JP3423254B2 - 真空処理装置 - Google Patents
真空処理装置Info
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Description
にてCVD(Chemical vapor deposition )処理を行う
真空処理装置に関する。
膜プロセスの一つに減圧CVDと呼ばれる処理がある。
この手法は反応管内を減圧状態にしながら処理ガスを導
入して化学的気相反応によりウエハの表面に成膜するも
のであり、真空雰囲気で処理を行うためウエハ間の狭い
間隔にも十分処理ガスが到達するために多数枚のウエハ
を一度に処理できる利点がある。
置の一つとして縦型熱処理装置がある。この装置は、筒
状のマニホ−ルドの上に設けられた縦型の反応管と、こ
の反応管を囲むように設けられたヒ−タと、マニホ−ル
ドを通じて突入されたガス導入管と、マニホ−ルドに接
続された排気管とを備え、ウエハボ−トと呼ばれる保持
具に多数枚のウエハを棚状に保持させてマニホ−ルドの
下端の開口部から反応管内に搬入させて成膜処理を行う
ものである。
ば層間絶縁膜である窒化シリコン膜を成膜する場合、7
80℃程度の加熱雰囲気及び0.1〜1Torr程度の
真空雰囲気下で成膜処理を行い、その後前記ガス導入管
から反応管内にパ−ジガスとして窒素ガスを導入して反
応管内を常圧に戻し、しかる後マニホ−ルドの下端の開
口部を塞いでいる蓋体を開き、ウエハを搬出する。
理では装置部分、即ち反応管及びマニホ−ルドの内壁
や、ウエハボ−トの下に設けられている、保温筒などと
呼ばれている断熱体にも成膜されるため、反応管内を常
圧に戻すために真空雰囲気下でいきなりガス導入管から
窒素ガスを大量に導入すると、ガスの乱流が形成される
ので装置部分に付着している反応生成物が剥がれて、パ
−ティクルとなって巻き上がり、ウエハ上にパーティク
ルが付着してしまう。このため例えば先ず1500sc
cm程度で2分間導入し、次いで2500sccm程度
で5分間導入し、更に6000sccm程度で常圧にな
るまで導入するといった具合に段階的に窒素ガスを導入
するようにしている。このため8インチサイズウエハで
あれば常圧復帰までに例えば15分もの長い時間がかか
るため、スル−プットの低下の要因の一つになってい
る。そして今後ウエハサイズが12インチ、16インチ
と大口径化していくと、反応管の容積が大きくなって益
々その時間が長くなり、スル−プットへの影響が大きく
なる。
れたものであり、その目的はパ−ティクルの巻き上げを
抑え、真空処理後にパ−ジガスにより真空室(バッチ式
で熱処理を行う真空処理装置であれば反応容器)内をパ
−ジする時間、すなわち真空からの常圧復帰時間を短縮
することのできる技術を提供することにある。
理体を反応容器内に搬入し、当該反応容器内を加熱手段
により加熱すると共に反応容器内を真空排気しながら前
記反応容器内に処理ガスを導入して、被処理体に対して
熱処理を行い、次いで反応容器内にパ−ジガスを導入し
て反応容器内を常圧雰囲気とした後、搬入出口を開けて
被処理体を反応容器内から搬出する装置において、前記
パ−ジガスを前記反応容器内に導入するために反応容器
内に設けられた石英製のガス導入管と、このガス導入管
のガス導入口を覆うように当該ガス導入管に溶融して固
着され、シリカ粒子を焼結して形成したシリカ多孔質層
と、を備えたことを特徴とする。
に保持されて反応容器内に搬入される例えば縦型熱処理
装置に適用される。この場合例えば反応容器は、内管と
外管とからなる二重構造の縦型の反応管と、前記内管の
下端に連通する搬入出口とを備えると共に、前記内管と
外管との隙間から排気されるように構成され、ガス導入
管は、前記内管の内側にパ−ジガスを導入するように設
けられる。
m〜80μmであることが好ましい。更に前記ガス導入
管は、パ−ジガス導入管と処理ガス導入管とを共用する
ようにしてもよい。
気下での成膜処理を行った後、シリカ多孔質層を通じて
パ−ジガスが導入されるため、流量を大きくしてもパ−
ジガスの流れが分散されて流速が抑えられた状態とな
り、従ってパ−ティクルの巻き上がりを抑えながら短時
間で真空室内を常圧雰囲気に戻すことができる。
構造の反応管を用いると共に、内管と外管との間にパ−
ジガスを導入するためのガス導入管を設ける場合がある
が、このガス導入管のガス導入口を覆うようにシリカ多
孔質層を設けるようにすれば、やはりパ−ティクルの巻
き上がりを抑えることができる。
適用した実施の形態を示す図である。図1中1は、例え
ば石英で作られた内管1a及び外管1bよりなる二重管
構造の反応管であり、この反応管1の周囲にはこれを取
り囲むようにヒータ2が設けられると共に、反応管1の
下部側には金属製の筒状のマニホールド3が設けられて
いる。前記内管1aは上端が開口されており、マニホー
ルド3の内方側にて支持されている。外管1bは上端が
塞がれており、下端がマニホールド3の上端に気密に接
合されている。この例では、内管1a、外管1b及びマ
ニホ−ルド3により反応容器が構成されている。31は
ベ−スプレ−トである。
ガスを内管2aの内方側に供給するための複数のガス導
入管4と、内管2a及び外管2bの間に薄膜付着抑制用
のガスを供給するためのガス導入管5が突入して設けら
れている。これらガス導入管4及び5については後で詳
述する。更に前記マニホールド3には、内管1a及び外
管1bの間に開口するように排気管32が接続されてお
り、図示しない真空ポンプにより反応容器内が真空引き
されるようになっている。
枚程度のウエハWが各々水平な状態で上下に間隔をおい
て保持具であるウエハボート11に載置されており、こ
のウエハボート11は蓋体12の上に保温筒(断熱体)
13を介して保持されている。前記蓋体12は、ウエハ
ボート11を反応管1内に搬入、搬出するためのボ−ト
エレベ−タ14の上に搭載されており、上限位置にある
ときにはマニホールド3の下端開口部、即ち反応管1と
マニホールド3とで構成される容器の下端開口部を閉塞
する役割をもつものである。
する。ガス導入管4は、図2及び図3にも示すように例
えば石英管41を図1におけるマニホ−ルド3の外部か
ら内部に突入しその先端部を上方に屈曲して構成され、
このガス導入管4の先端開口部であるガス導入口42を
覆うようにセラミック多孔質層であるシリカ多孔質層6
が設けられている。即ちこの例では、シリカ多孔質層6
は、上端が塞がれた筒状体として構成され、この筒状体
の開口端と石英管41のガス導入口42をなす開口端と
が溶融して固着されている。なおガス導入管4は、マニ
ホ−ルド3の周方向に複数本配列されており(図1では
2本のガス導入管4が示されている)、複数のガスが夫
々のガス導入管4から反応容器内に導入されるようにな
っている。そしてこれらガス導入管4のうちの1本ある
いは2本以上はパ−ジガスとしての窒素ガス(N2 ガ
ス)の導入管及び処理ガスの導入管を共用している。
mm、外径が5〜10mm、長さが10〜50mmとし
て形成される。なお図3には、外径がおよそ10mmの
石英管に外径が6mmの石英管を接合し、その先端をL
字状に屈曲し更にその先端にシリカ多孔質層6を接合し
た例を示してある。そしてシリカ多孔質層6の平均細孔
径は2μm以上の大きさであることが好ましい。平均細
孔径とは、図4に示すようにシリカの微粒子61同士の
隙間に球62を詰めたときにその球62の直径の平均値
であり、これは微粒子61の大きさで決まってくる。平
均細孔径が2μmのシリカ多孔質層6を製造する場合に
は例えば5〜10μm径のシリカ粒子が用いられ、平均
細孔径が10μmのシリカ多孔質層6を製造する場合に
は例えば30〜50μm径のシリカ粒子が用いられ、平
均細孔径が80μmのシリカ多孔質層6を製造する場合
には例えば10〜400μm径のシリカ粒子が用いられ
る。また焼成温度は例えば1250〜1400℃に設定
される。
しい理由の一つには、細孔径を小さくしすぎると圧力損
失が大きくてガスの流速が小さくなり過ぎ、パ−ジガス
である窒素ガスを反応容器内に導入して常圧に復帰させ
るときに長い時間がかかってしまうことが挙げられる。
一方シリカ多孔質層6の長さを大きくすると脆くなるの
であまり大きくできず、また本例の場合先端位置が高く
なると、高温になるので反応生成物が堆積してしまう。
このようにシリカ多孔質層を大きくすることは得策でな
いため、平均細孔径を2μmとすることが好ましい。
−ジガスの導入と成膜ガスの導入とを共用しているの
で、例えば窒化シリコン膜を成膜するときに用いるアン
モニアガスが細孔に付着し、また管内に残存し、これを
パ−ジガスの導入時に押し出すことができない場合があ
るからである。また平均細孔径があまり大きすぎるとガ
スの流れが乱れてしまうので80μm以下であることが
好ましい。
れたガス導入管5も例えば前記ガス導入管4と同様に構
成され、先端部に前記シリカ多孔質層61と同様なシリ
カ多孔質層51が設けられている。
ン膜を成膜する場合を例にとって図5を参照しながら述
べる。例えば100枚の被処理体であるウエハWをウエ
ハボート11に載せて、昇降台14を上昇させることに
より反応管1内に(反応容器内に)下端開口部より搬入
し、蓋体12によりマニホ−ルド3の下端開口部つまり
反応容器のウエハ搬入出口を気密に封止する(ステップ
1)。次いで図示しない真空ポンプにより排気管32を
通じて反応容器内を例えば0.003〜0.005To
rr程度の圧力まで真空引きする(ステップ2)。そし
て例えば780℃の加熱雰囲気下で成膜ガスとしてジク
ロルシラン(SiH2 Cl2 )ガスとアンモニア(NH
3 )ガスとを夫々ガス導入管4からおのおの例えば90
sccm程度および900sccm程度の流量で内管1
a内に導入して圧力を0.1〜1Torrとし、これに
よりウエハWの表面に窒化シリコン膜が形成される。こ
のときガス導入管5から例えば窒素ガスが100scc
m程度の流量で内管1aと外管1bとの間に導入され、
この窒素ガスの流れによって未反応の成膜ガスと内管1
a、外管1b及びマニホールド3の壁面との接触が妨げ
られ、この結果これら壁面への薄膜の付着が抑えられ
る。所定の窒化シリコン膜の成膜が終了後、上述の成膜
ガスおよび窒素ガスの導入を止め、この状態で真空引き
を継続することによりさらに圧力を低くして0.003
〜0.005Torrとし、反応容器内の残留ガスを排
気する(ステップ3)。
スを流していた2本のガス導入管4からパージガス例え
ば窒素ガスを内管1a内に導入すると共に、ガス導入管
5からも窒素ガスを流し続け、反応容器内を常圧に戻す
(ステップ4)。しかる後ボートエレベータ14を降下
して反応容器の下端の搬入出口を開き、ウエハボート1
1を反応容器から搬出する(ステップ5)。
孔質層6から窒素ガスを流出させているので、ガス流量
を大きくしても窒素ガスが分散されて部分的にはその流
速が抑えられ、従って内管1aやマニホールド3の壁面
及び保温筒13の外面に付着している反応生成物(薄
膜)、特にガス導入管4の先端部に近い部位に付着して
いる薄膜であっても、薄膜を剥離し、巻き上げようとす
る作用が弱いので、パーティクルの巻き上げが抑えら
れ、ウエハW上へのパーティクル付着が軽減できる。
6はガス導入管4の先端部に設けられるため表面積を小
さくすることが得策であるがシリカ多孔質層6の平均細
孔径が2μm以上であるから、表面積が小さくてもトー
タルでは大きな流量を確保でき、反応容器内を速やかに
常圧雰囲気に戻すことができ、スループットの向上を図
ることができる。またガス導入管4をパージガス導入管
及び成膜ガス(処理ガス)導入管として共用しても、成
膜ガスがシリカ多孔質層6の細孔に付着するおそれがな
い。
層6を設けて常圧復帰工程時に内管1aと外管1bとの
隙間から窒素ガスを反応容器内に導入すれば、前記隙間
に面した壁面に付着している反応生成物の巻き上げを抑
えながら、大きな流量で窒素ガスを導入することができ
る。なおシリカ多孔質層6を通して処理ガス(この例で
は成膜ガス)を反応容器内に導入しても問題はなく、む
しろガスが均一に拡散してウエハ面内均一性の高い処理
を行うことができる。
カ多孔質層6を設けなくともよいし、またガス導入管4
については、処理ガス(成膜ガス)導入管とパージガス
の導入管とを別々のものとし、パージガス導入管につい
てのみシリカ多孔質層6を設けてもよい。更にセラミッ
ク多孔質層としてはシリカを材質とすることに限定され
るものではなく、炭化ケイ素など他のセラミックスを用
いてもよい。また真空室内をフッ素系ガスによりセルフ
クリーニングを行う場合等にはセラミック多孔質層とし
ては耐食性に優れるアルミナ多孔質層を用いることが好
ましい。またパージガスとしては窒素ガス以外にアルゴ
ンガスやネオンガスなどの不活性ガスを用いてもよい。
更にまた本発明は縦型熱処理装置に限らず横型の熱処理
装置にも適用できるし、成膜以外にもエッチングなどの
真空処理を行うものであってもよく、またバッチ式の熱
処理装置に限らず枚葉式の熱処理装置あるいは常温雰囲
気で行う他の真空処理を行う装置に対しても適用でき
る。
0〜150枚収納できる真空処理装置である既述の縦型
熱処理装置を用い、780℃の加熱雰囲気の反応容器内
に2本のガス導入管4から成膜ガスを導入するとともに
1本のガス導入管5から窒素ガスを導入して、真空引き
により0.45Torrの処理ガス雰囲気とした後、成
膜ガス及び窒素ガスの導入を停止して0.005Tor
rの圧力とし、その後真空引きを停止してガス導入管
4、5から窒素ガスを導入し、常圧(760Torr)
に復帰するまでの時間を測定した。ただしシリカ多孔質
層6及び51の厚さ(層の厚さ)は1mm、長さは40
mm、外径は6mm、平均細孔径は2μmである。また
窒素ガスの流量は、初めの1分間は1000sccmと
し、それから徐々に増やして6000sccmとし、以
後この流量を維持した。常圧に復帰するまでの時間は1
0分であった。
平均細孔径を10μmとし、窒素ガスの流量を初めの1
分間は1000sccmとし、それから徐々に増やして
20,000sccmとし、以後この流量を維持した他
は、実施例1と同様にして実験を行った。常圧に復帰す
るまでの時間は3.8分であった。
平均細孔径を80μmとした他は、実施例2と同様にし
て実験を行った。
ティクルの付着は許容範囲内であった。
質層6、51を設けず、先端部を上記実施例のシリカ多
孔質層6、51の先端部とほぼ同じ高さとした他は、上
記実施例と同様の装置構成とした。そしてパーティクル
の巻き上げを抑えるために窒素ガスの流量は初めの2分
間は1500sccm、次の5分間は2500scc
m、その後徐々に増やして6000sccmとし、以後
この流量を維持した。常圧に復帰するまでの時間は15
分であった。
に、シリカ多孔質層6を設けることによって、熱処理後
の真空雰囲気から常圧に戻すまでの時間を大幅に短縮で
きる。
囲気下での成膜処理を行った後、セラミック多孔質層を
通じてパ−ジガスが導入されるため、流量を大きくして
もパ−ジガスの流れが分散されて流速が抑えられた状態
となり、従ってパ−ティクルの巻き上がりを抑えながら
短時間で真空室内を常圧雰囲気に戻すことができる。
を示す装置全体の断面図である。
図である。
図である。
図である。
示すフロ−図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 被処理体を反応容器内に搬入し、当該反
応容器内を加熱手段により加熱すると共に反応容器内を
真空排気しながら前記反応容器内に処理ガスを導入し
て、被処理体に対して熱処理を行い、次いで反応容器内
にパ−ジガスを導入して反応容器内を常圧雰囲気とした
後、搬入出口を開けて被処理体を反応容器内から搬出す
る装置において、 前記パ−ジガスを前記反応容器内に導入するために反応
容器内に設けられた石英製のガス導入管と、 このガス導入管のガス導入口を覆うように当該ガス導入
管に溶融して固着され、シリカ粒子を焼結して形成した
シリカ多孔質層と、 を備えたことを特徴とする真空処理装置。 - 【請求項2】 複数の被処理体が保持具に保持されて反
応容器内に搬入されることを特徴とする請求項1記載の
真空処理装置。 - 【請求項3】 反応容器は、内管と外管とからなる二重
構造の縦型の反応管と、前記内管の下端に連通する搬入
出口とを備えると共に、前記内管と外管との隙間から排
気されるように構成され、 ガス導入管は、前記内管の内側にパ−ジガスを導入する
ように設けられていることを特徴とする請求項2記載の
真空処理装置。 - 【請求項4】 内管と外管との間にガス導入管を設け、
このガス導入管のガス導入口を覆うようにシリカ多孔質
層を設けたことを特徴とする請求項3記載の真空処理装
置。 - 【請求項5】 シリカ多孔質層は、平均細孔径が2μm
〜80μmであることを特徴とする請求項1ないし4の
いずれかに記載の真空処理装置。 - 【請求項6】 ガス導入管は、パ−ジガス導入管と処理
ガス導入管とを共用していることを特徴とする請求項1
ないし5にいずれか記載の真空処理装置。
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