JP3418983B2 - 高温超伝導性酸化物薄膜の沈積方法 - Google Patents

高温超伝導性酸化物薄膜の沈積方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明は、高温超伝導性酸化物および他の高い成長温
度を必要とする材料の薄膜の製造方法に関するものであ
る。
参考文献 YBa2Cu3O7-xのような酸化物における、液体窒素の沸
点である77K以上の温度での超伝導現象の発見は、この
4年間にわたって大量の作業に刺激を与えてきた。この
期間中に発見された他の高温超伝導性銅酸化物の例は、
種々のBi−基剤の銅酸化物、種々のT1−基剤の銅酸化
物、混合Bi−T1−基剤銅酸化物および、Pb等の置換成分
で置換されたこれらの超伝導性酸化物である。
これらの高温超伝導体(HTSC)のマイクロ電子工学の
応用面における使用に関する大部分の作業は、高品質薄
膜の成長に焦点を合わせてきた。1−100GHzのマイクロ
波周波数においては、高品質の超伝導性薄膜は銅または
金の薄膜よりも有意に低い表面抵抗値を有する可能性が
ある。この低い表面抵抗が、高性能の薄膜マイクロ波回
路、たとえば濾波器、共振子および遅延線の製造に重要
である。
HTSC薄膜は、蒸着、スパッタリング、レーザー研磨お
よび金属有機化学的蒸気沈積(MOCVD)を含む何種類か
の沈積法により製造されてきた。たとえばサイモン(R.
W.Simon),固相技術(Solid State Technology),141
ページ,1989年9月およびタルバッチョ(J.Talvacchi
o)ら,SPIE予稿集(SPIE Proceedins)1292巻,SPIE(SP
IE Bellingham,WA)発行(1990)を参照されたい。HTSC
酸化物材料用の薄膜沈積法の全てにおいて、基材温度は
薄膜の品質を規定する決定的な変量である。YBa2Cu3O
7-xの薄膜を沈積させる基材の温度が低い、たとえば約4
00℃以下の場合には、得られる薄膜は無定形で絶縁性で
ある。この無定形の前駆体の薄膜を正確な結晶構造を有
する超伝導性薄膜に転化させるためには、800−900℃に
おける酸素中での高温沈積後焼鈍が必要である。この二
段階法は“後焼鈍”法と呼ばれている。しかし、YBa2Cu
3O7-xの薄膜が高温の基材上に、すなわち、約550−750
℃の温度の基材上に沈積する妥当な沈積条件下では、得
られる薄膜は沈積した段階で直接に結晶性、かつ超伝導
性である。この方法は“工程内”法と呼ばれている。工
程内法で製造した薄膜は表面の粗さが少なく、後焼鈍法
で得た薄膜と比較して一般にはより優れた性質を有して
いる。工程内沈積法は、必要な加工温度が低いので広範
な基材材料と適合し得るという付加的な利点をも有して
いる。レーザー研磨およびスパッタリングを基礎に置く
工程内法は、YBa2Cu3O7-xの高品質の薄膜を種々の基材
上に製造することが見いだされている。
全ての工程内法は、基材を均一に、かつ再現性を持っ
て必要な沈積温度に加熱する方法を必要としている。現
在では、Y1Ba2Cu3O7-xの薄膜用の最良の方法は、サイモ
ン,SPIE予稿集1187巻,2ページ,ヴェンカテサン(T.Ven
katesan)編,SPIE発行(1989)に論じられているような
基材の加熱ブロックへの直接的な熱的、および機械的固
定を包含している。この加熱ブロックは酸素雰囲気に適
合し得る、良好な熱伝導性を有する材料、たとえばニッ
ケルで製造されたものでなければならない。基材のブロ
ックへの簡単な機械的緊締は、基材の破断のために信頼
性がなく、大きな表面積の基材には有用でないことが実
証されている。基材とブロックとの間の良好な熱的接触
は、通常は高い熱伝導性を有する化合物、たとえば銀ペ
ーストにより与えられるが、これは、通常は研磨または
食刻により基材の背面からペーストを除去するための複
雑性を導入する。加えて、直接熱接触法は基材の両面へ
の工程内薄膜の沈積には適合しない。熱接触用の化合物
は、基材の背面の薄膜と相互作用する可能性があり、こ
の化合物は下の薄膜に損傷を与えることなく除去するこ
とが困難である。
高品質の超伝導性薄膜を基材の両面に沈積させる能力
は、性能と信頼性とを改良するために、ある種のマイク
ロ波回路の応用面に重要である。基材の一面の薄膜は基
準面としての役割を果たすであろうし、他面の薄膜はマ
イクロ波回路にパターン成形されるであろう。本発明は
化合物の結晶性薄膜を、特に高い成長温度を必要とする
高温超伝導性酸化物の薄膜を基材の片面または両面に沈
積させる目的のための、基材を高温に加熱する非接触法
を提供する。
発明の概要 本発明は、高い成長温度、たとえば約100℃ないし約9
00℃の成長温度を必要とする化合物の結晶性薄膜を基材
上に沈積させるための、改良された工程内法を提供す
る。本件方法は約500℃ないし約900℃の成長温度を必要
とする化合物の沈積に特に有用であり、したがって酸化
物、たとえば高温超伝導性酸化物の薄膜の沈積に特に有
用である。本件改良は、基材の背面、すなわち、基材の
薄膜を沈積させる面とは反対の面を放射熱源からの放射
線に暴露し、これにより基材を所望の成長温度に加熱
し、薄膜の沈積の間、放射線を(したがって所望の成長
温度を)維持することよりなるものである。沈積はいか
なる方法を使用しても、たとえばスパッタリング、レー
ザー研磨、蒸着、金属有機化学的蒸気沈積、スプレー熱
分解等のいかなる技術によっても実施することができ
る。
基材が放射熱源の放射線に対して透明である場合に
は、放射線への暴露に先立って基材の背面を放射線を吸
収する材料の層で被覆する。この吸収性の材料は、本発
明記載の方法を用いて工程内で製造した薄膜の化合物と
同一のものであってもよい。したがって、本発明は高い
成長温度を必要とする化合物、たとえば高温超伝導性酸
化物の薄膜を基材の両面に製造する方法を提供する。2
枚の薄膜は同一の化合物であってもよい。平面基材の両
面の超伝導性薄膜は、一面が基準面としての役割を果た
し、他面がマイクロ波回路の1種または2種以上の素子
にパターン成形されて、ある種のマイクロ波の応用面に
特に有用であろう。基材の背面上の薄膜は最初に沈積さ
せるが、これはいかなる方法によっても、たとえばスパ
ッタリング、レーザー研磨、蒸着、金属有機化学的蒸気
沈積、スプレー熱分解等の技術のいかなるものによって
も沈積させることができる。基材の他面、すなわち基材
の前面の薄膜は本発明記載の工程内法を用いて沈積させ
る。
図面の簡単な説明 図1は、本発明記載の工程内法の一つの方法を示す図
式描写である。
図2は、1インチ(2.5cm)平方のLaAlO3基材上のYBa
2Cu3O7-x薄膜に関する、前面と背面とで測定した超伝導
性遷移を示す。
発明の詳細な記述 簡単のために、本発明記載の工程内法により薄膜を沈
積させる基材の面を、本件明細書中では基材の“前面”
と呼ぶであろう。基材の反対側の面は、本件明細書中で
は基材の“背面”と呼ぶであろう。
多くの酸化物が本発明記載の方法により沈積させ得る
化合物である。特に関心を持たれるものは高温超伝導性
酸化物、たとえば式中のMがYまたは希土類金属であ
り、xが約0ないし0.3であるMBa2Cu3O7-x、種々のBi−
基剤の銅酸化物、種々のT1−基剤の銅酸化物、混合Bi−
T1−基剤銅酸化物および、Pb等の置換成分で置換された
これらの超伝導性酸化物である。
基材には、特定の化合物の成長に適したいかなる基材
も可能である。単位胞変量、熱膨張および化合物との反
応の欠如を基材の選択において考慮しなければならな
い。特定の化合物の他の沈積法に使用して成果を挙げ得
る基材は、本発明記載の方法を用いる同一の化合物の結
晶性薄膜の沈積にも有用であろう。
この基材を、基材の背面を放射熱源、たとえば石英ハ
ロゲンランプ、PtもしくはPt/Rhの熱フィラメント、ま
たは市販のヒーター棒からの放射線に直接に暴露して加
熱する。放射熱源は沈積条件に適合するものでなければ
ならない。熱源と基材とは、適当量の放射線が基材に当
たり、これに吸収されて基材の温度を化合物の成長が起
きる温度に上昇させるように位置させなければならな
い。
薄膜の成長に使用される多くの一般的な基材、たとえ
ばサファイヤおよび石英は放射熱源からの放射線に対し
て透明である。したがって、加熱と薄膜の成長とに先立
って、透明な基材の背面を放射線吸収性の層で被覆し
て、放射線を吸収させることが必要である。放射線を吸
収するいかなる材料も使用することができるが、基材の
前面に沈積させる薄膜の化合物のものと同等の放射率を
有する材料を使用するのが好ましい。
本発明はまた、高い成長温度を必要とする同一の、ま
たは異なる化合物よりなる結晶性薄膜を、基材の両面に
沈積させる方法をも初めて提供する。この方法は以下の
各段階よりなるものである。所望の化合物の結晶性薄膜
を基材の一面に形成させる。この薄膜はいかなる方法に
よっても、たとえばスパッタリング、レーザー研磨、蒸
着、金属有機化学的蒸気沈積、スプレー熱分解等の技術
のいかなるものによっても沈積させることができる。薄
膜を有する基材の面、背面を放射熱源からの放射線に暴
露し、これにより基材の第2の面、前面に形成させる第
2の薄膜の所望の化合物の所望の成長温度に基材を加熱
し、この暴露を第2の薄膜の沈積の間維持して基材の温
度を所望の成長温度に維持する。この第2の薄膜もま
た、いかなる方法によっても、たとえばスパッタリン
グ、レーザー研磨、蒸着、金属有機化学的蒸気沈積、ス
プレー熱分解等の技術のいかなるものによっても沈積さ
せることができる。この2枚の薄膜は、双方とも異種の
超伝導性化合物、異種の高温超伝導性化合物、または同
種の高温超伝導性化合物よりなるものであってもよい。
図1は本発明記載の工程内法を実施する一つの方法を
示す図式の描写である。この具体例においては、2個の
基材上に薄膜を同時に沈積させるための準備がなされて
いる。2個の基材1を放射熱源3を有する囲い2中の基
材保持用開口部に1個ずつ入れる。基材がこの放射熱源
からの放射線に対して透明であるならば、各基材を囲い
2に入れる前に吸収層を各基材の背面に沈積させてお
き、吸収層を有する基材の面が放射熱源に対面するよう
にして基材を保持器に入れる。2個のスパッタリングガ
ン4からの軸外れのスパッタリングがこの図に示されて
いる沈積方法であるが、いかなる沈積方法をも使用する
ことができる。放射熱源と基材保持器2とを回転させる
手段が準備されている。図1に示されている各構成要素
は、スパッタリングを実施するために真空系内に位置し
ている。
式中のMがYまたは希土類金属であり、xが約0ない
し0.3である高温超伝導性酸化物MBa2Cu3O7-xの薄膜の工
程内成長は以下のようにして実施することができる。単
結晶LaAlO3基材が好ましく、基材の背面に放射熱吸収層
を沈積させて製造する。吸収層に関する一つの選択はMB
a2Cu3O7-xの厚さ約1μmの薄膜である。分解すること
なく放射熱源からの放射熱を吸収するいかなる材料も許
容し得るであろうから、この吸収剤層の薄膜がMBa2Cu3O
7-xであることは必須ではないが、この選択により、両
面にMBa2Cu3O7-x薄膜を有する平面状の基材の製造が可
能になる。第1のMBa2Cu3O7-x薄膜を、基材の放射熱源
からの放射線に直接に暴露させる面である基材の背面に
沈積させる。この薄膜はいかなる技術によっても製造す
ることができる。たとえばYBa2Cu3O7-xの薄膜は、1:2:3
のY:Ba:Cu原子比でY、BaF2およびCuを共蒸着により沈
積させ、続いて、マンキエヴィッチ(P.M.Mankiewich)
ら,応用物理学レターズ(Appl.Phys.Lett.)51,1753
(1987)に記述されているような800−850℃における湿
式O2焼鈍を行うことができる。この技術で製造された薄
膜は、92−92Kの遷移温度Tcと低い、すなわち80Kおよび
20GHzにおいてCuより10倍低いマイクロ波表面抵抗とを
有する。ついで、それぞれが背面にYBa2Cu3O7-xの薄膜
を有する2個の基材を図1に示すようにして基材保持器
に載せる。MBa2Cu3O7-xの薄膜の成長に有用な高圧酸素
中での操作に石英ハロゲンランプが特に好適であるの
で、MBa2Cu3O7-xの薄膜を沈積させる場合にはこのラン
プが好ましい放射熱源である。この石英ランプを用いて
基材を約700℃にまで加熱する。スパッタリングによる
沈積には、図1に示すような2個のスパッターガンを用
いる軸外れスパッタリングが好ましい。各スパッターガ
ンは化学量論的なYBa2Cu3O7-xのスパッタリング標的を
有する。
熱伝導性薄膜中の超伝導性の発現温度Tcは、誘電的に
試料と結合している感応コイル中のインダクタンスの変
化を検出するための交流回路を用いて測定することがで
きる。非超伝導状態から超伝導状態への遷移は、温度を
徐々に変化させ、共振周波数を監視して検出する。試料
が遷移温度を通過するときには共振周波数の急速な変化
が起こるので、遷移温度を測定することができる。
発明の実施例 沈積したYBa2Cu3O7-xの薄膜を両面に有する平面状の
基材は以下の手法で製造した。厚さ0.5mmの1インチ
(2.5cm)平方の[100]配向単結晶LaAlO3基材を以下の
方法で洗浄した。この基材を大量のトリクロロトリフル
オロエタンおよびメタノールに浸漬し、織布でこすっ
た。ついで、これを脱イオン水でスプレー洗浄し、窒素
で乾燥した。次に、この基材を硫酸に10分間浸漬し、つ
いで水浴に浸漬した。ついで、この基材をイソプロパノ
ールで洗浄し、脱イオン水でスプレー洗浄し、清浄な濾
過済み窒素でブロー乾燥した。
LaAlO3は基材の加熱に使用する放射線に対して透明で
あるので、基材の背面に吸収層を沈積させることが必要
である。YBa2Cu3O7-xの薄膜を両面に有する基材を製造
するためには、使用する吸収性材料はYBa2Cu3O7-xであ
り、これは以下のようにして形成させた。洗浄した基材
を8×10-7ミリバール(8×10-5Pa)以下の背圧を有す
るターボ分子ポンプ付きの真空室中に負荷した。Y、Ba
F2およびCuを、沈積した薄膜中に1:2:3のY:Ba:Cu原子比
を与えるのに妥当な速度で、未加熱のLaAlO3基材上にに
共蒸着させた。基材における全沈積速度は約2A/秒(0.2
nm/秒)であった。YおよびCuは個別のガンからの電子
ビームで蒸着させ、その速度はレイボルト−ヘラエウス
・インフィコンセンチネル(Leybold−Heraeus inficon
Sentinel)III型電子衝撃エミッションセンサーを用い
て制御した。BaF2は覆い付きのモリブデン製ボートから
熱的に蒸着させ、その速度は石英結晶蒸着監視器で制御
した。共蒸着は1×10-5ミリバール(1×10-3Pa)の酸
素の存在下に実施した。薄膜の全厚は約4500A(450nm)
であった。ついで蒸着した薄膜を有する基材を標準的な
石英内張り管炉に入れた。炉を約25℃/分の速度で850
℃に加熱し、脱イオン水に酸素を吹き込んで製造した湿
った酸素に薄膜を入れた。温度を850℃に30分間維持
し、ついで薄膜を乾燥酸素中、約5℃/分の速度で500
℃に冷却し、ついで室温(約20℃)に炉冷却した。
ついで、このYBa2Cu3O7-xの薄膜を背面に有するLaAlO
3基材を、図1に図式的に示したような放射加熱器と基
材保持器との構成を有するサイロポンプ付きの真空スパ
ッター沈積系(レイボルト(Leybold)L560型)に負荷
した。このYBa2Cu3O7-x薄膜を背面に有する基材を放射
熱源である石英ハロゲンランプに直接に暴露する位置に
置いた。加熱器の内部温度は熱電対で測定した。内部の
熱電対の出力は、石英ランプへの電力を制御する標準的
な温度制御器用のフィードバック信号を与えた。このス
パッタリング系は、各ガンに直径3"(7.6cm)のYBa2Cu3
O7-x標的を有する2個のrfマグネトロンスパッタリング
ガンを装備していた。このガンは、基材上の負イオン衝
撃の効果を減少させるために“軸外し”構成に指向させ
てあった。基材温度を15℃/分の速度で約700℃に上昇
させ、スパッタリングによる薄膜の沈積の間、この温度
に維持した。サイロポンプのスロットルを締めてそのポ
ンプ速度を低下させ、Ar(180sccm、すなわち180標準立
方センチメートル/分)と酸素(40sccm)との気体流を
使用して系の圧力を200ミリトル(26.7Pa)に上昇させ
た。2個のガンのそれぞれに100ワットのrf電力を送っ
てrfスパッタリングガンを作動させた。これにより、基
材において約250A/時(25nm/時)の沈積速度という結果
が得られた。全沈積時間は約3時間であった。rfの電力
と気体流とを止めた。ついで、この系に圧力200トル
(2.67×104Pa)の純粋なO2を充填しなおし、基材を15
℃/分の速度で室温に冷却した。ついで、この基材を系
から取り出した。生成物は、YBa2Cu3O7-xの薄膜を両面
に有する基材である。
本発明記載の工程内法により製造した薄膜の、誘電的
に測定した超伝導性遷移は、図2に示されている。約90
KというTcの値および超伝導性遷移の1−2Kという狭い
幅は、極めて高品質の薄膜の指標である。この基材の背
面の薄膜も、図2に示されているように、約90KのTc
極めて狭い超伝導性遷移とを有している。この基材の背
面上の薄膜が加熱工程により分解しなかったという事実
は、この技術が高品質の工程内成長薄膜をLaAlO3基材の
両面に製造するために使用し得ることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−303068(JP,A) 特開 平3−97870(JP,A) 特開 平3−205904(JP,A) 特開 平3−194979(JP,A) A.E.Lee,et al.,Ep itaxially grown sp uttered LaA103 film s,Applied Physics Letters,1990年11月 5日,V ol.57,No.19,p.2019−2021 R.S.Withers,et a l,High−Tc Supercon ducting Thin Films for Microwave App lications,Solid St ate Technology,1990年 8月,p.83−87 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 WPI(DIALOG) EUROPAT(QUESTEL)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100℃から900℃の高い成長温度を必要とす
    る高温超伝導酸化物の結晶性薄膜を、前面及び反対に位
    置する背面とを有する基材の面上に工程内で沈積させる
    ための方法であって、結晶性薄膜が基材の背面に形成さ
    れて放射線を吸収する層を提供し、該背面のみが放射熱
    源からの放射線に直接暴露してこの基材をあらかじめ決
    定した成長温度に加熱し、そして、該背面への放射線を
    維持する間に前面のみに高温超伝導酸化物膜を沈積させ
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】背面に形成される薄膜が成長のために高温
    を必要とする化合物である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】基材が平面状であり、該薄膜を上記の平面
    状基材の両側に沈積させることを特徴とする、請求項1
    又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前及び背面の該膜が同じ高温超伝導酸化物
    である、先行する請求項のいずれか1に記載の方法。
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