JP3422614B2 - インクジェット・プリントヘッド用サービス・ステーションおよびインクジェット・プリント機構 - Google Patents

インクジェット・プリントヘッド用サービス・ステーションおよびインクジェット・プリント機構

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JP3422614B2
JP3422614B2 JP01514396A JP1514396A JP3422614B2 JP 3422614 B2 JP3422614 B2 JP 3422614B2 JP 01514396 A JP01514396 A JP 01514396A JP 1514396 A JP1514396 A JP 1514396A JP 3422614 B2 JP3422614 B2 JP 3422614B2
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16544Constructions for the positioning of wipers
    • B41J2/16547Constructions for the positioning of wipers the wipers and caps or spittoons being on the same movable support
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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  • Ink Jet (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般にインクジェット・
プリント機構に関し、更に詳細に述べれば、不活動期間
中、中にインクジェット・プリントヘッドを格納する改
良されたキャッピング・システムに関するものであり、
新規な複数隆起プリントヘッド・キャップ、新規な回転
プリントヘッドサービス装置及び新規なプリントヘッド
・シール方法を含む。
【0002】
【従来技術及びその問題点】インクジェット・プリント
機構は、ここでは「インク」と総称する液体着色剤の滴
をページ上に発射するペンを使用している。各ペンは、
それを通してインク滴を発射する非常に小さいノズルが
形成されているプリントヘッドを有している。イメージ
をプリントするには、プリントヘッドがページを横切っ
て前後に移動し、移動しながらインク滴を発射する。プ
リントヘッドを掃除し、保護するのに、通常、サービス
・ステーションをプリンタ・シャーシの中に取付ける。
保管する場合またはプリントを行っていない期間中にプ
リントヘッド・ノズルを汚染物及び乾燥から湿度的にシ
ールするキャッピング・システムを、サービス・ステー
ションは通常備えている。あるキャップはまた、プリン
トヘッドを真空に引くポンプ・ユニットに接続すること
などによっても、プリントを行いやすくするよう設計さ
れている。
【0003】動作に当たって、プリントヘッドの詰まり
は「スピッティング」と言われるプロセスで多数のイン
ク滴を各ノズルを通して発射することにより定期的に取
り除かれる。通常、廃インクはサービス・ステーション
の静止タンク部分に集められるが、このタンクはしばし
ば「スピツーン(痰壷)」と呼ばれる。ほとんどのサー
ビス・ステーションは、スピッティングをしたり、キャ
ップを外した後、またはプリント中に時々、プリントヘ
ッド面を拭いて、インク残滓の他に、プリントヘッド上
に集積した紙屑または他の屑を除去するエラストマのワ
イパを備えている。
【0004】プリント・イメージの明瞭度及びコントラ
ストを向上するのに、最近の研究はインク自身を改良す
ることに重点を置いてきた。一層濃い黒及び一層生き生
きした色で、更に高速で、耐水性の更に良好なプリント
を得るのに、顔料ベースのインクが開発されている。こ
れら顔料ベースのインクの固形物含有量は初期の染料ベ
ースのインクより高く、これにより新しいインクはより
高い光学的濃度をもたらす。これらのタイプのインクは
速乾性であり、これによりインクジェット・プリント機
構に普通紙を使用することができる。残念ながら、小さ
いノズルと速乾性インクを組み合わせると、乾燥したイ
ンク及び微小塵埃粒子または紙の繊維だけではなく、新
しいインクそれ自体の中の固形物によってもプリントヘ
ッドが詰まりやすくなる。
【0005】部分的にまたは完全にノズルが詰まると、
インク滴が出なくなるかまたは紙媒体上の誤った場所に
導かれ、そのいずれもがプリント品位を低下させる。従
って、ノズルをきれいにするスピッティングは顔料ベー
スのインクを使用するとき一層重要になる。なんとなれ
ば、固形物含有量が高くなると初期の染料ベースのイン
クより詰まりの問題の原因に成りやすいからである。残
念ながら、静止スピツーンは初期の染料ベース・インク
に適していたが、新しく開発された顔料ベース・インク
に使用すると多様な短所を生ずる。
【0006】例えば、図8はこの新しい種類の廃インク
をある期間受け取った従来技術のスピツーンSの垂直断
面図である。急速に固化する廃インクは次第に蓄積して
石筍Iになる。インク石筍Iは最終的にはプリントヘッ
ドHに接触するように成長するが、これはプリントヘッ
ドの移動、プリント品位を損ない、あるいはノズルを詰
まらせる一因になる。事実、スピツーンの側面に沿うイ
ンク堆積物はしばしば互いに組み合わさってスピツーン
への入口を塞ぐブリッジを形成する可能性のある石筍に
成長する。この現象を避けるには、従来のスピツーンを
しばしば幅8mmを超えて広くし、これら新しい顔料ベー
ス・インクを処理しなければならない。この余分な幅に
よりプリンタ全体の幅が増し、材料及び輸送の双方に関
して、余分な費用がプリンタに追加される。
【0007】この石筍の問題はカルナバ蝋またはポリア
ミドをベースとするインクのようなポリマまたは蝋をベ
ースとするインクについて特に深刻である。今までは、
ポリアミド・ベース・インクを使用するインクジェット
・プリンタでは、図8の従来のスピツーンを平らなプラ
スチックのシートで置き換えていた。熱い蝋のインクを
プラスチック・シートの上に「吐き出す」ことにより、
ノズルを定期的にきれいにする。規則正しい間隔で、オ
ペレータはこのプラスチック・シートをプリンタから取
り外し、シートを屑入れの上で曲げて廃インクを除去
し、掃除が済んだシートをプリンタに再度設置しなけれ
ばならない。この掃除ステップはオペレータが規則正し
く実行しなければならないという点で特に不便であり、
また新しい顔料ベースのインクには適していない。蝋ま
たはポリマ・ベースのインクと比較して、これらの新し
いインクはプリント・イメージのコントラスト及び品位
を向上するのに使用する固形物の含有量が高いため、汚
い粘着性残滓を残す。従って、顔料インクのスピツーン
を規則正しく掃除するというオペレータの介入は、衣
服、敷物、室内装飾品などを汚すという費用のかかるも
のになってしまう。
【0008】固形物含有量を増す他に、相互作用によっ
て沈積する複数のインクが、色のコントラストを高める
のに開発された。例えば、あるタイプのカラー・インク
は黒インクを溶液に沈殿させる。この沈殿は黒い固形物
を瞬時にページに固定し、これにより黒い固形物がプリ
ント・イメージのカラー領域ににじみ出ることが防止さ
れる。残念ながら、相互作用によって沈積するカラー及
び黒のインクが従来のスピツーンの中でいっしょに混ざ
り合うと、ドレインまたは吸収剤物質の方には流れな
い。代わりに、一旦混合すると、黒インク及びカラー・
インクは瞬時に凝固してゲルになり、幾らかの残留液体
が形成される。
【0009】従って、混合した黒インクとカラー・イン
クには、瞬時に固体形成を行なうホット・メルト・イン
ク及び灯心のように不必要な場所に染み込んでいく(毛
管作用により流れる)傾向のある水性インクの欠点があ
る。混合の問題を解決するには、1つは黒インク用、1
つはカラー・インク用の2つの従来の静止スピツーンを
必要とする。上述のように、これら従来のスピツーンは
スピツーンの側面から内側に成長する石筍による詰まり
を避けるため広くしなければならない。その上、スピツ
ーンを2つ使用すればプリンタの全体の幅が更に増し、
これによりインクジェット・プリンタの全体の大きさの
他に、その重量及び製作する材料費用も不必要に追加さ
れる。
【0010】ハードコピー出力で高いプリント品位を維
持するには、新しい顔料ベース・インクの入っているペ
ンへの新しいキャッピング方策が必要である。顔料ベー
ス・インクはプリントヘッドを効率良くキャッピングす
ることについての新しい課題を与えた。所要のインク特
性を維持するのに、プリントヘッド・ノズルの周りの領
域をきれいに且つ湿しておいて、プリンタが活動してい
ない間にインクが乾燥または分解しないようにしなけれ
ばならない。これらの原理は染料ベースのインクを含ん
でいるペンも等しく適用できる。
【0011】今までは、プリンタが活動していない期間
中インクジェット・プリントヘッドをシールするのに多
様な異なるシステムが使用されてきた。これらのキャッ
ピング・システムはプリントヘッドに係合する移動の方
向に基づき3つの一般的範疇に分類できる。具体的に
は、(1)線型キャップ、(2)垂直キャップ及び
(3)回転キャップ、である。第1のグループである線
型キャップは残念ながらプリントヘッドをシールするの
に、キャリッジをプリント領域をかなり超えて余分に走
行させることが必要である。これらの線型キャッピング
・システムが採用している機構には、インライン4バー
・リンク機構、傾斜面取付け橇、ばね機構を含む4バー
・リンク及び傾斜面とばねの組合せ機構がある。普通
は、これらの線型キャップはプリントヘッドによりプリ
ントヘッド走査軸に平行な方向に押され、この横方向へ
の運動中にキャップが持ち上げられてプリントヘッド・
ノズルをシールする。
【0012】第2に、垂直キャッピング・グループ機構
は、キャップを上向きに移動させてプリントヘッドに係
合させる。あるシステムでは、キャップを上向きに移動
させてプリントヘッドをシールするのにモータにより駆
動される垂直ラック・ピニオン機構を使用している。他
の垂直システムは、プリントヘッドにキャップを被せる
のにばね負荷垂直カム駆動機構を使用している。
【0013】第3のキャッピング・システムは、キャッ
プを所定位置に回転させる。ある既知の回転キャッピン
グ・システムは、キャップをプリントヘッドの走査軸に
垂直な軸の周りに回転し、キャップをカムで上向きに移
動させてプリントヘッドに係合させている。他の回転シ
ステムは、ばねバイアスのかかったレバーを回転させて
キャップをシール位置に旋回させている。この特定のシ
ステムは、キャップをプリントヘッドに対して限られた
角度だけ傾けるために、キャップをレバーにジンバル・
マウントしている。
【0014】残念ながら、過去のキャッピング・システ
ムは何れも多様な短所がある。例えば、それらの多くは
キャップを取付けるのに必要な幅を超えて余分なキャリ
ッジ走行を必要とする。この余分なキャリッジ走行によ
り、大きい「足跡」(製品が占有する作業表面積)を持
つ幅の広い製品になってしまう。これらのキャッピング
・システムの或るものは、インク残滓または他の屑がプ
リントヘッドに蓄積しているとき生ずるもののような、
かなり不規則なあるいは平面性に乏しい表面をシールす
るのが困難である。これらの過去のシステムは微妙なキ
ャッピング公差を維持するのが困難である。加えて、こ
れらの過去のキャッピング・システムの多くはペンから
のインク漏れ及びキャッピング機構内部のインク・エー
ロゾルの蓄積に敏感である。粘着性のエーロゾル及び/
またはインク漏れの蓄積形成によって重要な構成要素の
運動が損なわれ、不充分なキャッピングに至ることがあ
る。その上、キャップしたペンからのインク漏れはしば
しばこれら過去のキャッピング・システム内部の通気ポ
ートを閉塞、つまり詰まらせる。
【0015】
【目的】本発明の全体としての目的は、鮮明な生き生き
したイメージをプリントし、好適にはそれを高速乾燥顔
料ベース・インクを用いて行なうインクジェット・プリ
ント機構を提供することである。
【0016】本発明の他の目的は、ペンの健全性を維持
し、一層コンパクトな製品を得るのに比較的小さい物理
的空間しか占有しないインクジェット・プリント機構用
サービス・ステーションを提供することである。
【0017】本発明の更に他の目的は、活動していない
期間中プリント機構に取付けられているインクジェット
・プリントヘッドをシールしてインク組成の完全性を維
持する方法を提供することである。
【0018】
【概要】本発明の一局面によれば、インクジェット・プ
リント機構の、それを通して選択的にインクを放出する
ノズルを持ったインクジェット・プリントヘッドにサー
ビスを与えるサービス・ステーションが提供される。サ
ービス・ステーションは第1の軸の周りを回転できるタ
ンブラ及びキャッピング位置まで移動させるためにタン
ブラの回転軸となるプラットフォームを有している。プ
リントヘッド・キャップはプラットフォームにより支持
され、キャッピング位置にあるときプリントヘッド・ノ
ズルをシールする。
【0019】図示した実施例によれば、プラットフォー
ムはタンブラが第1の軸の周りを回転するときプリント
ヘッド構造に係合する腕部分を備えている。プラットフ
ォームをタンブラ内で支えるために二重ピボット構造を
使用している。バイアス部材がプラットフォームをタン
ブラから離れるように押している。プラットフォームは
弾力のある通気ストッパ部材と協同して詰まりのない通
気通路を画定しており、これによりキャッピング中の他
に、キャップで覆われている間に温度、大気圧などの環
境が変化した際のインクジェット・ペンのデプライミン
グも回避している。
【0020】本発明の他の局面によれば、インクジェッ
ト・プリント機構のインクジェット・プリントヘッド・
ノズルをシールする方法が提供される。この方法は、プ
リントヘッド・キャップをプラットフオームで支持する
ステップを有している。キャップは、キャッピング位置
にあるときプリントヘッド・ノズルを取り囲んでシール
するように構成されている。回転ステップで、プラット
フオームは第1の軸の周りに回転させられる。回転ステ
ップ中、プラットフオームの一部はプリントヘッド構造
と係合する。揺動ステップで、係合したプラットフオー
ムはキャッピング位置に揺動する。
【0021】本発明の更に他の局面によれば、キャッピ
ング位置にあるときプリントヘッド・ノズルを取り囲
み、シールするように構成されているプリントヘッド・
キャップを設けるステップを有する、インクジェット・
プリント機構のインクジェット・プリントヘッド・ノズ
ルをシールする方法が提供される。支持ステップで、キ
ャップはタンブラの中で支持される。横断ステップで、
キャップはタンブラを回転することにより非線形経路に
沿ってキャッピング位置まで動いていく。
【0022】本発明の一局面によれば、インクジェット
・プリント機構のインクジェット・プリントヘッドにサ
ービスを与えるサービス・ステーションが提供される。
このサービス・ステーションにおいては、プリンヘッド
に前面板が設けられ、この前面板にはそれを貫く一群の
インク放出ノズルが画定されている。サービス・ステー
ションはキャッピング位置まで移動できるプラットフオ
ームを有している。プリントヘッド・キャップはプラッ
トフオームにより支持されている。キャップは、キャッ
ピング位置にあるときノズルを囲みまた前面板に係合す
るシール用リップを有している。リップの少なくとも一
部には、前面板の表面凹凸をシールすることができる隣
接する複数の接触領域がある。
【0023】
【実施例】図1は本発明に従って構成された、ここでは
インクジェット・プリンタ20として示してあるインクジ
ェット・プリント機構の一実施例を示す。このインクジ
ェット・プリンタは、工業、事務所、家庭または他の環
境で、営業レポート、手紙、デスクトップ・パブリッシ
ングの類をプリントするのに使用することができる。多
様なインクジェット・プリント機構が商業的に入手でき
る。例えば、本発明を実施できるプリント機構のあるも
のは、いくつか例を挙げれば、プロッタ、携帯型プリン
ト・ユニット、複写器、カメラ、ビデオプリンタ及びフ
ァクシミリ機械がある。便宜上、本発明の概念をインク
ジェット・プリンタ20の環境で説明している。
【0024】プリンタの構成要素はモデル毎にことがあ
るのは明らかであるが、通常のインクジェット・プリン
タ20は、シャーシ22及びプリント媒体のシートをプリン
タ20に供給するプリント媒体取扱いシステム24を有して
いる。プリント媒体は、紙、カード・ストック、トラン
スペアレンシ、マイラ、フォイルの類のような、どんな
形式の適切なシート材料でもよいが、便宜上、解説して
いる実施例ではプリント媒体として紙を使用して説明す
る。プリント媒体取扱いシステム24は、例えば一連の従
来のモータ駆動ローラ(図示せず)を使用して、プリン
ト媒体を供給トレイ26からプリント領域25へ、またそこ
からそこから出力トレイ28まで移動させる。
【0025】プリント領域25内では、媒体シートは、黒
インク・カートリッジ30及び/またはカラー・インク・
カートリッジ32のようなインクジェット・カートリッジ
からインクを受け取る。カートリッジ30、32を当業者は
「ペン」とも言う。図示したカラー・ペン32は3色ペン
であるが、ある実施例では一群の個別単色ペンを使用す
ることができ、または単独の単色黒ペン30を使用するこ
とができる。カラー・ペン32には顔料ベースのインクを
入れることができるが、説明の目的で、ペン32には、シ
アン、黄色及びマゼンタのような染料ベースの3色が入
っているとして説明する。黒インク・ペン30はここでは
顔料ベースのインクが入っているとして説明する。パラ
フィン・ベースのインクの他、染料及び顔料の両特性を
有するハイブリッドつまり複合インクのような他の形式
のインクもペン30、32に使用できることは明らかであ
る。
【0026】図示したカートリッジまたはペン30、32は
各々の中に補充インクを貯蔵するインク・タンクを有し
ているが、シャーシに沿って取付けられたインク・タン
ク(図示せず)を有するもののような、他のインク補充
貯蔵構造も使用することができる。カートリッジ30、32
にはそれぞれプリントヘッド34、36がある。各プリント
ヘッド34、36には当業者に周知の仕方でそれを貫いて形
成された複数のノズルを有するオリフィス板を含む底部
表面がある(図18を参照)。図示したプリントヘッド
34、36は熱インクジェット・プリントヘッドであるが、
圧電プリントヘッドのような他の形式のプリントヘッド
を使用することもできる。プリントヘッド34、36は、通
常、ノズルに対応すhした複数の抵抗器を有している。
選択された抵抗器を付勢すると、気体の泡が形成されて
インクの小滴をノズルからノズルの下のプリント領域25
中の紙のシートに放出する。
【0027】カートリッジつまりペン30、32は、従来の
駆動ベルト/プーリ・モータ構成(図示せず)により駆
動することができるキャリッジ38により、案内ロッド40
に沿って運ばれる。案内ロッド40はそれに沿ってペン3
0、32がプリント領域25を横断する走査方向つまり走査
軸41を定義する。ペン30、32は、シャーシ22の内部の全
体的に矢印44によって示した領域に設置することができ
るマイクロプロセッサのようなプリンタ・コントローラ
から導電ストリップ42を経由して受け取る命令に従って
1つまたは複数のインク小滴を、プリント領域25内に位
置するプリント媒体ページに選択的に堆積させる。コン
トローラ44は、通常は、パーソナル・コンピュータのよ
うなコンピュータであるホスト装置から命令信号を受け
ることができる。プリントヘッド・キャリッジ・モータ
及び紙取扱いシステム駆動モータはプリンタ・コントロ
ーラ44に応答して動作する。これらのモータは、当業者
に周知の仕方で動作することができる。プリンタ・コン
トローラはキーパッド46を通して供給されるユーザ入力
にも応答して動作する。ホスト・コンピュータに結合さ
れたモニタを使用して、プリンタ状態またはコンピュー
タで実行している特定のプログラムのような可視情報を
オペレータに表示することができる。パーソナルコンピ
ュータ、キーボード及び/またはマウス装置のような、
その入力装置及びモニタは、すべて当業者に周知であ
る。
【0028】図2ないし図4も参照すれば、プリンタ・
シャーシ22は、キャリッジ38の走行経路の一端に設置さ
れたサービス・ステーション50を受け入れるように構成
されたチャンバ48を有している。好適には、サービス・
ステーション50はプリンタ20にユニットとして挿入する
ことができる交換可能なモジュール式装置として構成さ
れ、最初の組立の他、現場での保守及び修理も容易にし
ている。図示したサービス・ステーション50はプリンタ
・シャーシ22内のチャンバ48の中に摺動可能に受け入れ
られることができるフレーム52を有している。しかし、
サービス・ステーション50をシャーシ22の中に一体に形
成されたステーション・フレーム52とともに構成するこ
ともできることは明らかである。
【0029】サービス・ステーション50は、フレーム52
に取付けられて、55、56を軸受け面として、第1軸、つ
まりタンブラ軸55の周りを回転するタンブラ部分54を有
している。タンブラ軸55はプリントヘッド走査軸41に実
質的に平行である。タンブラ54は、モータ及び歯車また
はベルトのアセンブリ(図示せず)により、または歯車
60を介して別のモータ(図示せず)により駆動すること
ができる。タンブラ54は、その上にカラー・インク・
キャップ64や黒キャップ65のような従来のインクジェ
ット・ペン・キャップを取付けることができる本体62を
有している。本体62は夫々カラー・プリントヘッド36及
び黒プリントヘッド34を拭くカラー・インク・ワイパ及
び黒インク・ワイパも支持している。プライミングを行
なう手段などのような他の機能も本体62の上に設けるこ
とができるが、これらは当業者には既知である。ペンに
キャップをかけることや拭き取り等の機能を割り出しす
るのに、タンブラの本体62の代わりに他の構成を使用で
きることは明らかである。例えば、当業者に既知の歯車
またはリンク(図示せず)を使用してサービス・ステー
ションの機器64、65及び66、68を夫々プリントヘッド3
6、34に選択的に係合させることができる。しかし、図
1ないし図4に示したタンブラの概念は、実現が簡単な
こと及びモジュール的な使用に適するために好適であ
る。
【0030】自己清掃サービス・ステーション−第1の
実施例 図1ないし図4は回転する円環状くぼみ、つまり「フェ
リス観覧車」スピツーン70を有している自己清掃サービ
ス・ステーション50の第1の実施例を示す。スピツーン
70は、黒インク・ペン及びカラー・インク・ペン30、32
がスピツーンの上方の位置にあるときそれから吐き出さ
れるインクを受け取る。スピツーン70は、本体62から突
出しているローラ、スピンドルまたは車軸部分72を介し
て歯車60により駆動される。フレーム構造52は下壁73及
び中間壁74を有している。中間壁74は、サービス・ステ
ーション50をスピツーン・チャンバ75と主サービス・チ
ャンバ76に分離する。図3に示すように、スピツーン・
チャンバ75はフレーム52の壁74と外壁78との間に設置さ
れている。
【0031】フェリス観覧車スピツーン70は円環くぼ
み、つまり「フェリス観覧車」80によって与えられる可
動プラットフォームを有している。車80は円環状底部82
及び2つの側壁84、85を有し、車軸72に取付けられてタ
ンブラ軸55の周りを回転する。車80はプリントヘッド34
及び36から追い出された、つまりパージされたインクを
開口86を経由して受け入れる。開口86は上壁つまり蓋88
により画定されているが、この蓋88はフレーム52の一部
とすることができ、またはフレーム52に対して蝶番89で
旋回することができる。好適には、車80はネオプレンの
ような、エラストマ性のまたは他の弾力性のある柔軟な
材料から作られている。車の側壁84、85とフレーム壁7
4、78との間の領域を夫々シールするのを助けるために
は、エラストマ性材料を使用する方がよい。しかし、車
80に、柔軟且つ弾力があり、車80とフレーム52の壁との
間に確実なシールを行なう各種プラスチックのような他
のタイプの材料も使用できることは明らかである。
【0032】スピツーン70は、図3に示すように、フェ
リス観覧車80からパージされたインクを除去するスクレ
ーパ部分90も持っている。スクレーパ90の隣には、主サ
ービス・チャンバ76に、フェルト、厚紙、スポンジ、ま
たは他の材料のものとすることができる液体吸収剤のお
しめ91を敷いてもよい。おしめ91はペン30、32から吐き
出された液体を吸収する。黒及びカラーの両方のインク
がスピツーン70に堆積し、混合すると、これらのインク
は瞬時に凝固してゲルになり、幾らかの残留液体が形成
される。この残留液体もおしめ91に吸収することができ
る。
【0033】図示実施例では、スクレーパ90は実質的に
剛いプラスチック材料から作られている。スクレーパ90
は便宜のためフレーム52の残りの部分と一体にモールド
することができるが、スクレーパ90をフレーム52に別々
に組立ることができることは明らかである。スクレーパ
部分90には、好適には、図3に示すように、車80の断面
形状にほぼ近似するようにされている掻き取り面92があ
る。
【0034】動作に当たっては、図3ないし図4を参照
すれば、最近吐き出されたインク94が車の底面82に沿っ
て集められる。排出インク94の大部分がスクレーパ90に
よりローラ80から除去されるまで、タンブラ54が、歯車
60に接触している歯車アセンブリ(図示せず)により回
転する。最近除去されたインク95の蓄積物はスクレーパ
90の上縁92に隣接して蓄積する。結局、この蓄積インク
は乾燥してスクレーパから落ち、スピツーン・チャンバ
75の下に乾燥インク固体96の山を形成する。インクは、
図4に示すインク堆積物98のように、フェリス観覧車の
側壁84、85のリム面に沿って蓄積することもある。好適
には、蓋88と壁84、85との間の空間を比較的密に選定す
ることにより、蓋88はインク固形物98を車のリムから掻
き取り、固形物98がプリントヘッド34、36に接触しない
ようにする。従来技術の部分で記したように、放置して
おくと、このようなインク残滓98はノズル板に接触する
ことがあり、プリントヘッド34、36のオリフィスを損傷
したり詰まらせたりする可能性がある。
【0035】自己清掃サービス・ステーション−第2の
実施例 図5及び図6は本発明に従って構成された、インクジェ
ット・スピツーン100の第2の代わりの実施例を示し、
これは図1ないし図4のフェリス観覧車スピツーン70の
代わりに使用することができる。スピツーン100には、
2つ以上のローラ、ここでは4個のローラ102、104、10
6及び108、を有するマルチ・ローラ・スピツーンが設け
られている。ローラ102ないし108の1つを歯車60により
駆動することができ、残りのローラを壁74と78との間に
取付けて自由に回るようにすることができる。ローラ10
2ないし108は、エラストマ、ポリマ、プラスチック、織
物、または他の柔軟な材料から構成することができる無
端ベルト110を有する移動プラットフォームを支持して
いる。
【0036】スピツーン100では、最近吐き出されたイ
ンク112をベルト110から除去する機構は、スクレーパ90
を使用するのではなく、ローラ102及び106の輪郭により
形成されるインク除去装置を有する。図示した実施例で
は、ローラ102は蓋88の開口86の下に設けられている。
ローラ102にはベルト110にくぼみ115を形成してインク1
12を受け入れる凹面114がある。インク112をベルト110
から放出するために、下部ローラ106にベルト110を外側
に曲げて、使い古されたインク固形物112をスピツーン
・チャンバ75の下面に沿って廃インクの山118に落とす
凸面116がある。ローラ104及び108は円筒状でもよい
し、あるいは凹または凸構成にすることもできる、図示
したように、ローラ104、108は凹である。更に、スクレ
ーパ90のようなスクレーパ機構を凹または凸の輪郭付き
ローラ102、106と関連して使用してインク堆積物をベル
ト110から除去することができることは明らかである。
ローラ102のリム、ベルト110の厚さ及び幅及び蓋88のベ
ルト110の縁に対する相対位置は、リム蓄積物98につい
て図4に関して上に説明したように、インク蓄積物120
をベルトの縁から除去するように選定することができ
る。
【0037】自己清掃サービス・ステーション−第3の
実施例 自己清掃スピツーン150の第3の実施例を図7に断面で
示す。スピツーン150は、無端ベルト155により共に結合
されているローラ152及び154のような、2つ以上のロー
ラを備えることができる。好適には、ローラ152をタン
ブラ部分54に結合して歯車60により駆動することができ
る。図示実施例では、ローラ152はプリントヘッド34、3
6からのインク156を受け入れるフレーム蓋88のフレーム
蓋開口(図示せず)の下に設置されている。インク156
はベルト155の上面に沿って、ローラ154の周りを移動
し、そこでスクレーパ158に出会い、インク固形物160と
して掻き取られる。代わりに、図示した円筒ローラ152
及び154をそれぞれ図5及び図6のローラ102及び106の
ような凸及び凹のローラで置き換えることができる。こ
のような実施例では、スクレーパ158を凸形状のローラ1
54と関連して使用することができ、またはスクレーパ15
8をこのような凹凸の輪郭付きローラを用いた実施例で
は省略することができる。ベルト155は曲げに関してベ
ルト110について上に説明したのと同様にしてよい。
【0038】スピツーンの実施例150の長所の1つは、
それがローラ152に隣接するプリンタのある部分でイン
クを受け取り、乾燥固体をローラ154に隣接する遠隔位
置で排出するということである。ベルト155を実質的に
平らなベルトとして図示してあるが、図5ないし図6に
関して上に説明したようにベルトはローラの輪郭に適合
するために柔軟であってよく、または壁84及び86(図
3)と同様の側壁を備えてもよいことは明らかである。
【0039】インクジェット・ペンをパージする方法 図示実施例の他の局面によれば、ペン30または32のよう
なインクジェット・ペンを、プリンタ20のようなインク
ジェット・プリンタに使用するため取付けたとき清掃す
る方法も提供されている。この方法はペン30または32を
サービス・ステーション70の可動プラットフォーム面上
方に位置決めするステップを有している。この可動プラ
ットフォームはフェリス観覧車80、またはベルト110ま
たは155により与えることができる。このインクの一部
はペン30または32からプラットフォーム上にパージされ
る。プラットフォームは次に排出位置まで移動する。こ
こではプラットフォームは回転歯車60によりまたはロー
ラ102ないし108及び152ないし154の少なくとも1つによ
り駆動されるように図示してある。排出位置は、隣接す
るスクレーパ90(図3ないし図4)、隣接するローラ10
6(図5ないし図6)及び隣接ローラ154及び使用してい
る場合はスクレーパ158として示してある。
【0040】排出ステップでは、パージされた廃インク
は排出位置でプラットフォーム面から排出される。図3
ないし図4に示すところでは、排出はインクをフェリス
観覧車80から掻き取るスクレーパ90により例示されてい
る。図5ないし図6では、排出はローラ106の凸輪郭を
使用してベルト110を曲げることにより行なわれる。図
7であ、スクレーパ158はローラ154の凸輪郭に加えて、
またはその凸輪郭の代わりとして排出機構となる。すな
わち、例えば、スクレーパの上面(図3の92)を凹輪郭
で形成してローラ106の凸輪郭と相補的になるようにす
ることにより、輪郭付きローラの概念をスクレーパの概
念(図示せず)と組み合わせることができる。
【0041】自己清掃サービス・ステーションの長所 従って、多様な長所が本発明の、例えば図1ないし図7
に示すような各種実施例中の可動プラットフォームスピ
ツーンを使用して達成される。例えば、インクはもは
や、蓄積されて、従来のスピツーンSについて図8に示
したような石筍Iを形成することはない。そうなる代わ
りに、廃インクは受け取り位置から排出位置に運ばれ、
そこで小片96、118、160に破砕される。プリンタ20の定
期的整備の際に、これら廃インク固形物96、118、160を
容易に除去することができる。破砕された小片は、従来
技術で発生する大きい石筍I(図8)よりも、廃棄に当
たって体積が小さくなる。従って、図3ないし図7に示
したように形成された短い石筍の山の充填密度は、図8
に示す大きい石筍Iのものよりもよりはるかに高い。
【0042】更に、可動プラットフォームスピツーンを
使用すれば、図8の静止スピツーンSで達成されるより
多い数のインク固形物の蓄積が許容される。その結果、
蓄積インク固形物を除去する整備の間隔を長くしてプリ
ンタ20を動作させることができる。他に、インク固形物
95の蓄積が図8の静止スピツーンSを使用した際の背の
高いインク固形物の場合のようにプリントヘッドの性能
を妨げることがない。
【0043】その上、図1ないし図7に図示したスピツ
ーンは幅が非常に狭く、例えば、タンブラ軸55に平行な
方向に狭い。実際、フェリス観覧車80、またはベルト11
0、155の幅は、インクをそれらの中に吐き出す精度の程
度に広いだけでよい。例えば、図8のスピツーンSの8m
mに対して、本発明では約2mmでよい。従って、一層狭い
サービス・ステーションを達成することができ、これに
よりプリンタ20の全体としての大きさが減少して、材料
費用、輸送及び梱包の費用が減り、消費者にとって一層
コンパクトなプリンタ20が提供される。
【0044】図1ないし図4のフェリス観覧車80に対し
てエラストマまたは他の弾力性材料を使用することによ
り、別の長所が得られる。例えば、放出されたインク94
からの水性残滓は重力の下で下方に流れ出してスピツー
ン・チャンバ75の隅及び縁に沿って沁みだす傾向があ
る。車80のエラストマのリム84及び86は有利にもそれぞ
れ壁74及び78に対して液体シールを行なう。たとえ液体
がチャンバ75の下部分からリム84及び85により蓋88の方
に上向きに持ち上げられたとしても、リムのシールはこ
の液体が本体62の残りのサービス・ステーション機器に
到達しないようにする。すなわち、リム84は壁74のシャ
フト72が貫通している開口をシールする。都合の良いこ
とに、キャップ64及び65、ワイパ66及び68及び本体62に
取付けられている他のすべてのサービス・ステーション
部品は清浄に保たれ、プリント品位を維持する。
【0045】インク・エーロゾルの発生は、ここに述べ
たフェリス観覧車スピツーン装置が取り扱っている他の
問題である。吐き出されたインク小滴や微粒子は、速度
を失ってプリンタの敏感な部分に運ばれてそこに堆積す
る代わりに、フェリス観覧車に当たってそれに固着す
る。これらの余計な粒子は捕捉されるので、摩擦または
腐食によってプリントヘッド構成要素を損傷することも
できず、また光学的エンコーダ構成要素を曇らせてキャ
リッジ位置の情報を見失わせるのに使われることもな
い。エーロゾルのかなり大きい部分を除外することによ
り、オペレータの指、衣服、または他の付近の物体の汚
れも減少させる。
【0046】回転キャッピング・システム 図9ないし図12を参照すれば、本発明に従って構成さ
れた回転サービス・ステーションの別の実施例が示され
ている。回転サービス・ステーション200は2つの車部
分204及び205が設けられた対向軸端で終端されたタンブ
ラ本体部分202を有している。タンブラ本体部分202は、
図3に示す軸受58のような軸受アセンブリによりサービ
ス・ステーション・フレーム52の中に、ハブ206及び208
(図12も参照)で、タンブラ62の代わりに、旋回可能
に取付けることができる。図示した実施例では、ハブ20
8はフェリス観覧車80を貫通して延びるスピンドル部72
に係合することができる。その代わりに、サービス・ス
テーションの壁74にハブ206を受け入れる軸受56または5
8と同様の軸受部材を設け、スピンドル72をハブ206に係
合してタンブラ軸55の周りの回転を行なうことができ
る。いずれの場合でも、タンブラ・リム204の外周に
は、好ましくは、歯車の歯が形成されて駆動歯車60とし
て働くが、明瞭にするため、歯車の歯を図9及び図10
では省略してある。この構成の代わりに、回転サービス
・ステーション200を、図1ないし図4に示すフェリス
観覧車サービス・ステーション80の代わりに1つ、2
つ、またはもっと多くの固定スピツーン・チャンバを有
する従来のスピツーンと共にでも使用することができる
ことは明らかである。
【0047】回転ステーション200は本発明に従って構
成されたプリントヘッド・キャッピング・システム210
を含み、このシステムはタンブラ本体202を含んでい
る。図10は休止壁212及びキャッピングつまり停止壁2
14を有しているタンブラ本体202を図示している。揺り
子ピボット・ポスト215が停止壁214から上向きに突出し
ている。タンブラ・リム204及び205はそれぞれ半月形凹
み216及び218を画定している。キャッピング・システム
210はまた、図11に詳細に図示してあるキャップ支持
プラットフォームつまり橇220を有している。橇220は2
つの延長された位置合わせ腕つまり接触腕222及び224を
持っている。接触腕222、224はペン30、32の1つまたは
プリントヘッドキャリッジ38のような、プリントヘッド
構造に係合するように構成して、下に更に説明するよう
にキャッピングを容易にすることができる。図示した実
施例では、腕222、224は協同的に隣接して設置され、タ
ンブラ回転の選択された区間の間、キャリジ38の下向き
に突出する位置合わせ部材225を有するプリントヘッド
構造に係合している。
【0048】橇220は2つのキャップ通気穴つまりドレ
イン穴226及び228も画定している。キャッピング・アセ
ンブリ210は橇220により支持される黒インク・プリント
ヘッド・シール・キャップ230及びカラー・インク・プ
リントヘッド・シール・キャップ232を有している。こ
れらのキャップはそれぞれの通気穴226及び228を囲んで
いる。キャップ230及び232は接着剤、超音波溶接、また
は更に好適にはオンサート・モールディング法により結
合することによるような、どんな従来の方法によってで
も橇220に接合することができる。図示した実施例で
は、キャップ230及び232は、エラストマまたはプラスチ
ック、ニトリルゴム、または他のゴム様材料のような、
非研磨性弾力材料から作ることができるが、一層好適に
は、キャップ230、232はエチレンポリプロピレンジエン
・モノマ(EPDM)またはたの同等の当業者に既知の
材料から作られる。図示した以下の実施例では、黒イン
ク・キャップ230は顔料ベースのインクが入っている黒
ペン30をシールし、カラー・キャップ232は、シアン、
マゼンタ及び黄色のような、3つの染料ベースのカラー
・インクが入っているカラー・ペン32をシールする。
【0049】また図13Aないし図16を参照すれば、
リンクつまりヨーク部材240(簡単にするため、ヨーク2
40を図13C及び図14Cの図では省略してある)を使
用するところの、橇220をタンブラ本体202に結合する方
法が図示されている。ヨーク240は二重ピボット構造で
あり、ブリッジ部材245により共に接合されている2つ
の直立耳部材242及び244を有している。各耳242、244は
タンブラ・リム205のスロット218を通して突出するリム
・ピボット部材246のような、タンブラ・リム204、205
のそれぞれの半月形スロット216、218を通して突出する
下部リム・ピボット部材を有している。半月形スロット
216、218はそれぞれピボット肩247、248を画定してい
る。リム・ピボット部材246は動作中ピボット肩248に係
合してその周りでトグルし(図13Aを図14Aと比較
すること)、タンブラの回転軸55に実質的に平行な第2
の軸249の周りを旋回運動する。図13Bと図14Bと
を比較すると、橇220が腕222、224とキャリッジロケー
ター225との係合により保持されている間タンブラ本体2
02が回転するにつれてヨーク240が軸249の周りをトグル
動作することがわかる。図13Bに関して、橇220の時
計方向の回転は、橇220の下面に係合する耳242、244の
三角形突出部により制限される。
【0050】ヨーク240の二重ピボット構造の第2の部
分は、耳244上のピボット・フック250(図13B及び図
14Bを参照)のような、耳242、244の上部内面に沿う
2つの楔形ピボット・フックにより提供されている。各
ピボット・フック250は、橇220のポケット252に捕らえ
られて内部に受け入れられる。各ポケット252は一対の
レール254、255及び下部休止面256により画定されてい
る。図13Bに示すように、ピボット・フック250はキ
ャッピング・アセンブリ210が休止しているとき下面256
に位置している。キャッピング位置にあるとき、フック
250はレール255が提供する負荷面つまりキャッピング・
ポケット面に位置している。従って、橇220はヨーク240
に関して第3の軸257の周りを旋回する。ヨーク240が休
止位置と完全キャップ位置との間でトグルする際、タン
ブラ本体202に関する軸249の周りのヨーク240の旋回動
作は下部リム・ピボット246により制御されるが、ヨー
ク240に関する軸257の周りの橇220の旋回は楔形フック2
50により行なわれる。
【0051】図13C及び図14Cに示すように、タン
ブラ本体202に対して橇220を休止位置にバイアスするた
め、キャッピング・アセンブリ210は橇220をタンブラ本
体202から遠くに押すバイアス部材258も有している。こ
れを行なうのに、バイアス部材258は揺りばね保持器つ
まりキーパー部材260及び圧縮コイルばね262を有してい
る。保持器260はタンブラの停止壁214から突出している
揺り子ピボット・ポスト215の上に静止している揺り子
部材264を有している。組立及び分解中、ばね262はキー
パー260の揺り子腕264により橇220に固定されている。
【0052】キーパー260には2つの突出フィンガ部材2
66及び268があり、これらは共に橇220のピボット・ピン
つまりポスト部材270を掴むラッチ内で終わっている。
橇のピボット・ポスト270は橇220のキャップ支持プラッ
トフォーム部分の内部に形成されたほぼT形のスロット
272の内部に埋め込まれている。T形スロット272は、例
えば図11に示すように、それを通して保持器フィンガ
266、268の先端を摺動可能に受け入れる大きさになって
いる。好適には、ばね262はわずかに圧縮されて橇220を
タンブラ停止壁214から遠くへ休止壁212に向かってバイ
アスしている。このバイアス動作は、ポスト270及びヨ
ーク対橇ピボット軸257の横方向相対位置決めによって
も援助される。好適には、ポスト270は橇220の内部に黒
キャップ230に(前後に)中心を合わせるように置かれ
る、他方、リンク・ピボット軸257は腕222、224の方に
(図示実施例での約2mmの中心ずれのように)わずかに
中心をずらして置かれる。
【0053】カラー・ペン面36に対してカラー・キャッ
プ232により行なわれるよりも大きい上向きシール力を
黒ペン面34に対してキャップ230に与えるには、保持器2
60を橇220の中心線からずらして取付ける。すなわち、
T形スロット272及びピボット・ポスト270を黒キャップ
230に隣接する橇プラットフォームの縁から距離D1で、
カラー・キャップ232に隣接する反対プラットフォーム
から距離D2のところに取付ける。例えば、図示実施例
では、距離D1は約23mmであり、D2は約28mmである。
【0054】ばね262は、図13Cと図14Cに示すよ
うに接触点を変えて、橇220の下面を揺り子腕264と反対
側に向かって押す。図13Cで、休止しているとき、橇
のピボット・ポスト270はキーパー・フィンガ266の内面
に寄り掛かって位置している傾いた軸受面を有してい
る。図14Cで、橇のピボット・ポスト270は他のキー
パー・フィンガ268の内面に寄り掛かって位置している
直立面276を有している。第1のフィンガ266は第2のフ
ィンガ268よりはるかに広く、これにより橇220を休止位
置(図13C)の方にバイアスするのを助けるが、また
キャッピングについて実質的な直立位置合わせも提供す
る(図14C)ことに注目されたい。
【0055】その上、キーパー・フィンガ266及び268の
間にスロット277が形成されており、このスロットは橇
のT形スロット272と共同して、橇220がばね262をプリ
ントヘッド30、32の下向き力により更に押すことができ
るようにする。ばね262のこの圧迫により、プリントヘ
ッド・ノズル板34、36の一層確実なシールが行われる。
すなわち、図14Cではフィンガ266及び268の上部を橇
220の上部キャップ支持面と同一面にあるように図示し
てあるが、フィンガ266、268の上面は、キャッピングに
必要ならばね262の圧縮によりこの面の上に伸びてもよ
い。
【0056】ばね262の圧縮により、楔形ピボット・フ
ック250(図13B及び図14Bを参照)が橇ポケット2
52の中で上方に浮き上がり、図16にも図式的に示して
あるように、橇220をヨーク240に対して移動できるよう
にすることに注目のこと。フック250のこの浮上によ
り、図9に矢印278で示したように、橇220が傾くことが
できる。この傾き運動で、フック250はヨークの耳242、
244のポケット内部でそれぞれ異なる深さに沈み、例え
ば、ペン30及び32に必要なシール力の変動に適応するこ
とができる。更に、フック250は、レール254、255によ
り画定されるように、ポケットの幅に対して小さいの
で、図9に矢印279で示したように、ヨーク240に対する
橇220の幾らかのスキューが許される。
【0057】動作に当たって、回転キャッピング・シス
テム200の以下の説明から、インクジェット・プリント
ヘッド・ノズルをシールする方法も説明される。図15
及び図16の図面を参照することで、それぞれ休止位置
及びキャッピング位置におけるキャッピング・アセンブ
リの相対力及び相対位置を説明するのに役立つ。プリン
タ20は、サービス・ステーションを第1の軸55の周りに
駆動するように駆動歯車60を介して結合されているDC
モータのような従来のステッパ・モータを含むことがで
きる(図1ないし図4は、駆動歯車60がタンブラ・リム
204を囲む歯車歯を有しているものとして示してい
る)。タンブラ本体202は、キャリッジ係合腕222、224
がキャリッジ位置合わせ部材225(図12、図13A、
図13Cを参照)に接触するまで、曲線状の矢印330で
示す方向に回転する。タンブラ本体202が矢印330で示す
方向に回転し続けると、キャッピング・アセンブリ210
が休止状態からシール状態に移るにつれて、図13Aな
いし図13Cをそれぞれ図14Aないし図14Cと比較
することにより示される旋回が起こる。図13Aないし
図13Cでは、タンブラ202は、ここでは名目上0°の
位置と定義しているキャップ入口位置にある。この位置
は他の整備(例えば、拭き取りまたはプライミング)ま
たはプリントが次に行われるキャップ取り外しのための
キャップ出口位置にも対応する。図14Aないし図14
Cでは、タンブラ202は完全にキャップで覆われた最大
底突き位置にあり、この位置はキャップ入口(0°)位
置から約44°離れている。
【0058】図13A及び図14Aはタンブラ本体202
に対するヨーク240の回転を示す。図13B及び図14
Bはヨーク240及び橇220に対するタンブラ本体202の回
転を示す。図13Bでは、タンブラ本体202は矢印330で
示す方向に回転しているが、リンク240は軸249の周りを
矢印332で示す方向に回転し、橇220は軸257の周りを矢
印334で示す方向に上向きに回転して図14Bに示すキ
ャッピング位置に振れていく。図13Cは揺りばねキー
パー260の回転を矢印336で示している。
【0059】図14B及び図14Cに示すように、黒及
びカラーのペン30、32はそれぞれキャップで覆われ、ば
ね262は圧縮されている。ばね262によりタンブラ停止壁
214から上向きに与えられる圧縮力は、橇220及びキャッ
プ230、232をペン面34、36に対して押しつける。橇ポケ
ット252の中にヨークの楔形ピボット・フック250がゆる
くはまっていることにより提供されるジンバル・マウン
トと、橇220を保持器260にマウントすることにより提供
されるジンバル動作により、橇220はペン面34、36によ
り定義される平面に対して傾くことができる。この傾き
により、ペン・ノズル近傍での圧密シールを維持しなが
ら、インクの堆積や黒ペン封入体ビード280、282のよう
なプリントヘッド面の凹凸を補償することができる。
【0060】図14Aないし図14Cに示すキャッピン
グ位置で、ばね262により供給されるばね力は、プリン
タ・ユニット20が止まってしまったときでさえ、ペン面
に対する制御された圧力を維持する。矢印330の回転方
向を逆にするステッパ・モータにより与えられる正エネ
ルギは、キャッピング・アセンブリ210をペン30、32か
ら開放するのに必要である。腕222、224がもはやプリン
トヘッド・キャリッジ部材225により接触されなけれ
ば、ばね262のわずかな休止時圧縮により橇220がタンブ
ラの停止壁から離れるようにバイアスされるが、これは
キャッピング・アセンブリ210をキャップ位置から休止
位置に後退させるように働く。キーパー260のセンタリ
ングされていない形状によっても橇220が休止壁212に押
し付けられる。従って、バイアス部材258のこの中心か
ら外れた形状により、キャップ橇が壁212に隣接する休
止位置に押しやられ、キャッピング・アセンブリ210を
プリントヘッド30、32に接触せずに矢印330と反対の方
向に回転できるようにする。この休止位置つまり後退位
置では、ペンがサービス・ステーション200の上方をプ
リント領域まで自由に走行できるようになる。
【0061】マルチ隆起キャッピング・アセンブリ 図17及び図18は本発明に従って構成されたマルチ・
リッジ・キャッピング・アセンブリ230の好適実施例を
示す。高解像度ハードコピー・プリント・イメージを得
るため、プリント技術の最近の進歩はノズル密度を増す
ことに重点を置いており、そのレベルは現在プリントヘ
ッドあたり約300で、黒ペン30については150のノズルを
有する2つの線型配列に整列されている。ノズル密度の
これらの増大、プリントヘッド・シリコンの大きさの現
在の限界、ペンと紙との間の空間について考慮すべき問
題及び媒体処理の制約はすべて、キャッピングのために
ペン面に残されている隙間の量を制限する。プリントヘ
ッド及びフレックス回路はその性格が従来のものである
が、ノズル密度の増大には、しばしば一様でないシール
領域をシールすることを含めて、キャップ性能の最適化
が必要である。例えば、図12を参照すれば、プリント
ヘット・ノズル面34はその両端で、従来のフレックス回
路とインク発射チャンバ及びノズルとの間の接続部を覆
うエポキシまたはプラスチック材料のような封入材料の
2つのビード280、282により区切られている。保護端ビ
ード280、282はプリントヘッド全体の領域の非常に大き
い部分を占めるので、プリントヘッド・ノズルの周りの
確実な実質的に水分不浸透性のシールを行なうことは、
カラー・キャップ232(図11)のリップ284のような、
従来の単一のシール用隆起またはリップを使用しては困
難である。
【0062】しかし、保護端ビード280、282の凹凸に渡
ってシールするために、黒キャップ230は好適には少な
くとも一部が隣接する複数のまたは冗長の接触領域を含
んでいるリップを有している。好適には、各冗長接触領
域は、前面板の表面凹凸に隣接する平らな領域に気密シ
ールを形成することにより、前面板の表面凹凸をシール
することができる。図示した実施例では、リップのこの
ような2つの冗長シール部分がマルチ隆起キャッピング
領域290及び292として図示されており、これらはそれぞ
れ端ビード280及び282に隣接してプリントヘッドをシー
ルする。マルチ隆起キャップ領域290、292は2つ以上の
実質的に平行な隆起または頂点として示してある隣接す
る複数の接触領域を有することができ、図示した実施例
は2つのくぼみつまり谷部297、298により分離されてい
る3つの隆起294、295及び296を有している。線型ノズ
ル配列に平行な長手方向リップ領域に沿った部分では、
黒キャップ230は単一隆起シール面286、288を有してい
る(図11を参照)。
【0063】マルチ隆起キャップ領域292のシール能力
を図17に示す。このキャップ領域では、中間の位置に
ある頂点295を、頂点294及び296が圧縮されている程度
よりッも大きく圧縮することにより、ペン面34を端ビー
ド上でシールする。これらの広いシール領域290、292を
ペン面に蓄積したインク残滓または他の屑から好都合に
シールすることができる。また、隣接する複数の接触領
域を相互に平行なリブとして図示してあるが、例えば、
つなぎ合わさった楕円、円、あるいは迷路パターンのよ
うな他の幾何学的パターンも使用できることは明らかで
ある。
【0064】キャッピング・アセンブリ210は黒ペン・
シール・チャンバ通気キャップつまりストッパ300も有
している。通気キャップ300はキャッピング橇220の下側
に沿って形成された凹み302の中に収まっている。好適
には、通気キャップ300は、Monsanto Company, Inc.に
より販売されているSantoprene(商標)ゴム、または当
業者に知られているこれと構造的に同等の親インク弾力
性化合物から作られている。好適には、キャップ橇220
はポリスルフォン・プラスチックまたは当業者に知られ
ている他の構造的に同等のプラスチックから作られてい
る。プリントヘッド面に対してシールすると、隆起28
6、288、294ないし296は通気穴226と流体連絡している
主シール・チャンバつまり空洞304を形成する。
【0065】通気キャップ凹み302の上面には、通気ス
トッパ300を設置したとき主シール・チャンバ304から大
気への圧力等化通気通路を提供する圧力等化溝つまりチ
ャネル306が形成されている。キャッピング中、圧力減
衰を助けるため、ストッパ300はその中に減衰チャンバ3
08を画定している。減衰チャンバ308は、圧力等化チャ
ネル306により形成された通路と連絡している。圧力等
化チャネル306は、キャッピング中プリントヘッド34と
キャップ230との間に捕らえられた空気の逃げ道とな
る。また、プリンタを動作させていない長い期間中キャ
ップを被せておくと、通気穴306は好都合にも大気圧、
温度などの変化の間であってもキャップ・チャンバ304
と環境の周囲条件との間で等しい圧力を維持する。この
ような通気穴がなければ、主シール・チャンバ304の中
に捕らえられた空気はプリントヘッド・ノズルに押し込
まれ、デプライミングを生ずる可能性がある。通気通路
306の使用によりデプライミングが好都合にも防止され
る。
【0066】圧力等化溝306は凹み302の垂直面310と交
差するまで上面305に沿って伸びる。圧力等化チャネル
は壁310により画定される溝312を通じて伸びる。圧力等
化溝306、312を通してインクを引き込むのを補助するた
め、通気キャップ300は、やはりストッパ300の本体と同
じ材料から形成されている通気キャップ・ドレイン・ス
ティック314を含んでいる。
【0067】インクの蓄積による通気溝306の詰まりは
通気ストッパに対してSantoprene(商標)または親イン
ク化合物を使用することによって好都合に回避される。
ストッパ300が橇220に出会う諸領域には、溝306に蓄積
されたインクがあればそれを毛管作用により引く小さい
通路が形成されている。毛管引き出しにより沁み出たイ
ンクは、凹みの上面305に沿った部分のような、ストッ
パ300が橇220に出会う鋭い角及び小さい空間を埋め、こ
のインクは更に316で示す箇所のような凹み302の側壁に
沿った部分を埋める。好適には、ストッパ300は、図1
8に破線318で示したような丸い角316を持つ。
【0068】図18に示すように、キャッピング・アセ
ンブリは凹み322の中でカラー・キャップ232の下に収ま
っているカラー通気ストッパ320も有している。凹み322
はまた上面及び垂直面に沿って形成された圧力等化溝つ
まりチャネル323も有し、キャップ232によりシールされ
たときカラー・ペン32により画定される主シール・チャ
ンバ326(図11を参照)から圧力を逃がしている。チ
ャネル323を通る通気により、キャッピング中形成され
た圧力がキャップ領域から逃げてペン32のデプライミン
グを回避できるようにしている。圧力等化溝323の詰ま
りを回避するため、カラー・ストッパ320及び凹み322の
毛管作用相互関係は黒インク・ペン・ストッパ300及び
凹み302について上に説明したと同じになっている。好
適には、カラー・ストッパ320も等化チャネル323の出口
ポートに隣接するドレイン・スティック324(図9)を
有している。
【0069】好適には、キャップ230及び232は橇220に
オンサート・モールドされている。図示した実施例で
は、橇220にはそれを貫いて、穴325のような複数のオン
サート・モールド用穴325がある。これらの孔325には、
図17に示すようにキャップ材料の一部がプラグ形態32
6で充填されている。好適には、モールド用穴325はモー
ルド用湯道328により橇220の上部キャップ支持面に沿っ
て共に接合されており、これはキャップ230、232を橇22
0に接着するのに役立つ。本発明はペン・キャップを橇
に取付けるのにオンサート・モールド法を最初に使用し
たものであり、またこれは高品質プリンタ20を提供する
のに必要な厳密な公差及びシール寸法を維持するのに特
に有利であると信じられている。
【0070】回転マルチ隆起キャッピング・システムの
長所 第1の長所として、キャップ230、232とペン30、32とを
位置合わせして整合する改良された方法は、腕222、224
をプリントヘッド・キャリッジ構造225に係合すること
により実現される。キャツプをペンに位置合わせするこ
の方法は、プリントヘッド・ノズルをキャップ・リップ
またはシール用リッジのどこかの部分で不注意に覆うこ
とを回避する。これを回避できなければ、ペンの中のイ
ンクが漏れたり乾燥したりし、またはノズルの詰まりが
生じる可能性がある。
【0071】ヨーク240と橇220とのゆるい嵌め合せ、ま
た橇220をタンブラ本体202に結合する揺り子264により
得られる橇220のジンバル作用の他の長所により、橇220
がタンブラ本体202に対してジンバル動作または傾動作
用できるようになる。その上、これらのピボットのゆる
い嵌め合せという特徴により、これらのピボットがペン
の漏れから生ずるインク汚染に対して鈍感になる。この
特徴がないきつい嵌め合いのサービス・ステーション装
置では、サービス・ステーションが拘束され動作が妨害
されてしまうだろう。インク汚染に対するこの鈍感さ
は、比較的新しい顔料ベースのインクに関して特に重要
である。顔料ベースのインクは、回転サービス・ステー
ション200により回避される1つの問題である、プリン
タ内部の各種サブシステムの滑り面にかかる摩擦を増大
することがあるからである。
【0072】キャッピング・システム210の更に他の長
所は、キャップで覆われたとき(図14Aないし図14
C)、従来の多数のキャッピング・システムでは必要で
あった滑り面に沿った摩擦を使用せずに、このシステム
が所定位置に確実にロックされる能力である。上に述べ
たように、長い滑り面はインク汚染を受けやすく、それ
によりシールを損ない、または余分な摩擦を生じてキャ
ッピングを損なう。本発明の装置200の他の長所は、黒
キャップ230のマルチ隆起形表面290、292を使用するこ
とにより、保護シーラント280、282の端キャップに沿っ
てキャッピングを行なうことも含めて、黒プリントヘッ
ド30に確実にキャップを被せる能力である。
【0073】キャッピング・アセンブリ210の別の長所
は、複数のペン面に異なる力を加えるのに単独コイルば
ね262を使用していることである。圧力差を得る代わり
のやり方は黒キャップをカラー・キャップより背高にす
ることになるが、このような解決策は最適のプリント品
位を得るためのペンと紙(またはプリント媒体)の間の
空間の不足を含む多様な実用上の問題を引き起こす。こ
のような問題のあるやり方の代わりに、橇プラットフォ
ーム220の長さ全体に対してばねピボット・ポスト270の
位置をオフセットすることにより、差を付けた力を複数
のペンに好都合に印可できる。従って、保持器260から
黒キャップ230までの距離D1が短くなることにより、キ
ャッピング中、カラー面36に加えられるものより大きい
力が黒ペン面34に加えられる。
【0074】本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0075】[実施態様1]以下の(a)及び(b)を設け、
一群のインク放出ノズルを画定する前面板を有するイン
クジェット・プリントヘッドのサービス・ステーショ
ン: (a)キャッピング位置に移動し得るプラットフォーム;
プラットフォームにより支持されており、キャッピング
位置にあるとき前記ノズルを取り囲み且つ前記前面板に
係合するシール用リップを有するプリントヘッド・キャ
ップ:前記リップの少なくとも一部分には前記前面板の
表面の凹凸を封じ込めることができる隣接する複数の接
触領域が設けられている。
【0076】[実施態様2]前記シール用リップは単一
隆起部分を有することを特徴とする請求項1記載のイン
クジェット・プリントヘッド用サービス・ステーショ
ン。
【0077】[実施態様3]戦機隣接する複数の接触領
域の各々の幅は前記シール用リップの前記単独隆起部分
の幅より狭いことを特徴とする請求項2記載のインクジ
ェット・プリントヘッド用サービス・ステーション。
【0078】[実施態様4]前記隣接する複数の接触領
域はくぼみ部分により分離されている少なくとも2つの
隆起部分を有することを特徴とする請求項1ないし3の
いずれかに記載のインクジェット・プリントヘッド用サ
ービス・ステーション。
【0079】[実施態様5]前記隆起部分は実質的に相
互に平行であることを特徴とする請求項1ないし4のい
ずれかに記載のインクジェット・プリントヘッド用サー
ビス・ステーション。
【0080】[実施態様6]前記シール用リップは対向
する2つの脚部分により互いに結合される端部を有し、
前記端部の各々は少なくとも2つの隆起部分を有するこ
とを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のイ
ンクジェット・プリントヘッド用サービス・ステーショ
ン。
【0081】[実施態様7]前記端部の各々は3つの隆
起部分を有し、前記脚部分は各々単一隆起部分を有する
ことを特徴とする請求項6記載のインクジェット・プリ
ントヘッド用サービス・ステーション。
【0082】[実施態様8]キャッピング位置にあると
きシール用空洞が前記キャップと前記プリントヘッドと
の間に形成され、前記プラットフォームは対向する第1
及び第2の表面を有し、前記第1の表面は前記キャップ
を支持し、前記第2の表面はストッパ凹み及び通気経路
を画定し、前記プラットフォームは更に前記シール用空
洞を前記通気経路に結合する通路を画定し、前記サービ
ス・ステーションは更に前記プラットフォームのストッ
パ凹みの内部に受け入れられて前記シール用空洞を大気
に結合する通気通路を形成する弾力性材料でできた通気
ストッパを含むことを特徴とする請求項1ないし7のい
ずれかに記載のインクジェット・プリントヘッド用サー
ビス・ステーション。
【0083】[実施態様9]前記通気ストッパ及び前記
プラットフォームのストッパ凹みは協同して、それらの
間に蓄積された余剰インクを毛管通路を通して毛管作用
により引き出す毛管通路を画定していることを特徴とす
る請求項8記載のインクジェット・プリントヘッド用サ
ービス・ステーション。
【0084】[実施態様10]通気ストッパ及びプラッ
トフォームのストッパ凹みは協同してその間に通気通路
の出口通路を画定しており、前記通気ストッパは通気通
路の出口ポートに隣接して前記プラットフォームの第2
の表面を越えて伸びる滴下フィンガを含むことを特徴と
する請求項8または9のいずれかに記載のインクジェッ
ト・プリントヘッド用サービス・ステーション。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自己清掃サービス・ステーションの第
1の実施例を取り入れた本発明のインクジェット・プリ
ント機構の一形態の斜視図である。
【図2】図1の自己清掃サービス・ステーションの斜視
図である。
【図3】図2の線3−3に沿って取った前面垂直断面図
である。
【図4】図3の線4−4に沿って取った側面立面図であ
る。
【図5】本発明の自己清掃サービス・ステーションの第
2の実施例の側面立面図である。
【図6】図5の線6−6に沿って取った前面立面図であ
る。
【図7】本発明の自己清掃サービス・ステーションの第
3の実施例の側面立面図である。
【図8】従来技術のサービス・ステーションの従来のス
ピツーン部の側面立面図である。
【図9】本発明の回転サービス・ステーションキャッピ
ング・システムの別実施例の斜視図であり、キャッピン
グ位置で、ただしサービス・ステーション・フレームか
ら取り外して図示してある。
【図10】図9の装置のタンブラ部分の斜視図である。
【図11】図9の装置のキャップ橇及び接続リンクの斜
視図である。
【図12】図9の装置の断片的、側面立面断面図であ
り、キャッピングを行なう前を示している。
【図13A】図9ないし図12の装置の構成要素の相対
位置を示す拡大側面立面図である。
【図13B】図9ないし図12の装置の構成要素の相対
位置を示す拡大側面立面図である。
【図13C】図9ないし図12の装置の構成要素の相対
位置を示す拡大側面立面図である。
【図14A】図9ないし図12の装置の構成要素の相対
位置を示す拡大側面立面図である。
【図14B】図9ないし図12の装置の構成要素の相対
位置を示す拡大側面立面図である。
【図14C】図9ないし図12の装置の構成要素の相対
位置を示す拡大側面立面図である。
【図15】図9の回転サービス・ステーションの実施例
のキャッピング動作を示す概略側面立面図である。
【図16】図9の回転サービス・ステーションの実施例
のキャッピング動作を示す概略側面立面図である。
【図17】図11の線17-17に沿って取ったマルチリッ
ジ・キャップの側面立面断面図である。
【図18】図9ないし図10及び図12ないし図13の
キャップ橇の拡大底部平面図である。
【符号の説明】
20:インクジェット・プリント機構 34:インクジェット・プリントヘッド 200:サービス・ステーション 202:タンブラ本体 204、205:リム 220:プラットフォーム 222、224:腕 230、232:プリントヘッド・キャップ 240:二重旋回リンク 262:ばね 280、282:表面凹凸 286、288、294、295、296:隆起部分 290、292:接触領域 297、298:くぼみ部分 300:通気ストッパ 302:ストッパ凹み 304:シール空洞 306、312:通気経路 314:滴下フィンガ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−286143(JP,A) 特開 平6−328728(JP,A) 特開 昭53−79536(JP,A) 特開 平7−125243(JP,A) 特開 平7−276657(JP,A) 特開 平6−210861(JP,A) 実開 昭58−50842(JP,U) 実開 昭59−2546(JP,U) 特表 平5−503889(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット・プリント機構のインク
    ジェット・プリントヘッドのサービス・ステーションで
    あって、 キャッピング位置に移動し得るプラットフォームと、 前記プラットフォームにより支持されるプリントヘッド
    ・キャップとを備え、 前記プリントヘッドは、貫通する一群のインク放出ノズ
    ルを画定する前面板を有しており、 前記前面板は、インク残渣もしくは蓄積された他の屑に
    よる、またはインク発射用の電気接続部を覆う封入材料
    のような保護シーラントによる、前記ノズルの一側面に
    位置する表面の凹凸を有しており、 前記プリントヘッド・キャップは、前記プラットフォー
    ムがキャッピング位置にあるとき前記ノズルを取り囲み
    且つ前記前面板に係合するシール用リップを有し、 前記リップは、前記プリントヘッドの前記前面板の前記
    表面の凹凸を封じ込める、前記ノズルの前記一側面に位
    置する冗長接触領域を有するインクジェット・プリント
    ヘッド用サービス・ステーション。
  2. 【請求項2】 前記シール用リップは単一隆起部分を有
    することを特徴とする請求項1記載のインクジェット・
    プリントヘッド用サービス・ステーション。
  3. 【請求項3】 前記冗長接触領域は、前記リップによっ
    て画定されるくぼみ部分により分離されている少なくと
    も2つの隆起部分を有することを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット・プリントヘッド用サービス・ス
    テーション。
  4. 【請求項4】 前記隆起部分は実質的に相互に平行であ
    ることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット・
    プリントヘッド用サービス・ステーション。
  5. 【請求項5】 前記冗長接触領域は、前記プリントヘッ
    ドの前記前面板の前記表面の凹凸を取り囲むことを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェット・プリントヘッ
    ド用サービス・ステーション。
  6. 【請求項6】 貫通する一群のインク放出ノズルを画定
    する前面板を有するインクジェット・プリントヘッド
    と、 キャッピング位置に移動し得るプラットフォーム、およ
    び該プラットフォームにより支持されるプリントヘッド
    ・キャップを有するサービス・ステーションとを備え、 前記前面板は、インク残渣もしくは蓄積された他の屑に
    よる、またはインク発射用の電気接続部を覆う封入材料
    のような保護シーラントによる、前記ノズルの一側面に
    位置する表面の凹凸を有しており、 前記プリントヘッド・キャップは、前記プラットフォー
    ムがキャッピング位置にあるとき前記ノズルを取り囲み
    且つ前記前面板に係合するシール用リップを有し、 前記リップは、前記プリントヘッドの前記前面板の前記
    表面の凹凸を封じ込める、前記ノズルの前記一側面に位
    置する冗長接触領域を有するインクジェット・プリント
    機構。
  7. 【請求項7】 前記シール用リップは単一隆起部分を有
    することを特徴とする請求項6記載のインクジェット・
    プリント機構。
  8. 【請求項8】 前記冗長接触領域は、前記リップによっ
    て画定されるくぼみ部分により分離されている少なくと
    も2つの隆起部分を有することを特徴とする請求項6に
    記載のインクジェット・プリント機構。
  9. 【請求項9】 前記隆起部分は実質的に相互に平行であ
    ることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット・
    プリント機構。
  10. 【請求項10】 前記冗長接触領域は、前記プリントヘ
    ッドの前記前面板の前記表面の凹凸を取り囲むことを特
    徴とする請求項6に記載のインクジェット・プリント機
    構。
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