JP3421317B2 - 誤り訂正符号器及び誤り訂正復号器並びに誤り訂正方式の伝送装置 - Google Patents

誤り訂正符号器及び誤り訂正復号器並びに誤り訂正方式の伝送装置

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JP3421317B2
JP3421317B2 JP2000398712A JP2000398712A JP3421317B2 JP 3421317 B2 JP3421317 B2 JP 3421317B2 JP 2000398712 A JP2000398712 A JP 2000398712A JP 2000398712 A JP2000398712 A JP 2000398712A JP 3421317 B2 JP3421317 B2 JP 3421317B2
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  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
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  • Error Detection And Correction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルデータ伝
送システムにおける誤り訂正技術に係り、特にデジタル
多値変調方式のもとで動作する誤り訂正機能を有する符
号器及び復号器並びに伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、移動体や地上系のディジタル
無線通信用のデータ伝送システムとして、16QAM方
式(16値直交振幅変調方式)、64QAM方式(64値
直交振幅変調方式)などのディジタル多値変調方式によ
る伝送システムが実用化されている。
【0003】そこで従来技術によるディジタル多値変調
方式について説明すると、これは例えば図1に示すよう
な符号器を用いて送信すべきデータを多値化している。
この図1に示す符号器による多値化例では、まずI軸
(実数部)とQ軸(虚数部)からなる二次元の信号点平面上
で、送信データの値に応じて多値化された信号点の座標
を決定するため、シリアル形式の送信データをシリアル
/パラレル変換器1Aに入力し、パラレルデータに変換
する。
【0004】このときの信号点平面は、例えば16QA
M方式の場合、コンスタレーション平面上では図2に示
すように表わされ、この平面上で16個の各信号点が4
ビットの送信データ信号の値で定義され、従って、この
場合は、シリアル/パラレル変換器1Aから出力される
信号のビット数は4ビットである。
【0005】このため、シリアル/パラレル変換器1A
は、図1に示したように、4個のレジスタ7で構成さ
れ、各レジスタ7の出力信号は順次レジスタ7間を所定
のクロック信号期間毎に転送されると共に、4ビット分
のクロック信号期間毎にラッチ51に取込まれる。
【0006】これにより4ビットのパラレルデータが信
号点発生器3Aに入力されることになり、これにより信
号点発生器3Aは、図2の平面上での信号点を決定し、
I軸側の、すなわち、同相振幅成分の振幅値とQ軸側
の、すなわち、直交振幅成分の振幅値とをそれぞれロー
ルオフフィルタ(R0F、以下、フィルタとも称す)4、
5へ出力し、ここから後段の伝送処理回路に供給される
ことになる。
【0007】信号点発生器3Aでは、入力された4ビッ
トのデータ信号のうち、2ビットのデータの各1ビット
を夫々同相成分I1、I2とし、残りの2ビットのデー
タの各1ビットを夫々直交成分Q1、Q2として、図2
に示すように、それら各成分I1、I2、Q1、Q2の
値の組み合わせに応じてコンスタレーション平面上の信
号点が決定される。例えば、いま成分I1、I2、Q
1、Q2の値が夫々0、0、1、0であったとすると、
コンスタレーション平面上での座標(+1、+3)の点が
それら成分値に対応した信号点となる。
【0008】そのようにして、ロールオフフィルタ4に
は、I軸座標+1、すなわち、同相振幅成分レベルが+
1であることを表わす信号が供給され、ロールオフフィ
ルタ5には、Q軸座標+3、すなわち、直交振幅成分レ
ベルが+3であることを表わす信号が供給されることに
なる。
【0009】ここで、ロールオフフィルタ4、5以降の
直交変調の技術については、本発明と直接関係が無いの
で省略する。なお、ここでは、多値変調方式の例として
16QAM変調方式を挙げて説明したが、他の多値変調
方式においても、信号点の数と、それを定義するビット
数が違うだけで、基本的には同様の構成となる。
【0010】こうして、多値化された送信データが送信
装置側から受信装置側に伝送されることになるが、ここ
で、前記した多値化についての一般的な技術と、これ以
降の変調など伝送に必要な一般的な技術については、以
下に掲げる文献に詳しい開示があるので、ここでは詳し
い説明は割愛する。
【0011】 1 『情報・通信におけるディジタル信号処理』 村野 他著、昭晃堂、pp41-49. 1987.11 2 『THE THEORY AND PRACTICE OF MODEM DESIGN』 John A.C.Bingham,A WILEY-INTERSCIENCE PUBLICATION,
pp82-89, 1988
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなデータ伝
送システムでは、伝送線路で伝送データに重畳される劣
化要因が多量になると、受信装置で受信された受信デー
タの値が、その元となった送信装置における送信データ
の値から相当かけ離れ誤った値となるため、受信装置側
での送信データの正確な再生が困難になり、再生された
データが誤りとなってしまうという問題がある。
【0013】ところで、受信した送信データを再生する
場合に、トレリス符号化の一つである畳み込み符号化を
行う畳み込み符号器とビタビ復号器を用いて可能な限り
データ誤りが発生しないように再生する方法が知られて
いる。しかしそのような再生方法に対応する送信装置で
は、シリアル送信データをnビットずつパラレルデータ
に変換してからこのパラレルデータの各ビットに対しそ
れぞれ1個の畳み込み符号器を用いて誤り訂正符号化す
る必要がある。
【0014】例えば、nを4とする16Qam方式の場
合、2ビット長のパラレルデータの各1ビットに対して
1個の畳み込み符号器を使い、その2ビットのうち一方
の1ビットのデータを符号化して2ビットの同相成分I
用出力信号を生成し、さらに、もう一方の1ビットのデ
ータを符号化して2ビットの直交成分Q用の出力信号を
生成する必要がある。
【0015】ここで、畳み込み符号化する前と、畳み込
み符号化した後でのビット数の比は符号化率と呼ばれ、
この例の場合、畳み込み符号器を2個使い、符号器全体
としては2ビットの入力信号を符号化して、4ビットの
信号を生成するので、符号化率は2ビット/4ビット、
すなわち、1/2である。
【0016】この符号化率はデータの伝送速度に関係
し、この例のように符号化率が50%であるように低い
と、データ伝送速度がそれだけ低くなってしまうこと
で、伝送効率が低下してしまう。
【0017】なお、図1の例の場合は誤り訂正機能が無
いので、伝送路上の伝送速度と送信データの伝送速度は
同じであり、符号化率は1であるので、それによる伝送
効率の低下は無い。しかし誤り訂正機能を付加した場合
には、前記した符号化率のため、伝送効率が低下してし
まうのである。
【0018】ここで、誤り訂正機能が付加されていなけ
れば、符号化率は1であって、それによるデータ伝送効
率が低下する可能性は少ないが、反面、伝送路での雑音
などによる影響を受けやすく、受信データにビット誤り
が発生することになり、望ましくない。
【0019】一方、誤り訂正機能を付加すれば、伝送路
での雑音の影響を受る虞れが少なくでき、ビット誤りの
発生率を小さくできるが、前記した符号化率のため、デ
ータ伝送速度が低下してしまう。
【0020】例えば、いま、伝送路での畳み込み符号化
されたデータの伝送速度が54Mbit/sであったと
すると、前記した符号化率が1/2のときは、畳み込み
符号化される前の送信すべきデータの量に関してのデー
タ伝送速度としては27Mbit/sに低下してしま
う。
【0021】また、誤り訂正のためには、送信装置側に
畳み込み符号器が、そして受信装置側にはビタビ復号器
が必要になるので、符号化率を向上させるためには、こ
れらのより効率的な使用も要件になる。
【0022】本発明の目的は、誤り訂正機能による符号
化率の向上が図られ、以ってデータ伝送効率の向上が充
分得られるようにした誤り訂正符号器及び誤り訂正復号
器並びに誤り訂正方式の伝送装置を提供することにあ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の一側面による、送信データを2n(nは4以
上の整数)QAM変調方式により伝送する装置に用いら
れる誤り訂正機能を有する符号器は、前記送信データを
(n−1)ビットのパラレルデータに変換する変換部と、
前記2n QAM変調方式による多値信号に変換する際、
前記(n−1)ビットのデータの内の1ビットが入力され
る畳み込み符号器とを設け、前記畳み込み符号器から出
力される2ビットのデータを1ビットの同相成分と1ビ
ットの直交成分とに振り分け、前記(n−1)ビットのデ
ータの残りのビットと、前記畳み込み符号器から出力さ
れる2ビットのデータとにより、前記2n QAM変調方
式による多値信号を発生するようにしたものである。
【0024】nが4以上の偶数の場合、前記2n QAM
変調方式による多値信号は以下のように構成すれば良
い。即ち、同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系
の信号点平面において、同一の同相振幅成分を有する信
号点に対して同相成分に同一のビット配列を割り当て、
同一の直交振幅成分を有する信号点に対しては直交成分
に同一のビット配列を割り当て、I軸方向に隣り合う信
号点の畳み込み符号器の同相成分出力に相当する同相成
分ビットには、互いに異なるビット値を割り当て(即
ち、0と1を交互に割り当て)、Q軸方向に隣り合う信
号点の、畳み込み符号器の直交成分出力に相当する直交
成分ビットには、互いに異なるビット値を割り当てる
(即ち、0と1を交互に割り当てる)。
【0025】nが5以上の奇数の場合、前記2n QAM
変調方式による多値信号は以下のように構成すれば良
い。即ち、同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系
の信号点平面の信号点を第1領域に含まれる信号点と第
2領域に含まれる信号点とに分け、第1領域において
は、同一の同相振幅成分を有する信号点(複数)に対して
同相成分に同一ビット配列を割り当て、同一の直交振幅
成分を有する信号点(複数)に対しては直交成分に同一の
ビット配列を割り当て、第2領域では第1領域に割り振
らなかったビット配列を第2領域内の信号点に割り振
り、第1領域および第2領域を通して、I軸方向に隣り
合う信号点の畳み込み符号器の同相成分出力に相当する
ビットには互いに異なるビット値を割り当て(即ち、0
と1を交互に割り当てる)、Q軸方向に隣り合う信号点
の畳み込み符号器の直交成分出力に相当するビットには
互いに異なるビット値を割り当てる(即ち、0と1を交
互に割り当てる)。
【0026】なお、隣り合う信号点の結線方向が第1領
域と第2領域との境を横切る方向のときは、0と1の順
序は、第1領域と第2領域との境界でも崩さず維持す
る。隣り合う信号点の結線方向が第1領域と第2領域と
の境の線方向と平行のときは、0と1の順序は隣接する
第1領域の0と1の順序と合わせる。また、全信号点で
同一ビット割り当てが重ならないようにする。
【0027】好ましくは、前記第2領域内において、前
記第1領域に割り当てなかつたビット配列(複数)から利
用出来る限り、同一の同相振幅成分を有する信号点(複
数)に対して同相成分に同一ビット配列割り当ておよび
/または同一の直交振幅成分を有する信号点(複数)に対
しては直交成分に同一のビット配列を割り当てるもので
ある。
【0028】また、本発明の別の側面による2n(nは4
以上の整数)QAM多値変調信号の誤り訂正復号器は、
以下を備える、すなわち、QAM多値変調信号の同相振
幅成分(I)信号と直交振幅成分(Q)信号を入力とする領
域判定部、該領域判定部はQAM多値変調信号の同相振
幅成分(I)信号と直交振幅成分(Q)信号が同相振幅成分
(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平面を同相振幅
成分方向および/または直交振幅成分方向に夫々分割し
た複数領域のどの領域に夫々属するか判定する、領域判
定部の判定結果に基づいて、同相振幅成分(I)信号と直
交振幅成分(Q)信号の各々のメトリックを出力するメト
リック設定部、同相振幅成分(I)信号と直交振幅成分
(Q)信号のメトリックを入力とするビタビ復号器、ビタ
ビ復号器から出力されるデータ信号(単数)を入力とする
畳み込み符号器、および、ビタビ復号器の出力(単数)と
畳み込み符号器の出力(複数)とを入力とするパラレル/
シリアル変換器。
【0029】本発明の更に別の側面によるデータ伝送装
置は、前記誤り訂正符号器を含む送信部と前記誤り訂正
復号器を含む受信部で構成される。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施例の説明に先立ち、
本発明の原理を以下で説明する。まず、畳み込み符号器
とビタビ復号器を用いて、可能な限りデータ誤りが発生
しないように送信する方法の原理を図3(a)、図3
(b)、図4(a)乃至図4(d)、図5、図6、図7に言及
し以下で説明する。
【0031】図3(a)は畳み込み符号器とビタビ符号器
を有するデータ再生装置の1例を示すブロック図、図3
(b)はビタビ符号器で使うメトリックを説明するための
表である。図3(a)において、シリアルの送信データ
は、入力端子100から畳み込み符号器101に入力さ
れる。
【0032】図3(a)に示した畳み込み符号器101は
図4(a)に示すように、排他的論理和(EXOR)回路6
とレジスタ7の組合わせからなる最も簡単な構成のもの
で、ここでは、一例として、図4(d)に示したように、
入力された送信データCが以下の通りになっていた場合
について示してある。
【0033】1,0,0,1,0,0,0,1,1,
0,・・・・ そして、まず初期状態では、レジスタ7の出力A,B
は、それぞれデータとして、レベル1が入った状態に設
定されるものとする。そして、排他的論理和回路6は、
図4(b)に示す論理構成をもち、入力a、bの組み合わ
せに対する出力cの論理値は、図4(c)の真理値表に示
す通りになっているものとする。
【0034】次に、図4(d)の入出力データの値の遷移
の様子を示す表により、畳み込み符号器101の動作に
ついて説明する。まず、時刻1では、送信データCは、
前記した通りレベル1になるが、レジスタの出力B、A
は、初期状態のままなので、それぞれレベル1である。
この結果、出力Eは、データAとデータCの排他的論理
和結果として、レベル0になり、出力Fは、データBと
データCの排他的論理和結果として、レベル0が出力さ
れ、さらにこの出力とデータAの排他的論理和結果とし
て、レベル1になる。
【0035】次に、時刻2では、送信データCとしてレ
ベル0が入力された場合で、このときは、時刻1でのデ
ータCはデータBに、データBはデータAにシフトされ
ているので、時刻2では、データCはレベル0、データ
BとデータAはそれぞれレベル1になり、従って、出力
Eはレベル1に、出力Fはレベル0になる。
【0036】また、時刻3では、送信データCとしてレ
ベル0が入力された場合で、このときは、時刻2でのC
のデータがBに、BのデータがAにシフトされ、従って
この時刻3の状態では、データC、B、Aはそれぞれレ
ベル0、レベル0、レベル1となり、これらのデータか
ら、データE、Fは、それぞれレベル1、レベル1にな
る。
【0037】このようにして、送信データCのレベルに
応じて、出力E、Fのレベルがそれぞれ決まることにな
る。ここで、出力E、Fのレベルは、ある時刻の送信デ
ータCのレベルに対して、一義的に決まるわけではな
く、レジスタの出力B、Aの関係によっても決められ
る。
【0038】つまり、現に出力E、Fが出力される時刻
よりも過去の時刻の送信データ列の情報を含んだデータ
として決められるものであり、従って、過去の送信デー
タ列に対して、レジスタ7と排他的論理和回路6の構成
により決められる或る規則によって、現時刻でのデータ
により出力E、Fのレベルが決められることになり、レ
ジスタを多段にするほど過去の送信データ列の情報を多
く含むことになる。
【0039】このときのレジスタの段数は、一般的には
“拘束長”と呼ばれており、図4では、一例として畳み
込み符号器が拘束長3の場合を示したが、一般的には、
拘束長7の畳み込み符号器が用いられる。図3(a)、3
(b)に戻り、畳み込み符号器101の出力E、F(図4
(a)の出力E、F)は伝送路を介して受信装置側に送ら
れる。そして、受信装置側で出力E′、F′が得られ
る。
【0040】ここで、伝送路で雑音やマルチパス・エコ
ーなどの劣化要因が重畳されなければ、送信装置側での
データEとデータFがそのまま受信装置側の出力E′、
F′として得られる筈であるが、伝送路で前記した劣化
要因が重畳されてしまったとすると、重畳された劣化要
因の量により、送信装置側のデータE、Fとは異なった
値の信号がデータE′、F′として供給されてしまう。
【0041】例えば、データE、Fではレベル1、若し
くはレベル0であったものが、劣化要因が重畳された結
果、データE′、F′のレベル値としては、例えば0.
7や0.1のように、レベル1とレベル0の中間値にな
ってしまったり、1.3などのようにレベル1以上にな
ったり、或いはレベル0以下の値になってしまったりす
る。
【0042】そこで、ビタビ復号器107により、この
重畳した劣化要因の影響をなるべく受けないように送信
データを再生する。なお、ここでは、スタンフォード・
テレコム(STANFORD TELECOM)社から、形式名「STEL-206
0/CR」として市場に提供されているビタビ復号器を用い
て説明する。
【0043】まず、データE′、F′は、それぞれメト
リック設定部105、106に入力され、図3(b)の表
に示されているように、入力されたデータE′、F′の
レベル値に応じて、ビタビ復号器107の入力端子に入
力するための3ビット長のデジタル・データG1、G2
の値を決める。
【0044】ここで、この図3(b)の表から明らかなよ
うに、3ビットで表現されるデジタル・データG1、G
2の値は、データE′、F′のレベル値がレベル1に近
づくほど大きくなり、レベル0に近づくほど小さくな
る。つまり、これらのデータG1、G2は、データ
E′、F′のレベル値がレベル1、もしくはレベル0に
対してどれくらい離れているかを表わすための“メトリ
ック”と呼ばれている情報である。
【0045】ビタビ復号器107は、送信装置側の畳み
込み符号器101で過去のデータの拘束を受けたデータ
列と受信した信号がレベル1もしくはレベル0からどれ
くらい離れているかという情報を信号点受信毎に入力
し、これらを時系列に見ることにより、伝送路で重畳し
た劣化要因の影響を受けない、誤りのない受信データを
再生するもので、従って、出力端子108には、送信装
置側で入力端子100に入力された送信データと同じデ
ータが再生されるようになる。
【0046】このような畳み込み符号器により作成した
データ列と受信データでのメトリックから受信データを
再生するビタビ復号の原理については、例えば次の文献
も含めて種々の文献に示されているので、詳細について
は、ここでは割愛する。
【0047】 1 『THE THEORY AND PRACTICE OF MODEM DESIGN』 John A.C.Bingham pp353-355, 1988 2 『A PROGRAMATIC APPROACH TO TRELLIS-CODED MODU
LATION』 Andrew J. Viterbi et al. pp11-19, July, 1989,IEEE
Communication Magazine 次に、このような誤り訂正機能を組合わせた多値変調方
式の符号器は、一例として、図6に示したような構成が
可能である。
【0048】例えば、64QAMの変調方式との組合わ
せにおいては、シリアル/パラレル変換器1B及びラッ
チ51の出力のパラレル2ビットの信号は、1ビットず
つ同相成分側、直交成分側に分けられ、各1ビットがそ
れぞれ畳み込み符号器2A、2Bに入力され、これらの
畳み込み符号器2A、2Bによって作成した2ビットの
データI1、I2及びQ1、Q2が信号点発生器3Aに
入力される。
【0049】ここで、これら畳み込み符号器2A、2B
には、種々の構成のものが可能であるが、実用的には拘
束長7の、図5に示す構成のものを使うことができる。
しかし、どのような構成の畳み込み符号器でも、入力が
1ビットで出力が2ビットであれば、図6に示した構成
が取れるので、多値変調方式との組み合わせが可能であ
る。
【0050】以下で、図5の畳み込み符号器2について
説明する。基本的な動作は、図4(a)〜図4(d)で説明し
たのと同じてあるが、送信データが図の左側より入力さ
れる。
【0051】時刻1では、この入カデータと第1段目の
レジスタ7−1の出力とがEXOR6−1によって排他
的論理和が取られ、また、そのEXOR6−1の出力と
第2段目のレジスタ7−2の出力とがEXOR6−2で
排他的論理和が取られ、さらにそのEX0R6−2の出
力と第3段目のレジスタ7−3の出力とがEXOR6−
3で排他的論理和が取られる。そして、またこのEXO
R6−3の出力と第6段目のレジスタ7−6の出力とが
EXOR6−4で排他的論理和が取られて図5の右側上
部の出力I1となる。
【0052】一方、図5の右側下部の出力I2は、入カ
データと、第2段目、第3段目、第4段目、第5段目、
第6段目のレジスタ7−2〜7−6の出力との排他的論
理和をEXOR6−5〜6−8によってとることによっ
て得られる。
【0053】時刻2においては、第5段目のレジスタ7
−5の出力値が第6段目のレジスタ7−6の出力に、第
4段目のレジスタ7−4の出力値が第5段目のレジスタ
7−5の出力に、第3段目のレジスタ7−3の出力値が
第4段目のレジスタ7−4の出力に、弟2段目のレジス
タ7−2の出力値が第3段目のレジスタ7−3の出力
に、第1段目のレジスタ7−1の出力値が第2段目のレ
ジスタ7−2の出力に、時刻1の入カデータの値が第1
段目のレジスタ7−1の出力にそれぞれシフトされ、時
刻1のときと同様に、入カデータと所定のレジスタ7−
1〜7−6の出力との排他的論理和をそれぞれ取って、
各出力I1およびI2を得る。
【0054】時刻3には、時刻2において説明したよう
に、それぞれのデータがシフトされ、入カデータと所定
のレジスタ7−1〜7−6の出力との排他的論理和をそ
れぞれ取って、各出力I1およびI2を得る。
【0055】これを繰り返すことにより、左側から入力
されたデータが過去のデータ列の情報を含んだかたち
で、2つの出力I1およびI2にそれぞれ出されてい
く。なお、成分Q1、Q2についても、上述のものと同
様な回路構成を用いて、同様な動作によりそれぞれ出力
されていくものである。
【0056】図6に戻り、信号点発生器3(a)では、図
1の誤り訂正機能がない場合のデジタル多値変調方式の
符号器と同様にして、これらのデータI1、I2、Q
1、Q2によって、コンスタレーション平面上に定義さ
れた信号点を決定し、決定された信号点に応じた同相振
幅成分、直交振幅成分を表す信号がそれぞれロールオフ
フィルタ4、5に出力する。
【0057】一方、受信装置側では、上記したビタビ復
号器を用いて受信データを出力することになるので、以
下、この点について説明する。なお、同相振幅成分I軸
と直交振幅成分Q軸とは、同様な動作をするので、ここ
では同相振幅成分I軸についてだけ説明する。
【0058】図7は、同相振幅成分I軸の軸だけを独立
に横軸とし、縦軸はメトリックの値をとったグラフであ
り、ここで、図2にも示したように、16QAMの場
合、成分I1、I2は、振幅成分レベル+3のとき、そ
れぞれ値1と値0になり、振幅成分レベル+1ではそれ
ぞれ値0と値0に、振幅成分レベル−1ではそれぞれ値
1と値1に、そして、振幅成分レベル−3ではそれぞれ
値0と値1に定義されている。
【0059】そこで、図3(a),3(b)と図4によって
説明したように、メトリック設定部105,106の出
力でビタビ復号器107の入力端子に入力されるデータ
G1、G2には、成分I1、I2のレベル1とレベル0
の間を8等分して、その距離がメトリックとされたデー
タが入力される。
【0060】従って、いま、図2に×印で示した信号点
を受信した場合、これは、図7においてその位置を変換
した場合に、同じく×印で示された位置に相当し、この
位置でのメトリックは、図7の点線とメトリックの折れ
線とが交差するところの近傍の値が選択され、そのた
め、データG1では010になり、データG2では01
0になる。
【0061】次の信号点を受信した場合も同様にして、
メトリックがビタビ復号器107に設定され、これを信
号点毎に繰り返し行なうことにより、誤りのない受信デ
ータが再生され出力される。
【0062】ここで、上記図6の誤り訂正機能を有する
符号器の場合は、2ビットの入力信号を符号化して4ビ
ットの信号にしているので、符号化率は1/2である。
既に説明したように、この符号化率はデータの伝送速度
に関係し、符号化率が低いとデータ伝送速度が遅くなっ
て、伝送効率が低下してしまう。
【0063】なお、図1で説明した誤り訂正機能が無い
場合のデジタル多値変調方式の符号器では、伝送路上の
伝送速度と送信データの伝送速度は同じであり、伝送効
率の低下は無い。しかし、誤り訂正機能を付加した場合
には、上記した符号化率のため、伝送効率が低下してし
まうのである。
【0064】しかし、誤り訂正機能が付加されていなけ
れば、データ伝送効率が低下する可能性は少ないが、反
面、伝送路での雑音などによる影響を受けやすく、受信
データにビット誤りが発生することになり、望ましくな
い。一方、誤り訂正機能を付加すれば、伝送路での雑音
の影響を受る虞れが少なくでき、ビット誤りの発生率を
小さくできるが、上記した符号化率のため、データ伝送
速度が低下してしまう。
【0065】また、誤り訂正のためには、送信装置側に
畳み込み符号化の機能が、そして受信装置側にはビタビ
復号化の機能が必要になるので、符号化率を上げるため
には、これら機能の効率的な使用も必要になる。以下、
上記の誤り訂正機能を付加した上で符号化率が大きくで
きるようにしたQAM変調方式の本発明の符号化技術に
ついて、更に詳しく説明する。
【0066】まず、上記したように、送信装置における
畳み込み符号器は、本来、1ビットのデータを2ビット
にし、その中に現に畳み込み符号化されるデータよりも
過去のデータを拘束したデータ、つまり過去のデータの
情報を含んだデータにすることにより、受信装置におけ
るビタビ復号で誤りをより低減させた受信データが得ら
れるようにしたものであり、従って、この畳み込み符号
器を効率的に使用することにより、符号化率を上げるこ
とができる。
【0067】このとき、図6の多値変調方式の符号器の
例では、同相成分Iと直交成分Qとにそれぞれ2ビット
の畳み込み符号器の出力を使用しているが、本発明で
は、畳み込み符号器の出力の2ビットの内の1ビットを
同相成分Iに、残りの1ビットを直交成分Qにそれぞれ
割り当てて、この2ビットのデータにより、受信装置側
でビタビ復号を行ない、より誤りを低減させた受信デー
タを再生し、出力するようになっている。
【0068】このため、送信データをシリアル/パラレ
ル変換器とラッチにより、複数ビットのパラレルデータ
に変換し、この内の任意の1ビットだけを畳み込み符号
器に入力し、出力される2ビットを1ビットずつに分
け、畳み込み符号器の一方の1ビット出力と、畳み込み
符号器に入力しなかった残りのビットを2群に分けた内
の一方の群のビットと、を組み合わせて同相成分とす
る。さらに、畳み込み符号器のもう一方の1ビット出力
と、上記2群に分けた内の他方の群のビットとを組み合
わせて直交成分とする。そして、これら同相成分と直交
成分とを信号点発生器へ入力する。
【0069】一方、受信装置側では、送信装置側で畳み
込み符号器からの出力で定義されるビットを基にしてメ
トリックを設定し、該設定されたメトリックに基づいて
ビタビ復号を行なって受信データを再生し出力する。こ
うすることにより、送信装置において誤り訂正符号化に
用いられる畳み込み符号器が1個で済むことになる。
【0070】この場合、シリアル/パラレル変換器とラ
ッチによって作成した、例えば、3ビットパラレルデー
タが、1個の畳み込み符号器を用いて全体として4ビッ
トのパラレルデータを信号点発生器に入力することにな
り、従って、このときの符号化率は3/4となる。
【0071】例えば、伝送路上の畳み込み符号化された
データの伝送速度を54Mbit/sとした場合、本発
明での畳み込み符号化前の送信すべきデータに関して換
算された伝送速度は、54Mbit/s×3/4=4
0.5Mbit/sとなり、図6の場合の27Mbit
/sに比較して、同じ帯域幅で変調方式が同じであるに
もかかわらず、極めて高速な伝送速度となり、伝送効率
が向上されていることが判る。
【0072】以下、本発明の実施例を図面に言及して説
明する。なお、全図面を通して同様な部材には同様な参
照番号を付すものである。まず、図8は、16QAM変
調方式の伝送システムに適用した場合の発明の誤り訂正
符号器を含むデータ送信装置の一実施例のブロック図で
ある。なお、この誤り訂正符号器は、16QAM変調方
式に限らず、一般的に、2n(n:4以上の整数)QAM
変調方式の伝送システムに適用可能である。
【0073】図8において、シリアル/パラレル変換器
1C、ラッチ51、畳み込み符号器2、信号点発生器3
B、それにロールオフフィルタ4、5までが誤り訂正符
号器を構成する。なお、ロールオフフィルタ4、5は、
変調部40に含めたとしてもよい。
【0074】図8において、まず送信データは、3台の
レジスタ7からなるシリアル/パラレル変換器1Cに入
力され、3ビット長のパラレル信号に変換される。ここ
で、一般的には、上記したように、(n−1)ビット
(n:4以上の偶数)長のパラレル信号に変換される。そ
して、各レジスタ7の出力データはラッチ51に取り込
まれ、3ビット長のパラレルデータにされる。
【0075】次に、これら3ビット長のパラレルデータ
の内、まず1ビットを畳み込み符号器2に入力し、成分
I2、Q2を出力させ、一方、畳み込み符号器2に入力
しなかったデータは、そのままでそれぞれ成分I1、Q
1とする。なお、畳み込み符号器2に入力されるビット
としては任意のビットでよいが、この実施例では真ん中
の1ビットにしてある。
【0076】この16QAM方式の例では、パラレルデ
ータのうちのどの1ビットが入力された場合でも畳み込
み符号器2の出力は成分I2、Q2とする。これによ
り、ビット配列の組み合わせを図9の各信号点毎に割り
当ててあるビット配列による組み合わせとすることがで
きる。また、3ビットのパラレルデータの内の、畳み込
み符号器2に入力しなかった2ビットのデータをI1と
Q1にどう割り当ててもかまわないが、後述の図12で
示した復号部のパラレル/シリアル変換器28に入力さ
れる信号の入力順序の割り当てもそれに合わせた配置に
して、図8で示したシリアルの送信データがパラレル/
シリアル変換器28を通して同じ順序で出力されるよう
にしておく必要がある。
【0077】そして、これらの成分をそれぞれ組み合
せ、成分I1、I2を同相成分とし、成分Q1、Q2を
直交成分として、信号点発生器3Bに入力する。この信
号点発生器3Bは、同相振幅成分(I)−直交振幅成分
(Q)座標系の信号点平面上において、図9に示す信号点
のビット配列が定義されているものであるが、このビッ
ト配列の定義の規則は、次の通りに定めてある。
【0078】(1) 同相成分I1、I2 同じ振幅成分の信号点については、直交成分Qと独立に
なるように、成分I1、I2に同じビット値を割り当て
る。例えば、I軸での振幅成分のレベルが+3のとき、
成分I1、I2はそれぞれ値0、1を、振幅成分レベル
が+1ではそれぞれ値0、0を、振幅成分レベルが−1
ではそれぞれ値1、1を、そして振幅成分レベルが−3
ではそれぞれ値1、0を夫々割り当てる。
【0079】(2) 同相成分I2 成分I2は、I軸方向に関し振幅レベルが隣り合う信号
点間で値0と1とを交代させる、すなわち、互いに異な
るビット値を割り当てる。例えば、上述の(1)と関連し
て、I軸での振幅成分レベルが+3では、成分I2は値
1であるのに対して、隣の振幅成分レベルが+1ででの
成分I2は値0になっており、その隣の振幅成分レベル
−1での成分I2は値1で、さらにその隣の振幅成分レ
ベル−3での成分I2は値0である。
【0080】(3) 直交成分Q1、Q2 同じ振幅成分の信号点については、同相成分Iと独立に
なるように、成分Q1、Q2に同じビット値を割り当て
る。例えば、Q軸での振幅成分レベルが+3のとき、成
分Q1、Q2はそれぞれ値0、1を、振幅成分レベルが
+1ではそれぞれ値0、0を、振幅成分レベルが−1で
はそれぞれ値1、1を、振幅成分レベルが−3ではそれ
ぞれ値1、0を割り当てる。
【0081】(4) 直交成分Q2 成分Q2は、Q軸方向に関して振幅成分レベルが隣り合
う信号点間で値0と1とを交代させる、すなわち、互い
に異なるビット値を割り当てる。例えば、上述の(3)と
関連して、Q軸での振幅成分レベルが+3では、成分Q
2は値1であるのに対して、隣の振幅成分レベル+1で
の成分Q2は値0になっており、その隣の振幅成分レベ
ル−1での成分Q2は値1で、さらにその隣の振幅成分
レベル−3での成分Q2は値0である。
【0082】従って、以上のことを、同相成分Iと直交
成分Qそれぞれにn/2ビット(nは4以上の偶数)を割
り当てたとして、さらに、本実施例のように同相、直交
成分各成分に2ビットずつ割り当てたとして、I軸−Q
軸座標系の信号点平面上でビット配列を定義すると、以
下のようになる。
【0083】(1)同一同相振幅成分を有する信号点に対
して同相成分に同一ビット配列を割り当て、同一直交振
幅成分を有する信号点に対しては直交成分に同一ビット
配列を割り当てる(但し、同相成分と直交成分とではビ
ット配列は互いに独立に、すなわち、相互に異なった配
列となるように割り当てる)。
【0084】(2)同相振幅成分軸方向で隣り合う信号点
の、畳み込み符号器の同相成分出力に相当するビットに
は互いに異なるビット値を割り当て(値0と1を交互に
割り当て)、直交振幅成分軸方向で隣り合う信号点の、
畳み込み符号器の直交成分出力に相当するビットには互
いに異なるビット値を割り当てる(値0と1を交互に割
り当てる)。
【0085】そこで、信号点発生器3Bは、入力された
成分I1、I2、Q1、Q2のデータにより、定義され
た信号点の同相振幅成分と直交振幅成分を出力し、ロー
ルオフフィルタ4,5にそれぞれ供給する。
【0086】例えば、いま成分I1、I2、Q1、Q2
がそれぞれ値1,0,0,0であった場合には、信号点
は座標(−3、+1)となり、ロールオフフィルタ4に対
しては、同相振幅成分レベルが−3の信号を、ロールオ
フフィルタ5に対しては、同相振幅成分レベルが+1の
信号を出力するのである。
【0087】ロールオフフィルタ4、5の出力は伝送処
理系に供給されて送信信号が生成される。伝送処理系は
変調部40と送信処理部60とで構成される。変調部4
0では、ロールオフフィルタ4,5からの波形整形され
た並列の直交した同相振幅成分(I)信号と直交振幅成分
(Q)信号を、デジタル正弦波発生器41からの変調波の
周波数(fc)の正弦波(cos(ωc・t))とπ/2位相シフト器
42を通してπ/2位相シフトした正弦波(sin(ωc・t))
にて変調を乗算器43にて行い、足し算器44にてこれ
らの和をとって、D/Aコンバータ45にてデジタル信
号からアナログ信号に変換する。
【0088】このアナログ信号はアナログのローパスフ
ィルタ(LPF)46によって、サンプリングによる折り
返し歪成分が除去され、変調波信号として出力される。
この変調波信号は送信処理部60に供給され周知の電力
増幅等の必要な処理がなされ送信信号に変換される。
【0089】次に、本発明の別の実施例による受信装置
の誤り訂正復号器について、説明する。この復号器は、
図8の場合のように、nが偶数の2n QAM変調方式に
対応したものである。
【0090】ここで、理解を容易にするため、まず誤り
訂正方式を使用しない場合の受信装置側での機能につい
て、図10により説明すると、この場合、まず、受信し
た信号はゲイン可変アンプ19に入力され、A/Dコン
バータ20の出力に接続されたAGC制御部21からの
制御信号により、受信レベルが一定のレベルにされてA
/Dコンバータ20に供給される。
【0091】そして、A/Dコンバータ20でアナログ
信号からデジタル信号へ変換され、そのデジタル信号出
力は復調部22、波形整形を行なうロールオフフィルタ
23を通過後、伝送系による歪みを等化するための自動
等化器24を経由して識別器26に入力され、その入力
された信号に基いて信号点が識別され、その識別結果か
ら信号点/データ変換部29により送信データが復号さ
れる。
【0092】なお、復調部22では、A/Dコンバータ
20からのデジタル信号に、図示しないデジタル正弦波
発生器からの、変調波の周波数の正弦波とこの正弦波を
π/2位相シフトした正弦波を図示しない乗算器にて夫
々乗ずることにより復調して並列の同相振幅成分(I)信
号と直交振幅成分(Q)信号とを得る。
【0093】信号点/データ変換部29での復号処理
は、送信装置側の信号点発生器(例えば、図8の3(b))
で発生した信号点に対して、逆に各信号点に定義された
ビットを復元する処理であり、従って、ここで得られた
パラレル信号はパラレル/シリアル変換器28に入力さ
れ、シリアル信号に変換された後、受信信号として出力
されることになる。
【0094】また、このとき識別部26は、識別結果を
タップ更新部25に供給し、これにより自動等化器24
のタップを更新させ、伝送特性に適応した等化動作が得
られるように制御する。
【0095】図11は本発明による誤り訂正機能を付加
した場合の一実施例のデータ受信装置の構成を示す。誤
り訂正機能が付加されていた場合は、図11に示すよう
に、自動等化器24の出力は識別部26と軟判定復号部
27の双方に並列に入力される。ここで、識別部26
は、図10の場合と同様に、識別結果をタップ更新部2
5に供給し、これにより自動等化器24のタップを更新
させ、伝送路特性に適応した等化動作が得られるように
制御する。
【0096】そして、軟判定復号部27からは、誤りの
訂正され復号された送信データがパラレルに出力され、
パラレル/シリアル変換器28によりシリアル信号に変
換された後、受信信号として出力されることになる。
【0097】次に、軟判定復号部27の詳細について、
図12により説明する。この軟判定復号部27には、図
示のように、前段の自動等化器24からI軸成分とQ軸
成分の信号が供給されるようになっており、そして、こ
れらの信号は、まず領域判定部8、15に夫々入力され
る。
【0098】ここで、送信装置側から送信された信号点
について考察してみると、これは、伝送路の歪みや雑音
が加わり、受信装置側において信号点座標上、必ずしも
送信した信号点の位置に受信しないことがあり、このた
め送信信号に、図13の×印で示した、●印との位置ず
れとして表されるように、誤りが発生してしまうことに
なる。
【0099】ここで、この図13は、送信した信号点の
座標が、例えば(+1、+3)であったのに対して、受信
したデータでは、信号点が×印で示した位置になってし
まった場合について示したものであるが、本実施例で
は、この誤りを訂正し、出力に誤りが発生しないように
しており、この場合、本実施例では、図8の信号点発生
器3Bの動作説明に際して既に述べたように、ビット割
り当てがI軸とQ軸と全く独立に定義してあるので、復
号に際して独立に誤り訂正された復号を行うことができ
る。
【0100】図13において、×印で示した受信データ
による信号点を同相成分I軸だけで見ると、図14のよ
うになる。図14は図13の同相振幅成分(I)−直交振
幅成分(Q)座標系の信号点平面を同相振幅成分I軸方向
に複数の領域A−Eに分割して示した図である。
【0101】同相振幅成分レベル+3以上の領域をA、
レベル+3からレベル+1までの領域をB,レベル+1
からレベル−1までの領域をC,レベル−1からレベル
−3までの領域をD,レベル−3以下の領域をEと命名
する。
【0102】図示はしないが、直交振幅成分Q軸方向に
ついても同様に領域を定める。そこで、領域判定部8で
は、この図14に示したように、受信した信号点がA〜
Eのどの領域にあるものとして受信されたかを判定し、
判定結果Jiをメトリック設定部9に供給するようにな
っている。
【0103】一方、このメトリック設定部9には、自動
等化器24から供給された信号の内のI軸振幅成分信号
も入力されており、これによりメトリック設定部9で
は、どれだけ確からしいかという情報、つまりビタビ復
号で必要とするメトリックを、判定結果JiとI軸振幅
成分信号から数値にして求め、ビタビ復号器11のG1
端子に供給する。
【0104】ここで、このビタビ復号器11には、一例
として、図3(a)、3(b)で説明したビタビ復号器107
と同じく、形式名「STEL-2060/CR」として市場に提供さ
れているビタビ復号器を用いたものとして説明すると、
この「STEL-2060/CR」では、信号点間を8分割した3ビ
ットのデータをメトリックとして、G1端子に入力する
ように規定されている。
【0105】まず、図14の例では、受信点が上記の例
の通りであったとき、B領域にあるとしてI軸座標の振
幅成分レベル+3とレベル+1との間を8分割し、メト
リックを設定する。そうすると、このときは、図9に示
したように、レベル+3に割り当てられたビットI1、
I2は、それぞれ値0,1になり、レベル+1に割り当
てられたビットI1、I2は、それぞれ値0,0になっ
ている。
【0106】このとき、送信装置側で畳み込み符号器2
の出力信号I2について定義されているビットは、レベ
ル+3では値1、レベル+1では値0である。一方、ビ
タビ復号器11に入力されるメトリックとしては、I2
の値が1から0に対して、その間の各メトリックが順に
111、110、101、100、011、010、0
01、000と定義されている。
【0107】そこで、この定義に従って、受信した信号
点に対応するメトリックをビタビ復号器11のG1端子
に入力してやればよく、この図14の例では、メトリッ
クは101になる。このことは、領域Cや領域D内に信
号点を受信した場合も同様で、I2の値が1から0へ順
に定義されているメトリックの中から選択されたメトリ
ックをビタビ復号器11のG1端子に入力してやればよ
い。
【0108】一方、領域Aに受信した場合には、メトリ
ックは111とすればよく、領域Eに受信した場合には
000とすればよい。これは、領域Aに受信する場合に
は、極めて高い確率で送信装置側で送出した信号点の同
相振幅成分レベルが+3であることが推測されるからで
あり、領域Eに受信した場合も同様で、同相振幅成分レ
ベルが−3であることが、やはり極めて高い確率で推測
されるからである。
【0109】なお、これらの推測は、伝送路で重畳され
る雑音やマルチパス・エコーの強さがガウス分布を呈す
るからで、この結果、送信した信号点の近傍での誤りの
発生確率が高く、離れるほど発生確率が下るためであ
る。
【0110】直交成分Q軸についても同様で、ビットQ
1、Q2の振幅成分が直交成分のQ軸において+3のと
き、レベル0とレベル1にし、+1ではレベル0とレベ
ル0に、−1ではレベル1とレベル1に、そして−3で
はレベル1とレベル0に定義されているので、領域判定
部15の判定結果JqとQ軸成分信号からメトリック設
定部14により、同相成分のI軸の場合と全く同様にし
て、受信した信号点からメトリックを設定し、ビタビ復
号器11のG2端子に入力してやればよい。
【0111】ビタビ復号器11では、G1端子、G2端
子の入力信号により、内部でビタビ復号を実行し、OU
T端子に訂正されたデータを出力する。この結果、OU
T端子に出力される信号は、図8の送信装置側で畳み込
み符号器2の入力信号に相当する信号になっている。
【0112】この訂正された信号は、OUT端子から畳
み込み符号器12に供給されるが、ここで、この畳み込
み符号器12は、図8の送信装置側での畳み込み符号器
2と全く同じ構成のものであり、従って、この畳み込み
符号器12の出力には、送信装置側の畳み込み符号器2
の出力I2、Q2と同じ出力I2r、Q2rが得られる
ことになる。
【0113】畳み込み符号器12の出力I2r、Q2r
は、夫々デコーダ13、17に供給されるが、これらの
デコーダ13、17には、領域判定部8、15から遅延
回路10、16を介して、夫々の遅延された判定結果
J′i、J′qも入力されている。ここで、これらの遅
延回路10、16は、夫々ビタビ復号器11のOUT信
号が出力されるのに要する内部遅延と同じ遅延時間を持
たせたものである。
【0114】そこで、いま、領域判定部8の判定結果J
iが、例えば領域Bであるとして得られたとする。そう
すると、この領域Bを表わすデータが、遅延回路10を
介してデコーダ13に供給されることになるが、このと
き、同じく領域Bを表わすデータはビタビ復号器11に
も供給され、ここで復号されてから畳み込み符号器12
により符号化され、出力I2rとしてデコーダ13に入
力されることになる。
【0115】ここで遅延回路10があるため、これらは
同時にデコーダ13に入力され、その結果としてデコー
ダ13から出力I1rが得られるが、このとき、つまり
デコーダ13に入力される領域判定結果が領域Bのと
き、畳み込み符号器12の出力I2rが値0であったと
すると、この場合、図14から明らかなように、領域B
のとき、ビットI2が値0として定義されているのは、
振幅成分レベル+1の信号点であることが分かる。
【0116】従って、振幅成分レベル+1のときのビッ
トI1、I2の定義がそれぞれ値0、0であるから、出
力I1rは値0としてデコーダ13から出力されるが、
この出力I1rは、送信装置側のデータI1に相当し、
かつ、誤りの無いデータとなる。
【0117】直交振幅成分Q軸側においても同様で、領
域判定部15の結果を、遅延回路16により、ビタビ復
号の内部遅延時間分送らせた信号と、畳み込み符号器1
2から出力される信号Q2rから、同相振幅成分I軸側
と同じやり方でデコーダ17から出力Q1rが得られ、
これも送信装置側の信号Q1に相当するデータである。
【0118】上記の場合は、同相振幅成分I軸と直交振
幅成分Q軸とで、送信装置側で送信した信号点は(+
1、+3)と推測でき、誤りのない正しい信号点が得ら
れることになり、従って、図2に戻り、ビタビ復号器1
1のOUT端子から出力された信号と、デコーダ13お
よび17から出力された出力I1r、Q1rはパラレル
/シリアル変換器28に供給してやれば、送信データと
同じ誤りのないシリアルデータが得られることになる。
【0119】ここで、デコーダ13、17は領域により
それぞれ割り当てビットが種々異なる。そこで、これら
のデコーダは、例えば図15に示したように、ROMテ
ーブルで実現するのが簡単でよい。つまり、領域判定部
8、15の出力と畳み込み符号器12の出力をROM3
0のアドレスに割り当て、ROM30のそれぞれのアド
レスに出力データを事前に書き込んでおけば、これらの
信号が入力されたときにデコード出力が得られることに
なり、簡単に実現できるからである。
【0120】この16QAM変調方式に適用した本実施
例では、符号化率は3/4になり、図6の構成における
符号化率1/2と比較して充分に高いデータ伝送速度を
得ることができる。
【0121】また、この実施例では、畳み込み符号器2
は、受信装置側のものをのぞき送信装置側に1個あり、
また、ビタビ復号器11は受信装置側に1個あるだけで
ある。つまり、I軸成分とQ軸成分の処理に夫々1個の
畳み込み符号器と1個のビタビ復号器で済むことにな
り、この結果、回路規模が抑えられ、低廉化が図れるこ
とになる。
【0122】更に、この実施例によれば、構成要素とな
る畳み込み符号器とビタビ復号器として、市場に汎用品
として提供されているものが使用できるので、入手が容
易であり、この点でも低廉化が図れることになる。
【0123】次に、図16、17に言及して本発明の別
の実施例について説明する。上記の実施例では、16Q
AM変調方式に適用した場合について説明したが、先行
技術は64QAM方式や256QAM方式などにも適用
可能である。例えば、64QAM変調方式に適用した場
合の送信装置側の構成は、図16に示すようになる。
【0124】この図16の64QAM変調方式の場合に
は、シリアル/パラレル変換器1Dとラッチ51との組
み合わせにより、送信データを5ビットのパラレルデー
タに変換する。そして、その5ビットデータの内、例え
ば、真中の1ビットを畳み込み符号器2に入力し、その
出力I3を同相成分I側の信号とし、出力Q3は直交成
分Q側の信号とする。
【0125】一方、畳み込み符号器2に入力しなかった
ビットI1、I2は、畳み込み符号器2の出力I3と共
に3ビットの同相成分Iとして、また、同じくビットQ
1、Q2は、畳み込み符号器2の出力Q3と共に3ビッ
トの直交成分Qとして、夫々信号点発生器3Cに入力す
る。なお、畳み込み符号器2に入力するビットは、任意
のビットでよいが、この実施例では真ん中の1ビットに
してある。
【0126】信号点発生器3Cでは、図17に示したよ
うに、送信する64個の信号点を入力6ビットに対し
て、それぞれの信号点が定義されている。図17は、本
発明の一例であるが、同相成分の3ビットと直交成分の
3ビットで64個の信号点が定義されている。
【0127】信号点発生器3Cは、シリアル/パラレル
変換器1Dと量み込み符号器2からの出力される6ビッ
トの信号により、決められた64個のいずれかの信号点
の座標に相当するI軸の振幅成分値及びQ軸の振幅成分
値をロールオフフィルタ4,5にそれぞれ入力する。
【0128】この信号点発生器3Cでの64個の信号点
の定義方法は、I軸とQ軸との振幅成分をそれぞれ独立
に、定義してある。つまり、例えばI軸の振幅成分レベ
ルが+7の信号点、つまり(+7、+7) (+7、+5)
(+7、+3) (+7、+1) (+7、−1) (+
7、−3) (+7、−5) (+7、−7)には、全て入
カビットI1、I2、I3としてそれぞれ値0,1,
1、すなわち、‘011’が定義されている。
【0129】I軸の振幅成分レベルが+5の場合には、
‘010’が定義され、レベル+3の場合には、‘00
1’が定義されるように、どの振幅成分レベルでも、同
じ振幅成分レベルであればすべて同じビットが割り当て
られる。
【0130】また、一方Q軸側においても、同様にQ軸
の同じ振幅成分レベルの信号点の入カビットは、同じに
定義してある。例えば、Q軸の振幅成分レベルが+7の
信号点、つまり(+7、+7) (+5、+7) (+3、
+7) (+1、+7) (−1、+7) (−3、+7)
(−5、+7) (−7、+7)の座標の点はすべてQ1,
Q2,Q3について‘011’に定義してある。他の振
幅成分レベルについても同様である。
【0131】このようにI軸、Q軸を独立に定義するこ
とにより、受信装置側で復号するときに同相成分、直交
成分の各信号をそれぞれ独立に復号することができる。
また、量み込み符号器2から出力された同相成分信号の
1ビット、ここではLSBに定義されているが、これが
信号点毎に0,1,0,1,・・と、値1と0とが交互
になるように定義されている。
【0132】要するに、信号点発生器3Cでのコンスタ
レーション上のビット配列の定義は、基本的な方針は1
6QAMの場合と同様で、次の通りに定めてある。 (a) 同相成分I1、I2、I3 直交成分Qと独立になるように、同じ振幅成分では、I
1、I2、I3に同じビット値を割り当てる。 (b) 同相成分I3 隣り合う信号点間で、I3は、値0と1とを交互に割り
当てる。
【0133】(c) 直交成分Q1、Q2、Q3 同相成分Iと独立になるように、同じ振幅成分レベルで
は、Q1、Q2、Q3に同じビット値を割り当てる。 (d) 直交成分Q3 Q軸方向で隣り合う信号点間で、Q3は、値0と1とを
交互に割り当てる。
【0134】このような規則でコンスタレーション上の
信号点のビット配列を定義することにより、図14に示
した16QAM方式の場合と同じく、ビットI3が隣り
合わせの信号点で0と1とが交互に配置されているの
で、受信装置側で領域判定をしてビタビ復号することに
よりビットI3が再生されれば、同様にしてビットI
1、I2を推測することができる。
【0135】従って、受信装置側では、直交成分Qにつ
いても同様のことを行なうことにより、夫々のデコーダ
の出力とビタビ復号器のOUT端子とから、誤りのない
受信データを出力することができる。そして、この64
QAM方式による実施例の場合には、符号化率が5/6
となり、極めて高いデータ伝送効率を得ることができ
る。
【0136】また、この場合でも、I軸成分とQ軸成分
両方の処理のために、受信装置側のものを除き送信装置
側に畳み込み符号器が1個だけと、受信装置側にビタビ
復号器が1個だけ有ればよく、回路規模が抑えられ、更
に構成要素となる畳み込み符号器とビタビ復号器が、市
場に汎用品として提供されているもので済むので、入手
が容易であり、従って、低廉化が充分に図れることにな
る。
【0137】更に、本発明を256QAM方式に適用し
た場合も、信号点発生器でのコンスタレーション平面上
のビット配列の定義について、上記した64QAM方式
のときなどと同様に行なうことにより、同じく受信装置
側のものを除き送信装置側に1個の畳み込み符号器と受
信装置側に1個のビタビ復号器とを設けることにより実
現が可能で、この場合、例えば、次のようにすれば良
い。
【0138】まず1個の畳み込み符号器の出力をビット
I4、Q4とした上で、一方では、畳み込み符号器に入
力しないビットI1、I2、I3と出力I4を組み合わ
せ、これら4ビットの出力I1〜I4を同相成分として
信号点発生器に入力し、他方では、畳み込み符号器に入
力しないビットQ1、Q2、Q3と出力Q4を組み合わ
せ、これら4ビットの出力Q1〜Q4を直交成分として
信号点発生器に入力するのである。
【0139】この256QAM方式に適用した実施例の
場合には、符号化率は7/8にも達し、この結果、更に
著しいデータ伝送効率の向上を得ることができる上、上
記した他の実施例と同様、低廉化を充分に図ることがで
きる。
【0140】上記実施例はいずれも、適用対象が、nが
4以上の偶数の場合の誤り訂正方式に限られている。以
下、nが奇数になっている2n QAM変調方式の誤り訂
正機能を備えた伝送システムに適用して符号化率の向上
が充分に図れるようにした誤り訂正符号器及び誤り訂正
復号器並びに誤り訂正方式の伝送装置の実施例について
説明する。
【0141】端的にいえば、以下の実施例では、QAM
変調方式のコンスタレーションにおけるビット配列を領
域に分けて定義するものであり、これにより、nが奇数
のQAM変調方式、例えば32QAM変調方式、128
QAM変調方式などにも、上述の実施例と同様な誤り訂
正方式が採用できるようにしたものである。
【0142】図18は、本発明を32QAM変調方式、
すなわち2n QAM変調方式の多値数を表わす数値nが
5の場合の伝送システムに適用した場合の誤り訂正符号
器の一実施例である。なお、本発明は32QAM変調方
式に限らず、一般的に、2n(n:5以上の奇数)QAM
変調方式の伝送システムに適用可能である。
【0143】図18において、送信データは、4個のレ
ジスタ7からなるシリアル/パラレル変換器1Eに入力
され、そこで4ビットのパラレル信号に変換される。こ
こで、一般的には、上記したことに対応して、(n−1)
ビット(n:5以上の奇数)のパラレル信号に変換され
る。
【0144】そして、各レジスタ7の出力データは4ビ
ット毎にラッチ51に取り込まれ、4ビットのパラレル
データにされる。次に、これら4ビットのパラレルデー
タの内、まず1ビットを畳み込み符号器2に入力し、成
分I3、Q2を出力させ、一方、畳み込み符号器2に入
力しなかったデータは、そのままで成分I1、I2、Q
1とする。
【0145】なお、図8に関連して説明したように畳み
込み符号器2に入力するビットとしては任意のビットで
よいが、この実施例ではシリアル/パラレル変換器1E
の先頭から2番目のビットにしてある。そして、これら
の成分を夫々組み合わせ、成分I1、I2、I3、成分
Q1、Q2を信号点発生器3Aに入力する。
【0146】ここで、この信号点発生器3Dは、図19
に示す信号点のビット配列が定義されているものである
が、このビット配列は2n 通り(本実施例ではn=5で
32通り)のビット配列を使って、図20に示すよう
に、図19のコンスタレーション平面上の信号点を領域
Aと2つの領域Bとにそれぞれ含まれる信号点に分け
て、例えば以下のような手順でその区分けを決定する。
【0147】なお、成分I1、I2、I3は、領域A内
では同相成分を表しており、また、成分Q1、Q2は、
同じく領域A内では直交成分を表している。そのため、
以下、この実施例において、成分I1、I2、I3を同
相成分と称すると共に、成分Q1、Q2を直交成分と称
する。
【0148】(1) まず、A領域で同相成分I1、I
2、I3および直交成分Q1、Q2の5ビットに前述の
nが4以上の偶数の場合での規則に従って、ビット割り
付けをする。これで、24個の信号点の定義が決まる。
ところで、信号点は32個ある。このことは、I成分と
Q成分の5ビットで、どの信号点も重複して同じビット
を割り付けたり、未割り付けだったり、といったことな
く過不足無くぴったり定義すると32個信号点が定義さ
れるということを意味する。
【0149】(2) 上記(1)で24個の信号点の定義が
決まったので、残り8個の信号点のビット割付を以下の
手順で2つのB領域に割り付ける。 (3) 基本的には、ビタビ復号が正しく動作するため
に、A領域とB領域との境目も含めてB領域内部で(境
目は本実施例ではQ成分としか関係しないが)、I3と
Q2とは、夫々隣りの信号点との関係が必ず、0,1,
0,1、…と交互になるよう割り付ける。このことは必
ず必要である。
【0150】(4) 次に、I1、I2、Q1を割り付け
るが、その際、A領域に割り振られなかったビット配列
の内から同じビット配列が利用出来る限り、できるだけ
A領域の規則(同じ成分は、同じビットになるようにす
る規則)に従うようにビット割付をする。
【0151】(5) 上記4項において、どうしてもA領
域の規則に従うことが出来ない場合には、しかたなく違
反してもしょうがないとして、ビット割付をする。規則
違反があっても性能的には、非常に小さな劣化である。
なお、I成分とQ成分の5ビットの配列が重複したり、
不足したりしないようビット割付をする。
【0152】特に、B領域について整理すると、以下の
ようになる。即ち、I1、I2、I3、Q1、Q2を3
2個の信号点にデータビット配列を割り当てるときに、
重複しないようにする必要がある。従って、B領域での
8個の信号点のデータビット配列は、A領域のデータビ
ット配列以外のものを割り振るのだが、そのときに、最
低限、I3、Q2は隣り合う信号点間で、値が0、1、
0、1、…の規則に従って、交互になるようにまず決め
る。
【0153】そして、残ったI1、I2、Q1には、3
2個の信号点のデータビット割り当てが重複しないよう
に、つまりA領域で使わなかったビットを割り当てる。
以上のような手順で、32個の各信号点のデータビット
配列を定義する。図20の場合、I1、I2、I3の3
ビットに着目すると、A領域では、111、100、1
01、000、001が使われたので、残りの011と
110とが未定義である。従って、この未定義の011
と110とをB領域のI1、I2、I3に割り当てれば
よい。
【0154】以上のビット配列手順を整理すると、この
ビット配列は、図19の信号点平面を図20に示すよう
にA領域と2つのB領域とに分けて、以下のような規則
で行えば良い。
【0155】[A領域において] (A−1) 同相成分I1、I2、I3 同じ振幅成分では、直交成分Qと独立になるように、成
分I1、I2、I3それぞれに同じビット値を割り当て
る。つまりI軸での振幅成分レベルが+5のとき、成分
I1、I2、I3は、それぞれ値0、1、0にし、振幅
成分レベルが+3では、それぞれ値0、0、1に、振幅
成分レベルが+1では、それぞれ値0、0、0に、振幅
成分レベルが−1では、それぞれ値1、0、1に、振幅
成分レベルが−3では、それぞれ値1、0、0に、そし
て振幅成分レベルが−5では、それぞれ値1、1、1に
割り当てられている。
【0156】(A−2) 同相成分I3 成分I3は、I軸方向に関し隣り合う信号点間で値0と
1とを交互に割り当てる。つまりI軸での振幅成分レベ
ルが+5では、成分I3は値0であるのに対して、隣の
振幅成分レベルが+3での成分I3は値1になってお
り、その隣の振幅成分レベルが+1での成分I3は値0
で、さらにその隣の振幅成分レベルが−1では値1、そ
の隣の振幅成分レベルが−3では値0、その隣の振幅成
分レベルが−5では値1である。
【0157】(A−3) 直交成分Q1、Q2 同じ振幅成分レベルでは、同相成分Iと独立になるよう
に、成分Q1、Q2にそれぞれ同じビット値を割り当て
る。つまりQ軸での振幅成分レベルが+3のとき、成分
Q1、Q2はそれぞれ値0、1にし、振幅成分レベルが
+1ではそれぞれ値0、0に、振幅成分レベルが−1で
はそれぞれ値1、1に、振幅成分レベルが−3ではそれ
ぞれ値1、0に割り当てられている。
【0158】(A−4) 直交成分Q2 成分Q2は、Q軸方向に隣り合う信号点間で値0と1と
を交互に割り当てる。つまり、Q軸での振幅成分レベル
が+3では、成分Q2は値1であるのに対して、隣の振
幅成分レベルが+1での成分Q2は値0になっており、
その隣の振幅成分レベルが−1での成分Q2は値1で、
さらにその隣の振幅成分レベルが−3ではQ2は値0で
ある。
【0159】〔B領域において〕 (B−1) 同相成分I3 成分I3は、I軸方向に隣り合う信号点間で値0と1を
交互に割り当てるが、その位相(順序)はA領域に合わせ
る。つまり、I軸での振幅成分レベルが+3では、成分
I3は値1、振幅成分レベルが+1では値0、振幅成分
レベルが−1では値1、振幅成分レベルが−3では値0
である。
【0160】(B−2) 直交成分Q2 成分Q2は、A領域を通してQ軸方向に隣り合う信号点
間で値0と1とを交互に割り当てる。即ち、値0と1の
位相(順序)はA領域とB領域との境界でも崩さず、継続
させる。
【0161】(B−3) I1、 I2、Q1 A、B領域を通して成分I1、I2、I3、Q1、Q2
のビット配列に重複が生じないよう、A領域に割り振ら
なかったビット配列から割り当てる。この規則は言いか
えると以下のようにも定義できる。
【0162】即ち、同相振幅成分(I)− 直交振幅成分
(Q)座標系の信号点平面を第1領域と第2領域とに分
け、第1領域においては、同一の同相振幅成分を有する
信号点に対して同相成分に同一ビット配列を割り当て、
同一の直交振幅成分を有する信号点に対しては直交成分
に同一のビット配列を割り当て、第2領域では第1領域
に割り振らなかったビット配列を第2領域内の信号点に
割り振り、第1領域および第2領域を通して、I軸方向
に隣り合う信号点の畳み込み符号器の同相成分出力に相
当するビット位置には互いに異なるビット値を割り当て
(即ち、値0と1を交互に割り当てる)、Q軸方向に隣り
合う信号点の畳み込み符号器の直交成分出力に相当する
ビット位置には互いに異なるビット値を割り当てる(即
ち、値0と1を交互に割り当てる)。
【0163】なお、隣り合う信号点の隣り合う方向が第
1領域と第2領域を横切る方向のときは、値0と1の順
序は、第1領域と第2領域との境界でも崩さず維持す
る。隣り合う信号点の隣り合う方向が第1領域と平行の
ときは、値0と1の順序は隣接する第1領域の値0と1
の順序(位相)と合わせる。また、全信号点で同一ビット
割り当てが無いようにする。
【0164】図18の信号点発生器3Dは、入力された
成分I1、I2、I3、Q1、Q2のデータにより、定
義された信号点の同相振幅成分と直交振幅成分とを出力
し、それぞれロールオフフィルタ4、5に供給する。ロ
ールオフフィルタ4,5以後の変調部40と送信処理部
60は図8のそれと同様なので説明を省略する。
【0165】次に、図18の実施例に対応する誤り訂正
復号器の一実施例について、説明する。上述のnが4以
上の偶数の場合の実施例では、コンスタレーション平面
上の信号点のビット割り当てがI軸とQ軸とで全く独立
に定義してあったが、図18の実施例では、図20に示
したように、完全には独立になっていない。
【0166】まず、I軸成分で見ると、図21に示した
ように、Q軸と独立ではないため、成分I1、I2、I
3のビット割り当てが重複していてもかまわないとする
箇所が生じてしまう。
【0167】例えば、I軸の振幅成分レベルがそれぞれ
+3、+1、−1、−3での成分I1、I2、I3は、
以下夫々斜線で区切って順に表記すると値0、0、1/
値0、0、0/値1、0、1/値1、0、0の組み合わ
せとなる場合と値0、1、1/値1、1、0/値0、
1、1/値1、1、0の組み合わせになる場合との2種
類の割り当てのいずれでもよく、重複する可能性があ
る。
【0168】しかし、この重複については、Q軸の振幅
成分により区別し、重複しないようにすることができ
る。つまり、Q軸の振幅成分レベルが±1又は±3の場
合には、I軸の振幅成分レベルがそれぞれ+3、+1、
−1、−3のとき、成分I1、I2、I3は順に値0、
0、1/値0、0、0/値1、0、1/値1、0、0と
なり、Q軸の振幅成分レベルが±5の場合には、成分I
1、I2、I3は順に値0、1、1/値1、1、0/値
0、1、1/値1、1、0となるからであり、従って、
Q軸での振幅成分の情報と照合することにより、I軸の
復号が可能になる。
【0169】一方、Q軸成分の場合では、図22に示し
たように、やはりI軸と独立ではないため、同様にQ
1、Q2のビット割り当てが重複する可能性がある。例
えば、Q軸の振幅成分が+5、−5のときの成分Q1、
Q2は、それぞれ値0、0/値1、1の場合と値1、0
/値0、1との2種類の割り当てとなっている。
【0170】しかし、これも、I軸の振幅成分が±1の
場合には、Q軸の振幅成分が+5、−5での成分Q1、
Q2はそれぞれ値0、0/値1、1となり、I軸の振幅
成分が±3の場合には、成分Q1、Q2はそれぞれ値
1、0/値0、1であり、やはりI軸での振幅成分の情
報と照合することで、Q軸の復号が可能になる。
【0171】ここで、先に説明したnが4以上の偶数の
場合の実施例では、図12に示した軟判定復号部27に
より、I軸とQ軸とで、それぞれ独立に受信した振幅成
分レベルの信号から各成分値が復号される。
【0172】しかし、nが5以上の奇数の場合の実施例
では、上記したように、受信した信号点の振幅成分レベ
ルについては、I軸、Q軸ともに分かるが、これをビッ
トに復号する場合には、先に述べたnが4以上の偶数の
場合の実施例における方式をそのまま適用できない。
【0173】そこで、本実施例では、図23に示すよう
に、ビットに復号するためのデコーダ13、17に、相
手側の軸の情報も入力して復号する方式の軟判定復号部
27Aを用いて復号するようになっている。
【0174】このため、軟判定復号部27Aは、I軸の
デコーダ13′に、遅延回路10を経由した領域判定部
8の信号j′iと畳み込み符号器12の出力I2rが入
力される以外に、遅延回路16を経由した領域判定部1
5からの信号j′qと畳み込み符号器12の出力Q2r
も入力され、これにより受信信号点のQ軸の振幅成分も
分かるようにし、I軸でのビットの復号ができるように
してある。
【0175】また、Q軸でも同様で、Q軸のデコーダ1
7′には、信号j′qと出力Q2rとが入力される外
に、遅延回路10を経由した領域判定部8からの信号
j′iと畳み込み符号器12の出力I2rも入力され、
これにより受信信号点のI軸での振幅成分が分かり、Q
軸でのビットの復号ができるようになっている。
【0176】従って、これらのデコーダ13′、17′
の出力信号I1r、Q1rと、ビタビ復号器11の出力
信号をパラレルシリアル変換器28に入力することによ
り、32QAM方式による誤りのない受信データをシリ
アル信号に変換して出力することができる。そして、こ
の32QAM方式による実施例の場合には、符号化率が
4/5となり、高いデータ伝送効率を実現することがで
きる。
【0177】更に、この実施例でも、先述の実施例と同
じく、I軸成分とQ軸成分の処理に、受信装置側のもの
を除き送信装置側に1個の畳み込み符号器と受信装置側
に1個のビタビ復号器が必要なだけなので、回路規模が
抑えられ、さらに構成要素となる畳み込み符号器とビタ
ビ復号器が、市場に汎用品として提供されているもので
済むので、入手が容易であり、従って、低廉化が充分に
図れることになる。
【0178】更に、本発明を128QAM変調方式、す
なわち2n QAM変調方式の多値数を表わす数値nが7
の場合の伝送システムに適用した場合も、信号点発生器
でのコンスタレーション平面上のビット配列の定義につ
いて、上記した32QAM方式のときと同様に行なうこ
とにより、同じく受信装置側のものを除き送信装置側に
1個の畳み込み符号器と受信装置側に1個のビタビ復号
器とにより、実現が可能である。
【0179】図24は本発明を128QAM変調方式、
すなわち2n QAM変調方式の多値数を表す数値nが7
の場合の伝送システムに適用した場合の誤り訂正符号器
の一実施例を、図25と図26はこの128QAM変調
方式でのビット配列の一例を示す。
【0180】図24において、送信データは、6台のレ
ジスタ7からなるシリアル/パラレル変換器1Fに入力
され、6ビットのパラレル信号に変換される。そして、
各レジスタ7の出カデータは6ビット毎にラッチ51に
取り込まれ、6ビットのパラレルデータにされる。
【0181】そしてこの実施例では、シリアル/パラレ
ル変換器1Fの先頭から3番目の1ビットを畳み込み符
号器2に入力し、成分I4、Q3を出力させ、一方、畳
み込み符号器2に入力しなかったデータはそのままで成
分I1、I2、I3、Q2、Q1とする。なお、畳み込
み符号器2に入力するビットは任意のビットで良い。
【0182】そして、これらの成分を組み合わせて、成
分I1、I2、I3、I4、成分Q1、Q2、Q3を信
号点発生器3Eに入力する。ここで、この信号点発生器
3Eは、図25に示す信号点のビット配列が定義されて
いるが、このビット配列は2n 通り(本実施例ではn=
7で128通り)のビット配列を使って、図20の場合
と同様、図25の信号点を領域Aと2つの領域Bとに分
けて図26に示すように配列する。
【0183】なお、成分I1、I2、I3、I4は、領
域A内では同相成分を表しており、また、成分Q1、Q
2、Q3は、同じく領域A内では直交成分を表してい
る。そのため、以下、この実施例において、成分I1、
I2、I3、I4を同相成分と称すると共に、成分Q
1、Q2、Q3を直交成分と称する。
【0184】このビット配列の規則は図18と関連して
説明した規則に順ずる。即ち、B領域では、最低限、成
分I4とQ3は、値0と1を図18の場合と同様な規則
で割り当てる。それ以外のビット割り付けは、できるだ
けA領域での規則に従うように定義する。それが不可能
な信号点については、残つたビット値を割り当てれば良
い。
【0185】本実施例の128QAMの場合、同一の同
相振幅成分を有する信号点の同相成分に同一のビット値
を割り当てる、と言う規則は適用できるが、同一の直交
振幅成分を有する信号点の直交成分に同一のビット値を
割り当てると言う規則は適用できない。
【0186】簡単に言うと、B領域では、成分I4、Q
3は、A領域との境界も含め値0,1を交互に割り付
け、同相振幅成分の信号点の同相成分には同じビット値
を割り付ける。そして、Q1、Q2に関しては、未だど
この信号点にも割り付けられていないビット値を割り当
てる。このような規則でB領域にビット配列を定義すれ
ば良い。
【0187】そして、本発明を128QAM変調方式に
適用したこの実施例によれば、符号化率は6/7にも達
し、この結果さらにデータ伝送効率の向上を図ることが
できる上、上記した他の実施例と同様、低廉化を充分に
図ることができる。
【0188】なお、上述した本発明の実施例において
は、送信装置の誤り訂正符号器の出力信号およびその出
力信号に同期されたパラレルデータ信号が直に信号点発
生器(マッピング手段)へ入力された構成でもって説明さ
れているが、この出力信号およびパラレルデータ信号
は、信号の並び替えを行うインターリーブ手段を介して
信号点発生器に入力されるとしてもよい。
【0189】この場合、インターリーブ手段によって信
号が並び替えられたとしても、誤り訂正符号器の出力信
号2ビットの内一方の1ビットが同相成分側に割り当て
られるようにして信号点発生器へ入力され、他方の1ビ
ットが直交成分側に割り当てられるようにして信号点発
生器へ入力されれば、本発明の奏する効果を問題なく得
ることができる。
【0190】なお、この場合のインターリーブ手段とし
ては、1シンボル、すなわち、1信号点当たりのデータ
信号毎に、時間インターリーブを行う構成としたインタ
ーリーブ手段を用いることとしてよい。
【0191】
【発明の効果】上述の本発明によれば、多値QAM変調
方式の多値数を表わす数値nが4以上の整数の場合にも
本発明を適用でき、nが5以上の奇数のときは、符号化
率は、例えば32QAM変調方式(n=5)では4/5、
128QAM変調方式(n=7)では6/7になるので、
高い符号化率を容易に得ることができ、また、nが4以
上の偶数のときは、符号化率は、例えば16QAM変調
方式(n=4)では3/4、64QAM変調方式(n=6)
では5/6、そして、256QAM変調方式(n=8)で
は7/8となり、すなわち、符号化率は、(n−1)/n
となって、この結果、本発明によれば、nがより大きく
なるにつれてよりビットレートが高くなり、伝送効率を
より大きく向上させることができる。
【0192】また、本発明によれば、送信装置側での畳
み込み符号器と、受信装置側でのビタビ復号器がI軸成
分とQ軸成分の処理について、各1個だけで実現できる
ので、回路規模が小さくて済み、システムを安価に実現
することができる。
【0193】更に本発明によれば、構成要素となる畳み
込み符号器とビタビ復号器として、市場に汎用品として
提供されているものが使用できるので、入手が容易であ
り、この点でもシステムを安価に提供することができ
る。
【0194】また、上記実施例に限らず、本発明は、様
々な形態をとりうることが、本発明の技術分野の一般的
な知識を有するものには容易に考えられるものであり、
例えば、畳み込み符号器としては上述のものに限らず、
特殊な畳み込み符号器、または、誤り訂正能力を向上さ
せるために拘束長の長い構成のものでも使用が可能であ
り、畳み込み符号器、ビタビ復号器がどのようなもので
あっても使用できるという柔軟性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】誤り訂正機能が付加されていない従来技術によ
るディジタル多値変調方式の符号器の一例を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1の符号器の16QAM方式におけるコンス
タレーション平面上での信号点のビット配置を示す図で
ある。
【図3】畳み込み符号器とビタビ復号器を用いた誤り訂
正方法の一例を説明するための図である。
【図4】畳み込み符号器の一例の構成と動作とを説明す
るための図である。
【図5】拘束長7の畳み込み符号器の一例の構成を示す
ブロック図である。
【図6】誤り訂正機能を付加した場合のディジタル多値
変調方式の符号器の一例の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】受信装置側でビタビ復号化を行う場合に用いら
れるメトリック設定の様子を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施例による誤り訂正符号器を有す
る送信装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図8の実施例による信号点のビット配列につい
ての定義を説明するためのコンスタレーション平面上に
おけるビット配置図である。
【図10】誤り訂正機能の無い多値変調方式の受信装置
の一例の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施例による誤り訂正機能を備え
た多値変調方式の受信装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図12】軟判定復号部の構成例を示すブロック図であ
る。
【図13】図12の判定復号部の動作に関わるコンスタ
レーション平面上における信号点の移動を説明するため
のビット配置図である。
【図14】図12の判定復号部の動作に関わるメトリッ
ク設定の様子を説明するための図である。
【図15】図12の軟判定復号部でのデコーダの一例を
示すブロック図である。
【図16】本発明の別の実施例による誤り訂正符号器の
構成を示すブロック図である。
【図17】図16の構成におけるコンスタレーション平
面上での64QAM変調方式での信号点のビット配列例
を示す図である。
【図18】本発明を32QAM変調方式の伝送システム
に適用した場合の誤り訂正符号器の別の実施例の構成を
示すブロック図である。
【図19】32QAM変調方式のコンスタレーション平
面上での信号点のビット配置の一例を示す説明図であ
る。
【図20】図18の32QAM変調方式の実施例におけ
るコンスタレーション平面上での信号点のビット配列規
則の説明図である。
【図21】図18の32QAM変調方式の実施例におけ
るI軸振幅成分での復号方法の説明図である。
【図22】図18の32QAM変調方式の実施形態にお
けるQ軸振幅成分での復号方法の説明図である。
【図23】図18の実施例における軟判定復号部の構成
を示すブロック図である。
【図24】本発明を128QAM変調方式の伝送システ
ムに適用した場合の誤り訂正符号器の実施例の構成を示
すブロック図である。
【図25】128QAM変調方式のコンスタレーション
平面上での信号点のビット配置の一例を示す説明図であ
る。
【図26】図24の128QAM変調方式の実施例にお
けるコンスタレーション平面上での信号点のビット配列
規則の説明図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D、1E、1F、28 シリアル
/パラレル変換器 2、2A、2B、12、101 畳み込み符号器 3A、3B、3C、3D、3E 信号点発生器 4、5、23 ロールオフフィルタ(ROF) 6、6−1〜6−8 排他的論理和回路 7、7−1〜7−6 レジスタ 8、15 領域判定部 9、14、105、106 メトリック設定部 10、16 遅延回路 11、107 ビタビ復号器 13、17 デコーダ 19 可変利得アンプ 20 A/Dコンバータ 21 AGC制御部 22 復調部 24 自動等化器 25 タップ更新部 26 識別部 27、27A 軟判定復号部 29 信号点/ビット変換器 30 ROM 40 変調部 41 正弦波発生器 42 π/2位相シフト器 43 乗算器 44 足し算器 45 D/Aコンバータ 46 ローパスフィルタ(LPF) 51 ラッチ 60 送信処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04L 27/38 H04L 27/00 G (72)発明者 近藤 国彦 東京都小平市御幸町32番地 株式会社日 立国際電気 小金井工場内 (72)発明者 塚本 信夫 東京都小平市御幸町32番地 株式会社日 立国際電気 小金井工場内 (72)発明者 池田 哲臣 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本 放送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 寺田 健二 東京都渋谷区神南二丁目2番1号 日本 放送協会 放送センター内 (56)参考文献 特開 平8−32633(JP,A) 特開 平7−131493(JP,A) 特開 平6−181567(JP,A) 特開 平5−327787(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 1/00 H03M 13/23 H03M 13/41 H04L 27/00 H04L 27/34 H04L 27/38

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信データを2n(nは5以上の奇数)Q
    AM変調方式により伝送する装置に使われる誤り訂正符
    号器であって、 前記送信データを(n−1)ビットのパラレルデータに変
    換する変換部と、 前記(n−1)ビットのパラレルデータの内の所定の1ビ
    ットのデータが入力される畳み込み符号器と、 前記畳み込み符号器から出力される2ビットのデータ
    と、前記(n−1)ビットのパラレルデータの内の前記所
    定ビットを除いたデータ(以下、残りのデータと称す)と
    が入力される信号点発生器とを有し、 前記畳み込み符号器から出力される2ビットのデータの
    内の一方のビットは同相成分として出力されて前記信号
    点発生器に入力され、他方のビットは直交成分として出
    力されて前記信号点発生器に入力され、前記残りのデー
    タは同相成分としてと直交成分としてとに分けて前記信
    号点発生器に入力され、該信号点発生器は前記2n QA
    M変調方式による多値信号を発生するものにおいて、 同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平
    面を第1領域と第2領域とに分け、該平面における前記
    n QAM変調方式による多値信号の割り当てを、 前記第1領域においては、同一の同相振幅成分を有する
    信号点に対して、同相成分には同一のビット配列を割り
    当て、 前記第1領域においては、同一の直交振幅成分を有する
    信号点に対して、直交成分には同一のビット配列を割り
    当て、 前記第1領域および第2領域を通しては、同相振幅成分
    方向で隣り合う信号点どうしに対して、前記畳み込み符
    号器から同相成分として出力されるビットには互いに異
    なるビット値を割り当て、 前記第1領域および第2領域を通しては、直交振幅成分
    方向で隣り合う信号点どうしに対して、前記畳み込み符
    号器から直交成分として出力されるビットには互いに異
    なるビット値を割り当て、 前記第1領域内の信号点に割り当てなかったビット配列
    を前記第2領域内の信号点に割り当てて、 前記第1領域および第2領域を通して、各信号点に異な
    るビット配列を割り当てるように構成 することを特徴と
    する誤り訂正符号器。
  2. 【請求項2】 送信データを2 n (n=7)QAM変調方
    式により伝送する装置に使われる誤り訂正符号器であっ
    前記送信データを(n−1)ビットのパラレルデータに変
    換する変換部と、 前記(n−1)ビットのパラレルデータの内の所定の1ビ
    ットのデータが入力される畳み込み符号器と、 前記畳み込み符号器から出力される2ビットのデータ
    と、前記(n−1)ビットのパラレルデータの内の前記所
    定ビットを除いたデータ(以下、残りのデータと称す)と
    が入力される信号点発生器とを有し、 前記畳み込み符号器から出力される2ビットのデータの
    内の一方のビットは同相成分として出力されて前記信号
    点発生器に入力され、他方のビットは直交成分として出
    力されて前記信号点発生器に入力され、前記残りのデー
    タは同相成分としてと直交成分としてとに分けて前記信
    号点発生器に入力され、該信号点発生器は前記2 n QA
    M変調方式による多値信号を発生するものにおいて、 同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平
    面を第1領域と第2領域とに分け、該平面における前記
    n QAM変調方式による多値信号の割り当てを、 前記第1領域においては、同一の同相振幅成分を有する
    信号点に対して、同相成分に同一ビット配列を割り当
    て、 前記第1領域においては、同一の直交振幅成分を有する
    信号点に対して、直交成分に同一のビット配列を割り当
    て、 前記複数の第2領域においては、前記第1領域に割り当
    てなかったビット配列の内利用できる限りの、同一の同
    相振幅成分を有する信号点に対して、同相成分には同一
    ビット配列を割り当て、 前記第1領域および第2領域を通しては、同相成分方向
    で隣り合う信号点どうしに対して、前記畳み込み符号器
    から同相成分として出力されるビットには互いに異なる
    ビット値を割り当て、 前記第1領域および第2領域を通しては、直交成分方向
    で隣り合う信号点どう しに対して、前記畳み込み符号器
    から直交成分として出力されるビットには互いに異なる
    ビット値を割り当て、 前記第2領域内の信号点の直交成分に対しては、前記畳
    み込み符号器から直交成分として出力されるビット以外
    のビットに対して、割り当てられないで残っているビッ
    ト配列に応じたビット値を割り当てて、 前記第1領域および第2領域を通して、各信号点には夫
    々異なるビット配列 を割り当てるように構成することを
    特徴とする誤り訂正符号器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の誤り訂正符号器におい
    て、前記第2領域内において、前記第1領域に割り当てなか
    ったビット配列の中で利用出来る限りの、同一の同相振
    幅成分を有する信号点に対して同相成分に同一ビット配
    列を割り当て、および/または、同一の直交振幅成分を
    有する信号点に対して直交成分に同一の ビット配列を割
    り当てるように構成することを特徴とする誤り訂正符号
    器。
  4. 【請求項4】 伝送された2 n (nは4以上の整数)QA
    M多値変調方式信号のデータ誤りを訂正して復号する誤
    り訂正復号器であって、 前記QAM多値変調信号の同相振幅成分(I)信号と直交
    振幅成分(Q)信号とを入力し、該入力された信号が同相
    振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平面を
    同相方向と直交方向とに分割した複数領域のどの領域に
    属するかを判定する領域判定部と、 前記領域判定部の判定結果に基づいて、前記同相振幅成
    分(I)信号と直交振幅成分(Q)信号それぞれのメトリッ
    クを設定し出力するメトリック設定部と、 前記それぞれのメトリックを入力してデータ信号を再生
    するビタビ復号器と、 前記ビタビ復号器から出力されるデータ信号を入力して
    2ビットデータ信号を出力する畳み込み符号器と、 前記ビタビ復号器の出力信号と前記畳み込み符号器の出
    力に応じた信号とを入力するパラレル/シリアル変換器
    とを有するものにおいて、 前記nは5以上の奇数であり、 更に、前記畳み込み符号器から出力される同相成分に対
    するデータ信号および直交成分に対するデータ信号と、
    前記領域判定部から出力される同相成分に対す る領域判
    定結果および直交成分に対する領域判定結果とを入力と
    する第1のデコーダと、 前記畳み込み符号器から出力される直交成分に対するデ
    ータ信号および同相成分に対するデータ信号と、前記領
    域判定部から出力される直交成分に対する領域判定結果
    および同相成分に対する領域判定結果とを入力とする第
    2のデコーダとを有し、 前記第1のデコーダの同相成分に対する出力信号および
    前記第2のデコーダの直交成分に対する出力信号と前記
    ビタビ復号器の前記出力信号とを前記パラレル/シリア
    ル変換器に入力 することを特徴とする誤り訂正復号器。
  5. 【請求項5】 送信データを2 n (nは5以上の奇数)Q
    AM変調方式により伝送する装置であって、 送信部と受信部とを有し、 前記送信部は、前記送信データを入力信号として受け取
    り、該入力信号を並列の直交した同相成分信号と直交成
    分信号とに変換して出力する誤り訂正符号部と該誤り訂
    正符号部の出力である前記同相成分信号と直交成分信号
    とを入力として受信しアナログ変調波信号を生成して出
    力する変調部とを有し、 前記受信部は、前記送信部から前記アナログ変調波信号
    を受信して復調し、同相成分信号と直交成分信号を生成
    する復調部と該復調部からの前記同相成分信号と直交成
    分信号を復号する誤り訂正復号部とを有し、 前記誤り訂正符号部は、前記送信データを(n−1)ビッ
    トのパラレルデータに変換する変換部と、前記(n−1)
    ビットのパラレルデータの内の任意の1ビットのデータ
    が入力される畳み込み符号器と該畳み込み符号器から出
    力される2ビットのデータと前記(n−1)ビットのパラ
    レルデータの内の残りのビットのデータとが入力される
    信号点発生器とを有し、 前記畳み込み符号器から出力される2ビットのデータと
    前記(n−1)ビットの内の残りのビットのデータは夫々
    同相成分と直交成分とに分けて前記信号点発生器に入力
    され、該信号点発生器は前記2 n QAM変調方式による
    多値信号を発生するものにおいて、 同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平
    面を第1領域と第2領 域とに分け、該平面における前記
    n QAM変調方式による多値信号の割り当てを、 前記第1領域においては、同一の同相振幅成分を有する
    信号点に対して、同相成分には同一のビット配列を割り
    当て、 前記第1領域においては、同一の直交振幅成分を有する
    信号点に対して、直交成分には同一のビット配列を割り
    当て、 前記第1領域および第2領域を通しては、同相振幅成分
    方向で隣り合う信号点どうしに対して、前記畳み込み符
    号器から同相成分として出力されるビットには互いに異
    なるビット値を割り当て、 前記第1領域および第2領域を通しては、直交振幅成分
    方向で隣り合う信号点どうしに対して、前記畳み込み符
    号器から直交成分として出力されるビットには互いに異
    なるビット値を割り当て、 前記第1領域内の信号点に割り当てなかったビット配列
    を前記第2領域内の信号点に割り当てて、 前記第1領域および第2領域を通して、各信号点に異な
    るビット配列を割り当てるように構成することを特徴と
    する伝送装置。
  6. 【請求項6】 送信データを2 n (n=7)QAM変調方
    式により伝送する装置であって、 送信部と受信部とを有し、 前記送信部は、前記送信データを入力信号として受け取
    り、該入力信号を並列の直交した同相成分信号と直交成
    分信号とに変換して出力する誤り訂正符号部と該誤り訂
    正符号部の出力である前記同相成分信号と直交成分信号
    とを入力として受信しアナログ変調波信号を生成して出
    力する変調部とを有し、 前記受信部は、前記送信部から前記アナログ変調波信号
    を受信して復調し、同相成分信号と直交成分信号を生成
    する復調部と該復調部からの前記同相成分信号と直交成
    分信号を復号する誤り訂正復号部とを有し、 前記誤り訂正符号部は、前記送信データを(n−1)ビッ
    トのパラレルデータに変換する変換部と前記(n−1)ビ
    ットのパラレルデータの内の任意の1ビットのデータが
    入力される畳み込み符号器と該畳み込み符号器から出力
    される2ビット のデータと前記(n−1)ビットのパラレ
    ルデータの内の残りのビットのデータとが入力される信
    号点発生器とを有し、 前記畳み込み符号器から出力される2ビットのデータと
    前記(n−1)ビットの内の残りのビットのデータは夫々
    同相成分と直交成分とに分けて前記信号点発生器に入力
    され、該信号点発生器は前記2 n QAM変調方式による
    多値信号を発生するものにおいて、 同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平
    面を第1領域と第2領域とに分け、該平面における前記
    n QAM変調方式による多値信号の割り当てを、 前記第1領域においては、同一の同相振幅成分を有する
    信号点に対して、同相成分に同一ビット配列を割り当
    て、 前記第1領域においては、同一の直交振幅成分を有する
    信号点に対して、直交成分に同一のビット配列を割り当
    て、 前記複数の第2領域においては、前記第1領域に割り当
    てなかったビット配列の内利用できる限りの、同一の同
    相振幅成分を有する信号点に対して、同相成分には同一
    ビット配列を割り当て、 前記第1領域および第2領域を通しては、同相成分方向
    で隣り合う信号点どうしに対して、前記畳み込み符号器
    から同相成分として出力されるビットには互いに異なる
    ビット値を割り当て、 前記第1領域および第2領域を通しては、直交成分方向
    で隣り合う信号点どうしに対して、前記畳み込み符号器
    から直交成分として出力されるビットには互いに異なる
    ビット値を割り当て、 前記第2領域内の信号点の直交成分に対しては、前記畳
    み込み符号器から直交成分として出力されるビット以外
    のビットに対して、割り当てられないで残っているビッ
    ト配列に応じたビット値を割り当てて、 前記第1領域および第2領域を通して、各信号点には夫
    々異なるビット配列を割り当てるように構成することを
    特徴とする伝送装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の伝送装置において、前記第2領域内において、前記第1領域に割り当てなか
    ったビット配列の中の 利用出来る限りの、同一の同相振
    幅成分を有する信号点に対して同相成分に同一ビット配
    列を割り当て、および/または、同一の直交振幅成分を
    有する信号点に対して直交成分に同一のビット配列を割
    り当てるように構成することを特徴とする伝送装置。
  8. 【請求項8】 送信データを2 n (nは4以上の整数)Q
    AM変調方式により伝送する装置であって、 送信部と受信部とを有し、 前記送信部は、前記送信データを入力信号として受け取
    り、該入力信号を並列の直交した同相成分信号と直交成
    分信号とに変換して出力する誤り訂正符号部と該誤り訂
    正符号部の出力である前記同相成分信号と直交成分信号
    とを入力として受信しアナログ変調波信号を生成して出
    力する変調部とを有し、 前記受信部は、前記送信部から前記アナログ変調波信号
    を受信して復調し、同相成分信号と直交成分信号を生成
    する復調部と該復調部からの前記同相成分信号と直交成
    分信号を復号する誤り訂正復号部とを有し、 前記誤り訂正符号部は、前記送信データを(n−1)ビッ
    トのパラレルデータに変換する変換部と前記(n−1)ビ
    ットのパラレルデータの内の任意の1ビットのデータが
    入力される畳み込み符号器と該畳み込み符号器から出力
    される2ビットのデータと前記(n−1)ビットのパラレ
    ルデータの内の残りのビットのデータとが入力される信
    号点発生器とを有し、 前記畳み込み符号器から出力される2ビットのデータと
    前記(n−1)ビットの内の残りのビットのデータは夫々
    同相成分と直交成分とに分けて前記信号点発生器に入力
    され、該信号点発生器は前記2 n QAM変調方式による
    多値信号を発生するものにおいて、 前記受信部の誤り訂正復号部は、 前記QAM多値変調信号の同相振幅成分(I)信号と直交
    振幅成分(Q)信号とを入力し、該入力された信号が同相
    振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平面を
    同相方向と直交方向とに分割した複数領域のどの領域に
    属するかを判定する領域判定部と、 前記領域判定部の判定結果に基づいて、前記同相振幅成
    分(I)信号と直交振幅 成分(Q)信号それぞれのメトリッ
    クを設定し出力するメトリック設定部と、 前記それぞれのメトリックを入力してデータ信号を再生
    するビタビ復号器と、 前記ビタビ復号器から出力されるデータ信号を入力して
    2ビットデータ信号を出力する畳み込み符号器と、 前記ビタビ復号器の出力信号と前記畳み込み符号器の出
    力に応じた信号とを入力するパラレル/シリアル変換器
    とを有し、 前記nは5以上の奇数であり、 更に、前記畳み込み符号器から出力される同相成分に対
    するデータ信号および直交成分に対するデータ信号と、
    前記領域判定部から出力される同相成分に対する領域判
    定結果および直交成分に対する領域判定結果とを入力と
    する第1のデコーダと、 前記畳み込み符号器から出力される直交成分に対するデ
    ータ信号および同相成分に対するデータ信号と、前記領
    域判定部から出力される直交成分に対する領域判定結果
    および同相成分に対する領域判定結果とを入力とする第
    2のデコーダとを有し、 前記第1のデコーダの同相成分に対する出力信号および
    前記第2のデコーダの直交成分に対する出力信号と前記
    ビタビ復号器の前記出力信号とを前記パラレル/シリア
    ル変換器に入力することを特徴とする伝送装置。
  9. 【請求項9】 送信データを2 n (nは5以上の奇数)Q
    AM変調方式により伝送する送信装置において、 前記送信デー夕を(n−1)ビットのパラレルデータに変
    換する変換部と、 前記(n−1)ビットのパラレルデータの内の所定の1ビ
    ットのデータが入力される畳込み符号器と、 前記畳込み符号器から出力される2ビットのデータと上
    記(n−1)ビットのパラレルデータの内の残りのビット
    のデータとが入力される信号点発生器であって、上記畳
    込み符号器から出力される2ビットのデータと上記(n
    −1ビットのパラレルデータの内の残りのビットのデー
    タは、それぞれ同相成分信号と直交成分信号とに分けて
    入力され、上記2 n QAM変調方式による多値信号を発
    生する上記信号点発生器と、 前記信号点発生器からの出力が印加され、前記同相成分
    信号と直交成分信号に、それぞれ直交する所定の周波数
    で変調し、加算される変調器と、 前記変調器からの出力が印加される送信処理部とを有
    し、前記送信処理部から送信信号が出力されるものにお
    いて、 前記信号点発生器は、前記2 n QAM変調方式の多値信
    号を発生し、 前記多値信号は、同相成分と直交成分座標系の信号点平
    面を第1領域と第2領域とに分け、 前記第1領域において、同一の同相振幅成分を有する信
    号点に対して同相成分に同一のビット配列を割当て、同
    一の直交振幅成分を有する信号点に対して直交成分に同
    一のビット配列を割当て、 前記第1領域および第2領域を通して、同相成分軸方向
    で隣合う信号点の前記畳込み符号器の同相成分出力に相
    当するビットには、互いに異なるビット値を割当て、 直交成分軸方向で隣合う信号点の前記畳込み符号器の直
    交成分出力に相当するビットには、互いに異なるビット
    値を割当て、 前記第1領域に割当てなかったビット配列を前記第2領
    域の信号点に割当て、 前記第1、第2の領域を通して各信号点に異なるビット
    配列を割当てた信号で構成されるようにすることを特徴
    とする送信装置。
  10. 【請求項10】 n (nは4以上の整数)QAM変調方
    式による多値信号を受信する受信装置であって、 前記多値信号を復調する復調器を有し、前記復調器は、
    前記多値信号を同相成分信号と直交成分信号とに分離す
    るものであり、 前記同相成分信号と直交成分信号が印加される自動等化
    器を有し、前記自動等化器は、前記同相成分信号と直交
    成分信号を自動等化するものであり、 前記自動等化された同相成分信号と直交成分信号が印加
    される2 n (nは4以上の整数)QAM多値変調信号の判
    定復号器を有し、前記判定復号器は、前記2 n QAM多
    値変調信号の同相成分信号と直交成分信号を入力する領
    域判定部を有するものであり、 前記領域判定部は、前記QAM多値変調信号の同相成分
    信号と直交成分信号が 同相成分と直交成分座標系の信号
    点平面を同相方向および直交方向に各々分割した複数領
    域のどの領域に属するかを判定するものであり、 前記領域判定部の判定結果に基づいて前記同相成分信号
    と前記直交成分信号のメトリックを出力するメトリック
    設定部と、 前記同相成分信号と前記直交成分信号のメトリックを入
    力されるビタビ復号器と、 前記ビタビ復号器から出力されるデータ信号が印加され
    る畳込み符号器と、 前記領域判定部の出力と前記畳込み符号器の出力が印加
    されるデコーダと、 前記ビタビ複合器の出力と前記畳込み符号器の出力とを
    入力とするパラレルシリアル変換器とを有するものにお
    いて、 前記nが5以上の奇数である場合に、2 n QAM変調方
    式による多値信号を受信する受信装置の前記デコーダ
    は、 前記畳込み符号器からの同相成分に対するデータ信号及
    び直交成分に対するデータ信号と、前記領域判定部から
    の同相成分に対する領域判定結果及び直交成分に対する
    領域判定結果とを入力する第3のデコーダと、 前記畳込み符号器からの直交成分に対するデータ信号及
    び同相信号に対するデータ信号と前記領域判定部からの
    直交成分に対する領域判定結果および同相成分に対する
    領域判定結果とを入力とする第4のデコーダとを有し、 前記第3のデコーダの同相成分に対する出力及び前記第
    4のデコーダの直交成分に対する出力と前記ビタビ復号
    器の前記出力とが前記パラレルシリアル変換器に入力さ
    れることを特徴とする受信装置。
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