JP3419833B2 - ビームスプリッタ - Google Patents

ビームスプリッタ

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JP3419833B2 JP17839393A JP17839393A JP3419833B2 JP 3419833 B2 JP3419833 B2 JP 3419833B2 JP 17839393 A JP17839393 A JP 17839393A JP 17839393 A JP17839393 A JP 17839393A JP 3419833 B2 JP3419833 B2 JP 3419833B2
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公平 冨田
成留 安田
浩伸 清本
速美 細川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光路中に配置されて光
を分離するビームスプリッタに係り、特に経時変化が小
さく、耐環境性の強い入射角無依存のビームスプリッタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】光路中に配置されて光を反射光と透過光
とに分離する従来のビームスプリッタの一例の構成を図
5に示す。図5において、三角柱状の第1の基板51の
底面に誘電体多層膜53が形成されており、誘電体多層
膜53の表面に、接着剤層54を介して第2の基板52
が接着固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、反射率と透過率
及びP偏光とS偏光の位相差のそれぞれの入射角依存性
の小さなビームスプリッタが研究されている。このよう
なビームスプリッタでは、誘電体多層膜を構成する各層
の微妙な光学的特性の変化がP偏光、S偏光の反射率、
透過率及びP偏光とS偏光の位相差に大きな影響を及ぼ
し、入射角依存性を大きくさせるという問題があった。
【0004】前記光学的特性を微妙に変化させる原因と
しては、接着剤層に接する多層膜の層が接着剤に含まれ
ている水分を吸収したり、基板にPbが含まれている場
合に基板に接する層にPbが浸透することがあげられ
る。
【0005】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
もので、誘電体多層膜を構成する各層の光学的特性の変
化を少くし、安定した特性を得ることのできるビームス
プリッタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のビーム
スプリッタは、表面に多層膜53が形成された第1の基
板51に、接着剤層54を介して第2の基板52を接着
してなるビームスプリッタ13において、多層膜53の
接着剤層54に接する層55の膜材料が、HfO2 もし
くはHfであることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載のビームスプリッタは、表
面に多層膜53が形成された第1の基板51に、接着剤
層54を介して第2の基板52を接着してなるビームス
プリッタ13において、多層膜53の接着剤層54に接
する層55の膜材料が、金属であることを特徴とする。
【0008】請求項3に記載のビームスプリッタは、多
層膜53の第1の基板51に接する層53aの膜材料
が、TiO2であることを特徴とする。
【0009】請求項4に記載のビームスプリッタは、多
層膜53は、反射率または透過率の入射角の依存性が小
さいことを特徴とする。
【0010】請求項5に記載のビームスプリッタは、多
層膜53は、光を分離する際に発生するP偏光成分とS
偏光成分との位相差が入射角依存性が小さいことを特徴
とする。
【0011】請求項6に記載のビームスプリッタは、多
層膜53は反射率または透過率の入射角依存性が小さ
く、かつ、光を分離する際に発生するP偏光成分とS偏
光成分との位相差が入射角依存性が小さいことを特徴と
する。
【0012】
【0013】請求項7に記載のビームスプリッタは、多
層膜53は、HfO2もしくはHf、TiO2、MgF2、Al2O3を含
む、少くとも4種類の膜材料で構成されていることを特
徴とする。
【0014】請求項8に記載のビームスプリッタは、多
層膜53は、金属、TiO2MgF 2 、Al2O3を含む少くとも
4種類の膜材料で構成されていることを特徴とする。
【0015】
【0016】
【作用】請求項1、2、7、8に記載のビームスプリッ
タにおいては、多層膜53の接着剤層54に接する層の
膜材料をHfO2、Hf、金属のうちのいずれか1つで
構成したので、接着剤層54に含まれる水分による多層
膜53の光学的特性の変化を少なくすることができ、安
定した特性のビームスプリッタ13が得られる。
【0017】請求項3、7、8に記載のビームスプリッ
タにおいては、多層膜53の第1の基板51に接する層
の膜材料をTiO2で構成したので、第1の基板51に
Pbが含まれている場合に、TiOはPbが混入しても
光学的特性の変化が少ないので、安定した特性のビーム
スプリッタ13が得られる。
【0018】請求項4、5、6に記載のビームスプリッ
タにおいては、多層膜53の特性が入射角によって変化
することを少くしたので、光学装置にビームスプリッタ
を配置するときの設計の自由度を向上させることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明のビームスプリッタの一実施例
を図面を参照して説明する。
【0020】図1に本発明の一実施例の構成を示す。図
1において、図5に示す従来例の部分に対応する部分に
は同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図1に示す本実施例によるビームスプリッタ13の設計
波長は790nmであり、Pbを含んだ屈折率1.76の
第1の基板51上に、3種類の材料TiO2 (53
a)、Al2 3 (53b)、MgF2 (53c)が積
層されてなる誘電体多層膜53が形成されている。誘電
体多層膜53は、Hf、Hf2 あるいは金属のうちのい
ずれか1つの膜層55を介して、接着剤層54で第2の
基板52に接着固定されている。また、誘電体多層膜5
3の第1の基板51に接する層は、材料がTiO2 の層
53aとなっている。なお、誘電体多層膜53の各層の
光学的膜厚の一例を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】本実施例によれば、HfO2 、Hfあるい
は金属膜層55は、水分により光学的特性が変化し難い
ので、作製時における接着剤にもともと含まれている水
分や、接着剤が保管あるいは使用時に周囲から吸収した
水分による光学的特性変化が小さくできる。
【0023】また、基板にPbが含まれている場合、基
板に接する層にPbが浸透することがあるが、TiO2
はPbが浸透しても、光学的特性の変化は少ないので安
定した特性が得られる。
【0024】したがって、各層の微妙な光学的特性の変
化がP偏光、S偏光の反射率、透過率およびP偏光とS
偏光の位相差に大きな影響を及ぼすような入射角無依存
のビームスプリッタにおいて、作製時あるいは経時的に
安定したものが実現できる。
【0025】図2、図3に、それぞれ反射率、位相差の
入射角依存性を示す。入射角45°±10°においてR
P 18±5%、Tr 95%以上、位相差が−15±5°
となっている。
【0026】なお、上記実施例に示した誘電体多層膜5
3の構成は一例を示したものであり、本発明の主旨を逸
脱しない範囲で他の構成であってもよい。
【0027】次に図4を参照して、本発明のビームスプ
リッタを用いた光学装置の一例として、光学式情報記録
再生装置の構成例を説明する。
【0028】GdFeCo、TbFeCo等の磁性部材
からなるディスクを垂直方向に磁化して情報を記録し、
また、これを読み取る光磁気方式の記録再生装置(以
下、MOドライバ)が知られている。かかるMOドライ
バは、ディスク上にレーザビームを照射することによっ
て、ディスクにキュリー点以上のエネルギを与えて、外
部磁場の磁性方向に応じた磁性をディスクの垂直方向に
与えることによって情報を記録する。また、ディスクに
記録された情報の読取りは、ディスクの磁性方向に応じ
て、レーザビームの偏光面がカー効果によってわずかに
回転することを利用して、ディスクからの反射光のP偏
光成分、S偏光成分の変化を検出する。
【0029】図4は、かかるMOドライバの一例の構成
を示すブロック図であり、図においては磁場変調方式の
MOドライバが例示されている。図において、ディスク
1は、スピンドルモータ2によって回転されており、デ
ィスク1の記録面側(図においては下面)には、レーザ
ビームを照射する光ヘッド100が、ディスク1の反記
録面側(図においては上面)には、外部磁場を発生する
磁気ヘッド300が、それぞれ設けられている。光ヘッ
ド100は、ディスク1の半径方向に図示しないキャリ
ッジによって移動される。光ヘッド100には、レーザ
ビームを出射するための半導体レーザダイオード(以下
LD)11と、光速を複数の回折光に分岐するグレーテ
ィング素子(以下グレーティング)16と、非平行光路
中に配置されたビームスプリッタ13が設けられてい
る。LD11から出射された出射光は、これらを介して
対物レンズ12に導かれ、ディスク1上に集光される。
【0030】なお、グレーティング16は、トラッキン
グサーボ方式として、周知な3ビーム法を使用する場合
に必要なものであり、プッシュブル法等の1ビーム方式
のトラッキングサーボ方式を用いる場合には、グレーテ
ィング16を設ける必要はない。
【0031】一方、ディスク1を反射した反射光は、対
物レンズ12を介してビームスプリッタ13に導かれ、
光路を曲げられた後、λ/2板17に入射されて、偏光
面が45°回転させられる。反射光はシリンドリカルレ
ンズ19によって非点収差が与えられ、偏光ビームスプ
リッタ(以下PBS)14に導かれる。PBS14は、
反射光の例えばP偏光成分を透過し、S偏光成分を反射
して、それぞれの成分の光を分離し、分離された各偏光
成分の光は、受光素子20、21にそれぞれ導かれる。
【0032】ディスク1に記録された情報は、受光素子
20の出力と受光素子21の出力との差を演算して得ら
れ、また一方の受光素子(図示の例では受光素子20)
を適宜分割して、受光したビームの分布、強度などか
ら、フォーカスサーボ、トラッキングサーボなどに必要
なエラー信号が生成される。
【0033】一方、磁気ヘッド300は、外部磁場を与
えるためのコイル31と、コイル31に流す電流を与え
るドライバ32が設けられ、ドライバ32は、エンコー
ダ33によって変調された変調信号に基づいて、コイル
31に供給する電流の極性を制御する。
【0034】上記のように構成された光学式情報記録再
生装置によると、非平行光路中に設けられたビームスプ
リッタ13を、例えば図1に示すように構成することに
より、光学的特性を安定させることができる。
【0035】なお、本発明によるビームスプリッタ13
を他の光学装置に設けても、同様の効果を得ることがで
きる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のビームス
プリッタによれば、多層膜と第2の基板とを接着する接
着剤層に接する層の膜材料にHfO2、Hf、金属のいずれか
を用いたので、水分による光学的特性の変化を少くし、
安定した特性を得ることができる。また、基板にPbが混
入していても、基板に接する膜材料にTiO2を用いること
により、Pbによる光学的特性の変化を少くすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビームスプリッタの一実施例の構成を
示す縦断面図である。
【図2】図1に示すビームスプリッタの反射率特性を示
す線図である。
【図3】図1に示すビームスプリッタの位相差特性を示
す線図である。
【図4】本発明のMOドライバの一例の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】従来のビームスプリッタの一例の構成を示す図
である。
【符号の説明】
13 ビームスプリッタ 51 第1の基板 52 第2の基板 53 誘電体多層膜 54 接着剤層 55 膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清本 浩伸 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オムロン株式会社内 (72)発明者 細川 速美 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オムロン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−56605(JP,A) 特開 平1−92702(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に多層膜が形成されたPbを含む第1
    の基板に、接着剤層を介して第2の基板を接着してなる
    ビームスプリッタにおいて、 前記多層膜の前記第1の基板に接する層の膜材料が、Ti
    O 2 であることを特徴とするビームスプリッタ。
  2. 【請求項2】 前記多層膜の前記接着剤層に接する層の
    膜材料が、HfO 2 もしくはHfであることを特徴とする請求
    項1に記載のビームスプリッタ。
  3. 【請求項3】 前記多層膜の前記接着剤層に接する層の
    膜材料が、金属であることを特徴とする請求項1に記載
    のビームスプリッタ。
  4. 【請求項4】 前記多層膜は、反射率または透過率の入
    射角依存性が小さいことを特徴とする請求項1、2また
    は3に記載のビームスプリッタ。
  5. 【請求項5】 前記多層膜は、光を分離する際に発生す
    るP偏光成分とS偏光成分との位相差が入射角依存性が小
    さいことを特徴とする請求項1、2または3に記載のビ
    ームスプリッタ。
  6. 【請求項6】 前記多層膜は、反射率または透過率の入
    射角依存性が小さく、かつ、光を分離する際に発生する
    P偏光成分とS偏光成分との位相差が入射角依存性が小さ
    いことを特徴とする請求項1、2または3に記載のビー
    ムスプリッタ。
  7. 【請求項7】 前記多層膜は、HfO2もしくはHf、TiO2
    MgF2、Al2O3を含む、少くとも4種類の膜材料で構成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
    記載のビームスプリッタ。
  8. 【請求項8】 前記多層膜は、金属、TiO2MgF 2 、Al2O
    3を含む少くとも4種類の膜材料で構成されていること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のビーム
    スプリッタ。
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