JP3420759B2 - 電球形無電極放電ランプ - Google Patents

電球形無電極放電ランプ

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JP3420759B2
JP3420759B2 JP2002122649A JP2002122649A JP3420759B2 JP 3420759 B2 JP3420759 B2 JP 3420759B2 JP 2002122649 A JP2002122649 A JP 2002122649A JP 2002122649 A JP2002122649 A JP 2002122649A JP 3420759 B2 JP3420759 B2 JP 3420759B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無電極放電ランプ
に関し、特に、電球形無電極放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、メンテナンスフリーを特徴とした
蛍光体層をランプ内に設けた長寿命の無電極放電ランプ
(以降、無電極蛍光灯と称す)が実用化、検討されてい
る。この種のランプは、放電容器の内部に電極を持た
ず、発光物質を封入した放電容器の内部に電磁界を発生
させる高周波電磁界発生手段によって、放電容器内の発
光物質が電磁結合して閉ループ放電を形成することで放
電する。この放電により発生する紫外線は、放電容器内
部に塗布された蛍光体によって可視光へ変換される。一
般に、高周波電磁界発生手段は、励起コイルなどに高周
波電流を流したものである。
【0003】無電極蛍光灯は、放電容器内に電極を持た
ないので、蛍光ランプの寿命に関わる、電極に塗布され
た電子放射物質の消耗に関係がなくなる。このことか
ら、無電極蛍光灯は、長寿命という特長を有している。
【0004】従来、無電極蛍光灯においては、放電容器
と、励起コイルに接続された高周波電源などを収納する
ケースとが接触する部分に、耐熱性のシリコーン等の接
着剤を流し込んで放電容器とケースとを固定していた。
この方法は、寿命が6000時間程度の有電極の電球形
蛍光灯に特に使用されている方法である。
【0005】しかしながら、この方法では、放電容器の
熱による接着剤の収縮によって起こる接着剤の剥離、ま
たは、経時変化による接着剤の劣化・変質などにより、
放電容器とケースとの接着強度が低下する課題が生じ
る。特に、無電極蛍光灯は長寿命となるため、上述のよ
うな接着強度の低下が特に問題となる。
【0006】このような課題を解決するため、特開平9
−320541号公報において、点灯回路を含むケース
と放電容器とが接する部分に、それぞれが嵌合するよう
な、凹部、または、凸部を設けることで、放電容器とケ
ースとの接着強度の低下を補う技術が開示されている。
【0007】図10(a)および(b)に、同公報に開
示された無電極蛍光ランプを示す。図10(a)は、無
電極放電ランプの全体についての断面図であり、そし
て、図10 (b)は、ケースと放電容器とが接する部
分の拡大図である。ここで、符号301は放電容器、3
02は蛍光体、303は光透過性の導電膜、304は一
般電球口金、305は点灯回路、306はフェライト、
307は励起コイル、308はケースカバー、309は
凸部、そして、310は凹部である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図10に示したよう
な、放電容器とケースとにそれぞれ設けた凹部または凸
部によって嵌合させる方法では、放電容器とケースとが
直接嵌合するので、放電容器をケースの形状に合わせる
必要がある。一方、ケースの大きさは、収納する高周波
電源の大きさにより決定される。このようなことから、
放電特性に大きな影響を及ぼす放電容器形状の設計にお
ける自由度がケースの大きさに制限される課題がある。
【0009】さらに、上記方法では、放電容器とケース
に内包された高周波電源の間に介在するものがないた
め、放電容器で発生した可視光が高周波電源、または、
ケース内部へと漏洩し、放電容器内で発生させた光のう
ち、視対象を有効に照明するに利用できる光の割合(以
下、光の取り出し効率と称す)が欠損し、光の取り出し
効率を低下させてしまう課題がある。
【0010】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、放電容器とケースとの接着強
度の低下を抑制した無電極放電ランプを提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、光の取り出し効率を
向上させた無電極放電ランプを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の電球
形無電極放電ランプは、凹入部を有する放電容器と、前
記凹入部に挿入される誘導コイルと、前記誘導コイルに
電力を供給する点灯回路と、前記点灯回路を覆うケース
と、前記ケースに設けられた口金とを備えた、電球形無
電極放電ランプであって、前記放電容器は、ホルダーを
介して、前記ケースに固定されており、前記放電容器の
一部と、前記ホルダーの第1部分とは、互いに嵌合する
組み合わせ構造となっており、前記ホルダーの第2部分
と、前記ケースの一部とは、互いに嵌合する組み合わせ
構造となっており、前記放電容器の前記一部は、前記誘
導コイルが挿入される第1方向と略直角な第2方向に延
びる凸部であり、前記ホルダーの前記第1部分は、前記
凸部を挟持し、コの字断面形状を有する凹部であり、前
記ホルダーには、前記第1方向に前記凸部を通過させ
る、切り欠き部が設けられており、前記ホルダーは、前
記放電容器の前記凸部を前記ホルダーの切り欠き部に挿
入した後、前記誘導コイルが挿入される部位を中心とし
て前記放電容器を回転させることにより、前記凸部が前
記凹部にはめ込まれる、はめ込み構造を有している。
【0012】前記ホルダーのうちの、前記放電容器側の
少なくとも一部は、前記放電容器からの光を反射する機
能を有していることが好ましい。
【0013】前記ホルダーのうちの少なくとも一部は、
前記放電容器からの磁場を遮蔽する機能を有しているこ
とが好ましい。
【0014】本発明による第2の電球形無電極放電ラン
プは、凹入部を有する放電容器と、前記凹入部に挿入さ
れる誘導コイルと、前記誘導コイルに電力を供給する点
灯回路と、前記点灯回路を覆うケースと、前記ケースに
設けられた口金とを備えた、電球形無電極放電ランプで
あって、前記放電容器は、ホルダーを介して、前記ケー
スに固定されており、前記誘導コイルは、コアと巻線と
からなり、前記放電容器の一部と、前記ホルダーの第1
部分とは、互いに嵌合する組み合わせ構造となってお
り、前記ホルダーの第2部分と、前記ケースの一部と
は、互いに嵌合する組み合わせ構造となっており、前記
放電容器の前記一部は、前記誘導コイルが挿入される第
1方向と略直角な第2方向に延びる凸部であり、前記ホ
ルダーの前記第1部分は、前記凸部を挟持し、コの字断
面形状を有する凹部であり、前記ホルダーには、前記第
1方向に前記凸部を通過させる、切り欠き部が設けられ
ており、前記ホルダーは、前記放電容器の前記凸部を前
記ホルダーの切り欠き部に挿入した後、前記誘導コイル
が挿入される部位を中心として前記放電容器を回転させ
ることにより、前記凸部が前記凹部にはめ込まれる、は
め込み構造と、表面に前記巻線が巻かれ、筒内に前記コ
アが挿入される筒状のボビン部と、を有している。
【0015】ある好適な実施形態において、前記コアの
一方の端部は、前記ケース内に位置しており、前記一方
の端部には、ヒートシンクが取り付けられている。
【0016】本発明による第3の電球形無電極放電ラン
プは、凹入部を有する放電容器と、前記凹入部に挿入さ
れる誘導コイルと、前記誘導コイルに電力を供給する点
灯回路と、前記点灯回路を覆うケースと、前記ケースに
設けられた口金とを備えた、電球形無電極放電ランプで
あって、前記放電容器は、ホルダーを介して、前記ケー
スに固定されており、前記放電容器の一部と、前記ホル
ダーの第1部分とは、互いに嵌合する組み合わせ構造と
なっており、前記ホルダーの第2部分と、前記ケースの
一部とは、互いに嵌合する組み合わせ構造となってお
り、前記放電容器の前記一部は、前記誘導コイルが挿入
される第1方向と略直角な第2方向に延びる凸部であ
り、前記ホルダーの前記第1部分は、前記凸部を挟持
し、コの字断面形状を有する凹部であり、前記ホルダー
には、前記第1方向に前記凸部を通過させる、切り欠き
部が設けられており、前記ホルダーは、前記放電容器の
前記凸部を前記ホルダーの切り欠き部に挿入した後、前
記誘導コイルが挿入される部位を中心として前記放電容
器を回転させることにより、前記凸部が前記凹部にはめ
込まれる、はめ込み構造を有し、かつ、前記ホルダーの
第2部分と、前記ケースの一部とは、互いに嵌合する組
み合わせ構造となっており、前記ホルダーは、前記点灯
回路が載置された回路ホルダー部を有している。
【0017】ある好適な実施形態において、前記誘導コ
イルは、コアと巻線とからなり、前記ホルダーは、表面
に前記巻線が巻かれ、筒内に前記コアが挿入される筒状
のボビン部をさらに有しており、前記コアの一方の端部
は、前記ケース内に位置しており、前記一方の端部に
は、ヒートシンクが取り付けられている。
【0018】
【0019】ある好適な実施形態において、前記ホルダ
ーの第2部分は、凸部であり、前記ケースの一部は、前
記放電容器と反対側の方向へ前記ホルダーの前記凸部が
挿入された後、前記凸部を支持する、楔形状部である。
【0020】本発明による無電極放電ランプは、第1形
状を有し、発光物質が封入された放電容器と、前記放電
容器の内部に放電を発生させる、高周波電磁界発生手段
と、第2形状と第3形状とを有したホルダーと、第4形
状を有するケースとを備え、前記第1形状と前記第2形
状とが嵌合した構造を有し、前記第3形状と前記第4形
状とが嵌合した構造を有する。
【0021】前記ホルダーは、前記放電容器からの光を
反射する機能および前記放電容器からの磁場を遮蔽する
機能のうちの少なくとも一方の機能を有していることが
好ましい。
【0022】ある好適な実施形態において、前記第2形
状は、弾力性を有する楔様である。
【0023】ある好適な実施形態において、前記第2形
状は、ねじ切り様の溝構造である。
【0024】ある好適な実施形態において、前記第3形
状および前記第4形状のうち少なくとも一つの構造は、
弾力性を有する楔様である。
【0025】ある好適な実施形態において、前記第3形
状および前記第4形状のうち少なくとも一つの構造は、
ねじ切り様の溝構造である。
【0026】前記ホルダーは、2種以上のパーツから構
成されていてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明による実施の形態を説明する。以下の図面において
は、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する
構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下
の実施形態に限定されない。
【0028】(実施の形態1)図1は、実施の形態1に
かかる無電極蛍光灯の破砕断面図である。図1に示した
無電極蛍光灯は、口金を通じて電力を供給でき、点灯回
路が内蔵された電球形無電極放電ランプである。この電
球形無電極放電ランプは、凹入部(キャビティ)120
を有する放電容器(バルブ)101と、凹入部120に
挿入される誘導コイル(103、104)と、この誘導
コイルに電力を供給する点灯回路105と、点灯回路1
05を覆うケース106と、ケース106に設けられた
口金107とを備えている。誘導コイルは、放電容器1
01内に高周波電磁界を発生させる高周波電磁界発生手
段として機能し、ソフト磁性材料(例えば、フェライ
ト)からなるコア104と、その周りに巻き付けられた
コイル(励起コイル)103とから構成されている。コ
イル103は、点灯回路105に電気的に接続されてお
り、そして、点灯回路105は、口金107に電気的に
接続されている。
【0029】本実施形態において、放電容器101は、
ホルダー108を介して、ケース106に固定されてい
る。ここで、放電容器101の一部(109)と、ホル
ダー108の第1部分(110)とは、互いに嵌合する
組み合わせ構造となっており、そして、ホルダー108
の第2部分(111)と、ケース106の一部(11
2)とは、互いに嵌合する組み合わせ構造となってい
る。図1に示した構成では、ホルダー108と放電容器
101とは、凹部109と凸部110とで嵌合してしっ
かりと固定されており、ホルダー108とケース106
も同様に、凹部111と凸部112とで嵌合してしっか
りと固定されている。
【0030】次に、本実施形態の構成をさらに詳細に説
明する。放電容器101は、略球形をしている。そし
て、内部に発光物質として水銀とバッファガスとしての
希ガス(例えば、クリプトンまたはアルゴン)を封入し
たガラスからなる容器である。放電容器101中に、水
銀は、液体またはアマルガムとして封入され、動作時の
プラズマによって加熱され、その温度で規定される蒸気
圧となる。放電容器101の内容積は、例えば、100
〜270cm3であり、そして放電容器101内には、
2〜10mgの水銀、封入圧力50〜300Pa(25
℃時)のクリプトンが封入されている。なお、発光物質
として水銀を封入しない無水銀の無電極蛍光灯を構築す
ることも可能である。
【0031】この放電容器101の内側(内壁)には、
放電容器101内の放電で発生した紫外線を可視光に変
換するための蛍光体102が塗布されている。上述した
ように、放電容器101の一部には、高周波電磁界発生
手段の一部(誘導コイル部分)を挿入するための凹入部
(凹部)120が形成されており、したがって、高周波
電磁界発生手段を放電容器101の近傍に容易に配置さ
せることができる。なお、このような凹入部120を有
する放電容器101は、励起コイル103を配置するこ
とができるような円筒形をした内管と、蛍光体102が
塗布された略球形をした外管とから構成されており、そ
して、放電容器101は、内管のフレア113をバーナ
ー等の炎で外管の一部に融着することによって形成され
る。
【0032】ここで、本実施形態における放電容器10
1の寸法等を例示的に示すと、放電容器101の中心の
外径(すなわち、最も大きい部分の外径)は、50〜9
0mm(肉厚;約1mm)であり、放電容器101は、
例えば、ソーダライムガラスから構成されている。放電
容器101の高さ、および口金107を含む無電極蛍光
灯の高さは、それぞれ、例えば、60〜80mm、13
0〜240mmである。そして、放電容器101の凹入
部120の内径は、例えば、16〜26mmである。
【0033】凹入部120内に位置する励起コイル10
3と接続された点灯回路105は、励起コイル103に
高周波電力を供給するので、換言すれば、高周波電源で
ある。本実施形態では、この高周波電源105と、フェ
ライトコア104と、その周りに巻きつけられた励起コ
イル103とによって高周波電磁界発生手段が構成され
ている。図1に示すように、放電容器101内に放電を
発生させるために、放電容器101の略中心部分(12
0)に、高周波電磁界発生手段(特に、励起コイル10
3およびフェライトコア104)は設けられており、つ
まり、フェライトコア104と励起コイル103とは、
放電容器101の凹入部120に、差し込まれて配置さ
れている。また、高周波電源(点灯回路)105は、ケ
ース106に収納されており、口金107を通じて、外
部から電力を供給される。口金107は、ソケットへね
じ込むことができる構造となっているので、ソケットへ
ねじ込むだけで、無電極蛍光灯を外部電源(例えば商用
電源)に電気的に接続することができる。
【0034】高周波電源(点灯回路)105は、回路を
構成する電子部品(例えば、半導体素子、コンデンサ、
抵抗、コイルなど)と、これらの電子部品を配設するた
めのプリント基板とから構成されている。そして、ケー
ス106は、耐熱性の材料から構成されており、本実施
形態では、耐熱性の樹脂(例えば、ポリブチレンテレフ
タレート)から構成されている。また、より放熱性を向
上させるために、熱伝導性に優れた材料(例えば、金属
など)からケース106を構成することも可能である。
【0035】上述したように、放電容器101は、ホル
ダー108によって固定される。ホルダー108は、図
1に示している断面をフェライトコア104を回転軸と
して回転させた円盤形状である。放電容器101には、
第1形状である凹部109が形成されており、ホルダー
108に形成された第2形状である凸部110と嵌合す
るように構成されている。また、ホルダー108には第
3形状である凹部111がさらに形成され、ケース10
6の第4形状である凸部112とが嵌合するような構成
をとる。
【0036】次に、本実施形態の無電極蛍光灯の動作を
簡単に説明する。口金107を介して、高周波電源10
5に商用交流電力が供給されると、高周波電源105
は、商用交流電力を高周波交流電力に変換して、励起コ
イル103に供給する。高周波電源105が供給する交
流電流の周波数は、例えば、50〜500kHzであ
り、そして、供給する電力は、例えば、5〜200Wで
ある。励起コイル103が高周波交流電力の供給を受け
ると、その近傍の空間に高周波交流磁界を形成する。す
ると、当該高周波交流磁界に直交するように誘導電界が
生じ、放電容器101の内部の発光ガスが励起発光し、
その結果、紫外域もしくは可視域の発光が得られる。紫
外域の発光は、放電容器101の内壁に形成された蛍光
体102によって、可視域の発光(可視光)に変換され
る。なお、蛍光体102を形成せずに、紫外域の発光
(または、可視域の発光)をそのまま利用するランプを
構成することも可能である。紫外域の発光は、主とし
て、水銀から生じる。詳述すると、放電容器101に近
接させた誘導コイル(103、104)に高周波電流を
流した場合、電磁誘導による磁力線によって形成された
誘導電界により、放電容器101内の水銀原子と電子と
の衝突が起き、それにより、励起した水銀原子から紫外
線が得られる。
【0037】ここで、高周波電源105が供給する交流
電流の周波数について説明する。本実施形態において、
高周波電源105が供給する交流電流の周波数は、実用
的に一般的に使用されているISM帯の13.56MH
zまたは数MHzと比べると、1MHz以下(例えば、
50〜500kHz)の比較的低い周波数の領域であ
る。この低周波数領域の周波数を使用する理由を述べる
と、次の通りである。まず、13.56MHzまたは数
MHzのような比較的高い周波数領域で動作させる場
合、高周波電源105から発生するラインノイズを抑制
するためのノイズフィルタが大型となり、高周波電源1
05の体積が大きくなってしまう。また、ランプから放
射または伝播されるノイズが高周波ノイズの場合、高周
波ノイズには非常に厳しい規制が法令にて設けられてい
るため、その規制をクリアーするには、高価なシールド
を設けて使用する必要があり、コストダウンを図る上で
大きな障害となる。一方、50kHz〜1MHz程度の
周波数領域で動作させる場合には、高周波電源105を
構成する部材として、一般電子機器用の電子部品として
使用されている安価な汎用品を使用することができると
ともに、寸法の小さい部材を使用することが可能となる
ため、コストダウンおよび小型化を図ることができ、利
点が大きい。ただし、本実施形態の無電極蛍光灯は、1
MHz以下の動作に限らず、13.56MHzまたは数
MHz等の周波数の領域においても動作させ得るもので
ある。
【0038】本実施形態の構成によれば、放電容器10
1がホルダー108を介して機械的にケース106に保
持されるため、シリコーン等の耐熱性接着剤のみで放電
容器101とケース106を固定する方法に比べると、
放電容器とケースとの接着強度の低下を抑制することが
できる。すなわち、熱や経時変化によるシリコーン等の
耐熱性接着剤の剥離や劣化によって、放電容器101と
ケース106との接着強度が低下することを回避するこ
とができる。
【0039】さらに、放電容器101とケース106の
間にホルダー108を介在させるので、ランプの点灯に
よる各部材の熱膨張の繰り返しによる弾性構造部へのス
トレスを分散させることができる。すなわち、当該スト
レスを、放電容器101とホルダー108、ホルダー1
08とケース106との2カ所で分散することができ、
そして、嵌合部の劣化を低減することができる。その結
果、放電容器101とケース106との接着強度の低下
をさらに抑制することが可能となる。
【0040】加えて、本実施形態の構成によると、放電
容器101の形状の自由度を高めることができるという
効果も得られる。つまり、放電容器101とケース10
6とを直接装着、または、機械的に接合する場合、ケー
ス106の大きさは、そこに収納する高周波電源105
の大きさにより規定されてしまうため、放電容器端部1
14の形状はケース106の開口部の径に合わせて作る
必要がある。このような必要性があるにもかかわらず、
本実施形態の構成によれば、放電容器101とケース1
06の間にホルダー108を介在させているので、放電
特性に大きな影響を与える放電容器101の形状の自由
度を高めることができる。
【0041】また、放電容器101は、略球形の外管と
円筒形内管のフレア113とに熱を加えて融着して作製
されるため、融着されるフレア113の径が大きくなる
と、熱を加えたときの温度分布が均一になりにくく、そ
れゆえ、外管とフレア113との封着が困難となる。こ
のことは、放電容器101のリークの要因となり、製造
上の歩留まりの低下を引き起こす場合がある。図10に
示した構造では、まさに、フレアの径を大きくしなけれ
ば、放電容器301とケース(ケースカバー)308と
を接触させることができないので、リークしやすく、そ
して、製造上の歩留まりが悪い無電極蛍光灯となってし
まう。
【0042】リークしにくく、製造上の歩留まりの低下
を抑制した無電極蛍光灯とするには、放電容器101の
外管とフレア113とを封着した放電容器端部114の
径は、ケース106開口部の径に比べて遙かに小さいも
のにする必要がでてくる。しかしながら、それでは、放
電容器101とケース106とを機械的接合で直接に組
み込むことは困難である。本実施形態の構成によれば、
そのような問題を解決することができる。つまり、放電
容器101とケース106との間にホルダー108を介
在させているので、放電容器端部114の径を、ケース
106開口部の径に比べて遙かに小さいものとしても、
ケース106とホルダー108と放電容器101との協
働した支持により、放電容器101を容易に固定するこ
とができる。
【0043】本実施形態の構成において、放電容器10
1と接触するホルダー108に反射機能を付与すると、
放電容器端部114で発生する光、および、フレア11
3を通じてケース106の内部に迷光する光を放電容器
101方向へ反射させ、有効に取り出すことができると
いう更なる効果も得られる。上述したように、放電容器
101は、蛍光体102を塗布した略球形をした外管
と、内管のフレア113とを、バーナー等の炎により融
着する。このため、フレア113は蛍光体を塗布できな
いか、または、塗布しても融着部分の蛍光体が剥離して
しまうことが多い。そのため、放電容器101で発生し
た光は、フレア113を通じて、ケース106の内部へ
漏洩してしまい、ケース106内部で反射と吸収を繰り
返し、光が損失してしまう。また、ケース106で覆わ
れた放電容器端部114で発生した光についても、同様
に、ケース106内部へ漏洩してしまい、放電容器10
1で発生した光を無駄にしてしまう。ここで、例えば、
反射機能を有する白色系樹脂で形成されたホルダー10
8を用いれば、放電容器端部114で発生する光、およ
び、フレア113を通じてケース106の内部に迷光す
る光を放電容器101方向へ反射させることができ、そ
の結果、光の取り出し効率を向上させることが可能にな
る。なお、ホルダー108全体を白色系樹脂から構成し
なくても、放電容器101側の少なくとも一部に、白色
系樹脂膜を形成したり、金属膜ないし反射膜を形成する
ことによって、ホルダー108に、放電容器101から
の光を反射する機能を付与することは可能である。
【0044】また、ホルダー108に磁場シールド機能
を付与させてもよい。ホルダー108に磁場シールド機
能を付与するには、ホルダー108の少なくとも一部を
高透磁率材料から構成したり、ホルダー108の一部
に、高透磁率材料からなる膜や部材を設ければよい。ま
た、ホルダー108自体を高透磁率材料から形成しても
よいし、ホルダー108中に、高透磁率材料からなる粉
末を分散させるような構成にすることもできる。無電極
蛍光灯の誘導コイル(103、104)の近傍に高透磁
率材料を含む部材(この例では、108)があると、高
周波交流磁界は、その高透磁率材料を含む部材(10
8)を選択的に透過することになる。言い換えると、高
周波交流磁界は、透磁率の高い物質中を選択的に通過す
るので、誘導コイル(103,104)により形成され
る高周波交流磁界は、高透磁率の部材中を選択的に通過
し、高透磁率の部材の近傍で密になる。その結果、当該
高周波交流磁界と直交するように発生する誘導電界も、
高透磁率の部材の近傍で強くなるため、この局部的に強
くなった電界の作用により、クリプトンガスおよび水銀
は容易に励起され、放電が発生しやすくなる。このこと
は、始動性が向上することを意味する。ホルダー108
に磁場シールド機能を付与すれば、別途、高透磁率材料
を含む部材を設ける必要がなくなるため、無電極蛍光灯
の部品数を増加させることがなく、そして、コストアッ
プも抑制することができる。なお、ホルダー108に、
磁場シールド機能と、上述した反射機能との両方を付与
することも可能である。
【0045】本実施形態の構成によると、放電容器10
1とケース106とを確実に固定でき、さらに、光取り
出し効率を向上し、高効率な無電極蛍光灯を実現するこ
とができる。つまり、本発明の実施形態に係る無電極放
電ランプは、放電容器に第1形状を設け、反射機能を有
するホルダーに第2形状と第3形状とを設け、ケースに
第4形状を設け、第1形状と第2形状を嵌合させた構造
と、第3形状と第4形状を嵌合させた構造を有している
ので、熱負荷による接着部の剥離や接着剤の劣化によっ
て起こる接着強度の低下という問題があったシリコーン
等の接着剤を使用しなくても、放電容器とケースとをホ
ルダーを介して確実に固定できる。さらに、嵌合させた
構造を、放電容器とホルダー、ホルダーとケース、の2
箇所に設けることで、嵌合させた構造にかかる熱膨張に
よるストレスを分散でき、嵌合させた部分自身の劣化も
抑制できる。また、反射機能を有するホルダーによっ
て、ケース内への漏洩光を放電容器内に反射させること
ができ、光の取り出し効率も向上する。加えて、ホルダ
ーに磁気シールド機能を付与すれば、始動性も向上させ
ることも可能である。
【0046】なお、放電容器101に接触するホルダー
108の凸部110の形状を、弾力性を有する楔形にす
ることで、放電容器101をホルダー108に装着する
際、挿入にかかるストレスが低減し、スムーズに組み込
み作業が行え、かつ、放電容器101をホルダー108
の楔形の凸部にしっかりと固定できる。同様に、ホルダ
ー108とケース106とが嵌合する、凹部111と凸
部112との形状を、弾力性を有する楔様にすること
で、ホルダー108とケース106との組み込み作業が
スムーズに行え、かつ、しっかりと固定することができ
る。
【0047】以上の構成をとれば、組立作業が容易とな
り、生産性を向上できる無電極蛍光灯を提供できる。
【0048】次に、図2、図3を参照しながら、本実施
形態の改変例を説明する。
【0049】図2は、図1に示した無電極蛍光灯におい
て、嵌合部分を変形した場合の破砕断面図である。図1
の無電極蛍光灯と同じ構成部は同一符号で示し、その説
明を省略する。
【0050】図2に示した構成において、放電容器10
1は、放電容器101に設けられた第1形状である凸部
201によって、第2形状であるねじ切り様の溝202
を設けたホルダー108にねじ構造で装着される。ま
た、ホルダー108に設けられた第3形状である凸部2
03は、ケース106に設けた第4形状であるねじ切り
様の溝204とねじ構造により装着される。
【0051】放電容器101とホルダー108、ホルダ
ー108とケース106との装着を、ねじ構造にするこ
とで、組み立てが容易で、かつ、しっかりと固定するこ
とができる。
【0052】図3は、図1に示した無電極蛍光灯におい
て、放電容器101とホルダー108とケース106と
を組み立てる場合の概略図である。図1の無電極蛍光灯
と同じ構成部は同一符号で示し、その説明を省略する。
【0053】放電容器101を固定するホルダー108
が2種のパーツにより構成され、パーツ301とパーツ
302とが、それぞれ、放電容器101の第1形状10
9に嵌合するように両側から挟み込み、その後、ケース
106に嵌合される。
【0054】ホルダー108を2種のパーツから構成す
ることにより、放電容器101にパーツ301とパーツ
302とを両側から装着することができ、放電容器10
1にストレスが一切かからず、容易に装着できる。ま
た、ホルダー108を2種のパーツで挟み込むため、パ
ーツ301とパーツ302との間に微小な隙間ができ、
点灯時に発生する熱による各部材の熱膨張に対する歪み
を吸収することもできる。
【0055】なお、本実施の形態では、放電容器101
とホルダー108とケース106とに設けられた、第1
形状と第2形状と第3形状と第4形状との組み合わせ
は、お互いが嵌合するような凹部または凸部であればよ
い。凹部、凸部の形状は、楔形構造とねじ構造のいずれ
か一方の組み合わせでも良いし、または、双方の組み合
わせでも良い。また、前述までの嵌合するための形状は
単純な凹凸に限定されるものではなく、カギ形などの複
雑な形状でもよく、凸部と凸部、または、凹部と凹部の
組み合わせでも互いにずらし合わせることで、嵌合させ
ても良い。
【0056】また、本実施の形態では、ホルダー108
が白色樹脂から構成されている場合の構成例を説明した
が、放電容器101とケース106との接着強度の低下
を抑制するという効果を得るには、ホルダー108は、
白色樹脂以外の樹脂によって形成すればよい。光取り出
し効率の向上の効果を得るには、ホルダー108を白色
樹脂から構成した場合の他、ホルダー108の表面を白
色系塗料を塗装したものや、光反射率の高い硫酸バリウ
ム、アルミナなどの金属酸化物を表面加工したもの、鏡
面加工したものでも同様の効果を得ることができる。
【0057】さらに、本実施の形態では、高周波電磁界
発生手段としてフェライトコア104に励起コイル10
3を巻いたソレノイド形状に高周波電源105を接続し
たものを用いたが、フェライトコア104と励起コイル
103との部分を空洞コイルやトロイダル形状、あるい
は、外部電極を有した平行平板であっても同様の効果を
得ることができる。
【0058】また、本実施の形態において、放電容器1
01とホルダー108、ホルダー108とケース106
との間隙部分に、耐熱性のシリコーン等の接着剤を流し
込んでおくことで、より強固に固定できる。
【0059】なお、本実施の形態では無電極蛍光灯を示
したが、蛍光体層のなくても同様の効果が得られる。
【0060】(実施の形態2)図4から図8を参照しな
がら、本発明の実施形態2にかかる無電極蛍光灯を説明
する。図4は、本実施形態の無電極蛍光灯の外観図であ
り、図5は、本実施形態の無電極蛍光灯の構成を説明す
るための分解図である。
【0061】本実施形態の無電極蛍光灯の外観は、上記
実施形態1の無電極蛍光灯と同様に、放電容器101
と、ケース106と、口金107とからなっている。そ
して、放電容器101とホルダー108とが嵌合し、ホ
ルダー108とケース106とが嵌合する構成である点
も上記実施形態1と同じである。本実施形態の構成が、
上記実施形態1と大きく異なる点は、放電容器101を
固定するホルダー108に、誘導コイルボビン部108
aが形成されている点である。他の点は、基本的に上記
実施形態1の構成と同様であるので説明を省略する。な
お、ケース106の一端はねじ構造となっており、それ
対応するねじ構造の口金107を、ケース106の一端
に取り付けることができる。
【0062】誘導コイルボビン部108aは、表面に励
起コイル(巻線)103が巻かれ、筒内にコア104が
挿入される筒状の部位であり、放電容器101およびケ
ース106とのそれぞれの嵌合をする部位(ホルダー本
体部)と、ボビン部108aとは、一体に形成されてい
る。本実施形態では、樹脂成形により、ホルダー本体部
と、ボビン部108aとは一体形成されており、ホルダ
ー108は、ボビン付きホルダーとして用意されること
になる。
【0063】ホルダー108としてボビン付きホルダー
を用いると、励起コイル103がボビン部108aに巻
かれたホルダー108を、放電容器101の凹入部12
0に挿入し、そして、ボビン部108aの筒内にフェラ
イトコア104を挿入するだけで、凹入部120内に、
励起コイル103およびフェライトコア104を配置す
ることができる。したがって、簡便に、無電極蛍光灯の
組立を行うことができる。また、ボビン108と放電容
器101とは互いにしっかりと固定されているので、振
動などが生じても、誘導コイル(103、104)と放
電容器101との相対位置を一定にすることができる。
また、ボビン部108aは、ホルダー本体部と一体形成
されているので、部品数の増加を抑制することができ
る。
【0064】また、本実施形態では、コア104の一方
の端部は、ケース106内に位置しており、そのコア1
04の端部には、ヒートシンク116が取り付けられて
いる。ヒートシンク116は、例えば、熱伝導性の比較
的良い板状部材(金属板、フェライトディスクなど)で
ある。コア104にヒートシンク116を取り付けるこ
とにより、コア104の温度上昇を抑制することができ
る。コア104がキュリー温度を超えてしまうと、磁性
材料としての機能を果たさなくなるので、使用条件によ
っては、ヒートシンク116の果たす放熱の役割も重要
な事項となり得る。
【0065】さらに、本実施形態では、ホルダー108
は、点灯回路(高周波電源)105を載置できる回路ホ
ルダー部108bを有しており、点灯回路105が載置
された回路ホルダー部108bは、ホルダー本体部に固
定されている。すなわち、本実施形態では、ホルダー1
08の一部に点灯回路105が載置されており、そし
て、ホルダー108はケース106および放電容器10
1に嵌合によって固定されているので、振動等が生じて
も、点灯回路105がケース106内で移動することを
防止することができる。その結果、例えば無電極蛍光灯
を輸送する際に振動が生じた場合であっても、その振動
による点灯回路105の故障等を防止することができ
る。
【0066】本実施形態の無電極蛍光灯も、上記実施形
態1と同様に、放電容器101の一部と、ホルダー10
8の第1部分とが互いに嵌合する組み合わせ構造となっ
ており、そして、ホルダーの第2部分とケース106の
一部とが互いに嵌合する組み合わせ構造となっていれば
よいが、図6および図7のような嵌め込み構造にしてお
くと、特に、無電極蛍光灯の組立段階で便利となる。
【0067】図6は、放電容器101を底面側から見た
図であり、図7は、ケース106に装着されたホルダー
108を放電容器101側から見た斜視図である。
【0068】図6に示すように、放電容器101の底面
の一部には、凸部(または凸起)205(この例では4
個)が設けられている。凸部205は、誘導コイル(特
に、コア104)が挿入される方向と略直角な方向に延
びている。一方、ホルダー108には、図7に示すよう
に、凸部205を挟持し、コの字断面形状を有する凹部
206が形成されている。なお、ホルダー108の凹部
206の周囲には、凸部205を下方に通過させる寸法
の切り欠き部208が設けられている。このような構成
の場合、放電容器101の凸部205を、ホルダー10
8の切り欠き部208に挿入した後、凹入部120を中
心軸として放電容器101を回転させれば、凸部205
を凹部206に簡単にはめ込むことができる。したがっ
て、組立作業効率を向上させることができる。また、ホ
ルダー108がこのようなはめ込み構造を有している場
合、あるいは、ホルダー108がねじ切り様の溝構造を
有している場合には、無電極蛍光灯をダウンライト状態
で使用したときでも、放電容器101が鉛直方向に落下
する危険をより確実に防止することができるというメリ
ットも得られる。
【0069】本実施形態においては、ホルダー108と
ケース106とは、図1に示した構成のように、ホルダ
ー108の凹部111を、ケース106の内壁に設けら
れた楔形の凸部112に嵌合させて互いに固定される。
もちろん、ねじ切り様の溝構造を採用してもよいのであ
るが、その場合には、点灯回路105が載置されたホル
ダー108を回転する必要があり、そうすると、点灯回
路105と他の部材との電気的接続をしている配線がね
じれてしまう。このような配線のねじれが生じないよう
にするために、本実施形態においては、ホルダー108
の凹部111と、ケース106の内壁に設けられた楔形
の凸部112とを嵌合させて固定するようにしている。
本実施形態における楔形の凸部112の形状を例示的に
示すと、図8に示す通りであり、凸部112の底面の長
さLは0.6mmであり、下辺の幅W1および上辺の幅
W2はそれぞれ6.0mmおよび5.0mmであり、そ
して、高さhは2.5mmである。
【0070】以上、本発明の好ましい例について説明し
たが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の
変形が可能である。
【0071】なお、放電容器とケースとの接触関係に工
夫をこらした公知の技術(管球取付構造)としては、特
表平8−511650号公報(国際公開番号WO95/
27995号)を挙げることができる。図9(a)は、
同公報に開示された無電極放電ランプを示す断面図であ
り、図9(b)は、管球取付クリップ310を示す斜視
図である。
【0072】図9に示した無電極放電ランプの場合、ク
リップ310の湾曲したアーム315の先端がケース3
08に接触し、そして、アーム315が放電容器301
と接触している。クリップ310は、ストッパ311に
よって支持されており、それにより、放電容器301が
下方に落ちないようになっている。
【0073】図9から分かるように、図9に示した無電
極放電ランプでは、クリップ310を用いているもの
の、本発明の実施形態の無電極放電ランプと異なり、放
電容器の一部とホルダーの第1部分とが互いに嵌合する
組み合わせ構造で、且つ、ホルダーの第2部分とケース
の一部とが互いに嵌合する組み合わせ構造とはなってい
ない。また、アップライト状態での使用においては、確
かに、ストッパ311は放電容器101の下方の移動を
防止できるのであるが、ダウンライト状態での使用にお
いては、何らかの予想外のショックが無電極放電ランプ
に加わった場合に、放電容器101の鉛直方向への落下
を確実に阻止できる構造であるとは言い難い。さらに、
同公報には、ボビン付きのホルダーや、回路ホルダーを
含むホルダーの構成などは記載も示唆もされていない。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、放電容器はホルダーを
介してケースに固定されており、放電容器の一部とホル
ダーの第1部分とは互いに嵌合する組み合わせ構造とな
っており、且つ、ホルダーの第2部分とケースの一部と
は互いに嵌合する組み合わせ構造となっているので、放
電容器とケースとの接着強度の低下を抑制することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる無電極蛍光灯の
破砕断面図
【図2】本発明の実施の形態1における第1から4の形
状を変形した無電極蛍光灯の破砕断面図
【図3】本発明の実施の形態1におけるホルダーの装着
方法の概略図
【図4】本発明の実施の形態2にかかる無電極蛍光灯の
外観図
【図5】実施の形態2の無電極蛍光灯の分解図
【図6】実施の形態2における放電容器の底面図
【図7】実施の形態2におけるケースに装着されたホル
ダーの斜視図
【図8】(a)は、楔形の凸部の形状を示す側面図。
(b)は、楔形の凸部の形状を示す正面図。
【図9】(a)は、従来の電球形無電極放電ランプの断
面図。(b)は、管球取付クリップ310の斜視図。
【図10】(a)は、従来の電球形無電極放電ランプの
断面図。(b)は、ケースと放電容器とが接する部分の
拡大図。
【符号の説明】
101 放電容器 103 励起コイル(巻線) 104 コア(フェライトコア) 105 点灯回路(高周波電源) 106 ケース 107 口金 108 ホルダー 108a ボビン部 108b 回路ホルダー部 109,111 凹部 110,112,201,203 凸部 116 ヒートシンク 120 凹入部 202,204 ねじ切り様の溝 205 凸部 206 凹部 208 切り欠き部 301,302 パーツ
フロントページの続き (72)発明者 高橋 健一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 宮崎 光治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 関 勝志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 倉地 敏明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 板谷 賢二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−262302(JP,A) 特開 平8−212981(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F21S 2/00 H01J 65/04 H05B 41/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹入部を有する放電容器と、前記凹入部
    に挿入される誘導コイルと、前記誘導コイルに電力を供
    給する点灯回路と、前記点灯回路を覆うケースと、前記
    ケースに設けられた口金とを備えた、電球形無電極放電
    ランプであって、 前記放電容器は、ホルダーを介して、前記ケースに固定
    されており、 前記放電容器の一部と、前記ホルダーの第1部分とは、
    互いに嵌合する組み合わせ構造となっており、 前記ホルダーの第2部分と、前記ケースの一部とは、互
    いに嵌合する組み合わせ構造となっており、 前記放電容器の前記一部は、前記誘導コイルが挿入され
    る第1方向と略直角な第2方向に延びる凸部であり、 前記ホルダーの前記第1部分は、前記凸部を挟持し、コ
    の字断面形状を有する凹部であり、 前記ホルダーには、前記第1方向に前記凸部を通過させ
    る、切り欠き部が設けられており、 前記ホルダーは、 前記放電容器の前記凸部を前記ホルダーの切り欠き部に
    挿入した後、前記誘導コイルが挿入される部位を中心と
    して前記放電容器を回転させることにより、前記凸部が
    前記凹部にはめ込まれる、はめ込み構造を有している、
    電球形無電極放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記ホルダーのうちの、前記放電容器側
    の少なくとも一部は、前記放電容器からの光を反射する
    機能を有している、請求項1に記載の電球形無電極放電
    ランプ。
  3. 【請求項3】 前記ホルダーの少なくとも一部は、前記
    放電容器からの磁場を遮蔽する機能を有している、請求
    項1または2に記載の電球形無電極放電ランプ。
  4. 【請求項4】 凹入部を有する放電容器と、前記凹入部
    に挿入される誘導コイルと、前記誘導コイルに電力を供
    給する点灯回路と、前記点灯回路を覆うケースと、前記
    ケースに設けられた口金とを備えた、電球形無電極放電
    ランプであって、 前記放電容器は、ホルダーを介して、前記ケースに固定
    されており、 前記誘導コイルは、コアと巻線とからなり 記放電容器の一部と、前記ホルダーの第1部分とは、
    互いに嵌合する組み合わせ構造となっており、 前記ホルダーの第2部分と、前記ケースの一部とは、互
    いに嵌合する組み合わせ構造となっており、 前記放電容器の前記一部は、前記誘導コイルが挿入され
    る第1方向と略直角な第2方向に延びる凸部であり、 前記ホルダーの前記第1部分は、前記凸部を挟持し、コ
    の字断面形状を有する凹部であり、 前記ホルダーには、前記第1方向に前記凸部を通過させ
    る、切り欠き部が設けられており、 前記ホルダーは、 前記放電容器の前記凸部を前記ホルダーの切り欠き部に
    挿入した後、前記誘導コイルが挿入される部位を中心と
    して前記放電容器を回転させることにより、前記凸部が
    前記凹部にはめ込まれる、はめ込み構造と、 表面に前記巻線が巻かれ、筒内に前記コアが挿入される
    筒状のボビン部と、を有している、 電球形無電極放電ラ
    ンプ。
  5. 【請求項5】 前記コアの一方の端部は、前記ケース内
    に位置しており、 前記一方の端部には、ヒートシンクが取り付けられてい
    る、請求項4に記載の電球形無電極放電ランプ。
  6. 【請求項6】 凹入部を有する放電容器と、前記凹入部
    に挿入される誘導コイルと、前記誘導コイルに電力を供
    給する点灯回路と、前記点灯回路を覆うケースと、前記
    ケースに設けられた口金とを備えた、電球形無電極放電
    ランプであって、 前記放電容器は、ホルダーを介して、前記ケースに固定
    されており、 前記放電容器の一部と、前記ホルダーの第1部分とは、
    互いに嵌合する組み合わせ構造となっており、 前記ホルダーの第2部分と、前記ケースの一部とは、互
    いに嵌合する組み合わせ構造となっており、前記放電容器の前記一部は、前記誘導コイルが挿入され
    る第1方向と略直角な第2方向に延びる凸部であり、 前記ホルダーの前記第1部分は、前記凸部を挟持し、コ
    の字断面形状を有する凹部であり、 前記ホルダーには、前記第1方向に前記凸部を通過させ
    る、切り欠き部が設けられており、 前記ホルダーは、 前記放電容器の前記凸部を前記ホルダーの切り欠き部に
    挿入した後、前記誘導コイルが挿入される部位を中心と
    して前記放電容器を回転させることにより、前記凸部が
    前記凹部にはめ込まれる、はめ込み構造を有し、 かつ、
    前記点灯回路が載置された回路ホルダー部を有してい
    る、電球形無電極放電ランプ。
  7. 【請求項7】 前記誘導コイルは、コアと巻線とからな
    り、 前記ホルダーは、表面に前記巻線が巻かれ、筒内に前記
    コアが挿入される筒状のボビン部をさらに有しており、 前記コアの一方の端部は、前記ケース内に位置してお
    り、 前記一方の端部には、ヒートシンクが取り付けられてい
    る、請求項6に記載の電球形無電極放電ランプ。
  8. 【請求項8】 前記ホルダーの第2部分は、凸部であ
    り、 前記ケースの一部は、 前記放電容器と反対側の方向へ前記ホルダーの前記凸部
    が挿入された後、前記凸部を支持する、楔形状部であ
    る、請求項1からの何れか一つに記載の電球形無電極
    放電ランプ。
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