JP3421599B2 - フィルム巻上げ装置を備えたカメラ - Google Patents

フィルム巻上げ装置を備えたカメラ

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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B1/00Film strip handling
    • G03B1/60Measuring or indicating length of the used or unused film; Counting number of exposures
    • G03B1/62Measuring or indicating length of the used or unused film; Counting number of exposures involving locking or stop-motion devices

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Indication In Cameras, And Counting Of Exposures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、フィルムを手動で巻き上
げるフィルム巻上げ装置を備えたカメラに関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来の手動式のフィルム
巻上げ装置は、巻上げレバーの回動操作によってフィル
ムを一巻き(一コマ)分巻き上げるが、巻上げレバーを
巻上げ終了端まで回動させなければ、巻上げ操作手段を
初期位置まで戻せないラチェット機構を備えている。
【0003】このようなフィルム巻上げ装置を備えたカ
メラにおいて、フィルムの移動量を、フィルムに接触し
て回転するローラと連動回転するコード板を備えたフォ
トインタラプタの出力変化をカウントして計測するフィ
ルム給送量検出手段を備えたものがある。このようなカ
メラの場合、巻上げレバーが巻上げ途中で放置されて
も、パルスカウント中はフォトインタラプタへの通電を
継続するので無駄な電力を消費してしまう。一方、所定
時間が経過したらフォトインタラプタへの通電を遮断す
ると、その後巻上げ操作手段が回動操作されてもフィル
ム給送量をカウントできない、という問題を生じる。
【0004】
【発明の目的】本発明は、フィルムを巻上げ操作手段に
よって手動で巻上げながらフィルム給送量を検出し、一
定量給送するフィルム巻上げ装置を備えたカメラにおい
て、巻上げ操作手段が巻上げ途中で放置されたときには
消費電力を低減し、再び巻上げ操作手段が巻上げ操作さ
れたときも一定量給送できるようにすることを目的とす
る。
【0005】
【発明の概要】この目的を達成する本発明は、巻上げ操
作手段の巻上げ開始端から巻上げ終了端までの回転に連
動してフィルムを巻上げる手動のフィルム巻上げ装置を
備えたカメラであって、前記巻上げ操作手段の回転によ
って給送されるフィルムに連動回転して所定角度回転す
る毎に信号を発生するフォトインタラプタと、このフォ
トインタラプタの出力をカウントしてフィルムの給送量
を検知するフィルム給送量検出手段と、前記巻上げ操作
手段の回転を検知する回転検知手段と、前記巻上げ操作
手段が巻上げ途中で停止した場合は、所定時間経過後に
前記フォトインタラプタへの通電を遮断し、その後前記
回転検知手段が回転を検知した時に前記フォトインタラ
プタに通電して前記フィルム給送量検出手段にカウント
を継続させる処理を、前記巻上げ操作手段が巻上げ終了
端に至るまで繰り返す制御手段と、を備えたことに特徴
を有する。この構成によれば、巻上げ操作手段が巻上げ
途中で停止した場合は、所定時間経過後フォトインタラ
プタへの通電が遮断されるので省電力化が図られ、さら
にその後、回転検知手段が巻上げ操作手段の回転を検知
した時に前記フォトインタラプタに通電して前記フィル
ム給送量検出手段にカウントを継続させるので、巻上げ
操作手段の操作を途中で中断、中止して放置し、その後
再開しても、巻上げ操作手段を連続的に回動操作させた
場合同様にフィルム給送量を検知可能になり、以上の処
理を前記巻上げ操作手段が巻上げ終了端に至るまで繰り
返すので、フィルムを一定量給送することができる。
【0006】また本発明は、表示手段または音声警告手
段を備え、前記制御手段は、前記所定時間が経過したと
きに前記表示手段に警告表示または音声警告手段に警告
音を出させることができる。この構成によれば、巻上げ
途中であることを、撮影者に確実に認識させることがで
きる。巻上げ途中で放置された経過時間に応じて異なる
警告をすれば、より適切な警告となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明を適用したいわゆ
る中判一眼レフカメラの平面図を示している。カメラの
フィルム巻上装置は、巻上げレバー15と、巻上げレバ
ー15の巻上げ回動操作途中で巻上げレバー15から手
を離しても巻上げレバー15を巻上げ途中に保持するラ
チェット機構200と、巻上げレバー15の巻上げ回動
操作に連動して動作するフィルムの巻上駆動機構300
と、フィルム送り量が予め決められた量巻上げ方向に給
送されたときにフィルムの送りを巻上げレバー15の巻
上げ回動操作に関わらず停止させるフィルム巻き止め機
構600と、フィルムの二重(多重)巻上げを防止する
二重巻上防止機構700とを備えている。なお、詳細は
図示しないが、巻上げレバー15の巻上げ回転時に起動
するチャージモータ81、このチャージモータ81に駆
動されるシャッタのチャージ駆動機構及びミラーのチャ
ージ駆動機構を備えている。さらにこの一眼レフカメラ
は、シャッタ装置として、図示しない先幕、後幕を駆動
するばねを備えている。
【0008】巻上げレバー15は、公知の通り、カメラ
ボディ11の外観に近接した撮影可能位置(収納位置)
から巻上げ開始位置までの間に遊び(予備角範囲)があ
る。巻上げレバー15をこの予備角を超えてさらに巻上
げ方向に回転させると、つまり巻上げ開始位置から巻上
げ終端の間までの回転で、フィルム巻上げ駆動機構30
0を駆動してフィルムを巻上げるとともに、シャッタ装
置のチャージモータ81が起動して先幕、後幕をレリー
ズ待機位置に移動し、先幕、後幕駆動バネをチャージす
る。
【0009】巻上げレバー15は、巻上げ開始位置から
巻上げ終了端までの間はラチェット機構200によって
巻上げ開始位置方向への逆回転が阻止されている。巻上
げレバー15が巻上げ終端まで回転すると、ラチェット
機構200による係止が解除されて撮影可能位置まで戻
すことができる。巻上げレバー15を巻上げ終端まで回
転させて予備角と撮影可能位置の間まで戻すと、巻上げ
ロック機構によって予備角以上の巻上げ回転を阻止する
多重巻上防止機構700を備えている。
【0010】さらにこのカメラボディ11は上面に、巻
上げレバー15よりも前方(被写体寄り)にレリーズ釦
13、巻上げレバー15とペンタプリズムユニット19
との間に撮影情報を表示する外部LCD17、ペンタプ
リズムユニット19を挟んでシャッタ速度を設定するシ
ャッタダイヤル21を備えている。
【0011】図2は、カメラボディ11の制御系の要部
をブロックで示す回路図である。このカメラボディ11
は、カメラ全体の動作を制御する制御手段、多重巻上げ
防止機構ロック解除制御手段として機能するCPU51
を備えている。CPU51は、バッテリ53から供給さ
れ、電源回路55でDC/DCコンバートされた定電圧電力
によって発振子57を発振させてそのクロックで動作す
る。バッテリ53の電力は、CPU51の制御下で、上
記各電気、電子部材に供給される。
【0012】CPU51の入力端子には、スイッチ手段
として、レリーズボタン13に連動する測光スイッチS
WS、レリーズスイッチSWR、巻上げレバー15に連
動し、巻上げレバー15が撮影可能位置に移動している
ときにオンする予備角スイッチ110、巻上げレバー1
5が巻上げ開始端から巻上げ終端に向けて所定角度回転
する毎にオン/オフする、回転検知手段としての途中検
知スイッチ115、フィルムの種別、例えば120また
は220タイプを検知するフィルム種別スイッチ12
1、後幕がアパーチャを閉鎖する走行完了位置に移動し
たときにオンする巻完スイッチSWEなどのスイッチが
入力されている。
【0013】さらにCPU51には、撮影に関する所定
の情報、たとえば設定された撮影モード、撮影枚数など
のデータが書き込まれるEEPROM59、装着された
撮影レンズの絞り値などを検知するAvボリューム6
1、フィルムの巻上げ時など、フィルムの走行を検出す
るフィルムインタラプタ63、ISO感度、シャッタ速
度、バルブ、撮影モード、バッテリの状態や、撮影枚
数、フィルムの給送状態などを表示する外部LCD1
7、ファインダー内LCD65およびファインダー内L
CD照明用LED67、被写体輝度を測定する6分割測
光IC69などが接続されている。さらにCPU51に
は、フィルム巻上げに関する警告音を発する警報器70
が接続されている。
【0014】カメラボディ11は、シャッタ装置とし
て、公知構成のフォーカルプレンシャッタ機構を備えて
いる。シャッタ機構は、先幕および後幕、先幕、後幕を
シャッタ動作させる弾性付勢部材としての先幕シャッタ
ばね、後幕シャッタばねおよびこれらのチャージ機構を
備えている。さらにシャッタ装置は、電磁石として、巻
上げレバー15の巻上げ回動操作に連動して起動するチ
ャージモータ81によってチャージされた先幕、後幕シ
ャッタばねをそれぞれ機械的に係止し、レリーズ時にこ
の機械的係止を解除するレリーズマグネット71、この
機械的係止に替わって電磁力で吸着係止する先幕、後幕
マグネット73、75を備えている。このカメラボディ
11のシャッタ釦13が押し下げられ、ミラーがアップ
し、先幕、後幕が走行し、ミラーがダウンするレリーズ
シーケンスは図6に示した通りである。
【0015】さらに、カメラボディ11は、所定時に、
巻上げレバー15とフィルムを巻上げるスプールとの連
係を切断して巻上げレバー15の巻上げ回動操作に拘わ
らずフィルムの給送を停止させるフィルム係止コイル6
04A、巻上げレバー15の巻上げ回転を阻止する二重
巻上防止機構700による巻上げロックを解除して巻上
げ回転を可能にする巻上げロック解除(二重巻上げ防止
解除)コイル703Cを備えている。これらのマグネッ
トの動作、つまり、通電、通電停止は、CPU51によ
って制御される。
【0016】このフィルム巻上げ装置の要部を、図3か
ら図5を参照して説明する。図3は本発明の実施の形態
例におけるブローニー判のカメラボディ11に搭載され
たフィルム巻上げ装置の構成を示す概略平面図、図4は
同フィルム巻上げ装置の二重巻上防止機構部分を拡大し
て示す平面図、図5は二重巻上げ防止機構の動作を説明
する図である。
【0017】このフィルム巻上げ装置は、巻上げレバー
15と、巻上げレバー15の巻上げ回動操作途中で巻上
げレバー15から手を離しても巻上げレバー15を巻上
げ途中位置に保持するラチェット機構200と、巻上げ
レバー15の巻上げ回動操作に連動して動作するフィル
ムの巻上駆動機構300と、フィルム送り量が予め決め
られた量だけ巻上げ方向に送られたときに巻上げレバー
15の巻上げ回動操作に関わらずフィルムの給送を阻止
するフィルム巻き止め機構600と、フィルムの二重巻
上げを防止する二重巻上防止機構700とを備えてい
る。なお、詳細は図示しないが、チャージモータ81に
よって駆動されるシャッタのチャージ駆動系及びミラー
のチャージ駆動系を備えている。
【0018】巻上げレバー15は、親板に回転可能に設
けた軸101により、レバー収納位置から巻上げ開始端
までの予備角範囲と、巻上げ開始端から巻上げ終端との
間(レバー収納位置から約180度の間)で揺動操作可
能に支持され、さらに、図示省略したトーションばね等
によりレバー収納位置方向ヘ自動的に戻るように付勢さ
れている。ラチェット機構200は、巻上げレバー15
の軸101に同軸に固定されたラチェットホイール20
1と、このラチェットホイール201のラチェット歯に
係合するラチェット爪202を備えている。なお、ラチ
ェットホイール201の回転角度範囲は、収納位置と巻
上げ終端の約180度程度の角度範囲で回転できるよう
に図示省略のストッパにより規制されている。
【0019】ラチェットホイール201は、その円周方
向で巻上げレバー15の巻上げ回動操作角(収納位置か
ら巻上げ終端)に相当する角度離れた箇所に所定角度範
囲の第1切欠部201A及び第2切欠部201Bを有す
る。ラチェットホイール201は、この第1切欠部20
1Aと第2切欠部201B間の周縁にラチェット爪20
2が係合する鋸歯状のラチェット歯201Cが形成さ
れ、また第2切欠部201Bと隣接する箇所には半径方
向に突出する突部201Dが形成されている。
【0020】ラチェット爪202は、巻上げレバー15
が収納位置にあるときに、爪部202Cがラチェットホ
イール201の第1切欠部201Aに臨むように、軸2
02Aにより親板に回動可能に支持されている。このラ
チェット爪202には、第1巻上ロックレバー701と
協働して二重巻上防止機構700のラチェット爪202
を二重巻上げ防止解除状態(リセット状態)に保持する
セットレバー203が一体に設けられている。
【0021】また、ラチェット爪202には、軸202
Aと同心に略Q状のばね204が装着されており、この
ぱね204の両端部はラチェット爪202の一端部に突
設したぱね掛けダボ202Bに両側から挟持するように
係合され、更にこのばね204の両端部の先端は親板に
突設した固定ピン205を挟持している。
【0022】このラチェット爪202は、このばね20
4によりラチェット爪202は、ラチェット爪202の
爪部202Cがラチェットホイール201の第1切欠部
201Aまたは第2切欠部201Bに臨んでいるときに
は、図4、図5(A)に示す中立位置に保持される。巻
上げレバー15が予備角範囲内(収納位置から巻上げ開
始端)までの間に位置しているときは、ラチェット爪2
02は爪部202Cが第1切欠部201A内に入り込
み、中立位置に保持されている(図5(A)参照)。そ
して、予備角スイッチ110が、ラチェットホイール2
01の突部201Dに押されてオフしている。
【0023】巻上げレバー15が予備角範囲から巻上げ
開始端を越えて巻上げ終端方向へ巻上げ回転操作され、
ラチェットホイール201が巻上げ方向へ回転すると、
突部201Dが予備角スイッチ110から離反して予備
角スイッチ110がオンする。
【0024】さらに巻上げレバー15が巻上げ開始端か
ら巻上げ終端方向へ巻上げ回転操作され、ラチェットホ
イール201が巻上げ方向へ回転すると、ラチェット爪
202は爪部202Cが第1切欠部201Aとラチェッ
ト歯201Cの境界の斜面に押されてばね204の付勢
力に抗して第1の方向に傾動する。そして、爪部202
Cはラチェット歯201Cの山部を乗り越えて巻上げレ
バー15の巻上げ回転操作を許容しつつ、谷部とラチェ
ット係合する(図5(B)参照)。したがって、巻上げ
レバー15の巻上げ回動操作途中で巻上げレバー15か
ら手を離した場合や、巻上げ開始方向に回動付勢したと
きは、ラチェット爪202の爪部202Cがラチェット
ホイール201のラチェット歯201Cに係合して巻上
げレバー15が巻上げ開始端方向に戻るのを阻止(ロッ
ク)する。
【0025】なお、詳細は図示しないが、ラチェットホ
イール201が巻上げ方向に回転するときに、ラチェッ
ト爪202がラチェット歯201Cの山部を乗り越えて
第1/第2の方向に揺動する毎に途中検知スイッチ11
5がオン/オフ動作され、1個のパルスを出力する。し
たがって、巻上げレバー15が1巻分巻上げ回動操作さ
れると、途中検知スイッチ115からはラチェット歯2
01Cの数分の途中検知パルスが出力される。CPU5
1は、この途中検知スイッチ115が出力する途中検知
パルスを検知して一歯分単位で巻上げレバー15が巻上
げ回転操作されたことを検知し、これにより検知巻上げ
途中であることを検知し、途中検知パルスを検知しない
ことで巻上げ途中で放置されたことを検知する。つま
り、巻上げレバー15が巻上げ途中で放置されても、途
中検知スイッチがオンすることで再巻上げの開始を検知
できる。
【0026】巻上げレバー15が巻上げ終端まで回転す
ると、ラチェット爪202は爪部202Cが第2切欠部
201Bに入り込み、中立位置に戻る。巻上げレバー1
5がこの巻上げ終端から巻上げ開始端への戻り方向に回
転すると、ラチェットホイール201が戻り方向に回転
し、ラチェット爪202が第1の方向とは逆向きの第2
の方向に傾動し、ラチェットホイール201のラチェッ
ト歯201Cを乗り越えてラチェットホイール201の
戻り方向回転を許容する(図5(C)参照)。したがっ
て、この巻上げ終端位置で巻上げレバー15から撮影者
が指を離すと、巻上げレバー15はばねの付勢力によっ
て巻上げ開始端方向に回転しようとするが、その際、ラ
チェット爪202が第2の方向に傾動してラチェット歯
201Cの通過を許容するので、巻上げレバー15は巻
上げ開始端方向に回転する。そして、巻上げレバー15
は、図5(A)に示した予備角範囲まで戻り、予備角ス
イッチ110がオフする。
【0027】フィルムの巻上駆動機構300は、巻上げ
レバー15の軸101に同軸に固定された第1ギア30
1と、この第1ギア301と噛合し、親板に回転可能に
支持された軸302に固定した第2ギア303と、軸3
02に図示省略のフィルム巻上げ方向の回転に対しての
み結合する一方向クラッチ(摩擦クラッチ)を介して取
り付けた第3ギア304と、この第3ギア304と噛合
し、親板に回転可能に支持されたスプール軸305に回
転可能に支持される第4ギア306と、スプール軸30
5に固定され、第4ギア306と図示省略の摩擦(フリ
クション)クラッチを介して結合したスプール用ラチェ
ットホイール307を備えている。フィルムの巻上駆動
機構300は、巻上げレバー15の回転に連動してスプ
ール軸305に嵌合装着された巻き取りスプールが回転
して巻き取りスプールにフィルムを巻き取る。
【0028】また、詳細は図示しないが、シャッタのチ
ャージ駆動系は巻上げレバー15が予備角範囲から巻上
げ終端方向に回転したときに予備角スイッチ110がオ
ンするので、このオン信号を受けたCPU51がチャー
ジモータ81を起動し、シャッタ装置およびミラー装置
をチャージする構成である。このチャージにおいて、周
知のフォーカルプレーンシャッタの先幕、後幕をチャー
ジ位置まで移動させるとともに先幕、後幕駆動ばねをチ
ャージする。ミラーのチャージ駆動系は、チャージモー
タ81により、周知のクイックリターンミラーのミラー
駆動ばねをチャージする。
【0029】フィルム巻き止め機構600は、親板に設
けた軸601に中間部が回転可能に支持され、一端に設
けた係止部602Aが上記フィルム巻上駆動機構300
のスプール用ラチェットホイール307に係脱されるフ
ィルム巻止め用係止レバー602と、この係止レバー6
02を時計回り方向(係止部602Aがラチェットホイ
ール307に係合する方向)に付勢するトーションばね
603と、係止レバー602の他端に連結された係止制
御手段604とを備える。係止制御手段604は、係止
レバー602の他端に連結されたアーマチュア604A
と、このアーマチュア604Aを吸着することにより係
止レバー602をスプール用ラチェットホイール307
を係止しないリセット状態(係止解除状態)に保持する
フィルム係止磁石604Bと、フィルム送り量が規定量
に達した時に通電することによりフィルム係止磁石60
4Bの吸着力を減少させて係止レバー602のリセット
状態を解放するフィルム係止コイル604Cを構成要素
として含む。なお、係止制御手段604のフィルム係止
コイル604Cへの通電タイミングは、後述するフィル
ム給送量検出手段90からの信号により制御され、ま
た、係止レバー602のリセットは、シャッタの後幕が
走行を完了した時に動作する図示省略の後幕走行完了レ
バーにより機械的に行われる構成になっている。
【0030】二重巻上防止機構700は、図3及び図4
に示すように、第1巻上ロックレバー701、第2巻上
ロックレバー702及びロック制御手段703を備えて
いる。第1巻上ロックレバー701は、平面形状がY字
状をなし、その中心部は図示省略のカメラ本体に軸70
4を介して回転可能に支持され、ばね705によって反
時計回り方向に付勢されている。第2の係合部701B
は、第1巻上ロックレバー701が反時計回り方向に回
転駆動された場合に、その先端がラチェット爪202の
ばね掛けダボ202Bが当接する位置にある。掛けダボ
202Bが第2の係合部701Bの先端部に当接した状
態(図4の一点鎖線の状態)では、レリーズ前に巻上げ
レバー15が巻上げ回動操作されても、掛けダボ202
Bが第2の係合部701Bの先端部に当接してラチェッ
ト爪202の時計回り方向の回転が阻止されるので、ラ
チェットホイール201の巻上げ方向(反時計方向)回
転がロックされ、フィルムの二重巻上げを防ぐことがで
きる。
【0031】第1巻上ロックレバー701に隣接して、
カメラ本体に軸706を介して回転可能に支持された第
2巻上ロックレバー702の一端は、ダボ702Aを介
して第1巻上ロックレバー701の第3の係合部701
Cに当接し、他端はロック制御手段703に連結されて
いる。この第2巻上ロックレバー702は、ばね707
によって、第1巻上げレバー701のロックを解除する
方向(反時計回り方向)に回動付勢されている。
【0032】ロック制御手段703は、第2巻上ロック
レバー702の他端に固定されたアーマチュア703A
と、このアーマチュア703Aを吸着して第1及び第2
巻上ロックレバー701、702をリセット位置(図3
の仮想線で示す二重巻上げ防止位置)に保持する巻上げ
ロック磁石(永久磁石)703Bと、所定条件適合時に
通電され巻上げロック磁石703Bの吸着力を減少させ
て第1及び第2巻上ロックレバー701、702を解放
して二重巻上げ防止解除位置への回動を許容する巻上げ
ロック解除コイル703Cとを備えている。つまり、ア
ーマチュア703Aは、巻上げロック解除コイル703
Cに通電されていないときには巻上げロック解除コイル
703C内に引き込まれて巻上げロック磁石703Bに
吸着(吸引)されているので第1及び第2巻上ロックレ
バー701、702が二重巻上げ防止位置に回動してい
るが、巻上げロック解除コイル703Cに通電されてい
るときには巻上げロック解除コイル703C内から突出
して第1及び第2巻上ロックレバー701、702が二
重巻上げ防止解除位置に回転する。つまり、巻上げレバ
ー15を巻上げ回転操作していフィルムを巻上げること
ができる。
【0033】巻上げロック解除コイル703Cに通電し
て巻上げロックを解除する場合は、本実施例では、巻上
げレバー15が巻上げ終端から予備角範囲に戻ったとき
であって、(1)裏蓋が開いている間、(2)フィルム頭出し
中はフィルムを所定量給送するまでの間、(3)シャッタ
レリーズ動作時は、シャッタ後幕が走行完了して巻完
イッチSWEのオンを検知したとき、および(4)最終撮
影コマのシャッタレリーズ終了後、並びに(5)最終撮影
コマのシャッタレリーズ終了後のフィルム巻き取り動作
中である。
【0034】予備角スイッチ110は、図3及び図5に
おいて、巻上げレバー15が予備角範囲にあるときには
オフしていて、予備角範囲から巻上げ開始端を越えて回
転したときにオンするスイッチである。この予備角スイ
ッチ110は、親板に絶縁状態で装着されている。巻上
げレバー15が予備角範囲にあるときには、チェットホ
イール201の突部201Dに押圧されてオフ信号を出
力する構成になっている。巻上げ開始端から巻上げ方向
に回動操作されると、ラチェットホイール201の突部
201Dが予備角スイッチ110から離反してオン信号
を出力する。また、予備角スイッチ110は、バネ性の
接片からなり、巻上げレバー15が予備角範囲にあると
きには、巻上げレバー15を収納位置方向に回動付勢し
ている。
【0035】さらにフィルム給送量検出手段として、詳
細は図示しないが、フィルムに接触し、フィルムの給送
に連動回転するフィルムローラによって回転駆動される
エンコード板およびエンコード板を挟んで配置された投
光素子および受光素子を備えたフィルムインタラプタ6
3を備えている。フィルムの給送に連動してフィルムロ
ーラが回転すると、フィルムインタラプタ63は、エン
コーダ板のスリット透過する、投光素子が投光した光を
受光素子で受光して、その受光強度を電気的なパルス信
号として出力する。このフィルムローラが所定角度回転
する毎に発生するパルス信号をCPU51でカウントす
る。CPU51は、このフィルムの走行に連動して出力
するフィルムインタラプタ63の出力パルスの数をカウ
ントして、フィルム給送量を検出する。なお、フィルム
インタラプタ63は透過式であるが、反射式でもよく、
その構造、構成は問わない。
【0036】次に、上記のような構成された本実施の形
態の機械的動作について、さらに図6に示したシャッタ
レリーズ操作からフィルム巻上げ完了までのシーケンス
を示すタイミングチャートおよび図7〜図9に示したタ
イミングチャートを参照して説明する。
【0037】まず、一眼レフカメラボディ11に図示省
略の撮影レンズを装着し、ブローニーフィルムを装填
し、その裏紙に印刷されているスタート線をカメラ本体
の指標に合わせた後、図示省略の裏蓋を閉じる。この状
態から、最初の1コマ目がカメラ本体のアパーチャに位
置するまでフィルムを空送りするフィルムの頭出し動作
について、さらに図7に示したタイミングチャートを参
照して説明する。
【0038】フィルムの頭出しの場合は、巻上げレバー
15を、巻上げ開始端から巻上げ終端(反時計回り)ま
で巻上げ回動操作し、その後巻上げ開始端まで戻して再
び巻巻上げ終端まで巻上げ回動操作する揺動操作を複数
回行う。ここで、巻上げ回動操作の際に、巻上げレバー
15と一体に回転するラチェットホイール201の突部
201Dが予備角スイッチ110から離反するので、予
備角スイッチ110がオンする。この予備角スイッチ1
10のオン信号によりCPU51が作動し、フィルムイ
ンタラプタ63を作動状態としてフィルムインタラプタ
63が出力するフィルムパルスをCPU51がカウント
する。さらにCPU51は、途中検知スイッチ115が
出力するパルスを検知して、巻上げレバー15が巻上げ
回動操作中であるかどうかを認識する。
【0039】かかる作動状態において、巻上げレバー1
5が巻上げ方向に更に回動操作されると、これと一体に
回転するギア301の巻上げ方向の回転は、ギア30
3、304、306及び図示省略の一方向クラッチ、ス
プール用ラチェットホイール307を介してスプール軸
305に伝達され、フィルムを巻き取る。このフィルム
の給送に連動して不図示のフィルムローラが回転する
と、フィルムインタラプタ63は、フィルムローラが所
定角度回転する毎にパルス信号を出力する。このフィル
ムローラが所定角度回転する毎に発生するパルス信号を
CPU51でカウントする。CPU51は、このカウン
ト値に基づいて、フィルムのスタートマークから最初の
1コマ目がカメラボディのアパーチュアに達する約1コ
マ手前まで巻上げられたかを判定する。
【0040】一方、第2切欠部201Bがラチェット爪
202のラチェット歯202Cと対向する位置にあると
き、即ち巻上げレバー15が巻上げ終端まで回動操作さ
れた後に巻上げレバー15が第2切欠部201Bに相当
する角度分戻り方向に回転駆動されると、ラチェット爪
202が、図5(C)に示すようにラチェット歯201
Cの山部によりばね204に抗して反時計回り方向であ
る第2の方向へ回動されるため、ラチェット爪202と
一体のセットレバー203が時計回り方向に回転すると
ともに、二重巻上防止機構700の第1巻上ロックレバ
ー701が反時計回り方向に回転駆動され、同時に第2
巻上ロックレバー702が時計回り方向に回転駆動され
る。これにより、第2巻上ロックレバー702の他端の
アーマチュア703Aが巻上げロック磁石703Bに吸
着され、二重巻上防止機構700は二重巻上げを防止す
るリセット状態に保持される。そして、巻上げレバー1
5が戻し方向に回動されるに伴い、ラチェットホイール
201はラチェット歯201Cがラチェット爪202を
揺動させながら巻上げレバー15と一体に巻上げ開始端
方向に回転する。また、後幕が走行すると、後幕走行完
了時に後幕に連動する連動部材(図示せず)によって、
係止レバー602が図3において反時計回り方向に回転
駆動され、この状態をフィルム巻き止め機構600にお
ける係止制御手段604のフィルム係止磁石604Bで
吸着保持して、フィルム巻き止め機構600をリセット
状態に復帰させる。これにより、巻上げレバー15によ
る次回のフィルム巻上げが可能になる(図4、図5
(A))。
【0041】ここでは、カウンタのカウント値は、フィ
ルムスタート線から最初の1コマ目がカメラ本体のアパ
ーチャに達する約1巻(1コマ)手前までの値に達して
いないので、巻上げレバー15を予備角範囲に戻してか
ら再び巻上げ回動操作して、最初の1コマ目がカメラ本
体のアパーチュアに達する約1巻上げ手前まで空巻上げ
する必要がある。そこで、巻上げレバー15が予備角範
囲まで戻され、ラチェットホイール201の突部201
Dにより予備角スイッチ110がオフすると、CPU5
1が、二重巻上防止機構700におけるロック制御手段
703の巻上げロック解除コイル703Cに瞬時的に通
電する。この通電により巻上げロック解除コイル703
Cが励磁されて、巻上げロック磁石703Bの吸着力が
瞬時的に減少するため、この巻上げロック磁石703B
でリセット位置に吸着保持されていた第2巻上ロックレ
バー702は、ばね707の付勢力により図4の実線に
示す二重巻上げ防止解除位置に回転駆動されるととも
に、第1巻上ロックレバー701も図4の実線に示す二
重巻上げ防止解除位置に回転させ、その第2の係合部7
01Bを、ラチェット爪202のばね掛けダボ202B
と係合する位置から退避させる。この解除動作により、
巻上げレバー15の巻上げ回動操作が可能になる。
【0042】かかる状態で、巻上げレバー15を巻上げ
方向に回動操作することにより、フィルムが巻上げられ
る。このときのタイミングチャートを、図8に示した。
そして、フィルムパルスのカウント値が、フィルムスタ
ート線から最初の1コマ目がカメラ本体のアパーチュア
に達する約1巻上げ手前に相当する空巻上げ量に達する
と、CPU51は、フィルム巻き止め機構600の係止
制御手段604のフィルム係止コイル604Cに瞬時的
に通電させてフィルム係止コイル604Cを励磁し、フ
ィルム係止磁石604Bの吸着力を瞬時的に減少させ
る。この減磁作用により、フィルム係止磁石604Bに
よってリセット位置(係止解除位置)に吸着保持されて
いた係止レバー602はトーションばね603の付勢力
により係止方向(図3において時計回り方向)に回転し
てラチェットホイール307を係止する。このラチェッ
トホイール307の係止により、巻上げレバー15が巻
上げ回動操作中であってもフィルムの給送は停止し、巻
上げレバー15が空転する。
【0043】巻上げレバー15の巻上げ回動操作途中
で、巻上げレバー15から手を離した場合は、図4
(B)に示すように、ラチェット爪202の先端がラチ
ェットホイール201のラチェット歯201Cの斜面に
当接するため、ラチェットホイール201の戻り方向の
回転が阻止され、これにより巻上げレバー15の巻上げ
途中からの戻りを防止する。巻上げレバー15が巻上げ
終端に達した後に巻上げレバー15から手を離せば、巻
上げレバー15は図示省略の復帰ばねの付勢力により収
納位置まで復帰する。予備角スイッチ110がオフする
と、CPU51は、巻上げロック解除コイル703Cに
瞬間的に通電して、第1、第2巻上げロックレバー70
1、702を二重巻上げ防止解除位置に回動させて、巻
上げレバー15の巻上げ回動操作を可能にする。
【0044】次に、頭出し処理の最後の1巻きにおける
巻上げ動作について説明する。この動作に関するタイミ
ングチャートは、図8に示したものと同様になる。フィ
ルムが1コマ目の直前のコマまで巻上げられた状態で巻
上げ開始端から巻上げレバー15を回動操作すると、予
備角スイッチ110がオンしたときに、CPU51はチ
ャージモータ81を起動してシャッタチャージ機構およ
びミラーチャージ機構をチャージする。そして、フィル
ムパルスカウンタのカウント値が頭出し値と一致したと
きに、CPU51は、フィルム巻き止め機構600の係
止制御手段604のフィルム係止コイル604Cに瞬時
的に通電させてフィルム係止コイル604Cを励磁し、
フィルムの給送を停止させる。この処理によって、フィ
ルムの1コマ目がアパーチャに一致する撮影位置に移動
し、1コマ目に撮影可能になる。
【0045】また、巻上げレバー15が巻上げ終端に達
した後に巻上げレバー15から手を離せば、巻上げレバ
ー15は図示省略の復帰ばねの付勢力により収納位置ま
で復帰する。予備角スイッチ110がオンしても、CP
U51は、巻上げロック解除コイル703Cに通電しな
い。したがって、第1、第2巻上げロックレバー70
1、702が二重巻上げ防止位置に保持されるので、巻
上げレバー15の巻上げ回動操作が阻止され、二重巻上
げ防止される。
【0046】この撮影可能状態でレリーズ処理を実行
し、後幕の走行が完了すると巻完スイッチSWEがオン
する。CPU51は、この巻完スイッチSWEがオンし
たことを検知すると、巻上げロック解除コイル703C
に通電して、第1、第2巻上げロックレバー701、7
02を解放し、二重巻上げ防止を解除する。したがって
撮影者は、巻上げレバー15を巻上げ回動操作してフィ
ルムを巻上げることができる。このときの動作は、図8
に示したフィルム頭出し最後の1巻き処理と同様であ
る。
【0047】規定枚数最後のコマを撮影した後の巻上げ
処理について、図9および図10に示したタイミングチ
ャートを参照して説明する。CPU51は、巻上げの際
に、フィルムパルスカウンタによりフィルムパルスをカ
ウントし、1回の巻上げでカウント値が規定値に達する
毎に、フィルムインタラプタ63をオフする。そして、
巻上げレバー15が予備角まで戻されたときに二重巻上
げ防止を解除し、予備角スイッチがオンしたときにフィ
ルムインタラプタ63をオンしてフィルムパルスをカウ
ントする(図9参照)。
【0048】巻上げレバー15の1回の巻上げ回動操作
においてフィルムパルスカウント値が規定値以下しかカ
ウントできなかったときは、フィルムがスプールに完全
に巻き取られている(図10参照)。CPU51は、巻
上げ終了した旨を表示するが、二重巻上げ防止を解除し
て、巻上げレバー15による巻上げ回動操作は可能にし
ておく。
【0049】この一眼レフカメラのレリーズ、フィルム
給送に関する処理について、さらに図22に示した巻上
げ状態表示例および図11〜図21に示したフローチャ
ートを参照して説明する。以下の処理は、CPU51
が、内部ROMに書き込まれたプログラムにしたがって
実行する。図11は、カメラボディ11にバッテリ53
が装填された状態で入るメイン(main)処理である。こ
のメイン処理では、各スイッチ状態をチェックして、チ
ェックしたスイッチ状態に応じた処理を実行する。
【0050】メイン処理に入ると、CPU51の内部R
AMをクリアし、レジスタを初期化し、EEPROM5
9から所定のデータを読み込み、インターバル時間(1
25ms)をセットする(S101、S103、S10
5、S107)。インターバル時間は、スリープモード
に入ったときに、スイッチチェック処理を繰り返す周期
である。
【0051】インターバル時間を設定したら、測光スイ
ッチSWS、レリーズスイッチSWR、巻完スイッチS
WEなどのスイッチの状態を入力し(S109)、巻完
スイッチSWEがオンしているかどうかをチェックする
(S111)。巻完スイッチSWEがオンしていれば後
幕の走行が完了しているのでレリーズ中フラグをクリア
(“0”をセット)してS115に進み(S111;
Y、S113)、オンしていなければそのままS115
に進む(S111;N)。
【0052】S115ではレリーズ中フラグに“1”が
セットされているかどうかをチェックする。“1”がセ
ットされていなければ測光スイッチSWSがオンしてい
るかどうかをチェックし(S115;N、S119)、
測光スイッチSWSがオンしていなかったらS121に
進み(S119;N)、オンしていたら(S119;
Y)、撮影を実行するためにS135に進む。
【0053】S119のチェックで測光スイッチSWS
がオンしていたら、パワーホールドタイマ(ph_timer)
をセットしてからスイッチの状態を入力する(S13
5、S137)。そして、測光IC69を介して被写体
輝度Bv情報を入力し、絞りボリューム61を介して撮
影レンズの絞り情報を入力し、測光演算処理によって制
御用の絞り値およびシャッタ速度を演算してセットする
(S139、S141、S143)。次に、ボディ状態
チェック処理を実行する(S145)。ボディ状態チェ
ック処理では、詳細は図13を参照して後述するが、フ
ィルム巻上げ中か否かをチェックし、巻上げ完了してい
ればレリーズ許可フラグに“1”をセットし、後幕の走
行が完了していれば巻上げロックを解除するなどの処理
を実行する。そして、絞り値、シャッタ速度、撮影枚数
などの所定撮影情報を対応するLCD17、65に表示
し(S147)、照明用LED67をオン(点灯)する
(S149)。さらに、フィルム給送移行チェック処理
を実行する(S151)。その後、レリーズ許可フラグ
に“1”がセットされているかどうか(S153)、レ
リーズスイッチSWRがオンしているかどうか(S15
5)をチェックし、何れの判定も肯定の場合(S15
3;Y、S155;Y)は、レリーズ中フラグをセット
(“1”をセット)し(S157)、図6に示したシー
ケンスに従ったレリーズ処理を実行する(S159)。
つまり、レリーズ処理では、レリーズ中フラグに“1”
をセットし、先幕マグネット73および後幕マグネット
75に通電してからレリーズマグネット71に所定短時
間通電し、その後に先幕マグネット73の通電を遮断し
て先幕を走行させる。そして、S143で設定した露光
時間(シャッタ速度)が経過するのを待って、経過時に
後幕マグネット75への通電を遮断して後幕を走行させ
てレリーズ処理を終了する。そして本実施例では、後述
するように、後幕の走行が完了して巻完スイッチSWE
がオンすると、巻上げロック解除コイル703Cに瞬時
的に通電されて、二重巻上防止機構700のロックが解
除される。
【0054】S152およびS155のチェックで何れ
かの判定結果が否定の場合はS157〜S159をスキ
ップする(S153;N、S155;N)。そして、巻
完スイッチSWEがオンしているかどうかをチェックし
(S163)、巻完スイッチSWEがオンしているとき
は、後幕の走行が完了しているのでレリーズ中フラグを
クリアする(S163;Y、S165)。巻完スイッチ
SWEがオンしていないときはS165をスキップする
(S163;N)。次に、レリーズ中フラグが“1”か
どうかをチェックし(S167)、“1”のときはレリ
ーズ中、つまり後幕の走行が完了していない露出(撮
影)中とみなしてS107に戻る(S167;Y)。
【0055】レリーズ中フラグが“1”でないとき(S
167;N)は未だレリーズされていないか、後幕の走
行が完了してレリーズが終了した状態のいずれかなの
で、パワーホールドカウンタを1減算し(S169)、
0かどうかをチェックする(S171)。0でなければ
S137に戻ってレリーズ準備処理を繰り返し(S17
1;N)、0であれば、S107に戻る(S171;
Y)。
【0056】S115のステップで、レリーズ中フラグ
に“1”がセットされていると判定したとき(S11
5;Y)、または測光スイッチSWSがオンされていな
いと判定したとき(S115;N、S119;N)は、
S121に進んでフィルム給送移行チェック処理を実行
し、ボディ状態チェック処理(S123)、表示処理
(S125)、ファインダー内照明用LED67消灯処
理(S127)、スリープモード割込み復帰条件設定処
理(S129)を経て、スリープモードに入る(S13
1)。スリープモード割込み復帰条件設定処理では、測
光スイッチSWS、レリーズスイッチSWR、巻完スイ
ッチSWE、予備角スイッチ110、途中検知スイッチ
115またはインターバル時間の経過による割込みを許
可する。
【0057】S131のステップでスリープモードに入
ると、CPU51は、低速クロック動作に切換え、CP
U51以外の部材への電力供給を遮断して省電力モード
(パワーセーブモード)になる。このスリープモード中
に割込み復帰条件になると、CPU51は高速クロック
動作に切り換え、S133でフィルム給送移行チェック
処理を実行してS107に戻る。
【0058】次に、メインフローチャートのS121、
S133、S151のステップで実行されるフィルム給
送移行チェック処理について、図12に示したフローチ
ャートを参照して説明する。このフィルム給送移行チェ
ック処理では、予備角スイッチ、裏蓋スイッチ、巻完
イッチSWEの状態などをチェックしてフィルムの給送
状態を判断し、給送状態に応じた給送処理を選択する処
理である。
【0059】フィルム給送移行チェック処理に入ると、
先ず、巻上げレバー15が撮影可能位置にあるかどうか
を予備角スイッチ110がオフしているかどうかでチェ
ックし、オフしていたらリターンする(S201;
Y)。予備角スイッチ110がオフしていなかったら
(S201;N)、裏蓋が閉じられて1回目かどうかを
チェックし、1回目であれば頭出し中フラグに“1”が
セットされているかどうかをチェックし(S203;
Y、S205)、“1”がセットされているときには裏
蓋閉1回目フラグをクリアし、フィルム給送処理を実行
してリターンする(S205;Y、S207、S20
9)。
【0060】裏蓋が閉じられて1回目の処理でないとき
(S203;N)、または1回目の処理であっても頭出
し中フラグに“1”がセットされていないときはS21
1に進む(S203;Y、S205;N)。S211の
ステップでは、巻上げタイムオーバーフラグに“1”が
セットされているかどうかをチェックし、“1”がセッ
トされているときは途中検知スイッチ115がオンした
かどうかをチェックし(S211;Y、S213)、途
中検知スイッチ115がオンしているときはパルスカウ
ントを終了したかどうかをチェックする(S213;
Y、S215)。パルスカウントが終了していないとき
は(S215;N)、巻上げ途中フラグをセットし、巻
上げタイム警告フラグおよび巻上げタイムオーバーフラ
グをクリアして、フィルム給送処理に進む(S217、
S229)。途中検知スイッチ115がオンしていない
とき(S213;N)、またはオンしていてもパルスカ
ウントが終了しているときは(S213;Y、S21
5;Y)、S217をスキップしてS229のフィルム
給送処理に進む。
【0061】また、S211のステップにおいて、巻上
げタイムオーバーフラグに“1”がセットされていない
と判断したときは(S211;N)、巻完スイッチSW
Eがオンしているか、頭出し中フラグに“1”がセット
されているか、巻き取り中フラグに“1”がセットされ
ているか、巻き取り完了フラグに“1”がセットされて
いるか、裏蓋開フラグに“1”がセットされているかを
チェックする(S219、S221、S223、S22
5、S227)。S219〜S227のステップにおけ
るいずれかのチェック結果が肯定であればフィルム給送
処理(S229)に進むが、全てのチェック結果が否定
であればフィルム給送処理をスキップしてリターンする
(S219;N、S221;N、S223;N、S22
5;N、S227;N)。なお、頭出し中フラグ、巻き
取り中フラグおよび裏蓋開フラグはそれぞれ、後述の図
13のボディ状態チェック処理中のS317、S32
9、S309でそれぞれセットされるフラグである。巻
き取り完了フラグは後述の図19の巻き取り処理中のS
845でセットされるフラグである。
【0062】メイン処理のステップS123、S145
で実行されるボディ状態チェック処理の詳細について、
図13に示したフローチャートを参照して説明する。こ
のボディ状態チェック処理では、巻上げレバー15によ
る巻上げ動作を可能にするか否か(巻上げロックを解除
するか否か)を、予備角スイッチ110、巻完スイッチ
SWE、途中検知フラグの状態によって判断している。
さらに、レリーズを許可するか否かを予備角スイッチ1
10および巻完スイッチSWEの状態によって判断し、
レリーズを禁止するか否かを頭出し中フラグ、巻き取り
中フラグ、巻き取り完了フラグおよび裏蓋開フラグの状
態によって判断している。
【0063】このボディ状態チェック処理に入ると、ま
ず、裏蓋スイッチが開成されているかどうかをチェック
し(S301)、開成されていれば裏蓋が開いているの
で、フィルムコマ数カウンタをクリアする(S301;
Y、S303)。そして、裏蓋閉1回目フラグをクリア
し、ボディ状態フラグを全てクリアし、裏蓋開フラグを
セットし、パルスカウント終了フラグをクリアしてS3
21に進む(S305、S307、S309、S31
1)。ボディ状態フラグには、頭出し中フラグ、巻き取
り中フラグ、巻き取り完了フラグ、裏蓋開フラグおよび
ワインドフラグが含まれる。
【0064】裏蓋スイッチが開成されていないとき(S
301;N)は裏蓋が閉じられているので、前回裏蓋ス
イッチが開成されていたかどうかをチェックし(S31
3)、前回裏蓋スイッチが開成されていたら(S31
3;Y)、前回開いていた裏蓋が閉じられたので、頭出
し処理を実行するために、ボディ状態フラグの全てをク
リアし(S315)、頭出し中フラグをセットし(S3
17)、裏蓋閉1回目フラグをセットして(S31
9)、S321に進む。
【0065】S321のステップではフィルムコマ数カ
ウンタの値が最終撮影枚数であるかどうかをチェック
し、最終撮影枚数であれば巻完スイッチSWEがオンし
ているかどうかをチェックし(S321;Y、S32
3)、オンしていたら後幕の走行が完了しているので途
中検知フラグに“1”がセットされているかどうかをチ
ェックし(S323;Y、S325)、“1”がセット
されていなければ、巻上げレバー15が予備角範囲に戻
って最終コマの撮影が終了した状態なので、ボディ状態
フラグを全てクリアし(S325;N、S327)、巻
き取り中フラグをセットしてS331に進む(S32
9)。
【0066】S331のステップでは、予備角スイッチ
110がオフしているかどうかをチェックし、オフして
いれば巻上げレバー15が予備角範囲内にあるので、前
回予備角スイッチ110がオフしていたかどうかをチェ
ックし(S331;Y、S333)、前回オフしていな
かったら巻上げレバー15が巻上げ終端側から戻されて
いるので、巻上げロック解除許可フラグをセットしてS
337に進み(S333;N、S335)、前回オフし
ていたらS335をスキップしてS337に進む(S3
33;Y)。S335の巻上げロック解除許可フラグを
セット処理は、巻上げレバー15が巻上げ終端から予備
角範囲に戻されたときに二重巻上げ防止機構を解除する
ための条件の一つを設定する処理である。
【0067】S337のステップでは巻完スイッチSW
Eがオンしているかどうかをチェックし、オンしていな
ければ後幕が走行完了位置から移動しているので途中検
知フラグに“1”がセットされているかどうかをチェッ
クし(S337;N、S339)、“1”がセットされ
ていれば巻上げ途中なので巻上げロック解除許可フラグ
をセットしてS343に進む(S339;Y、S34
1)。S341の巻上げロック解除許可フラグセット処
理は、巻上げレバー15が予備角範囲にあり、かつ後幕
が走行完了位置に無いが、巻上げ途中の場合、つまりフ
ィルム頭出し中、フィルム巻き取り中に二重巻上げ防止
機構を解除するための条件の一つを設定する処理であ
る。
【0068】一方、S337のチェックで巻完スイッチ
SWEがオンしていれば(S337;Y)後幕が走行完
了位置にあるのでS339、S341の処理をスキップ
してS342に進み、後幕が走行完了位置になく、かつ
途中検知フラグに“1”がセットされていなければ巻上
げ途中ではないのでS341をスキップしてS343に
進む(S337;N、S339;Y)。
【0069】S343のステップでは、途中検知フラ
グ、巻上げタイム警告フラグ、巻上げタイムオーバーフ
ラグおよびパルスカウント終了フラグをそれぞれクリア
する。S331の予備角スイッチチェック処理で予備角
スイッチ110がオフしていると判断されなければ巻上
げレバー15が予備角範囲に無いのでS333〜S34
3の処理をスキップしてS345に進む(S331;
N)。
【0070】S345のステップでは巻完スイッチSW
Eがオンしているかどうかをチェックし、オンしていれ
前回巻完スイッチSWEがオンしていたかどうかをチ
ェックし(S345;Y、S347)、前回オンしてい
なければシャッタ後幕の走行が完了したので巻上げロッ
ク解除許可フラグをセットしてS351に進む(S33
7;N、S349)。前回オンしていればシャッタ後幕
は走行完了状態にあるので、S349をスキップしてS
351に進む(S347;Y)。S349の処理は、レ
リーズ処理によって後幕が走行完了し、巻完スイッチS
WEがオンしたときに二重巻上げ防止機構を解除するた
めの条件の一つを設定する処理である。
【0071】S351のステップでは巻完スイッチSW
Eがオンしているかどうかをチェックする。巻完スイッ
チSWEがオンしていなければ予備角スイッチ110が
オフしているかどうかをチェックし(S351;N、S
353)、オフしているときには、後幕のチャージが完
了し、かつ巻上げレバーが撮影可能位置にあるので、レ
リーズ許可フラグをセットしてS357に進む(S35
3;Y、S355)。巻完スイッチSWEがオンしてい
るか(S351;Y)、予備角スイッチ110がオフし
ていなければ(S353;N)、後幕が走行完了位置に
あるか、巻上げレバー15によるフィルム巻上げ途中な
のでレリーズ許可フラグをセットせずにS357に進
む。
【0072】S357〜S363のステップでは、頭出
し中フラグ、巻き取り中フラグ、巻き取り完了フラグお
よび裏蓋開フラグの何れかに“1”がセットされている
かどうかをチェックする。何れかのフラグに“1”がセ
ットされていればレリーズできないのでレリーズ許可フ
ラグをクリアしてからS367に進み(S357;Y、
S359;Y、S361;Y、S363;Y、S36
5)、何れのフラグにも“1”がセットされていなけれ
ば(357;N、S359;N、S361;N、S36
3;N)、レリーズ可能なのでS365をスキップして
S367に進む。
【0073】S367のステップでは巻上げロック解除
許可フラグに“1”がセットされているかどうかをチェ
ックし、セットされていればレリーズ許可フラグに
“1”がセットされているかどうかをチェックし(S3
67;Y、S369)、“1”がセットされていなけれ
ば予備角スイッチ110がオフしているかどうかをチェ
ックする(S369;N、S371)。予備角スイッチ
110がオフしていれば、巻上げロック解除許可フラグ
をクリアし(S371;Y、S373)、レリーズ許可
フラグに“1”がセットされておらず、巻上げレバー1
5が予備角範囲にある巻上げ可能状態なので、巻上げロ
ック解除処理を実行して巻上げレバー15による巻上げ
を可能にしてリターンする(S375)。ここで、巻上
げロック解除処理とは、巻上げロック解除コイル703
Cに瞬時的に通電して、第1、第2ロックレバー70
1、702を二重巻上げ防止解除位置に回動させる処理
をいう。
【0074】巻上げロック解除許可フラグに“1”がセ
ットされていないか(S367;N)、レリーズ許可フ
ラグに“1”がセットされているか(S369;Y)、
予備角スイッチ110がオフしていなかったら(S37
1;N)、巻上げレバー15による巻上げを許容できな
い状態なのでS373、S375の処理をスキップして
リターンする。
【0075】次に、メイン処理のS125、S147の
ステップで実行される表示処理について、図14に示し
たフローチャートを参照して説明する。この表示処理
は、シャッタ速度Tvなどの撮影情報をファインダ内L
CD65に表示し、さらにフィルム給送状態を17に表
示するとともに、警告を発する処理である。図22の
(A)には、フィルムカウント値が2でレリーズが終了
したときのフィルム巻上げ途中の警告中の表示態様を、
同(B)には巻上げ途中で巻上げレバー15が放置され
たときの表示態様を、同(C)には2枚目からのフィル
ムの巻上げが終了したときの表示態様を示している。
【0076】表示処理に入ると、先ず設定されたシャッ
タ速度Tvを表示し(S401)、シャッタ自動であれ
ば露出補正値を表示し(S403;Y、S405)、シ
ャッタマニュアルであればマニュアル露出計の値を表示
する(S403;N、S407)。さらに測光モード、
フィルム枚数(撮影枚数)を表示する(S409、S4
11)。
【0077】そして、巻上げタイム警告フラグに“1”
がセットされているかどうかをチェックし(S41
3)、“1”がセットされていたら、巻上げレバー15
の回動操作による巻上げ開始後、所定時間フィルムの巻
上げが進んでいないのでその旨を撮影者に促すために矢
印マークを点滅させてS417に進む(S413;Y、
S415)。このときの表示の一例を、図22(B)に
示してある。巻上げタイム警告フラグに“1”がセット
されていなければ、S415をスキップしてS417に
進む(S413;Y)。
【0078】S417では、巻上げタイムオーバーフラ
グに“1”がセットされているかどうかをチェックし、
“1”がセットされていたら、前記所定時間よりも長い
警告時間、フィルムの巻上げが中断しているので、警報
器70によって警告音を発してからリターンする(S4
17;Y、S419)。巻上げタイムオーバーフラグに
“1”がセットされていなければ(S417;N)、巻
上げ開始からタイムオーバー時間が経過していないの
で、S419をスキップしてリターンする。
【0079】次に、フィルム給送移行チェック処理のS
209、S229のステップで実行されるフィルム給送
処理の詳細について、図15に示したフローチャートを
参照して説明する。このフィルム給送処理は、ボディ状
態チェック処理で設定されたボディ状態フラグに応じた
フィルム給送処理を実行する。
【0080】このフィルム給送処理に入ると、先ず、巻
上げタイム警告フラグ、巻上げタイムオーバーフラグ、
パルスカウント終了フラグをクリアし、警告時間、タイ
ムオーバー時間をカウントするソフトタイマを初期化す
る(S451)。ここで、ソフトタイマは、巻上げレバ
ー15が巻上げ開始端を越えて巻上げ回動操作方向に回
動されてから再び収納位置に戻るまでの時間間隔を計時
するタイマである。警告時間とは、この計時開始から第
1の時間を越えても巻上げレバー15が収納位置まで戻
っていなかったときは、巻上げレバー15が巻上げ途中
で放置されていると考えられるので、第1の時間がタイ
ムオーバーしたときに警告表示し、フィルムインタラプ
タ63をオフして省電力化するために設定されている。
タイムオーバー時間は、警告時間よりも長い第2の時間
であって、この時間を超えたときにはさらに強く撮影者
に認識させるために、警告音を発生するために設定され
ている。
【0081】次に、裏蓋開フラグ、頭出しフラグ、ワイ
ンドフラグ、巻き取り中フラグおよび巻き取り完了フラ
グのいずれかに“1”がセットされているかどうかをチ
ェックする(S453、S457、S461、S46
5、S469)。裏蓋開フラグ、頭出しフラグ、巻き取
り中フラグは、ボディ状態チェック処理のS309、S
317、S329のステップでセットされ、ワインドフ
ラグは、後述の頭出し処理におけるS643のステップ
でセットされ、巻き取り完了フラグは、後述の巻き取り
処理におけるS845のステップでセットされるフラグ
である。
【0082】裏蓋開フラグに“1”がセットされていれ
ば空巻き処理を実行し(S453;Y、S455)、頭
出しフラグに“1”がセットされていれば頭出し処理を
実行し(S457;Y、S459)、ワインドフラグに
“1”がセットされていればワインド処理を実行し(S
461;Y、S463)、巻き取り中フラグに“1”が
セットされていれば巻き取り処理を実行し(S465;
Y、S467)、巻き取り完了フラグに“1”がセット
されていれば空巻き処理を実行する(S469;Y、S
471)。そして、各ステップのサブルーチンから戻っ
てくると、フィルムインタラプタ63をオフしてリター
ンする(S473)。
【0083】いずれのフラグにも“1”がセットされて
いなければ(S453;N、S457;N、S461;
N、S465;N、S469;N)、フィルムは巻上げ
られないのでフィルムインタラプタ63をオフしてリタ
ーンする(S473)。
【0084】S455、S471のステップで実行され
る空巻き処理について、図16に示したフローチャート
および図7に示したタイミングチャートを参照して説明
する。この空巻き処理は、裏蓋が開放されているとき、
または規定の最終コマの撮影が終了してフィルムの巻き
取りが完了したときに実行される処理であって、巻上げ
レバー15が巻上げ開始端から巻上げ終端まで回動操作
され、巻上げ開始端を越えて予備角範囲まで戻されたと
きに、巻上げロック解除コイル703Cに瞬時的に通電
して二重巻上げ防止機構を解除してフィルムの巻上げを
可能にする。また、この空巻上げ処理では、フィルムの
給送量を検知する必要が無いのでフィルムインタラプタ
63をオンしない。
【0085】空巻き処理に入ると、先ず125msタイマ
ーをスタートさせる(S501)。125msタイマー
は、タイムオーバーチェック処理、スイッチ入力処理、
表示処理などを繰り返すインターバルを設定するハード
タイマーである。途中検知スイッチ115がオンしたか
どうかをチェックし(S503)、オンしていれば途中
検知フラグをセットしてS507に進み(S503;
Y、S505)、オンしていなければS505をスキッ
プしてS507に進む(S503;N)。
【0086】S507のステップでは予備角スイッチ1
10がオフしているかどうかをチェックし、オフしてい
れば巻上げレバー15が予備角範囲にあるので、途中検
知フラグに“1”がセットされているかどうかをチェッ
クし(S507;Y、S509)、“1”がセットされ
ていれば巻上げレバー15が巻上げ回動操作されている
ので巻完スイッチSWEがオフしているかどうかをチェ
ックし(S509;Y、S511)、巻完スイッチSW
Eがオフしていれば後幕が走行完了位置にないのでリタ
ーンする(S511;Y)。
【0087】予備角スイッチ110がオフしていないか
(S507;N)、途中検知フラグに“1”がセットさ
れていないか(S509;N)、巻完スイッチSWEが
オフしていないか(S511;N)のいずれかの場合
は、巻上げレバー15が巻上げ途中にあるか、巻上げレ
バー115による巻上げが開始されていないか、または
後幕が走行完了位置にあるのでS513に進む。
【0088】S513のステップでは、125ms経過し
たかどうかをチェックし、経過していなければS503
に戻ってS503からの処理を繰り返す(S513;
N)。125ms経過していれば125msタイマを再スタ
ートさせ(S513;Y、S515)、タイムオーバー
チェック処理を実行する(S517)。そして、巻上げ
タイムオーバーフラグに“1”がセットされていたらリ
ターンし(S519;Y)、セットされていなければ
(S519;N)、スイッチ状態を入力し(S52
1)、入力したスイッチ状態に応じたスイッチ操作処理
(S523)、および表示処理(S525)を実行して
S503に戻る。
【0089】以上の空巻上げ処理は、巻上げレバー15
の巻上げ回動操作を繰り返してフィルムを巻上げ方向に
給送させることができる。この空送り処理は、裏蓋が閉
じられるまで繰り返される。この空送り処理は、例え
ば、裏蓋を開放してフィルムを装填し、リーダー部の先
端をスプールのスリットに差し込んで、フィルムのリー
ダー部に印刷されたフィルムスタート線をアパーチャ付
近に印されたフィルムスタートマークに一致させるまで
フィルムをスプールに巻き取るとき、または最終コマを
撮影し、フィルムを全て巻き取った後に利用される。
【0090】S459のステップで実行される頭出し処
理について、図7に示したタイミングチャートおよび図
17に示したフローチャートを参照して説明する。頭出
し処理は、通常、フィルムが装填され、フィルムスター
トマークにフィルムリーダー部のフィルムスタート線が
合致させられた状態で裏蓋が閉じられてから入り、最初
のコマがアパーチャに合致する1コマ前まで、巻上げレ
バー15の複数回の巻上げ回転操作によるフィルムの巻
上げを可能にする処理である。
【0091】頭出し処理に入ると、先ずフィルムパルス
エラーフラグをクリアし、フィルムインタラプタ63を
オンしてフィルムパルスのカウントを可能にする(S6
01、S603)。次に、巻上げ途中フラグに“1”が
セットされているかどうかをチェックし(S605)、
“1”がセットされていれば巻上げ途中なのでダウンカ
ウンタに途中パルス数を設定し(S605;Y、S60
7)、“1”がセットされていなければ巻上げが始まっ
ていないのでダウンカウンタに頭出しパルス数を設定す
る(S605;N、S609)。そして、125msタイ
マーをスタートさせる(S611)。
【0092】次に、途中検知スイッチ115がオンした
かどうかをチェックし、オンしていれば途中検知フラグ
をセットしてS617に進み(S613;Y、S61
5)、オンしていなければセットせずにS617に進む
(S613;N)。S617のステップでは予備角スイ
ッチ110がオフしているかどうかをチェックし、オフ
していれば途中検知フラグに“1”がセットされている
かどうかをチェックし(S617;Y、S619)、
“1”がセットされていれば巻完スイッチSWEがオフ
しているかどうかをチェックし(S619;Y、S62
1)、オフしていればチャージ完了状態で、巻上げレバ
ー15が予備角範囲に戻っているのでS639に飛ぶ
(S621;Y)。
【0093】予備角スイッチ110がオンしているか
(S617;N)、途中検知フラグに“1”がセットさ
れていないか(S619;N)、巻完スイッチSWEが
オフしていないか(S621;N)のいずれかの場合
は、巻上げレバー15が巻上げ途中にあるか、巻上げレ
バー15による巻上げが開始されていないか、後幕が走
行完了位置にあるかの何れかの場合なのでS623に進
む。
【0094】S623のステップでは、フィルムインタ
ラプタ63が出力するフィルムパルスカウントチェック
処理を実行する。そして、125ms経過したかどうかを
チェックし(S625)、経過していなければS613
に戻って以上の処理を繰り返す。
【0095】S625のチェックで125ms経過してい
たときは、125msタイマをスタートさせ(S62
7)、タイムオーバーチェック処理を実行して(S62
9)、巻上げタイムオーバーフラグに“1”がセットさ
れているかどうかをチェックする(S631)。巻上げ
タイムオーバーフラグに“1”がセットされていたとき
は、所定時間、例えば1分間巻上げ回動操作がされてい
ないので、S639に進んでパルスカウントが終了して
いるかどうかをチェックする。終了していればボディ状
態フラグの全てをクリアし(S639;Y、S64
1)、ワインドフラグをセットしてリターンする(S6
43)。
【0096】巻上げタイムオーバフラグに“1”がセッ
トされていないときは、各スイッチ状態を入力し(S6
31;N、S633)、入力したスイッチ状態に応じた
処理を実行し(S635)、外部LCD17に頭出し途
中の表示処理を実行してS613に戻る(S637)。
【0097】巻上げタイムオーバーフラグに“1”がセ
ットされ、かつパルスカウントが終了しなかったとき、
つまり、巻上げレバー15が巻上げ途中で放置されたと
きには、頭出しフラグに“1”がセットされた状態で、
巻上げ途中フラグがセットされ、途中パルス数がEEP
ROM59に書き込まれてからフィルム給送処理にリタ
ーンし、フィルム給送処理のS473のステップでフィ
ルムインタラプタ63がオフされる。そして、フィルム
給送移行チェック処理に入ると、S211、S213を
通る。したがって、途中検知スイッチ115がオンしな
い間はS229のフィルム給送処理をスキップするの
で、フィルムインタラプタ63をオフした状態で、途中
検知スイッチ115がオンするのを待つことになる。そ
して、巻上げレバー15が巻上げ回動操作されて途中検
知スイッチ115がオンすると、S213のステップか
らS215、S217に進んで途中巻上げフラグをセッ
ト、巻上げタイム警告フラグおよび巻上げタイムオーバ
ーフラグがクリアされ、S229のフィルム給送処理が
実行される。そして、フィルム給送処理において、S4
57からS459に、つまりこの頭出し処理に戻り、S
603でフィルムインタラプタ63をオンし、S605
からS607に進んで、EEPROM59に書き込んだ
途中パルス数をダウンカウンタに設定し、再び頭出し処
理が継続される。以上の処理により、巻上げレバー15
が巻上げ途中で放置されたときはフィルムインタラプタ
63をオフして電力消費を低減し、巻上げレバー15が
再び巻上げ回動操作されたときにはフィルムインタラプ
タ63をオンして巻上げ処理を継続するので、正確に頭
出し量だけフィルムを給送できる。
【0098】次に、ワインド処理について、図18に示
したフローチャートおよび図8に示したタイミングチャ
ートを参照して説明する。このワインド処理は、フィル
ムを1コマ分巻上げるとともに、シャッタチャージする
処理である。このワインド処理では、巻上げレバー15
を巻上げ終端から予備角範囲まで戻したときに作動する
二重巻上げ防止機構の解除はしない。二重巻上げ防止機
構の解除は、フィルム巻上げおよびシャッタチャージが
完了した後、レリーズスイッチSWRがオンされ、後幕
の走行が完了して一歯分巻上げレバー15が巻上げ回転
操作されて巻完スイッチSWEがオンしたときに実行さ
れる。なお、このワインド処理のステップS701〜S
745は、頭出し処理のステップS601〜S645と
共通のステップを含む処理なので、相違するステップに
ついて説明する。
【0099】頭出し処理では、S605の巻上げ途中フ
ラグチェック処理で巻上げ途中フラグ“1”がセットさ
れていなかったと判断したときに頭出しをするために必
要な頭出しパルス数をダウンカウンタに設定している
が、ワインド処理では、S705の巻上げ途中フラグチ
ェック処理で“1”がセットされていないと判断したと
きには、フィルムを1コマ分巻上げるために必要なワイ
ンドパルス数をダウンカウンタに設定する(S705;
N、S709)。また、巻上げ途中フラグに“1”がセ
ットされていたときは、ワインド処理途中で巻上げ回動
操作が停止していたので、EEPROM59に書き込ん
だ途中パルス数をダウンカウンタに設定する(S70
5;N、S707)。そして、125msタイマーをスタ
ートさせてから、チャージモータ81を起動してシャッ
タ、ミラー機構のチャージ処理を開始させる(S71
1、S712)。チャージ処理の詳細は図示しないが、
チャージモータ81によって、シャッタ先幕、後幕を撮
影待機位置まで移動させるとともに先幕、後幕駆動バネ
をチャージし、メインミラーをアップ位置(撮影位置)
まで回動するとともにミラーダウン駆動ばねをチャージ
する。
【0100】頭出し処理では、パルスカウントが終了し
たら、S639(Y)からS641に進んでボディ状態
フラグを全てクリアし、ワインド処理に入るためにワイ
ンドフラグをセットしたが(S643)、ワインド処理
では、パルスカウントが終了したときはそのままリター
ンする(S739;Y)。また、ワインド処理中に巻上
げレバー15が放置されたら、S731からS739に
抜けるので、S739(N)からS745を通ってフィ
ルム給送処理に戻る。このときも、頭出し処理のときと
同様に、巻上げ途中フラグがセットされ、途中パルス数
がEEPROM59に書き込まれ(S745)、ワイン
ドフラグには“1”が保持された状態で給送処理に戻
る。したがって、その後巻上げレバー15が巻上げ回動
操作されて途中検知スイッチ115がオンしたら、フィ
ルム給送移行チェック処理のS211、S213、S2
15、S217のステップを通ってS229のフィルム
給送処理に入る。そして、フィルム給送処理において、
S461(Y)からS463のワインド処理に戻る。そ
して、S703でフィルムインタラプタをオンし、S7
05(Y)からS707に入ってEEPROM59に書
き込んだ途中パルスをダウンカウンタに設定し、再びワ
インド処理が継続される。以上の処理により、巻上げレ
バー15が巻上げ途中で放置されたときはフィルムイン
タラプタ63をオフして電力消費を低減し、巻上げレバ
ー15が再び巻上げ回動操作されたときにはフィルムイ
ンタラプタ63をオンしてワインド処理を継続するの
で、正確に1コマ分フィルムを給送できる。
【0101】次に、巻き取り処理について、図19に示
したフローチャート、図9および図10に示したタイミ
ングチャートを参照して説明する。巻き取り処理は、フ
ィルムの規定最終コマの撮影が終了(後幕の走行が終
了)した後、フィルムを巻上げスプールに巻き取るため
の処理である。この巻き取り処理は、S807〜S83
9のステップが頭出し処理のS611〜S627のステ
ップと共通のステップを含むので、相違する処理につい
て説明する。
【0102】巻き取り処理に入ると、フィルムパルスエ
ラーフラグをクリアし(S801)、フィルムインタラ
プタ63をオンし(S803)、ダウンカウンタにフィ
ルム有り判定に必要な規定パルス数を設定する(S80
5)。この規定パルス数とは、フィルム1コマ巻上げる
のに必要なパルス数よりも少ないパルス数である。
【0103】次に、125msタイマーをスタートさせ
(S807)、パルスカウント処理を実行しながらフィ
ルムが巻上げられるのを待つ(S809〜S839)。
この処理中に、パルスカウント終了フラグがセットされ
る前にダウンカウンタの値が0になると(S819;
N、S821;Y)、つまり規定パルス数だけフィルム
インタラプタ63の出力パルス数をカウントすると、パ
ルスカウント終了フラグに“1”をセットし、フィルム
インタラプタ63をオフする(S823、S825)。
このフィルムインタラプタ59のオフにより、電力消費
が削減される。そして、予備角スイッチ110がオフ、
途中検知フラグが“1”で巻完スイッチSWEがオフし
たことを検知するか(S817;Y)、巻上げタイムオ
ーバーフラグが“1”であることをチェックすると(S
833;Y)、S841のパルスカウント終了チェック
処理に進む。
【0104】パルスカウント終了チェックにおいて、パ
ルスカウントが終了したと判定するとリターンする(S
841;Y)。パルスカウントが終了していないと判定
したときは(S841;N)、フィルムが無くなった、
つまり巻き取りが完了したと判断して、ボディ状態フラ
グを全てクリアし(S843)、巻き取り完了フラグを
セットしてリターンする(S845)。このようにパル
スカウントが終了していないときには巻き取り完了フラ
グをセットしてリターンするので、フィルム給送処理の
S469から空巻き処理(S471)に入って、フィル
ムインタラプタ63をオフした状態での空巻上げを可能
にする。また、S831のタイムオーバーチェック処理
で巻上げタイムオーバーフラグに“1”がセットされた
ときは、フィルム移行チェック処理で、巻上げレバー1
5が巻上げ回動操作されて途中検知スイッチ115がオ
ンするまでは、フィルム給送処理には入らない。フィル
ム給送処理に入ると、フィルム給送処理のS469から
空巻き処理(S471)に入る。
【0105】フィルムパルスカウント処理について、図
20に示したフローチャートを参照して説明する。この
フィルムパルスカウント処理は、フィルムインタラプタ
63が出力するパルスのカウントを実行し、設定された
パルス数分カウントしたら、つまり所定量フィルムが給
送されたらそれ以上フィルムが給送されないように、巻
上げレバー15と巻上げスプールとを断続する一方向ク
ラッチの接続を断ってフィルムの給送を停止する処理で
ある。ここで、巻上げレバー15が予備角範囲まで戻さ
れると、二重巻上げ防止機構がロック作用して、巻上げ
レバー15は、巻上げ開始位置から巻上げ方向に回転し
ないように阻止される。
【0106】本実施例におけるフィルム係止処理は、ダ
ウンカウンタの値が0になったときに、フィルム巻き止
め機構600のフィルム係止コイル604Cに通電して
係止レバー602によりスプール用ラチェットホイール
307を係止するとともに、図示しない一方向クラッチ
を遮断することにより、巻上げレバー15の回転にかか
わらずフィルムの巻上げを停止させる処理である。
【0107】フィルムパルスカウントチェック処理に入
ると、パルスカウントが終了しているかどうかチェック
し(S901)、パルスカウントが終了しているか(S
901;Y)、ダウンカウンタが0で無かったとき(S
903;N)はリターンする。
【0108】パルスカウントが終了していなければダウ
ンカウンタ値が0になったかどうかをチェックし(S9
01;N、S903)、ダウンカウンタが0であったと
きには(S903;Y)、パルスカウント終了フラグを
セットし(S905)、フィルムインタラプタ63をオ
フし(S907)、フィルム係止処理を実行し(S90
9)、フィルムコマ数カウントアップ処理を実行してリ
ターンする(S911)。
【0109】タイムオーバーチェック処理について、図
21に示したフローチャートを参照して説明する。タイ
ムオーバーチェック処理は、所定時間内にフィルムの巻
上げが終了しなかったときに警告を出したり、中断する
処理である。
【0110】タイムオーバーチェック処理に入ると、ま
ず、測光スイッチSWSがオンしているかどうかをチェ
ックし(S951)、オンしていればパルスカウントが
終了しているかどうかをチェックし(S951;Y、S
953)、終了していればそのままリターンするが(S
953;Y)、終了していなければ巻上げタイム警告フ
ラグをクリアし、巻上げタイムオーバーフラグをクリア
し、ソフトタイマを初期化してリターンする(S95
3;N、S955)。
【0111】測光スイッチSWSがオンしていないとき
は(951;N)、途中検知スイッチ115がオンした
かどうかをチェックし(S957)、オンしていれば
(S957;Y)、S953に戻る。
【0112】途中検知スイッチ115がオンしていなけ
れば(S957;N)、巻上げレバーは巻上げ回動操作
されていないので、タイムオーバー時間経過したかどう
かをチェックする(S959)。オーバーしていれば、
巻上げ警告タイムフラグをセットし、巻上げタイムオー
バーフラグをセットする(S959;Y、S961)。
そして、パルスカウントが終了したかどうかをチェック
し(S963)、終了していればリターンし(S96
3;Y)、終了していなければ(S963;N)、頭出
しフラグに“1”がセットされているか、ワインドフラ
グに“1”がセットされているかどうかをチェックする
(S965、S967)。いずれかに“1”がセットさ
れていれば巻上げ途中なので巻上げ途中フラグをセット
してリターンし(S965;Y、S969またはS96
7;Y、S969)、いずれにも“1”がセットされて
いなければそのままリターンする(S965;N、S9
67;N)。
【0113】また、タイムオーバー時間が経過していな
ければ(S959;N)、警告時間経過したかどうかを
チェックし(S971)、経過していれば巻上げ警告フ
ラグをセットしてリターンし(S971;Y、S97
3)、経過していなければS973をスキップしてリタ
ーンする(S971;N)。
【0114】以上のタイムオーバーチェック処理によれ
ば、巻上げ途中の場合は巻上げ警告タイムフラグがセッ
トされるので、LCD17の矢印マークが点滅して巻上
げ途中であることを撮影者に知らせることができる。さ
らに巻上げ途中で所定時間経過したときは、巻上げタイ
ムオーバーフラグもセットされるので、さらに所定間隔
で警報器70が警告音を発して巻上げ途中である旨を撮
影者に知らせることができる。また、巻上げ途中に測光
スイッチSWSがオンされたときには、撮影者はカメラ
を把持しているので巻上げ途中であることを認識できる
ので、巻上げ警告タイムフラグおよび巻上げタイムオー
バーフラグをクリアして、外部LCD17の矢印マーク
の点滅を連続点灯にし、警告音も止め、通常の巻上げ処
理に戻る。また、巻上げレバー15が操作されて途中検
知スイッチ115がオンしたときも、警告処理を止め、
通常の巻上げ処理に戻る。
【0115】以上本発明についてブローニー判タイプの
一眼レフカメラに適用した実施の形態について説明した
が、本発明は、手動の巻上げ装置を備えたカメラであれ
ば機種を問わず適用できる。また、巻上げレバー15の
回転を検知する回転検知手段としてラチェット爪によっ
てオン/オフ駆動される途中検知スイッチ115を設け
たがこれに限定されず、例えば、ラチェットホイール2
01の絶対回転角を検知するエンコード手段(コード板
およびブラシ構造)を適用できる。
【0116】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り請求項1に
記載の発明は、フィルム巻上げ装置の巻上げ操作手段が
巻上げ途中で停止された場合は、所定時間経過後フォト
インタラプタへの通電を遮断し、その後回転検知手段が
巻上げ操作手段の回転を検知した時に前記フォトインタ
ラプタに通電して前記フィルム給送量検出手段にカウン
トを継続させるので、巻上げ操作手段が巻上げ途中で放
置されたときには電力消費が少なくなり、巻上げ操作手
段の巻上げ操作が再開されたときはこれを検知手段で検
知し、前記フォトインタラプタに通電して前記フィルム
給送量検出手段にカウントを継続させるので、巻上げ操
作手段を連続的に回動操作させた場合同様にフィルム給
送量を検知可能になり、フィルムを一定量給送すること
ができる。また、請求項2〜4記載の発明は、巻上げ操
作手段が巻上げ途中で所定時間放置されたときは、表示
手段または音声警告手段によって警告するので、撮影者
は巻上げ途中であったことを容易に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明を適用したブローニー判タイプの一
眼レフカメラのボディ外観を示す平面図である。
【図2】 同一眼レフカメラのフィルム巻上げ装置の一
実施例の要部を示す図である。
【図3】 同フィルム巻上げ装置の二重巻上防止機構部
分を拡大して示す平面図である。
【図4】 図3に示した二重巻上防止機構のラチェット
ホイールとラチェット爪との動作関係を示す説明図であ
る。
【図5】 同一眼レフカメラのボディに搭載された制御
系の要部を示す図である。
【図6】 同一眼レフカメラのレリーズ処理に関するタ
イミングチャートを示す図である。
【図7】 同一眼レフカメラのフィルム空送り中のタイ
ミングチャートを示す図である。
【図8】 同一眼レフカメラの巻上げおよび頭出し中の
タイミングチャートを示す図である。
【図9】 同一眼レフカメラのフィルム巻き取り途中の
タイミングチャートを示す図である。
【図10】 同一眼レフカメラのフィルム巻き取り途中
から巻き取り終了に至るタイミングチャートを示す図で
ある。
【図11】 同一眼レフカメラのボディに撮影レンズを
装着したカメラの動作のメイン処理をフローチャートで
示す図である。
【図12】 同たカメラのフィルム給送移行チェック処
理をフローチャートで示す図である。
【図13】 同カメラのボディ状態チェック処理をフロ
ーチャートで示す図である。
【図14】 同カメラの表示処理をフローチャートで示
す図である。
【図15】 同カメラのフィルム給送処理をフローチャ
ートで示す図である。
【図16】 同カメラの空巻き処理をフローチャートで
示す図である。
【図17】 同カメラの頭出し処理をフローチャートで
示す図である。
【図18】 同カメラのワインド処理をフローチャート
で示す図である。
【図19】 同カメラの巻き取り処理をフローチャート
で示す図である。
【図20】 同カメラのフィルムパルスカウントチェッ
ク処理をフローチャートで示す図である。
【図21】 同カメラのタイムオーバーチェック処理を
フローチャートで示す図である。
【図22】 同カメラの表示態様の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 カメラボディ 15 巻上げレバー 17 外部LCD 65 ファインダー内LCD 30 シャッタ機構 51 CPU(制御手段) 63 フィルムインタラプタ 81 チャージモータ SWS 測光スイッチ SWR レリーズスイッチ SWE 巻完スイッチ 110 予備角スイッチ 115 途中検知スイッチ(回転検知手段) 200 ラチェット機構 201 ラチェットホイール 201A 第1切欠部 201B 第2切欠部 201C ラチェット歯 202 ラチェット爪 204 ばね 300 フィルムの巻上駆動機構 600 フィルム巻き止め機構 700 二重巻上防止機構 703C 巻上げロック解除コイル 704A フィルム係止コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 17/00 G03B 17/18

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻上げ操作手段の巻上げ開始端から巻上
    げ終了端までの回転に連動してフィルムを巻上げる手動
    のフィルム巻上げ装置を備えたカメラであって、 前記巻上げ操作手段の回転によって給送されるフィルム
    に連動回転して所定角度回転する毎に信号を発生するフ
    ォトインタラプタと、 このフォトインタラプタの出力をカウントしてフィルム
    の給送量を検知するフィルム給送量検出手段と、 前記巻上げ操作手段の回転を検知する回転検知手段と、 前記巻上げ操作手段が巻上げ途中で停止した場合は、所
    定時間経過後に前記フォトインタラプタへの通電を遮断
    し、その後前記回転検知手段が回転を検知した時に前記
    フォトインタラプタに通電して前記フィルム給送量検出
    手段にカウントを継続させる処理を、前記巻上げ操作手
    段が巻上げ終了端に至るまで繰り返す制御手段と、を備
    えたことを特徴とするフィルム巻上げ装置を備えたカメ
    ラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフィルム巻上げ装置を備
    えたカメラはさらに表示手段または音声警告手段を備
    え、前記制御手段は、前記巻上げ操作手段が巻上げ途中
    停止してから所定時間が経過したときに前記表示手段
    に警告表示または前記音声警告手段に警告音を出させる
    フィルム巻上げ装置を備えたカメラ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のフィルム巻上げ装置を備
    えたカメラにおいて、前記制御手段は、前記巻上げ操作
    手段が巻上げ途中で停止してからの経過時間に応じて異
    なる態様で前記表示手段または前記音声警告手段に警告
    させるフィルム巻上げ装置を備えたカメラ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のフィルム巻上げ装置を備
    えたカメラはさらに表示手段および音声警告手段を備
    え、前記制御手段は、前記巻上げ操作手段が巻上げ途中
    停止してから第1の所定時間が経過したときに前記表
    示手段に警告表示し、前記第1の所定時間よりも長い第
    2の所定時間が経過したときに前記音声警告手段に警告
    させるフィルム巻上げ装置を備えたカメラ。
  5. 【請求項5】 請求項2から4のいずれか一項記載のフ
    ィルム巻上げ装置を備えたカメラにおいて、前記制御手
    段は、前記警告中に前記回転検知手段が回転 を検知した
    ときは前記警告を終了するフィルム巻上げ装置を備えた
    カメラ。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のフィルム巻上げ装置を備
    えたカメラにおいて、前記フォトインタラプタは、フィ
    ルムに接触してフィルムの給送に連動回転するローラ
    と、このローラに連動回転するエンコーダを備え、この
    エンコーダが所定角度回転する毎に信号を発生するフィ
    ルム巻上げ装置を備えたカメラ。
  7. 【請求項7】 請求項1からのいずれか一項記載のフ
    ィルム巻上げ装置を備えたカメラにおいて、前記巻上げ
    操作部材が前記巻上げ開始端から巻上げ終了端方向に回
    転する途中において巻上げ開始端方向への逆回転を段階
    的に係止するラチェット機構を備え、前記回転検知手段
    は、前記巻上げ操作部材が前記ラチェット機構によって
    係止された位置から次の係止位置方向に移動したことを
    検知して前記フォトインタラプタをオンする途中検知ス
    イッチであるフィルム巻上げ装置を備えたカメラ。
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