本発明の実施形態の説明に先立ち、本発明の原理を以下で説明する。まず、畳み込み符号器とビタビ復号器を用いて、可能な限りデータ誤りが発生しないように送信する方法の原理について、図3(a)、図3(b)、図4(a)乃至図4(d)、それに図5、図6、図7に言及し、以下で説明する。
図3(a)は畳み込み符号器とビタビ符号器を有するデータ再生装置の1例を示すブロック図、図3(b)はビタビ符号器で使うメトリックを説明するための表である。
図3(a)において、シリアルの送信データは、入力端子100から畳み込み符号器101に入力される。図3(a)に示した畳み込み符号器101は、図4(a)に示すように、排他的論理和(EXOR)回路6とレジスタ7の組合わせからなる最も簡単な構成のもので、ここでは、一例として、図4(d)に示したように、入力された送信データCが以下の通りになっていた場合について示してある。
1,0,0,1,0,0,0,1,1,0,・・・・
そして、まず初期状態では、レジスタ7の出力A,Bは、それぞれデータとして、レベル1が入った状態に設定されるものとする。
このとき、排他的論理和回路6は、図4(b)に示す論理構成をもち、入力a、bの組み合わせに対する出力cの論理値は、図4(c)の真理値表に示す通りになっているものとする。
次に、図4(d)の入出力データの値の遷移の様子を示す表により、畳み込み符号器101の動作について説明する。まず、時刻1では、送信データCは、前記した通りレベル1になるが、レジスタの出力B、Aは、初期状態のままなので、それぞれレベル1である。
この結果、出力Eは、データAとデータCの排他的論理和結果として、レベル0になり、出力Fは、データBとデータCの排他的論理和結果として、レベル0が出力され、さらにこの出力とデータAの排他的論理和結果として、レベル1になる。
次に、時刻2では、送信データCとしてレベル0が入力された場合で、このときは、時刻1でのデータCはデータBに、データBはデータAにシフトされているので、時刻2では、データCはレベル0、データBとデータAはそれぞれレベル1になり、従って、出力Eはレベル1に、出力Fはレベル0になる。
また、時刻3では、送信データCとしてレベル0が入力された場合で、このときは、時刻2でのCのデータがBに、BのデータがAにシフトされ、従ってこの時刻3の状態では、データC、B、Aはそれぞれレベル0、レベル0、レベル1となり、これらのデータから、データE、Fは、それぞれレベル1、レベル1になる。
このようにして、送信データCのレベルに応じて、出力E、Fのレベルがそれぞれ決まることになる。ここで、出力E、Fのレベルは、ある時刻の送信データCのレベルに対して、一義的に決まるわけではなく、レジスタの出力B、Aの関係によっても決められる。
つまり、現に出力E、Fが出力される時刻よりも過去の時刻の送信データ列の情報を含んだデータとして決められるものであり、従って、過去の送信データ列に対して、レジスタ7と排他的論理和回路6の構成により決められる或る規則によって、現時刻でのデータにより出力E、Fのレベルが決められることになり、レジスタを多段にするほど過去の送信データ列の情報を多く含むことになる。
このときのレジスタの段数は、一般的には“拘束長”と呼ばれており、図4では、一例として畳み込み符号器が拘束長3の場合を示したが、一般的には、拘束長7の畳み込み符号器が用いられる。
図3(a)、(b)に戻り、畳み込み符号器101の出力E、F(図4(a)の出力E、F)は伝送路を介して受信装置側に送られる。そして、受信装置側で出力E′、F′が得られる。
ここで、伝送路で雑音やマルチパス・エコーなどの劣化要因が重畳されなければ、送信装置側でのデータEとデータFがそのまま受信装置側の出力E′、F′として得られる筈であるが、伝送路で前記した劣化要因が重畳されてしまったとすると、重畳された劣化要因の量により、送信装置側のデータE、Fとは異なった値の信号がデータE′、F′として供給されてしまう。
例えば、データE、Fではレベル1、若しくはレベル0であったものが、劣化要因が重畳された結果、データE′、F′のレベル値としては、例えば0.7や0.1のように、レベル1とレベル0の中間値になってしまったり、1.3などのようにレベル1以上になったり、或いはレベル0以下の値になってしまったりする。
そこで、ビタビ復号器107により、この重畳した劣化要因の影響をなるべく受けないように送信データを再生する。なお、ここでは、スタンフォード・テレコム(STANFORD TELECOM)社から、形式名「STEL-2060/CR」として市場に提供されているビタビ復号器を用いて説明する。
まず、データE′、F′は、それぞれメトリック設定部105、106に入力され、図3(b)の表に示されているように、入力されたデータE′、F′のレベル値に応じて、ビタビ復号器107の入力端子に入力するための3ビット長のデジタル・データG1、G2の値を決める。
ここで、この図3(b)の表から明らかなように、3ビットで表現されるデジタル・データG1、G2の値は、データE′、F′のレベル値がレベル1に近づくほど大きくなり、レベル0に近づくほど小さくなる。つまり、これらのデータG1、G2は、データE′、F′のレベル値がレベル1、もしくはレベル0に対してどれくらい離れているかを表わすための“メトリック”と呼ばれている情報である。
ビタビ復号器107は、送信装置側の畳み込み符号器101で過去のデータの拘束を受けたデータ列と受信した信号がレベル1もしくはレベル0からどれくらい離れているかという情報を信号点受信毎に入力し、これらを時系列に見ることにより、伝送路で重畳した劣化要因の影響を受けない、誤りのない受信データを再生するもので、従って、出力端子108には、送信装置側で入力端子100に入力された送信データと同じデータが再生されるようになる。
このような畳み込み符号器により作成したデータ列と受信データでのメトリックから受信データを再生するビタビ復号の原理については、例えば次の文献も含めて種々の文献に示されているので、詳細については、ここでは割愛する。
1 『THE THEORY AND PRACTICE OF MODEM DESIGN』
John A.C.Bingham pp353-355, 1988
2 『A PROGRAMATIC APPROACH TO TRELLIS-CODED MODULATION』
Andrew J. Viterbi et al. pp11-19, July, 1989,
IEEE Communication Magazine
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次に、このような誤り訂正機能を組合わせた多値変調方式の符号器は、一例として、図6に示したような構成が可能である。
例えば、64QAMの変調方式との組合わせにおいては、シリアル/パラレル変換器1B及びラッチ51の出力のパラレル2ビットの信号は、1ビットずつ同相成分側、直交成分側に分けられ、各1ビットがそれぞれ畳み込み符号器2A、2Bに入力され、これらの畳み込み符号器2A、2Bによって作成した2ビットのデータI1、I2及びQ1、Q2が信号点発生器3Aに入力される。
ここで、これら畳み込み符号器2A、2Bには、種々の構成のものが可能であるが、実用的には拘束長7の、図5に示す構成のものを使うことができる。しかし、どのような構成の畳み込み符号器でも、入力が1ビットで出力が2ビットであれば、図6に示した構成が取れるので、多値変調方式との組み合わせが可能である。
以下では、図5の畳み込み符号器2について説明する。基本的な動作は、図4(a)〜図4(d)で説明したものと同じであるが、送信データが図の左側より入力される。
時刻1では、この入カデータと第1段目のレジスタ7−1の出力とがEXOR6−1によって排他的論理和が取られ、また、そのEXOR6−1の出力と第2段目のレジスタ7−2の出力とがEXOR6−2で排他的論理和が取られ、さらにそのEX0R6−2の出力と第3段目のレジスタ7−3の出力とがEXOR6−3で排他的論理和が取られる。
そして、また、このEXOR6−3の出力と第6段目のレジスタ7−6の出力とが、EXOR6−4で排他的論理和が取られて図5の右側上部の出力I1となる。
一方、図5の右側下部の出力I2は、入カデータと、第2段目、第3段目、第4段目、第5段目、第6段目のレジスタ7−2〜7−6の出力との排他的論理和をEXOR6−5〜6−8によってとることによって得られる。
時刻2においては、第5段目のレジスタ7−5の出力値が第6段目のレジスタ7−6の出力に、第4段目のレジスタ7−4の出力値が第5段目のレジスタ7−5の出力に、第3段目のレジスタ7−3の出力値が第4段目のレジスタ7−4の出力に、弟2段目のレジスタ7−2の出力値が第3段目のレジスタ7−3の出力に、第1段目のレジスタ7−1の出力値が第2段目のレジスタ7−2の出力に、時刻1の入カデータの値が第1段目のレジスタ7−1の出力に、それぞれシフトされ、時刻1のときと同様に、入カデータと所定のレジスタ7−1〜7−6の出力との排他的論理和をそれぞれ取って、各出力I1およびI2を得る。
時刻3には、時刻2において説明したように、それぞれのデータがシフトされ、入カデータと所定のレジスタ7−1〜7−6の出力との排他的論理和をそれぞれ取って、各出力I1およびI2を得る。
これを繰り返すことにより、左側から入力されたデータが過去のデータ列の情報を含んだかたちで、2つの出力I1およびI2にそれぞれ出されていく。なお、成分Q1、Q2についても、上述のものと同様な回路構成を用いて、同様な動作によりそれぞれ出力されていくものである。
図6に戻り、信号点発生器3(a)では、図1の誤り訂正機能がない場合のデジタル多値変調方式の符号器と同様にして、これらのデータI1、I2、Q1、Q2によって、コンスタレーション平面上に定義された信号点を決定し、決定された信号点に応じた同相振幅成分、直交振幅成分を表す信号がそれぞれロールオフフィルタ4、5に出力する。
一方、受信装置側では、上記したビタビ復号器を用いて受信データを出力することになるので、以下、この点について説明する。なお、同相振幅成分I軸と直交振幅成分Q軸とは、同様な動作をするので、ここでは同相振幅成分I軸についてだけ説明する。
図7は、同相振幅成分I軸の軸だけを独立に横軸とし、縦軸はメトリックの値をとったグラフであり、ここで、図2にも示したように、16QAMの場合、成分I1、I2は、振幅成分レベル+3のとき、それぞれ値1と値0になり、振幅成分レベル+1ではそれぞれ値0と値0に、振幅成分レベル−1ではそれぞれ値1と値1に、そして、振幅成分レベル−3ではそれぞれ値0と値1に定義されている。
そこで、図3(a)、(b)と、図4によって説明したように、メトリック設定部105、106の出力でビタビ復号器107の入力端子に入力されるデータG1、G2には、成分I1、I2のレベル1とレベル0の間を8等分して、その距離がメトリックとされたデータが入力される。
従って、いま、図2に×印で示した信号点を受信した場合、これは、図7においてその位置を変換した場合に、同じく×印で示された位置に相当し、この位置でのメトリックは、図7の点線とメトリックの折れ線とが交差するところの近傍の値が選択され、そのため、データG1では010になり、データG2では010になる。
次の信号点を受信した場合も同様にして、メトリックがビタビ復号器107に設定され、これを信号点毎に繰り返し行なうことにより、誤りのない受信データが再生され出力される。
ここで、上記図6の誤り訂正機能を有する符号器の場合は、2ビットの入力信号を符号化して4ビットの信号にしているので、符号化率は1/2である。
既に説明したように、この符号化率はデータの伝送速度に関係し、符号化率が低いとデータ伝送速度が遅くなって、伝送効率が低下してしまう。
なお、図1で説明した誤り訂正機能が無い場合のデジタル多値変調方式の符号器では、伝送路上の伝送速度と送信データの伝送速度は同じであり、伝送効率の低下は無い。しかし、誤り訂正機能を付加した場合には、上記した符号化率のため、伝送効率が低下してしまうのである。
しかし、誤り訂正機能が付加されていなければ、データ伝送効率が低下する可能性は少ないが、反面、伝送路での雑音などによる影響を受けやすく、受信データにビット誤りが発生することになり、望ましくない。
一方、誤り訂正機能を付加すれば、伝送路での雑音の影響を受る虞れが少なくでき、ビット誤りの発生率を小さくできるが、上記した符号化率のため、データ伝送速度が低下してしまう。
また、誤り訂正のためには、送信装置側に畳み込み符号化の機能が、そして受信装置側にはビタビ復号化の機能が必要になるので、符号化率を上げるためには、これら機能の効率的な使用も必要になる。
以下、上記の誤り訂正機能を付加した上で符号化率が大きくできるようにしたQAM変調方式の本発明の符号化技術について、更に詳しく説明する。
まず、上記したように、送信装置における畳み込み符号器は、本来、1ビットのデータを2ビットにし、その中に現に畳み込み符号化されるデータよりも過去のデータを拘束したデータ、つまり過去のデータの情報を含んだデータにすることにより、受信装置におけるビタビ復号で誤りをより低減させた受信データが得られるようにしたものであり、従って、この畳み込み符号器を効率的に使用することにより、符号化率を上げることができる。
このとき、図6の多値変調方式の符号器の例では、同相成分Iと直交成分Qとにそれぞれ2ビットの畳み込み符号器の出力を使用しているが、本発明では、畳み込み符号器の出力の2ビットの内の1ビットを同相成分Iに、残りの1ビットを直交成分Qにそれぞれ割り当てて、この2ビットのデータにより、受信装置側でビタビ復号を行ない、より誤りを低減させた受信データを再生し、出力するようになっている。
このため、送信データをシリアル/パラレル変換器とラッチにより、複数ビットのパラレルデータに変換し、この内の任意の1ビットだけを畳み込み符号器に入力し、出力される2ビットを1ビットずつに分け、畳み込み符号器の一方の1ビット出力と、畳み込み符号器に入力しなかった残りのビットを2群に分けた内の一方の群のビットと、を組み合わせて同相成分とする。
さらに、畳み込み符号器のもう一方の1ビット出力と、上記2群に分けた内の他方の群のビットとを組み合わせて直交成分とする。そして、これら同相成分と直交成分とを信号点発生器へ入力する。
一方、受信装置側では、送信装置側で畳み込み符号器からの出力で定義されるビットを基にしてメトリックを設定し、該設定されたメトリックに基づいてビタビ復号を行なって受信データを再生し出力する。
こうすることにより、送信装置において誤り訂正符号化に用いられる畳み込み符号器が1個で済むことになる。
この場合、シリアル/パラレル変換器とラッチによって作成した、例えは、3ビットパラレルデータが、1個の畳み込み符号器を用いて全体として4ビットのパラレルデータを信号点発生器に入力することになり、従って、このときの符号化率は3/4となる。
例えば、伝送路上の畳み込み符号化されたデータの伝送速度を54Mbit/sとした場合、本発明での畳み込み符号化前の送信すべきデータに関して換算された伝送速度は、54Mbit/s×3/4=40.5Mbit/sとなり、図6の場合の27Mbit/sに比較して、同じ帯域幅で変調方式が同じであるにもかかわらず、極めて高速な伝送速度となり、伝送効率が向上されていることが判る。
以下、本発明の実施形態について図面に言及して説明する。なお、全図面を通して同様な部材には同様な参照番号を付すものである。
まず、図8は、16QAM変調方式の伝送システムに適用した場合の発明の誤り訂正符号器を含むデータ送信装置の一実施形態のブロック図である。なお、この誤り訂正符号器は、16QAM変調方式に限らず、一般的に、2n (n:4以上の整数)QAM変調方式の伝送システムに適用可能である。
図8において、シリアル/パラレル変換器1C、ラッチ51、畳み込み符号器2、信号点発生器3B、それにロールオフフィルタ4、5までが誤り訂正符号器を構成する。なお、ロールオフフィルタ4、5は、変調部40に含めたとしてもよい。
図8において、まず送信データは、3台のレジスタ7からなるシリアル/パラレル変換器1Cに入力され、3ビット長のパラレル信号に変換される。ここで、一般的には、上記したように、(n−1)ビット(n:4以上の偶数)長のパラレル信号に変換される。そして、各レジスタ7の出力データはラッチ51に取り込まれ、3ビット長のパラレルデータにされる。
次に、これら3ビット長のパラレルデータの内、まず1ビットを畳み込み符号器2に入力し、成分I2、Q2を出力させ、一方、畳み込み符号器2に入力しなかったデータは、そのままでそれぞれ成分I1、Q1とする。なお、畳み込み符号器2に入力されるビットとしては任意のビットでよいが、この実施形態では真ん中の1ビットにしてある。
この16QAM方式の例では、パラレルデータのうちのどの1ビットが入力された場合でも畳み込み符号器2の出力は成分I2、Q2とする。これにより、ビット配列の組み合わせを図9の各信号点毎に割り当ててあるビット配列による組み合わせとすることができる。
また、3ビットのパラレルデータの内の、畳み込み符号器2に入力しなかった2ビットのデータをI1とQ1にどう割り当ててもかまわないが、後述の図12で示した復号部のパラレル/シリアル変換器28に入力される信号の入力順序の割り当てもそれに合わせた配置にして、図8で示したシリアルの送信データがパラレル/シリアル変換器28を通して同じ順序で出力されるようにしておく必要がある。
そして、これらの成分をそれぞれ組み合せ、成分I1、I2を同相成分とし、成分Q1、Q2を直交成分として、信号点発生器3Bに入力する。この信号点発生器3Bは、同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平面上において、図9に示す信号点のビット配列が定義されているものであるが、このビット配列の定義の規則は、次の通りに定めてある。
(1) 同相成分I1、I2
同じ振幅成分の信号点については、直交成分Qと独立になるように、成分I1、I2に同じビット値を割り当てる。例えば、I軸での振幅成分のレベルが+3のとき、成分I1、I2はそれぞれ値0、1を、振幅成分レベルが+1ではそれぞれ値0、0を、振幅成分レベルが−1ではそれぞれ値1、1を、そして振幅成分レベルが−3ではそれぞれ値1、0を夫々割り当てる。
(2) 同相成分I2
成分I2は、I軸方向に関し振幅レベルが隣り合う信号点間で値0と1とを交代させる、すなわち、互いに異なるビット値を割り当てる。例えば、上述の(1)と関連して、I軸での振幅成分レベルが+3では、成分I2は値1であるのに対して、隣の振幅成分レベルが+1ででの成分I2は値0になっており、その隣の振幅成分レベル−1での成分I2は値1で、さらにその隣の振幅成分レベル−3での成分I2は値0である。
(3) 直交成分Q1、Q2
同じ振幅成分の信号点については、同相成分Iと独立になるように、成分Q1、Q2に同じビット値を割り当てる。例えば、Q軸での振幅成分レベルが+3のとき、成分Q1、Q2はそれぞれ値0、1を、振幅成分レベルが+1ではそれぞれ値0、0を、振幅成分レベルが−1ではそれぞれ値1、1を、振幅成分レベルが−3ではそれぞれ値1、0を割り当てる。
(4) 直交成分Q2
成分Q2は、Q軸方向に関して振幅成分レベルが隣り合う信号点間で値0と1とを交代させる、すなわち、互いに異なるビット値を割り当てる。例えば、上述の(3)と関連して、Q軸での振幅成分レベルが+3では、成分Q2は値1であるのに対して、隣の振幅成分レベル+1での成分Q2は値0になっており、その隣の振幅成分レベル−1での成分Q2は値1で、さらにその隣の振幅成分レベル−3での成分Q2は値0である。
従って、以上のことを、同相成分Iと直交成分Qそれぞれにn/2ビット(nは4以上の偶数)を割り当てたとして、更に、この実施形態のように同相、直交成分各成分に2ビットずつ割り当てたとして、I軸−Q軸座標系の信号点平面上でビット配列を定義すると、以下のようになる。
(1)同一同相振幅成分を有する信号点に対して同相成分に同一ビット配列を割り当て、
同一直交振幅成分を有する信号点に対しては直交成分に同一ビット配列を割り当てる(但し、同相成分と直交成分とではビット配列は互いに独立に、すなわち、相互に異なった配列となるように割り当てる)。
(2)同相振幅成分軸方向で隣り合う信号点の、畳み込み符号器の同相成分出力に相当するビットには互いに異なるビット値を割り当て(値0と1を交互に割り当て)、
直交振幅成分軸方向で隣り合う信号点の、畳み込み符号器の直交成分出力に相当するビットには互いに異なるビット値を割り当てる(値0と1を交互に割り当てる)。
そこで、信号点発生器3Bは、入力された成分I1、I2、Q1、Q2のデータにより、定義された信号点の同相振幅成分と直交振幅成分を出力し、ロールオフフィルタ4,5にそれぞれ供給する。
例えば、いま成分I1、I2、Q1、Q2がそれぞれ値1,0,0,0であった場合には、信号点は座標(−3、+1)となり、ロールオフフィルタ4に対しては、同相振幅成分レベルが−3の信号を、ロールオフフィルタ5に対しては、同相振幅成分レベルが+1の信号を出力するのである。
ロールオフフィルタ4、5の出力は伝送処理系に供給されて送信信号が生成される。伝送処理系は変調部40と送信処理部60とで構成される。
変調部40では、ロールオフフィルタ4,5からの波形整形された並列の直交した同相振幅成分(I)信号と直交振幅成分(Q)信号を、デジタル正弦波発生器41からの変調波の周波数(fc)の正弦波(cos(ωc・t))とπ/2位相シフト器42を通してπ/2位相シフトした正弦波(sin(ωc・t))にて変調を乗算器43にて行い、足し算器44にてこれらの和をとって、D/Aコンバータ45にてデジタル信号からアナログ信号に変換する。
このアナログ信号はアナログのローパスフィルタ(LPF)46によって、サンプリングによる折り返し歪成分が除去され、変調波信号として出力される。この変調波信号は送信処理部60に供給され周知の電力増幅等の必要な処理がなされ送信信号に変換される。
次に、本発明の別の実施形態による受信装置の誤り訂正復号器について、説明する。この復号器は、図8の場合のように、nが偶数の2n QAM変調方式に対応したものである。
ここで、理解を容易にするため、まず誤り訂正方式を使用しない場合の受信装置側での機能について、図10により説明すると、この場合、まず、受信した信号はゲイン可変アンプ19に入力され、A/Dコンバータ20の出力に接続されたAGC制御部21からの制御信号により、受信レベルが一定のレベルにされてA/Dコンバータ20に供給される。
そして、A/Dコンバータ20でアナログ信号からデジタル信号へ変換され、そのデジタル信号出力は復調部22、波形整形を行なうロールオフフィルタ23を通過後、伝送系による歪みを等化するための自動等化器24を経由して識別器26に入力され、その入力された信号に基いて信号点が識別され、その識別結果から信号点/データ変換部29により送信データが復号される。
なお、復調部22では、A/Dコンバータ20からのデジタル信号に、図示しないデジタル正弦波発生器からの、変調波の周波数の正弦波とこの正弦波をπ/2位相シフトした正弦波を図示しない乗算器にて夫々乗ずることにより復調して並列の同相振幅成分(I)信号と直交振幅成分(Q)信号とを得る。
信号点/データ変換部29での復号処理は、送信装置側の信号点発生器(例えば、図8の3B)で発生した信号点に対して、逆に各信号点に定義されたビットを復元する処理であり、従って、ここで得られたパラレル信号はパラレル/シリアル変換器28に入力され、シリアル信号に変換された後、受信信号として出力されることになる。
また、このとき識別部26は、識別結果をタップ更新部25に供給し、これにより自動等化器24のタップを更新させ、伝送特性に適応した等化動作が得られるように制御する。
図11は本発明による誤り訂正機能を付加した場合の一実施形態によるデータ受信装置の構成を示す。誤り訂正機能が付加されていた場合は、この図11に示すように、自動等化器24の出力は識別部26と軟判定復号部27の双方に並列に入力される。
ここで、識別部26は、図10の場合と同様に、識別結果をタップ更新部25に供給し、これにより自動等化器24のタップを更新させ、伝送路特性に適応した等化動作が得られるように制御する。
そして、軟判定復号部27からは、誤りの訂正され復号された送信データがパラレルに出力され、パラレル/シリアル変換器28によりシリアル信号に変換された後、受信信号として出力されることになる。
次に、軟判定復号部27の詳細について、図12により説明する。この軟判定復号部27には、図示のように、前段の自動等化器24からI軸成分とQ軸成分の信号が供給されるようになっており、そして、これらの信号は、まず領域判定部8、15に夫々入力される。
ここで、送信装置側から送信された信号点について考察してみると、これは、伝送路の歪みや雑音が加わり、受信装置側において信号点座標上、必ずしも送信した信号点の位置に受信しないことがあり、このため送信信号に、図13の×印で示した、●印との位置ずれとして表されるように、誤りが発生してしまうことになる。
この図13は、送信した信号点の座標が、例えば(+1、+3)であったのに対して、受信したデータでは、信号点が×印で示した位置になってしまった場合について示したものであるが、本実施形態では、この誤りを訂正し、出力に誤りが発生しないようにしており、この場合、本実施形態では、図8の信号点発生器3Bの動作説明に際して既に述べたように、ビット割り当てがI軸とQ軸と全く独立に定義してあるので、復号に際して独立に誤り訂正された復号を行うことができる。
図13において、×印で示した受信データによる信号点を同相成分I軸だけで見ると、図14のようになる。この図14は、図13の同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平面を同相振幅成分I軸方向に複数の領域A−Eに分割して示した図である。
同相振幅成分レベル+3以上の領域をA、レベル+3からレベル+1までの領域をB、レベル+1からレベル−1までの領域をC、レベル−1からレベル−3までの領域をD、レベル−3以下の領域をEと命名する。
図示はしないが、直交振幅成分Q軸方向についても同様に領域を定める。そこで、領域判定部8では、この図14に示したように、受信した信号点がA〜Eのどの領域にあるものとして受信されたかを判定し、判定結果Jiをメトリック設定部9に供給するようになっている。
一方、このメトリック設定部9には、自動等化器24から供給された信号の内のI軸振幅成分信号も入力されており、これによりメトリック設定部9では、どれだけ確からしいかという情報、つまりビタビ復号で必要とするメトリックを、判定結果JiとI軸振幅成分信号から数値にして求め、ビタビ復号器11のG1端子に供給する。
ここで、このビタビ復号器11には、一例として、図3(a)、3(b)で説明したビタビ復号器107と同じく、形式名「STEL-2060/CR」として市場に提供されているビタビ復号器を用いたものとして説明すると、この「STEL-2060/CR」では、信号点間を8分割した3ビットのデータをメトリックとして、G1端子に入力するように規定されている。
まず、図14の例では、受信点が上記の例の通りであったとき、B領域にあるとしてI軸座標の振幅成分レベル+3とレベル+1との間を8分割し、メトリックを設定する。
そうすると、このときは、図9に示したように、レベル+3に割り当てられたビットI1、I2は、それぞれ値0,1になり、レベル+1に割り当てられたビットI1、I2は、それぞれ値0,0になっている。
このとき、送信装置側で畳み込み符号器2の出力信号I2について定義されているビットは、レベル+3では値1、レベル+1では値0である。
一方、ビタビ復号器11に入力されるメトリックとしては、I2の値が1から0に対して、その間の各メトリックが順に111、110、101、100、011、010、001、000と定義されている。
そこで、この定義に従って、受信した信号点に対応するメトリックをビタビ復号器11のG1端子に入力してやればよく、この図14の例では、メトリックは101になる。
このことは、領域Cや領域D内に信号点を受信した場合も同様で、I2の値が1から0へ順に定義されているメトリックの中から選択されたメトリックをビタビ復号器11のG1端子に入力してやればよい。
一方、領域Aに受信した場合には、メトリックは111とすればよく、領域Eに受信した場合には000とすればよい。
これは、領域Aに受信する場合には、極めて高い確率で送信装置側で送出した信号点の同相振幅成分レベルが+3であることが推測されるからであり、領域Eに受信した場合も同様で、同相振幅成分レベルが−3であることが、やはり極めて高い確率で推測されるからである。
なお、これらの推測は、伝送路で重畳される雑音やマルチパス・エコーの強さがガウス分布を呈するからで、この結果、送信した信号点の近傍での誤りの発生確率が高く、離れるほど発生確率が下るためである。
直交成分Q軸についても同様で、ビットQ1、Q2の振幅成分が直交成分のQ軸において+3のとき、レベル0とレベル1にし、+1ではレベル0とレベル0に、−1ではレベル1とレベル1に、そして−3ではレベル1とレベル0に定義されているので、領域判定部15の判定結果JqとQ軸成分信号からメトリック設定部14により、同相成分のI軸の場合と全く同様にして、受信した信号点からメトリックを設定し、ビタビ復号器11のG2端子に入力してやればよい。
ビタビ復号器11では、G1端子、G2端子の入力信号により、内部でビタビ復号を実行し、OUT端子に訂正されたデータを出力する。この結果、OUT端子に出力される信号は、図8の送信装置側で畳み込み符号器2の入力信号に相当する信号になっている。
この訂正された信号は、OUT端子から畳み込み符号器12に供給されるが、ここで、この畳み込み符号器12は、図8の送信装置側での畳み込み符号器2と全く同じ構成のものであり、従って、この畳み込み符号器12の出力には、送信装置側の畳み込み符号器2の出力I2、Q2と同じ出力I2r、Q2rが得られることになる。
畳み込み符号器12の出力I2r、Q2rは、夫々デコーダ13、17に供給されるが、これらのデコーダ13、17には、領域判定部8、15から遅延回路10、16を介して、夫々の遅延された判定結果J′i、J′qも入力されている。
ここで、これらの遅延回路10、16は、夫々ビタビ復号器11のOUT信号が出力されるのに要する内部遅延と同じ遅延時間を持たせたものである。そこで、いま、領域判定部8の判定結果Jiが、例えば領域Bであるとして得られたとする。
そうすると、この領域Bを表わすデータが、遅延回路10を介してデコーダ13に供給されることになるが、このとき、同じく領域Bを表わすデータはビタビ復号器11にも供給され、ここで復号されてから畳み込み符号器12により符号化され、出力I2rとしてデコーダ13に入力されることになる。
ここで遅延回路10があるため、これらは同時にデコーダ13に入力され、その結果としてデコーダ13から出力I1rが得られるが、このとき、つまりデコーダ13に入力される領域判定結果が領域Bのとき、畳み込み符号器12の出力I2rが値0であったとすると、この場合、図14から明らかなように、領域Bのとき、ビットI2が値0として定義されているのは、振幅成分レベル+1の信号点であることが分かる。
従って、振幅成分レベル+1のときのビットI1、I2の定義がそれぞれ値0、0であるから、出力I1rは値0としてデコーダ13から出力されるが、この出力I1rは、送信装置側のデータI1に相当し、かつ、誤りの無いデータとなる。
直交振幅成分Q軸側においても同様で、領域判定部15の結果を、遅延回路16により、ビタビ復号の内部遅延時間分送らせた信号と、畳み込み符号器12から出力される信号Q2rから、同相振幅成分I軸側と同じやり方でデコーダ17から出力Q1rが得られ、これも送信装置側の信号Q1に相当するデータである。
上記の場合は、同相振幅成分I軸と直交振幅成分Q軸とで、送信装置側で送信した信号点は(+1、+3)と推測でき、誤りのない正しい信号点が得られることになり、従って、図2に戻り、ビタビ復号器11のOUT端子から出力された信号と、デコーダ13および17から出力された出力I1r、Q1rはパラレル/シリアル変換器28に供給してやれば、送信データと同じ誤りのないシリアルデータが得られることになる。
ここで、デコーダ13、17は領域によりそれぞれ割り当てビットが種々異なる。そこで、これらのデコーダは、例えば図15に示したように、ROMテーブルで実現するのが簡単でよい。つまり、領域判定部8、15の出力と畳み込み符号器12の出力をROM30のアドレスに割り当て、ROM30のそれぞれのアドレスに出力データを事前に書き込んでおけば、これらの信号が入力されたときにデコード出力が得られることになり、簡単に実現できるからである。
この16QAM変調方式に適用した実施形態では、符号化率は3/4になり、図6の構成における符号化率1/2と比較して充分に高いデータ伝送速度を得ることができる。
また、この実施形態では、畳み込み符号器2は、受信装置側のものをのぞき送信装置側に1個あり、また、ビタビ復号器11は受信装置側に1個あるだけである。つまり、I軸成分とQ軸成分の処理に夫々1個の畳み込み符号器と1個のビタビ復号器で済むことになり、この結果、回路規模が抑えられ、低廉化が図れることになる。
更に、この実施形態によれば、構成要素となる畳み込み符号器とビタビ復号器として、市場に汎用品として提供されているものが使用できるので、入手が容易であり、この点でも低廉化が図れることになる。
次に、図16、17に言及して本発明の別の実施形態について説明する。上記の実施形態では、16QAM変調方式に適用した場合について説明したが、先行技術は64QAM方式や256QAM方式などにも適用可能である。例えば、64QAM変調方式に適用した場合の送信装置側の構成は、図16に示すようになる。
この図16の64QAM変調方式の場合には、シリアル/パラレル変換器1Dとラッチ51との組み合わせにより、送信データを5ビットのパラレルデータに変換する。
そして、その5ビットデータの内、例えば、真中の1ビットを畳み込み符号器2に入力し、その出力I3を同相成分I側の信号とし、出力Q3は直交成分Q側の信号とする。
一方、畳み込み符号器2に入力しなかったビットI1、I2は、畳み込み符号器2の出力I3と共に3ビットの同相成分Iとして、また、同じくビットQ1、Q2は、畳み込み符号器2の出力Q3と共に3ビットの直交成分Qとして、夫々信号点発生器3Cに入力する。なお、畳み込み符号器2に入力するビットは、任意のビットでよいが、この実施形態では真ん中の1ビットにしてある。
信号点発生器3Cでは、図17に示したように、送信する64個の信号点を入力6ビットに対して、それぞれの信号点が定義されている。図17は、本発明の一例であるが、同相成分の3ビットと直交成分の3ビットで64個の信号点が定義されている。
信号点発生器3Cは、シリアル/パラレル変換器1Dと量み込み符号器2からの出力される6ビットの信号により、決められた64個のいずれかの信号点の座標に相当するI軸の振幅成分値及びQ軸の振幅成分値をロールオフフィルタ4、5にそれぞれ入力する。
この信号点発生器3Cでの64個の信号点の定義方法は、I軸とQ軸との振幅成分をそれぞれ独立に、定義してある。つまり、例えばI軸の振幅成分レベルが+7の信号点、つまり(+7、+7) (+7、+5) (+7、+3) (+7、+1) (+7、−1) (+7、−3) (+7、−5) (+7、−7)には、全て入カビットI1、I2、I3としてそれぞれ値0,1,1、すなわち、‘011’が定義されている。
I軸の振幅成分レベルが+5の場合には、‘010’が定義され、レベル+3の場合には、‘001’が定義されるように、どの振幅成分レベルでも、同じ振幅成分レベルであればすべて同じビットが割り当てられる。
また、一方Q軸側においても、同様にQ軸の同じ振幅成分レベルの信号点の入カビットは、同じに定義してある。例えば、Q軸の振幅成分レベルが+7の信号点、つまり(+7、+7) (+5、+7) (+3、 +7) (+1、+7) (−1、+7) (−3、+7) (−5、+7) (−7、+7)の座標の点はすべてQ1,Q2,Q3について‘011’に定義してある。他の振幅成分レベルについても同様である。
このようにI軸、Q軸を独立に定義することにより、受信装置側で復号するときに同相成分、直交成分の各信号をそれぞれ独立に復号することができる。また、量み込み符号器2から出力された同相成分信号の1ビット、ここではLSBに定義されているが、これが信号点毎に0,1,0,1,・・と、値1と0とが交互になるように定義されている。
要するに、信号点発生器3Cでのコンスタレーション上のビット配列の定義は、基本的な方針は16QAMの場合と同様で、次の通りに定めてある。
(a) 同相成分I1、I2、I3
直交成分Qと独立になるように、同じ振幅成分では、I1、I2、
I3に同じビット値を割り当てる。
(b) 同相成分I3
隣り合う信号点間で、I3は、値0と1とを交互に割り当てる。
(c) 直交成分Q1、Q2、Q3
同相成分Iと独立になるように、同じ振幅成分レベルでは、Q1、
Q2、Q3に同じビット値を割り当てる。
(d) 直交成分Q3
Q軸方向で隣り合う信号点間で、Q3は、値0と1とを交互に割り
当てる。
このような規則でコンスタレーション上の信号点のビット配列を定義することにより、図14に示した16QAM方式の場合と同じく、ビットI3が隣り合わせの信号点で0と1とが交互に配置されているので、受信装置側で領域判定をしてビタビ復号することによりビットI3が再生されれば、同様にしてビットI1、I2を推測することができる。
従って、受信装置側では、直交成分Qについても同様のことを行なうことにより、夫々のデコーダの出力とビタビ復号器のOUT端子とから、誤りのない受信データを出力することができる。そして、この64QAM方式による実施形態の場合には、符号化率が5/6となり、極めて高いデータ伝送効率を得ることができる。
また、この場合でも、I軸成分とQ軸成分両方の処理のために、受信装置側のものを除き送信装置側に畳み込み符号器が1個だけと、受信装置側にビタビ復号器が1個だけ有ればよく、回路規模が抑えられ、更に構成要素となる畳み込み符号器とビタビ復号器が、市場に汎用品として提供されているもので済むので、入手が容易であり、従って、低廉化が充分に図れることになる。
更に、本発明を256QAM方式に適用した場合も、信号点発生器でのコンスタレーション平面上のビット配列の定義について、上記した64QAM方式のときなどと同様に行なうことにより、同じく受信装置側のものを除き送信装置側に1個の畳み込み符号器と受信装置側に1個のビタビ復号器とを設けることにより実現が可能で、この場合、例えば、次のようにすれば良い。
まず1個の畳み込み符号器の出力をビットI4、Q4とした上で、一方では、畳み込み符号器に入力しないビットI1、I2、I3と出力I4を組み合わせ、これら4ビットの出力I1〜I4を同相成分として信号点発生器に入力し、他方では、畳み込み符号器に入力しないビットQ1、Q2、Q3と出力Q4を組み合わせ、これら4ビットの出力Q1〜Q4を直交成分として信号点発生器に入力するのである。
この256QAM方式に適用した実施形態の場合には、符号化率は7/8にも達し、この結果、更に著しいデータ伝送効率の向上を得ることができる上、上記した他の実施形態と同様、低廉化を充分に図ることができる。
ところで、以上の実施形態は、何れも適用対象が、nが4以上の偶数の場合の誤り訂正方式に限られている。そこで、以下、nが奇数になっている2n QAM変調方式の誤り訂正機能を備えた伝送システムに適用して符号化率の向上が充分に図れるようにした誤り訂正符号器及び誤り訂正復号器並びに誤り訂正方式の伝送装置の実施形態について説明する。
端的にいえば、以下の実施形態では、QAM変調方式のコンスタレーションにおけるビット配列を領域に分けて定義するものであり、これにより、nが奇数のQAM変調方式、例えば32QAM変調方式、128QAM変調方式などにも、上述の実施形態と同様な誤り訂正方式が採用できるようにしたものである。
図18は、本発明を32QAM変調方式、すなわち2n QAM変調方式の多値数を表わす数値nが5の場合の伝送システムに適用した場合の誤り訂正符号器の一実施形態である。なお、本発明は32QAM変調方式に限らず、一般的に、2n (n:5以上の奇数)QAM変調方式の伝送システムに適用可能である。
図18において、送信データは、4個のレジスタ7からなるシリアル/パラレル変換器1Eに入力され、そこで4ビットのパラレル信号に変換される。ここで、一般的には、上記したことに対応して、(n−1)ビット(n:5以上の奇数)のパラレル信号に変換される。そして、各レジスタ7の出力データは4ビット毎にラッチ51に取り込まれ、4ビットのパラレルデータにされる。
次に、これら4ビットのパラレルデータの内、まず1ビットを畳み込み符号器2に入力し、成分I3、Q2を出力させ、一方、畳み込み符号器2に入力しなかったデータは、そのままで成分I1、I2、Q1とする。
なお、図8に関連して説明したように畳み込み符号器2に入力するビットとしては任意のビットでよいが、この実施形態ではシリアル/パラレル変換器1Eの先頭から2番目のビットにしてある。そして、これらの成分を夫々組み合わせ、成分I1、I2、I3、成分Q1、Q2を信号点発生器3Aに入力する。
ここで、この信号点発生器3Dは、図19に示す信号点のビット配列が定義されているものであるが、このビット配列は2n 通り(本実施形態ではn=5で32通り)のビット配列を使って、図20に示すように、図19のコンスタレーション平面上の信号点を領域Aと2つの領域Bとにそれぞれ含まれる信号点に分けて、例えば以下のような手順でその区分けを決定する。
なお、成分I1、I2、I3は、領域A内では同相成分を表しており、また、成分Q1、Q2は、同じく領域A内では直交成分を表している。そのため、以下、この実施形態において、成分I1、I2、I3を同相成分と称すると共に、成分Q1、Q2を直交成分と称する。
(1) まず、A領域で同相成分I1、I2、I3および直交成分Q1、Q2の5ビットに前述のnが4以上の偶数の場合での規則に従って、ビット割り付けをする。これで、24個の信号点の定義が決まる。ところで、信号点は32個ある。このことは、I成分とQ成分の5ビットで、どの信号点も重複して同じビットを割り付けたり、未割り付けだったり、といったことなく過不足無くぴったり定義すると32個信号点が定義されるということを意味する。
(2) 上記(1)で24個の信号点の定義が決まったので、残り8個の信号点のビット割付を以下の手順で2つのB領域に割り付ける。
(3) 基本的には、ビタビ復号が正しく動作するために、A領域とB領域との境目も含めてB領域内部で(境目は本実施形態ではQ成分としか関係しないが)、I3とQ2とは、夫々隣りの信号点との関係が必ず、0,1,0,1、…と交互になるよう割り付ける。このことは必ず必要である。
(4) 次に、I1、I2、Q1を割り付けるが、その際、A領域に割り振られなかったビット配列の内から同じビット配列が利用出来る限り、できるだけA領域の規則(同じ成分は、同じビットになるようにする規則)に従うようにビット割付をする。
(5) 上記(4)において、どうしてもA領域の規則に従うことが出来ない場合には、しかたなく違反してもしょうがないとして、ビット割付をする。規則違反があっても性能的には、非常に小さな劣化である。なお、I成分とQ成分の5ビットの配列が重複したり、不足したりしないようビット割付をする。
特に、B領域について整理すると、以下のようになる。即ち、I1、I2、I3、Q1、Q2を32個の信号点にデータビット配列を割り当てるときに、重複しないようにする必要がある。
従って、B領域での8個の信号点のデータビット配列は、A領域のデータビット配列以外のものを割り振るのだが、そのときに、最低限、I3、Q2は隣り合う信号点間で、値が0、1、0、1、…の規則に従って、交互になるようにまず決める。
そして、残ったI1、I2、Q1には、32個の信号点のデータビット割り当てが重複しないように、つまりA領域で使わなかったビットを割り当てる。以上のような手順で、32個の各信号点のデータビット配列を定義する。
図20の場合、I1、I2、I3の3ビットに着目すると、A領域では、111、100、101、000、001が使われたので、残りの011と110とが未定義である。従って、この未定義の011と110とをB領域のI1、I2、I3に割り当てればよい。
以上のビット配列手順を整理すると、このビット配列は、図19の信号点平面を図20に示すようにA領域と2つのB領域とに分けて、以下のような規則で行えば良い。
〔A領域において〕
(A−1) 同相成分I1、I2、I3
同じ振幅成分では、直交成分Qと独立になるように、成分I1、I2、I3それぞれに同じビット値を割り当てる。つまりI軸での振幅成分レベルが+5のとき、成分I1、I2、I3は、それぞれ値0、1、0にし、振幅成分レベルが+3では、それぞれ値0、0、1に、振幅成分レベルが+1では、それぞれ値0、0、0に、振幅成分レベルが−1では、それぞれ値1、0、1に、振幅成分レベルが−3では、それぞれ値1、0、0に、そして振幅成分レベルが−5では、それぞれ値1、1、1に割り当てられている。
(A−2) 同相成分I3
成分I3は、I軸方向に関し隣り合う信号点間で値0と1とを交互に割り当てる。つまりI軸での振幅成分レベルが+5では、成分I3は値0であるのに対して、隣の振幅成分レベルが+3での成分I3は値1になっており、その隣の振幅成分レベルが+1での成分I3は値0で、さらにその隣の振幅成分レベルが−1では値1、その隣の振幅成分レベルが−3では値0、その隣の振幅成分レベルが−5では値1である。
(A−3) 直交成分Q1、Q2
同じ振幅成分レベルでは、同相成分Iと独立になるように、成分Q1、Q2にそれぞれ同じビット値を割り当てる。つまりQ軸での振幅成分レベルが+3のとき、成分Q1、Q2はそれぞれ値0、1にし、振幅成分レベルが+1ではそれぞれ値0、0に、振幅成分レベルが−1ではそれぞれ値1、1に、振幅成分レベルが−3ではそれぞれ値1、0に割り当てられている。
(A−4) 直交成分Q2
成分Q2は、Q軸方向に隣り合う信号点間で値0と1とを交互に割り当てる。つまり、Q軸での振幅成分レベルが+3では、成分Q2は値1であるのに対して、隣の振幅成分レベルが+1での成分Q2は値0になっており、その隣の振幅成分レベルが−1での成分Q2は値1で、さらにその隣の振幅成分レベルが−3ではQ2は値0である。
〔B領域において〕
(B−1) 同相成分I3
成分I3は、I軸方向に隣り合う信号点間で値0と1を交互に割り当てるが、その位相(順序)はA領域に合わせる。つまり、I軸での振幅成分レベルが+3では、成分I3は値1、振幅成分レベルが+1では値0、振幅成分レベルが−1では値1、振幅成分レベルが−3では値0である。
(B−2) 直交成分Q2
成分Q2は、A領域を通してQ軸方向に隣り合う信号点間で値0と1とを交互に割り当てる。即ち、値0と1の位相(順序)はA領域とB領域との境界でも崩さず、継続させる。
(B−3) I1、 I2、Q1
A、B領域を通して成分I1、I2、I3、Q1、Q2のビット配列に重複が生じないよう、A領域に割り振らなかったビット配列から割り当てる。
この規則は言いかえると以下のようにも定義できる。即ち、同相振幅成分(I)−直交振幅成分(Q)座標系の信号点平面を第1領域と第2領域とに分け、
第1領域においては、同一の同相振幅成分を有する信号点に対して同相成分に同一ビット配列を割り当て、同一の直交振幅成分を有する信号点に対しては直交成分に同一のビット配列を割り当て、
第2領域では第1領域に割り振らなかったビット配列を第2領域内の信号点に割り振り、
第1領域および第2領域を通して、I軸方向に隣り合う信号点の畳み込み符号器の同相成分出力に相当するビット位置には互いに異なるビット値を割り当て(即ち、値0と1を交互に割り当てる)、Q軸方向に隣り合う信号点の畳み込み符号器の直交成分出力に相当するビット位置には互いに異なるビット値を割り当てる(即ち、値0と1を交互に割り当てる)。
なお、隣り合う信号点の隣り合う方向が第1領域と第2領域を横切る方向のときは、値0と1の順序は、第1領域と第2領域との境界でも崩さず維持する。隣り合う信号点の隣り合う方向が第1領域と平行のときは、値0と1の順序は隣接する第1領域の値0と1の順序(位相)と合わせる。また、全信号点で同一ビット割り当てが無いようにする。
図18の信号点発生器3Dは、入力された成分I1、I2、I3、Q1、Q2のデータにより、定義された信号点の同相振幅成分と直交振幅成分とを出力し、それぞれロールオフフィルタ4、5に供給する。ロールオフフィルタ4、5以後の変調部40と送信処理部60は図8のそれと同様なので説明を省略する。
次に、図18の実施形態に対応する誤り訂正復号器の一実施形態について、説明する。
上述のnが4以上の偶数の場合の実施形態では、コンスタレーション平面上の信号点のビット割り当てがI軸とQ軸とで全く独立に定義してあったが、図18の実施形態では、図20に示したように、完全には独立になっていない。
まず、I軸成分で見ると、図21に示したように、Q軸と独立ではないため、成分I1、I2、I3のビット割り当てが重複していてもかまわないとする箇所が生じてしまう。
例えば、I軸の振幅成分レベルがそれぞれ+3、+1、−1、−3での成分I1、I2、I3は、以下夫々斜線で区切って順に表記すると、値0、0、1/値0、0、0/値1、0、1/値1、0、0の組み合わせとなる場合と、値0、1、1/値1、1、0/値0、1、1/値1、1、0の組み合わせになる場合との2種類の割り当てのいずれでもよく、重複する可能性がある。
しかし、この重複については、Q軸の振幅成分により区別し、重複しないようにすることができる。
つまり、Q軸の振幅成分レベルが±1又は±3の場合には、I軸の振幅成分レベルがそれぞれ+3、+1、−1、−3のとき、成分I1、I2、I3は順に値0、0、1/値0、0、0/値1、0、1/値1、0、0となり、Q軸の振幅成分レベルが±5の場合には、成分I1、I2、I3は順に値0、1、1/値1、1、0/値0、1、1/値1、1、0となるからであり、従って、Q軸での振幅成分の情報と照合することにより、I軸の復号が可能になる。
一方、Q軸成分の場合では、図22に示したように、やはりI軸と独立ではないため、同様にQ1、Q2のビット割り当てが重複する可能性がある。例えば、Q軸の振幅成分が+5、−5のときの成分Q1、Q2は、それぞれ値0、0/値1、1の場合と値1、0/値0、1との2種類の割り当てとなっている。
しかし、これも、I軸の振幅成分が±1の場合には、Q軸の振幅成分が+5、−5での成分Q1、Q2はそれぞれ値0、0/値1、1となり、I軸の振幅成分が±3の場合には、成分Q1、Q2はそれぞれ値1、0/値0、1であり、やはりI軸での振幅成分の情報と照合することで、Q軸の復号が可能になる。
ここで、先に説明したnが4以上の偶数の場合の実施形態では、図12に示した軟判定復号部27により、I軸とQ軸とで、それぞれ独立に受信した振幅成分レベルの信号から各成分値が復号される。
しかし、nが5以上の奇数の場合の実施形態では、上記したように、受信した信号点の振幅成分レベルについては、I軸、Q軸ともに分かるが、これをビットに復号する場合には、先に述べたnが4以上の偶数の場合の実施形態における方式をそのまま適用できない。
そこで、本実施形態では、図23に示すように、ビットに復号するためのデコーダ13、17に、相手側の軸の情報も入力して復号する方式の軟判定復号部27Aを用いて復号するようになっている。
このため、軟判定復号部27Aは、I軸のデコーダ13′に、遅延回路10を経由した領域判定部8の信号j′iと畳み込み符号器12の出力I2rが入力される以外に、遅延回路16を経由した領域判定部15からの信号j′qと畳み込み符号器12の出力Q2rも入力され、これにより受信信号点のQ軸の振幅成分も分かるようにし、I軸でのビットの復号ができるようにしてある。
また、Q軸でも同様で、Q軸のデコーダ17′には、信号j′qと出力Q2rとが入力される外に、遅延回路10を経由した領域判定部8からの信号j′iと畳み込み符号器12の出力I2rも入力され、これにより受信信号点のI軸での振幅成分が分かり、Q軸でのビットの復号ができるようになっている。
従って、これらのデコーダ13′、17′の出力信号I1r、Q1rと、ビタビ復号器11の出力信号をパラレルシリアル変換器28に入力することにより、32QAM方式による誤りのない受信データをシリアル信号に変換して出力することができる。
そして、この32QAM方式による実施形態の場合には、符号化率が4/5となり、高いデータ伝送効率を実現することができる。
更に、この実施形態でも、先述の実施形態と同じく、I軸成分とQ軸成分の処理に、受信装置側のものを除き送信装置側に1個の畳み込み符号器と受信装置側に1個のビタビ復号器が必要なだけなので、回路規模が抑えられ、さらに構成要素となる畳み込み符号器とビタビ復号器が、市場に汎用品として提供されているもので済むので、入手が容易であり、従って、低廉化が充分に図れることになる。
更に、本発明を128QAM変調方式、すなわち2n QAM変調方式の多値数を表わす数値nが7の場合の伝送システムに適用した場合も、信号点発生器でのコンスタレーション平面上のビット配列の定義について、上記した32QAM方式のときと同様に行なうことにより、同じく受信装置側のものを除き送信装置側に1個の畳み込み符号器と受信装置側に1個のビタビ復号器とにより、実現が可能である。
図24は本発明を128QAM変調方式、すなわち2n QAM変調方式の多値数を表す数値nが7の場合の伝送システムに適用した場合の誤り訂正符号器の一実施形態を示し、図25と図26はこの128QAM変調方式でのビット配列の一例を示す。
図24において、送信データは、6台のレジスタ7からなるシリアル/パラレル変換器1Fに入力され、6ビットのパラレル信号に変換される。そして、各レジスタ7の出カデータは6ビット毎にラッチ51に取り込まれ、6ビットのパラレルデータにされる。
そして、この実施形態では、シリアル/パラレル変換器1Fの先頭から3番目の1ビットを畳み込み符号器2に入力し、成分I4、Q3を出力させ、一方、畳み込み符号器2に入力しなかったデータはそのままで成分I1、I2、I3、Q2、Q1とする。
なお、畳み込み符号器2に入力するビットは任意のビットで良い。そして、これらの成分を組み合わせて、成分I1、I2、I3、I4、成分Q1、Q2、Q3を信号点発生器3Eに入力する。
ここで、この信号点発生器3Eは、図25に示す信号点のビット配列が定義されているが、このビット配列は2n 通り(本実施形態ではn=7で128通り)のビット配列を使って、図20の場合と同様、図25の信号点を領域Aと2つの領域Bとに分けて図26に示すように配列する。
なお、成分I1、I2、I3、I4は、領域A内では同相成分を表しており、また、成分Q1、Q2、Q3は、同じく領域A内では直交成分を表している。そのため、以下、この実施形態において、成分I1、I2、I3、I4を同相成分と称すると共に、成分Q1、Q2、Q3を直交成分と称する。
このビット配列の規則は図18と関連して説明した規則に順ずる。即ち、B領域では、最低限、成分I4とQ3は、値0と1を図18の場合と同様な規則で割り当てる。それ以外のビット割り付けは、できるだけA領域での規則に従うように定義する。それが不可能な信号点については、残つたビット値を割り当てれば良い。
本実施形態の128QAMの場合、同一の同相振幅成分を有する信号点の同相成分に同一のビット値を割り当てる、と言う規則は適用できるが、同一の直交振幅成分を有する信号点の直交成分に同一のビット値を割り当てると言う規則は適用できない。
簡単に言うと、B領域では、成分I4、Q3は、A領域との境界も含め値0,1を交互に割り付け、同相振幅成分の信号点の同相成分には同じビット値を割り付ける。そして、Q1、Q2に関しては、未だどこの信号点にも割り付けられていないビット値を割り当てる。このような規則でB領域にビット配列を定義すれば良い。
そして、本発明を128QAM変調方式に適用したこの実施形態によれば、符号化率は6/7にも達し、この結果さらにデータ伝送効率の向上を図ることができる上、上記した他の実施形態と同様、低廉化を充分に図ることができる。
なお、上述した本発明の実施形態においては、送信装置の誤り訂正符号器の出力信号およびその出力信号に同期されたパラレルデータ信号が直に信号点発生器(マッピング手段)へ入力された構成でもって説明されているが、この出力信号およびパラレルデータ信号は、信号の並び替えを行うインターリーブ手段を介して信号点発生器に入力されるとしてもよい。
この場合、インターリーブ手段によって信号が並び替えられたとしても、誤り訂正符号器の出力信号2ビットの内一方の1ビットが同相成分側に割り当てられるようにして信号点発生器へ入力され、他方の1ビットが直交成分側に割り当てられるようにして信号点発生器へ入力されれば、本発明の奏する効果を問題なく得ることができる。
なお、この場合のインターリーブ手段としては、1シンボル、すなわち、1信号点当たりのデータ信号毎に、時間インターリーブを行う構成としたインターリーブ手段を用いることとしてよい。