JP3425823B2 - 自動焦点調節装置 - Google Patents

自動焦点調節装置

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JP3425823B2
JP3425823B2 JP10614595A JP10614595A JP3425823B2 JP 3425823 B2 JP3425823 B2 JP 3425823B2 JP 10614595 A JP10614595 A JP 10614595A JP 10614595 A JP10614595 A JP 10614595A JP 3425823 B2 JP3425823 B2 JP 3425823B2
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好司 金子
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富士写真光機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体画像の画像信号
に含まれる高周波成分の量がピントの度合いに対応して
いることを利用して焦点調節を行う自動焦点調節装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】かかる自動焦点調節の方式は、例えばカ
メラのフォーカスレンズを適宜に移動し、被写体画像の
画像信号に含まれる高周波成分の量(評価値という)が
ピーク値となったときに合焦したと判定するものであ
り、山登りサーボ方式と呼ばれている。
【0003】この山登りサーボ方式を適用したビデオカ
メラの従来例を図5及び図6に基づいて説明すると、対
物レンズ2とズームレンス4、絞り機構6、フォーカス
レンズ8及び結像レンズ10を備えた撮像光学系の後方
にCCD固体撮像デバイス12が設けられ、マイクロプ
ロセッサ14の制御下で、ズームモータM1がズームレ
ンズ4を、フォーカスモータM3がフォーカスレンズ8
を、夫々光軸に沿って移動調節すると共に、アイリスメ
ータM2が絞り機構6の絞り量を調節する。CCD固体
撮像デバイス12から出力される画像信号SPK’はプリ
アンプ16でサンプルホールド等の処理が成されて信号
処理回路18に転送され、信号処理回路18でNTSC
方式やPAL方式等に準拠したビデオ信号が形成され
る。
【0004】更に、プリアンプ16からの画像信号SPK
を所定カットオフ周波数のハイパスフィルタHPFに通
すことによって得られる高周波成分SPKH を、A/D変
換器ADCでピクセル毎のデジタル階調データDPKH
変換して、デジタル積分器20に供給する。
【0005】ここで、A/D変換器ADCは、高周波成
分SPKH を上限の基準電圧VH と下限の基準電圧VL
よって予め固定された有効変換範囲(スパン)に対応し
た所定ビット数のデジタル階調データDPKに変換し、デ
ジタル積分器20は、フレーム周期又はフィールド周期
に同期して、デジタル階調データDPKをフレーム画分ず
つ又はフィールド画分ずつ積分演算することにより、上
記の評価値Eを求めてマイクロプロセッサ14に逐次転
送する。
【0006】そして、マイクロプロセッサ14が、フォ
ーカスレンズ8を或る位置(図6の点aを参照)から任
意の方向へ移動させ、評価値Eが次第に増加する傾向に
あるときは同じ方向へ継続して移動させ、評価値Eが減
少すると(図6の点bを参照)、逆方向へ移動させるサ
ーボ制御を行うことにより、フォーカスレンズ8を合焦
位置cへ移動させ、画像信号に含まれる高周波成分の量
(評価値)Eがピーク値EP となったときを合焦と判定
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の自動
焦点調節装置にあっては、適当なコントラストの被写体
且つ適当な高周波成分量を有する被写体を予め対象とし
て、A/D変換器ADCの基準電圧VH ,VL と量子化
レベル、及びデジタル積分器20の有効ビット数が決め
られているので、このような被写体に対して合焦判定す
る場合には、合焦状態における高周波成分SPKH の振幅
がA/D変換器ADCの有効変換範囲(スパン)に対し
て適当な比に収まり(図7(a)参照)、且つそのとき
に得られるピーク評価値EP もデジタル積分器20の有
効ビット数で決まる上限値EOVR に対して適当な比に収
まる(同図(b)参照)ので、精度の良い焦点調節が可
能となる。
【0008】しかし、低コントラストの被写体や低評価
値の被写体(高周波成分の少ない被写体)について焦点
調節する場合には、合焦状態における高周波成分SPKH
の振幅が、図8(a)に示す如く小さくなり、その結
果、ピーク評価値EP が同図(b)に示す如く小さくな
ったり一瞬だけ現れることとなるので、合焦位置の検出
が不能となる等、高精度の焦点調節ができないという問
題があった。
【0009】また、高コントラストの被写体や高評価値
の被写体について焦点調節する場合、合焦状態における
高周波成分SPKH の振幅が、図9(a)に示す如く、A
/D変換器ADCの有効変換範囲に対して大きくなり、
その結果、ピーク評価値EPが同図(b)に示す如く、
デジタル積分器20の上限値EOVF に達して飽和するた
めに、高精度の合焦位置判定ができないという問題があ
った。
【0010】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、上記の如く低コントラスト及び高コント
ラスト、若しくは低評価値及び高評価値の被写体につい
ても高精度の焦点調節を可能にする自動焦点調節装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、フォーカスレンズを移動させつつ撮
像デバイスから出力される画素信号をデジタルデータに
変換するA/D変換器と、前記デジタルデータを各フィ
ールド周期毎に積分することにより各フィールド周期毎
の評価値を演算する積分器と、前記評価値が最大値とな
るときに前記フォーカスレンズが合焦位置に在ると判断
する制御手段とを備える自動焦点調節装置において、前
記制御手段は、前記フィールド周期毎に求められる評価
値が第1の閾値より大きいと、前記A/D変換器の上限
基準電圧を上昇させ、前記評価値が前記第1の閾値より
も小さな第2の閾値より小さいと、前記A/D変換器の
上限基準電圧を降下させる構成とした。
【0012】また、前記制御手段は、前記評価値が前記
第1の閾値より大きく、且つ今回求められた評価値と前
回求められる評価値との差分値が所定値より小さいとき
は、前記A/D変換器の上限基準電圧を予め決められた
高い基準電圧に設定する構成とした。
【0013】
【作用】合焦判断をするために求められる評価値を、第
1の閾値及び第2の閾値と比較し、第1の閾値より大き
な場合には、A/D変換器の上限基準電圧を上昇させて
有効変換範囲を拡げ、第2の閾値より小さな場合には、
A/D変換器の上限基準電圧を降下させてその有効変換
範囲を狭める。
【0014】また、評価値が第1の閾値より大きく、且
つ今回求められた評価値と前回求められる評価値との差
分値が所定値より小さいときは、A/D変換器の上限基
準電圧を予め決められた高い基準電圧に設定することに
より、その有効変換範囲を拡げる。
【0015】
【実施例】以下、本発明による自動焦点検出装置の一実
施例を図1ないし図4と共に説明する。尚、この実施例
はビデオカメラに適用したものであり、先ず、図1に基
づいてその構成を説明する。
【0016】対物レンズ22とズームレンス24、絞り
機構26、フォーカスレンズ28及び結像レンズ30を
備えた撮像光学系の後方にCCD固体撮像デバイス32
が設けられ、これら全体が外部ノイズ光の入射を遮蔽す
るための光学筒体34内に収容されている。
【0017】マイクロプロセッサ36は、撮影用操作ス
イッチSWが操作されるとこれを検知して、各種制御信
号をドライバ回路DR1,DR2,DR3を介してズー
ムモータM1とアイリスメータM2及びフォーカスモー
タM3に供給することにより、操作者の指示に応じてズ
ームレンズ24を光軸に沿って移動させたり、後述する
自動焦点調節のためにフォーカスレンズ28を光軸に沿
って移動調節させたり、絞り機構6の絞り量を調節させ
る等の撮影制御を行う。また、ズームポジションセンサ
PSがズームレンズ24の位置を検出してその検出信号
PSを、フォーカスポジションセンサFPSがフォーカ
スレンズ28の位置を検出してその検出信号SFPS を夫
々マイクロプロセッサ36に供給し、マイクロプロセッ
サ36が検出信号SPS,SFPS に基づいてレンズ24,
28の位置を検知する。
【0018】更に、撮影時には、マイクロプロセッサ3
6が同期信号発生回路SGに対して撮影動作開始を指示
し、同期信号発生回路SGがこの指示に同期して、CC
D固体撮像デバイス32へ所定タイミングの撮像駆動用
信号SDRを供給すると共に、プリアンプ38へサンプル
ホールド信号SSH等を供給することによって、CCD固
体撮像デバイス32から被写体像の画像信号(ピクセル
信号)SPK’を出力させると共に、サンプルホールド等
して出力させる。また、同期信号発生回路SGからは、
フィールド周期の切換えタイミングを示すフィールド切
換信号SVBを出力し、後述するデジタル積分器46とマ
イクロプロセッサ36に供給する。
【0019】そして、信号処理回路40が、プリアンプ
38から出力される画像信号SPKに基づいてNTSC方
式やPAL方式等の標準テレビジョン方式に準拠したビ
デオ信号を形成する。
【0020】次に、本発明に係わる自動焦点調整装置の
構成を説明すると、プリアンプ38から出力される画像
信号SPKが、直接に、又は夫々固有のカットオフ周波数
c1,fc2に設定されたハイパスフィルタHPF1,H
PF2を介してデマルチプレクサ42に供給され、切換
えチャンネルSW1〜SW3の内、マイクロプロセッサ
36からのチャンネル切換え信号SCHにより指定された
チャンネルを通ってバッファ回路44に転送され、更に
バッファ回路44で電力増幅された後にA/D変換器A
DCへ供給される。
【0021】よって、チャンネルSW1が導通した場合
には、画像信号SPKの全周波数成分を有する信号SPKH
がA/D変換器ADCに供給され、チャンネルSW2が
導通した場合には、カットオフ周波数fc1以上の高周波
数成分の信号SPKH がA/D変換器ADCに供給され、
チャンネルSW3が導通した場合には、カットオフ周波
数fc2(fc1<fc2)以上の高周波数成分の信号SPKH
がA/D変換器ADCに供給される。
【0022】このように、画像信号SPKから高周波成分
の信号SPKH を抽出する理由は、全周波数成分を含む信
号SPKH に基づいて後述の評価値Eを求めることとする
と、被写体像のボケ情報を広範囲にわたって含むので、
合焦時にシャープな評価値EP が得られないことから高
精度の合焦判定が困難となり、一方、高周波成分に基づ
いて後述の評価値Eを求めることとすると、合焦時にシ
ャープな評価値が求まるので、高精度の合焦判定を行う
ことができる事による。
【0023】但し、被写体像の周波数成分に応じたカッ
トオフ周波数を設定しないと、抽出された高周波成分を
検出できない等の問題を招来するので、後述する自動焦
点調節の際には、合焦状態に応じて低いカットオフ周波
数fc1から高いカットオフ周波数fc2に適宜に切換える
ことで、最終の合焦判定時に最適の精度を得るようにし
ている。
【0024】A/D変換器ADCは、D/A変換器DA
Cからバッファ回路48と50を介して印加される上限
の基準電圧VH と下限の基準電圧VL とにより、有効変
換範囲(VH −VL )を設定し、この有効変換範囲内に
おいて信号SPKH を予め決められた固定ビット数のデジ
タル階調データ(ピクセル毎のデータ)DPKH に変換し
てデジタル積分器46へ転送する。
【0025】D/A変換器DACは、マイクロプロセッ
サ36から供給されるデータSDAの値に予め設定された
基準電圧VREF を乗算することによって、基準電圧VL
を基準とする上限の基準電圧VH (=SDA×VREF +V
L )を発生する。そして、マイクロプロセッサ36がデ
ータSDAの値を可変制御することにより、基準電圧VH
の値を変更することができるようになっている。
【0026】デジタル積分器46は、同期信号発生回路
SGからのフィールド切換信号SVBに同期して、デジタ
ル階調データDPHK を各フィールド画分ずつ積分演算す
ることにより各フィールド毎の評価値Eを求めて、マイ
クロプロセッサ36に逐次転送する。
【0027】そして、焦点調節時には、マイクロプロセ
ッサ36がフォーカスレンズ30を或る位置から任意の
方向へ移動させ、評価値Eが次第に増加する傾向にある
ときは同じ方向へ継続して移動させ、評価値Eが減少す
ると、逆方向へ移動させる制御を行うことにより、フォ
ーカスレンズ30を次第に合焦位置へ移動させ、評価値
Eがピーク値EP となったときに合焦と判定する、山登
りサーボを行う。
【0028】次に、かかる構成を有する自動焦点調節装
置の焦点調節の動作を、図2のフローチャートに基づい
て詳述する。尚、このフローチャートは、マイクロプロ
セッサ36に予め記憶されているアプリケーションプロ
グラムの実行ステップに対応している。
【0029】カメラの主電源が投入されると、ステップ
S2において初期化処理が行われる。例えば、後述する
カウンタの値FEEを0にリセットし、フォーカスレンズ
28を任意の位置から任意の方向への移動を開始させ、
同期信号発生回路SGを起動させて、CCD固体撮像デ
バイス32による撮像を開始させ、A/D変換器ADC
の上限基準電圧VH を所定の初期電圧に設定し、チャン
ネル切換え信号SCHによりマルチプレクサ42のチャン
ネルを初期設定し、A/D変換器ADCによるA/D変
換動作及びデジタル積分器46の演算動作を開始させ
る。
【0030】次に、ステップS4において、フィールド
切換え信号SVBの発生時点を検出することにより、各フ
ィールド周期に同期して焦点調節を行うようにする。
【0031】次に、ステップS6において、デジタル積
分器46が演算した最新の評価値Eをマイクロプロセッ
サ36に入力する。ここで、奇数フィールドから偶数フ
ィードに切換わった時点では、奇数フィールド周期に演
算された最新の評価値EODDを入力し、偶数フィールド
から奇数フィードに切換わった時点では、偶数フィール
ド周期に演算された最新の評価値EEVENを入力すること
となり、メモリに格納する。
【0032】次に、ステップS8において、現在が奇数
フィールド期間中か偶数フィールド期間中かを判断し、
偶数フィールド期間であればステップS40へ移行す
る。ステップS40では、ステップS6において入力し
た最新の評価値EODD が合焦状態を表すピーク評価値E
P であるか否かの合焦判断を行い、合焦状態でなければ
フォーカスレンズ28を前記の如く移動させる山登りサ
ーボを行い、更に、マルチプレクサ42のチャンネル切
換えを適宜に行った後、ステップS4に処理が戻る。
【0033】一方、ステップS8において、現在が奇数
フィールド期間と判断すると、ステップS10以降の基
準電圧調節ルーチンを実行する。即ち、ステップS40
の処理を偶数フィールド期間中に行い、ステップS10
以降の基準電圧調節ルーチンの処理を奇数フィールド期
間中に行う、所謂時分割処理を行う。
【0034】ステップS10では、前記ステップS6で
入力した評価値(即ち、偶数フィールドのデータDPKH
の積分値)EEVENが予め決められた第1の閾値EREFH
り大きいか否か判断し、肯定されるときはステップS1
2へ、否定さるときはステップS26へ移行する。
【0035】ステップS12では、フォーカスレンズ2
8を含む自動焦点調節機構が作動中か否か判断し、動作
中であればステップS14においてこれを一時停止させ
てステップS16へ、停止中であれば直接にステップS
16へ移行する。
【0036】ステップS16では、データSDAによりD
/A変換器DACの出力電圧を現在の上限基準電圧VH
よりも所定の単位電圧ΔVH だけ上昇させることによっ
て、A/D変換器ADCの有効変換範囲を拡げる。
【0037】次に、ステップS18において、ステップ
S6で入力した評価値EEVENをリセットし、続いて、ス
テップS20において、カウンタ(図示せず)の値FEE
を0にクリアする。
【0038】このように、ステップS12〜S20の処
理においては、高評価値又は高コントラストの被写体を
撮影したときに、A/D変換器ADCの有効変換範囲に
対して信号SPKH の振幅が大きくなったり高周波数成分
量が多くなるために、その評価値EEVENがデジタル積分
器46の有効ビット数で規定される上限値EOVF を超え
る恐れがある場合を閾値EREFHとの比較によって判断す
ることとし、その恐れがあると判断した場合には、図3
(a)に示す如く、現在の上限基準電圧VH を上昇させ
ることで、A/D変換器ADCの有効変換範囲を拡大す
るにより、その評価値EEVENがデジタル積分器46の上
限値EOVF を超えることの無いようにしている。
【0039】即ち、A/D変換器46の変換ビット数は
常に一定であるので、有効変換範囲を拡張すると量子化
レベルが荒くなる結果、大振幅又は高周波数成分量の多
い信号SPKH を有効に量子化及び数値化して、評価値E
EVENをデジタル積分器46の上限値EOVF 内に収めるこ
とができると共に、デジタル積分器46の有効ビット数
を可能な限り有効に利用することで高精度の評価値E
EVENを得ることができる。更に、ステップS12〜S2
0の処理が繰り返し行われることにより、基準電圧VH
は次第に上記効果の得られる最適電圧に変化していくこ
ととなる。また、第1の閾値EREFHは、上記の効果が得
られる値に予め実験等により決められる。
【0040】次に、ステップS22では、基準電圧VH
が所定の上限電圧VHLMTに達したか否か判断し、肯定さ
れる場合には、ステップS24において基準電圧VH
上限電圧VHLMTに固定することによってこれ以上の上昇
を停止し、否定される場合にはかかる処理を行うこと無
くステップS4へ移行する。
【0041】前記ステップS10において、評価値E
EVENが閾値EREFHよい小さいと判断した場合には、続い
て、ステップS26において、評価値EEVENが第2の閾
値EREFL(0<EREFL<EREFH<EOVF の関係にある)
より大きいか否か判断し、肯定されるときはステップS
18へ処理が移行し、否定されるときはステップS28
へ処理が移行する。
【0042】即ち、ステップS26では、低評価値又は
低コントラストの被写体を撮影したか否かの判断を、そ
の評価値EEVENと閾値EREFLとの比較によって行い、E
EVEN≧EREFLの場合には、低評価値又は低コントラスト
の被写体を撮影していないと判断してステップS18へ
移行する。一方、EEVEN<EREFLの場合には、低評価値
又は低コントラストの被写体を撮影したと判断してステ
ップS28へ移行する。 ステップS28では、カウン
タの値FEEの値が1より大きいか否か判断し、否定され
るときは、カウンタ値FEEを1にセットした後ステップ
S22へ移行する。 一方、ステップS28でカウンタ
の値FEEが1より大きいと判断した場合には、ステップ
S30において値FEEに1を加算し、更に、ステップS
32において、値FEEが予め決められた最大値MXに達
しているか否か判断する。ここで、最大値MXは、ステ
ップS38でFEE=1にセットした時の位置からフォー
カスレンズ28が移動して再び元の位置に戻って来るま
での計数値であり、このように、FEE≧MXとなる場合
には、合焦状態を検出することができないほど評価値E
EVENが小さいことを意味する。
【0043】そこで、ステップS34において、データ
DAによりD/A変換器DACの出力電圧を現在の基準
電圧VH よりも所定電圧ΔVH だけ降下させることによ
り、A/D変換器ADCの有効変換範囲を狭める。そし
て、ステップS36において、メモリに記憶している最
新の評価値EEVENを0にリセットした後、ステップS2
2へ処理が移行する。
【0044】このように、ステップS28〜S36の処
理においては、低評価値又は低コントラストの被写体を
撮影したときに、A/D変換器ADCの有効変換範囲に
対して信号SPKH の振幅が小さくなったり高周波正群量
が少なくなるために、その評価値EEVENがデジタル積分
器46の有効ビット数に比べて極めて小さくなる場合
を、フォーカスレンズ28が上記位置往復する期間中、
閾値EREFLとの比較によって判断することとし、EEVEN
<EREFLであれば、図4(a)に示す如く、現在の上限
基準電圧VH を降下させる。よって、A/D変換器46
の変換ビット数は常に一定であるので、有効変換範囲を
狭める量子化レベルが細かくなる結果、小振幅又は高周
波数成分量の少ない信号SPKH を有効に量子化及び数値
化して、評価値EEVENをデジタル積分器46の有効ビッ
ト数内に収めることができると共に、デジタル積分器4
6の有効ビット数を可能な限り有効に利用することで高
精度の評価値EEVENを得ることができる。
【0045】更に、ステップS28〜S36の処理が繰
り返し行われることにより、基準電圧VH は次第に上記
効果の得られる最適電圧に変化していくこととなる。ま
た、閾値EREFLは、上記の効果が得られる値に予め実験
等により決められる。
【0046】以上に説明したようにこの実施例によれ
ば、図3(a)に示した如く、高評価値又は高コントラ
ストの被写体を撮影したときに大振幅又は高周波数成分
量の多い信号SPKH がA/D変換器ADCに入力するこ
ととなっても、最適レベルで量子化及び数値化が行われ
ることになるので、同図(b)に示すように、フォーカ
スレンズ28が合焦位置X0 に来た時に明確なピーク評
価値EP が得られ、高精度の焦点調節が可能となる。
【0047】一方、図4(a)に示した如く、低評価値
又は低コントラストの被写体を撮影したときに小振幅又
は高周波数成分量の少ない信号SPKH がA/D変換器A
DCに入力することとなっても、最適レベルで量子化及
び数値化が行われることになるので、同図(b)に示す
ように、フォーカスレンズ28が合焦位置X0 に来た時
に明確なピーク評価値EP が得られ、高精度の焦点調節
が可能となる。
【0048】尚、この実施例では、図2中のステップS
10において評価値EEVENが閾値EREFHより大きい場合
(即ち、EEVEN>EREFH)には、ステップS16におい
て、A/D変換器ADCの上限基準電圧VH を上昇させ
るようにしているが、前回求められた評価値EEVEN’と
最新の評価値EEVENとの差分ΔE(=EEVEN
EVEN’)が所定値よりも小さい場合には、A/D変換
器の上限基準電圧を予め決められた高い電圧(A/D変
換器ADCの上限電圧VHLMTなど)に設定した後、ステ
ップS10から直接にステップS18へ処理を移行する
ようにしてもよい。即ち、EEVEN>EREFHとなる場合
は、もともと高評価値又は高コントラストの被写体につ
いて合焦条件を判断する場合や、フォーカスレンズ28
が合焦位置近傍に極めて近付いてきた場合などに該当す
るので、ステップS16において徐々にA/D変換器A
DCの上限基準電圧VH を変更していくよりも、迅速に
A/D変換器ADCの有効変換範囲を信号SPKH に合わ
せることができ、合焦調節を高速化することができる。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
高評価値又は高コントラストの被写体を撮影したときに
大振幅又は高周波数成分量の多い信号がA/D変換器に
入力する結果、積分器で演算される評価値が大きくなる
場合には、A/D変換器の上限基準電圧を上昇させて有
効変換範囲を拡げ、低評価値又は低コントラストの被写
体を撮影したときに小振幅又は高周波数成分量の少ない
信号がA/D変換器に入力する結果、積分器で演算され
る評価値が小さい場合には、A/D変換器の上限基準電
圧を降下させて有効変換範囲を狭めるので、その信号を
最適レベルで量子化及び数値化して積分器に供給するこ
ととなり、積分器ではその有効ビット数内に収まる最適
な評価値が求まる。結果、上記高評価値又は低評価値等
の被写体に対して合焦判断する場合であっても、合焦時
には明確なピーク評価値が得られ、高精度の自動焦点調
節が可能となるという優れた効果を発揮する。
【0050】また、評価値が第1の閾値より大きく、且
つ今回求められた評価値と前回求められる評価値との差
分値が所定値より小さいときは、A/D変換器の上限基
準電圧を予め決められた高い基準電圧に設定してその有
効変換範囲を拡げるので、迅速にA/D変換器の有効変
換範囲をその入力信号に適合させることができ、焦点調
節の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動焦点調節装置の一実施例の構
成を示すブロック図である。
【図2】実施例の自動焦点調節動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図3】実施例の動作及び効果を説明するための説明図
である。
【図4】実施例の動作及び効果を更に説明するための説
明図である。
【図5】従来の自動焦点調節装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図6】一般的な自動焦点調節動作を説明するための説
明図である。
【図7】従来の自動焦点調節装置の問題点を説明するた
めの説明図である。
【図8】従来の自動焦点調節装置の問題点を更に説明す
るための説明図である。
【図9】従来の自動焦点調節装置の問題点を更に説明す
るための説明図である。
【符号の説明】
28…フォーカスレンズ、32…CCD固体撮像デバイ
ス、36…マイクロプロセッサ、46…積分器、ADC
…A/D変換器、DAC…D/A変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−114775(JP,A) 特開 昭62−91906(JP,A) 特開 昭59−84210(JP,A) 特開 平4−207479(JP,A) 特開 平5−73683(JP,A) 特開 平3−226076(JP,A) 特開 昭63−238771(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/36 G02B 7/28 G03B 13/36 H04N 5/232

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォーカスレンズを移動させつつ撮像デ
    バイスから出力される画素信号をデジタルデータに変換
    するA/D変換器と、 前記デジタルデータを各フィールド周期毎に積分するこ
    とにより各フィールド周期毎の評価値を演算する積分器
    と、 前記評価値が最大値となるときに前記フォーカスレンズ
    が合焦位置に在ると判断する制御手段とを備える自動焦
    点調節装置において、 前記制御手段は、前記フィールド周期毎に求められる評
    価値が第1の閾値より大きいと、前記A/D変換器の上
    限基準電圧を上昇させ、前記評価値が前記第1の閾値よ
    りも小さな第2の閾値より小さいと、前記A/D変換器
    の上限基準電圧を降下させることを特徴とする自動焦点
    調節装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記評価値が前記第1
    の閾値より大きく、且つ今回求められた評価値と前回求
    められる評価値との差分値が所定値より小さいときは、
    前記A/D変換器の上限基準電圧を予め決められた高い
    基準電圧に設定することを特徴とする請求項1に記載の
    自動焦点調節装置。
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