JP3420000B2 - 黒色着色組成物、高耐熱性遮光部材、アレイ基板、液晶表示装置、およびアレイ基板の製造方法 - Google Patents

黒色着色組成物、高耐熱性遮光部材、アレイ基板、液晶表示装置、およびアレイ基板の製造方法

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JP3420000B2
JP3420000B2 JP23674296A JP23674296A JP3420000B2 JP 3420000 B2 JP3420000 B2 JP 3420000B2 JP 23674296 A JP23674296 A JP 23674296A JP 23674296 A JP23674296 A JP 23674296A JP 3420000 B2 JP3420000 B2 JP 3420000B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高耐熱かつ高抵抗
の遮光部材に係り、特に電子部品の遮光膜およびブラッ
クマトリックスとして好適に使用し得る高耐熱性遮光部
材、並びに高耐熱性遮光部材を製造するための黒色着色
組成物に関する。また、本発明は、かかる高耐熱性遮光
部材を遮光膜として備えたアレイ基板とその製造方法、
およびこれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、非晶質シリコン(α−Si)膜を
用いた薄膜トランジスタ(TFT)をスイッチング素子
として用いたアクティブマトリックス型液晶表示素子
(LCD)が注目され、パーソナルコンピュータ等の表
示素子として広く普及しつつある。さらに、低温焼成が
可能なα−Si膜を用いたTFTアレイを安価なガラス
基板上に構成することによって、大面積、高精細、かつ
高画質なパネルディスプレイ(フラット型テレビジョ
ン)を低コストで製造することも可能であり、大きく期
待されている。
【0003】ところでカラー液晶表示装置がCRTに完
全に置き換わるためには、コストの低下が必要である
が、現在のところCRTとの価格差は未だ縮まっていな
い。液晶表示装置の価格を決定する一つの要因としてア
レイ基板が挙げられるが、このアレイ基板には、高性能
化はもちろんのこと、製造コストの削減が必須であり工
程数の減少が求められている。
【0004】従来の液晶表示装置は、例えば図8に示す
ような構成である。すなわち、ガラス基板71上にゲー
ト線72および容量線79が形成され、これらのゲート
線72および容量線79は、ゲート絶縁膜73により覆
われている。さらに、このゲート絶縁膜73の上には、
α−Si層74、n+ α−Si層75a、75b、ソー
ス電極76aおよびドレイン電極76bから構成された
TFTが形成され、ドレイン電極76bには、ITOか
らなる画素電極78aが接続されている。また画素電極
78aの一部が露出するように、パッシベーション膜7
7がこの画素電極78aの上に形成されている。
【0005】一方、対向する基板80上には、ブラック
マトリックス81、カラーフィルタ82、およびITO
からなる対向電極83が順次形成されている。これらの
2つの基板を対向配置し、この間に液晶層84が挟持さ
れて液晶表示装置が構成される。しかしながら、図8に
示す液晶表示装置のようにカラーフィルタ基板にブラッ
クマトリックスが形成されていると、開口率に制限があ
り高開口率を実現できない。そこで最近では、アレイ基
板とカラーフィルタ基板との合わせマージンを少なくし
開口率を上げるために、ブラックマトリックスをアレイ
基板に形成したブラックマトリックスオンアレイ基板が
作製されている。
【0006】また、スイッチング素子として、従来のα
−SiTFTよりも性能が大幅に向上する多結晶シリコ
ン(p−Si)膜を用いたTFTを採用した液晶表示装
置などが提案されている。
【0007】従来から液晶表示装置のスイッチング素子
として用いられているα−SiTFTには、主にスタガ
構造(図9(a))と逆スタガ構造(図9(b))との
2種類の構造がある。逆スタガ構造ではガラス基板86
上において、ゲート電極91aおよびゲート線91b
が、ゲート絶縁膜90を介して半導体層89の下方に設
けられており、ソース電極87およびドレイン電極88
間のTFTのチャネル領域がバックライトの光などから
遮蔽されている。スタガ構造では、ゲート電極91aと
ゲート線91bとが半導体層89の上部に形成されてい
る。
【0008】一方、多結晶シリコン(p−Si)膜を用
いたTFTには、図9(c)に示すようなコプラナ構造
と図9(d)に示すような逆コプラナ構造とがあり、一
般的には、コプラナ構造(図9(c))のTFTが使用
されている。このコプラナ構造も、ゲート電極91aと
ゲート線91bとが半導体層93の上部に設けられてい
る。
【0009】上記スタガ構造や逆スタガ構造、およびコ
プラナ構造や逆コプラナ構造のTFT素子においては、
透明基板上に、遮光膜を兼ねたブラックマトリックスを
予め作製した後、チャネル領域の下方にブラックマトリ
ックスが位置するように、これらの構造のTFT素子な
どを構築する。このようにブラックマトリックスの適用
される形態は様々である。しかしながら、現在のブラッ
クマトリックスには種々の問題がある。
【0010】通常、TFTは高温プロセスを経て作製さ
れるものであり、プロセス温度は、例えばα−SiTF
Tでは300℃以上、p−SiTFTでは600℃以上
にも及んでいる。したがって、ブラックマトリックスに
は、このような高温に耐え得る耐熱性と、高抵抗(10
9 Ω・cm)とが要求される。ブラックマトリックスと
して金属(クロムなど)や半導体(シリコン)などの材
料を用いると、耐熱性の点では満足のいくものである
が、これらは低抵抗物質であるため、次のような問題が
生じる。すなわち、低抵抗物質で作製したブラックマト
リックスでは、前記ブラックマトリックスと信号線やソ
ース電極との間に電気的な容量カップリングが生じ、液
晶表示装置としてはクロストーク現象として現れ、消費
電力の増大や画質低下の原因となってしまう。一方、従
来の黒色顔料分散レジストから作製されたブラックマト
リックスは高抵抗であるが、TFT作製のためのプロセ
ス温度に対する耐熱性がないなどの問題があった。すな
わち、高抵抗であるとともに高い耐熱性を有する遮光膜
は、未だ得られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この問題を
解決して、高抵抗かつ高耐熱であり、アレイ基板のブラ
ックマトリックスとして好適に使用し得る高耐熱性遮光
部材を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、高耐熱性遮光部材を製造
するための黒色着色組成物を提供することを目的とす
る。さらに、本発明は、高開口率、低消費電力、しかも
低コストで製造可能なアレイ基板、およびこのアレイ基
板を用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
またさらに本発明は、高開口率かつ低消費電力のアレイ
基板を低コストで製造可能な方法を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、4〜11族かつ第4周期の金属群から選
択された1種以上の金属を含有する酸化物からなる黒色
無機顔料、下記一般式(1)で表される有機ケイ素系高
分子化合物、分散剤、および有機溶媒を含有することを
特徴とする黒色着色組成物を提供する。
【0014】
【化3】
【0015】上記一般式(1)中、R1 ,R2 ,R3
4 ,R5 およびR6 は、同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、置換または非置換の脂肪族炭化
水素基、置換または非置換の芳香族炭化水素基であり、
nは2以上の整数である。
【0016】また、本発明は、下記一般式(1)で表さ
れる有機ケイ素系高分子化合物を架橋させてなるSi−
C結合を含む三次元構造を有する炭化ケイ素系マトリッ
クス中に、着色成分としての金属酸化物が含有されてな
り、前記金属酸化物は、少なくとも4〜11族かつ第4
周期の金属群から選択された1種以上の金属を含有する
酸化物であることを特徴とする高耐熱性遮光部材を提供
する。
【化4】 (上記一般式(1)中、R1、R2、R3、R4、R5およ
びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素
原子、置換または非置換の脂肪族炭化水素基、置換また
は非置換の芳香族炭化水素基であり、nは2以上の整数
である。)
【0017】本発明のアレイ基板は、半導体層と、この
半導体層の上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極
と、前記半導体層の前記ゲート電極が形成されている
側、またはこれに対向する側に形成され、互いに離間し
て設けられたソース電極およびドレイン電極と、前記ソ
ース電極またはドレイン電極に接続された画素電極とを
具備し、前記半導体層の下方に遮光膜を有し、前記遮光
膜は、本発明の高耐熱性遮光部材からなることを特徴と
する。
【0018】本発明のアレイ基板における遮光膜は、透
明基板上にホトレジスト膜を形成する工程、前記ホトレ
ジスト膜にパターン露光を施した後、現像処理してレジ
ストパターンを得る工程、前記透明基板およびレジスト
パターン上に、4〜11族かつ第4周期の金属群から選
択された1種以上の金属を含有する酸化物からなる黒色
無機顔料、下記一般式(1)で表される有機ケイ素系高
分子化合物、分散剤、及び有機溶媒を含有する黒色着色
組成物を塗布して塗膜を形成する工程、前記レジストパ
ターンを除去することにより、この上に位置する前記塗
膜を選択的に除去して塗膜パターンを形成する工程、お
よび、前記塗膜パターンを加熱乾燥する工程により製造
することができる。
【0019】
【化4】
【0020】上記一般式(1)中、R1 ,R2 ,R3
4 ,R5 およびR6 は、同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、置換または非置換の脂肪族炭化
水素基、置換または非置換の芳香族炭化水素基であり、
nは2以上の整数である。
【0021】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
黒色着色組成物に用いられる黒色無機顔料は、可視光領
域(波長400〜800nm)の光を大きく吸収し、遮
光剤として作用する。このような黒色無機顔料として
は、4〜11族かつ第4周期の金属群(Ti,V,C
r,Mn,Fe,Co,Ni,Cu)から選択されるい
ずれか1種の金属の酸化物を単独で使用してもよいが、
可視光領域全体に対する遮光剤として有効に機能させる
ために、上記金属群から選択される2種以上の金属を含
有する酸化物を用いることが好ましい。特に、V,C
r,Mn,CoおよびNiの酸化物は、Ti,Feおよ
びCuの酸化物に比べ単独では黒色としての色相がやや
劣るので、広い領域の波長の光を吸収させるうえで複数
種を組み合わせて使用することが望まれる。
【0022】同様の理由から、前述の金属群から選択さ
れた2種以上の金属の複合酸化物は、本発明における黒
色無機顔料としてより好ましい。ここでの複合金属酸化
物としては、具体的には、例えば、Mn−Cu,Cr−
Mn,Ni−Cu,Cr−Fe,Fe−Cu,Ti−M
n−Cu,Mn−Fe−Cu,Cr−Mn−Cuおよび
Cr−Cu−Fe等を含有する酸化物が挙げられるが、
これらに限定されるわけではない。
【0023】上述のような金属酸化物や複合金属酸化物
の平均粒子径が0.5μmを越えると、得られる塗膜に
おいて膜質や色相の低下を招くとともに、十分に高抵抗
の遮光部材を得ることが困難となる。このため、本発明
の黒色着色組成物においては、金属酸化物の平均粒子径
を0.5μm以下とすることが好ましい。なお、ここ
で、本発明の高耐熱性遮光部材におけるこうした平均粒
子径の値は、例えば、断面のTEM観察により容易に求
めることができる。この粒子の形状は、何等限定され
ず、球状、リン片状、あるいは不定形であってもよい。
【0024】本発明の黒色着色組成物における前記金属
酸化物の配合量は、3.0〜90wt%であることが好
ましく、5〜25wt%がより好ましい。3.0wt%
未満では十分な遮光性が得られ難く、一方90wt%を
越えると十分に高抵抗の遮光部材を得ることが困難とな
る。
【0025】本発明の黒色着色組成物に含有される前記
一般式(1)で表わされる有機ケイ素系高分子化合物に
おいて、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 およびR6 とし
ては、具体的には、例えば、水素原子;メチル基、エチ
ル基、ビニル基、フェニル基、ナフチル基、トリフルオ
ロメチル基、トリフルオロプロピル基などフルオロアル
キル基などが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。なお、特に高耐熱また高抵抗の遮光部材を得る
うえでは、R1 ,R2 としては、耐熱性が高くなる点で
フェニル基、ネットワークが強固になり耐熱性が向上す
る点で水素原子が好ましい。また、R3 ,R4 ,R5
6 としては、ネットワークが強固になり耐熱性が高く
なる点で水素原子が好ましいが、メチル基、ビニル基、
およびエチレン基も好ましい。
【0026】上記一般式(1)で表わされる有機ケイ素
系高分子化合物は、例えば、特開平2−289588号
公報や、(29th Organosilicon Symposium,March 22〜2
3,1996,A-3)に記載されているような手法を用いて合成
することができる。
【0027】特開平2−289588号公報に記載され
ている方法は、まず、置換または非置換のジエチニルベ
ンゼンとR4-x SiHx (x=2,3)で表されるシラ
ン化合物とをトルエン中で、酸化マグネシウムを触媒と
して縮重合し、その後、触媒を濾過しヘキサン洗浄によ
りオリゴマーを除いて目的のポリマーを得るものであ
る。また、後者の文献に記載されている方法は、置換ま
たは非置換のジエチニルベンゼンとR2 SiCl2 で表
されるジクロロシラン化合物とをアセトニトリル中、亜
鉛や鉛の粉末で縮重合し、沈殿物を濾過した後、得られ
た生成物を水で洗浄して塩類を取り除き、さらにヘキサ
ン洗浄によりオリゴマーを除いて目的のポリマーを得る
ものである。
【0028】かかる有機ケイ素系高分子化合物の分子量
は、1,000以上1×106 以下であることが好まし
い。1,000未満であると、本発明の耐熱性遮光部材
をアレイ基板の遮光膜などに適用する場合に塗膜の形成
が困難となり、一方1×106 を越えると、溶液の流動
性が失われるおそれがある。
【0029】なお、このような有機ケイ素系高分子化合
物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。本発明の黒色着色組成物中における有機ケ
イ素系高分子化合物の配合量は、着色成分100重量部
に対して1〜400重量部であることが好ましく、10
〜200重量部であることがより好ましい。1重量部未
満ではケイ素系高分子を添加した効果を十分に得られ
ず、一方400重量部を越えると、塗膜を形成にした際
に、十分な遮光性が得られないおそれがある。
【0030】前述の一般式(1)で表わされる有機ケイ
素系高分子化合物に加えて、本発明の黒色着色組成物に
は、炭素−炭素多重結合(二重結合、三重結合)および
Si−H結合をいずれか最低2個以上有する有機化合物
を加えてもよい。このような化合物としては、具体的に
は、ジビニルベンゼン、ジエチニルベンゼン、エチニル
フェニルシラン、ビニルフェニルシラン、フェニルシラ
ン、トリビニルベンゼン、およびテトラビニルベンゼン
などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0031】このような化合物を加えると、前述の一般
式(1)で表わされる有機ケイ素系高分子化合物の架橋
剤として作用するので、得られる膜の物性を向上させる
という効果が得られる。
【0032】なお、上述のような化合物の配合量は、有
機ケイ素系高分子化合物100重量部に対して0.01
重量部以上50重量部以下とすることが好ましい。0.
01重量部未満であると、架橋の効果を十分に得ること
が困難となり、一方50重量部を越えると、塗膜性が低
下するおそれがある。
【0033】また、前記一般式(1)で表わされる有機
ケイ素系高分子化合物の架橋反応を促進させるために、
ラジカル発生剤を加えてもよい。ラジカル発生剤として
は、例えば、有機過酸化物および有機アゾ化合物等を配
合することができる。ラジカル発生剤を加える場合に
は、その配合量は、有機ケイ素系高分子化合物100重
量部に対して0.01重量部以上10重量部以下程度と
することが好ましい。
【0034】本発明の黒色着色組成物は、上述したよう
なケイ素系高分子と着色成分としての金属酸化物とを含
有する溶液からなるものであり、次のような方法で調製
することができる。例えば、予め調製した着色成分を含
有する分散液に、前述の一般式(1)で表わされる有機
ケイ素系高分子化合物を直接加える。あるいは、ケイ素
系高分子溶液を別途調製し、着色成分を含有する分散液
と混合することにより、着色成分とケイ素系高分子化合
物とを含む原料組成物を調製してもよい。
【0035】ここで着色成分を含有する分散液は、上述
したような金属酸化物を有機溶媒中に分散させることで
調製される。このときの有機溶媒としては、例えば、ト
ルエン、キシレン、クメン、エチルベンゼンなどの置換
芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテルなどのエーテル系溶媒が挙げられるが、
これらに限定されるわけではない。これらの溶媒は、単
独でまたは組み合わせて使用することができる。
【0036】なお、金属酸化物は、適切な分散剤を用い
て溶媒に分散させることが好ましい。このような分散剤
の配合量は適宜決定することができるが、例えば、金属
酸化物100重量部に対して1〜300重量部であるこ
とが好ましい。ここで用いられる分散剤としては、例え
ば、高級脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルおよび不飽和高級カルボン酸等が挙げられる。
【0037】一方、有機ケイ素系高分子化合物を溶解す
るための有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレ
ンおよびテトラヒドロフラン等が挙げられる。本発明の
黒色着色組成物には、塗膜性能を改善するために、必要
に応じてレベリング剤、消泡剤、接着改良剤等を少量添
加してもよい。
【0038】本発明の黒色着色組成物には、上述したよ
うな金属を含有する酸化物からなる黒色無機顔料が配合
されているので、黒色としての色相が濃く、色純度の高
い黒色膜等を製造することが可能である。
【0039】また、このような塗膜を加熱することによ
って、本発明の遮光部材を製造することができる。具体
的には、例えば上述したようにして得られた黒色着色組
成物を基材上に塗布し乾燥した後、加熱することによっ
て本発明の遮光部材が得られる。基材としては、特に限
定されず、遮光が要求される任意の材料を用いることが
でき、例えば透明基板が挙げられる。この場合には、ス
ピンコーティング、ディッピングなどにより前述の黒色
着色組成物を透明基板上に塗布することができる。
【0040】こうして基材上に形成された塗膜を加熱す
ることにより、本発明の遮光部材においては、ケイ素系
高分子中のSi−Hや−C≡C−が付加重合し、架橋反
応が進行してSi−C結合を含む三次元構造の炭化ケイ
素系マトリックスが形成される。なお、Si−C結合を
含む三次元マトリックスとしては、Si−C−Si結合
や、Si−C−C−Si結合などが挙げられるが、これ
らに限定されるわけではない。従って、このような炭化
ケイ素系マトリックス中に、着色成分が含有されてなる
高抵抗、高耐熱の遮光部材が得られる。
【0041】なお、上述のようにして製造された本発明
の遮光部材中には、4〜11族かつ第4周期の金属群、
およびSi,C以外の元素が含有されてもよい。ただ
し、その含有量は10wt%未満であることが好まし
い。
【0042】本発明の遮光部材を遮光膜として電子部品
に適用する場合には、その膜厚は2μm以下とすること
が好ましい。特にアレイ基板においてTFTのチャネル
領域への光を遮蔽するための遮光膜として形成する場合
には、焼成後に0.5μm以下の膜厚であることが好ま
しい。またこの場合には、広い領域の波長の光を確実に
吸収させるために、上述した通り複数の金属を含有する
酸化物を着色成分として使用することが好ましい。
【0043】塗膜の加熱温度は、基材の種類、用途等に
応じて適宜選択することができるが、例えば、本発明の
遮光部材をα−SiTFTの遮光膜として製造する場合
には、300〜400℃であり、p−SiTFTの遮光
膜として製造する場合は、400〜650℃とすること
ができる。
【0044】なお、基材上に形成された塗膜は、加熱前
にホトリソグラフィ法およびホトエッチング法により所
定のパターンに形成することができる。この場合、レジ
ストとしては、例えば、i線、g線に感光するアルカリ
現像用または水溶性レジストを用いることができ、現像
液としては、アルカリ水溶液を用いることができる。ま
た、エッチング液としては、HF、BHF、HCl、H
2 SO4 およびHNO3 などの酸;KOH、NaOH、
NH2 NH2 およびNH2 OHなどの塩基;NH4 F、
NaFおよびKFなどの塩類、さらには上述したような
酸類と塩類の混合液等が挙げられる。なお、KOH、N
aOH、NH2 NH2 、NH2 OHなどの塩基、これら
の塩基とNaF、KFなどのフッ化物との混合物は、現
像液とエッチング液とを兼ねることができるので好まし
い。
【0045】こうして所定のパターンが転写された本発
明の黒色着色組成物の塗膜は、必要に応じて洗浄した
後、上述のように加熱することによりパターン化された
遮光部材が得られる。なお、ここでのレジストパターン
をエッチングマスクとした塗膜のエッチングに際し、塗
膜がガラス基板上に形成されている場合は、ガラス基板
の裏面側をエッチング液に対する耐性を備えた材料で保
護することが望まれる。
【0046】こうして基板上に形成された膜を上述した
ように加熱することによって、Si−C結合を含む三次
元構造を有する炭化ケイ素系マトリックス中に、黒色の
金属酸化物が含有された本発明の遮光部材が形成され
る。
【0047】なお、加熱に先だって、上述のように遮光
部材をパターニングしてもよい。本発明の遮光部材は、
Si−C結合を含む三次元構造を有する炭化ケイ素系マ
トリックスと、着色成分としての金属酸化物を成分とし
ているので、約1.0以上の十分な光学濃度を有すると
ともに、109 Ω・cm以上程度の高抵抗、かつ、30
0℃以上の高温プロセスにも耐え得る高耐熱性という優
れた特性を備えている。さらに、このような遮光部材を
遮光膜として形成した本発明のアレイ基板、およびこれ
を用いた液晶表示装置は、上述したように遮光膜が高抵
抗であることに起因して、低消費電力を実現することが
できる。さらに、本発明のアレイ基板においては、ブラ
ックマトリックスを兼ねた遮光膜を形成することもで
き、この場合には高開口率を確保できる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例および比
較例を示して、本発明をさらに詳細に説明する。 (調製例1) (ポリ(フェニルシリレンエチニレン-1,3- フェニレン
エチニレン)の合成)アルゴン雰囲気下、フェニルシラ
ン10.8g、およびm−ジエチニルベンゼン12.6
gを乾燥したトルエン10mlに溶解し、乾燥した酸化
マグネシウム25gを収容したフラスコ中に加えた後、
室温で1時間、さらに80℃で5時間反応させた。この
反応液にトルエンを加え、触媒を濾過した。次いで、濾
液を濃縮してヘキサンで洗浄し、未反応モノマーを取り
除いた後、減圧乾燥して、本発明の黒色着色組成物に含
有される有機ケイ素系高分子化合物であるポリ(フェニ
ルシリレンエチニレン-1,3- フェニレンエチニレン)を
12.5g得た。なお、得られた高分子化合物の重量平
均分子量は3,400であった。 (調製例2) (ポリ(ジフェニルシリレンエチニレン-1,3- フェニレ
ンエチニレン)の合成)アルゴン雰囲気下、ジフェニル
シラン18.4g、およびm−ジエチニルベンゼン1
2.6gを乾燥したトルエン10mlに溶解し、乾燥し
た酸化マグネシウム25gを収容したフラスコ中に加え
た後、室温で1時間、さらに80℃で5時間反応させ
た。この反応液にトルエンを加え、触媒を濾過した。次
いで、濾液を濃縮してヘキサンで洗浄し、未反応モノマ
ーを取り除いた後、減圧乾燥して、本発明の黒色着色組
成物に含有される有機ケイ素系高分子化合物である(ポ
リ(ジフェニルシリレンエチニレン-1,3- フェニレンエ
チニレン)を16.5g得た。なお、得られた高分子化
合物の重量平均分子量は1,400であった。 実施例1 分散剤としてのアジスパー(PN411、味の素社製)
3.0gをトルエン82.0gに溶解させて溶液を得、
このトルエン溶液中に、黒色無機顔料としてのピグメン
ト・ブラック(Fe−Cu−Mn複合酸化物)15.0
gを加えて攪拌した。なお、ここで用いた顔料の平均粒
子径は0.5μmであった。
【0049】次いで、この溶液を分散機(ナノマイザ
ー)を用いて分散し、顔料分散液を調製した。一方、ポ
リ(フェニルシリレンエチニレン−1,3−フェニレン
エチニレン)20.0gをトルエン80.0gに溶解さ
せてケイ素系高分子溶液を得た。このケイ素系高分子溶
液10.0gと、上述の顔料分散液10.0gとを混合
して実施例1の着色組成物を得た。
【0050】このようにして得られた着色組成物をガラ
ス基板上に塗布し、120℃で10分プリベークし作製
した膜の鉛筆硬度はHBであり、400℃で30分加熱
したところ鉛筆硬度は9Hまで高められた。また、黒色
としての色相が濃く、かつ色純度が高いものであった。
【0051】さらに、この着色組成物の保存安定性は非
常に高く、数ヶ月以上経過しても顔料の分散状態は維持
されていた。 実施例2,3 黒色無機顔料を、ピグメント・ブラック27(Fe−C
u−Cr複合酸化物、平均粒子径0.5μm)、および
ピグメント・ブラック28(Fe−Cr複合酸化物、平
均粒子径0.5μm)に変更する以外は、上述の実施例
1と同様にして、それぞれ実施例2および実施例3の着
色組成物を得た。
【0052】このようにして得られた着色組成物をガラ
ス基板上にそれぞれ塗布し、120℃で10分プリベー
クし作製した膜の鉛筆硬度は、いずれもHBであり、4
00℃で30分加熱したところ鉛筆硬度は9Hまで高め
られた。また、いずれの膜も黒色としての色相が濃く、
かつ色純度が高いものであった。
【0053】さらに、これらの着色組成物の保存安定性
は非常に高く、数ヶ月以上経過しても顔料の分散状態は
維持されていた。 実施例4〜6 分散剤を、ビック104S(不飽和高級カルボン酸、ビ
ックケミー・ジャパン(株)社製)に変更する以外は、
上述の実施例1、2および3と同様にして、それぞれ実
施例4、5および6の着色組成物を得た。
【0054】このようにして得られた着色組成物をガラ
ス基板上にそれぞれ塗布し、120℃で10分プリベー
クし作製した膜の鉛筆硬度は、いずれもHBであり、4
00℃で30分加熱したところ鉛筆硬度は9Hまで高め
られた。また、いずれの膜も黒色としての色相が濃く、
かつ色純度が高いものであった。
【0055】さらに、これらの着色組成物の保存安定性
は非常に高く、数ヶ月以上経過しても顔料の分散状態は
維持されていた。 実施例7 ポリ(フェニルシリレンエチニレン-1,3- フェニレンエ
チニレン)を、調製例2で得られたポリ(ジフェニルシ
リレンエチニレン-1,3- フェニレンエチニレン)に変更
する以外は、実施例1と同様にして着色組成物を調製し
た。
【0056】このようにして得られた着色組成物をガラ
ス基板上に塗布し、120℃で10分プリベークし作製
した膜の鉛筆硬度はHBであり、400℃で30分加熱
したところ鉛筆硬度は9Hまで高められた。また、黒色
としての色相が濃く、かつ色純度が高いものであった。
【0057】さらに、この着色組成物の保存安定性は非
常に高く、数ヶ月以上経過しても顔料の分散状態は維持
されていた。 実施例8 上述のポリ(フェニルシリレンエチニレン-1,3- フェニ
レンエチニレン)10.0gをトルエン90gに溶解し
て、ケイ素系高分子溶液を得た。
【0058】一方、着色成分としてのFe−Cu−Mn
複合酸化物(平均粒子径0.5μm)を、イソプロピル
アルコール中に分散して、固形分濃度15wt%の着色
成分の分散液を調製した。
【0059】次いで、前述のケイ素系高分子溶液10.
0g、着色分散液100g、およびレベリング剤として
のFC430(3M社製)の10wt%ブチルセロソル
ブアセテート溶液0.80gを混合して、ケイ素系高分
子および着色成分を含有する黒色着色組成物を得、この
着色組成物を用いて、パターニングされた黒色遮光膜を
有する遮光膜基板を以下のように作製した。
【0060】図1は、遮光性基板の製造工程の一例を示
す断面図である。まず、図1(a)に示すように、透明
ガラス基板11(#7059、日本コーニング社製、厚
さ1.1μm)上に、水溶性ホトレジスト(PAD+ア
ジド感光液)を膜厚1.0μmにスピンコーティングし
て、透明ネガ型ホトレジスト膜19を形成した。
【0061】次に、図1(b)に示すように所定のパタ
ーンを有する露光用ホトマスク20を介して超高圧水銀
灯光源を用いてネガ型レジスト膜19に露光を行なった
後、40℃、1.5kg/cm2 の温水スプレーにより
現像し、図1(c)に示すような透明ネガ型ホトレジス
トパターン21を形成した。
【0062】続いて、図1(d)に示すように、透明ガ
ラス基板およびネガ型ホトレジストパターン21上に、
前述の黒色着色組成物を膜厚0.6μmにスピンコーテ
ィングし、塗膜22を全面に形成した。この基板を所定
濃度のエッチング液(H22 +スルファミン酸混合
液)に、60℃で60〜80秒浸漬し、図1(e)に示
すように透明ネガ型ホトレジストパターン21を膨潤さ
せ、かつレジストパターン21とガラス基板11との接
着性を低下させた。
【0063】その後、約3.5kg/cm2 の高圧スプ
レーで透明ネガ型ホトレジストパターン21とその上の
塗膜22とを同時に除去し、水洗した後、エアーブロー
により乾燥させた。この際、酸素プラズマアッシングを
行えば、レジストをより均一に完全に除去することがで
きる。
【0064】その後、空気中、電気炉で330℃、1時
間加熱し、室温に冷却後、水洗、乾燥することにより、
図1(f)に示すような黒色遮光膜23を有する遮光性
基板基板24を形成した。得られた遮光性基板24にお
いて黒色遮光膜23は、膜厚0.55μm、光学濃度が
1.2であり、体積抵抗値は109 Ω・cmであった。
また、黒色遮光膜23の断面をTEM観察した結果、着
色成分である金属酸化物は、着色分散液を調製した際の
平均粒子径を保持していることが確認された。 実施例9 透明ガラス基板(#1737、日本コーニング社製、厚
さ1.1mm)を使用し、電気炉で600℃1時間加熱
する以外は、実施例8と同様にして遮光性基板を作製し
た。得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚
0.50μm、光学濃度が1.3であり、体積抵抗値は
109 Ω・cmであった。また、黒色遮光膜16の断面
をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、
着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持しているこ
とが確認された。 実施例10 実施例7で調製した黒色着色組成物100.0gに、レ
ベリング剤としての10%FC430(3M社製)のブ
チルセロソルブアセテート溶液0.80gを加えて得ら
れた組成物を用いる以外は、前述の実施例8と同様にし
てパターニングされた黒色遮光膜を有する遮光性基板を
作製した。
【0065】得られた遮光性基板において黒色遮光膜
は、膜厚0.55μm、光学濃度が1.2であり、体積
抵抗率は109 Ω・cmであった。また、黒色遮光膜の
断面をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物
は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を有している
ことが確認された。 実施例11 透明ガラス基板(#1737、日本コーニング社製、厚
さ1.1mm)を使用し、窒素雰囲気下、電気炉で60
0℃1時間加熱する以外は、実施例10と同様にして遮
光性基板を作製した。得られた遮光性基板において黒色
遮光膜は、膜厚0.50μm、光学濃度が1.3であ
り、体積抵抗率は109 Ω・cmであった。また、黒色
遮光膜の断面をTEM観察した結果、着色成分である金
属酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を有
していることが確認された。 実施例12 図2を参照して、遮光性基板の製造方法の他の例を説明
する。
【0066】まず、図2(a)に示すように、透明ガラ
ス基板11(#7059、日本コーニング社製、厚さ
1.1mm)上に、ポジ型レジストOFPR−800
(東京応化社製)を塗布し、膜厚1.0μmのレジスト
膜26を形成した。
【0067】次に、図2(b)に示すように所定のパタ
ーンを有する露光用ホトマスク27を介して超高圧水銀
灯光源を用いて、約80mJ/cm2 (405nm)の
露光強度でポジ型ホトレジスト膜26に露光を施した
後、ポジ型レジスト現像液NMD−3(東京応化製)を
用いてパドル現像し、さらにスプレー水洗して図2
(c)に示すような透明ポジ型レジストパターン28を
形成した。
【0068】続いて、図2(d)に示すように、透明ガ
ラス基板および透明ポジ型ホトレジストパターン28上
に、実施例8と同様の黒色着色組成物を膜厚0.6μm
でスピンコーティングして塗膜29を全面に形成した
後、図2(e)に示すように、ガラス基板11の裏面か
ら200mJ/cm2 (405nm)以上の強度で全面
露光し、透明ポジ型ホトレジストパターン28を感光さ
せた。
【0069】その後、ポジ型レジスト現像液NMD−3
(東京応化社製)を用いてパドル現像方式により約30
秒間浸漬することによって、透明ポジ型ホトレジストパ
ターン28を十分に膨潤、溶解させた。さらに、約3.
5kg/cm2 の高圧スプレーで、透明ポジ型ホトレジ
ストパターン28とその上の塗膜29とを同時に除去
し、水洗した後、エアーブローにより乾燥させた。この
際、酸素プラズマアッシングを行えば、レジストをより
均一に完全に除去することができる。
【0070】その後、空気中、電気炉で330℃、1時
間加熱し、室温に冷却後、水洗、乾燥することにより、
図2(f)に示すような黒色遮光膜30を有する遮光性
基板31を得た。
【0071】得られた遮光性基板31において黒色遮光
膜30は、膜厚0.55μm、光学濃度が1.2であ
り、体積抵抗値は109 Ω・cmであった。黒色遮光膜
30の断面をTEM観察した結果、着色成分である金属
酸化物は、着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持
していることが確認された。 実施例13 透明ガラス基板(#1737、日本コーニング社製、厚
さ1.1mm)を使用し、電気炉で600℃1時間加熱
する以外は、実施例12と同様にして遮光性基板を作製
した。得られた遮光性基板において黒色遮光膜は、膜厚
0.50μm、光学濃度が1.3であり、体積抵抗値は
109 Ω・cmであった。また、黒色遮光膜16の断面
をTEM観察した結果、着色成分である金属酸化物は、
着色分散液を調製した際の平均粒子径を保持しているこ
とが確認された。 実施例14 図3に、本発明のアレイ基板の一例の断面図を示す。
【0072】このアレイ基板は、以下のようにして製造
した。まず、実施例8で作製した遮光性基板を洗浄し、
この基板からのイオン物質の侵入を防ぐため、プラズマ
CVD法により保護膜33(Si−O−N等)を約50
0nmの厚さで成膜した。
【0073】次に、この保護膜33の表面にMo−Ta
合金膜をスパッタリングにより300nmの厚さで成膜
し、この膜をフォトリソグラフィ処理によりパターニン
グしてソース電極34、ドレイン電極35aおよびドレ
インライン35bを形成した。
【0074】続いて、プラズマCVD法により膜厚10
0nmの真性アモルファスシリコン(α−Si)、およ
び50nmのSiNx (図示せず)を順次成膜し、フォ
トリソグラフィ処理により島状の真性アモルファスシリ
コン層37を形成した。
【0075】この真性アモルファスシリコン層37の上
に、プラズマCVD法によりSiNx 層を厚さ350n
mで成膜し、さらにこの上に厚さ300nmのAl層、
および50nmのMo層をスパッタリングにより順次成
膜した。その後、まずAl/Mo層をフォトリソグラフ
ィにより処理してゲート電極39aおよびゲートライン
39bを形成し、続いて、選択ドライエッチング法を用
いてSiNx 層をパターニングしてゲート絶縁膜40を
形成した。
【0076】次に、ソース電極34およびドレイン電極
35aと真性アモルファスシリコン層37との接触部分
のオーミックコンタクト用に、ホスフィンガスを用いて
イオンドーピングを行い、n+ 型半導体層38を形成し
た後、プラズマCVD法によりパッシベーション膜(S
iNx )41を厚さ200nmでゲート電極39aおよ
びゲートライン39bの上に形成した。
【0077】さらに、ソース電極34と画素電極とのコ
ンタクトをとるために、パッシベーション膜(SiN
x )41の一部にフォトリソグラフィ処理を行った。最
後に、ITOをスパッタリングにより形成し、フォトリ
ソグラフィ処理を施して透明画素電極42を形成してア
レイ基板を得た。
【0078】上述したようなアレイ基板の製造プロセス
において、遮光性基板はプラズマCVDの際に減圧条件
下に曝されたが、脱ガスなどの問題は特に生じなかっ
た。また、α−Siの成膜時の約300℃の高温プロセ
スを経た後も、黒色遮光膜16において何等退色は認め
られなかった。 実施例15 図4は、本発明のアレイ基板の他の例を示す断面図であ
る。
【0079】このアレイ基板は、以下のようにして製造
した。まず、実施例8で作製した遮光性基板を洗浄し、
この基板からのイオン物質の侵入を防ぐため、プラズマ
CVD法により保護膜33(Si−O−N等)を約50
0nmの厚さで成膜した。
【0080】次に、この保護膜33の表面にMo−Ta
合金膜をスパッタリングにより300nmの厚さで成膜
し、この膜をフォトリソグラフィ処理によりパターニン
グしてソース電極34、ドレイン電極35aおよびドレ
インライン35bを形成した。
【0081】続いて、プラズマCVD法により膜厚10
0nmの真性アモルファスシリコン(α−Si)、およ
び50nmのSiNx (図示せず)を順次成膜し、フォ
トリソグラフィ処理により島状の真性アモルファスシリ
コン層37を形成した。
【0082】この真性アモルファスシリコン層37の上
に、プラズマCVD法によりSiNx 層を厚さ350n
mで成膜し、さらにこの上に厚さ300nmのAl層、
および50nmのMo層をスパッタリングにより順次成
膜した。その後、まずAl/Mo層をフォトリソグラフ
ィにより処理してゲート電極39aおよびゲートライン
39bを形成し、続いて、選択ドライエッチング法を用
いてSiNx 層をパターニングしてゲート絶縁膜40を
形成した。
【0083】次に、ソース電極34およびドレイン電極
35aと真性アモルファスシリコン層37との接触部分
のオーミックコンタクト用に、ホスフィンガスを用いて
イオンドーピングを行い、n+ 型半導体層38を形成し
た。
【0084】続いて、プラズマCVD法によりパッシベ
ーション膜(SiNx )41を厚さ200nmでゲート
電極39aおよびゲートライン39bの上に形成し、さ
らにレジスト(日本合成ゴム社製HRC−104)をス
ピンコーティングして、膜厚2μmのレジスト膜を形成
した。このレジスト膜に露光、現像、選択ウェットエッ
チング等を順次行うことにより、ソース電極34と画素
電極とのコンタクトをとるためのコンタクトホールをパ
ッシベーション膜(SiNx )41に形成した。
【0085】その後、残存するレジスト膜を160℃に
加熱することにより、増感剤を完全に分解するとともに
ポリマーを架橋して、無色透明の絶縁膜43を形成し、
最後に、ITOをスパッタリングし、フォトリソグラフ
ィ処理を施して透明画素電極42を形成してアレイ基板
を得た。
【0086】上述したようなアレイ基板の製造プロセス
において、遮光性基板はプラズマCVDの際に減圧条件
下に曝されたが、脱ガスなどの問題は特に生じなかっ
た。また、α−Siの成膜時の約300℃の高温プロセ
スを経た後も、黒色遮光膜16において何等退色は認め
られなかった。 実施例16 図5は、本発明のアレイ基板の他の例を示す断面図であ
る。
【0087】このアレイ基板は、以下のようにして製造
した。まず、実施例9で作製した遮光性基板を洗浄し、
この基板からのイオン物質の侵入を防ぐため、プラズマ
CVD法により保護膜33(Si−O−N等)を約50
0nmの厚さで成膜した。
【0088】次に、プラズマCVD法により厚さ100
nmの真性アモルファスシリコン(α−Si)、および
50nmのSiNx (図示せず)を、保護膜33の上に
順次成膜し、フォトリソグラフィ処理により島状の真性
アモルファスシリコン層を形成した後、電気炉での60
0℃のアニールによって結晶化して真性多結晶シリコン
層46を形成した。
【0089】この真性多結晶シリコン層46の上に、プ
ラズマCVD法によりSiNx からなるゲート絶縁膜を
兼ねる絶縁膜47を厚さ350nmで成膜し、さらにこ
の絶縁膜47の上に厚さ300nmのAl層、および5
0nmのMo層をスパッタリングにより順次成膜した。
その後、Al/Mo層をフォトリソグラフィにより処理
してゲート電極48aおよびゲートライン48bを形成
した。
【0090】次に、ゲート電極48aおよびゲートライ
ン48bとソース電極、ドレイン電極およびドレインラ
インとの間の絶縁膜(SiOx )49を、プラズマCV
D法により厚さ200nmで成膜した。これらの絶縁膜
47および49には、ソース電極およびドレイン電極と
真性多結晶シリコン(p−Si)層46とのコンタクト
をとるため、選択ドライエッチング法によりコンタクト
ホールを形成した。
【0091】さらに、ソース電極およびドレイン電極と
真性多結晶シリコン層46との接触部分をオーミックコ
ンタクトにするために、ホスフィンガスを用いてイオン
ドーピングを行い、n+ 型半導体層50を形成した。
【0092】次いで、絶縁膜49上に、Mo−Ta合金
膜をスパッタリングにより500nmの厚さで成膜し、
この膜をフォトリソグラフィ処理によりパターニングし
て、ソース電極51、ドレイン電極52aおよびドレイ
ンライン52bを形成した。さらに、これらソース電極
51、ドレイン電極52aおよびドレインライン52b
の上をレジスト膜で覆い、全面にITOをスパッタリン
グにより成膜した後、レジスト膜を除去するリフトオフ
法により透明画素電極54を形成した。最後に、プラズ
マCVD法により厚さ200nmのSiNx を成膜し、
フォトリソグラフィにより透明画素電極54を露出する
ように処理して、パッシベーション膜53を形成してア
レイ基板を得た。
【0093】上述したようなアレイ基板の製造プロセス
において、遮光性基板はプラズマCVDの際に減圧条件
下に曝されたが、脱ガスなどの問題は特に生じなかっ
た。また、α−Si膜の成膜時の約300℃の高温プロ
セス、さらにはこのα−Siに対する600℃でのアニ
ールを経た後も、黒色遮光膜16において何等退色は認
められなかった。 実施例17 図6は、本発明のアレイ基板の他の例を示す断面図であ
る。
【0094】このアレイ基板は、以下のようにして製造
した。まず、実施例9で作製した遮光性基板を洗浄し、
この基板からのイオン物質の侵入を防ぐため、プラズマ
CVD法を用いて保護膜33(Si−O−N等)を約5
00nmの厚さで成膜した。
【0095】次に、プラズマCVD法により厚さ100
nmの真性アモルファスシリコン(α−Si)、および
50nmのSiNx (図示せず)を、保護膜33の上に
順次成膜し、フォトリソグラフィ処理により島状の真性
アモルファスシリコン層を形成した後、電気炉での60
0℃のアニールによって結晶化して真性多結晶シリコン
層46を形成した。
【0096】この真性多結晶シリコン層46の上に、プ
ラズマCVD法によりSiNx からなるゲート絶縁膜を
兼ねる絶縁膜47を厚さ350nmで成膜し、続いて、
この絶縁膜47の上に厚さ300nmのAl層、および
50nmのMo層をスパッタリングにより順次成膜し
た。その後、Al/Mo層をフォトリソグラフィにより
処理してゲート電極48aおよびゲートライン48bを
形成した。
【0097】次に、ゲート電極48aおよびゲートライ
ン48bとソース電極、ドレイン電極およびドレインラ
インとの間の絶縁膜(SiOx )49を、プラズマCV
D法により厚さ200nmで成膜した。これらの絶縁膜
47および49には、ソース電極およびドレイン電極と
真性多結晶シリコン(p−Si)層46とのコンタクト
をとるため、選択ドライエッチング法によりコンタクト
ホールを形成した。
【0098】さらに、ソース電極およびドレイン電極と
真性多結晶シリコン層46との接触部分をオーミックコ
ンタクトにするために、ホスフィンガスを用いてイオン
ドーピングを行い、n+ 型半導体層50を形成した。
【0099】次いで、絶縁膜49上に、Mo−Ta合金
膜をスパッタリングにより500nmの厚さで成膜し、
この膜をフォトリソグラフィ処理によりパターニングし
てソース電極51、ドレイン電極52およびドレインラ
イン52bを形成した。これらの上に、プラズマCVD
法を用いてパッシベーション膜(SiNx )53を20
0nmの膜厚で形成し、さらにその上に、レジスト(日
本合成ゴム社製HRC−104)をスピンコーティング
して、厚さ2μmのレジスト膜を形成した。このレジス
ト膜に露光、現像、選択ウェットエッチング等を順次行
うことにより、ソース電極51と画素電極とのコンタク
トをとるためのコンタクトホールをパッシベーション膜
(SiNx )53に形成した。
【0100】続いて、残存するレジスト膜を160℃に
加熱することにより増感剤を完全に分解するとともに、
ポリマーを架橋して無色透明の絶縁膜55を形成した。
最後に、ITOをスパッタリングにより成膜し、フォト
リソグラフィ処理を施して透明画素電極54を形成して
アレイ基板を得た。
【0101】上述したようなアレイ基板の製造プロセス
において、遮光性基板はプラズマCVDの際に減圧条件
下に曝されたが、脱ガスなどの問題は特に生じなかっ
た。また、α−Si膜の成膜時の約300℃の高温プロ
セス、さらにはこのα−Siに対する600℃でのアニ
ールを経た後も、黒色遮光膜23において何等退色は認
められなかった。 実施例18 実施例14で作製されたアレイ基板上に、溶媒可溶性の
ポリイミドのワニスを塗布した後、熱処理、ラビング処
理を順次施し液晶配向膜を形成した。
【0102】一方、透明ガラス基板上に、既知の方法で
カラーフィルターを作製し、さらにその上にITOをス
パッタリングにより成膜して対向電極を形成した。次
に、この基板上に溶媒可溶性のポリイミドのワニスを塗
布して熱処理、ラビング処理を順次施し、液晶配向膜が
設けられて成るカラーフィルタ基板を得た。
【0103】次に、これらのカラーフィルタ基板とアレ
イ基板とを、それぞれの液晶配向膜が対向するようにス
ペーサを介して5μmの間隔で配置しシールして液晶セ
ルを形成し、この液晶セルに、液晶として6CB(4,
4′−ヘキシルシアノビフェニル)を封入して液晶表示
装置を得た。
【0104】この液晶表示装置について、室温での電圧
保持率を測定したところ、98%と良好な値を示した。 実施例19〜21 実施例15〜17で作製されたアレイ基板を用いる以外
は、実施例18と同様にして、実施例19〜21の液晶
表示装置を作製し、得られた液晶表示装置の室温での電
圧保持率を測定したところ、いずれも98%と良好な値
を示した。
【0105】ここで、本発明の液晶表示装置の一例を表
す断面図を図7に示す。図7に示す液晶表示装置63に
おいては、実施例17で作製したアレイ基板を用い、こ
の基板上には液晶配向膜57が設けられている。なお、
図中、58は透明ガラス基板であり、この基板の上に
は、カラーフィルタ59、対向電極60および液晶配向
膜61が順次形成されている。
【0106】液晶配向膜57が形成されたアレイ基板
と、カラーフィルタ基板との間には、液晶層62が挟持
されて液晶表示装置を構成している。 比較例1 ブラックマトリックス用顔料分散レジスト(富士ハント
社製CK2000)をガラス基板上にスピナーで塗布
し、120℃で10分間プリベークして厚さ0.6μm
の遮光膜を形成した。この遮光膜は、1013Ω・cmと
いう高い体積抵抗値を有していたが、600℃で30分
加熱すると分解してしまい、ブラックマトリックスオン
アレイ基板には適用できないことがわかった。 比較例2 Mシリケート51(多摩化学社製)10.0g、および
メチルトリエトキシシラン5.0gを、イソプロピルア
ルコール15.0gとn−ブタノール5.0gとの混合
溶媒に溶解し、水5.0gを加えてよく攪拌した。次い
で、濃硝酸0.06gを加え60℃で1時間加熱した
後、急冷して室温に戻し、さらにイソプロパノール5.
0gおよびn−ブタノール15.0gを加えてケイ素系
高分子溶液を得た。
【0107】このケイ素系高分子溶液10.0gと、カ
ーボンブラックアルコール分散液(冨士色素製、平均粒
子径0.3μm、カーボンブラック濃度25wt%)1
0.0gとを混合して、黒色着色組成物を得た。
【0108】このようにして得られた黒色着色組成物を
ガラス基板上にスピナーで塗布し、120℃で10分間
プリベークし形成した遮光膜(膜厚0.6μm)は、体
積抵抗値105 Ω・cmと低い値であった。さらに、窒
素中で600℃で30分加熱した後も、膜(膜厚0.5
μm)として保持されていたが、体積抵抗値は103Ω
・cmで著しく低い値であった。
【0109】なお、以上の実施例においては、本発明の
黒色着色組成物をガラス基板の表面にスピンコーティン
グ等により塗布し、塗膜を形成する場合を例に挙げて説
明したが、本発明の黒色着色組成物はそのような画一的
な着色のみならず、印刷物のように文字や図柄を基材上
に形成する場合にも十分適用可能である。
【0110】特に、本発明の黒色着色組成物の塗膜を加
熱し、Si−C結合を含む三次元構造を有する炭化ケイ
素系マトリックス中に、特定の金属の酸化物からなる着
色成分を含有せしめることによって、高抵抗、かつ高耐
熱の遮光部材が提供されることがわかる。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
高抵抗かつ高耐熱であり、アレイ基板のブラックマトリ
ックスとして好適に使用し得る高耐熱性遮光部材、およ
びかかる遮光部材を製造するための黒色着色組成物が提
供される。なお、本発明の黒色着色組成物は、着色性お
よび付着性に優れ、かつ長期間にわたって安定に保存可
能であるという利点も有しているので、本発明の着色組
成物を用いて、あらゆる用途に適用し得る色純度の高い
黒色膜等を製造することもできる。
【0112】特に、本発明の遮光部材を遮光膜あるいは
ブラックマトリックスとして用いることにより、高開口
率、低消費電力を実現するアレイ基板および液晶表示装
置を低コストで製造することが可能となり、その工業的
価値は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遮光膜の製造工程の一例を示す断
面図。
【図2】本発明に係る遮光膜の製造工程の他の例を示す
断面図。
【図3】本発明のアレイ基板の一例を示す断面図。
【図4】本発明のアレイ基板の一例を示す断面図。
【図5】本発明のアレイ基板の他の例を示す断面図。
【図6】本発明のアレイ基板の他の例を示す断面図。
【図7】本発明の液晶表示装置の一例を示す断面図。
【図8】従来の液晶表示装置の一例を示す断面図。
【図9】α−SiTFTおよびp−SiTFTの例を示
す断面図。
【符号の説明】
11,71…透明基板 12,22,29…塗膜 13,19,26…レジスト膜 14,20,27…マスク 15,21,28…レジストパターン 16,23,30…黒色遮光膜 17,24,31…遮光性基板 33…保護膜 34,51,76a,87…ソース電極 35a,52a,76b,88…ドレイン電極 35b,52b…ドレインライン 37,74、89…アモルファスシリコン層 38,50,75…n+ 型半導体層 39a,48a,91a…ゲート電極 39b,48b,72,91b…ゲートライン 40,73…ゲート絶縁膜 41,53,77…パッシベーション膜 42,54,78a…透明画素電極 43,55…透明絶縁膜 46,93…多結晶シリコン層 47,49…絶縁膜 57,61…液晶配向膜 58,80…透明基板 59,82…カラーフィルタ 60,83…対向電極 62,84…液晶層 63,70…液晶表示装置 79…容量線 81…ブラックマトリックス 86…ガラス基板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−73800(JP,A) 特開 平8−188714(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 17/00 G02B 5/20 C08G 77/00 - 77/62 G09F 9/35

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4〜11族かつ第4周期の金属群から選
    択された1種以上の金属を含有する酸化物からなる黒色
    無機顔料、下記一般式(1)で表される有機ケイ素系高
    分子化合物、分散剤、および有機溶媒を含有することを
    特徴とする黒色着色組成物。 【化1】 (上記一般式(1)中、R1、R2、R3、R4、R5およ
    びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素
    原子、置換または非置換の脂肪族炭化水素基、置換また
    は非置換の芳香族炭化水素基であり、nは2以上の整数
    である。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(1)で表される有機ケイ素
    系高分子化合物を架橋させてなるSi−C結合を含む三
    次元構造を有する炭化ケイ素系マトリックス中に、着色
    成分としての金属酸化物が含有されてなり、前記金属酸
    化物は、少なくとも4〜11族かつ第4周期の金属群か
    ら選択された1種以上の金属を含有する酸化物であるこ
    とを特徴とする高耐熱性遮光部材。 【化2】 (上記一般式(1)中、R1、R2、R3、R4、R5およ
    びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素
    原子、置換または非置換の脂肪族炭化水素基、置換また
    は非置換の芳香族炭化水素基であり、nは2以上の整数
    である。)
  3. 【請求項3】 耐熱温度が300℃以上であり、109
    Ω・cm以上の高抵抗値を有し、光学濃度が1.0以上
    である請求項2に記載の高耐熱性遮光部材。
  4. 【請求項4】 半導体層と、この半導体層の上に絶縁膜
    を介して形成されたゲート電極と、前記半導体層の前記
    ゲート電極が形成されている側、またはこれに対向する
    側に形成され、互いに離間して設けられたソース電極お
    よびドレイン電極と、前記ソース電極またはドレイン電
    極に接続された画素電極とを具備し、前記半導体層の下
    方に遮光膜を有するアレイ基板であって、前記遮光膜
    は、請求項2に記載の高耐熱性遮光部材からなることを
    特徴とするアレイ基板。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のアレイ基板、このアレ
    イ基板と離間・対向して配置され、主面に対向電極が形
    成された対向基板、およびこれらのアレイ基板と対向基
    板間に挟持された液晶層を具備することを特徴とする液
    晶表示装置。
  6. 【請求項6】 半導体層と、この半導体層の上に絶縁膜
    を介して形成されたゲート電極と、前記半導体層の前記
    ゲート電極が形成されている側、またはこれに対向する
    側に形成され、互いに離間して設けられたソース電極お
    よびドレイン電極と、前記ソース電極またはドレイン電
    極に接続された画素電極とを具備し、前記半導体層の下
    方に、請求項2に記載の高耐熱性遮光部材からなる遮光
    膜を有するアレイ基板の製造方法であって、 前記遮光膜は、透明基板上にホトレジスト膜を形成する
    工程、 前記ホトレジスト膜にパターン露光を施した後、現像処
    理してレジストパターンを得る工程、 前記透明基板およびレジストパターン上に、4〜11族
    かつ第4周期の金属群から選択された1種以上の金属を
    含有する酸化物からなる黒色無機顔料、下記一般式
    (1)で表される有機ケイ素系高分子化合物、分散剤、
    及び有機溶媒を含有する黒色着色組成物を塗布して塗膜
    を形成する工程、 前記レジストパターンを除去することにより、この上に
    位置する前記塗膜を選択的に除去して塗膜パターンを形
    成する工程、および 前記塗膜パターンを加熱乾燥する工程により作製される
    ことを特徴とするアレイ基板の製造方法。 【化3】 (上記一般式(1)中、R1、R2、R3、R4、R5およ
    びR6は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素
    原子、置換または非置換の脂肪族炭化水素基、置換また
    は非置換の芳香族炭化水素基であり、nは2以上の整数
    である。)
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