形成されている。ゲート絶縁膜3091の上に、シリコン3003が形成されている。この部分がトランジスタとなる。その上に、ソース信号線3004、ドレイン電極3005が配置され、これらと同じ層の同じ材料で容量電極3006が配置されている。容量電極3006と容量線3002との間で、保持容量が形成される。ソース信号線3004、ドレイン電極3005、容量電極3006の上に、層間絶縁膜3092が形成されている。
層間絶縁膜3092には、コンタクトホールが多数開けられている。そして、このコンタクトホールを用いて、反射電極3013が凹凸をもつようにする。コンタクトホールの開いた層間絶縁膜3092の上に、反射電極3013や、接続用電極3012が形成される。
その上に、セルギャップ調整膜3010が形成される。なお、少なくとも透過領域では、セルギャップ調整膜3010は除去されている。なお、反射領域以外において、セルギャップ調整膜3010が除去されていてもよい。その上に、透明電極3011を配置する。透明電極3011と反射電極3013とを電気的に接続させるため、反射電極3013は、一部がセルギャップ調整膜3010の外に出ており、そこで、透明電極3011と接続している。
保持容量の電極としては、容量電極3006の代わりに、透明電極3011や反射電極3013を用いるようにしても良い。そのとき、容量値を大きくするために、出来る限り電極と電極との間にある絶縁膜は薄い方がよいため、厚い材質は除去することが望ましい。
図30では、反射電極3013を配置したが、これに限定されない。ドレイン電極3005や、それと同じ層の電極や配線や、容量線3002や、それと同じ層の電極や配線を共用もしくはあらたに形成等することにより、反射電極を構成してもよい。
次に、図7に示したように、セルギャップ調整膜の上に、凹凸のある反射電極を形成した場合について、図31に、ボトムゲート構造のトランジスタの場合の断面図の一例を示す。
ゲート信号線3101、容量線3102が、同じ層の同じ材料で配置されている。ゲート信号線3101の一部がトランジスタのゲート電極となる。容量線3102の一部が、保持容量の電極となる。その上には、ゲート絶縁膜3191が形成されている。ゲート絶縁膜3191の上に、シリコン3103が形成されている。この部分がトランジスタとなる。
その上に、ソース信号線3104、ドレイン電極3105が配置され、これらと同じ層の同じ材料で容量電極3106が配置されている。容量電極3106と容量線1302との間で、保持容量が形成される。ソース信号線3104、ドレイン電極3105、容量電極3106の上に、層間絶縁膜3192が形成されている。その上に、セルギャップ調整膜3110が形成される。なお、少なくとも透過領域では、セルギャップ調整膜3110は除去されている。なお、反射領域以外において、セルギャップ調整膜3110が除去されていてもよい。
その上に、透明電極3011が形成される。透明電極3011は、反射電極3112と接続するため、反射領域にも形成される。その上に、凹凸3193が形成される。なお、凹凸3193は、透明電極3011の下に形成されていてもよい。次に、反射電極3112が形成される。
透明電極3111を、反射電極3113の下にも配置することにより、透明電極3111と反射電極3113とを電気的に接続させている。
保持容量の電極としては、容量電極3106の代わりに、透明電極3111や反射電極3113を用いるようにしても良い。そのとき、容量値を大きくするために、出来る限り電極と電極との間にある絶縁膜は薄い方がよいため、厚い材質は除去することが望ましい。
図31では、透明電極3111の上に、反射電極3112が形成されていたが、これに限定されない。反射電極3112の上に、透明電極3111が形成されていてもよい。
ソース信号線3104、ドレイン電極3105、容量電極3106の上に、層間絶縁膜3192が形成されているが、これに限定されない。層間絶縁膜3192を形成しないようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、ボトムゲート構造のトランジスタとして、チャネルエッチ型について図示したが、これに限定されない。チャネル上部に保護膜が形成されているチャネル保護型(チャネルストップ型)でもよい。
次に、トップゲート構造のトランジスタの場合の断面図の一例を図32に示す。
シリコン3203が配置されている。その上には、ゲート絶縁膜3291が形成されている。その上に、ゲート信号線3201、容量線3202が同じ層の同じ材料で配置されている。シリコン3203の上に配置された、ゲート信号線3201の一部がトランジスタのゲート電極となる。容量線3202の一部が、保持容量の電極となる。その上に、層間絶縁膜3292が形成されている。その上に、ソース信号線3204、ドレイン電極3205、容量電極3206が同じ層の同じ材料で配置されている。容量電極3206と容量線3202との間で、保持容量が形成される。ただし、保持容量の電極としては、シリコン3203と同じ層の電極を用いて、容量線3202との間で、保持容量を形成してもよい。その上に、セルギャップ調整膜3210が形成される。なお、少なくとも透過領域では、セルギャップ調整膜3210は除去されている。反射領域以外において、セルギャップ調整膜3210が除去されていてもよい。
その上に、透明電極3211が形成される。透明電極3211は、反射電極3213と接続するため、反射領域にも形成される。透明電極3211の上に、反射電極3213が形成される。
透明電極3211を、反射電極3213の下にも配置することにより、透明電極3211と反射電極3213とを電気的に接続させている。
保持容量の電極としては、容量電極3206の代わりに、透明電極3211や反射電極3213を用いるようにしても良い。そのとき、容量値を大きくするために、出来る限り電極と電極との間にある絶縁膜は薄い方がよいため、厚い材質は除去することが望ましい。
なお、図32では、透明電極3211の上に、反射電極3213が形成されていたが、これに限定されない。反射電極3213の上に、透明電極3211が形成されていてもよい。
次に、図9に示したように、セルギャップ調整膜の下に、凹凸のある反射電極を形成した場合について、図33に、トップゲート構造のトランジスタの場合の断面図の一例を示す。
シリコン3303が配置されている。その上には、ゲート絶縁膜3391が形成されている。その上に、ゲート信号線3301、容量線3302が同じ層の同じ材料で配置されている。シリコン3303の上に配置された、ゲート信号線3301の一部がトランジスタのゲート電極となる。容量線3302の一部が、保持容量の電極となる。その上に、層間絶縁膜3392が形成されている。その上に、ソース信号線3304、ドレイン電極3305、容量電極3306が同じ層の同じ材料で配置されている。容量電極3306と容量線3302との間で、保持容量が形成される。ただし、保持容量の電極としては、シリコン3303と同じ層の電極を用いて、容量線3302との間で、保持容量を形成してもよい。
ソース信号線3304、ドレイン電極3305、容量電極3306などの上には、層間絶縁膜3393は形成されている。層間絶縁膜3393には、コンタクトホールが多数開けられている。そして、このコンタクトホールを用いて、反射電極3313が凹凸をもつようにする。コンタクトホールの開いた層間絶縁膜3393の上に、反射電極3213や、接続用電極3314が形成される。
その上に、セルギャップ調整膜3310が形成される。なお、少なくとも透過領域では、セルギャップ調整膜3310は除去されている。なお、反射領域以外において、セルギャップ調整膜3310が除去されていてもよい。
その上に、透明電極3311を配置する。透明電極3311と反射電極3313とを電気的に接続させるため、反射電極3313は、一部がセルギャップ調整膜3310の外に出ており、そこで、透明電極3311と接続している。
なお、保持容量の電極としては、容量電極3306の代わりに、透明電極3311や反射電極3313を用いるようにしても良い。そのとき、容量値を大きくするために、出来る限り電極と電極との間にある絶縁膜は薄い方がよいため、厚い材質は除去することが望ましい。
なお、図33では、反射電極3313を配置したが、これに限定されない。ドレイン電極3305や、それと同じ層の電極や配線や、容量線3302や、それと同じ層の電極や配線を共用もしくは、あらたに形成等することにより、反射電極を構成してもよい。
本発明において、適用可能なトランジスタの種類に限定はなく、非晶質シリコンや多結晶シリコンに代表される非単結晶半導体膜を用いた薄膜トランジスタ(TFT)、半導体基板やSOI基板を用いて形成されるMOS型トランジスタ、接合型トランジスタ、バイポーラトランジスタ、有機半導体やカーボンナノチューブを用いたトランジスタ、その他のトランジスタを適用することができる。また、トランジスタが配置されている基板の種類に限定はなく、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板などに配置することが出来る。
ただし、本発明で用いるトランジスタは、薄膜トランジスタであることが、より好ましい。薄膜トランジスタを用いると、基板として、安価で透明なガラス基板を用いることが出来る。
なお、本明細書において、半導体装置とは、半導体素子(トランジスタやダイオードなど)を含む回路を有する装置をいう。また、発光装置とは、発光素子(有機EL素子やFEDで用いる素子など)を含む回路を有する装置をいう。また、表示装置とは、表示素子(有機EL素子や液晶素子やDMDなど)を含む回路を有する装置をいう。
なお、本実施の形態で述べた断面構造は、一例であり、これに限定されない。実施の形態1〜8で述べた内容をそれぞれ自由に組み合わせることにより、様々な構成が可能である。本実施の形態で述べたものは、その一部の組み合わせについて記載したものであり、さらに、さまざまな組み合わせを実現することが出来る。
(実施の形態10)
セルギャップ調整膜が形成された基板と、液晶を挟んで対向基板とは、一定のセルギャップを保って、保持される必要がある。そのためには、スペーサを配置することが必要となる。
その場合、ビーズ状(球状)のスペーサを基板全体に散布して、液晶を注入する、という方法が一般にとられている。しかしながら、本発明の垂直配向液晶を有する半透過型液晶の場合、セルギャップが透過領域と反射領域とでは異なるため、ビーズ状(球状)のスペーサでは、うまくセルギャップを保持できないという問題がある。
そこで、図34や図35に示すように、セルギャップ調整膜103か、もしくは、セルギャップ調整膜103と同じ層で構成された膜の上に、スペーサ3401やスペーサ3501を構成することが望ましい。その場合、スペーサ3401やスペーサ3501が、液晶分子を、ある特定の方向に傾けることに寄与する。そのため、スペーサ3401やスペーサ3501の近辺には、電極のスリット(電極の隙間や間隔など)や突起物1905aは配置しないことが望ましい。
スペーサ3401やスペーサ3501は、厚い膜である必要があるため、有機材料を含むもので形成することが望ましい。例えば、アクリル、ポリイミド、ポリカーボネートなどを含むことが望ましい。また、セルギャップ調整膜と同様な材料で形成されていてもよいし、カラーフィルター等を用いて形成しても良い。つまり、カラーフィルターで用いる各色の層や突起を適宜積層させてスペーサとして機能させても良い。
このようなスペーサ3401やスペーサ3501により、セルギャップ調整膜が形成された基板と対向基板とは、一定のセルギャップを保つことができる。なお、図34及び図35において対向基板には1604にはそれぞれ透明電極1601、1701が設けられている。
また、セルギャップを保持するために最小限必要とされるスペーサ以外に設けられたスペーサ3401やスペーサ3501は、セルギャップを保持するためのスペーサの高さより低くても良い。
本発明における液晶材料は、垂直配向液晶に限定されない。水平配向液晶でもよいし、TN液晶でもよいし、IPS液晶でもよいし、強誘電型液晶でもよい。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜9で述べた内容に共通して使用できるものである。よって、実施の形態1〜9で述べた内容と、本実施の形態で述べた内容とは、組み合わせることが可能である。
(実施の形態11)
本実施形態では、トランジスタを始めとする半導体装置を作製する方法として、プラズマ処理を用いて半導体装置を作製する方法について説明する。
図36は、トランジスタを含む半導体装置の構造例を示した図である。なお、図36において、図36(B)は図36(A)のa−b間の断面図に相当し、図36(C)は図36(A)のc−d間の断面図に相当する。
図36に示す半導体装置は、基板4601上に絶縁膜4602を介して設けられた半導体膜4603a、半導体膜4603bと、半導体膜4603a、半導体膜4603b上にゲート絶縁膜4604を介して設けられたゲート電極4605と、ゲート電極を覆って設けられた絶縁膜4606、絶縁膜4607と、半導体膜4603a、半導体膜4603bのソース領域またはドレイン領域と電気的に接続し且つ絶縁膜4607上に設けられた導電膜4608とを有している。なお、図36においては、半導体膜4603aの一部をチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ4610aと半導体膜4603bの一部をチャネル領域として用いたPチャネル型トランジスタ4610bとを設けた場合を示しているが、この構成に限られない。例えば、図36では、Nチャネル型トランジスタ4610aにLDD領域を設け、Pチャネル型トランジスタ4610bにはLDD領域を設けていないが、両方に設けた構成としてもよいし両方に設けない構成とすることも可能である。
なお、本実施形態では、上記基板4601、絶縁膜4602、半導体膜4603aおよび4603b、ゲート絶縁膜4604、絶縁膜4606または絶縁膜4607のうち少なくともいずれか一層に、プラズマ処理を用いて酸化または窒化を行うことにより半導体膜または絶縁膜を酸化または窒化することによって、図36に示した半導体装置を作製する。このように、プラズマ処理を用いて半導体膜または絶縁膜を酸化または窒化することによって、当該半導体膜または絶縁膜の表面を改質し、CVD法やスパッタリング法により形成した絶縁膜と比較してより緻密な絶縁膜を形成することができるため、ピンホール等の欠陥を抑制し半導体装置の特性等を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、上記図36における半導体膜4603aおよび4603bまたはゲート絶縁膜4604にプラズマ処理を行い、当該半導体膜4603aおよび4603bまたはゲート絶縁膜4604を酸化または窒化することによって半導体装置を作製する方法について図面を参照して説明する。
はじめに、基板上に設けられた島状の半導体膜において、当該島状の半導体膜の端部を直角に近い形状で設ける場合について示す。
まず、基板4601上に島状の半導体膜4603a、4603bを形成する(図37(A))。島状の半導体膜4603a、4603bは、基板4601上にあらかじめ形成された絶縁膜4602上にスパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコン(Si)を主成分とする材料(例えばSixGe1−x等)等を用いて非晶質半導体膜を形成し、当該非晶質半導体膜を結晶化させ、半導体膜を選択的にエッチングすることにより設けることができる。なお、非晶質半導体膜の結晶化は、レーザ結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法またはこれら方法を組み合わせた方法等の結晶化法により行うことができる。なお、図37では、島状の半導体膜4603a、4603bの端部を直角に近い形状(θ=85〜100度)で設ける。なお、角度θは、島状半導体膜の側面と絶縁膜4602とがなす半導体膜側の角を指す。
次に、プラズマ処理を行い半導体膜4603a、4603bを酸化または窒化することによって、当該半導体膜4603a、4603bの表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜4621a、4621b(以下、絶縁膜4621a、絶縁膜4621bとも記す)を形成する(図37(B))。例えば、半導体膜4603a、4603bとしてSiを用いた場合、絶縁膜4621aおよび絶縁膜4621bとして、酸化珪素(SiOx)または窒化珪素(SiNx)が形成される。また、プラズマ処理により半導体膜4603a、4603bを酸化させた後に、再度プラズマ処理を行うことによって窒化させてもよい。この場合、半導体膜4603a、4603bに接して酸化珪素(SiOx)が形成され、当該酸化珪素の表面に窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)が形成される。なお、プラズマ処理により半導体膜を酸化する場合には、酸素雰囲気下(例えば、酸素(O2)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)雰囲気下または酸素と水素(H2)と希ガス雰囲気下または一酸化二窒素と希ガス雰囲気下)でプラズマ処理を行う。一方、プラズマ処理により半導体膜を窒化する場合には、窒素雰囲気下(例えば、窒素(N2)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)雰囲気下または窒素と水素と希ガス雰囲気下またはNH3と希ガス雰囲気下)でプラズマ処理を行う。希ガスとしては、例えばArを用いることができる。また、ArとKrを混合したガスを用いてもよい。そのため、絶縁膜4621a、4621bは、プラズマ処理に用いた希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)を含んでおり、Arを用いた場合には絶縁膜4621a、4621bにArが含まれている。
また、プラズマ処理は、上記ガスの雰囲気中において、電子密度が1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下であり、プラズマの電子温度が0.5eV以上1.5eV以下で行う。プラズマの電子密度が高密度であり、基板4601上に形成された被処理物(ここでは、半導体膜4603a、4603b)付近での電子温度が低いため、被処理物に対するプラズマによる損傷を防止することができる。また、プラズマの電子密度が1×1011cm−3以上と高密度であるため、プラズマ処理を用いて、被照射物を酸化または窒化することよって形成される酸化膜または窒化膜は、CVD法やスパッタリング法等により形成された膜と比較して膜厚等が均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。また、プラズマの電子温度が1eV以下と低いため、従来のプラズマ処理や熱酸化法と比較して低温度で酸化または窒化処理を行うことができる。たとえば、ガラス基板の歪点温度よりも100度以上低い温度でプラズマ処理を行っても十分に酸化または窒化処理を行うことができる。なお、プラズマを形成するための周波数としては、マイクロ波(2.45GHz)等の高周波を用いることができる。なお、以下に特に断らない場合は、プラズマ処理として上記条件を用いて行うものとする。
次に、絶縁膜4621a、4621bを覆うようにゲート絶縁膜4604を形成する(図37(C))。ゲート絶縁膜4604はスパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いて、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。例えば、半導体膜4603a、4603bとしてSiを用い、プラズマ処理により当該Siを酸化させることによって当該半導体膜4603a、4603b表面に絶縁膜4621a、4621bとして酸化珪素を形成した場合、当該絶縁膜4621a、4621b上にゲート絶縁膜として酸化珪素(SiOx)を形成する。また、上記図37(B)において、プラズマ処理により半導体膜4603a、4603bを酸化または窒化することによって形成された絶縁膜4621a、4621bの膜厚が十分である場合には、当該絶縁膜4621a、4621bをゲート絶縁膜として用いることも可能である。
次に、ゲート絶縁膜4604上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する半導体装置を作製することができる(図37(D))。
このように、半導体膜4603a、4603b上にゲート絶縁膜4604を設ける前に、プラズマ処理により半導体膜4603a、4603bの表面を酸化または窒化することによって、チャネル領域の端部4651a、4651b等におけるゲート絶縁膜4604の被覆不良に起因するゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。つまり、島状の半導体膜の端部が直角に近い形状(θ=85〜100°)を有する場合には、CVD法やスパッタリング法等により半導体膜を覆うようにゲート絶縁膜を形成した際に、半導体膜の端部においてゲート絶縁膜の段切れ等による被覆不良の問題が生じる恐れがあるが、あらかじめ半導体膜の表面にプラズマ処理を用いて酸化または窒化しておくことによって、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良等を防止することが可能となる。
また、上記図37において、ゲート絶縁膜4604を形成した後にさらにプラズマ処理を行うことによって、ゲート絶縁膜4604を酸化または窒化させてもよい。この場合、半導体膜4603a、4603bを覆うように形成されたゲート絶縁膜4604(図38(A))にプラズマ処理を行い、ゲート絶縁膜4604を酸化または窒化することによって、ゲート絶縁膜4604の表面に酸化膜または窒化膜4623(以下、絶縁膜4623とも記す)を形成する(図38(B))。プラズマ処理の条件は、上記図37(B)と同様に行うことができる。また、絶縁膜4623は、プラズマ処理に用いた希ガスを含んでおり、例えばArを用いた場合には絶縁膜4623にArが含まれている。
また、図38(B)において、一旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによりゲート絶縁膜4604を酸化させた後に、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒化させてもよい。この場合、半導体膜4603a、4603b側に酸化珪素(SiOx)または酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)が形成され、ゲート電極4605に接して窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)が形成される。その後、絶縁膜4623上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する半導体装置を作製することができる(図38(C))。このように、ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行うことにより、当該ゲート絶縁膜の表面を酸化または窒化することによって、ゲート絶縁膜の表面を改質し緻密な膜を形成することができる。プラズマ処理を行うことによって得られた絶縁膜は、CVD法やスパッタリング法で形成された絶縁膜と比較して緻密でピンホール等の欠陥も少ないため、トランジスタの特性を向上させることができる。
なお、図38においては、あらかじめ半導体膜4603a、4603bにプラズマ処理を行うことによって、当該半導体膜4603a、4603bの表面を酸化または窒化させた場合を示したが、半導体膜4603a、4603bにプラズマ処理を行わずにゲート絶縁膜4604を形成した後にプラズマ処理を行う方法を用いてもよい。このように、ゲート電極を形成する前にプラズマ処理を行うことによって、半導体膜の端部においてゲート絶縁膜の段切れ等による被覆不良が生じた場合であっても、被覆不良により露出した半導体膜を酸化または窒化することができるため、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良に起因するゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。
このように、島状の半導体膜の端部を直角に近い形状で設けた場合であっても、半導体膜またはゲート絶縁膜にプラズマ処理を行い、当該半導体膜またはゲート絶縁膜を酸化または窒化することによって、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良に起因するゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。
次に、基板上に設けられた島状の半導体膜において、当該島状の半導体膜の端部をテーパー形状(θ=30〜85度)で設ける場合について図39に示す。
まず、基板4601上に島状の半導体膜4603a、4603bを形成する(図39(A))。島状の半導体膜4603a、4603bは、基板4601上にあらかじめ形成された絶縁膜4602上にスパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコン(Si)を主成分とする材料(例えばSixGe1−x等)等を用いて非晶質半導体膜を形成し、当該非晶質半導体膜をレーザ結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法などの結晶化法により結晶化させ、選択的に半導体膜をエッチングして除去することにより設けることができる。なお、図39では、島状の半導体膜の端部をテーパー形状(θ=30〜85度)で設ける。
次に、半導体膜4603a、4603bを覆うようにゲート絶縁膜4604を形成する(図39(B))。ゲート絶縁膜4604はスパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いて、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。
次に、プラズマ処理を行いゲート絶縁膜4604を酸化または窒化することによって、当該ゲート絶縁膜4604の表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜4624(以下、絶縁膜4624とも記す)を形成する(図39(C))。なお、プラズマ処理の条件は上記と同様に行うことができる。例えば、ゲート絶縁膜4604として酸化珪素(SiOx)または酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)を用いた場合、酸素雰囲気下でプラズマ処理を行いゲート絶縁膜4604を酸化することによって、ゲート絶縁膜の表面にはCVD法やスパッタリング法等により形成されたゲート絶縁膜と比較してピンホール等の欠陥の少ない緻密な膜を形成することができる。一方、窒素雰囲気下でプラズマ処理を行いゲート絶縁膜4604を窒化することによって、ゲート絶縁膜4604の表面に絶縁膜4624として窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)を設けることができる。また、一旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによりゲート絶縁膜4604を酸化させた後に、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒化させてもよい。また、絶縁膜4624は、プラズマ処理に用いた希ガスを含んでおり、例えばArを用いた場合には絶縁膜4624中にArが含まれている。
次に、ゲート絶縁膜4604上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する半導体装置を作製することができる(図39(D))。
このように、ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行うことにより、ゲート絶縁膜の表面に酸化膜または窒化膜からなる絶縁膜を設け、ゲート絶縁膜の表面の改質をすることができる。プラズマ処理を行うことによって酸化または窒化された絶縁膜は、CVD方やスパッタリング法で形成されたゲート絶縁膜と比較して緻密でピンホール等の欠陥も少ないため、トランジスタの特性を向上させることができる。また、半導体膜の端部をテーパー形状とすることによって、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良に起因するゲート電極と半導体膜のショート等を抑制することができるが、ゲート絶縁膜を形成した後にプラズマ処理を行うことによって、より一層ゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。
次に、図39とは、異なる半導体装置の作製方法に関して図40を参照して説明する。具体的には、テーパー形状を有する半導体膜の端部に選択的にプラズマ処理を行う場合に関して示す。
まず、基板4601上に島状の半導体膜4603a、4603bを形成する(図40(A))。島状の半導体膜4603a、4603bは、基板4601上にあらかじめ形成された絶縁膜4602上にスパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコン(Si)を主成分とする材料(例えばSixGe1−x等)等を用いて非晶質半導体膜を形成し、当該非晶質半導体膜を結晶化させ、レジスト4625a、4625bを設け、これらマスクとして半導体膜を選択的にエッチングすることにより設けることができる。なお、非晶質半導体膜の結晶化は、レーザ結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法またはこれら方法を組み合わせた方法等の結晶化法により行うことができる。
半導体膜のエッチングのために使用したレジスト4625a、4625bを除去する前に、プラズマ処理を行い島状の半導体膜4603a、4603bの端部を選択的に酸化または窒化することによって、当該半導体膜4603a、4603bの端部にそれぞれ酸化膜または窒化膜4626(以下、絶縁膜4626とも記す)を形成する(図40(B))。プラズマ処理は、上述した条件下で行う。また、絶縁膜4626は、プラズマ処理に用いた希ガスを含んでいる。
レジスト4625a、4625bを除去した後、半導体膜4603a、4603bを覆うようにゲート絶縁膜4604を形成する(図40(C))。ゲート絶縁膜4604は、上記と同様に設けることができる。
ゲート絶縁膜4604上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する半導体装置を作製することができる(図40(D))。
半導体膜4603a、4603bの端部をテーパー形状に設けた場合、半導体膜4603a、4603bの一部に形成されるチャネル領域の端部4652a、4652bもテーパー形状となり半導体膜の膜厚やゲート絶縁膜の膜厚が中央部分と比較して変化するため、トランジスタの特性に影響を及ぼす場合がある。そのため、ここではプラズマ処理によりチャネル領域の端部を選択的に酸化または窒化して、当該チャネル領域の端部となる半導体膜に絶縁膜を形成することによって、チャネル領域の端部に起因するトランジスタへの影響を低減することができる。
なお、図40では、半導体膜4603a、4603bの端部に限ってプラズマ処理により酸化または窒化を行った例を示したが、もちろん上記図39で示したようにゲート絶縁膜4604にもプラズマ処理を行って酸化または窒化させることも可能である(図42(A))。
次に、上記とは異なる半導体装置の作製方法に関して図41を参照して説明する。具体的には、テーパー形状を有する半導体膜にプラズマ処理を行う場合に関して示す。
まず、基板4601上に上記と同様に島状の半導体膜4603a、4603bを形成する(図41(A))。
プラズマ処理を行い半導体膜4603a、4603bを酸化または窒化することによって、当該半導体膜4603a、4603bの表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜4627a、4627b(以下、絶縁膜4627a、絶縁膜4627bとも記す)を形成する(図41(B))。プラズマ処理は上述した条件下で同様に行うことができる。例えば、半導体膜4603a、4603bとしてSiを用いた場合、絶縁膜4627aおよび絶縁膜4627bとして、酸化珪素(SiOx)または窒化珪素(SiNx)が形成される。また、プラズマ処理により半導体膜4603a、4603bを酸化させた後に、再度プラズマ処理を行うことによって窒化させてもよい。この場合、半導体膜4603a、4603bに接して酸化珪素(SiOx)または酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)が形成され、当該酸化珪素の表面に窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)が形成される。そのため、絶縁膜4627a、4627bは、プラズマ処理に用いた希ガスを含んでいる。なお、プラズマ処理を行うことにより半導体膜4603a、4603bの端部も同時に酸化または窒化される。
絶縁膜4627a、4627bを覆うようにゲート絶縁膜4604を形成する(図41(C))。ゲート絶縁膜4604はスパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いて、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素または窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。例えば、半導体膜4603a、4603bとしてSiを用いてプラズマ処理により酸化させることによって、当該半導体膜4603a、4603b表面に絶縁膜4627a、4627bとして酸化珪素を形成した場合、当該絶縁膜4627a、4627b上にゲート絶縁膜として酸化珪素(SiOx)を形成する。
ゲート絶縁膜4604上にゲート電極4605等を形成することによって、島状の半導体膜4603a、4603bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ4610a、Pチャネル型トランジスタ4610bを有する半導体装置を作製することができる(図41(D))。
半導体膜の端部をテーパー形状に設けた場合、半導体膜の一部に形成されるチャネル領域の端部4653a、4653bもテーパー形状となるため、半導体素子の特性に影響を及ぼす場合がある。そのため、プラズマ処理により半導体膜を酸化または窒化することによって、結果的にチャネル領域の端部も酸化または窒化されるため半導体素子への影響を低減することができる。
なお、図41では、半導体膜4603a、4603bに限ってプラズマ処理により酸化または窒化を行った例を示したが、もちろん上記図39で示したようにゲート絶縁膜4604にプラズマ処理を行って酸化または窒化させることも可能である(図42(B))。この場合、一旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによりゲート絶縁膜4604を酸化させた後に、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒化させてもよい。この場合、半導体膜4603a、4603b型に酸化珪素(SiOx)または酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)が形成され、ゲート電極4605に接して窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)が形成される。
また、上述したようにプラズマ処理を行うことによって、半導体膜や絶縁膜に付着したゴミ等の不純物の除去を容易に行うことができる。一般的に、CVD法やスパッタリング法等により形成された膜にはゴミ(パーティクルともいう)が付着していることがある。例えば、図43(A)に示すように、絶縁膜または導電膜または半導体膜等の膜4671上にCVD法やスパッタリング法等により形成された絶縁膜4672上にゴミ4673が形成される場合がある。このような場合であっても、プラズマ処理を行い絶縁膜4672を酸化または窒化することによって、絶縁膜4672の表面に酸化膜または窒化膜4674(以下、絶縁膜4674ともいう)が形成される。絶縁膜4674は、ゴミ4673が存在しない部分のみならず、ゴミ4673の下側の部分にも回り込むように酸化または窒化されることによって、絶縁膜4674の体積が増加する。一方、ゴミ4673の表面もプラズマ処理によって酸化または窒化され絶縁膜4675が形成され、その結果ゴミ4673の体積も増加する(図43(B))。
このとき、ゴミ4673は、ブラシ洗浄等の簡単な洗浄により、絶縁膜4674の表面から容易に除去される状態になる。このように、プラズマ処理を行うことによって、当該絶縁膜または半導体膜に付着した微細なゴミであっても当該ゴミの除去が容易になる。なお、これはプラズマ処理を行うことによって得られる効果であり、本実施の形態のみならず、他の実施の形態においても同様のことがいえる。
このように、プラズマ処理を行い半導体膜またはゲート絶縁膜を酸化または窒化して表面を改質することにより、緻密で膜質のよい絶縁膜を形成することができる。また、絶縁膜の表面に付着したゴミ等を洗浄によって、容易に除去することが可能となる。その結果、絶縁膜を薄く形成する場合であってもピンホール等の欠陥を防止し、トランジスタ等の半導体素子の微細化および高性能化を実現することが達成できる。
なお、本実施形態では、上記図36における半導体膜4603aおよび4603bまたはゲート絶縁膜4604にプラズマ処理を行い、当該半導体膜4603aおよび4603bまたはゲート絶縁膜4604を酸化または窒化を行ったが、プラズマ処理を用いて酸化または窒化を行う層は、これに限定されない。例えば、基板4601または絶縁膜4602にプラズマ処理を行ってもよいし、絶縁膜4606または絶縁膜4607にプラズマ処理を行ってもよい。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜実施の形態10で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態12)
本実施形態では、表示装置が有する画素構成について図49を用いて述べる。図49に示す画素は、トランジスタ490と、液晶素子491と、保持容量492とを有する。トランジスタ490の第1の電極(ソース電極及びドレイン電極の一方)はソース信号線500に、第2の電極(ソース電極及びドレイン電極の他方)は液晶素子491の画素電極及び保持容量492の第1の電極に接続されている。また、トランジスタ490のゲート電極はゲート線501に接続さている。また、保持容量492の第2の電極は容量線502に接続されている。なお、液晶素子491は、画素電極と、液晶層と、対向電極493と、セルギャップ調整膜とを有している。
ソース信号線500には、アナログの電圧信号(ビデオ信号)が供給されている。ただし、ビデオ信号はデジタルの電圧信号でもよいし、電流信号でもよい。
ゲート線501には、Hレベル、若しくはLレベルの電圧信号(走査信号)が供給されている。なお、トランジスタ490にNチャネル型トランジスタを用いた場合、Hレベルの電圧信号はトランジスタ490をオンできるような電圧であり、Lレベルの電圧信号はトランジスタ490をオフできるような電圧である。一方、トランジスタ490にPチャネル型トランジスタを用いた場合、Lレベルの電圧信号はトランジスタ490をオンできるような電圧であり、Hレベルの電圧信号はトランジスタ490をオフできるような電圧である。
なお、容量線502には、一定の電源電圧が供給されている。ただし、パルス状の信号が供給されていてもよい。
図49(A)の画素の動作について説明する。ここでは、トランジスタ490にNチャネル型トランジスタを用いた場合について説明する。まず、ゲート線501がHレベルになると、トランジスタ490はオンし、ビデオ信号がオンしたトランジスタ490を介してソース信号線500から液晶素子491の第1の電極、及び保持容量492の第1の電極に供給される。そして、保持容量492は容量線502の電位とビデオ信号の電位との電位差を保持する。
次に、ゲート線501がLレベルになると、トランジスタ490がオフし、ソース信号線500と、液晶素子491の第1の電極及び保持容量492の第1の電極とは、電気的に遮断される。しかし、保持容量492には容量線502の電位とビデオ信号の電位との電位差が保持されているため、保持容量492の第1の電極の電位はビデオ信号と同様な電位を維持することができる。よって、液晶素子491の第1の電極の電位はビデオ信号と同電位に維持することができる。
こうして、図49(A)に示す画素は、ビデオ信号に応じた液晶素子491の透過率により輝度を調節することができる。
なお、図示はしないが、液晶素子491がビデオ信号を保持できるたけの容量成分を有していれば、保持容量492は必ずしも必要ではない。
また、液晶素子491は反射領域と透過領域とを有する半透過型液晶素子であり、透過領域と反射領域とではセルギャップ調整膜によりセルギャップが異なっている。このセルギャップ調整膜により画像表示における視野角を改善し、液晶の配向乱れによる画質劣化を抑制することで、表示品位の高い半透過型の液晶表示装置を得ることができる。
また、図49(B)に示すように一つの画素が2つのサブ画素511a、511bにより構成されていても良い。ここではサブ画素511a、サブ画素511bの容量線502は共通した配線を用いている。また、液晶素子512、液晶素子513の両方を上述した液晶素子491、即ち反射領域と透過領域とを有する半透過型液晶素子としても良いし、いずれか一方でも良い。
このように一画素をサブ画素に分けることによりそれぞれのサブ画素に異なる電圧を印加することも可能となる。よって、面積階調表示を可能にすることや、それぞれのサブ画素における液晶の配向の違いを利用してさらに視野角を向上させることも可能となる。
また、図49(B)のようにサブ画素間において容量線502を共通配線とするのではなく、図49(C)に示すようにゲート線501を共通配線としても良い。また、サブ画素間においてゲート線501及び容量線502を共通配線とし、図49(D)に示すようにソース信号線500a、500bをそれぞれのサブ画素に設けても良い。
また、一つの画素をサブ画素に分けずに図49(E)及び(F)に示すように画素が2つの液晶素子512、513を有する構成としても良い。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜11で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。また、本発明の表示装置における画素構成は上記に限定されるものではない。
(実施の形態13)
本発明の表示装置、およびその駆動方法を用いた表示装置を表示部に有する携帯電話の構成例について図44を用いて説明する。
表示パネル5410はハウジング5400に脱着自在に組み込まれる。ハウジング5400は表示パネル5410のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル5410を固定したハウジング5400はプリント基板5401に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
表示パネル5410はFPC5411を介してプリント基板5401に接続される。プリント基板5401には、スピーカ5402、マイクロフォン5403、送受信回路5404、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路5405が形成されている。このようなモジュールと、入力手段5406、バッテリ5407を組み合わせ、筐体5409及び筐体5412を用いて収納する。なお、表示パネル5410の画素部は筐体5412に形成された開口窓から視認できように配置する。
表示パネル5410は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル5410に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図45(a)及び(b)に一例を示してある。
図45(a)では表示パネルの基板5300上に画素部5302とその周辺駆動回路(第1の走査線駆動回路5303、第2の走査線駆動回路5304)を一体形成し、信号線駆動回路5301をICチップ上に形成しCOG等で表示パネルに実装した構成としても良い。なお、基板上に一体形成した画素部5302及びその周辺駆動回路は封止基板5308と基板5300とをシール材5309を用いて貼り合わすことにより封止されている。また、FPC5305と表示パネルとの接続部上にはICチップ(メモリ回路や、バッファ回路などが形成された半導体チップ)5306及び5307がCOG(Chip On Glass)等で実装されていても良い。なお、ここではFPCしか図示していないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていてもよい。
このように、駆動回路の高速動作が要求される信号線駆動回路のみを、CMOS等を用いてICチップに形成し、低消費電力化を図る。また、ICチップはシリコンウエハ等の半導体チップとすることで、より高速動作且つ低消費電力化を図ることが可能である。さらに、第1の走査線駆動回路5303や第2の走査線駆動回路5304を画素部5302と一体形成することで、低コスト化が図れる。また、FPC5305と基板5300との接続部において機能回路(メモリやバッファ)が形成されたICチップを実装することで基板面積を有効利用することができる。
さらに消費電力の低減を図るため、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG等で表示パネルに実装しても良い。例えば、図45(b)に示すように基板5310上には画素部5312を形成し、信号線駆動回路5311、第1の走査線駆動回路5313及び第2の走査線駆動回路5314をICチップ上に形成し、COG等で表示パネルに実装すれば良い。なお、図45(b)におけるFPC5315、ICチップ5316、ICチップ5317、封止基板5318、シール材5319はそれぞれ図45(a)におけるFPC5305、ICチップ5306、ICチップ5307、封止基板5308、シール材5309に相当する。
このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
さらに消費電力の低減を図るため、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装しても良い。
そして、本発明の表示装置を用いることにより、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが出来る。
また、本実施例に示した構成は携帯電話の一例であって、本発明の表示装置はこのような構成の携帯電話に限られず様々な構成の携帯電話に適用することができる。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜12で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態14)
図46は表示パネル5701と、回路基板5702を組み合わせた液晶モジュールを示している。表示パネル5701は画素部5703、走査線駆動回路5704及び信号線駆動回路5705を有している。回路基板5702には、例えば、コントロール回路5706や信号分割回路5707などが形成されている。表示パネル5701と回路基板5702は接続配線5708によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
主に、コントロール回路5706において、サブフレームの出現順序などを制御している。
表示パネル5701は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル5701に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル5701に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図45(a)に一例を示してある。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力を図り、例えば携帯電話機では一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
走査線や信号線に設定する信号をバッファによりインピーダンス変換することで、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提供することができる。
さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての信号線駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)表示パネルで実装してもよい。
なお、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネルに実装するとよい。なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に信号線駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図45(b)に一例を示してある。
この液晶モジュールにより液晶テレビ受像機を完成させることができる。図47は、液晶テレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ5801は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路5802と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路5803と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路5706により処理される。コントロール回路5706は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路5707を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナ5801で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路5804に送られ、その出力は音声信号処理回路5805を経てスピーカー5806に供給される。制御回路5807は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部5808から受け、チューナ5801や音声信号処理回路5805に信号を送出する。
液晶モジュールを筐体に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。液晶モジュールにより、表示部が形成される。また、スピーカー、ビデオ入力端子などが適宜備えられている。
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
このように、本発明の表示装置を用いることにより、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが出来る。
なお、本実施の形態で述べた内容は、実施の形態1〜13で述べた内容と自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態15)
本発明は様々な電子機器に適用することができる。具体的には電子機器の表示部に適用することができる。そのような電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。
図48(A)は表示装置であり、筐体35001、支持台35002、表示部35003、スピーカー部35004、ビデオ入力端子35005等を含む。本発明の表示装置を表示部35003に用いることができる。なお、表示装置は、パーソナルコンピュータ用、テレビジョン放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。本発明の表示装置を表示部35003に用いた表示装置は、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが可能となる。
図48(B)はカメラであり、本体35101、表示部35102、受像部35103、操作キー35104、外部接続ポート35105、シャッター35106等を含む。
本発明を表示部35102に用いたデジタルカメラは、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが可能となる。
図48(C)はコンピュータであり、本体35201、筐体35202、表示部35203、キーボード35204、外部接続ポート35205、ポインティングマウス35206等を含む。本発明を表示部35203に用いたコンピュータは、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが可能となる。
図48(D)はモバイルコンピュータであり、本体35301、表示部35302、スイッチ35303、操作キー35304、赤外線ポート35305等を含む。本発明を表示部35302に用いたモバイルコンピュータは、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが可能となる。
図48(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体35401、筐体35402、表示部A35403、表示部B35404、記録媒体(DVD等)読み込み部35405、操作キー35406、スピーカー部35407等を含む。表示部A35403は主として画像情報を表示し、表示部B35404は主として文字情報を表示することができる。本発明を表示部A35403や表示部B35404に用いた画像再生装置は、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが可能となる。
図48(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体35501、表示部35502、アーム部35503を含む。本発明を表示部35502に用いたゴーグル型ディスプレイは、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが可能となる。
図48(G)はビデオカメラであり、本体35601、表示部35602、筐体35603、外部接続ポート35604、リモコン受信部35605、受像部35606、バッテリー35607、音声入力部35608、操作キー35609等を含む。本発明を表示部35602に用いたビデオカメラは、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが可能となる。
図48(H)は携帯電話機であり、本体35701、筐体35702、表示部35703、音声入力部35704、音声出力部35705、操作キー35706、外部接続ポート35707、アンテナ35708等を含む。本発明を表示部35703に用いた携帯電話機は、コントラストの高い綺麗な画像で見ることが可能となる。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また本実施の形態の電子機器は、実施の形態1〜14に示したいずれの構成の表示装置を用いても良い。