JP3414174B2 - 埋め込み配線用ハブ - Google Patents

埋め込み配線用ハブ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LAN(Local Ar
ea Network)に使用される埋め込み配線用ハブに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、IEEE802.3で規格化され
た10BASE−TなどのLANでは、非シールドのよ
り対線をケーブルとして用い、ハブなどのマルチポート
・リピータからなるLAN機器に複数の端末機器をスタ
ー状に接続してLANを構築していた。例えば、図6
(a)に示すように、ハブ11 ,12 の本体1aは、部
屋の壁面や床面やパーティション等の造営材の取付面3
0に配設される。各ハブ1 1 ,12 とパーソナルコンピ
ュータ等の端末機器10,10との間や、ハブ11とハ
ブ12 との間は、端部にRJ−45モジュラープラグ1
1が取り付けられたより対線からなるケーブル12,1
2’を用いて接続される。
【0003】ハブ11 ,12 は、端末機器10が接続さ
れる第1のポートとしての複数の端末用ポートと、上位
・下位のハブがそれぞれ接続される第2のポートとして
のアップリンク用ポートとダウンリンク用ポートとを備
え、各ポートには、それぞれ、端末機器10や他のハブ
からのケーブル12,12’を接続するためのRJ−4
5モジュラージャック7が設けられている。これらのR
J−45モジュラージャック7は、図6(b)(c)に
示すように、本体1aの前面のみに配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のLAN機器
では、取付面30に配設されたハブ11 ,12 の各ポー
トに、端末機器10や上位・下位のハブからのケーブル
12,12’を接続した場合、各ポートのRJ−45モ
ジュラージャック7は本体1aの前面のみに配設されて
いるので、各ポートに接続されるケーブル12,12’
が本体1aの前面側に集中する。そのため、ケーブル1
2,12’同士が絡み合うなどして、配線作業の作業性
が悪いという問題があった。
【0005】また、ハブ11 ,12 では、上位・下位の
ハブがそれぞれ接続されるアップリンク用ポートやダウ
ンリンク用ポートのRJ−45モジュラージャック7も
本体1aの前面に設けられているが、ハブ11 ,12
上位・下位のハブとを接続するケーブル12’は一旦接
続すれば、以後ユーザがこのケーブル12’の配線作業
を行う機会は少ないので、アップリンク用ポートやダウ
ンリンク用ポートのRJ−45モジュラージャック7を
室内31側に露出する部位に設ける必要はない。
【0006】さらに、端末用ポートとダウンリンク用ポ
ートのRJ−45モジュラージャック7はピン配列が同
じなので、端末機器10からのケーブル12と下位のハ
ブからのケーブル12’を間違えて接続しても問題はな
いが、端末用ポートとアップリンク用ポートのRJ−4
5モジュラージャック7は入出力信号のピン配列が異な
っているので、端末機器10からのケーブル12と上位
のハブからのケーブル12’を間違えて接続すると動作
しなくなる。したがって、各ポートが本体1aの前面の
みに配設されている場合、ユーザが端末機器10からの
ケーブル12と上位のハブからのケーブル12’を誤っ
て配線する可能性があった。
【0007】また更に、10BASE−TなどのLAN
では、ハブ11 ,12 と端末機器10との接続に用いら
れるケーブル12や、ハブ11 ,12 と上位・下位のハ
ブとの接続に用いられるケーブル12’として、4対の
より対線からなるケーブルを用いており、4対の内の1
対を送信データ用、他の1対を受信データ用として用い
ているが、残りの2対の信号線はLANのデータ伝送に
は使用されていなかった。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
であり、請求項1の発明の目的は、ハブと端末機器間の
配線をすっきりして配線作業性を向上させるとともに、
誤配線を防止した埋め込み配線用ハブを提供することに
ある。請求項2の発明の目的は、ハブ間の送り配線に使
用されるケーブルの内、LANのデータ伝送に使用され
ていない信号線を他の通信に利用することができる埋め
込み配線用ハブを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、室内と配線スペースとを仕切
る造営材の取付面に、一面を室内側に露出させるととも
に他面を配線スペース側に露出させて埋設される本体
と、本体の一面に設けられた端末機器接続用の1乃至複
数の第1のポートと、本体の他面に設けられた他のハブ
との送り配線に用いられる1又は2個の第2のポートと
を備えている。他のハブとの送り配線は一旦接続すれ
ば、以後、ユーザがこの送り配線の配線作業を行う機会
は少ないので、この送り配線に用いられる第2のポート
を本体の配線スペース側に設けることにより、本体の室
内側に接続されるケーブルの数を少なくすることができ
る。
【0010】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、第2のポートが2個のポートからなり、第2のポ
ートに接続される送り配線用のケーブルがLANのデー
タ伝送に使用しない信号線を少なくとも2線備え、未使
用の少なくとも2線の信号線を他のハブとの間で送り配
線しているので、未使用の少なくとも2線の信号線をL
AN以外の電話などの通信に使用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。 (実施形態1)本実施形態の埋め込み配線用LAN機器
たるハブでは、図1(b)(c)及び図2に示すよう
に、端末機器10が接続される第1のポートたる端末用
ポートの3個のRJ−45モジュラージャック7が本体
1aの前面に配設され、上位・下位のハブが夫々接続さ
れる第2のポートたるアップリンク用ポートとダウンリ
ンク用ポートのRJ−45モジュラージャック(図示せ
ず)が本体1aの後面に1個づつ配設される。本体1a
はボディ1bとカバー1cとを結合して構成され、一般
的な配線器具の単位寸法の3個分の取付寸法に形成され
る。本体1a内にに、後述するリピータIC2やRJ−
45モジュラージャック7等が配設されている。
【0012】JIS規格や日本配線器具工業会規格にお
いてスイッチやコンセントの規格である大角形3個用と
して規格化された取付枠4は、開口窓4aを囲む両側片
4b,4cに、それぞれ、本体1aの両側縁に突設され
た結合爪片1dが係合する保持孔4f,4gを有し、一
方の側片4bには側片4bとの距離を変えるように撓む
ことができる操作片4hが形成される。取付枠4に本体
1aを取り付けるときには、取付枠4の後方から本体1
aを取付枠4に押し付けるようにすれば、操作片4hが
撓んで本体1aを取付枠4に冠着でき、このとき、本体
1aの前面が開口窓4aから突出する。一方、取付枠4
から本体1aを外すには、操作片4hをドライバ等でこ
じればよい。また、開口窓4aを囲み両側片4b,4c
に直交する連結片4d,4eには、スイッチボックスに
取付枠4を結合するためのボックスねじを挿入する長孔
4iや、取付枠4の前面を覆う化粧プレート5を取り付
けるプレートねじ6が螺合するねじ孔4jなどが設けら
れる。なお、図示した取付枠は合成樹脂性の取付枠4で
あるが、金属製の取付枠の場合は本体1aの両側縁に設
けられた結合孔1eを用いて取付枠に取り付ければよ
い。化粧プレート5には、本体1aの前面を露出させる
窓孔5aと、プレートねじ6を挿通する挿通孔5bとが
設けられる。なお、本発明の埋め込み用LAN機器の形
状を上記の形状に限定する趣旨のものではなく、端末用
ポートを室内側に設け、アップリンク用ポートとダウン
リンク用ポートを配線スペース側に設けていれば、上記
以外の任意の形状でも良いことは言うまでもない。
【0013】10BASE−TなどのLANでは、図1
(a)に示すように、複数の端末機器10がスター状に
接続されたハブ11 ,12 をシリアル接続して、LAN
が構築される。ハブ11 ,12 の本体1aは、部屋の壁
面や床面等の造営材の取付面30に設けられた開口部3
0aに取付枠4を介して埋設され、取付枠4の前面に被
着された化粧プレート5の窓孔5aから本体1aの前面
が室内31側に露出する。
【0014】ここで、端末機器10との接続に用いられ
る端末用ポートの3個のRJ−45モジュラージャック
7は本体1aの前面に配設されているので、RJ−45
モジュラージャック7は室内31側に露出する。一方、
上位・下位のハブにそれぞれ接続されるアップリンク用
ポートやダウンリンク用ポートのRJ−45モジュラー
ジャック(図示せず)は本体1aの後面に配設されてい
るので、造営材によって室内31と仕切られた配線スペ
ース32側に露出し、室内31側から見ることはできな
い。
【0015】したがって、配線スペース32内で、端部
にRJ−45モジュラープラグ11が取り付けられたケ
ーブル12’を用いて、ハブ11 ,12 に上位・下位の
ハブを予め接続した後に、ハブ11 ,12 を取付面30
に配設すれば、ハブ11 ,1 2 の室内31側には端末機
器10との接続に用いられるケーブル12のみが配線さ
れるので、室内31側でハブ11 ,12 に接続されるケ
ーブル12の数を減らすことができる。したがって、ケ
ーブル12を纏まりよく配線することができ、配線の作
業性が向上する。
【0016】また、ハブ11 ,12 の室内31側には端
末用ポートのモジュラージャック7のみが配設されてお
り、アップリンク用ポートやダウンリンク用ポートのモ
ジュラージャックは室内31側には露出していないの
で、ユーザが端末機器10のケーブル12を誤ってアッ
プリンク用ポートやダウンリンク用ポートに接続するこ
とがない。
【0017】ところで、図3(a)〜(e)に示すよう
に、上述したハブ1と並列に既製の電源コンセント15
を配設してもよい。電源コンセント15は、ハブ1と同
様に、取付面30に設けられた開口部30aに取付枠を
介して取り付けられており、取付枠の前面に被着された
化粧プレート5の窓孔から2個の栓刃挿入口16が露出
する。そして、配線スペース32内で、電力用ケーブル
14が電源コンセント15に予め配線され、電源コンセ
ント15に商用電源が供給される。
【0018】このように、ハブ1と電源コンセント15
を併設することにより、端末機器10とハブ1を接続す
るケーブル12と、端末機器10と電源コンセント15
を接続する電源コード13とを同一方向に配線すること
ができるので、端末器10からのケーブル12や電源コ
ード13を更にすっきりと配線することができる。とこ
ろで、10BASE−Tでは、ハブ11 ,12 と端末機
器10との接続に用いられるケーブル12や、ハブ
1 ,12 と上位・下位のハブとの接続に用いられるケ
ーブル12’として、4対のより対線からなるケーブル
を用いており、4対の内の1対を送信データ用、他の1
対を受信データ用として用い、残りの2対の信号線はL
AN関係のデータ伝送には使用されていない。
【0019】尚、本実施形態では、ハブ1を壁面や床面
等の造営材の取付面30に埋設しているが、ハブ1を、
内部に配線スペースとして使用できる空間が設けられた
パーティションや家具や什器等の造営材に埋設しても良
いことは言うまでもない。また、電源コンセント15の
構成は既知であるので、その説明は省略する。 (実施形態2)本実施形態の埋め込み配線用LAN機器
たるハブは10BASE−Tに用いられており、図4に
示すように、端末機器10からのケーブルが接続される
3個の端末用ポート3a,3b,3cと、上位のハブか
らのケーブルが接続されるアップリンク用ポート3d
と、下位のハブからのケーブルが接続されるダウンリン
ク用ポート3eと、各ポート3a〜3e間の信号を中継
するリピータIC2とを備えている。
【0020】各ポート3a〜3eには、8ピンのRJ−
45モジュラージャックが夫々配設される。端末用ポー
ト3a〜3cでは、RJ−45モジュラージャックの8
ピンの内、1対のより対線が夫々接続される1,2番ピ
ンと3,6番ピンをリピータIC2に接続し、残りの
4,5,7,8番ピンは使用していない。また、アップ
リンク用ポート3dとダウンリンク用ポート3eでは、
1対のより対線が夫々接続される1,2番ピンと3,6
番ピンをリピータIC2に接続し、残りの4,5,7,
8番ピンはLANのデータ伝送に使用されておらず、両
ポート3d,3e間で並行に送り配線される。ここで、
例えば上位のハブからアップリンク用ポート3dを介し
てリピータIC2にデータが入力されると、リピータI
C2は上位のハブから伝送されたデータを、端末用ポー
ト3a〜3c及びダウンリンク用ポート3eを介して端
末機器10や下位のハブに中継する。
【0021】このハブを用いて構築されたLANの概略
構成図を図5に示す。ハブ12 のアップリンク用ポート
3dの1,2番ピンと3,6番ピンは、2対のより対線
を備えたケーブル22を介して上位のハブ11 に接続さ
れるとともに、4,5番ピンは電話用ケーブル23を介
してPBX(Private Branch Exchange )24に接続さ
れる。ハブ12 ,13 は、ダウンリンク用ポート3eと
アップリンク用ポート3dとの間に接続された4対のよ
り対線からなるケーブル12’を介して接続される。さ
らに、ハブ13 のダウンリンク用ポート3eは、4対の
より対線からなるケーブル12’を介して電話用コンセ
ント20に接続される。
【0022】電話用コンセント20は、電話機17から
端部に電話用のモジュラープラグ19が取り付けられた
電話線18が接続される電話機用ポート21aと、上位
のハブ13 からのケーブル12’が接続されるアップリ
ンク用ポート21bと、下位のハブ(図示せず)からの
ケーブル12’が接続されるダウンリンク用ポート21
cとを備えている。
【0023】アップリンク用ポート21bとダウンリン
ク用ポート21cには8ピンのRJ−45モジュラージ
ャックが夫々設けられ、電話用コンセント20の内部で
は両ポート21b,21cの1〜8番ピンが夫々並行配
線されている。また、電話機用ポート21aには電話用
のモジュラージャックが配設されており、2本の電話線
18は電話機用ポート21aを介してアップリンク用ポ
ート21b及びダウンリンク用ポート21cの4,5番
ピンに接続される。
【0024】このように、ハブ11 〜13 間の接続に用
いられる4対のより対線12’の内、未使用の2対をハ
ブ11 〜13 間で送り配線しているので、その内の一対
にPBX24と電話機17とを接続すれば電話線として
使用することができる。なお、本実施形態では、未使用
のより対線を電話に用いているが、電話以外の通信にも
使用できることは言うまでもない。また、ハブ1等のL
AN機器を用いているので、既設のISDNなどの送り
配線を利用して、LANを構築することもできる。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明は、上述のように、室内
と配線スペースとを仕切る造営材の取付面に、一面を室
内側に露出させるとともに他面を配線スペース側に露出
させて埋設される本体と、本体の一面に設けられた端末
機器接続用の1乃至複数の第1のポートと、本体の他面
に設けられた他のハブとの送り配線に用いられる1又は
2個の第2のポートとを備えている。ユーザはハブ間の
送り配線の配線作業を行う機会は少ないので、この送り
配線に用いられる第2のポートを配線スペース側に設け
ることにより、本体の室内側に設けられた第1のポート
に接続されるケーブルの数を少なくすることができる。
したがって、室内側の配線がすっきりするので、配線作
業性が向上するという効果がある。また、本体の室内側
には第1のポートのみが配設されているので、ユーザが
端末機器のケーブルを誤って第2のポートに接続するこ
とがないという効果もある。さらに、ISDNが既に配
設されている場合、このISDNを利用してLANを構
築することができるので、新たにケーブルを配設する必
要がない。
【0026】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、第2のポートが2個のポートからなり、他のハブ
との間の送り配線に使用するケーブルがハブ間の信号伝
送に使用しない信号線を少なくとも2線備え、未使用の
2線の信号線を他のハブとの間で送り配線しているの
で、この未使用の2線をLAN以外の電話などの通信に
使用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のハブを示し、(a)はハブを用い
たLANの概略構成図、(b)はハブの正面図、(c)
はハブの上面図である。
【図2】同上のハブを示す分解斜視図である。
【図3】同上のハブを示し、(a)はハブを用いた別の
LANの概略構成図、(b)はハブの正面図、(c)は
ハブの上面図、(d)は電源コンセントの正面図、
(e)は電源コンセントの上面図である。
【図4】実施形態2のハブを示す回路図である。
【図5】同上のハブを用いたLANの概略構成図であ
る。
【図6】従来のハブを示し、(a)はハブを用いたLA
Nの概略構成図、(b)はハブの正面図、(c)はハブ
の上面図である。
【符号の説明】
1 ,12 ハブ 1a 本体 7 RJ−45モジュラージャック 10 端末機器 12 ケーブル 30 取付面 30a開口部 31 室内 32 配線スペース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 25/00 H01R 13/46 303 H02G 3/12 H02G 3/28 H04L 11/00 320

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室内と配線スペースとを仕切る造営材の取
    付面に、一面を室内側に露出させるとともに他面を配線
    スペース側に露出させて埋設される本体と、前記本体の
    前記一面に設けられた端末機器接続用の1乃至複数の第
    1のポートと、前記本体の前記他面に設けられた他の
    との送り配線に用いられる1又は2個の第2のポート
    とを備えて成ることを特徴とする埋め込み配線用ハブ
  2. 【請求項2】前記第2のポートが2個のポートからな
    り、前記第2のポートに接続される送り配線用のケーブ
    ルがLANのデータ伝送に使用しない信号線を少なくと
    も2線備え、未使用の少なくとも2線の信号線を前記
    のハブとの間で送り配線して成ることを特徴とする請求
    項1記載の埋め込み配線用ハブ
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