JPH0834443B2 - 端数ビットレートのためのトレリス符号化方法および装置 - Google Patents

端数ビットレートのためのトレリス符号化方法および装置

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JPH0834443B2 JP2138654A JP13865490A JPH0834443B2 JP H0834443 B2 JPH0834443 B2 JP H0834443B2 JP 2138654 A JP2138654 A JP 2138654A JP 13865490 A JP13865490 A JP 13865490A JP H0834443 B2 JPH0834443 B2 JP H0834443B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は信号符号化に関する。
技術の背景 過去10年の間に、符号化変調方式は加法的ガウス性雑
音(AWGN)のあるチャネルについては実際的で電力能率
が良く、帯域能率の良い手法であることが証明された。
このような手法は今では商用の電話音声帯域モデムとし
て広く利用されており、その結果としてこのようなモデ
ムの商品として利用できる伝送速度は19.2kビット/秒
まで向上した。
符号化変調方式はN1として2N次元の信号配置を用
いており、特にN>1の場合には、2N次元の信号配置
は、2M次元の信号配置をN/M個つなぎ合わせることによ
って形成される。通常はM=1であり、従って2次元
(2D)配置をN個組合わせることになる。成分となる2D
配置の連結は、周波数領域、極性領域、空間領域あるい
はその組合わせで行なっても良いが、通常は時間領域で
行なわれる。
符号化変調技術の関連では、使用される信号配置の次
元について技術的トレードオフが必要である。一方にお
いては、高次元の信号配置を使用すれば、成分となる2D
配置の大きさを小さくすることができる。このような信
号は非線形歪み、残留シンボル間干渉、位相ジッタなど
の電話音声帯域モデムに存在するAWGN以外の伝送妨害の
存在に対して強いという利点がある。これに対して受信
機における復号遅延はほぼ2N、すなわち信号配置の次元
に比例して増大するという欠点がある。
問題はもっと複雑である。例えば、電話音声帯域伝送
のような帯域制限された環境では利用できる帯域を最大
に利用するために、特定のボー周波数が決ってしまう。
例えば、電話音声帯域の応用では2,742.86(=19,200÷
7)のボー周波数が一般に利用される。しかし同時に、
大部分の現在のデータ伝送は標準のビット周波数例え
ば、14.4kビット/秒などの制限された集合のひとつで
実行される。選択される信号配置に、例えば、2Nのよう
な特定の次元を与えれば、選択されたボー周波数とビッ
ト周波数の関係で2N次元のシンボルに端数の情報ビット
を含むことになってしまう。(以下これを端数ビットレ
ートと呼ぶ。)上述したボー周波数およびビット周波数
で2D配置を使うと、2Dシンボルごとに14,400/2,742.86
=5.25ビットの端数ビットレートということになる。決
められた応用で使いたい周波数で端数ビットレートが生
じない場合でも、選択されたボー周波数を使ってフォー
ルバックビット周波数を使うときには、問題が生ずるか
もしれない。フォールバックビット周波数はチャネル条
件が悪くなって来たときにも、動作を連続するために必
要である。
この目的のために、従来技術では端数ビットレートが
生じないような充分な次元を持った信号配置を好んで使
用した。従って上述の例では、2Dの配置で生ずる5.25と
いう端数のビット周波数を防止するために8Dシンボル当
り21ビットのビットレートを持つ8D配置を使用する。そ
の理由は、例えば2Dの配置を持つ端数ビットレートを実
現するには、2つあるいはそれ以上の大きさの2D配置を
使う必要があり、そのひとつは同一のビットレートの高
次元の方式の成分となる2D配置より大きくなるという不
利な点がある。従って、上述の例を続けるならば、5.25
の端数ビットレートは従来の2Dのトレリス符号化方式
で、2Dシンボルごとに単一の冗長ビットを追加して、26
=64と27=128シンボルの配置を利用して連続した4つ
のシンボル間隔に6,6,6,7ビットを送信することによっ
て実現される。このときには平均ビットレートはもちろ
ん望み通り6,6,6,7の平均6.25になる。別の方法として8
Dのトレリス符号化を行なうこともでき、この場合には
4×5.25=21データビットが個々の8Dシンボルによって
単一の冗長ビットと共に送られ、8Dシンボル当り22ビッ
トの符号化されたビットレートとなる。こうなれば、8D
の配置では2228Dシンボルを持ち、これは2Dの信号配置
の48信号点4個のシーケンスのつながりによって表わさ
れる。従って8D方式は64シンボルと128シンボルの配置
を組合わせるのではなく48点の2D配置を利用するので、
上述した理由によっていく分良い性能を示す。しかし不
利なことは、8Dのトレリス符号の復号遅れははじめに述
べた2Dトレリス符号方式に比べて大幅に長くなることで
ある。
発明の要約 本発明は与えられた次元で、2Dの配置の構成要素を少
なくし、種々の伝送妨害が存在する場合の強さを高め、
しかも遅延が長くなるという欠点がないような端数ビッ
ト周波数で使う技術に関連する。この技術では入力ビッ
トの内のひとつあるいはそれ以上はトレリス符号化さ
れ、トレリス符号化されたビットは従来技術と同様に信
号配置の予め定められた複数の部分集合のひとつを識別
する。しかし、本発明に従えば、2つあるいはそれ以上
の識別された部分集合から伝送のために選択された特定
のシンボルは相互に依存して非トレリス符号化されたビ
ットによって選定される。すなわち従来ならそれぞれの
識別されたサブセットからのシンボルを独立に選択する
のに使用される非トレリス符号化されたビットのひとつ
あるいはそれ以上のグループはその代りにその部分集合
のすべてのシンボルを選択するために単一のグループと
して使用される。
詳細な説明 本発明は与えられた次元で−従って一定の復号遅延で
−より少数の成分2D信号配置を使えるようにして、これ
を用いない場合に比べて雑音に対して強いようにするた
めの端数ビットレートで使用する手法に関する。この手
法では、入力ビットの内のひとつあるいはそれ以上がト
レリス符号化され、トレリス符号化されたビットは、従
来技術と同様に信号配置の内の予め定められた複数の部
分集合のひとつを識別する。しかし、本発明に従えば、
2つあるいはそれ以上の識別された部分集合から選択さ
れた特定のシンボルは相互に依存するように非トレリス
符号化されたビットによって選択される。すなわち、通
常の場合にはそれぞれの識別された部分集合からシンボ
ルを独立に選ぶのに使用される2つあるいはそれ以上の
非トレリス符号化されたビットのグループは、その代り
に、これらの部分集合のシンボルのすべてを選択するひ
とつのグループとして使用する。
第1図は上述した第1図の符号化方式を利用した電話
音声帯域モデムの送信部のブロック図であり、第2図は
モデムの受信部のブロック図である。しかし、第1図お
よび第2図の説明に入る前に、符号化方式で使用する80
シンボルの2D信号配置を示す第3図を参照する。80個の
シンボルは各々が10シンボルを含む8個の2D部分集合に
分割される。8個の2D部分集合はA乃至Hとして示さ
れ、各々の2D部分集合のシンボルは第3図でそれぞれ小
文字で示されている。
従来のトレリス符号化のやりかたでは入力データ法か
らの選択されたビットがトレリス符号器によって処理さ
れて、それから伝送されるべき連続したシンボルを選択
する2D部分集合のシーケンスを規定するトレリス符号ビ
ットを発生する。従って第4図の例に示したように、ト
レリス符号化された出力は−部分集合シーケンス識別子
S1,S2,S3,S4で示される−シーケンスのはじめの4つの
部分集合、A,B,D,Aであるかもしれない。次に残りのト
レリス符号化されないビットが各々の識別された2D部分
集合から特定のシンボルを選択するのに使われる。
従来技術においては、非トレリス符号のビットのグル
ープは特定の識別された部分集合から特定のひとつのシ
ンボルを選択するのに使用される。しかし本発明に従え
ば、非トレリス符号化されたビットの特定のグループが
相互依存的に特定の複数の識別された部分集合から複数
のシンボルを識別するのに用いられる。従って第4図に
示すように部分集合シーケンス識別子S1,S2,S3,S4で識
別された部分集合からのシンボルは相互依存的である。
すなわち非トレリス符号化されたビットの特定のグルー
プに応動して、これらのビットは以下に更に説明するよ
うに第1図のリード131,132,134,136,138に現われる。
このようにして選択された4シンボルのシーケンスの例
を第4図では円で囲んで示している。
4個の2D部分集合の各々には10個のシンボルがあるか
ら、識別されたシーケンスの中で4個の部分集合の各々
のシーケンスで4個の2Dシンボルの104=10,000シーケ
ンスを区別することができる。しかし図示の実施例では
13個の非トレリス符号化ビットしかないから、明らかに
213=8,192のシーケンスだけが必要である。使用されな
い1808シーケンスはビットとシンボルのマッピングを簡
単にして平均送信電力を小さくするという観点から選択
される。詳しく述べると、第3図、第4図を参照すれば
分かるように、各々の部分集合中の2つのシンボルは破
線の領域の外側にあり、ここでは外側のシンボルと呼ば
れ、内側のシンボルと呼ばれる他の8個のシンボルに比
べて大きいエネルギー、あるいは少なくとも同一のエネ
ルギーを持っている。ここで、「シンボルのエネルギ
ー」とは、特定の信号点を送信するのに必要となる電力
量をいう。使用されないシーケンスには少くとも2つの
外側のシーケンスを含む。(換言すれば、使用されるシ
ーケンスは高々1個のシーケンスしか含まない。)以下
に示すように、この方法によって望み通り、8,192個の
シーケンスができる。従って第4図ではそのシンボルに
三角印を付けた4シンボルのシーケンスが使用されず、
これには2個の外側のシンボルがある。
次に第1図および第2図の音声帯域モデムによってど
のようにして以上の原理を実現するかを説明する。まず
第1図を説明する。
例えばコンピュータのようなデータ源110がリード111
上に端数ビットレート5.25ビット/シンボルで入力のビ
ットの流れを発生する。従来と同様に、このビットの流
れはスクランブラ120に与えられて、これは同一の周波
数でスクランブルされたビットの流れを発生する。リー
ド121上のスクランブルされた出力ビットの流れは直並
列変換器130に与えられ、これは4シンボル分のビット
をまとめにリード131−139上に21の出力ビットを並列に
与える。リード131−139は8Dプリエンコーダ140にゆ
く。(プリエンコーダに8Dという形容詞を付ける意味は
これが4個の2Dシンボル時間に関連するビットに作用す
ることを示している。) リード133,135,137,139上に現われる21ビットの内の
8ビットはプリエンコーダ140によって実際に処理され
るのではなく、直接これを通過する。以下に述べるよう
に、これらのビットは最終的にはトレリス符号化され
て、それから送信されるシンボルが選択される4個の2D
部分集合の特定のシーケンスを示すようになる。他の13
のトレリス符号化されていないビットはリード131,132,
134,136,138に現われ、本発明に従って、一体として4
個の識別された2D部分集合の各々からの特定のひとつの
シンボルを識別する。詳しく述べれば、非トレリス符号
化された9ビットはリード131上に現われ、プリエンコ
ーダ140内部の内部/外部エンコーダ141に与えられる。
エンコーダ141は図示のように単一の論理/ゲート装置
であり、これは出力リード142,143,144,145の4本の集
合に第5図の真理値表に示す値を持った3ビットのワー
ドを与える。4ビットのワードはa)リード142上の3
ビットとb)リード132上の1ビットから成り、第3図
に示すように8個の部分集合A乃至Hの各々の内の特定
の1シンボルを一義的に識別する。このようにしてトレ
リス符号化のプロセスによって部分集合の内のひとつが
識別されたあとは、その部分集合から送信されるべき特
定のシンボルが分ることになる。
同時に、a)リード143上の3ビットとb)リード134
上の1ビットから成る4ビットはまた8個の部分集合A
乃至Hの各々の特定の1シンボルを一義的に示す。従っ
て識別された対の第2の部分集合がトレリス符号化プロ
セスによって識別されたときには、その部分集合から送
信されるべき特定の第2のシンボルもまた判明すること
になる。第3と第4のシンボルも同様に識別される。
a)第3図に示した4ビットワード対シンボルの割当
方式と、b)第5図の真理値表の組合せによって、ひと
つ以上の外側のシンボルを含む4シンボルの上述した18
08系列は決して選択されないことが保証される。より詳
しく述べれば、第5図の表は5行の内容を含み、Xi、i
=1,2……8を“0"あるいは“1"の値をとる2進変数で
あるとしてリード131上のビットの異るパターンに対応
している。第1行の内容はリード131上の9ビットの内
の第1ビットが“0"であり、他の8ビットは任意である
場合に対応する。このとき、4個の2Dシンボルのシーケ
ンスは4個の内部シンボルから成る。特に第3図におい
て内部シンボルに割当られたビットパターンは“0"から
はじまっていることに注意すべき。従って、リード142,
143,144,145に与えられる3ビットパターンはすべて
“0"ではじまる。このようなパターンの他の2ビットは
単にリード131のそれぞれの2ビットの対からとられた
ものである。他の4行の内容はリード131上の第1ビッ
トが“1"であり、第2ビットと第3ビットは“0"と“1"
の可能な4つの組合わせであり、残りの6ビットは任意
である場合に対応する。他の4つの場合はそれぞれ第
1、第2、第3、第4のシンボルが外部シンボルで、他
の3シンボルが内部シンボルである場合に対応する。
以上の説明から第5図の第1行の内容は84=4,096シ
ーケンスを定義し、他の行の各々は2×83=1,024シー
ケンスを定義し、これによって全部で所望の8,192シー
ケンスとなる。特に各々の外部シンボルに割当てられた
4ビットは“100"ではじまり、第5図から分るように、
この“100"とリード142,143,144および145上に他の“10
0"が組合わさって生ずることはない。
従って要約すれば、リード131,132,134,136および138
上の13ビットは実際に組合わさって、本発明に従い4個
の連続して識別される2D部分集合の内の特定の1シンボ
ルを識別する。
第1図の送信機の残りの部分は単純である。例えば、
部分集合S1のシーケンスからのシンボルを送信する時点
であったとする。並直列グループ変換器150はまずその
出力リード151上にリード142,132,133上の6ビットを与
える。リード133上のビットはリード154に現われ、それ
からこれは通常の差動エンコーダ160に与えられ、次に2
Dトレリスエンコーダ170に与えられる。これによって任
意の所望の2Dトレリスコード−この場合はいわゆるレー
ト2/3コード−はリード171上の3ビットを生じ、これが
80シンボル信号配置マッパ180上に延びる。これらのビ
ットの23=8種の異る組合わせによって、マッパ180に
対してトレリス符号の設計によって決まる8種の部分集
合A乃至Hの内の特定のひとつが識別される。部分集合
シーケンス識別子S1によって識別される部分集合の場合
には、これは部分集合Aである。これと同時にリード14
2と132上の4ビットが変換器150とリード152,153を経由
して直接マッパ180に与えられ、これによって、部分集
合Aから送信されるべき特定のシンボル−この場合には
パターン“0111"に対応した部分集合Aのシンボルをマ
ッパ180に対して示す。マッパ180はその出力リード181
に対して、そのシンボルのいわゆる同相および直角振幅
を示す数値の対を与える。これらは変調器190に与えら
れ、通常の方法でそのシンボルを表わす通過帯域電話回
線信号を発生して、電話回線に与える。
そのあとで、変換器150はその出力リード151にリード
143,134および135上の6ビットを与え、最終的に、同様
の方法で、ビットパターン“0001"に関連した部分集合
Bシンボルを送信する。サブセットDおよびサブセット
Aシンボルも同様に送信される。このプロセスはリード
111上にデータが現われている間は繰返される。
第2図の受信機は回線から第1図に示すタイプの送信
機によって発生された電話回線信号を受信する。回線信
号はまず等価/復調回路210に入り、これは通常の方法
で信号点のシーケンスを回復し、これがこのシーケンス
を最尤復号器22に与える。回路210では完全に回復でき
ない歪みや回線の問題があるので、リード211上の信号
点のシーケンスはその2Dシンボルが送信された点から、
2D信号空間上でいく分ずれることになる。その名前が示
すように、最尤復号器220の機能はa)トレリスエンコ
ーダ170によって使われるトレリス符号の知識に従って
ある長さの復号遅延のあとで、送信されたシンボルの最
もありそうなシーケンスは何であるかを判定し、b)こ
れらのシンボルに対応して送信機のリード152,153,161
に対応する6ビットのワードをリード221,222に与える
ことである。
第2図の受信機で実行される処理の残りは、送信機で
実行される処理の残りの逆である。従って、特にリード
222上の2ビットは差動復号器230によって差動復号され
る。次にリード231上の差動復号されたビットはリード2
21上の4ビットと共に直並列グループ復号器240に与え
られる。変換器240は各々の6ビットのグループを次々
にとってそのビットを並列にリード241−252に与え、こ
れから8Dポスト復号器260に行く。ホスト復号器は特に
内部/外部復号器261を含み、これはリード241,244,247
および250上の12ビットの入力を第5図の真理値表の逆
を用いて、9ビットの出力に変換する。(チャネル歪み
のために、例えば、受信機の復号プロセスで、“100"以
外のパターンが、ひとつ以上、例えそのよなパターンが
送信機によって明らかに除外されていても、リード241,
244,247,250上に生ずるかもしれない。すなわち伝送誤
りの発生である。このような可能性に対処するために、
内部/外部復号器261は許されないパターンを許される
任意のパターンに写像する追加の内容を含んでいる。)
この結果得られたリード262,242,243,245,246,248,249,
251,252上の21ビットはこのあとで並直列変換器270に変
換され、デスクランブラ280によってデスクランブルさ
れて、データ受信機290に与えられるが、これは例えば
コンピュータ端末でよい。
本発明に従う送信機の第2の実施例を第6図に図示す
る。この場合もデータは2,742.86のボー周波数で、14.4
kビット/秒で伝送される。しかしこの場合にはデータ
は2Dではなく、4Dのトレリス符号を用いて伝送され、4D
シンボル当り10.5ビットの端数ビットレートとなる。送
信機の回路素子の大部分は第1図の実施例の場合と同様
であり、第5図の各号が“1"でなく“3"ではじまる以外
同一の番号を付けて示してある。
第1図と第6図の実施例のこれ以外の差を次に述べ
る。
変換器350の出力の3ビット−その内どれも8Dプリエ
ンコーダ340では内部/外部によって扱かわれない(後
述)−が差動エンコーダ360とトレリスエンコーダ370の
組合わせに与えられる。詳しく述べれば、リード356上
の2ビットは差動エンコーダ360に与えられ、リード357
上の1ビットは直接2/3トレリスエンコーダ370に与えら
れる。トレリスエンコーダ370に与えられる他のビット
はリード362上に現われる差動エンコーダ360上の2個の
出力ビットの内のひとつである。差動エンコーダ360,36
1上の他の出力ビットはリード355上の他のビットと組合
わさって非トレリス符号化された9ビットのグループを
形成する。トレリスエンコーダ370で使用されるトレリ
ス符号は、そのリード371上の3,072シンボルの信号配置
マッパ380に与えられる3出力ビットが、各々が384シン
ボルを含む8個の4D部分集合のひとつを識別するように
なっている。(この実施例においては、図には特定の4D
信号配置を示していない。実際に4Dの信号配置をグラフ
上に表現することは困難である。しかし成分2D信号配置
を使用した4D符号化方式の例は第8図および第9図に関
連して以下に記述される。)リード363上の9ビットの
非トレリス符号化されたビットは識別された4D部分集合
からの特定の4Dシンボルを識別する。
他の差としてはS/P変換器330の21ビットの出力が第1
図とは別の方法でプリエンコーダ340によって処理され
ることがある。第1図の場合の4部分集合のシーケンス
に比較して非トレリス符号ビットは一体となってトレリ
スエンコーダよって識別される2つの部分集合だけから
シンボルを識別するのに使用されることによってこの差
が生ずる。この結果は第1の場合はビットレートの端数
部が1/4であるのに第2の場合は1/2であるために生じて
いる。
詳しく述べれば、リード333および335に現われる21ビ
ットの内6ビットはプリエンコーダ340によって実際に
は処理されず、直接これを通してリード354に与えられ
上述したように差動符号化されるかトレリス符号化され
る。他の15ビットは(2つの連続した4Dシンボル時間に
現われる)リード361上の2ビットの差動符号化された
出力ビットと共に本発明に従って、一体となって2つの
連続した4D部分集合の各々から特定の1シンボルを識別
する。従って4D部分集合の対ごとに217対の4Dシンボル
が必要となる。
この目的のために各々の384シンボルの4D部分集合は
一例として256シンボルの内部グループと、128シンボル
の外部グループとに分割され各々の内部シンボルは、各
々の外部シンボルに比べて小さいエネルギーか、あるい
は少くとも同一のエネルギーを持つように第1に述べた
実施例と同一の原理に従うようになっている。これによ
って(256×8=)2,048の内部シンボルと(128×8
=)1,024の外部シンボルを持つ3,072シンボルの4D配置
が得られる。リード331上に現われる非トレリス符号の
3ビットはプリエンコーダ340内部の内部/外部エンコ
ーダ341に与えられる。エンコーダ341は一例として小さ
なルックアップ表であり、これはリード342,343上に第
7図の真理値表に示したそれぞれの値を持つ2ビットの
ワードを生ずる。この9ビットのワードはa)リード34
2上の2ビット、b)リード332上の6ビット、c)リー
ド361上の1ビットを各々の4Dシンボル期間2つごとに
含み、上述した8個の4D部分集合の各々の特定の1シン
ボルを一義的に識別する。従ってトレリス符号化のプロ
セスによって一度部分集合が識別されるとその部分集合
から送信されるべき特定のシンボルが分ることになる。
第2の4Dシンボルも同様に選択される。
第5図と同様に第7図の真理値表はビットとシンボル
のマッピングを単純に保ちながら平均送信電力を低く保
つように配置されている。この目的のために、第7図の
表には3行の内容があり、これはリード331上の異るビ
ットパターンに対応している。第1行の内容はリード33
1上の3ビットの第1のものが“0"であり、他の2ビッ
トが任意の場合に対応している。内部シンボルが“0"で
はじまり、外部シンボルが“10"ではじまるようなビッ
ト割当方式を仮定してもよい。従って、この第1行の内
容の場合には、この4Dシンボルの対は2つの内部シンボ
ルから成る。他の2行の内容はリード331上の3ビット
の内の第1ビットが“1"で、第2のビットが値“0"およ
び“1"をとり、第3のビットが任意である場合に対応す
る。これらの2つの場合はひとつが外部シンボルで他が
内部シンボルであるような4Dシンボルの対に対応する。
従って、選択されるシンボルは内部シンボルと外部シン
ボルの選択された組合わせだけであり、組合せは、少く
とも部分的には、各々の組合わせのシンボルのシーケン
スの平均エネルギーにもとずいて行なわれる。
以上のことから第7図の第1行の内容は4Dシンボルの
256×256(=216)の対を規定し、一方他の行は各々で4
Dシンボルの128×256(=215)の対を規定し、全部で必
要な217対となる。
第6図(および後述する第8図)の送信機のような送
信機からの信号を処理する送信機は、第2図と同様の一
般的形態を持つ。
理論的には、第6図の実施例の場合のように、2N次元
の信号配置マッパを使って2N次元のコードを扱うことは
常に可能である。しかし実際的な観点からは、現在の技
術では2N次元のマッパの利用は信号配置中のシンボルの
数が少く、4次元の8−PSK信号のような場合に限られ
る。これは成分となる1対の2D8−PSK信号配置の対で形
成され、高々64個の4Dシンボルを有する。大きな信号配
置の場合は2N次元の信号マッピングをN/Mの連続した成
分2M次元信号マッピングに変換した方が良い。この方法
をとれば、成分2M次元信号配置は2N次元信号配置に比べ
てはるかに少数の点しかもたず、これによって実装が容
易になる。このようにすれば、第6図の実施例で使用す
る3,072シンボルの4D信号配置のマッピングは1対の連
続した成分2D信号配置マッピングに変換でき、この場合
には各々の成分信号配置は以下に第8図の実施例を参照
して述べるように60点の信号点を持つ。(“信号点”あ
るいは単に“点”という用語は、成分信号配置の要素を
示すのにシンボルという用語の代りに用いられる。成分
信号は完全なシンボルを示すものではないからである。
すなわち、それは少くともひとつの他の点と組合わさっ
てのみ意味を持つ。しかし“信号点”という用語は一般
的である。従って“シンボル”はまた信号点であると言
って良い。) 送信機の第8図に示す第3の実施例では、先の2実施
例の番号付けの方式をやはり利用しているが、今度は番
号は4ではじまる。第6図の実施例の場合と同様に、デ
ータは14.4kビット/秒で送られ、ボーレートは2,742.8
6で4Dのトレリス符号を使い、4Dシンボル当りで10.5ビ
ットの端数ビットレートとなる。
第8図の説明にすすむ前に、この場合の60点の成分信
号を示す第9図を参照されたい。60点は各々が15点を持
つ2D部分集合に分割される。4つの部分集合はAからD
で示され、各々の2D部分集合中の点には第9図ではその
特定の部分集合名の下段の記号が示されている。
(60×60=)3600 4Dシンボルの4D信号配置はこのよ
うな60点の成分2D信号配置をつなぎ合わせることによっ
て形成される。しかし、先と同様に、3,072個の4Dシン
ボルしか必要ない。しかしエネルギーの大きい(3,600
−3,072=)528シンボルを取り除くことは信号配置マッ
パの実装を複雑化する。従って、実装を簡易化するため
に、信号配置中の4Dシンボルのあるものは、除外される
ある種のシンボルよりも大きいエネルギーを持つような
妥協の設計を行なう。
信号配置を形成する3,072個の4Dシンボルを識別する
方式は次の通りである。第9図の各部分集合中の点は内
部グループと外部グループに分割される。前者は12点で
あり、これは太線の箱に入っており、後者は3点で箱の
外にある。各々の部分集合の中で(実際にこの場合には
2D信号配置全体の中で)、各々の内部点は外部点に比べ
て小さいエネルギーか、あるいは高々同一のエネルギー
を持つ。次に4D信号配置の4D内部シンボルを定義する。
4Dシンボルは第9図の成分信号配置の2D内部点の2個の
つなぎ合わせから成る。4個の2D部分集合の各々には12
個の内部点があるから、このようなシンボルは(12×4)2
=482=2,304個ある。また同様に4D信号配置の“4D外部
シンボル”を定義する。4Dシンボルはひとつの2D内部点
とひとつの2D外部点のつなぎ合わせ(順序はどうでもよ
い)から成る。4個の2D部分集合は各々3個の2D外部点
を有するから、このような点は(48×12)+(12×42)
=1,152個存在する。(4D内部点の内のあるものは4D外
部点のあるものより大きいエネルギーを持つ場合もあ
り、実装を簡略化する工夫が行なわれていることに注意
していただきたい。)従って全体で3,456個の可能なシ
ンボルがあり、従って残りの(3,456−3,072=)384シ
ンボルが除かれたことになる。この場合も、実装上の配
慮からこれから大きいエネルギーを持つものを除くこと
が困難になる。従って、第8図の実施例は256の4D内部
シンボルと128の4D外部シンボルを除き、全部で所望の3
84シンボルとなる。
詳しく述べれば、2D成分信号配置の60点の2D部分集合
の12個の内部グループはさらにそれぞれ8および4点の
2つの部分グループに分けられ、第9図に示すように内
部−内部サブグループ、内部−外部サブグループと呼
ぶ。内部−内部サブグループの点はすべて内部−外部サ
ブグループの点より小さいエネルギーを持っている。さ
らに第9図の60点の成分2D信号配置の各2D部分集合の3
点の外部グループはさらにそれぞれ2点と1点の2つの
サブグループに分けられ、第9図で外部−内部サブグル
ープ、外部−外部サブグループと呼ばれる。外部−内部
サブグループの点は外部−外部サブグループの点より大
きくないエネルギーを持っている。
このように2D部分集合を分割して、次に先に述べた25
6点の4D内部シンボルと128点の4D外部シンボルを取り除
く方法について述べよう。除かれるべき256点の4D内部
シンボルは2点の信号配置によって形成されるシンボル
であり、4個の2D部分集合の各々は4個の内部−外部点
を持っているから、除去される点は16点の内部−外部サ
ブグループ(16×16=256)からとられる。除かれるべ
き128個の4D外部シンボルは、そのひとつが16点の内部
−外部サブグループからとられ、他が4点の外部−外部
サブグループから取られた2点のつなぎ合わせによって
形成されるシンボルである。((16×4+(4×16)=
128)。これは4個の2D部分集合の各々がひとつの外部
−外部点を持つからである。
第8図の送信機の構成の大部分は、2つの他の実施例
の基本的な構成についてはすでに述べてあるので、その
まま理解することができる。従って、ここではこの実施
例の特定の主要な特徴についてだけ述べることにする。
特に内部/外部エンコーダ441は図では第1図の内部
/外部エンコーダ141と同様になっており、従って第5
図の真理値表はエンコーダ441の動作を表わし、リード1
31と142−145はリード431と442−445にそれぞれ対応す
ることになる。第9図の2D点に対するビットの割当は内
部グループの48点の各々に割当てられた5ビットのパタ
ーンの第1ビットが“0"で、外部グループの12点の各々
に割当てられた5ビットパターンのはじめの3ビットか
ら“100"であるようになっている。4D内部シンボルと4D
外部シンボルの以上の定義から第5図の第1行の内容は
この場合には4D部分集合の対から非トレリス符号化ビッ
トによって示される第1および第2の4Dシンボルが4D内
部シンボル(その各々が第9図の信号配置の内部の2Dグ
ループにある2点から成る)に対応する。第5図の第2
行と第3行は今度の第1の4Dシンボルが4D外部シンボル
(外部2Dグループからの1点と内部2Dグループからの1
点から成る)であり、第2の4Dシンボルが4D内部シンボ
ル(上述の通り)である場合に対応する。同様にして、
第5図の第4行目と第5行目は今度は第1の4Dシンボル
が4D内部シンボルであり、第2の4Dシンボルが4D外部シ
ンボルである場合に対応する。
上述したように、エンコーダ441で定義したような2D
成分信号配置の内部グループと外部グループの分割によ
って、必要とするより多くのシンボルができることにな
る。上述したサブグループにさらに分割することによっ
てもっと正確に所望のシンボル数を得ることが、内部/
外部エンコーダ463によって実現できる。後者は第6図
の内部/外部エンコーダ341と同様のもので実現でき、
このときには、第7図の真理値表はエンコーダ463の動
作を規定し、リード331および342−343はそれぞれリー
ド454および472−473に対応することになる。第6図の
実施例の関連で言えば、第7図の表は内部および外部の
4Dシンボルの許容されるパターンを規定する。しかし今
度はリード472−473上の排除された“10"と“10"のパタ
ーンは第1および第2の2D点の両方が内部−外部サブグ
ループあるいは外部−外部サブグループに対応する。こ
のような2D点のすべてはその第4および第5のビットに
割当てられた“10"を有することに注意されたい。
さらに注意すべき他の点は、各々の2D成分信号配置は
4個の部分集合を有するから、このような2D部分集合に
は(4×4=)16の可能な対があり、問題のトレリス符
号の8個の4D部分集合は各々の部分集合が2D部分集合の
2個のこのような対を含むように形成されていることで
ある。先と同様にリード471上の3ビットは8個の4D部
分集合の内の特定のひとつを識別し、リード461上の1
ビットの非トレリス符号化ビットはさらに識別された4D
部分集合の2D部分集合のこれらの2つの対のいずれが、
送信されるシンボルを生じたものであるかを示す。実装
上の問題としては、リード461および471上のビットは2D
部分集合対セレクタ480に与えられ、これがその出力リ
ード474(475)上に、4個の2D部分集合のいずれが対の
第1の(第2の)部分集合となるかを示す2ビットワー
ドを与える。
2個の4Dシンボルの第1のものを表わす第1および第
2の2D点を示すビットは並列にP/Sグループ変換器476に
与えられる。この回路はこれらの2D点の第1のものを表
わすビットを与え、次にこれらの2D点の内の第2のもの
を2D信号配置マッパに与え、これはその出力を変調器49
0に与える。2つの4Dシンボルの内の第2のものを表わ
す第1および第2の2D点も同様に処理される。
選択される4Dシンボルの対は成分2D信号配置の種々の
サブグループの内の選択された組合わせだけからであ
り、この場合も、組合わせは少くとも部分的な各々の組
合わせの2D点のシーケンスの平均エネルギーを小さくす
るように選択される。
この点において、有用なことがわかる。一方におい
て、第8図の実施例は、4D部分集合の対の識別と識別さ
れた4D部分集合からの4Dシンボルの対の相互依存性のあ
る選択に関連している。しかし、他方において、この代
りにこのプロセスは、それから4個の2D点を相互依存性
をもって選択する4個の2D部分集合のシーケンスの識別
(4Dトレリスエンコーダが使われていても)であると理
解される。このような見方を考慮に入れて、次に第10図
を参照すれば、本発明の原理の実施例である送信機のよ
り広い概念的な見方が得られることになる。
詳しく述べれば、第10図の送信機は2N次元シンボル当
りrビットの端数ビットレートで入力ビット流を受信す
る。(すべての入力ビットの)スクランブル、直並列符
号化および差動符号化(スクランブルされたビットの一
部についての)は回路510によって実行される。ここで
パラメータLをLxrが整数であるような整数であると定
義する。望ましくはLはこのような整数の内の最小のも
のである。次に回路510はその出力リード511−513にリ
ード513にはLxr3ビットを、リード512にはLxr2ビット
を、リード511にはLxr1ビットを与える。ここでr=r1
+r2+r3であり、r1とr2は整数である。リード511上の
ビットは2N次元のトレリスエンコーダ520に1時にr1
ットずつ与えられ、これはその出力リード521上でL個
の2N次元部分集合のシーケンスを示す。一般の場合に、
各部分集合はN/M個の2M次元の部分集合の2r2のシーケン
スから成り、各部分集合は2N次元信号配置の成分2M次元
信号配置の部分集合である。この目的のために、リード
512上の情報はセレクタ540に1時にr2ビットずつ与えら
れ、これがリード521上のビットを組合わさって、その
出力リード541上に、2M次元成分信号配置マッパに対し
て、所望のL×N/Mの2M次元部分集合のシーケンスを示
す。(破線の素子によって示されているように、M=N
のとき(従って2N次元マッパが使われる)あるいは2N次
元部分集合がN/M 2M次元部分集合のひとつのシーケンス
しか持たないときにはr2は0であり、セレクタ540は必
要ない。)これと同時にリード513上のビットは2LN次元
エンコーダ530で処理され、そのリード531上の出力はマ
ッパ550に対して、1時にr4ビットずつ、識別されたL
×N/M部分集合から取られるべきL×N/Mの2M次元信号点
のシーケンスを指定する。(先に述べた実施例において
は、回路530の中心部分はひとつあるいはそれ以上の内
部/外部エンコーダを含む。) 上述した3つの実施例は、これらの3つの実施例の各
々について、第1表に示すはじめの8個のパラメータ集
合の値を単純に検討することによって第10図の一般化さ
れた実施例に容易に関連付けることができる。
次に2N次元シンボル当りrビットの特定の端数ビット
レートで入力ビットの流れを送信するために、2M次元の
部分集合を内部グループと外部グループ、もし必要なら
サブグループ、さらにはサブグループその他に分割する
方法について述べる。(以下の説明ではL×N/Mは2つ
の整数乗であると常に仮定する。すなわちL×N/M=2m
である。) まず次のようなパラメータの定義からはじめる。r5
r3×M/Nこれは2M次元信号点当りの平均ビット数であ
り、これは2M次元の部分集合を識別するためには用いら
れない。
i5はr5の整数部 f5はr5の端数であり、その2進表示は f5=d02-m+d12-m+1+d22-m+2+……dm-12-1 diE{0,1} Zはf5のdiによる式の0でない複数の数 各々の2M次元の部分集合にはY個の2M次元の信号点が
あるとして、Yは後述するような方法で決定される。ま
ずf5の2進表現の第1項すなわちd02-mに注目する。
(LがL×rが整数であるような最小の整数であれば、
d0は常に0ではない。)Y信号点は外部グループの点の
数と内部グループの点の数の比が2-mであるように(エ
ネルギーに従って)内部グループと外部グループに分け
られる。必要でない2m個の2M次元信号点のシーケンス
(少くともその一部)を除去するために、外部グループ
からひとつを越える点を持つすべてのシーケンスを除去
する。もしd0が2次式の唯一の0でない係数であるなら
ば、第1図および第6図の実施例の場合のように仕事が
完了する。
2進式の次の項で0でない係数を持つものが、あるj
について係数djを持つ項であるときには、2m個の2M次元
信号点のシーケンスを2m-j個の2M次元信号点を2j個のサ
ブシーケンスに分割する。グループの各々(あるいは後
述するようにこのステップを繰返す必要があるときには
サブグループ)はさらにエネルギーに従って再び内部サ
ブグループと外部サブグループに分けられる。グループ
の各々の内部および外部サブグループへの分割は外部サ
ブグループの中の点の数と内部サブグループの中の点の
数の比が2-m+jであるように行なわれる。必要でない2m
個の2M次元信号点のシーケンスを除去するためには、上
記の2m-j個の2M次元信号点のサブシーケンスに個々に注
目する。特にグループのすべてから外部サブグループに
ひとつを越える点を持つすべてのサブシーケンスを除
く。さのステップはすべての追加の0でないdiについて
くりかえされる。
従って、各々の2M次元部分集合中のサブグループの総
数は2zとなる。各々の2M次元の部分集合中の信号点の数
Yは次式によって(充分大きいi5の場合に)決められ
る。
ここでΠは通常の乗算の記号である。
従って選択されるL×N/M個の2M次元の点のシーケン
スは成分となる2M次元の信号配置の種々のサブグループ
の選択された組合せからだけであり、この組合せは少く
とも部分的には各々の組合わせの2M次元の点のシーケン
スの平均エネルギーに従って選択されている。
先の3つの実施例の各々についてのパラメータm、
r5,i5,f5,ZおよびYの値は第1表に示している。
本発明によって得られる利点の度合は関連するパラメ
ータの値に依存する。特に大きな利益の得られる例とし
て2,742.86のボー周波数で2Dトレリス符号を用いて19.2
kビット/秒でデータを送信する場合を考えよう。この
場合には2Dシンボル当り7データビットの伝送速度とな
る。1ビットの冗長ビットを加えて2Dシンボル当り8ビ
ットの場合には、256シンボルの2D信号配置が必要にな
る。同じボーレートで16.8kビット/秒の速度にフォー
ルバックしたいとしよう。このためには2Dシンボル当り
6 1/8データビットの伝送速度となる。冗長ビットを加
えて全部で2Dシンボル当り、7 1/8データビットでは、
従来技術の方法によれば、256シンボルの2D信号配置の
あとに7個の128シンボルの信号配置のシーケンスを使
わなければならない。この方式では128シンボルの信号
配置を使うことによって実際にAWGNに対して強くなる。
しかしこの場合には256シンボルの信号配置も用いられ
ているからAWGN以外の伝送妨害に対する方式の強さは改
善されない。しかしこのような伝送妨害もフォールバッ
ク速度にゆく理由である。実際、2つの種類の信号配置
の大きさを組合わせて使用することによってピークと平
均の電力比が大きくなるから、特性は元の周波数より悪
くなることもある。上述したように、復号遅延がはるか
に大きくなっても従来技術で端数ビットレートを扱うの
に多次元トレリス符号化が好んで用いられるのはこの理
由による。
本発明を用いれば、これに対して、16.8kビット/秒
のフォールバック周波数を実現するために144シンボル
の2D信号配置を利用することができる。信号配置は小さ
いから(19.2kビット/秒で使う256シンボルの信号配置
に比べて)、AWGNに対して特性が改善するのみならず、
前述の他の伝送妨害に対しても改善される。
以上は単に本発明の原理の説明にすぎず、種々の代替
方式、変形と修正について以下に述べる。
種々の信号配置、ビット周波数、ボー周波数はもちろ
ん例示にすぎない。さらに本明細書ではQAMとして知ら
れている多振幅、多位相の信号配置について本発明を説
明したが、M−PSM、M−DPSKのような一定振幅、多位
相信号配置などの他のタイプの信号配置についても本発
明を適用することができる。さらに、ここでは音声帯域
のデータ伝送について本発明を説明したが、これはまた
同様にセリュラー自動車電話、ディジタルマイクロ波無
線、衛星通信のような他の応用についても同様に適用す
ることができる。
非トレリス符号化されたビットの特定のグループに関
連した部分集合は、トレリスエンコーダによって順次に
識別される部分集合である必要はない。さらに、最終的
にはa)部分集合を識別し、b)識別された部分集合か
ら特定の点を選択するプリエンコーダに対する入力ビッ
トは相互に特定の時間関係を持つ必要はない。例えば、
部分集合を識別するビットはその部分集合から特定の点
を識別するビットと入力データ流上で連続になっている
必要はない。
教育的な分りやすさのために、図示の実施例における
種々の機能ブロックは別々の回路素子として示されてい
る。しかし周知のように、これらのブロックの機能は例
えばひとつあるいはそれ以上の適切にプログラムされた
汎用のプロセッサあるいはディジタル信号処理装置(DS
P)チップによって実現できる。
従って本明細書では本発明の特定の実施例について述
べたが、本明細書に明示していなくても本発明の原理を
実施し、本発明の精神と範囲の中で種々の他の実施例を
工夫することが当業者には可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理の一実施例たる符号化方式を利用
した電話音声帯域モデムの送信部のブロック図; 第2図はモデムの受信部のブロック図; 第3図は符号化方式に使用する2D信号配置の図; 第4図は送信部の中のトレリスエンコーダによって識別
された信号配置の部分集合を示す図; 第5図は第1図の送信部の中の8Dプレエンコーダの中の
内側/外側のエンコーダの動作を規定する真理値表; 第6図は本発明の原理の一実施例たる符号化方式を利用
した送信機の第2の実施例を示す図; 第7図は第6図の送信機中の8Dプレコーダの中の内側/
外側のエンコーダの動作を規定する真理値表; 第8図は本発明の原理の一実施例たる符号化方式を利用
した送信機の第2の実施例を示す図; 第9図は第8図の送信機に使用される符号化方式で使う
60点の成分2D信号配置を示す図; 第10図は本発明の原理の一実施例たる送信機の一般的概
念図である。 〔主要部分の符号の説明〕 部分集合を識別するようとりまとめられたビット……13
3,135,137,139 一体としてそれぞれの部分集合から複数のシンボルの各
々を選択するビット……131,132,134,136,138

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Nを予め定められた整数とし予め定められ
    たシンボル周波数で通信回線を通して送信されるべき複
    数の連続したシボルのひとつを、予め定められた2N次元
    のシンボルの信号配置から識別するようにデータビット
    の流れを符号化する方法であって、前記信号配置中のシ
    ンボルは予め定められた複数の2N次元の部分集合に分割
    され、該データビットはシンボル周波数との関係で端数
    ビットレートで発生する場合において、該方法は、シン
    ボル時間の予め定められた数を整数個のビットがまとめ
    られるように選択するものとして、予め定められたシン
    ボル時間にわたって生ずるビットをとりまとめ、 複数個のシンボルの各々について、それからシンボルを
    選択するそれぞれの部分集合を識別するようにとりまと
    められたビットをトレリス符号化し、 とりまとめられたビットの他のものの少くとも特定のグ
    ループの関数として一体としてそれぞれの部分集合から
    複数のシンボルの各々を選定する 段階を含むことを特徴とするデータビットの流れを符号
    化する方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、該2N次元の
    部分集合中のシンボルの各々は第1と第2のグループに
    分割されており、該選択の段階は該グループの選択され
    た組合せだけからシンボルを選択する段階を含むことを
    特徴とする符号化方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の方法において該2N次元の部
    分集合の各々はそのエネルギーに従って該第1および第
    2のグループに分割されていることを特徴とする符号化
    方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の方法において、該組合わせ
    は各々の組合わせを形成する2N次元のシンボルのシーケ
    ンスの平均エネルギーにもとずいて少くとも選択されて
    いることを特徴とする符号化方法。
  5. 【請求項5】請求項2記載の方法において、該選択の段
    階は 該特定のビットのグループに応動して識別された2N次元
    の部分集合の各々に関連した2進ワードを発生し、 各々の2進ワードを関連する2N次元の部分集合中の特定
    の関連するシンボルに写像する段階を含み、 該2進ワードの各々はその2進ワード中の特定の場所に
    おけるビットの値が関連するシンボルが所属する特定の
    グループを識別するようになっていることを特徴とする
    符号化方法。
  6. 【請求項6】請求項2記載の方法において、該第1およ
    び第2のグループの各々におけるシンボルはさらに第1
    および第2のサブグループに分割されており、該シンボ
    ル選択段階はサブグループの選択された組合せからだけ
    シンボルを選択する段階を含むことを特徴とする符号化
    方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の方法において、該グループ
    の各々の該シンボルはそのエネルギーに従って該第1お
    よび第2のサブグループに分割されていることを特徴と
    する符号化方法。
  8. 【請求項8】請求項6記載の方法において、該シンボル
    識別段階はさらに、 該特定のビットのグループに応動して、識別された2N次
    元の部分集合の各々に関連する2進ワードを発生し、 各々の2進ワードを関連する2N次元部分集合の特定の関
    連するシンボルに写像し、 各々の該2進ワードはその2進ワードの中の第1の特定
    の場所のビットの値により、その関連するシンボルが属
    している特定のグループを識別し、その2進ワードの中
    の第2の特定の場所のビットにより、関連するシンボル
    が属している特定のグループを識別する 段階を含むことを特徴とする符号化方法。
  9. 【請求項9】Nを整数とし、予め定められたシンボル周
    波数について2N次元のシンボル当りrビットの端数ビッ
    トレートで生ずる入力ビットの流れを2N次元のシンボル
    に符号化する装置において、該2N次元のシンボルはその
    各々が複数の2M次元の信号点の部分集合に分割されるN/
    M個の2M次元信号配置のつなぎ合わせから成る2N次元信
    号配置から選択され、該装置は 2M次元の部分集合のシーケンスを識別するために入力ビ
    ットの第1のものを符号化する手段と、 Lを1より大きい整数とし、特定のビットグループは少
    くともL個の2N次元のシンボル時間に関連しているもの
    として、入力ビットの他のものの少くとも特定のビット
    グループに一体として応動して識別された2M次元の部分
    集合の連続したものから信号点を識別する手段と を含むことを特徴とする符号化装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の装置において、該符号化
    手段は該入力ビットの内の少くとも該第1のものをトレ
    リス符号化する手段を含むことを特徴とする符号化装
    置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の装置において、LはLxr
    が整数であるような値であることを特徴とする符号化装
    置。
  12. 【請求項12】請求項9記載の装置において、該2M次元
    の部分集合の各々において信号点は第1および第2のグ
    ループに分割され、該信号点識別手段は該グループの選
    択された組合せだけから点を識別することを特徴とする
    符号化装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載の装置において、該2M次元
    の部分集合中の該信号点はそのエネルギーに従って該第
    1および第2のグループに分割されることを特徴とする
    符号化装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の装置において、該組合わ
    せは組合せを形成する2M次元信号点のシーケンスの少く
    とも平均エネルギーに従って選択されることを特徴とす
    る符号化装置。
  15. 【請求項15】請求項12記載の装置において、該信号点
    識別手段は該ビットの内の該他のものに応動して、識別
    された2M次元の部分集合の各々に関連した2進ワードを
    発生する手段と、 各々の2進ワードを関連する2M次元部分集合の特定の関
    連する信号点に写像する手段とを含み、 該2進ワードの各々はその2進ワードの中の特定の場所
    におけるビットの値によって、関連する信号点が属する
    特定のグループを識別するようになっていることを特徴
    とする符号化装置。
  16. 【請求項16】請求項12記載の装置において、該第1お
    よび第2のグループの各々における信号点はさらに第1
    および第2のサブグループに分割されており、該信号点
    識別手段はサブグループの選択された組合せだけから点
    を識別することを特徴とする符号化装置。
  17. 【請求項17】請求項16記載の装置において、該グルー
    プの各々における該信号点はそのエネルギーにもとずい
    て第1および第2のサブグループに分割されていること
    を特徴とする符号化装置。
  18. 【請求項18】請求項16記載の装置において、該信号点
    識別手段は 該ビットの内の他のものに応動して識別された2M次元の
    部分集合の各々に関連した2進ワードを発生する手段
    と、 各々の2進ワードを関連する2M次元の部分集合の特定の
    関連する信号点に写像する手段とを含み、 該2進ワードはその2進ワード中の第1の特定の位置の
    ビットの値が関連する信号点が属する特定のグループを
    示し、その2進ワードの中の第2の特定の位置のビット
    の値が関連する信号点が属する特定のサブグループを識
    別するようになっていることを特徴とする符号化装置。
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