JP2000203040A - プリントヘッド・クリ―ニング・システム - Google Patents

プリントヘッド・クリ―ニング・システム

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JP2000203040A
JP2000203040A JP36620899A JP36620899A JP2000203040A JP 2000203040 A JP2000203040 A JP 2000203040A JP 36620899 A JP36620899 A JP 36620899A JP 36620899 A JP36620899 A JP 36620899A JP 2000203040 A JP2000203040 A JP 2000203040A
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JP
Japan
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ink
printhead
wiper
solvent
cap
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Application number
JP36620899A
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English (en)
Inventor
Eric J Johnson
エリック・ジェイ・ジョンソン
Lee A Sutherland
リー・エー・サザランド
Antoni Murcia
アントニ・ムルシア
Christopher Taylor
クリストファー・テイラー
Jeff Rutland
ジェフ・ラトランド
B Michael Eckard
ビー・マイケル・エッカード
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HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16552Cleaning of print head nozzles using cleaning fluids

Abstract

(57)【要約】 【課題】ワイパーがインクジェット・プリントヘッドか
らインク残滓をクリーニングした後そのプリントヘッド
・ワイパーに残るインク残滓を取り除くため従来必要と
されたワイパーそぎ落とし器を不要とするインク溶媒適
用システムを提供する。 【解決手段】先ず、溶媒室にインク溶媒を貯蔵し、溶媒
室から圧縮可能多孔物質の塗布具芯へインク溶媒を搬送
し、プリントヘッドのエッジを塗布具芯に接触させる。
接触動作間に、塗布具芯からプリントヘッド・エッジへ
インク溶媒を適用するためプリントヘッドのエッジで塗
布具芯を圧縮する。次に、ワイパーを用いてプリントヘ
ッドの残り部分に対してプリントヘッドのエッジから上
記適用されたインク溶媒を拭き取り、過剰な溶媒および
インク残滓をワイパーの下に位置する室に収集する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、プリンタ
またはプロッタのようなインクジェット式印刷機構に関
するもので、特に、ワイパーがインクジェット・プリン
トヘッドからインク残滓をクリーニングした後そのプリ
ントヘッド・ワイパーに残るインク残滓を取り除くため
従来必要とされたワイパーそぎ落とし器を不要とするイ
ンク溶媒適用システムを含む取り替え可能インクジェッ
ト・プリントヘッド・クリーナ・サービス・ステーショ
ン・システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】本明細書において一般的に"インク"と呼
ばれる顔料を使用してイメージを印刷するため、プロッ
タ、ファクシミリ機およびインクジェット式プリンタの
ような種々の製品において、インクジェット式印刷機構
が使用される。これらインクジェット式印刷機構は、し
ばしば"ペン"と呼ばれるインクジェット・カートリッジ
を使用して、印刷媒体ページまたはシート上にインク滴
を放出する。一部のインクジェット式印刷機構は、シー
ト上を往復するインク・カートリッジにいっぱいの量の
インクを給送させる。"軸外(off-axis)"として知られる
別のインクジェット式印刷機構は、印刷領域を移動する
プリントヘッド・キャリッジには小量のインクだけを供
給し、主要インク供給はプリントヘッド移動経路から"
軸外"に配置される静止貯蔵器に貯めておく。軸外主要
貯蔵器からプリントヘッド・カートリッジへインクを運
搬するため、典型的には、柔軟な管すなわちチューブが
使用される。多色カートリッジにおいては、いくつかの
プリントヘッドおよび貯蔵器が単一ユニットに結合され
る。この場合、所与のカラーに関する貯蔵器/プリント
ヘッド結合の各々もまた本明細書では"ペン"と呼ばれ
る。
【0003】各ペンは、インク滴を噴射する非常に小さ
いノズルで形成されるプリントヘッドを持つ。プリント
ヘッドの範囲内の特定のインク噴射メカニズムは、当業
者にとっては既知である圧電または熱式プリントヘッド
技術の使用のような種々の異なる形態を利用する。例え
ば、米国特許第5,278,584号および同第4,683,481号には
2つ従来技術の熱式インク噴射メカニズムが開示されて
いる。熱式システムにおいては、インク経路および蒸発
室を含む障壁層がノズル・オリフィス板と基板レイヤの
間に配置される。この基板レイヤは、典型的には、蒸発
室内のインクを加熱するようにエネルギーを与えられ抵
抗器のような加熱器エレメントの線形アレイを含む。加
熱されると、エネルギーを与えられた抵抗器に関連する
ノズルからインク滴が放出される。
【0004】イメージを印刷するため、プリントヘッド
はシートの上の印刷領域を前後しながら走査され、ペン
が移動しながらインク滴を噴射する。プリントヘッドが
シート上を移動する際選択的に抵抗器にエネルギーを与
えることによって、印刷媒体上のパターンにインクが放
出され、ピクチャ、チャートまたはテキストのような所
望のイメージが形成される。ノズルは、典型的には、1
つまたは複数の線形アレイに配列される。複数の場合、
2つの線形アレイは、プリントヘッド上に、相互に隣接
して並列するように、かつ、走査方向に対して直角に配
置される。かくして、ノズル・アレイの長さが印刷帯ま
たはバンドを定義する。すなわち、プリントヘッドが印
刷領域を1回完全に移動する際1つのアレイのすべての
ノズルが絶えず噴射されたとすれば、1つのインク帯ま
たはバンドがシート上に出現する。このバンドの高さ
は、ペンの"印刷帯高さ"と呼ばれ、単一パスにおいて放
出されることができるインクの最大パターンである。
【0005】印刷帯の高さが増加すれば、1シートを印
刷する速度を増加させることができることは明白であ
る。すなわち、プリントヘッドの印刷帯が広いほどイメ
ージ全体を印刷するためシートを移動するパスの回数は
少なくてよく、パスがすくなくなれば印刷機構のスルー
プットは増加する。"スループット"は、分あたりのペー
ジ数の率として知られていて、購入者が印刷機構購入を
決定する際に分析する主要な考慮点の1つである場合が
多い。スループットの増加のため単にノズル・アレイを
長くすることは部外者にとって達成が容易なことのよう
に見えるかもしれないが、実際にはそうではない。特に
熱式インクジェット式ペンの場合、プリントヘッドの範
囲内の基板レイヤのサイズにはいくつかの物理的または
製造上の制約がある。過去において、インクジェット式
プリントヘッドの印刷帯の高さは、3室カラー・プリン
トヘッドの場合約5.4mm(ミリメータ)に、黒プリント
ヘッドのようなモノクローム・プリントヘッドの場合
2.5mm(約0.5インチ)に制限されてきた。
【0006】プリントヘッドを清潔にしまた保護するた
め、典型的には、プロッタ・シャーシの範囲内に"サー
ビス・ステーション"メカニズムが搭載され、プリント
ヘッドは保守のためそのステーション上に動かされる。
格納すなわち非印刷期間には、サービス・ステーション
は、通常、プリントヘッド・ノズルを汚染物質および乾
燥から密封するキャップかぶせシステムを含む。キャッ
プの一部は、また、例えばプリントヘッド上に真空状態
を引き出すポンプ装置またはその他のメカニズムに接続
することによってプライミング(priming、呼び水)を実
施するように設計される。動作の間、"吐き捨て"として
知られるプロセスにおいて多数のインク滴をノズルの各
々を通して噴射させることによってプリントヘッドにお
ける障害物が定期的に消去される。このプロセスにおい
て、廃物インクはサービス・ステーションの"吐き捨て
壷"貯蔵器部分に収集される。
【0007】吐き捨て、キャップはずしの後、または時
折印刷の間に、大部分のサービス・ステーションは、エ
ラストマー材ワイパーを使用して、プリントヘッドの面
に集まった紙くずまたはその他のくずと共に、インク残
滓を除去するため、プリントヘッド表面を拭き取る。そ
の他サービス・ステーションによっては、インク噴射ノ
ズルに隣接するペンの領域をクリーニングする補助的拭
き取り部材を含むものもある。例えば、ヒューレット・
パッカード社のモデル720Cおよび722C DeskJetカラー・
インクジェット・プリンタにおける"泥フラップ(mudfla
ps)"のペアは、カラー・ノズルのそばの領域を拭き取
り、一方、ヒューレット・パッカード社のモデル2000お
よび2500 DesignJetカラー・インクジェット式プロッタ
の"鼻ワイパー(snout wipe)"は、ペンの電気的接続領域
の下の後部垂直表面を拭き取る。
【0008】印刷されるイメージの明瞭性およびコント
ラストを改良するため、最近の研究はインクそれ自体の
改良に焦点をあてている。一層暗い黒および一層明瞭な
カラーを持ち、一層迅速で一層耐水性の印刷を提供する
ため、顔料に基づくインクが開発された。顔料に基づく
インクは、以前の染料に基づくインクより一層高い固体
内容を持ち、従って、新しいインクの場合一層高い光学
的密度となる。両方のタイプのインクは迅速に乾燥する
ので、インクジェット式印刷機構が、最近開発された専
門コーテッド用紙、透明フィルム、ファブリックおよび
その他の媒体と共に、広く使用可能で経済的な普通紙上
に高品位のイメージを形成することが可能とされる。
【0009】実際、顔料型インクを使用するカートリッ
ジに関してノズル面プレートをきれいに保つことが大き
な課題となっている。過去においては、複数のインクジ
ェット式プリントヘッドがすべて同じ速度で同時に拭き
取られた。すべてのカートリッジが(たとえカラーは異
なっていても)同じタイプのインクを包含している場
合、同時拭き取りは問題ではない。しかし、顔料型イン
クは、染料型インクに比較して、粘性が少ないので、染
料型インクに従来必要とされた速度より遅い拭き取り速
度を必要とする。しかしながら、あまりに遅い拭き取り
は染料型ペンから過剰なインク量を取り去るので、拭き
取り速度には下限がある。このような過剰な染料型イン
クは結局ワイパー上に残滓を貯め、将来の拭き取りを非
能率にさせるなどの問題を派生する。例えば、ワイパー
の周辺の過剰な残滓は、サービス・ステーションの周囲
にインクを蓄積し、キャップを汚染する結果となる。プ
リントヘッド・キャップ汚染は、非効率なキャップ機能
がプリントヘッドの故障を誘導するので、カートリッジ
の寿命を短くする場合がある。
【0010】実際に、プリントヘッドからタール状の顔
料インク残滓を取り去るには、こすり洗いタイプの拭き
取りルーチンが望ましい。染料型インクに対応するため
比較的速い拭き取りが使用されるとすれば、顔料型イン
クのためのワイパーは残滓に対する十分な接触を行うこ
とができなくなる。このワイパーは、瞬間的または連続
的運動において、顔料型インク残滓から形成されるこぶ
を飛び越えてしまい、プリントヘッドからの残滓除去に
失敗する。場合によっては、このような迅速な拭き取り
ストロークの間に、顔料型ワイパーはタール状残滓にこ
すりつけられ、インクを拭き取るというよりむしろオリ
フィス板をインクでよごす結果となる。このように、一
方のタイプのペンの拭き取り要件への対応の試みにおけ
るいかなる妥協も他方のタイプのペンの要件充足を犠牲
にして行われた。
【0011】インクジェット業界が新しいプリントヘッ
ドの設計を研究する時、業界において"軸外"プリンタと
して知られているプリンタの永久的または半永久的プリ
ントヘッドを使用する方向へ向かう傾向がある。最近の
技術革新は、従来達成可能な高さの2倍の25mm(約1
インチ)の印刷帯高のプリントヘッド開発に対する希望
を与えた。将来の開発は更に幅の広い印刷帯を実現する
であろう。このような軸外印刷システムに関連する種々
の利点が存在するとはいえ、より広い印刷帯高の可能性
は、一層長いプリントヘッドをキャップする時どのよう
にして一様に適切な密封を行うか、ノズルの噴射準備解
除を行うことなくどのようにして一層長いプリントヘッ
ドを密封するかなどという以前に遭遇しなかった別の問
題を派生する。更に、軸外プリントヘッドの永久的また
は半永久的性質が、プリントヘッドの耐用年数にわたり
吐き捨てられたインクをどのように貯めるか、プリント
ヘッド寿命を減少させる摩耗なしにプリントヘッドから
インク残滓を拭き取る方法など、サービス作業に関する
特別の考慮を必要とする。
【0012】このような拭き取り目標を達成するため、
合成ポリエチレングリコール("PEG")のようなインク溶
媒がヒューレット・パッカード社のHP2000カラー・イン
クジェット・プリンタに使用されている。このシステム
においては、インク溶媒が、貯蔵器に密着したプラスチ
ックまたは泡ブロックのような多孔質材に保存される。
この多孔質ブロックは、エラストマー材ワイパーが塗布
具と接触することができるように露出された塗布具部分
を持つ。ワイパーはPEGを収集するため塗布具を横切っ
て移動し、次に収集されたPEGがプリントヘッドに対し
て拭き取られ、蓄積されたインク残滓が溶かされ、イン
ク残滓のそれ以上の収集を遅くするためプリントヘッド
面にPEGのこびりつかないコーティングが堆積される。
次に、ワイパーは、次の拭き取りストロークを開始する
前にワイパーから溶けなかったインク残滓および汚れた
PEGを取り除くため堅固なプラスチックそぎ落とし器を
横切って移動する。PEG流体が潤滑剤の役も果たすの
で、ワイパーのこすり動作がプリントヘッドを不必要に
摩耗させない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】あいにく、この溶媒シ
ステムはこのような拭き取りルーチンを実行するため多
くの部品を使用し、複数の部品は、複数のツールのコス
ト、発注、在庫追跡および組立を必要とする。更に、プ
リンタの耐用年数にわたって、最適プリントヘッド・サ
ービス作業を維持するためPEGインク溶媒の補給が必要
とされる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの側面に従
って、インクジェット印刷機構におけるインクジェット
・プリントヘッドをクリーニングするインク溶媒システ
ム適用システムが提供される。該溶媒適用システムは、
吐き捨て壷、溶媒室、および、吐き捨て壷と流体伝達す
る補助ワイパー室を画定する基部を含む。ワイパーは、
補助ワイパー室の上に配置され、プリントヘッドおよび
ワイパーの相対運動を通してプリントヘッドを拭き取
る。該適用システムは、溶媒室および塗布具芯の範囲内
に保持されるインク溶媒を含む。塗布具芯は、プリント
ヘッドのエッジが塗布具芯と接触する位置に来る時溶媒
室からプリントヘッドへインク溶媒を伝達するように配
置される。ワイパーがプリントヘッドおよびワイパーの
相対運動を通してプリントヘッドのエッジからプリント
ヘッドの残りの部分にわたってインク溶媒を拭き取り、
過剰なインク溶媒およびインク残滓がプリントヘッドお
よびワイパーから補助ワイパー室に落下する。
【0015】本発明の別の1つの側面に従って、上記イ
ンク溶媒システム適用システムを含むインクジェット印
刷機構が提供される。
【0016】本発明の更に別の1つの側面に従って、イ
ンクジェット印刷機構におけるインクジェット・プリン
トヘッドをクリーニングする方法が適用される。該方法
は、溶媒室にインク溶媒を貯蔵するステップ、溶媒室か
ら圧縮可能多孔物質の塗布具芯へインク溶媒を搬送する
ステップ、および、プリントヘッドのエッジを塗布具芯
に接触させるステップを含む。該方法は、更に、上記接
触ステップの間に、塗布具芯からプリントヘッド・エッ
ジへインク溶媒を適用するためプリントヘッドのエッジ
で塗布具芯を圧縮するステップを含む。上記拭き取りス
テップにおいて、ワイパーを用いてプリントヘッドのエ
ッジからプリントヘッドの残り部分にわたって適用され
たインク溶媒が拭き取られる。該方法は、また、上記拭
き取りステップにおいて、過剰な溶媒およびインク残滓
をワイパーの下に位置する室に収集するステップを含
む。
【0017】本発明の全般的目標は、印刷機構の使用可
能期間にわたって信頼性の高い形態で鮮明な画像を生成
することのできるインクジェット印刷機構を提供するこ
とである。本発明の別の1つの目標は、ワイパーがイン
クジェット・プリントヘッドからインク残滓をクリーニ
ングした後そのプリントヘッド・ワイパーに残るインク
残滓を取り除くため従来必要とされたワイパーそぎ落と
し器を不要とするインク溶媒適用システムを含む取り替
え可能インクジェット・プリントヘッド・クリーナ・サ
ービス・ステーション・システムおよびサービス作業方
法を提供することである。本現在の更に別の1つの目標
は、特に少なくとも20mm乃至25mm(約1インチ)のオ
ーダーの印刷幅幅を持つ永久的または半永久的プリント
ヘッドを使用する場合に、プリントヘッド寿命を維持す
る取り替え可能インクジェット・プリントヘッド・クリ
ーナ・サービス・ステーション・システムおよびサービ
ス作業方法を提供することである。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に従って構築され
た、インクジェット式印刷機構の1つの実施形態である
インクジェット式プロッタ20を示している。インクジ
ェット式プロッタは、通常のエンジニアリングおよび建
築上の製図のみならず、産業界、オフィス、家庭または
その他の環境における高品位のポスタ大イメージなど印
刷するために使用される。種々のインクジェット式印刷
機構が現在一般に使用されている。例えば、本発明を実
施することができる印刷機構のいくつかは、デスクトッ
プ・プリンタ、携帯型プリンタ、複写機、カメラ、ビデ
オ・プリンタおよびファクシミリ機を含む。以下の記述
において、便宜上、本発明の概念はインクジェット式プ
ロッタ20の環境において図示される。
【0019】プロッタのコンポーネントはモデルごとに
変わり得ることは明らかであるが、典型的インクジェッ
ト式プロッタ20は、典型的にはプラスチック材料の格
納容器またはケースきょう体24に囲まれ、それらと共
にプロッタ20の印刷アセンブリ部分26を形成するシ
ャーシ22を含む。印刷アセンブリ部分26は机または
テーブルの上面によって支持されることができる点は明
らかであるが、一対の脚アセンブリ28でプリント・ア
センブリ部分26を支持することが好ましい。プロッタ
20は、また、マイクロプロセッサ30として図示され
ているプロッタ・コントローラを持つ。プロッタ・コン
トローラは、典型的にはパーソナル・コンピュータまた
はコンピュータ支援製図(CAD)コンピュータ・システ
ムのようなコンピュータであるホスト装置から命令を受
け取る。プロッタ・コントローラ30は、また、ケース
24の外面に配置されるキー・パッドおよび状態表示部
分32を通して提供されるユーザ入力に応答して動作す
る。また、プロッタの状態またはホスト・コンピュータ
上で実行されている特定プログラムのような視覚情報を
操作員に表示するためコンピュータ・ホストに接続され
るモニタが使用される。パーソナル・コンピュータ、製
図コンピュータ、キーボードやマウス・デバイスのよう
な入力装置およびモニタは当業者に周知のものである。
【0020】既存の印刷媒体処理システム(図示されて
いない)を使用して、印刷媒体の連続用紙34が印刷領
域35に送られる。印刷媒体は、紙、ポスタ・ボード、
ファブリック、透明フィルム、マイラーなどどのような
タイプの適当なシート材でもよいが、便宜上、例示され
る実施形態は、印刷媒体として紙を使用して記述され
る。キャリッジ案内ロッド36は、走査軸38を定義す
るようにシャーシ22に搭載され、印刷領域35を往復
するインクジェット・キャリッジ40を支持する。コン
トローラ30から受け取られる制御信号に応答して、キ
ャリッジ40を推進するため、既存のキャリッジ駆動モ
ータ(図示されていない)が使用される。キャリッジ位置
フィードバック情報をコントローラ33に提供するた
め、通常のメタリック・エンコーダ・ストリップ(符号
用帯)が印刷領域35に沿いサービス作業領域42に沿
って延びる。例えば米国特許第5,276,970号に記載され
ているようなエンコーダ・ストリップによって提供され
る位置情報を読み取るため、既存の光学符号読み取り器
がプリントヘッド・キャリッジ40の後方表面上に搭載
される。エンコーダ・ストリップ読み取り器を通して位
置フィードバック情報を提供する方法は、当業者に周知
の種々の形態で実施されることができる。イメージの印
刷完了と共に、イメージをロール34の残りから切り離
すため印刷媒体の最後の部分に切断機構をあてるためキ
ャリッジ40が使用される。適切な切断機構がヒューレ
ット・パッカード社のDesignJet 650Cおよび750Cカラー
・プロッタに搭載されている。当然のことながら、用紙
切断機能は、当業者に既知のその他種々の方法で実施さ
れることができる。更に、例示されているインクジェッ
ト式印刷機構は、また、ロール34で供給される媒体で
はなくあらかじめカットされたシート上にイメージを印
刷するため使用することもできる。
【0021】印刷領域35において、媒体シートは、黒
インク・カートリッジ50および3モノクローム・カラ
ー・インク・カートリッジ52、54および56のよう
なインクジェット・カートリッジからインクを受け取
る。これらカートリッジの詳細は図2に示されている。
カートリッジ50−56は業界においてしばしば"ペン"
と呼ばれている。黒インク・ペン50は、顔料型インク
を含むものとしてここでは示されている。例示の目的の
ため、カラー・ペン52、54および56は、カラー・
イエロー、マジェンタおよびシアンの染料型インクをそ
れぞれ含むものとして記述されるが、実施形態によって
はカラー・ペン52−56が顔料型インクを含むことも
できる点は明らかである。パラフィンに基づくインクあ
るいは染料および顔料特性の両方を持つ混成インクのよ
うなその他のタイプのインクをペン52−56に使用す
ることができる点も明らかである。例示されているプロ
ッタ20は、(黒、シアン、マジェンタ、イエローとい
う)インクの各々に関してインク供給領域58に配置さ
れる主静止貯蔵器(図示されていない)を持つ"軸外"イン
ク分配システムを使用する。この軸外システムにおいて
は、ペン50−56は、既存の柔軟チューブ・システム
(図示されていない)を通して静止主貯蔵器から運ばれる
インクを補給される。この場合、プリントヘッド移動経
路から"軸外"した位置に配置され、印刷領域35を移動
するキャリッジ40によって小量のインクが供給され
る。本明細書においては、用語"ペン"または"カートリ
ッジ"は取り替え可能なプリントヘッド・カートリッジ
を意味し、各ペンは、プリントヘッドが印刷領域を往復
運動する際に全インク供給を運ぶ貯蔵器を持つ。
【0022】プリントヘッド60、62、64および6
6を持つペン50、52、54および56は、それぞ
れ、選択的にインクを放出して、印刷領域35において
媒体34のシートにイメージを形成する。これらインク
ジェット・プリントヘッド60−66は、例えば20mm
乃至25mmまたはそれ以上の幅の大きい印刷帯を持つ
が、ここに記述されるプリントヘッド保守概念はそれよ
り小さいインクジェット・プリントヘッドにも適用され
得る。本明細書で記述されるプリントヘッド60−66
のクリーニングの概念は軸外型の半永久的または永久的
プリントヘッドと同様に全体的に取り替え可能なインク
ジェット・カートリッジに適用されるが、本発明のシス
テムの最も大きな利点は、プリントヘッド寿命を伸ばす
ことが特に望ましい軸外システムにおいて実現される。
【0023】プリントヘッド60、62、64および6
6の各々は、当業者に既知の形態で配置される複数のノ
ズルを持つオリフィス板を備える。各プリントヘッド6
0−66のノズルは、少なくとも1つ典型的には2つの
線形アレイの形態でオリフィス板に沿って形成され
る。"線形"という用語は、"ほぼ線形"または実質的に線
形と解釈されるべきで、例えばジクザグ配置のように相
互にわずかにオフセットするノズル配置を含む。各線形
アレイは、典型的には、走査軸38に対して直角な縦方
向に配列され、各アレイの長さがプリントヘッドの単一
パスに関する最大イメージ印刷幅を決定する。図示され
ているプリントヘッド60−66は、熱式インクジェッ
ト・プリントヘッドであるが、ピエゾエレクトロニック
・プリントヘッドのようなその他のタイプのプリントヘ
ッドを使用することもできる。熱式プリントヘッド60
−66は、典型的には、ノズルと関連する複数の抵抗器
を含む。選択された抵抗器にエネルギーが与えられる
と、ノズルの下の印刷領域35にある用紙上へノズルか
らインク溶滴を放出するガス気泡が形成される。プリン
トヘッド抵抗器は、コントローラ30からプリントヘッ
ド・キャリッジ40へ伝達される噴射コマンド制御信号
に応答して選択的にエネルギーを与えられる。
【0024】取り替え可能プリントヘッド・クリーナ・
サービス・ステーション・システム 図2は、本発明に従って構築される取り替え可能なプリ
ントヘッド・クリーナ・サービス・ステーション・シス
テム70によってサービスされる準備ができているペン
50−56を含むキャリッジ40を示す。サービス・ス
テーション70は、並進的に移動できるパレット72を
含む。このパレットは、コントローラ30から受け取ら
れる駆動信号に応答して、ラック/ピニオン・ギヤ・ア
センブリ75を通して、モータ74によって前進方向7
6および後進方向78に選択的に駆動される。サービス
・ステーション70は、それぞれのプリントヘッド5
0、52、54および56をサービスするため本発明に
従って構築される4つの取り替え可能インクジェット・
プリントヘッド・クリーナ装置80、82、84および
86を含む。クリーナ装置80−86の各々は、設置/
取りはずしハンドル88を含む。サービス・ステーショ
ン・パレット72によって画定されるそれぞれの室9
0、92、94および96にクリーナ装置を設置する時
操作員はこのハンドルを握ることができる。取りはずし
の後、クリーニング装置80−86は、典型的には、廃
棄され、新しい装置と取り替えられる。従って、装置8
0−86は、"廃棄可能クリーニング装置"と呼ぶことも
できるが、再使用のため使用済み装置をリサイクル・セ
ンタへ戻すことが望ましい。操作員が該当する室90−
96に正しいクリーナ装置80−86を設置することを
援助するため、パレット72が例えば黒ペン50に対応
する"B"というマーク97のような目印を含み、黒プリ
ントヘッド・クリーナ装置80が"B"というマーク98
のような目印を含むことによって、操作員は取り付けの
際目印を一致させることによって確実に正しい取り付け
を行うことができる。
【0025】図3は、黒プリントヘッド・クリーナ装置
80およびカラー・クリーナ装置82−86を組み立て
るためのコンポーネントを含む一般的クリーナ装置アセ
ンブリ100を示している。図の下部から上方に向かっ
て説明を行う。一般的クリーナ装置100は、例えば黒
クリーナ装置80については"B"というマーク98の目
印が記入されているラベル104がその外側に貼られる
基部102を含む。更に、クリーナ装置80−86が間
違ったパレット室90−96に物理的に挿入されること
ができないことを保証するため、クリーナ装置8−86
の各々毎にユニークな一連の取り付けタブが基礎102
の後部105に沿って形成され、パレット72の室90
−96の後部範囲内にかみ合わせスロットが供給され
る。基部102は、インク溶媒室106および吐き捨て
壷室108を含む2つの貯蔵器室を画定する。基部10
2の他の機構は4つのカム面またはキャップ斜面110
を含む。これらは、後述されるプリントヘッドのキャッ
プかぶせおよびキャップはずしプロセスの間に使用され
る。基部102は、キャップ戻しばね取り付け壁11
2、溶媒塗布具ばね取り付け壁114、黒ワイパー取り
付け壁116、カラー・ワイパー取り付け壁118、黒
およびカラー・ワイパー取り付け壁116および118
の間に延びる突っ張り壁119を含むクリーナ装置10
0のその他のコンポーネントに関するいくつかの異なる
位置を画定する。
【0026】一般的クリーニング装置アセンブリ・ユニ
ット100は、また、キャップそり戻りバネ120を含
む。これは、基部102のキャップ戻しばね取り付け壁
112によって受け入れられる取り付けリップ112を
含む。カラー・クリーナ装置82−86に関しては、吐
き捨て壷108には、好ましくは材料が泡のインク吸収
材124が充てんされるが、その他の吸収剤の使用も可
能である。吸収材124は、カラー・プリントヘッド6
2−66から吐き捨てられるインクを受け入れ、揮発性
または液体コンポーネントを蒸発させながらこのインク
を保持し、最後にインクの固形成分を泡材料の室の中に
残す。黒クリーナ装置80の吐き捨て壷108は、中に
は何も入れない空の室として供給され、クリーナ装置の
寿命期間にわたってタール状黒インク残滓を貯める。
【0027】二重ブレード・ワイパー・アセンブリ12
5は、2つのワイパー・ブレード126および128を
持つ。これらブレードは、好ましくは、米国特許第5,61
4,930号に記載されているような丸い外側拭き取りエッ
ジおよび角のある内側拭き取りエッジで構成される。ワ
イパー・アセンブリ125は、黒クリーナ装置80を組
み立てる時黒ワイパー取り付け壁を確実につかむ基部1
29を含む。カラー・クリーナ装置82−86を組み立
てる時、ワイパー基部129がカラー・ワイパー取り付
け壁118にすえ付けられる。好ましくは、ワイパー・
アセンブリ125の各々は、ニトリルゴムまたはエチレ
ン・ポリプロピレン・ジエン単量体(EFDM)または当業者
に周知のその他同等の材料のような、柔軟な、弾性のあ
る、非摩耗性のエラストマー材料から作成される。ワイ
パー125に関して、適切な硬度すなわちエラストマー
の相対的強度は、ショアA尺度で35−80の範囲から
選択されるが、好ましくは、60−80の範囲内であ
り、更に、標準製造許容度である硬度70+/−である
ことが好ましい。
【0028】黒ペン50の範囲内の顔料型インクをサー
ビスするために使用される黒クリーナ装置80を組み立
てるため、インク溶媒室106は、インク溶媒130を
受け取り、インク溶媒室106の内部に配置される貯蔵
器本体ブロック132の範囲内に貯蔵する。好ましく
は、貯蔵器ブロック132は、ウレタン泡、焼結ポリエ
チレンまたは当業者に周知の同等の材料のようなオープ
ン・セル熱硬化性樹脂プラスチックである多孔物質で構
成される。インクジェット・インク溶媒130は、水が
インクに対して良好な溶媒であるので、好ましくは、空
気から水を吸収する吸湿性材料である。適切な吸湿性溶
媒材料は、ポリエチレン・グリコール(polyethylene gl
ycolすなわち"PEG")、リッポニクエチレン・グリコール
(lipponic-ethylene glycolすなわち"LEG")、ディエチ
レン・グリコール(diethylene glycolすなわち"DEG")、
グリセリンまたは当業者に周知の同等特性を持つその他
材料を含む。これらの吸湿性材料は、それらの蒸気圧が
ほとんどゼロであるので、長い期間容易に乾かない液体
またはゼラチン合成物質である。例示の目的から、貯蔵
器ブロック132は、好ましいインク溶媒であるPEGで
満たされる。
【0029】貯蔵器132から溶媒130を伝達するた
め、黒クリーナ装置80は、溶媒塗布具すなわち分配部
材134を含む。これは、貯蔵器ブロック132の基礎
をなす塗布具芯135および基部136を含む。塗布具
芯135を適切に保持するため、黒クリーナ装置80
は、塗布具芯135の末端部を収納するリップ140に
おいて終了する芯ばね138を含む。芯135を更に支
持するため、芯ばねは、2つの支持タブのペア142を
含む。芯ばね138は、基礎102のばね取り付け11
4によって支持される取り付けタブ144を持つ。芯ば
ね138のもう1つの機構は、貯蔵器確保タブ146で
ある。これは、溶媒貯蔵器ブロック132の上部サービ
ス表面に掛かって、基部102の溶媒室106の内部に
溶媒貯蔵室を正しく保持する。
【0030】一般的クリーニング装置アセンブリ100
は、また、作動壁151を持つキャップそり150を含
む。作動壁の背面はプリントヘッドによってキャップ位
置に押しつけられ、その前面はそりを静止位置に戻すた
めに使用される。キャップそり150は、基部102の
キャップ傾斜部またはカム110に沿って乗り上がる4
つのカムフォロワ152を持つ。キャップそり150の
内部は、圧縮ばね155を受けるバネ受け室154を画
定する。キャップそり150は、一対の横に向かい合う
スロット156および一対の縦方向に向かい合うスロッ
ト158および159を画定する。スロット156およ
び158は囲われたスロットで、スロット159は上方
が開いていて、クリーナ装置の組立を助ける。
【0031】一般的クリーニング装置100は、また、
キャップ保持部材160を含む。これは、キャップそり
150の一対のスロット156の範囲内で捕捉される一
対の横に向かい合うピンまたはポスト162を含む。キ
ャップ保持部材160は、また、キャップそり150の
それぞれのスロット158および159の範囲内で受け
取られる2つの縦に向かい合うピンまたはポスト164
および165を含む。スロット156、158、159
およびばね155と関連したポスト162、164、1
65の使用が、キャップ保持部材がキャップそり150
にジンバル搭載され、X軸およびY軸の間で傾きながらZ
軸方向に移動することを可能にし、従ってプリントヘッ
ド60−66の密封を支援する。キャップ保持部材16
0は、また、一対のキャップ・リップ取り付けポストま
たはフランジ166を含む。キャップ保持部材160の
上部表面168は、米国特許出願第08/566,221号に記載
されているように、密封後プリントヘッド60−66の
逆プライミングを防ぐように通気経路の働きをする一連
のチャンネルまたはトラフを画定する。
【0032】キャップ保持部材160は、ワイパー・ア
センブリ125に使用されるものと同じ材料で作られる
キャップ・リップ部材170によって覆われている。キ
ャップ・リップ部材170は、一対の取り付け孔174
を画定する基部172を持ち、それらの孔を通して基部
が保持部材フランジ166に滑るようにまたは押すよう
にはめられる。各保持部材フランジ166は、柱身を持
ち、柱身は直径が柱身より大きい頭部で終わる。フラン
ジ柱身の各々の長さは、キャップ・リップ基部172の
厚さと等しいように選択されるので、フランジ166の
頭部だけが基部172上に延びる。持続かみ合わせを保
証するため、キャップ保持部材ポスト166をスエージ
加工(かしめ加工)してもよい。リップ部材170のエ
ラストマー材料は、取り付け孔174を囲む材料がフラ
ンジ166の柱身部分をしっかりとつかみ、リップ・ア
センブリ170を保持部材160に対して保持すること
を可能にする。リップ基礎172から上方へ延伸するリ
ップ部材175は、後述のキャップかぶせステップの間
にプリントヘッド60−66のノズルに接触する時ノズ
ルの周りに延伸することのできる大きさである。キャッ
プかぶせの間プリントヘッド60−66のノズルの逆プ
ライミングを防止するため、リップ基礎172はそこか
ら延びる一対の通風孔176を持つ。この通風孔は、リ
ップ基礎172、リップ175およびプリントヘッド6
0−66のオリフィス板の下側の表面によって形成され
る密封室の両端に沿って圧力を軽減することに役立つ。
通風孔176は、キャップ保持部材160の表面168
によって画定されるラビリンス通風経路(labyrinth ve
nt path)に沿って空気がこの密封室から逃げることを
可能にする。
【0033】一般的アセンブリ100は、また、カバー
180を含む。カバー180は、基礎ユニット102の
キャップ傾斜部と連係してキャップされた位置とキャッ
プをはずされた位置の間の動きに関してキャップそり1
50のカムフォロワ152を締めつける4つの上部傾斜
部またはカム面182を画定する。カバー180は、ま
た、それを通してリップ部材170がプリントヘッド6
0−66を密封するように動くキャップ開口部184を
画定する。カバー180は、また、吐き捨て壷開口部1
85を画定する。吐き捨て壷開口部を通して、カラー・
クリーナ装置82−86の場合カラー吐き捨て壷吸収器
124に、または、黒クリーナ装置80の場合空の吐き
捨て壷108の内部に、吐かれたインクが送られる。カ
バー180は、また、ワイパー・アセンブリ112が基
礎102の黒ワイパー取り付け壁上に搭載された時ワイ
パー・アセンブリ112がそれを通るようにする黒ワイ
パー開口部186を画定する。カラー・ワイパー開口部
を位置188に配置して、ワイパー・アセンブリ125
が基部102のカラー・ワイパー壁118上に搭載され
た時、図6に示されるように、ワイパー・アセンブリ1
25がこの開口部を通るように、カバー180を容易に
修正することができる点は明らかである。
【0034】一般的クリーナ・アセンブリ100は、ま
た、詳細は図10を参照して後述されるが、ペン50−
56の電気接続部分にまで達する、プリントヘッド16
0−166の後方に面する垂直な壁部分をクリーニング
する鼻ワイパー190を含む。鼻ワイパー190は、カ
バー180によって画定される鼻ワイパー取り付け溝1
94の範囲内に収納される基部192を含む。鼻ワイパ
ー190は、ワイパー・ブレード126および128に
関して上述したように丸い拭き取りエッジと角のある拭
き取りエッジを組み合わせたものとすることができる
が、鼻ワイパーはインクをノズルから抽出する必要がな
いので、鈍い長方形の拭き取りエッジが好ましい。基礎
カバー180は、また、組み立てられる時芯ばね138
の溶媒塗布具芯135およびリップ部分140の末端を
シールドする溶媒塗布具フード195を含む。
【0035】図4および図5は、プリントヘッドのノズ
ル詰まりを解消する"吐き捨て"プロセスを示す。特に、
図4は吐き捨て壷108の底部にインク溶滴196を吐
き出す黒ペン50を示し、図5は吸収器124にカラー
・インク溶滴198を吐き出すカラー・ペン56を示し
ている。上記概述したように、黒プリントヘッド・クリ
ーナ80の吐き捨て壷108は吸収器を持たず、粘着質
の黒インク残滓196は補給器の床の底に沿って蓄積す
る。カラー・インク198は、パッド124に吸収さ
れ、そこでカラー・インク198の揮発性成分は蒸発し
ながら固形成分が集められる。黒の顔料型インク196
はカラー・インクほど速く乾燥せず、粘着性のタール状
残滓となり、黒プリントヘッド・クリーナ80の吐き捨
て壷108の基部に収集される。
【0036】図6は、パレット72(明示の目的から図
6には図示されていない)クリーナ・ユニットを後方方
向78に動かす拭き取りストロークの開始の前のカラー
・クリーナ装置82−86のワイパー・アセンブリ12
5の位置を示している。黒プリントヘッド60を黒クリ
ーナ80のワイパー・アセンブリ125で拭き取るた
め、キャリッジ40は、図6において走査軸38に沿っ
て右方向へ移動して、黒ワイパーを黒プリントヘッドに
位置合わせする。カラー・プリントヘッド・クリーナ8
2−86のワイパーが黒プリントヘッド・クリーナ80
の拭き取り位置からオフセットしているので、黒プリン
トヘッド60のクリーニングに使用される方法とは異な
る拭き取り方式をカラー・プリントヘッド62−66の
クリーニングに適用することが可能とされる。本実施形
態においてカラーおよび黒ペンを同じ速度で拭き取るこ
とが好ましいが、カラーおよび黒印刷のため異なるタイ
プのインクを使用する場合個別の拭き取り方式を使用す
ることができることには特に利点がある。
【0037】例えば、一部の実施形態において、顔料型
黒インクに対する比較的遅い拭き取り速度の使用には、
顔料型インクが染料型カラー・インクより粘性が少ない
ので、利益がある。遅すぎる拭き取りストロークは、染
料型カラー・インクジェット・ペン52−56から過剰
な量のインクを拭き取って、ワイパーに残滓が蓄積し
て、効率的拭き取りができなくなるなどの問題を派生す
る。実際には、黒プリントヘッド60からタール状顔料
インク残滓を取り除くには、こすり洗いタイプの拭き取
りルーチンが好ましい。プリントヘッドのすべてを同時
に拭き取ることが必要とされ、染料型インクに対応する
ように比較的速い拭き取りが使用されるとすれば、顔料
型インクに対するワイパーはインク残滓に十分接触する
ことが妨げられる。この場合十分な接触ができずその代
わりに、ワイパーは、タール状顔料型インクの残滓から
形成される固まりにぶつかりそれを飛び越えてしまう。
黒ワイパーの拭き取り位置からのカラー・ワイパーのオ
フセットによって、サービス・ステーション70が、黒
プリントヘッド60のクリーニングに使用される方法と
は異なる拭き取り方式をカラー・プリントヘッド62−
66のクリーニングに独立して適用することができる。
【0038】図7は、黒クリーナ80のワイパー12
6、128が黒プリントヘッド60を拭き取る拭き取り
ストロークを示している。このストロークの間、クリー
ナ80は後方向78に移動し、最初にワイパー・ブレー
ド128の丸い外側拭き取りエッジが、次に角のある内
側拭き取りエッジがプリントヘッド60に接触する。米
国特許第5,614,930号に記述されているように、ブレー
ド128の丸い拭き取りエッジは拭き取りストロークの
間溶媒または潤滑剤としてはたらく毛細管現象を介して
ノズルからインクを取り去り、ブレード126の内側に
沿う角のある拭き取りエッジがプリントヘッド60に残
っている固形残滓を取り除く働きをする。黒プリントヘ
ッド60に使用されるものと同じ拭き取りメカニズムは
カラー・プリントヘッド62−66のクリーニングにも
使用される。また、ブレード126、128の対称性特
性を所与とすれば、同様の拭き取りストロークを前方向
に行って、同じ結果を得ることができる点は明らかであ
る。
【0039】図7は、また、インク溶媒130(ここで
はポリエチレン・グリコールすなわち"PEG"300処理流
体)のプリントヘッド60の前面エッジ200への適用
も示している。前述のように、ヒューレット・パッカー
ド社のHP200Cカラー・インクジェット・プリンタもイン
ク溶媒を使用しているが、それは本発明が開示している
システムとは相違している。すなわち、HP2000Cプリン
タにおける溶媒システムはインクジェット印刷ユニット
の永久部品であるのに対して、本発明の黒印刷ヘッド・
クリーナ80は取り替えが可能である。更に、HP2000C
プリンタにおいては、インク溶媒は最初にワイパーに適
用され、次にワイパーがプリントヘッドへ溶媒を適用す
るが、一方、本発明のプリントヘッド・クリーナ80
は、図7に点線で示されているように、溶媒130をプ
リントヘッド60の前方エッジ200に直接適用する。
【0040】図4を再び参照すれば、好ましくは、溶媒
貯蔵器ブロック132は接着ナイロン材料で作られ、塗
布具部材134はウレタンフォームで作られ、裏打ちば
ね140は金属板材料から作られる。このシステムを使
用して、その都度約0.5mg(ミリグラム)の溶媒130
がプリントヘッド60に適用される。溶媒は、主として
プリントヘッドの表面上のインク残滓を溶かすのに役立
つが、副次的機能として拭き取りストロークの間潤滑剤
の働きをする。PEG300が、プリントヘッドの寿命を通し
て良好なノズル状態およびオリフィス板清浄性を維持す
る点でワイパーを支援する好ましい処理流体である。溶
媒貯蔵器132および塗布具芯138は、約10ccのイ
ンク溶媒130を貯蔵できる大きさが好ましいが、本実
施形態においては8ccが更にこの好ましい量である。
【0041】図7において点線で示されているように、
プリントヘッド60の接触の前方エッジ200が塗布具
芯135に接触すると、塗布具芯135がプリントヘッ
ドによって圧縮されるので流体130が流れ出る。塗布
具芯135の泡が圧縮されると、溶媒130が泡のセル
からプリントヘッド前方エッジ200上に押し出され
る。芯ばね138は、プリントヘッド60によって押し
付けられる時芯の泡を支える抵抗力を与えるように、好
ましくは、予圧を持つように形成される。次に、流体1
30が、引き続く拭き取りストロークの間ワイパー12
6、128によってオリフィス板上に散布される。この
ようにして、連続的インク溶媒130の補給が、各回ご
とに、プリントヘッド60およびワイパー126、12
8上に前の適用によって既に残っている既存の溶媒量に
加わる。好ましくは、平均して0.2乃至0.8mg、正規
には0.5mgの流体が補給される。
【0042】更に、インク溶媒130は、プリントヘッ
ド60の相互接続側202上のこびりつかないフィルム
隔壁の役をする。適用される流体130の量が少なすぎ
ると、インク残滓がオリフィス板60上に蓄積し、流体
130の適用量が多すぎれば、インクと混合した過剰な
溶媒130がペン上に蓄積し、印刷されるページ上へ周
期的にしたたり落ちることとなる。更に、過剰な流体に
よって溶媒130がプリントヘッド60のノズルに吸い
取られ、これが、ノズルからPEG溶媒130を取り除く
吐き捨てルーチンを実行する間の待ち時間を必要とする
ペン印刷問題を派生する。かくして、過小でも過大でも
ない所望の量の流体130の適用が課題となる。
【0043】塗布具部材134が、溶媒130をプリン
トヘッド60に適用し、貯蔵器ブロック132から塗布
具135まで流体130を給送する機能を持つ。芯部材
134のため選択される材料は、貯蔵器ブロック132
の毛細管圧力を克服することができる十分に高い毛細管
圧力を持ち、適用箇所に対して垂直上昇または流体落差
を与えるものとして、選択される。例えば、塗布具芯1
35の定常状態上昇毛細管圧力は、PEG300溶媒130の
場合150mmを超える。芯部材134のために選択され
る材料は、自己加湿性すなわち親水性であり、一旦貯蔵
器ブロック132と接触すれば自力で液体で満たされ
る。芯部材134のその他の物理的特性は、泡が、プロ
ッタ20の範囲内と同様に、泡に発生する製造許容度変
動の範囲で、特定の流体量(この場合0.2乃至0.8mg)
を適用するように、選択される。流体補給使用に影響を
及ぼす芯部材134の主要な物理的性質の1つは、泡の
剛性である。剛性に主に影響を及ぼすものは、圧縮因子
すなわち泡の事後フェルト厚さに対する事前フェルト厚
さの比率である。事後フェルト厚さが主要因子である。
ポリウレタン型ポリマーの物理的性質も塗布具部材13
4の泡の剛性に影響する。
【0044】インク溶媒補給システムのもう1つの重要
なコンポーネントは、流体貯蔵器ブロック132のため
に選択される材料である。これは、好ましくは、質量が
27ccで、PEG溶媒130に対する吸収能力が25ccの
接着されたナイロン・ファイバ材料である。貯蔵器13
2は、容量の50%まで満たされ、高い湿度環境におい
て空気から最高50%までの水を吸収する空間を備え
る。流体貯蔵器132の上方に向かう高さの毛細管圧力
は、PEG300溶媒130に関して30mmであるように選択
される。この毛細管圧力は、PEG溶媒130が給送の間
貯蔵器132から漏れないような、またはクリーナ装置
80の使用が終了すれば流体130を塗布具芯部材13
4へ自由に放出することができるような強さであるよう
に選択される。
【0045】プリントヘッド・クリーナ80のインク溶
媒補給システムを実施する際の別の重要なコンポーネン
トは、芯ばね138である。芯ばね138は、図3に関
連して上述したように、塗布具芯135を支持して位置
決めをする。芯ばね138の主要な機能は、図7の点線
で示されるように塗布具がプリントヘッド前方エッジ2
00と接触する位置に来ると、PEG溶媒130が塗布具
芯135から放出されることができるように既知の抵抗
力を与えることである。
【0046】取り付けタブ144から後方向78へ芯ば
ね138をバイアスさせることによって、約1ニュート
ンという一定ばね力の予圧が作られる。この予圧は、流
体補給量がプロッタ組立の際のサービス・ステーション
の軸位置定めの正確性および許容度に関係なく、始終一
貫することを保証する。例えば、一般に流通するプリン
ト装置において、代表的プリントヘッド対クリーニング
装置間隔変動が2乃至4mmのオーダーである。芯ばね1
38に予圧を持たせることによって、プリントヘッド前
方エッジ200に対する塗布具芯135の接触位置の変
動、または、そり角度の変動のような芯ばね138それ
自体の製造状の変動に起因する芯ばねの変動を最小限度
にとどめることができる。
【0047】芯ばね138は、リップ部分140に到達
する前に約45度のそりまたは勾配を持つことが望まし
い。45度の勾配は、塗布具芯135だけが、塗布具1
35に対するコーナー200のZ軸位置合わせと関係な
く、プリントヘッド60の前方エッジ200に接触する
ことを保証する。プリントヘッド前方エッジ200に出
会う芯のこのような勾配部分の使用によって、プリント
ヘッド60との泡接触の領域が始終一貫した流体適用に
関して組み立てられたコンポーネントのZ軸位置合わせ
と無関係に、一定であることが保証される。加えて、芯
ばね138の予圧されたばねの力は、散布機135に対
するプリントヘッド60の垂直すなわちZ軸位置に関係
なく、後方向78に一定のY軸ばね力を提供する。この
ように、芯135の傾いた部分とプリントヘッド60の
前方エッジ200の間の表面接触面積がそれらの間のZ
軸位置合わせ不良と無関係に実質的に一定であるので、
Z軸におけるいかなる位置合わせ不良も補給される流体
の量にほとんど影響を及ぼさない。
【0048】黒プリントヘッド・クリーナ80のインク
溶媒適用システム部分を使用する種々の利点が認められ
る。例えば、芯135にインク溶媒130を適用するこ
とは、永久または半永久プリントヘッド60のような長
寿命プリントヘッドの拭き取りを成功させるインク溶媒
システムを持たない他のプリンタと比較して、黒プリン
トヘッド60の使用期間を増加させる。インク溶媒13
0の適切なコーティングなしでは、顔料型インク196
を補給するオリフィス板は汚染で覆われ、結局プリント
ヘッドの有効寿命を縮める。加えて、インク溶媒130
の使用は、オリフィス板上に蓄積されるインク残滓を溶
かすと共に、付加的インク残滓がプリントヘッド60の
オリフィス板に付着することを防止する、こびりつかな
い流体障壁を提供する。最後に、溶媒130は、ワイパ
ー126、128に油をさす効果を持つ。これは、プリ
ントヘッドに適用されるワイパー接線力を減少させ、ワ
イパー摩耗を減らす。
【0049】インク溶媒130の使用は、また、インク
開発に対する制約としての拭き取り性能を排除すること
によって広範囲のインク・タイプの使用を可能にする。
新しいタイプのインクの使用は、印刷されるページの品
質に関連する多数の重要なユーザ利益を持つ。それら利
益には、(1)高い光学的濃度を持つインクの使用、(2)一
層迅速なスループット(分当たりのページ数)、(3)固形
物蓄積の改良、(4)よごれ付着の減少、(5)一層すぐれた
水堅ろう度、および(6)全般的信頼性増加が含まれる。
最初に、顔料型黒インクの使用は、一層高い光学的濃度
を生む。これは、インク給送部材に追加される黒顔料の
パーセンテージに直接関連する。実際、顔料型黒インク
・カートリッジの初期の開発の際、過剰な黒顔料が固形
黒インク残滓のオリフィス板上の蓄積の原因となり、初
期の拭き取りシステムがこれを除去することができなか
ったため、染料ロードはインクの拭き取り性能によって
制約された。好都合にも、黒顔料の高濃縮を持つインク
196の補給にもかかわらず、PEGインク溶媒130の
使用がオリフィス板をきれいに拭き取ることを可能にす
る。
【0050】第2に、分当たりのページ数で測定される
一層迅速なスループットの達成は、インクが一層迅速に
乾燥することを必要とする。しかしながら、一層迅速に
乾燥するインクは、急速に乾き拭き取りストロークの前
にオリフィス板60に固着するので、拭き取りを困難に
する傾向がある。PEGインク溶媒130の使用、乾燥し
たインクをふたたび溶かし、その後の拭き取りストロー
クで拭き取ることを可能にする。第3に、顔料型に比較
してサービス作業が容易な染料型インクに比較して、顔
料型インクの使用では固形物蓄積度を改良することが観
察される。サービス作業の観点から見ると、顔料型イン
クの問題は、オリフィス板上に固形物が蓄積して拭き取
りが難しいことであるが、オリフィス板60をきれいに
拭くことを容易にするPEG溶媒130の使用によってこ
の問題は解決される。
【0051】第4に、インクにおける粘着性ポリマー結
合剤を使用して、よごれ固着を改良することができるか
もしれないが、そのような結合剤は、用紙の繊維質と同
様に、オリフィス板に付着することが多い。インク溶媒
130を使用せずにポリマー結合材をオリフィス板60
から拭き取ることは困難である。このように、溶媒13
0の使用によってポリマー結合剤はもはや問題ではな
い。第5に、水堅ろう度に関して、ポリマー結合剤およ
び黒インク196における顔料の両方の使用が、両方と
も本来的に水に対して非可溶性であるので、インクの水
堅ろう度を向上させる。最後に、信頼性向上に関してで
あるが、インクの化学的安定性は、ペン全体の信頼性に
影響を及ぼし、特に固いインク表面はプリントヘッド6
0から取り除くのが難しいインク残滓物質のうちの1つ
であるので、インク溶媒を使用しない限り、インク表面
の凝固を防ぐためインク成分に一層多くの有機物が必要
とされる。あいにく、インク成分への有機物質の付加
は、顔料整定、ノズル詰まりおよび凝固を増進し、これ
らすべてはインクの信頼性を低下させる。インク溶媒1
30の使用は、インク成分における有機物質の必要性を
少なくし、一層高いインク信頼性をもたらす。
【0052】黒プリントヘッド・クリーナ装置80の流
体補給システムの使用にはその他種々の利点がある。例
えば、クリーニングされるプリントヘッドの特定の実施
形態および対応に従って、製品開発の間に流体の量は種
々の異なる方法によって調整されることができる。その
ような方法には、(例えば、異なるばね厚さまたは異な
るばね配置を使用して曲がり角を調整することによる)
芯ばね138のバネ力の変更、芯アセンブリ134の泡
配置の変更、芯アセンブリ134の泡特性(例えば剛
性、インチ当たりの孔または基礎泡材料)の変更、貯蔵
器ブロック132の材料特性(例えば密度)の変更、また
は、貯蔵器ブロック132の充てん量の変更が含まれ
る。このように、予想されるプリンタ使用およびサービ
ス・ステーション・サービス作業ルーチンに基づいて、
塗布具135から最適量だけ補給されるPEGインク溶媒
130の量を調整することは可能である。
【0053】更に、塗布具芯135の使用は、プリンタ
のただ1つの軸運動すなわち図7に示される後ろ方向へ
のクリーニング装置の運動を使用して溶媒130の補給
を可能にする。この単一軸運動システムは、溶媒適用の
ためワイパーを回転させ持ち上げたヒューレット・パッ
カード社のHP2000Cカラー・インクジェット・プリンタ
に使用されたような従来の溶媒適用システムに比較して
非常に単純である。このように、キャップかぶせアセン
ブリ170およびキャップそり150と連係した溶媒芯
塗布具135の使用は、取り替え可能サービス・ステー
ション70の単一軸作動すなわちY軸に沿った運動によ
る作動を可能にする。
【0054】例示した溶媒補給システムのもう1つの利
点は、貯蔵器ブロック132の範囲内にインク溶媒13
0を貯蔵することが、給送の間流体が漏れないことを保
証する点である。これは、可変的温度範囲、湿度範囲、
輸送振動などを含める給送環境にさらされる時貯蔵器1
32がすべての方向においてすべての流体を保持するこ
とのできる十分に高い毛細管圧力を提供するからであ
る。更に、取り替え可能プリントヘッド・クリーナ80
の使用は、クリーナ装置80が取り替えられる都度フレ
ッシュなインク溶媒130が補給されることを可能にす
るので、貯蔵器はプロッタ80の全寿命にとって十分な
流体量を運ぶ必要はなく、単にクリーニング装置80の
使用期間に対して十分な量を運べばよい。更に、取り替
え可能クリーニング装置80の範囲内にインク溶媒13
0を保有することによって、ユーザは、印刷機構20の
寿命の間に流体130を別に補給または取り替えするこ
とを必要としない。このように、インク溶媒130の取
り替えは、ユーザにとって本質的に透過的操作であり、
従って、ユーザは、このインク溶媒の補充の際クリーニ
ング流体130を取り替える理由を知らなくてよい。
【0055】図8は、プリントヘッド・キャップかぶせ
ルーチンを示すもので、ここではシアン・クリーニング
装置86によってキャップをかぶせられつつあるペン5
6のシアン・プリントヘッドを例示している。図8にお
いて、キャップそり150の作動壁151がペン56の
前面に接触するまで、すなわち、カムフォロワ152が
カム面110と182の間の点線で示されている位置に
来るまで、サービス・ステーション・パレット72は、
後方向78に動かされている。更に、カムフォロワ15
2がカム面110と182の間で上方に動いて図8の実
線で示されているキャップかぶせ位置に到達するにつ
れ、後方向運動78がキャップそり150を上昇させ
る。このようにして、キャップ傾斜部110、182に
沿って移動するカムフォロワ152によってキャップそ
りが持ち上げられるにつれ、クリーナ装置86の並進運
動は垂直運動に変換される。カム面110、182およ
びカムフォロワ152の使用は、キャップかぶせがパレ
ット72の純粋な直線運動を通して達成されるので、サ
ービス・ステーションの2つの軸動の必要性を排除する
という利点を持つ。このように、取り替え可能サービス
・ステーション装置70は、すべてのサービス作業機能
を実行するためただ1つのモータ74を必要とするだけ
であり、最終ユーザの電力節約のみならず、高い信頼性
およびコスト節約につながる。
【0056】クリーナ装置80−86のこのキャップか
ぶせメカニズムは、ヒューレット・パッカード社のDesi
gnJet 2500CPインクジェット式プロッタに関して上述し
た従来型の取り替え可能プリントヘッド・クリーナとは
全く相違する。この従来型システムにおいては、取り替
え可能サービス・ステーション装置全体を持ち上げて関
連プリントヘッドに接触させることによってキャップ作
動が達成されるもので、従って2つの軸の作動を必要と
した。すなわち、サービス・ステーションは、キャップ
作動のため、垂直および水平両方向に動かなければなら
なかった。一方、取り替え可能クリーナ装置80−86
は、クリーナ装置の純粋に並進運動を通してキャップ作
動上昇を達成するように設計されている。
【0057】休止状態の間もしもインクジェット・プリ
ントヘッドが空気に対して開放されたままであれば、イ
ンクの中の揮発性成分がプリントヘッド・ノズルから蒸
発する可能性があるので、キャップかぶせは非常に重要
である。プリントヘッドが使用中でない時、ほこりおよ
び汚れを含む周囲環境条件から隔離するようにプリント
ヘッドを密封するためエラストマー剤キャップが使用さ
れる。プリントヘッドに密封を形成することによって、
キャップは、ノズルからの揮発性インク成分の損失を遅
延させる一方、ノズル周囲に湿った環境を維持してイン
クの硬化およびノズルの目詰まりを防止する。更に、プ
リントヘッド・キャップ170の使用がインクの凝固お
よび軟化の発生を最小限にとどめるので、到来印刷ジョ
ブを受け取ったことを表示する起動信号の後の吐き捨て
プロセスの間に吐き捨て壷108、124に吐き捨てる
べきインク滴の数を最小数にとどめることができる。更
に、ノズルからの蒸発を防止することによって、キャッ
プは、ペンの中のインク残滓の揮発性濃度が容認できな
いレベルに低下しないことを保証する。従って、ペン5
0−56の寿命期間にわたる高品質の印刷のためペンの
範囲内のインク成分の適切な濃度が維持される。
【0058】キャップを持ち上げるための従来技術にお
いては、ランプ(斜面)づけメカニズムが使用されたが、
キャップを密封位置に持ち上げるためプリントヘッドお
よびキャリッジがX軸の負の方向に動く時、この運動
は、典型的には、プリントヘッド走査軸に対して平行に
発生した。その他、キャップかぶせそりは、(ヒューレ
ット・パッカード社のDeskJet 800シリーズのインクジ
ェット・プリンタにおける)回転タンブラーに接続され
たものや、あるいは、(ヒューレット・パッカード社De
skJet 720Cおよび722Cインクジェット・プリンタにおけ
る)並進または滑走運動によるものがある。後者の場
合、そりの一部がプリントヘッドまたはプリントヘッド
・キャリッジに接触して、その後のY方向の回転運動ま
たは後方運動が、キャップ作動のためバー・リンケージ
・メカニズムを持ち上げる。しかしながら、本発明のプ
リントヘッド・クリーナ80−86は、線形ノズル・ア
レイに平行でかつ走査軸38に垂線な方向の水平運動に
よってキャップ作動を達成するメカニズムとして最初の
ものである。キャップはずしは、前進方向76にパレッ
ト72を動かすことによって達成される。この動きによ
って、キャップそり戻しばね120が、作動壁151に
押し付けられ、その結果、キャップそり150およびキ
ャップ170がキャップ傾斜部に沿って図8に点線で示
される休止位置まで下降する。更に、キャップそり戻し
ばね120の使用は、パレットの後進につれてキャップ
かぶせが漸次定常的運動で起きることを可能にし、従っ
て、キャップかぶせの際の空気抜けが徐々に起きる(後
述)という利点がある。
【0059】プロッタ20のような市場で使用されてい
るインクジェット式印刷機構においては、プリンタを組
み立てるため種々の部品が使用されている。インクジェ
ット式印刷機構20の各部品のサイズは、設計図上で指
定される許容度の範囲内で、また、冷却温度や製造単位
で変動するプラスチックまたはエラストマー成形部品の
ような種々の処理要因の結果として、変化する。各コン
ポーネントの形状的変動はすべての製造工程につきもの
である。各部品の許容度変動は、プリントヘッド・キャ
ップがインクジェット・プリントヘッドを適切に密封す
るため移動しなければならない距離における変動を派生
する。このように、種々の機械的許容度の変動の存在を
前提としてキャップとプリントヘッドの間の良好な位置
あわせを確実に行うという課題が生じる。更に、キャリ
ッジ40の両方のペン50−56およびパレット70の
範囲内のクリーナ装置80−86は取り替え可能である
ので、取り替えられる時、新しいペンおよびクリーナ装
置のサイズは前のものと異なる可能性がある。このよう
に、損傷を与えかねない過度な力をプリントヘッドに適
用することなく確実に適切な密封を行うためプリントヘ
ッド・キャップによって対処されなければならない種々
の異なる物理的障害が存在する。
【0060】キャップ密封リップ175がプリントヘッ
ドに対して正確に位置合わせされていないと、周囲空気
がキャップに流入して、ペンからインクが過度に蒸発す
る結果となる。典型的には、図6において点線とプリン
トヘッド60−66のオリフィス板の周囲の間の領域に
よって示されているように、キャップ・リップとの接触
のため確保されるプリントヘッド上の目標領域すなわち
キャップかぶせレーストラック206は限られている。
適切な密封を保証するため、キャップ・リップ175
は、6つの方向または自由度でプリントヘッドに位置合
わせされなければならない。この6つの方向は、3次元
空間、すなわち、X、YおよびZ軸方向のみならずこれら
の軸の各々に関する回転方向θx、θy、θzにおける空
間を定義する。
【0061】過去においては、キャップ/プリントヘッ
ド位置合わせを行うため種々の異なる方法が使用され
た。それら方法には、(1)プリントヘッド上の大きいキ
ャップ作動区域を使用するオープン・ループ許容度、
(2)精度成分に関するオープン・ループ許容度、(3)大き
い力で強制的にプリントヘッドの封入剤ビード部分にキ
ャップをかぶせる方法、(4)種々の製造調整および較正
の使用、(5)電子的フィードバック・システムによる自
己調整の提供、および、(6)キャップかぶせそりをペン
・キャリッジに合わせる方法、が含まれる。
【0062】最初に考察された最も単純な解決策は、オ
ープン・ループ許容度であり、これは、プリントヘッド
とキャップの間の最も大きい許容度変動を受け入れ、X
およびY方向の変動に適応するためにプリントヘッド上
に大きい目標領域すなわちキャップ作動レーストラック
を作成するものであった。プリントヘッドに対するキャ
ップの位置決めを支援する機械的または電子的ないかな
るメカニズムも存在しないため、オープン・ループ許容
度と呼ばれる。このオープン・ループ許容度の主な欠点
は、プリントヘッド上に大きい無駄なキャップ作動領域
が必要とされ、全体サイズの増大およびプリントヘッド
・コストの上昇を伴うことである。特に、プリントヘッ
ド・ノズルの終端とプリントヘッドのエッジの間に最小
の間隔を持つことが望ましい。なぜならば、この間隔
が、印刷中に媒体のエッジと印刷領域の入口の間の媒体
マージンの最小許容サイズを増加させるからである。ユ
ーザは、典型的には、1枚に一層多くの情報またはイメ
ージが印刷されることを可能にするため、非常に小さい
媒体マージンを望む。このように、プリントヘッド上の
大きいキャップ作動領域は、印刷されるページ上に一層
大きいマージンを生成するので、ほとんどのユーザにと
って望ましくない機能である。オープン・ループ許容度
システムは、ヒューレット・パッカード社のDeskjet 30
0または400シリーズ小型インクジェット式プリンタ上で
使用されたが、この場合、このオープン・ループ許容度
は、X、Y、Z、θx、θyおよびθz方向すべてにおいて使
用された。
【0063】第2に、精度成分によるオープン・ループ
許容度解決策は、許容度に貢献するすべての成分に関し
て精度許容度を使用して、キャップおよびプリントヘッ
ドの間の一層正確な位置合わせを保証するものであっ
た。しかしながら、精度成分の使用にはいくつかの重大
な欠点がある。それら欠点には、費用のかかるプラスチ
ックの使用、プラスチックに対する鋳型および板状金属
部品に関する累進的染料を含む精度の高いツール機能、
ツールの短い寿命、ツール保守の手数、納入業者との折
衝およびその監督のための材料技術者の配置、部品スク
ラップ率の増加、および、必要な精度を納入できる業者
数の制限が含まれる。更に、大量の印刷装置だけがこれ
らの精度部品のコストを正当化できた。厳しい許容度を
ある程度使用した実例は、ヒューレット・パッカード社
のDeskJet 600、700および800シリーズカラー・インク
ジェット・プリンタに供給された多数のサービス・ステ
ーションである。
【0064】第3に、封入剤ビード上に対して大きな力
を使用する方法は、ヒューレット・パッカード社のDesk
Jet 700および800シリーズ、HP2000C、およびDeskJet 6
93Cインクジェット式プリンタに対して使用されてい
て、異なる密封特性を持つ2つの相互に交換できるペン
を使用する方法である。理想的には、キャップ・リップ
は、最小限のキャップ力ですぐれた密封を形成するた
め、プリントヘッド上の円滑で平らな表面に対して密封
しなければならない。しかしながら、種々の許容度変化
に対応する1つの手法は、キャップ作動レーストラック
の一部としてプリントヘッドの非平坦部分を使用するこ
とである。具体的には、高いキャップ作動力が使用さ
れ、セグメントが封入剤ビードの両側に曲がってそれを
密封することを可能にするように分割されたいくつかの
セグメントを含むようにキャップ・リップが設計されれ
ば、プリントヘッド上の封入剤ビード領域にキャップを
かぶせることは可能である。この手法の例は、米国特許
第5,712,668号米国特許出願第08/566,221号に記載され
ている。この手法は、ノズルの終端とペンのエッジの間
に過度に大きいキャップ作動区域を必要とすることな
く、従って、印刷されるシート上の媒体マージンを小さ
くするように、良好なキャップ密封がおこなわれること
を可能にする。あいにく、この手法は、セグメント化さ
れたリップに力を加えて封入剤ビードに対応しそれを密
封するために必要とされる大きい力を含め、いくつかの
欠点をもつ。キャップ作動のこのような大きい力によっ
て、ペンが、キャリッジに対するその位置を定める基準
から離れた位置に置かれる可能性があり、そのため、キ
ャリッジ自体がプリントヘッドに対する一層強い支持構
造を必要とする。キャリッジの範囲内にペンを確保する
ためのこのような一層強い支持構造は、材料および製品
開発時間の両面において一層高いコストを生む。封入剤
ビードに対して密封を行うために使用されるセグメント
化されたキャップ・リップのもう1つの欠点は、型から
取り出す際壊れやすいので非常に精密なリップ・セグメ
ントを成形することが困難であり、従って、スクラップ
率が高く、良品に対するコストが高くなる。
【0065】第4に、製造調整および較正を実施して、
種々の許容度変動を補償するため組立の間に各プリンタ
を調整する。例えば、ヒューレット・パッカード社の70
0および800シリーズのインクジェット式プリンタは、Z
軸サービス・ステーション調整を使用して、プリントヘ
ッドに対してサービス・ステーションを上げ下げする。
一部のシステムにおいては物理的ギヤ歯を備えた調整シ
ステムが使用され、また、別のシステムにおいては、サ
ービス・ステーションの下に斜面のついた滑走プレート
が使用されている。これら調整ルーチンは種々の欠点を
持っている。それら欠点には、付加的組立時間の必要
性、正しい位置をセットする際の組立作業者の判断の必
要性、製品輸送または使用の間の確定された位置からの
潜在的ずれ、および、このようなプリンタの設計および
組み込みに余分な部品が必要とされることが含まれる。
【0066】第5に、ヒューレット・パッカード社のHP
2000Cインクジェット式プリンタにおいて電子回路フィ
ードバックによる自己調整が使用された。この場合、プ
リントヘッドに対するキャップの位置がプリンタによっ
て自己補正されることができるように、サービス・ステ
ーション・アーキテクチャの一部として光センサが組み
入れられた。ヒューレット・パッカード社のDesignJet
2500CPインクジェット式プロッタにおいては、自己較正
のため同様の電子センサ・システムが使用された。この
システムの1つの利点は、使用の間に許容度変動が容易
にゼロにされることである。あいにく、このシステム
は、余分の電子部品を必要とすること、および、印刷装
置の全体コストの増加に結びつく機械的ハードウェアお
よびソフトウェア開発を含め、種々の欠点を持ってい
る。
【0067】第6に、ペン・キャリッジにキャップそり
を位置合わせするための解決策は、現在のインクジェッ
ト式プリンタで利用可能な一層共通の配置の1つであ
る。典型的には、ペン・キャリッジの1つの特性が、単
一軸における許容度変動に接近するように、キャップそ
りの1つの特性に合致する。この方式は、ヒューレット
・パッカード社DeskJet 700、800、1200、1600シリーズ
のインクジェット式プリンタ、エプソンEPSStylusモデ
ル・インクジェット式プリンタ、テキサス・インスツル
メントのMicroMarcインクジェット式プリンタおよびブ
ラザMFC-4500インクジェット式プリンタに使用されてい
る。ペン・キャリッジに対するキャップそりの位置合わ
せの主な欠点は、コンポーネントに対するきつい許容
度、組立の間の機械的調整、およびプリントヘッド上の
封入剤ビードに対する頻繁なキャップ作動の必要性が残
るほどなおも十分に強度が大きいことである。更に、こ
れら製品では、ペン・キャリッジに対するキャップそり
の位置合わせ、一般に、6つの自由度のうちの1つまた
は2つだけに発生する。
【0068】取り替え可能サービス作業ユニット80−
86において、キャップそり150は、図8の点線と太
線位置の間に示されているように、カム面110、18
2に沿って乗りあげてプリントヘッドを密封する。キャ
ップ・リップ175は、キャップそり150がカム面上
に進むにつれて、垂直に上方へ動いてプリントヘッドの
オリフィス板を押し付ける。キャップそり作動壁151
の後に向いた表面は、図6に示されているように、一対
の縦方向位置合わせリブ204を持つ。本システムにお
いて、取り替え可能クリーニング装置80−86は、Y
軸およびθz回転に関してプリントヘッドに対して直接
そり150を位置合わせする。キャップばね155によ
って提供されるジンバル動作およびそり150に関する
キャップ保持器160の自由に浮動する性質が、キャッ
プ・リップおよび保持器の傾斜およびジンバルを可能に
し、Z軸およびθxおよびθy方向の回転に関してキャッ
プをプリントヘッドに位置合わせすることを可能にす
る。このように、取り替え可能クリーニング装置80−
86のキャップかぶせシステムがキャップとペンの間の
閉ループ位置合わせを可能にし、従って、キャップはオ
リフィス板に対して非常に正確に正しい位置に置かれる
ことができる。クリーニング装置80−86によって達
成されるこの自己位置合わせルーチンによって生成され
る許容度の変動は小さいので、封入剤ビードにキャップ
する必要性がなく、従って、小さい力で信頼性の高い密
封を実施できる。X方向の位置合わせに関しては、キャ
ップ・リップ70は、キャップとプリントヘッドの間で
X方向に開ループ位置合わせを行うことができるように
十分幅広である。すなわち、ノズルに対する密封に影響
を及ぼすことなく、また、印刷装置全体の幅を増加させ
ることなく、若干の位置ずれを許容することができる適
切な空間が、各ノズル・アレイとプリントヘッドのエッ
ジの間のレーストラック206に沿って存在する。
【0069】このように、取り替え可能クリーナ装置8
0−86の自己位置合わせキャップかぶせシステムに使
用には、X、Y、Z、θx、θyおよびθz方向における許容
度変動を最小にする点を含め、いくつかの利点がある。
更に、封入剤ビードにキャップする必要性がなく、従っ
て、全体に小さいキャップかぶせの力を使用すればよ
い。加えて、非平坦表面の密封に対するいかなる特別の
キャップ・リップ設計の必要性も完全に排除される。更
に、このキャップかぶせシステムは、ノズル行の終端と
ペンのエッジの間の最小の間隔を可能にするので、印刷
されるページ上のマージンがより小さくなる。その上、
サービス・ステーション、プリントヘッドおよびキャリ
ッジ・コンポーネントのすべてに関して高い精度の許容
度が必要とされない。加えて、サービス・ステーション
をZ軸方向に向けるために必要とされるような時間がか
かる製造ライン調整は必要とされない。また、サービス
・ステーション・クリーニング装置80−86は、一部
の従来型ジェットイン式プリントに必要とされたよう
な、いかなるタイプの電子機器自己調整または独立した
較正機能も必要とされない。
【0070】通気は、空気がプリントヘッド・ノズルに
押し入って、不注意にノズルの逆プライミングを引き起
こすのを防ぐためのキャップかぶせプロセスの重要な側
面である。過去においては、種々の通気システムが使用
された。例えば、プリントヘッドに関する密封を不完全
なものにするようにキャップ・リップの範囲内にノッチ
を形成するという方法が使用された。別の通気システム
は、米国特許第5,712,668号に記載されているような、
キャップそり上に成形されるエラストモアー材料リップ
を使用するもので、通気経路がキャップそりの下面に沿
って形成され、通気プラグによって密封されている。更
に別の通気方式は、ヒューレット・パッカード社のHP20
00Cインクジェット式プリンタに使用されているが、リ
ムに形成されるラビリンス経路を持つ別個の通気キャッ
プがキャップ構造の下側の表面に対して密封される。更
に別の1つの通気システムが米国特許第5,448,270号に
記述されている。ブラザー社のMFC-4500インクジェット
式プリンタにおいて使用されている別の1つの排気シス
テムは、キャップ通気を持たないが、その代わり柔軟な
膜を使用して実在する圧力パルスを吸収する。更に別の
1つ通気システムが米国特許第5,146,243号に記述され
ている。また、米国特許出願第08/566,221号に記載され
ているキャップかぶせ構造では、エラストマー材密封リ
ップ部材の基礎をなすプラスチックテ基礎に通気経路が
形成されている。
【0071】本発明においては、キャップ通気は、小さ
い通気道であり、キャップ基部172、リップ部材17
5およびプリントヘッド・オリフィス板の間で画定され
るプリントヘッド密封室の内部から圧力を逃す。キャッ
プ通気1176は、キャップ密封リップ175がキャッ
プかぶせ動作の間および環境変化の間圧縮されるにつれ
て、ノズルが圧力空気パルスに左右されることを防止す
る。過去においては、典型的には、通気サービスを提供
するため、単一の通気孔が使用された。しかし、本発明
の取り替え可能クリーニング装置80−86のキャップ
かぶせシステムは通気孔ペア176を持つ冗長なキャッ
プ通気システムを使用する。通気孔176は、通気孔1
76から大気圏へ導く通路を画定する保持器ラビリンス
経路表面168に密封室を接続する。冗長な通気孔ペア
176を使用することによって、1つの通気孔がインク
で詰まったとしてもキャップ通気機構は機能することが
できる。例えば、インクがワイパー・ブレード126ま
たは128のうちの1つによって通気孔176の1つに
はじかれたとしても、残りの通気孔が機能を続ける。単
一の通気孔は、また、密封された時オリフィス板からし
たたり落ちるインクによって目詰まりする可能性がある
ので、冗長な通気孔176の使用は、一方が詰まった場
合の通気を可能にする。
【0072】キャップ保持器160の表面168によっ
て画定されるラビリンス通気経路または溝は、キャップ
作動の間の圧力差形成を防止し、一方、プリントヘッド
が密封される時の蒸気拡散に抵抗する経路を作成するこ
とのできる大きさにされる。ラビリンス表面168上の
経路またはみぞの使用に加えて、持ち上げられたビード
がこれら通気経路を画定するため使用される。キャップ
保持器におけるラビリンス通気経路の正確なサイズおよ
び方向は、密封室のサイズ、プリントヘッド・ノズルの
数、インクの化学的特性、および、特定のインクジェッ
ト・プリントヘッドおよび印刷のために選択される蒸気
拡散対所望の通気特性に依存して変わる。このように、
大気圏へのラビリンス通気路を含む冗長通気孔ペア17
6の使用は、キャップかぶせプロセスの間の圧力パルス
を排除する一方、例え一方の通気孔が目詰まりしても通
気システムが正しく機能することを可能にする。
【0073】図9は、例としての黒プリントヘッド・ク
リーニング装置80のためのワイパー126、128を
そぎとる動作を示している。この動作は本発明にとって
オプションである。ワイパー・アセンブリ125は、後
方向78に動いてワイパーそぎ落とし器210に接触す
る。そぎ落とし器210は、サービス・ステーション7
0のフレームの一部をなす上部静止壁またはフード21
2の内部表面から下方に延びている。そぎ落とし器21
0は、好ましく、ワイパーが後方向78に動く時ワイパ
ーに契合する前方拭き取りエッジ、および、アセンブリ
200の下を通過した後前方向76に動く時ワイパーか
ら汚れを取り除く後方拭き取りエッジ215を持つ逆T
字形部材である。図9には、また、パレット72の一部
を形成する保持タブ部材216が示されている。タブ2
16は、基礎102の外部から延びる突起ペア217
(図3参照)にひっかかり、パレット72の棚90の範囲
内にプリントヘッド・クリーニング装置80を確保する
はたらきをする。カラーの棚92、94、96も同様の
保持部材216を備えて対応するクリーニング装置8
2、84、86をそこに確保する。
【0074】図9のそぎ落としステップは、上述された
過度のインク溶媒130が黒プリントヘッド60のみな
らずカラー・プリントヘッド62−64にも適用される
場合にオプションとしてのステップとして考慮されるも
のである。上述のように、芯135によって適用される
インク溶媒130の量は、プリントヘッドに適用され溶
媒の量を増加させるため輪郭/次元、および、貯蔵器ブ
ロック132、芯基礎136および芯部材135の材料
特性を変更することによって、容易に変えられる。実際
には、黒プリントヘッド60に関して、溶媒適用の頻度
を増加させることによってプリントヘッドに対する流体
130の量を増加させることによって、図4に示される
ような、そぎ落とし機構のないインクジェット式インク
溶媒適用システムが実現される。
【0075】ワイパー上の溶媒130およびインク残滓
の蓄積は、インク溶媒とインク残滓混合物218のしづ
くとなって、ワイパーに沿いまた基礎102によって画
定される補助ワイパー室220に流れ落ちる。この溶媒
とインク残滓の混合物218は、次に、黒ワイパー取り
付け壁116によって画定される開口部222を通って
主吐き捨て壷108に流れ込む可能性がある。室106
の内部で各キャップかぶせアセンブリの下にインク溶媒
塗布具芯135および貯蔵器ブロック132を含めると
いう同様の修正をカラー・クリーニング装置82−86
に対して実施することができる点は明らかである。同じ
ように、カラー・ワイパー壁118を開口部222と同
様の開口部を持つよう修正して、インク残滓とPEGの混
合物が吸収のためカラー・ワイパーから吐き捨て壷パッ
ド124に降下することを可能にすることができる。当
然のことながら、そのようなそぎ落としシステムにおい
ては、対応するワイパー128、126からしたたり落
ちるインク溶媒130およびインク残滓のこのような付
加的流れを吸収する上で役立つように小型版の吸収器1
24のような吸収剤材料と黒吐き捨て壷108の底部を
並べることが望ましい。
【0076】このように、図4に示されるように、イン
ク溶媒の付加量の使用によってワイパーをクリーニング
する重力しずく方法の使用には種々の利点がある。例え
ば、ワイパーそぎ落とし器210を排除することによっ
て、サービス・ステーション・フレーム212の静止部
分が、構造上のみならず成形方法において単純化され
る。更に、このような重力しずく方法は、ワイパー・ア
センブリ125が自己クリーニング型であることを可能
にし、図9に示されるような、そぎ落としステップに必
要なサービス作業時間をなくし、プリントヘッドのサー
ビス作業時間を短縮する。ワイパーそぎ落とし器は、ヒ
ューレット・パッカード社のインクジェット・プリンタ
DeskJet 800シリーズ、700シリーズおよびモデル200Cの
ようなその他のインクジェット式印刷装置において使用
された。このような以前の装置においてそぎ落とし機能
が使用される場合、そぎ落とし器の下を通過した後、イ
ンク残滓がワイパー・ブレードから投げ出され、この飛
び散ったインクが望ましくない位置にしばしば落下す
る。このように、図4に示されているワイパーをクリー
ニングするための重力しずく方法の使用の利点は、単に
部品構造の単純化およびサービス作業の速度向上のみな
らす、取り替え可能サービス・ステーション70の信頼
性向上を含む。
【0077】更に、異なるタイプのインクがプリントヘ
ッド・キャリッジ40の同じキャリヤ部分の範囲内で交
互に使用されるとすれば、ワイパーそぎ落とし器210
の除去は特に役立つ。すなわち、ワイパーそぎ落とし器
が除かれていれば、インク・カートリッジが交換される
時ワイパーそぎ落とし器にあるような異なるタイプのイ
ンクの間の相互汚染はあり得ない。ヒューレット・パッ
カード社のHP2000Cカラー・インクジェット式プリンタ
におけるような独立したワイパそぎ落とし器の必要性
は、溶媒をワイパーに適用し、プリントヘッドに沿って
溶媒を拭き取り、次に静止そぎ落とし器上でワイパーを
そぎとるため2つのモータを必要とするため、サービス
・ステーションの複雑さを増加する。ヒューレット・パ
ッカード社のDeskJet 700、800シリーズインクジェット
式プリンタ、DesignJet 600シリーズ、700シリーズ、80
0シリーズインクジェット式プロッタ、DesignJet 2500C
Pインクジェット式プロッタおよびHP2000Cプリンタにお
けるように、サービス・ステーションの永久部品として
設計された別のワイパーそぎ落とし器がある。更に別の
ワイパーそぎ落とし器は、ペンの一部として設計された
が、あいにく印刷の間残滓が蓄積して、繊維掃引などの
印刷欠陥を派生する。実際のところ、サービス・ステー
ション・フレームに永久的に取り付けられたそぎ落とし
器を利用する取り替え可能サービス・ステーションを備
えるシステムにおいてさえ、サービス・ステーション・
モジュールの取り替えと共に、前のクリーナ・モジュー
ルのワイパーをクリーニングした後そぎ落とし器上に残
っている残滓で新しいワイパーが汚染される。従って、
一部の実施形態において、インク溶媒130が使用され
る場合、特に芯塗布具135が適用される場合、独立ワ
イパーそぎ落とし器210は、初期のプリンタ設計にお
けるような必須のものではなく、オプション機構とな
る。
【0078】図10は、プリントヘッド・クリーニング
装置80−86の最終動作を示す。この場合、鼻ワイパ
ー190がプリントヘッド60のような対応するプリン
トヘッドの接続面202に衝突するまで、パレット72
は矢印78の後方向に移動している。拭き取りのため接
触すると、プリントヘッド・キャリッジ40が走査軸3
8でもあるX軸方向に沿って前後に往復運動する間、パ
レットは静止状態を保つ。この鼻ワイパー拭き取りステ
ップは、ペンのこの部分に残っている不必要なインク残
滓およびインク溶媒130を取り除く。プリントヘッド
の鼻部分は、ペン50の噴射成抵抗器と電器接続部分2
30の間に電気信号を伝える。ペン接続部分230は、
キャリッジ40の契合接続部分232を経由してコント
ローラ30から信号を受け取り、接続部分230および
232の各々がペン50−56とキャリッジ40の間で
機械的/電気的接続を形成する。鼻部分202上に残っ
ているいかなるインク残滓または液体溶媒130も、毛
細管の力を通してまたはユーザによるペンの取りはずし
および取り替えを通して上方へ移動するので、接続部2
30、232の間のショートを引き起こし、その結果、
印刷欠陥の原因となるペンの故障またはいくつかのノズ
ルの故障が発生する。
【0079】過去において、鼻ワイパーは、ヒューレッ
ト・パッカード社のDesignJetモデル2000および2500イ
ンクジェット式プロッタにおいて使用された。その他の
接続ワイパーが提案されたが、それらは、典型的には、
上記DesignJet装置の場合のような、サービス・ステー
ション・フレームの静止部分に配置された固定ワイパー
であるか、または、プリントヘッド・キャリッジに固定
されたワイパーのいずれかである。いずれにせよ、これ
らの接続鼻ワイパーはインクジェット式印刷装置の恒久
的部品であり、従ってサービス・コールによってのみ取
り替えが可能である。DesignJet装置の鼻ワイパーの更
なる欠点は、4つのペンすべてを拭き取るため同じワイ
パーが使用されることであり、このため、インクの相互
汚染が発生する可能性がある。
【0080】本発明のクリーニング装置80−86の鼻
ワイパー190の重要な利点は、クリーニング装置80
−86が取り替えられる都度鼻ワイパーが取り替えられ
ることである。更に、プリントヘッド60−66の各々
毎に別個の鼻ワイパー190を使用することによってイ
ンクの相互汚染のいかなる可能性も排除される。その
上、鼻ワイパー190の使用は、インク残滓およびイン
ク溶媒130がプリントヘッド60−66の接続部分2
02に沿って蓄積することを防止する。鼻ワイパーがな
ければ、そのような蓄積は、最終的に重みによって印刷
ジョブの間に印刷媒体に落下して、印刷ジョブを台無し
にする。更に、鼻ワイパー190の使用は、プリントヘ
ッドからインク残滓の一部を取り除く。さもなければ、
そのような残滓はワイパー・アセンブリ125によって
取り除かれ、図9に示されているような固定ワイパーそ
ぎ落とし器の場合その上に蓄積する。このように、鼻ワ
イパー190の使用は、そぎ落とし器210上に余剰イ
ンクが溜まるのを防ぐ。鼻ワイパー190は、好ましく
は、上述のワイパー・アセンブリ125と同じ材料から
形成されるが、実施形態によってはその他の弾力性材料
を使用することが好ましいこともある。更に、鼻ワイパ
ーは、廃物インクおよびインク溶媒を取り除くことに加
えて、インク滴噴射の間に生成され、プリント媒体また
は吐き捨て壷108、124に到達しない空中浮遊イン
ク分子であるインク・エアゾールをも取り除く。
【0081】図11は、キャリッジ40に取り付けられ
たプリントヘッド60−66にサービスを提供するため
取り替え可能サービス・ステーション70を動かす1つ
の方法を示す流れ図である。図11の流れ図において、
左の欄のブロックすべてはサービス・ステーション・パ
レット72の動きに関するものであり、右の欄のブロッ
クすべては走査軸38に沿ったプリントヘッド・キャリ
ッジ40の動きに関するものである。サービス・ステー
ション・パレット72およびキャリッジ40両方の運動
は、プロッタ・コントローラ30から受け取られる制御
信号に応答して行われる。印刷ジョブの完了に続いてサ
ービス作業ルーチンが始まるが、その時キャリッジ40
は印刷域に位置している。最初のステップ240におい
て、サービス・ステーション・パレット72は、前進位
置方向76いっぱいに移動される。次のステップ242
において、キャリッジ40はサービス作業領域42に入
る。
【0082】サービス作業領域42に入ると、サービス
・ステーション・パレット72は、プリントヘッドを拭
き取るために図7に太線で示されているように後方78
へ移動するステップ244(オプション)を実行する。次
のステップ246において、サービス・ステーション・
パレット72は、黒およびカラー・プリントヘッドそれ
ぞれに関して図4および図5に示されているように、後
方向78に吐き捨て位置まで動かされる。ステップ24
8において、キャリッジ40がそれぞれの吐き捨て壷1
08および吸収器124上にプリントヘッド60−68
を位置づけたと仮定され、ペンが、それぞれ図4および
図5に示されているように、黒インク196およびカラ
ー・インク198を吐き捨てる。
【0083】吐き捨てステップに続いて、オプションで
あるステップ250において、サービス・ステーション
・パレット72は、インク残滓を取り除くためプリント
ヘッドを拭き取るため、図7の太線で示されているよう
に、前方向76に動く。次に、ステップ252におい
て、サービス・ステーション・パレット72は、溶媒芯
135が図7の点線位置に来るまで後方向78に動く。
この位置において芯135は黒プリントヘッド60に押
しつけられ、キャリッジ40は黒プリントヘッド60を
走査軸38に沿って緩やかに前後に往復運動させて、塗
布具135から追加の溶媒130をプリントヘッドの前
方エッジ200へしたたらす。
【0084】溶媒適用ステップ254に続いて、拭き取
りステップ250が選択的に繰り返される。この後、ス
テップ256において、キャリッジ40はキャップ17
0に接する位置にプリントヘッド60−68を置く。こ
の場合、そり作動器150およびカムフォロワ152は
図8の点線で示されるように配置されている。次のステ
ップ258において、サービス・ステーション・パレッ
ト72は、後方向78へ動いて、図8の点線位置から太
線位置までキャップそりの並進運動によって示されるよ
うに、密封のためキャップ170を持ち上げる。ステッ
プ258に続いて、プリントヘッド60−68を印刷可
能状態にするため、ステップ260において、サービス
・ステーション・パレット72は前方向76に動いて、
プリントヘッドからキャップを取り外す。このキャップ
取り外しステップ260の一部分として、選択的に、プ
リントヘッドは、図4および図5に示されているよう
に、テップ248と同様にインク吐き捨てを実行し、次
に、図7の太線で示されているように上記ステップ24
4、250と同様のオプションとしての拭き取りステッ
プを実行する。
【0085】キャップはずしステップ260に続いて、
キャリッジ40は、ステップ262においてサービス作
業領域242を一時的に出て、ステップ264において
パレット72が後方へ移動することを可能にするように
印刷領域35に入る。ステップ264は、そぎ落としス
テップであって、そこで、図9に示されるように前後方
向76、78にサービス・ステーション・パレットを往
復運動させることによってそぎ落とし器210がワイパ
ーのクリーニングを行えるように、パレット72はプリ
ントヘッド・ワイパー・アセンブリ125を動かす。図
4に示されているようにワイパーをクリーニングするた
め重力しずく方法を使用して塗布具135によってプリ
ントヘッド60−66のすべてにインク溶媒が適用され
るとすれば、前述のようにそぎ落としステップはオプシ
ョンである。鼻拭き取りステップ266において、サー
ビス・ステーション・パレット72は前方向76に動い
て、鼻ワイパー190を図10に示されているように位
置づける。鼻ワイパー位置づけステップ266に続い
て、ステップ28において、キャリッジ40はサービス
作業領域42に再び入り、走査軸38に沿って前後に往
復運動して、鼻ワイパー拭き取りを実行する。次に、ス
テップ270において、キャリッジ40は再びサービス
作業領域42を出て、印刷領域35に入って図1に示さ
れるように印刷ジョブを実行する。次に、ステップ27
2において、サービス・ステーション・パレット72
は、静止サービス・ステーション・フード212の下に
ある休止位置へ後方向78に移動する。サービス作業ル
ーチンはここで終了する。
【0086】このように、印刷機構20の寿命期間にわ
たってプリントヘッド・クリーニング装置80−86を
取り替える能力を含め、取り替え可能サービス・ステー
ション70を使用することによって、種々の利点が実現
される。クリーニング装置80−86の種々のコンポー
ネントおよびサブシステムを上記考察する際種々の利点
が指摘された。更に、図11の流れ図に関するサービス
作業ルーチンの記述から、ステップ244のような拭き
取りステップ、吐き捨てステップ248、溶媒適用ステ
ップ254、キャップかぶせステップ258、キャップ
はずしステップ260、そぎ落としステップ264およ
び鼻拭き取りステップ266を含め、インクジェット・
プリントヘッドのサービス作業の方法が完全に記述され
たことは明らかである。また、図11の方法は、特別の
実施形態において実行される場合がオプションとしての
いくつかのステップおよびバリエーションを開示してい
る。更に、ワイパー125をクリーニングする2つの代
替的方法が示されているが、図10を参照する1つの方
法に従えば、インク残滓はワイパーからそぎ落とされ、
図4に関連して記述される重力しずく方法ではそぎ落と
し器2110は不要となる。
【0087】本明細書において種々の概念および方法の
実施形態が開示されたが、種々の実施形態に関して取り
替え可能サービス・ステーション装置を構築するため種
々のその他小さい修正を使用することができることは明
らかである。例えば、これらのプリントヘッド保守概念
は往復運動式プリントヘッドの文脈において例示されて
はいるが、印刷幅に恒久的に延伸するページ幅アレイ・
プリントヘッドのようなその他のタイプのプリントヘッ
ドのサービス作業にこの概念を拡張することができる点
は明らかである。
【0088】本発明には、例として次のような実施様態
が含まれる。 (1)インクジェット印刷機構におけるインクジェット・
プリントヘッドをクリーニングするインク溶媒システム
適用システムであって、吐き捨て壷、溶媒室、および、
吐き捨て壷と流体伝達する補助ワイパー室を画定する基
部と、プリントヘッドおよびワイパーの相対運動を通し
てプリントヘッドを拭き取るため補助ワイパー室の上に
配置されるワイパーと、溶媒室の内部に保持されるイン
ク溶媒と、プリントヘッドのエッジが塗布具芯と接触す
る位置に来る時溶媒室からプリントヘッドへインク溶媒
を伝達するように配置される塗布具芯と、を備え、プリ
ントヘッドおよびワイパーの相対運動を通してワイパー
がプリントヘッドのエッジからプリントヘッドの残りの
部分にわたってインク溶媒を拭き取り、過剰なインク溶
媒およびインク残滓がプリントヘッドおよびワイパーか
ら補助ワイパー室に落下する、インク溶媒システム適用
システム。
【0089】(2)溶媒部屋の内部にインク溶媒で含浸さ
せられる第1の多孔物質の貯蔵器本体を更に備える、前
記(1)に記載のインク溶媒システム適用システム。 (3)貯蔵器本体の第1の多孔物質が第1の毛細管力を持
ち、塗布具芯が第1の毛細管力より強い第2の毛細管力
を持つ第2の多孔物質でできている、前記(2)に記載の
インク溶媒システム適用システム。 (4)補助ワイパー室が、そこを通過する開口部を画定す
る壁によって吐き捨て壷から切り離され、上記過剰なイ
ンク溶媒およびインク残滓が吐き捨て壷に入るようにす
るため上記開口部を通して吐き捨て室と流体伝達を行
う、前記(1)に記載のインク溶媒システム適用システ
ム。 (5)上記壁がワイパーを支持する、前記(4)に記載のイン
ク溶媒システム適用システム。 (6)プリントヘッドのエッジが塗布具芯と接触する位置
に来る時プリントヘッドにインク溶媒を適用するように
配置される傾斜部分を塗布具芯が持つ、前記(1)に記載
のインク溶媒システム適用システム。 (7)塗布具芯の傾斜部分を支持する芯支持機構を更に含
む、前記(6)に記載のインク溶媒システム適用システ
ム。
【0090】(8)塗布具芯が圧縮可能な泡材料でできて
いて、塗布具芯に接触する位置に来る時プリントヘッド
のエッジに対して実質的に一定の接触力を提供し、その
ためプリントヘッド・エッジが塗布具芯の泡材料を圧縮
してそこからインク溶媒を放出するように芯支持機構が
バイアスされる、前記(7)に記載のインク溶媒システム
適用システム。 (9)線形アレイに配置されたインク噴射ノズルを有する
インクジェット・プリントヘッドをクリーニングするた
めの前記(1)に記載のインク溶媒システム適用システム
であって、ワイパーが上記線形アレイに対して実質的に
平行な方向にプリントヘッドのエッジからプリントヘッ
ドの残りの部分にわたってインク溶媒を拭き取る、イン
ク溶媒システム適用システム。 (10)棚を画定する移動可能パレットを含むサービス・ス
テーションを有するインクジェット・プリントヘッドを
クリーニングするための前記(1)に記載のインク溶媒シ
ステム適用システムであって、上記パレットが相対運動
を行うように基部が棚の範囲内に出入りする、インク溶
媒システム適用システム。
【0091】(11)インクジェット式印刷機構であって、
エッジを持つインクジェット・プリントヘッドと、棚を
画定する移動可能パレットと、インク吐き捨て壷、溶媒
室および吐き捨て壷と流体伝達する補助ワイパー室を画
定し、上記パレットの棚の範囲内に出入りする基部と、
プリントヘッドおよびワイパーの相対運動を通してプリ
ントヘッドを拭き取るため補助ワイパー室の上に配置さ
れるワイパーと、溶媒室の内部に保持されるインク溶媒
と、プリントヘッドのエッジが塗布具芯と接触する位置
に来る時溶媒室からプリントヘッドへインク溶媒を伝達
するように配置される塗布具芯と、を備え、プリントヘ
ッドおよびワイパーの相対運動を通してワイパーがプリ
ントヘッドのエッジからプリントヘッドの残りの部分に
わたってインク溶媒を拭き取り、過剰なインク溶媒およ
びインク残滓がプリントヘッドおよびワイパーから補助
ワイパー室に落下する、インクジェット式印刷機構。 (12)インクジェット・プリントヘッドが線形アレイに配
置されたインク噴射ノズルを有し、ワイパーが上記線形
アレイに対して実質的に平行な方向にプリントヘッドの
エッジからプリントヘッドの残りの部分にわたってイン
ク溶媒を拭き取るようにパレットがワイパーを動かす、
前記(11)に記載のインクジェット印刷機構。
【0092】(13)溶媒室の内部にインク溶媒貯蔵器本体
を更に備え、該インク貯蔵器がインク溶媒で含浸させら
れる第1の多孔物質でできている、前記(11)に記載のイ
ンクジェット印刷機構。 (14)貯蔵器本体の第1の多孔物質が第1の毛細管力を持
ち、塗布具芯が第1の毛細管力より強い第2の毛細管力
を持つ第2の多孔物質でできている、前記(11)に記載の
インクジェット印刷機構。 (15)プリントヘッドのエッジが塗布具芯と接触する位置
に来る時プリントヘッドにインク溶媒を適用するように
配置される傾斜部分を塗布具芯が持つ、前記(11)に記載
のインクジェット印刷機構。 (16)塗布具芯が圧縮可能な泡材料でできていて、塗布具
芯に接触する位置に来る時プリントヘッドのエッジに対
して実質的に一定の接触力を提供し、そのためプリント
ヘッド・エッジが塗布具芯の泡材料を圧縮してそこから
インク溶媒を放出するように芯支持機構がバイアスされ
る、前記(15)に記載のインクジェット印刷機構。
【0093】(17)インクジェット印刷機構におけるイン
クジェット・プリントヘッドをクリーニングする方法で
あって、溶媒室にインク溶媒を貯蔵するステップと、溶
媒室から圧縮可能多孔物質の塗布具芯へインク溶媒を搬
送するステップと、プリントヘッドのエッジを塗布具芯
に接触させるステップと、上記接触ステップの間に、塗
布具芯からプリントヘッド・エッジへインク溶媒を適用
するためプリントヘッドのエッジで塗布具芯を圧縮する
ステップと、ワイパーを用いてプリントヘッドのエッジ
からプリントヘッドの残り部分にわたって上記適用され
たインク溶媒を拭き取るステップと、上記拭き取りステ
ップにおいて、過剰な溶媒およびインク残滓をワイパー
の下に位置する室に収集するステップと、を含む方法。 (18)上記貯蔵ステップが、第1の多孔物質の貯蔵器本体
にインク溶媒を貯蔵するステップを含み、上記搬送する
ステップが、貯蔵器本体の第1の多孔物質に第1の毛細
管力を与え塗布具芯の第2の多孔物質に第1の毛細管力
より強い第2の毛細管力を与えることによって形成され
る毛細管力を通して貯蔵器本体から塗布具芯へインク溶
媒を送るステップを含む、前記(17)に記載の方法。 (19)上記接触ステップが、プリントヘッドの上記エッジ
と接触する位置に塗布具芯を動かすステップを含む、前
記(17)に記載の方法。 (20)線形アレイに配置されたインク噴射ノズルを有する
インクジェット・プリントヘッドをクリーニングするた
めの前記(17)に記載の方法であって、上記拭き取るステ
ップが上記線形アレイに対して実質的に平行な方向にプ
リントヘッドを拭き取るステップを含む、方法。 (21)線形アレイに配置されたインク噴射ノズルを有する
インクジェット・プリントヘッドをクリーニングする前
記(17)に記載の方法であって、上記ふき取りステップ
が、上記線形アレイに対して実質的に平行な方向にプリ
ントヘッドを拭き取るステップを含む、方法。
【0094】
【発明の効果】本発明によると、印刷機構の使用可能期
間にわたって明瞭なイメージを高い信頼性をもって生成
することができるようにプリントヘッドの正常動作を維
持するインクジェット式印刷機構が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の取り替え可能なインクジェット・プリ
ントヘッド・クリーナ・サービス・ステーション・シス
テムの1つの形態を含み、例えば約25mm幅の大きい印
刷帯を各々が持つ軸外インクジェット式プリントヘッド
・セットを備えるインクジェット式印刷機構の1つの形
態としてのインクジェット式プロッタの透視図である。
【図2】図1の幅広印刷帯プリントヘッドのサービス作
業の前の取り替え可能サービス・ステーション・システ
ムの拡大図である。
【図3】図1のサービス・ステーション・システムの取
り替え可能インクジェット・プリントヘッド・クリーナ
装置の分解された部品の拡大図である。
【図4】図1のサービス・ステーション・システムの黒
プリントヘッド・クリーナ装置の拡大側面図である。
【図5】図1のサービス・ステーション・システムのカ
ラー・プリントヘッド・ウリーナ装置の拡大側面図であ
る。
【図6】カラー・プリントヘッドの拭き取り開始の準備
ができている図1の取り替え可能サービス・ステーショ
ン・システムの拡大平面図である。
【図7】プリントヘッドをクリーニングしている状態の
図1の黒プリントヘッド・クリーナ装置の拡大側面図で
ある。
【図8】プリントヘッドをクリーニングしている状態の
図1のカラー・プリントヘッド・クリーナ装置の拡大側
面図である。
【図9】図1の黒プリントヘッド・クリーナ装置のワイ
パー部分の拡大透視図である。
【図10】プリントヘッドの鼻部分を拭き取っている状
態の図1の黒プリントヘッド・クリーナ装置の拡大側面
図である。
【図11】図1の取り替え可能サービス・ステーション
・システムを使用するプリントヘッドのサービス作業を
行う1つの方法の流れ図である。
【符号の説明】
60、62、64、66 プリントヘッド 102 基部 106 インク溶媒室 125 ワイパー 130 溶媒 132 インク溶媒貯蔵器本体 134 溶媒分配部材 135 塗布具芯 220 補助ワイパー室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リー・エー・サザランド アメリカ合衆国80526コロラド州フォー ト・コリンズ、ホリホック 4400 (72)発明者 アントニ・ムルシア スペイン、バルセロナ、サント・クガッ ト・デル・バジェス 501、アベニーダ・ グラエルス (72)発明者 クリストファー・テイラー スペイン08190バルセロナ、サント・クガ ット・デル・バジェス 501、アベニー ダ・グラエルス (72)発明者 ジェフ・ラトランド アメリカ合衆国92131カリフォルニア州サ ン・ディエゴ、カミニト・コロラド 10856 (72)発明者 ビー・マイケル・エッカード アメリカ合衆国92007カリフォルニア州カ ーディフ、ウェールズ・プレイス 1136

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクジェット印刷機構におけるインクジ
    ェット・プリントヘッドをクリーニングするシステムで
    あって、 吐き捨て壷、溶媒室、および、吐き捨て壷と流体伝達す
    る補助ワイパー室を画定する基部と、 プリントヘッドおよびワイパーの相対運動を通してプリ
    ントヘッドを拭き取るため補助ワイパー室の上に配置さ
    れるワイパーと、 溶媒室の内部に保持されるインク溶媒と、 プリントヘッドのエッジが塗布具芯と接触する位置に来
    る時溶媒室からプリントヘッドへインク溶媒を運ぶよう
    に配置される塗布具芯と、を備え、 プリントヘッドおよびワイパーの相対運動を通してワイ
    パーがプリントヘッドのエッジからプリントヘッドの残
    りの部分にわたってインク溶媒を拭き取り、過剰なイン
    ク溶媒およびインク残滓がプリントヘッドおよびワイパ
    ーから補助ワイパー室に落下するようにしたクリーニン
    グ・システム。
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