JP3412682B2 - インクジェット式記録ヘッドの駆動方法及びインクジェット式記録装置 - Google Patents
インクジェット式記録ヘッドの駆動方法及びインクジェット式記録装置Info
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Description
るノズル開口と連通する圧力発生室の一部に振動板を介
して圧電素子を形成して、圧電素子の変位によりインク
滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドの駆動方法
及びインクジェット式記録装置に関する。
る圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧
電素子により変形させて、圧力発生室のインクを加圧し
てノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット
式記録ヘッドには、圧電素子が軸方向に伸長、収縮する
縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、
たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したもの
の2種類が実用化されている。
ることにより圧力発生室の容積を変化させることができ
て、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反
面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛
歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた
圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必
要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
シートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼
成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作
り付けることができるという利点を有する。
モードの圧電アクチュエータは、縦振動モードの圧電ア
クチュエータと比較して大きな変位面積を必要として圧
力発生室の容積が大きくなり、吐出するインク滴のイン
ク量も多くなるため、グラフィック印刷等のように微小
サイズのドット形成が困難であるという不都合を抱えて
いる。
の影響が次のインク滴吐出に影響するという問題もあ
る。このような問題を解決するものとして、振動を抑え
るための駆動方法を追加するものが提案されているが、
全体の駆動方法が長くなり高周波数印刷に対応できない
という問題がある。
を短く保ちつつインク吐出後のメニスカスの振動を回避
することができるインクジェット式記録ヘッドの駆動方
法及びインクジェット式記録装置を提供することを課題
とする。
ノズル開口及びリザーバに連通する圧力発生室に付設さ
れた圧電素子を駆動することにより前記圧力発生室を膨
張又は収縮させて前記ノズル開口からインク滴を吐出さ
せるインクジェット式記録ヘッドの駆動方法において、
前記圧力発生室を収縮させて前記ノズル開口からインク
を吐出させる第1の収縮工程と、この第1の収縮工程の
反動によるメニスカスの後退を低減するように前記圧力
発生室を収縮させる第2の収縮工程とを具備し、前記第
1の収縮工程が開始されてから前記第2の収縮工程が開
始されるまでの時間が、前記圧力発生室のヘルムホルツ
振動周期Tcの1/4から3/4の間であることを特徴
とするインクジェット式記録ヘッドの駆動方法にある。
ニスカスの引き込みを抑えて次のインク吐出に備えるこ
とができ、高速安定駆動が実現できる。
て、前記第1の収縮工程の前に、前記圧力発生室を膨張
させてメニスカスを後退させ、インク吐出の準備を行う
準備工程を具備するインクジェット式記録ヘッドの駆動
方法にある。
程の前に圧力発生室を膨張させることにより、ノズル開
口のメニスカスを下げて吐出の準備を行い、インク滴を
高速で吐出させることができる。
において、前記第1の収縮工程の収縮量が前記準備工程
での膨張量の50%以下であることを特徴とするインク
ジェット式記録ヘッドの駆動方法にある。
効果的に吐出することができる。
の態様において、前記第1の収縮工程が開始されてから
前記第2の収縮工程が開始されるまでの時間が、前記圧
力発生室のヘルムホルツ振動周期Tcの1/2前後であ
ることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの駆動
方法にある。
ニスカスの引き込みをさらに有効に抑えることができ、
高速安定駆動が実現できる。
の態様において、前記第2の収縮工程の開始時点は、前
記ノズル開口からインク滴の先端が吐出された後、メニ
スカスが後退し始める時点t1から最も深く後退する時
点t2までの間であることを特徴とするインクジェット
式記録ヘッドの駆動方法にある。
ニスカスの引き込みを有効に抑えることができ、高速安
定駆動が実現できる。
て、前記第2の収縮工程の開始時点は、前記ノズル開口
からインク滴の先端が吐出された後、メニスカスが後退
し始める時点t1から[t1+(t2-t1)×3/4]
の範囲にあることを特徴とするインクジェット式記録ヘ
ッドの駆動方法にある。
ニスカスの引き込みをさらに有効に抑えることができ、
高速安定駆動が実現できる。
て、前記第2の収縮工程の開始時点は、前記ノズル開口
からインク滴の先端が吐出された後、メニスカスが後退
し始める時点t1から[t1+(t2-t1)/2]の範
囲にあることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド
の駆動方法にある。
ニスカスの引き込みをさらに有効に抑えることができ、
高速安定駆動が実現できる。
の態様において、前記第1の収縮工程での駆動信号の印
加時間及び前記第2の収縮工程での駆動信号の印加時間
が、それぞれ前記圧力発生室のヘルムホルツ振動周期T
cの1/3以下であることを特徴とするインクジェット
式記録ヘッドの駆動方法にある。
ニスカスの引き込みを有効に抑えることができ、且つ高
速安定駆動が実現できる。
の態様において、前記第2の収縮工程の後、インク吐出
後の振動を抑えるように前記圧力発生室を膨張させる第
1の膨張工程を具備するインクジェット式記録ヘッドの
駆動方法にある。
ニスカスの振動を有効に抑えて次のインク吐出に備える
ことができる。
いて、前記第1の収縮工程が開始されてから前記第1の
膨張工程が開始されるまでの時間が、実質的に前記圧力
発生室のヘルムホルツ振動周期Tcであることを特徴と
するインクジェット式記録ヘッドの駆動方法にある。
メニスカスの振動を有効に抑えることができ、高速安定
駆動が実現できる。
態様において、前記第1の膨張工程の開始時点は、前記
ノズル開口からインク滴の先端が吐出された後、メニス
カスが最も深く後退する時点t2であることを特徴とす
るインクジェット式記録ヘッドの駆動方法にある。
メニスカスの振動をさらに有効に抑えることができ、高
速安定駆動が実現できる。
れかの態様において、前記第1の膨張工程で前記圧力発
生室を膨張させるための駆動信号の印加時間が、前記圧
力発生室のヘルムホルツ振動周期Tcの1/2以下であ
ることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの駆動
方法にある。
メニスカスの振動を有効に抑えて次のインク吐出に備え
ることができる。
れかの態様において、前記第1の膨張工程の後、インク
吐出後の振動を抑えるように前記圧力発生室を収縮させ
る第3の収縮工程を具備するインクジェット式記録ヘッ
ドの駆動方法にある。
メニスカスの振動をさらに有効に抑えて次のインク吐出
に備えることができる。
リザーバに連通する圧力発生室に付設された圧電素子を
駆動することにより前記圧力発生室を膨張又は収縮させ
て前記ノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェ
ット式記録ヘッドと、前記圧力発生室を収縮させて前記
ノズル開口からインクを吐出させる第1の収縮工程と、
この第1の収縮工程の反動によるメニスカスの後退を低
減するように前記圧力発生室を収縮させる第2の収縮工
程とを、前記第1の収縮工程が開始されてから前記第2
の収縮工程が開始されるまでの時間が、前記圧力発生室
のヘルムホルツ振動周期Tcの1/4から3/4の間と
なるように実行する駆動信号を前記圧電素子に出力する
駆動手段とを具備することを特徴とするインクジェット
式記録装置にある。
メニスカスの引き込みを抑えて次のインク吐出に備える
ことができ、高速安定駆動が実現できる。
おいて、前記駆動手段は前記第1の収縮工程の前に、前
記圧力発生室を膨張させてメニスカスを後退させ、イン
ク吐出の準備を行う準備工程を実行することを特徴とす
るインクジェット式記録装置にある。
工程の前に圧力発生室を膨張させることにより、ノズル
開口のメニスカスを下げて吐出の準備を行い、インク滴
を高速で吐出させることができる。
の態様において、前記第1の収縮工程の収縮量が前記準
備工程での膨張量の50%以下であることを特徴とする
インクジェット式記録装置にある。
を効果的に吐出することができる。
何れかの態様において、前記第1の収縮工程が開始され
てから前記第2の収縮工程が開始されるまでの時間が、
前記圧力発生室のヘルムホルツ振動周期Tcの1/2前
後であることを特徴とするインクジェット式記録装置に
ある。
メニスカスの引き込みをさらに有効に抑えることがで
き、高速安定駆動が実現できる。
何れかの態様において、前記第2の収縮工程の開始時点
は、前記ノズル開口からインク滴の先端が吐出された
後、メニスカスが後退し始める時点t1から最も深く後
退する時点t2までの間であることを特徴とするインク
ジェット式記録装置にある。
メニスカスの引き込みを有効に抑えることができ、高速
安定駆動が実現できる。
おいて、前記第2の収縮工程の開始時点は、前記ノズル
開口からインク滴の先端が吐出された後、メニスカスが
後退し始める時点t1から[t1+(t2-t1)×3/
4]の範囲にあることを特徴とするインクジェット式記
録装置にある。
メニスカスの引き込みをさらに有効に抑えることがで
き、高速安定駆動が実現できる。
おいて、前記第2の収縮工程の開始時点は、前記ノズル
開口からインク滴の先端が吐出された後、メニスカスが
後退し始める時点t1から[t1+(t2-t1)/2]
の範囲にあることを特徴とするインクジェット式記録装
置にある。
メニスカスの引き込みをさらに有効に抑えることがで
き、高速安定駆動が実現できる。
何れかの態様において、前記第1の収縮工程での駆動信
号の印加時間及び前記第2の収縮工程での駆動信号の印
加時間が、それぞれ前記圧力発生室のヘルムホルツ振動
周期Tcの1/3以下であることを特徴とするインクジ
ェット式記録装置にある。
メニスカスの引き込みを有効に抑えることができ、且つ
高速安定駆動が実現できる。
何れかの態様において、前記第2の収縮工程の後、イン
ク吐出後の振動を抑えるように前記圧力発生室を膨張さ
せる第1の膨張工程を具備するインクジェット式記録装
置にある。
メニスカスの振動を有効に抑えて次のインク吐出に備え
ることができる。
おいて、前記第1の収縮工程が開始されてから前記第1
の膨張工程が開始されるまでの時間が、前記圧力発生室
のヘルムホルツ振動周期Tc以下であることを特徴とす
るインクジェット式記録装置にある。
メニスカスの振動を有効に抑えることができ、高速安定
駆動が実現できる。
の態様において、前記第1の膨張工程の開始時点は、前
記ノズル開口からインク滴の先端が吐出された後、メニ
スカスが最も深く後退する時点t2であることを特徴と
するインクジェット式記録装置にある。
メニスカスの振動をさらに有効に抑えることができ、高
速安定駆動が実現できる。
何れかの態様において、前記第1の膨張工程で前記圧力
発生室を膨張させるための駆動信号の印加時間が、前記
圧力発生室のヘルムホルツ振動周期Tcの1/2以下で
あることを特徴とするインクジェット式記録装置にあ
る。
メニスカスの振動を有効に抑えて次のインク吐出に備え
ることができる。
何れかの態様において、前記第1の膨張工程の後、イン
ク吐出後の振動を抑えるように前記圧力発生室を収縮さ
せる第3の収縮工程を具備するインクジェット式記録装
置にある。
メニスカスの振動をさらに有効に抑えて次のインク吐出
に備えることができる。
何れかの態様において、前記駆動手段が実行する一連の
前記各工程の開始前後の状態では、前記圧電アクチュエ
ータに所定の電圧が印加されていることを特徴とするイ
ンクジェット式記録装置にある。
圧の印加又は解除による変形により、圧力発生室を収縮
させ、インクを吐出する。
何れかの態様において、前記圧力発生室の収縮は、前記
圧電アクチュエータに所定の電圧を印加して変形させる
ことにより行うことを特徴とするインクジェット式記録
装置にある。
圧の印加により膨張させた圧力発生室を、電圧の解除に
より収縮させることにより、インクを吐出する。
何れかの態様において、前記圧力発生室の収縮は、前記
圧電アクチュエータに印加した所定の電圧を解除して変
形させることにより行うことを特徴とするインクジェッ
ト式記録装置にある。
圧の印加により膨張させた圧力発生室を、電圧の解除に
より収縮させることにより、インクを吐出する。
て詳細に説明する。
ンクジェット式記録装置の概略構成を示す。図1に示す
ように、インクジェット式記録装置は、プリンタコント
ローラ101とプリントエンジン102とから概略構成
してある。
ターフェース103(以下、外部I/F103という)
と、各種データを一時的に記憶するRAM104と、制
御プログラム等を記憶したROM105と、CPU等を
含んで構成した制御部106と、クロック信号を発生す
る発振回路107と、インクジェット式記録ヘッド10
8へ供給するための駆動信号を発生する駆動信号発生回
路109と、駆動信号や印刷データに基づいて展開され
たドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプ
リントエンジン102に送信する内部インターフェース
110(以下、内部I/F110という)とを備えてい
る。
コード、グラフィック関数、イメージデータ等によって
構成される印刷データを、図示しないホストコンピュー
タ等から受信する。また、この外部I/F103を通じ
てビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(AC
K)が、ホストコンピュータ等に対して出力される。
間バッファ112、出力バッファ113、及び、図示し
ないワークメモリとして機能する。そして、受信バッフ
ァ111は外部I/F103によって受信された印刷デ
ータを一時的に記憶し、中間バッファ112は制御部1
06が変換した中間コードデータを記憶し、出力バッフ
ァ113はドットパターンデータを記憶する。なお、こ
のドットパターンデータは、階調データをデコード(翻
訳)することにより得られる印字データによって構成し
てある。なお、後述するように、本実施形態における印
字データは4ビットの信号により構成してある。
を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他
に、フォントデータ、グラフィック関数等を記憶させて
ある。
印刷データを読み出すと共に、この印刷データを変換し
て得た中間コードデータを中間バッファ112に記憶さ
せる。また、中間バッファ112から読み出した中間コ
ードデータを解析し、ROM105に記憶させているフ
ォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、中間
コードデータをドットパターンデータに展開する。そし
て、制御部106は、必要な装飾処理を施した後に、こ
の展開したドットパターンデータを出力バッファ113
に記憶させる。
8の1行分に相当するドットパターンデータが得られた
ならば、この1行分のドットパターンデータは、内部I
/F110を通じてインクジェット式記録ヘッド108
に出力される。また、出力バッファ113から1行分の
ドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間
コードデータは中間バッファ112から消去され、次の
中間コードデータについての展開処理が行われる。
ト式記録ヘッド108と、紙送り機構114と、キャリ
ッジ機構115とを含んで構成してある。
りローラ等から構成してあり、記録紙等の印刷記憶媒体
をインクジェット式記録ヘッド108の記録動作に連動
させて順次送り出す。即ち、この紙送り機構114は、
印刷記憶媒体を副走査方向に相対移動させる。
式記録ヘッド108を搭載可能なキャリッジと、このキ
ャリッジを主走査方向に沿って走行させるキャリッジ駆
動部とから構成してあり、キャリッジを走行させること
によりインクジェット式記録ヘッド108を主走査方向
に移動させる。なお、キャリッジ駆動部は、タイミング
ベルトを用いたもの等、キャリッジを走行させ得る機構
であれば任意の構成を採り得る。
走査方向に沿って多数のノズル開口を有し、ドットパタ
ーンデータ等によって規定されるタイミングで各ノズル
開口からインク滴を吐出する。
108について詳細に説明する。まず、要部断面を示す
図3を参照して、インクジェット式記録ヘッド108の
機械的構成について説明する。
板となるスペーサ1は、例えば、150μm程度の厚み
を有するジルコニア(ZrO2)などのセラミックス板
で、圧力発生室2となる貫通孔を形成して構成される。
μmのジルコニアの薄板からなる弾性板3により封止さ
れ、弾性板3の表面には下電極4が形成されている。ま
た、下電極4の上には、圧力発生室2毎に独立して圧電
体層5が固定されている。この圧電体層5は、圧電材料
からなるグリーンシートを貼付したり、圧電材料をスパ
ッタリングする等の方法により形成される。さらに、各
圧電体層5の表面には、それぞれ上電極6が形成されて
いる。従って、下電極4と、各圧力発生室2毎に設けら
れた圧電体層5上の上電極6との間に、印刷データに基
づいて電圧を印加することにより、各圧電体層5は弾性
板3と共にたわみ変形する。
ジルコニアの薄板からなるインク供給口形成基板7によ
り封止されている。インク供給口形成基板7は、ノズル
プレートのノズル開口と圧力発生室2とを接続するノズ
ル連通孔8と、後述するリザーバ11と圧力発生室2と
を接続するインク供給口9を穿設して構成されている。
路を構成するに適した、例えば、150μmのステンレ
ス鋼などの耐食性を備えた板材に、外部のインクタンク
からインクの供給を受けて圧力発生室2にインクを供給
するリザーバ11と、圧力発生室2と後述するノズル開
口13とを連通するノズル連通孔12とを有する。リザ
ーバ形成基板10のスペーサ1の反対側は、圧力発生室
2と同一の配列ピッチでノズル開口13が形成されたノ
ズルプレート14により封止されている。
は積層された後焼結されて一体的に形成されており、リ
ザーバ形成基板10及びノズルプレート14は、接着剤
層15及び16を介して固着されている。なお、リザー
バ形成基板10及びノズルプレート14もセラミックス
として一体的に形成することもできる。
録ヘッド108は、各圧力発生室2に対向してたわみ振
動モードの圧電素子18を有する。また、この圧電素子
18には、図示しないフレキシブルケーブルを介して電
気信号、例えば、後述する駆動信号(COM)や印字デ
ータ(SI)等を供給する。
ェット式記録ヘッド108では、充電されることにより
圧電素子18は下に凸にたわみ変形して圧力発生室2が
収縮する。この収縮に伴って圧力発生室2におけるイン
ク圧力が高くなる。一方、放電することにより圧電素子
18のたわみ変形が引き戻され、収縮した圧力発生室2
が膨張する。この膨張に伴ってリザーバ11のインクが
インク供給口9を通って圧力発生室31内に流入する。
このように、圧電素子18を充放電させることにより圧
力発生室2の容積が変化するので、各圧電素子18に対
して充放電を制御することにより、所望のノズル開口1
3から所望の大きさのインク滴を吐出させることができ
る。
08の電気的構成について説明する。
は、図1に示すように、シフトレジスタ141、ラッチ
回路142、レベルシフタ143、スイッチ144及び
圧電素子18等を備えている。さらに、図2に示すよう
に、これらのシフトレジスタ141、ラッチ回路14
2、レベルシフタ143、スイッチ144及び圧電素子
18は、それぞれ、インクジェット式記録ヘッド108
の各ノズル開口13毎に設けたシフトレジスタ素子14
1A〜141N、ラッチ素子142A〜142N、レベ
ルシフタ素子143A〜143N、スイッチ素子144
A〜144N、圧電素子18A〜18Nから構成してあ
り、シフトレジスタ141、ラッチ回路142、レベル
シフタ143、スイッチ144、圧電素子18の順で電
気的に接続してある。
ッチ回路142、レベルシフタ143及びスイッチ14
4は、駆動信号発生回路109が発生した駆動信号から
駆動パルスを生成する。ここで、駆動パルスとは実際に
圧電素子18に印加される印加パルスのことであり、そ
して、駆動信号とは駆動パルスを生成するために必要な
元波形により構成される一連のパルス信号(元駆動パル
ス)のことである。また、スイッチ144はスイッチ手
段としても機能する。
ッド108では、図4(a)に示すように、発振回路1
07からのクロック信号(CK)に同期して、ドットパ
ターンデータを構成する印字データ(SI)が出力バッ
ファ113からシフトレジスタ141へシリアル伝送さ
れ、順次セットされる。この場合、まず、全ノズル開口
13の印字データにおける最上位ビットのデータがシリ
アル伝送され、この最上位ビットのデータシリアル伝送
が終了したならば、上位から2番目のビットのデータが
シリアル伝送される。以下同様に、下位ビットのデータ
が順次シリアル伝送される。
ル分シフトレジスタ素子141A〜141Nにセットさ
れたならば、制御部106は、所定のタイミングでラッ
チ回路142へラッチ信号(LAT)を出力させる。こ
のラッチ信号により、ラッチ回路142は、シフトレジ
スタ141にセットされた印字データをラッチする。こ
のラッチ回路142がラッチした印字データ(LATo
ut)は、電圧増幅器であるレベルシフタ143に印加
される。このレベルシフタ143は、印字データが例え
ば「1」の場合に、スイッチ144が駆動可能な電圧
値、例えば、数十ボルトまでこの印字データを昇圧す
る。そして、この昇圧された印字データはスイッチ素子
144A〜144Nに印加され、スイッチ素子144A
〜144Nは、当該印字データにより接続状態になる。
Nには、駆動信号発生回路109が発生した基本駆動信
号(COM)も印加されており、スイッチ素子144A
〜144Nが接続状態になると、このスイッチ素子14
4A〜144Nに接続された圧電素子18A〜18Nに
駆動信号が印加される。
録ヘッド108では、印字データによって圧電素子18
に駆動信号を印加するか否かを制御することができる。
例えば、印字データが「1」の期間においてはラッチ信
号(LAT)により、スイッチ144が接続状態となる
ので、駆動信号(COMout)を圧電素子18に供給
することができ、この供給された駆動信号(COMou
t)により圧電素子18が変位(変形)する。また、印
字データが「0」の期間においてはスイッチ144が非
接続状態となるので、圧電素子18への駆動信号(CO
Mout)の供給は遮断される。なお、この印字データ
が「0」の期間において、各圧電素子18は直前の電荷
を保持するので、直前の変位状態が維持される。
out)の波形の一例は、ノーマルドットのインク滴を
吐出させる駆動波形である。この駆動信号は、下電極4
と上電極6との間の電圧を、印字状態に入る前に0Vか
ら第2中間電圧VM2、例えば、15V程度にゆっくり立
ち上げて電界を印加し、圧力発生室2が最も収縮した状
態と最も膨張した状態の略中間を保持する第1のホール
ド工程aを有する。なお、この駆動信号は第2中間電圧
VM2から始まり、後述するように印字中、必要に応じて
所定の電圧を印加し、印字終了後に第2中間電圧VM2か
ら0Vに電圧を下げる。
電圧VL、例えば、0V程度に下げて図5(a)に示す
ように、ノズル開口13のメニスカス101aを圧力発
生室2側に最大限引き込む準備の膨張工程bと、この状
態を保持してインク滴の吐出のタイミングを図る第2の
ホールド工程cを有する。
は、両電極間の電圧を第1中間電圧VM1、例えば25V
程度に上げて、圧力発生室2を収縮させる。この工程で
は、図5(b)に示すように、メニスカス101bの引
き込みの反動と、圧力発生室2の収縮によってインク滴
が吐出される。
後、第3のホールド工程eを経て、両電極間の電圧を最
高電圧VH、例えば30V程度に上げて、圧力発生室2
を収縮させる第2の収縮工程fを有する。この工程で
は、図5(c)に示すように、第1の収縮工程dの反動
によるメニスカス101cの引き込みが低減される。ま
た、図5(d)に示すようにインク滴吐出後のメニスカ
ス101dの盛り上がりも小さい。これは、この盛り上
がりが主に引き込みの反動によって生じるためである。
なお、図5(c'),(d')は第2の収縮工程fを有し
ない場合のメニスカスの引き込みと盛り上がりを示す図
であり、第1の収縮工程dの反動によるメニスカス10
1c'の引き込みが大きく、インク吐出後のメニスカス
101d'の盛り上がりも大きい。
fの後、第4のホールド工程gを経て、両電極間の電圧
を第2中間電圧VM2に下げてメニスカスの振動を抑える
第1の膨張工程hを有する。
を吐出させる第1の収縮工程dの後に第2の収縮工程f
を有するので、第1の収縮工程dの後に引き込まれるメ
ニスカス101cの引き込みを低減することができ、ノ
ズルからの気泡の混入などを排除でき、吐出の安定性を
大幅に改善できる。
前記ノズル開口からインク滴の先端が吐出された後、メ
ニスカスが後退し始める時点t1から最も深く後退する
時点t2までの間である。好ましくはt1から〔t1+
(t2−t1)×3/4〕までの間、さらに好ましくは、
t1から〔t1+(t2−t1)/2〕までの間である。こ
のような時点で第2の収縮工程fを開始すれば、メニス
カスの引き込みを有効に抑えることができる。
加時間及び前記第2の収縮工程fでの駆動信号の印加時
間は、それぞれ圧力発生室2のヘルムホルツ振動周期T
cの1/3以下であるのが好ましい。第1の収縮工程d
が開始されてから第2の収縮工程fが開始されるまでの
時間は、前記圧力発生室2のヘルムホルツ振動周期Tc
の1/4から3/4の間であるのが好ましく、さらに好
ましくはTcの1/2前後である。これにより高周波数
でインク滴を吐出することができる。
の後に第1の膨張工程hを有することにより、吐出後の
メニスカスの振動を抑制している。
ら第1の膨張工程hが開始されるまでの時間は、圧力発
生室2のヘルムホルツ振動周期Tcと実質的に同一、す
なわちTcの整数倍とすると効果が大きい。また、第1
の膨張工程hの開始時点は、前記ノズル開口からインク
滴の先端が吐出された後、メニスカスが最も深く後退す
る時点とするのが好ましい。さらにまた、第1の膨張工
程hの駆動信号の印加時間は、前記圧力発生室2のヘル
ムホルツ振動周期Tcの1/2以下であるのが好まし
い。これは、有効に振動を抑えるためである。
波形の種類を制限するものではなく、図示した台形波形
の他、矩形の波形などでもよい。
クジェット式記録ヘッドの構造も特に限定されない。例
えば、セラミック基板の代わりに、シリコン基板に薄膜
プロセスで圧電アクチュエータを形成するとともに異方
性エッチングにより圧力発生室を形成したインクジェッ
ト式記録ヘッドにも適応できるし、また、ノズル開口の
位置、リザーバの位置などのインク供給の構造なども特
に限定されない。
駆動信号の波形である。
間の電圧を最低電圧VL、例えば0V程度に維持し、圧
力発生室2が最も膨張した状態を保持する第1のホール
ド工程a1を有する。次に、準備の膨張工程bと第2の
ホールド工程cを省略し、両電極間の電圧を第1中間電
圧VM1にあげて圧力発生室2を収縮させ、インク滴を吐
出する収縮工程dを実行する。その後、第3のホールド
工程eを経て、両電極間の電圧を最高電圧VH、例えば
30V程度に上げて第2の収縮工程fを行い、第4のホ
ールド工程gの後、第1の膨張工程h1で両電極間の電
圧を最低電圧VLに下げ、再び圧力発生室2が最も膨張
した状態を保持するホールド工程i1を有する。
することができると共に、インク吐出後のメニスカスの
振動を防止することができることにかわりはなく、実施
形態1に比べ形状のよいインク滴が得られ、インク滴の
飛翔速度は小さくなる。
駆動信号の波形である。
間の電圧を最高電圧VH、例えば30V程度に維持し、
圧力発生室2が最も収縮した状態を保持する第1のホー
ルド工程a2を有する。次に、両電極間の電圧を最低電
圧VL、例えば0V程度に下げてノズル開口13のメニ
スカスを圧力発生室2側に最大限引き込む準備の膨張工
程b2を実行する。
の収縮工程d2では、両電極間の電圧を第3中間電位V
M3、例えば5V程度に上げて、メニスカス101bの引
き込みの反動と、圧力発生室2の収縮によってインク滴
が吐出される。その後、第3のホールド工程e2を経
て、再び両電極間の電圧を最高電圧VHに上げて第2の
収縮工程f2を行い、圧力発生室2が最も収縮した状態
を保持するホールド工程i2を有する。
の収縮量が準備の膨張工程b2での膨張量の50%以下
とすることにより、膨張の反動と収縮の力で比較的高速
で小さなインク滴を吐出するものである。また、この場
合、第1の収縮工程d2の後に、第2の収縮工程f2を
有するので、インク滴吐出後のメニスカスの引き込みを
低減することができる。
駆動信号の波形である。
なインク滴を吐出してメニスカスの引き込みを防止した
後、振動防止の波形を加えたものである。すなわち、第
2の収縮工程f3の後、両電極間の電圧を第1中間電位
VM1、例えば25V程度に維持する第4のホールド工程
g3を経て、第1の膨張工程h31を実行し、両電極間
の電圧を第3中間電位VM3に維持する第5のホールド工
程h32、両電極間の電圧を最高電圧VHに上げる第3
の収縮工程h33を実行することにより、インク滴吐出
後のメニスカスの引き込みを低減することができる。
駆動信号の波形である。
なインク滴を吐出してメニスカスの引き込みを防止した
後、振動防止の波形を加えたものである。すなわち下電
極4と上電極6との間の電圧を第2中間電圧VM2、例
えば15V程度に維持し、圧力発生室2が最も収縮した
状態と最も膨張した状態の略中間を保持する第1のホー
ルド工程aを有する。次に、両電極間の電圧を最高電圧
VH、例えば30V程度に上げて圧力発生室2を収縮さ
せる準備の収縮工程b41、準備のホールド工程b42
を経て、両電極間の電圧を最低電圧VL、例えば0V程
度に下げて圧力発生室2を膨張させる準備の膨張工程b
43、第1のホールド工程cを実行する。続いて、両電
極間の電圧を第3中間電位VM3、例えば5V程度に上
げる第1の収縮工程d4を実行することによって小さな
インク滴を吐出し、さらに両電極間の電圧を第1中間電
位VM1、例えば25V程度に上げる第2の収縮工程f
4を実行する。その後、第4のホールド工程g、第1の
膨張工程hを経て、両電極間の電圧を第2中間電位V
M2にして、圧力発生室2が最も収縮した状態と最も膨
張した状態の略中間を保持する第5のホールド工程iを
実行することにより、インク滴吐出後のメニスカスの引
き込みを低減することができる。
始まり、終わるので、駆動信号が印加されない場合、中
間の電圧しか印加されず、実施形態3,4に比べて印加
電圧が低く、圧電素子の信頼性及び長寿命に効果があ
る。
態を説明したが、本発明の実施形態は、たわみ変位型圧
電アクチュエータによるインクジェット式記録ヘッドに
限定されず、縦変位型インクジェット式記録ヘッドの駆
動にも適用できる。
を有するインクジェット式記録ヘッドの一例を示す。図
示するように、スペーサ21には、圧力発生室22が形
成され、スペーサ21の両側は、ノズル開口23を有す
るノズルプレート24と、弾性板25とにより封止され
ている。また、スペーサ21には、圧力発生室22にイ
ンク供給口26を介して連通するリザーバ27が形成さ
れており、リザーバ27には、図示しないインクタンク
が接続される。
対側には、圧電素子28の先端が当接している。圧電素
子28は、圧電材料29と、電極形成材料30及び31
とを交互にサンドイッチ状に挟んで積層構造になるよう
に構成され、振動に寄与しない不活性領域が固定基板3
2に固着されている。なお、固定基板32と、弾性板2
5,スペーサ21及びノズルプレート24とは、基台3
3を介して一体的に固定されている。
録ヘッドは、圧電素子28の電極形成材料30及び31
に電圧が印加されると、圧電素子28がノズルプレート
24側に伸張するから、弾性板25が変位し、圧力発生
室22の容積が圧縮される。従って、例えば、予め電圧
を除去した状態から電圧を30V程度印加し、圧電素子
28を収縮させてインクをリザーバ27からインク供給
口26を介して圧力発生室22に流れ込ませることがで
きる。また、その後、電圧を印加することにより、圧電
素子28を伸張させて弾性板25により圧力発生室22
を収縮させ、ノズル開口23からインク滴を吐出させる
ことができる。
ドを駆動する場合でも、上述した駆動方法を用いること
により、速度を低下させることなく、比較的小さなイン
ク滴を吐出することができる。
ヘッドでは、電圧を印加することにより、圧力発生室を
収縮させるものを例示したが、電圧を印加することによ
り、圧力発生室を膨張させるインクジェット式記録ヘッ
ドの駆動方法にも本発明の駆動方法を適用することがで
きる。
ッドの一例を図11に示す。図11のインクジェット式
記録ヘッドは、図10の圧電素子28の代わりに圧電素
子28Aを有する以外は同様な構造を有する。圧電素子
28Aは、圧電体材料29Aの中に電極形成材料30A
及び31Aを交互に縦に配置して積層したものである。
従って、両電極型性材料30A及び31Aに電圧を印加
すると圧電素子28Aが収縮して圧力発生室22が膨張
し、この状態から電圧の印加を解除すると圧力発生室2
2が収縮し、ノズル開口23からインク滴を吐出させる
ことができる。上述した駆動方法の収縮及び膨張の際の
電圧の印加及び解除を逆に行うことにより、同様な駆動
方法を実施できる。
ット式記録ヘッドでの駆動信号の例を示す。図12及び
図13は、図4及び図6〜図9に対応し、同様の作用を
有する工程には同じ符号を付して説明は省略する。この
場合に異なるのは、例えば、準備の膨張工程b及び第1
の膨張工程hでは、上述した場合と異なって電圧を印加
し、逆に、例えば、第1の収縮工程dでは、電圧の印加
を解除するという点であり、作用効果は上述した場合と
同様である。
インク滴を吐出させるための収縮工程の反動によるメニ
スカスの後退を低減するように前記圧力発生室を収縮さ
せる第2の収縮工程を有する。したがって、インク吐出
後のメニスカスの振動を抑えて次のインク吐出に備える
ことができるため、インク滴の飛行速度を低下させるこ
となく、インク滴を構成するインク量を可及的に少なく
してグラフィック印刷に適したドットを形成することが
でき、且つ残留振動を大幅に低減するという効果を奏す
る。
録装置の概略構成を示すブロック図である。
録ヘッドの回路構成を示す回路図である。
録ヘッドの断面図である。
例を示す図である。
す断面図である。
の例を示す図である。
の例を示す図である。
の例を示す図である。
の例を示す図である。
式記録ヘッドの例を示す断面図である。
式記録ヘッドの例を示す断面図である。
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
Claims (29)
- 【請求項1】 ノズル開口及びリザーバに連通する圧力
発生室に付設された圧電素子を駆動することにより前記
圧力発生室を膨張又は収縮させて前記ノズル開口からイ
ンク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドの駆動
方法において、 前記圧力発生室を収縮させて前記ノズル開口からインク
を吐出させる第1の収縮工程と、この第1の収縮工程の
反動によるメニスカスの後退を低減するように前記圧力
発生室を収縮させる第2の収縮工程とを具備し、前記第
1の収縮工程が開始されてから前記第2の収縮工程が開
始されるまでの時間が、前記圧力発生室のヘルムホルツ
振動周期Tcの1/4から3/4の間であることを特徴
とするインクジェット式記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記第1の収縮工程
の前に、前記圧力発生室を膨張させてメニスカスを後退
させ、インク吐出の準備を行う準備工程を具備するイン
クジェット式記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記第1の収
縮工程の収縮量が前記準備工程での膨張量の50%以下
であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの
駆動方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記第
1の収縮工程が開始されてから前記第2の収縮工程が開
始されるまでの時間が、前記圧力発生室のヘルムホルツ
振動周期Tcの1/2前後であることを特徴とするイン
クジェット式記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記第
2の収縮工程の開始時点は、前記ノズル開口からインク
滴の先端が吐出された後、メニスカスが後退し始める時
点t1から最も深く後退する時点t2までの間であるこ
とを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの駆動方
法。 - 【請求項6】 請求項5において、前記第2の収縮工程
の開始時点は、前記ノズル開口からインク滴の先端が吐
出された後、メニスカスが後退し始める時点t1から
[t1+(t2-t1)×3/4]の範囲にあることを特
徴とするインクジェット式記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項7】 請求項6において、前記第2の収縮工程
の開始時点は、前記ノズル開口からインク滴の先端が吐
出された後、メニスカスが後退し始める時点t1から
[t1+(t2-t1)/2]の範囲にあることを特徴と
するインクジェット式記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7の何れかにおいて、前記第
1の収縮工程での駆動信号の印加時間及び前記第2の収
縮工程での駆動信号の印加時間が、それぞれ前記圧力発
生室のヘルムホルツ振動周期Tcの1/3以下であるこ
とを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの駆動方
法。 - 【請求項9】 請求項1〜8の何れかにおいて、前記第
2の収縮工程の後、インク吐出後の振動を抑えるように
前記圧力発生室を膨張させる第1の膨張工程を具備する
インクジェット式記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項10】 請求項9において、前記第1の収縮工
程が開始されてから前記第1の膨張工程が開始されるま
での時間が、実質的に前記圧力発生室のヘルムホルツ振
動周期Tcであることを特徴とするインクジェット式記
録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項11】 請求項9又は10において、前記第1
の膨張工程の開始時点は、前記ノズル開口からインク滴
の先端が吐出された後、メニスカスが最も深く後退する
時点t2であることを特徴とするインクジェット式記録
ヘッドの駆動方法。 - 【請求項12】 請求項9〜11の何れかにおいて、前
記第1の膨張工程で前記圧力発生室を膨張させるための
駆動信号の印加時間が、前記圧力発生室のヘルムホルツ
振動周期Tcの1/2以下であることを特徴とするイン
クジェット式記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項13】 請求項9〜12の何れかにおいて、前
記第1の膨張工程の後、インク吐出後の振動を抑えるよ
うに前記圧力発生室を収縮させる第3の収縮工程を具備
するインクジェット式記録ヘッドの駆動方法。 - 【請求項14】 ノズル開口及びリザーバに連通する圧
力発生室に付設された圧電素子を駆動することにより前
記圧力発生室を膨張又は収縮させて前記ノズル開口から
インク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドと、 前記圧力発生室を収縮させて前記ノズル開口からインク
を吐出させる第1の収縮工程と、この第1の収縮工程の
反動によるメニスカスの後退を低減するように前記圧力
発生室を収縮させる第2の収縮工程とを、前記第1の収
縮工程が開始されてから前記第2の収縮工程が開始され
るまでの時間が、前記圧力発生室のヘルムホルツ振動周
期Tcの1/4から3/4の間となるように実行する駆
動信号を前記圧電素子に出力する駆動手段とを具備する
ことを特徴とするインクジェット式記録装置。 - 【請求項15】 請求項14において、前記駆動手段
は、前記第1の収縮工程の前に、前記圧力発生室を膨張
させてメニスカスを後退させ、インク吐出の準備を行う
準備工程を実行することを特徴とするインクジェット式
記録装置。 - 【請求項16】 請求項14又は15において、前記第
1の収縮工程の収縮量が前記準備工程での膨張量の50
%以下であることを特徴とするインクジェット式記録装
置。 - 【請求項17】 請求項14〜16の何れかにおいて、
前記第1の収縮工程が開始されてから前記第2の収縮工
程が開始されるまでの時間が、前記圧力発生室のヘルム
ホルツ振動周期Tcの1/2前後であることを特徴とす
るインクジェット式記録装置。 - 【請求項18】 請求項14〜17の何れかにおいて、
前記第2の収縮工程の開始時点は、前記ノズル開口から
インク滴の先端が吐出された後、メニスカスが後退し始
める時点t1から最も深く後退する時点t2までの間で
あることを特徴とするインクジェット式記録装置。 - 【請求項19】 請求項18において、前記第2の収縮
工程の開始時点は、前記ノズル開口からインク滴の先端
が吐出された後、メニスカスが後退し始める時点t1か
ら[t1+(t2-t1)×3/4]の範囲にあることを
特徴とするインクジェット式記録装置。 - 【請求項20】 請求項19において、前記第2の収縮
工程の開始時点は、前記ノズル開口からインク滴の先端
が吐出された後、メニスカスが後退し始める時点t1か
ら[t1+(t2-t1)/2]の範囲にあることを特徴
とするインクジェット式記録装置。 - 【請求項21】 請求項14〜20の何れかにおいて、
前記第1の収縮工程での駆動信号の印加時間及び前記第
2の収縮工程での駆動信号の印加時間が、それぞれ前記
圧力発生室のヘルムホルツ振動周期Tcの1/3以下で
あることを特徴とするインクジェット式記録装置。 - 【請求項22】 請求項14〜21の何れかにおいて、
前記第2の収縮工程の後、インク吐出後の振動を抑える
ように前記圧力発生室を膨張させる第1の膨張工程を具
備するインクジェット式記録装置。 - 【請求項23】 請求項22において、前記第1の収縮
工程が開始されてから前記第1の膨張工程が開始される
までの時間が、前記圧力発生室のヘルムホルツ振動周期
Tc以下であることを特徴とするインクジェット式記録
装置。 - 【請求項24】 請求項22又は23において、前記第
1の膨張工程の開始時点は、前記ノズル開口からインク
滴の先端が吐出された後、メニスカスが最も深く後退す
る時点t2であることを特徴とするインクジェット式記
録装置。 - 【請求項25】 請求項22〜24の何れかにおいて、
前記第1の膨張工程で前記圧力発生室を膨張させるため
の駆動信号の印加時間が、前記圧力発生室のヘルムホル
ツ振動周期Tcの1/2以下であることを特徴とするイ
ンクジェット式記録装置。 - 【請求項26】 請求項22〜25の何れかにおいて、
前記第1の膨張工程の後、インク吐出後の振動を抑える
ように前記圧力発生室を収縮させる第3の収縮工程を具
備するインクジェット式記録装置。 - 【請求項27】 請求項14〜26の何れかにおいて、
前記駆動手段が実行する一連の前記各工程の開始前後の
状態では、前記圧電アクチュエータに所定の電圧が印加
されていることを特徴とするインクジェット式記録装
置。 - 【請求項28】 請求項14〜27の何れかにおいて、
前記圧力発生室の収縮は、前記圧電アクチュエータに所
定の電圧を印加して変形させることにより行うことを特
徴とするインクジェット式記録装置。 - 【請求項29】 請求項14〜27の何れかにおいて、
前記圧力発生室の収縮は、前記圧電アクチュエータに印
加した所定の電圧を解除して変形させることにより行う
ことを特徴とするインクジェット式記録装置。
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US8430467B2 (en) | 2010-03-30 | 2013-04-30 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus |
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1998
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