JP3412849B2 - 薄膜蒸着装置 - Google Patents

薄膜蒸着装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズの表面に薄膜を
形成するための薄膜蒸着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レンズの表面に薄膜を形成するための薄
膜蒸着装置は、複数のレンズを保持するレンズホルダを
蒸発源に対して回転させると同時に、各レンズをレンズ
ホルダに対して回転させることで、蒸着される薄膜の膜
厚を均一にする工夫がなされている。このような遊星回
転式蒸着装置の一例を図4および図5に基づいて説明す
る。
【0003】図示しない真空槽の内部で、蒸発源21の
上方に配設されたレンズホルダ22は、前記蒸発源21
を中心とする略球面状に湾曲した傘形の本体22aを有
し、該本体22a外周部分には、周方向に等間隔で複数
の環状のレンズヤトイ23が回転自在に保持され、各レ
ンズヤトイ23は、レンズ24を着脱自在に保持する。
レンズホルダ22の本体22aは、その中央部分に図示
しない回転軸を有し、図示しないモータによって、その
中心軸(A0 −A0 線で示す)のまわりに回転される。
【0004】各レンズヤトイ23は、図示しない遊星歯
車機構あるいは同期モータ等によって、その中心軸(B
0 −B0 線で示す)のまわりに回転される。このように
蒸発源21に対して各レンズ24を遊星運動させること
により、蒸発源21から発生する蒸発物質の流れ、(以
下、「蒸気流」という。)21aの濃度の不均一や、該
蒸気流21aが各レンズ24に入射するときの入射角が
レンズホルダ22の径方向に均一でないことによる膜厚
むらを軽減する。
【0005】また、各レンズ24が凸面レンズの場合に
は、その表面24aに蒸着される蒸発物質の入射角が、
レンズ24の中心から周辺に向うにつれて浅くなり、膜
厚むらの一因となる。これを防ぐために、蒸発源21と
レンズホルダ22の間に、蒸気流21aを部分的に遮断
する一対の平板状のマスク26が設けられる。
【0006】各マスク26は、図5に示すように、図示
しない真空槽の壁面等に支持部材26aによって固定さ
れた略菱形の板状体であり、その2つの対角線のうちの
一つをレンズホルダ22の径方向に平行に配設され、レ
ンズホルダ22が一回転するごとに、各レンズ24の中
央部分24bがマスク26によって蒸気流21aから遮
断される時間Taを、各レンズ24の外周部分24cが
マスク26によって蒸気流21aから遮断される時間T
bより長くすることにより、レンズホルダ22が一回転
する間に、各レンズ24の中央部分24bに入射する蒸
発物質の量をその外周部分24cに入射する蒸発物質の
量より低減し、各レンズ24の径方向に蒸発物質の入射
角が変化することによる膜厚むらを防止するものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術によれば、前述のように蒸気流を部分的に遮断
するマスクによって蒸発物質の入射角の変化による膜厚
むらを防ぐには、レンズホルダに保持されるレンズがす
べて同一の曲率半径を有するものでなければならず、異
なる曲率半径をもつ複数のレンズを1個のレンズホルダ
に保持させて同時に成膜処理することは不可能である。
また、異なる曲率半径をもつ複数のレンズを同時に成膜
処理するために、レンズホルダの各レンズヤトイの近傍
に各レンズごとに形状の異なる平板状のマスクを設け、
各マスクをレンズホルダとともに回転させる方法も提案
されているが、各レンズとマスクの間の相対速度がレン
ズの中心に近づくにつれて小さくなるため、各レンズの
中心部分の成膜量を制御するのが難しい。
【0008】本発明は、上記従来の技術の有する未解決
の課題に鑑みてなされたものであり、異なる曲率半径を
もつ複数のレンズに同時にそれぞれ均一な膜厚を有する
薄膜を蒸着することのできる薄膜蒸着装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の薄膜蒸着装置は、蒸発源と、複数のレンズ
保持手段をそれぞれ自転自在に保持する回転自在なレン
ズホルダと、該レンズホルダを回転させるとともに前記
レンズ保持手段をそれぞれ転させる遊星回転駆動装置
と、前記レンズホルダに固着されたマスクホルダと、該
マスクホルダに保持されて各レンズ保持手段と前記蒸発
の間に配設された多孔マスクからなり、前記多孔マ
スクが前記マスクホルダによって前記レンズホルダの本
と一体的に設けられており、前記多孔マスクの単位面
積当りの開口部の面積が、前記多孔マスクの幅方向に変
化していることを特徴とする。
【0010】
【作用】上記装置によれば、各レンズと、薄膜蒸着装置
の間に個別にレンズホルダに固着された多孔マスクが
配設されており、多孔マスクの開口部の面積の比率がそ
の幅方向に変化しているため、レンズ保持手段に保持さ
れたレンズに蒸着される蒸発物質の量をレンズの成膜面
に沿って変化させることができる。多孔マスクは各レン
ズごとに配設されており、多孔マスクの開口部の面積の
比率(有孔率)をレンズの曲率半径に基づいて変化させ
ることにより、異なる曲率半径を有するレンズに同時に
それぞれ均一な薄膜を蒸着できる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0012】図1は、一実施例を示す模式断面図であっ
て、本実施例の薄膜蒸着装置E1 は、図示しない真空槽
の内部に設けられた蒸発源1と、その図示上方に配設さ
れたレンズホルダ2からなり、レンズホルダ2は、蒸発
源1を中心とする略球面状に湾曲した傘形の本体2aを
有し、本体2aの外周部分には周方向に等間隔で複数の
環状のレンズ保持手段であるレンズヤトイ3が回転自在
に保持され、各レンズヤトイ3はレンズ4を着脱自在に
保持する。レンズホルダ2の本体2aは、その中央部分
に図示しない回転軸を有し、図示しないモータによっ
て、その中心軸(A1 −A1 線で示す)のまわりに回転
される。各レンズヤトイ3は、前記モータとともに遊星
回転駆動装置を構成する図示しない遊星歯車機構あるい
は同期モータ等によって、その中心軸(B1 −B1 線で
示す)のまわりに回転される。このように、蒸発源1に
対して各レンズ4を遊星運動させることによって、蒸発
源1から放射される蒸気流1aの濃度の不均一や、該蒸
気流1aが各レンズ4の成膜面である表面4aに入射す
るときの入射角がレンズホルダ2の径方向に不均一にな
ることによる膜厚むらを軽減する。
【0013】レンズホルダ2は、各レンズヤトイ3の近
傍にマスクホルダ5を有し、各マスクホルダ5はレンズ
ホルダ2の本体2aに固着され、レンズホルダ2ととも
にその中心軸A1 −A1 線の回りに回転する。各マスク
ホルダ5は、レンズヤトイ3に保持されたレンズ4と蒸
発源1の間に円板状の多孔マスク6を保持し、多孔マス
ク6は、蒸発源1からレンズ4に向って放射される蒸気
流1aの一部分を遮断する。
【0014】各多孔マスク6は、図2に示すように、開
口部である複数の孔7を有し、該孔7の寸法が多孔マス
ク6の中心部6aから外周縁6bに近づくにつれて大き
くなっており、多孔マスク6の単位面積当りの開口部の
面積(以下、「有孔率」という。)が多孔マスク6の幅
方向である径方向外方に向って大きくなるように設定さ
れている。また、前記有孔率は、各レンズヤトイ3に保
持されるレンズ4ごとに、その曲率半径に基づいて、レ
ンズ4の表面4aに蒸着される蒸発物質の量が、該表面
4aに沿って径方向外方へ向うにつれて所定の割合で増
加するように設定され、レンズ4の表面4aに入射する
蒸気流1aの入射角がレンズ4の外周縁に近づくにつれ
て浅くなることによる膜厚むらを軽減する。また、孔7
の寸法が多孔マスク6の中心に近づくにつれて縮小して
おり、このために、レンズ4の中心部分の成膜量を容易
に制御できる。
【0015】本実施例によれば、各レンズヤトイごとに
多孔マスクを配設し、その孔の寸法をレンズヤトイに保
持されるレンズの曲率半径に基づいて設定することによ
り、異なる曲率半径をもつ複数のレンズに同時に均一な
膜厚を有する薄膜を蒸着することができる。
【0016】図3は、本実施例の一変形例を示すもの
で、本変形例は、径方向外方へ向けて孔7の寸法が拡大
する多孔マスク6の替わりに、均一な寸法の孔を均一に
分布させた多孔板を所定の外形の板状体に打ち抜くこと
によって作成される多孔マスク16を用いたものであ
る。すなわち、各多孔マスク16は、均一な寸法で均一
に分布する孔17を有し、外周縁には孔17とともに開
口部を構成する所定の形状および寸法の切欠18が形成
され、これによって、多孔マスク16の有孔率が径方向
外方へ向って増大し、レンズの外周部分に蒸着される蒸
発物質の量が内周部分より多くなるように構成されてい
る。切欠18の形状および寸法は、レンズの曲率半径に
基づく膜厚むらを軽減するように設定される。本変形例
は、均一な孔を設けた多孔板を所定の形状に打ち抜くだ
けで、曲率半径の異なるレンズに対応する多孔マスクに
作成できるため、製造コストが低減できる利点を有す
る。
【0017】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0018】異なる曲率半径をもつ複数のレンズに同時
にそれぞれ均一な膜厚を有する薄膜を蒸着することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を示す模式断面図である。
【図2】図1のO1 −O1 線からみた平面図である。
【図3】本実施例の一変形例を示す平面図である。
【図4】従来例を示す模式断面図である。
【図5】図4のO0 −O0 線からみた平面図である。
【符号の説明】
1 蒸発源 2 レンズホルダ 3 レンズヤトイ 4 レンズ 5 マスクホルダ 6,16 多孔マスク 7,17 孔 18 切欠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−211064(JP,A) 特開 昭62−60859(JP,A) 特開 昭63−257941(JP,A) 実開 昭567−21670(JP,U) 実開 平2−57954(JP,U) 特公 昭63−56310(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 G02B 1/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発源と、複数のレンズ保持手段をそれ
    れ自転自在に保持する回転自在なレンズホルダと、該
    レンズホルダを回転させるとともに前記レンズ保持手段
    をそれぞれ転させる遊星回転駆動装置と、前記レンズ
    ホルダに固着されたマスクホルダと、該マスクホルダに
    保持されて各レンズ保持手段と前記蒸発源の間に配設
    された多孔マスクからなり、前記多孔マスクが前記マス
    クホルダによって前記レンズホルダの本体と一体的に設
    けられており、前記多孔マスクの単位面積当りの開口部
    の面積が、前記多孔マスクの幅方向に変化していること
    を特徴とする薄膜蒸着装置。
  2. 【請求項2】 多孔マスクが大きさの異なる多数の孔を
    有する円板状の多孔板であり、その外周縁に近づく程、
    前記孔の大きさが増大していることを特徴とする請求項
    1記載の薄膜蒸着装置。
  3. 【請求項3】 多孔マスクが均一な大きさの孔を有する
    円板状の多孔板であり、その外周縁に切欠が設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載の薄膜蒸着装置。
  4. 【請求項4】 多孔マスクの有孔率がレンズ保持手段に
    保持されるレンズの曲率に基づき各レンズごとに設定さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1
    項記載の薄膜蒸着装置。
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AU741219B2 (en) * 1997-05-16 2001-11-29 Hoya Kabushiki Kaisha Mechanism for imparting water repellency to both sides simultaneously
CN1239924C (zh) 1997-05-16 2006-02-01 Hoya株式会社 有抗反射膜的塑料光学器件和使抗反射膜厚度均一的机构
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