JP3746776B2 - 導波路型光波長合分波器 - Google Patents

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Description

本発明は、平面光導波路で構成された導波路型光波長合分波器に関する。更に詳しくは、導波路複屈折がコアおよびコア直下の下部クラッドから構成されるリッジ形状に依存すること、および導波路複屈折が導波路コア幅に依存することの2つを利用して、光波長合分波器の偏波依存性を補償する技術に関する。
現在、通信容量の拡大のために複数の光波長を用いた光波長多重通信システム(WDMシステム)の開発が盛んである。この光波長多重通信システムにおいて、送信側で複数の波長の光信号を合波し、受信側で1本の光ファイバ中の複数の光信号を異なるポートに分波する光波長合分波器として、アレイ導波路格子型光波長合分波器(以下、AWGと略す)が広く使用されている。
従来のAWGの回路構成を図9に示す。入力導波路301に入射された光は、第1のスラブ導波路302でシリコン基板303と水平方向に回折し、複数のアレイ導波路304に結合する。隣接するアレイ導波路304はそれぞれ一定の光路長差を有しているため、第2のスラブ導波路305に結合する際に、複数の光ビームは波長に依存する位相差を持つ。この結果として、複数の光ビームの干渉で生じる焦点は波長に依存して位置が変化する。その焦点位置に予め複数の出力導波路306を配置しておくことにより、AWGは複数光波長を一括して合分波する光波長合分波器として機能する。
これまで報告されたAWGでは、複数のアレイ導波路4のコア幅は互いに等しく設計されていた。AWGはガラス、ポリマー、半導体など様々な材料の導波路を用いて作製され、その結果が報告されている(非特許文献1参照)。
一般に、平面基板上に作製した光導波路は、基板に垂直な方向に電界成分を持つTM光と、基板に平行な方向に電界成分を持つTE光との間で実効屈折率が異なる。これら実効屈折率の差分を導波路複屈折と呼び、以下の式(1)で定義する。
Figure 0003746776
Figure 0003746776
Figure 0003746776
ここで、λTMおよびλTEはTM光とTE光のAWG中心波長、L1およびL2は隣接するアレイ導波路の物理的な長さ、n1TM(TE)およびn2 TM(TE)は隣接する2本のアレイ導波路のTM(TE)の実効屈折率、mは回折次数(整数)を表す。
隣接するアレイ導波路の物理的な長さの差をΔL(=L2−L1)、また実効屈折率がアレイ導波路の中で一様だと仮定すると、式(2)、(3)は式(4)、(5)のように簡潔に書き表せる。
Figure 0003746776
Figure 0003746776
上記の式(1)〜(3)からわかるように、導波路複屈折Bが存在する場合、AWGの中心波長λTM、λTEはTM光とTE光とで異なる値になる。この差分を偏波依存波長シフト(以下PDλと略す):PDλ=λTM−λTE と定義する。PDλは式(4)、(5)と式(1)より、次式(6)に示すとおり導波路複屈折Bに比例する値になることが分かる。
Figure 0003746776
本来、石英系ガラス光導波路は伝搬損失の偏波依存性はほとんどない。しかしながら波長合分波器では、上述の通り中心波長がTM光とTE光とで導波路複屈折Bに比例して異なるため、入射光の偏光状態で透過損失が変化するという偏波依存性の問題が生じてしまう。
この偏波依存性を解消する方法として最も広く採用されているのがAWG中央部に主軸を45°傾けた波長板を挿入する方法である(非特許文献2参照)。
しかし、この方法は波長板挿入に伴う作製工程の増加、部品点数の増加、過剰損失の増加が避けられないという問題を有している。
AWGの上記偏波依存性を解消する別の方法として、石英系ガラスにドーパントを多量に入れて、シリコン基板と同等の熱膨張係数を持たせることにより、AWGの作製時に生じる熱応力を低減し、結果的に偏波依存性を解消する報告もなされている(非特許文献3参照)。
具体的には、石英系ガラス層にシリコン基板からかかる応力を−1MPa以上1MPa以下に調整することにより、導波路複屈折の絶対値を2×10−5以下に抑制している(ここで、負符号は圧縮応力、正符号は引っ張り応力を表す。)。
この従来技術の第2例の方法は、上記の従来技術の第1例の方法に比べて、1/2波長板7の挿入に伴う付加的な作業がなく、且つ過剰損失も生じないため、有用な方法である。しかし、ガラスの圧縮応力が非常に弱いかもしくは引っ張り応力が発生しているため、AWG作製時の作業工程において石英系ガラス層に容易にクラックが発生したり、石英系ガラス層のドーパント量が多いために長期的な耐候性が低く結晶化が生じて導波路の光挿入損失が増加するという問題があった。この信頼性の低さは、通信用光部品として致命的な問題である。
第3の方法として、導波路複屈折が導波路コア幅に依存することを利用して回路設計により偏波依存性を解消する方法が提案されている(特許文献1参照)。以下にその原理を簡単に説明する。石英系ガラス導波路では、コア幅が広くなると応力分布が変化して、導波路複屈折が大きくなる。一方、PDλの値は、式(2)と(3)の引き算であるから次式にように書き表せる。
Figure 0003746776
ここでB1およびB2は隣接するアレイ導波路の複屈折を表す。
式(7)より、隣接する導波路1と導波路2の導波路複屈折を、コア幅を変化させることにより式(7)の右辺を0にすればPDλを解消することができる。すなわち、AWGの偏波依存性を解消することができる。
この方法は、ガラス材料は従来と同じ圧縮応力がかかったガラスを用いて、アレイ導波路部のコア幅のみを設計マスク上で変化させることによりAWGの偏波依存性を解消する方法である。
この方法は波長板挿入のような付加工程もなく、且つガラス信頼性の問題もないため極めて優れた方法である。但し、この方法には一つだけ欠点がある。それは、コア幅を変化させて導波路複屈折を制御しているため、大きな偏波依存性を解消するためには相対的に細いコア幅と太いコア幅を使用する必要がある。しかし、細いコア幅では曲げ損失が発生し、太いコア幅では高次モードが発生する。このため光学特性を劣化させずに適用できるコア幅には限界がある。その結果として、光学特性を劣化させずに制御できるPDλの値に限界があった。
第4の方法として、導波路複屈折がコアとコア直下の下部クラッドで構成されるリッジ形状に依存することを利用して、PDλを低減する方法が提案されている(特許文献2参照)。これは第3の方法で、コア幅を広げることで複屈折を増加させる代わりに、下部クラッドのリッジまで含めたコア高さを大きくすることで複屈折を低減するものである。この方法は、波長板挿入のような付加工程もなく、且つガラス信頼性の問題もないため優れた方法である。残された課題は、コア加工及び下部クラッドのリッジ加工に要するエッチング時間が長いこと、および導波路複屈折の面内分布がこの方法では解消できないことの2点である。
M. K. Smit,″New focusing and dispersive planar component based on an optical phased array,″Electronics Letters, vol. 24, no. 7,pp. 385-386, Mar. 1988. Y. Inoue他″Polarization sensitivity elimination in silica-based wavelength-division multiplexer using polyimide half waveplate,″IEEE J. Lightwave Technol., vol. 15,no. 10, pp. 1947-1957, Oct. 1997 S. Suzuki 他,″Polarization-insensitive arrayed-waveguidegratings using dopant-rich silica-based glass with thermal expansion adjusted to Si substrate, ″TEE Electron. Lett.,vol. 33,no. 13, pp.1173-1174, Jun. 1997 特願2001−558769号明細書 特許第3423297号明細書
一般的に導波路複屈折は作製条件により僅かに面内分布を持っている。この面内分布は前述の特許文献2に示された第4の方法では解消することは非常に困難である。なぜならば同じウエハの面内で制御するPDλの値を変化させようとすると、面内でエッチング量を分布させる必要があるためである。
本発明の目的は、前記第3の方法もしくは第4の方法単独では実現できなかったことを、両者の方法を組み合わせることにより実現することにある。すなわち、第3の方法だけでは充分な補償が出来なかったPDλを、第4の方法を併用することにより充分なPDλの補償を実現する。更には、第4の方法のみでは解消できなかったPDλの面内分布を、第4の方法に第3の方法を祖み合わせることにより、面内分布を有する回路のPDλをウエハ全面にわたり補償することが可能となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、上記に示す第3と第4の方法を併用した新たな方法を用いることにより、低コストで信頼性の高い偏波無依存の導波路型波長合分波器を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、基板上の光導波路で構成される光波長合分波器において、前記光波長合分波器が入力光導波路、光分岐部、複数の長さの異なる光導波路、光結合部、および出力光導波路から構成されており、前記複数の長さの異なる光導波路の各々はコア幅の狭い導波路部分とコア幅の広い導波路部分とを含み、長さの短い光導波路から長さの長い光導波路に向かって前記コア幅の狭い導波路部分の長さが順次長くなるとともに前記コア幅の広い導波路部分の長さが順次短くなることによって、各々の長手方向に平均したコア幅が互いに異なっており、且つ、前記コアの直下の下部クラッドがコア幅とほぼ同じ幅でリッジ形状を有しており、該コアとリッジ形状の下部クラッドは同一の上部クラッドに埋め込まれており、前記コア幅の狭い導波路部分と前記コア幅の広い導波路部分のコア幅の差が、高次モードに起因するサイドピークが生じない範囲に設定されるとともに、前記リッジ形状の下部クラッドの高さが、下部クラッドをリッジ形状にすることのみで偏波無依存化するのに必要な高さよりは低く設定されることによって、偏波無依存化されていことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の導波路型光波長合分波器において、前記リッジ形状の高さが1.5ミクロン乃至3ミクロンであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1乃至2に記載の導波路型光波長合分波器において、作製するウエハ面内にほぼ同等の導波路型光波長合分波器が複数配置されており、且つ、前記複数の光導波路のコア幅変化量が、複数の導波路型光波長合分波器に対して異なるように設計および作製されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3に記載の導波路型光波長合分波器において、前記導波路型光波長合分波器が、第1のスラブ導波路、第2のスラブ導波路、それらを結ぶ互いに長さの異なる複数のアレイ導波路、第1のスラブ導波路に接続された1本あるいは複数本の入力導波路、第2のスラブ導波路に接続された1本あるいは複数本の出力導波路からなるアレイ導波路格子型光波長合分波器であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3に記載の導波路型光波長合分波器において、前記導波路型光波長合分波器が、2つの光カプラとそれらを結ぶ互いに長さの異なる2本の導波路からなるマッハツェンダ光干渉計であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5に記載の導波路型光波長合分波器において、前記導波路型光波長合分波器が、シリコン基板上の石英系ガラス光導波路で構成されていることを特徴とする。
上記構成の本発明では、付加的な作製工程を用いず、且つ、信頼性劣化を生じないで、導波路型光波長合分波器の偏波依存性を解消する。更には、作製工程により生じる導波路複屈折の面内分布に起因する偏波依存性の面内分布も同時に解消する。
以上説明したように、本発明によれば、プロセス負担が小さく光学特性劣化を引き起こさずに波長合分波器などの偏波依存性が解消できる。また導波路複屈折が面内分布を有する場合においても、その偏波依存性を解消することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態に係る偏波無依存のアレイ導波路格子型光波長合分波器(AWG)のウエハレイアウト構成を示す。ウエハ1には、複数のAWG10が隣接して形成されている。各AWG10には入力側スラブ導波路と出力側スラブ導波路との間に長さの異なる約100本のアレイ導波路が並列に接続されている。各アレイ導波路は入力側スラブ導波路および出力側スラブ導波路との接続部は同一のテーパ導波路(図示せず)で接続されている。
これはスラブ導波路とアレイ導波路との間で生じる結合損失を抑制するためである。各アレイ導波路は、前記テーパ部を除き2種類のコア幅の導波路で構成されている。図2に図1のアレイ導波路部分のコア幅がわかるように強調した上面図を示す。図2において、AWG10は、複数の入力導波路101と、複数の出力導波路102と、複数のアレイ導波路105と、複数の入力導波路101と複数のアレイ導波路105とを接続する入力側スラブ導波路103と、複数のアレイ導波路105と複数の出力導波路102とを接続する出力側スラブ導波路104とを有している。
図2において、本実施形態では、アレイ導波路は、コア幅w1=5.5ミクロンの導波路105Aと、コア幅w2=8.5ミクロンの導波路105Bを用いて構成した。同図に示すように、各アレイ導波路において長手方向に平均化したコア幅は、短いアレイ導波路で太く、長いアレイ導波路で細くなるように形成されている。
2種類のコア幅の導波路間での接続損失を抑制するため、両者の間に連続的に幅が変化するテーパを挿入している。また、今回作製した100GHz 間隔1×16チャンネルのAWGでは、隣接アレイ導波路間での長さの差を△L(w1)=149ミクロン、△L(w2)=−86ミクロンと設計した。すなわち、短いアレイ導波路から長いアレイ導波路に向かって、コア幅w1の導波路105Aは149μmずつ長くなり、一方コア幅w2の導波路105Bは86μmずつ短くなるように設計した。
本実施形態に係るAWGにおける導波路の作製は、図3に示す手順で次のように行った。まず、シリコン基板11上に火炎堆積法でSi02を主体にした下部クラッドガラススート1211、Si02にGe02を添加したコアガラススート1311を堆積する(図3(A))。
その後、1000℃以上の高温でガラス透明化を行う。この時に、下部クラッドガラス層121は30ミクロン厚、コアガラス131は7ミクロン厚となるように、ガラスの堆積を行っている(図3(B))。
引き続き、フォトリソグラフィ技術を用いてコアガラス131上にエッチングマスク16を形成し(図3(C))、反応性イオンエッチングによってコアガラス131のパターン化を行う(図3(D))。ここでコアガラス131の加工に引き続き下部クラッドガラス121を更に2ミクロンエッチングし、高さHのリッジ15を形成する。本実施例と特許文献1に記
載の発明(従来技術第3の方法)との差異はこの下部クラッドガラス121の加工によるリッジ15(リッジ形状)の形成にある。
エッチングマスク16を除去した後、上部クラッドガラス14を再度火炎堆積法で形成する。上部クラッドガラス14にはB203やP205などのドーパントを添加してガラス転移温度を下げ、それぞれのコアガラス13とコアガラス13の狭い隙間にも上部クラッドガラス14が入り込むようにしている(図3(E))。
従来技術第2例に述べたようにガラスに大量のドーパントを添加すると、シリコン基板からガラス層にかかる圧縮応力が緩和され、導波路複屈折が減少する。
しかし、それと共にガラスの耐候性が劣化する。このため、本実施形態では、信頼性が十分に確保できる条件として、クラッドガラスに添加するドーパント量を抑制し、シリコン基板からガラス層ヘ−10MPa以下の応力(10MPa以上の圧縮応力)を発生させている。
上記の設計を用いて作製したAWGの透過スペクトルを図4に示す。同図から明らかなように、λTMとλTEのズレは0.01nm 以下(測定限界以下)であった。
本実施形態は、特許文献1に記載の発明(従来技術第3の方法)と類似している。その差異を明確にするため、コア幅を変化させることのみによって偏波無依存化を図った比較結果を図5に示す。ここではコア幅w1=4.0ミクロンの導波路と、コア幅w2=10.0ミクロンの導波路を用いた。図5に示すように高次モードに起因するサイドピークが生じており、波長合分波フィルタとしてのクロストーク劣化になっている。このように特許文献1に記載の発明による方法(従来技術第3の方法)のみで偏波無依存化を図ると、2種類のコア幅の差を大きく取る必要があり、その結果としてクロストークの劣化を引き起こしてしまう。
この光学特性の劣化を抑制する方法として、本実施形態では、特許文献2に提案されたコア直下の下部クラッドのリッジ形状を利用して導波路複屈折を制御する方法(従来技術第4の方法)を併用することで、必要とする2種類のコア幅の差を抑制し、クロストークの劣化を防いでいる。
他方、本実施形態と特許文献2に記載された発明(従来技術第4の方法)との差は、下部クラッドをリッジ形状とすることのみで導波路複屈折を0にするためには、下部クラッドのリッジ高さを4ミクロンにする必要がある。しかしコア高さ7ミクロンと合わせて11ミクロンものガラスエッチング加工は、プロセス時間が長くなりコスト増加を引き起こす。
本実施形態のように特許文献1に提案された設計法(従来技術第3の方法)を併用することで、下部クラッドのリッジ高さを2ミクロンに低減して、プロセス負担を低減している。
ここで従来技術の第3の方法と第4の方法を併用する際に、そのPDλ低減効果の比率は任意の比率を摂ることができる。しかしプロセス負担を考えると、下部クラッドのリッジ高さとしては1.5〜3ミクロンが好ましい。
(第2実施形態)
図6に本発明の第2実施形態に係る偏波無依存のAWGのウエハレイアウト構成を示す。図6示すAWGと図1に示すAWGとの相異は、図1に示すAWGのウエハレイアウト構成ではウエハ1全面にわたり複数のAWGが同じ設計がなされていたのに対して、図6に示すAWGのウエハレイアウト構成では複数のAWGがウエハの位置に依存して異なるコア幅の設計がなされている点である。図7と図8にこの設計の差を誇張して示す。図7は、図6の中央に位置する偏波無依存AWG20−1の拡大図を、図8は、図6におけるAWG20−1の周辺に位置する偏波無依存AWG20−2の拡大図をそれぞれ,示している。
図7、図8において、AWG20−1(20−2)は、複数の入力導波路201と、複数の出力導波路202と、複数のアレイ導波路205(205A,205B)と、複数の入力導波路201と複数のアレイ導波路205とを接続する入力側スラブ導波路203と、複数のアレイ導波路205と複数の出力導波路202とを接続する出力側スラブ導波路204とを有している。
図3に示した火炎堆積法でガラス膜を作製すると、ウエハ位置に依存して僅かな導波路複屈折の分布が生じてしまう。この現象は、程度の差こそあれ、他のプロセスで光導波路を作製する場合でも生じる現象である。本実施形態ではこの導波路複屈折の面内分布を補正するために設計による導波路複屈折制御法(特許文献1に提案された従来技術第3の方法)を用いて、全体的な導波路複屈折の低減を特許文献2に提案された従来技術NO第4の方法を用いて実現した。
本実施形態の場合は、図6に示す9つのAWGにおいて、中央のAWG20−1は周辺のAWG20−2に比べてPDλが小さかった。このため、隣接アレイ導波路間での長さの差を△L(w1)=129ミクロン、△L(w2)=−66ミクロンと設計した。ここではコア幅w1=5.5ミクロンの導波路と、コア幅w2=8.5ミクロンの導波路を用いた。一方周辺の8個のAWGでは隣接アレイ導波路間での長さの差を△L(w1)=149ミクロン、△L(w2)=−86ミクロンと設計した。この結果、図4に示すのと同様の偏波無依存特性が、ウエハ全面にわたり実現された。
図6では複数のAWGが個別回路としてウエハ全面に配置されているが、複数のAWGを直列に接続して構成される回路においても本実施例の方法は有効である。
第1実施形態および第2実施形態では、光回路としてAWGを例に挙げて説明をした。しかし、同じ石英系ガラス導波路で構成されたマッハツェンダ干渉計、トランスバーサルフィルタなどの干渉計回路では全く同じ理屈で偏波無依存化が実現される。
本発明の第1の実施形態の偏波無依存AWG(アレイ導波路格子型光波長合分波器)の構成を示す平面図である。 図1の偏波無依存AWGのアレイ導波路部分のコア幅がわかるように強調した拡大図である。 本発明の第1の実施形態の偏波無依存AWGの作製工程を示す工程図である。 本発明の第1の実施形態の偏波無依存AWGの透過スペクトル特性を透過率と波長との関係で示すグラフである。 本発明の第1の実施形態の比較例としての偏波無依存AWGの透過スペクトル特性を透過率と波長との関係で示すグラフである。 本発明の第2の実施形態の偏波無依存AWG(アレイ導波路格子型光波長合分波器)の構成を示す平面図である。 図6中央の偏波無依存AWGのアレイ導波路部分のコア幅がわかるように強調した拡大図である。 図6周辺の偏波無依存AWGのアレイ導波路部分のコア幅がわかるように強調した拡大図である。 従来技術のAWG(アレイ導波路格子型波長合分波器)の構成を説明するための斜視図である。
符号の説明
1…ウエハ
10、20−1、20−2…AWG
11…シリコン基板
12…下部クラッドガラス
13…コアガラス
14…上部クラッドガラス
15…リッジ
16…エッチングマスク
101、201…入力導波路
102、202…出力導波路
103、203…入力側スラブ導波路
104、204…出力側スラブ導波路
105A,105B,205A,205B…アレイ導波路

Claims (6)

  1. 基板上の光導波路で構成される光波長合分波器において、
    前記光波長合分波器が入力光導波路、光分岐部、複数の長さの異なる光導波路、光結合部、および出力光導波路から構成されており、
    前記複数の長さの異なる光導波路の各々はコア幅の狭い導波路部分とコア幅の広い導波路部分とを含み、長さの短い光導波路から長さの長い光導波路に向かって前記コア幅の狭い導波路部分の長さが順次長くなるとともに前記コア幅の広い導波路部分の長さが順次短くなることによって、各々の長手方向に平均したコア幅が互いに異なっており、
    且つ、前記コアの直下の下部クラッドがコア幅とほぼ同じ幅でリッジ形状を有しており、該コアとリッジ形状の下部クラッドは同一の上部クラッドに埋め込まれており、
    前記コア幅の狭い導波路部分と前記コア幅の広い導波路部分のコア幅の差が、高次モードに起因するサイドピークが生じない範囲に設定されるとともに、前記リッジ形状の下部クラッドの高さが、下部クラッドをリッジ形状にすることのみで偏波無依存化するのに必要な高さよりは低く設定されることによって、偏波無依存化されていることを特徴とする導波路型光波長合分波器。
  2. 前記リッジ形状の高さが1.5ミクロン乃至3ミクロンであることを特徴とする請求項1に記載の導波路型光波長合分波器。
  3. 作製するウエハ面内にほぼ同等の導波路型光波長合分波器が複数配置されており、
    且つ、前記複数の光導波路のコア幅変化量が、複数の導波路型光波長合分波器に対して異なるように設計および作製されたことを特徴とする請求項1乃至2に記載の導波路型光波長合分波器。
  4. 前記導波路型光波長合分波器が、第1のスラブ導波路、第2のスラブ導波路、それらを結ぶ互いに長さの異なる複数のアレイ導波路、第1のスラブ導波路に接続された1本あるいは複数本の入力導波路、第2のスラブ導波路に接続された1本あるいは複数本の出力導波路からなるアレイ導波路格子型光波長合分波器であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の導波路型光波長合分波器。
  5. 前記導波路型光波長合分波器が、2つの光カプラとそれらを結ぶ互いに長さの異なる2本の導波路からなるマッハツェンダ光干渉計であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の導波路型光波長合分波器。
  6. 前記導波路型光波長合分波器が、シリコン基板上の石英系ガラス光導波路で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5に記載の導波路型光波長合分波器。
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