JP3420299B2 - 磁気記録装置のリール台ブレーキ機構 - Google Patents

磁気記録装置のリール台ブレーキ機構

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JP3420299B2
JP3420299B2 JP25511293A JP25511293A JP3420299B2 JP 3420299 B2 JP3420299 B2 JP 3420299B2 JP 25511293 A JP25511293 A JP 25511293A JP 25511293 A JP25511293 A JP 25511293A JP 3420299 B2 JP3420299 B2 JP 3420299B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大きさ(外形)及びリ
ール間隔が異なる複数種類(2種類以上)のカセットに
対応して、リール台を所定位置に移動する磁気記録装置
におけるリール台ブレーキ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大きさ及びリール間隔が相互に異
なる複数種類(2種類以上)のカセットに対応して、リ
ール台を移動するようにした磁気記録装置において、そ
のリール台のブレーキ機構では、サプライ側及びテイク
アップ側にて各々リール台と伴に移動するソレノイド,
ブレーキレバーを設け、大カセット位置及び小カセット
位置のリール台に対してブレーキをかけるようにしてい
る。また、小カセット及び大カセットのテープの最大巻
径差に応じてブレーキトルクが変化するように電気的に
制御するものであった。
【0003】或いはまた、大カセット位置及び小カセッ
ト位置にそれぞれ配置されているブレーキレバーを、リ
ンク機構を介して1つのソレノイドによって駆動し、大
カセット位置及び小カセット位置にあるリール台にブレ
ーキをかけるようにしたものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の磁気記録装置においては、サプライ側及びテイク
アップ側で2つのソレノイドを備えており、このため先
ず、そのソレノイド等の電気部品が移動するため電気配
線等の引回しが複雑になるばかりか、専用の動力が2つ
必要になるのでコストが高くなるという問題があった。
また前述のように小カセット及び大カセットのテープの
最大巻径差に応じてブレーキトルクが変化するように電
気的に制御するが、このトルク制御をリンク機構等によ
り行う場合、その構造は複雑にならざるを得ない。更に
そのような構造にすると、部品点数が多くなり、コスト
が高くなる等の問題が生じる。
【0005】本発明は、この種の大きさが異なる大小の
カセットを用いる磁気記録装置において、簡単な構成に
て的確なブレーキ作動を実現する磁気記録装置のリール
台ブレーキ機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録装置の
リール台ブレーキ機構は、大きさが異なる大小のカセッ
トを用い得るようにした磁気記録装置において、モード
の変更に応じて動作可能な作動部材と、この作動部材に
連結されたブレーキ手段とを備え、前記作動部材の動作
に連動して、前記ブレーキ手段をリール台に対して作用
させるようにするとともに、前記大小のカセット位置に
応じて前記リール台に対するブレーキトルクを変化させ
るようにしたことを特徴とする。
【0007】また特に、前記作動部材と前記ブレーキ手
段との連結位置を、前記大小のカセット位置に応じて異
ならせることにより、前記大小のカセットに対応してブ
レーキトルクを変化させるようにしたものである。
【0008】
【作用】本発明によれば、ブレーキ専用のソレノイド等
の電気部品を使用せず、モードモータによって駆動され
るシャシ上の作動部材、即ちレバーに対して、ブレーキ
手段としてのブレーキレバーを連動させることにより、
大小のカセット位置にてリール台に対してブレーキをか
ける。これにより部品点数が少なく、電気配線等の引回
しも含めて簡単な構成により、大小カセット位置にて所
定のブレーキトルクをかけることができる。
【0009】また特に、前記レバーと前記ブレーキレバ
ーの連結位置を、前記大小のカセット位置の応じて異な
らせ、これにより、大小のカセットに対応して適正なブ
レーキトルクを付与することができる。
【0010】
【実施例】以下、図1乃至図8に基づき、本発明による
磁気記録装置のリール台ブレーキ機構の好適な実施例を
説明する。
【0011】図1乃至図3において、1はメインシャー
シ、2は大カセット、3は小カセット、4はサプライ
(以下、Sと略す)側のリール台ベース、5はテイクア
ップ(以下、Tと略す)側のリール台ベース、6はS側
のリール台、7はT側のリール台である。また8,9,
10及び11はリール台ベース4及びリール台ベース5
をそれぞれ保持するためのガイドであり、リール台ベー
ス4及びリール台ベース5は、これらのガイド8〜11
に沿って小カセット位置及び大カセット間をそれぞれス
ライドするようになっている。
【0012】12,13,14,15,16,17及び
18は上記ガイド8〜11をメインシャーシ1側に保持
・固定するための部材、19はS側のブレーキレバー、
20はS側のブレーキ圧着用バネ、21はS側のレバー
であり、このレバー21は軸22のまわりに回動する。
23はモードレバーであり、図示しないモードモータに
よって駆動され、軸30,31によってガイドされて図
中、矢印B方向に作動するようになっている。
【0013】ここで、上述のブレーキレバー19から軸
22までの各部材構成に対応して、T側においても同様
に構成されており、従って、以下においてT側の場合に
ついての説明を省略するものとするが、それらの部材の
作用等は基本的にS側のものと同様である。
【0014】更に、24はレバー21に取り付けられて
いる軸であり、この軸24は、モードレバー23のスト
ッパ部25と当接するようになっている。またレバー2
1は、ブレーキ圧着用バネ20によってモードレバー2
3に連結され、該モードレバー23の動作によりレバー
21を動作させるようになっている。
【0015】ところで、図1及び図2は、小カセット3
の装填位置状態を示しているが、図4は、図2における
S側の拡大詳細図であり、通常のリールブレーキがかけ
られていない状態を示している。図において、26はリ
ール台ベース4に取り付けられた軸であり、この軸26
は、ブレーキレバー19の回転中心となっている。27
はブレーキレバー19に取り付けられている軸であり、
レバー21の長穴21bと嵌合している。
【0016】モードレバー23がモードモータ等によっ
て、図中、矢印B方向に移動するとストッパ部25が移
動し、ブレーキ圧着用バネ20を介してレバー21が軸
22のまわりに矢印C方向に回動する。これにより長穴
21bが軸27を押圧し、ブレーキレバー19が、軸2
6のまわりに矢印D方向に回動する。そして図5に示さ
れるように、ブレーキレバー19のブレーキパッド19
aがリール台6に接触し、該リール台6にブレーキがか
かる。ここで、モードモータ等の動作により、モードレ
バー23が図中、B′方向に移動すると、レバー21が
矢印C′方向に回動する。ブレーキレバー19は、長穴
21b,軸27によって矢印D′方向に回動し、これに
よりリール台6に対するブレーキが解除される。
【0017】図6は、リール台6がリール台移動機構
(図示せず)により、大カセット2の対応位置に移動し
た状態を示している。軸27は、長穴21bに沿って矢
印G方向に移動している。また図4の場合と同様に、通
常のリールブレーキがかけられていない状態を示してい
る。
【0018】図6において、図4及び図5の場合と同様
に、モードレバー23がモードモータ等によって、図
中、矢印B方向に移動するとストッパ部25が移動し、
ブレーキ圧着用バネ20を介してレバー21が軸22の
まわりに矢印C方向に回動する。これにより長穴21b
が軸27を押圧し、ブレーキレバー19が、軸26のま
わりに矢印E方向に回動する。そして図7に示されるよ
うに、ブレーキレバー19のブレーキパッド19aがリ
ール台6に接触し、該リール台6にブレーキがかかる。
ここで、モードモータ等の動作により、モードレバー2
3が図中、B′方向に移動すると、レバー21が矢印
C′方向に回動する。ブレーキレバー19は、長穴21
b,軸27によって矢印E′方向に回動し、リール台6
に対するブレーキが解除される。
【0019】更に、図8は、6S 及び6L は小カセット
3及び大カセット2にそれぞれ対応するリール台6の位
置を示している。小カセット3対応時におけるブレーキ
レバー19のレバー21によって押されるポイントをP
S 、また大カセット2対応時におけるブレーキレバー1
9のレバー21によって押されるポイントをPL とす
る。またモードレバー23が図中、B方向に移動したと
きに、図示のようにレバー21のバネかけ部に荷重Fが
作用しているものとする。更に、このときにポイントP
S 及びポイントPL にかかる荷重をそれぞれfS ,fL
とする。また、軸22からのレバー21の上記バネかけ
部,ポイントPS 及びポイントPL までの距離を、それ
ぞれX,Y及びZとする。
【0020】距離X,Y及びZについて、X>Y>Zの
関係があるが、ポイントPS ,PLにおけるモーメント
を考えると、F・X=fS ・Y及びF・X=fL ・Zと
なる。故に、荷重fS ,fL は次ぎのように与えられ
る。 fS =F・X/Y fL =F・X/Z 従って、距離Y>距離Zの関係から荷重fS <荷重fL
となり、小カセット3にかかるブレーキトルクと大カセ
ット2かかるブレーキトルクを変化させることができ
る。また、荷重fS ,fL によるブレーキ力は、X,Y
及びZのレバー比の変化と、荷重Fの変化(ブレーキ圧
着用バネ20の荷重の変化)とによって自由に設定する
ことができる。
【0021】このように本実施例によれば、外形(大き
さ)及びリール間隔が相互に異なる複数種類のカセット
を用いる磁気記録装置において、ソレノイド等の電気部
品を使用せず、特に機構的な工夫により、小カセット3
及び大カセット2対応位置にてリール台6(7)に対し
てそれぞれ適正なブレーキトルクを付与し得るブレーキ
機構を実現することができる。その場合、比較的簡単な
構成で済み、また部品点数が少なく、安価である等の利
点を有している。
【0022】なお上記実施例において、ブレーキレバー
19とレバー21を一体化することができ、即ち、図9
に示したように、小カセット3及び大カセット2の対応
位置にて、レバー21からブレーキレバー部19S 及び
19L を延出させ、それぞれの先端部にパッドを付設す
るようによく、この場合にも上記実施例と同様な作用効
果を得ることができる。特にこの場合には、部品点数を
更に有効に削減することができ、簡単な構成にて低コス
ト化を図ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、外
形(大きさ)及びリール間隔が相互に異なる複数種類の
カセットを用いる磁気記録装置において、専用のソレノ
イド等の電気部品を使用せず、特に機構的な工夫によ
り、小カセット及び大カセット対応位置にてリール台に
対してそれぞれ適正なブレーキトルクを付与し得るブレ
ーキ機構を実現することができる。これにより構造を著
しく簡単化することができ、その結果部品点数が少な
く、安価にすることができる。更に、他の構成部材等の
配置構成を容易にし、設計自由度を格段に向上すること
ができる等の優れた利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録装置のリール台ブレーキ機構
の一実施例における全体構成を示す正面図である。
【図2】本発明の上記リール台ブレーキ機構の要部構成
を示す正面図である。
【図3】本発明の上記リール台ブレーキ機構に係るリー
ル台ベースまわりの構成を示す図1のA矢視方向の縦断
面図である。
【図4】本発明の上記リール台ブレーキ機構における小
カセット対応位置でのブレーキまわりの構成例を示す図
である。
【図5】本発明の上記リール台ブレーキ機構における小
カセット対応位置でのブレーキ付与時の状態を示す図で
ある。
【図6】本発明の上記リール台ブレーキ機構における大
カセット対応位置でのブレーキまわりの構成例を示す図
である。
【図7】本発明の上記リール台ブレーキ機構における大
カセット対応位置でのブレーキ付与時の状態を示す図で
ある。
【図8】本発明の上記リール台ブレーキ機構におけるブ
レーキトルクの変化を示す図である。
【図9】本発明の磁気記録装置のリール台ブレーキ機構
の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 メインシャーシ 2 大カセット 3 小カセット 4,5 リール台ベース 6,7 リール台 8,9,10,11 ガイド 12,13,14,15,16,17,18 部材 19 ブレーキレバー 20 ブレーキ圧着用バネ 21 レバー 22 軸 23 モードレバー 24 軸 25 ストッパ部 26 軸 27 軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大きさが異なる大小のカセットを用い得
    るようにした磁気記録装置において、 モードの変更に応じて動作可能な作動部材と、 この作動部材に連結されたブレーキ手段とを備え、 前記作動部材の動作に連動して、前記ブレーキ手段をリ
    ール台に対して作用させるようにするとともに、前記大
    小のカセット位置に応じて前記リール台に対するブレー
    キトルクを変化させるようにしたことを特徴とする磁気
    記録装置のリール台ブレーキ機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリール台ブレーキ機構
    において、前記作動部材と前記ブレーキ手段との連結位
    置を、前記大小のカセット位置に応じて異ならせること
    により、前記大小のカセットに対応してブレーキトルク
    を変化させるようにしたことを特徴とする磁気記録装置
    のリール台ブレーキ機構。
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