JP3423297B2 - 光導波路及びその製造方法、及び光導波回路 - Google Patents
光導波路及びその製造方法、及び光導波回路Info
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Description
理、光計測の分野で利用される光導波路及びその製造方
法、及び光導波回路に関するものである。
より、画像や映像情報などの大容量データを高速に伝達
できる光波長多重(WDM)技術などを用いた光通信シ
ステムは、北米を中心に商用導入が進んでいる。これに
伴って、光通信システムを構成する光回路の研究開発に
も拍車がかかっており、LSI微細加工技術を応用して
平面基板上に光導波路を一括形成できる導波型光回路
(即ち、光導波回路)は、集積性・量産性に優れている
ことから、高性能で複雑な光回路を実現できる手段とし
て期待されている。
用することによって多種多様な光回路が実現できる。中
でも光波長合分波器は、WDMシステムのキーデバイス
として重要である。
レイ導波路格子(AWG)型光波長合分波器を示す。こ
のAWG型光波長合分波器は、入力用チャネル導波路群
1、出力用チャネル導波路群2、チャネル導波路アレイ
3、前記入力用チャネル導波路群1とチャネル導波路ア
レイ3とを接続する入力側扇形スラブ導波路4、及び前
記チャネル導波路アレイ3と出力用チャネル導波路群2
とを結ぶ出力側扇形スラブ導波路5により形成されてい
る。
して、非対称マッハツェンダ干渉計(MZI)型光減衰
器を示す。2本の入力用導波路6、2本の出力用導波路
7、及び2本のアーム導波路8が、2つの3dB方向性
結合器9で結ばれ、各アーム導波路8の上には薄膜ヒー
タ型位相シフタ10が形成されている。
コン(Si)基板11上に、下部クラッド12、コア1
3、及び上部クラッド14が形成されている。
偏波コントロールされていないため、光導波回路も偏波
無依存であることが要求される。しかしながら、実際の
光導波回路においては、光導波路のコアには構造複屈折
や応力複屈折が存在するために偏波依存性が生じる。特
に石英系光導波回路において、光導波路のコアの断面形
状が正方形に近く構造複屈折がほとんど無視できるよう
な場合でも、基板の材質や組成と導波路部分の材質や組
成とは一般に異なるため、コアにはさまざまな応力が作
用し、その応力は多くの場合において水平方向と垂直方
向とでは異なる。この結果、光弾性効果により水平方向
と垂直方向とで屈折率の偏り、すなわち応力複屈折が発
生し、光導波特性に偏波依存性が生じる。
WG型光波長合分波器における光波長分波特性の一例を
示し、図4(A)に同じく石英系ガラスで作製された非
対称MZI型光減衰器における光透過特性の一例を示
す。各図に示すように、両例とも光出力特性がTMモー
ド、TEモードで分離しており、偏波依存性が現れてい
る。
ては、光導波回路の組成を調整する方法(参考文献1:
S. Suzuki et al., "Polarization-Insensitive Arraye
d-Waveguide Gratings Using Dopant-Rich Silica-Base
d Glass with ThermalExpansion Adjusted to Si Subst
rate", Electronics Letters, Vol. 33,No. 13, pp. 11
73-1174, 1997)(参考文献2:S. M. Ojha et al., "S
impleMethod of Fabricating Polarization-Insensitiv
e and Very Low CrosstalkAWG Grating Devices", Elec
tronics Letters, Vol. 34, pp. 78-79, 1998)や、波
長板を挿入する方法(参考文献3:Y. Inoue et al., "
Polarization ModeConverter with Polyimide Half Wav
eplate in Silica-Based Planar LightwaveCircuits",
IEEE Photonics Technology Letters. Vol. 6, No. 5,
pp. 175-177, 1994)が提案されている。
について表1に示す。
性には優れるものの、偏波無依存化に伴ってデバイスの
信頼性が劣化する。例えば、石英系ガラスの場合、組成
調整によりガラス内部の応力が圧縮応力から引っ張り応
力ヘと変化する。このため、導波路ガラスに亀裂が生じ
易くなる。同様に、ポリマーなど石英系以外の材料から
なる光導波路を用いた光導波回路においても、偏波無依
存を実現できる組成とデバイスの信頼性を確保できる組
成とが必ずしも一致しない場合がある。
ってデバイスの信頼性が劣化しないため、現在主流とな
っている技術である。しかし、信号のパワー損失が約
0.5〜1.0dB増加することに加えて、生産性・コス
ト性に難がある。これは、波長板挿入溝の加工プロセス
と波長板挿入プロセスとを、完成した光導波回路チップ
1つ1つに対して実施しなければならないからである。
波無依存化法は、いずれも、光学特性・信頼性というデ
バイス特性と生産性・コスト性の双方を満足する手法で
はない。
させることなく本質的に偏波無依存化を実現させること
ができる光導波路及び光導波回路、及び生産面・コスト
面での負担増とならない偏波無依存型の光導波路及び光
導波回路、及び光導波路の製造方法を提供することにあ
る。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴
は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにす
る。
基板と、前記平面基板上に設けられ、リッジを有する下
部クラッドと、前記下部クラッドのリッジ上に設けられ
た、光を伝搬させるためのコアと、前記コアを覆うよう
に設けられた上部クラッドとを有し、前記リッジは、光
導波路の偏波依存性を本質的にゼロにするように決定さ
れた形状を有し、該リッジの高さは、光導波路の構造複
屈折をB 0 、光弾性定数をC 1 ,C 2 とした時、前記上部及び
下部クラッドから前記コアに作用する水平応力σxと前
記上部及び下部クラッドから前記コアに作用する垂直応
力σyの差σx−σyが, B 0 /(C 2 −C 1 )となるように決め
られることを特徴とする光導波路を提供する。
合、前記リッジの高さは、前記上部及び下部クラッドか
ら前記コアに作用する前記水平応力σxと前記上部及び
下部クラッドから前記コアに作用する前記垂直応力σy
とが本質的に一致するように決定しても良い。典型的に
は、前記コアの断面形状が本質的に正方形とされる。
した時、前記平面基板、前記下部クラッド、前記コア、
前記上部クラッドの熱膨張係数の平均値を温度範囲0≦T
≦TSにおいてそれぞれρsub,ρlower,ρcore,ρ
upperとしたとき、その大小関係が、 ρsub > ρupper > ρcore ≧ ρlower または、 ρsub > ρupper > ρlower > ρcore となるように設定しても良い。
アの幅に等しくされるが、前記リッジの幅は、リッジの
高さ方向に一定でなくても良い。典型例として、前記平
面基板の材質がシリコン(Si)であり、前記光導波路
の材質が石英系ガラスである。
1本有する光導波回路を提供する。典型的には、光の干
渉現象を利用した光導波回路である。一例として、前記
光導波回路は、複数の前記光導波路を有するアレイ導波
路格子、もしくは、複数の前記光導波路を有する非対称
マッハツェンダ干渉計を含むものである。
ド層を形成する工程と、前記下部クラッド層の上にコア
層を形成する工程と、前記コア層を光導波路のコア形状
に加工する工程であって、このコア層のみならず直下に
位置する前記下部クラッド層を所定の深さまで掘り下げ
ることによって下部クラッドおよび下部クラッドのリッ
ジを形成する工程と、加工されたコアを覆うように光導
波路の上部クラッドとしての上部クラッド層を形成する
工程とからなる光導波路の製造方法であって、 前記リッ
ジを形成する工程において、前記リッジが、光導波路の
偏波依存性を本質的にゼロにするように決定された形状
を有するように形成されるとともに、該リッジの高さ
は、光導波路の構造複屈折をB 0 、光弾性定数をC 1 ,C 2 と
した時、前記上部及び下部クラッドから前記コアに作用
する水平応力σxと前記上部及び下部クラッドから前記
コアに作用する垂直応力σyの差σx−σyが, B 0 /(C 2
−C 1 )となるように決められることを特徴とする光導波
路の製造方法を提供する。
は、前述の通りである。
ッジを作製してから新たにコア層の堆積と加工とを行う
ことも可能であるが、加工プロセスが1回増えるため、
プロセスの負担が増加する。本発明によれば、コア加工
プロセスにおけるエッチング時間を長くするだけで下部
クラッドのリッジも同時に作製できる。
して、特開平5−88037「ガーネット導波路および
その作製方法」が挙げられる。この例に代表されるよう
に、実際の光導波回路のコア加工プロセスにおいては、
加工誤差が発生してもコア層が完全に加工されるように
下部クラッドを若干掘り込むように条件を設定すること
がある。しかし、本発明の光導波路は、コア加工を完全
に行うことが目的ではなく、コア直下にリッジ構造を設
け、リッジの高さを変化させることによりコアに作用す
る応力を大きく変化させることができるという新しい知
見に基づいて偏波無依存の光特性を実現する光導波路及
びそれを用いた光導波回路であり、従来にはない発明で
ある。即ち、従来の構成では、リッジが、光導波路の偏
波依存性を所望レベルに低減するようにあらかじめ決定
された形状を有するものではない。
れた光導波路型光素子も、半導体光導波路素子のクラッ
ド層がリッジ構造を有するが、この構成では光導波層の
ストライプ構造により、構造複屈折性を制御して光導波
層の偏波依存性を小さくする方法であって、クラッド層
がリッジ構造を有することにより埋め込みポリイミド層
からコアに作用する内部応力を変化させているわけでは
ない。すなわち、この光導波回路においても、リッジ
が、光導波路の偏波依存性を所望レベルに低減するよう
にあらかじめ決定された形状を有するものではなく、本
発明とは異なる目的、構成及び作用を有するものであ
る。
説明する(参考文献4:光導波回路の基礎、岡本勝就
著、コロナ社、1996初版第2刷)。光導波路における実
効屈折率の水平成分nTEと垂直成分nTMは、 nTE=nTE0−C1σx−C2(σy+σz) ……(1) nTM=nTM0−C1σy−C2(σx+σz) ……(2) と表すことができる.ここで,nTE0,nTM0は応力がない
場合の実効屈折率、σx,σyはコアに作用する応力で、
断面から見て基板に水平な応力成分と垂直な応力成分、
σzはコアに作用する応力のうちの光の伝搬方向成分、C
1,C2は光弾性定数である。これらの式から光導波路の
複屈折Bは、 B=nTM−nTE=nTM0−nTE0+(C1−C2)(σx−σy)=B0+BS ……(3) ただし、 B0=nTM0− nTE0 BS=(C1−C2)(σx−σy) となる。B0とBSはそれぞれ構造複屈折と応力複屈折であ
る。したがって、光導波路を偏波無依存、すなわち、B
=B0+BS=0 にするためには、σx−σyを、 σx−σy=B0/(C2−C1) ……(4) としなければならない。
および光導波路の材質とコアサイズにより一義的に決ま
る値である。一方、σx,σyについても光導波路の材質
とコアサイズにより決まることは分かっていたが、発明
者らは、コアを下部クラッドのリッジ上に作製し,リッ
ジの高さdを変えることによりコアに作用する応力σx,
σyを大きく変化させることが出来ることを発見した。
すなわち、平面基板、下部クラッド、コア、上部クラッ
ドの熱膨張係数の平均値 ρsub,ρlower,ρcore,ρ
upper の大小関係が、温度範囲0≦T≦TS(TSは上部クラ
ッドの軟化温度)において、ρsub > ρupper > ρ
core ≧ ρlower または、ρsub > ρupper > ρ
lower > ρcoreであるとき、コアには圧縮応力が作用
し、その大きさはd=0では|σx|>|σy|であるた
め、応力複屈折BSは大きな正の値をとる。
力の水平成分は減少し、逆に垂直成分は増加していく。
この結果、σxとσyの大小関係は逆転、すなわち、|σ
x|<|σy|となり、応力複屈折BSは負の値を示すよう
になる。よって、導波路の材質や仕様を考慮に入れて、
σx−σyが、 B0/(C2−C1)になるようにリッジの高さd
を決めることにより、コアの複屈折性を解消することが
できて偏波無依存化を実現できる。特に、構造複屈折B0
がB0=0と見なせる場合には、水平方向と垂直方向の応
力を等しくするようにリッジの高さdを決めることによ
り応力複屈折BSを打ち消すことが出来る。すなわち、こ
のように応力が平衡している状態では、応力に起因する
水平方向の屈折率変化と、応力に起因する垂直方向の屈
折率変化とが等しくなるため、光学特性の偏波依存性を
解消できる。
必要としないため、信頼性は全く劣化しない。
(実施例)を詳細に説明する。 (実施例1)図1は、本発明による実施例1の光導波路
の概略構成(図1(A))及びそのコアに作用する応力
を示す図(図1(B))である。
(A)に示すように、基板(例えばSi基板)11の上
に作製された下部クラッド12、コア13、上部クラッ
ド14、下部クラッド12のリッジ15からなり、この
ような光導波路を複数有する石英系AWG型光波長合分
波器(構成は図5(A)参照)を構成するものとする。
ここでは、リッジ15の高さをdとする。
器は、チャネル間隔100GHz、チャネル数32を有
し、基板11の上に作製される。コア13の断面寸法は
6μm×6μm、コア13とクラッド(12,14)の
比屈折率差は0.75%である。実施に当たっては、有
限要素法(上記参考文献4参照)を用いてコア13の周
辺の応力分布を解析し、下部クラッド12におけるリッ
ジ15の高さを決定した。なお、本実施例ではコアの断
面形状は正方形であり,また,石英ガラスに構造的な異
方性もないため構造複屈折は考慮せずとも良い。すなわ
ち,σx−σyが0になるようにリッジの高さを決めてや
ればよい。
力の水平成分σx、垂直成分σy、及びその差分σx−
σyを示す(負値が圧縮応力を示す)。高さd=0μm
ではσxが支配的であり、σx−σyは−60MPaを
示す。高さdが増加するとσyは減少し(圧縮応力の増
加)、σxは増加する(圧縮応力の減少)。そして、高
さd=8μm(コア厚の133%)でσx−σy=0M
Paになる。すなわち、d=8μmの場合にnTM=nTE
となり、光学特性の偏波無依存化ができると考えられ
る。
した。石英系光導波回路は、火炎堆積法、スパッタ法、
CVD法など様々な方法で作製できるが、1例として火
炎堆積法を用いた場合について示す。
は、図2に示す手順で次のように行った。まず、Si基
板(平板基板)11上に火炎堆積法によってSiO2を
主成分とする下部クラッド層121を堆積し、次に、G
eO2をドーパントとして添加したSiO2を主成分とす
るコア層131を堆積した後に、電気炉で透明ガラス化
した(図2(A))。
回路のレジストパターン16を形成した(図2
(B))。そして、反応性イオンエッチングにより、ま
ずコア層の不要部分をその厚さ分だけ除去し(図2
(C))、さらに、連続して下部クラッド層を8μmの
深さまでエッチングすることにより下部クラッド12及
びリッジ15を形成した(図2(D))。レジストパタ
ーン除去後、最後に、SiO2を主成分とする上部クラ
ッド(層)14を30μmの厚さで形成した(図2
(E))。
G型光波長合分波器の光波長分波特性のうち、センター
ポートの導波路の出力特性を示したものである。TEモ
ードとTMモードは一致しており、実際に偏波無依存化
されていることがわかる。
に合わせて約0.1μmから15μm程度(コア厚の3
%から200%程度)まで変化させることにより、広範
囲な条件で偏波無依存化が実現できる。
波路は、図1(A)に示す前記実施例1と同様の構成で
あり、これを用いた光導波回路は、基板(Si基板)1
1の上に作製されたチャネル間隔100GHz、チャネ
ル数32の石英系AWG型光波長合分波器である。ただ
し、前記実施例1と異なり、コアの断面寸法は3μm×
3μm、コア13とクラッド(12,14)の比屈折率
差を2.5%とした。この場合、応力解析の結果、偏波
無依存の条件になるのはd=0.15μmとなった(コ
ア厚の5%)。この場合も、コアの断面形状は正方形で
あり、また,石英ガラスに構造的な異方性もないため構
造複屈折は考慮せずとも良い。すなわち、σx−σyが0
になるようにリッジの高さを決めてやればよい。
造手順と同じである。本実施例2の光導波回路の光波長
分波特性を図3(C)に示す。同図に示すように、偏波
依存性が解消されている。
波路は、図1(A)に示す前記実施例1と同様の構成で
あり、これを用いた光導波回路は、スパッタ法を用いて
作製した石英系非対称MZI型光減衰器である。ただ
し、コア13の断面寸法は7μm×7μm、コア13と
クラッド(12,14)の比屈折率差は0.45%であ
り、応力解析の結果、偏波無依存の条件になるのはd=
13μm(コア厚の186%)となった。
様であるが、下部クラッド12、コア13、及び上部ク
ラッド14を形成する手段をスパッタ法に変更した。本
実施例3の光導波回路の光透過特性を図4(B)に示
す。同図に示すように、TM、TE両モードの特性はよ
く一致しており、偏波依存性は解消されている。
形であり、また、石英ガラスに構造的な異方性もないた
め構造複屈折は考慮せずとも良い。すなわち、σx−σy
が0になるようにリッジの高さを決めてやればよい。
3によれば、コア13の直下に下部クラッド12のリッ
ジ15を作製することにより、コア13に作用する応力
を変化させることができる。その結果、偏波に依存しな
い光導波回路が実現できる。
ドライエッチングによるコア形成工程において、コア1
3の加工に引き続いて加工することにより、新たな製造
工程を追加することなく対応できる。
造方法を用いれば、デバイス特性を全く犠牲にせず、か
つ、生産面・コスト面の負担を増加させずに偏波無依存
型の光導波回路を実現することができる。このように、
偏波無依存化のために新たに工程を増やす必要がないた
め、生産面・コスト面での負担増はほとんどない。
容易な方法であるので、作製法(火炎堆積法、スパッタ
法、CVD法、スピンコート法)、材質(石英系ガラ
ス、ポリマー材料)、組成(ドーパントの種類など)及
び仕様(コアサイズ、屈折率、比屈折率差など)の異な
る多様な光導波回路に対して広範囲に適用できる利点を
持っている。
共振器、非対称マッハツェンダ干渉計を用いた光減衰器
や熱光学スイッチ、遅延線など、様々な光回路に適用で
きる。
前記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、
前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論で
ある。
を実現させているが、仕様によっては無依存は実現され
なくても、所望の低レベル依存性を実現させても良く、
仕様、製造条件、コスト等を考慮した所望のレベルに合
わせてリッジの高さや形状を決定すれば良い。
ッドのリッジ幅はコア幅と等しくされているが、仕様に
合わせて任意に設定可能である。また、一定でなくても
良く、例えばリッジの断面形状が台形であっても良い。
ただし、リッジ幅は、コア幅の2倍程度までの大きさで
あることが望ましい。これは、リッジ幅があまりに広い
場合には、コア周囲の応力分布が従来の光導波回路にお
けるコア周囲の応力分布と等しくなってしまい、リッジ
の高さを変化させても応力分布を変えることができなく
なってしまうからである。
リッジの高さも任意に設定可能である。偏波無依存化の
ためには、リッジの高さはコア厚の3%程度で押さえら
れる場合もあるし200%程度必要な場合もある。ただ
し、リッジ高さがそれ以上になると今度は上部クラッド
による埋め込みが難しくなってくるため、200%程度
以下であることが望ましい。
られる効果をまとめれば、下記の通りである。 (1)コアに作用する応力を変化させることができるの
で、本質的に偏波に依存しない光導波回路を実現でき
る。 (2)新たな製造工程を追加することなく対応できるの
で、デバイス特性を全く犠牲にせず、かつ、生産面・コ
スト面の負担を増加させずに偏波無依存型の光導波回路
を実現することができる。 (3)作製法、材質、組成、及び仕様の異なる多様な光
導波回路に対して広範囲に適用できる。 (4)各種光波長合分波器、光共振器、非対称マハツェ
ンダ干渉計を用いた光減衰器や熱光学スイッチ、遅延線
など様々な光回路に適用できる。
成及びそのコアに作用する応力を示す図である。
における断面構成を示す図である。
型光波長合分波器における光波長分波特性、本実施例1
の石英系AWG型光波長合分波器の光波長分波特性、及
び本実施例2の石英系AWG型光波長合分波器の光波長
分波特性の例を示す図である。
(MZI)型光減衰器における光透過特性の一例、及び
本実施例3の石英系非対称MZI型光減衰器の光透過特
性の一例を示す図である。
を示す模式図、及び、非対称MZI型光減衰器の概略構
成を示す模式図である。
Claims (19)
- 【請求項1】 平面基板と、 前記平面基板上に設けられ、リッジを有する下部クラッ
ドと、 前記下部クラッドのリッジ上に設けられた、光を伝搬さ
せるためのコアと、 前記コアを覆うように設けられた上部クラッドとを有
し、 前記リッジは、光導波路の偏波依存性を本質的にゼロに
するように決定された形状を有し、該リッジの高さは、
光導波路の構造複屈折をB 0 、光弾性定数をC 1 ,C 2 とした
時、前記上部及び下部クラッドから前記コアに作用する
水平応力σxと前記上部及び下部クラッドから前記コア
に作用する垂直応力σyの差σx−σyが, B 0 /(C 2 −C 1 )
となるように決められることを特徴とする光導波路。 - 【請求項2】 前記構造複屈折B 0 が0とみなせる場合、
前記リッジの高さは、前記上部及び下部クラッドから前
記コアに作用する前記水平応力σxと前記上部及び下部
クラッドから前記コアに作用する前記垂直応力σyとが
本質的に一致するように決定されることを特徴とする請
求項1に記載の光導波路。 - 【請求項3】 前記コアの断面形状が本質的に正方形で
あることを特徴とする請求項2に記載の光導波路。 - 【請求項4】 前記上部クラッドの軟化温度をTSとした
時、前記平面基板、前記下部クラッド、前記コア、前記
上部クラッドの熱膨張係数の平均値を温度範囲0≦T≦TS
においてそれぞれρsub,ρlower,ρcore,ρupperと
したとき、その大小関係が、ρsub > ρupper > ρ
core ≧ ρlowerであることを特徴とする請求項1に記
載の光導波路。 - 【請求項5】 前記上部クラッドの軟化温度をTSとした
時、前記平面基板、前記下部クラッド、前記コア、前記
上部クラッドの熱膨張係数の平均値を温度範囲0≦T≦TS
においてそれぞれρsub,ρlower,ρcore,ρupperと
したとき、その大小関係が、ρsub > ρupper > ρ
lower > ρcoreであることを特徴とする請求項1に記
載の光導波路。 - 【請求項6】 前記リッジの幅が前記コアの幅に等しい
ことを特徴とする請求項1に記載の光導波路。 - 【請求項7】 前記リッジの幅が、高さ方向に一定では
ないことを特徴とする請求項1に記載の光導波路。 - 【請求項8】 前記平面基板の材質がシリコン(Si)
であることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。 - 【請求項9】 前記光導波路の材質が石英系ガラスであ
ることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。 - 【請求項10】 請求項1記載の光導波路を少なくとも
1本有する光導波回路。 - 【請求項11】 光の干渉現象を利用した、請求項10
記載の光導波回路。 - 【請求項12】 複数の前記光導波路を有するアレイ導
波路格子を含む請求項11記載の光導波回路。 - 【請求項13】 複数の前記光導波路を有する非対称マ
ッハツェンダ干渉計を含む請求項11記載の光導波回
路。 - 【請求項14】 平面基板の上に下部クラッド層を形成
する工程と、 前記下部クラッド層の上にコア層を形成する工程と、 前記コア層を光導波路のコア形状に加工する工程であっ
て、このコア層のみならず直下に位置する前記下部クラ
ッド層を所定の深さまで掘り下げることによって下部ク
ラッドおよび下部クラッドのリッジを形成する工程と、 加工されたコアを覆うように光導波路の上部クラッドと
しての上部クラッド層を形成する工程とからなる光導波
路の製造方法であって、 前記リッジを形成する工程において、前記リッジが、光
導波路の偏波依存性を本質的にゼロにするように決定さ
れた形状を有するように形成されるとともに、該リッジ
の高さは、光導波路の構造複屈折をB 0 、光弾性定数を
C 1 ,C 2 とした時、前記上部及び下部クラッドから前記コ
アに作用する水平応力σxと前記上部及び下部クラッド
から前記コアに作用する垂直応力σyの差σx−σyが,
B 0 /(C 2 −C 1 )となるように決められることを特徴とする
光導波路の製造方法 。 - 【請求項15】 前記構造複屈折B 0 が0とみなせる場
合、前記リッジの高さは、前記上部及び下部クラッドか
ら前記コアに作用する前記水平応力σxと前記上部及び
下部クラッドから前記コアに作用する前記垂直応力σy
とが本質的に一致するように決定されることを特徴とす
る請求項14に記載の光導波路の製造方法。 - 【請求項16】 前記コア形状を加工する工程におい
て、前記コアの断面形状が本質的に正方形であるように
加工することを特徴とする請求項15に記載の光導波路
の製造方法。 - 【請求項17】 前記上部クラッドの軟化温度をTSとし
た時、前記平面基板、前記下部クラッド、前記コア、前
記上部クラッドの熱膨張係数の平均値を温度範囲0≦T≦
TSにおいてそれぞれρsub,ρlower,ρcore,ρupper
としたとき、その大小関係が、ρsub > ρupper > ρ
core ≧ ρlowerであることを特徴とする請求項14に
記載の光導波路の製造方法。 - 【請求項18】 前記上部クラッドの軟化温度をTSとし
た時、前記平面基板、前記下部クラッド、前記コア、前
記上部クラッドの熱膨張係数の平均値を温度範囲0≦T≦
TSにおいてそれぞれρsub,ρlower,ρcore,ρupper
としたとき、その大小関係が、ρsub > ρupper > ρ
lower > ρcoreであることを特徴とする請求項14に
記載の光導波路の製造方法。 - 【請求項19】 前記リッジを形成する工程において、
前記リッジの幅が前記コアの幅に等しくなるように加工
されることを特徴とする請求項14に記載の光導波路の
製造方法。
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A.Kilian et.al.,Journal of Lightwave Technology,Vol.18 No.2(February 2000),pp.193−198 |
S.M.Ojha et al.,Electronics Letters,1998年 1月 8日,Vol.34 No.1,pp.78−79 |
S.Suzuki et al.,Electronics Letters,1997年 6月19日,Vol.33,No.13,pp.1173−1174 |
Y.Inoue et al.,IEEE Photonics Technology Letters,Vol.6 No.5(May 1994),pp.175−177 |
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