JP3413747B2 - 伝送装置および伝送方法 - Google Patents

伝送装置および伝送方法

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JP3413747B2 JP22980596A JP22980596A JP3413747B2 JP 3413747 B2 JP3413747 B2 JP 3413747B2 JP 22980596 A JP22980596 A JP 22980596A JP 22980596 A JP22980596 A JP 22980596A JP 3413747 B2 JP3413747 B2 JP 3413747B2
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  • Optical Communication System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送装置よび伝送
方法に関し、特に、例えば、ディジタルオーディオ機器
で再生されたディジタル音響信号を、赤外線で、スピー
カ、ヘッドフォン、録音機器などに伝送する場合などに
用いて好適な伝送装置および伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、CD(コンパクトディスク)再
生装置などのオーディオ機器で再生された音響信号を、
他のオーディオ機器としての、例えばスピーカ、ヘッド
フォンなどに伝送する場合では、それらの機器間をオー
ディオケーブルなどの物理的な伝送線で接続すること
が、一般的に必要である。しかしながら、例えば、スピ
ーカなどについては、一般に、音響信号を再生するオー
ディオ機器から十分離して配置しないと、満足な立体音
響効果を得ることはできない。このため、CD再生装置
とスピーカとを接続するオーディオケーブルとしては、
非常に長いものが必要となる。
【0003】また、充分な立体音響効果を得るには、ス
ピーカの配置位置も重要であるが、オーディオケーブル
を用いる場合には、その配置位置が、オーディオケーブ
ルの長さによって制約される。
【0004】さらに、ヘッドフォンなどを、オーディオ
ケーブルを介して使用する場合には、そのユーザの行動
が、やはりオーディオケーブルによって制約される。
【0005】そこで、最近では、CD再生装置などのオ
ーディオ機器で再生された音響信号を赤外線で、他のオ
ーディオ機器であるスピーカやヘッドフォンなどに伝送
する音響信号伝送装置が実用化されている。この音響信
号伝送装置では、CD再生装置側において、伝送すべき
音響信号に周波数変調が施され、その結果得られた変調
信号に基づいて、赤外線エミッタなどの発光器が駆動さ
れる。これにより、変調信号に対応した赤外線が射出さ
れ、この赤外線は、空間中を伝搬して、例えばスピーカ
やヘッドフォンなどの受信側の赤外線受光器で受光され
る。受信側では、受光された赤外線が、上述の変調信号
に対応する受信信号に変換され、さらに、その受信信号
が復調されることで、元の音響信号が再生される。
【0006】従って、上述の音響信号伝送装置によれ
ば、音響信号を、物理的な伝送線を用いずに、多数のオ
ーディオ機器に一括して伝送することができる。
【0007】しかしながら、このような音響信号伝送装
置では、音響信号を、上述したように周波数変調などの
アナログ変調をするようになされているため、音響信号
を伝送するオーディオ機器間の距離が長くなると、受信
側における音響信号のS/Nが大きく劣化する問題があ
った。
【0008】そこで、最近では、音質向上のため、ディ
ジタル音響信号をディジタル変調して伝送するディジタ
ル方式が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ディジタル方式を用いる場合、ディジタル音響信号のデ
ータレートと、その伝送レートの比は、伝送効率の観点
からは、1であることが理想的であるが、ディジタル音
響信号の伝送にあたっては、誤り訂正符号やその他の必
要なデータを伝送する必要があり、現実には、伝送レー
トの方が、データレートよりも高くなる。
【0010】従って、伝送効率の向上のためには、伝送
レートは、データレートとの比が1により近くなるよう
にすれば良いが、その比が複雑になると、変調時および
復調時におけるデータ処理が複雑化する。
【0011】このため、伝送レートは、伝送効率の向上
と、データ処理の複雑化とをバランスさせて決める必要
がある。
【0012】さらに、例えば、赤外線により音響信号を
伝送する場合に使用することのできる周波数帯域は、E
IAJ(日本電子機械工業会)の規格CP−1205、
およびIEC(International Electrotechnical Commi
ssion)1603に規定されているが、伝送レートは、
伝送の際に使用する伝送帯域が、この周波数帯域を越え
ないように決める必要もある。
【0013】また、今後、ユーザのニーズにあった、赤
外線による音響信号の伝送システムを提供していく必要
もある。
【0014】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、規格に適合したディジタル音響信号の赤
外線による伝送を、効率良く、かつ、変調時および復調
時におけるデータ処理の複雑化を最低限に抑えて行うこ
とができるようにするとともに、赤外線による新たな伝
送システムの提供をすることができるようにするもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の伝送装
置は、バイフェーズマーク方式で変調されたディジタル
データを復調し、そのフォーマットを変換する変換手段
と、変換手段の出力に基づいて、副搬送波を位相偏移変
調し、変調信号を出力する変調手段と、変調手段より出
力される変調信号に基づいて、主搬送波たる赤外線を変
調し、その結果得られる変調赤外線を出力する赤外線発
光手段と、赤外線発光手段からの変調赤外線を受光し、
変調信号に対応する受信信号を出力する受光手段と、受
光手段より出力される受信信号を復調する復調手段と、
復調手段の復調結果を、バイフェーズマーク方式で変調
されたディジタルデータに逆変換する逆変換手段とを備
え、変調手段が、ディジタルデータに基づいて、そのデ
ータクロックの5/4倍の周波数の伝送チャンネルクロ
ックを生成する伝送チャンネルクロック生成手段を有
し、伝送チャンネルクロックのタイミングで、変調信号
を出力し、復調手段が、受信信号に基づいて、データク
ロックを生成するデータクロック生成手段を有し、デー
タクロックのタイミングで、復調結果を出力することを
特徴とする。
【0016】請求項2に記載の伝送方法は、バイフェー
ズマーク方式で変調されたディジタルデータを復調し、
そのフォーマットを変換する変換手段と、変換手段の出
力に基づいて、副搬送波を位相偏移変調し、変調信号を
出力する変調手段と、変調手段より出力される変調信号
に基づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得
られる変調赤外線を出力する赤外線発光手段と、赤外線
発光手段からの変調赤外線を受光し、変調信号に対応す
る受信信号を出力する受光手段と、受光手段より出力さ
れる受信信号を復調する復調手段と、復調手段の出力
を、バイフェーズマーク方式で変調されたディジタルデ
ータに逆変換する逆変換手段とを備える伝送装置の伝送
方法であって、変調手段と復調手段との間の伝送速度
が、ディジタルデータのデータクロックの5/4倍の周
波数に相当する速度であることを特徴とする。
【0017】請求項3に記載の伝送装置は、送信装置
が、複数チャネルのディジタルデータを多重化する多重
化手段と、多重化手段の出力に基づいて、副搬送波を位
相偏移変調し、変調信号を出力する変調手段と、変調手
段より出力される変調信号に基づいて、主搬送波たる赤
外線を変調し、その結果得られる変調赤外線を出力する
赤外線発光手段とを有し、受信装置が、赤外線発光手段
からの変調赤外線を受光し、変調信号に対応する受信信
号を出力する受光手段と、受光手段より出力される受信
信号を復調する復調手段と、復調手段の復調結果から所
定チャネルのディジタルデータを抽出する抽出手段とを
有し、変調手段が、ディジタルデータに基づいて、その
データクロックの5/4倍の周波数の伝送チャンネルク
ロックを生成する伝送チャンネルクロック生成手段を有
し、伝送チャンネルクロックのタイミングで、変調信号
を出力し、復調手段が、受信信号に基づいて、データク
ロックを生成するデータクロック生成手段を有し、デー
タクロックのタイミングで、復調結果を出力することを
特徴とする。
【0018】請求項4に記載の伝送方法は、送信装置
が、複数チャネルのディジタルデータを多重化する多重
化手段と、多重化手段の出力に基づいて、副搬送波を位
相偏移変調し、変調信号を出力する変調手段と、変調手
段より出力される変調信号に基づいて、主搬送波たる赤
外線を変調し、その結果得られる変調赤外線を出力する
赤外線発光手段とを有し、受信装置が、赤外線発光手段
からの変調赤外線を受光し、変調信号に対応する受信信
号を出力する受光手段と、受光手段より出力される受信
信号を復調する復調手段と、復調手段の復調結果から所
定チャネルのディジタルデータを抽出する抽出手段とを
有し、変調手段と復調手段との間の伝送速度が、ディジ
タルデータのデータクロックの5/4倍の周波数に相当
する速度であることを特徴とする。
【0019】請求項5に記載の伝送装置は、第1または
第2のディジタルデータに基づいて、副搬送波を位相偏
移変調し、変調信号をそれぞれ出力する第1または第2
の変調手段と、第1または第2の変調手段より出力され
る変調信号に基づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、
その結果得られる変調赤外線をそれぞれ出力する第1ま
たは第2の赤外線発光手段と、第1または第2の赤外線
発光手段からの変調赤外線を受光し、変調信号に対応す
る受信信号をそれぞれ出力する第1または第2の受光手
段と、第1または第2の受光手段より出力される受信信
号を復調し、第1または第2のディジタルデータをそれ
ぞれ再生する第1または第2の復調手段とを備え、第1
または第2の変調手段が、第1または第2のディジタル
データに基づいて、そのデータクロックの5/4倍の周
波数の伝送チャンネルクロックをそれぞれ生成する第1
または第2の伝送チャンネルクロック生成手段を有し、
第1または第2のディジタルデータに基づいて、第1ま
たは第2の周波数の副搬送波を位相偏移変調し、その結
果得られる変調信号を、伝送チャンネルクロックのタイ
ミングでそれぞれ出力し、第1または第2の復調手段
が、受信信号に基づいて、データクロックをそれぞれ生
成する第1または第2のデータクロック生成手段を有
し、データクロックのタイミングで、第1または第2の
ディジタルデータをそれぞれ出力することを特徴とす
る。
【0020】請求項7に記載の伝送装置は、送信装置
が、ディジタルデータに基づいて、第1の副搬送波を位
相偏移変調し、変調信号を出力する第1の変調手段と、
第1の変調手段より出力される変調信号に基づいて、主
搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる変調赤外
線を出力する第1の赤外線発光手段とを有し、中継装置
が、第1の赤外線発光手段からの変調赤外線を受光し、
変調信号に対応する受信信号を出力する第1の受光手段
と、第1の受光手段より出力される受信信号を復調し、
ディジタルデータを再生する第1の復調手段と、第1の
復調手段からのディジタルデータに基づいて、第2の副
搬送波を位相偏移変調し、変調信号を出力する第2の変
調手段と、第2の変調手段より出力される変調信号に基
づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られ
る変調赤外線を出力する第2の赤外線発光手段とを有
し、受信装置が、第2の赤外線発光手段からの変調赤外
線を受光し、変調信号に対応する受信信号を出力する第
2の受光手段と、第2の受光手段より出力される受信信
号を復調し、ディジタルデータを再生する第2の復調手
段とを有し、第1および第2の変調手段が、ディジタル
データに基づいて、そのデータクロックの5/4倍の周
波数の伝送チャンネルクロックを生成する伝送チャンネ
ルクロック生成手段を有し、伝送チャンネルクロックの
タイミングで、変調信号を出力し、第1および第2の復
調手段が、受信信号に基づいて、データクロックを生成
するデータクロック生成手段を有し、データクロックの
タイミングで、ディジタルデータを出力することを特徴
とする。
【0021】請求項1に記載の伝送装置においては、変
換手段は、バイフェーズマーク方式で変調されたディジ
タルデータを復調し、そのフォーマットを変換し、変調
手段は、変換手段の出力に基づいて、副搬送波を位相偏
移変調し、変調信号を出力するようになされている。赤
外線発光手段は、変調手段より出力される変調信号に基
づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られ
る変調赤外線を出力し、受光手段は、赤外線発光手段か
らの変調赤外線を受光し、変調信号に対応する受信信号
を出力するようになされている。復調手段は、受光手段
より出力される受信信号を復調し、逆変換手段は、復調
手段の復調結果を、バイフェーズマーク方式で変調され
たディジタルデータに逆変換するようになされている。
この場合において、変調手段は、ディジタルデータに基
づいて、そのデータクロックの5/4倍の周波数の伝送
チャンネルクロックを生成する伝送チャンネルクロック
生成手段を有し、伝送チャンネルクロックのタイミング
で、変調信号を出力するようになされており、復調手段
は、受信信号に基づいて、データクロックを生成するデ
ータクロック生成手段を有し、データクロックのタイミ
ングで、復調結果を出力するようになされている。
【0022】請求項2に記載の伝送方法においては、伝
送装置が、バイフェーズマーク方式で変調されたディジ
タルデータを復調し、そのフォーマットを変換する変換
手段と、変換手段の出力に基づいて、副搬送波を位相偏
移変調し、変調信号を出力する変調手段と、変調手段よ
り出力される変調信号に基づいて、主搬送波たる赤外線
を変調し、その結果得られる変調赤外線を出力する赤外
線発光手段と、赤外線発光手段からの変調赤外線を受光
し、変調信号に対応する受信信号を出力する受光手段
と、受光手段より出力される受信信号を復調する復調手
段と、復調手段の出力を、バイフェーズマーク方式で変
調されたディジタルデータに逆変換する逆変換手段とを
備えている。そして、変調手段と復調手段との間の伝送
速度が、ディジタルデータのデータクロックの5/4倍
の周波数に相当する速度となるようになされている。
【0023】請求項3に記載の伝送装置においては、多
重化手段は、複数チャネルのディジタルデータを多重化
し、変調手段は、多重化手段の出力に基づいて、副搬送
波を位相偏移変調し、変調信号を出力するようになされ
ている。赤外線発光手段は、変調手段より出力される変
調信号に基づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、その
結果得られる変調赤外線を出力し、受信手段は、赤外線
発光手段からの変調赤外線を受光し、変調信号に対応す
る受信信号を出力するようになされている。復調手段
は、受光手段より出力される受信信号を復調し、抽出手
段は、復調手段の復調結果から所定チャネルのディジタ
ルデータを抽出するようになされている。この場合にお
いて、変調手段は、ディジタルデータに基づいて、その
データクロックの5/4倍の周波数の伝送チャンネルク
ロックを生成する伝送チャンネルクロック生成手段を有
し、伝送チャンネルクロックのタイミングで、変調信号
を出力するようになされており、復調手段は、受信信号
に基づいて、データクロックを生成するデータクロック
生成手段を有し、データクロックのタイミングで、復調
結果を出力するようになされている。
【0024】請求項4に記載の伝送方法においては、送
信装置が、複数チャネルのディジタルデータを多重化す
る多重化手段と、多重化手段の出力に基づいて、副搬送
波を位相偏移変調し、変調信号を出力する変調手段と、
変調手段より出力される変調信号に基づいて、主搬送波
たる赤外線を変調し、その結果得られる変調赤外線を出
力する赤外線発光手段とを有し、受信装置が、赤外線発
光手段からの変調赤外線を受光し、変調信号に対応する
受信信号を出力する受光手段と、受光手段より出力され
る受信信号を復調する復調手段と、復調手段の復調結果
から所定チャネルのディジタルデータを抽出する抽出手
段とを有している。そして、変調手段と復調手段との間
の伝送速度が、ディジタルデータのデータクロックの5
/4倍の周波数に相当する速度となるようになされてい
る。
【0025】請求項5に記載の伝送装置においては、第
1または第2の変調手段は、第1または第2のディジタ
ルデータに基づいて、副搬送波を位相偏移変調し、変調
信号をそれぞれ出力し、第1または第2の赤外線発光手
段は、第1または第2の変調手段より出力される変調信
号に基づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果
得られる変調赤外線をそれぞれ出力するようになされて
いる。第1または第2の受光手段は、第1または第2の
赤外線発光手段からの変調赤外線を受光し、変調信号に
対応する受信信号をそれぞれ出力し、第1または第2の
復調手段は、第1または第2の受光手段より出力される
受信信号を復調し、第1または第2のディジタルデータ
をそれぞれ再生するようになされている。この場合にお
いて、第1または第2の変調手段は、第1または第2の
ディジタルデータに基づいて、そのデータクロックの5
/4倍の周波数の伝送チャンネルクロックをそれぞれ生
成する第1または第2の伝送チャンネルクロック生成手
段を有し、第1または第2のディジタルデータに基づい
て、第1または第2の周波数の副搬送波を位相偏移変調
し、その結果得られる変調信号を、伝送チャンネルクロ
ックのタイミングでそれぞれ出力するようになされてお
り、第1または第2の復調手段は、受信信号に基づい
て、データクロックをそれぞれ生成する第1または第2
のデータクロック生成手段を有し、データクロックのタ
イミングで、第1または第2のディジタルデータをそれ
ぞれ出力するようになされている。
【0026】請求項7に記載の伝送装置においては、第
1の変調手段は、ディジタルデータに基づいて、第1の
副搬送波を位相偏移変調し、変調信号を出力し、第1の
赤外線発光手段は、第1の変調手段より出力される変調
信号に基づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結
果得られる変調赤外線を出力するようになされている。
第1の受光手段は、第1の赤外線発光手段からの変調赤
外線を受光し、変調信号に対応する受信信号を出力し、
第1の復調手段は、第1の受光手段より出力される受信
信号を復調し、ディジタルデータを再生するようになさ
れている。第2の変調手段は、第1の復調手段からのデ
ィジタルデータに基づいて、第2の副搬送波を位相偏移
変調し、変調信号を出力し、第2の赤外線発光手段は、
第2の変調手段より出力される変調信号に基づいて、主
搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる変調赤外
線を出力するようになされている。第2の受光手段は、
第2の赤外線発光手段からの変調赤外線を受光し、変調
信号に対応する受信信号を出力し、第2の復調手段は、
第2の受光手段より出力される受信信号を復調し、ディ
ジタルデータを再生するようになされている。この場合
において、第1および第2の変調手段は、ディジタルデ
ータに基づいて、そのデータクロックの5/4倍の周波
数の伝送チャンネルクロックを生成する伝送チャンネル
クロック生成手段を有し、伝送チャンネルクロックのタ
イミングで、変調信号を出力するようになされており、
第1および第2の復調手段は、受信信号に基づいて、デ
ータクロックを生成するデータクロック生成手段を有
し、データクロックのタイミングで、ディジタルデータ
を出力するようになされている。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各
手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするた
めに、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但
し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次
のようになる。
【0028】即ち、請求項1に記載の伝送装置は、バイ
フェーズマーク方式で変調されたディジタルデータを復
調し、そのフォーマットを変換する変換手段(例えば、
図1に示す入力インターフェース回路4など)と、変換
手段の出力に基づいて、副搬送波を位相偏移変調し、変
調信号を出力する変調手段(例えば、図1に示す送信機
6など)と、変調手段より出力される変調信号に基づい
て、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる変
調赤外線を出力する赤外線発光手段(例えば、図1に示
す赤外線エミッタ7など)と、赤外線発光手段からの変
調赤外線を受光し、変調信号に対応する受信信号を出力
する受光手段(例えば、図1に示す赤外線ディテクタ8
など)と、受光手段より出力される受信信号を復調する
復調手段(例えば、図1に示す受信機9など)と、復調
手段の復調結果を、バイフェーズマーク方式で変調され
たディジタルデータに逆変換する逆変換手段(例えば、
図1に示す出力インターフェース回路10など)とを備
える伝送装置であって、変調手段が、ディジタルデータ
に基づいて、そのデータクロックの5/4倍の周波数の
伝送チャンネルクロックを生成する伝送チャンネルクロ
ック生成手段(例えば、図5に示す伝送チャンネルクロ
ック生成回路12など)を有し、伝送チャンネルクロッ
クのタイミングで、変調信号を出力し、復調手段が、受
信信号に基づいて、データクロックを生成するデータク
ロック生成手段(例えば、図14に示すデータクロック
再生回路53など)を有し、データクロックのタイミン
グで、復調結果を出力することを特徴とする。
【0029】請求項2に記載の伝送方法は、バイフェー
ズマーク方式で変調されたディジタルデータを復調し、
そのフォーマットを変換する変換手段(例えば、図1に
示す入力インターフェース回路4など)と、変換手段の
出力に基づいて、副搬送波を位相偏移変調し、変調信号
を出力する変調手段(例えば、図1に示す送信機6な
ど)と、変調手段より出力される変調信号に基づいて、
主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる変調赤
外線を出力する赤外線発光手段(例えば、図1に示す赤
外線エミッタ7など)と、赤外線発光手段からの変調赤
外線を受光し、変調信号に対応する受信信号を出力する
受光手段(例えば、図1に示す赤外線ディテクタ8な
ど)と、受光手段より出力される受信信号を復調する復
調手段(例えば、図1に示す受信機9など)と、復調手
段の出力を、バイフェーズマーク方式で変調されたディ
ジタルデータに逆変換する逆変換手段(例えば、図1に
示す出力インターフェース回路10など)とを備える伝
送装置の伝送方法であって、変調手段と復調手段との間
の伝送速度が、ディジタルデータのデータクロックの5
/4倍の周波数に相当する速度であることを特徴とす
る。
【0030】請求項3に記載の伝送装置は、データを送
信する送信装置と、そのデータを受信する複数の受信装
置とからなる伝送装置であって、送信装置が、複数チャ
ネルのディジタルデータを多重化する多重化手段(例え
ば、図18に示す入力インターフェース回路104な
ど)と、多重化手段の出力に基づいて、副搬送波を位相
偏移変調し、変調信号を出力する変調手段(例えば、図
18に示す送信機6など)と、変調手段より出力される
変調信号に基づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、そ
の結果得られる変調赤外線を出力する赤外線発光手段
(例えば、図18に示す赤外線エミッタ7など)とを有
し、受信装置が、赤外線発光手段からの変調赤外線を受
光し、変調信号に対応する受信信号を出力する受光手段
(例えば、図18に示す赤外線ディテクタ8aや、8
b,8c,8dなど)と、受光手段より出力される受信
信号を復調する復調手段(例えば、図18に示す受信機
9aや、9b,9c,9dなど)と、復調手段の復調結
果から所定チャネルのディジタルデータを抽出する抽出
手段(例えば、図18に示す出力インターフェース回路
105aや、105b,105c,105dなど)とを
有し、変調手段が、ディジタルデータに基づいて、その
データクロックの5/4倍の周波数の伝送チャンネルク
ロックを生成する伝送チャンネルクロック生成手段(例
えば、図5に示す伝送チャンネルクロック生成回路12
など)を有し、伝送チャンネルクロックのタイミング
で、変調信号を出力し、復調手段が、受信信号に基づい
て、データクロックを生成するデータクロック生成手段
(例えば、図14に示すデータクロック再生回路53な
ど)を有し、データクロックのタイミングで、復調結果
を出力することを特徴とする。
【0031】請求項4に記載の伝送方法は、データを送
信する送信装置と、そのデータを受信する複数の受信装
置とからなる伝送装置の伝送方法であって、送信装置
が、複数チャネルのディジタルデータを多重化する多重
化手段(例えば、図18に示す入力インターフェース回
路104など)と、多重化手段の出力に基づいて、副搬
送波を位相偏移変調し、変調信号を出力する変調手段
(例えば、図18に示す送信機6など)と、変調手段よ
り出力される変調信号に基づいて、主搬送波たる赤外線
を変調し、その結果得られる変調赤外線を出力する赤外
線発光手段(例えば、図18に示す赤外線エミッタ7な
ど)とを有し、受信装置が、赤外線発光手段からの変調
赤外線を受光し、変調信号に対応する受信信号を出力す
る受光手段(例えば、図18に示す赤外線ディテクタ8
aや、8b,8c,8dなど)と、受光手段より出力さ
れる受信信号を復調する復調手段(例えば、図18に示
す受信機9aや、9b,9c,9dなど)と、復調手段
の復調結果から所定チャネルのディジタルデータを抽出
する抽出手段(例えば、図18に示す出力インターフェ
ース回路105aや、105b,105c,105dな
ど)とを有し、変調手段と復調手段との間の伝送速度
が、ディジタルデータのデータクロックの5/4倍の周
波数に相当する速度であることを特徴とする。
【0032】請求項5に記載の伝送装置は、第1または
第2のディジタルデータに基づいて、副搬送波を位相偏
移変調し、変調信号をそれぞれ出力する第1または第2
の変調手段(例えば、図21や図23に示す送信機6a
または6bなど)と、第1または第2の変調手段より出
力される変調信号に基づいて、主搬送波たる赤外線を変
調し、その結果得られる変調赤外線をそれぞれ出力する
第1または第2の赤外線発光手段(例えば、図21や図
23に示す赤外線エミッタ7aまたは7bなど)と、第
1または第2の赤外線発光手段からの変調赤外線を受光
し、変調信号に対応する受信信号をそれぞれ出力する第
1または第2の受光手段(例えば、図21や図23に示
す赤外線ディテクタ8aまたは8bなど)と、第1また
は第2の受光手段より出力される受信信号を復調し、第
1または第2のディジタルデータをそれぞれ再生する第
1または第2の復調手段(例えば、図21や図23に示
す受信機9aまたは9bなど)とを備える伝送装置であ
って、第1または第2の変調手段が、第1または第2の
ディジタルデータに基づいて、そのデータクロックの5
/4倍の周波数の伝送チャンネルクロックをそれぞれ生
成する第1または第2の伝送チャンネルクロック生成手
段(例えば、図5に示す伝送チャンネルクロック生成回
路12など)を有し、第1または第2のディジタルデー
タに基づいて、第1または第2の周波数の副搬送波を位
相偏移変調し、その結果得られる変調信号を、伝送チャ
ンネルクロックのタイミングでそれぞれ出力し、第1ま
たは第2の復調手段が、受信信号に基づいて、データク
ロックをそれぞれ生成する第1または第2のデータクロ
ック生成手段(例えば、図14に示すデータクロック再
生回路53など)を有し、データクロックのタイミング
で、第1または第2のディジタルデータをそれぞれ出力
することを特徴とする。
【0033】請求項7に記載の伝送装置は、データを送
信する送信装置と、送信装置の出力を中継する中継装置
と、中継装置の出力を受信する受信装置とからなる伝送
装置であって、送信装置が、ディジタルデータに基づい
て、第1の副搬送波を位相偏移変調し、変調信号を出力
する第1の変調手段(例えば、図24に示す送信機6な
ど)と、第1の変調手段より出力される変調信号に基づ
いて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる
変調赤外線を出力する第1の赤外線発光手段(例えば、
図24に示す赤外線エミッタ7など)とを有し、中継装
置が、第1の赤外線発光手段からの変調赤外線を受光
し、変調信号に対応する受信信号を出力する第1の受光
手段(例えば、図24に示す赤外線ディテクタ8aや8
bなど)と、第1の受光手段より出力される受信信号を
復調し、ディジタルデータを再生する第1の復調手段
(例えば、図24に示す受信機9aや9bなど)と、第
1の復調手段からのディジタルデータに基づいて、第2
の副搬送波を位相偏移変調し、変調信号を出力する第2
の変調手段(例えば、図24に示す送信機6bや6cな
ど)と、第2の変調手段より出力される変調信号に基づ
いて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる
変調赤外線を出力する第2の赤外線発光手段(例えば、
図24に示す赤外線エミッタ7bや7cなど)とを有
し、受信装置が、第2の赤外線発光手段からの変調赤外
線を受光し、変調信号に対応する受信信号を出力する第
2の受光手段(例えば、図24に示す赤外線ディテクタ
8など)と、第2の受光手段より出力される受信信号を
復調し、ディジタルデータを再生する第2の復調手段
(例えば、図24に示す受信機9など)とを有し、第1
および第2の変調手段が、ディジタルデータに基づい
て、そのデータクロックの5/4倍の周波数の伝送チャ
ンネルクロックを生成する伝送チャンネルクロック生成
手段(例えば、図5に示す伝送チャンネルクロック生成
回路12など)を有し、伝送チャンネルクロックのタイ
ミングで、変調信号を出力し、第1および第2の復調手
段が、受信信号に基づいて、データクロックを生成する
データクロック生成手段(例えば、図14に示すデータ
クロック再生回路53など)を有し、データクロックの
タイミングで、ディジタルデータを出力することを特徴
とする。
【0034】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0035】図1は、本発明を適用した音響伝送システ
ムの第1の実施の形態の構成を示している。この音響伝
送システムにおいては、ディジタルオーディオ機器1か
ら出力されたディジタル音響信号が、音響信号伝送装置
(ディジタル音響信号伝送装置)2を介して、ディジタ
ルオーディオ機器3に伝送されるようになされている。
【0036】即ち、ディジタルオーディオ機器1は、例
えばCD(コンパクトディスク)再生装置や、DAT
(ディジタルオーディオテープ)装置、MD(ミニディ
スク)(MD、ミニディスクはソニー株式会社の商標)
再生装置などで、ディジタル音響信号を再生し、例えば
同軸ケーブルや光ファイバなどを介して、音響信号伝送
装置2に出力するようになされている。
【0037】ここで、ディジタルオーディオ機器1から
は、例えば、アナログの音響信号を、標本化周波数Fs
(例えば、Fs=48kHz,44.1kHz,32k
Hzなど)でサンプリングして、そのサンプル値を16
乃至24ビットの精度で量子化し、さらに、IECの定
めた規格であるIEC958フォーマットに準拠してサ
ブ情報を付加し、バイフェーズマーク方式で変調して得
られるディジタル音響信号などが出力される。
【0038】音響信号伝送装置2は、入力インターフェ
ース回路4、送信機6、赤外線エミッタ7、赤外線ディ
テクタ8、受信機9、および出力インターフェース回路
10で構成され、ディジタルオーディオ機器1からのデ
ィジタル音響信号をディジタルオーディオ機器3に伝送
するようになされている。
【0039】即ち、入力インタフェース回路4は、ディ
ジタルオーディオ機器1からのディジタル音響信号(以
下、適宜、DIF(Digital InterFace)データとい
う)を送信機6における処理に適したフォーマットのデ
ィジタル音響信号(以下、適宜、DIO(Digital Inpu
t/Output)データという)に変換し、送信機6に出力す
る。送信機6は、入力インタフェース回路4からのDI
Oデータに基づいて、所定の副搬送波を、例えばQPS
K変調などの位相偏移変調(ディジタル位相変調)し、
これにより得られるRF(Radio Frequency)信号であ
る変調信号を、赤外線エミッタ7に出力する。赤外線エ
ミッタ7は、例えば増幅回路、発光ダイオード(または
レーザダイオード)、レンズ、および光フィルタなどか
ら構成される赤外線の発光器で、送信機6からの変調信
号に基づいて赤外線を発光し、これにより、主搬送波た
る赤外線を変調した変調赤外線を出力する。
【0040】この変調赤外線は、空間を伝搬して、赤外
線ディテクタ8で受光される。赤外線ディテクタ8は、
例えば光フィルタ、レンズ、フォトダイオード(または
フォトトランジスタ)などから構成される赤外線の受光
器で、受光した赤外線に対応する信号(受信信号)を出
力するようになされている。従って、この場合、赤外線
ディテクタ8からは、変調赤外線に対応する信号、即
ち、送信機6から出力された変調信号に相当するRF信
号が出力される。このRF信号は、受信機9に供給さ
れ、そこでは、RF信号が復調され、これにより、DI
Oデータが再生される。出力インターフェース回路10
では、受信機9からのDIOデータがDIFデータに変
換されて出力される。
【0041】出力インターフェース回路10から出力さ
れたDIFデータは、例えば同軸ケーブルや光ファイバ
などを介して、ディジタルオーディオ機器3に供給され
る。ディジタルオーディオ機器3は、例えばD/A変換
器およびスピーカ、あるいはDAT装置などで、そこで
は、ディジタル音響信号がD/A変換され、スピーカか
ら出力される。あるいは、また、ディジタル音響信号
は、DATなどの記録媒体に記録される。
【0042】図2は、EIAJのCP−1205および
IEC1603に規定されている赤外線伝送についての
周波数割り当てを示している。同図に示すように、CP
−1205およびIEC1603によれば、赤外線によ
る音響信号の伝送には、2MHz及至6MHzの周波数
帯域が割り当てられている。この周波数帯域のうち、2
MHz及至3MHzは、現在、主として、アナログ音響
信号の伝送に使用されているので、本実施の形態では、
音響信号伝送装置2において、音響信号(ディジタル音
響信号)は、例えば3MHz及至6MHzの周波数帯域
を、伝送帯域として伝送(送信)されるようになされて
いる。
【0043】図3は、図1の入力インターフェース回路
4に入力されるDIFデータのフォーマットの例を示し
ている。DIFデータは、同図(A)に示すように、ブ
ロック単位で構成され、各ブロックは、同図(B)に示
すように、192フレームから構成されている。また、
各フレームは、同図(C)に示すように、例えば2つの
サブフレームから構成され、サブフレームは、同図
(D)に示すように、32タイムスロットでなり、その
先頭から、4タイムスロットのプリアンブル、24タイ
ムスロットのオーディオサンプルワード、1タイムスロ
ットのバリディティフラグV、1タイムスロットのユー
ザデータU、1タイムスロットのチャネルステータス
C、1タイムスロットのパリティビットPが、順次配置
されている。そして、プリアンブル以外のタイムスロッ
トは、データ「1」が2つの反転を有し、データ「0」
が1つの反転を有するように、即ち、バイフェーズマー
ク方式で変調されている。
【0044】なお、1タイムスロットの間隔は、図4を
参照して後述するDIOデータのデータクロックの周期
の2倍に相当する。
【0045】プリアンブルは、サブフレームおよびブロ
ック単位の同期をとるためと、それらの識別のために用
いられるもので、バイフェーズマーク方式の規則性から
外れた特殊なパターンとなっており、これにより、他の
部分と容易に区別することができるようになされてい
る。また、プリアンブルには、B,M,Wの3種類のパ
ターンがあり、プリアンブルBはブロックの先頭のサブ
フレームに、プリアンブルMはブロックの先頭以外のフ
レームの先頭にあるサブフレームに、プリアンブルWは
ブロックの先頭でもなく、かつフレームの先頭でもない
サブフレームに、それぞれ配置される。
【0046】オーディオサンプルワードは、直線量子化
によりディジタル化された音響信号の振幅を表し、その
振幅に対応する2の補数が、そのLSB(最下位ビッ
ト)を先頭にして配置される。1ワードあたりのビット
数は最大24ビットとなっている。
【0047】バリディティフラグVは、各オーディオサ
ンプルワードについて、その値が有効か無効か、即ち、
オーディオサンプルワードに誤りがないかどうかを示す
ものである。
【0048】ユーザデータUは、アプリケーションごと
に定義され、それに固有の情報を伝送するために用いら
れる。即ち、例えば、DATでは、スタートIDやショ
ートニングIDなどを伝送するために用いられる。
【0049】チャネルステータスCは、ディジタルイン
タフェースにおいて復調可能なオーディオチャネル毎の
情報としての、例えば、標本化周波数や、プリエンファ
シスの有無、コピー情報などを伝送するために用いられ
る。なお、これらの情報のフォーマットは、いかなるデ
ィジタルインタフェースにおいても復調することができ
るように、あらかじめ定められている。
【0050】パリティビットPは、誤り検出のためと、
同期信号の極性を常に一定にするために用いられる。
【0051】次に、図4は、図1の入力インターフェー
ス回路4が出力するDIOデータのフォーマットの例を
示している。
【0052】DIOデータは、同図(A)に示すよう
に、ブロック単位で構成され、各ブロックは、同図
(B)に示すように、192フレームから構成されてい
る。また、各フレームは、同図(C)に示すように、2
つのサブフレームから構成されている。即ち、フレーム
までは、DIFデータと同様に構成されている。
【0053】そして、各サブフレームは、同図(D)に
示すように、32ビットで構成され、その先頭から、4
ビットのプリアンブル、24ビットのオーディオサンプ
ルワード、1ビットのバリディティフラグV、1ビット
のユーザデータU、1ビットのチャネルステータスC、
1ビットのパリティビットPが、順次配置されている。
【0054】なお、DIOデータでは、オーディオサン
プルワードには、データが、そのLSBではなく、MS
B(最上位ビット)を先頭にして配置される。
【0055】ここで、上述したように、入力インタフェ
ース回路4では、DIFデータ(図3)がDIOデータ
(図4)に変換されるが、この変換処理について説明す
る。
【0056】入力インターフェース回路4は、ディジタ
ルオーディオ機器1からDIFデータを受信すると、ま
ず最初に、そのバイフェーズマーク方式により変調され
たDIFデータを復調する。そして、入力インターフェ
ース回路4は、復調されたDIFデータのプリアンブル
を、例えば、4ビットのデータに変更する。即ち、DI
Fデータにおけるプリアンブルは、上述したように特殊
なパターンであり、0または1で表現されるものではな
いため、そのままでは扱うことができない。そこで、入
力インターフェース回路4では、そのような特殊なパタ
ーンが、0と1とで表現される4ビットのデータに変換
される。具体的には、例えば、プリアンブルB,M,W
は、1100B,1000B,0100Bにそれぞれ変
換される(Bは、その前に配置された数字が2進数であ
ることを示す)。
【0057】なお、このように、バイフェーズマークの
復調が行われ、プリアンブルが0と1とで表現される結
果、DIOデータにおいて、プリアンブル以外の部分の
中には、プリアンブルに類似するビット列が生じること
となる。
【0058】入力インターフェース回路4は、プリアン
ブルの変換後、オーディオサンプルワードにおけるデー
タの並びを、MSBファーストからLSBファーストに
変換する。即ち、入力インターフェース回路4は、オー
ディオサンプルワードのデータを読み出し、そのLSB
(最下位ビット)を先頭にして、オーディオサンプルワ
ードに書き込む。
【0059】入力インターフェース回路4は、以上のよ
うに、バイフェーズマーク方式で復調されたDIFデー
タを復調し、そのフォーマットを変換することで、DI
Oデータを得て、送信機6に出力する。
【0060】なお、図1の出力インターフェース回路1
0においては、上述の場合と逆の処理(フォーマットの
変換とバイフェーズマーク方式による変調処理)が行わ
れる。
【0061】また、図3と図4とを比較してわかるよう
に、DIFデータとDIOデータとは、非常に類似した
構造を有する。従って、DIFデータからDIOデータ
への変換、およびその逆の変換は、比較的簡単に実現す
ることができる。
【0062】さらに、上述の場合においては、オーディ
オサンプルワードにおけるデータの並び替えを行うよう
にしたが、この並び替えは行わないようにすることが可
能である。即ち、入力インターフェース回路4において
は、バイフェーズマークの復調と、プリアンブルの変換
だけを、少なくとも行うようにすれば良い(出力インタ
ーフェース回路10についても同様)。
【0063】次に、図5は、図1の送信機6の構成例を
示している。入力インタフェース回路4からのDIOデ
ータは、入力回路11に入力されるようになされてい
る。入力回路11は、DIOデータから、そのデータク
ロックを抽出し、伝送チャネルクロック生成回路12に
出力する。伝送チャネルクロック生成回路12は、例え
ばPLL(Phase Locked Loop)回路、分周回路、逓倍
回路などから構成され、入力回路11からのデータクロ
ックの5/4倍の周波数である伝送チャネルクロックを
生成する。この伝送チャネルクロックは、伝送フォーマ
ット生成回路15および変調回路16に供給され、これ
により、伝送フォーマット生成回路15および変調回路
16は、伝送チャネルクロックに対応して動作する。
【0064】その結果、後述する変調回路16からは、
伝送チャンネルクロックのタイミングで、変調信号が出
力される。即ち、変調信号は、DIOデータのデータク
ロックの5/4倍の周波数に相当する伝送速度で伝送さ
れることとなり、送信機6から、赤外線エミッタ7およ
び赤外線ディテクタ8を介して、受信機9に伝送される
データの伝送レートと、DIOデータのデータレートと
の比は、5/4となる。なお、本実施の形態では、変調
回路16において、QPSK変調が行われるので、即
ち、後述する伝送フォーマット生成回路15から出力さ
れる、ディジタル音響信号を含むデータを2ビット単位
にしたシンボルに対し、ディジタル位相変調が施される
ので、伝送チャネルクロックの周波数は、データクロッ
クの5/4倍の周波数となっているとともに、シンボル
クロック(シンボルレート)の5/8(=5/4×1/
2)倍の周波数にもなっている。
【0065】入力回路11は、データクロックを伝送チ
ャンネルクロック生成回路12に出力する他、DIOデ
ータをバスを介してバッファ回路13に出力するように
もなされている。
【0066】バッファ回路13は、入力回路11からの
DIOデータを、1バイト単位で記憶するようになされ
ている。即ち、バッファ回路13は、例えば図6に示す
ように、DIOデータを1バイト単位で、L方向(左か
ら右方向)に記憶していき、48バイトのDIOデータ
を記憶すると、その1段下に、やはり1バイト単位で、
L方向にDIOデータを記憶していく。そして、その段
に、48バイトのDIOデータを記憶すると、さらに、
その下の段に、1バイト単位でDIOデータを記憶して
いき、以下、M方向(上から下方向)に、32×nバイ
トのDIOデータが記憶されるまで、同様の処理を繰り
返す。
【0067】即ち、バッファ回路13のアドレス(メモ
リアドレス)を、LおよびM方向の座標(L,M)で表
し、その最も左上のアドレスを(0,0)として、左方
向または下方向に、LまたはM座標がそれぞれ増加して
いくものとすると、入力回路11からのDIOデータ
は、次のような順序(書き込み順序)で、バッファ回路
13に書き込まれる。
【0068】 (0,0),(1,0),(2,0),・・・,(46,0),(47,0), (0,1),(1,1),(2,1),・・・,(46,1),(47,1), (0,2),(1,2),(2,2),・・・,(46,2),(47,2), ・ ・ ・ ・ ・ ・ (0,31),(1,31),(2,31),・・・,(46,31),(47,31), ・ ・ ・ ・ ・ ・ (0,32n-1),(1,32n-1),(2,32n-1),・・・,(46,32n-1),(47,32n-1)
【0069】以上のようにして、バッファ回路13に
は、DIOデータが、48×32×nバイト単位で記憶
される。
【0070】ここで、nは、1以上の整数で、このnを
所定の値とすることによって、伝送フォーマット生成回
路15によって行われるインターリーブのインターリー
ブ長を調整することができる。なお、本実施の形態にお
ける場合のように、ディジタル音響信号を伝送する場合
においては、nは、例えば1とされる。
【0071】バッファ回路13に、48×32×nバイ
トのDIOデータが記憶されると、パリティ付加回路1
4は、バッファ回路13からバスを介して、DIOデー
タを読み出し、そのDIOデータの誤り訂正のための誤
り訂正符号(ECC)を生成する。そして、パリティ付
加回路14は、DIOデータに対し、誤り訂正符号を付
加し、再び、バスを介して、バッファ回路13に記憶さ
せる。
【0072】即ち、パリティ付加回路14は、図6に示
すように、バッファ回路13から、例えば、右斜め下方
向(直線M=Lと平行な方向)に、48バイトのDIO
データを読み出し、そのDIOデータに対応する、例え
ば10バイトの誤り訂正符号を計算する。そして、パリ
ティ付加回路14は、48バイトのDIOデータを、バ
ッファ回路13の元の位置に書き込み、さらに、それに
続いて、誤り訂正符号を書き込む。以下、同様の処理
を、バッファ回路13に記憶されているDIOデータす
べてについて繰り返す。
【0073】具体的には、例えばn=1の場合、まず、
アドレス(0,0),(1,1),(2,2),・・・,(31,31),(32,0),(3
3,1),・・・,(46,14),(47,15)に記憶されたDIOデー
タが、バッファ回路13から読み出され、そのDIOデ
ータに対する10バイトの誤り訂正符号が計算される。
そして、DIOデータは、上述と同一のアドレスに記憶
され、誤り訂正符号は、アドレス(47,15)の右斜め下方
向に続くアドレス(48,16),(49,17),(49,18),・・・,(5
6,25),(57,26)に記憶される。
【0074】次に、アドレス(0,1),(1,2),(2,3),・・
・,(30,31),(31,0),(32,1),(33,2),・・・,(46,15),(4
7,16)に記憶されたDIOデータが、バッファ回路13
から読み出され、そのDIOデータに対する10バイト
の誤り訂正符号が計算される。そして、DIOデータ
は、上述と同一のアドレスに記憶され、誤り訂正符号
は、アドレス(47,16)の右斜め下方向に続くアドレス(4
8,17),(49,18),(49,19),・・・,(56,26),(57,27)に記憶
される。
【0075】以下、アドレス(0,31),(1,0),(2,1),・・
・,(31,30),(32,31),(33,0),(34,1),・・・,(46,13),(4
7,14)に記憶されたDIOデータに対する誤り訂正符号
が、アドレス(48,15),(49,16),(50,17),・・・,(56,2
4),(57,25)に記憶されるまで、同様の処理が繰り返され
る。
【0076】また、例えばn=2の場合については、ま
ず、アドレス(0,0),(1,1),(2,2),・・・,(46,46),(47,4
7)に記憶されたDIOデータに対する誤り訂正符号が、
アドレス(47,47)の右斜め下方向に続くアドレス(48,4
8),(49,49),(50,50),・・・,(57,57)に記憶され、アド
レス(0,1),(1,2),(2,3),・・・,(46,47),(47,48)に記憶
されたDIOデータに対する誤り訂正符号が、アドレス
(47,48)の右斜め下方向に続くアドレス(48,49),(49,5
0),(50,51),・・・,(57,58)に記憶される。以下、アド
レス(0,61),(1,0),(2,1),・・・,(31,30),(32,31),・・
・,(46,45),(47,46)に記憶されたDI
Oデータに対する誤り訂正符号が、アドレス(47,4
6)の右斜め下方向に続くアドレス(48,47),(49,48),(5
0,49),・・・,(57,56)に記憶されるまで、同様の処理が
繰り返される。
【0077】従って、パリティ付加回路14は、153
6(=48×32)バイトのDIOデータに、320
(=10×32)バイトの誤り訂正符号を付加すること
を、n回行うことで、1536×nバイトのDIOデー
タと、320×nバイトの誤り訂正符号とを1単位に構
造化する(伝送生成回路15で扱われる単位のデータを
生成する)。
【0078】なお、本実施の形態では、例えば誤り訂正
符号として、ガロア体G(28)上で定義されたリード
ソロモン(Reed-Solomon)符号が用いられる。また、こ
のリードソロモン符号の符号長は、例えば、(58,4
8)とされており、その符号長dは、例えば、11とさ
れている。
【0079】バッファ回路13に記憶されたDIOデー
タすべてに対し、上述したように誤り訂正符号が付加さ
れると、伝送フォーマット生成回路15は、例えば図6
に示すように、バッファ回路13に記憶されたデータを
1バイト単位で、アドレス(0,0)から、M方向(上から
下方向)に読み出す。即ち、伝送フォーマット生成回路
15は、次のような順序(読み出し順序)でバッファ回
路13から、データを読み出す。
【0080】 (0,0),(0,1),(0,2),・・・,(0,32n-2),(0,32n-1), (1,0),(1,1),(1,2),・・・,(1,32n-2),(1,32n-1), (2,0),(2,1),(2,2),・・・,(2,32n-2),(2,32n-1), ・ ・ ・ ・ ・ ・ (57,0),(57,1),(57,2),・・・,(57,32n−2),(57,32n−
1)
【0081】このように、誤り訂正符号が付加されたD
IOデータは、バッファ回路13に対する書き込み順序
と異なる読み出し順序で読み出されることでインターリ
ーブされる。従って、この場合、バーストエラーに対す
る誤り訂正能力を向上させることができる。
【0082】そして、伝送フォーマット生成回路15
は、n=1のときにバッファ回路13に記憶されるDI
Oデータおよび誤り訂正符号のデータ量に等しいデータ
量、即ち、1856(=48×32+10×32)バイ
トのデータごとに、受信機9において同期をとるための
同期データと、必要な情報が記述されたヘッダとを付加
し、伝送用のフォーマットのデータ(以下、適宜、伝送
データという)に変換する。
【0083】このように、同期データおよびヘッダが付
加される1856バイト単位のデータを、以下、適宜、
セクション(section)という。
【0084】従って、n=1のとき、セクションは、図
6に示した48×32バイトのDIOデータと、10×
32バイトの誤り訂正符号で構成されることになる。
【0085】ここで、図7は、伝送フォーマット生成回
路15が出力する伝送データ(ビットストリーム)のフ
ォーマットを示している。伝送データは、例えば図7
(A)に示すように、パート(part)を単位として構成
され、各パートは、例えば同図(B)に示すように、n
個のチャプタ(chapter)で構成されている。各チャプ
タは、例えば同図(C)に示すように、その先頭から、
同期データとしての4バイト(=32ビット)のシンク
(sync.)、60バイト(=480ビット)のヘッダ(h
eader)、1856バイトのセクションが順次配置され
て構成されている。
【0086】シンクには、パートシンク(part sync.)
およびチャプタシンク(chapter sync.)の2種類があ
り、パートを構成する先頭のチャプタにはパートシンク
が、先頭でないチャプタにはチャプタシンクが、それぞ
れ配置され、これにより、受信機9側において、パート
の先頭と、チャプタの先頭とを区別して検出することが
できるようになされている。なお、パートシンクまたは
チャプタシンクとしては、QPSK変調したときに、直
流分が集中しないような4バイトのパターンが用いられ
る(パートシンクとしては、例えば「0111101111111111
1111111111111111」などが、チャプタシンクとしては、
例えば「11111111111111111111111111111111」などが用
いられる)。
【0087】従って、nが2以上の場合、パートは、図
8(A)に示すように構成される。即ち、パートを構成
する先頭のチャプタのシンクには、パートシンクが配置
され、そのパートを構成する残りのチャプタのシンクに
は、チャプタシンクが配置される。また、nが1の場
合、パートは、図8(B)に示すように構成される。即
ち、パートは、1つのチャプタで構成され、そのチャプ
タのシンクには、パートシンクが配置される。なお、n
が1の場合には、チャプタのシンクには、パートシンク
ではなく、チャプタシンクを用いるようにしても良い。
即ち、パートシンクまたはチャプタシンクのいずれを用
いても良い。
【0088】ヘッダは、例えば図9に示すように、1バ
イト(=8ビット)のサブヘッダが60個配置されて構
成され、各サブヘッダには、必要に応じて、所定の情報
が記述される。即ち、ヘッダには、例えば、図4(D)
に示したチャンネルステータスCによって構成される情
報や、セクションに音響データが配置されているかどう
かを示す情報、さらには、パートを構成するチャプタの
数nなどが記述される。
【0089】伝送フォーマット生成回路15からは、以
上のようなフォーマットの伝送データが出力され、その
結果、この伝送データのデータレートと、DIOフォー
マットデータのデータレートとの比は5/4になる。即
ち、例えば、いま、パートに注目し、1つのパートがn
個のチャプタで構成されるとすると、そのうちの4×n
バイト、60×nバイト、1536×nバイト、または
320×nバイトは、それぞれシンク、ヘッダ、DIO
データ、または誤り訂正符号である。従って、1536
×nバイトのDIOデータが、4×n+60×n+15
36×n+320×nバイトの伝送データにされたこと
になるから、伝送データのデータレート(伝送レート)
と、DIOデータのデータレートとの比は5/4(=
(4×n+60×n+1536×n+320×n)/
(1536×n))となる。
【0090】上述したように、伝送フォーマット生成回
路15には、DIOデータのデータレートの5/4倍の
周波数の伝送チャンネルクロックが、伝送チャンネルク
ロック生成回路12から供給され、伝送フォーマット生
成回路15は、この伝送チャンネルクロックにしたがっ
て動作しており、これにより、伝送データの処理を行う
ことができるようになされている。
【0091】ここで、図5の送信機6では、入力回路1
1、パリティ付加回路14、および伝送フォーマット生
成回路15は、いずれもバスを介してバッファ回路13
と接続され、このバッファ回路13にアクセスして処理
を行うようになされている。そこで、そのアクセスタイ
ミングを、図10を参照して説明する。図10は、バッ
ファ回路13の構成例を示している。バッファ回路13
は、58×32nバイトの記憶容量を有する3つの領域
(以下、適宜、プレーンという)A,B,Cを有してい
る。このような構成のバッファ回路13に対し、入力回
路11は、プレーンA,B,Cに、48×32nバイト
単位でDIOデータを順次書き込んでいく。
【0092】また、パリティ付加回路14は、プレーン
Aに対する、入力回路11による48×32nバイト単
位のDIOデータの書き込みが終了すると、そのプレー
ンAにアクセスし、そこに記憶されたDIOデータに誤
り訂正符号を付加する。さらに、パリティ付加回路14
は、プレーンB,Cについても同様の処理を行う。
【0093】伝送フォーマット生成回路15は、プレー
ンAに記憶されたDIOフォーマットデータに対する、
パリティ付加回路14による誤り訂正符号の付加が終了
すると、プレーンAにアクセスし、そこに記憶されたデ
ータを読み出して、伝送データに変換する。さらに、伝
送フォーマット生成回路15は、プレーンB,Cについ
ても同様の処理を行う。
【0094】そして、入力回路11は、プレーンAに記
憶されたデータが、伝送フォーマット生成回路15に読
み出されるのを待って、プレーンAに、次の48×32
nバイトのDIOデータを書き込む。
【0095】以下、入力回路11、パリティ付加回路1
4、および伝送フォーマット生成回路15では、同様の
処理が繰り返される。
【0096】図5に戻り、伝送フォーマット生成回路1
5から出力された伝送データは、変調回路16に供給さ
れ、そこで、例えばQPSK変調などの位相偏移変調さ
れる。
【0097】図11は、変調回路16の構成例を示して
いる。伝送フォーマット生成回路15からの、シリアル
データである伝送データは、シリアル/パラレル変換回
路21に供給され、そこで、2ビット単位のパラレルデ
ータ、即ち、(0,0),(0,1),(1,0),
(1,1)のうちのいずれかのシンボルに変換される。
シンボルの上位ビット(MSB)であるIデータまたは
下位ビット(LSB)であるQデータは、EXORゲー
ト22または23それぞれの一方の入力端子に供給され
る。
【0098】EXORゲート22または23それぞれの
他方の入力端子には、ランダム系列発生回路31から、
ランダム符号(ランダム系列)が、伝送チャンネルクロ
ックのタイミングで供給されている。EXORゲート2
2または23では、IデータまたはQデータそれぞれ
と、ランダム符号との排他的論理和がとられ、これによ
り、IデータおよびQデータはスクランブルされる。
【0099】ここで、ランダム系列発生回路31は、M
系列発生回路32、カウンタ回路33,EXORゲート
34、および35から構成され、M系列発生回路32が
発生するM系列、およびカウンタ回路33のカウント値
に基づいて、ランダム符号を発生するようになされてい
る。
【0100】即ち、M系列発生回路32では、そのビッ
ト長(周期)が、例えば17ビットなどのM系列が発生
され、EXORゲート34または35それぞれの一方の
入力端子に供給される。カウンタ回路33は、例えば2
ビットのカウンタで構成され、伝送チャンネルクロック
生成回路12から供給される伝送チャンネルクロックの
タイミングで、そのカウント値を、00Bから、01
B,10B,11B,00B,01B,・・・というよ
うに、1ずつインクリメントするようになされている。
そして、カウンタ回路33のカウント値の上位ビット
(MSB)または下位ビット(LSB)は、EXORゲ
ート34または35それぞれの他方の入力端子に供給さ
れるようになされている。
【0101】EXORゲート34または35では、M系
列とカウント値の排他的論理和がとられ、それぞれがラ
ンダム符号として、EXORゲート22または23に供
給される。
【0102】なお、M系列発生回路32およびカウンタ
回路33には、シンク検出回路36から供給される初期
化信号のタイミングで初期化される(M系列発生回路3
2では、M系列を発生するための初期値がセットされ、
カウンタ回路33では、そのカウント値が00Bにリセ
ットされる)ようになされている。シンク検出回路36
は、伝送データからシンク(パートシンクのみまたはパ
ートシンクとチャプタシンクとの両方)を検出し、その
タイミングで、初期化信号を出力するようになされてお
り、従って、M系列発生回路32およびカウンタ回路3
3の初期化は、シンクのタイミングで行われるようにな
されている。
【0103】M系列発生回路32が発生する疑似ランダ
ムなM系列をシンボルとした場合、位相平面上の情報点
は、原点に対して点対称な位置に移動する。また、カウ
ンタ回路33が発生する周期的なカウント値をシンボル
とした場合、位相平面上の情報点は、原点を中心として
回転する。従って、疑似ランダムなM系列および周期的
なカウント値からランダム符号を生成し、これとの排他
的論理和をとることで、IデータおよびQデータ、即
ち、シンボルをスクランブルした場合、伝送データの規
則性を疑似的に低減することができる。その結果、位相
平面上における情報点の偏りも低減することができる。
【0104】なお、EXORゲート22および23で
は、シンクを除く部分についてスクランブルがかけられ
るようになされている。即ち、ランダム系列発生回路3
1では、シンク検出回路36からの初期化信号に基づい
て、EXORゲート22および23に供給されているシ
ンボルがシンクであるかどうかが判定され、シンクであ
ると判定された場合、EXORゲート22および23
に、0が供給されるようになされており、これにより、
EXORゲート22および23からは、シンクは、その
まま出力されるようになされている。
【0105】EXORゲート22または23でスクラン
ブルされたIまたはQデータは、いずれも差動変換回路
37に供給される。差動変換回路37では、IおよびQ
データが差動符号化され、その結果得られる差動Iおよ
びQデータが出力される。即ち、IおよびQデータの組
であるシンボルを(I,Q)と表すとすると、いま供給
されたシンボル(0,0),(0,1),(1,1)、
または(1,0)に対応して、前回得られた差動Iおよ
びQデータの位相平面上における情報点が、0,π/
2,π、または3π/2だけ回転され、その回転後の情
報点に対応するIまたはQデータが、それぞれ差動Iま
たはQデータとして出力される。
【0106】従って、後述する加算器30が発生する変
調信号の位相は、シンボルが(0,0),(0,1),
(1,1)、または(1,0)のとき、0,π/2,
π、または3π/2だけ回転されることになる。このよ
うな変調信号を復調するときには、変調信号の位相の変
化だけが分かれば良く、後述する発振器28が発生する
副搬送波の位相を検出する必要がないので、いわゆる位
相不確定性が生じることを防止することができる。
【0107】差動変換器37から出力された差動Iまた
はQデータは、それぞれロールオフフィルタ24または
25に供給される。ロールオフフィルタ24または25
は、ローパスフィルタなどで構成され、差動IまたはQ
データをフィルタリングして、乗算器26または27に
それぞれ出力する。
【0108】乗算器26には、差動Iデータの他、発振
器28から副搬送波が供給されている。ここで、発振器
28は、例えば周波数が、4.5MHzのsin波を発
生しており、これを副搬送波として、乗算器26および
移相器29に供給するようになされている。なお、副搬
送波の周波数を4.5MHzとしたのは、次のような理
由による。即ち、図2で説明したように、本実施の形態
では、3MHz乃至6MHzの周波数帯域を伝送帯域と
することから、その伝送帯域を有効に利用することがで
きるように、その中心の周波数である4.5MHz(=
(3MHz+6MHz)/2)を用いることとしたため
である。
【0109】乗算器26は、発振器28からの副搬送波
と差動Iデータとを乗算し、加算器30に出力する。
【0110】一方、乗算器27には、差動Qデータの
他、発振器28から、移相器29を介して、副搬送波が
供給されている。移相器29は、発振器28からの副搬
送波を、その位相をπ/2だけ回転して出力するように
なされており、従って、乗算器27には、乗算器26に
おける場合とはπ/2だけ位相の異なる副搬送波が供給
される。乗算器27は、そのような副搬送波と、差動Q
データとを乗算し、やはり加算器30に出力する。加算
器30は、乗算器26および27の出力を加算し、これ
により、差動IおよびQデータに基づいて副搬送波をQ
PSK変調した変調信号としてのRF信号が生成され
る。
【0111】ここで、DIOデータは、上述したよう
に、サンプリング周波数を48kHzとすると、1サブ
フレームあたり32ビットであるから、そのデータレー
トは、3.072Mbps(=48kHz×32ビット
×2)である。また、伝送データのデータレートは、D
IOデータのデータレートの5/4倍であるから、3.
84Mbpsである。そして、伝送データは、2ビット
を1シンボルとして扱われるから、変調信号の周波数帯
域は、1.92MHz(=3.84MHz/2)とな
る。
【0112】理想的には、上述の通りであるが、実際に
は、変調信号の周波数帯域は、理論値の20乃至30%
程度広がる。そこで、いま、変調信号の周波数帯域が理
論値の20%広がるとすると、その値は、2.304M
Hz(=1.92MHz×1.2)となる。
【0113】従って、変調信号は、図2で説明した、3
乃至6MHzの3MHzの伝送帯域によって伝送するこ
とができる。なお、本実施の形態においては、副搬送波
の周波数が4.5MHzであるから、伝送帯域の低域お
よび高域の境界には、348kHz(=(3MHz−
2.304MHz)/2)の余裕があるが、これは、次
のような理由による。即ち、以上のような変調信号を赤
外線で伝送した場合であっても、受信側では、その赤外
線の以外の赤外線も受光される。従って、変調信号を復
調するには、受光した赤外線を光電変換した信号から、
3乃至6MHzの範囲の信号を取り出す必要がある。こ
れには、通常、バンドバスフィルタが用いられるが、正
確に、3乃至6MHzの範囲の信号を通過させるバンド
バスフィルタを製作するのは現実には不可能である。こ
のため、上述したように、伝送帯域の境界に余裕をもた
せることで、バンドパスフィルタの製作の容易化を図る
とともに、変調信号を正確に取り出すことができるよう
にしている。
【0114】次に、図12は、図11のM系列発生回路
32の構成例を示している。M系列発生回路32は、初
期値レジスタ41,D−FF群42、およびEXORゲ
ート43で構成されている。初期値レジスタ41は、M
系列を発生するための初期値を記憶している。D−FF
群42は、17個のD−FF(Dフリップフロップ)が
シリーズに接続されて構成されている。各D−FFに
は、クロックとして伝送チャンネルクロックが供給され
ており、この伝送チャンネルクロックのタイミングで、
入力値をラッチするようになされている。さらに、各D
−FFには、シンク検出回路36(図11)から初期化
信号が供給されるようになされており、各D−FFは、
初期化信号を受信した場合、初期化レジスタ41に記憶
されている初期値をラッチするようになされている。
【0115】いま、17個のD−FFを、最も左のもの
から、#0,#1,・・・,#16と番号を付して区別
するとすると、EXORゲート43の入力端子には、D
−FF#2および#16の出力が供給されるようになさ
れており、その出力端子は、D−FF#0の入力端子と
接続されている。
【0116】以上のように構成されるM系列発生回路3
2では、初期化信号が供給されると、D−FF群42
は、初期値レジスタ41に記憶されている初期値をラッ
チする。即ち、この実施の形態では、初期値レジスタ4
1において、初期値として、例えば010101010
10101010Bが記憶されており、D−FF#0乃
至#16では、0,1,0,1,0,1,0,1,0,
1,0,1,0,1,0,1、または0がそれぞれラッ
チされる。その後は、D−FF#1乃至#16それぞれ
において、前段のD−FF#0乃至#15の出力が、伝
送チャンネルクロックのタイミングで順次ラッチされて
いく。また、EXORゲート43では、D−FF#2お
よび#16の出力の排他的論理和が計算され、D−FF
#0に供給され、D−FF#0では、EXORゲート4
3の出力が、やはり伝送チャンネルクロックのタイミン
グで順次ラッチされていく。以上のようにして、D−F
F#16からは、疑似ランダムなM系列が出力される。
【0117】そして、M系列発生回路32では、次の初
期化信号を受信するまで、上述した動作が繰り返し行わ
れ、初期化信号を受信すると、初期値がD−FF#0乃
至#16でラッチされ、以下、上述した動作が再び行わ
れる。
【0118】なお、本実施の形態においては、M系列発
生回路32に、17ビット長のM系列を発生させるよう
にしたが、その他のビット長のM系列を発生させるよう
にすることも可能である。
【0119】即ち、M系列のビット長は、その周期がセ
クションを構成するビット数に対応する長さよりも大き
くなるようにすれば良い。従って、図7(C)に示した
ように、セクションが1856バイトで構成され、ま
た、スクランブルの際に、1シンボル、即ち、2ビット
に対して、1のM系列が使用される場合には、1856
バイト×8ビット÷2ビット/シンボル<2m−1を満
たすmを、M系列のビット長として採用することができ
る。よって、この場合、M系列のビット長は、13ビッ
ト以上であれば良い。
【0120】次に、図13を参照して、図11の差動変
換回路37の動作について、さらに説明する。図13
は、差動変換回路37の状態遷移を示している。即ち、
差動変換回路37は、J0,J1,J2,J3の4つの
状態を有しており、IおよびQデータが入力されると、
その入力値に対応して、状態を遷移し、さらに、その遷
移後の状態に対応して、差動IおよびQデータを出力す
るようになされている。
【0121】具体的には、図13の実施の形態では、状
態J0,J1,J2、またはJ3に対し、差動Iおよび
Qデータの組(差動I,差動Q)として、(0,0),
(0,1),(1,0)、または(1,1)がそれぞれ
割り当てられている。そして、状態が、状態J0,J
1,J2、またはJ3であるときに、IおよびQデータ
として(0,0)が入力されると、状態は、変化せず、
即ち、状態J0,J1,J2、またはJ3にそれぞれ遷
移(自己遷移)し、その結果、(0,0),(0,
1),(1,0)、または(1,1)が、差動Iおよび
Qデータとしてそれぞれ出力される。
【0122】また、状態が、状態J0,J1,J2、ま
たはJ3であるときに、IおよびQデータとして(0,
1)が入力されると、状態は、状態J1,J3,J0、
またはJ2にそれぞれ遷移し、その結果、(0,1),
(1,1),(0,0)、または(1,0)が、差動I
およびQデータとしてそれぞれ出力される。
【0123】さらに、状態が、状態J0,J1,J2、
またはJ3であるときに、IおよびQデータとして
(1,0)が入力されると、状態は、状態J2,J0,
J3、またはJ1にそれぞれ遷移し、その結果、(1,
0),(0,0),(1,1)、または(0,1)が、
差動IおよびQデータとしてそれぞれ出力される。
【0124】また、状態が、状態J0,J1,J2、ま
たはJ3であるときに、IおよびQデータとして(1,
1)が入力されると、状態は、状態J3,J2,J1、
またはJ0にそれぞれ遷移し、その結果、(1,1),
(1,0),(0,1)、または(0,0)が、差動I
およびQデータとしてそれぞれ出力される。
【0125】次に、図14は、図1の受信機9の構成例
を示している。上述した変調信号は、赤外線エミッタ7
および赤外線ディテクタ8を介して、受信機9に供給さ
れ、復調回路51に入力される。復調回路51は、いわ
ゆるコスタスループを有する搬送波抽出回路などを含ん
で構成され、変調信号をQPSK復調し、さらにスクラ
ンブルの解除処理その他の必要な処理を行い、これによ
り、図7で説明したフォーマットの伝送データを再生す
る。この伝送データは、伝送チャンネルクロック再生回
路52および伝送フォーマット再生回路54に供給され
る。
【0126】伝送チャンネルクロック再生回路52は、
復調回路51からの伝送データに基づいて、伝送チャン
ネルクロックを再生し、復調回路51、データクロック
再生回路53、伝送フォーマット再生回路54、および
周波数チェック回路58に供給する。これにより、復調
回路51および伝送フォーマット再生回路54では、伝
送チャンネルクロックにしたがって、処理が行われる。
【0127】なお、復調回路51から出力される伝送デ
ータは、上述したように、変調回路16においてスクラ
ンブルされているため、エッジ欠如の度合いが低減され
たものとなっている。従って、この場合、伝送チャンネ
ルクロック再生回路52において、伝送チャンネルクロ
ックの再生不良が生じるのを防止することができる。
【0128】データクロック再生回路53は、例えばP
LL回路、分周回路および逓倍回路などによって構成さ
れており、伝送チャンネルクロック再生回路52からの
伝送チャンネルクロックに基づき、その周波数を4/5
倍したクロック、即ち、音響データのデータクロックを
再生する。このデータクロックは、出力回路57やその
他の必要なブロックに供給される。これにより、出力回
路57などでは、データクロックのタイミングで、処理
が行われる。
【0129】なお、データクロック再生回路53には、
伝送フォーマット再生回路54からリセット信号が供給
されるようになされており、データクロック再生回路5
3では、このリセット信号によって、その内蔵するPL
L回路のロック位相が制御されるようになされている。
【0130】一方、伝送フォーマット再生回路54は、
復調回路51からの伝送データから、セクションを抽出
し、バスを介して、図5のバッファ回路13と同様に構
成されるバッファ回路55に記憶させる。即ち、伝送フ
ォーマット再生回路54は、セクションを構成するデー
タを、バッファ回路55に対して、M方向に書き込んで
いき、これにより、図6で説明したDIOデータと誤り
訂正符号でなる58×32nバイトのデータのブロック
(以下、適宜、デインターリーブブロックという)を再
構成することで、デインターリーブを行う。
【0131】なお、伝送フォーマット再生回路54は、
伝送データから、ヘッダを抽出し、そこに記述されてい
るnの値を参照することで、デインターリーブブロック
を構成するセクションの数を認識する。但し、このセク
ションの数は、その他、例えばパートシンクの間隔を検
出することなどによって認識するようにすることも可能
である。
【0132】また、送信機6において、ヘッダには、n
の値を記述するようにしたが、nが1のときは、その値
1の他、0を記述するようにすることができる。この場
合、伝送フォーマット再生回路54では、ヘッダに記述
されたnが、0または1のとき、デインターリーブブロ
ックを構成するセクションの数が1と認識される。
【0133】さらに、伝送フォーマット再生回路54に
は、ヘッダに記述されているデータに関する情報(音響
データがセクションに配置されているかどうかを示す情
報)を参照させることで、セクションに配置されている
データの種類を認識させ、そのデータの種類がディジタ
ル音響信号である場合には、ヘッダに記述されているn
の値に拘らず、デインターリーブブロックを構成するセ
クションの数を1と認識させるようにすることが可能で
ある。これは、上述したように、ディジタル音響信号を
伝送する場合には、nを1とするようにしたためであ
る。
【0134】ここで、ディジタル音響信号を伝送する場
合に、nを1とするようにしたのは、次のような理由に
よる。即ち、nは、上述したように、インターリーブ長
を決めるものであり、従って、このnを大きくすると、
バーストエラーに対する誤り訂正能力は向上する一方、
デインターリーブに時間を要することになる。このた
め、例えば、動画と、それに付随する音声としてのディ
ジタル音響信号とを伝送することを考えた場合、nが大
きいと、動画の再生開始からかなり遅れて音声の再生が
開始されることになる。このような音声の遅延が、10
0ms程度以上となると、その遅延は、人間の聴覚で感
知されるようになり、違和感を感じさせることになる。
そこで、音声の遅延時間は、100ms以下とするのが
好ましいが、これを実現するには、セクションが58×
32nバイトのデータで構成される場合、nを1とする
必要があるからである。
【0135】伝送フォーマット再生回路54は、上述の
ようにして、バッファ回路55にデインターリーブブロ
ックを書き込む他、伝送データの中のシンクを検出し、
そのシンクのタイミングで、リセット信号を、データク
ロック再生回路53に出力する。これにより、上述した
ように、データクロック再生回路53のロック位相が制
御される。
【0136】バッファ回路55にデインターリーブブロ
ックが記憶されると、誤り訂正回路56は、そのデイン
ターリーブブロックを、図5のパリティ付加回路14に
おける場合と同様に読み出し、誤り訂正符号に基づい
て、DIOデータの誤り訂正を行う。そして、誤り訂正
回路56は、誤りの訂正を行ったDIOフォーマットデ
ータを、バッファ回路55に書き込む。
【0137】なお、本実施の形態においては、上述した
ように、誤り訂正符号としてリードソロモン符号が用い
られており、誤り訂正回路56は、誤り検出を可能にす
るための訂正コードの距離d、または誤り訂正可能範囲
rを、例えば、それぞれ11または4に設定し、この範
囲内において誤りの訂正を行うようになされている。
【0138】さらに、誤り訂正回路56は、誤りの訂正
を行うことができなかったとき、そのことを表す訂正不
可信号を出力回路57に出力するようになされている。
出力回路57は、誤り訂正回路56から訂正不可信号を
受信したとき、バッファ回路55から読み出したDIO
データの出力を停止するようになされており、これによ
り、誤り訂正をすることができなかったDIOデータが
出力されるのを防止することができるようになされてい
る。
【0139】誤り訂正回路56による、バッファ回路5
5へのDIOデータの書き込みが終了すると、出力回路
57は、データクロック再生回路53からのデータクロ
ックにしたがって、バッファ回路55からDIOデータ
を読み出し、図1の出力インタフェース回路10に出力
する。
【0140】なお、出力回路57には、周波数チェック
回路58から異常信号が供給されるようになされてお
り、出力回路57は、訂正不可信号を受信したときの
他、異常信号を受信したときも、DIOデータの出力を
停止するようになされている。
【0141】周波数チェック回路58は、伝送チャンネ
ルクロック再生回路52から供給された伝送チャンネル
クロックの周波数が正常なものかどうか、即ち、本実施
の形態においては、3.84MHz(=48kHz×3
2ビット×2×5/4)であるかどうかを判定する。そ
して、伝送チャンネルクロックの周波数が正常なもので
ない場合、その旨を示す異常信号を出力回路57に出力
し、これにより、出力回路57によるDIOデータの出
力を停止させる。従って、この場合も、正常でないDI
Oデータが出力されるのを防止することができる。
【0142】次に、図15は、図14の復調回路51の
構成例を示している。赤外線ディテクタ8からの変調信
号(RF信号)は、復調部61に供給されるようになさ
れている。復調部61は、コスタスループを有する搬送
波抽出回路などを有しており、変調信号から、副搬送波
が検出され、その位相がロックされることで、QPSK
復調が行われる。これにより、差動IおよびQデータが
得られ、この差動IおよびQデータは、復調部61から
差動逆変換回路62に出力される。差動逆変換回路62
では、図11の差動変換回路37と逆の処理が行われる
ことで、IおよびQデータが再生される。即ち、差動逆
変換回路62は、いま受信した差動IおよびQデータの
位相平面上における情報点PNOWが、前回受信した差動
IおよびQデータの位相平面上における情報点PPRE
何度回転(反時計回りに回転)したものかを検出する。
そして、情報点PNOWが情報点PPREを0,π/2,π、
または3π/2だけ回転したものである場合、差動逆変
換回路62は、IまたはQデータの組(I,Q)とし
て、(0,0),(0,1),(1,1)、または
(1,0)をそれぞれ出力する。
【0143】従って、復調部61において、副搬送波が
正しく位相ロックされなくても、情報点PNOWとPPRE
の位相差から、正確なIおよびQデータを得ることがで
きる。
【0144】このIまたはQデータは、EXORゲート
63または64それぞれの一方の供給される。EXOR
ゲート63または64それぞれの他方の入力端子には、
ランダム系列発生回路71からランダム符号が供給され
ており、それぞれでは、IまたはQデータと、ランダム
系列との排他的論理和が求められる。
【0145】ここで、ランダム系列発生回路71は、図
11のM系列発生回路32、カウンタ回路33、EXO
Rゲート34、または35それぞれと同様に構成される
M系列発生回路72、カウンタ回路73、EXORゲー
ト74、または75から構成されている。また、M系列
発生回路72およびカウンタ回路73には、シンク検出
回路76から初期化信号が供給されるようになされてい
る。シンク検出回路76には、IおよびQデータが供給
されており、そこでは、そのIおよびQデータからシン
クが検出され(シンクは、上述したようにスクランブル
されていないので、デスクランブル前であっても検出す
ることができる)、そのタイミングで、初期化信号が出
力されるようになされている。従って、M系列発生回路
72およびカウンタ回路73は、図11のM系列発生回
路32およびカウンタ回路33と同一のタイミングで初
期化されるので、ランダム系列発生回路71が発生する
ランダム符号は、図11のランダム系列発生回路31が
発生するものと同一となる。
【0146】その結果、EXORゲート63または64
において、そのようなランダム符号と、IまたはQデー
タそれぞれとの排他的論理和を計算することで、Iおよ
びQデータのデスクランブルを行うことができる。
【0147】デスクランブルされたIおよびQデータ、
即ち、2ビットのパラレルデータは、パラレル/シリア
ル変換回路65に供給され、そこで、シリアルデータ、
即ち、伝送データに変換されて出力される。
【0148】次に、図16は、図14のデータクロック
再生回路53が内蔵するPLL回路の構成例を示してい
る。伝送チャンネルクロック再生回路52からの伝送チ
ャンネルクロックは、カウンタ(またはプリスケーラ)
81に供給される。カウンタ81は、伝送チャンネルク
ロックをカウントし、そのカウント値が所定の値になる
と、パルスを出力する。さらに、このとき、カウンタ8
1は、そのカウント値を0にリセットし、再び、伝送チ
ャンネルクロックのカウントを開始する。カウンタ81
は、以下、同様の動作を繰り返すことで、伝送チャンネ
ルクロックを分周する。ここで、以下、適宜、カウンタ
81が出力するパルスを、分周伝送チャンネルクロック
という。
【0149】なお、カウンタ81には、伝送フォーマッ
ト再生回路54からリセット信号が供給されるようにな
されており、カウンタ81は、このリセット信号を受信
した場合も、カウント値のリセットを行うようになされ
ている。
【0150】カウンタ81から出力された分周伝送チャ
ンネルクロックは、フェーズディテクタ82に供給され
る。このフェーズディテクタ82には、分周伝送チャン
ネルクロックの他、カウンタ85の出力も供給されるよ
うになされており、そこでは、カウンタ85の出力と分
周伝送チャンネルクロックとの位相が比較され、その位
相差に対応した電圧(以下、適宜、位相差電圧という)
が、ループフィルタ83に出力される。
【0151】ループフィルタ83は、所定のループゲイ
ンを得ることができるように、フェーズディテクタ82
より供給された位相差電圧から、その高調波成分を除去
し、VCO(電圧制御発振回路)84に出力する。VC
O84は、ループフィルタ83からの位相差電圧に対応
したクロックを発生する。このクロックは、カウンタ8
1と同様に構成されるカウンタ85に供給される。カウ
ンタ85では、カウンタ82における場合と同様にし
て、VCO84からのクロックが分周され、フェーズデ
ィテクタ82に出力される。
【0152】これにより、VCO84からは、カウンタ
81が出力する分周伝送チャンネルクロックと、カウン
タ85が出力するクロックとの周波数が等しくなるよう
なクロックが出力される。
【0153】また、VCO84が出力するクロックの位
相は、カウンタ81に、リセット信号が供給され、これ
により、カウンタ81のカウント値がリセットされるこ
とで制御される。即ち、VCO84が出力するクロック
は、シンクのタイミングに同期したものとなる。
【0154】ここで、以上のようなPLL回路はロック
するまでに、ある程度の時間を要し、この時間は、PL
L回路の回路特性によって決定されるが、この時間が短
い場合には、PLL回路が出力するクロック(データク
ロック)に、時間軸方向のずれ、即ち、ジッタが生じ
る。そして、このジッタが多くなると、例えば音声デー
タの音質が劣化することになる。一方、PLL回路がロ
ックするまでの時間が長い場合、例えば赤外線エミッタ
7から赤外線ディテクタ8までの間の伝送路が一旦遮断
され、その後、赤外線エミッタ7からの赤外線を、赤外
線ディテクタ8で受光することができるようになって
も、PLL回路が長時間ロックせず、その間、DIOデ
ータの出力が中断することとなり、ユーザに違和感を感
じさせることになる。
【0155】そこで、ループフィルタ83は、PLL回
路がロックするまでの時間が、例えば1ms乃至500
ms程度の範囲になるような時定数を有している。これ
は、PLL回路がロックするまでの時間を上述のような
値とした場合、聴覚的な違和感がなく、かつ音質も良好
になることが、実験により確認されているからである。
【0156】次に、図17は、図14の周波数チェック
回路58の構成例を示している。カウンタ91には、伝
送チャンネルクロック再生回路52からの伝送チャンネ
ルクロックが入力されるようになされており、そこで
は、伝送チャンネルクロックのタイミングで、そのカウ
ント値が、1ずつインクリメントされ、比較回路93に
出力される。
【0157】カウンタ92には、図示せぬクロック発生
回路から供給される、伝送チャンネルクロックと同一の
周波数のクロック(本実施の形態においては、3.84
MHzのクロック)が供給されるようになされている。
そして、カウンタ92は、このクロックのタイミング
で、そのカウント値を1ずつインクリメントし、比較回
路93に出力する。
【0158】なお、カウンタ92は、所定のタイミング
(例えば、そのカウント値が所定の値になったときな
ど)で、そのカウント値を、例えば0にリセットし、さ
らに、そのタイミングで、カウンタ91にリセット信号
を出力するようになされている。カウンタ91は、カウ
ンタ92からリセット信号を受信すると、そのカウント
値を、例えば0にリセットするようになされている。従
って、カウンタ91および92は、同時にリセットされ
るようになされている。
【0159】比較回路93は、カウンタ91のカウント
値と、カウンタ92のカウント値とを比較する。そし
て、比較回路93は、カウンタ91のカウント値と、カ
ウンタ92のカウント値との差が、所定の誤差の範囲内
にあるかどうかを判定する。カウンタ91のカウント値
と、カウンタ92のカウント値との差が、所定の誤差の
範囲内にない場合、即ち、例えば赤外線ディテクタ8で
受光されている赤外線が、赤外線エミッタ7から放射さ
れたものでなく、このため、カウンタ91のカウント値
が、カウンタ92のカウント値に比較して大きくずれて
いる場合、伝送チャンネルクロック再生回路52が出力
している信号が、正規の伝送チャンネルクロックではな
いとして、出力回路57に、異常信号を出力する。
【0160】上述したように、出力回路57は、異常信
号を受信している間、DIOフォーマットデータの出力
を停止するので、これにより、正常でないDIOフォー
マットデータが出力されるのを防止することができる。
【0161】以上のように、48kHzサンプリングさ
れたIEC958フォーマットに準拠したステレオの音
響データをQPSK変調し、そのデータクロックの5/
4倍の周波数の伝送チャンネルクロックのタイミングで
伝送するようにしたので、例えばEIAJのCP−12
05や、IEC1603に規定されている2乃至6MH
zのうちの、3乃至6MHzの周波数帯域を用いて、音
声データの赤外線による伝送を、効率良く、かつ、変調
時および復調時におけるデータ処理の複雑化を最低限に
抑えて行うことができる。
【0162】また、いまのところ、各メーカにおける赤
外線による音声データの伝送に用いる信号フォーマット
は共通ではないが、すべてのメーカにおいて、赤外線に
よる音声データの伝送に用いる信号フォーマットを、上
述したような効果が得られるフォーマットに統一するこ
とで、装置の互換性を保持することが可能となる。
【0163】ところで、上述の場合においては、データ
レートが3.072MbpsのIEC958フォーマッ
トに準拠した信号を1つのキャリア(本実施の形態で
は、周波数が4.5MHzの副搬送波)で伝送するよう
にしたが、本発明は、例えば、3チャネル以上の音響信
号を多重化したものを、1つのキャリアで伝送したり、
また、3乃至6MHzの周波数帯域を幾つかの帯域に分
割し、その各周波数帯域を用い、その中心周波数(各帯
域の中心の周波数)などをキャリアとして、複数の音響
信号を伝送したりする場合にも適用可能である。
【0164】即ち、図18は、本発明を適用した音響伝
送システムの第2の実施の形態の構成を示している。な
お、図中、図1における場合と対応する部分について
は、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、
適宜省略する。
【0165】この音響伝送システムにおいては、ディジ
タルオーディオ機器としてのサラウンドプロセッサ10
0から出力された4チャネルの音響信号が、音響信号伝
送装置101を介して、他のディジタルオーディオ機器
としてのスピーカ103a乃至103dに伝送されて出
力されるようになされている。
【0166】即ち、サラウンドプロセッサ100は、例
えば、4チャネルなどの複数チャネルの音響信号を再生
する再生装置で、4チャネルのアナログまたはディジタ
ルの音響信号を再生し、オーディオケーブルなどを介し
て、音響信号伝送装置101に出力する。
【0167】音響信号伝送装置101は、入力インタフ
ェース回路104、送信機6、赤外線エミッタ7、赤外
線ディテクタ8a乃至8d、受信機9a乃至9d、出力
インタフェース回路105a乃至105dで構成され、
サラウンドプロセッサ100からの音響信号をスピーカ
103a乃至103dに伝送するようになされている。
【0168】即ち、入力インターフェース回路104
は、サラウンドプロセッサ100からの第1乃至第4の
4チャネルの音響信号を受信し、それらがアナログ信号
であれば、各チャネル毎の音響信号を、その内蔵するク
ロックによる所定のサンプリング周波数(例えば、48
kHzなど)でサンプリングし、例えば、16ビットに
量子化する。また、入力インターフェース回路104
は、サラウンドプロセッサ100からの第1乃至第4チ
ャネルの音響信号がディジタル信号であれば、それぞれ
のチャネルの語長を、例えば16ビットに制限する。そ
して、入力インターフェース回路104は、以上のよう
にして得られる第1乃至第4のチャネルそれぞれの16
ビットの音響信号を多重化してDIOデータに変換し、
送信機6に出力する。
【0169】送信機6は、入力インターフェース回路1
04の出力(DIOデータ)を、上述したように位相偏
移変調(ディジタル位相変調)し、その結果得られる変
調信号を、赤外線エミッタ7に出力する。赤外線エミッ
タ7は、送信機6からの変調信号に対応する変調した変
調赤外線を出力する。
【0170】この変調赤外線は、空間を伝搬して、赤外
線ディテクタ8と同様に構成される赤外線ディテクタ8
a乃至8dで受光される。従って、赤外線ディテクタ8
a乃至8dからは、変調赤外線に対応する信号、即ち、
送信機6から出力された変調信号に相当するRF信号が
出力される。このRF信号は、受信機9と同様に構成さ
れる受信機9a乃至9dに供給され、それぞれにおい
て、RF信号が復調され、これにより、DIOデータが
再生されて、出力インタフェース回路105a乃至10
5dに出力される。
【0171】出力インタフェース回路105a乃至10
5dそれぞれでは、第1乃至第4のチャネルのディジタ
ル音響信号が多重化されているDIOデータから、対応
するチャネルのディジタル音響信号が抽出される。即
ち、出力インタフェース回路105a乃至105dで
は、例えば、第1乃至第4のディジタル音響信号がそれ
ぞれ抽出される。そして、出力インタフェース回路10
5a乃至105dは、第1乃至第4のチャネルのディジ
タル音響信号に対してD/A変換を施し、アナログの音
響信号に変換してスピーカ103a乃至103dにそれ
ぞれ供給する。これにより、スピーカ103a乃至10
3dからは、第1乃至第4のチャネルの音響信号がそれ
ぞれ出力される。
【0172】次に、図19は、入力インターフェース回
路104において得られるDIOデータのフォーマット
を示している。
【0173】この場合、DIOデータは、例えば、図1
9(A)に示すように、ブロック単位で構成され、各ブ
ロックは、例えば、同図(B)に示すように、192フ
レームから構成されている。また、各フレームは、例え
ば、同図(C)に示すように、チャネル数に等しい4つ
のサブフレーム0乃至3から構成され、各サブフレーム
は、例えば、同図(D)に示すように、16ビットのオ
ーディオサンプルワードで構成される。上述したよう
に、語長が16ビットとされた第1乃至第4のチャネル
の音響信号は、例えば、サブフレーム0乃至3それぞれ
のオーディオサンプルワードに割り当てられることで多
重化される。
【0174】従って、フレームは、64ビット(=16
ビット×4サブフレーム)で構成され、ブロックは、1
536バイト(=64ビット×192フレーム/8ビッ
ト)で構成されることになり、その結果、図7に示した
伝送データのセクションに配置して伝送することが可能
となる。
【0175】このように、4チャネルの音響信号を赤外
線で伝送する場合、例えば図20に示すように、その4
チャネルの音響信号として、レフトチャネル(L)、セ
ンタチャネル(C)、ライトチャネル(R)、およびサ
ラウンドチャネル(S)を用いることができる。この場
合、各チャネルの音響信号を出力するスピーカ103a
乃至103dは、それぞれ離れた位置に配置するのが望
ましいが、音響信号伝送装置101によれば、伝送線の
長さの制約などを受けることなく、スピーカ103a乃
至103dを自由に配置することができ、これにより、
高音質のサラウンド再生を楽しむことができる。
【0176】ここで、入力インターフェース回路104
において多重化する音響信号の数があらかじめ決まって
おり、かつその数(チャネル数)が固定である場合は問
題ないが、チャネル数が可変の場合には、出力インター
フェース105a(105b乃至105dについても同
様)に、対応するチャネルの音響信号を抽出させるの
に、幾つのチャネルの音響信号が多重化されているのか
を認識させる必要がある。そこで、そのチャネル数も伝
送する必要があるが、このチャネル数は、例えば、図7
で説明したヘッダなどに配置される。
【0177】なお、図6で説明したように、セクション
に配置されるデータについては、誤り訂正符号が付加さ
れるが、ヘッダに配置されるデータには、誤り訂正符号
を付加するようにはなされていない。しかしながら、誤
り訂正符号は、チャネル数などにも付加するべきであ
り、従って、送信機6は、ヘッダにも誤り訂正符号を付
加するように構成することが望ましい。但し、この場
合、セクション内に誤り訂正符号を付加するパリティ付
加回路14とは別に、ヘッダ内に誤り訂正符号を付加す
るブロックが必要となり、装置が大型化、高コスト化す
ることになる。
【0178】そこで、例えば、図7に示した60バイト
のヘッダのうちの58バイトをセクションに含めるよう
にし、セクションを1914バイトで構成するようにす
ることが可能である。この場合、58バイトのうちの4
8バイトに所定のデータを割り当て、残りの10バイト
に誤り訂正符号を割り当てるようにすることで、パリテ
ィ付加回路14に、図6における場合よりも1行(段)
分だけ処理を多く行わせるようにさせるように変更する
だけで済む。
【0179】次に、図21は、本発明を適用した音響伝
送システムの第3の実施の形態の構成を示している。
【0180】この音響伝送システムは、図1の音響伝送
システムを2つ組み合わせた構成となっている。即ち、
ディジタルオーディオ機器1aと1bは、図1のディジ
タルオーディオ機器1と、音響信号伝送装置2aと2b
は、図1の音響信号伝送装置2と、ディジタルオーディ
オ機器3aと3bは、図1のディジタルオーディオ機器
3と、それぞれと同様に構成されている。但し、送信機
6aと6bとにおいて、発振器28(図11)が出力す
る副搬送波の周波数が、異なる値とされている。
【0181】即ち、図21の音響伝送システムにおいて
は、2系統(2チャネル)の音響信号を、2つのキャリ
ア(副搬送波)を用いて伝送するようにするようになさ
れている。具体的には、3乃至6MHzの周波数帯域
を、2つの帯域に分割し、その2つの各帯域を用いて、
2系統の音響信号それぞれが伝送される。
【0182】ここで、位相変調として、音響信号の2ビ
ットを1シンボルとする、例えば、QPSK変調を用い
る場合には、2系統の音響信号のデータレートの総和
が、3.072Mbps程度までであれば、上述したよ
うに、受信側におけるバンドパスフィルタの製作の容易
化を図るとともに、変調信号を正確に取り出すことがで
きる。そこで、ここでは、2系統の音響信号それぞれ
に、例えば、3.072Mbpsの1/2である1.5
36Mbpsをそれぞれ割り当てるものとする。
【0183】また、この場合、3乃至6MHzの周波数
帯域は、3乃至4.5MHzと、4乃至6MHzの帯域
に分割され、各帯域によって、2系統の音響信号それぞ
れが伝送される。なお、3乃至4.5MHzの帯域で
は、その中心の周波数である3.75MHzが、また、
4乃至6MHzの帯域でも、その中心の周波数である
5.25MHzが、それぞれキャリア(副搬送波)とし
て用いられる。
【0184】即ち、送信機6aでは、3.75MHzの
副搬送波によってQPSK変調が行われ、また、送信機
6bでは、5.25MHzの副搬送波によってQPSK
変調が行われる。
【0185】このように、2系統の音響信号を、周波数
帯域分割により2系統の赤外線(副搬送波)で伝送する
ことで、お互いの赤外線が干渉することがないので、同
時に2系統の音響信号を伝送することが可能となる。
【0186】ここで、以上のようにして周波数帯域分割
を行うことにより伝送する、データレートが1.536
Mbpsの信号としては、例えば、48kHzでサンプ
リングされ、その後16ビット量子化されたステレオの
音声信号などが考えられる。
【0187】ところで、図7で説明したフォーマットの
伝送データを得るには、セクションに配置するデータ
が、1856バイトのブロックで構成される必要があ
る。
【0188】そこで、この場合、入力インターフェース
回路4aおよび4bから出力されるDIOデータのフォ
ーマットは、例えば、図22に示すようなものとする必
要がある。
【0189】即ち、この場合、DIOデータは、例え
ば、図22(A)に示すように、ブロック単位で構成さ
れ、各ブロックは、例えば、同図(B)に示すように、
384フレームから構成されている。また、各フレーム
は、例えば、同図(C)に示すように、例えば2つのサ
ブフレーム0および1から構成され、各サブフレーム
は、例えば、同図(D)に示すように、16ビットのオ
ーディオサンプルワードで構成される。従って、1ブロ
ックは、1536バイト(=16ビット×2サブフレー
ム×384フレーム/8ビット)のデータから構成され
ることになる。
【0190】なお、出力インターフェース回路10aお
よび10bにおいては、図22に示したDIOデータ
を、図3に示したDIFデータに変換する必要がある
が、DIOデータでは、サブフレームに配置されるデー
タが16ビットであるのに対し、DIFデータでは、オ
ーディオサンプルワードに24ビットのデータを配置す
る必要がある。そこで、出力インターフェース回路10
aおよび10bでは、サブフレームに配置された16ビ
ットのデータ(オーディオサンプルワード)に、8ビッ
トのダミーのビット(例えば、0など)を付加し、これ
により、24ビットのデータを得てから、その24ビッ
トのデータを、DIFデータのオーディオサンプルワー
ドに配置するようになされている。
【0191】次に、図23は、本発明を適用した音響伝
送システムの第4の実施の形態の構成を示している。な
お、図中、図21における場合と対応する部分について
は、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、
適宜省略する。
【0192】この音響伝送システムでは、例えば、DA
T再生装置やミニディスク再生装置などのディジタルオ
ーディオ機器200から出力された音響信号が、音響信
号送信装置2aを介して、例えば、ミニディスク再生装
置などの、音響信号の記録および再生が可能なディジタ
ルオーディオ録音器203に伝送される。ディジタルオ
ーディオ録音器203では、音響信号伝送装置2aから
の音響信号が、ミニディスクなどの記録媒体に記録され
るとともに、その記録内容が、即座に再生され、その結
果得られる音響信号が、モニタ出力として、音響信号送
信装置2bに供給される。
【0193】音響信号送信装置2bでは、ディジタルオ
ーディオ録音器203から供給されたモニタ出力として
の音響信号が赤外線により伝送され、ディジタルオーデ
ィオ機器204に供給される。ディジタルオーディオ機
器204は、例えば、スピーカやヘッドフォンなどで、
音声信号伝送装置2bを介して伝送されてきた音響信号
が出力される。
【0194】以上のような音響伝送システムによれば、
ディジタルオーディオ機器200で再生された音響信号
を、離れた場所にあるディジタルオーディオ録音器20
3に記録することができ、さらに、そのディジタルオー
ディオ録音機器203が正常に動作しているかどうか
を、モニタ出力として伝送されてくる音響信号を聴くこ
とで確認することができる。
【0195】なお、音響信号伝送装置2bの受信機9b
には、その送信機6bが出力する変調信号の他、音響信
号伝送装置2aの送信機6aが出力する変調信号も、選
択的に受信させるようにすることが可能である。この場
合、ユーザは、ディジタルオーディオ機器200が出力
する音響信号(ソース)と、ディジタルオーディオ録音
器203が出力するモニタ出力とのうちのいずれを聴く
かを、手元で選択することが可能となる。
【0196】次に、図24は、本発明を適用した音響伝
送システムの第5の実施の形態の構成を示している。な
お、図中、図1、図18、図21、または図23におけ
る場合と対応する部分については、同一の符号を付して
あり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0197】この音響伝送システムは、ディジタルオー
ディオ機器1,3、音響信号送信装置301、音響信号
中継装置302,303、および音響信号受信装置30
4から構成されており、これにより、図1における場合
よりも長距離の光空間伝送をすることができるようにな
されている。
【0198】即ち、ディジタルオーディオ機器1から出
力された音響信号は、音響信号送信装置301に供給さ
れる。音響信号送信装置301は、入力インターフェー
ス回路4、送信機6、および赤外線エミッタ7からな
り、ディジタルオーディオ機器1からの音響信号を、赤
外線により伝送する。この赤外線は、音響信号中継装置
302で受信される。
【0199】音響信号中継装置302は、赤外線ディテ
クタ8、受信機9、送信機6、または赤外線エミッタ7
とそれぞれ同様に構成される赤外線ディテクタ8a、受
信機9a、送信機6b、または赤外線エミッタ7bで構
成され、音響信号送信装置301からの赤外線を受信、
復調し、元の音響信号を得る。さらに、音響信号中継装
置302は、その音響信号を、送信機6bおよび赤外線
エミッタ7bを介して赤外線により伝送する。この赤外
線は、音響信号中継装置302で受信される。従って、
音響信号中継装置302は、音響信号送信装置301か
らの赤外線を、いわば中継して、音響信号中継装置30
3に供給する。
【0200】音響信号中継装置303も、赤外線ディテ
クタ8、受信機9、送信機6、または赤外線エミッタ7
とそれぞれ同様に構成される赤外線ディテクタ8b、受
信機9b、送信機6c、または赤外線エミッタ7cで構
成され、音響信号中継装置302からの赤外線を中継し
て、音響信号受信装置304に供給する。
【0201】音響信号受信装置304は、赤外線ディテ
クタ8、受信機9c、および出力インターフェース回路
10で構成され、音響信号中継装置303からの赤外線
を受光し、元の音響信号を再生して、ディジタルオーデ
ィオ機器3に出力する。
【0202】なお、送信機6と6b、送信機6bと6c
においては、それぞれ異なる周波数の副搬送波が用いら
れるようになされている。即ち、例えば、いま、3MH
z乃至6MHzの周波数帯域を2分割して伝送を行うも
のとすると、送信機6および6cでは、3.75MHz
の副搬送波が、また、送信機6bでは、5.25MHz
の副搬送波が用いられるようになされており、これによ
り、音響信号中継装置302,303それぞれにおい
て、自身が送信する赤外線と、受信する赤外線との間で
混信が生じることを防止することができるようになされ
ている。
【0203】以上のように、音響伝送システムを、音響
信号送信装置301、音響信号中継装置302,30
3、および音響信号受信装置304で構成することによ
って、非常に長距離の光伝送が可能となる。
【0204】ここで、図24の実施例では、音響信号送
信装置301と音響信号受信装置304との間に、2つ
の音響信号中継装置302,303を設けるようにした
が、音響信号中継装置は、1つだけ、あるいは、3以上
設けるようにすることが可能である。但し、いずれにし
ても、混信を防止するために、自身が送信する赤外線
と、受信する赤外線とにおける副搬送波の周波数は、異
なる値にする必要がある(周波数帯域が重ならないよう
にする必要がある)。
【0205】なお、本実施の形態においては、データを
QPSK変調して伝送するようにしたが、音声データ
は、その他、例えばBPSK(Binary Phase Shift Key
ing)変調や、QAM(Quadrature Amplitude Modulati
on)変調(振幅位相偏移変調)などの位相偏移変調を行
って伝送するようにすることが可能である。
【0206】また、本実施の形態では、スクランブルを
変調回路16で行うようにしたが、スクランブルは、そ
の他、例えば伝送フォーマット生成回路15で行うよう
にしても良い。同様に、デスクランブルは、復調回路5
1ではなく、例えば伝送フォーマット再生回路54で行
うようにすることが可能である。
【0207】さらに、本実施の形態では、受信機9にお
いて、伝送チャンネルクロック再生回路52が出力する
伝送チャンネルクロックが正常なものかどうかをチェッ
クするようにしたが、このチェックは、伝送チャンネル
クロックではなく、データクロック再生回路53が出力
するデータクロックに対して行うようにすることが可能
である。データクロックは、データクロック再生回路5
3において、伝送チャンネルクロックに基づいて生成さ
れるものであり、従って、データクロックをチェックす
ることによっても、伝送チャンネルクロックにおける場
合と同様の効果を得ることができる。
【0208】また、本実施の形態においては、データク
ロック再生回路53が内蔵するPLL回路(図16)の
カウンタ81をリセットすることで、データクロックの
位相を制御するようにしたが、このデータクロックの位
相の制御は、伝送チャンネルクロック再生回路52に、
図16に示したPLL回路と同様の構成のPLL回路を
内蔵させ、これにより、伝送チャンネルクロックの位相
を制御することによって行うようにすることが可能であ
る。この場合、伝送チャンネルクロック再生回路52が
出力する伝送チャンネルクロックにジッタが生じること
を防止することが可能となる。なお、伝送チャンネルク
ロック再生回路52に内蔵させるPLL回路について
は、データクロック再生回路53が内蔵するPLL回路
と同様に、そのロックに要する時間を、1ms乃至50
0ms程度の範囲とするのが好ましい。
【0209】さらに、本実施の形態においては、ランダ
ム系列発生回路31(71においても同様)において、
M系列を用いたランダム符号を発生させるようにした
が、M系列以外の系列を用いたり、あるいは、M系列
と、それ以外の系列との排他的論理和などをとることに
よって、ランダム符号を発生させることも可能である。
【0210】また、本実施の形態では、図5において、
パリティ付加回路14には、伝送チャンネルクロックを
供給するようにしなかったが、パリティ付加回路14
は、そこに伝送チャンネルクロックを供給するように
し、そのタイミングにしたがって動作させるようにする
ことも可能である。
【0211】さらに、本実施の形態では、送信機3と、
赤外線エミッタ7とを、別々の装置として構成するよう
にしたが、送信機3と、赤外線エミッタ7とは一体に構
成することが可能である。同様に、赤外線ディテクタ7
および受信機9も一体に構成することが可能である。
【0212】また、本実施の形態では、誤り訂正回路5
6において、誤り検出を可能にするための訂正コードの
距離d、または誤り訂正可能範囲rを、それぞれ11ま
たは4に設定し、この範囲内において誤りの訂正を行う
ようにしたが、訂正コードの距離dおよび誤り訂正可能
範囲rは、これに限定されるものではなく、例えば、式
d>2rを満たせば良い。
【0213】さらに、本実施の形態においては、ディジ
タル音響信号を、3乃至6MHzの周波数帯域を用いて
伝送するようにしたが、ディジタル音響信号は、その他
の周波数帯域によって伝送するようにすることも可能で
ある。
【0214】また、以上の実施の形態において示したデ
ータレートは、サンプリング周波数が48kHzのとき
の場合であり、従って、サンプリング周波数が、例え
ば、44.1kHzまたは32kHzなどである場合に
は、データレートは、上述した値の、それぞれ44.1
kHz/48kHz倍または32kHz/48kHz倍
となる。
【0215】さらに、本実施の形態では、バッファ回路
13に対するデータの書き込み方向と読み出し方向とを
異なるものとすることでインターリーブを行い、バース
トエラーに対する耐性を強化するようにしたが、この
他、例えば、バッファ回路13に対するデータの書き込
み方向と読み出し方向とを同一にすることでインターリ
ーブを行わないようにすることも可能である。即ち、イ
ンターリーブは、エラーを分散することにより、その訂
正を可能とするものであるが、例えば、音響信号が圧縮
されている場合に、インターリーブにより、その復号に
不可欠な情報が集中している部分にエラーが生じたとき
には、そのエラーを分散しても、その情報が必要な音響
信号すべての復号をすることができなくなる。そして、
この場合、長期間にわたって、音響信号を得られないこ
とになる。これに対して、インターリーブを行わなけれ
ば、復号に不可欠な情報が集中することはないから、そ
のような情報を含む部分にエラーが生じても、その情報
を用いる音響信号についての復号だけをすることができ
なくなるだけで済み、その結果、長期間にわたって、音
響信号を得られないという事態が生じることを防止する
ことができる。
【0216】また、本実施の形態においては、誤り訂正
符号を、斜め方向に付加するようにしたが(図6)、誤
り訂正符号は、その他例えば、音響データの書き込み方
向と同一の方向(L方向)などに付加するようにするこ
とも可能である。
【0217】
【発明の効果】請求項1に記載の伝送装置および請求項
2に記載の伝送方法によれば、バイフェーズマーク方式
で変調されたディジタルデータが復調され、そのフォー
マットを変換される。さらに、その変換結果に基づい
て、副搬送波が位相偏移変調され、変調信号が出力され
る。その後、その変調信号に基づいて、主搬送波たる赤
外線が変調され、その結果得られる変調赤外線が出力さ
れる。この変調赤外線は受光され、変調信号に対応する
受信信号が出力される。そして、この受信信号は復調さ
れ、バイフェーズマーク方式で変調されたディジタルデ
ータに逆変換される。この場合において、ディジタルデ
ータの伝送速度が、そのデータクロックの5/4倍の周
波数に相当する速度となっている。従って、規格に適合
したディジタルデータの赤外線による伝送を、効率良
く、かつ、変調時および復調時におけるデータ処理の複
雑化を最低限に抑えて行うことが可能となる。
【0218】請求項3に記載の伝送装置および請求項4
に記載の伝送方法によれば、送信装置において、複数チ
ャネルのディジタルデータが多重化され、その多重化結
果に基づいて、副搬送波が位相偏移変調されて、変調信
号が出力される。さらに、その変調信号に基づいて、主
搬送波たる赤外線が変調され、その結果得られる変調赤
外線が出力される。一方、受信装置では、変調赤外線が
受光され、変調信号に対応する受信信号が出力される。
さらに、その受信信号が復調され、所定チャネルのディ
ジタルデータが抽出される。この場合において、ディジ
タルデータの伝送速度が、そのデータクロックの5/4
倍の周波数に相当する速度となっている。従って、規格
に適合した、複数チャネルのディジタルデータの赤外線
による伝送を、効率良く、かつ、変調時および復調時に
おけるデータ処理の複雑化を最低限に抑えて行うことが
可能となる。
【0219】請求項5に記載の伝送装置によれば、第1
または第2のディジタルデータに基づいて、副搬送波が
位相偏移変調され、第1または第2のディジタルデータ
それぞれに対応する変調信号が出力される。さらに、そ
れらの変調信号に基づいて、主搬送波たる赤外線が変調
され、これにより、第1または第2のディジタルデータ
それぞれに対応する変調赤外線が出力される。これらの
変調赤外線は受光され、変調信号に対応する受信信号が
出力される。さらに、この第1または第2のディジタル
データそれぞれに対応する受信信号は復調され、これに
より、第1または第2のディジタルデータがそれぞれ再
生される。この場合において、第1または第2のディジ
タルデータは、そのデータクロックの5/4倍の周波数
の伝送チャンネルクロックのタイミングで変調されて伝
送される。また、第1または第2のディジタルデータ
は、そのデータクロックのタイミングで再生される。従
って、規格に適合したディジタルデータの赤外線による
伝送を、効率良く、かつ、変調時および復調時における
データ処理の複雑化を最低限に抑えて行うことが可能と
なる。
【0220】請求項7に記載の伝送装置によれば、ディ
ジタルデータに基づいて、第1の副搬送波が位相偏移変
調され、変調信号が出力される。さらに、その変調信号
に基づいて、主搬送波たる赤外線が変調され、その結果
得られる変調赤外線が出力される。この変調赤外線は受
光され、変調信号に対応する受信信号が出力される。そ
して、この受信信号は復調され、ディジタルデータが再
生される。さらに、そのディジタルデータに基づいて、
第2の副搬送波が位相偏移変調され、変調信号が出力さ
れる。そして、この変調信号に基づいて、主搬送波たる
赤外線が変調され、その結果得られる変調赤外線が出力
される。この変調赤外線は受光され、変調信号に対応す
る受信信号が出力される。この受信信号は復調され、デ
ィジタルデータが再生される。この場合において、ディ
ジタルデータは、そのデータクロックの5/4倍の周波
数の伝送チャンネルクロックのタイミングで変調されて
伝送される。また、ディジタルデータは、そのデータク
ロックのタイミングで再生される。従って、規格に適合
したディジタルデータの赤外線による長距離の伝送を、
効率良く、かつ、変調時および復調時におけるデータ処
理の複雑化を最低限に抑えて行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した音響伝送システムの第1の実
施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】EIAJのCP−1205およびIEC160
3より赤外線を用いたデータ伝送に割り当てられている
周波数帯域を示す図である。
【図3】図1の入力インターフェース回路4に入力され
るDIFデータのフォーマットを示す図である。
【図4】図1の入力インターフェース回路4が出力する
DIOデータのフォーマットを示す図である。
【図5】図1の送信機6の詳細構成例を示すブロック図
である。
【図6】図5のバッファ回路13に対するデータの書き
込み方法および読み出し方法を説明するための図であ
る。
【図7】図5の伝送フォーマット生成回路15から出力
される伝送データのフォーマットを示す図である。
【図8】パートシンクおよびチャプタシンクを説明する
ための図である。
【図9】ヘッダを説明するための図である。
【図10】バッファ回路13に対する入力回路11、パ
リティ付加回路14、および伝送フォーマット生成回路
15のアクセス方法を説明するための図である。
【図11】図5の変調回路16の詳細構成例を示すブロ
ック図である。
【図12】図11のM系列発生回路32の詳細構成例を
示すブロック図である。
【図13】図11の差動変換器37の動作を説明するた
めの状態遷移図である。
【図14】図1の受信機9の詳細構成例を示すブロック
図である。
【図15】図14の復調回路51の詳細構成例を示すブ
ロック図である。
【図16】図14のデータクロック再生回路53が内蔵
するPLL回路の詳細構成例を示すブロック図である。
【図17】図14の周波数チェック回路58の詳細構成
例を示すブロック図である。
【図18】本発明を適用した音響伝送システムの第2の
実施の形態を示すブロック図である。
【図19】図18の入力インターフェース回路104が
出力するDIOデータのフォーマットを示す図である。
【図20】図18の実施の形態の使用例を示す図であ
る。
【図21】本発明を適用した音響伝送システムの第3の
実施の形態を示すブロック図である。
【図22】図21の入力インターフェース回路4aまた
は4bが出力するDIOデータのフォーマットを示す図
である。
【図23】本発明を適用した音響伝送システムの第4の
実施の形態を示すブロック図である。
【図24】本発明を適用した音響伝送システムの第5の
実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
2,2a,2b 音響信号伝送装置, 4,4a,4b
入力インターフェース回路, 6,6a乃至6c 送
信機, 7,7a乃至7c 赤外線エミッタ,8,8a
乃至8d 赤外線ディテクタ, 9,9a乃至9d 受
信機, 10,10a,10b 出力インターフェース
回路, 12 伝送チャンネルクロック生成回路, 1
3 バッファ回路, 14 パリティ付加回路, 15
伝送フォーマット生成回路, 16 変調回路, 2
1 シリアル/パラレル変換回路, 22,23 EX
ORゲート, 24,25 ロールオフフィルタ, 2
6,27 乗算器, 28 発振器, 29 移相器,
30 加算器, 31ランダム系列発生回路, 32
M系列発生回路, 33 カウンタ, 37差動変換
回路, 51 復調回路, 52 伝送チャンネルクロ
ック再生回路, 53 データクロック再生回路, 5
4 伝送フォーマット再生回路, 55 バッファ回
路, 56 誤り訂正回路, 61 復調部, 62
差動逆変換回路, 63,64 EXORゲート, 6
5 パラレル/シリアル変換回路, 71 ランダム系
列発生回路, 72 M系列発生回路, 73 カウン
タ, 100 サラウンドプロセッサ, 101 音響
信号伝送装置, 103a乃至103d スピーカ,
104 入力インターフェース回路, 105a乃至1
05d 出力インターフェース回路, 301 音響信
号送信装置, 302,303 音響信号中継装置,
304 音響信号受信装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04L 27/18 (56)参考文献 特開 平5−153061(JP,A) 特開 平8−79321(JP,A) 特開 平8−223119(JP,A) 特開 平7−303113(JP,A) 特開 平6−69806(JP,A) 特開 平5−344098(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 5/12 H04B 10/04 H04L 27/18

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイフェーズマーク方式で変調されたデ
    ィジタルデータを復調し、そのフォーマットを変換する
    変換手段と、 前記変換手段の出力に基づいて、副搬送波を位相偏移変
    調し、変調信号を出力する変調手段と、 前記変調手段より出力される前記変調信号に基づいて、
    主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる変調赤
    外線を出力する赤外線発光手段と、 前記赤外線発光手段からの前記変調赤外線を受光し、前
    記変調信号に対応する受信信号を出力する受光手段と、 前記受光手段より出力される前記受信信号を復調する復
    調手段と、 前記復調手段の復調結果を、前記バイフェーズマーク方
    式で変調されたディジタルデータに逆変換する逆変換手
    段とを備える伝送装置であって、 前記変調手段は、 前記ディジタルデータに基づいて、そのデータクロック
    の5/4倍の周波数の伝送チャンネルクロックを生成す
    る伝送チャンネルクロック生成手段を有し、 前記伝送チャンネルクロックのタイミングで、前記変調
    信号を出力し、 前記復調手段は、 前記受信信号に基づいて、前記データクロックを生成す
    るデータクロック生成手段を有し、 前記データクロックのタイミングで、前記復調結果を出
    力することを特徴とする伝送装置。
  2. 【請求項2】 バイフェーズマーク方式で変調されたデ
    ィジタルデータを復調し、そのフォーマットを変換する
    変換手段と、 前記変換手段の出力に基づいて、副搬送波を位相偏移変
    調し、変調信号を出力する変調手段と、 前記変調手段より出力される前記変調信号に基づいて、
    主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる変調赤
    外線を出力する赤外線発光手段と、 前記赤外線発光手段からの前記変調赤外線を受光し、前
    記変調信号に対応する受信信号を出力する受光手段と、 前記受光手段より出力される前記受信信号を復調する復
    調手段と、 前記復調手段の出力を、前記バイフェーズマーク方式で
    変調されたディジタルデータに逆変換する逆変換手段と
    を備える伝送装置の伝送方法であって、 前記変調手段と前記復調手段との間の伝送速度が、前記
    ディジタルデータのデータクロックの5/4倍の周波数
    に相当する速度であることを特徴とする伝送方法。
  3. 【請求項3】 データを送信する送信装置と、そのデー
    タを受信する複数の受信装置とからなる伝送装置であっ
    て、 前記送信装置は、 複数チャネルのディジタルデータを多重化する多重化手
    段と、 前記多重化手段の出力に基づいて、副搬送波を位相偏移
    変調し、変調信号を出力する変調手段と、 前記変調手段より出力される前記変調信号に基づいて、
    主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる変調赤
    外線を出力する赤外線発光手段とを有し、 前記受信装置は、 前記赤外線発光手段からの前記変調赤外線を受光し、前
    記変調信号に対応する受信信号を出力する受光手段と、 前記受光手段より出力される前記受信信号を復調する復
    調手段と、 前記復調手段の復調結果から所定チャネルのディジタル
    データを抽出する抽出手段とを有し、 前記変調手段は、 前記ディジタルデータに基づいて、そのデータクロック
    の5/4倍の周波数の伝送チャンネルクロックを生成す
    る伝送チャンネルクロック生成手段を有し、 前記伝送チャンネルクロックのタイミングで、前記変調
    信号を出力し、 前記復調手段は、 前記受信信号に基づいて、前記データクロックを生成す
    るデータクロック生成手段を有し、 前記データクロックのタイミングで、前記復調結果を出
    力することを特徴とする伝送装置。
  4. 【請求項4】 データを送信する送信装置と、そのデー
    タを受信する複数の受信装置とからなる伝送装置の伝送
    方法であって、 前記送信装置は、 複数チャネルのディジタルデータを多重化する多重化手
    段と、 前記多重化手段の出力に基づいて、副搬送波を位相偏移
    変調し、変調信号を出力する変調手段と、 前記変調手段より出力される前記変調信号に基づいて、
    主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる変調赤
    外線を出力する赤外線発光手段とを有し、 前記受信装置は、 前記赤外線発光手段からの前記変調赤外線を受光し、前
    記変調信号に対応する受信信号を出力する受光手段と、 前記受光手段より出力される前記受信信号を復調する復
    調手段と、 前記復調手段の復調結果から所定チャネルのディジタル
    データを抽出する抽出手段とを有し、 前記変調手段と前記復調手段との間の伝送速度が、前記
    ディジタルデータのデータクロックの5/4倍の周波数
    に相当する速度であることを特徴とする伝送方法。
  5. 【請求項5】 第1または第2のディジタルデータに基
    づいて、副搬送波を位相偏移変調し、変調信号をそれぞ
    れ出力する第1または第2の変調手段と、 前記第1または第2の変調手段より出力される前記変調
    信号に基づいて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結
    果得られる変調赤外線をそれぞれ出力する第1または第
    2の赤外線発光手段と、 前記第1または第2の赤外線発光手段からの前記変調赤
    外線を受光し、前記変調信号に対応する受信信号をそれ
    ぞれ出力する第1または第2の受光手段と、 前記第1または第2の受光手段より出力される前記受信
    信号を復調し、前記第1または第2のディジタルデータ
    をそれぞれ再生する第1または第2の復調手段とを備え
    る伝送装置であって、 前記第1または第2の変調手段は、 前記第1または第2のディジタルデータに基づいて、そ
    のデータクロックの5/4倍の周波数の伝送チャンネル
    クロックをそれぞれ生成する第1または第2の伝送チャ
    ンネルクロック生成手段を有し、 第1または第2のディジタルデータに基づいて、第1ま
    たは第2の周波数の副搬送波を位相偏移変調し、その結
    果得られる前記変調信号を、前記伝送チャンネルクロッ
    クのタイミングでそれぞれ出力し、 前記第1または第2の復調手段は、 前記受信信号に基づいて、前記データクロックをそれぞ
    れ生成する第1または第2のデータクロック生成手段を
    有し、 前記データクロックのタイミングで、前記第1または第
    2のディジタルデータをそれぞれ出力することを特徴と
    する伝送装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の復調手段より出力される前記
    第1のディジタルデータは、データを記録および再生す
    る記録再生装置に供給されて記録され、 前記記録再生装置は、その記録内容を再生し、前記第2
    のディジタルデータとして出力することを特徴とする請
    求項5に記載の伝送装置。
  7. 【請求項7】 データを送信する送信装置と、前記送信
    装置の出力を中継する中継装置と、前記中継装置の出力
    を受信する受信装置とからなる伝送装置であって、 前記送信装置は、 ディジタルデータに基づいて、第1の副搬送波を位相偏
    移変調し、変調信号を出力する第1の変調手段と、 前記第1の変調手段より出力される前記変調信号に基づ
    いて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる
    変調赤外線を出力する第1の赤外線発光手段とを有し、 前記中継装置は、 前記第1の赤外線発光手段からの前記変調赤外線を受光
    し、前記変調信号に対応する受信信号を出力する第1の
    受光手段と、 前記第1の受光手段より出力される前記受信信号を復調
    し、前記ディジタルデータを再生する第1の復調手段
    と、 前記第1の復調手段からの前記ディジタルデータに基づ
    いて、第2の副搬送波を位相偏移変調し、変調信号を出
    力する第2の変調手段と、 前記第2の変調手段より出力される前記変調信号に基づ
    いて、主搬送波たる赤外線を変調し、その結果得られる
    変調赤外線を出力する第2の赤外線発光手段とを有し、 前記受信装置は、 前記第2の赤外線発光手段からの前記変調赤外線を受光
    し、前記変調信号に対応する受信信号を出力する第2の
    受光手段と、 前記第2の受光手段より出力される前記受信信号を復調
    し、前記ディジタルデータを再生する第2の復調手段と
    を有し、 前記第1および第2の変調手段は、 前記ディジタルデータに基づいて、そのデータクロック
    の5/4倍の周波数の伝送チャンネルクロックを生成す
    る伝送チャンネルクロック生成手段を有し、 前記伝送チャンネルクロックのタイミングで、前記変調
    信号を出力し、 前記第1および第2の復調手段は、 前記受信信号に基づいて、前記データクロックを生成す
    るデータクロック生成手段を有し、 前記データクロックのタイミングで、前記ディジタルデ
    ータを出力することを特徴とする伝送装置。
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