JP3420021B2 - 半導体電力変換装置 - Google Patents

半導体電力変換装置

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JP3420021B2
JP3420021B2 JP12859497A JP12859497A JP3420021B2 JP 3420021 B2 JP3420021 B2 JP 3420021B2 JP 12859497 A JP12859497 A JP 12859497A JP 12859497 A JP12859497 A JP 12859497A JP 3420021 B2 JP3420021 B2 JP 3420021B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大電力の高速スイ
ッチングする電力用半導体素子を用いて構成される自励
式の半導体電力変換装置に係り、特に主回路の浮遊イン
ダクタンスの低減化を図った主回路導体構造を有する高
効率でかつ高性能な半導体電力変換装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、電力用半導体素子は、省エネルギ
ー化の社会的なニ−ズから、ますま大容量化、低ロス
化、高速化の傾向にあり、高性能でかつ高効率な電力変
換が可能になってきている。
【0003】その反面、高速のスイッチング素子を用い
て、スイッチング周波数の高速化と高効率の半導体電力
変換装置を実現するためには、主回路のインダクタンス
と速い電流変化率(di/dt)とによって発生する過
大なサージ電圧から半導体電力変換装置を保護する対策
が必要となる。
【0004】この場合、小容量の半導体電力変換装置で
は、電流密度が低い関係から問題にならないが、大容量
の半導体電力変換装置では、主回路の浮遊インダクタン
スの低減化が必要不可欠となる。
【0005】一般的に、電圧型の半導体電力変換装置に
おいてサージ過電圧を抑制する方法は、変化率の高い電
流ほど導体表面に集中して流れる性質を勘案して、以下
のような対策が採られている。
【0006】(a)主回路配線長を最短にする。 (b)磁束密度の変化を相殺する配線構造(または密着
導体)とする。 (c)導体の表面積を大きくして、表皮効果による電流
集中を回避する。 (d)電流変化率(di/dt)を小さくする。 (e)スナバ回路で吸収する。
【0007】本来、高速スイッチング素子は、電流変化
率(di/dt)が大きく、上記(d)の項目の対策
は、高速スイッチング素子本来の使用目的に反し適当で
はなく、また上記(e)の項目の対策は、スナバ回路で
の損失が増大して、変換装置効率の低下を招くことから
得策ではない。
【0008】しかしながら、上記(a)、(b)の項目
の対策が実現できれば、上記(d)、(e)の対策は不
要となる。
【0009】次に、従来の電圧型半導体電力変換装置に
おいて、主回路構造に寄生する浮遊インダクタンスによ
るサージ過電圧の発生原理について、図25乃至図29
を用いて説明する。
【0010】図25は、この種の従来の電圧型半導体電
力変換装置の主回路構造の一例を示す図である。
【0011】図25において、1は系統電源、2は正極
側アーム、3は負極側アーム、4はR相アーム、5はS
相アーム、6はT相アーム、9は直流コンデンサ、10
は正極側直流端子、11は負極側直流端子、12は系統
電源接続端子であり、図示のように構成されている。な
お、24は電流経路である。
【0012】図26は、図25における一対の上下アー
ム(正極側アーム2および負極側アーム3)の構成例を
示す回路図である。
【0013】図26において、高電圧に対応するため
に、図示のように、正極側アーム2および負極側アーム
3共に、IGBTやGTO等の自己消弧型の高速スイッ
チング素子20、および高速スイッチング素子20とは
逆並列に接続される高速ダイオード13からなるスイッ
チモジュール23を、多直列(N個直列:N≧1)に接
続して構成されている。
【0014】図27は、図25における上下アーム(正
極側アーム2および負極側アーム3)の1相分のみの主
回路構成を示す回路図である。
【0015】図27において、21は直流コンデンサ9
と正極側アーム2と系統電源接続端子12の引き出しポ
イントまでの正極側主回路導体および正極側アーム2の
主回路経路で、Lsaはこの主回路経路の浮遊インダク
タンスである。
【0016】また、22は直流コンデンサ9と負極側ア
ーム3と系統電源接続端子12の引き出しポイントまで
の負極側主回路導体および負極側アーム3の主回路経路
で、Lsbはこの主回路経路の浮遊インダクタンスであ
る。
【0017】一方、Q1は図26に示す正極側アーム2
の複数個の直列接続された高速スイッチング素子20、
D1は同じく高速ダイオード13である。
【0018】また、Q2は図26に示す負極側アーム3
の複数個の直列接続された高速スイッチング素子20、
D2は同じく高速ダイオード13である。
【0019】さて、図27のような主回路構成におい
て、サージ過電圧が発生するのは、以下のような場合で
ある。
【0020】すなわち、系統電源接続端子12に接続さ
れた図示しない電源電流ID(図28(ロ))が、正極
側アーム2の高速ダイオードD1に流れている状態で、
高速スイッチング素子Q2がターンオンすると、高速ス
イッチング素子Q2のIc(コレクタ電流)は、dic
/dtの立ち上がり時に増加し(図28(イ))、負過
電流Icを超過して流れる。
【0021】この超過電流は、正極側アーム2の高速ダ
イオードD1のリカバリー電流で、リカバリー電流がピ
ークに達した後急激に減少する。そして、この時のリカ
バリー電流で、高速スイッチング素子Q2がターンオン
時には、下記(1)式のようなサージ過電圧VONが、高
速スイッチング素子Q1に発生する(図28(ハ))。
【0022】 VON=−L・dir /dt ・・・(1) ただし、ir :高速ダイオードD1のリカバリー電流 L:主回路の浮遊インダクタンス(Lsa+Lsb) また、高速スイッチング素子Q2がターンオフ時には、
dic /dt(図29(イ))で、下記(2)式のよう
なサージ過電圧V0ff が、高速スイッチング素子Q2に
発生する(図29(ロ))。
【0023】 V0ff =−L・dic /dt ・・・(2) ただし、ic :コレクタ電流 L:主回路の浮遊インダクタンス(Lsa+Lsb) 上記(1)式、および(2)式から、高速スイッチング
素子Q2のターンオン、高速スイッチング素子Q2のタ
ーンオフ時に発生する何れのサージ過電圧VON、V0ff
も、主回路の浮遊インダクタンスLsa、Lsbが関与し、
この浮遊インダクタンスLsa、Lsbの最小化が必要であ
ることがわかる。
【0024】次に、従来から一般になされている浮遊イ
ンダクタンスの最小化のための設計手法について、図3
0を用いて説明する。
【0025】図30は、図26に示す多直列接続した正
極側アーム2、および負極側アーム3からなる一対の相
アームにおける浮遊インダクタンス最小化構造の一例を
示す概念図である。
【0026】図30において、23は高速スイッチング
素子20と高速ダイオード13とその周辺回路とからな
るスイッチモジュールである。
【0027】ここで、斜線で示した転流回路ループの面
積を可能な限り小さく維持することで、浮遊インダクタ
ンスの最小化を図っている。
【0028】さらに、サージ過電圧を引き起こす転流回
路の浮遊インダクタンスは、例えば図25のR相の電流
経路24に示すように、直流コンデンサ9を通る全電流
経路24の浮遊インダクタンスであるから、これらを最
小化しなければならない。
【0029】図31は、図30の設計意図を反映させ
た、図25に示す主回路に対する理想的構造の一例を示
す概念図である。
【0030】図31において、2は正極側アーム、3は
負極側アーム、9は直流コンデンサ、21は正極側主回
路導体、22は負極側主回路導体である。
【0031】また、正極側アーム2と負極側アーム3の
交流引き出し側に交流導体26を設け、正極側アーム2
および負極側アーム3を互いに近接して対向するように
配置し、正極側主回路導体21および負極側主回路導体
22の導体平面が、互いに近接して対向するように配置
する。
【0032】さらに、直流コンデンサ9は、容量の関係
から接続導体40により直並列接続され、正極側主回路
導体21および負極側主回路導体22との接続は、最短
距離となるように近接して接続する。
【0033】なお、25は正極側アーム2および負極側
アーム3間を接続するアーム間導体、41は各正極側ア
ーム2間を接続する正極側接続導体、42は各負極側ア
ーム3間を接続する負極側接続導体である。
【0034】このようにして、転流回路の全経路で構成
される面積を最小化し、また相互インダクタンスによる
自己インダクタンスの相殺効果を引き出すように構成す
ることにより、全電流経路24の浮遊インダクタンスの
最小化を意図した設計を行なうことができる。
【0035】しかしながら、上述したような構成を行な
えない場合があり、以下にかかる場合について説明す
る。
【0036】例えば、高速スイッチング素子としてGT
Oを多直列接続して高電圧化したア一ムでの一例を、図
32、図33、図34、および図35にそれぞれ示す。
【0037】まず、正極側アームおよび負極側アームを
対向させて、浮遊インダクタンスを低減させる上での問
題点について述べる。
【0038】図32および図33において、20はGT
Oからなる高速スイッチング素子、29は高速スイッチ
ング素子20のゲート回路、13は高速ダイオード、1
4はスナバダイオード、15はスナバコンデンサ、16
はスナバ抵抗、17はアノ一ドリアクトル、18はリセ
ットダイオード、19はリセットダイオード用のスナバ
コンデンサ、30はスナバ回路である。
【0039】図35は、図32の概念構造図である。
【0040】図35において、32はGTOスタックで
あり、図示しない冷却用ヒ一トシンクを交互に重ねてス
タック構造とし、スナバダイオード14が近接して付属
している。
【0041】また、ここで、スナバコンデンサ15も、
このGTOスタック32と近接して配置され、スナバ回
路30の電流経路が最小となるように構成する。
【0042】一方、31は高速ダイオードスタックであ
り、図示しない冷却用ヒートシンクを交互に重ねてスタ
ック構造としている。
【0043】また、ゲート回路29は、高速スイッチン
グ素子20に付属するゲートリード34で接続される。
このゲートリード34は、高速スイッチング素子20が
正常にターンオン、ターンオフするためのゲート信号特
性を満足するために、浮遊インダクタンスが最小となる
ようにする必要があり、高速スイッチング素子20に近
接して配置する必要がある。
【0044】さらに、17はアノ一ドリアクトル、33
はリセットダイオード18のスタックである。
【0045】なお、高速ダイオードスタック31とGT
Oスタック32とは、図示しない導体で接続され、高速
スイッチング素子20に対して高速ダイオード13が逆
並列となるようにして、図32に示すような主回路を構
成している。
【0046】さて、電流が大きくなり、電圧が高くなっ
てくると、図35に示すような構造体も大型化になるこ
とは、説明するまでもなく明白である。
【0047】すなわち、このような大型化したユニット
に、図31で述べたような設計手法を適用しても、浮遊
インダクタンスの低減には殆ど貢献しない。
【0048】つまり、これは、正極側アーム2および負
極側アーム3の各ユニットが大型化することから、転流
経路を対向させて電流の向きがお互いに逆方向となるよ
うにしても、対向距離が長くなるため、磁束を打ち消し
合う効果を引き出し難くなることに起因する。これが、
第1の問題点である。
【0049】次に、サージ過電圧を引き起こす転流回路
の全電流経路24の浮遊インダクタンスの低減に関する
問題点について、既に説明した図31を用いて述べる。
【0050】正極側アーム2および負極側アーム3の各
ユニットが大型化すると、系統電源1を正極側アーム2
および負極側アーム3の各ユニットに引き込むためのア
ーム間導体25の長さが長くなり、それと同時に正極側
主回路導体21および負極側主回路導体22を接続する
ための正極側接続導体41および負極側接続導体42の
長さが長くなる。
【0051】正極側主回路導体21および負極側主回路
導体22は、電気絶縁を考慮して導体平面が対向して近
接配置され、前述した相互インダクタンスによる自己イ
ンダクタンスの相殺効果が期待できるが、アーム間導体
25、または正極側接続導体41および負極側接続導体
導体42の途中の部分については、構成上、磁束を打ち
消すような導体配置を構成できないことから、相互イン
ダクタンスによる自己インダクタンスの相殺を図ること
ができない。
【0052】従って、正極側アーム2および負極側アー
ム3の各ユニットの大型化に伴なって、転流回路の全電
流経路24が増大していく。これが、第2の問題点であ
る。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、電流が
大きくなり電圧が高くなるのに伴ない大型化した従来の
半導体電力変換装置においては、転流時の高い電流変化
率(di/dt)と主回路の浮遊インダクタンスにより
生じるサージ過電圧の発生を抑えることができず、高効
率で高性能な装置を実現する上で問題があった。
【0054】本発明の目的は、比較的簡単な構造としな
がら、主回路インダクタンスを低減して、転流時の高い
電流変化率(di/dt)と主回路の浮遊インダクタン
スとにより生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに伴
なって生じるスナバ損失の低減を実現して高効率でかつ
高性能な半導体電力変換装置を提供することにある。
【0055】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1〜8の発明では、相アームが正極側アー
ムおよび負極側アームからなり、前記正極側アームおよ
び負極側アーム共に、自己消弧型の高速スイッチング素
子および当該高速スイッチング素子とは逆並列に接続さ
れる高速ダイオードを、多直列(N個直列:N≧1)に
接続して構成される自励式の半導体電力変換装置におい
て、前記正極側アームおよび負極側アームを構成する各
々の一方端の第1番目の高速スイッチング素子から、こ
れとは反対端の第N番目の高速スイッチング素子に転流
時のリカバリ電流が流れた後、前記リカバリ電流が前記
第1番目の高速スイッチング素子の直近に戻るように、
前記第N番目の高速スイッチング素子に一端が接続され
主回路導体を前記第番目から第目までの高速ス
イッチング素子に近接させて電流経路を構成した主回路
構造を有するものとしている。ここで、請求項1,4,
8の発明では、前記正極側アームおよび負極側アーム共
に、相アームを構成する高速スイッチング素子および高
速ダイオードは、平型素子であり、さらにそれぞれN個
の平型素子を一括してスタッキングして高速スイッチン
グ素子スタックおよび高速ダイオードスタックを構成
し、前記高速スイッチング素子スタックおよび高速ダイ
オードスタック間を適当な導体で接続し、前記主回路導
体は、前記スタックの両外端に接続されて、当該スタッ
クに近接しながら当該スタックの中央部付近に戻る幅広
の平板導体であり、前記スタックの中央部に接続される
端子導体を備えたものとしている。
【0056】従って、請求項1〜8の発明の半導体電力
変換装置においては、転流時の高い電流変化率(di/
dt)のリカバリ電流が、第1番目から第N番目の高速
スイッチング素子を流れた後、第1番目の高速スイッチ
ング素子の直近に戻るように、第N番目の高速スイッチ
ング素子に一端が接続された主回路導体番目の高
速スイッチング素子から第の高速スイッチング素
子までそれぞれ近接させて電流経路を構成していること
により、高速スイッチング素子側の電流による磁界と主
回路導体側を流れる磁界とが相殺され、主回路インダク
タンスを低減して、転流時の高い電流変化率(di/d
t)と主回路の浮遊インダクタンスとにより生じるサー
ジ過電圧の発生を抑え、これに伴って生じるスナバ損失
を低減させて、高効率化、高性能化を図ることができ
る。
【0057】すなわち、転流時のオン側アームの高速ス
イッチング素子には、反対極側アームのダイオードリカ
バリー電流分Irrと電源電流Iが重畳するが、電源電流
Iには時間変化成分が殆どないことから、主回路インダ
クタンスLによるサージ電圧はdirr/dtで決まる。
一方、この時反対極側アームでは、環流ダイオードをリ
カバリー電流1rrが流れ、dirr/dtと主回路インダ
クタンスLにてサージ電圧が発生するが、ここでも第1
番目の高速スイッチング素子から第N番目の高速スイッ
チング素子に近接するようにして、第1番目の素子の直
近に戻るように電流経路を構成していることにより、高
速スイッチング素子側の電流による磁界と主回路導体側
を流れる磁界とが相殺され、主回路インダクタンスを低
減して、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主回
路の浮遊インダクタンスにより生じるサージ過電圧の発
生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失を低減させ
て、高効率化、高性能化を図ることができる。
【0058】また、請求項1,4,8の発明では、上記
請求項1〜8の発明の半導体電力変換装置において、正
極側アームおよび負極側アーム共に、相アームを構成す
る高速スイッチング素子および高速ダイオード、平型
素子であり、さらにそれぞれN個の平型素子を一括して
タッキングして高速スイッチング素子スタックおよび
高速ダイオードスタックを構成し、高速スイッチング素
子スタックおよび高速ダイオードスタック間を適当な導
体で接続し、前記主回路導体を、幅広の平板導体として
いる。
【0059】従って、請求項1,4,8の発明の半導体
電力変換装置においては、第番目の高速スイッチング
素子から第番目の高速スイッチング素子までそれぞれ
近接させてリカバリ電流を戻す主回路導体として、高速
スイッチング素子の大きさを考慮した幅広の平板導体を
用い、高速スイッチング素子一括スタックに平板導体の
幅面側を向けて沿わせる配置としていることにより、高
速スイッチング素子一括スタックとの距離と平板導体幅
との比を小さくさせることで、主回路インダクタンスを
低減することができる。また、請求項1,2,8の発明
は、主回路導体が、スタックの両外端に接続されて、当
該スタックに近接しながら当該スタックの中央部付近に
戻る幅広の平板導体である。また、請求項1,2,8の
発明は、スタック中央部に接続される端子導体を備えて
いる。従って、請求項1,2,8の発明においては、正
極側及び負極側の両極アームを一括スタックとしている
ことにより、上記主回路のインダクタンスを低減できる
のに加えて、装置の小型化を図ることができる。
【0060】また、高速スイッチングによる高周波数電
流では、表皮に電流が流れるようになるため、幅広の平
板導体は導体の温度上昇を抑えることができる。
【0061】これにより、高速スイッチング素子の多直
列接続で高電圧化した主回路のインダクタンスを低減
し、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主回路の
浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧の発生
を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失を低減させ
て、高効率化、高性能化を図ることができる。
【0062】さらに、請求項2,5,8の発明では、上
記請求項1〜8の発明の半導体電力変換装置において、
正極側アームおよび負極側アーム共に、相アームを構成
る高速スイッチング素子および高速ダイオード、平
型素子であり、高速スイッチング素子と高速ダイオード
と導体を兼ねたヒートシンクと絶縁スペーサと高速スイ
ッチング素子および高速ダイオードが逆並列となるよう
に接続するための導体とからなる積層部品をN組直列に
組み、さらにこれらを一括してスタッキングして構成
し、前記主回路導体スタックの両外端に接続され
て、当該スタックに近接しながら当該スタックの中央部
付近に戻る幅広の平板導体であり、また、前記スタック
の中央部に接続される端子導体を備えたものとしてい
る。
【0063】従って、請求項2,5,8の発明の半導体
電力変換装置においては、高速スイッチング素子と高速
ダイオードと導体を兼ねたヒートシンクと絶縁スペーサ
と高速スイッチング素子および高速ダイオードが逆並列
となるように接続するための導体とからなる積層部品を
N組直列に組み、これらを一括してスタッキングして構
成していることにより、上記請求項1〜8の発明の場合
と同様の作用を奏するに加えて、高速スイッチング素子
と高速ダイオードを1本のスタックとすることができ、
装置の小型化、部品点数の削減を図ることができる。
【0064】一方、請求項6,7の発明では、上記請求
項1〜8の発明の半導体電力変換装置において、正極側
アームおよび負極側アーム共に、相アームを構成する高
速スイッチング素子および高速ダイオード、平型素子
であり、さらに高速スイッチング素子と対応する高速ダ
イオードの1組毎にスタックを構成し、互いに隣り合う
スタック内の高速スイッチング素子とは幅広の平板導体
で接続して、一方端の第1番目の高速スイッチング素子
から第N番目の高速スイッチング素子を多直列接続し、
前記主回路導体は、幅広の平板導体である
【0065】従って、請求項の発明の半導体電力変換
装置においては、多直列に接続される高速スイッチング
素子と高速ダイオード、平型素子であり、高速スイッ
チング素子と対応する逆並列の高速ダイオードの1組毎
にスタックを構成し、互いに隣り合うスタック内の高速
スイッチング素子とは幅広の平板導体で接続しているこ
とにより、高速スイッチング素子と対応する逆並列の高
速ダイオードの1組毎にスタック構成された時の、高電
圧化した主回路のインダクタンスを低減し、転流時の高
い電流変化率(di/dt)と主回路の浮遊インダクタ
ンスとにより生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに
伴って生じるスナバ損失を低減させて、高効率化、高性
能化を図ることができる。
【0066】また、請求項の発明では、上記請求項
の発明の半導体電力変換装置において、正極側アームお
よび負極側アーム共に、相アームを構成する高速スイッ
チング素子および高速ダイオード、平型素子であり
さらに1個の高速スイッチング素子毎にスタックを構成
し、互いに隣り合うスタック内の高速スイッチング素子
とは幅広の平板導体で接続して、一方端の第1番目の高
速スイッチング素子から第N番目の高速スイッチング素
子を多直列接続し、さらに幅広の平板導体を用いて、第
1番目から第N番目の高速スイッチング素子のスタック
に絶縁物を介して前記幅広の平板導体を一括してスタッ
キングする構成とし、上記同様に、第1番目の高速スイ
ッチング素子まで幅広の平板導体を一括してスタッキン
グして各高速スイッチング素子を通った電流経路の近く
リカバリ電流が戻るように電流経路を構成している。
【0067】従って、請求項の発明の半導体電力変換
装置においては、第1番目から第N番目の高速スイッチ
ング素子のスタックに絶縁物を介して幅広の平板導体を
一括してスタッキングする構成として、同様にして、第
1番目の高速スイッチング素子まで幅広の平板導体を一
括してスタッキングして各高速スイッチング素子を通っ
た電流経路の近くをリカバリ電流が戻るように電流経路
を構成していることにより、上記請求項の発明の場合
と同様の作用を奏するに加えて、互いに逆方向となる電
流との間隔が小さくなるため、主回路のインダクタンス
をより一層低減できるのに加えて、構造の小型化を図る
ことができる。
【0068】
【0069】
【0070】一方、請求項3〜8の発明では、3相交流
の各相アームに対応する正極側アームおよび負極側アー
ムの一対のアームを、直流コンデンサ等の主回路要素を
収納した盤を介してほぼ対称に配置し、正極側アームお
よび負極側アームへの接続箇所を内側とし、当該アーム
に接続される直流回路導体と交流回路導体を幅広の平板
導体とし、各相アームの直流回路との合流導体まで、直
流回路導体および交流回路導体を互いに近接してほぼ平
行に配置し、直流回路の合流導体については、負極側と
正極側を互いに近接してほぼ平行に対向配置している。
【0071】従って、請求項3〜8の発明の半導体電力
変換装置においては、転流時に発生する高い電流変化率
(di/dt)のリカバリ電流が流れる全電流経路にお
いて、リカバリ電流の向きが互いに逆になり、且つ幅広
の平板導体で近接に平行配置していることにより、主回
路の浮遊インダクタンスを低減させることができ、転流
時の高い電流変化率と主回路の浮遊インダクタンスとに
より生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに伴って生
じるスナバ損失を低減させて、高効率化、高性能化を図
ることができる。
【0072】また、高速スイッチング素子の配置を前面
としても、インダクタンスの低減に影響がないため、保
守点検が容易な構造にすることができる。
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0078】(第1の実施の形態)図1は、本実施の形
態による半導体電力変換装置の主回路構造の一例を示す
概念図であり、前記図25乃至図35と同一要素には同
一符号を付して示している。
【0079】図1において、相アームが正極側アーム2
および負極側アーム3からなり、正極側アーム2および
負極側アーム3共に、自己消弧型の高速スイッチング素
子20、この高速スイッチング素子20とは逆並列に接
続される高速ダイオード13、およびその周辺回路から
なるスイッチモジュール23を、多直列(N個直列:N
≧1、本例では、直列数N=3)に接続して、自励式の
半導体電力変換装置を構成している。
【0080】また、正極側アーム2を構成する一方端の
第1番目のスイッチングモジュール23−1から、これ
とは反対端の第N(N=3)番目のスイッチングモジュ
ール23−3に電流が流れた後、第1番目のスイッチン
グモジュール23−1の直近に戻るように、正極側アー
ム2に対応する図示2点鎖線の部分を正極側主回路導体
21を用いて、第1番目のスイッチングモジュール23
−1から第3番目のスイッチングモジュール23−3ま
でそれぞれ近接して、電流経路を構成している。
【0081】さらに、負極側アーム3についても、負極
側主回路導体22を用いて、上記正極側アーム2の場合
と同様に構成している。
【0082】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て説明する。
【0083】図1において、R相アーム4について、転
流時のスイッチングサージは、図中の斜線で示した転流
回路ループの主回路浮遊インダクタンスによって発生す
るが、転流時の高い電流変化率(di/dt)の電流
が、第1番目のスイッチングモジュール23−1から第
3番目のスイッチングモジュール23−3を流れた後、
第1番目のスイッチングモジュール23−1の直近に戻
るように、負極側主回路導体22を用いて、第1番目の
スイッチングモジュール23−1から第3番目のスイッ
チングモジュール23−3に近接して電流経路を構成し
ていることにより、スイッチングモジュール23側の電
流による磁界と負極側主回路導体22側を流れる磁界と
が相殺される。
【0084】この場合、当然のことながら、その他の部
分の正極側主回路導体21と負極側主回路導体22は対
向配置として、電流方向を互いに逆方向とさせ、図中の
斜線部分が最小となるように維持する。
【0085】これにより、主回路インダクタンスLを低
減して、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主回
路の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧の
発生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失を低減さ
せて、高効率化、高性能化を図ることができる。
【0086】すなわち、転流時のオン側アームの高速ス
イッチング素子20には、反対極側アームのダイオード
リカバリー電流分Irrと電源電流Iが重畳するが、電源
電流Iには時間変化成分が殆どないことから、主回路イ
ンダクタンスLによるサージ電圧はdirr/dtで決ま
る。一方、この時反対極側アームでは、環流ダイオード
をリカバリー電流Irrが流れ、dirr/dtと主回路イ
ンダクタンスLにてサージ電圧が発生するが、ここでも
第1番目の高速スイッチング素子20から第N番目の高
速スイッチング素子20に近接するようにして、第1番
目の高速スイッチング素子20の直近に戻るように電流
経路を構成していることにより、高速スイッチング素子
20側の電流による磁界と主回路導体側を流れる磁界と
が相殺され、主回路インダクタンスLを低減して、転流
時の高い電流変化率(di/dt)と主回路の浮遊イン
ダクタンスとにより生じるサージ過電圧の発生を抑え、
これに伴なって生じるスナバ損失を低減させて、高効率
化、高性能化を図ることができる。
【0087】上述したように、本実施の形態では、比較
的簡単な構造としながら、主回路インダクタンスLを低
減して、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主回
路の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧の
発生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失の低減を
実現して、高効率でかつ高性能な半導体電力変換装置を
得ることが可能となる。
【0088】(第2の実施の形態)図2乃至図4は、本
実施の形態による半導体電力変換装置の主回路構造の一
例を示す概念図であり、図2は正極側アーム2の高速ス
イッチング素子スタックおよび高速ダイオードスタック
の上面図、図3は図2の正面図、図4は図2のA−A矢
視図をそれぞれ示し、前述と同一要素には同一符号を付
して示している。
【0089】図2乃至図4において、正極側アーム2を
構成する多直列(4個直列:N=4)に接続される自己
消弧型の高速スイッチング素子20、およびこれと逆並
列に接続される高速ダイオード13を、平型素子として
いる。
【0090】また、抑えブロック50、皿バネ51、ス
タッド52、座53、冷却と導体を兼ねたヒートシンク
54等で構成される高速スイッチング素子スタック5
5、および高速ダイオードスタック56を構成し、高速
スイッチング素子スタック55と高速ダイオードスタッ
ク56とを、導体46にて接続している。
【0091】ここで、高速スイッチング素子スタック5
5は、高速スイッチングの電極の向きで、アノ一ド、カ
ソードを定める。また、高速スイッチング素子スタック
55のカソード側は、幅広のカソード導体44を用いて
電極として引き出す。さらに、アノ一ド側も、幅広のア
ノ一ド導体43を用いて電極として引き出すが、高速ス
イッチング素子20のそれぞれと近接するように配置し
て、高速スイッチング素子スタック55のカソード端に
戻るように配置し、最終的にはカソード導体44とは近
接して平行に対向配置している。
【0092】一方、高速ダイオードスタック56は、高
速ダイオード13の電極の向きで、カソード、アノ一ド
を定める。また、高速ダイオードスタック56のアノ一
ド側は、図4に示すように導体46aで高速スイッチン
グ素子スタック55と接続している。さらに、カソード
側は、幅広の導体47を用いて電極として引き出すが、
高速ダイオード素子13のそれぞれと近接するように配
置して、高速ダイオードスタック56のアノ一ド端に戻
るように配置し、そこから導体45を用いて、最終的に
は高速スイッチング素子スタック55のアノ一ド導体4
4と接続している。このように、負極側アーム3につい
ても同様に構成している。
【0093】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て、図5を用いて説明する。
【0094】なお、図5は正極側アーム2および負極側
アーム3における転流時の状態を示す図であり、図5
(A)は転流前、図5(B)は転流後である。
【0095】図5(A)に示すように、正極側アーム2
の高速ダイオード13を流れていた電流Iは、負極側ア
ーム3の高速スイッチング素子20のオンにより、図5
(B)に示すように転流する。
【0096】この時、高速ダイオード13には、リカバ
リー電流Irrが図示のように流れ、高いdirr/dtが
発生する。
【0097】オン側アームの高速スイッチング素子20
では、反対側アームのダイオードリカバリー電流分Irr
と電源電流Iとが重畳するが、電源電流Iには時間変化
成分が殆ど無いため、主回路インダクタンスLによるサ
ージ電圧は、dirr/dtのみに影響される。
【0098】すなわち、正極側アーム2の高速ダイオー
ド13を流れるリカバリー電流経路と、負極側アーム3
を流れる高速スイッチング素子20の電流経路とを含む
主回路浮遊インダクタンスによって、dirr/dtに
よるサージ電圧が、正極側アーム2の高速スイッチング
素子20に負荷される。
【0099】これにより、転流時の負極側アーム3の高
速スイッチング素子20の電流経路では、ダイオードリ
カバリー電流irrを重畳した高いdi/dtの電流が、
アノード導体43、高速スイッチング素子スタック5
5、カソード導体44の順に流れる。
【0100】この時、高速スイッチング素子20を流れ
る電流と、アノード導体43を流れる電流とは互いに逆
方向であるため、磁束が打ち消し合って、この部分の浮
遊インダクタンスが低減される。
【0101】一方、正極側アーム2では、高いdi/d
tのダイオードリカバリー電流が、アノード導体43、
導体45、導体47、高速ダイオードスタック56、導
体46a、カソード導体44の順に流れる。
【0102】この時、高速ダイオード13を流れる電流
と、導体47を流れる電流とは互いに逆方向であるた
め、磁束が打ち消し合って、この部分の浮遊インダクタ
ンスも低減される。
【0103】このようにして、転流時の高いdi/dt
と主回路の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過
電圧の発生を抑えることができる。
【0104】上述したように、本実施の形態では、比較
的簡単な構造としながら、高速スイッチング素子20の
多直列接続で高電圧化した主回路のインダクタンスLを
低減して、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主
回路の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧
の発生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失の低減
を実現して、高効率でかつ高性能な半導体電力変換装置
を得ることが可能となる。
【0105】(第3の実施の形態)図6乃至図8は、本
実施の形態による半導体電力変換装置の主回路構造の一
例を示す概念図であり、図6は正極側アーム2の高速ス
イッチング素子と高速ダイオードの一括スタックの上面
図、図7は図6の正面図、図8は図6のA−A矢視図を
それぞれ示し、前述と同一要素には同一符号を付して示
している。
【0106】図6乃至図8において、正極側アーム2を
構成する多直列(3個直列:N=3)に接続される自己
消弧型の高速スイッチング素子20、およびこれと逆並
列に接続される高速ダイオード13を、平型素子として
いる。
【0107】また、抑えブロック50、皿バネ51、ス
タッド52、座53、冷却と導体を兼ねたヒートシンク
54、絶縁スペーサ58、つなぎ導体59により、高速
ダイオード13を高速スイッチング素子20とは逆並列
となるように接続し、つなぎ導体60により高速スイッ
チング素子20が多直列となるように接続している。こ
れにより、高速スイッチング素子20および高速ダイオ
ード13が、一つのスタックで構成された多直列の正極
側アーム主回路のスタック57を形成している。
【0108】一方、スタック57のカソード導体44
は、スタック57のカソード側端に位置する高速スイッ
チング素子20のカソード側と接続するように導体を兼
ねたヒートシンク54と接続し、電極として引き出して
いる。
【0109】また、スタック57のアノード導体43
は、スタック57のアノード側端に位置する高速スイッ
チング素子20のアノード側と接続するように導体を兼
ねたヒートシンク54と接続し、電極として引き出して
いる。
【0110】この時、つなぎ導体59,60、アノード
導体43、カソード導体44は、高速スイッチング素子
20、高速ダイオード13のそれぞれと近接するように
配置し、つなぎ導体59または60とカソード導体44
は、近接して平行に配置している。
【0111】また、カソード導体44とアノード導体4
3も、対向させ近接して平行に配置している。
【0112】なお、この時の空間距離は、絶縁協調によ
り決定されるが、必要により絶縁板を介在させたバリヤ
絶縁や、アノード導体43、カソード導体44、つなぎ
導体59、つなぎ導体60にエポキシコーティングする
ことにより、この空間を狭めるようにしている。
【0113】このようにして、負極側アーム3について
も同様に構成している。
【0114】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て説明する。
【0115】高速スイッチング素子20と高速ダイオー
ド13と導体を兼ねたヒートシンク54と絶縁スペーサ
58と高速スイッチング素子29および高速ダイオード
13が逆並列となるように接続するためのつなぎ導体5
9とからなる積層部品をN組直列に組み、これらを一括
でスタッキングして構成していることにより、前述した
第2の実施の形態の場合と同様の作用を奏する、すなわ
ち高速スイッチング素子20と対応する逆並列の高速ダ
イオード13の1組毎にスタック構成された時の、高電
圧化した主回路のインダクタンスを低減し、転流時の高
い電流変化率(di/dt)と主回路の浮遊インダクタ
ンスとにより生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに
伴なって生じるスナバ損失を低減させて、高効率化、高
性能化を図ることができる。
【0116】さらに、これに加えて、高速スイッチング
素子20と高速ダイオード13を1本のスタックとする
ことができ、装置の小型化、部品点数の削減を図ること
ができる。
【0117】上述したように、本実施の形態では、比較
的簡単な構造としながら、高速スイッチング素子20の
多直列接続で高電圧化した主回路のインダクタンスLを
低減して、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主
回路の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧
の発生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失の低減
を実現して、高効率でかつ高性能な半導体電力変換装置
を得ることが可能となる。
【0118】さらに、高速スイッチング素子20と高速
ダイオード13を1本のスタックとして、装置の小型
化、部品点数の削減を図ることが可能となる。
【0119】(第4の実施の形態)図9乃至図11は、
本実施の形態による半導体電力変換装置の主回路構造の
一例を示す概念図であり、図9は正極側アーム2の正面
図、図10は図9のA−A矢視図、図11は図9のB−
B矢視図をそれぞれ示し、前述と同一要素には同一符号
を付して示している。
【0120】図9乃至図11において、正極側アーム2
を構成する多直列(3個直列:N=3)に接続される自
己消弧型の高速スイッチング素子20、およびこれと逆
並列に接続される高速ダイオード13を、平型素子とし
ている。
【0121】また、抑えブロック50、皿バネ51、ス
タッド52、座53、冷却と導体を兼ねたヒートシンク
54、絶縁スペーサ58、つなぎ導体59により、高速
ダイオード13を高速スイッチング素子20とは逆並列
となるように接続し、つなぎ導体60,62により高速
スイッチング素子20が多直列となるように、隣接スタ
ック61の高速スイッチング素子20のヒートシンク5
4に設けられた接続端子に接続している。
【0122】これにより、高速スイッチング素子20お
よび高速ダイオード13を、1組毎にスタック構成した
多直列の正極側アーム主回路のスタック61を形成して
いる。
【0123】一方、スタック61のカソード導体44
は、スタック61のカソード側端に位置する高速スイッ
チング素子20のカソード側と接続するように導体を兼
ねたヒートシンク54と接続し、電極として引き出して
いる。
【0124】また、スタック61のアノード導体43
は、スタック61のアノード側端に位置する高速スイッ
チング素子20のアノード側と接続するように導体を兼
ねたヒートシンク54と接続し、電極として引き出して
いる。
【0125】この時、つなぎ導体59,60は、高速ス
イッチング素子20、高速ダイオード13のそれぞれと
近接するように配置し、アノード導体43、つなぎ導体
62とカソード導体44とは、対向させ近接して平行に
配置している。
【0126】なお、この時の空間距離は、絶縁協調によ
り決定されるが、必要により絶縁板を介在させたバリヤ
絶縁や、アノード導体43、カソード導体44、つなぎ
導体59、つなぎ導体60にエポキシコーティングする
ことにより、この空間を狭めるようにしている。
【0127】このようにして、負極側アーム3について
も同様に構成している。
【0128】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て説明する。
【0129】多直列に接続される高速スイッチング素子
20と高速ダイオード13を平型素子とし、高速スイッ
チング素子20と対応する逆並列の高速ダイオード13
の1組毎にスタックを構成し、互いに隣り合うスタック
61内の高速スイッチング素子20とは幅広のつなぎ導
体60,62で接続していることにより、前述した第2
の実施の形態の場合と同様の作用を奏する、すなわち高
速スイッチング素子20と対応する逆並列の高速ダイオ
ード13の1組毎にスタック構成された時の、高電圧化
した主回路のインダクタンスを低減し、転流時の高い電
流変化率(di/dt)と主回路の浮遊インダクタンス
とにより生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに伴な
って生じるスナバ損失を低減させて、高効率化、高性能
化を図ることができる。
【0130】上述したように、本実施の形態では、比較
的簡単な構造としながら、高速スイッチング素子20の
多直列接続で高電圧化した主回路のインダクタンスLを
低減して、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主
回路の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧
の発生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失の低減
を実現して、高効率でかつ高性能な半導体電力変換装置
を得ることが可能となる。
【0131】(第5の実施の形態)図12および図13
は、本実施の形態による半導体電力変換装置の主回路構
造の一例を示す概念図であり、図12は正極側アーム2
の正面図、図13は図12のA−A矢視図をそれぞれ示
し、前記図9乃至図11と同一要素には同一符号を付し
てその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ
述べる。
【0132】すなわち、図12および図13において、
前述した第4の実施の形態の場合と異なるのは、1組毎
のスタック63の中に、絶縁スペーサ58を介して導体
64を設ける構成としている点である。
【0133】これにより、アノード導体43とつなぎ導
体60を、つなぎ導体65と導体64とカソード導体4
4を対向するように近接して平行に配置している。
【0134】なお、この時の空間距離は、絶縁協調によ
り決定されるが、必要により絶縁板を介在させたバリヤ
絶縁や、アノード導体43、カソード導体44、つなぎ
導体59、つなぎ導体60にエポキシコーティングする
ことにより、この空間を狭めるようにしている。
【0135】このようにして、負極側アーム3について
も同様に構成している。
【0136】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て説明する。
【0137】1組毎のスタック63の中に、絶縁スペー
サ58を介して導体64を設けていることにより、前述
した第2の実施の形態の場合と同様の作用を奏する、す
なわち高速スイッチング素子20と対応する逆並列の高
速ダイオード13の1組毎にスタック構成された時の、
高電圧化した主回路のインダクタンスを低減し、転流時
の高い電流変化率(di/dt)と主回路の浮遊インダ
クタンスとにより生じるサージ過電圧の発生を抑え、こ
れに伴なって生じるスナバ損失を低減させて、高効率
化、高性能化を図ることができる。
【0138】さらに、これに加えて、正面側の導体配線
を無くし、スタック63の中およびスタック63の両側
につなぎ導体65を設けていることにより、互いに逆方
向となる電流との間隔が小さくなるため、主回路のイン
ダクタンスをより一層低減できると共に、スペースを広
く使えるため、構造の小型化を図ることができる。
【0139】上述したように、本実施の形態では、比較
的簡単な構造としながら、高速スイッチング素子20の
多直列接続で高電圧化した主回路のインダクタンスLを
低減して、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主
回路の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧
の発生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失の低減
を実現して、高効率でかつ高性能な半導体電力変換装置
を得ることが可能となる。
【0140】さらに、主回路のインダクタンスをより一
層低減することができると共に、スペースを広く使っ
て、構造の小型化を図ることが可能となる。
【0141】(第6の実施の形態)図14乃至図16
は、本実施の形態による半導体電力変換装置の主回路構
造の一例を示す概念図であり、図14は正極側アーム2
と負極側アーム3の高速スイッチング素子スタックおよ
び高速ダイオードスタックの上面図、図15は図14の
正面図、図16は図14のA−A矢視図をそれぞれ示
し、前述と同一要素には同一符号を付して示している。
【0142】図14乃至図16において、正極側アーム
2と負極側アーム3を構成する多直列(4個直列:N=
4)に接続される2×N個の自己消弧型の高速スイッチ
ング素子20、およびこれと逆並列に接続される2×N
個の高速ダイオード13を、平型素子としている。
【0143】また、抑えブロック50、皿バネ51、ス
タッド52、座53、冷却と導体を兼ねたヒートシンク
54等で構成される高速スイッチング素子スタック55
と高速ダイオードスタック56を構成し、高速スイッチ
ング素子スタック55と高速ダイオードスタック56と
を、導体46にて接続している。
【0144】ここで、高速スイッチング素子スタック5
5は、高速スイッチングの電極の向きで、アノード、カ
ソードと定める。また、高速スイッチング素子スタック
55のカソード側は、幅広のである直流正極導体67を
用いて電極として引き出している。さらに、アノード側
も、幅広のである直流負極導体68を用いて電極として
引き出すが、高速スイッチング素子20のそれぞれと近
接するように配置して、どちらも高速スイッチング素子
スタック55の中央に戻るように配置している。
【0145】また、高速スイッチング素子スタック55
の中央部、すなわち前述した図5の点Rに相当する端子
として、交流入力電源導体66を設けている。
【0146】一方、高速ダイオードスタック56は、高
速ダイオード13の電極の向きで、カソード、アノード
を定める。また、高速スイッチング素子スタック55と
高速ダイオードスタック56は、図16に示すように導
体46にて導体を兼ねたヒートシンク54と接続し、高
速スイッチング素子20に対して、高速ダイオード13
が逆並列となるようにしている。
【0147】一方、カソード側は幅広の導体である直流
負極導体70を用い、アノード側は幅広の導体である直
流正極導体69を用いて、それぞれ電極として引き出
し、高速ダイオード13のそれぞれと近接するようにし
て、高速ダイオードスタック56の中央に戻るように配
置し、さらに平面が対向するように配置されたつなぎ導
体71,72を用いて、直流正極導体67,直流負極導
体68にそれぞれ接続している。
【0148】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て説明する。
【0149】本実施の形態の半導体電力変換装置におい
ては、前述した第2または第3の実施の形態の場合と同
様の作用を奏する、すなわち高速スイッチング素子20
と対応する逆並列の高速ダイオード13の1組毎にスタ
ック構成された時の、高電圧化した主回路のインダクタ
ンスを低減し、転流時の高い電流変化率(di/dt)
と主回路の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過
電圧の発生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失を
低減させて、高効率化、高性能化を図ることができると
共に、高速スイッチング素子20と高速ダイオード13
を1本のスタックとして、装置の小型化、部品点数の削
減を図ることができる。
【0150】さらに、これに加えて、正極側アーム2お
よび負極側アーム3の両アームを一括スタックとしてい
ることにより、より一層の装置の小型化を図ることがで
きる。
【0151】上述したように、本実施の形態では、高速
スイッチング素子20と対応する逆並列の高速ダイオー
ド13の1組毎にスタック構成された時の、高電圧化し
た主回路のインダクタンスを低減し、転流時の高い電流
変化率(di/dt)と主回路の浮遊インダクタンスと
により生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに伴なっ
て生じるスナバ損失を低減させて、高効率化、高性能化
を図ることができると共に、高速スイッチング素子20
と高速ダイオード13を1本のスタックとして、装置の
小型化、部品点数の削減を図ることが可能となる。
【0152】さらに、これに加えて、正極側アーム2お
よび負極側アーム3の両アームを一括スタックとして、
より一層の装置の小型化を図ることが可能となる。
【0153】(第7の実施の形態)図17乃至図20
は、本実施の形態による半導体電力変換装置の主回路構
造の一例を示す概念図であり、図17は半導体電力変換
装置の上面図、図18は図17のA−A矢視図、図19
は図17のB−B矢視図、図20は図17のC−C矢視
図をそれぞれ示し、前述と同一要素には同一符号を付し
て示している。
【0154】図17乃至図20において、半導体電力変
換装置78は、多直列の負極側アーム3を、前記図2乃
至図4で示した高速スイッチング素子スタック55、高
速ダイオードスタック56で構成し、および多直列の正
極側アーム2を、同様に高速スイッチング素子スタック
55、高速ダイオードスタック56で構成して、それぞ
れベース76上に載置されたステージ74に搭載し、碍
子77によって各ステージ74間の絶縁強調をとるよう
にしている。
【0155】また、主回路の直流コンデンサ9を、中央
の盤75に設置している。通常、直流コンデンサ−9は
並列されるため、つなぎ導体40により並列接続する
が、ここでも電流の向きが逆で、つなぎ導体40が平面
対向する配置としている。
【0156】一方、3相交流の各相アームに対応する正
極側アーム2と負極側アーム3の一対のアームを、図示
のように直流コンデンサ9等の主回路要素を収納した盤
75を介して対称に、かつ上下方向に積み上げた構成と
し、正極側アーム2と負極側アーム3との接続箇所をそ
れぞれ盤75側に設け、さらに正極側主回路導体21、
負極側主回路導体22、正極側接続導体41、負極側接
続導体42、アーム間導体25、交流導体26を幅広の
平板導体としている。
【0157】ここで、アームに接続される正極側主回路
導体21、負極側主回路導体22とは、正極側接続導体
41、負極側接続導体42にて接続し、交流回路のアー
ム間導体25と正極側接続導体41、負極側接続導体4
2とは、各相アームの正極側主回路導体21、負極側主
回路導体22との接続まで、近接して平行に配置し、ま
た直流回路の正極側主回路導体21、負極側主回路導体
22も、近接して平行に対向するように配置している。
【0158】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て説明する。
【0159】転流時に発生する高い電流変化率(di/
dt)の電流が流れる全電流経路において、電流の向き
が互いに逆方向になり、かつ幅広の平板導体21,2
2,41,42,25,26で近接に平行配置している
ことにより、前述した第1乃至第6の実施の形態の場合
と同様の作用を奏する、すなわち主回路の浮遊インダク
タンスを低減させることができ、転流時の高い電流変化
率(di/dt)と主回路の浮遊インダクタンスとによ
り生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに伴なって生
じるスナバ損失を低減させて、高効率化、高性能化を図
ることができる。さらに、これに加えて、高速スイッチ
ング素子20の配置を前面としても、主回路インダクタ
ンスの低減に影響がないため、保守点検が容易な構造に
することができる。
【0160】上述したように、本実施の形態では、主回
路のインダクタンスを低減し、転流時の高い電流変化率
(di/dt)と主回路の浮遊インダクタンスとにより
生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに伴なって生じ
るスナバ損失を低減させて、高効率化、高性能化を図る
ことが可能となる。
【0161】さらに、これに加えて、装置としての保守
点検を装置前面側として、保守点検が容易な構造にする
ことが可能となる。
【0162】(第8の実施の形態)図21および図22
は、本実施の形態による半導体電力変換装置の主回路構
造の一例を示す概念図であり、図21は半導体電力変換
装置の上面図、図22は同じく側面図をそれぞれ示し、
前述と同一要素には同一符号を付して示している。図2
1および図22において、半導体電力変換装置78は、
多直列の負極側アーム3を、前記図2乃至図4で示した
高速スイッチング素子スタック55、高速ダイオードス
タック56で構成し、および多直列の正極側アーム2
を、同様に高速スイッチング素子スタック55、高速ダ
イオードスタック56で構成して、ステージ74に搭載
し、碍子77によって各ステージ74間の絶縁強調をと
るようにしている。
【0163】また、主回路の直流コンデンサ9を、盤7
5内に設置している。通常、直流コンデンサ−9は並列
されるため、つなぎ導体40により並列接続するが、こ
こでも前記図20で示したように電流の向きが逆で、つ
なぎ導体40が平面対向する配置としている。
【0164】一方、3相交流の各相アームに対応する正
極側アーム2と負極側アーム3の一対のアームを搭載し
たステージ74が、左右対称で、水平面方向に配置した
構成とし、正極側アーム2と負極側アーム3への接続箇
所を内側とし、正極側主回路導体21、負極側主回路導
体22、正極側接続導体41、負極側接続導体42、ア
ーム間導体25、交流導体26を幅広の平板導体として
いる。
【0165】ここで、アームに接続される正極側主回路
導体21、負極側主回路導体22とは、正極側接続導体
41、負極側接続導体42にて接続し、交流回路のアー
ム間導体25と正極側接続導体41、負極側接続導体4
2とを近接して平行に配置し、また直流回路の正極側主
回路導体21、負極側主回路導体22も、近接して平行
に対向するように配置している。
【0166】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て説明する。
【0167】本実施の形態の半導体電力変換装置におい
ては、前述した第1乃至第6の実施の形態の場合と同様
の作用を奏する、すなわち主回路の浮遊インダクタンス
を低減させることができ、転流時の高い電流変化率(d
i/dt)と主回路の浮遊インダクタンスとにより生じ
るサージ過電圧の発生を抑え、これに伴なって生じるス
ナバ損失を低減させて、高効率化、高性能化を図ること
ができる。
【0168】さらに、これに加えて、直流コンデンサ9
等の主回路要素を、水平配置した正極側および負極側の
各アーム2および3の中央付近の下側に配置しているこ
とにより、最短配線によるインダクタンスの低減を容易
に実現することができる。
【0169】上述したように、本実施の形態では、主回
路のインダクタンスを低減し、転流時の高い電流変化率
(di/dt)と主回路の浮遊インダクタンスとにより
生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに伴なって生じ
るスナバ損失を低減させて、高効率化、高性能化を図る
ことが可能となる。
【0170】さらに、これに加えて、最短接続によるイ
ンダクタンスの低減を容易に実現することが可能とな
る。
【0171】(第9の実施の形態)図23および図24
は、本実施の形態による半導体電力変換装置の主回路構
造の一例を示す概念図であり、図23は半導体電力変換
装置の上面図、図24は同じく側面図をそれぞれ示し、
前述と同一要素には同一符号を付して示している。図2
3および図24において、半導体電力変換装置78は、
多直列の負極側アーム3を、前記図2乃至図4で示した
高速スイッチング素子スタック55、高速ダイオードス
タック56で構成し、および多直列の正極側アーム2
を、同様に高速スイッチング素子スタック55、高速ダ
イオードスタック56で構成して、ステージ74に搭載
し、碍子77によって各ステージ74間の絶縁強調をと
るようにしている。
【0172】また、主回路の直流コンデンサ9を、盤7
5内に設置している。通常、直流コンデンサ−9は並列
されるため、つなぎ導体40により並列接続するが、こ
こでも前記図20で示したように電流の向きが逆で、つ
なぎ導体40が平面対向する配置としている。
【0173】一方、3相交流の各相アームに対応する正
極側アーム2と負極側アーム3の一対のアームを、対称
(図では前後方向に対称)で、上下方向に積み上げた構
成とし、正極側アーム2と負極側アーム3への接続箇所
を内側とし、正極側主回路導体21、負極側主回路導体
22、正極側接続導体41、負極側接続導体42、アー
ム間導体25、交流導体26を幅広の平板導体としてい
る。
【0174】ここで、アームに接続される正極側主回路
導体21、負極側主回路導体22とは、正極側接続導体
41、負極側接続導体42にて接続し、交流回路のアー
ム間導体25と正極側接続導体41、負極側接続導体4
2とを、各相アームの直流回路の正極側主回路導体2
1、負極側主回路導体22に接続するまで近接して平行
に配置し、直流回路の正極側主回路導体21、負極側主
回路導体22も近接してして平行に対向するように配置
している。
【0175】次に、以上のように構成した主回路構造を
有する本実施の形態の半導体電力変換装置の作用につい
て説明する。
【0176】正極側および負極側の各アーム2および3
を、直流コンデンサ9等の主回路要素を収納した盤75
の上方向にほぼ対称に配置していることにより、前述し
た第7の実施の形態の場合と同様の作用を奏する、すな
わち主回路の浮遊インダクタンスを低減させることがで
き、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主回路の
浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧の発生
を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失を低減させ
て、高効率化、高性能化を図ることができると共に、高
速スイッチング素子の配置を前面としても、インダクタ
ンスの低減に影響がないため、保守点検が容易な構造に
することができる。
【0177】さらに、これに加えて、据え付け面積の最
小化を実現することができる。
【0178】上述したように、本実施の形態では、主回
路のインダクタンスを低減し、転流時の高い電流変化率
(di/dt)と主回路の浮遊インダクタンスとにより
生じるサージ過電圧の発生を抑え、これに伴なって生じ
るスナバ損失を低減させて、高効率化、高性能化を図る
ことが可能となる。
【0179】また、装置としての保守点検を装置前面側
として、保守点検が容易な構造にすることが可能とな
る。
【0180】さらに、これに加えて、据え付け面積の最
小化を実現することが可能となる。
【0181】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体電
力変換装置によれば、主回路インダクタンスを低減し
て、転流時の高い電流変化率(di/dt)と主回路導
体の浮遊インダクタンスとにより生じるサージ過電圧の
発生を抑え、これに伴なって生じるスナバ損失の低減を
実現することが可能となる。
【0182】特に、上述の効果に加えて、特に請求項
2,5,8の発明の半導体電力変換装置によれば、高速
スイッチング素子と高速ダイオードを1本のスタックと
して、装置の小型化、部品点数の削減を図ることが可能
となる。
【0183】また、請求項の発明の半導体電力変換装
置によれば、主回路のインダクタンスをより一層低減す
ることができると共に、構造の小型化を図ることが可能
となる。
【0184】さらに、請求項1,2,8の発明の半導体
電力変換装置によれば、正極側および負極側の両極アー
ムを一括スタックとして、主回路のインダクタンスをよ
り一層低減することができると共に、構造の小型化を図
ることが可能となる。
【0185】一方、請求項3〜8の発明の半導体電力変
換装置によれば、保守点検が容易な構造にすることが可
能となる。
【0186】
【0187】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による半導体電力変
換装置の主回路構造の一例を示す概念図。
【図2】本発明の第2の実施の形態による半導体電力変
換装置の主回路構造における高速スイッチング素子スタ
ックおよび高速ダイオードスタックの一例を示す上面
図。
【図3】本発明の第2の実施の形態による半導体電力変
換装置の主回路構造における高速スイッチング素子スタ
ックおよび高速ダイオードスタックの一例を示す正面
図。
【図4】図2のA−A矢視図。
【図5】同第2の実施の形態による半導体電力変換装置
の作用および効果を説明するための図。
【図6】本発明の第3の実施の形態による半導体電力変
換装置の主回路構造における高速スイッチング素子スタ
ックおよび高速ダイオードスタックの一例を示す上面
図。
【図7】本発明の第3の実施の形態による半導体電力変
換装置の主回路構造における高速スイッチング素子スタ
ックおよび高速ダイオードスタックの一例を示す正面
図。
【図8】図6のA−A矢視図。
【図9】本発明の第4の実施の形態による半導体電力変
換装置の主回路構造における正極側アームの一例を示す
正面図。
【図10】図9のA−A矢視図。
【図11】図9のB−B矢視図。
【図12】本発明の第5の実施の形態による半導体電力
変換装置の主回路構造における正極側アームの一例を示
す正面図。
【図13】図12のA−A矢視図。
【図14】本発明の第6の実施の形態による半導体電力
変換装置の主回路構造における高速スイッチング素子ス
タックおよび高速ダイオードスタックの一例を示す上面
図。
【図15】本発明の第6の実施の形態による半導体電力
変換装置の主回路構造における高速スイッチング素子ス
タックおよび高速ダイオードスタックの一例を示す正面
図。
【図16】図14のA−A矢視図。
【図17】本発明の第7の実施の形態による半導体電力
変換装置の一例を示す上面図。
【図18】図17のA−A矢視図。
【図19】図17のB−B矢視図。
【図20】図17のC−C矢視図。
【図21】本発明の第8の実施の形態による半導体電力
変換装置の一例を示す上面図。
【図22】本発明の第8の実施の形態による半導体電力
変換装置の一例を示す側面図。
【図23】本発明の第9の実施の形態による半導体電力
変換装置の一例を示す上面図。
【図24】本発明の第9の実施の形態による半導体電力
変換装置の一例を示す側面図。
【図25】従来の電圧型半導体電力変換装置の主回路構
造の一例を示す図。
【図26】図25における一対の上下アーム(正極側ア
ーム2および負極側アーム3)の構成例を示す回路図。
【図27】図25における一対の上下アーム(正極側ア
ーム2および負極側アーム3)の1相分のみの主回路構
成を示す回路図。
【図28】従来の電圧型半導体電力変換装置における作
用を説明するための波形図。
【図29】従来の電圧型半導体電力変換装置における作
用を説明するための波形図。
【図30】従来一般的になされている浮遊インダクタン
スの最小化構造の一例を示す概念図。
【図31】図30の設計意図を反映させた、図25の主
回路に対する理想的構造の一例を示す概念図。
【図32】高速スイッチング素子(GTO)を多直列し
て高電圧化したアームでの一例を示す回路図。
【図33】高速スイッチング素子(GTO)を多直列し
て高電圧化したアームでの一例を示す回路図。
【図34】高速スイッチング素子(GTO)を多直列し
て高電圧化したアームでの一例を示す回路図。
【図35】図32の概念構造図。
【符号の説明】
1…系統電源、 2…正極側アーム、 3…負極側アーム、 4…R相アーム、 5…S相アーム、 6…T相アーム、 9…直流コンデンサ、 10…正極側直流端子、 11…負極側直流端子、 12…系統電源接続端子、 13…高速ダイオード、 14…スナバダイオード、 15…スナバコンデンサ、 16…スナバ抵抗、 17…アノードリアクトル、 18…リセットダイオード、 19…スナバコンデンサ、 20…高速スイッチング素子、 21…正極側主回路導体、 22…負極側主回路導体、 23…スイッチモジュール、 24…全電流経路、 25…アーム間導体、 26…交流導体、 29…ゲート回路、 30…スナバ回路、 31…環流ダイオードスタック、 32…GTOスタック、 33…ダイオードスタック、 34…ゲートリード、 40…接続導体、 41…正極側接続導体、 42…負極側接続導体、 43…アノード導体、 44…カソード導体、 45…導体、 46…導体、 47…導体、 50…抑えブロック、 52…皿バネ、 53…スタッド、 54…座、 54…ヒートシンク、 55…高速スイッチング素子スタック、 56…高速ダイオードスタック、 57…高速スイッチング素子と高速ダイオードの一括ス
タック、 58…絶縁スペーサ、 61…スタック、 62…つなぎ導体、 63…スタック、 64…導体、 65…つなぎ導体、 66…交流入力電源導体、 67…直流正極導体、 68…直流負極導体。 69…直流正極導体、 70…直流負極導体、 72…つなぎ導体、 73…導体スペーサ、 74…ステージ、 75…盤、 76…ベース、 77…碍子、 78…半導体電力変換装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−322174(JP,A) 特開 平7−147784(JP,A) 特開 平6−261556(JP,A) 特開 平7−163136(JP,A) 特開 平7−236281(JP,A) 特開 平6−38507(JP,A) 実開 平4−70788(JP,U) 実開 昭63−77477(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 1/00 H02M 1/06 H02M 7/48 H02M 7/5387

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相アームが正極側アームおよび負極側ア
    ームからなり、前記正極側アームおよび負極側アーム共
    に、自己消弧型の高速スイッチング素子および当該高速
    スイッチング素子とは逆並列に接続される高速ダイオー
    ドを、多直列(N個直列:N≧1)に接続して構成され
    る自励式の半導体電力変換装置において、 前記正極側アームおよび負極側アームを構成する各々の
    一方端の第1番目の高速スイッチング素子から、これと
    は反対端の第N番目の高速スイッチング素子に転流時の
    リカバリ電流が流れた後、前記リカバリ電流が前記第1
    番目の高速スイッチング素子の直近に戻るように、前記
    第N番目の高速スイッチング素子に一端が接続された
    回路導体を前記第番目から第目までの高速スイッ
    チング素子近接させて電流経路を構成した主回路構造
    を有し、 前記正極側アームおよび負極側アーム共に、相アームを
    構成する高速スイッチング素子および高速ダイオード
    、平型素子であり、さらにそれぞれN個の平型素子
    一括してスタッキングして高速スイッチング素子スタッ
    クおよび高速ダイオードスタックを構成し、 前記高速スイッチング素子スタックおよび高速ダイオー
    ドスタック間を適当な導体で接続し、 前記主回路導体前記スタックの両外端に接続され
    て、当該スタックに近接しながら当該スタックの中央部
    付近に戻る幅広の平板導体であり、 前記スタックの中央部に接続される端子導体 を備えたこ
    とを特徴とする半導体電力変換装置。
  2. 【請求項2】 相アームが正極側アームおよび負極側ア
    ームからなり、前記正極側アームおよび負極側アーム共
    に、自己消弧型の高速スイッチング素子および当該高速
    スイッチング素子とは逆並列に接続される高速ダイオー
    ドを、多直列(N個直列:N≧1)に接続して構成され
    る自励式の半導体電力変換装置において、 前記正極側アームおよび負極側アームを構成する各々の
    一方端の第1番目の高速スイッチング素子から、これと
    は反対端の第N番目の高速スイッチング素子に転流時の
    リカバリ電流が流れた後、前記リカバリ電流が前記第1
    番目の高速スイッチング素子の直近に戻るように、前記
    第N番目の高速スイッチング素子に一端が接続された
    回路導体を前記第番目から第目までの高速スイッ
    チング素子近接させて電流経路を構成した主回路構造
    を有し、 前記正極側アームおよび負極側アーム共に、相アームを
    構成する高速スイッチング素子および高速ダイオード
    、平型素子であり、 前記高速スイッチング素子と高速ダイオードと導体を兼
    ねたヒートシンクと絶縁スペーサと前記高速スイッチン
    グ素子および高速ダイオードが逆並列となるように接続
    するための導体とからなる積層部品をN組直列に組み、
    さらにこれらを一括してスタッキングして構成し、 前記主回路導体前記スタックの両外端に接続され
    て、当該スタックに近接しながら当該スタックの中央部
    付近に戻る幅広の平板導体であり、 前記スタックの中央部に接続される端子導体 を備えたこ
    とを特徴とする半導体電力変換装置。
  3. 【請求項3】 相アームが正極側アームおよび負極側ア
    ームからなり、前記正極側アームおよび負極側アーム共
    に、自己消弧型の高速スイッチング素子および当該高速
    スイッチング素子とは逆並列に接続される高速ダイオー
    ドを、多直列(N個直列:N≧1)に接続して構成され
    る自励式の半導体電力変換装置において、 前記正極側アームおよび負極側アームを構成する各々の
    一方端の第1番目の高速スイッチング素子から、これと
    は反対端の第N番目の高速スイッチング素子に転流時の
    リカバリ電流が流れた後、前記リカバリ電流が前記第1
    番目の高速スイッチング素子の直近に戻るように、前記
    第N番目の高速スイッチング素子に一端が接続された
    回路導体を前記第番目から第目までの高速スイッ
    チング素子近接させて電流経路を構成した主回路構造
    を有し、 3相交流の各相アームに対応する正極側アームおよび負
    極側アームの一対のアームを、直流コンデンサ等の主回
    路要素を収納した盤を介してほぼ対称に配置し、 前記正極側アームおよび負極側アームへの接続箇所を内
    側とし、当該アームに接続される直流回路導体と交流回
    路導体を幅広の平板導体とし、 前記各相アームの直流回路との合流導体まで、前記直流
    回路導体および交流回路導体を互いに近接してほぼ平行
    に配置し、 前記直流回路の合流導体については、負極側と正極側を
    互いに近接してほぼ平行に対向配置したことを特徴とす
    る半導体電力変換装置。
  4. 【請求項4】 相アームが正極側アームおよび負極側ア
    ームからなり、前記正極側アームおよび負極側アーム共
    に、自己消弧型の高速スイッチング素子および当該高速
    スイッチング素子とは逆並列に接続される高速ダイオー
    ドを、多直列(N個直列:N≧1)に接続して構成され
    る自励式の半導体電力変換装置において、 前記正極側アームおよび負極側アームを構成する各々の
    一方端の第1番目の高速スイッチング素子から、これと
    は反対端の第N番目の高速スイッチング素子に転流時の
    リカバリ電流が流れた後、前記リカバリ電流が前記第1
    番目の高速スイッチング素子の直近に戻るように、前記
    第N番目の高速スイッチング素子に一端が接続された
    回路導体を前記第番目から第目までの高速スイッ
    チング素子近接させて電流経路を構成した主回路構造
    を有し、 前記正極側アームおよび負極側アーム共に、相アームを
    構成する高速スイッチング素子および高速ダイオード
    、平型素子であり、さらにそれぞれN個の平型素子
    一括してスタッキングして高速スイッチング素子スタッ
    クおよび高速ダイオードスタックを構成し、 前記高速スイッチング素子スタックおよび高速ダイオー
    ドスタック間を適当な導体で接続し、 前記主回路導体、幅広の平板導体であり、 3相交流の各相アームに対応する正極側アームおよび負
    極側アームの一対のアームを、直流コンデンサ等の主回
    路要素を収納した盤を介してほぼ対称に配置し、 前記正極側アームおよび負極側アームへの接続箇所を内
    側とし、当該アームに接続される直流回路導体と交流回
    路導体を幅広の平板導体とし、 前記各相アームの直流回路との合流導体まで、前記直流
    回路導体および交流回路導体を互いに近接してほぼ平行
    に配置し、 前記直流回路の合流導体については、負極側と正極側を
    互いに近接してほぼ平行に対向配置したことを特徴とす
    る半導体電力変換装置。
  5. 【請求項5】 相アームが正極側アームおよび負極側ア
    ームからなり、前記正極側アームおよび負極側アーム共
    に、自己消弧型の高速スイッチング素子および当該高速
    スイッチング素子とは逆並列に接続される高速ダイオー
    ドを、多直列(N個直列:N≧1)に接続して構成され
    る自励式の半導体電力変換装置において、 前記正極側アームおよび負極側アームを構成する各々の
    一方端の第1番目の高速スイッチング素子から、これと
    は反対端の第N番目の高速スイッチング素子に転流時の
    リカバリ電流が流れた後、前記リカバリ電流が前記第1
    番目の高速スイッチング素子の直近に戻るように、前記
    第N番目の高速スイッチング素子に一端が接続された
    回路導体を前記第番目から第目までの高速スイッ
    チング素子近接させて電流経路を構成した主回路構造
    を有し、 前記正極側アームおよび負極側アーム共に、相アームを
    構成する高速スイッチング素子および高速ダイオード
    、平型素子であり、 前記高速スイッチング素子と高速ダイオードと導体を兼
    ねたヒートシンクと絶縁スペーサと前記高速スイッチン
    グ素子および高速ダイオードが逆並列となるように接続
    するための導体とからなる積層部品をN組直列に組み、
    さらにこれらを一括してスタッキングして構成し、 前記主回路導体、幅広の平板導体であり、 3相交流の各相アームに対応する正極側アームおよび負
    極側アームの一対のアームを、直流コンデンサ等の主回
    路要素を収納した盤を介してほぼ対称に配置し、 前記正極側アームおよび負極側アームへの接続箇所を内
    側とし、当該アームに接続される直流回路導体と交流回
    路導体を幅広の平板導体とし、 前記各相アームの直流回路との合流導体まで、前記直流
    回路導体および交流回路導体を互いに近接してほぼ平行
    に配置し、 前記直流回路の合流導体については、負極側と正極側を
    互いに近接してほぼ平行に対向配置したことを特徴とす
    る半導体電力変換装置。
  6. 【請求項6】 相アームが正極側アームおよび負極側ア
    ームからなり、前記正極側アームおよび負極側アーム共
    に、自己消弧型の高速スイッチング素子および当該高速
    スイッチング素子とは逆並列に接続される高速ダイオー
    ドを、多直列(N個直列:N≧1)に接続して構成され
    る自励式の半導体電力変換装置において、 前記正極側アームおよび負極側アームを構成する各々の
    一方端の第1番目の高速スイッチング素子から、これと
    は反対端の第N番目の高速スイッチング素子に転流時の
    リカバリ電流が流れた後、前記リカバリ電流が前記第1
    番目の高速スイッチング素子の直近に戻るように、前記
    第N番目の高速スイッチング素子に一端が接続された
    回路導体を前記第番目から第目までの高速スイッ
    チング素子近接させて電流経路を構成した主回路構造
    を有し、 前記正極側アームおよび負極側アーム共に、相アームを
    構成する高速スイッチング素子および高速ダイオード
    、平型素子であり、さらに前記高速スイッチング素子
    と対応する高速ダイオードの1組毎にスタックを構成
    し、 互いに隣り合うスタック内の高速スイッチング素子とは
    幅広の平板導体で接続して、前記一方端の第1番目の高
    速スイッチング素子から第N番目の高速スイッチング素
    子を多直列接続し、 前記主回路導体は、幅広の平板導体であり、 3相交流の各相アームに対応する正極側アームおよび負
    極側アームの一対のアームを、直流コンデンサ等の主回
    路要素を収納した盤を介してほぼ対称に配置し、 前記正極側アームおよび負極側アームへの接続箇所を内
    側とし、当該アームに接続される直流回路導体と交流回
    路導体を幅広の平板導体とし、 前記各相アームの直流回路との合流導体まで、前記直流
    回路導体および交流回路導体を互いに近接してほぼ平行
    に配置し、 前記直流回路の合流導体については、負極側と正極側を
    互いに近接してほぼ平行に対向配置したことを特徴とす
    る半導体電力変換装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項6に記載の半導体電力変換装
    置において、 前記正極側アームおよび負極側アーム共に、相アームを
    構成する高速スイッチング素子および高速ダイオード
    、平型素子であり、さらに1個の高速スイッチング素
    子毎にスタックを構成し、 互いに隣り合うスタック内の高速スイッチング素子とは
    幅広の平板導体で接続して、前記一方端の第1番目の高
    速スイッチング素子から第N番目の高速スイッ チング素子を多直列接続し、さらに幅広の平板導体を用
    いて、第1番目から第N番目の高速スイッチング素子の
    スタックに絶縁物を介して前記幅広の平板導体を一括
    スタッキングする構成とし、 前記同様に、第1番目の高速スイッチング素子まで幅広
    の平板導体を一括してスタッキングして各高速スイッチ
    ング素子を通った電流経路の近くをリカバリ電流が戻る
    ように電流経路を構成したことを特徴とする半導体電力
    変換装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項1または請求項2に記載の半
    導体電力変換装置において、 3相交流の各相アームに対応する正極側アームおよび負
    極側アームの一対のアームを、直流コンデンサ等の主回
    路要素を収納した盤を介してほぼ対称に配置し、 前記正極側アームおよび負極側アームへの接続箇所を内
    側とし、当該アームに接続される直流回路導体と交流回
    路導体を幅広の平板導体とし、 前記各相アームの直流回路との合流導体まで、前記直流
    回路導体および交流回路導体を互いに近接してほぼ平行
    に配置し、 前記直流回路の合流導体については、負極側と正極側を
    互いに近接してほぼ平行に対向配置したことを特徴とす
    る半導体電力変換装置。
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