JP3422804B2 - レーザ発振器のスペクトル線幅制御装置 - Google Patents

レーザ発振器のスペクトル線幅制御装置

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JP3422804B2 JP20954692A JP20954692A JP3422804B2 JP 3422804 B2 JP3422804 B2 JP 3422804B2 JP 20954692 A JP20954692 A JP 20954692A JP 20954692 A JP20954692 A JP 20954692A JP 3422804 B2 JP3422804 B2 JP 3422804B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザ光源の発振スペク
トル線幅を制御するための制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】レーザ光は可干渉性,単色性等の特徴の
ため通信装置や計測装置等の種々の分野で応用されてい
る。図5はレーザ光源に、光ファイバを介してレーザ光
の出力を計測するパワーメータを接続した状態を示して
いる。レーザ光源101には光コネクタ102等を用い
て光ファイバ103が接続され、又光ファイバ103の
終端とパワーメータ104との間でも光コネクタ105
が接続される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような光ファイバ
の計測システムにおいては、接続点毎に一部のレーザ光
が反射し、レーザ光源101からパワーメータ104側
に向かうレーザ光との間で干渉が生じることがある。通
常マルチモード光ファイバでは波面が合わないことが多
く干渉がほとんど生じないが、シングルモード光ファイ
バを用いた場合には、導波モードが単一であるため干渉
が起こり易い。一般のレーザダイオード単体のスペクト
ル線幅は例えば数十MHz程度であるのに対し、外部共振
型半導体レーザ光源の場合にはこのスペクトル線幅が数
百KHz程度と1/100 程度に狭くなっている。特にレーザ
光源101の発振スペクトル線幅が狭い場合には、干渉
の影響が顕著である。
【0004】ここでレーザ光の干渉の可能性のある可干
渉距離Lcは次式で示される。
【数1】 Lc :可干渉距離 Δf:発振スペクトル線幅 c :光速
【0005】レーザ光源のスペクトル線幅が例えば 300
KHzとすると、上式で示されるように可干渉距離は 103
m程度であるので、これより短い光ファイバでは両端面
に反射がある場合には干渉を生じる可能性がある。この
ため特に外部共振型波長可変半導体レーザ光源を用いて
光ファイバや光ファイバ付光学部品の特性評価を行う場
合には、パワーメータ3の指示がばらつき、特に光ファ
イバの温度変化や湾曲によって徐々に変動して測定され
ることがあり、正確な測定ができないという問題点があ
った。
【0006】干渉をなくするためには、光ファイバの
接続点や分岐点での反射を完全になくすこと、光源の
スペクトル線幅を広くし可干渉性を低下させること、の
2つの方法が考えられる。しかしながら光ファイバ内で
の反射をなくすことは不可能であり、光計測システム等
では光スイッチ等を多用するためむしろ反射が増加する
傾向にある。又光コネクタや光ファイバを融着して接続
する低反射損失の接続方法も提案されているが、実戦の
作業上ゴミやほこりを完全に除くことが困難である。そ
のため反射を減少させる程度に止まっており、干渉を完
全になくすことは困難であった。
【0007】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、可干渉性を低下させることによ
って干渉の影響をなくすることを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、少なくとも1つの反射鏡を含む光共振器と、光共振
器の間にレーザ発振波長に対してゲインを有するゲイン
媒質とを有する外部共振型のレーザ発振器に用いられ、
ランダムノイズを発生する発振器と、発振器の出力に基
づいて光共振器の光路長をランダムに変化させる光路長
変化手段と、を具備し、光路長を変化させることにより
レーザ発振器のスペクトル線幅を拡大するようにした
とを特徴とするものである。
【0009】本願の請求項2の発明では、光路長変化手
段は、光共振器の、少なくとも1つの反射鏡に取付けら
れ、発振器からの出力によって反射鏡を変位させる微小
変位アクチュエータであることを特徴とするものであ
る。
【0010】本願の請求項3の発明では、光路長変化手
段は、光共振器の光路間に設けられ、発振器からの出力
によって屈折率が変化し、等価的に光路長を変化させる
位相変調器であることを特徴とするものである。
【0011】本願の請求項4の発明では、反射鏡は、レ
ーザ発振波長を選択する回折格子により構成されている
ことを特徴とするものである。
【0012】
【0013】
【作用】このような特徴を有する本願の請求項1の発明
によれば、外部共振型のレーザ発振器において、ランダ
ムノイズを発生する発振器を設け、その発振出力に基づ
いて光共振器の光路長をランダムに変化させるようにし
ている。これによりレーザ光源の発振周波数をランダム
に変化させ、等価的にレーザ光の発振スペクトル線幅を
拡大し、可干渉性を劣化させるようにしている。又本願
の請求項2の発明では、この光路長を微小変位アクチュ
エータによって変動させることによって発振周波数を変
化させるようにしている。又請求項3の発明では、光共
振器内に屈折率を発振器からの出力によって変化できる
位相変調器を設け、これによって等価的な光路長を変化
させ発振周波数を変化させるようにしている。
【0014】
【実施例】図1は本発明の原理的な構成を示す図であ
る。一般的に外部共振型のレーザは、例えば本図に示す
ように一対の反射鏡M1,M2によってファブリペロー
型の光共振器が構成されており、その間にゲイン媒質1
が設けられる。ここで反射鏡M1,M2間の共振器長を
Lとする。そして一方の反射鏡M1は透過率を数%程度
とし、反射鏡M2は反射率を 100%とする。このような
レーザ発振器では、ゲイン媒質1の利得が高い波長帯域
において光共振器で選択された波長にてレーザ発振し、
反射鏡M1よりレーザ光が出射される。このレーザ発振
の発振周波数は次式で与えられる。
【数2】 ν:レーザの発振周波数 c:光速 n:キャビティ内屈折率 L:共振器長 N:整数
【0015】ここで共振器長Lにわずかな外乱が与えら
れ共振器長Lが変化し、L±ΔLの変化が起きた場合に
は、発振周波数は以下に示すΔνだけ変化する。
【数3】 このように共振器長をΔLだけ変化させれば周波数変位
がΔνだけ生じることとなる。本発明は測定対象に対し
て充分速い速度で発振周波数を変化させることによっ
て、発振スペクトル線幅が観測側では等価的に拡大され
たことと同様の効果が得られることとなる。これによっ
て光ファイバ内の反射光の干渉を実質的に防止できるよ
うにしている。
【0016】図2は本発明の一実施例による発振スペク
トル線幅制御装置を含むレーザ発振器の全体構成を示す
図である。本図に示すように反射鏡M1,M2の間にレ
ーザ光に対して増幅利得のあるゲイン媒質1が設けられ
る。さて本実施例では一方の反射鏡M2に微小変位アク
チュエータ2が取付けられる。この微小変位アクチュエ
ータ2にはランダムノイズ発生器3が接続される。この
アクチュエータ2は例えば電歪素子(PZT)等の圧電
アクチュエータや磁歪素子を用いて構成され、反射鏡M
2を光軸に平行に駆動するものである。ランダムノイズ
発生器3は好ましくは識別対象より十分高い周波数まで
のホワイトノイズを発生する発振器である。こうすれば
ランダムノイズ発生器3からのランダムノイズによっ
て、反射鏡M2が矢印A方向に微小間隔だけランダムに
変動することとなり、微小振動の振幅に応じて前述した
ようにレーザ光源の発振周波数νが変動することとな
る。そのため振幅に応じたスペクトル線幅のレーザ光が
得られる。このレーザ光を光コネクタを含む光ファイバ
に接続しても反射による干渉をなくすることができる。
【0017】例えば共振器長Lを2〜5cmとし、レーザ
光の発振周波数νを 200THzとする。そして共振器長の
変動分ΔLを 0.1〜1μmとすると、周波数の変動は数
十MHz程度となる。
【0018】次に本発明の第2実施例について図3を参
照しつつ説明する。本実施例では反射鏡M1,M2は固
定しており、これらの反射鏡の間には位相変調器4が設
けられる。位相変調器4は電気光学効果を有する結晶で
あって、例えばKTBやLiNb等である。この位相変
調器4には第1実施例と同様にランダムノイズ発生器3
が接続されている。位相変調器4はランダムノイズ発生
器3からのランダムノイズによって屈折率がランダムに
変化し、それによって光が通過する時間が変化する。こ
れにより光路長は等価的にランダムに変動することとな
り、前述したようにレーザ光源の発振周波数が変動する
こととなる。
【0019】次に本発明の第3実施例について説明す
る。図4は本発明の第3実施例による発振スペクトル線
幅制御装置とレーザ発振器の全体構成を示す図である。
本図において半導体レーザ11は一端面11aが鏡面状
に構成されており、他端面11bには無反射コーティン
グ12が施される。そしてこの光軸に沿ってコリメート
レンズ13が設けられる。又コリメートレンズ13と対
向する位置には反射鏡M2として回折格子14が設けら
れる。この反射鏡には第1実施例と同様に微小変位のア
クチュエータ、例えばピエゾ素子15が取付けられる。
そしてこのピエゾ素子15がランダムノイズ発生器16
によって駆動される。
【0020】そして半導体レーザ11から出た光はコリ
メートレンズ13によってコリメートされ、回折格子1
4に入射する。回折格子14はその設置角度によって大
まかな波長選択特性を有しており、入射した光が反射さ
れて再びコリメートレンズを介して半導体レーザ11に
加わる。ここで半導体レーザ11の鏡面11aと回折格
子14の入射面との共振器長をLとすると、第1実施例
と同様に共振器長Lにより定まる周波数でレーザ発振が
行われる。そしてこの場合には外部共振器を形成する回
折格子14をピエゾ素子15に取付けることによって、
前述の実施例と同じく数十MHzの周波数変動が生じるこ
ととなる。これは通常の半導体レーザでの発振スペクト
ル幅とほぼ同一レベルであり、このスペクトル線幅が得
られることによって安定な光部品の評価が行えることと
なる。尚この場合には回折格子14を必ずしも光軸に平
行に変位させる必要はない。
【0021】尚第1〜第3実施例は光共振器としてファ
ブリペロー型の共振器について示しているが、例えばリ
ング型共振器等の他の波長選択機構を用いて構成するこ
とも可能である。又第1〜第3実施例では発振器として
ホワイトノイズのランダムノイズ発生器を用いている
が、ピンクノイズ等の発生器でもよく、周波数スペクト
ルが固定されない種々の発振器を用いることができる。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、レーザ発振器のスペクトル線幅を実質的に拡大する
ことができる。このためレーザ光源を光ファイバを介し
て測定領域に導くようなレーザ計測システムにおいて
も、光ファイバを接続するコネクタや光スイッチ,計測
部分のコネクタ等での反射があっても干渉をなくするこ
とができ、レーザ計測を高精度で行うことができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ発振器のスペクトル線幅制御装
置の基本的な構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例によるスペクトル線幅制御
装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例によるスペクトル線幅制御
装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の第3実施例によるスペクトル線幅制御
装置の構成を示す図である。
【図5】レーザ発振器を用いた一般的な光計測システム
の概略図である。
【符号の説明】
M1,M2 反射鏡 1 ゲイン媒質 2 微小変位アクチュエータ 3,16 ランダムノイズ発生器 4 位相変調器 11 半導体レーザ 12 無反射コーティング 13 コリメートレンズ 14 回折格子 15 ピエゾ素子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−303178(JP,A) 特開 昭56−32785(JP,A) 実開 平2−106854(JP,U) 特公 昭45−39655(JP,B1) 特公 昭44−5664(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/00 - 3/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの反射鏡を含む光共振器
    と、前記光共振器の間にレーザ発振波長に対してゲイン
    を有するゲイン媒質とを有する外部共振型のレーザ発振
    器に用いられ、ランダムノイズを発生する 発振器と、 前記発振器の出力に基づいて前記光共振器の光路長を
    ンダムに変化させる光路長変化手段と、を具備し、光路
    長を変化させることによりレーザ発振器のスペクトル線
    幅を拡大するようにしたことを特徴とするレーザ発振器
    のスペクトル線幅制御装置。
  2. 【請求項2】 前記光路長変化手段は、前記光共振器
    の、少なくとも1つの反射鏡に取付けられ、前記発振器
    からの出力によって前記反射鏡を変位させる微小変位ア
    クチュエータであることを特徴とする請求項1記載のレ
    ーザ発振器のスペクトル線幅制御装置。
  3. 【請求項3】 前記光路長変化手段は、前記光共振器の
    光路間に設けられ、前記発振器からの出力によって屈折
    率が変化し、等価的に光路長を変化させる位相変調器で
    あることを特徴とする請求項1記載のレーザ発振器のス
    ペクトル線幅制御装置。
  4. 【請求項4】 前記反射鏡は、レーザ発振波長を選択す
    る回折格子により構成されていることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ発振器のスペク
    トル線幅制御装置。
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