JP3416558B2 - 無線基地局 - Google Patents

無線基地局

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JP3416558B2
JP3416558B2 JP08700099A JP8700099A JP3416558B2 JP 3416558 B2 JP3416558 B2 JP 3416558B2 JP 08700099 A JP08700099 A JP 08700099A JP 8700099 A JP8700099 A JP 8700099A JP 3416558 B2 JP3416558 B2 JP 3416558B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送信部と受信部と
アンテナとを有する複数の無線部を有し、制御チャネル
を介して移動局との接続制御を行い、通信チャネルを介
して移動局と通信を行なうアダプティブアレイ型の無線
基地局に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル無線通信機器において
周波数の有効利用、通信品質の向上を目的としてアダプ
ティブアレイ方式やパス分割多元接続(PDMA:Path Divis
ion Multiple Access)方式が注目されている。アダプテ
ィブアレイ方式とは、アンテナと無線送受信モジュール
との組を複数備え、送受信時に各回路のゲイン(振
幅)、位相を調整して、送信、受信各々に指向性パター
ンを生成し、特定方向の利用者だけに電波を届かせる方
式である。
【0003】また、PDMA方式は、アダプティブアレ
イ方式によって複数の移動機に対し異なる指向性パター
ンを形成することにより、1つの無線周波数に複数の移
動機に対する信号を多重して同時に通信する方式であ
る。パス分割多元接続については「パス分割多元接続
(PDMA)移動通信方式(信学技報RS98-84(1994-0
1))」にて詳細に記載されている。
【0004】ところで、無線電話機の基地局のように、
発着信の制御を行なう制御チャネルと通信(通話)を行
なう通信チャネルのように周波数を使い分けている無線
基地局にパス多重多元接続を適用する場合には、次のよ
うになる。すなわち、無線基地局は、通信チャネルにお
いて同一周波数に複数の移動局をパス多重多元接続によ
り多重化し、一方、制御チャネルに対しては無線基地局
のサービスエリア内の何処からでも発着呼できるように
指向性を持たせないで制御信号を送受信する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、無線電話機
の基地局にパス多重多元接続を適用した場合、既に通信
中の移動局の近傍の移動局に対しては、同じ通信チャネ
ルを使用して、もはやパス多重することができないにも
拘わらず、発信を受付け又は着信を通知していたという
問題がある。その結果、移動局が基地局において発信操
作又は着信ができるにも拘わらず、パス多重多元接続に
よる通話には移行できない場合が生じ得る。
【0006】これは、ある通信チャネルにおいて既に通
信中の移動局の近傍で、制御チャネルを通して新たな移
動局が発着信を行なった場合に、新たな移動局を同じ通
信チャネル上でパス多重多元接続により多重化しようと
しても、もはや近傍に存在する両移動局の通信信号を弁
別することができないからである。本発明は上記問題点
に鑑み、パス多重多元接続をより確実に行なえる移動局
に対してのみ、新たな発信を受け付け又は新たな着信を
通知する無線基地局を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の無線基地局は、送信部と受信部とアンテナとを
有する複数の無線部を有し、制御チャネルを介して移動
局との接続制御を行い、通信チャネルを介して移動局と
通信するアダプティブアレイ型の無線基地局であって、
通信中の移動局を指向する指向性パターン形成用の第1
パラメータ群を算出する第1算出手段と、通信中の移動
局をヌル点(電波が届かない又は届きにくい点)とする
指向性パターン形成用の第2パラメータ群を算出する第
2算出手段と、通信チャネルにおいて、第1パラメータ
群を用いて指向性パターンを形成するよう各送信部を制
御し、制御チャネルにおいて、第2パラメータ群を用い
て指向性パターンを形成するよう各送信部を制御する制
御手段とを備える。
【0008】ここで、前記第1算出手段は、前記通信中
の移動局の受信信号から第1パラメータ群を算出し、前
記第2算出手段は、前記通信中の移動局の受信信号との
間で一致しないダミー信号を生成し、生成したダミー信
号から第2パラメータ群を算出するようにしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】<無線基地局の概略構成>本実施
形態における無線基地局は、ディジタル移動電話等の移
動通信における基地局であって、制御チャネルを介して
移動局との接続制御を行い、通信チャネルを介して移動
局とパス多重及び時分割多重による多元接続を行なうア
ダプティブアレイ型の無線基地局である。
【0010】図1は、本発明の実施形態における無線基
地局の主要部の構成を示すブロック図である。本無線基
地局は、無線部10、20、30、40、アンテナ1
7、27、37、47、受信調整部18、28、38、
48、送信調整部19、29、39、49、信号処理部
50、ベースバンド部51、メモリ52、CPU53を
備える。
【0011】無線部10は、変調器11、送信回路1
2、スイッチ13から構成され、ベースバンド部51か
ら信号処理部50を介して入力されるベースバンド信号
(シンボルデータ)を中間周波数信号(以後、IF信号
と略す)にまで変調する変調器11と、変調器11から
のIF信号を高周波信号(以後、RF信号と略す)に変
換し、送信出力レベルにまで増幅する送信回路12と、
アンテナの送受信を切り替えるスイッチ13と、受信信
号をIF信号にまで変換する受信回路15と、受信回路
15からのIF信号をベースバンド信号(シンボルデー
タ)に復調する復調器16を有する。ここで変調器1
1、復調器16における変復調の方式は、ディジタル変
調であれば種類を問わないが例えば、π/4シフトQP
SKなどである。本実施形態では、復調器16により復
調されたベースバンド信号はシンボル毎に同相成分(以
下I成分と呼ぶ)データと直交成分(以下Q成分と呼
ぶ)データとで表される時系列データであるものとす
る。
【0012】受信調整部18は、アダプティブアレイと
しての指向性パターンを生成するために、復調器16か
ら入力される受信ベースバンド信号の振幅と位相とを、
信号処理部50から指示に従って調整する。より詳しく
は、復調器16から得られるベースバンド信号がシンボ
ル毎にI成分データとQ成分データとで表されるので、
受信調整部18は、Iデータ、Qデータのそれぞれに重
み付けすることによって、シンボルデータの振幅と位相
とを調整する。重み付けによるシンボルデータの調整内
容を示す説明図を図2に示す。同図は、I-Q座標平面に
復調器16に復調されたシンボルデータと、重み付けに
よるシンボルデータとを示している。I1、Q1は復調器1
6から得られるシンボルデータを示す。受信調整部18
によりWI1、WQ1は重み付けされたシンボルデータを示
す。同図のように、受信調整部18はI成分データ、Q
成分データを個別に重み付けすることにより、シンボル
データの振幅と位相とを調整する。I成分データ、Q成
分データを個別に重み付けするための重み係数は、信号
処理部50から指示される送信調整部19は、アダプテ
ィブアレイとしての指向性パターンを生成するために、
信号処理部50から入力される送信ベースバンド信号の
振幅と位相とを調整する。この調整についても図2と同
様にして行われる。
【0013】無線部20、30、40は、無線部10と
同じ構成なので説明を省略する。信号処理部50は、プ
ログラマブルなディジタルシグナルプロセッサを中心に
構成され、プログラムを実行することにより以下の機能
を実現する。すなわち、信号処理部50は、無線部10
〜40の送受信制御とともにPDMA用の複数の指向性
パターンを実現するためのパラメータ群(無線系統毎の
I成分用、Q成分用の重み係数)を算出して、受信調整
部18、送信調整部19に出力する。
【0014】その際、信号処理部50は、通信チャネル
だけでなく、制御チャネルにおいても指向性パターンを
形成するためのパラメータ群を算出する。つまり、信号
処理部50は、通信チャネルにおいて、各移動局を指向
する指向性パターン形成用のパラメータ群を算出し、制
御チャネルにおいて、通信中の移動局をヌル点(電波が
届かない又は届きにくい点)とする指向性パターン形成
用のパラメータ群を算出する。
【0015】信号処理部50によるパラメータ群により
形成される指向性パターンの説明図を図3に示す。同図
においてPS1〜PS3は移動局を示す。実線で示した
31、32、33はそれぞれ移動局PS1、PS2、P
S3を指向する通信チャネルでの指向性パターンを表わ
している。破線で示した34は、移動局PS1、PS
2、PS3をヌル点とする制御チャネルでの指向性パタ
ーンを表わしている。
【0016】ベースバンド部51は、図外の網(公衆網
又は自営網)と接続するインターフェース部を有し、信
号処理部50と電話網との間でベースバンド信号の接続
及び時分割多重化処理を行なう。図4に時分割多重を行
なうためのTDMA/TDDフレームの説明図を示す。
ここでは、いわゆるPHS電話システムのTDMA/T
DDフレームを示している。同図において、T0〜T3
は送信タイムスロット、R0〜R3は受信タイムスロッ
トである。制御チャネル(図中CCH)は、送信タイム
スロットと受信タイムスロットのペア(T0、R0)に
より構成される。また通信チャネルTCH1、TCH
2、TCH3は、(T1、R1)、(T2、R2)、
(T3、R3)のペアによりそれぞれを構成される。通
信チャネルTCH1、TCH2、TCH3は時分割によ
る区別であるが、各通信チャネルは、さらにパス多重に
より複数の通信チャネルが形成される。また、制御チャ
ネルのキャリア周波数fcは固定的に定められている。通
信チャネルのキャリア周波数は、複数のキャリア周波数
のうち空き状態のものが選択される。3つ通信チャネル
のキャリア周波数は、同じである場合も異なる場合もあ
る。
【0017】メモリ52は、CPU53用のプログラ
ム、信号処理部50用のプログラム、通信チャネルに対
する移動局の割り当て管理テーブル等を記憶する。CP
U53は、メモリ52中のプログラムに従って本無線基
地局全体を制御し、特に、制御チャネルを介して移動局
から発信を受けたとき、及び、網からの着信を受けたと
き、移動局に対して通信チャネルを割り当て、割り当て
状況をメモリ52の割り当て管理テーブルに記憶させ
る。図5に割り当て管理テーブルの一例を示す。同図の
割り当て管理テーブルにおいて、横方向は図4に示した
時分割による通信チャネルを、縦方向はパス分割による
多重化を示している。欄内のPS1〜PS3等は割り当
てられている移動局を示す。同図ではPS1〜PS3が
時分割多重されていて、パス多重されている移動局はま
だ存在しない場合を示している。
【0018】なお、図3に示したPS1〜PS3に対す
る指向性パターン31〜33は、図5の場合にも該当す
る。この場合、3台の移動局がTCH1〜TCH3に時
分割多重されているので、これらの移動局が近接した位
置に存在していてもかまわない。この状態でさらに4台
目の移動局を接続する場合には、図3に示したように制
御チャネルに指向性パターン34が与えられているの
で、既に通信中の3台とは異なる方向にある4台目の移
動局に発着信することになり、パス多重多元接続の確実
性を増すことができる。
【0019】もし、図3に示したPS1〜PS3に対す
る指向性パターン31〜33がパス多重多元接続されて
いるとしても、同様に4台目の移動局に対するパス多重
多元接続の確実性を増すことができる。 <受信調整部>図6は、図1に示した無線基地局の各受
信調整部及び信号処理部50をより詳しく示したブロッ
ク図である。
【0020】受信調整部18、28、38、48はいず
れも同じ構成なので、受信調整部18を代表として説明
する。受信調整部18は、Iバッファ101、Qバッフ
ァ102、乗算器103、104を備える。Iバッファ
101は、復調器16から得られるI成分データを順次
更新しながら保持する。このI成分データをI1(t)と表
す。ここで、I1の1は、第1無線系統の1であり、tは
シンボルのタイミングを意味する。ここで、シンボルの
タイミングは、シンボルタイミングt0,t1,t2,・・・を
示す。1シンボル期間は、本無線基地局がPHS(Perso
nal Handyphone System)の基地局として運用される場合
には、約5マイクロ秒である。Iバッファ101は、最
新のシンボルのI成分データI1(t)を出力し、また、信
号処理部50から随時読み出される。なお、保持するデ
ータ個数は、少なくとも1シンボル分を保持していれば
よい。
【0021】Qバッファ102は、Iバッファ101と
同様に、復調器16から得られる最新の4個分のシンボ
ルのQ成分データを保持する。Q成分データをQ1(t)と
表す。乗算器103は、I成分データの重み付け、つま
り復調器16から入力されるI成分データI1(t)と信号
処理部50から与えられる重み係数WI1(t)とを乗算す
る。
【0022】乗算器104は、Q成分データの重み付
け、つまり復調器16から入力されるQ成分データQ1
(t)と信号処理部50から与えられる重み係数WQ1(t)と
を乗算する。受信調整部28、38、48についても同
様である。これらにおけるシンボルデータを上記と同様
に、I2(t),Q2(t),I3(t),Q3(t),I4(t),Q4(t)と表す。
【0023】信号処理部50は、通信チャネルにおいて
は、通信中の移動局毎に移動局に向けた指向性パターン
形成用のパラメータ群(上記重み係数WI1(t),WQ1(t),I2
(t),WQ2(t),WI3(t),WQ3(t),WI4(t),WQ4(t))を算出し、
制御チャネルにおいては、通信中の移動局をヌル点とす
る指向性パターン形成用のパラメータ群(上記重み係数
と同様)を算出する。ここで、パラメータ群の算出は、
シンボル毎に行なうことが望ましいが、演算処理能力が
十分でない場合には、複数シンボルから代表的なシンボ
ルをサンプルし、代表シンボルのみについて上記重み係
数を算出するようにしてもよい。この場合代表シンボル
以外のシンボルに対しては、代表シンボルの重み係数を
使用すればよい。
【0024】具体的な信号処理部50の演算処理を以下
に述べる。 <信号処理部50の演算処理>図7は、信号処理部50
の処理内容を示すフローチャートである。同図におい
て、ステップ701〜703は図4に示した制御チャネ
ルCCHの受信タイムスロットR0における処理を示
し、ステップ704〜711は通信チャネルTCH1〜
TCH3の受信タイムスロットR1〜R3における処理
を示す。また、ステップ712は制御チャネルCCHの
送信タイムスロットT0における処理を示し、ステップ
713は通信チャネルTCH1〜TCH3の送信タイム
スロットT1〜T3における処理を示す。
【0025】図7において信号処理部50は、制御チャ
ネルCCHの受信タイムスロットにおいて、先行する通
話チャネルの受信タイムスロットにおける受信信号に基
づいて、通話中の移動局をヌル点とする指向性パターン
形成用のパラメータ群(重み係数)を算出する(ステッ
プ701)。この算出方法については、説明の便宜上後
述する。さらに、信号処理部50は、その重み係数を用
いて制御チャネルの受信信号を合成し(ステップ70
2)、また、算出した重み係数を送信時に使用できるよ
うにメモリ52に格納する。制御チャネルの受信信号の
合成は、(図3において破線で示したように、制御チェ
ネルのエリア内の移動局からの制御信号を弁別すること
を可能にしている。
【0026】次に、信号処理部50は、通信チャネルの
各受信タイムスロット毎に(ステップ704:ループ
1)、その受信タイムスロットにおいて通信中の移動局
毎に(ステップ705:ループ2)、移動局に向けた指
向性パターン形成用のパラメータ群(重み係数)を算出
する。その際、1台の移動局に対する重み係数の算出は
以下のようにして行なう。すなわち、信号処理部50
は、代表のシンボルタイミングtにおける全無線部のI
成分データ及びQ成分データ(I1(t)〜I4(t),Q1(t)〜Q4
(t))を全てのIバッファ及びQバッファから読み出し
(ステップ706)、これらのI成分データ及びQ成分
データに基づいて代表シンボルに対する重み係数を計算
し(ステップ707)、その重み係数を用いて現在のシ
ンボルtのユーザaに対する合成信号を、図6に示した
全ての乗算器を用いて計算する(ステップ708)。こ
の計算では、1台の移動局に対する合成信号YIa(t)、YQ
a(t)は次式により得られる。 YIa(t)=ΣWIai(t)*Ii(t) , YQa(t)=ΣWQai(t)*Qi(t) 但し、iは1から4まで。この合成信号は、移動局aに
対する指向性パターンによって受信したシンボルタイミ
ングtにおける受信シンボルを表している。すなわち他
のユーザの受信信号を除去した受信シンボルを表してい
る。
【0027】さらに、信号処理部50は、計算結果(WI
a1(t)〜WIa4(t) , WQa1(t)〜WQa4(t))を次の送信タイ
ムスロットで利用するためにメモリ52に格納し(ステ
ップ73)、合わせて(代表の)受信シンボルデータを
メモリ52に格納する。。上記の重み係数の算出は1つ
の受信スロットにおいてパス多重されている移動局があ
れば、その移動局毎に行われる(ステップ710:ルー
プ2)。TCH1〜3の各受信タイムスロットにおいて
上記の重み係数の算出及び合成信号の算出を終える(ス
テップ711:ループ1)と、信号処理部50は、制御
チャネルの送信タイムスロットにおいて、メモリ52に
格納された制御チャネルの重み係数をシンボルタイミン
グに合わせて送信調整部19、29、39、49に出力
する(ステップ712)。その結果、制御チャネルにお
いては、通信中の移動局をヌル点とする指向性パターン
を形成することができる。
【0028】さらに、信号処理部50は通信チャネルの
送信タイムスロットにおいて、メモリ52に格納された
制御チャネルの重み係数をシンボルタイミングに合わせ
て送信調整部19、29、39、49に出力する(ステ
ップ712)。その結果、通信チャネルにおいては、通
信中の移動局に向けた指向性パターンを形成することが
できる。 <重み係数算出処理の詳細フロー>図8は、図7のステ
ップ707におけるシンボルの重み係数の算出処理の内
容を詳細に示すフローチャートである。
【0029】同図の処理は、カルマンフィルタを用いた
アダプティブアレイに関する公知技術を応用している。
「カルマンフィルタを用いたアダプティブアンテナの検
討」(電子情報通信学会誌 B-II Vol.J75-B-II No.11
pp835-843 1992年11月)に記載されているので、ここで
は簡単に説明する。信号処理部50は、初期設定済みで
なければ初期設定を行う(ステップ81、82)。この
初期設定では、カルマンフィルタの推定誤差分散行列の
初期値P(0)と、重み係数行列の初期値W(0)とを設定す
る。本実施形態では、初期値P(0)=C*I(Cは定
数、Iは4×4の単位行列)、初期値W(0)は同図に示
した4×1列ベクトルとしている。この場合、重み係数
行列W(t)は、同図に示した4×1列ベクトルとして表
現される。
【0030】次に信号処理部50は、入力信号として、
Iバッファ及びQバッファから得られるシンボルタイミ
ングtのI成分データ、Q成分データを設定し(ステッ
プ83)、さらに参照信号d(t)を設定する(ステップ
84)。ここで参照信号d(t)は、特定ユーザから得る
べき受信信号の推定波形である。信号処理部50は、推
定波形として、当該シンボルタイミングtにおける受信
信号が既知のデータ、例えば受信データのプリアンブル
部分やユーザidなどであれば、その波形を設定し、未
知のデータである場合には、受信シンボルの受信データ
を仮判定してその波形を設定する。ここで仮判定による
受信信号Y(t)は、シンボルタイミングtのI成分デー
タ、Q成分データのそれぞれに、過去の重み係数を乗算
して合成することにより得られる。
【0031】次いで、信号処理部50は、同図に示した
ようにカルマンゲインの計算、事前推定誤差の計算、重
み係数の更新、相関行列の更新(ステップ85〜88)
を行う。ステップ85〜88は、カルマンフィルタにお
いて再帰的最小二乗法(RLS(Recursive Least Squar
e)アルゴリズム)を用いた公知技術であるので、ここで
は省略する。
【0032】このようにしてシンボルの重み係数が計算
される。 <制御チャネル用の重み係数の算出処理>図9は、図7
のステップ701、つまり制御チャネル用の重み係数の
算出処理の内容を示すフローチャートである。まず、信
号処理部50は、図5に示した割付管理テーブルを参照
して、空きタイムスロットがあるか否かを判定する(ス
テップ91)。空きタイムスロットがある場合には、時
分割多重により新たな移動局をさらに接続することが可
能なので、指向性パターンの形成を行なわず、空きタイ
ムスロットが存在しない場合、新たな移動局をパス多重
により接続することになるので、指向性パターンを形成
用の重み係数を次のように算出する。
【0033】信号処理部50は、通信チャネルの受信タ
イムスロットにおいてメモリ52に格納された(代表
の)受信シンボルデータからダミーデータを生成する
(ステップ92)。ここで、ダミーデータとは、通信中
の複数の移動局の受信シンボルデータの何れとも一致し
ない仮想的なデータをいう。例えば、信号処理部50
は、通信中の複数の移動局の受信シンボルデータ(Ii
(t),Qi(t)、iは1から4の値)の一部又は全部を改変し
てダミーデータ(DIi(t),DQi(t))を作成する。このダ
ミーデータは、受信シンボルデータと一致しない値であ
れば何でもよいが、相関性を有しないデータを作成する
ようにしてもよいし、ランダムな値を発生して一致しな
い値としてもよい。
【0034】次に、信号処理部50は、生成されたダミ
ーデータから重み係数の算出処理を行なう(ステップ9
3)。この処理は、図8に示した重み係数の算出処理と
同じである。ただし、図8における入力データの読み込
みにおいて、上記のダミーデータを読み込む点が異なっ
ている。さらに、信号処理部50は、算出した重み係数
をメモリ52に記憶させるとともに(ステップ94)、
算出した重み係数を用いて各無線部毎の受信信号を合成
する(ステップ95)。
【0035】このように、制御チャネルにおいては、通
信中の移動局の受信シンボルデータに対して一致しない
ダミーデータを用いて指向性パターン形成用の重み係数
を算出するので、制御チャネルにおいて通信中の移動局
をヌル点とする指向性パターン形成用の重み係数を得る
ことができる。以上説明してきたように、本実施形態に
おける無線基地局は、通信チャネルにおいて移動局に向
けた指向性パターンを形成し、制御チャネルにおいて移
動局をヌル点とする指向性パターンを形成する。これに
より、既に通信中の移動局の近傍の新たな移動局には、
本無線基地局からの制御チャネルの制御信号が届かない
ことになる。したがって、その新たな移動局に対して、
本無線基地局が発信を受付けることも着信を通知するこ
ともないので、制御チャネルにおいて、実際には通信に
移行できないにも拘わらず、制御チャネルにて発着信制
御を行なうことを解消するすることができる。この場
合、新たな移動局は、他の無線基地局の制御信号を受信
することになるので、より確実に発着信することができ
る。
【0036】なお、上記実施形態では、時分割多重多元
接続とパス多重多元接続とが併存している例を示した
が、パス多重多元接続のみを行なう無線基地局であって
もよい。また、上記実施形態では、図5に示したように
パス多重よりも時分割多重を優先して通信チャネルを割
り当て、時分割多重による空きタイムスロットがない場
合に、制御チャネルの指向性パターンを形成するように
しているが、パス多重から優先的に割り当てるようにし
てもよい。
【0037】さらに、時分割多重による空きタイムスロ
ットが存在する場合には、通信チャネルにおいて指向性
パターンを形成しなくてもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明の無線基地局は、送信部と受信部
とアンテナとを有する複数の無線部を有し、制御チャネ
ルを介して移動局との接続制御を行い、通信チャネルを
介して移動局と通信するアダプティブアレイ型の無線基
地局であって、通信中の移動局を指向する指向性パター
ン形成用の第1パラメータ群を算出する第1算出手段
と、通信中の移動局をヌル点とする指向性パターン形成
用の第2パラメータ群を算出する第2算出手段と、通信
チャネルにおいて、第1パラメータ群を用いて指向性パ
ターンを形成するよう各送信部を制御し、制御チャネル
において、第2パラメータ群を用いて指向性パターンを
形成するよう各送信部を制御する制御手段とを備える。
【0039】この構成によれば、本無線基地局は、通信
チャネルにおいて移動局に向けた指向性パターンを形成
し、制御チャネルにおいて移動局をヌル点とする指向性
パターンを形成する。これにより、既に通信中の移動局
の近傍の新たな移動局には、本無線基地局からの制御チ
ャネルの制御信号が届かないことになる。したがって、
その新たな移動局に対して、本無線基地局が発信を受付
けることも着信を通知することもないので、制御チャネ
ルにおいて、実際には通信に移行できないにも拘わら
ず、制御チャネル上で発着信制御を行なうという不具合
を解消するすることができる。また、当該新たな移動局
は、他の無線基地局の制御信号を受信することになるの
で、より確実に発着信することができる。
【0040】また、前記第1算出手段は、前記通信中の
移動局の受信信号から第1パラメータ群を算出し、前記
第2算出手段は、前記通信中の移動局の受信信号との間
で一致しないダミー信号を生成し、生成したダミー信号
から第2パラメータ群を算出するように構成してもよ
い。この構成によれば、ダミー信号を生成することによ
り、第1パラメータ群の算出処理と第2パラメータ群の
算出処理とを共通することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における無線基地局の主要部
の構成を示すブロック図である。
【図2】重み付けによるシンボルデータの調整内容を示
す説明図である。
【図3】通信チャネル、制御チャネルそれぞれの指向性
パターンの説明図である。
【図4】時分割多重を行なうためのTDMA/TDDフ
レームの説明図である。
【図5】時分割多重とパス多重とによる割り当て管理テ
ーブルの一例を示す。
【図6】各受信調整部及び信号処理部50をより詳しく
示したブロック図である。
【図7】信号処理部50の処理内容を示すフローチャー
トである。
【図8】シンボルの重み係数の算出処理の内容を詳細に
示すフローチャートである。
【図9】制御チャネル用の重み係数の算出処理の内容を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
10〜40 無線部 11 変調器 12 送信回路 13 スイッチ 15 受信回路 16 復調器 17 アンテナ 18 受信調整部 19 送信調整部 20 無線部 28 受信調整部 31〜34 指向性パターン 50 信号処理部 51 ベースバンド部 52 メモリ 53 CPU 101 Iバッファ 102 Qバッファ 103 乗算器 104 乗算器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38 H01Q 3/00 - 3/46 H01Q 21/00 - 25/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信部と受信部とアンテナとを有する複
    数の無線部を有し、制御チャネルを介して移動局との接
    続制御を行い、通信チャネルを介して移動局と通信する
    アダプティブアレイ型の無線基地局であって、 通信中の移動局を指向する指向性パターン形成用の第1
    パラメータ群を算出する第1算出手段と、 通信中の移動局をヌル点とする指向性パターン形成用の
    第2パラメータ群を算出する第2算出手段と、 通信チャネルにおいて、第1パラメータ群を用いて指向
    性パターンを形成するよう各送信部を制御し、制御チャ
    ネルにおいて、第2パラメータ群を用いて指向性パター
    ンを形成するよう各送信部を制御する制御手段とを備え
    ることを特徴とする無線基地局。
  2. 【請求項2】 前記第1算出手段は、前記通信中の移動
    局からの受信信号から第1パラメータ群を算出し、 前記第2算出手段は、前記通信中の移動局からのの受信
    信号と一致しないダミー信号を生成し、生成したダミー
    信号から第2パラメータ群を算出することを特徴とする
    請求項1記載の無線基地局。
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