JP3416043B2 - 光磁気ディスク記録再生装置の磁気へッド駆動機構 - Google Patents

光磁気ディスク記録再生装置の磁気へッド駆動機構

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JP3416043B2 JP35604897A JP35604897A JP3416043B2 JP 3416043 B2 JP3416043 B2 JP 3416043B2 JP 35604897 A JP35604897 A JP 35604897A JP 35604897 A JP35604897 A JP 35604897A JP 3416043 B2 JP3416043 B2 JP 3416043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光磁気ディスク記
録再生装置に係わり、特に、光磁気ディスクに接触して
磁界を印加する磁気へッドの駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】書換え可能な光磁気ディスクとして知ら
れているミニディスク(MD)にはプリマスタードミニ
ディスクとレコーダブルミニディスクがある。プリマス
タードミニディスクは再生専用のディスクであり、ピッ
トにより情報が記録されて光ピックアップからのレーザ
スポットの反射光により情報が再生される。
【0003】レーコーダブルミニディスクは内周側のピ
ット情報エリアの外側にレコーダブル・エリアが設けら
れており、ここにはピットがない代わりにトラックを案
内するグルーブ(溝)が掘られており、このグルーブに
沿って情報を記録する。記録は磁性膜の磁化により行わ
れる。すなわち、磁性膜をレーザスポットによりキュー
リ点以上に加熱し、そこに信号に従って反転する磁気ヘ
ッドの磁界を加えた後、冷却すると磁性膜に信号が磁化
の変化として記録される。磁性膜の磁化の方向によりレ
ーザの反射光の偏光面の回転方向が異なりレーザスポッ
トの反射光の偏光面の変化を検出することにより情報が
再生される。
【0004】このような光磁気ディスクを記録再生する
記録再生装置において情報を再生するときは光磁気ディ
スクに磁界を印加することがなく、情報を記録するとき
は磁界を印加する。磁界を印加する磁気ヘッドを情報を
再生するときに光磁気ディスクに圧接していると摩擦抵
抗が大きく摩耗あるいは余分な動力の消耗が発生するた
めに磁気ヘッドを光磁気ディスクから離すことが望まし
い。従って、従来から情報の再生または記録によって磁
気ヘッドを磁気へッド駆動機構により光磁気ディスクに
離接することが行われていた。
【0005】また、光磁気ディスクの記録再生装置は回
転するディスクの信号記録トラックにレーザスポットを
追尾させるために外部からの信号を記録再生部に伝えな
いように記録再生部を弾性部材によりフローティングす
る必要がある。従来そのためのインシュレーション方式
にはメカニズム全体をフローティングする方式と、CD
プレーヤのように記録再生部のみフローティングさせる
方式がある。
【0006】前者は光ディスクのローディング系もフロ
ーティングされるため、磁気へッド駆動機構の駆動力を
ローディング系から取ることも容易に構成できる。この
全体をフローティングするものとしてスロットインタイ
プのものが多いが、据置き型としては品位に劣る。
【0007】筐体内外に出入するトレイにより光ディス
クをローディングする場合はトレイローディング系のス
ライダの余分のストロークにより磁気へッド駆動機構を
駆動することができるがトレイ出入口を開閉するトレイ
パネルとその駆動機構が必要となり製造コストが高くな
る。また、筐体から突出したトレイがフローティングす
るため品位が悪いという問題もあった。
【0008】後者の記録再生部のみフローティングさせ
る方式において磁気へッド駆動機構の駆動力をローディ
ング系から得た光磁気ディスク記録再生装置が特開平6
−180915号公報に提案されている。この光磁気デ
ィスク記録再生装置はディスクカートリッジの記録の許
可および禁止を識別する穴の有無によりローディング時
のローディング系メカニズムの動作を異なるようにし
て、記録が許可されたディスクカートリッジがローディ
ングされたときに磁気ヘッドをディスクに接触させ記録
が禁止されたディスクカートリッジがローディングされ
たときに磁気ヘッドをディスクから離すように構成され
ている。
【0009】この光磁気ディスク記録再生装置による
と、記録が許可されたディスクカートリッジがローディ
ングされると、再生時にも磁気ヘッドがディスクに圧接
されるためにディスク回転時の摩擦により上述の不都合
が生じる。
【0010】任意のディスクカートリッジがローディン
グされているときに記録または再生によって磁気ヘッド
をディスクに離接しようとすると、記録再生部のみフロ
ーティングさせる方式では磁気ヘッド駆動機構の駆動力
をローディング系から取ることができず、記録再生部に
磁気へッド駆動機構の駆動源を別に設ける必要があり、
製造コストが高くなるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記した点
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、記録再生部のみフローティングさせる方式の光磁気
ディスク記録再生装置において、磁気へッド駆動機構の
駆動力をフローティングされていないローディング系の
メカニズムから得る磁気へッドの駆動機構を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の磁気へッド駆
動機構は、光磁気ディスクの信号記録トラックにレーザ
スポットを照射する光ピックアップと、前記光磁気ディ
スクに接触して前記レーザスポットの背面から磁界を印
加する磁気ヘッドとを備え、記録再生部がフローティン
グシャーシに支持され、ディスクをクランプ・アンクラ
ンプさせるためにディスクカートリッジを昇降させるリ
フトスライダが本体シャーシに支持された光磁気ディス
ク記録再生装置において、中立位置を境としてその両側
で前記中立位置から離れる方向に回動方向に付勢される
磁気ヘッド駆動アームを前記フローティングシャーシに
回動自在に支持し、前記リフトスライダが前記磁気ヘッ
ド駆動アームを押して前記中立位置を越えるように駆動
し、前記磁気ヘッド駆動アームにより前記磁気ヘッドを
前記光磁気ディスクに離接させるように構成したもので
ある。
【0013】また、前記磁気へッド駆動機構において、
前記リフトスライダが前記磁気ヘッド駆動アームを駆動
するときに前記リフトスライダが前記フローティングシ
ャーシをロックするように構成したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明の実施例を図面に基づい
て説明する。図1はこの発明の実施例であるミニディス
ク記録再生装置の磁気へッド駆動機構の要部を示す分解
斜視図である。図に示すフローティングシャーシ8はイ
ンシュレータ9、9…を介して図示していない本体シャ
ーシに支持され、記録再生部のメカニズムをフローティ
ング状態に支持するものである。
【0015】光ピックアップ1はフローティングシャー
シ8に移動自在に支持されており、ローディングされた
ミニディスクの半径方向に図示していない光ピックアッ
プ送り機構により送られる。光ピックアップ1には磁気
ヘッドアーム3が回動自在に支持されている。
【0016】磁気ヘッドアーム3の先端には磁気ヘッド
4が取付けられており、磁気ヘッド4はローディングさ
れたミニディスクを挟んで光ピックアップ1の対物レン
ズ2と対向する位置に配置されている。磁気ヘッドアー
ム3は磁気ヘッド4を自重によりミニディスクに圧接す
る。
【0017】ディスクモータ5はフローティングシャー
シ8に固定されており、その回転軸にターンテーブル6
が固着されている。ターンテーブル6はローディング機
構により装着されたディスクカートリッジ内のミニディ
スクを磁力で吸着しディスクモータ5の回転をミニディ
スクに伝える。
【0018】カートリッジホルダ7はフローティングシ
ャーシ8に上下方向に案内される。すなわち、カートリ
ッジホルダ7に立設された軸7a、7a…はフローティ
ングシャーシ8の縦方向のガイド溝8a、8a…を挿通
している。また、フローティングシャーシ8の軸8bに
嵌着されたばね16はカートリッジホルダ7を下方向に
付勢している。カートリッジホルダ7にはディスクカー
トリッジのシャッターを閉める板ばね7bが固着されて
いる。
【0019】ガイド板11は本体シャーシに固定されて
おり、リフトスライダ12を前後方向に案内する。すな
わち、リフトスライダ12に立設された軸12b、12
b(図1では前側の軸12bのみ見えている)はガイド
板11のガイド溝11a、11aを挿通している。
【0020】リフトスライダ12のラック12aは本体
シャーシに支持された駆動機構のギヤ13と噛み合って
おり、ギヤ13の回転により前後方向に移動される。リ
フトスライダ12の前後方向の移動によりカートリッジ
ホルダ7は昇降される。すなわち、カートリッジホルダ
7の軸7a、7a…はガイド板11の穴11b、11b
…およびリフトスライダ12のカム穴12c、12c…
を挿通しており、カム穴12c、12c…によりカート
リッジホルダ7が昇降されるが、下降した位置では軸7
a、7a…はガイド板11の穴11b、11b…および
リフトスライダ12のカム穴12c、12c…から離れ
る。この状態ではカートリッジホルダ7はばね16とガ
イド溝8a、8a…によりフローティングシャーシ8に
のみ支持された状態となる。
【0021】磁気ヘッド駆動アーム14はフローティン
グシャーシ8に回動自在に支持され引張りコイルばね1
5で付勢される。リフトスライダ12の折曲部12eお
よび12fは磁気ヘッド駆動アーム14を回動させる。
磁気ヘッド駆動アーム14は図5および図9に示す中立
位置から時計方向に回動すると引張りコイルばね15に
より時計方向に付勢されフローティングシャーシ8に設
けられたストッパーに圧接されて安定する。また、中立
位置から反時計方向に回動すると引張りコイルばね15
により反時計方向に付勢されフローティングシャーシ8
に設けられたストッパーに圧接されて安定する。
【0022】磁気ヘッド駆動アーム14が反時計方向に
回動すると、図4および図10に示すように、磁気ヘッ
ドアーム3を回動させて磁気ヘッド4を上昇させる。リ
フトスライダ12のカム12dはフローティングシャー
シ8の軸8bを本体シャーシに締着されたロック板10
のV形凹みの底に押しつけてフローティングシャーシ8
をロックする。なお、軸8b、ばね16およびロック板
10はフローティングシャーシ8の両側部に設けられて
いる。
【0023】次に、図2〜図10を参照して上記ミニデ
ィスク記録再生装置の作用を説明する。リフトスライダ
12が図2に示す左端の位置にあるときは、カートリッ
ジホルダ7は上昇しており、この状態で図1に図示して
いないトレイによりディスクカートリッジがカートリッ
ジホルダ7内に挿入される。このとき、ディスクカート
リッジのシャッターが舌片7cにより開かれる。なお、
トレイは筐体内外に移動するものでトレイ式ローディン
グ装置で従来周知である。
【0024】図3に示すようにリフトスライダ12が右
方向に移動すると、カートリッジホルダ7は降下し、カ
ートリッジホルダ7に挿入されたディスクカートリッジ
はトレイから離れる。カートリッジホルダ7が下降する
ことによりミニディスクはターンテーブル6に吸着され
てクランプ状態となる。このとき磁気ヘッド4は上昇し
てミニディスクから離れており再生状態となっている。
【0025】図3に示す位置からリフトスライダ12が
さらに右方向に移動すると、図4に示すようにカム12
dは軸8bを押してフローティングシャーシ8をロック
する。また、図1に示す折曲部12fが磁気ヘッド駆動
アーム14を押して時計方向に回動させる。このときフ
ローティングシャーシ8がロックされているのでフロー
ティングシャーシ8は動かず磁気ヘッド駆動アーム14
は容易に回動される。なお、図2および図3では磁気ヘ
ッド駆動アーム14を図示していないが反時計方向に回
動し磁気ヘッドアーム3を時計方向に回動させている。
【0026】図5および図6に示す状態を経由して図7
に示すようにカム12dが軸8bから離れた状態とな
る。このときフローティングシャーシ8はフローティン
グ状態となり、磁気ヘッド駆動アーム14は自重で反時
計方向に回動し磁気ヘッド4はミニディスクに圧接され
ている。すなわちディスク記録状態となっている。記録
状態では磁気ヘッド駆動アーム14は折曲部12eおよ
び12fから離れている。
【0027】図7に示す位置からリフトスライダ12を
左方向に移動させると、図8に示すようにカム12dは
軸8bを押してフローティングシャーシ8をロックす
る。また、図1に示す折曲部12eが磁気ヘッド駆動ア
ーム14を押して時計方向に回動させる。このときフロ
ーティングシャーシ8がロックされているのでフローテ
ィングシャーシ8は動かず磁気ヘッド駆動アーム14は
容易に回動される。
【0028】図8および図9に示す状態を経由して図1
0に示すようにカム12dが軸8bから離れた状態とな
る。このときフローティングシャーシ8はフローティン
グ状態となり、磁気ヘッドアーム3は磁気ヘッド駆動ア
ーム14に押されて時計方向に回動し磁気ヘッド4はミ
ニディスクから離れている。すなわちディスク再生状態
となっている。再生状態では磁気ヘッド駆動アーム14
は折曲部12eおよび12fから離れている。
【0029】このように本体シャーシに支持されたロー
ディング系のリフトスライダ12をディスクカートリッ
ジを降下させた後さらに移動させることにより磁気ヘッ
ド4をミニディスクに離接させ、磁気ヘッド4の駆動後
はリフトスライダ12を磁気ヘッド駆動アーム14から
離すことが可能となる。
【0030】
【発明の効果】この発明の光磁気ディスク記録再生装置
の磁気へッド駆動機構によれば、本体シャーシに支持さ
れたローディング系のリフトスライダの動きにより磁気
ヘッドを光磁気ディスクに離接することが可能であり、
磁気ヘッド駆動のために専用の駆動機構を設ける必要が
なく製造コストを安くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例であるミニディスク記録再生
装置の磁気へッド駆動機構の要部を示す分解斜視図であ
る。
【図2】同磁気へッド駆動機構を一部部材を透視して示
す側面図である。
【図3】同磁気へッド駆動機構の他の状態を一部部材を
透視して示す側面図である。
【図4】同磁気へッド駆動機構のさらに他の状態を一部
部材を透視して示す側面図である。
【図5】同磁気へッド駆動機構のさらに他の状態を一部
部材を透視して示す側面図である。
【図6】同磁気へッド駆動機構のさらに他の状態を一部
部材を透視して示す側面図である。
【図7】同磁気へッド駆動機構のさらに他の状態を一部
部材を透視して示す側面図である。
【図8】同磁気へッド駆動機構のさらに他の状態を一部
部材を透視して示す側面図である。
【図9】同磁気へッド駆動機構のさらに他の状態を一部
部材を透視して示す側面図である。
【図10】同磁気へッド駆動機構のさらに他の状態を一
部部材を透視して示す側面図である。
【符号の説明】
1 光ピックアップ 2 光ピックアップ対物レンズ 3 磁気ヘッドアーム 4 磁気ヘッド 5 ディスクモータ 6 ターンテーブル 7 カートリッジホルダ、7a 軸、7b 板ばね、7
c 舌片 8 フローティングシャーシ、8a ガイド溝、8b
軸 9 インシュレータ 10 ロック板 11 ガイド板、11a ガイド溝、11b 穴 12 リフトスライダ、12a ラック、12b 軸、
12c カム穴、 12d カム、12e、12f 折曲部 13 ギヤ 14 磁気ヘッド駆動アーム 15 引張りコイルばね 16 ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−105645(JP,A) 特開 平5−12742(JP,A) 特開 平7−153130(JP,A) 特開 平1−154336(JP,A) 特開 平6−5024(JP,A) 特開 平7−287886(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/02 G11B 11/105

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光磁気ディスクの信号記録トラックにレ
    ーザスポットを照射する光ピックアップと、前記光磁気
    ディスクに接触して前記レーザスポットの背面から磁界
    を印加する磁気ヘッドとを備え、記録再生部がフローテ
    ィングシャーシに支持され、ディスクをクランプ・アン
    クランプさせるためにディスクカートリッジを昇降させ
    るリフトスライダが本体シャーシに支持された光磁気デ
    ィスク記録再生装置において、中立位置を境としてその
    両側で前記中立位置から離れる方向に回動方向に付勢さ
    れる磁気ヘッド駆動アームを前記フローティングシャー
    シに回動自在に支持し、前記リフトスライダが前記磁気
    ヘッド駆動アームを押して前記中立位置を越えるように
    駆動し、前記磁気ヘッド駆動アームにより前記磁気ヘッ
    ドを前記光磁気ディスクに離接させるように構成した磁
    気へッド駆動機構。
  2. 【請求項2】 前記リフトスライダが前記磁気ヘッド駆
    動アームを駆動するときに前記リフトスライダが前記フ
    ローティングシャーシをロックするように構成した請求
    項1の磁気へッド駆動機構。
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