JP3420271B2 - ブレ−キアクチュエ−タ - Google Patents

ブレ−キアクチュエ−タ

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JP3420271B2
JP3420271B2 JP05363393A JP5363393A JP3420271B2 JP 3420271 B2 JP3420271 B2 JP 3420271B2 JP 05363393 A JP05363393 A JP 05363393A JP 5363393 A JP5363393 A JP 5363393A JP 3420271 B2 JP3420271 B2 JP 3420271B2
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hole
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Bosch Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動ブレ−キシ
ステムやアンチスキッドブレ−キシステムに用いられ、
圧力を制御するためのプランジャを電動機の回転により
往復動させる型式のブレ−キアクチュエ−タに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のブレ−キアクチュエ−タは、特
開平3−5270号公報に示されたものがある。これ
は、シリンダ孔を形成した本体を、前記シリンダ孔内に
延在し電動機による駆動トルクを伝達されて回動ないし
は回転可能な駆動部材と、この駆動部材にねじを介して
嵌合され前記シリンダ孔内を往復可能な被駆動部材と、
この被駆動部材の往復動に応じて前記シリンダ孔内に区
画した圧力室の容積を増減可能なプランジャと、前記シ
リンダ孔内に設けられ前記被駆動部材の移動域を規定す
るストッパと、前記本体に対する前記被駆動部材の回転
を阻止可能な回り止め機構を有するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来のブレ−キア
クチュエ−タでは、本体に対する被駆動部材の回転を阻
止するために、回り止め機構として被駆動部材と本体と
に互いに周方向に係合する非円形断面を設けて互いに摺
動自在にさせているが、こうしたものでは、電動機に通
電して、被駆動部材を駆動部材の回転によりストッパに
係合する位置まで移動されたときに、即座に電動機への
通電を断ったとしても、被駆動部材には、電動機自体の
回転子を介して駆動部材から慣性トルクが働いており、
加えて、被駆動部材がストッパに係合するとストッパか
ら駆動部材の移動を阻止する力が作用することから、被
駆動部材の移動中よりも大きなトルクが被駆動部材に加
わることになる。そして、上記過大なトルクが被駆動部
材に加わることにより、被駆動部材自体、及び駆動部材
との間に介在するねじ等被駆動部材に係合しているもの
が損傷され、被駆動部材とねじ等との係合が不完全なも
のとなることから、作動時、被駆動部材、プランジャが
円滑に往復移動し難くなって、ひいては応答性が低下す
るという問題がある。
【0004】本発明は、この問題を解決するためになさ
れたもので、被駆動部材および被駆動部材と係合する部
材の損傷を防止し、被駆動部材の円滑な移動を確保する
ことができるブレ−キアクチュエ−タを提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のブレ−キアクチュエ−タでは、前記回り止
め機構が、前記被駆動部材に所定以上のトルクが加わる
と当該被駆動部材の回転を許容するクラッチを有してい
ることを特徴をする。
【0006】また、前記本体と前記被駆動部材との間に
当該被駆動部材の移動に応じて伸縮可能なばねを設け、
このばねの端部と前記本体または前記被駆動部材の少な
くとも一方との摩擦係合により前記クラッチを形成した
ことを特徴とする。
【0007】更に、前記ばねが、前記被駆動部材を非作
動位置に向けて付勢するように設けてあることを特徴と
する。
【0008】
【作用】こうすることによって、通電により電動機が駆
動され駆動部材に運動が生じると、回り止め機構は被駆
動部材が回転することを阻止するとともに、電動機への
通電が断たれ駆動トルクよりも過大なトルクが駆動部材
から被駆動部材伝達されると、被駆動部材の回転阻止
を解除するので、被駆動部材が駆動部材とともに回転し
て、上記過大なトルクが被駆動部材自体、及び駆動部材
との間に介在するねじ等に加わることを防止できる。
【0009】また、本体と被駆動部材との間に介装され
るばねを本体または被駆動部材の一方に摩擦係合力をも
って被駆動部材の回転を阻止・許容するクラッチの機能
として構成させれば、被駆動部材は、当該被駆動部材を
本体に対して非接触として、上記摩擦係合力以下のトル
クが当該被駆動部材に加わると、回転阻止の状態でシリ
ンダ孔の軸線方向に移動させることができ、また、上記
摩擦係合力以上のトルクが当該被駆動部材に加わると、
回転させることができる。
【0010】更に、ばねを被駆動部材を非作動位置に向
けて付勢する戻しばねとすれば、被駆動部材の回り止め
用部品と戻しばねとを各々、独立して専用に設ける必要
がなくなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0012】図1は、自動ブレ−キシステムに用いられ
るブレ−キアクチュエ−タを示すものである。
【0013】図1において、1はブレ−キアクチュエ−
タの本体であって、この内部には、一端が開口する有底
のシリンダ孔2が設けられており、この外周部には、軸
線方向に所定間隔を隔ててボス部3と逆止弁装置50が
収納されるボス部4とがそれぞれ半径外方向に突出形成
されている。このボス部3には、シリンダ孔2内の底部
2a側に通孔を介して連通される出力ポ−ト5が形成さ
れており、また、ボス部4には、シリンダ孔2に弁孔6
を介して連通される段付孔7が形成されている。
【0014】8は蓋部材であって、逆止弁装置50を覆
ってボス部4の段付孔7内に螺合されている。この蓋部
材8には、逆止弁装置50に通孔9を介して連通する入
力ポ−ト10が形成されており、この入力ポ−ト10に
は、ブレ−キペダルPにより作動されるマスタシリンダ
Mの吐出口が接続されている。また、出力ポ−ト5は、
車輪ブレ−キ装置を作動させるホイ−ルシリンダBに接
続されている。
【0015】シリンダ孔2は、この開口部2bから底部
2aに向かう方向に段々に縮径して、ねじ孔部2A、大
径孔部2B、中径孔部2C、及び小径孔部2Dが連続す
る段付孔形状であり、この大径孔部2B内には、中径孔
部2C側から固定ばね受け15、スリ−ブ16、及びス
トッパ17とが順々に圧入されている。
【0016】固定ばね受け15は、環状の受け板15A
とこの受け板15A中央部から軸線方向に突出する筒部
15Bとが一体形成されており、この受け板15A側か
ら大径孔部2B内に圧入されて、大径孔部2Bの段部2
cに係合されている。
【0017】スリ−ブ16は、所定の長さを有する筒形
状であって、大径孔部2B内に圧入されて、このシリン
ダ孔2の底部2a側の端面が固定ばね受け15の受け板
15Aに係合している。
【0018】ストッパ17は、環状板部17Aとこの環
状板部17A内径端から軸線方向に突出して半径内方向
に折れ曲がって延びる座板部17Bとが一体形成されて
おり、座板部17Bが突出する方向から大径孔部2B内
に嵌合されて、この環状板部17Aをスリ−ブ16のシ
リンダ孔2開口部2b側の端面に係合されている。
【0019】18は駆動部材であって、軸線方向に順々
に縮径して鍔状部19、連結部20が連続する回転軸で
あり、この連結部20には、この端面に開口して半径方
向に延びる凹溝20aが形成されている。駆動部材18
は、この鍔状部19をねじ孔部2A側からストッパ17
の座板部17Bに所定の間隔を隔てるように対向させる
とともに、この連結部19をアクチュエ−タ本体1に取
り付けられたモ−タ21に連結させて、ねじ孔部2Aお
よび大径孔部2Bに延在して配設されるキャップ22お
よびベアリング23により軸支されている。
【0020】キャップ22は、この凹所22a内にベア
リング23が圧入されており、この凹所22a開口側か
らねじ孔部2Aおよび大径孔部2Bに挿入して、この外
周部をねじ孔部2Aに螺合し、このキャップ22を回転
させて駆動部材18側に螺入していき、この凹所22a
側の端面でストッパ17及びスリ−ブ16を介して固定
ばね受け15を大径孔部2Bの段部2cに押圧して、ス
トッパ17、スリ−ブ16および固定ばね受け15のそ
れぞれをアクチュエ−タ本体1に対して回転不能、かつ
軸線方向に移動不能にしている。このとき、キャップ2
2に凹所22a内に圧入されたベアリング23は、この
インナリングを駆動部材18の連結部20外周に外嵌し
て鍔状部19に係合されている。これにより、キャップ
22、ベアリング23を介して駆動部材18を回転可能
に軸支している。
【0021】モ−タ21は、モ−タ本体24とこのモ−
タ本体24から軸線方向に突出する断面略長形の出力軸
25とを有している。このモ−タ21は、この出力軸2
5が突出する側に設けられたモ−タ本体24の縮径段部
24Aをキャップ22に挿入させて、アクチュエ−タ本
体1に取り付けられている。このとき、出力軸25が駆
動部材18の連結部20に形成された凹溝20a内に嵌
入係合されている。これにより、モ−タ21が作動され
ると、この回転力が出力軸25を介して駆動部材18に
伝達され、駆動部材18が回転する。26は環状部材で
あって、キャップ22とモ−タ21間のねじ孔部2Aに
螺合されて、シリンダ孔2の開口部2b側からキャップ
22に当接している。
【0022】また、シリンダ孔2の大径孔部2B内に
は、被駆動部材30とこの被駆動部材30の回り止めと
しての機能を有する回り止め機構31が配設されてい
る。
【0023】被駆動部材30は、内部にボ−ルねじ機構
を収納され、例えば、断面略長形の二面巾30a、30
bを有する非円形の断面形状であって、駆動部材18の
鍔状部19からシリンダ孔2の底部2a側に延びるねじ
軸部33に螺合することにより、該駆動部材18にボ−
ルねじを介してねじ結合されている。また、被駆動部材
30は、ストッパ17側の端面30cをストッパ17の
座板部17Bに、例えば、樹脂形成される低摩擦材34
を介在して係合可能にされているとともに、固定ばね受
け15と当該被駆動部材30外周に嵌合される可動ばね
受け35との間に介装され戻しばねを兼ねたクラッチば
ね36のばね力によりストッパ17の座板部17B側に
付勢されている。
【0024】37は有底の筒状部材であって、この開口
側から軸線方向に大径筒部37Aと小径筒部37Bとが
連続しており、この小径筒部37Bには、この先端から
大径筒部37Aと反対側の軸方向に突出する円錐部37
Cが一体形成され、また、この円錐部37Cの先端角に
は、所定半径をもって落とされた円弧面37aを有して
いる。筒状部材37は、大径筒部37A側からねじ軸部
33外周を通して、この大径筒部37Aを被駆動部材3
0外周に嵌合して、被駆動部材30に取り付けられてい
る。
【0025】回り止め機構31は、固定ばね受け15、
可動ばね受け35、及びクラッチばね36とで構成さ
れ、固定ばね受け15は、上記に示した如く、アクチュ
エ−タ本体1に対して回転不能、および軸方向に移動不
能にされて、大径孔部2Bの段部2cに係合している。
【0026】可動ばね受け35は、スリ−ブ16内径よ
り小径の外周を有する環状の受け板35Aとこの受け板
35A内径端から軸線方向に延びる有底の筒状部35B
とが一体形成されており、この筒状部35Bの底には、
被駆動部材30の外周形状と同形状の半径方向に広がる
長孔35aが設けられている。このように構成される可
動ばね受け35は、この長孔35aを被駆動部材30外
周に係合して、被駆動部材30に対して回転不能に外嵌
されている。そして、この筒状部35B内周に設けられ
ている段部を抜け止めリング32に係合することによ
り、ストッパ17の環状板部17Aに対して所定間隔を
隔てて対向するように位置決めされているとともに、被
駆動部材30と一体となってシリンダ孔2に軸線方向に
移動可能にされている。
【0027】クラッチばね36は、スリ−ブ16内径よ
り小径の巻径を有するコイル状のばねであって、この巻
回の一端部が固定ばね受け15の筒部15B外周に所定
締め代をもって当該固定ばね受け15に対して外嵌され
て受け板15Aに係合しているとともに、この他端部が
可動ばね受け35の筒状部35B外周に所定締め代をも
って外嵌されて受け板35Aに係合している。これによ
り、回り止め機構31は、クラッチばね36と固定ばね
受け15の筒部15B外周面、およびクラッチばね36
と可動ばね受け35の筒状部35Bとの間の摩擦係合力
により、被駆動部材30を回転不能な状態にしていると
ともに、クラッチばね36と固定ばね受け15の筒部1
5B外周との上記摩擦係合力、または、クラッチばね3
6と可動ばね受け35の筒状部35B外周面の間の上記
摩擦係合力のいずれかに打ち勝つ慣性トルクが被駆動部
材30に伝達されると、回り止めとしての機能が解除さ
れて被駆動部材30を可動ばね受け35とともに回転可
能する。
【0028】シリンダ孔2内には、大径孔部2B、中径
孔部2C、および小径孔部2D内に延在してプランジャ
38が摺動可能に収納されている。プランジャ38は、
軸部39とこの軸部39一端部に半径方向に突出する頭
部40とが一体形成されており、この頭部40を小径孔
部2D内に摺動自在にして嵌合して、シリンダ孔2の底
部2aとの間に圧力室Aを区画している。この軸部39
は、中径孔部2C内に小径孔部2D側から順々に嵌合さ
れた止め部材41、カップシ−ル42、保持部材43、
及び大径孔部2B内に嵌合された固定ばね受け15の筒
部15Bの順に摺動自在に挿通して、大径孔部2B内に
延びて、この駆動部材18側端面に開口して頭部40側
に延びる有底の係合孔39A内に筒状部材37の小径筒
部37Bと円錐部37Cとを収納しており、この筒状部
材37の円錐部37Cの円弧面37aが係合孔39Aの
底に形成されている当該円弧面37aより曲率大の円弧
面39aにプランジャ38と筒状部材37との軸心で点
接触している。そして、プランジャ38は、頭部40と
止め部材41との間に環状の液補給室Cを区画してお
り、この液補給室Cが、プランジャ38の頭部40に設
けられた軸方向に貫通する複数の連絡孔40aにより圧
力室A内と連通し、弁孔6を介してボス内4と連通して
いる。
【0029】また、プランジャ38には、軸部39に圧
力室Aに開口する凹部39Bが形成されており、シリン
ダ孔2の底部2aとこの凹部39B底との間に介装され
る復帰ばね44により被駆動部材30側に付勢されて、
この係合孔39A底に形成されている円弧面39aが筒
状部材37の円錐部37Cの円弧面37aに点接触し
て、被駆動部材30と一体となってシリンダ孔2の軸線
方向に往復移動可能にされている。
【0030】逆止弁装置50の弁体51は、蓋部材8に
一体に取り付けられてボス部4の段付孔7内に嵌合され
たコップ状ケ−ス内に収納されており、このケ−ス内に
介装された弁ばね52をその脚部51Aで受けることに
より蓋部材8側に付勢されている。また、弁体51は、
脚部51Aに弁孔6を貫通して液供給室C内に突出する
ポペット軸部51Bと入力ポ−ト10側に突出する半球
形状の突部51Cとが一体形成されており、そのポペッ
ト軸部51Bの先端側がプランジャ38の頭部40に接
離可能となっている。そして、弁体51は、プランジャ
38の移動に応じて脚部51Aを支点にして揺動可能と
なっており、これによって、突部51Cが蓋部材8の通
孔9のシリンダ孔2側の開口端に形成された弁座53に
対して着離座可能にされている。
【0031】本発明の実施例によるブレ−キアクチュエ
−タは、以上のように構成されるが、次に、このブレ−
キアクチュエ−タの作動について説明する。
【0032】尚、ブレ−キアクチュエ−タの非作動時に
おいては、逆止弁装置50は、図1に示す如く、開弁状
態(以下、この状態を単に初期状態という)になってお
り、無圧状態の作動液がマスタシリンダMから、圧力室
Aを介してホイ−ルシリンダBにわたって充填されてい
る。
【0033】今、車の走行中に前方の走行車との車間距
離が図示しないセンサにより検出され、図示しないコン
トロ−ルユニットが適正な車間距離以下であると判断す
ると、上記コントロ−ルユニットからブレ−キ信号が発
生し、これにより、モ−タ21が通電される。
【0034】モ−タ21が作動して出力軸25を回転さ
せると、この回転が駆動部材18に伝達されて、駆動部
材18が回転する。
【0035】駆動部材18が回転すると、駆動部材18
にねじ軸部33を介してねじ結合している被駆動部材3
0は、固定ばね受け15の筒部15Bとクラッチばね3
6との間、及び可動ばね受け35とクラッチばね36と
の間にそれぞれ発生する摩擦係合力により回転が阻止さ
れるので、駆動部材18の回転力が軸線方向の推進力に
変換されて、被駆動部材30に係合している可動ばね受
け35とともにクラッチばね36のばね力に抗して、シ
リンダ孔2の底部2aに向かって直線移動する。
【0036】このとき、被駆動部材30の移動によりプ
ランジャ38が筒状部材37を介して押圧されて、上記
初期状態の位置から復帰ばね44のばね力に抗してシリ
ンダ孔2の底部2a側に向かって移動していく。このと
き、プランジャ38は、筒状部材37に対して、その円
弧面39aと円錐部37Cとの点接触によりセンタリン
グされるため、被駆動部材30に対する倒れ、傾きを防
止されつつ、つまりは移動抵抗を増加させる偏荷重を受
けることなく移動される。そして、このプランジャ38
の移動とともに頭部40でポペット軸部51Bを介して
傾けられている弁体51の傾きが徐々に解消されてい
き、遂には、弁体51のポペット軸部51Bが弁孔6の
軸心と平行状態になり、弁体51の突部51Cが弁ばね
52のばね力により弁座53に着座して、入力ポ−ト1
0から圧力室Aへの作動液の供給が遮断される。
【0037】そして、駆動部材18がさらに回転する
と、プランジャ38が圧力室Aの容積を減少しつつシリ
ンダ孔2の底部2a側に移動していくので、圧力室A内
に液圧が発生し、この圧力室Aと連通しているホイ−ル
シリンダBに上記液圧が供給されて、ブレ−キがかけら
れる。
【0038】プランジャ38がシリンダ孔の底部2a側
に移動して、遂には、シリンダ孔2の底部2aに当接す
るというフルストロ−ク状態になると、筒状部材37を
介してプランジャ38に係合している被駆動部材30の
直線移動が阻止されるので、モ−タ21により回転され
る駆動部材18の回転力あるいは、モ−タ21への通電
が断たれた後、出力軸25、駆動部材18等に慣性力と
して働く回転力が被駆動部材30を回転させるように作
用する。そして、この被駆動部材30が受けるトルクが
固定ばね受け15の筒部15Bとクラッチばね36との
間、または可動ばね受け35の筒状部35Bとクラッチ
ばね36との間に発生する摩擦係合力に打ち勝つように
なると、固定ばね受け15側、または可動ばね受け35
側の回り止め機能が解除され、被駆動部材30が可動ば
ね受け35および筒状部材37とともに駆動部材18と
一体となって回転することになる。尚、ホイ−ルシリン
ダBの液圧は、逆止弁装置50を閉じた状態で、モ−タ
21を正転または逆転して、被駆動部材30を介してプ
ランジャ38を往復移動させることにより、増減され
る。
【0039】上述したホイ−ルシリンダBへの圧力供給
に応じて、車間距離が適正な距離に回復したと上記コン
トロ−ルユニットが判断すると、ブレ−キ信号が消滅
し、モ−タ21の通電が断たれる。
【0040】これにより、モ−タ21の出力軸25が回
転可能なフリ−の状態にされ、クラッチばね36のばね
力が可動ばね受け35を介して被駆動部材30に伝達さ
れるので、被駆動部材30は、駆動部材18を上記とは
逆転させながら上記初期状態に戻される。
【0041】被駆動部材30がクラッチばね36のばね
力を可動ばね受け35を介して受け続けながらストッパ
17側に直線移動していき、ストッパ17の座板部17
Bに低摩擦材28を介して係合すると、被駆動部材30
の直線移動がストッパ17により阻止されるので、スト
ッパ17からは被駆動部材30の直線移動を阻止する力
が当該被駆動部材30に作用するとともに、これに加え
て、駆動部材18が回転し続けようとする慣性トルクが
ねじ軸部33を介して作用し、被駆動部材30が直線移
動しているときよりも過大なトルクが作用することにな
る。そして、上記過大なトルクが被駆動部材30に作用
して、固定ばね受け15の筒部15Bとクラッチばね3
6との間、または可動ばね受け35の筒状部35Aとク
ラッチばね36間の摩擦係合力に打ち勝つようになる
と、回り止め機構31の固定ばね受け15側、または可
動ばね受け35側の回り止め機能が解除され、遂には、
被駆動部材30が、低摩擦材34を介してストッパ17
の座板部17Bに係合したまま可動ばね受け35および
筒状部材37とともに、駆動部材18と一体となって回
転する。このとき、被駆動部材30は、ストッパ17側
では低摩擦材34に接触し、プランジャ38側ではその
円弧面39aに筒状部材37の円錐部37Cの円弧面3
7aが点接触していることから、回転抵抗を少なくして
支持されているので、スム−ズに回転する。
【0042】また、プランジャ38が復帰ばね44にば
ね力により被駆動部材30の移動に追随して、圧力室A
の容積を増加させつつストッパ17側に移動されて、上
記初期状態に戻されるので、プランジャ38の頭部40
が弁体51のポペット軸部51Bを中径孔部2C側に押
圧して、弁体51の突部51Cを弁ばね52のばね力に
抗して弁座43から離座させるので、マスタシリンダM
と圧力室Aとが連通して、圧力室Aは無圧状態になる。
これにより、ホイ−ルシリンダBに供給された液圧も解
放され、ブレ−キが解除される。
【0043】このような本発明の実施例によれば、回り
止め機構31は、大径孔部2Bの段部2cにアクチュエ
−タ本体1に対して回転不能に係合された固定ばね受け
15と、被駆動部材30に対して回転不能に外嵌された
可動ばね受け35とを設け、シリンダ孔2の軸線方向に
伸縮可能なクラッチばね36を両ばね受け15、35外
周にそれぞれ所定摩擦係合力を有するように嵌合するこ
とにって、アクチュエ−タ本体1に対して被駆動部材
の回り止めをする機能とともに、当該被駆動部材30
に固定ばね受け15とクラッチばね36との間、または
可動ばね受け35とクラッチばね36との間の上記所定
の摩擦係合力に打ち勝つトルクが伝達されると被駆動部
材30の回転を許容するクラッチ機能とを兼ね備えてい
るので、被駆動部材30が最大移動(フルストロ−ク)
位置あるいは非作動位置まで直線移動され、この後の移
動を阻止されたとき、過大なトルクが当該被駆動部材3
0に伝達されると、固定ばね受け15側、または可動ば
ね受け35側の回り止め機能を解除して、当該被駆動部
材30を駆動部材18とともに回転させることができる
ので、被駆動部材30自体、駆動部材18との間に介在
するねじ軸部33の損傷を防止することができる。従っ
て、プランジャ38の円滑な移動が保障され、応答性が
悪化することを防止される。
【0044】また、被駆動部材30は、プランジャ38
と点接触する筒状部材37を嵌着され、プランジャ38
および被駆動部材30が相対的にシリンダ孔2半径方向
に倒れたり、傾いたりするのを吸収されセンタリングさ
れるので、プランジャ38には偏荷重が作用しない。従
って、プランジャ38および被駆動部材30を円滑に軸
線方向に移動させ、加圧、減圧時の摺動抵抗やヒステリ
シスの増大を防止することができる。
【0045】そしてまた、被駆動部材30は、ストッパ
17側では低摩擦材34に接触し、プランジャ38側で
は、プランジャ38と筒状部材37との点接触により回
転可能に支持されているため、回り止めを解除されたと
きには、大きな抵抗を受けることなく、駆動部材18と
ともにスム−ズに回転できる。
【0046】更に、アクチュエ−タ本体1と被駆動部材
30との間に介装されるクラッチばね36を被駆動部材
30の回転を阻止・許容するクラッチとして構成させれ
ば、被駆動部材30をアクチュエ−タ本体1とは非接触
の状態で往復移動させることができるので、被駆動部材
30を駆動部材18の回転ないし回動に応じてアクチュ
エ−タ本体1に対する摩擦抵抗を伴うことなく、シリン
ダ孔2の軸線方向に往復移動させることができる。
【0047】また、更に、クラッチばね36に被駆動部
材30を非作動位置に向けて付勢する戻しばねの機能を
持たせているので、被駆動部材30を非作動位置に向け
て付勢するための部品を独立して専用に設ける必要がな
く、全体として部品点数を少なくすることができる。
【0048】ところで、モ−タ21の駆動を停止した際
に、被駆動部材30に伝達される過大なトルクによる被
駆動部材30自体、駆動部材18との間に介在するねじ
軸部33等被駆動部材30に係合している部材の損傷を
解消するためには、ストッパ17の被駆動部材30側に
緩衝部材を設けて、上記過大なトルクを吸収するように
することが考えられるが、そのようにした場合には、緩
衝部材を設けるスペ−スが余分に必要になりアクチュエ
−タの大型化を招くとともに、被駆動部材30がストッ
パ17に係合する際に、緩衝部材に変形が生じて被駆動
部材30の最大移動位置、非作動位置が正確に定まらな
くなってしまう。これに対して、本発明の実施例によれ
ば、上記過大なトルクが駆動部材30に伝達される
と、被駆動部材30を駆動部材18とともに回転させる
ことにより、上記過大なトルクを吸収するようにしてい
るので、緩衝部材を設ける必要がなくなり、アクチュエ
−タの大型化を招くことがなく、被駆動部材30の最大
移動位置、非作動位置を正確に定めることができる。
【0049】尚、上記実施例は、被駆動部材30に過大
なトルクが伝達された際には、可動ばね受け35とクラ
ッチばね36との間、及び固定ばね受け15クラッチ
ばね36との間両方の回り止め機能を解除して、当該
被駆動部材30を回転させるようにしているが、これに
代えて、本発明は可動ばね受け35とクラッチばね36
との間、または固定ばね受け15クラッチばね36と
の間の一方のみの回り止め機能を解除するよにしたも
のであってもよい。
【0050】また、本発明は、クラッチばね36を可動
ばね受け5または固定ばね受け15のいずれか一方に
対して回転不能にする場合に、摩擦係合力よらず、ク
ラッチばね36の一方巻端を径内方に折り曲げて係合部
を形成するとともに、固定ばね受け15の筒部15Bま
たは可動ばね受け35の筒状部35Bの一方に上記係合
部が係合する係合溝を設けて、クラッチばね36の係合
部を上記係合溝に嵌合するようにして、クラッチばね3
6の回転を阻止するようにしてもよい。
【0051】また、上記実施例は、回り止め機構31を
構成する部材として軸方向に伸縮可能なクラッチばね3
6を用いたものであるが、本発明は、これに限定される
ものでではなく、このクラッチばね36をベロ−ズ状に
したもの、または、テレスコピック形状にしたものであ
ってもよい。
【0052】更に、本発明の実施例として、自動ブレ−
キシステムに用いられるブレ−キアクチュエ−タについ
て説明したが、本発明は、トラクションコントロ−ルシ
ステムやアンチスキッドブレ−キシステムに用いられる
ブレ−キアクチュエ−タにも適用可能である。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のブレ−キ
アクチュエ−タによれば、通電により電動機が駆動され
駆動部材に運動が生じると、回り止め機構は被駆動部材
が回転することを阻止する機能とともに、被駆動部材に
所定以上のトルクが加わると当該被駆動部材の回転を許
容するクラッチ機能を兼ね備えているので、被駆動部材
を駆動部材の回転によりストッパに係合する位置まで直
線移動したときに、被駆動部材にクラッチの上記トルク
より過大なトルクが作用すると、回り止め機構の機能を
解除して当該被駆動部材をストッパに係合した状態で回
転させることができるので、被駆動部材自体、及び駆動
部材との間に介在されるねじ等被駆動部材に係合される
部材を損傷することがなくなり、被駆動部材およびプラ
ンジャを円滑な移動を確保することができるので、応答
性の優れたアクチュエ−タを得ることができる。
【0054】また、本体と被駆動部材との間に介装され
るばねを被駆動部材の回転を阻止・許容するクラッチの
機能として構成させれば、被駆動部材を本体とは非接触
の状態で往復移動させることができるので、本体を被駆
動部材との間に摩擦抵抗を発生させることなく、被駆動
部材、及びプランジャの円滑な移動を確保することがで
き、一層応答性のすぐれたアクチュエ−タを得ることが
できる。
【0055】更に、ばねを被駆動部材のクラッチ機構と
するとともに、被駆動部材を非作動位置に向けて付勢す
る機能をもつ戻しばねとすれば、部品の多機能化によ
り、部品点数を削減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのブレ−キアクチュエ
−タを示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ブレ−キアクチュエ−タ本体 2 シリンダ孔 15 固定ばね受け 17 ストッパ 18 駆動部材 21 モ−タ(電動機) 30 被駆動部材 31 回り止め機構 33 ねじ軸部 35 可動ばね受け 36 クラッチばね 38 プランジャ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/00 B60T 8/32 - 8/96

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ孔を形成した本体と、前記シリ
    ンダ孔内に延在し電動機による駆動トルクを伝達されて
    回動ないしは回転可能な駆動部材と、この駆動部材にね
    じを介して嵌合され前記シリンダ孔内を往復可能な被駆
    動部材と、この被駆動部材の往復動に応じて前記シリン
    ダ孔内に区画した圧力室の容積を増減可能なプランジャ
    と、前記シリンダ孔内に設けられ前記被駆動部材の移動
    域を規定するストッパと、前記本体に対する前記被駆動
    部材の回転を阻止可能な回り止め機構とを備えたブレ−
    キアクチュエ−タにおいて、前記回り止め機構が、前記
    被駆動部材に所定以上のトルクが加わると当該被駆動部
    材の回転を許容するクラッチを有し、しかも、そのクラ
    ッチは、前記被駆動部材を非作動位置に向けて付勢する
    ばねを構成要素として含む、ブレ−キアクチュエ−タ。
  2. 【請求項2】 前記本体前記被駆動部材との間に当該
    被駆動部材の移動に応じて伸縮可能なばねを設け、この
    ばねの端部と前記本体または前記被駆動部材の少なくと
    も一方との摩擦係合により前記クラッチを形成した請求
    項1記載のブレ−キアクチュエ−タ。
  3. 【請求項3】 前記ばねが、前記被駆動部材を非作動位
    置に向けて付勢するように設けてある請求項2記載のブ
    レ−キアクチュエ−タ。
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JPH0435604Y2 (ja) * 1986-05-23 1992-08-24
JPH0686888B2 (ja) * 1989-02-15 1994-11-02 大日本インキ化学工業株式会社 トルクリミッタ
US5026125A (en) * 1989-08-25 1991-06-25 General Motors Corporation Pressure actuator

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