JP3423222B2 - ソフトシール弁の弁体シート構造 - Google Patents

ソフトシール弁の弁体シート構造

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JP3423222B2 JP24886798A JP24886798A JP3423222B2 JP 3423222 B2 JP3423222 B2 JP 3423222B2 JP 24886798 A JP24886798 A JP 24886798A JP 24886798 A JP24886798 A JP 24886798A JP 3423222 B2 JP3423222 B2 JP 3423222B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム等の弾性体を
使用した仕切弁に係り、ソフトシール弁の弁体シート構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のソフトシール仕切弁は、例えば図
4に示すように、弁箱1の内面に粉体塗装によって円滑
面2を形成し、弁体3の全面に施したゴムライニング4
が弁体中心面の外周部においてシール面を形成してお
り、弁箱1の円滑面2に弁体3のゴムライニング4を押
し付けることによりシールを行なっている。
【0003】このようなソフトシール仕切弁において
は、良好なシール性能を得るためには、ゴムライニング
4の圧縮量および、円滑面2に対するゴムライニング4
の接触面の幅を適正に保持する必要がある。
【0004】また、図5に示すように、ゴムライニング
4として柔らかいゴムを使用し、ゴムライニングの厚さ
を増やし、またはシート部の先端を鋭角的に形成するこ
とにより、面圧を上げてシール性能を高めるものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ソフトシー
ル仕切弁は、操作を手動式で行なうものが多く、ゴムラ
イニング4の圧縮量の設定を手動操作力の調整によって
行なっている。このために、通常は操作が重くなれば、
所定の圧縮量および接触面の幅が形成されているのもの
として操作を終了している。
【0006】しかし、ゴムライニング4として、耐久性
が高く硬いゴムを使用する場合に、通常の締め付け力で
は、圧縮量が不足したり、接触面の幅が十分に出来ない
ために、漏れが発生することがある。
【0007】また、ゴムライニング4として柔らかいゴ
ムを使用する場合に、通常のように締め付けると、弁体
3を過度に押し付けた状態となり、ゴムライニング4の
損傷や圧縮歪みの残留による材料劣化、寿命の減少等が
起こる問題がある。
【0008】本発明は上記した課題を解決するものであ
り、通常の操作力で締め込むだけで、十分なライニング
の圧縮量および接触面の幅が得られ、かつ過剰にライニ
ングを押し付けることがないソフトシール弁の弁体シー
ト構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明のソフトシール弁の弁体シート構造は、
弁体にゴムライニングを施し、弁体の周縁部のゴムライ
ニングを弁箱の内面に押し付けることにより弁箱と弁体
の間をシールするソフトシール弁において、弁体中心面
を介して相対する弁体周縁部の両側部に、ゴムライニン
グによって一対の弁体シートを形成し、一方の弁体シー
トを局所的に厚肉に、かつ他方の弁体シートより弁箱の
内面に向けて所定距離だけ突出して形成し、他方の弁体
シートを一様な肉厚に形成したものである。
【0010】また、一方の弁体シートは、弁箱の内面に
向けて突出する先端部が断面形状において鋭角をなすも
のである。上記した構成により、弁体の閉作動時におい
て、弁体はゴムライニングを介して弁箱の内面に当接
し、ゴムライニングで形成した一対の弁体シートが弁箱
の内面に圧接して、弁箱内面に対する接触面を弁箱内流
路の流れ方向において十分な幅をもって形成し、そのシ
ール性を発揮する。
【0011】このとき、全閉状態において、一方の弁体
シートは、その圧縮量および面圧が他方の弁体シートよ
り大きくなってシール性が高くなり、弁体を閉動する操
作力に対しては、双方の弁体シートにおいて生起する面
圧が反力として作用し、他方の弁体シートがストッパー
の機能を果たし、一方の弁体シートが過剰に圧縮される
ことを防止する。
【0012】また、閉作動においては、一方の弁体シー
トが先に弁箱内面に圧接し、生起する面圧が操作力に対
して反力として作用し、その後に、他方の弁体シートが
弁箱の内面に圧接し、生起する面圧が反力として付加的
に作用し、操作力に対する反力が急激に増加する。この
ため、操作者は適切な閉弁位置を反力の急激な増加によ
って認識することができ、弁体を過剰に閉作動すること
がない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図2において、ソフトシー
ル弁11は弁箱12の内部に弁箱内流路13を横切る方
向に弁体14を配置しており、弁体14は弁箱内流路1
3と弁体収納空間15との間で出退自在に設けている。
弁体収納空間15は弁箱12の弁体収納部16と蓋部1
7とで形成しており、蓋部17の頂部にパッキン箱18
を設けている。
【0014】弁棒19は、雄ねじ部19aが弁体14に
装着した雌ねじコマ20に螺合し、首部19bを蓋部1
7が回転自在に保持しており、頭部19cにキャップ2
1を装着している。
【0015】図2に示すように、弁体14は、弁棒19
の雄ねじ部19aを収納する中空状の基板部14aの全
面にゴムライニング22を施している。弁体14の周縁
部のゴムライニング22は、弁箱内流路13の流れ方向
において弁体中心面を介して相対する両側部に、一対の
弁体シート23a、23bを形成している。
【0016】基板部14aは一方の弁体シート23aに
対応する部位が平坦であり、他方の弁体シート23bに
対応する部位が山形に隆起している。一方の弁体シート
23aは、基板部14aの表面上に局所的に厚肉に形成
してあり、他方の弁体シート23bより弁箱12のシー
ト面12aに向けて所定距離だけ突出している。他方の
弁体シート23bは基板部14aの表面上に一様な肉厚
に形成している。
【0017】上記した構成により、弁体14の開閉操作
は、キャップ21および弁棒19を回転駆動して行い、
弁棒19の回転により雌ねじコマ20および弁体14が
弁棒19の軸心方向に移動する。
【0018】弁体14の全閉状態において、弁体14は
ゴムライニング22を介して弁箱12の内面に当接し、
ゴムライニング22の一対の弁体シート23a、23b
は、弁箱12のシート面12aに圧接し、弁箱内面に対
する接触面を弁箱内流路13の流れ方向において十分な
幅をもって形成し、そのシール性を発揮する。
【0019】このとき、一方の弁体シート23aは、そ
の圧縮量および面圧が他方の弁体シート23bより大き
くなってシール性が高くなる。また、弁体14を閉動す
る操作力に対しては、双方の弁体シート23a、23b
において生起する面圧が反力として作用し、他方の弁体
シート23bが操作力に対するストッパーの機能を果た
し、一方の弁体シート23aが過剰に圧縮されることを
防止する。
【0020】また、閉作動時においては、一方の弁体シ
ート23aが先に弁箱12のシート面12aに圧接する
と、生起する面圧が操作力に対して反力として作用しは
じめる。その後に、他方の弁体シート23bが弁箱12
の内面に圧接すると、生起する面圧が先の反力に付加的
に作用し、操作力に対する反力が急激に増加する。
【0021】この反力の急激な増加によって、操作者は
弁体14が適切な閉弁位置に達したことを認識すること
ができ、弁体を過剰に閉作動することがない。図3に示
すように、一方の弁体シート23aは、弁箱12のシー
ト面12aに向けて突出する先端部を断面形状において
鋭角に形成することもでき、基板部14aに一方の弁体
シート23aに対応して凹部14bを形成してゴムライ
ニング22の肉厚を厚く形成することも可能である。こ
の場合に面圧はより高くなる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ゴ
ムライニングによって弁体の周縁部に形成する一対の弁
体シートのうち、一方の弁体シートの圧縮量および面圧
が他方の弁体シートより大きくなってシール性が高ま
り、弁体を閉動する操作力に対して他方の弁体シートが
ストッパーの機能を果たすので、通常の操作力で締め込
むだけで、十分なシール性を得ることができるととも
に、かつ過剰にライニングを押し付けることを防止でき
る。
【0023】また、閉作動においては、一方の弁体シー
トと他方の弁体シートが段階的に弁箱の内面に圧接し、
他方の弁体シートの圧接によって操作力に対する反力が
急激に増加するので、操作者は適切な閉弁位置を反力の
急激な増加によって認識することができ、弁体を過剰に
閉作動することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるソフトシール弁を
示す断面図である。
【図2】同ソフトシール弁の弁体シート構造を示す要部
拡大図である。
【図3】本発明の他の実施の形態におけるソフトシール
弁の弁体シート構造を示す要部拡大図である。
【図4】従来のソフトシール弁の弁体シート構造を示す
要部拡大図である。
【図5】従来のソフトシール弁の弁体シート構造を示す
要部拡大図である。
【符号の説明】
11 ソフトシール弁 12 弁箱 12a シート面 13 弁箱内流路 14 弁体 14a 基板部 19 弁棒 22 ゴムライニング 23a、23b 弁体シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 3/00 F16K 3/314

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁体にゴムライニングを施し、弁体の周
    縁部のゴムライニングを弁箱の内面に押し付けることに
    より弁箱と弁体の間をシールするソフトシール弁におい
    て、 弁体中心面を介して相対する弁体周縁部の両側部に、ゴ
    ムライニングによって一対の弁体シートを形成し、一方
    の弁体シートを局所的に厚肉に、かつ他方の弁体シート
    より弁箱の内面に向けて所定距離だけ突出して形成し、
    他方の弁体シートを一様な肉厚に形成したことを特徴と
    するソフトシール弁の弁体シート構造。
  2. 【請求項2】 一方の弁体シートは、弁箱の内面に向け
    て突出する先端部が断面形状において鋭角をなすことを
    特徴とする請求項1に記載のソフトシール弁の弁体シー
    ト構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013019437A (ja) * 2011-07-08 2013-01-31 Shimizu Gokin Seisakusho:Kk ソフトシール仕切弁

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