JP3425735B2 - インク噴射装置の駆動方法 - Google Patents

インク噴射装置の駆動方法

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JP3425735B2
JP3425735B2 JP18430695A JP18430695A JP3425735B2 JP 3425735 B2 JP3425735 B2 JP 3425735B2 JP 18430695 A JP18430695 A JP 18430695A JP 18430695 A JP18430695 A JP 18430695A JP 3425735 B2 JP3425735 B2 JP 3425735B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク噴射装置の駆動
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、これまでのインパクト方式の印字
装置にとってかわり、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト方式の印字装置のなかで、原理が最も単
純で、かつ多階調化やカラー化が容易であるものとし
て、インクジェット方式の印字装置が挙げられる。なか
でも印字に使用するインク滴のみを噴射するドロップ・
オン・デマンド型が、噴射効率の良さ、ランニングコス
トの安さなどから急速に普及している。
【0003】ドロップ・オン・デマンド型として特公昭
53−12138号公報に開示されているカイザー型、
あるいは特公昭61−59914号公報に開示されてい
るサーマルジェット型がその代表的な方式としてある。
このうち、前者は小型化が難しく、後者は高熱をインク
に加えるためにインクの耐熱性に対する要求が必要とさ
れ、それぞれに非常に困難な問題を抱えている。
【0004】以上のような欠陥を同時に解決する新たな
方式として提案されたのが、特開昭63−247051
号公報に開示されている圧電セラミックスを利用したせ
ん断モード型である。
【0005】図6に示すように、上記せん断モード型の
インク噴射装置600は、底壁601、天壁602及び
その間のせん断モードアクチュエータ壁603からな
る。そのアクチュエータ壁603は、底壁601に接着
され、且つ矢印611方向に分極された下部壁607
と、天壁602に接着され、且つ矢印609方向に分極
された上部壁605からなっている。アクチュエータ壁
603は一対となって、その間にインク流路613を形
成し、且つ次の一対のアクチュエータ壁603の間に
は、インク流路613よりも狭い空間615を形成して
いる。
【0006】各インク流路613の一端には、ノズル6
18を有するノズルプレート617が固着され、各アク
チュエータ壁603の両側面には電極619,621が
金属化層として設けられている。各電極619,621
はインクと絶縁するための絶縁層(図示せず)で覆われ
ている。そして、空間615に面している電極621は
アース623に接続され、インク流路613内に設けら
れている電極619はアクチュエータ駆動回路を与える
シリコン・チップ625に接続されている。
【0007】次に、このインク噴射装置600の製造方
法を説明する。まず、矢印611に分極された圧電セラ
ミックス層を底壁601に接着し、矢印609に分極さ
れた圧電セラミックス層を天壁602に接着する。各圧
電セラミックス層の厚みは、下部壁607、上部壁60
5の高さに等しい。次に、圧電セラミックス層に、平行
な溝をダイヤモンドカッティング円板等によって形成し
て、下部壁607、上部壁605を形成する。そして、
真空蒸着によって下部壁607の側面に電極619、6
21を形成し、その電極619、621上に前記絶縁層
を設ける。同様にして上部壁605の側面に電極61
9、621、前記絶縁層を設ける。
【0008】上部壁605の天頂部と下部壁607の天
頂部とを接着してインク流路613と空間615とを形
成する。次に、ノズル618が形成されているノズルプ
レート617を、ノズル618がインク流路613と対
応するように、インク流路613及び空間615の一端
に接着し、インク流路613と空間615との他端をシ
リコン・チップ625とアース623とに接続する。
【0009】そして、各インク流路613の電極619
にシリコン・チップ625が電圧を印加することによっ
て、各アクチュエータ壁603がインク流路613の容
積を増加する方向に圧電厚みすべり変形する。例えば図
7に示すようにインク流路613cに電圧Vが印加され
るとアクチュエータ壁603e、603fにそれぞれ矢
印627、629の方向の電界が発生し、アクチュエー
タ壁603d、603eがインク流路613cの容積を
増加する方向に圧電厚みすべり変形する。このときノズ
ル618c付近を含むインク流路613c内の圧力が減
少する。この状態を、圧力波がインク流路613内を片
道伝播する時間Tだけ維持する。すると、その間図示し
ないマニホールドからインクが供給される。なお、上記
片道伝播時間Tはインク流路613内の圧力波が、イン
ク流路613の長手方向に伝播するのに必要な時間であ
り、インク流路613の長さLとこのインク流路613
内部のインク中での音速aとによりT=L/aと決ま
る。圧力波の伝播理論によると、上記の電圧の印加から
ちょうど時間Tがたつとインク流路613内の圧力が逆
転し、正の圧力に転じるが、このタイミングに合わせて
インク流路613cの電極619cに印加されている電
圧を0に戻す。
【0010】すると、アクチュエータ壁603e、60
3fが変形前の状態(図6)に戻り、インクに圧力が加
えられる。そのとき、前記正に転じた圧力と、アクチュ
エータ壁603e、603fが変形前の状態に戻ること
により発生した圧力とが加え合わされ、比較的高い圧力
がインク流路613cのノズル618c付近の部分に生
じて、インクがノズル618cから噴射される。
【0011】インクが噴射された後、もしインク流路6
13cの電極619e、619fに対して新たな電圧パ
ルスを与えなければ、インク流路613c内の圧力は2
Tを周期として暫く変動しつづける。これが残留圧力変
動である。この残留圧力変動のために電圧パルスの周波
数を変化させたときインクの噴射速度が変動し、着弾位
置がずれるために印字品質が損なわれたり、噴射不能に
なるなどの不都合が生じる。
【0012】これに対し、例えば特開昭62−2993
43号公報等に開示されているように、インク噴射を行
うための印字パルスに続いてキャンセルパルスを印加す
ることにより、インク流路613内の残留圧力変動を低
減することが考えられている。つまり、インク噴射から
一定時間後に、インク流路613内の残留圧力変動と位
相が逆になるような圧力波を発生させるキャンセルパル
スを印加するのである。図8に示すようにインク流路6
13の電極619に幅T、噴射パルスと位相が反対のキ
ャンセルパルスDを噴射パルスCの立ち下がりからT後
に印加する。また、電圧値は残留圧力変動の振幅に応じ
て、その変動をちょうど打ち消すように設定(例えば噴
射パルスの0.6倍)する。このキャンセルパルスを与
えることによってアクチュエータ壁603は、インク噴
射時と反対の変形をし、残留圧力変動と位相が反対の圧
力波を与えて、残留圧力変動を打ち消す。これにより電
圧パルスの周波数を変化させたときのインクの噴射速度
の変動がなくなり、印字品質が良好になる。
【0013】次に、上記残留圧力変動のキャンセルを実
現するための駆動回路を説明する。図9に示す出力信号
X、Y、Zは、それぞれインク流路613の電極619
に与える電圧をV、0、−0.6×Vにするための信号
である。出力信号Xがオンになると、インクを噴射する
ための電圧パルス(図8中のC)を発生させる。また、
出力信号Zがオンになると、キャンセル用の圧力変動を
おこすための電圧パルス(図8中のD)を発生させる。
また、上記以外のときは出力信号Yがオンになり、出力
電圧を0にする。コンデンサ91はインク流路613の
アクチュエータ壁603とその両側に形成された電極6
15、619によって構成される。
【0014】駆動回路は破線で囲まれる3つのブロック
から構成され、それぞれが噴射用充電回路82、放電用
回路84およびキャンセル圧力発生用回路86である。
そして、入力信号XがオンするときはトランジスタTc
が導通し、抵抗R12を介してコンデンサー91の電極
Eに正の電源87からVの電圧を印加する。入力信号Y
がオンするときはトランジスタTgが導通し、抵抗R1
2を介してコンデンサー91の電極Eをアースする。ま
た、入力信号ZがオンするときはトランジスタTsが導
通し、抵抗R12を介してコンデンサー91の電極Eに
負の電源88から−0.6×Vの電圧を印加する。
【0015】また、図10に示すように噴射パルスCの
立ち下がりから2T後に幅T、噴射パルスCと位相が同
じで、残留圧力変動の振幅に応じた電圧値(例えば噴射
パルスの0.5倍)のキャンセルパルスEを印加するこ
とでも残留圧力変動を打ち消すこともできる。この場合
の駆動回路は、図9のような負の電源88は不要である
が、電圧Vを発生する正の電源87と別に電圧V×0.
5を発生する第2の正の電源(図示しない)を用意し、
正の電源87と切り替えながら使用すれば良い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構成のインク噴射装置の駆動方法では、正の電圧Vで
ある噴射パルスCを与えてから圧力波がインク流路61
3内で伝播し一往復した後、または一往復半した後に、
残留圧力変動をキャンセルするため、負の電圧であるキ
ャンセルパルスD、または正の電圧であるが電圧値の異
なるキャンセルパルスEを与えなければならない。この
ため正の電源と負の電源、または電圧の異なる2種の正
の電源が必要であり、駆動回路が複雑となり、コストが
上がるという問題があった。
【0017】本発明は、インクの噴射速度の変動を抑
え、良好な印字品質の得られる低コストのインク噴射装
置の駆動方法を提示することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1では、インクが充填されるインク室
と、前記インク室の容積を変化させるためのアクチュエ
ータと、前記アクチュエータに電気信号を印加するため
の単一の駆動電源と、前記アクチュエータに前記単一の
駆動電源から第1のパルス信号を印加することにより、
前記インク室の容積を増大させてインク室内に圧力波を
発生させ、前記インク室内を圧力波が片道伝播する時間
T経過後、増大状態から容積を自然状態に減少させて前
記インク室内インクに圧力を加えてインク滴を噴射さ
せる制御手段とを備えたインク噴射装置の駆動方法であ
って、前記第1のパルス信号と波高値が同じであり、且
つ前記第1のパルス信号とパルス幅が異なり1.3Tか
ら1.7Tまでの範囲内のパルス幅を有する第2のパル
ス信号を、前記制御手段が、第2のパルス信号の立ち上
がりタイミングTsと第2のパルス信号の立ち下がりタ
イミングTeとの中心タイミングTmが前記第1のパル
ス信号の立ち上がり時点から3.25Tよりも大きく
3.7Tよりも小さい範囲内となるように、前記アクチ
ュエータに前記単一の駆動電源から印加することを特徴
とする。
【0019】請求項2では、前記第2のパルス信号のパ
ルス幅が、1.5Tであることを特徴とする。
【0020】請求項3では、前記第2のパルス信号の立
ち上がりタイミングTsと該第2のパルス信号の立ち下
がりタイミングTeとの中心タイミングTmが、前記第
1のパルス信号の立ち上がり時点から3.3T以上3.
6T以下の範囲内となる前記第2のパルス信号を前記ア
クチュエータに印加することを特徴とする。
【0021】請求項4では、前記アクチュエータは、前
記インク室を構成する少なくとも1つの壁部であり、該
壁部の少なくとも一部は圧電材料で形成されていること
を特徴とする。
【0022】
【作用】上記の構成を有する本発明に係るインク噴射装
置の駆動方法では、前記制御手段が、前記第1のパルス
信号を前記単一の駆動電源から前記アクチュエータに印
加すると、まずこの第1のパルス信号の立ち上がりにお
いて、インク室の容積が増大されてインク室内に圧力波
が発生される。前記インク室内を圧力波が片道伝播する
時間T経過後、第1のパルス信号が立ち下げられ、イン
ク室内の容積を増大状態から自然状態に減少させると、
前記インク室内のインクに圧力が加わりインク滴が噴射
される。そして、前記第1のパルス信号と波高値が同じ
であり、且つ前記第1のパルス信号とパルス幅が異なり
1.3Tから1.7Tまでの範囲内のパルス幅を有する
第2のパルス信号を、その第2のパルス信号の立ち上が
りタイミングTsと該第2のパルス信号の立ち下がりタ
イミングTeとの中心タイミングTmが前記第1のパル
ス信号の立ち上がり時点から3.25Tよりも大きく
3.7Tよりも小さい範囲内となるように、前記制御手
段が前記単一の駆動電源から前記アクチュエータに印加
することにより、駆動周波数に対する噴射速度がほぼ一
定になる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を具体化した一参考例を図面を
参照して説明する。
【0024】本参考例のインク噴射装置600は、図6
に示す従来のインク噴射装置600と同様に、底壁60
1、天壁602及びその間のせん断モードアクチュエー
タ壁603からなる。そのアクチュエータ壁603は、
底壁601に接着され、且つ矢印611方向に分極され
た下部壁607と、天壁602に接着され、且つ矢印6
09方向に分極された上部壁605からなっている。ア
クチュエータ壁603は一対となって、その間にインク
流路613を形成し、且つ次の一対のアクチュエータ壁
603の間には、インク流路613よりも狭い空間61
5を形成している。
【0025】各インク流路613の一端には、ノズル6
18を有するノズルプレート617が固着され、各アク
チュエータ壁603の両側面には電極619,621が
金属化層として設けられている。各電極619,621
はインクと絶縁するための絶縁層(図示せず)で覆われ
ている。そして、空間615に面している電極621は
アース623に接続され、インク流路613内に設けら
れている電極619はアクチュエータ駆動回路を与える
シリコン・チップ625に接続されている。
【0026】本インク噴射装置の具体的な寸法の一例を
述べる。インク流路613の長さLは7.5mmであ
る。ノズル618の寸法は、インク噴射側の径が40μ
m、インク流路613側の径が72μm、長さが100
μmである。また、実験に供したインクは、粘性が2m
Pa・s、表面張力が30mN/mである。そして、こ
のインク流路613内のインク中における音速aとイン
ク流路613の長さLとの比L/a(=圧力波の片道伝
播時間T)は8μsecである。
【0027】次に本参考例のインク流路613内の電極
619に印加する駆動波形10を図1に示す。駆動波形
10は、インクを噴射させるための第1のパルス信号A
と、噴射後のインク流路613内の残存圧力変動を補償
するための第2のパルス信号Bとからなり、第1のパル
ス信号A、第2のパルス信号Bのどちらも波高値(電圧
値)はV(例えば20v)である。第1のパルス信号A
の幅Waは、インク流路613内の圧力波の片道伝播時
間T(L/a)に一致し、すなわち8μsecであり、
第2のパルス信号Bの幅Wbはインク流路613内の圧
力波の片道伝播時間Tの0.5倍、すなわち4μsec
である。第2のパルス信号Bの立ち上がりタイミングT
sと立ち下がりタイミングTeとの中間タイミングTm
は、第1のパルス信号Aの立ち上がりタイミングT0か
ら時間Tdだけ経過している。時間Tdは、インク流路
613内の圧力波の片道伝播時間Tの3.5倍、すなわ
ち28μsecである。
【0028】この駆動波形10を実現するための駆動回
の例を図2、3を用いて説明する。図2に示す出力信
号X、Yは、それぞれインク流路613内の電極619
に与える電圧をV、0にするための信号である。出力信
号Xがオンになると、電圧Vを発生し、出力信号Yがオ
ンになると電圧が0になる。コンデンサ191はインク
流路613のアクチュエータ壁603とその両側に形成
された電極619、621によって構成される。
【0029】駆動回路は破線で囲まれる2つのブロック
から構成され、それぞれが噴射用充電回路182、放電
用回路184である。そして、入力信号Xがオンすると
きはトランジスタTcが導通し、抵抗R120を介して
コンデンサー191の電極Eに正の電源187からVの
電圧、例えば20vを印加する。入力信号Yがオンする
ときはトランジスタTgが導通し、抵抗R120を介し
てコンデンサー191の電圧Eをアースする。
【0030】入力信号X、Yのそれぞれのタイミングチ
ャート11、12と電極Eの出力電圧波形13を図3に
示す。入力信号Xのタイミングチャート11のように、
入力信号Xは通常オフの状態に有り、所定のタイミング
T1にてオンされ、タイミングT2にてオフされる。そ
の後のタイミングT3にてオンされ、タイミングT4に
てオフされる。入力信号Yのタイミングチャート12
は、上記入力信号Xがオンのときオフされ、上記入力信
号Xがオフのときオンされる。
【0031】そのときの電極Eでの出力波形13は、通
常0vであるが、タイミングT1にてコンデンサ191
への電荷が充電され、トランジスタTcと抵抗R12と
コンデンサ191にて決まる充電時間Ta後に電圧V
(例えば20v)になる、またタイミングT2にてコン
デンサ191の電荷が放電され、トランジスタTgと抵
抗R12とコンデンサ191にて決まる放電時間Tb後
に0vになる。続いてタイミングT3にてコンデンサ1
91への電荷が充電され、トランジスタTcと抵抗R1
2とコンデンサ191にて決まる充電時間Ta後に電圧
V(例えば20v)になる、またタイミングT4にてコ
ンデンサ191の電荷が放電され、トランジスタTgと
抵抗R12とコンデンサ191にて決まる放電時間Tb
後に0vになる。このように実際の駆動波形13は立ち
上がりと立ち下がりでそれぞれTa、Tbの遅れが生じ
るため、電圧が1/2V(例えば10v)における第1
のパルス信号Aの幅Wa、第2のパルス信号Bの幅W
b、および第2のパルス信号Bの立ち上がりタイミング
Tsと立ち下がりタイミングTeの中間タイミングTm
の、第1のパルス信号Aの立ち上がりタイミングT0か
らの遅れ時間Tdを図1に示す値になるように上記各タ
イミングT1、T2、T3、T4を設定する。
【0032】上記した本参考例の駆動方法にて駆動した
場合のインク噴射テストを行った。駆動電圧は、非常に
遅い駆動周波数、例えば60Hzのときにインク噴射速
度が5m/sとなる20vにて駆動した。駆動周波数を
5kHzから15kHzまで変化させたところインク噴
射速度が4.5〜5.3m/sの間で安定に噴射でき
た。比較実験として本参考例の駆動波形の第1のパルス
信号Aのみにて駆動した場合インク噴射速度が5〜7m
/sの間でばらつき、駆動周波数が9kHz以上では噴
射不能になった。この結果を図4に示す。この結果から
参考例の駆動方法が電圧パルスの周波数を変化させた
ときのインクの噴射速度が変動を抑えていることがわか
る。また、本参考例の駆動方法では、インク流路613
の電極619に第1のパルス信号Aとして正の電圧Vを
印加し、第2のパルス信号Bとして、第1のパルス信号
Aと同じ正の電圧Vを印加すること、駆動電源が正の
電源87のみで済み、従来のように正の電源と負の電
源、または電圧の異なる2種の正の電源を用いる場合に
比較して制御回路が単純となり、コスト逓減を図り得
る。
【0033】次に第2のパルス信号Bの幅Wbと、第1
のパルス信号Aの立ち上がりタイミングT0から第2の
パルス信号Bの中間タイミングTmまでの遅れ時間Td
の適正範囲とを求めるために行った実験の結果を説明す
る。
【0034】図5は、第2のパルス信号Bの幅Wbと、
第1のパルス信号Aの立ち上がりタイミングT0から第
2のパルス信号Bの中間タイミングTmまでの遅れ時間
Tdとをそれぞれ0.3T〜2.0T、3.1T〜3.
9Tに変えたときの評価結果を示す。評価方法としては
5kHz〜15kHzまで駆動周波数を変化させてイン
ク噴射速度の変化を調べた。駆動電圧は非常に遅い駆動
周波数、例えば60Hzのときにインク噴射速度が5m
/sとなる20vにて駆動した。
【0035】ここで評価の2重丸は、速度の変動が1m
/s未満であり、丸は速度変動が1.0以上2.0m/
s未満、三角は速度変動が2.0以上3m/s未満、×
はある周波数にて噴射不能となったことを示す。この結
果から、遅れ時間Tdは、3.25Tより大きく3.7
Tよりも小さい範囲で、第2のパルス信号Bの幅Wbを
0.3T〜1.7T(但し1.0Tになると第2のパル
ス信号Bによってインクの噴射が起こるので除く)とす
ると、速度変動が2(m/s)以下になる。さらに、遅
れ時間Tdが3.3T以上3.6T以下の範囲内で、第
2のパルス信号Bの幅Wbを1.5Tとすると、より速
度変動が少なく印字品質の良好なインク噴射が行い得
る。
【0036】以上、一参考例を詳細に説明したが、本発
明はこの参考例に限定されるものではない。例えば上記
参考例では、正の電源87を用いたが、分極方向を図7
の609、611を逆にして、負の電源を用いても良
い。その他の構成についても、特許請求の範囲を逸脱す
ることなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良
を施した態様で本発明を実施できる。
【0037】尚、本参考例では、アクチュエータ壁60
3の下部壁607及び上部壁605の圧電変形によりイ
ンク流路613の容積を変形してインクを噴射していた
が、下部壁もしくは上部壁の一方を圧電変形しない材質
で形成し、他方の圧電変形にともなって変形するように
して、インクを噴射してもよい。
【0038】また、本参考例では、インク流路613の
両側に空気室615を設けていたが、空気室を設けず
に、インク流路が隣接するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】上述したように、本発明のインク噴射装
置の駆動方法によれば、インクを噴射する第1のパルス
信号と波高値が同じであり、且つ第1のパルス信号とパ
ルス幅が異なり1.3Tから1.7Tまでの範囲内のパ
ルス幅を有する第2のパルス信号を、その第2のパルス
信号の立ち上がりタイミングTsと該第2のパルス信号
の立ち下がりタイミングTeとの中心タイミングTm
が、前記第1のパルス信号の立ち上がり時点から3.2
5Tよりも大きく3.7Tよりも小さい範囲内となる
うに、アクチュエータに印加しているので、インクの噴
射速度の駆動周波数による変動を減少させることができ
る。更に単一の駆動電源にて駆動することができるの
で、従来よりも駆動回路が単純となり、コストが低下す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一参考例のインク噴射装置の駆動波形
を示す図である。
【図2】前記インク噴射装置の駆動回路を示す図であ
る。
【図3】前記インク噴射装置の駆動方法のタイミングチ
ャートである。
【図4】前記インク噴射装置の駆動方法の周波数を変化
させた実験の結果を示す図である。
【図5】前記インク噴射装置の方法の第2のパルス信号
の幅と印加タイミングを変えた実験の結果を示す図であ
る。
【図6】従来例、および本発明に係るインク噴射装置を
示す図である。
【図7】従来例、および本発明に係るインク噴射装置の
動作を説明する図である。
【図8】従来例の駆動方法を示す図である。
【図9】従来例の駆動回路を示す図である。
【図10】従来例の駆動方法の別の例を示す図である。
【符号の説明】
10 駆動波形 600 インク噴射装置 603 アクチュエータ壁 613 インク流路 619 電極 621 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−339660(JP,A) 特開 平2−258264(JP,A) 特開 平4−361046(JP,A) 特開 平5−338148(JP,A) 特開 平7−178898(JP,A) 特許3290057(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクが充填されるインク室と、 前記インク室の容積を変化させるためのアクチュエータ
    と、 前記アクチュエータに電気信号を印加するための単一の
    駆動電源と、 前記アクチュエータに前記単一の駆動電源から第1のパ
    ルス信号を印加することにより、前記インク室の容積を
    増大させてインク室内に圧力波を発生させ、前記インク
    室内を圧力波が片道伝播する時間T経過後、増大状態か
    ら容積を自然状態に減少させて前記インク室内インク
    に圧力を加えてインク滴を噴射させる制御手段とを備え
    たインク噴射装置の駆動方法であって、 前記第1のパルス信号と波高値が同じであり、且つ前記
    第1のパルス信号とパルス幅が異なり1.3Tから1.
    7Tまでの範囲内のパルス幅を有する第2のパルス信号
    を、前記制御手段が、第2のパルス信号の立ち上がりタ
    イミングTsと第2のパルス信号の立ち下がりタイミン
    グTeとの中心タイミングTmが前記第1のパルス信号
    の立ち上がり時点から3.25Tよりも大きく3.7T
    よりも小さい範囲内となるように、前記アクチュエータ
    に前記単一の駆動電源から印加することを特徴とするイ
    ンク噴射装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記第2のパルス信号のパルス幅が、
    1.5Tであることを特徴とする請求項1に記載のイン
    ク噴射装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記第2のパルス信号の立ち上がりタイ
    ミングTsと該第2のパルス信号の立ち下がりタイミン
    グTeとの中心タイミングTmが、前記第1のパルス信
    号の立ち上がり時点から3.3T以上3.6T以下の範
    囲内となる前記第2のパルス信号を前記アクチュエータ
    に印加することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のインク噴射装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータは、前記インク室を
    構成する少なくとも1つの壁部であり、該壁部の少なく
    とも一部は圧電材料で形成されていることを特徴とする
    請求項1〜請求項3のいずれかに記載のインク噴射装置
    の駆動方法。
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